JP2019090142A - 不織布 - Google Patents
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Description
また、不織布の製造コストの低減のためには、目付を少なくすることが有効である。しかしながら、不織布では、目付を少なくするほど強度が低下する。不織布の強度を向上させるためには、高剛性の繊維を用いることが有効である。ところが、高剛性の繊維を用いた不織布は、硬い触り心地となり、風合いが損なわれやすい。
上記不織布は、上記繊維同士が熱融着した熱融着部と、上記繊維同士が熱融着していない非熱融着部と、を有する。
上記非熱融着部のDSC曲線には、140℃以上162℃以下の領域に1300μW/mg以上の高さの吸熱ピークが見られる。
不織布は、プロピレン単独重合体とエチレン−プロピレン共重合体との混合物で形成された繊維で構成されている。不織布を構成する繊維は、連続繊維又は長繊維であることが好ましい。
なお、一般的な不織布では、単純に繊維を細くした場合、硬くなって肌触りが悪化しやすく、また繊維の伸度が小さくなって強度が低下しやすい傾向がある。この点、本実施形態に係る不織布では、良好な肌触りと高い強度とを両立可能に構成されている。このような構成の詳細については後述する。
本実施形態に係る不織布では、繊維の破断伸度が高い構成によって、高い強度が得られる。つまり、不織布を引っ張ると熱融着部と非熱融着部の繊維との境界で破断することが観察されるが、このとき熱融着部間の繊維長の短い繊維から順次破断される。したがって、繊維の破断伸度が高いことにより、切れずに伸長することで強度の高い不織布が得られる。
また、エチレン濃度を25重量%以下、好ましくは20重量%以下に留めることで、不織布として必要な剛性が確保されやすくなる。エチレン濃度が高くなりすぎると伸長はするが樹脂自体の強度が低下するため、熱融着部と非熱融着部の境界部で破断しやすくなる。一方、上記範囲とすることで後述する成形条件においてプロピレン単独重合体のβ晶が形成されやすくなり、強度が高く、伸度の高い繊維になるとともに熱融着部と非熱融着部の境界部でのダメージが少なくなるため、破断しにくくなるものと推察される。
エチレン−プロピレン共重合体においてはエチレンがランダムに共重合されたランダム共重合体やエチレンがブロック的に共重合したブロック共重合体が好ましい。
一般的に、エチレン−プロピレン共重合体が多く、プロピレン単独重合体が少ないほど、伸度が高いが強度の低い不織布となる。このため、ただ単にエチレン−プロピレン共重合体をブレンドしても、プロピレン単独重合体のみで構成された不織布よりも高い強度を有する不織布を得ることは難しい。
この点、本実施形態に係る不織布では、上記のようなエチレン濃度を有するエチレン−プロピレン共重合体の含有量を上記範囲とすることで、高い強度が得られる。詳細については後述するが、本実施形態に係る不織布では、プロピレン単独重合体のβ晶の量が多くなるような繊維の成形条件を採用することにより、強度が高く、伸度が高くなるとともに、熱融着部と非熱融着部の境界部でのダメージが少なくなるため、破断しにくくなるものと推察される。
エチレン−プロピレン共重合体の融点は80℃以上であることが好ましく、90℃以上であることがより好ましく、また、130℃以下であることが好ましく、115℃以下であることがより好ましい。この数値範囲であると、β晶の形成される温度(推定110℃〜140℃)よりも低い温度でエチレン−プロピレン共重合体が固相となるため、エチレン−プロピレン共重合体が溶融状態で共結晶化によりプロピレン単独重合体の結晶中に入り込みやすくなり、後述する成形条件においてβ晶が形成されやすくなるため好ましい。
エチレン−プロピレン共重合体中のエチレン濃度やエチレン−プロピレン共重合体の含有量はNMRやIR測定法(参考文献:西岡篤夫、高分子,P309,vol.15,No169(1966),NMRによる共重合物の確認、特表2016−522335)によって求められる。
不織布における熱融着部の連続パターンとしては、例えば、斜め格子、直交格子、湾曲した波線が交差するパターンがあげられる。線状の熱融着部では、1本あたりの太さは0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましい。
また、不織布における熱融着部のパターンは、非連続パターンであってもよい。非連続パターンとしては、例えば、千鳥配置や格子配置、5角、6角、7角、8角などの規則的なパターンがあげられる。これらの中でも、大小の凸部を形成する観点から、4角と6角の組み合わせたパターンが好ましい。また、格子や上記多角形などのパターンは、1本又は複数本の破線で形成されていてもよく、2本または3本並べて形成することが好ましい。この場合、相互に隣接する破線における途切れる位置を延在方向にずらすことが好ましく、これにより強度の高い不織布が得られる。熱融着部の形状は円形、楕円、矩形などの多角形、星形、十字状、Y字状、S字状であることが好ましい。特に、十字状とY字状の熱融着部を組み合わせた構成は、大小の凸部が形成されることにより、外観と肌触りが優れる点で好ましい。熱融着部の大きさは0.05mm2以上であることが好ましく、0.15mm2以上であることがより好ましく、また、1.8mm2以下であることが好ましく、0.8mm2以下であることがより好ましい。
熱融着部間のピッチは、機械流れ方向(MD方向、Machine Direction)及びこれに直交する方向(CD方向、Cross Direction)のいずれにおいても、0.3mm以上であることが好ましく、0.7mm以上であることがより好ましく、また、10mm以下であることが好ましく、4mmであることより好ましい。この数値範囲であることにより、非融着部に手が触れたときに、非融着部を構成する繊維が自由に動くことができる範囲が増えるため肌触りがよくなり、かつ高い強度が得られる点で好ましい。
CD方向に並ぶ熱融着部を結んでできる仮想直線に対するロール軸方向とのなす角度は0.5度から5度の範囲で傾いていると、圧力変動が少なくエンボスロールの突起とフラットロールとの間で加わる衝撃が小さくなるため、穴あきしにくく、強度も高くなるため好ましい。
不織布における熱融着部の面積率は3%以上であることが好ましく、7%以上であることが好ましく、また、30%以下であることが好ましく、14%以下であることがより好ましい。この数値範囲内であることにより、毛羽立ちを防止でき、また強度と肌触りを両立することができる。
(概要)
プロピレン単独重合体の結晶構造には、剛性の高いα晶と、剛性の低いβ晶と、が存在する。本実施形態に係る不織布は、プロピレン単独重合体のβ晶を多く含む繊維を用いて製造される。溶融したプロピレン単独重合体を延伸しながら急冷するとβ晶が観察されるが一般的な繊維の紡糸条件では急冷してもβ晶がほとんど観察されずα晶が観察される。また、β核剤を添加すればプロピレン単独重合体においてもβ晶が観察されるが、強度の高い不織布を得ることが困難であった。また、プロピレン単独重合体の各結晶には、異なる微細構造を有する分子鎖が同じ結晶に取り込まれ、つまり共結晶化したものも含まれる。プロピレン単独重合体のβ晶を多く含む繊維を形成する方法については、後述の「不織布の製造方法」の項目で説明する。
不織布の熱融着部には、プロピレン単独重合体のα晶が多く含まれていることが好ましい。これにより、熱融着部では、非熱融着部を構成する繊維を強固に支持することが可能となる。これは後述するβ晶からα晶への転移量が多くなり、転移による発熱量が増すことで熱融着部と非熱融着部の境界部の強度が増し破断しにくくなるためと考えられる。
不織布の非熱融着部には、プロピレン単独重合体のβ晶が多く含まれる。つまり、非熱融着部には、プロピレン単独重合体のβ晶を多く含む繊維がそのまま存在している。このため、非熱融着部は、プロピレン単独重合体のβ晶を多く含む低剛性の繊維本来の柔らかい触り心地が得られる。
不織布の非熱融着部では、140℃以上162℃以下の領域の吸熱ピークPβの方が162℃を超え180℃以下の領域の吸熱ピークPαよりも高いことが好ましい。具体的に、吸熱ピークPβの吸熱ピークPαに対する比率Pβ/Pαは、1.2倍以上、より好ましくは1.4倍以上であること好ましい。これにより、不織布の非熱融着部では、柔軟性が向上することで境界部でのダメージが抑制されるため、破断しにくくなる。このため、不織布では、伸度が向上するとともに、高い強度が得られる。
さらに、不織布の非熱融着部は、140℃以上162℃以下の領域に吸熱ピークPβを有し、162℃を超え180℃以下の領域に吸熱ピークPαを有さないことが好ましい。これにより、上記の効果がより顕著に得られる。
また、不織布の非熱融着部のみにおける吸熱ピークPβは、不織布全体における吸熱ピークPβよりも高いことが好ましい。これにより、相対的に熱融着部よりも非熱融着部の方がβ晶が多くなり、熱融着部と非熱融着部の境界部において、繊維に加わるダメージが低減される。したがって、強度の高い不織布が得られる。不織布の非熱融着部の吸熱ピークPβに対する不織布全体の吸熱ピークPβの比(前者/後者)が1.1以上、さらには1.2以上であることが好ましい。
試料の重量は0.01mgまで秤量可能な電子天秤を用いる。
市販の吸収性物品から不織布をサンプリングする際は、ホットメルト接着剤などの付着がない部分からサンプリングする。それができない場合はホットメルト接着剤などの付着をトルエン等の溶媒で洗い流した後、溶媒を常温で乾燥させてから測定を行う。
不織布を構成する繊維のベースポリマーとしてはプロピレン単独重合体からなるもので、アイソタクチックプロピレンからなるホモポリマーが好ましい。ベースポリマーは主成分として構成繊維中に60重量%以上、より好ましくは75重量%以上含むことが好ましい。
不織布を構成する繊維には、柔軟性、摩擦低減、べたつき防止の観点から、柔軟剤として例えばワックスエマルジョン、反応型柔軟剤、シリコーン系化合物、界面活性剤などを使用することが好ましい。特にアミノ基含有シリコーン、オキシアルキレン基含有シリコーン、界面活性剤を使用することが好ましい。界面活性剤としては、(1)カルボン酸塩系のアニオン界面活性剤、スルホン酸塩系のアニオン界面活性剤、硫酸エステル塩系のアニオン界面活性剤、リン酸エステル塩系のアニオン界面活性剤(特にアルキルリン酸エステル塩)等のアニオン界面活性剤;(2)ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレート等の多価アルコールモノ脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、N−(3−オレイロキシ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット蜜ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレングリセリルモノオレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等の、非イオン系界面活性剤;(3)第4級アンモニウム塩、アミン塩又はアミン等のカチオン界面活性剤;(4)カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する第2級若しくは第3級アミンの脂肪族誘導体、又は複素環式第2級若しくは第3級アミンの脂肪族誘導体等の、両性イオン界面活性剤などを使用することができる。また、必要に応じて、公知の薬剤を副次的添加剤(少量成分)として本発明の柔軟剤に添加することができる。柔軟剤は、構成繊維中に0.1重量%以上、20重量%以下含まれることが好ましく、0.5重量%以上、2.0重量%以下含まれることがより好ましい。
不織布における繊維としては単芯構造、または繊維断面がサイドバイサイドや芯鞘(同芯、偏芯)からなる複合繊維があげられる。
不織布を構成する繊維は少なくとも1種類以上からなり、不織布全体重量に対して50重量%、好ましくは80重量%以上が上記繊維であることが、十分な効果を呈する上で好ましい。2種以上の場合は、混綿、積層構造があげられる。積層の場合、1層以上に上記繊維を用いることが好ましい。
(全体構成)
不織布製造装置は、供給部と、延伸部と、ネットコンベアと、熱エンボス部と、原反ロール巻取り部と、を備える。不織布製造装置は、原料となる樹脂からスパンボンド法によってスパンボンド不織布を連続的に製造可能に構成されている。
図1は、紡糸工程を示す図である。図1には、不織布製造装置の供給部110、延伸部120、及びネットコンベア130が示されている。また、図1には、供給部110のノズル111とネットコンベア130との間の紡糸距離Dが示されている。更に、図1には、供給部110のノズル111から押し出される樹脂Pの速度V1と、延伸部120を通過した繊維の速度V2と、が示されている。速度V1は速度V1=単位時間当たりの単孔ノズル樹脂押出重量/(ノズル孔断面積・ノズル温度における溶融樹脂比重)として求められる。また、速度V2は速度V2=単位時間当たりの単孔ノズル樹脂押出重量/(不織布繊維の平均直径から求められる繊維断面積・不織布繊維樹脂比重)として求められる。
S=V2/V1
スピニング倍率Sが大きいほど、繊維の太さ(繊維径)が小さくなるとともに、繊維の冷却速度が高くなる。スピニング倍率Sは、例えば、延伸部120における冷風の速度によって調整可能である。
t=2D/(V1+V2)
R=(T1−T2)/t=(T1−T2)(V1+V2)/2D
以上のように、紡糸工程における樹脂Pの平均冷却速度Rを算出可能である。
β核剤を添加した場合、繊維伸度が低下し、強度の高い不織布が得られにくい。β核剤の例としてはガンマキナクリドン、キニザリンスルホン酸のアルミニウム塩、ジヒドロキナクリジン−ジオン及びキナクリジン−テトロン、トリフェネオールジトリアジン(triphenenol ditriazine)、ケイ酸カルシウム、ジカルボン酸(例えば、スベリン酸、ピメリン酸、オルト−フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸)、これらのジカルボン酸のナトリウム塩、これらのジカルボン酸の周期表第IIA族金属(例えば、カルシウム、マグネシウム、又はバリウム)との塩、δキナクリドン、アジピン酸又はスベリン酸のジアミド、種々のインジゴゾル及びシバンチン有機顔料、キナクリドンキノン、N',N'−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド、アントラキノンレッド及びビスアゾイエロー顔料等があげられるが、これらを含まないことが好ましい。
図2は、熱融着加工を模式的に示す断面図である。熱エンボス部140は、表面に突起Eが形成されたエンボスロール141と、表面が平坦なフラットロール142と、を有する。エンボスロール141及びフラットロール142は、上下に隣接して配置されている。エンボスロール141及びフラットロール142は、その表面温度が例えば140℃程度となるように加熱される。また、エンボスロール141とフラットロール142の表面温度に差を設け、好ましくは2℃以上、より好ましくは5℃以上、また、好ましくは20℃以下、より好ましくは15℃以下とする。特にエンボスロールの表面温度をフラットロールの表面温度よりも低くすることが、エンボスロールがあたる面側の肌触りを良くする点で好ましい。エンボスロール141とフラットロール142にかかる線圧は50kgf/cm以上が好ましく、80kgf/cm以上がより好ましく、また、200kgf/cm以下が好ましく、150kgf/cm以下がより好ましい。繊維融着において、エンボスロール141またはフラットロール142の表面温度がDSC測定による融点に満たない場合であっても、エンボスロール141とフラットロール142間の圧力により繊維の融点が下がり、繊維同士が融着すると考えられる。
不織布の製法としては短繊維を用いたヒートロール法、エアスルー法とエンボス処理を組み合わせた方法もあげられる。好ましくは紡糸された繊維をネット、ドラム、ベルトコンベアに集積する直接紡糸法があげられ、代表的にはスパンボンド法(S)、メルトブローン法(M)があげられる。繊維の融着点であるエンボス接合部の形成方法としては、ヒートエンボス法、超音波エンボス法があげられ、高速で成形する点でヒートエンボス法が好ましい。エンボスの前または後に繊維交絡処理として水流交絡、水蒸気交絡、ニードルパンチを行ってもよい。さらにエンボス後の各種処理としてカレンダー処理、親水化剤、または撥水化剤を塗布する処理、噛合いロールによる機械加工、起毛処理を加えることが好ましい。
本発明に係る不織布は、肌触りの良さを活かして、各種の物品における人の肌に触れる面を形成するシートとして好ましく用いられる。例えば、生理用ナプキン、パンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品の表面シートや、吸収体を含む吸収性本体及びそれを固定しているパンツ型の外装体からなるパンツ型の吸収性物品における前記外装体の構成部材(外層材または内層材)等として用いることができる。更に、対人用清拭シート、スキンケア用シートなどとしても好適に用いられる。本発明に係る不織布は、凹凸形状に加工されてもよく、凸部側を、肌に接する側にして使用することが好ましい。
不織布と樹脂フィルムとが積層された積層シートは、例えば、おむつの裏面材として用
いることができる。不織布は、これを例えば吸収性物品の外層材または内層材シートとして用いる場合には、その目付け(坪量)が7g/m2以上であることが好ましく、10g/m2以上であることがより好ましく、また、25g/m2以下であることが好ましく、15g/m2以下であることがより好ましい。
本発明の実施例及び比較例について説明する。しかし、以下に説明する実施例の構成は本発明の構成の一例に過ぎず、本発明は実施例の構成に限定されない。
具体的に、実施例及び比較例1〜3にでは、上記の不織布製造装置を用いて不織布を作製し、各不織布について評価を行った。いずれの不織布も、以下に示す条件以外については共通の条件で作製した。
実施例、比較例1、2、3に用いたプロピレン単独重合体樹脂は、日本ポリプロ株式会社製SA03、MRF30g/10min、密度0.90g/cm3、引張破断強さ36MPa、融点164℃のものを用いた。実施例に用いたエチレン−プロピレン共重合体樹脂はエクソンモービル社製Vistamaxx6202、MFR20g/10min、密度0.863g/cm3、引張破断強さ5.5MPa以上、融点105℃のものを用いた。比較例2、3に用いたエチレン−プロピレン共重合体樹脂は、エクソンモービル社製Vistamaxx3980FL、MFR8g/10min、密度0.879g/cm3、引張破断強さ19MPa以上、融点約120℃のものを用いた。
111…ノズル
120…延伸部
130…ネットコンベア
142…フラットロール
E…突起
P…樹脂
F…繊維
W…ウェブ
Claims (8)
- プロピレン単独重合体とエチレン−プロピレン共重合体との混合物で形成された繊維で構成され、
前記繊維同士が熱融着した熱融着部と、前記繊維同士が熱融着していない非熱融着部と、を有し、
前記非熱融着部のDSC曲線には、140℃以上162℃以下の領域に1300μW/mg以上の高さの吸熱ピークが見られる
不織布。 - 請求項1に記載の不織布であって、
前記不織布は、スパンボンド不織布である
不織布。 - 請求項1又は2に記載の不織布であって、
破断伸度が50%以上である
不織布。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の不織布であって、
前記エチレン−プロピレン共重合体中のエチレン濃度が10重量%以上25重量%以下である
不織布。 - 請求項4に記載の不織布であって、
前記エチレン−プロピレン共重合体の含有量が前記混合物に対し5重量%以上25重量%以下である
不織布。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の不織布であって、
前記エチレン−プロピレン共重合体がブロック共重合体である
不織布。 - スパンボンド法による不織布の製造方法であって、
プロピレン単独重合体とエチレン−プロピレン共重合体との混合物を、500倍以上1500倍以下のスピニング倍率で、平均冷却速度が1.6℃/ms以上3.5℃/ms以下となるように紡糸して繊維を形成し、
前記繊維でウェブを形成し、
前記ウェブに熱エンボス加工を施すことにより、前記繊維が熱融着された熱融着部を形成する
不織布の製造方法。 - 前記エチレン−プロピレン共重合体中のエチレン濃度が10重量%以上20重量%以下である
請求項7に記載の不織布の製造方法。
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