JP2019089097A - 平角線のレーザ溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スパッタが生じにくくて、溶接品質が低下しにくい平角線のレーザ溶接方法を提供すること。【解決手段】第1平角線50の端部51の一方側側面59と第2平角線60の端部61の他方側側面69が当接すると共に、第1平角線50の端部51においてレーザ光が照射される第1照射面58と第2平角線60の端部61においてレーザ光が照射される第2照射面68が略同一平面上に位置するように、第1平角線50と第2平角線60を配置する。その後、第1及び第2照射面58,68に跨ると共に第1及び第2照射面58,68にループを描くようにレーザ光を出射する。第1及び第2照射面58,68の境界領域に照射するレーザ光のエネルギー密度を、それ以外の箇所に照射するレーザ光のエネルギー密度よりも小さくする。【選択図】図4

Description

本発明は、平角線のレーザ溶接方法に関する。
従来、平角線のレーザ溶接方法としては、特許文献1に記載されているものがある。このレーザ溶接方法では、2つの平角線において平角線の端部の一面のみ絶縁被膜を剥離した被膜剥離面を形成する。そして、2つの平角線において被膜剥離面同士を対向配置した後、2つの被膜剥離面間に上方からレーザ光をスポット照射することで、2つの被膜剥離面を溶接している。
特開2013−109948号公報
2つの平角線の夫々において互い対向する被膜剥離面の角部は、レーザ照射によってエネルギーが集中し易く、温度上昇し易い。そして、角部の一部が、溶融してガス化してスパッタとなって飛散し易く、生成したスパッタが、溶接品質を低下させる虞がある。
そこで、本発明の目的は、スパッタが生じにくくて、溶接品質が低下しにくい平角線のレーザ溶接方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の平角線のレーザ溶接方法は、断面矩形状の第1平角線及び第2平角線の夫々における絶縁被膜を有さない端部同士をレーザ光によって溶接する平角線のレーザ溶接方法であって、前記第1平角線の前記端部の側面と前記第2平角線の前記端部の側面が当接すると共に、前記第1平角線の前記端部において前記レーザ光が照射される第1照射面と前記第2平角線の前記端部において前記レーザ光が照射される第2照射面が略同一平面上に位置するように、前記第1平角線と前記第2平角線を配置する平角線配置ステップと、前記平角線配置ステップの後、前記第1及び第2照射面に跨ると共に前記第1及び第2照射面にループを描くように前記レーザ光を出射するレーザ光出射ステップと、を含み、前記レーザ光出射ステップにおいて、前記第1及び前記第2照射面の境界領域に照射する前記レーザ光のエネルギー密度が、それ以外の箇所に照射する前記レーザ光のエネルギー密度よりも小さい。なお、エネルギー密度とは、単位面積に単位時間で与えられるエネルギーのことである。エネルギー密度は、レーザ光の走査速度を速くしたり、出力を落とすと低下する。
本発明に係る平角線のレーザ溶接方法によれば、第1平角線の端部側面と第2平角線の端部側面を当接させると共に、第1平角線の端部の第1照射面と第2平角線の端部の第2照射面が略同一平面上に位置するように、第1平角線と前記第2平角線を配置する。そして、第1及び第2照射面に跨ると共に第1及び第2照射面にループを描くようにレーザ光を出射し、第1及び第2照射面においてエネルギーが集中し易い互いの境界領域に照射するレーザ光のエネルギー密度を、それ以外の箇所に照射するレーザ光のエネルギー密度よりも小さくする。したがって、平角線において境界領域付近に位置する角部の昇温を抑制できるので、スパッタの発生を抑制でき、スパッタに起因する溶接品質の低下を抑制できる。
本発明のレーザ溶接方法で製造可能な回転電機のステータの部分斜視図である。 レーザ溶接を行うために第1及び第2平角線を位置決めする際の第1及び第2平角線の途中状態を示す模式図である。 位置決めされた第1及び第2平角線を示す模式図である。 位置決めされた状態でレーザ光が照射されている第1及び第2平角線を表す平面模式図である。 図4のC-C線断面図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。また、以下の図面および実地例の説明で、R方向は、ステータ1の径方向を示し、θ方向は、ステータ1の周方向を示し、Z方向は、ステータ1の高さ方向(軸方向)を示す。R方向、θ方向、及びZ方向は、互いに直交する。
先ず、図1を用いて、本発明のレーザ溶接方法で製造可能な回転電機のステータ1の構造について説明する。図1は、ステータ1の部分斜視図である。なお、図1では、コイルや出力線の構造が分かり易いように、樹脂部の図示は省略する。図1に示すように、ステータ1は、ステータコア11と、平角線を含むステータコイル15を備える。ステータコア11は、環状の磁性体部品であり、例えば、複数の珪素鋼鈑(電磁鋼鈑)が積層されて構成されるが、樹脂バインダと磁性材粉末を加圧成形することにより構成されてもよい。ステータコア11は、環状で外周側に配設されるヨーク12と、複数のティース16を有する。複数のティース16は、θ方向に互いに間隔をおいて配設され、各ティース16は、ヨーク12からR方向内方側に突出する。ステータコイル15は、螺旋状に延在するU,V,Wの三相のコイル20,21,22を備える。U,V,Wの三相のコイル20,21,22の夫々は、隣接するティース16間の空間であるスロット17に挿通され、ティース16に巻回される。
U,V,Wの三相のコイル20,21,22の夫々は、複数のセグメントコイル20a,21a,22aを直列に接続して構成され、各セグメントコイル20a,21a,22aは、複数の略U字状のセグメント導体を溶接して構成される。溶接を行う際には、R方向に重なる複数のセグメント導体が螺旋を構成するように、各セグメント導体の2つの脚部の先端側が曲げ加工され、異なるセグメント導体の脚部の先端部同士がレーザ溶接で接合される。図1にRで示す領域は、レーザ溶接による複数の接合箇所のうちの1つである。レーザ溶接については、後で詳細に説明する。先端部同士のレーザ溶接により、各セグメントコイル20a,21a,22aは、複数のティース16に跨るように複数のティース16に巻回され、ステータコイル15は、複数のティース16に分布巻きされる。
各相のコイル20,21,22において一端に配設される突出部は、例えばクランク形に曲げられて、出力線となり、各相の出力線は、電源側の図示しない動力線に電気的に接続される。図1では、U相コイル20を、θ方向に沿った斜線で示し、V相コイル21を、R方向に沿った斜線で示し、W相コイル22を、間隔が狭い(細かい)斜線で示している。図1には、U相コイル20の出力線20Uと、W相コイル22の出力線22Wが図示されている。一方、U相コイル20において他端に配置される突出部20b、V相コイル21において他端に配置される突出部21b、及びW相コイル22において他端に配置される突出部22bは、中性線30によって電気的に接続され、三相のコイル20,21,22は、中性線30を用いた電気的な接続でY結線される。中性線30は、ステータコア11のZ方向一方側の外方に配設される。なお、ステータ1は、θ方向に間隔をおいて配置される複数の取付部45を有し、各取付部45は、R方向外方側に膨出する。図示しないボルトを、取付部45の締結孔46を通過させた後、図示しないケースの軸方向の端面に固定することで、ステータ1がケースに取り付けられる。
ステータ1の内周側には、ステータ1に対して間隔をおいて図示しないロータが配設される。ステータ1とロータの中心は略一致する。ロータは、回転軸の周囲に固定される環状の磁性体部品であり、例えば、複数の円環状の珪素鋼鈑(電磁鋼鈑)が積層されて構成される。例えば、ロータには、複数の永久磁石がθ方向に互いに間隔をおいた状態で埋め込まれる。
ステータ1を含む回転電機がモータ及びジェネレータとして機能する場合には、次に示す如く動作するが、ステータ1を含む回転電機は、モータ及びジェネレータのいずれか一方として機能してもよい。先ず、回転電機をモータとして使用する場合には、例えば、バッテリからの直流電流がインバータを介して三相交流電流に変換された後、三相交流電流が、各相の出力線20U,22Wを介してU,V,Wの三相のコイル20,21,22に供給される。係るU,V,Wの三相のコイル20,21,22に対する三相交流電流の供給によって、ティース16が磁化されて磁極となり、磁極の位置がステータ1のθ方向に沿って移動する回転磁界が生じる。そして、ロータがその回転磁界に基づいて回動し、回転動力が生成される。
他方、回転電機をジェネレータとして使用し、電力を回生する際には、ロータが、外部からの動力によって回動すると、ロータに埋め込まれた永久磁石がロータ中心軸の回りを回転する。すると、U,V,Wの三相のコイル20,21,22に電磁誘導の法則に基づく誘導起電力が誘起され、交流の誘導電流がU,V,Wの三相のコイル20,21,22を流れる。係る誘導電流に基づくU,V,Wの三相のコイル20,21,22からの交流電力が、インバータで直流電力に変換された後、バッテリに供給される。
次に、図2〜5を用いて、図1の領域Rにおける2つのセグメント導体の端部同士のレーザ溶接について説明する。なお、図2〜5では、2つのセグメント導体のうちの一方のセグメント導体を、第1平角線50と表現し、他方のセグメント導体を、第2平角線60と表現する。
図2は、レーザ溶接を行うために第1及び第2平角線50,60を位置決めする際の第1及び第2平角線50,60の途中状態を示す模式図であり、図3は、位置決めされた第1及び第2平角線50,60を示す模式斜視図である。レーザ溶接は、例えば、次のように実行される。先ず、第1平角線50の2つの脚部の先端側と、第2平角線60の2つの脚部の先端側を曲げ加工し、第1及び第2平角線50,60が図2に示す状態となるようにする。第1平角線50の端部51は、絶縁被膜52が剥離されて導体素線が外部に露出し、第2平角線60の端部61も、絶縁被膜62が剥離されて導体素線が外部に露出している。曲げ加工では、図示しない折り曲げ装置又は治具が、位置決めステップの完了時に第1及び第2平角線50,60の端部51,61がステータコア11の軸方向の略同じ位置(略同じ高さ)になるように各平角線50,60の2つの脚部を折り曲げる。図2に示すように、曲げ加工が終了した状態で、第1平角線50の端部51と第2平角線60の端部61は、θ方向位置が揃わず、R方向から見たとき半分程度しか重ならない状態となっている。
次に、第1平角線50の端部51の一方側側面59と第2平角線60の端部61の他方側側面69が当接するように、第1及び第2平角線50,60を配置する。また、第1平角線50の端部51においてレーザ光が照射される第1照射面58と第2平角線60の端部61においてレーザ光が照射される第2照射面68が略同一平面上に位置するように、第1平角線50と第2平角線60を配置する。
詳しくは、例えば、図示しない保持装置の周方向位置調整部で、第1及び第2平角線50,60に矢印Aで示すθ方向の力を付与する。詳しくは、周方向位置調整部で、第1平角線50の端部51の先端面をθ方向一方側に押し込むと共に第2平角線60の端部61の先端面をθ方向他方側に押し込み、第1平角線50の端部51のθ方向位置と第2平角線60の端部61のθ方向位置を略一致させる。この状態で、保持装置の挟持部で2つの端部51,61に矢印Bで示すR方向の力を付与し、図3に示すように、2つの端部51,61をR方向両側から挟持し、2つの端部51,61を所定位置で保持する。図3に示す状態で、第1平角線50の端部51と第2平角線60の端部61は、ステータコア11の軸方向の略同じ位置(略同じ高さ)になる。また、図3に示す状態で、R方向から見たとき、第1平角線50の端部51の略全部が、第2平角線60の端部61の略全部に重なる。また、図3に示す状態で、第1平角線50の端部における一方側側面59の略全部が、第2平角線60の端部61における他方側側面69の略全部に当接する。
次に、図4及び図5を用いて、レーザ光の照射について説明する。図4は、位置決めされた状態でレーザ光が照射されている第1及び第2平角線50,60を表す平面模式図である。また、図5は、図4のC-C線断面図である。
図5に示すように、レーザ光が出射される際、第1平角線50の第1照射面58は、第2平角線60の第2照射面68と面一となって略同一面上に位置し、第1平角線50の一方側側面59は、第2平角線60の他方側側面69と隙間なく当接する。なお、図3に示す例では、上記同一面が湾曲面であるが、同一面は平面であってもよい。
図4に示すように、レーザ光は、レーザ光走査装置のレーザ照射口から、第1及び第2照射面58,68に跨ると共に第1及び第2照射面58,68にループを描くように出射される。レーザ光走査装置でループ状にレーザ光を走査することで、溶融状態の金属で構成される溶融池を形成する。ループ状とは、環状(閉ループ)若しくは螺旋状(開ループ)であることを意味する。
図4に示す例では、レーザ光の走査軌跡は、楕円状に類似する形状である。より詳しくは、図4に示す平面図において、第1平角線50の第1照射面58と第2平角線60の第2照射面68は、直線状の突合部90で突き合わされる。レーザ光の走査軌跡は、図4に示す平面図において、直線状の突合部90に直交する直交方向に突合部90を挟んで対向する一対の円弧状部70,71と、一対の直線状部80,81で構成される。一方の円弧状部70は、他方の円弧状部71側とは反対側に凸の形状を有し、他方の円弧状部71は、一方の円弧状部70側とは反対側に凸の形状を有する。また、一方の直線状部80は、一方の円弧状部70の一端と他方の円弧状部71の一端との間に存在し、他方の直線状部81は、一方の円弧状部70の他端と他方の円弧状部71の他端との間に存在する。一対の直線状部80,81の夫々は、第1及び第2照射面58,68に跨るように存在する。
詳述しないが、レーザ光走査装置(図示せず)は、例えば、光源、電源、電力制御部、凹レンズで形成される第1の光学系、凸レンズで形成される第2の光学系、及び反射ミラーを備える。電力制御部は、電源から光源に供給される電力量を制御する。また、第1及び第2の光学系は、夫々の光軸が直交するように配置される。また、反射ミラーは、チルトミラーやガルバノミラー等で構成され、第1の光学系の光軸と第2の光学系の光軸の交点位置周辺に配置される。
光源から出射されたレーザ光は、第1の光学系を通過した後、反射ミラーで第2の光学系の方に反射され、第2の光学系から出射される。レーザ光走査装置は、第1の光学系に入射されたレーザ光を拡がり角や光軸を変化させることなくビーム径を拡張させて第2の光学系から出射させる。
レーザ光走査装置は、更に、反射ミラーの反射角度を変動させる変動機構、及び反射角度制御部を備える。変動機構は、反射ミラーを支持し、変動機構は、その動きで反射ミラーの反射方向を変動させる。反射角度制御部は、変動機構に制御信号を出力し、変動機構の動作を制御する。レーザ光走査装置は、反射角度制御部からの制御信号で変動機構の動作を制御して反射ミラーの反射方向を制御することで、出射されるレーザ光の出射方向を制御する。レーザ光走査装置は、電力制御部で電源から光源に供給される電力量を制御したり、反射角度制御部で変動機構の動作速度を制御してレーザ光の走査速度(移動速度)を制御することで、出射されるレーザ光のエネルギー密度を制御する。ここで、エネルギー密度とは、単位面積に単位時間で与えられるエネルギーのことである。エネルギー密度は、レーザ光の走査速度を速くしたり、出力を落とすと低下する。
レーザ光は、レーザ光走査装置の記憶部に予め記憶されたソフトウエアに基づいて、予めプログラムされた条件、すなわち、予め定められたタイミング、予め定められた方向、及び予め定められたエネルギー密度で、レーザ光走査装置のレーザ照射口から照射される。より詳しくは、図4を参照して、レーザ光の走査軌跡は、ループを描きながら突合部90の一端側から他端側に移動する。図4に示す例では、走査軌跡は、環状ループ(閉ループ)を描きながら突合部90の一端側から他端側に移動する。このレーザ光の走査軌跡は、例えば、上述の機構でレーザ光の出射方向を変動させると共に、レーザ光走査装置に対して突合部90をその延在方向に相対移動させることで実現できる。この相対移動は、例えば、電動シリンダ等を用いて、レーザ光走査装置をステータコア11に対して突合部90の延在方向に移動させたり、ステータコア11が固定されている固定台をレーザ光走査装置に対して突合部90の延在方向に移動させることで実行できる。
レーザ光は、入熱が一対の円弧状部70,71を描く際に大きくなる一方、入熱が、一対の直線状部80,81を描く際には、一対の円弧状部70,71を描くときと比較して小さくなるように、レーザ照射口から照射される。一対の直線状部80,81の夫々は、第1及び第2照射面58,68に跨って存在する。したがって、第1及び第2平角線50,60の角部は、第1及び第2照射面58,68の突合部周辺に位置するため、その角部への入熱が、円弧状部70,71への入熱よりも小さくなる。
例えば、円弧状部70,71を描く際に、レーザ光の移動速度を遅くすると共にレーザ光の出力を大きくする。他方、一対の直線状部80,81を描く際には、レーザ光の移動速度を、円弧状部70,71を描くときと比較して速くすると共に、レーザ光の出力を、円弧状部70,71を描くときと比較して小さくする。このようにすれば、上述の入熱を、容易かつ効率的に実現できる。
一例では、一対の円弧状部70,71を描くときは、エネルギー密度が2.25×107W/cm2〜2.75×107W/cm2のレーザ光を出射し、好ましくは、エネルギー密度が2.50×107W/cm2のレーザ光を出射してもよい。また、一対の直線状部80,81を描くときは、エネルギー密度が1.00×107W/cm2〜1.50×107W/cm2のレーザ光を出射し、好ましくは、エネルギー密度が1.25×107W/cm2のレーザ光を出射してもよい。なお、出射されるレーザ光のエネルギー密度は、これらの値に限定されない。本発明では、第1及び第2照射面の境界領域に照射するレーザ光のエネルギー密度が、それ以外の箇所に照射するレーザ光のエネルギー密度よりも小さければ、レーザ照射口から照射されるレーザ光のエネルギー密度は、如何なる値であってもよい。
上記実施形態によれば、第1平角線50の端部51の一方側側面59と第2平角線60の端部61の他方側側面69を当接させると共に、第1平角線50の端部51の第1照射面58と第2平角線60の端部61の第2照射面68が略同一平面上に位置するように、第1平角線50と第2平角線60を配置する。そして、第1及び第2照射面58,68に跨ると共にレーザ照射口から第1及び第2照射面58,68にループを描くようにレーザ光を出射し、第1及び第2照射面58,68においてエネルギーが集中し易い互いの境界領域に照射するレーザ光のエネルギー密度を、それ以外の箇所に照射するレーザ光のエネルギー密度よりも小さくする。したがって、境界領域付近に位置する第1及び第2平角線50,60の角部の昇温を抑制できるので、スパッタの発生を抑制でき、スパッタに起因する溶接品質の低下を抑制できる。
また、レーザ光を往復走査させると、折り返し部に熱が集中し、スパッタが発生し易い。これに対し、本実施形態によれば、レーザ光走査軌跡がループ状であるため、レーザ光を滑らかに走査できる。よって、熱が集中し難く、スパッタの発生を抑制できる。
また、レーザ光走査軌跡が、楕円状に類似する形状であり、その長軸に対応する軸が、突合部90に略一致する状態で延びる。その結果、溶接が必要な突合部90に短時間に溶融池を生成でき、短時間で溶接を実行できる。
尚、本発明は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、円弧状部70,71を描く際に、レーザ光の移動速度(走査速度)を遅くすると共にレーザ光の出力を大きくする一方、一対の直線状部80,81を描く際には、レーザ光の移動速度を、円弧状部70,71を描くときとの比較で速くすると共に、レーザ光の出力を、円弧状部70,71を描くときとの比較で小さくする場合について説明した。しかし、レーザ光の移動速度を常に一定に保った状態で、円弧状部を描く際に、レーザ光の出力を大きくし、一対の直線状部を描く際に、レーザ光の出力を、円弧状部を描くときとの比較で小さくしてもよい。又は、レーザ光の出力を常に一定に保った状態で、円弧状部を描く際に、レーザ光の移動速度を遅くし、一対の直線状部を描く際に、レーザ光の移動速度を、円弧状部を描くときとの比較で速くしてもよい。また、レーザ光の走査軌跡が、一対の円弧状部70,71と一対の直線状部80,81で構成される閉ループを含む場合について説明した。しかし、レーザ光の走査軌跡は、如何なる閉ループを含んでもよく、例えば、楕円や円を含んでもよい。又は、レーザ光の走査軌跡は、如何なる開ループを含んでもよく、螺旋形状でもよい。
50 第1平角線、 51 第1平角線の端部、 52 第1平角線の絶縁被膜、 58 第1照射面、 59 第1平角線の一方側側面、 60 第2平角線、 61 第2平角線の端部、 62 第2平角線の絶縁被膜、 68 第2照射面、 69 第2平角線の他方側側面。

Claims (1)

  1. 断面矩形状の第1平角線及び第2平角線の夫々における絶縁被膜を有さない端部同士をレーザ光によって溶接する平角線のレーザ溶接方法であって、
    前記第1平角線の前記端部の側面と前記第2平角線の前記端部の側面が当接すると共に、前記第1平角線の前記端部において前記レーザ光が照射される第1照射面と前記第2平角線の前記端部において前記レーザ光が照射される第2照射面が略同一平面上に位置するように、前記第1平角線と前記第2平角線を配置する平角線配置ステップと、
    前記平角線配置ステップの後、前記第1及び第2照射面に跨ると共に前記第1及び第2照射面にループを描くように前記レーザ光を出射するレーザ光出射ステップと、を含み、
    前記レーザ光出射ステップにおいて、前記第1及び前記第2照射面の境界領域に照射する前記レーザ光のエネルギー密度が、それ以外の箇所に照射する前記レーザ光のエネルギー密度よりも小さい、平角線のレーザ溶接方法。
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