JP2019089007A - 廃材料からの有価物の選別回収方法及び設備 - Google Patents

廃材料からの有価物の選別回収方法及び設備 Download PDF

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【課題】使用済み耐火物を含む廃材料から高歩留まりで有価物を選別回収する。【解決手段】使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別回収する際に、廃材料を目開きD1の篩(1a)で分級し、その篩上となった廃材料を、破砕装置(2)により目開きD1の篩を通過する粒径に破砕し、この破砕された廃材料を、篩(1a)の分級で篩下となった廃材料とともに、目開きD1よりも小さい目開きD2の篩(1b)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。そして、篩(1b)の分級で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。廃材料を物理選別して有価物を回収するための事前処理として粒度調整を行う際に、最初に篩による分級を行い、その篩上のみを破砕するので、最初から物理選別に好適な粒径となっている廃材料は破砕されず、これにより物理選別に不適合な微粉の増加が抑制できる。【選択図】図1

Description

本発明は、製鉄工場などで生じた使用済み耐火物を含む廃材料からリサイクル原料化する有価物を選別・回収するための技術に関する。
従来、鉄鋼スラグや使用済み耐火物屑などから有価物を選別回収する場合、破砕した上で篩による粒度調整を行い、その後に磁力選別や色彩選別などの物理選別によって有価物を選別・回収する方法(例えば、特許文献1)、粒度調整後にそのまま篩上を有価物として回収する方法、破砕した上でそのまま磁力選別を行って有価物を回収する方法(例えば、特許文献2)などが採られている。
特開2003−88845号公報 特開2008−25934号公報
製鉄工場では溶融物(溶鉄・スラグ)と接する設備や容器に耐火物が使用されるが、溶損などにより寿命に至ると解体される。この解体により生じた使用済みの耐火物は、省資源や設備コストの低減のために耐火物原料として再利用することが望ましい。通常、使用済み耐火物は複数種類の材質が混在した状態で排出されるため、そのままでは不純物が多く品位が安定しないことから、再利用可能な材質(有価物)を選別する必要がある。
以下、製鉄工場で生じる使用済み耐火物について、高炉樋耐火物を例に説明する。高炉の羽口から出銑された銑鉄を通す高炉の主樋では、メタルライン材、スラグライン材と呼ばれる成分の異なる耐火物を組み合わせて用いている。図12に使用時の高炉主樋の幅方向断面を模式的に示す。この高炉主樋に使用されている高炉樋耐火物(メタルライン材、スラグライン材)は、一定期間使用した後、重機を使って解体(解砕)されるので、その解砕後の耐火物屑は、一般にメタルライン材、スラグライン材、付着スラグ、地金等が混在した状態で排出される。それぞれの成分と密度を表1に示すが、メタルライン材はAlが、スラグライン材はSiCが多く含まれているため、磁力選別による地金除去後、密度選別などの物理選別により各材質に選別すればリサイクル原料化でき、工業上メリットがある。
Figure 2019089007
一方で、密度選別や色彩選別などの物理選別には、選別に適した選別対象物の粒径がある。このような観点から、上記のような使用済み耐火物屑のリサイクル処理について検討を行った結果、特許文献1、2の方法のように事前処理として原料(選別対象物)全量を破砕すると、最初から物理選別に好適な粒径となっているものまで破砕されてしまう結果、物理選別に不適合な微粉が増加し、リサイクル歩留まりが低下していることが判った。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、使用済み耐火物を含む廃材料からリサイクル原料化する有価物を選別・回収する方法において、高いリサイクル歩留まりで有価物を選別・回収することができる方法及び設備を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのような選別・回収による有価物の製造方法を提供することにある。
以下、本発明がなされるに至った経緯を、選別対象物(廃材料)が高炉樋耐火物屑である場合を例に説明する。高炉樋耐火物屑に含まれる付着スラグ(高炉スラグ)、スラグライン材、メタルライン材は表1に示すように密度差があるため、物理選別としては密度選別を採用した。密度選別には様々な手法があるが、処理量やメンテナンス性を考慮し、乾式固気流動層式密度選別とエアテーブル式密度選別を選択した。密度選別の結果、低密度品として付着スラグ、中密度品としてスラグライン材、高密度品としてメタルライン材が回収され、中密度品は新品原料の代替となる安価なSiC源として、また、高密度品は新品原料の代替となる安価なAl源として、それぞれリサイクル原料化が可能であった。本発明者らの試験によると、密度2.45g/cm未満の材料を低密度品、密度2.45−2.70g/cmの材料を中密度品、密度2.70g/cm超の材料を高密度品として原料化すると、高性能なリサイクル耐火物を製作することが可能であった。
ここで、物理選別に採用した乾式固気流動層式密度選別とエアテーブル式密度選別の両手法には、それぞれの選別に適した選別対象物の粒径がある。具体的には、乾式固気流動層式密度選別では10−40mm程度の粒径が好適であり、これよりも小さい粒径では、流動層中の気泡上昇や対流などにより粒子の浮沈挙動が大きく影響を受けることから、選別精度が低下する。反対にこれよりも大きい粒径では、粒子自身により粒子上方への送風が阻害され、流動層上部での流動化が阻害されることから、この場合も選別精度が低下する。また、エアテーブル式密度選別では2−10mm程度の粒径が好適であり、これよりも小さい粒径では、粉子どうしに働く付着力により粒子の挙動が影響を受けることから、選別精度が低下する。反対にこれよりも大きい粒径では、下部からの送風によって低密度粒子を浮上させることが難しくなるため、この場合も選別精度が低下する。
一方で選別対象物である高炉樋耐火物屑の粒径は0−300mmであることから、高炉樋耐火物屑は密度選別前に破砕、分級により各手法に好適な粒径に整粒する必要があるが、破砕を実施すると密度選別を行うことが困難な粒径2mm以下の微粉が必ず発生する。この微粉発生量が多いとリサイクル歩留りが低下することから、破砕工程での微粉発生を極力減らす方策を講じることが重要である。
その方策の1つとして、例えば、微粉が発生しにくい破砕手段の適用が考えられ、微粉が発生しにくい破砕手段としては、ジョークラッシャー、ロールクラッシャーなどが一般的に知られているが、このような破砕手段を適用しただけでは十分ではない。
そこで本発明者らは、プロセス面から微粉の発生を抑制できる方法について鋭意検討した結果、耐火物屑を物理選別して有価物を回収するための事前処理として粒度調整を行う際に、最初に篩による分級を行い、その篩上のみを破砕すれば、最初から物理選別に好適な粒径となっている耐火物屑は破砕されないので、物理選別に不適合な微粉の増加が抑制でき、有価物のリサイクル歩留りを高めることができるという着想を得た。例えば、高炉樋耐火物屑を物理選別して有価物を回収する場合、最初に所定の目開きの篩で分級して、その篩上のみを上記目開きの篩を通過する粒径に破砕し、その破砕物と上記篩の篩下を微粉除去のための分級を経て物理選別するものであり、これにより、微粉発生を極力抑えつつ高炉樋耐火物屑を高歩留まりでリサイクル原料化することができる。
本発明は、以上のような着想に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収する方法であって、
下記工程(1)〜(4)を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収方法。
(1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
[2]使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収する方法であって、
下記(1)〜(6)の工程を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収方法。
(1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2a)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2b)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(5)工程(4)で破砕された廃材料を、工程(3)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1c)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
[3]使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収する方法であって、
下記(1)〜(6)の工程を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収方法。
(1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
(5)工程(3)で篩下となった廃材料を、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1c)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかの選別回収方法において、廃材料が金属製錬プロセスでの使用済み耐火物屑であることを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収方法。
[5]上記[4]の選別回収方法において、使用済み耐火物屑が高炉樋耐火物屑であることを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収方法。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかの選別回収方法において、物理選別が密度選別又は色彩選別であることを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収方法。
[7]上記[6]の選別回収方法において、密度選別が乾式固気流動層式密度選別又はエアテーブル式密度選別であることを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収方法。
[8]使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収するための設備であって、
廃材料を分級するための目開きDの篩(1a)と、
該篩(1a)で篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置(2)と、
目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置(2)で破砕された廃材料を、篩(1a)で篩下となった廃材料とともに分級するための篩(1b)と、
該篩(1b)で篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置(3)を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収設備。
[9]使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収するための設備であって、
廃材料を分級するための目開きDの篩(1a)と、
該篩(1a)で篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置(2a)と、
目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置(2a)で破砕された廃材料を、篩(1a)で篩下となった廃材料とともに分級するための篩(1b)と、
該篩(1b)で篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置(2b)と、
目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置(2b)で破砕された廃材料を、篩(1b)で篩下となった廃材料とともに分級するための篩(1c)と、
該篩(1c)で篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置(3)を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収設備。
[10]使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収するための設備であって、
廃材料を分級するための目開きDの篩(1a)と、
該篩(1a)で篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置(2)と、
目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置(2)で破砕された廃材料を、篩(1a)で篩下となった廃材料とともに分級するための篩(1b)と、
該篩(1b)で篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置(3a)と、
目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、篩(1b)で篩下となった廃材料を分級するための篩(1c)と、
該篩(1c)で篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置(3b)を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収設備。
[11]上記[8]〜[10]のいずれかの選別回収設備において、物理選別装置(3)、(3a)、(3b)が密度選別装置又は色彩選別装置であることを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収設備。
[12]上記[11]の選別回収設備において、密度選別装置が乾式固気流動層式密度選別装置又はエアテーブル式密度選別装置であることを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収設備。
[13]使用済み耐火物を含む廃材料を原料とし、該原料から有価物を選別・回収する有価物の製造方法であって、
下記工程(1)〜(4)を有することを特徴とする廃材料を原料とする有価物の製造方法。
(1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
[14]使用済み耐火物を含む廃材料を原料とし、該原料から有価物を選別・回収する有価物の製造方法であって、
下記工程(1)〜(6)を有することを特徴とする廃材料を原料とする有価物の製造方法。
(1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2a)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2b)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(5)工程(4)で破砕された廃材料を、工程(3)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1c)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
[15]使用済み耐火物を含む廃材料を原料とし、該原料から有価物を選別・回収する有価物の製造方法であって、
下記工程(1)〜(6)を有することを特徴とする廃材料を原料とする有価物の製造方法。
(1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
(5)工程(3)で篩下となった廃材料を、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1c)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
[16]上記[13]〜[15]のいずれかの製造方法において、廃材料が金属製錬プロセスでの使用済み耐火物屑であることを特徴とする廃材料を原料とする有価物の製造方法。
[17]上記[16]の製造方法において、使用済み耐火物屑が高炉樋耐火物屑であることを特徴とする廃材料を原料とする有価物の製造方法。
[18]上記[13]〜[17]のいずれかの製造方法において、物理選別が密度選別又は色彩選別であることを特徴とする廃材料を原料とする有価物の製造方法。
[19]上記[18]のいずれかの製造方法において、密度選別が乾式固気流動層式密度選別又はエアテーブル式密度選別であることを特徴とする廃材料を原料とする有価物の製造方法。
本発明の有価物の選別回収方法及び設備によれば、使用済み耐火物を含む廃材料からリサイクル原料化する有価物を選別・回収する際に、物理選別前の事前処理工程において物理選別に適した粒径のものが多く得られるため、高いリサイクル歩留まりで有価物を選別・回収することができる。また、本発明の有価物の製造方法によれば、廃材料を原料として、高い歩留まりで有価物を製造することができる。
本発明の第1の選別回収方法及び設備における処理フローを示す説明図 本発明の第2の選別回収方法及び設備における処理フローを示す説明図 本発明の第3の選別回収方法及び設備における処理フローを示す説明図 本発明において物理選別に用いられる乾式固気流動層式密度選別装置の一実施形態を示す説明図 本発明において物理選別に用いられるエアテーブル式密度選別装置の一実施形態を示す説明図 実施例1での比較例の処理フローを示す説明図 実施例1での本発明例の処理フローを示す説明図 実施例2での比較例の処理フローを示す説明図 実施例2での本発明例の処理フローを示す説明図 実施例3での比較例の処理フローを示す説明図 実施例3での本発明例の処理フローを示す説明図 使用時の高炉主樋の幅方向断面を模式的に示す説明図
本発明は、使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収する方法であり、選別対象となる「使用済み耐火物を含む廃材料」の種類に特に制限はないが、一般には、使用済みとなった耐火物を主体とし、これに耐火物以外の異物が混在(付着・浸潤したものを含む)した廃材料である。代表例としては、鉄鋼製造などを目的とした金属製錬プロセスでの使用済み耐火物屑が挙げられる。一般に、金属製錬プロセスでの使用済み耐火物屑は、元々の耐火物と付着スラグや地金などが混在した(付着・浸潤したものを含む)ものである。また、金属製錬プロセスでの使用済み耐火物屑のなかでも、高炉樋耐火物屑は、上述したようにメタルライン材、スラグライン材、付着スラグ、地金等が混在した状態で排出され、そのなかからメタルライン材、スラグライン材を別々に高いリサイクル歩留りで選別回収することが求められるので、本発明法の有用性が特に高いと言える。また、高炉樋耐火物屑以外にも、溶鉄の搬送容器、精錬容器、連続鋳造機のタンディッシュなどの使用済み耐火物屑が挙げられる。
図1は、本発明の第1の選別回収方法及び設備における処理フローを示す説明図である。この本発明の第1の選別回収方法は、有価物を比較的大きい粒度で選別回収するのに適した方法であり、下記工程(1)〜(4)を有するものである。
(1)廃材料を目開きDの篩1aで分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置2により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩1bで分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
すなわち、この選別回収方法では、最初に篩1aで廃材料を分級して(工程(1))、その篩上のみを破砕し(工程(2))、その破砕物と篩下を篩1bで分級して微粉分を除去(工程(3))した後、物理選別で不純物を除去して有価物を回収する(工程(4))ものである。
廃材料が鉄鋼製造などを目的とした金属製錬プロセスでの使用済み耐火物屑(例えば高炉樋耐火物屑)である場合には、廃材料には比較的多くの地金が含まれている場合が多いので、必要に応じて、工程(1)の前に地金の除去処理がなされる。高炉樋耐火物屑などのような鉄鋼製造プロセスでの使用済み耐火物屑の場合には、例えば、リフティングマグネット、ドラム型磁力選別装置などの手段で除鉄(地金除去)が行われる。
工程(1)、(3)で用いるで用いる篩1a,1bとしては、振動篩が一般的であるが、これに限定されない。
工程(2)で用いる破砕装置2の種類も任意であるが、ジョークラッシャー、ロールクラッシャーは微粉発生量が比較的少ない破砕手段であるので、特に好ましい。
工程(4)で用いる物理選別(物理選別装置3)の種類も任意であるが、選別精度の面で密度選別又は色彩選別が好ましい。また、同様の理由で、密度選別のなかでも乾式固気流動層式密度選別、エアテーブル式密度選別が特に好ましい。
ここで、乾式固気流動層式密度選別は、粒状物からなる流動媒体を下方からの送風によって流動化させた固気流動層に選別対象物を投入し、固気流動層の見掛け密度よりも小さい密度の物体(低密度品)を浮上させるとともに、固気流動層の見掛け密度よりも大きい密度の物体(高密度品)を沈降させ、それぞれを回収することにより、密度が異なる物体を選別するものである。この密度選別用の装置の詳細は後述する。
また、エアテーブル式密度選別は、長手方向及び幅方向に傾斜させたテーブル(板)に幅方向の振動を与えつつ、テーブル下方からテーブル面に空気が吹き出た状態で、テーブル面上に選別対象物を供給するものであり、(i)密度の大きい物体(高密度品)は、テーブル面による摩擦力の影響が大きいため、テーブルの振動による運搬力によって幅方向で傾斜したテーブル面の高い側に集められ、(ii)密度の小さい物体(低密度品)は、テーブルの振動による運搬力よりもテーブル面から吹き出た空気流の影響を強く受けるために、幅方向で傾斜したテーブル面の低い側に滑落して集められ、(iii)中間の密度の物体(中密度品)は幅方向で傾斜したテーブル面の高い側と低い側の中間に集められ、それぞれテーブル端の排出部から排出され、それぞれを回収することにより、密度が異なる物体を選別するものである。この密度選別用の装置の詳細は後述する。
また、色彩選別は、廃材料の材質(例えば、種類が異なる耐火物やスラグなど)によって色彩が異なることを利用し、ベルトコンベアなどで搬送される廃材料をカメラで撮影し、その色彩情報に基づき、予め決められた除去すべき対象物がエアガンの位置を通過した際に、これをエアガンで吹き飛ばすことにより、色彩が異なる物体を選別するものである。
上述したように本発明の第1の選別回収方法は、有価物を比較的大きい粒度で選別回収するのに適した方法であり、選別に適した選別対象物の粒径は、乾式固気流動層式密度選別が10−40mm程度、エアテーブル式密度選別が2−10mm程度であるので、本発明の第1の選別回収方法の物理選別には、乾式固気流動層式密度選別が特に好ましい。また、色彩選別も比較的粒度の大きい対象物の選別に適しているので、本発明の第1の選別回収方法の物理選別には好適である。
この本発明の第1の選別回収方法では、例えば、廃材料を目開き40mmの篩1aで分級し、この分級で篩上となった廃材料のみを破砕装置2により目開き40mmの篩を通過する粒径に破砕する。そして、この破砕された廃材料を、篩1aの分級で篩下となった廃材料とともに、目開き10mmの篩1bで分級し、その篩下となった微粉分を除去する。篩1bの分級で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。上述したように、物理選別は密度選別又は色彩選別が好ましく、密度選別のなかでは特に乾式固気流動層式密度選別が好ましい。
また、例えば、廃材料が使用済み高炉樋耐火物屑の場合には、好ましくは密度選別(特に好ましくは乾式固気流動層式密度選別)或いは色彩選別により、耐火物屑が不純物である付着スラグ、有価物であるメタルライン材(耐火物)、同じくスラグライン材(耐火物)に選別され、有価物が回収される。ここで、乾式固気流動層式密度選別を適用する場合には、後述するように、この乾式固気流動層式密度選別は軽量物(低密度品)・重量物(高密度品)の選別のみが可能であることから、耐火物屑の密度選別は2回行われ、例えば、1回目は軽量物である付着スラグ+スラグライン材と重量物であるメタルライン材が選別され、この1回目で選別された軽量物に対して行われる2回目は、重量物であるスラグライン材と軽量物である付着スラグに選別される。また、場合によっては、1回目は軽量物である付着スラグと重量物である耐火物屑(メタルライン材+スラグライン材)が選別され、この耐火物屑に対して行われる2回目は重量物であるメタルライン材と軽量物であるスラグライン材が選別されるようにしてもよい。なお、このようにして選別回収されたメタルライン材、スラグライン材については、純度をより高めるために、必要に応じて、(i)粉砕→磁気選別による耐火物(メタルライン材又はスラグライン材)と地鉄の選別、又は、(ii)粉砕→分級→篩上材・篩下材の各磁気選別による耐火物(メタルライン材又はスラグライン材)と地鉄の選別、などの処理が行われる。
この本発明の第1の選別回収方法の実施に供される選別回収設備は、使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収するための設備であって、図1に示すように、(i)廃材料を分級するための目開きDの篩1aと、(ii)この篩1aで篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置2と、(iii)目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置2で破砕された廃材料を、篩1aで篩下となった廃材料とともに分級するための篩1bと、(iv)この篩1bで篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置3を有する。この設備を構成する各装置の詳細は上述した通りである。
図4は、物理選別装置3を構成する乾式固気流動層式密度選別装置の一実施形態を示している。この乾式固気流動層式密度選別装置は、分離槽4内に所定の層厚で粒状の流動媒体が入れられ、槽底部のガス吹込み部5からガス(通常、空気)が吹き込まれることで流動媒体が流動化し、固気流動層6が形成される。この装置は、流動媒体として、流動化した状態での見掛け密度が廃材料の重量物x(高密度品)よりも低く、軽量物y(低密度品)よりも高い粒状物を用い、廃材料中の重量物xを固気流動層6の下部側に沈降させ、軽量物yを固気流動層6の上部側に浮上させることにより分離するものである。流動媒体としては、例えば、廃材料が高炉樋耐火物屑である場合にはジルコンサンド、鉄粉などを用いることができる。なお、流動媒体を構成する粒状物の粒径は特に制限はないが、一般には0.08〜0.25mm程度とすることが好ましい。
なお、固気流動層6を構成する流動媒体の見掛け密度は、流動化ガスの流量を調整することでも、ある程度調整することができる。
分離槽4は、槽内に廃材料を供給(投入)する廃材料供給部7と、固気流動層6の下部側に沈降した重量物xを捕集して回収する沈降物回収機8と、固気流動層6の上部側に浮上した軽量物yを捕集して回収する浮上物回収機9と、沈降物回収機8により回収された重量物xを槽外に排出する排出部10と、浮上物回収機9により回収された軽量物yを槽外に排出する排出部11を備えている。
沈降物回収機8は、複数のプーリ80(少なくとも一部が駆動プーリ)に案内されて、槽底部を含む槽内壁に沿って移動する無端ベルト81と、この無端ベルト81の長手方向において適当な間隔で設けられる沈降物捕捉用の複数のスクレーパ82を備えている。
浮上物回収機9は、水平コンベア式の装置であり、2つのプーリ90(少なくとも一方が駆動プーリ)に案内されて、水平方向で移動する無端ベルト91と、この無端ベルト91の長手方向において適当な間隔で設けられる浮上物捕捉用の複数のスクレーパ92を備えており、コンベア下面側を移動する無端ベルト部分のスクレーパ92が固気流動層6の上部側に浮上した軽量物yを引っ掛けて捕捉できるような高さ位置に配置されている。
重量物xの排出部10は、沈降物回収機8の無端ベルト81が槽底部を通過してスクレーパ82で重量物xを捕捉した後、槽側壁を経て槽天井壁に移行する際に、スクレーパ82から外れた重量物xが取り込まれるように設けられており、本実施形態ではプーリ80に組み込まれた構造となっている。
軽量物yの排出部11は、浮上物回収機9の無端ベルト部分がコンベア下面側を移動してスクレーパ92が軽量物yを捕捉した後、コンベア端部に達した際に、スクレーパ92から外れた軽量物yが取り込まれるように設けられており、本実施形態では、スクレーパ92から外れた軽量物yを捕捉するスクレーパ110と、このスクレーパ110で捕捉された軽量物yが取り込まれる排出口111を備えた回転体で構成されている。
この乾式固気流動層式密度選別装置では、固気流動層6が形成された状態で廃材料供給部7から廃材料を分離槽4内に供給すると、廃材料中の重量物xが固気流動層6の下部側に沈降し、この重量物xは沈降物回収機8により捕集・回収され、排出部10から排出される。一方、軽量物yは固気流動層6の上部側に浮上し、この軽量物yは浮上物回収機9により捕集・回収され、排出部11から排出される。以上により、重量物xと軽量物yが選別される。
さきに述べたように、この乾式固気流動層式密度選別装置は、粒径が比較的大きい廃材料(特に粒径が10−40mm程度の廃材料)の選別に適している。
図5は、物理選別装置3を構成するエアテーブル式密度選別装置の一実施形態を示している。このエアテーブル式密度選別装置のテーブル12は、長手方向の一端側が廃材料供給部120、他端側が廃材料排出部121であり、この廃材料排出部121は、仕切板122により幅方向で3つの排出部121a、121b、121cに仕切られている。テーブル12は、長手方向でスラグ排出側が低くなるような傾斜(高低差hの傾斜)を有するとともに、幅方向でも傾斜(高低差hの傾斜)を有する。テーブル12の全体には微小な空気穴123が形成され、テーブル12の下方から供給される空気が、この空気穴123を通じてテーブル面に吹き出すようになっている。また、テーブル12は振動機構(図示せず)により幅方向で振動するように構成されている。
このエアテーブル式密度選別装置では、テーブル12が幅方向に振動しつつ、空気穴123からテーブル面に空気が吹き出た状態で、廃材料供給部120からテーブル面上に廃材料が供給される。供給された廃材料は、テーブル12の長手方向での傾斜により廃材料排出部121方向に移動するが、廃材料中の重量物x(高密度品)は、テーブル面による摩擦力の影響が大きいため、テーブルの振動による運搬力によって、幅方向で傾斜したテーブル面の高い側に集められ、排出部121aから排出される。一方、廃材料中の軽量物y(低密度品)は、テーブルの振動による運搬力よりも空気穴123から噴き出た空気流の影響を強く受けるために、幅方向で傾斜したテーブル面の低い側に滑落して集められ、排出部121bから排出される。また、廃材料中の中量物z(中密度品)は、上記重量物xと軽量部yの中間の挙動を示すため、廃材料排出部121の幅方向中央の排出部121cから排出される。以上により、重量物x(高密度品)と中量物z(中密度品)と軽量物y(低密度品)が選別される。
さきに述べたように、このエアテーブル式密度選別装置は、粒径が比較的小さい廃材料(特に粒径が2−10mm程度の廃材料)の選別に適している。
なお、図5の実施形態では、テーブル12の廃材料排出部121は、仕切板122により幅方向で3つの排出部121a、121b、121cに仕切られているが、仕切板122を設けず、テーブル12の他端側のテーブル幅方向両端が排出部121a、121bとなるようにしてもよい。この場合には、廃材料は重量物x(高密度品)と軽量物y(低密度品)に選別されることになる。また、仕切板122を3つ以上設けて、廃材料排出部121が4つ以上の排出部に仕切られるようにしてもよい。
また、本発明の第1の有価物の製造方法は、使用済み耐火物を含む廃材料を原料とし、この原料から有価物を選別・回収する有価物の製造方法であって、図1に示すように、下記工程(1)〜(4)を有するものである。各工程の詳細は、上述した本発明の第1の選別回収方法と同様である。
(1)廃材料を目開きDの篩1aで分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置2により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩1bで分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
この本発明の第1の有価物の製造方法によれば、使用済み耐火物を含む廃材料を原料として、高い歩留まりで有価物を製造することができる。
図2は、本発明の第2の選別回収方法及び設備における処理フローを示す説明図である。この本発明の第2の選別回収方法は、有価物を比較的小さい粒度で選別回収するのに適した方法であり、下記工程(1)〜(6)を有するものである。
(1)廃材料を目開きDの篩1aで分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置2aにより目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩1bで分級する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料を、破砕装置2bにより目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(5)工程(4)で破砕された廃材料を、工程(3)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩1cで分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
すなわち、この選別回収方法では、最初に篩1aで廃材料を分級して(工程(1))、その篩上のみを破砕し(工程(2))、その破砕物と篩下をさらに篩1bで分級して(工程(3))、その篩上のみを破砕し(工程(4))、その破砕物と篩下を篩1cで分級して微粉分を除去(工程(5))した後、物理選別で不純物を除去して有価物を回収する(工程(6))ものである。
この本発明の第2の選別回収方法においても、必要に応じて工程(1)の前に地金の除去処理がなされること、工程(1)、(3)、(5)で用いる篩1(1a,1b,1c)の詳細、工程(2)、(4)で用いる破砕装置2(2a,2b)の詳細、工程(6)で用いる物理選別装置3の詳細などは、本発明の第1の選別回収方法と同様であるので、詳細な説明は省略する。ただし、上述したように本発明の第2の選別回収方法は、比較的小さい粒度の有価物を選別回収するのに適した方法であり、選別に適した選別対象物の粒径は、乾式固気流動層式密度選別が10−40mm程度、エアテーブル式密度選別が2−10mm程度であるので、本発明の第2の選別回収方法の物理選別には、エアテーブル式密度選別が特に好ましい。
この本発明の第2の選別回収方法では、例えば、廃材料を目開き40mmの篩1aで分級し、この分級で篩上となった廃材料のみを破砕装置2aにより目開き40mmの篩を通過する粒径に破砕する。そして、この破砕された廃材料を、篩1aの分級で篩下となった廃材料とともに、目開き10mmの篩1bで分級し、この分級で篩上となった廃材料を、破砕装置2bにより目開き10mmの篩を通過する粒径に破砕する。そして、この破砕された廃材料を、篩1bの分級で篩下となった廃材料とともに、目開き2mmの篩1cで分級し、その篩下となった微粉分を除去する。篩1cの分級で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。上述したように、物理選別は密度選別又は色彩選別が好ましく、密度選別のなかでは特にエアテーブル式密度選別が好ましい。
また、例えば、廃材料が使用済み高炉樋耐火物屑の場合には、好ましくは密度選別(特に好ましくはエアテーブル式密度選別)或いは色彩選別により、耐火物屑が不純物である付着スラグ、有価物であるメタルライン材(耐火物)、同じくスラグライン材(耐火物)に選別され、有価物が回収される。ここで、エアテーブル式密度選別を適用する場合には、さきに述べたように、この密度選別装置は同時に軽量物(低密度品)・中量物(中密度品)・重量物(高密度品)の選別が可能であることから、軽量物である付着スラグ、中量物であるスラグライン材、重量物であるメタルライン材が選別される。なお、このようにして選別回収されたメタルライン材、スラグライン材については、純度をより高めるために、必要に応じて、(i)粉砕→磁気選別による耐火物(メタルライン材又はスラグライン材)と地鉄の選別、又は、(ii)粉砕→分級→篩上材・篩下材の各磁気選別による耐火物(メタルライン材又はスラグライン材)と地鉄の選別、などの処理が行われる。
この本発明の第2の選別回収方法の実施に供される選別回収設備は、使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収するための設備であって、図2に示すように、(i)廃材料を分級するための目開きDの篩1aと、(ii)この篩1aで篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置2aと、(iii)目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置2aで破砕された廃材料を、篩1aで篩下となった廃材料とともに分級するための篩1bと、(iv)この篩1bで篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置2bと、(v)目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置2bで破砕された廃材料を、篩1bで篩下となった廃材料とともに分級するための篩1cと、(vi)この篩1cで篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置3を有する。この設備を構成する各装置の詳細は上述した通りである。
また、本発明の第2の有価物の製造方法は、使用済み耐火物を含む廃材料を原料とし、この原料から有価物を選別・回収する有価物の製造方法であって、図2に示すように、下記工程(1)〜(6)を有するものである。各工程の詳細は、上述した本発明の第2の選別回収方法と同様である。
(1)廃材料を目開きDの篩1aで分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置2aにより目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩1bで分級する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料を、破砕装置2bにより目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(5)工程(4)で破砕された廃材料を、工程(3)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩1cで分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
この本発明の第2の有価物の製造方法によれば、使用済み耐火物を含む廃材料を原料として、高い歩留まりで有価物を製造することができる。
図3は、本発明の第3の選別回収方法及び設備における処理フローを示す説明図である。この本発明の第3の選別回収方法は、有価物を比較的大きい粒度と小さい粒度でそれぞれ別々に選別回収するのに適した方法であり、下記工程(1)〜(6)を有するものである。
(1)廃材料を目開きDの篩1aで分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置2により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩1bで分級する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3a)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
(5)工程(3)で篩下となった廃材料を、目開きDよりも小さい目開きDの篩1cで分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3b)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
すなわち、この選別回収方法では、最初に篩1aで廃材料を分級して(工程(1))、その篩上のみを破砕し(工程(2))、その破砕物と篩下をさらに篩1bで分級し(工程(3))、その篩上を物理選別で不純物を除去して大きい粒度の有価物を回収し(工程(4))、篩1bの篩下を篩1cで分級して微粉分を除去(工程(5))した後、物理選別で不純物を除去して小さい粒度の有価物を回収する(工程(6))ものである。
この本発明の第3の選別回収方法においても、必要に応じて工程(1)の前に地金の除去処理がなされること、工程(1)、(3)で用いる篩1(1a,1b)の詳細、工程(2)で用いる破砕装置2の詳細、工程(4)、(6)で用いる物理選別装置3(3a,3b)の詳細などは、本発明の第1の選別回収方法と同様であるので、詳細な説明は省略する。ただし、上述したように本発明の第3の選別回収方法は、有価物を比較的大きい粒度と小さい粒度で別々に選別回収するのに適した方法であり、選別に適した選別対象物の粒径は、乾式固気流動層式密度選別が10−40mm程度、エアテーブル式密度選別が2−10mm程度であるので、比較的大きい粒度の有価物を選別回収する工程(4)の物理選別には、乾式固気流動層式密度選別が特に好ましく、比較的小さい粒度の有価物を選別回収する工程(6)の物理選別には、エアテーブル式密度選別が特に好ましい。また、色彩選別も比較的粒度の大きい対象物の選別に適しているので、工程(4)の物理選別に特に好適である。
この本発明の第3の選別回収方法では、例えば、廃材料を目開き40mmの篩1aで分級し、この分級で篩上となった廃材料のみを破砕装置2により目開き40mmの篩を通過する粒径に破砕する。そして、この破砕された廃材料を、篩1aの分級で篩下となった廃材料とともに、目開き10mmの篩1bで分級し、この分級で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3a)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。一方、篩1bの分級で篩下となった廃材料を目開き2mmの篩1cで分級し、その篩下となった微粉分を除去する。篩1cの分級で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3b)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。上述したように、物理選別は密度選別又は色彩選別が好ましく、また密度選別のなかでは、篩1bの篩上となる廃材料の物理選別(物理選別装置3a)には特に乾式固気流動層式密度選別が好ましく、篩1cの篩上となる廃材料の物理選別(物理選別装置3b)には特にエアテーブル式密度選別が好ましい。
また、例えば、廃材料が使用済み高炉樋耐火物屑の場合には、篩1bの篩上となる廃材料は、好ましくは密度選別(特に好ましくは乾式固気流動層式密度選別)或いは色彩選別により、耐火物屑が不純物である付着スラグ、有価物であるメタルライン材(耐火物)、同じくスラグライン材(耐火物)に選別され、有価物が回収される。また、篩1cの篩上となる廃材料も、好ましくは密度選別(特に好ましくはエアテーブル式密度選別)或いは色彩選別により、耐火物屑が不純物である付着スラグ、有価物であるメタルライン材(耐火物)、同じくスラグライン材(耐火物)に選別され、有価物が回収される。
ここで、篩1bの篩上となる廃材料の物理選別に乾式固気流動層式密度選別を適用する場合には、さきに述べたように、この乾式固気流動層式密度選別は軽量物(低密度品)・重量物(高密度品)の選別のみが可能であることから、耐火物屑の密度選別は2回行われ、例えば、1回目は軽量物である付着スラグ+スラグライン材と重量物であるメタルライン材が選別され、この1回目で選別された軽量物に対して行われる2回目は、重量物であるスラグライン材と軽量物である付着スラグに選別される。また、場合によっては、1回目は軽量物である付着スラグと重量物である耐火物屑(メタルライン材+スラグライン材)が選別され、この耐火物屑に対して行われる2回目は重量物であるメタルライン材と軽量物であるスラグライン材が選別されるようにしてもよい。また、篩1cの篩上となる廃材料の物理選別にエアテーブル式密度選別を適用する場合には、さきに述べたように、この密度選別装置は同時に軽量物(低密度品)・中量物(中密度品)・重量物(高密度品)の選別が可能であることから、軽量物である付着スラグ、中量物であるスラグライン材、重量物であるメタルライン材が選別される。なお、以上のようにして選別回収されたメタルライン材、スラグライン材については、純度をより高めるために、必要に応じて、(i)粉砕→磁気選別による耐火物(メタルライン材又はスラグライン材)と地鉄の選別、又は、(ii)粉砕→分級→篩上材・篩下材の各磁気選別による耐火物(メタルライン材又はスラグライン材)と地鉄の選別、などの処理が行われる。
この本発明の第3の選別回収方法の実施に供される選別回収設備は、使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収するための設備であって、図3に示すように、(i)廃材料を分級するための目開きDの篩1aと、(ii)この篩1aで篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置2と、(iii)目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置2で破砕された廃材料を、篩1aで篩下となった廃材料とともに分級するための篩1bと、(iv)この篩1bで篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置3aと、(v)目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、篩1bで篩下となった廃材料を分級するための篩1cと、(vi)この篩1cで篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置(3b)を有する。この設備を構成する各装置の詳細は上述した通りである。
また、本発明の第3の有価物の製造方法は、使用済み耐火物を含む廃材料を原料とし、この原料から有価物を選別・回収する有価物の製造方法であって、図3に示すように、下記工程(1)〜(6)を有するものである。各工程の詳細は、上述した本発明の第3の選別回収方法と同様である。
(1)廃材料を目開きDの篩1aで分級する。
(2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置2により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
(3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩1bで分級する。
(4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3a)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
(5)工程(3)で篩下となった廃材料を、目開きDよりも小さい目開きDの篩1cで分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
(6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別(物理選別装置3b)により不純物を除去し、この不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
この本発明の第3の有価物の製造方法によれば、使用済み耐火物を含む廃材料を原料として、高い歩留まりで有価物を製造することができる。
[実施例1]
図6に比較例の処理フローを示す。この比較例では、高炉主樋から排出された粒径0−300mmの使用済み高炉樋耐火物屑をリフティングマグネットで除鉄(地金塊の回収)した後、ジョークラッシャーで粒径40mm以下に破砕し、次いで、目開き10mmの篩によって粒径0−10mmの微粉分を除去し、粒径10−40mmとなった耐火物屑を2回の乾式固気流動層式密度選別によって不純物であるスラグ、スラグライン材、メタルライン材に選別した。
図7に発明例の処理フローを示す。この発明例では、高炉主樋から排出された粒径0−300mmの使用済み高炉樋耐火物屑をリフティングマグネットで除鉄(地金塊の回収)した後、目開き40mmの篩(篩1a)によって粒径0−40mm、粒径+40mmに分級し、粒径+40mmの耐火物屑のみをジョークラッシャー(破砕装置2)で粒径40mm以下に破砕した。次いで、目開き10mmの篩(篩1b)によって粒径0−10mmの微粉を除去し、粒径10−40mmとなった耐火物屑を2回の乾式固気流動層式密度選別(物理選別装置3)によって不純物であるスラグ、スラグライン材、メタルライン材に選別した。
比較例と発明例について、ジョークラッシャー破砕処理後の粒径分布をまとめたものを表2に、最終的なリサイクル歩留まりを表3にそれぞれ示す。表2によれば、密度選別で処理可能な粒径10−40mmの耐火物屑が、比較例では約9mass%であるのに対して、発明例では約21mass%まで増加している。比較例と発明例は密度選別でのマテリアルバランス(選別される有価物と不純物の比率。以下同様。)はほぼ同じであるので、表3に示すように発明例は最終的なリサイクル歩留まりも向上する。
Figure 2019089007
Figure 2019089007
[実施例2]
図8に比較例の処理フローを示す。この比較例では、高炉主樋から排出された粒径0−300mmの使用済み高炉樋耐火物屑をリフティングマグネットで除鉄(地金塊の回収)した後、ジョークラッシャーにて粒径40mm以下に破砕し、さらにロールクラッシャーにて粒径10mm以下に破砕した。次いで、目開き2mmの篩によって粒径0−2mmの微粉を除去し、粒径2−10mmとなった耐火物屑をエアテーブル式密度選別によって不純物であるスラグ、スラグライン材、メタルライン材に選別した。
図9に発明例の処理フローを示す。この発明例では、高炉主樋から排出された粒径0−300mmの使用済み高炉樋耐火物屑をリフティングマグネットで除鉄(地金塊の回収)した後、目開き40mmの篩(篩1a)によって粒径0−40mm、粒径+40mmに分級し、粒径+40mmの耐火物屑のみをジョークラッシャー(破砕装置2a)で粒径40mm以下に破砕した。次いで、目開き10mmの篩(篩1b)によって粒径0−10mm、粒径10−40mmに分級した後、粒径10−40mmの耐火物屑のみをロールクラッシャー(破砕装置2b)で粒径10mm以下に破砕し、さらに、目開き2mmの篩(篩1c)によって粒径0−2mmの微粉を除去した後、粒径2−10mmとなった耐火物屑をエアテーブル式密度選別(物理選別装置3)によって、不純物であるスラグ、スラグライン材、メタルライン材に選別した。
比較例と発明例について、ロールクラッシャー破砕処理後の粒径分布をまとめたものを表4に、最終的なリサイクル歩留まりを表5にそれぞれ示す。表4によれば、密度選別で処理可能な粒径2−10mmの耐火物屑が、比較例では約76mass%であるのに対して、発明例では約87mass%まで増加している。比較例と発明例は密度選別でのマテリアルバランスはほぼ同じであるので、表5に示すように発明例は最終的なリサイクル歩留まりも向上する。
Figure 2019089007
Figure 2019089007
[実施例3]
図10に比較例の処理フローを示す。この比較例では、高炉主樋から排出された粒径0−300mmの使用済み高炉樋耐火物屑をリフティングマグネットで除鉄(地金塊の回収)した後、ジョークラッシャーにて粒径40mm以下に破砕し、次いで、目開き10mmの篩によって粒径10−40mm、粒径0−10mmに分級し、さらに、その粒径0−10mmを目開き2mmの篩によって粒径2−10mm、粒径0−2mmに分級した。そして、粒径10−40mmの耐火物屑を2回の乾式固気流動層式密度選別によって、粒径2−10mmの耐火物屑をエアテーブル式密度選別によって、それぞれ不純物であるスラグ、スラグライン材、メタルライン材に選別した。
図11に発明例の処理フローを示す。この発明例では、高炉主樋から排出された粒径0−300mmの使用済み高炉樋耐火物屑をリフティングマグネットで除鉄(地金塊の回収)した後、目開き40mmの篩(篩1a)によって粒径0−40mm、粒径+40mmに分級した後、粒径+40mmの耐火物屑のみをジョークラッシャー(破砕装置2)で粒径40mm以下に破砕した。次いで、目開き10mmの篩(篩1b)によって粒径10−40mm、粒径0−10mmに分級し、さらに、その粒径0−10mmを目開き2mmの篩(篩1c)によって粒径2−10mm、粒径0−2mmに分級した。そして、粒径10−40mmの耐火物屑を2回の乾式固気流動層式密度選別(物理選別装置3a)によって、粒径2−10mmの耐火物屑をエアテーブル式密度選別(物理選別装置3b)によって、それぞれ不純物であるスラグ、スラグライン材、メタルライン材に選別した。
比較例と発明例について、ジョークラッシャー破砕処理後の粒径分布をまとめたものを表6に、最終的なリサイクル歩留まりを表7にそれぞれ示す。表6によれば、密度選別で処理可能な粒径2−40mmの耐火物屑が、比較例では約86mass%であるのに対して、発明例では89mass%まで増加している。比較例と発明例は密度選別でのマテリアルバランスはほぼ同じであるので、表7に示すように発明例は最終的なリサイクル歩留まりも向上する。
Figure 2019089007
Figure 2019089007
1,1 篩
2,2a,2b 破砕装置
3,3a,3b 物理選別装置
4 分離槽
5 ガス吹込み部
6 固気流動層
7 廃材料供給部
8 沈降物回収機
9 浮上物回収機
10,11 排出部
12 テーブル
80 プーリ
81 無端ベルト
82 スクレーパ
90 プーリ
91 無端ベルト
92 スクレーパ
110 スクレーパ
111 排出口
120 廃材料供給部
121 廃材料排出部
121a,121b,121c 排出部
122 仕切板
123 空気穴
x 重量物(高密度品)
y 軽量物(低密度品)
z 中量物(中密度品)

Claims (19)

  1. 使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収する方法であって、
    下記工程(1)〜(4)を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収方法。
    (1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
    (2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
    (3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
    (4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
  2. 使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収する方法であって、
    下記(1)〜(6)の工程を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収方法。
    (1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
    (2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2a)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
    (3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級する。
    (4)工程(3)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2b)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
    (5)工程(4)で破砕された廃材料を、工程(3)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1c)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
    (6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
  3. 使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収する方法であって、
    下記(1)〜(6)の工程を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収方法。
    (1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
    (2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
    (3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級する。
    (4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
    (5)工程(3)で篩下となった廃材料を、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1c)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
    (6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
  4. 廃材料が金属製錬プロセスでの使用済み耐火物屑であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の廃材料からの有価物の選別回収方法。
  5. 使用済み耐火物屑が高炉樋耐火物屑であることを特徴とする請求項4に記載の廃材料からの有価物の選別回収方法。
  6. 物理選別が密度選別又は色彩選別であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の廃材料からの有価物の選別回収方法。
  7. 密度選別が乾式固気流動層式密度選別又はエアテーブル式密度選別であることを特徴とする請求項6に記載の廃材料からの有価物の選別回収方法。
  8. 使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収するための設備であって、
    廃材料を分級するための目開きDの篩(1a)と、
    該篩(1a)で篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置(2)と、
    目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置(2)で破砕された廃材料を、篩(1a)で篩下となった廃材料とともに分級するための篩(1b)と、
    該篩(1b)で篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置(3)を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収設備。
  9. 使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収するための設備であって、
    廃材料を分級するための目開きDの篩(1a)と、
    該篩(1a)で篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置(2a)と、
    目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置(2a)で破砕された廃材料を、篩(1a)で篩下となった廃材料とともに分級するための篩(1b)と、
    該篩(1b)で篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置(2b)と、
    目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置(2b)で破砕された廃材料を、篩(1b)で篩下となった廃材料とともに分級するための篩(1c)と、
    該篩(1c)で篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置(3)を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収設備。
  10. 使用済み耐火物を含む廃材料から有価物を選別・回収するための設備であって、
    廃材料を分級するための目開きDの篩(1a)と、
    該篩(1a)で篩上となった廃材料を、目開きDの篩を通過する粒径に破砕するための破砕装置(2)と、
    目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、破砕装置(2)で破砕された廃材料を、篩(1a)で篩下となった廃材料とともに分級するための篩(1b)と、
    該篩(1b)で篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置(3a)と、
    目開きDよりも小さい目開きDの篩であって、篩(1b)で篩下となった廃材料を分級するための篩(1c)と、
    該篩(1c)で篩上となった廃材料を物理選別することで不純物を除去するための物理選別装置(3b)を有することを特徴とする廃材料からの有価物の選別回収設備。
  11. 物理選別装置(3)、(3a)、(3b)が密度選別装置又は色彩選別装置であることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の廃材料からの有価物の選別回収設備。
  12. 密度選別装置が乾式固気流動層式密度選別装置又はエアテーブル式密度選別装置であることを特徴とする請求項11に記載の廃材料からの有価物の選別回収設備。
  13. 使用済み耐火物を含む廃材料を原料とし、該原料から有価物を選別・回収する有価物の製造方法であって、
    下記工程(1)〜(4)を有することを特徴とする廃材料を原料とする有価物の製造方法。
    (1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
    (2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
    (3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
    (4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
  14. 使用済み耐火物を含む廃材料を原料とし、該原料から有価物を選別・回収する有価物の製造方法であって、
    下記工程(1)〜(6)を有することを特徴とする廃材料を原料とする有価物の製造方法。
    (1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
    (2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2a)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
    (3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級する。
    (4)工程(3)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2b)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
    (5)工程(4)で破砕された廃材料を、工程(3)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1c)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
    (6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
  15. 使用済み耐火物を含む廃材料を原料とし、該原料から有価物を選別・回収する有価物の製造方法であって、
    下記工程(1)〜(6)を有することを特徴とする廃材料を原料とする有価物の製造方法。
    (1)廃材料を目開きDの篩(1a)で分級する。
    (2)工程(1)で篩上となった廃材料を、破砕装置(2)により目開きDの篩を通過する粒径に破砕する。
    (3)工程(2)で破砕された廃材料を、工程(1)で篩下となった廃材料とともに、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1b)で分級する。
    (4)工程(3)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
    (5)工程(3)で篩下となった廃材料を、目開きDよりも小さい目開きDの篩(1c)で分級し、その篩下となった微粉分を除去する。
    (6)工程(5)で篩上となった廃材料から物理選別により不純物を除去し、該不純物が除去された廃材料を有価物として回収する。
  16. 廃材料が金属製錬プロセスでの使用済み耐火物屑であることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の廃材料を原料とする有価物の製造方法。
  17. 使用済み耐火物屑が高炉樋耐火物屑であることを特徴とする請求項16に記載の廃材料を原料とする有価物の製造方法。
  18. 物理選別が密度選別又は色彩選別であることを特徴とする請求項13〜17のいずれかに記載の廃材料を原料とする有価物の製造方法。
  19. 密度選別が乾式固気流動層式密度選別又はエアテーブル式密度選別であることを特徴とする請求項18に記載の廃材料を原料とする有価物の製造方法。
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KR102420717B1 (ko) * 2022-03-25 2022-07-19 주식회사 동일 알앤이 MgO계 폐내화물 재활용 시스템 및 이를 이용한 재활용 방법

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