JP6245201B2 - 使用済み高炉樋耐火物の分離方法および分離装置 - Google Patents

使用済み高炉樋耐火物の分離方法および分離装置 Download PDF

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Description

本発明は、使用済み高炉樋耐火物の分離方法および分離装置に関し、特に、製鉄所で発生した使用済みの高炉樋耐火物を成分毎に分離する方法および装置に関するものである。
高炉は、原料である鉄鉱石や焼結鉱等をコークス等により還元して溶銑を製造する設備であり、得られた溶銑及びスラグを出銑口から排出する。これら溶銑およびスラグは、それぞれの収容容器あるいは収容場所まで高炉樋と称され、複数種の耐火物が内張りされた樋を流して排出される。
図1は、一般的な高炉樋の使用時の側面断面図を示している。この図に示すように、高炉樋1は、外殻を鉄皮2とし、この鉄皮2の内側に高炉樋耐火物3が内張りされている。この高炉樋耐火物3は、メタルライン材4とスラグライン材5とからなり、メタルライン材4は主に溶銑と接触し、スラグライン材5は主にスラグと接触する。
表1は、メタルライン材4およびスラグライン材5の成分および密度を示している。この表に示すように、メタルライン材4は、耐酸化鉄(FeO)性が良好、すなわちFeOが付着しにくいアルミナ(Al)を主成分として含むのに対して、スラグライン材5は、耐スラグ性が良好な炭化シリコン(SiC)を主成分として含む。また、密度については、スラグライン材5よりもメタルライン材4の方が大きい。これらは双方とも原料としての価値が高いため、使用済みの高炉樋耐火物をメタルライン材4とスラグライン材5とに分離して、それぞれをリサイクル原料として再利用できれば工業上メリットとなる。
Figure 0006245201
これまで、製鉄所で発生した使用済み耐火物を再利用する方法が多数提案されている。例えば、特許文献1および2には、破砕と粒度調整をした上で、磁力選別を複数回繰り返すことにより、使用済みの耐火物の品質を高めて再利用する技術について記載されている。特許文献1および2には、色彩によって変質層を含む耐火物を除去することも記載されている。
また、特許文献3には、高炉樋用の耐火物として予め人為的に着色した耐火物を使用し、使用後に着色しておいた色を利用して耐火物を選別することにより、組成は異なるが外見上区別できない耐火物を分別回収する技術について記載されている。
特許第3645843号公報 特許第3704301号公報 特開2013−212481号公報
メタルライン材4とスラグライン材5は、若干の鉄分が含まれているものの、その量は小さく、差も小さい。また、双方ともに炭素が含まれており、黒色であるため見分けがつかない。このため、特許文献1〜3に開示されたような磁力選別や色彩選別を組み合わせた方法では、高炉樋耐火物を構成するメタルライン材4とスラグライン材5とを分離することはできない。
そこで、本発明の目的は、製鉄所で発生した使用済みの高炉樋耐火物を成分毎に分離できる方法および装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決する方途について鋭意検討した結果、以下のような発明に想到するに至った。すなわち、表1に示したように、スラグライン材5とメタルライン材4とでは、密度に差があるため、密度分離で両者を分離することができると期待できる。密度分離の方法はこれまで様々提案されており、処理量やメンテナンス性に応じて適切に選択すればよいが、採用する方法に応じて高炉樋耐火物を粗破砕して、適切な粒度範囲に調整しておくことが必要である。
表1に示した密度から、密度分離法により高密度の耐火物として回収されるものがメタルライン材4であり、安価なAl源としてリサイクル原料化が可能である。一方、低密度耐火物として回収されるものがスラグライン材5であり、SiC源としてリサイクル原料化が可能である。
また、スラグライン材5は、表1に示したように、AlおよびSiCをそれぞれ含むため、再利用の点ではこれらを分離することが好ましい。そこで、スラグライン材5をAlリッチな耐火物とSiCリッチな耐火物とに分離する方法について鋭意検討した結果、スラグライン材5を微粉砕し、得られた粉体を磁力選別することが有効であることを見出した。
すなわち、Alは天然鉱石を由来とするため、微量のFeを含んでいる。一方、SiCは自然界に存在せず、人工的に製造されるため、SiCはFeを一切含まない。そこで、スラグライン材5を粉砕して、SiCリッチ粉体とAlリッチ粉体の混合粉体とし、磁力選別することが有効である。こうして、使用済みの高炉樋耐火物をメタルライン材4とスラグライン材5とに分離するには、高炉樋耐火物を粗破砕して粒度調整した後、メタルライン材4とスラグライン材5との密度差を利用して密度分離し、その後スラグライン材5を微粉砕した後、粉体を磁力選別することが極めて有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)メタルライン材とスラグライン材とを含む使用済みの高炉樋耐火物を粗破砕し、次いで粗破砕された前記高炉樋耐火物を5mm以上100mm以下の粒度範囲に粒度調整した後、粒度調整された前記高炉樋耐火物を第1の閾値密度でメタルライン材を含む第1の高密度耐火物とスラグライン材を含む第1の低密度耐火物とに密度分離し、続いて前記第1の低密度耐火物を微粉砕し、得られた粉体を第1の磁力を用いてAl 2 3 リッチな粉体を含む磁性の粉体と、SiCリッチな粉体を含む非磁性の粉体とに磁力選別することを特徴とする使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(2)粒度調整された前記高炉樋耐火物を第2の磁力を用いて、前記使用済み耐火物に含まれる、地金を含むスラグを磁性の耐火物と非磁性の耐火物とに磁力選別した後、残りの前記粒度調整された高炉樋耐火物に対して前記密度分離を行う、前記(1)に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(3)前記密度分離の後に、前記第1の低密度耐火物に対して前記第1の閾値密度よりも小さい第2の閾値密度で前記スラグライン材地金を含まないスラグとに密度分離し、前記スラグライン材に対して前記微粉砕を行う、前記(2)に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(4)前記第1の高密度耐火物および前記第1の低密度耐火物のそれぞれに対して第2の磁力を用いて前記使用済み耐火物に含まれる、地金を含むスラグを磁力選別した後、残りの前記第1の低密度耐火物に対して前記微粉砕を行う、前記(1)に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(5)前記密度分離の後に、前記第1の低密度耐火物に対して前記第1の閾値密度よりも小さい第2の閾値密度で前記スラグライン材を含む第2の高密度耐火物と第2の低密度耐火物とに密度分離し、前記第1の高密度耐火物および前記第2の高密度耐火物のそれぞれに対して第2の磁力を用いて、前記使用済み耐火物に含まれる、地金を含むスラグを磁力選別を残りの前記第2の高密度耐火物に対して前記微粉砕を行う、前記(1)に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(6)前記第2の閾値密度は、2.0g/cm以上2.6g/cm以下である、前記(3)または(5)に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(7)前記第2の磁力は1000ガウス以上6000ガウス以下である、前記(2)〜(6)のいずれか一項に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(8)前記第1の閾値密度は2.6g/cm以上3.0g/cm以下である、前記(1)〜(7)のいずれか一項に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(9)前記第1の磁力は6000ガウス以上である、前記(1)〜(8)のいずれか一項に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(10)前記密度分離を乾式の固気流動層式密度分離法により行う、前記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(11)前記密度分離をエアテーブル式密度分離法により行う、前記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
(12)メタルライン材とスラグライン材とを含む使用済みの高炉樋耐火物を粗破砕する破砕手段と、粗破砕された前記高炉樋耐火物を5mm以上100mm以下の粒度範囲に粒度調整する粒度調整手段と、粒度調整された前記高炉樋耐火物を第1の閾値密度でメタルライン材を含む第1の高密度耐火物とスラグライン材を含む第1の低密度耐火物とに密度分離する分離手段と、
前記第1の低密度耐火物を2mm以下の粒径となるように微粉砕する粉砕手段と、得られた粉体を第1の磁力を用いてAl 2 3 リッチな粉体を含む磁性の粉体とSiCリッチな粉体を含む非磁性の粉体とに磁力選別する磁力選別手段とを備えることを特徴とする使用済み高炉樋耐火物の分離装置。
本発明によれば、製鉄所で発生した使用済みの高炉樋耐火物を成分毎に分離することができる。
一般的な高炉樋の使用時の側面断面図である。 本発明の一実施形態に係る使用済み高炉樋耐火物の分離方法のフローチャートを示す図である。 (a)は従来のアルキメデス法による見かけ密度の測定原理を、(b)は本発明における改良されたアルキメデス法による見かけ密度の測定原理を説明する図である。 本発明において、固気流動層を用いて混合耐火物を耐火物毎に分離する装置を示す図である。 本発明の好適な実施形態に係る使用済み高炉樋耐火物の分離方法のフローチャートを示す図である。 本発明の好適な実施形態に係る使用済み高炉樋耐火物の分離方法のフローチャートを示す図である。 本発明の好適な実施形態に係る使用済み高炉樋耐火物の分離方法のフローチャートを示す図である。 本発明の好適な実施形態に係る使用済み高炉樋耐火物の分離方法のフローチャートを示す図である。
(高炉樋耐火物の分離方法)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る使用済み高炉樋耐火物の分離方法のフローチャートを示す図である。この図に示すように、本発明に係る使用済み高炉樋耐火物の分離方法は、使用済みの高炉樋耐火物を粗破砕し(ステップS1)、次いで粗破砕された高炉樋耐火物を所定の粒度範囲に粒度調整した後(ステップS2)、粒度調整された高炉樋耐火物を第1の閾値密度で第1の高密度耐火物と第1の低密度耐火物とに密度分離し(ステップS3)、続いて第1の低密度耐火物を微粉砕し(ステップS4)、得られた粉体を第1の磁力を用いて磁性の粉体と非磁性の粉体とに磁力選別する(ステップS5)方法である。以下、各工程について具体的に説明する。
まず、ステップS1において、使用済みの高炉樋耐火物を粗破砕する。上述のように、高炉樋は、耐FeO性が良好なアルミナを主成分とするメタルライン材4、および耐スラグ性が良好なSiCを主成分とするスラグライン材5からなる。これらの耐火物の粒度を後述する密度分離に適した粒度範囲に調整するために粗破砕する。この粗破砕は、例えばジョークラッシャーやバケットクラッシャー等を用いて行うことができる。
次いで、ステップS2において、粗破砕された高炉樋耐火物を粒度調整して、所定の粒度範囲の耐火物を回収する。この耐火物の粒度調整は、具体的には篩いを用いて行うことができる。例えば、耐火物の粒度範囲を10mm以上100mm以下に調整する場合には、まず、目開き寸法が100mmの篩いを用いて、粗破砕された高炉樋耐火物を篩う。
次に、目開き寸法が100mmの篩いを通過した耐火物を、目開き寸法が10mmの篩いで篩う。この10mmの篩いの上に残った耐火物が、10mm以上100mm以下の粒度範囲の耐火物である。なお、上記説明から明らかなように、所望の粒度範囲の耐火物は、耐火物の最大粒径が上記粒度範囲内にあることを意味しているわけではなく、単に、粒度範囲の上限の篩いにかけ、この篩いを通過した耐火物を粒度範囲の下限の篩いにかけ、この篩い上に残った耐火物を意味している。
上記耐火物の粒度調整の際に、上記1回目の篩い処理により篩い上に残った耐火物、および2回目の篩い処理により篩いを通過した耐火物は、粒径が大きすぎるか、あるいは小さすぎて、後述するステップS3における成分毎の密度分離には適していないため、リサイクル原料としては再利用されず、土木工事等に利用される。ここで、1回目の篩い処理において、篩い上に残った粒度の大きな耐火物は、再度破砕処理を行って粒度を小さくした後、再度粒度調整することができる。
ここで、耐火物の粒度範囲は、後述する密度分離の方法に依存し、一意に決定はできないが、多くの分離方法で好ましい粒度範囲は5mm以上100mm以下である。また、密度分離を良好に行うためには、粒径分布、すなわち粒度範囲が狭いことが好ましいため、10mm以上40mm以下とすることがより好ましい。
続いて、ステップS3において、粒度調整された高炉樋耐火物を所定の閾値密度(第1の閾値密度)で高密度耐火物(すなわち、メタルライン材4)と低密度耐火物(すなわち、スラグライン材5)とに密度分離する。表1に示したように、高炉樋耐火物を構成するメタルライン材4とスラグライン材5とでは、その密度が相違する。そこで、この密度差を利用してメタルライン材4とスラグライン材5とを分離することができる。
ここで、第1の閾値密度は、2.6g/cm以上3.0g/cm以下とすることが好ましい。これにより、高密度耐火物であるメタルライン材4と低密度耐火物であるスラグライン材5とを高精度に分離することができる。
この密度分離の方法は、メタルライン材4とスラグライン材5とを良好に分離することができれば特に限定されない。例えば、乾式の固気流動層式密度分離法や、エアテーブル式密度分離法、X線透過型ソーター等を用いることができる。従来、湿式ジグ法や重液分離法などの湿式法が高精度に分離できる方法として知られている。しかし、排液の処理コストが掛かるため、都市型製鉄所において導入するのは困難である。また、耐火物をリサイクルする際には最終的に耐火物を粉砕して粉体にする必要があるが、水分がある場合にはハンドリング性が極端に悪化する上、乾燥させるための処理コストが必要となる。そこで、乾式の方法である固気流動層式密度分離法、若しくはエアテーブル式密度分離法を用いることが好ましい。
以下、固気流動層式密度分離法を例に、粒度調整された高炉樋耐火物をメタルライン材4とスラグライン材5とに分離する方法を具体的に説明する。この方法は、粉体を流動化させ、液体系の密度分離方法と同様な粉体流動化媒体、すなわち固気流動層を利用して、耐火物をその密度によって成分毎に分離する方法である。ここで、「固気流動層」とは、粉体を流動化させて液体に類似した性質を有するものを意味している。
粉体に気体を送り浮遊流動化させた場合、粉体からなる流動層は、液体と同様の挙動を示す。従って、固気流動層のかさ密度ρfbは下記の式で表される。
ρfb=Wp/Vf=(1−εf)ρp (1)
ここで、Wpは流動化媒体の粒子重量、Vfは流動化時の体積、εfは流動化時の空隙率、ρpは流動化媒体の粒子密度である。
このようなかさ密度ρfbを有する流動層中に、密度ρsの耐火物を混在させたとき、ρs<ρfbの耐火物(成分)は流動層の上部に浮揚し、ρs>ρfbの耐火物(成分)は流動層の下部に沈降する。そしてρs=ρfbの耐火物は流動層中間部を浮遊する。この原理を利用して、耐火物を成分毎に分離するのである。
ここで、耐火物の密度ρsは、アルキメデス法により求めるのが一般的である。すなわち、図3(a)に示すように、まず、空中において、耐火物の乾燥状態の重量maを測定する。次いで、耐火物を水に浸漬し、水中での重量mlを測定する。水に浸漬された耐火物には、耐火物の体積に相当する浮力が働くため、乾燥重量maと水中重量mlとの差が、耐火物の体積vに相当する。よって、耐火物の見かけ密度ρは以下の式で与えられる。
ρ=ma/(ma−ml) (2)
しかし、耐火物が多孔性の材料からなり、高い吸水性を有する場合には、上記した通常のアルキメデス法により見かけ密度を測定する際に、耐火物が水を吸収してその水中重量が吸水した水の重量Δmだけ大きく測定される。そのため、測定された水中重量mlをそのまま用いて耐火物の見かけ密度を求めると、真の値よりも大きくなってしまう。そこで、耐火物が高い吸水性を有する場合には、以下のように改良されたアルキメデス法を用いて見かけ密度を求めることが好ましい。
すなわち、図3(b)に示すように、まず、空中において、耐火物の乾燥状態の重量maを測定する。次いで、耐火物を水に十分な時間浸漬し、水中での重量mlを測定する。続いて、耐火物を水中から取り出して、耐火物の表面に付着した水滴を充分に拭き取った後、湿潤重量mwを測定する。湿潤重量mwと乾燥重量maとの差mw−maが、耐火物に吸収された水の重量Δmである。そして、耐火物の真の見かけ密度ρrは以下の式で与えられる。
ρr=ma/(mw−ml)=ma/(ma+Δm−ml) (3)
この式(3)を用いることにより、耐火物が多孔性を有して高い吸湿性を有する場合にも、耐火物の見かけ密度を精度よく求めることができる。
図4は、本発明において、固気流動層を用いて高炉樋耐火物を成分毎に分離する装置を示している。この図に示した分離装置10は分離槽11を備え、この分離層11には、固気流動層12を構成する粉体が充填されている。また、分離層11内の中央部付近には、固気流動層12に浮遊する、固気流動層12のかさ密度より密度の小さな耐火物(浮遊耐火物)Sを回収するための、スクレーパ13aを有する浮遊耐火物回収手段13が設けられており、回収された浮遊耐火物Sは排出部14により装置外に排出される。さらに、分離層11の内壁に沿って、固気流動層12に沈降した、固気流動層12のかさ密度より密度の大きな耐火物Pを回収するための、スクレーパ15aを有する沈降耐火物回収手段15が設けられており、回収された沈降耐火物Pは排出部16により装置外に排出される。
固気流動層を構成する粉体は、特に限定されず、例えばシリカサンド、クロマイトサンド、ジルコンサンドや鉄粉を用いることができる。固気流動層のかさ密度は、これらの混合比および装置10内に導入する気体の流量を変更することにより調整することができる。
また、粉体の粒径についても特に限定されないが、粒径が大きいと流動化の送風能力がより多く必要となる点から、100μm以上500μm以下とすることが好ましい。
粉体の流動化は、固気流動層の下部から気体を送風することにより行なうことができる。好ましくは、気体は空気である。
この分離装置10を用いた耐火物毎の分離は以下のように行うことができる。すなわち、まず、分離槽11内に流動化媒体としての粉体であるジルコンサンドや鉄粉等を導入し、分離槽11の下面から分離槽11内に気体を送風して粉体を流動化させ、固気流動層12を形成する。次いで、分離槽11の上面開口(図示せず)から高炉樋耐火物を投入する。すると、固気流動層12のかさ密度よりも密度の大きい耐火物Pは沈降する一方、固気流動層12のかさ密度よりも密度の小さな耐火物Sは浮遊する。
浮遊耐火物回収手段13に取り付けられたスクレーパ13aは、図4の矢印の向きに移動しており、固気流動層12を浮遊した耐火物Sをかき集め、排出部14が、かき集められた耐火物Sを分離層11外に排出する。一方、沈降耐火物回収手段15に取り付けられたスクレーパ15aは、図4の矢印の向きに移動しており、固気流動層12を沈降した、固気流動層12よりも密度が大きな耐火物Pをかき集め、排出部16は、かき集められた耐火物Pを分離層11外に排出する。こうして、固気流動層のかさ密度を利用して、高炉樋耐火物を高密度耐火物と低密度耐火物とに分離することができる。
続いて、ステップS4において、ステップS3において分離された低密度耐火物、すなわち、スラグライン材5を微粉砕する。上述のように、スラグライン5材は、その組成としてAlおよびSiCを含む。こうしたスラグライン材5を微粉砕することにより、Alリッチな粉体とSiCリッチな粉体とからなる混合粉体として、後述する磁力選別により分離することができる。
このような微粉砕は、ハンマーミルやインパクトクラッシャ、ローラーミル等を用いて行うことができる。発明者らが検討した結果、微粉砕により得られた粉体の粒径を2mm以下とすることにより、後述する磁力選別によりAlリッチな粉体とSiCリッチな粉体とを高精度に分離できたことから、上記微粉砕は、得られる粉体の粒径が2mm以下となるように行う。ハンドリング性の点から、100μm以上1mm以下とすることが好ましい。
最後に、ステップS5において、得られた粉体を所定の磁力(第1の磁力)を用いて磁性の粉体と非磁性の粉体とに磁力選別する。上述のように、スラグライン材5は、AlとSiCを成分として含んでおり、これらは微粉砕することにより、Alリッチな粉体とSiCリッチな粉体の混合物とすることができるが、Alリッチな粉体は微量のFeを含んでいるため、磁力選別で両者を分離することができる。
ただし、Alリッチな粉体に含まれるFeの含有量は微量であるため、強磁場を用いて磁力選別する必要がある。本発明者らが検討した結果、6000ガウス以上の磁力を用いることにより、Alリッチな磁性粉体と、SiCリッチな非磁性粉体とに高精度に分離できることが判明した。よって、上記磁力分離は、6000ガウス以上の磁力を用いて行う。好ましくは10000ガウス以上である。
このような強磁場を生成する磁力選別機としては、局所的に6000ガウス以上となる極が多数配置されるように設計された磁力選別機を用いることができる。磁力選別機の形式は、ドラム型、ベルト型、ベルト吊り下げ型、磁着メディアを利用した高勾配磁力選別機などとすることができる。
こうして、使用済みの高炉樋耐火物を成分毎に分離することができる。分離した各成分は、回収してそれぞれリサイクル原料として再利用することができる。
以上の本発明において、粒度調整された高炉樋耐火物を磁性の耐火物と非磁性の耐火物とに磁力選別した後、非磁性の耐火物に対して上記密度分離を行うことが好ましい。図5は、使用済み高炉樋耐火物がスラグを含む場合の耐火物の分離方法のフローチャートを示している。この図において、ステップS11、S12、S14、S15およびS16は、図2のフローチャートにおけるステップS1、S2、S3、S4およびS5にそれぞれ対応している。
高炉樋耐火物は、一般に、スラグや溶銑の付着が少なくなるように成分設計されているが、使用済みの高炉樋耐火物には少なからずスラグが混入する。このスラグは多孔質(ポーラス)であり、密度は2.4g/cm以下と小さいため、密度分離を繰り返し行うことにより、耐火物から除去することができる。しかし、実際にはスラグには重い地金分が巻き込まれるように含まれており、スラグの密度は、2.0〜3.0g/cmと広い分布を示す。この分布はメタルライン材4およびスラグライン材5の密度分布と重なるため、単に密度分離を行うだけでは分離することができない。
そこで、密度分離の前に、磁力選別によって地金を含むスラグを除去する。本発明者らが試験を繰り返して検討した結果、1000ガウス以上6000ガウス以下の磁力を用いた磁力選別によって、ほとんどすべてのスラグが除去できることが判明した。よって、1000ガウス以上6000ガウス以下の磁力を用いて磁力選別することが好ましい。より好ましくは3000ガウス以上6000ガウスである。こうして、スラグを含む使用済み高炉樋耐火物を、メタルライン材とスラグライン材とに分離した上で、地金を含むスラグを分離することができる。
なお、全てのスラグ粒に地金が含まれているとは限らない。その場合、地金を含まないスラグは、図5に示したステップS13における磁力選別によっても選別できず、非磁性の耐火物中に残留する。しかし、上述のように、地金を含まないスラグ粒は2.4g/cm以下であることから、図5に示した密度分離ステップS14の後に、該密度分離ステップS14において分離された低密度耐火物に対して、スラグライン材5と地金を含まないスラグの密度差を利用した密度分離をさらに行うことにより、両者を分離することができる。
図6は、使用済み高炉樋耐火物に含まれるスラグを地金を含むものと含まないものとに分離することができる方法のフローチャートを示している。この図におけるステップS21、S22、S23、S24、S26およびS27は、図5におけるステップS11、S12、S13、S14、S15およびS16にそれぞれ対応している。
図6に示すように、スラグに地金を含まないものが存在する場合には、上述のように、磁力選別ステップS23の後に、2回の密度分離ステップを行うことにより、図5の方法における磁力選別ステップS13では選別できなかった、地金を含まないスラグを分離することができる。より具体的には、第1の密度分離ステップS24の後に、第1の密度分離ステップS24において用いた閾値密度(第1の閾値密度)よりも小さい閾値密度(第2の閾値密度)で高密度耐火物(スラグライン材5)と低密度耐火物(地金を含まないスラグ)とに密度分離し、高密度耐火物に対して微粉砕を行う。こうして、スラグを含む使用済み高炉樋耐火物をメタルライン材4とスラグライン材5とに分離した上で、さらに耐火物に含まれるスラグを地金を含むものと含まないものとに分離することができる。
ここで、第2の閾値密度は、2.0g/cm以上2.6g/cm以下とすることが好ましい。これにより、高密度耐火物であるスラグライン材5と低密度耐火物である地金を含まないスラグとを高精度に分離することができる。
なお、使用済みの高炉樋耐火物がスラグを含む場合、図5に示した方法では、粒度調整ステップS12の後に磁力選別ステップS13を行っているが、密度分離ステップS14を行った後に、磁力選別ステップを行ってもよい。図7は、密度分離ステップを行った後に磁力選別ステップを行う方法のフローチャートを示している。この図におけるステップS31、S22、S33、S34、S35およびS36は、図5におけるステップS11、S12、S14、S13、S15およびS16にそれぞれ対応している。
図7に示すように、ステップS33における密度分離の後、高密度耐火物(メタルライン材4)および低密度耐火物(スラグライン材5)のそれぞれに対して所定の磁力(第2の磁力)を用いて磁力選別した後、低密度耐火物のうちの非磁性の耐火物に対して微粉砕ステップS35を行えばよい。こうして、図5に示した方法と同様に、スラグを含む使用済み高炉樋耐火物を、メタルライン材4とスラグライン材5とに分離した上で、地金を含むスラグを分離することができる。
同様に、使用済みの高炉樋耐火物がスラグを含み、このスラグが地金を含むスラグと地金を含まないスラグとが存在する場合、図6に示した方法では、粒度調整ステップS22の後に磁力選別ステップS23を行っているが、密度分離ステップS24を行った後に、磁力選別ステップを行ってもよい。図8は、密度分離ステップを行った後に磁力選別ステップを行う方法のフローチャートを示している。この図におけるステップS41、S42、S43、S44、S45、S46およびS47は、図6におけるステップS21、S22、S24、S25、S23、S26およびS27にそれぞれ対応している。
図8に示すように、第1の密度分離ステップS43により得られた高密度耐火物(第1の高密度耐火物)および第2の密度分離ステップS44により得られた高密度耐火物(第2の高密度耐火物)のそれぞれに対して磁力選別ステップS45を行い、第2の高密度耐火物のうちの非磁性の耐火物に対して微粉砕ステップS46を行えばよい。こうして、図6に示した方法と同様に、スラグを含む使用済み高炉樋耐火物を、メタルライン材4とスラグライン材5とに分離した上で、地金を含むスラグを分離することができる。
また、スラグは、地金の含有量がそれぞれ異なるが、本方法により、地金を含まない低密度のスラグ粒(ステップS44後の低密度耐火物)、地金を少し含む中密度のスラグ粒(ステップS44に続くステップS45後の磁性耐火物)および地金を多く含むスラグ粒(ステップS43に続くステップS45後の磁性耐火物)の3つに品位別に分離してリサイクルすることができる。
(高炉樋耐火物の分離装置)
次に、本発明に係る使用済み高炉樋耐火物分離装置について説明する。本発明に係る高炉樋耐火物分離装置は、使用済みの高炉樋耐火物を粗破砕する破砕手段と、粗破砕された高炉樋耐火物を所定の粒度範囲に粒度調整する粒度調整手段と、粒度調整された高炉樋耐火物を第1の閾値密度で第1の高密度耐火物と第1の低密度耐火物とに密度分離する分離手段と、第1の低密度耐火物を微粉砕する粉砕手段と、得られた粉体を第1の磁力を用いて磁性の粉体と非磁性の粉体とに磁力選別する磁力選別手段とを備える。
破砕手段としては、例えばジョークラッシャーやバケットクラッシャー等を用いることができ、使用済みの高炉樋耐火物を粗破砕して、耐火物の粒度を後の密度分離に適した粒度範囲に調整する。
また、粒度調整手段としては、目開き寸法の異なる2つの篩いを用いることができる。例えば、耐火物の粒度範囲を10mm以上100mm以下に調整する場合には、まず、目開き寸法が100mmの篩いを用いて、粗破砕された高炉樋耐火物を篩った後、目開き寸法が100mmの篩いを通過した耐火物を、目開き寸法が10mmの篩いで篩う。
さらに、分離手段としては、図4に示した固気流動層を用いた分離装置10を用いることができ、粒度調整された高炉樋耐火物を第1の閾値密度で第1の高密度耐火物と第1の低密度耐火物とに密度分離することができる。
固気流動層を構成する粉体は、特に限定されず、例えばシリカサンド、クロマイトサンド、ジルコンサンドや鉄粉を用いることができる。固気流動層のかさ密度は、これらの混合比および装置10内に導入する気体の流量を変更することにより調整することができる。
また、粉体の粒径についても特に限定されないが、粒径が大きいと流動化の送風能力がより多く必要となる点から、100μm以上500μm以下とすることが好ましい。さらに、粉体の流動化は、固気流動層の下部から気体を送風することにより行なうことができる。好ましくは、気体は空気である。
さらにまた、磁力選別手段としては、局所的に6000ガウス以上、好ましくは10000ガウス以上となる極が多数配置されるように設計された磁力選別機を用いることができる。磁力選別機の形式は、ドラム型、ベルト型、ベルト吊り下げ型、磁着メディアを利用した高勾配磁力選別機などとすることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、これに限定されない。
(発明例1)
図2に示したフローチャートに従って、使用済みの高炉樋耐火物を成分毎に分離した。すなわち、まず、メタルライン材とスラグライン材との割合が50:50の高炉樋耐火物を、圧縮刃のクリアランスが40mmのジョークラッシャーを用いて破砕した。次いで、破砕された耐火物を、乾燥された耐火物を目開き寸法:40mmの篩いにかけ、篩いを通過した耐火物を目開き寸法:10mmの篩いにかけ、篩い上に残った耐火物を回収することにより、10mm以上40mm以下の粒度を有する耐火物を回収した。
その後、回収した耐火物をエアテーブル式密度分離装置(長さ:1000mm、幅:2000mm、深さ:50mm)に導入して、高密度耐火物であるAlリッチのメタルライン材および低密度耐火物であるSiCリッチのスラグライン材を回収した。ここで、エアテーブル式の密度分離は、テーブル運動周波数2Hz、振幅1mm、傾斜0.5度の条件の下で行った。
上述の密度分離によって分離されたAlリッチのメタルライン材およびSiCリッチのスラグライン材の純度を測定したところ、それぞれ72.0質量%、61.4質量%であった。
続いて、低密度耐火物であるスラグライン材を、ハンマーミルにより微粉砕して、粒径が2mm以下である粉体とした。最後に、11000ガウスの磁力を用いて、Alリッチの磁性粉体と、SiCリッチの非磁性粉体とに分離した。この磁力選別によって分離されたAlリッチの磁性粉体およびSiCリッチの非磁性粉体の純度を測定したところ、それぞれ25質量%、91.8質量%であった。こうして、高炉樋耐火物をメタルライン材とスラグライン材とに分離した。
(発明例2)
図8に示したフローチャートに従って、スラグを含む使用済みの高炉樋耐火物を成分毎に分離した。すなわち、まず、メタルライン材とスラグライン材との割合が50:50の高炉樋耐火物を、圧縮刃のクリアランスが40mmのジョークラッシャーを用いて破砕した。次いで、破砕された耐火物を、乾燥された耐火物を目開き寸法:40mmの篩いにかけ、篩いを通過した耐火物を目開き寸法:10mmの篩いにかけ、篩い上に残った耐火物を回収することにより、10mm以上40mm以下の粒度を有する耐火物を回収した。
その後、回収した耐火物を固気流動層を用いた分離装置(長さ:2500mm、幅:1000mm、深さ:250mm)に導入して、閾値密度(第1の閾値密度)2.80g/cmで浮遊した低密度耐火物(第1の低密度耐火物)であるSiCリッチのスラグライン材、および沈降した高密度耐火物(第1の高密度耐火物)であるAlリッチのメタルライン材を回収した。ここで、固気流動層を構成する粉体として、ジルコンサンドに鉄粉を混ぜたものを使用し、装置の下部から流速2.6cm/sの空気を送風することにより固気流動層を形成した。分離装置による高炉樋耐火物の処理速度は1t/hである。
続いて、回収した第1の低密度耐火物を再度、固気流動層を用いた分離装置に導入して、閾値密度(第2の閾値密度)2.30g/cmで浮遊した低密度耐火物(第2の低密度耐火物)である地金を含まないスラグ、および沈降した高密度耐火物(第2の高密度耐火物)であるスラグライン材を回収した。ここで、固気流動層を構成する粉体として、ジルコンサンドに鉄粉を混ぜたものを使用し、装置の下部から流速2.6cm/sの空気を送風することにより固気流動層を形成した。分離装置による高炉樋耐火物の処理速度は1t/hである。
その後、第1の高密度耐火物および第2の高密度耐火物のそれぞれに対して6000ガウスの磁力を用いて磁性耐火物と非磁性耐火物都に磁力選別を行い、第1の高密度耐火物から磁性耐火物である地金を多く含むスラグを、第2の高密度耐火物から磁性耐火物である地金を少し含むスラグをそれぞれ分離した。
ここで、第1の高密度耐火物から分離された磁性耐火物である地金を多く含むスラグ、および非磁性耐火物であるメタルライン材の純度を測定したところ、それぞれ100質量%、85.4質量%であった。同様に、第2の高密度耐火物から分離された磁性耐火物である地金を少し含むスラグ、および非磁性耐火物であるスラグライン材の純度を測定したところ、それぞれ100質量%、72.0質量%であった。
続いて、第2の高密度耐火物に含まれる非磁性耐火物を、ハンマーミルにより微粉砕して、粒径が2mm以下である粉体とした。最後に、11000ガウスの磁力を用いて、Alリッチの磁性粉体と、SiCリッチの非磁性粉体とに分離した。この磁力選別によって分離されたAlリッチの磁性粉体およびSiCリッチの非磁性粉体の純度を測定したところ、それぞれ25質量%、91.8質量%であった。こうして、スラグを含む使用済み高炉樋耐火物をメタルライン材とスラグライン材とスラグとに分離した。
本発明によれば、製鉄所で発生した使用済みの高炉樋耐火物を成分毎に分離できるため、製鉄業において有用である。
1 高炉樋
2 鉄皮
3 高炉樋耐火物
4 メタルライン材
5 スラグライン材
10 分離装置
11 分離層
12 固気流動層
13 浮遊耐火物回収手段
13a、15a スクレーパ
14、16 排出部
15 沈降耐火物回収手段
16 排出部
S 浮遊耐火物
P 沈降耐火物

Claims (12)

  1. メタルライン材とスラグライン材とを含む使用済みの高炉樋耐火物を粗破砕し、次いで粗破砕された前記高炉樋耐火物を5mm以上100mm以下の粒度範囲に粒度調整した後、粒度調整された前記高炉樋耐火物を第1の閾値密度でメタルライン材を含む第1の高密度耐火物とスラグライン材を含む第1の低密度耐火物とに密度分離し、続いて前記第1の低密度耐火物を微粉砕し、得られた粉体を第1の磁力を用いてAl 2 3 リッチな粉体を含む磁性の粉体と、SiCリッチな粉体を含む非磁性の粉体とに磁力選別することを特徴とする使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  2. 粒度調整された前記高炉樋耐火物を第2の磁力を用いて、前記使用済み耐火物に含まれる、地金を含むスラグを磁力選別した後、残りの前記粒度調整された高炉樋耐火物に対して前記密度分離を行う、請求項1に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  3. 前記密度分離の後に、前記第1の低密度耐火物に対して前記第1の閾値密度よりも小さい第2の閾値密度で前記スラグライン材地金を含まないスラグとに密度分離し、前記スラグライン材に対して前記微粉砕を行う、請求項2に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  4. 前記第1の高密度耐火物および前記第1の低密度耐火物のそれぞれに対して第2の磁力を用いて前記使用済み耐火物に含まれる、地金を含むスラグを磁力選別した後、残りの前記第1の低密度耐火物に対して前記微粉砕を行う、請求項1に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  5. 前記密度分離の後に、前記第1の低密度耐火物に対して前記第1の閾値密度よりも小さい第2の閾値密度で前記スラグライン材を含む第2の高密度耐火物と第2の低密度耐火物とに密度分離し、前記第1の高密度耐火物および前記第2の高密度耐火物のそれぞれに対して第2の磁力を用いて、前記使用済み耐火物に含まれる、地金を含むスラグを磁力選別残りの前記第2の高密度耐火物に対して前記微粉砕を行う、請求項1に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  6. 前記第2の閾値密度は、2.0g/cm3以上2.6g/cm3以下である、請求項3または5に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  7. 前記第2の磁力は1000ガウス以上6000ガウス以下である、請求項2〜6のいずれか一項に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  8. 前記第1の閾値密度は2.6g/cm3以上3.0g/cm3以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  9. 前記第1の磁力は6000ガウス以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  10. 前記密度分離を乾式の固気流動層式密度分離法により行う、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  11. 前記密度分離をエアテーブル式密度分離法により行う、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用済み高炉樋耐火物の分離方法。
  12. メタルライン材とスラグライン材とを含む使用済みの高炉樋耐火物を粗破砕する破砕手段と、
    粗破砕された前記高炉樋耐火物を5mm以上100mm以下の粒度範囲に粒度調整する粒度調整手段と、
    粒度調整された前記高炉樋耐火物を第1の閾値密度でメタルライン材を含む第1の高密度耐火物とスラグライン材を含む第1の低密度耐火物とに密度分離する分離手段と、
    前記第1の低密度耐火物を2mm以下の粒径となるように微粉砕する粉砕手段と、
    得られた粉体を第1の磁力を用いてAl 2 3 リッチな粉体を含む磁性の粉体とSiCリッチな粉体を含む非磁性の粉体とに磁力選別する磁力選別手段と、
    を備えることを特徴とする使用済み高炉樋耐火物の分離装置。
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