JP6642503B2 - 不焼成れんが耐火物および不焼成れんが耐火物の製造方法 - Google Patents

不焼成れんが耐火物および不焼成れんが耐火物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高炉樋に使用されていたAl、MgO、SiC、C質を含む耐火物を原料の一部として用いた不焼成れんが耐火物および不焼成れんが耐火物の製造方法に関する。
耐火物は、各種高温の炉等の内張りに使用されている。製鉄所においては、例えば、樋、溶鉄搬送容器や精錬容器などに用いられている。これらの耐火物は、溶銑もしくはスラグによって損耗し、規定回数使用されると、張り替えるために解体されている。解体された耐火物は、廃棄処分される場合が多いが、近年では、耐火物の原料の一部としてリサイクルする試みがなされている。
例えば、特許文献1には、アルミナ・ろう石・炭化ケイ素・カーボン質を含む使用済耐火物を3mm以下の粒度に粉砕し、ろう石や炭化ケイ素を主成分とする不焼成れんが耐火物の原料の一部として、10〜20質量%配合した不焼成れんが耐火物が開示されている。
また、特許文献2には、使用済耐火物に対して、一次の磁力選別を行なって地金を除去した後に破砕して篩分けし、さらに粒度毎に一次の磁力選別よりも大きな磁力で二次の磁力選別を行なって磁性体と非磁性体に分類し、当該非磁性体を耐火物原料に再利用する処理方法が開示されている。
特許第5366560号公報 特許第3704301号公報
しかしながら、従来のリサイクル技術は、あくまで、安価原料の利用や通常品と同等の特性を得ることを目的としており、使用済耐火物の特性を利用して、当該使用済耐火物を使用した耐火物の特性を向上させることは考えられていなかった。本発明は、使用済耐火物を再使用することで資源を有効活用し廃棄物を減少させるだけでなく、使用済耐火物を使用することで特性を向上させた不焼成れんが耐火物を提供することを目的とする。
このような課題を解決するための本発明の特徴は、以下の通りである。
(1)Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物であって、スピネルを含有する高炉樋の使用済耐火物を、10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有する、不焼成れんが耐火物。
(2)前記高炉樋の使用済耐火物は、前記スピネルを10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有する、(1)に記載の不焼成れんが耐火物。
(3)前記不焼成れんが耐火物は、さらにB、KO、NaOおよびPのガラス材料のうち1種類以上、および/または、非晶質シリカを0.5質量%以上2.0質量%以下の範囲内で含有する、(1)または(2)に記載の不焼成れんが耐火物。
(4)Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物の製造方法であって、スピネルを10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有する高炉樋の使用済耐火物を10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有し、B、KO、NaOおよびPのガラス材料のうち1種類以上、および/または、非晶質シリカを0.5質量%以上2.0質量%以下の範囲内で含有する耐火物原料に、バインダーを外掛けで1質量%以上4質量%以下の範囲内で加えて混練し、成型した後に乾燥させる、不焼成れんが耐火物の製造方法。
(5)使用後のメタルライン材を含む高炉樋を粉砕し、0.3テスラ未満の磁束密度で磁力選別し、さらに、0.3テスラ以上の磁束密度で磁力選別し、さらに、密度分離して、前記高炉樋の使用済耐火物を製造する、(4)に記載の不焼成れんが耐火物の製造方法。
本発明の不焼成れんが耐火物は、高炉樋として使用され、焼結反応が進行したスピネルを含むので、不焼成れんが耐火物の耐食性を向上させながら、耐スポール性の低下を抑制できる。また、本発明の不焼成れんが耐火物の製造方法の実施により、資源を有効活用しつつ、上述した特性を向上させた不焼成れんが耐火物を製造できる。
高炉樋耐火物の断面図を示す。
高炉から出銑される溶銑は、転炉で精錬処理される前に溶銑成分を調整することを目的として溶銑予備処理される。溶銑予備処理は、溶銑搬送容器や溶銑鍋で実施される場合があり、そのような溶銑搬送容器や溶銑鍋の耐火物には、高い耐食性と、高い耐スポール性を兼ね備えることが求められる。
従来、溶銑搬送容器や溶銑鍋の耐火物には、アルミナ、炭化ケイ素、カーボン質の耐火物およびアルミナ、カーボン質の耐火物が用いられてきたが、これらの耐火物の耐食性および耐スポール性は未だ不十分である。スピネルは、アルミナよりもスラグに対する耐食性が高いことが知られているが、耐火物として長期間使用されると焼結反応により割れ、耐火物の耐スポール性を低下させるので用いられてこなかった。
高炉樋として使用された耐火物に含まれるスピネルは、溶銑および高炉スラグによって長期間加熱されて焼結反応が進行されているので、さらに耐火物として使用されても焼結反応はほとんど進行しない。発明者らはこの点に着目し、高炉樋として使用された耐火物のスピネルは、スラグに対する高い耐食性を有するとともに、耐火物の耐スポール性の低下を抑制できることを見出して本発明を完成させた。以下に本発明の実施形態を通じて本発明を説明する。
図1は、高炉樋耐火物10の断面図を示す。高炉樋耐火物10は、メタルライン材12と、スラグライン材14とから構成される。高炉から出銑された溶銑16および高炉スラグ18は、高炉樋耐火物10を通って溶銑搬送容器(不図示)へ移送される。
高炉樋耐火物10において、メタルライン材12は、図1に示すように、溶銑16と高炉スラグ18との界面が接するように高炉樋耐火物10の下側に設けられる。また、スラグライン材14は、高炉スラグ18と空気との界面が接するように、高炉樋耐火物10の上側に設けられる。一般的に、メタルライン材12は、Alを50〜80質量%含み、MgOを10〜30質量%含み、SiCを5〜25質量%含み、Cを2〜15質量%含む。また、スラグライン材14は、Alを10〜30質量%含み、SiCを30〜70質量%含み、Cを2〜15質量%含む。ここで、メタルライン材に含有されるスピネルは、Al:MgOの質量比が、65:35〜85:15の範囲内であれば、理論組成のスピネルでなくても構わない。
高炉樋耐火物10は、予め定められた通銑量の溶銑が通った後に解体される。解体された使用済の高炉樋耐火物10は、メタルライン材12およびスラグライン材14の区別なく粉砕される。少なくともスピネルを含有するメタルライン材12を含む高炉樋が解体され、所定の粒度、例えば8mm以下の粒度になるまで粉砕された後に磁力選別される。磁力選別は2回行なわれ、1回目の磁力選別は0.3テスラ未満の磁束密度で行なわれ、2回目の磁力選別は0.3テスラ以上の磁束密度で行なわれる。磁力選別によって選別された非磁着物は、さらに密度分離されて高炉樋の使用済耐火物となる。なお、本実施形態において、8mm以下の粒度とは目開き8mmの篩でふるい、篩下に篩分けされる粒度である。また、少なくともスピネルを含有するメタルライン材12を含む高炉樋の粉砕は、例えば、粒度が15mm以下になるまで粉砕されてもよく、10mm以下になるまで粉砕されてもよい。
本実施形態に係るAl、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物は、高炉から出銑される溶銑の予備処理が実施される溶銑搬送容器や溶銑鍋に用いられる。これら不焼成れんが耐火物の主な組成は、Alを30〜70質量%含み、SiCを0〜15質量%含み、Cを5〜20質量%含む。また、このほかに、例えば、SiOを含む場合もある。
本実施形態に係る不焼成れんが耐火物は、当該不焼成れんが耐火物の原料としてスピネルを含有する高炉樋の使用済耐火物を、不焼成れんが耐火物の質量に対して10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有する。これにより、耐食性を高めながら、耐スポール性の低下が抑制された不焼成れんが耐火物にできる。なお、高炉樋の使用済耐火物の含有量を10質量%未満にすると、スピネル含有量が少なくなり、不焼成れんが耐火物の耐食性向上効果が少なくなるので好ましくない。また、高炉樋の使用済耐火物の含有量を70質量%より多くすると、不焼成れんが耐火物のSiC含有量が多くなりすぎて耐食性が低下するので好ましくない。
また、不焼成れんが耐火物の原料として用いる高炉樋の使用済耐火物は、スピネルを10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有する。高炉樋の使用済耐火物のスピネル含有量が10質量%未満であると、スピネル含有量が少なくなり、不焼成れんが耐火物の耐食性向上効果が少なくなるので好ましくない。また、使用済耐火物のスピネル含有量が70質量%より多くなると、不焼成れんが耐火物の耐スポール性が低下するので好ましくない。なお、高炉樋の使用済耐火物のスピネル含有量は、使用済耐火物を粉砕し、当該粉砕物を十分に混合させた後に測定してよい。
スピネルは、アルミナよりもスラグに対する耐食性が高いが、耐火物として長期間使用されると焼結反応により割れ、耐火物の耐スポール性を低下させる。しかしながら、高炉樋の使用済耐火物に含まれるスピネルは、溶銑および高炉スラグによって長期間加熱されて焼結反応が進行されているので、さらに加熱されたとしても焼結反応はほとんど進行しない。このため、高炉樋の使用済耐火物に含まれるスピネルを用いることで、不焼成れんが耐火物の耐スポール性の低下を抑制しながら、耐食性を向上できる。
さらに、高炉樋の使用済耐火物に含まれるスピネルは、骨材間にCやSiCが存在している。不焼成れんが耐火物の原料として当該スピネルを用いた場合、骨材間に存在するCやSiCがスピネルの焼結を阻害する。このため、高炉樋の使用済耐火物に含まれるスピネルを用いることで、不焼成れんが耐火物の耐スポール性の低下を抑制しながら、耐食性を向上できる。
本実施形態に係る不焼成れんが耐火物は、さらに、B、KO、NaOおよびPのガラス材料のうち1種類以上、および/または、非晶質シリカを0.5質量%以上2.0質量%以下の範囲内で含有してもよい。B、KO、NaOおよびPのガラス材料を1種以上、および/または、非晶質シリカを含有することで、これらガラス質添加物が骨材間において高温で軟化してスピネルの焼結を遅らせる。このため、ガラス材料や非晶質シリカを含有することで、不焼成れんが耐火物の耐スポール性の低下を抑制できる。
なお、B、KO、NaOおよびPのガラス材料のうち1種類以上、および/または、非晶質シリカの含有量を0.5質量%より少なくすると、不焼成れんが耐火物の耐スポール性の低下を抑制する効果が小さくなる。また、B、KO、NaOおよびPのガラス材料のうち1種類以上、および/または、非晶質シリカの含有量を2.0質量%より多くすると、不焼成れんが耐火物が硬くなり、加熱によって割れてしまうので好ましくない。
本実施形態に係る不焼成れんが耐火物を製造するには、高炉樋の使用済耐火物を10質量%以上70質量%以下の範囲内の割合で配合し、残部には、電融アルミナ、炭化ケイ素および鱗状黒鉛といったバージン原料を配合して耐火物原料を製造する。この耐火物原料にバインダーを外掛けで1質量%以上4質量%以下の範囲内で加えて混練し、プレス機を用いて成型する。成型された成型体を加熱処理することでバインダーを固化させるとともに成型体を乾燥させて不焼成れんが耐火物を製造する。
バインダーには、レゾール型やノボラック型のフェノール樹脂が一般に用いられるが、糖蜜やデキストリンなどの有機系バインダーや、りん酸やけい酸ソーダなどの無機系バインダーを用いてもよい。また、プレス機には、真空フリクションプレスが一般に用いられるが、フリクションプレスやオイルプレス機を用いてもよい。成型力は、300t以上5000t以下の範囲内で、れんがの大きさに合わせて、適切なプレス機を選んでよい。
このように、本実施形態に係る不焼成れんが耐火物は、Al、SiCおよびCを主成分とし、当該不焼成れんが耐火物の原料として高炉樋の使用済耐火物を10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有する。これにより、耐食性を高めながら、耐スポール性の低下が抑制された不焼成れんが耐火物にできる。
次に本発明の実施例について説明する。表1は、本実施例で用いた高炉樋の使用済耐火物の化学成分および鉱物成分を示す。本実施例では、高炉樋の使用済耐火物として、表1に示した使用済耐火物1と使用済耐火物2を用いた。
表1に示した2種類の高炉樋の使用済耐火物を粒度が8mm以下になるまで粉砕して、不焼成れんが耐火物の原料とした。なお、本実施例においても、粒度が8mm以下とは、目開き8mmの篩でふるい、篩下に篩分けされる粒度である。
表2は、実施例1〜10の不焼成れんが耐火物の使用済耐火物の種類および含有量、添加物の種類および含有量、化学成分を示し、当該不焼成れんが耐火物のかさ密度、耐食性および耐スポール性をラボ評価した結果を示す。また、表3は、比較例1〜4の不焼成れんが耐火物の使用済耐火物の種類および含有量、添加物の種類および含有量、化学成分を示し、当該不焼成れんが耐火物のかさ密度、耐食性および耐スポール性をラボ評価した結果を示す。
実施例1〜10および比較例1〜4の不焼成れんが耐火物のいずれも、それぞれ表2および表3に示した化学成分となるように原料を配合した。すなわち、使用後の高炉樋耐火物を使用しないか、あるいは10〜80質量%の割合で配合し、残部に電融アルミナ、炭化ケイ素および鱗状黒鉛といったバージン原料を用いた。これらにバインダーとしてフェノール樹脂を用い、混練して得られた原料配合物を、フリクションプレス機を用いて150MPaの圧力で成型し、200℃で24時間加熱処理してバインダーを固化させ、さらに、還元雰囲気下1400℃で3hおよび還元雰囲気下1500℃で24時間焼成した。
還元雰囲気下1400℃で3h焼成したサンプルを用いて耐食性評価を実施した。耐食性評価は、誘導炉内に当該耐火物を内張りし、温度1600℃で塩基度1.4のスラグを用いて耐火物を侵食させて、侵食前後の耐火物の寸法差を溶損量とした。比較例1の寸法差を100とし、実施例1〜10および比較例2〜4の寸法差を比較例1の寸法差で規格化した耐食性指数で耐食性を評価した。なお、耐食性指数が小さいことは侵食前後の寸法差が少ないことになるので、その不焼成れんが耐火物は耐食性に優れることになる。
一方、還元雰囲気下1500℃で24時間焼成したサンプルを用いて耐スポール性評価を実施した。耐スポール性評価は、1400℃で15分間加熱し、その後、15分間の水冷を行うサイクルを5回繰り返し、試験開始前の動弾性率E0と、試験後の動弾性率E5の比E5/E0を算出した。比較例1のE5/E0を100とし、実施例1〜10および比較例2〜4のE5/E0の値を、比較例1のE5/E0の値で規格化した耐スポール性指数で耐スポール性を評価した。なお、比較例1は、スピネルを含有しないので、高い耐スポール性を示す。そのため、耐スポール性指数が大きいことは、比較例1に近い耐スポール性を有することを示し、当該不焼成れんが耐火物は耐スポール性に優れることになる。
比較例1および比較例2は、Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物であって、いずれも使用済耐火物を用いておらず、バージン原料を用いた不焼成れんが耐火物である。比較例1は、スピネルを含まない不焼成れんが耐火物であるので、耐食性は劣るが、耐スポール性に優れる不焼成れんが耐火物となった。一方、比較例2は、スピネルを35.3質量%含有する不焼成れんが耐火物であるので、耐食性に優れるが、耐スポール性が劣る不焼成れんが耐火物となった。このため、耐食性については比較例1の値である100を基準とし、耐スポール性については比較例2の値である50を基準とした。
実施例1〜3、実施例5〜7は、Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物であって、スピネル含有量が11質量%の使用炭耐火物1またはスピネル含有量が67質量%の使用済耐火物2を10質量%以上50質量%以下の範囲内で含有する不焼成れんが耐火物である。これらの不焼成れんが耐火物では、使用済耐火物1または使用済耐火物2の使用量を増やし、不焼成れんが耐火物のスピネル含有量が多くなるに従い耐食性が向上した。また、これらの不焼成れんが耐火物に含有されるスピネルは、焼結反応が進行したスピネルなので、焼結反応が進行していないスピネルを含有する比較例2よりも耐スポール性の低下が抑制された。
実施例4および実施例8は、使用炭耐火物1または使用済耐火物2を70質量%含有する不焼成れんが耐火物である。これらの不焼成れんが耐火物では、使用済耐火物に含まれるスピネルによって耐食性向上の効果が得られていないが、比較例2よりも耐スポール性の低下が抑制された。実施例4および実施例8の不焼成れんが耐火物は、使用炭耐火物1または使用炭耐火物2の含有量が70質量%と多く、不焼成れんが耐火物のSiC含有量が多くなり、不焼成れんが耐火物に必要とされるAlおよびスピネルが確保できなくなり、耐食性が比較例1と同じになった。
これらの結果から、使用済耐火物1または使用済耐火物2を10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有させることで不焼成れんが耐火物の耐食性を比較例1と同等以上にでき、比較例2よりも耐スポール性の低下を抑制できることが確認された。
実施例9は、Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物であって、スピネル含有量が67質量%の使用済耐火物2を50質量%含有し、さらに、ガラス材料としてBを1.0質量%含有させた不焼成れんが耐火物である。このように、ガラス材料を含有させることによって、使用済耐火物2を50質量%含有させている実施例7と比較して、さらに、不焼成れんが耐火物の耐スポール性を向上できることが確認された。
実施例10は、Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物であって、スピネル含有量が67質量%の使用済耐火物2を50質量%含有し、さらに、非晶質シリカを1.0質量%含有させた不焼成れんが耐火物である。このように、非晶質シリカを含有させることによって、使用済耐火物2を50質量%含有させている実施例7と比較して、さらに、不焼成れんが耐火物の耐スポール性を向上できることが確認された。
比較例3は、Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物であって、スピネル含有量が11質量%の使用済耐火物1を80質量%含有させた不焼成れんが耐火物である。比較例3に示すように、使用済耐火物1の含有量を10〜70質量%の範囲外である80質量%にすると、比較例2よりも耐スポール性の低下を抑制できるものの不焼成れんが耐火物の耐食性は比較例1よりも低化した。
比較例4は、Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物であって、スピネル含有量が67質量%の使用済耐火物2を80質量%含有させた不焼成れんが耐火物である。比較例4に示すように使用済耐火物2の含有量を10〜70質量%の範囲外である80質量%にすると、比較例2よりも耐スポール性の低下を抑制できるものの不焼成れんが耐火物の耐食性は比較例1よりも低化した。
比較例3および比較例4の不焼成れんが耐火物は、使用炭耐火物1または使用炭耐火物2の含有量が80質量%と多く、不焼成れんが耐火物のSiC含有量が多くなる。このため、不焼成れんが耐火物に必要とされるAlおよびスピネルが確保できなくなり耐食性が低下した。
このように、Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物であって、スピネルを含有する高炉樋の使用済耐火物を、10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有させることによって、不焼成れんが耐火物の耐食性を向上させながら、耐スポール性の低下を抑制できることが確認された。また、さらに、B、KO、NaOおよびPのガラス材料のうち1種類以上、および/または、非晶質シリカを0.5質量%以上2.0質量%以下の範囲内で含有させることによって、不焼成れんが耐火物の耐スポール性を向上できることが確認された。
このように、耐食性が向上された不焼成れんが耐火物を溶銑の予備処理が実施される溶銑搬送容器または溶銑鍋に用いることで、当該不焼成れんが耐火物の寿命を向上させることができ、これにより溶銑搬送容器および溶銑鍋の寿命をも向上させることができる。
10 高炉樋耐火物
12 メタルライン材
14 スラグライン材
16 溶銑
18 高炉スラグ

Claims (4)

  1. Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物であって、
    スピネルを10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有する高炉樋の使用済耐火物を、10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有する、不焼成れんが耐火物。
  2. 前記不焼成れんが耐火物は、さらにB、KO、NaOおよびPのガラス材料のうち1種類以上、および/または、非晶質シリカを0.5質量%以上2.0質量%以下の範囲内で含有する、請求項に記載の不焼成れんが耐火物。
  3. Al、SiCおよびCを含有する不焼成れんが耐火物の製造方法であって、
    スピネルを10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有する高炉樋の使用済耐火物を
    10質量%以上70質量%以下の範囲内で含有し、
    、KO、NaOおよびPのガラス材料のうち1種類以上、および/または、非晶質シリカを0.5質量%以上2.0質量%以下の範囲内で含有する耐火物原料に、バインダーを外掛けで1質量%以上4質量%以下の範囲内で加えて混練し、成型した後に乾燥させる、不焼成れんが耐火物の製造方法。
  4. 使用後のメタルライン材を含む高炉樋を粉砕し、
    0.3テスラ未満の磁束密度で磁力選別し、
    さらに、0.3テスラ以上の磁束密度で磁力選別し、
    さらに、密度分離して、前記高炉樋の使用済耐火物を製造する、請求項に記載の不焼成れんが耐火物の製造方法。
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