JP2019088219A - バイオフィルム形成ポテンシャル評価法及びプラントの運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大量の試料水を用いることなく、的確にバイオフィルム形成ポテンシャルを評価することができるバイオフィルム形成ポテンシャル評価方法と、この方法を利用したプラントの運転方法を提供する。【解決手段】試料水の収容部に評価対象とする対象水又はスライム抑制剤添加対象水よりなる試料水を入れ、所定期間経過後に該収容部に付着したバイオフィルム量を測定することにより試料水のバイオファウリング形成ポテンシャルを評価するバイオフィルム形成ポテンシャル評価法。このバイオフィルム形成ポテンシャル評価法の評価結果に基づいて、プラント水に添加する水処理薬品の種類及び/又は添加量を決定するプラントの運転方法。【選択図】図1
Description
本発明は、海水、かん水、下廃水処理水等の評価対象水のバイオフィルム形成ポテンシャルを評価する方法に関する。また、本発明は、この評価方法に基づいてプラント水に添加する水処理薬品の種類及び/又は添加量を決定するプラント、好適には逆浸透膜濾過プラントの運転方法に関する。
逆浸透膜装置では、被処理水が逆浸透膜の1次側に供給され、逆浸透膜透過水が処理水として取り出される。逆浸透膜濾過プロセスでは、被処理水側(逆浸透膜の1次側)の膜面上で微生物がバイオフィルムの形態で増殖し、逆浸透膜の操作圧力を上昇させたり、逆浸透膜の透水量や分離性能を低下させたりするバイオファウリングが生じる。バイオフィルムは、微生物により形成される構造体であり、主として多糖類やタンパク質などからなる細胞外ポリマー物質と細菌とからなる。
バイオフィルム形成をモニタリングする方法として、特許文献1や特許文献2には、バイオフィルム形成基材を有する通水カラムに原水又は逆浸透膜濃縮水を通水し、定期的にバイオフィルム形成基材を通水カラムから取り出して、基材上のバイオフィルム量をATP(アデノシン三リン酸)量に基づいて評価する方法が記載されている。
特許文献3には、殺菌対象系から採取した殺菌対象物またはその希釈物に複数種の工業用殺菌剤を既知量で個別に添加した後、得られた複数の溶液を個別に培地と共に疎水性材料からなるマイクロチューブに採取し、貧栄養条件下で静置培養した後、得られた各検体におけるバイオフィルムの有無により工業用殺菌剤の有効性を判断する方法が記載されている。
特許文献1,2の評価法では、バイオファウリングポテンシャルを的確に評価するためには、対象とする水が大量に必要になる。
特許文献3では、試料水を培地と共に培養するため、培地が必要である。また、バイオフィルムの測定に際し、クリスタルバイオレットやメチレンブルーで着色し、吸光度測定を行うため、測定に長時間を要する。
本発明は、大量の試料水を用いることなく、的確にかつ迅速、簡便にバイオフィルム形成ポテンシャルを評価することができるバイオフィルム形成ポテンシャル評価法と、この方法を利用したプラントの運転方法を提供することを目的とする。
本発明のバイオフィルム形成ポテンシャル評価法では、試料水の収容部に、評価対象とする対象水又はスライム抑制剤添加対象水よりなる試料水を入れ、所定期間経過後に該収容部に付着したバイオフィルム量を測定することにより、試料水のバイオファウリング形成ポテンシャルを評価する。
本発明の一態様では、前記収容部に付着したバイオフィルムの全量を採取し、そのATP(アデノシン三リン酸)量を分析することにより、前記バイオフィルム量を測定する。
本発明の一態様では、1種類の試料水を複数の前記収容部に入れ、各収容部について前記付着バイオフィルム量を測定し、その平均値からバイオフィルム形成ポテンシャルを評価する。
本発明の一態様では、前記所定期間の間に、前記収容部内の試料水を複数回入れ替える。
本発明のプラントの運転方法は、かかる本発明のバイオフィルム形成ポテンシャル評価法の評価結果に基づいて、プラント水に添加する水処理薬品の種類及び/又は添加量を決定する。
本発明の一態様では、前記プラントは、逆浸透膜濾過プラントである。
本発明のバイオフィルム形成ポテンシャル評価方法によれば、大量の試料水を用いることなく、的確にバイオファウリングのレベルを評価し、適切な薬品種及び添加量を決定することができる。これにより、逆浸透膜濾過プラント等のプラントの運転を簡便に行うことが可能となる。
本発明のバイオフィルム形成ポテンシャル評価方法では、試料水の収容部に評価対象とする対象水又はスライム抑制剤添加対象水よりなる試料水を入れ、所定期間経過後に該収容部に付着したバイオフィルム量を測定することにより試料水のバイオファウリング形成ポテンシャルを評価する。
評価対象水としては、海水、かん水、下廃水処理水、工業用水、河川水、湖沼水、地下水、これらを除濁した水などが例示されるが、これに限定されない。除濁処理としては、MF又はUF膜等による膜分離処理、砂濾過等の濾材による濾過、凝集沈殿、加圧浮上などの一又は二以上が例示されるが、これに限定されない。
評価対象水に添加されることがあるスライム抑制剤としては、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)等の次亜塩素酸塩、塩素ガス、クロラミン、塩素化イソシアヌル酸塩などの塩素剤、モノクロルスルファミン酸などの塩素とアミド硫酸、アミド硫酸基を有する化合物の反応した結合塩素剤(安定化塩素剤)、ジブロモヒダントインなどの臭素剤、モノブチルスルファミン酸など臭素とアミド硫酸、アミド硫酸基を有する化合物が反応した結合臭素剤(安定化臭素剤)、DBNPA(ジブロモニトリロプロピオンアシド)、MIT(メチルイソチアゾロン)などの有機剤が適用できる。
結合塩素剤、結合臭素剤において、遊離塩素、遊離臭素が結合する窒素化合物としては、アンモニアまたはその化合物、メラミン、尿素、アセトアミド、スルファミド、サイクロラミン酸、スルファミン酸、トルエンスルホンアミド、コハク酸イミド、フタル酸イミド、イソシアヌル酸、N−クロロトルエンスルホンアミド、尿酸、サッカリンまたはこれらの塩などを挙げることができる。結合塩素剤は、これらの窒素化合物に遊離塩素が結合したものである。このような結合塩素剤としては、クロラミン、塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とからなる結合塩素剤のほか、クロラミン−T(N−クロロ−4−メチルベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩)、クロラミン−B(N−クロロ−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩)、N−クロロ−パラニトロベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩、トリクロロメラミン、モノ−もしくはジ−クロロメラミンのナトリウム塩またはカリウム塩、トリクロロ−イソシアヌレート、モノ−もしくはジ−クロロイソシアヌール酸のナトリウム塩またはカリウム塩、モノ−もしくはジ−クロロスルファミン酸のナトリウム塩またはカリウム塩、モノクロロヒダントインもしくは1,3−ジクロロヒダントイン、5,5−ジメチルヒダントインのような5,5−アルキル誘導体等が挙げられる。結合臭素剤も塩素の部分が臭素になる点以外は同様である。
試料水を入れる収容部を有する部材としては、1枚のプレートに複数の収容部が区画形成されたものが好ましい。1個の収容部の容積は0.5〜10mL特に0.5〜3mL程度が好ましい。複数の収容部を有したプレートとしては、複数の凹穴が設けられたマイクロプレート、例えば24穴、48穴又は96穴マイクロプレートが好適である。
各凹穴等の収容部に規定量の試料水を入れた後、所定温度(好ましくは15〜40℃特に29〜31℃)に所定時間保持して収容部内面にバイオフィルムを形成する。所定時間としては1〜14日特に4〜8日程度が好ましい。このバイオフィルムの培養を行っている間、収容部内の試料水を複数回(例えば2〜8回、特に4〜6回)入れ替えることが好ましい。
所定時間経過後、収容部内面に付着したバイオフィルムの全量を採取し、純水に分散させ、バイオフィルム量を測定する。
収容部内面に付着したバイオフィルムを採取するには、滅菌綿棒、ゴム又は合成樹脂製ワイパー等のかき取り用具を用いるのが好ましい。このバイオフィルムを採取したかき取り用具を測定用チューブ内の純水に浸漬し、かき取り用具に付着したバイオフィルムを純水中に分散させるのが好ましいが、これに限定されない。
バイオフィルムを分散させる純水は、蒸留水、精製直後の逆浸透膜精製水、精製直後のイオン交換水、市販の超純水などのATPを含有しないもの(10ng/L以下)を用いるのが、測定への不純物による誤差が少なく好ましい。市販の医療用ディスポーザブル蒸留水も用いることができる。水道水をオートクレーブ滅菌して使用しても良い。
サンプルを入れるチューブなどの容器もATPに汚染されていない清澄なものであればいずれでも良い。予め滅菌済のものを使用してもよく、非滅菌品をオートクレーブ滅菌して使用しても良い。
かき取り用具で採取したバイオフィルムを測定用チューブ内の純水に分散させるには、チューブ内の純水にかき取り用具を1〜2分浸漬し、撹拌するのが好ましい。かき取り用具は、1個のチューブ内の純水にのみ浸漬させても良いが、正確な値を得るためには、かき取ったバイオフィルムをできるだけ多くかき取り用具から分散・懸濁させるために、1回目の純水に分散・懸濁させたかき取り用具を、別の液に浸漬、撹拌することを繰り返し、1本のかき取り用具を複数回に分けて複数のチューブ内の純水に浸漬させるのが好ましい。
また、スリーエム社製測定用試薬(商品名UXL100)を用いる場合は、同条件で実施した複数セルに対し、試薬1本で複数セルすべてのバイオフィルムを拭き取ることが望ましい。
また、スリーエム社製測定用試薬(商品名UXL100)を用いる場合は、同条件で実施した複数セルに対し、試薬1本で複数セルすべてのバイオフィルムを拭き取ることが望ましい。
測定用チューブ内の純水に分散させた時のバイオフィルムの濃度はATPとして507pg/Lから152,000,000pg/Lが望ましい。なお、スリーエム社製測定用試薬(商品名UXL100)を用いる場合は、試薬1本あたり0.02pgから2,000pgが望ましい。
バイオフィルムには、生命活動を行っているバクテリアや不活化した細菌のほか、多糖類やタンパク質などのそれらの代謝生成物、さらには死骸や核酸などの分子が含まれる。従って、純水中に分散させたバイオフィルムは、タンパク質、糖、核酸、細菌の全菌数、ATP(アデノシン三リン酸)量などにより定量することが可能である。この中では、ATP測定法が、感度、簡便性、迅速性に優れ、ポータブルなキットや試薬等も市販されているため特に好ましい。
チューブ内のバイオフィルム懸濁液のATP測定方法は、特に限定されるものでないが、試薬キット、発光光度計が市販されており、それぞれ製造業者推奨の測定条件に従った方法で測定すれば良い。
ATP測定を用いた評価法は優れた方法であるが、塩により阻害を受けるため、予め塩濃度が発光量に与える影響に関する相関式を得ておき、バイオフィルム懸濁液の塩濃度を導電率計で測定し、前述の相関式に基づき、塩阻害の影響を排除した真のATP濃度を算出するなどし、必要に応じて塩阻害の影響を考慮に入れた測定を実施するのが望ましい。
本発明のバイオフィルム形成ポテンシャル評価方法に基づいて得た評価値、例えば前記所定時間中に生成したバイオフィルム量の測定値に基づいて、プラントの運転制御を行う。プラントとしては、逆浸透膜プラント、限外濾過膜装置、精密濾過膜装置などが例示されるが、これらに限定されない。図1は逆浸透膜プラントの一例を示すものであり、逆浸透膜濾過部3のスライム抑制剤添加点の上流から試料を採取した場合、その結果から、スライム抑制剤添加の条件を、強めたり弱めたりする(例えば、スライム抑制剤の添加量を増減したり、スライム抑制剤の種類を変える)ことも可能である。
また、浮上分離装置、砂濾過装置、あるいは、中空糸膜濾過装置を用いて取水原水の前処理を行う場合、原水取水部1もしくは評価したい工程の前の上流から試料を採取し、本評価結果からスライム抑制剤添加の条件を、強めたり弱めたりすることも可能である。
少なくとも1工程の前処理を経た前処理部2や逆浸透膜濾過部3から試料を採取し、本評価結果からスライム抑制剤添加の条件を、強めたり弱めたりすることも可能である
また逆浸透膜濾過部3において、逆浸透膜モジュールより下流から試料を採取し、本評価結果からスライム抑制剤添加の条件を、強めたり弱めたりすることも可能である。
管理に用いる設定値は、水質や温度など変動が大きい場所では値の対数を算出して用いてもよい。本法のATP値に水質や温度などの影響を示す係数を乗じてもよい。さらには各地の年間を通じたATP値データを集めて判定表を作成し、それに基づいて判断してもよい。
本発明のBPP結果は他の水質指標であるpHやORPなどのように瞬時に変化・応答するものではないため、本評価結果を約1週間かけて測定した後に、その結果をもとにその後の制御を実施する程度の時間間隔で構わない。
本評価は頻度多く測定するのが好ましいが、長期運転するプラントでは、そのプラントの年間の水質や温度や運転条件などの変動に応じて、例えば数週間〜数ヶ月おきに1回程度測定するなど、測定頻度を適宜決めて測定することで構わない。また、前年度の実績に基づき、必要に応じて補正して、制御実施時期を予測・計画しても構わない。各地原水毎に年間のデータを取得し、判定表を作成することで、新規プラント設計時の目安として適用することも可能である。
これらの効果で、評価時間を大幅に短縮でき、本評価結果に基づいた原水取水部、前処理部、および逆浸透膜濾過部からなる群から選ばれる少なくとも1つの工程の運転制御を効率よく簡便に実施することが可能となる。
この逆浸透膜濾過プラントの運転方法は、上述したバイオフィルム形成ポテンシャル評価用機器を用いてバイオフィルム量の測定を実施し、測定された結果を、逆浸透膜濾過プラントの運転にフィードバックする方法であるが、本発明のバイオフィルム形成ポテンシャル評価用機器の使用方法はこれに限定されるものではない。
前述のように、本発明のバイオフィルム形成ポテンシャル評価用機器を採用することで、バイオフィルム量評価の手順が簡素化されて操作性が大幅に向上し、測定ストレスを大幅に低減することができる。これらの効果で、必要水量を増やすことなく、評価時間も大幅に短縮でき、測定されたバイオフィルム量の数値に基づいた原水取水部、前処理部および逆浸透膜濾過部からなる群から選ばれる少なくとも1つの工程の運転制御も簡便かつ精度よく実施することが可能となる。
[使用機器]
以下の実施例では、以下の機器を用いてバイオフィルム形成ポテンシャルを評価した。
以下の実施例では、以下の機器を用いてバイオフィルム形成ポテンシャルを評価した。
プレート; コーン社製24穴マイクロプレート(Falcon(登録商標) 24 Well Multiwell Flat Bottom TC−Treated Cell Culture Plate(マイクロプレート1枚に約3mLのウェルが24個配置されている。))
ATP測定機器:3M社製ルミノメーターUNG3
発光量;RLU(relative light Unit)
ATP換算;10,800RLU±10% for 200pg ATP
バイオフィルムかき取り用具:3M社製UXL100(発色試薬が付着した綿棒)
スライム抑制剤:クリバーターEC−503(栗田工業株式会社製 有機系スライム抑制剤)
ATP測定機器:3M社製ルミノメーターUNG3
発光量;RLU(relative light Unit)
ATP換算;10,800RLU±10% for 200pg ATP
バイオフィルムかき取り用具:3M社製UXL100(発色試薬が付着した綿棒)
スライム抑制剤:クリバーターEC−503(栗田工業株式会社製 有機系スライム抑制剤)
[バイオフィルム培養手順]
以下の手順に従って、上記マイクロプレートを用いてバイオフィルムの培養を行った。
以下の手順に従って、上記マイクロプレートを用いてバイオフィルムの培養を行った。
1−1) プレートの各ウェルに表1に示す対象試料水を各3mL入れ、薬品(スライム抑制剤)無添加または所定濃度の薬品を添加した。
添加するもとの薬品(スライム抑制剤)濃度は標準として1,000mg/Lとした。条件により添加量が10μL以未満になる時はこの1,000mg/L濃度液を希釈した。薬品を添加したウェルはピペッティングで攪拌した(図−2)。8つのウェルは同条件とした。
1−2) プレートをかごに並べ、ビニールシートを被せて30℃で静置した。
1−3) ウェル内の液は翌日から1日1回、上記1−1)の条件にて入れ替えた。培養期間は8日間とした。なお、ウェル内の液の入れ替えは、土曜、日曜は行わなかった。
1−4) ウェル内の液を捨てる場合、プレートを上下転倒させて捨てた。
1−5) 入れ替え液を充填する時は、まず対象試料水を入れ、その後、所定条件の薬品を添加して撹拌した。
添加するもとの薬品(スライム抑制剤)濃度は標準として1,000mg/Lとした。条件により添加量が10μL以未満になる時はこの1,000mg/L濃度液を希釈した。薬品を添加したウェルはピペッティングで攪拌した(図−2)。8つのウェルは同条件とした。
1−2) プレートをかごに並べ、ビニールシートを被せて30℃で静置した。
1−3) ウェル内の液は翌日から1日1回、上記1−1)の条件にて入れ替えた。培養期間は8日間とした。なお、ウェル内の液の入れ替えは、土曜、日曜は行わなかった。
1−4) ウェル内の液を捨てる場合、プレートを上下転倒させて捨てた。
1−5) 入れ替え液を充填する時は、まず対象試料水を入れ、その後、所定条件の薬品を添加して撹拌した。
[バイオフィルムの定量方法]
上記のようにして培養したバイオフィルムを次の通り採取し、定量測定した。
上記のようにして培養したバイオフィルムを次の通り採取し、定量測定した。
2−1) プレートを上下転倒させ、ウェル内の液を捨てた。
2−2) 1本のUXL100を用いて同条件の4ウェルに付着しているバイオフィルムの全量を採取した。
2−3) ルミノメーターUNG3を用いてATP量を測定した。
2−4) 他のウェルについても同様の操作をした。
2−5) 1つの条件について8つのウェルを用いたので、同じ条件の2つの数値は平均値を計算して採用した。
2−2) 1本のUXL100を用いて同条件の4ウェルに付着しているバイオフィルムの全量を採取した。
2−3) ルミノメーターUNG3を用いてATP量を測定した。
2−4) 他のウェルについても同様の操作をした。
2−5) 1つの条件について8つのウェルを用いたので、同じ条件の2つの数値は平均値を計算して採用した。
[実施例1]
試料水として表1のNo.1〜3のものを用い、上記手順に従って、バイオフィルムを培養し、バイオフィルムを定量測定した。なお、各試料水のTOCはNo.1が0.1mg/L、No.2が1.2mg/L、No.3が0.9mg/Lである。ルミノメーターUNG3の発光量の測定結果を表1に示す。
試料水として表1のNo.1〜3のものを用い、上記手順に従って、バイオフィルムを培養し、バイオフィルムを定量測定した。なお、各試料水のTOCはNo.1が0.1mg/L、No.2が1.2mg/L、No.3が0.9mg/Lである。ルミノメーターUNG3の発光量の測定結果を表1に示す。
[実施例2]
滋賀県水道水を活性炭で脱塩素したものを処理するROプラントで採取したRO給水を試料水とした。このRO給水にクリバーターEC−503を無添加または1,3又は5mg/L添加し、ルミノメーターUNG3の発光量を測定した。結果を表2に示す。
滋賀県水道水を活性炭で脱塩素したものを処理するROプラントで採取したRO給水を試料水とした。このRO給水にクリバーターEC−503を無添加または1,3又は5mg/L添加し、ルミノメーターUNG3の発光量を測定した。結果を表2に示す。
表2の通り、クリバーターEC−503を3mg/L以上添加することにより発光量が充分に低下することが認められた。また、クリバーターEC−503添加量を5mg/Lにまで増加させても、発光量は3mg/L添加の場合からそれほど低下しないことが認められた。その結果、このROプラントでは、クリバーターEC−503を3mg/L添加することが好適であることが認められた。
1 原水取水部
2 前処理部
3 逆浸透膜濾過部
2 前処理部
3 逆浸透膜濾過部
Claims (6)
- 試料水の収容部に、評価対象とする対象水又はスライム抑制剤添加対象水よりなる試料水を入れ、所定期間経過後に該収容部に付着したバイオフィルム量を測定することにより、試料水のバイオファウリング形成ポテンシャルを評価するバイオフィルム形成ポテンシャル評価法。
- 前記収容部に付着したバイオフィルムの全量を採取し、そのATP(アデノシン三リン酸)量を分析することにより、前記バイオフィルム量を測定することを特徴とする請求項1記載のバイオフィルム形成ポテンシャル評価法。
- 1種類の試料水を複数の前記収容部に入れ、各収容部について前記付着バイオフィルム量を測定し、その平均値からバイオフィルム形成ポテンシャルを評価することを特徴とする請求項2記載のバイオフィルム形成ポテンシャル評価法。
- 前記所定期間の間に、前記収容部内の試料水を複数回入れ替えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバイオフィルム形成ポテンシャル評価法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のバイオフィルム形成ポテンシャル評価法の評価結果に基づいて、プラント水に添加する水処理薬品の種類及び/又は添加量を決定することを特徴とするプラントの運転方法。
- 前記プラントは、逆浸透膜濾過プラントであることを特徴とする請求項5に記載のプラントの運転方法。
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