JP2019087772A - 発振回路、それを用いた信号発生装置及び信号分析装置、並びにテーブル更新方法 - Google Patents

発振回路、それを用いた信号発生装置及び信号分析装置、並びにテーブル更新方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電圧制御発振器の入力電圧と出力信号の周波数との関係を記憶する入力電圧テーブルを更新する際に、特定の周波数に関してのみ入力電圧を測定して、入力電圧が出力信号の周波数に対して単調増加になるようにテーブル全体を更新することができる発振回路、それを用いた信号発生装置及び信号分析装置、並びにテーブル更新方法を提供する。【解決手段】VCOチューニング電圧Vm(fx)を測定するADC18と、VCO発振周波数fに対して単調増加となるVCOチューニング電圧の更新値Vm(f)の更新値範囲を算出する更新値範囲算出部30と、更新値Vm(f)を更新値範囲内の値に決定する入力電圧更新値決定部32と、VCOチューニング電圧Vm(fx)と更新値Vm(f)とで、VCOチューニング電圧テーブル20aに記憶されているデータを更新する入力電圧データ更新部33と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、発振回路、それを用いた信号発生装置及び信号分析装置、並びにテーブル更新方法に関する。
従来より、信号発生装置やスペクトラムアナライザなどの信号分析装置には、発振回路として位相同期回路(Phase Locked Loop:PLL)が使用されている。PLL回路は、電圧制御発振器(Voltage Controlled Oscillator:VCO)を備え、基準信号にVCOの出力信号を位相同期させる構成を有している(例えば、特許文献1参照)。
図6に示すように、特許文献1に開示されたPLL回路は、入力電圧に応じて出力信号aの周波数F0を制御するVCO71と、第1の基準信号発生回路73から出力される第1の周波数F1を有する第1の基準信号bと出力信号aとを混合するミキサ回路72と、ミキサ回路72の出力信号cと第2の基準信号発生回路75から出力される第2の周波数F2を有する第2の基準信号dとの位相差に応じた誤差電圧Veを出力する位相比較器(Phase Frequency Detector:PFD)74と、ローパスフィルタが組み込まれた増幅器(ループフィルタ)76と、ループフィルタ76の出力と電圧発生回路78から出力されるVCOチューニング電圧Vtとを加算して、VCO71に印加する加算器77と、を備えている。
さらに、特許文献1に開示されたPLL回路は、出力信号aに設定すべき周波数F0ごとに、対応する各周波数F1,F2及び各VCOチューニング電圧Vtを記憶する出力周波数設定手段81aを備えている。この出力周波数設定手段81aにより、第1,第2の基準信号b,dの各周波数F1,F2や、電圧発生回路78から出力されるVCOチューニング電圧Vtが設定されて、所望の周波数F0の出力信号aが出力端子から出力されるようになっている。
一般的に、PLL回路におけるループフィルタのループ帯域は、下記の式(1)に示すように、VCOの感度Kv、PFDの感度KΦ、ループフィルタのゲインG、ループの分周比Nにより決まる。
Figure 2019087772
VCOはその発振周波数に応じて感度が変化する。式(1)から明らかなように、感度Kvが変動すると、その分だけループフィルタのループ帯域が変動することになる。そこで、一般的にPLL回路は、例えばゲインGを変更することによってループ帯域を一定に保ち、感度Kvの変動を吸収するようになっている。
特開平2−244909号公報
VCOチューニング電圧と出力信号の周波数(VCO発振周波数)との関係を示すVCOチューニング電圧特性は、経時変化や温度変化により変動する。このため、VCOチューニング電圧特性のデータを使用時の状態に合わせて更新させたいという要求がある。しかしながら、VCOチューニング電圧特性の全てのデータを再測定することは、実行タイミングに制約があるか、ユーザが任意で実行する必要があり、現実的ではない。
そこで、図7(a)に白丸で示すように、VCOチューニング電圧特性のデータのうち、所望のVCO発振周波数FxにおけるVCOチューニング電圧だけを再測定して更新することが考えられる。しかしながら、この場合には様々な誤差要因からVCOチューニング電圧がVCO発振周波数に対して単調増加にならず、図7(b)に示すように、あるVCOチューニング電圧に対して複数のVCO発振周波数が存在するような不連続なデータとなる危険がある。このような不連続点においてはVCOの感度が定義できないため、特許文献1に開示されたような従来のPLL回路は、ループフィルタのゲイン調整を行う場合に誤動作を起こしてしまうという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、電圧制御発振器の入力電圧と出力信号の周波数との関係を記憶する入力電圧テーブルを更新する際に、特定の周波数に関してのみ入力電圧を測定して、入力電圧が出力信号の周波数に対して単調増加になるようにテーブル全体を更新することができる発振回路、それを用いた信号発生装置及び信号分析装置、並びにテーブル更新方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る発振回路は、入力電圧に応じて出力信号の周波数を制御する電圧制御発振器と、前記入力電圧と前記出力信号の周波数との関係を記憶する入力電圧テーブルと、前記入力電圧の変化に対する前記周波数の変化率を前記電圧制御発振器の感度として記憶する感度テーブルとを有する記憶部と、前記出力信号の周波数を低減する周波数変換部と、所定の周波数の基準信号を出力する基準信号発生回路と、前記周波数変換部の出力と、前記基準信号発生回路の出力との位相差に応じた信号を出力する位相比較器と、前記位相比較器の出力を所定のループ帯域幅で通過させて前記電圧制御発振器に入力するループフィルタと、前記感度テーブルに記憶された感度に応じて、前記ループフィルタのゲインを調整するループゲイン調整部と、前記出力信号の周波数を所望の周波数にするための前記入力電圧を前記入力電圧テーブルから読み出し、読み出した前記入力電圧を前記電圧制御発振器に入力する電圧入力部と、を備える発振回路であって、前記所望の周波数fxの前記出力信号を前記電圧制御発振器が出力している状態で、前記電圧制御発振器の前記入力電圧Vm(fx)を測定する電圧測定部と、前記出力信号の周波数に対して単調増加となる前記入力電圧の更新値として取り得る値の範囲を、前記電圧測定部により測定された前記入力電圧と、前記感度テーブルに記憶された感度に応じて周波数ごとに算出する更新値範囲算出部と、前記入力電圧テーブルに記憶されている周波数fにおける前記入力電圧Vt(f)が、前記周波数fにおける前記範囲に含まれているか否かを判定する判定部と、前記判定部により否定判定された場合に、前記入力電圧の更新値Vm(f)を周波数ごとに前記範囲内の値に決定する入力電圧更新値決定部と、前記電圧測定部により測定された前記入力電圧と、前記入力電圧更新値決定部により決定された前記更新値とで、前記入力電圧テーブルに記憶されている前記入力電圧のデータを更新する入力電圧データ更新部と、を備える構成である。
この構成により、本発明に係る発振回路は、電圧制御発振器の入力電圧と出力信号の周波数との関係(VCOチューニング電圧特性)を記憶する入力電圧テーブルを更新する際に、特定の周波数に関してのみ入力電圧を測定して、入力電圧が出力信号の周波数に対して単調増加になるようにテーブル全体を更新することができる。
また、本発明に係る発振回路は、前記入力電圧データ更新部により更新された入力電圧テーブルに記憶されている前記入力電圧のデータを用いて、前記感度の更新値を周波数ごとに算出する感度更新値算出部と、前記感度更新値算出部により算出された前記更新値で、前記感度テーブルに記憶されている前記感度のデータを更新する感度データ更新部と、を更に備える構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る発振回路は、入力電圧データ更新部により更新された入力電圧のデータを用いて、感度テーブルも更新することができる。これにより、本発明に係る発振回路は、ループフィルタのゲイン調整を精度良く行うことができる。
また、本発明に係る信号発生装置は、互いに直交するI相成分及びQ相成分の波形データを出力する波形データ発生部と、前記I相成分及びQ相成分の波形データをそれぞれI相成分及びQ相成分のアナログ信号に変換するD/A変換器と、所望の周波数の局部発振信号を出力する局部発振器と、前記局部発振信号を前記I相成分及びQ相成分のアナログ信号で直交変調して直交変調信号として出力する直交変調器と、を備え、前記局部発振器が、上記のいずれかに記載の発振回路を含む構成である。
この構成により、本発明に係る信号発生装置は、使用時の電圧制御発振器の状態に合わせて入力電圧テーブルを短時間で更新することができる。
また、本発明に係る信号分析装置は、周波数掃引される局部発振信号を出力する局部発振器と、被測定信号と前記局部発振信号とを混合して得られた所定の中間周波数帯の信号を抽出する信号抽出部と、前記信号抽出部の出力をサンプリングしてディジタルの時系列データに変換するA/D変換器と、前記局部発振信号が周波数掃引されている間に前記A/D変換器から出力される前記時系列データのスペクトラム波形を取得する信号処理部と、を備え、前記局部発振器が、上記のいずれかに記載の発振回路を含む構成である。
この構成により、本発明に係る信号分析装置は、使用時の電圧制御発振器の状態に合わせて入力電圧テーブルを短時間で更新することができる。
また、本発明に係るテーブル更新方法は、上記のいずれかに記載の発振回路を用いるテーブル更新方法であって、前記所望の周波数fxの前記出力信号を前記電圧制御発振器が出力している状態で、前記電圧制御発振器の前記入力電圧Vm(fx)を測定する電圧測定ステップと、前記出力信号の周波数に対して単調増加となる前記入力電圧の更新値として取り得る値の範囲を、電圧測定ステップで測定された前記入力電圧と、前記感度テーブルに記憶された感度に応じて周波数ごとに算出する更新値範囲算出ステップと、前記入力電圧テーブルに記憶されている周波数fにおける前記入力電圧Vt(f)が、前記周波数fにおける前記範囲に含まれているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより否定判定された場合に、前記入力電圧の更新値Vm(f)を周波数ごとに前記範囲内の値に決定する入力電圧更新値決定ステップと、前記電圧測定ステップで測定された前記入力電圧と、前記入力電圧更新値決定ステップで決定された前記更新値とで、前記入力電圧テーブルに記憶されている前記入力電圧のデータを更新する入力電圧データ更新ステップと、を含む。
この構成により、本発明に係るテーブル更新方法は、電圧制御発振器の入力電圧と出力信号の周波数との関係(VCOチューニング電圧特性)を記憶する入力電圧テーブルを更新する際に、特定の周波数に関してのみ入力電圧を測定して、入力電圧が出力信号の周波数に対して単調増加になるようにテーブル全体を更新することができる。
本発明は、電圧制御発振器の入力電圧と出力信号の周波数との関係を記憶する入力電圧テーブルを更新する際に、特定の周波数に関してのみ入力電圧を測定して、入力電圧が出力信号の周波数に対して単調増加になるようにテーブル全体を更新することができる発振回路、それを用いた信号発生装置及び信号分析装置、並びにテーブル更新方法を提供するものである。
本発明の第1の実施形態に係る発振回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る発振回路の更新値範囲算出部及び入力電圧更新値決定部における処理の一例を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る発振回路を用いるテーブル更新方法の処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る信号発生装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る信号分析装置の構成を示すブロック図である。 従来の発振回路の構成を示すブロック図である。 VCOチューニング電圧特性を説明するための説明図である。
以下、本発明に係る発振回路、それを用いた信号発生装置及び信号分析装置、並びにテーブル更新方法の実施形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る発振回路10の構成について説明する。
図1に示すように、発振回路10は、基準信号発生回路11と、VCO12と、周波数変換部としての分周器13と、PFD15と、ループフィルタ16と、スイッチ(SW)17と、電圧測定部としてのA/D変換器(ADC)18と、電圧入力部としてのD/A変換器(DAC)19と、記憶部20と、操作部21と、制御部22と、を備える。
基準信号発生回路11は、所定の周波数の基準信号を出力するようになっている。
VCO12は、入力電圧(以下、「VCOチューニング電圧」とも称する)Vtに応じて出力信号の周波数(以下、「VCO発振周波数」とも称する)を制御するものであり、具体的にはVCOチューニング電圧Vtにほぼ比例したVCO発振周波数f(Vt)の信号を出力信号として出力するようになっている。
分周器13は、VCO発振周波数を低減するものであり、VCO12の出力を1/N分周して出力するようになっている。ここで、Nは1以上の実数である。あるいは、分周器13の代わりに、発振器及びミキサを含む周波数変換部を用いてVCO発振周波数を低減する構成であってもよい。
PFD15は、分周器13の出力と、基準信号発生回路11の出力との位相差を検出し、その位相差に比例したパルス幅の電圧信号を出力するようになっている。なお、PFD15は、位相差に比例したパルス幅の電圧信号を出力するためのチャージポンプを内部に有している。
ループフィルタ16は、PFD15の出力を所定のループ帯域幅で通過させてVCO12に入力するようになっている。
SW17は、ループフィルタ16の出力側をADC18に接続する状態、ループフィルタ16の出力側をDAC19に接続する状態、又は、ループフィルタ16の出力側をADC18及びDAC19から切断する状態のいずれかの状態を取るように構成されている。
記憶部20は、VCOチューニング電圧VtとVCO発振周波数との関係を記憶する入力電圧テーブルとしてのVCOチューニング電圧テーブル20aと、VCOチューニング電圧Vtの変化に対するVCO発振周波数の変化率をVCO12の感度(以下、「VCO感度」とも称する)として記憶する感度テーブルとしてのVCO感度テーブル20bと、を有する。
ADC18は、操作部21により設定された所望の測定周波数fxの出力信号をVCO12が出力している状態で、VCOチューニング電圧Vm(fx)を測定するものである。このとき、ADC18は、SW17によりループフィルタ16の出力側とADC18が接続された状態で、VCOチューニング電圧Vm(fx)をディジタルデータに変換するようになっている。
DAC19は、SW17によりループフィルタ16の出力側とDAC19が接続された状態で、VCO発振周波数を所望の周波数にするためのVCOチューニング電圧Vtを記憶部20のVCOチューニング電圧テーブル20aから読み出し、読み出したVCOチューニング電圧Vtのディジタルデータをアナログの電圧信号に変換するようになっている。さらに、DAC19は、アナログの電圧信号に変換されたVCOチューニング電圧VtをVCO12に入力するようになっている。
制御部22は、例えばCPU、記憶部20を構成するROM、RAM、HDDなどを含むマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュータ等で構成され、発振回路10を構成する上記各部の動作を制御する。また、制御部22は、所定のプログラムを実行することにより、後述する更新値範囲算出部30、判定部31、入力電圧更新値決定部32、入力電圧データ更新部33、感度更新値算出部34、感度データ更新部35、及びループゲイン調整部36をソフトウェア的に構成することが可能である。
なお、更新値範囲算出部30、判定部31、入力電圧更新値決定部32、入力電圧データ更新部33、感度更新値算出部34、感度データ更新部35、及びループゲイン調整部36は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのディジタル回路で構成することも可能である。あるいは、更新値範囲算出部30、判定部31、入力電圧更新値決定部32、入力電圧データ更新部33、感度更新値算出部34、感度データ更新部35、及びループゲイン調整部36は、ディジタル回路によるハードウェア処理と所定のプログラムによるソフトウェア処理とを適宜組み合わせて構成することも可能である。
更新値範囲算出部30は、VCO発振周波数fに対して単調増加となるVCOチューニング電圧の更新値Vm(f)の更新値として取り得る値の範囲である更新値範囲を、ADC18により測定されたVCOチューニング電圧Vm(fx)と、記憶部20のVCO感度テーブル20bに記憶されたVCO感度に応じて周波数ごとに算出するようになっている。
判定部31は、記憶部20のVCOチューニング電圧テーブル20aに記憶されているVCO発振周波数fにおけるVCOチューニング電圧Vt(f)が、VCO発振周波数fにおける更新値範囲に含まれているか否かを判定するようになっている。
入力電圧更新値決定部32は、判定部31により否定判定された場合に、VCOチューニング電圧の更新値Vm(f)を周波数ごとに更新値範囲内の任意の値に決定するようになっている。
入力電圧データ更新部33は、ADC18により測定されたVCOチューニング電圧Vm(fx)と、入力電圧更新値決定部32により決定されたVCOチューニング電圧の更新値Vm(f)とで、記憶部20のVCOチューニング電圧テーブル20aに記憶されているVCOチューニング電圧Vt(f)のデータを更新するようになっている。
感度更新値算出部34は、入力電圧データ更新部33により更新されたVCOチューニング電圧テーブル20aに記憶されているVCOチューニング電圧のデータを用いて、VCO感度の更新値を周波数ごとに算出するようになっている。すなわち、感度更新値算出部34は、更新後のVCOチューニング電圧テーブル20aに記憶されているVCOチューニング電圧の変化に対するVCO発振周波数の変化率をVCO感度の更新値として算出するようになっている。
感度データ更新部35は、感度更新値算出部34により算出されたVCO感度の更新値で、記憶部20のVCO感度テーブル20bに記憶されているVCO感度のデータを更新するようになっている。
ループゲイン調整部36は、所望のVCO発振周波数fにおける上記VCO感度をVCO感度テーブル20bから読み出し、読み出したVCO感度に応じて、ループフィルタ16のゲインを調整するようになっている。
以下、更新値範囲算出部30及び入力電圧更新値決定部32の処理の一例を図2を参照しながら説明する。図2において、実線の曲線は記憶部20のVCOチューニング電圧テーブル20aに既に記憶されているVCOチューニング電圧VtとVCO発振周波数との関係を示している。また、白丸は、ADC18により測定されたVCOチューニング電圧Vm(fx)を示している。
VCO発振周波数がfxのときのVCO感度S(fx)は、記憶部20のVCO感度テーブル20bにより与えられる。しかしながら、実際のVCO感度S'(fx)は、経時変化や温度変化などによりVCO感度テーブル20bの内容と異なっている場合がある。本実施形態においては、実際のVCO感度S'(fx)の許容誤差範囲が下記の式(2)で定義されるものとする。ここで、Mは1以上の実数であり、以降では許容誤差比とも称する。
Figure 2019087772
更新値範囲算出部30は、この許容誤差比Mを用いて、fx−Δf及びfx+ΔfにおけるVCOチューニング電圧の更新値Vm(fx−Δf)及びVm(fx+Δf)の更新値範囲を、例えば下記の式(3),(4)に示すように算出する。
Figure 2019087772
式(3),(4)より、Vm(fx)は、Vm(fx−Δf)の上限値よりも大きく、Vm(fx+Δf)の下限値よりも小さいことが分かる。つまり、Vm(fx−Δf)、Vm(fx)、及びVm(fx+Δf)は、VCO発振周波数に対して単調増加である。
なお、図2に示したfx−Δf及びfx+Δfにおける更新値範囲の電圧幅ΔVは、下記の式(5)のように表される。
Figure 2019087772
入力電圧更新値決定部32は、式(3),(4)で与えられた範囲内の任意の値を、VCOチューニング電圧の更新値Vm(fx−Δf)及びVm(fx+Δf)として決定する。
同様に、更新値範囲算出部30は、fx−2×Δfにおける更新値Vm(fx−2×Δf)の更新値範囲を下記の式(6)に示すように算出する。なお、式(6)中のVm(fx−Δf)は、式(3)に基づいて入力電圧更新値決定部32により決定された値である。
Figure 2019087772
同様に、更新値範囲算出部30は、fx+2×Δfにおける更新値Vm(fx+2×Δf)の更新値範囲を下記の式(7)に示すように算出する。なお、式(7)中のVm(fx+Δf)は、式(4)に基づいて入力電圧更新値決定部32により決定された値である。
Figure 2019087772
式(3),(4),(6),(7)の内容を一般化すると、下記の式(8),(9)のようになる。ここで、i,jは0以上の整数である。
Figure 2019087772
なお、VCOチューニング電圧テーブル20aに既に記憶されている周波数fx−(i+1)×ΔfにおけるVCOチューニング電圧Vt(fx−(i+1)×Δf)が、式(8)で与えられた範囲内に含まれている場合には、入力電圧更新値決定部32は、更新値として元のVCOチューニング電圧Vt(fx−(i+1)×Δf)を決定するようになっていてもよい。
同様に、VCOチューニング電圧テーブル20aに既に記憶されている周波数fx+(j+1)×ΔfにおけるVCOチューニング電圧Vt(fx+(j+1)×Δf)が、式(9)で与えられた範囲内に含まれている場合には、入力電圧更新値決定部32は、更新値として元のVCOチューニング電圧Vt(fx+(j+1)×Δf)を決定するようになっていてもよい。
このように、入力電圧更新値決定部32は、ADC18により測定されたVCOチューニング電圧Vm(fx)におけるVCO発振周波数fxを中心として、±ΔfごとにVCOチューニング電圧の更新値Vm(f)を順次決定していく。
操作部21は、ユーザによる操作入力を行うためのものであり、例えばLCDやCRTなどの表示機器の表示画面に設けられたタッチパネルで構成される。あるいは、操作部21は、キーボード又はマウスのような入力デバイスを含んで構成されてもよい。また、操作部21は、リモートコマンドなどによる遠隔制御を行う外部制御装置で構成されてもよい。
操作部21による入力操作は、制御部22により検知されるようになっている。例えば、操作部21により、VCOチューニング電圧の測定及び更新の開始などをユーザが指定することができる。また、操作部21により、所望の測定周波数fxをユーザが指定することができる。
以下、本実施形態に係る発振回路10を用いるテーブル更新方法について、図3のフローチャートを参照しながらその処理の一例を説明する。
まず、制御部22は、所望の測定周波数fxにVCO発振周波数を調整するための各種の初期設定を行う(ステップS1)。また、制御部22は、以降のステップで用いるインデックスi,jを"0"に初期化する。
次に、制御部22は、VCO発振周波数fxがロックするまでの所定時間(例えば500μsec)を待機する(ステップS2)。
次に、制御部22は、ループフィルタ16の出力側とADC18を接続する方向にSW17をオンとし、所望の測定周波数fxの出力信号をVCO12が出力している状態で、ADC18を制御してループフィルタ16の出力電圧、すなわちVCOチューニング電圧Vm(fx)を測定する(電圧測定ステップS3)。
次に、入力電圧データ更新部33は、ステップS3で測定されたVCOチューニング電圧Vm(fx)で、VCOチューニング電圧テーブル20aに記憶されているVCOチューニング電圧Vt(fx)のデータを更新する(入力電圧データ更新ステップS4)。
次に、更新値範囲算出部30は、VCO発振周波数fに対して単調増加となるVCOチューニング電圧の更新値Vm(fx−(i+1)×Δf)の更新値範囲を、式(9)に従って算出する(更新値範囲算出ステップS5)。
次に、判定部31は、記憶部20のVCOチューニング電圧テーブル20aに記憶されているVCO発振周波数fx−(i+1)×ΔfにおけるVCOチューニング電圧Vt(fx−(i+1)×Δf)が、ステップS5で算出された更新値範囲に含まれているか否かを判定する(判定ステップS6)。否定判定の場合にはステップS7に進み、現在のインデックスi以上のVCOチューニング電圧Vt(fx−(i+1)×Δf)が存在しない場合、あるいは肯定判定の場合にはステップS10に進む。
次に、入力電圧更新値決定部32は、ステップ6で否定判定された場合に、VCOチューニング電圧の更新値Vm(fx−(i+1)×Δf)を更新値範囲内の任意の値に決定する(入力電圧更新値決定ステップS7)。
次に、入力電圧データ更新部33は、ステップS7で決定されたVCOチューニング電圧の更新値Vm(fx−(i+1)×Δf)で、VCOチューニング電圧テーブル20aに記憶されているVCOチューニング電圧Vt(fx−(i+1)×Δf)のデータを更新する(入力電圧データ更新ステップS8)。
次に、制御部22は、インデックスiをインクリメントして、ステップS5に戻る(ステップS9)。
次に、更新値範囲算出部30は、VCO発振周波数fに対して単調増加となるVCOチューニング電圧の更新値Vm(fx+(j+1)×Δf)の更新値範囲を、式(10)に従って算出する(更新値範囲算出ステップS10)。
次に、判定部31は、記憶部20のVCOチューニング電圧テーブル20aに記憶されているVCO発振周波数fx+(j+1)×ΔfにおけるVCOチューニング電圧Vt(fx+(j+1)×Δf)が、ステップS10で算出された更新値範囲に含まれているか否かを判定する(判定ステップS11)。否定判定の場合にはステップS12に進み、現在のインデックスj以上のVCOチューニング電圧Vt(fx+(j+1)×Δf)が存在しない場合、あるいは肯定判定の場合には処理を終了する。
次に、入力電圧更新値決定部32は、ステップ11で否定判定された場合に、VCOチューニング電圧の更新値Vm(fx+(j+1)×Δf)を更新値範囲内の任意の値に決定する(入力電圧更新値決定ステップS12)。
次に、入力電圧データ更新部33は、ステップS12で決定されたVCOチューニング電圧の更新値Vm(fx+(j+1)×Δf)で、VCOチューニング電圧テーブル20aに記憶されているVCOチューニング電圧Vt(fx+(j+1)×Δf)のデータを更新する(入力電圧データ更新ステップS13)。
次に、制御部22は、インデックスjをインクリメントして、ステップS10に戻る(ステップS14)。
以上説明したように、本実施形態に係る発振回路10は、VCO発振周波数fに対して単調増加となるVCOチューニング電圧の更新値Vm(f)として取り得る値の範囲を、ADC18により測定されたVCOチューニング電圧Vm(fx)と、VCO感度テーブル20bに記憶されたVCO感度に応じて周波数ごとに算出するようになっている。これにより、本実施形態に係る発振回路10は、VCOチューニング電圧とVCO発振周波数fとの関係を記憶するVCOチューニング電圧テーブル20aを更新する際に、特定のVCO発振周波数fxに関してのみVCOチューニング電圧を測定して、VCOチューニング電圧がVCO発振周波数fに対して単調増加になるようにテーブル全体を更新することができる。
また、本実施形態に係る発振回路10は、感度更新値算出部34と感度データ更新部35を備えることにより、入力電圧データ更新部33により更新されたVCOチューニング電圧を用いて、VCO感度テーブル20bも更新することができる。これにより、本実施形態に係る発振回路10は、ループゲイン調整部36によるループフィルタ16のゲイン調整を精度良く行うことができる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係る信号発生装置40について図面を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。また、第1の実施形態と同様の動作についても適宜説明を省略する。
図4に示すように、信号発生装置40は、波形データ発生部41と、DAC42と、LPF43と、局部発振器を構成する第1の実施形態に係る発振回路10と、直交変調器44と、増幅器45と、表示部46と、操作部47と、制御部48と、を備える。
波形データ発生部41は、直交変調器44から出力される直交変調信号のベースバンド信号として、互いに直交するI相成分(同相成分)及びQ相成分(直交成分)のベースバンドの波形データ(ディジタル値)を出力するようになっている。なお、以降では、I相成分のベースバンドの波形データを「I波形データ」、Q相成分のベースバンドの波形データを「Q波形データ」ともいう。
I波形データ及びQ波形データが対応する通信規格としては、例えば、セルラ(LTE、LTE−A、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、1xEV−DO、TD−SCDMA等)、無線LAN(IEEE802.11b/g/a/n/ac/ad等)、Bluetooth(登録商標)、GNSS(GPS、Galileo、GLONASS、BeiDou等)、FM、及びディジタル放送(DVB−H、ISDB−T等)が挙げられる。
例えば、波形データ発生部41は、様々な通信規格に対応したI波形データ及びQ波形データを個別の波形ファイルとして記憶しており、操作部47により選択された通信規格に対応した波形ファイルからI波形データ及びQ波形データを展開して、後段のDAC42に出力するようになっている。あるいは、波形データ発生部41は、操作部47により選択された通信規格に対応したI波形データ及びQ波形データを、DSP(Digital Signal Processor)により逐次生成して出力するものであってもよい。
DAC42は、ディジタル信号であるI波形データ及びQ波形データをそれぞれI相成分及びQ相成分のアナログ信号に変換するようになっている。なお、以降では、I相成分のアナログ信号を「I波形アナログ信号」、Q相成分のアナログ信号を「Q波形アナログ信号」ともいう。
LPF43は、DAC42から出力されたI波形アナログ信号及びQ波形アナログ信号の出力信号の高周波成分を除去するようになっている。
発振回路10は、制御部48からの制御信号に基づいた所望の周波数の局部発振信号(ローカル信号)を直交変調器44に出力するようになっている。
直交変調器44は、発振回路10から入力されたローカル信号を、LPF43を通過したI波形アナログ信号及びQ波形アナログ信号で直交変調して直交変調信号として出力するようになっており、移相器44aと、乗算器44b,44cと、加算器44dと、を備える。
発振回路10からのローカル信号は、直接乗算器44bへ入力されるとともに、移相器44aで位相が90°移相された後、乗算器44cへ入力される。また、乗算器44b,44cには、それぞれLPF43を通過したI波形アナログ信号及びQ波形アナログ信号が入力される。
乗算器44bは、ローカル信号とI波形アナログ信号とを乗算して加算器44dへ出力する。乗算器44cは、90°移相されたローカル信号とQ波形アナログ信号とを乗算して加算器44dへ出力する。加算器44dは、各乗算器44b,44cの出力を加算して直交変調信号として出力する。直交変調器44から出力された直交変調信号は、増幅器45で増幅される。
表示部46は、例えばLCDやCRTなどの表示機器で構成され、制御部48からの制御信号に応じて各種表示内容を表示するようになっている。この表示内容には、複数の通信規格や、複数の波形データの一覧などが含まれる。
操作部47は、ユーザによる操作入力を行うためのものであり、例えば、ユーザは、操作部47を用いて、信号発生装置40から出力される直交変調信号の通信規格を複数の通信規格の中から選択することができる。また、操作部47により、発振回路10からの出力信号の周波数を設定することなども可能である。
制御部48は、信号発生装置40を構成する上記各部の動作を制御する。なお、操作部47と制御部48は、それぞれ第1の実施形態の操作部20と制御部22と共通であってもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る信号発生装置40は、第1の実施形態の発振回路10を局部発振器として用いることにより、使用時のVCO12の状態に合わせてVCOチューニング電圧テーブル20aを短時間で更新することができる。
(第3の実施形態)
続いて、本発明の第3の実施形態に係る信号分析装置50について図面を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。また、第1の実施形態と同様の動作についても適宜説明を省略する。
図5に示すように、本発明の第3の実施形態に係る信号分析装置50は、アッテネータ(ATT)51と、局部発振器を構成する第1の実施形態に係る発振回路10と、ミキサ52と、IFフィルタ53と、検波器54と、ビデオ・フィルタ55と、ADC56,57と、掃引部58と、信号処理部59と、操作部60と、表示部61と、制御部62と、を備え、DUT1から出力される被測定信号Sの解析処理を行うものである。
ATT51は、内部に抵抗を有し、DUT1からの高周波の被測定信号Sを後段の信号処理部59において処理可能な信号レベルに減衰させるためのもので、インピーダンスを変化させない電子部品である。
本実施形態においては、発振回路10から発振される局部発振信号(ローカル信号)の周波数fが、掃引部58から出力される掃引ランプ信号により所定の周波数範囲にわたって掃引される。発振回路10から発振されるローカル信号の周波数は、所望の解析帯域に応じて制御部62により設定される。
ミキサ52は、ATT51で減衰された周波数fの被測定信号Sと、発振回路10から発振された周波数fのローカル信号とを混合し、2つの信号の和及び差の周波数成分を含む出力信号を生成するものである。
IFフィルタ53は、ミキサ52からの出力信号をフィルタリングするようになっている。IFフィルタ53は、ミキサ52によって被測定信号Sとローカル信号とを混合させた中間周波数|f−f|又はf+fの中間周波数信号が所定の中間周波数帯にあるときに、これらの中間周波数信号を出力する。
IFフィルタ53は、アナログのバンドパス・フィルタなどで構成されるRBW(Resolution Band Width)フィルタ及び対数増幅器(ログアンプ)によって構成されている。
IFフィルタ53が備える対数増幅器は、被測定信号Sの対数に対応する増幅信号を出力する増幅器なので、IFフィルタ53に被測定信号Sを通過させると、被測定信号Sを対数圧縮した大きなダイナミック・レンジの信号として一括して扱うことができるようになる。このため、信号分析装置50は、リニアな表示デバイスを用いてデシベルに対応した表示を行うことができるようになる。
本実施形態においては、ミキサ52からの出力信号が掃引動作に同期して変化する。このため、その変化に応じて、IFフィルタ53によって、1掃引時間(掃引期間)内において、時間経過とともに中間周波数信号に変換された被測定信号Sの各周波数成分における時系列波形である信号が抽出される。
なお、発振回路10、ミキサ52、及びIFフィルタ53は、ローカル信号と被測定信号Sとを混合して得られた所定の中間周波数帯の信号を抽出する信号抽出部を構成する。
検波器54は、例えば包絡線検波器であり、IFフィルタ53で抽出された信号を直流に変換するようになっている。
検波器54は、IFフィルタ53から出力されたアナログの周波数スペクトラム波形における各時間軸位置のピーク値を検出し、包絡線検波された状態の周波数スペクトラム波形を出力する。
検波器54によって掃引期間内において検波された信号は、掃引された周波数における時系列波形の大きさを示す。この場合、表示部61において、横軸を周波数、縦軸を振幅レベル(デシベル)としてグラフを表示すると、その表示されるグラフは周波数スペクトラム波形になる。
ビデオ・フィルタ55は、ビデオ帯域幅(VBW)フィルタであり、検波器54によって検波された信号のスペクトラムに対してではなく、検波された信号の時間変動に対するフィルタとして機能する。この機能により、ビデオ・フィルタ55は、被測定信号Sの周波数ごとの強度を求め、周波数スペクトラム波形を表示するための信号を出力する。
ADC56は、ビデオ・フィルタ55から出力された信号を所定のサンプリングレートでサンプリングして、ディジタルデータとしての時系列データに変換する。ここでの時系列データは、被測定信号Sの振幅の周波数特性を示すものになっている。
掃引部58は、発振回路10から発振されるローカル信号の周波数fを所定の周波数範囲にわたって掃引させるための掃引ランプ信号を生成するもので、設定される掃引時間に応じて掃引ランプ信号の生成を制御するものである。
ADC57は、掃引部58において生成される掃引ランプ信号をディジタルデータに変換して制御部62に出力する。
これにより、制御部62は、ADC57からのディジタルデータを基準として、掃引部58における掃引ランプ信号を生成するための掃引期間などを制御する。
信号処理部59は、ローカル信号が周波数掃引されている間にADC56から出力される時系列データから、あらかじめ定められた周波数範囲の周波数スペクトラム波形を取得するようになっている。また、信号処理部59は、取得した周波数スペクトラム波形のデータを表示部61に出力するようになっている。
表示部61は、例えばLCDやCRTなどの表示機器で構成され、信号処理部59が出力する周波数スペクトラム波形のデータを、周波数ドメイン(横軸を周波数、縦軸を振幅)で表示するようになっている。
操作部60は、ユーザによる操作入力を行うためのものであり、例えば、ユーザは、操作部60を用いて、測定結果の表示周波数範囲などを設定することができる。
制御部62は、信号発生装置40を構成する上記各部の動作を制御する。なお、操作部60と制御部62は、それぞれ第1の実施形態の操作部20と制御部22と共通であってもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る信号分析装置50は、第1の実施形態の発振回路10を局部発振器として用いることにより、使用時のVCO12の状態に合わせてVCOチューニング電圧テーブル20aを短時間で更新することができる。
10 発振回路
11 基準信号発生回路
12 VCO
13 分周器
15 PFD
16 ループフィルタ
18,56 ADC
19,42 DAC
20 記憶部
20a VCOチューニング電圧テーブル
20b VCO感度テーブル
30 更新値範囲算出部
31 判定部
32 入力電圧更新値決定部
33 入力電圧データ更新部
34 感度更新値算出部
35 感度データ更新部
36 ループゲイン調整部
40 信号発生装置
41 波形データ発生部
44 直交変調器
50 信号分析装置
52 ミキサ
53 IFフィルタ
59 信号処理部

Claims (5)

  1. 入力電圧に応じて出力信号の周波数を制御する電圧制御発振器(12)と、
    前記入力電圧と前記出力信号の周波数との関係を記憶する入力電圧テーブル(20a)と、前記入力電圧の変化に対する前記周波数の変化率を前記電圧制御発振器の感度として記憶する感度テーブル(20b)とを有する記憶部(20)と、
    前記出力信号の周波数を低減する周波数変換部(13)と、
    所定の周波数の基準信号を出力する基準信号発生回路(11)と、
    前記周波数変換部の出力と、前記基準信号発生回路の出力との位相差に応じた信号を出力する位相比較器(15)と、
    前記位相比較器の出力を所定のループ帯域幅で通過させて前記電圧制御発振器に入力するループフィルタ(16)と、
    前記感度テーブルに記憶された感度に応じて、前記ループフィルタのゲインを調整するループゲイン調整部(36)と、
    前記出力信号の周波数を所望の周波数にするための前記入力電圧を前記入力電圧テーブルから読み出し、読み出した前記入力電圧を前記電圧制御発振器に入力する電圧入力部(19)と、を備える発振回路(10)であって、
    前記所望の周波数fxの前記出力信号を前記電圧制御発振器が出力している状態で、前記電圧制御発振器の前記入力電圧Vm(fx)を測定する電圧測定部(18)と、
    前記出力信号の周波数に対して単調増加となる前記入力電圧の更新値として取り得る値の範囲を、前記電圧測定部により測定された前記入力電圧と、前記感度テーブルに記憶された感度に応じて周波数ごとに算出する更新値範囲算出部(30)と、
    前記入力電圧テーブルに記憶されている周波数fにおける前記入力電圧Vt(f)が、前記周波数fにおける前記範囲に含まれているか否かを判定する判定部(31)と、
    前記判定部により否定判定された場合に、前記入力電圧の更新値Vm(f)を周波数ごとに前記範囲内の値に決定する入力電圧更新値決定部(32)と、
    前記電圧測定部により測定された前記入力電圧と、前記入力電圧更新値決定部により決定された前記更新値とで、前記入力電圧テーブルに記憶されている前記入力電圧のデータを更新する入力電圧データ更新部(33)と、を備えることを特徴とする発振回路。
  2. 前記入力電圧データ更新部により更新された入力電圧テーブルに記憶されている前記入力電圧のデータを用いて、前記感度の更新値を周波数ごとに算出する感度更新値算出部(34)と、
    前記感度更新値算出部により算出された前記更新値で、前記感度テーブルに記憶されている前記感度のデータを更新する感度データ更新部(35)と、を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の発振回路。
  3. 互いに直交するI相成分及びQ相成分の波形データを出力する波形データ発生部(41)と、
    前記I相成分及びQ相成分の波形データをそれぞれI相成分及びQ相成分のアナログ信号に変換するD/A変換器(42)と、
    所望の周波数の局部発振信号を出力する局部発振器(10)と、
    前記局部発振信号を前記I相成分及びQ相成分のアナログ信号で直交変調して直交変調信号として出力する直交変調器(44)と、を備え、
    前記局部発振器が、請求項1又は請求項2に記載の発振回路を含むことを特徴とする信号発生装置。
  4. 周波数掃引される局部発振信号を出力する局部発振器(10)と、
    被測定信号と前記局部発振信号とを混合して得られた所定の中間周波数帯の信号を抽出する信号抽出部(10,52,53)と、
    前記信号抽出部の出力をサンプリングしてディジタルの時系列データに変換するA/D変換器(56)と、
    前記局部発振信号が周波数掃引されている間に前記A/D変換器から出力される前記時系列データのスペクトラム波形を取得する信号処理部(59)と、を備え、
    前記局部発振器が、請求項1又は請求項2に記載の発振回路を含むことを特徴とする信号分析装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の発振回路を用いるテーブル更新方法であって、
    前記所望の周波数fxの前記出力信号を前記電圧制御発振器が出力している状態で、前記電圧制御発振器の前記入力電圧Vm(fx)を測定する電圧測定ステップ(S3)と、
    前記出力信号の周波数に対して単調増加となる前記入力電圧の更新値として取り得る値の範囲を、電圧測定ステップで測定された前記入力電圧と、前記感度テーブルに記憶された感度に応じて周波数ごとに算出する更新値範囲算出ステップ(S5,S10)と、
    前記入力電圧テーブルに記憶されている周波数fにおける前記入力電圧Vt(f)が、前記周波数fにおける前記範囲に含まれているか否かを判定する判定ステップ(S6,S11)と、
    前記判定ステップにより否定判定された場合に、前記入力電圧の更新値Vm(f)を周波数ごとに前記範囲内の値に決定する入力電圧更新値決定ステップ(S7,S12)と、
    前記電圧測定ステップで測定された前記入力電圧と、前記入力電圧更新値決定ステップで決定された前記更新値とで、前記入力電圧テーブルに記憶されている前記入力電圧のデータを更新する入力電圧データ更新ステップ(S4,S8,S13)と、を含むことを特徴とするテーブル更新方法。
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