JP2019087745A - 均一系塗布液及びその製造方法 - Google Patents

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曰淳 廖
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Abstract

【課題】安全性が高く、低コストで高質結晶を含む光吸収層を形成できる均一系塗布液の製造方法の提供。【解決手段】第1族金属、第2族金属、第1族金属化合物及び第2族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物、第13族金属及び第13族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物、ルイス塩基溶媒、及びルイス酸を含有する均一系塗布液。【選択図】なし

Description

本発明は、均一系塗布液及びその製造方法に関する。
金属カルコゲニド半導体材料は、その強い可視光吸収及び優れた電気特性から、太陽光発電、光センサー、光触媒等への応用に注目が集まっている。例えば、商業用の太陽電池の光吸収層として、Cu(In,Ga)(Se,S)(CIGS)が用いられている。
近年、CIGS表面を改質する新たな手法が開発されたことに伴い、CIGS太陽電池の効率が格段に向上している。最も有望な手法の一つとして、CIGS表面のカリウム後処理(potassium post treatment (K−PDT))が挙げられる(例えば、非特許文献1及び2参照)。K−PDT法では、真空共蒸着によりフッ化カリウム薄膜をCIGS表面に蒸着する。次いで加熱及び水洗いすることにより、CIGSの最表面の組成をKInGaSeSに変換することができる。
非特許文献3には、真空蒸着により未改質のCIGS表面にKInSe層を形成し、K−PDT後のCIGSと同様の表面状態とする方法が記載されている。
一方、NaInS、KInS及びCaIn自体は、可視光吸収を有するn型半導体として知られている。具体的には、例えば、CaIn及びNaInS/CuInS粉末は、可視光に対して光触媒能を示すことが知られている(例えば、非特許文献4及び5参照)。
高品質のカルコゲニド膜を形成できる溶液を調製するために、種々の試みがなされている。均一系塗布液を調製する場合、例えば金属酸化物、金属硫化物及び/又は金属塩化物をカルコゲンと共にアミン及びチオールに溶解する(例えば、非特許文献6参照)。粒子懸濁液を調製する場合、例えば、アミンやチオールで被覆された金属カルコゲニドナノ結晶を有機溶媒に懸濁する(例えば、非特許文献7参照)。
Nature Materials 12, 1107−1111 (2013) Nano Letter, 2015, 15(5), pp 3334−3340 IEEE Journal of Photovoltaics, Volume: 6, Issue: 5, pp. 1316−1320 (2016) Chem. Commun., 2015, 51, 9381−9384 ACS Appl. Mater. Interfaces 2014, 6, 12877−12884 Angew. Chem. Int. Ed. 2015, 54, 8378−8381 Progress in Photovoltaics: Research and Applications, DOI: 10.1002/pip.2200
K−PDT及びKInS蒸着では真空蒸着法を用いるが、KInSe/KInS層の溶液プロセスは、大型基板の大量生産にこれらの手法を導入するのに非常に有利であることが期待される。
また、非特許文献6に記載されている均一系溶液や非特許文献7に記載されている分散液は、容易に原料を溶解する若しくはナノ結晶を懸濁することができるが、溶液中のアミンやチオールの強い配位力のため、不活性雰囲気下で高温処理した後のカーボンコンタミネーションが不可避である。塗布膜中の残留炭素は、熱処理中の結晶成長を阻害し、電気特性を著しく低下させる。残留炭素及び他のコンタミネーションがない溶液が強く望まれていたが、未だそのような溶液は開発されていないのが現状である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、安全性が高く、低コストで高質結晶を含む光吸収層を形成できる均一系塗布液及びその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
(1)第1族金属、第2族金属、第1族金属化合物及び第2族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物、第13族金属及び第13族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物、ルイス塩基溶媒、及びルイス酸を含有することを特徴とする均一系塗布液。
(2)下記一般式(1)で表される化合物を含有する前記(1)に記載の均一系塗布液。
Figure 2019087745
[式中、Aは第1族金属及び第2族金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であり、Bは少なくとも1種の第13族金属であり、Cは少なくとも1種の16族元素であり、0<x≦1、0<y≦1、0<z≦2である。]
(3)前記一般式(1)中、x/y>0.1である、前記(2)に記載の均一系塗布液。
(4)前記ルイス塩基溶媒が非プロトン性溶媒である前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の均一系塗布液。
(5)前記非プロトン性溶媒が、ジメチルスルホキシド、ピリジン、テトラメチルウレア、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンN−メチルイミダゾール及びγ−ブチロラクトンからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記(4)に記載の均一系塗布液。
(6)前記ルイス酸がオニウム塩である前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の均一系塗布液。
(7)前記ルイス酸がアンモニウム塩である前記(6)に記載の均一系塗布液。
(8)前記アンモニウム塩が、水酸化アンモニウム、硫化アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、アンモニウムセレニド、アンモニウムチオシアネート、酢酸アンモニウム、アンモニウムカルバメート、ギ酸アンモニウム、アンモニウムヘキサフルオロホスファート、二フッ化水素アンモニウム及び硝酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記(7)に記載の均一系塗布液。
(9)更に第16族元素を含有する前記(1)〜(8)のいずれか一項に記載の均一系塗布液。
(10)前記第16元素が、S、Se及びTeからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記(9)に記載の均一系塗布液。
(11)第1族金属、第2族金属、第1族金属化合物及び第2族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物、第13族金属及び第13族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物、ルイス塩基溶媒、及びルイス酸を混合することを含むことを特徴とする均一系塗布液の製造方法。
(12)前記均一系塗布液が、下記一般式(1)で表される化合物を含有する前記(11)に記載の均一系塗布液の製造方法。
Figure 2019087745
[式中、Aは第1族金属及び第2族金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であり、Bは少なくとも1種の第13族金属であり、Cは少なくとも1種の16族元素であり、0<x≦1、0<y≦1、0<z≦2である。]
(13)前記一般式(1)中、x/y>0.1である、前記(12)に記載の均一系塗布液の製造方法。
(14)前記ルイス塩基溶媒が非プロトン性溶媒である前記(11)〜(13)のいずれか一項に記載の均一系塗布液の製造方法。
(15)前記非プロトン性溶媒が、ジメチルスルホキシド、ピリジン、テトラメチルウレア、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−メチルイミダゾール及びγ−ブチロラクトンからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記(14)に記載の均一系塗布液の製造方法。
(16)前記ルイス酸がオニウム塩である前記(11)〜(15)のいずれか一項に記載の均一系塗布液の製造方法。
(17)前記ルイス酸がアンモニウム塩である前記(16)に記載の均一系塗布液の製造方法。
(18)前記アンモニウム塩が、水酸化アンモニウム、硫化アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、アンモニウムセレニド、アンモニウムチオシアネート、酢酸アンモニウム、アンモニウムカルバメート、ギ酸アンモニウム、アンモニウムヘキサフルオロホスファート、二フッ化水素アンモニウム及び硝酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記(17)に記載の均一系塗布液の製造方法。
(19)更に第16族元素を混合することを含む前記(11)〜(18)のいずれか一項に記載の均一系塗布液の製造方法。
(20)前記第16元素が、S及びSeからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記(19)に記載の均一系塗布液の製造方法。
本発明の他の態様として;
(21)前記(1)〜(10)のいずれか一項に記載の均一系塗布液を用いて形成された、半導体層。
(22)前記(11)の半導体層を備えた太陽電池。
(23)前記(1)〜(10)のいずれか一項に記載の均一系塗布液を、基体に塗布し、焼成することを特徴とする可視光吸収半導体層の製造方法。
(24)基板上に第1の電極を形成する工程と、
前記第1の電極上に、前記(1)〜(10)のいずれか一項に記載の均一系塗布液を塗布し、焼成して光吸収層を形成する工程と、
前記光吸収層上にバッファ層を形成する工程と、
前記バッファ層上に第2の電極を形成する工程と、を有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
本発明によれば、安全性が高い均一系塗布液及びその製造方法が提供出来る。また、低コストで高質結晶を含む半導体層(光吸収層)を形成できる均一系塗布液及びその製造方法が提供出来る。
[均一系塗布液およびその製造方法]
以下、本実施形態の均一系塗布液およびその製造方法について説明する。
本実施形態の均一系塗布液は、第1族金属、第2族金属、第1族金属化合物及び第2族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物(以下、まとめて「IA/IIA金属及び/又は金属化合物」という場合がある)、第13族金属及び第13族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物(以下、まとめて「IIIA金属及び/又は金属化合物」という場合がある)、ルイス塩基溶媒、及びルイス酸を含有する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「均一系塗布液」とは、溶質(IA/IIA金属及び/又は金属化合物、IIIA金属及び/又は金属化合物、ルイス酸、第16元素及び任意成分)が溶媒(ルイス塩基溶媒及び任意の溶媒)の全体に亘って均一に溶解している溶液であり、溶媒中に金属粒子及び/又は金属化合物粒子等が分散した分散系溶液は包含しないものとする。
第1族金属としては、Li元素、Na元素、K元素、Rb元素及びCs元素等が挙げられる。なかでも、Li元素、Na元素及びK元素が好ましい。
第1族金属化合物としては、LiO、LiS、LiSe、LiTe、LiF、LiCl、LiBr、LiI、LiNO、LiOH、LiCO、CHCOLi、LiSO、LiSO、Li、CHOLi、NaO、NaS、NaSe、NaTe、NaF、NaCl、NaBr、NaI、NaNO、NaOH、NaCO、CHCONa、NaHCO、NaSO、NaSO、Na、Na、CHONa、KS、KO、KSe、KTe、KF、KCl、KI、KBr、KNO、KOH、KCO、KHCO、KSO、KSO、K、CHCOK、CHOK、RbO、RbS、RbSe、RbTe、RbF、RbCl、RbBr、RbI、RbNO、RbOH、RbCO、CHCORb、RbHCO、RbSO、RbSO、Rb、CHORb、CsO、CsS、CsSe、CsTe、CsF、CsCl、CsBr、CsI、CsNO、CsOH、CsCO、CHCOCs、CsHCO、CsSO、CsSO、Cs及びCHOCs等が挙げられる。なかでも、LiS、LiSe、LiI、LiNO、LiOH、NaS、NaSe、NaI、NaNO、NaOH、KS、KSe、KI、KNO、KOH、CHCOK、Rb2、RbSe、RbI、RbNO、RbOH、CsS、CsSe、CsI、CsNO及びCsOHが好ましい。
第2族金属としては、Be元素、Mg元素、Ca元素、Sr元素及びBa元素等が挙げられる。なかでも、Ca元素が好ましい。
第2金属化合物としては、BeS、BeSe、BeI、BeCl、Be(NO、Be(OH)、MgO、MgS、MgSe、MgTe、MgF、MgCl、MgBr、MgI、Mg(NO、Mg(OH)、MgSO、MgCO、Mg(HCO、MgSO、MgS、(CHCOMg、(CHO)Mg、CaO、CaS、CaSe、CaTe、CaF、CaCl、CaBr、CaI、Ca(NO、Ca(OH)、CaSO、CaCO、Ca(HCO、CaSO、CaS、(CHCOCa、(CHO)Ca、SrO、SrS、SrSe、SrTe、SrF、SrCl、SrBr、SrI、Sr(NO、Sr(OH)、SrSO、SrCO、Sr(HCO、SrSO、SrS、(CHCOSr、(CHO)Sr、BaO、BaS、BaSe、BaTe、BaF、BaCl、BaBr、BaI、Ba(NO、Ba(OH)、BaSO、BaCO、Ba(HCO、BaSO、BaS、(CHCOBa、(CHO)Ba等が挙げられる。なかでも、BeS、BeSe、BeI、BeCl、Be(NO、Be(OH)、MgS、MgSe、MgI、Mg(NO、Mg(OH)、CaS、CaSe、CaI、Ca(NO、Ca(OH)、CaS、SrS、SrSe、SrI、Sr(NO、Sr(OH)、BaS、BaSe、BaI、Ba(NO及びBa(OH)が好ましい。
IA/IIA金属及び/又は金属化合物としては、LiI、LiS、LiOH、LiCl、NaS、NaOH、NaCl、KS、KOH、KCl、RbS、RbOH、RbCl、CsS、CsOH、CsCl、BeS、Be(OH)、BeCl、MgS、Mg(OH)、MgCl、CaS、Ca(OH)、CaCl、SrS、Sr(OH)、SrCl、BaS、Ba(OH)及びBaClが好ましく、LiI、KS、NaS及びCaSがより好ましい。
IA/IIA金属及び/又は金属化合物としては、1種を用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第13族金属としては、Al元素、Ga元素及びIn元素が挙げられる。なかでも、Ga元素及びIn元素が好ましい。
第13族金属化合物としては、In(OH)、酸化インジウム、硫化インジウム、セレン化インジウム、テルル化インジウム、Ga(OH)、酸化ガリウム、硫化ガリウム、セレン化ガリウム、テルル化ガリウム、水酸化インジウムガリウム、ホウ酸、酸化ホウ素等が挙げられる。なかでも、In(OH)、酸化インジウム、硫化インジウム、セレン化インジウム、Ga(OH)、酸化ガリウム、硫化ガリウム、セレン化ガリウム及び水酸化インジウムガリウムが好ましい。
IIIA金属及び/又は金属化合物としては、Al元素、Ga元素、In元素、In(OH)、酸化インジウム及び酸化ガリウムが好ましく、Ga元素及びIn元素がより好ましい。
ルイス塩基溶媒は、IA/IIA金属及び/又は金属化合物、IIIA金属及び/又は金属化合物、ルイス酸、及び任意成分を溶解し、電子対を供与する物質であれば特に限定されない。
ルイス塩基溶媒としては、非プロトン性溶媒が好ましい。非プロトン性溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ピリジン、テトラメチルウレア、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−メチルイミダゾール及びγ−ブチロラクトンが挙げられる。
これらの中でも、ジメチルスルホキシド、テトラメチルウレア又はγ−ブチロラクトンが好ましく、ジメチルスルホキシドがより好ましい。
ルイス塩基溶媒としては、1種を用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ルイス酸としては、電子対を受容しうる物質であれば特に限定されない。
ルイス酸としては、オニウム塩が好ましい。オニウム塩としては、アンモニウム塩[(NH]、ホスホニウム塩[(PH]、スルホニウム塩[(HS)]、メタニウム塩[(CH)]、ボロニウム塩[(BH、(BH、(BH、(BH]、ジシラニウム塩[(Si]、ゲルモニウム塩[(GeH]等が挙げられる。中でも、アンモニウム塩が好ましい。
アンモニウム塩としては、水酸化アンモニウム、硫化アンモニウム、塩化アンモニウム及び、炭酸アンモニウム、アンモニウムセレニド、アンモニウムチオシアネート、酢酸アンモニウム、アンモニウムカルバメート、ギ酸アンモニウム、アンモニウムヘキサフルオロホスファート、二フッ化水素アンモニウム及び硝酸アンモニウムが挙げられる。中でも、水酸化アンモニウム、硫化アンモニウム又はこれらの組み合わせが好ましい。
ルイス酸としては、1種を用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の均一系塗布液は、第16族元素を含有していてもよい。第16族元素としては、O、S、Se、Te等が挙げられ、S、Se及びTeから選ばれる少なくとも1種が好ましく、S及びSeが特に好ましい。
第16族元素としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、前記IA/IIA金属及び/又は金属化合物、IIIA金属及び/又は金属化合物並びに前記ルイス酸のうち、第16元素を含む化合物を用いることもできる。
本実施形態の均一系塗布液は、ルイス塩基溶媒以外の溶媒(以下、「任意溶媒」という。)を含有してもよい。任意溶媒としては、水、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、グリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール)、グリコールエーテル(例えば、メチルジグリコール)等が挙げられる。
任意溶媒としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態においては、均一系塗布液に前記ルイス塩基溶媒よりも極性の低い溶媒(以下、「貧溶媒」という場合がある。)を加えてもよい。貧溶媒を加えることにより、均一系塗布液を精製することができ、不純物を取り除くことできる。しかしながら、本実施形態においては、そのような精製工程は必ずし必要ない。精製工程を省くことにより、製造方法全体のプロセスを簡便化できるので、工業的に有利である。
前記貧溶媒としては、前記ルイス塩基溶媒よりも極性の低い溶媒であれば特に限定されないが、アセトン、イソプロパノールが好ましい。
前記貧溶媒は、均一系塗布液の調製の際に、前記金属および/または金属化合物と、ルイス塩基溶媒と、ルイス酸と、所望により第16族元素と共に混合してもよいが、均一系塗布液を調製した後に混合することが好ましい。均一系塗布液を調製した後に貧溶媒を混合することにより、目的物である錯体を沈殿させ、未反応S又はSe等の不純物を上清として除去できる。錯体と不純物は、例えば遠心分離、ろ過、抽出等で分離できる。
また、不純物を上清として除去した後に、更に貧溶媒で錯体を洗浄できる。洗浄を複数回行うことにより、より確実に不純物を除去することができる。
貧溶媒としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の均一系塗布液は、下記一般式(1)で表される化合物を含有することが好ましい。
Figure 2019087745
[式中、Aは第1族金属及び第2族金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であり、Bは少なくとも1種の第13族金属であり、Cは少なくとも1種の16族元素であり、0<x≦1、0<y≦1、0<z≦2である。]
前記一般式(1)中、Aは第1族金属及び第2族金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であり、好ましくはLi元素、Na元素、K元素及びCa元素からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
前記一般式(1)中、Bは少なくとも1種の第13族金属であり、好ましくはGa元素及びIn元素からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
前記一般式(1)中、Cは少なくとも1種の16族元素であり、好ましくはS、Se及びTeからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはS及びSeからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
前記一般式(1)中、0<x≦1であり、好ましくは0.5≦x≦1である。
前記一般式(1)中、0<y≦1であり、好ましくは0.5≦y≦1である。
前記一般式(1)中、0<z≦2であり、好ましくは1≦z≦2である。
前記一般式(1)において、x/y>0.1であることが好ましく、x/y≧0.2であることがより好ましく、x/y≧0.3であることがさらに好ましく、x/y≧0.4であることが特に好ましい。x/y比の上限値は特に限定されないが、x/y≦3.0であることが好ましく、x/y≦2.9であることがより好ましく、x/y≦2.8であることが更に好ましい。
前記一般式(1)において、Aが第1族金属である場合、0.4≦x/y≦3.0であることが好ましく、0.5≦x/y≦2.5であることがより好ましく、0.6≦x/y≦1.8であることが更に好ましく、0.8≦x/y≦1.5であることが特に好ましい。
前記一般式(1)において、Aが第2族金属である場合、0.3≦x/y≦1.0であることが好ましく、0.4≦x/y≦0.8であることがより好ましく、0.4≦x/y≦0.7であることが更に好ましく、0.4≦x/y≦0.6であることが特に好ましい。
本実施形態の均一系塗布液が少なくとも2種のIIIA金属及び/又は金属化合物を含む場合、均一系塗布液は下記一般式(2)で表される化合物を含有することが好ましい。
Figure 2019087745
[式中、Aは第1族金属及び第2族金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であり、B1及びB2はそれぞれ独立に第13金属であって、ただしB1とB2とは異なり、Cは少なくとも1種の16族元素であり、0<x≦1、0<y≦1、0<z≦2、0<u≦1である。]
前記一般式(2)中、A、C、x、y及びzは前記一般式(1)中のA、C、x、y及びzと同様である。
前記一般式(2)中、B1及びB2はそれぞれ独立に第13金属であって、ただしB1とB2とは異なる。B1は好ましくはIn元素であり、B2は好ましくはGa元素である。
前記一般式(2)中、0<u≦1であり、好ましくは0.1≦x≦0.5である。
本実施形態の均一系塗布液は、前記IA/IIA金属及び/又は金属化合物、前記IIIA金属及び/又は金属化合物、前記ルイス塩基溶媒、前記ルイス酸並びに任意成分を混合することにより得られる。原料を混合する方法は特に限定されない。例えば、全ての原料を一括に混合してもよいし、一部の原料を混合した後に、残りの原料を添加してもよい。
原料として用いることができるIA/IIA金属及び/又は金属化合物、IIIA金属及び/又は金属化合物、ルイス塩基溶媒、ルイス酸ならびに第16族元素としては、前記均一系塗布液の説明において例示したIA/IIA金属及び/又は金属化合物、IIIA金属及び/又は金属化合物、ルイス塩基溶媒、ルイス酸ならびに第16族元素を挙げることができる。
各原料の量は、各原料の種類によって適宜調整することができる。
IA/IIA金属及び/又は金属化合物の量は、IIIA金属及び/又は金属化合物1モルに対して0.1モル超が好ましく、0.2モル以上がより好ましく、0.3モル以上が更に好ましく、0.4モル以上が特に好ましい。IA/IIA金属及び/又は金属化合物の量の上限値は、IIIA金属及び/又は金属化合物1モルに対して3.0モル以下が好ましく、2.9モル以下がより好ましく、2.8モル以下が更に好ましい。
より具体的には、IA/IIA金属及び/又は金属化合物として第1族金属及び/又は第1族金属化合物が用いられる場合、IA/IIA金属及び/又は金属化合物の量は、IIIA金属及び/又は金属化合物1モルに対して0.4〜3.0モルの範囲内であることが好ましく、0.5〜2.5モルの範囲内であることがより好ましく、0.6〜1.8モルの範囲内であることが更に好ましく、0.8〜1.5モルの範囲内であることが特に好ましい。
IA/IIA金属及び/又は金属化合物として第2族金属及び/又は第2族金属化合物が用いられる場合、IA/IIA金属及び/又は金属化合物の量は、IIIA金属及び/又は金属化合物1モルに対して0.3〜1.0モルの範囲内であることが好ましく、0.4〜0.8モルの範囲内であることがより好ましく、0.4〜0.7モルの範囲内であることが更に好ましく、0.4〜0.6モルの範囲内であることが特に好ましい。
ルイス酸の量は、IA/IIA金属及び/又は金属化合物とIIIA金属及び/又は金属化合物との合計1モルに対して0.1〜2.0モルが好ましく、0.1〜1.2モルがより好ましく、0.3〜0.8モルが更に好ましい。
第16族元素を用いる場合、第16元素の量は、IA/IIA金属及び/又は金属化合物とIIIA金属及び/又は金属化合物との合計1モルに対して0〜15モルが好ましく、1〜10モルがより好ましく、2〜5モルが更に好ましい。
本実施形態において、原料を混合する方法は特に限定されない。例えば、ルイス塩基溶媒にルイス酸と所望により第16族元素とを添加して撹拌し、次いでIA/IIA金属及び/又は金属化合物とIIIA金属及び/又は金属化合物とを添加する方法;IA/IIA金属及び/又は金属化合物とIIIA金属及び/又は金属化合物と、ルイス酸と、所望により第16族元素とをルイス塩基溶媒に添加して混合する方法;及びIA/IIA金属及び/又は金属化合物とIIIA金属及び/又は金属化合物と、ルイス酸と、所望により第16族元素とを混合し、次いでルイス塩基溶媒を添加する方法等が挙げられる。本実施形態において、ルイス塩基溶媒にルイス酸と所望により第16族元素とを添加して撹拌し、次いでIA/IIA金属及び/又は金属化合物とIIIA金属及び/又は金属化合物とを添加する方法が好ましい。
溶媒の量は、使用する各原料の種類によって異なるが、熱重量測定で500℃で加熱したときの残渣成分を固形分としたとき、固形分濃度が1〜30重量%になるよう調製することが好ましく、5〜20重量%がより好ましい。
本実施形態の製造方法における反応温度は、使用する各原料の種類によって異なるが、安全性や錯体の安定性の観点から、通常0℃〜200℃が好ましく、室温〜150℃がより好ましく、室温〜100℃が更に好ましい。
本実施形態の製造方法における反応時間は、使用する各原料の種類、撹拌時間によって異なるが、1時間〜2週間が好ましく、1日〜1週間がより好ましく、1日〜4日が更に好ましい。
本実施形態においては、例えばIA/IIA金属及び/又は金属化合物と、少なくとも2種のIIIA金属及び/又は金属化合物と、ルイス塩基溶媒と、ルイス酸と、所望により第16族元素とを混合することにより、二元又は三元金属錯体溶液を得ることが出来る。この場合、均一系塗布液は、前記一般式(2)で表される化合物を含有することが好ましい。
また、本実施形態においては、異なる種類のIA/IIA金属及び/又はIIIA金属を含む2以上の均一系塗布液を金属前駆体溶液として別々に調製し、各金属前駆体溶液を混合して単一の均一系塗布液としてもよい。
本実施形態の均一系塗布液は、ヒドラジンを用いていないので、プロセスの安全性は向上している。また、本実施形態の均一系塗布液は、低コストで簡易に調製できる。更に、本実施形態の均一系塗布液は、有機配位子を用いていないため、結晶成長を阻害する要因となる有機物の含有量が低減された半導体層を形成することが出来る。更に、本実施形態の均一系塗布液は、CIGS層の結晶成長を補助するためにドーパントとして用いることもできる。
[半導体層及びその製造方法]
他の実施形態の半導体層は、前記本実施形態の均一系塗布液を用いて形成される。半導体層は、例えば紫外から遠赤外の範囲の波長の光吸収層であり、好ましくは可視光吸収半導体層である。
他の実施形態の半導体層の製造方法は、他の実施形態の太陽電池の製造方法における光吸収層を形成する工程と同様である。
[太陽電池用光吸収層及びその製造方法]
本実施形態の太陽電池の製造方法は、基板上に第1の電極を形成する工程と、前記第1の電極上に、本実施形態の均一系塗布液を塗布し、焼成して光吸収層を形成する工程と、前記光吸収層上にバッファ層を形成する工程と、前記バッファ層上に第2の電極を形成する工程と、を有する。
本実施形態の太陽電池の製造方法において、第1の電極上に光吸収層を形成する工程以外は、従来から知られている適宜の方法を用いて形成すればよい。例えば、基板上に第1の電極を形成する際は、窒素をスパッタガスとして、スパッタ法によって例えばMo層を成膜すればよい。また、バッファ層は、例えばCdS層として形成すればよく、例えば、ケミカルバスデポション法を用いて成膜すればよい。また、第2の電極を形成する際は、適宜の材料を用いて透明電極として成膜すればよい。
光吸収層を形成する際には、まず、第1の電極(基体)上に、前記第一の態様に係る均一系塗布液を塗布する。塗布の方法としてはスピンコート法、ノンスピンコート法、ディップコート法、ドクターブレード(アプリケーター)法、カーテン/スリットキャスト法、印刷法、スプレー法等を用いることができる。本実施形態においては、量産化の観点から、ノンスピンコート法を用いることが好ましい。
塗布条件は、所望の膜厚、材料の濃度などに応じて適宜設定すればよい。
例えば、スピンコーティング法を用いる場合には、基体をスピンコーターにセットし、均一系塗布液を塗布する。この際の塗布条件は、形成しようとする膜厚に応じて適宜設定すればよく、例えば回転速度は、300〜3000rpmで、10〜180秒間維持することにより形成することができる。塗布は所望の膜厚が得られるまで、繰り返し行うことができる。
また、ノンスピンコート法を用いる場合は、矩形上の吐出口を有するスリットノズルにより均一系塗布液を塗布する。塗布回数は特に限定されないが、1〜10回が好ましく、1〜5回がさらに好ましい。
また、ディップ法を用いる場合には、均一系塗布液が入った容器中に、基体を浸漬させることにより行うことができ、浸漬回数は1回でもよいし、複数回行ってもよい。
なお、基体上に均一系塗布液を塗布した後に、真空乾燥を行っても構わない。
次に、基体上に均一系塗布液を塗布した後は、基体を焼成して光吸収層を形成する。
焼成条件は、所望の膜厚、材料の種類などに応じて適宜設定することができる。例えば、ホットプレート上でソフトベーク(前焼成)を行った後に、オーブン中で焼成(アニーリング)を行う2段階工程とすることができる。
この場合、例えば、ホットプレート上に、基体を配置して保持した後、ホットプレートの温度を100〜500℃として1〜300秒ソフトベークを行い、基体を室温付近まで冷却した後、再び塗布を行う。所望の膜厚が得られた後、ホットプレートまたはオーブン内部を300〜700℃に上昇させて1〜180分間保持することでアニーリングを行う。
これにより、光吸収層が硬化される。
なお、上記焼成の各温度は、一条件を示したものであり、これに限られるものではない。例えば、ホットプレートの温度は段階的に上げてもよいし、これらの加熱工程はグローブボックス中の不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。また、硫化水素、セレン化水素、固体硫黄、固体セレンをソフトベーク、アニール時に雰囲気中に共存させてもよい。しかしながら、本実施形態においては、ルイス酸としてカルコゲン源となりうる化合物を用いることにより、硫化水素、セレン化水素、固体硫黄、固体セレン等をソフトベーク、アニール時に雰囲気中に共存させなくても、所望の構造を有する光吸収層を形成できる。
2種以上の二元又は三元系金属錯体溶液を用いる場合、第一錯体溶液を基体に塗布し、ベークして第一層を形成し、次いで第一錯体溶液とは異なる金属組成を有する第二錯体溶液を第一層に塗布し、ベークして第二層を形成できる。その後、前記第一層及び第二層をアニールすることにより、所望の組成を有する単一の光吸収層、又は金属組成比が所望のグラデーションを有する多層構造光吸収層を形成することができる。この場合、光吸収層における金属の配置を確実にデザインすることができ、光吸収層の構造を確実にコントロールすることができる。
しかしながら、異なる組成を有する錯体溶液を積層する場合は、2種以上の二元又は三元系金属錯体溶液を用いる場合に限られるものではない。一元系錯体溶液をを用いた場合であっても、異なる組成を有する錯体溶液を所望の順序で積層することができる。上記のようにして、塗布膜中の組成分布を柔軟にデザインすることが容易となる。
以上のようにして、本実施形態の太陽電池を製造することができる。そして、本実施形態の製造方法によって製造された太陽電池は、均一系塗布液にヒドラジンが含まれていないので、プロセスの安全性が向上する。更に、均一系塗布液に有機配位子を用いていないため、光吸収層において結晶成長を阻害する要因となる有機物の含有量が低減されており、良好な結晶成長が得られる。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[均一系塗布液の製造]
(実施例1)
S(硫黄)1.28g(40.00mmol)、DMSO(ジメチルスルホキシド)25.00g、(NHS(アンモニウムスルフィド)42%水溶液3.238g(S換算で20.00mmol)及びNH28%水溶液2.311g(NH換算で38.00mmol)を混合し、室温で一晩撹拌した。
得られた反応液に、In1.553g(13.50mmol)、Ga0.105g(1.50mmol)を加えて室温で2日間撹拌した。その後、KS1.985g(18.00mmol)を加え、室温で2日間撹拌し、均一系塗布液1を得た。
(実施例2〜17)
化合物の種類及び量を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様に均一系塗布液2〜17を得た。
(実施例18)
DMSO(ジメチルスルホキシド)21.19gに、In1.148g(10mmol)と、S(硫黄)0.64g(20.00mmol)と、(NHS(アンモニウムスルフィド)42%水溶液2.042g(S換算で12.5mmol)を混合し、室温で24時間撹拌した。
撹拌後の混合液に対し、水酸化カリウム水溶液(濃度:28質量%、K換算で6.0mmol、表1中KOHと記載)を溶解させ、均一系塗布液18を得た。
(実施例19)
水酸化カリウム水溶液を、酢酸カリウム粉末0.59g(K換算で6.00mmol、表1中、K(Ace)と記載)に変更した以外は、実施例18と同様にして、均一系塗布液19を得た。
Figure 2019087745
[半導体層の製造]
(実施例20)
実施例1で調製した均一系塗布液1をMo蒸着したガラス基板上に塗布し、450℃で8分間加熱して半導体層を形成した。
得られた半導体層XRD測定を行った。その結果、2θ=約11.98°、24.57°、31.36°にそれぞれ、KInSの(0,0,2)面、(−2,2,2)面及び(−2,2,4)面に相当する強いピークが確認された。これらは既存のKInS膜の結果(例えば、ICDD(PDF−2/Release 2012 RDB)No.00−042−1176参照)と良い一致を示すことから、KInS膜の生成を確認した。他の実施例2、実施例12〜16、及び実施例18〜19で調製した均一系塗布液2、12〜16、及び18〜19においても同様にKInS膜の生成が確認された。

Claims (20)

  1. 第1族金属、第2族金属、第1族金属化合物及び第2族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物、
    第13族金属及び第13族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物、
    ルイス塩基溶媒、及び
    ルイス酸
    を含有することを特徴とする均一系塗布液。
  2. 下記一般式(1)で表される化合物を含有する請求項1に記載の均一系塗布液。
    Figure 2019087745
    [式中、Aは第1族金属及び第2族金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であり、Bは少なくとも1種の第13族金属であり、Cは少なくとも1種の16族元素であり、0<x≦1、0<y≦1、0<z≦2である。]
  3. 前記一般式(1)中、x/y>0.1である、請求項2に記載の均一系塗布液。
  4. 前記ルイス塩基溶媒が非プロトン性溶媒である請求項1〜3のいずれか一項に記載の均一系塗布液。
  5. 前記非プロトン性溶媒が、ジメチルスルホキシド、ピリジン、テトラメチルウレア、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンN−メチルイミダゾール及びγ−ブチロラクトンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の均一系塗布液。
  6. 前記ルイス酸がオニウム塩である請求項1〜5のいずれか一項に記載の均一系塗布液。
  7. 前記ルイス酸がアンモニウム塩である請求項6に記載の均一系塗布液。
  8. 前記アンモニウム塩が、水酸化アンモニウム、硫化アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、アンモニウムセレニド、アンモニウムチオシアネート、酢酸アンモニウム、アンモニウムカルバメート、ギ酸アンモニウム、アンモニウムヘキサフルオロホスファート、二フッ化水素アンモニウム及び硝酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の均一系塗布液。
  9. 更に第16族元素を含有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の均一系塗布液。
  10. 前記第16元素が、S、Se及びTeからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項9に記載の均一系塗布液。
  11. 第1族金属、第2族金属、第1族金属化合物及び第2族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物、
    第13族金属及び第13族金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属または金属化合物、
    ルイス塩基溶媒、及び
    ルイス酸
    を混合することを含むことを特徴とする均一系塗布液の製造方法。
  12. 前記均一系塗布液が、下記一般式(1)で表される化合物を含有する請求項11に記載の均一系塗布液の製造方法。
    Figure 2019087745
    [式中、Aは第1族金属及び第2族金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であり、Bは少なくとも1種の第13族金属であり、Cは少なくとも1種の16族元素であり、0<x≦1、0<y≦1、0<z≦2である。]
  13. 前記一般式(1)中、x/y>0.1である、請求項12に記載の均一系塗布液の製造方法。
  14. 前記ルイス塩基溶媒が非プロトン性溶媒である請求項11〜13のいずれか一項に記載の均一系塗布液の製造方法。
  15. 前記非プロトン性溶媒が、ジメチルスルホキシド、ピリジン、テトラメチルウレア、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−メチルイミダゾール及びγ−ブチロラクトンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項14に記載の均一系塗布液の製造方法。
  16. 前記ルイス酸がオニウム塩である請求項11〜15のいずれか一項に記載の均一系塗布液の製造方法。
  17. 前記ルイス酸がアンモニウム塩である請求項16に記載の均一系塗布液の製造方法。
  18. 前記アンモニウム塩が、水酸化アンモニウム、硫化アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、アンモニウムセレニド、アンモニウムチオシアネート、酢酸アンモニウム、アンモニウムカルバメート、ギ酸アンモニウム、アンモニウムヘキサフルオロホスファート、二フッ化水素アンモニウム及び硝酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項17に記載の均一系塗布液の製造方法。
  19. 更に第16族元素を混合することを含む請求項11〜18のいずれか一項に記載の均一系塗布液の製造方法。
  20. 前記第16元素が、S及びSeからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項19に記載の均一系塗布液の製造方法。
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