JP2019086557A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像θを変動させることでトナー画像の濃度をコントロールする画像形成装置において、トナー劣化を抑制でき、かつ不要なトナー排出を抑えることができるようにする。【解決手段】画像形成装置1によれば、感光体ドラム413と、現像装置412に設けられ感光体ドラム413にトナーを供給する現像ローラー110とを含む回転体を有し、現像ローラー110により感光体ドラム413に供給されたトナーに基づいて画像を形成する画像形成部40と、所望の濃度の画像を形成するために現像θを制御する制御部100と、を備え、制御部100は、ジョブによるトナー消費量と現像θに応じて、現像装置412内のトナーを排出するために形成するトナー排出帯の形成条件を決定し、決定した形成条件に基づいて画像形成部40にトナー排出用画像を形成させる。【選択図】図5

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
トナーとキャリアーを含む二成分現像剤を現像剤担持体に担持させて、感光体に形成された静電像を現像する画像形成装置が広く用いられている。二成分現像剤を用いる現像装置では、使用された分のトナーを補給装置から補給する一方で、現像装置内でトナーとキャリアーを攪拌しつつ循環させて、トナーとキャリアーを逆極性に摩擦帯電させている。このため、トナー消費量が少ない画像形成が連続すると、現像装置内のトナーの滞在時間が伸びて攪拌を受ける時間が長くなり、トナーが機械的なストレスを受ける。トナーがストレスを受けると、トナーに添加されている外添剤がトナーに埋没・遊離し、トナーの帯電量が低下する。この状態をトナー劣化という。トナーが劣化すると、転写不良、かぶり画像等の問題が発生し易くなる。
そこで、トナー劣化を防ぐために、ジョブにおいてトナー消費量が少ない画像形成が連続した場合には、感光体上にトナーを現像させて廃棄する現像剤排出モードを実行させる技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、劣化トナーを排出しやすくするため、現像剤排出モードでの作像条件をジョブによる画像形成時より変更する技術が記載されている。具体的には、ジョブによる画像形成時よりも現像剤担持体の回転速度を低くした状態かつ現像電界を高くした状態で現像剤排出モードを実行することが記載されている。
また、例えば、特許文献2には、複数のトナー劣化検知手段の検知結果に基づきトナーの転写性を向上させるために感光体上に劣化したトナーを強制的に現像し、クリーニング装置によって回収することが記載されている。
特開2011−27931号公報 特開2010−85887号公報
トナー劣化は、主に現像剤担持体である現像ローラー上の現像剤を規制する現像剤規制部をトナーが通過することにより起こることが分かっている。図9(a)は、トナーの撹拌時間と帯電量(平均帯電量)との関係を示すグラフ、図9(b)は、図9(a)に示す撹拌時間を現像ローラーの回転距離に換算したグラフである。ここで、現像θとは、感光体の回転速度に対する現像ローラーの回転速度の比(現像ローラーの回転速度/感光体の回転速度)である。図9(a)、(b)に示すように、現像ローラーの回転距離が増えるほど、トナー劣化が進行することがわかる。すなわち、現像θが高いほどトナー劣化の進行が速いことがわかる。
ところで、用紙に形成するトナー画像の濃度のコントロール方法として、現像電界を固定として、現像θを変動させる画像形成装置がある。このような画像形成装置では、現像θに依存してトナー劣化レベルも変化する。しかしながら、従来の技術では、現像θに関係なくトナー排出が行われている。そのため、本来であればトナー劣化が少ない現像θが低い状態でも余分なトナーを消費してしまっている。
本発明の課題は、現像θを変動させることでトナー画像の濃度をコントロールする画像形成装置において、トナー劣化を抑制でき、かつ不要なトナー排出を抑えることができるようにすることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
感光体と現像装置に設けられ前記感光体にトナーを供給する現像剤担持体とを含む回転体を有し、前記現像剤担持体により前記感光体に供給されたトナーに基づいて画像を形成する画像形成部と、
所望の濃度の画像を形成するために、前記感光体の回転速度に対する前記現像剤担持体の回転速度の比を表す現像θを制御する制御部と、
を備える画像形成装置であって、
前記制御部は、ジョブによるトナー消費量と現像θに応じて、前記現像装置内のトナーを排出するために形成するトナー排出用画像の形成条件を決定し、決定した形成条件に基づいて前記画像形成部にトナー排出用画像を形成させる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記制御部は、前記ジョブによるトナー消費量が少ないほど、前記トナー排出用画像を形成することによるトナー消費量が多くなるように前記トナー排出用画像の形成条件を決定する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記制御部は、前記現像θが小さいほど、前記トナー排出用画像を形成することによるトナー消費量が少なくなるように前記トナー排出用画像の形成条件を決定する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、
前記制御部は、ジョブ中の紙間に前記トナー排出用画像を形成させる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記ジョブ中の紙間には、現像θの変更を行うための紙間と、それ以外の動作を行うための紙間とが予め設定されており、前記制御部は、前記トナー排出用画像の形成を前記現像θの変更を行うための紙間には行わないように前記画像形成部を制御する。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、
前記制御部は、前記ジョブ中の紙間において、画像濃度調整用のパッチの形成及び画像濃度の検知、現像θの変更、トナー排出用画像の形成がこの順に別々の紙間で行われるように前記画像形成部を制御する。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、
前記制御部は、ジョブ中に用紙の余白部に前記トナー排出用画像を形成させる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発明において、
前記制御部は、前記トナー排出用画像の作成頻度又は作成面積の少なくとも一方を前記トナー排出用画像の形成条件として決定する。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、
前記制御部は、ジョブを強制停止させて前記トナー排出用画像を形成させる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、
前記制御部は、ジョブを強制停止させて前記トナー排出用画像を形成させる頻度と、ジョブを1回強制停止する毎の前記トナー排出用画像の作成面積又は作成時間とを前記トナー排出用画像の形成条件として決定する。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の発明において、
前記ジョブによるトナー消費量は、前記ジョブにより形成された画像の印字カバレッジに相当する値である。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれか一項に記載の発明において、
前記ジョブによるトナー消費量は、前記ジョブにより形成された画像の印字カバレッジに相当する値に、前記ジョブにより形成された画像の単位面積当たりのトナー付着量を掛け合わせた量である。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の発明において、
前記ジョブによるトナー消費量は、前記ジョブによる単位時間当たりのトナー消費量の平均である。
本発明によれば、現像θを変動させることでトナー画像の濃度をコントロールする画像形成装置において、トナー劣化を抑制でき、かつ不要なトナー排出を抑えることができる。
画像形成装置の概略構成を示す図である。 画像形成装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 現像装置の詳細構成を示す模式図である。 第1の実施形態において図2の制御部により実行される制御処理Aを示すフローチャートである。 トナー排出帯テーブルのデータ格納例を示す図である。 第2の実施形態において図2の制御部により実行される制御処理Bを示すフローチャートである。 トナー排出加算値テーブルのデータ格納例を示す図である。 第3の実施形態において図2の制御部により実行される制御処理Cを示すフローチャートである。 (a)は、トナーの撹拌時間と平均帯電量との関係を示すグラフ、(b)は、(a)に示す撹拌時間を現像ローラーの回転距離に換算したグラフである。
以下、本実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、第1の実施形態に係る画像形成装置1の主要な機能的構成を示すブロック図である。図1、2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー画像を中間転写ベルト421に転写(一次転写)し、中間転写ベルト421上で4色のトナー画像を重ね合わせた後、用紙Sに転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に各色トナー画像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60、記憶部70、通信部80及び制御部100を備えている。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して図2に示す画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。例えば、制御部100は、画像読取部10や通信部80によりジョブの画像データが入力されると、後述する制御処理Aを実行し、ジョブに基づき画像を形成するとともに、現像装置412内のトナー劣化を抑制するために、トナー排出用画像(トナー排出帯と呼ぶ)の形成を行って現像装置412内のトナー排出を行う。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力されたジョブの画像データ(入力画像データ)に対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、画像処理済みの入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、ドラムクリーニング装置415、画像濃度センサー416等を備える。
感光体ドラム413は、例えばドラム径が80[mm]のアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
制御部100は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413を一定の周速度で回転させる。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、二成分現像方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー画像を形成する。詳細は後述する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。
画像濃度センサー416は、感光体ドラム413に対向し、感光体ドラム413の回転方向における現像装置412とドラムクリーニング装置415との間に位置している。画像濃度センサー416は、感光体ドラム413上に形成されたトナー画像の濃度を検出して制御部100に出力する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は、無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー画像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるローラー423B(以下「バックアップローラー423B」と称する)に対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー画像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー画像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー画像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー画像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー画像は用紙Sに静電的に転写される。トナー画像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接するベルトクリーニングブレード等を有し、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成(いわゆるベルト式の二次転写ユニット)を採用しても良い。
定着部60は、トナー画像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー画像を定着させる。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、及び搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)があらかじめ設定された種類毎に収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー対を有する。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー画像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
なお、用紙Sは、長尺紙やロール紙であってもよい。この場合、用紙Sは、画像形成装置1と接続された給紙装置(図示せず)に収容されており、給紙装置が保有する用紙Sは、当該給紙装置から用紙給紙口54を介して画像形成装置1へと供給され、搬送経路部53へと送り出される。
記憶部70は、例えば、不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブ等により構成される。記憶部70には、画像形成装置1に係る各種設定情報を始めとする各種データが記憶されている。例えば、記憶部70には、トナー排出帯テーブル701が記憶されている(図5参照)。トナー排出帯テーブル701については詳細を後述する。
通信部80は、例えばLAN(Local Area Network)カード等の通信制御カードで構成され、LAN、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。
次に、図3を参照し、現像装置412の構成について詳細に説明する。
図3に示すように、現像装置412は、トナーとキャリアーとを含む現像剤を用いて、感光体ドラム413(本発明の「感光体」に対応)上に形成された静電潜像を現像することにより、感光体ドラム413上にトナー画像を形成する。現像装置412は、現像ローラー110(本発明の「現像剤担持体」に対応)、供給ローラー120、搬送ガイド部130、攪拌ローラー140、搬送ローラー150およびトナー濃度検出センサー210を備える。
攪拌ローラー140および搬送ローラー150は、螺旋形状のスクリュー部材である。攪拌ローラー140は、第1の現像剤供給室145に収納されている。搬送ローラー150は、第2の現像剤供給室155に収納されている。攪拌ローラー140および搬送ローラー150は、現像剤を攪拌しながら供給ローラー120へ搬送する。
供給ローラー120は、回転可能な供給スリーブと、供給スリーブの内部に配置された供給マグネットロールとを備え、搬送ローラー150に対向して配置されている。供給マグネットロール内には、磁界を発生させる複数の磁極が配置されている。この磁極が発生する磁界によって、現像剤は、供給スリーブの外周面に担持され、供給スリーブが図中反時計回りに回転することにより、搬送ガイド部130まで搬送される。
搬送ガイド部130は、現像ローラー110と供給ローラー120との間に架設され、供給ローラー120から搬送された現像剤を現像ローラー110に供給する。搬送ガイド部130の鉛直上方の面は、平坦面であって、かつ、供給ローラー120から現像ローラー110へ向けて降り斜面をなしている。搬送ガイド部130における供給ローラー120側の端部と供給ローラー120との間には間隙(例えば、0.75[mm])が形成されている。
現像ローラー110は、回転可能な現像スリーブ110Aと、現像スリーブ110Aの内部に配置された現像マグネットロール110Bとを備える。現像ローラー110は、感光体ドラム413に近接して配置され、感光体ドラム413に近接する現像領域115へ現像剤を搬送する。現像スリーブ110Aは、図中反時計回りで回転する。現像マグネットロール110B内には、磁界を発生させる複数の磁極が配置されている。搬送ガイド部130における現像ローラー110側の端部と現像スリーブ110Aとの間には、所定の間隙(例えば、0.50[mm])が形成されている。
現像スリーブ110Aの近傍には、規制ブレード(現像剤規制部)180が配置されている。規制ブレード180の端部は、現像スリーブ110Aの回転方向において、搬送ガイド部130との近接部よりも下流であって、かつ、現像領域115よりも上流に位置している。規制ブレード180は、図示しない規制ホルダにより支持されている。
現像ローラー110の一部、供給ローラー120、搬送ガイド部130、攪拌ローラー140、搬送ローラー150および規制ブレード180は、現像ケーシング190の中に収納されている。現像ケーシング190内には、第1の現像剤供給室145および第2の現像剤供給室155が形成されている。第1の現像剤供給室145と第2の現像剤供給室155とは、隔壁部200により仕切られている。
第1の現像剤供給室145には、トナー供給部(図示せず)からトナーが供給される。第1の現像剤供給室145の底面には、現像ケーシング190内の現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出センサー210が装着されている。トナー濃度検出センサー210のセンサー面は、第1の現像剤供給室145の内部に露出している。現像剤のトナー濃度は、現像剤中のトナーの質量(Wt)とキャリアーの質量(Wc)との比であり、現像剤のトナー濃度=(Wt/(Wt+Wc))×100[%]で表わされる。
現像ケーシング190内に収容されている現像剤のトナー濃度は、現像により形成されるトナー画像の濃度に影響する。トナー濃度が低くなると現像により形成されるトナー画像の濃度が不足する一方、トナー濃度が高くなるとトナー画像の濃度が過多となる。そのため、現像ケーシング190内に収容される現像剤のトナー濃度を検出し、トナー濃度が低くなったときには現像ケーシング190内にトナーを補給し、現像ケーシング190内の現像剤のトナー濃度を適当な範囲に管理することが行われている。
攪拌ローラー140は、回転することにより第1の現像剤供給室145へ供給されたトナーとキャリアーとを混合攪拌し摩擦帯電する。攪拌ローラー140は、摩擦帯電した現像剤を第2の現像剤供給室155へ搬送する。搬送ローラー150は、回転することにより、攪拌ローラー140から搬送された現像剤を供給ローラー120へ搬送する。
供給ローラー120の供給マグネットロールが発生する磁界によって、供給スリーブの外周面上にキャリアーの磁気ブラシが発生して、磁気ブラシに担持されたトナーを含む現像剤の層が供給スリーブの外周面上に形成される。供給スリーブは、図中反時計回りに回転することによって、現像剤を磁界によって当該供給スリーブの外周面に担持しながら、搬送ガイド部130まで搬送する。
搬送ガイド部130上の現像剤は、現像ローラー110まで導かれる。現像マグネットロール110Bが発生する磁界によって、現像スリーブ110Aの外周面上に磁気ブラシが発生して、現像剤の層が現像スリーブ110Aの外周面上に形成される。そして、現像スリーブ110Aは、図中反時計回りに回転することにより、現像剤を磁界によって現像スリーブ110Aの外周面に担持しながら、感光体ドラム413に最も接近する現像領域115まで搬送する。その途中で、規制ブレード180が現像剤の層の厚さを規制することにより、一定量の現像剤が現像領域115へ搬送される。現像領域115において、現像剤の層は感光体ドラム413の表面に接触する。現像領域115において、トナーは、現像スリーブ110Aから感光体ドラム413の表面に形成された静電潜像へ静電的に移行する。このようにして、現像装置412は、感光体ドラム413にトナーを供給して静電潜像をトナーによって顕像化する。感光体ドラム413に移行しなかった現像剤は、磁極N4と磁極N3との間に形成される反発磁界によって現像スリーブ110Aから外れて落下し、第2の現像剤供給室155に回収される。
次に、第1の実施形態における動作ついて説明する。
図4は、第1の実施形態において、画像読取部10や通信部80によりジョブの画像データが入力された際に、制御部100と記憶部70に記憶されているプログラムとの協働により実行される制御処理Aの流れを示すフローチャートである。以下、図4を参照して制御処理Aについて説明する。
まず、制御部100は、カウンタnに0を設定する(ステップS1)。
次いで、制御部100は、入力されたジョブの画像データに基づいて、画像形成部40により用紙S上にトナー画像を形成させる(ステップS2)。すなわち、制御部100は、入力されたジョブの画像データに基づいて、画像形成ユニット41及び中間転写ユニット42により中間転写ベルト421へトナー画像を形成させ、中間転写ベルト421に形成されたトナー画像を用紙搬送部50により搬送された用紙Sに転写させる。そして、トナー画像が転写された用紙Sを定着部60へ転送させて用紙Sにトナー画像を定着させる。
次いで、制御部100は、カウンタnを1インクリメントし(ステップS3)、カウンタnを参照して何回目の紙間であるか否かを判断する(ステップS4)。
ここで、紙間とは、ジョブにおける先行紙への画像形成と後続紙への画像形成との間の期間、具体的には、先行紙が転写位置に給紙又は再給紙されてから後続紙が転写位置に給紙または再給紙されるまでの時間間隔のことをいう。n枚目とn+1枚目の画像形成の間の紙間をn回目の紙間とする。
本実施形態においては、10回の紙間を1サイクルとして、何回目の紙間かによって、実行される処理が予め設定されている。例えば、下一桁=1の紙間では、所定の画像濃度調整用パッチが各色の感光体ドラム413に形成され、形成された画像濃度調整用パッチが画像濃度センサー416により読み取られることにより画像濃度が取得される。下一桁=2の紙間では、下一桁=1の紙間で取得された画像濃度に基づいて現像θの変更が行われる。例えば、画像濃度が目標濃度より薄い場合には現像θが高くなるように変更され、画像濃度が目標濃度より濃い場合には、現像θが低くなるように変更される。下一桁=3の紙間では、ジョブによるトナー消費量が算出され、トナー消費量と現像θに基づいて、トナー排出帯の形成条件が決定される。そして、下一桁=4〜9、0の紙間では、決定された形成条件に基づいて、感光体ドラム413にトナー排出帯の形成が行われる。
ステップS4において、下一桁=1の紙間であると判断された場合(ステップS4;下一桁=1)、制御部100は、各色の画像形成ユニット41において所定の画像濃度調整用パッチを感光体ドラム413に形成させ、画像濃度調整用パッチを画像濃度センサー416により読み取らせて画像濃度(濃度センサー出力値)を取得し(ステップS5)、ステップS9に移行する。
ステップS4において、下一桁=2の紙間であると判断された場合(ステップS4;下一桁=2)、制御部100は、下一桁=1の紙間で取得された画像濃度に基づいて各色の現像θを変更させ(ステップS6)、ステップS9に移行する。例えば、現像ローラー110を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、現像θを変更させる。
ステップS4において、下一桁=3の紙間であると判断された場合(ステップS4;下一桁=3)、制御部100は、ジョブによる各色のトナー消費量(1ページ(又は1プリント)当たりのトナー消費量(mg/p))を算出し、トナー排出帯テーブル701を参照してトナー消費量及び現像θに基づいてトナー排出帯の形成条件(トナー排出帯の作成頻度及び/又はトナー排出帯の印字面積)を決定し(ステップS7)、ステップS9に移行する。
ここで、ジョブによるトナー消費量(以下、単にトナー消費量という)は、ジョブにより形成された画像の印字カバレッジ(1ページ当たりの印字面積率)に相当する値としてもよいし、単位面積当たりのトナー付着量と印字カバレッジを掛け合わせた値としてもよい。単位面積当たりのトナー付着量と印字カバレッジを掛け合わせた値とすることで、より正確にトナー消費量を算出することができる。単位面積当たりのトナー付着量は、例えば、画像濃度センサー416の濃度センサー出力値と単位面積当たりのトナー付着量との対応関係を予め実験的に求めてテーブル化(又は関数化)しておき、画像濃度センサー416による濃度センサー出力値に基づいて単位面積当たりのトナー付着量を算出することができる。また、トナー消費量は、1枚毎ではなく、ある程度の期間、例えば、直前1分間のトナー消費量の平均を求めることが好ましい。
図5は、トナー排出帯テーブル701の一例を示す図である。図5に示すように、トナー排出帯テーブル701には、トナー消費量と現像θの組み合わせに応じたトナー排出帯の印字面積率(ここでは、A4(210mm×297mm)の画像1枚に対する印字面積率)が記憶されている。制御部100は、トナー排出帯テーブル701を参照し、各色のトナー消費量と現像θに基づいて、トナー排出帯の印字面積率を決定し、決定した印字面積率に基づいて、トナー排出帯の形成条件を決定する。
例えば、制御部100は、トナー排出帯テーブル701を参照して、トナー消費量と現像θの組み合わせに応じた印字面積率を特定する。そして、例えば、トナー排出帯の作成頻度が1回に固定されている場合、特定した印字面積率に基づいて、トナー排出帯の印字面積を決定する。例えば、印字面積率が1%であった場合、トナー排出帯の印字面積を2.1mm×297mmに決定する。印字面積率が5%であった場合、トナー排出帯の印字面積を10.5mm×297mmに決定する。
また、例えば、トナー排出帯の1回の作成面積が印字面積率1%(2.1mm×297mm)に固定されている場合、制御部100は、特定した印字面積率に基づいて、トナー排出帯の作成頻度を決定する。例えば、印字面積率が1%であった場合、トナー排出帯の作成頻度を1回に決定する。印字面積率が5%であった場合、トナー排出帯の作成頻度を5回に決定する。或いは、トナー排出帯の作成面積及び作成頻度を印字面積率に基づいて任意に決定してもよい。
すなわち、制御部100は、トナー排出帯の作成頻度及び/又は作成面積を変えることにより、トナー排出量をコントロールする。
図4に戻り、ステップS4において、下一桁=4〜9、0のいずれかの紙間であると判断された場合(ステップS4;下一桁=4〜9、0)、制御部100は、トナー排出帯の形成条件に基づいて、必要な場合に、各色の画像形成ユニット41において感光体ドラム413にトナー排出帯を形成させ、トナー排出を行わせる(ステップS8)。そして、ステップS9へ移行する。
例えば、作成頻度が1回の場合、制御部100は、例えば下一桁=4のときに画像形成部40にトナー排出帯を形成させる。作成頻度が5回の場合、制御部100は、例えば下一桁=4〜8のときに画像形成部40にトナー排出帯を形成させる。
ステップS8においては、例えば、各色の画像形成ユニット41において現像装置412から感光体ドラム413にトナーを供給してトナー排出帯を形成させ、形成されたトナー排出帯を中間転写ベルト421に転写させる。そして、感光体ドラム413に残留しているトナー画像はドラムクリーニング装置415により除去させ、中間転写ベルト421に転写されたトナー画像はベルトクリーニング装置426により除去させる。
ステップS9において、制御部100は、ジョブが終了したか否かを判断する(ステップS9)。ジョブが終了していないと判断した場合(ステップS9;NO)、制御部100は、ステップS2に戻る。ジョブが終了したと判断した場合(ステップS9;YES)、制御部100は、制御処理Aを終了する。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、ジョブ中の紙間にトナー排出帯を形成する場合について説明したが、第2の実施形態では、ジョブ中の用紙Sの余白部にトナー排出帯を形成する場合について説明する。余白部は、用紙Sにおけるジョブによるトナー画像が形成されない領域であり、例えば、画像形成後にトリミングされる等により除去される領域である。
第2の実施形態における画像形成装置1において、各色の画像濃度センサー416は、二次転写ローラー424よりも用紙搬送方向下流側に設けられている。画像濃度センサー416は、ラインセンサーであることが好ましい。ラインセンサーとすることで、用紙Sのどこに濃度調整用パッチが形成されても読み取ることが可能となる。その他の画像形成装置1の構成は、第1の実施形態で説明した画像形成装置1と同様であるので説明を援用する。なお、画像形成装置1の下流側には、余白部をトリミングする後処理装置を備えることが好ましい。
以下、図6を参照して第2の実施形態の動作について説明する。
図6は、第2の実施形態において、画像読取部10や通信部80によりジョブの画像データが入力された際に、制御部100と記憶部70に記憶されているプログラムとの協働により実行される制御処理Bの流れを示すフローチャートである。以下、図6を参照して制御処理Bについて説明する。
余白部は、用紙Sにおいてジョブにより画像が形成される領域(画像形成領域と呼ぶ)の外側であればどこに設けられてもよいが、本実施形態においては、用紙搬送方向における画像形成領域の後端側に隣接して設けられている場合を例にとり説明する。また、用紙Sは枚葉紙であってもよいし、複数ページの画像が余白を空けて形成されるロール紙であってもよい。
まず、制御部100は、カウンタnに0を設定する(ステップS21)。
次いで、制御部100は、入力されたジョブの画像データに基づいて、画像形成部40により用紙S上にトナー画像を形成させる(ステップS22)。
次いで、制御部100は、カウンタnを1インクリメントし(ステップS23)、カウンタnを参照して何回目の余白部であるか否かを判断する(ステップS24)。
本実施形態においては、10回の余白部を1サイクルとして、何回目の余白部かによって実行される処理が予め定められている。例えば、下一桁=1の余白部では、所定の画像濃度調整用パッチが各色の感光体ドラム413に形成され、形成された画像濃度調整用パッチが画像濃度センサー416により読み取られることにより画像濃度が取得される。下一桁=2の余白部では、下一桁=1の余白部で取得された画像濃度に基づいて現像θの変更が行われる。例えば、画像濃度が目標濃度より薄い場合には現像θが高くなるように変更され、画像濃度が目標濃度より濃い場合には、現像θが低くなるように変更される。下一桁=3の余白部では、ジョブによるトナー消費量が算出され、トナー消費量と現像θに基づいて、トナー排出帯の形成条件が決定される。そして、下一桁=4〜9、0の余白部では、決定された形成条件に基づいて、感光体ドラム413にトナー排出帯の形成が行われる。
ステップS24において、下一桁=1の余白部であると判断された場合(ステップS24;下一桁=1)、制御部100は、各色の画像形成ユニット41において所定の画像濃度調整用パッチを余白部に形成させ、画像濃度調整用パッチを画像濃度センサー416により読み取らせて画像濃度を取得し(ステップS25)、ステップS29に移行する。
ステップS24において、下一桁=2の余白部であると判断された場合(ステップS24;下一桁=2)、制御部100は、下一桁=1の余白部で取得された画像濃度に基づいて各色の現像θを変更させ(ステップS26)、ステップS29に移行する。例えば、現像ローラー110を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、現像θを変更させる。
ステップS24において、下一桁=3の余白部であると判断された場合(ステップS24;下一桁=3)、制御部100は、ジョブによる各色のトナー消費量(1ページ(又は1プリント)当たりのトナー消費量(mg/p))を算出し、トナー排出帯テーブル701を参照してトナー消費量及び現像θに基づいてトナー排出帯の形成条件(作成頻度及び/又はトナー排出帯の印字面積)を決定し(ステップS27)、ステップS29に移行する。ステップS27の処理は、図4のステップS7と同様であるので説明を援用する。
ステップS24において、下一桁=4〜9、0のいずれかの余白部であると判断された場合(ステップS24;下一桁=4〜9、0)、制御部100は、トナー排出帯の形成条件に基づいて、必要な場合に、各色の画像形成ユニット41において余白部にトナー排出帯を形成させ、トナー排出を行わせる(ステップS28)。そして、ステップS29に移行する。ステップS28の処理は、図4のステップS8の処理と同様であるので説明を援用する。
ステップS29において、制御部100は、ジョブが終了したか否かを判断する(ステップS29)。ジョブが終了していないと判断した場合(ステップS29;NO)、制御部100は、ステップS22に戻る。ジョブが終了したと判断した場合(ステップS29;YES)、制御部100は、制御処理Bを終了する。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、ジョブを強制停止してトナー排出帯を形成する例について説明する。
第3の実施形態において、記憶部70には、トナー排出帯テーブル701の他、トナー排出加算値テーブル702が記憶されている。図7に、トナー排出加算値テーブル702の一例を示す。図7に示すように、トナー排出加算値テーブル702には、トナー消費量と現像θの組み合わせに応じてプリント毎に加算する値が格納されている。
その他の画像形成装置1の構成は、第1の実施形態で説明した画像形成装置1と同様であるので説明を援用し、以下、第3の実施形態の動作について説明する。
図8は、第3の実施形態において、画像読取部10や通信部80によりジョブの画像データが入力された際に、制御部100と記憶部70に記憶されているプログラムとの協働により実行される制御処理Cの流れを示すフローチャートである。以下、図8を参照して制御処理Cについて説明する。
まず、制御部100は、カウンタnに0を設定する(ステップS31)。
次いで、制御部100は、入力されたジョブの画像データに基づいて、画像形成部40により用紙S上にトナー画像を形成させる(ステップS32)。
次いで、制御部100は、カウンタnを1インクリメントし(ステップS33)、カウンタnを参照して何回目の紙間であるか否かを判断する(ステップS34)。
ステップS34において、下一桁=1の紙間であると判断された場合(ステップS34;下一桁=1)、制御部100は、各色の画像形成ユニット41において所定の画像濃度調整用パッチを感光体ドラム413に形成させ、画像濃度調整用パッチを画像濃度センサー416により読み取らせて画像濃度を取得し(ステップS35)、ステップS37に移行する。
ステップS34において、下一桁=2の紙間であると判断された場合(ステップS34;下一桁=2)、制御部100は、下一桁=1の紙間で取得された画像濃度に基づいて各色の現像θを変更させ(ステップS36)、ステップS37に移行する。例えば、現像ローラー110を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、現像θを変更させる。
ステップS34において、下一桁=3〜9、0のいずれかの紙間であると判断された場合(ステップS34;下一桁=3〜9、0)、制御部100は、ステップS37に移行する。
ステップS37において、制御部100は、ジョブによる各色のトナー消費量(1ページ(又は1プリント)当たりのトナー消費量(mg/p))を算出する(ステップS37)。トナー消費量の算出手法については、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用する。
次いで、制御部100は、各色毎に、トナー排出加算値を加算する(ステップS38)。具体的に、制御部100は、トナー排出加算値テーブル702を参照し、ステップS37で算出したトナー消費量及びステップS36で決定された現像θに応じた値をトナー排出加算値に加算する。図7に示すように、トナー消費量が少ないほど、また、現像θが高いほど、加算する値は大きくなる。
次いで、制御部100は、各色のトナー排出加算値≧TH(THは、例えば、700)であるか否かを判断する(ステップS39)。
各色のトナー排出加算値≧THではないと判断した場合(ステップS39;NO)、制御部100は、ステップS42に移行する。
トナー排出加算値≧THの色があると判断した場合(ステップS39;YES)、制御部100は、ジョブを強制停止して、トナー消費量及び現像θに基づいて該当する色の画像形成ユニット41において現像装置412から感光体ドラム413にトナーを供給してトナー排出帯を形成させる(ステップS40)。
ステップS40において、制御部100は、トナー排出帯テーブル701を参照して、トナー消費量と現像θの組み合わせに応じた印字面積率を特定する。そして、特定した印字面積率に基づいて、トナー排出帯の印字面積を決定する。例えば、印字面積率が1%であった場合、トナー排出帯の印字面積を2.1mm×297mmに決定する。印字面積率が5%であった場合、トナー排出帯の印字面積を10.5mm×297mmに決定する。そして、該当する色の画像形成ユニット41において感光体ドラム413に決定した面積のトナー排出帯を形成させる。或いは、決定した印字面積のトナー排出帯を感光体ドラム413に形成するのにかかる時間を算出し、その時間だけ、該当する色の画像形成ユニット41において感光体ドラム413にトナー排出帯を形成させる。そして、形成されたトナー排出帯を中間転写ベルト421に転写させ、感光体ドラム413に残留しているトナー画像はドラムクリーニング装置415により除去させ、中間転写ベルト421に転写されたトナー画像はベルトクリーニング装置426により除去させる。
このように、本実施形態では、トナー消費量及び現像θに基づいてトナー排出帯の形成条件が決定される。すなわち、トナー消費量及び現像θに基づいて算出されるトナー排出加算値に基づいて、ジョブの強制停止頻度が決定され、トナー消費量及び現像θに基づいてジョブを1回停止させる毎のトナー排出帯の作成面積又は作成時間が決定される。
次いで、制御部100は、トナー排出加算値をリセットし(ステップS41)、ステップS42に移行する。
ステップS42において、制御部100は、ジョブが終了したか否かを判断する(ステップS42)。ジョブが終了していないと判断した場合(ステップS42;NO)、制御部100は、ステップS32に戻る。ジョブが終了したと判断した場合(ステップS42;YES)、制御部100は、制御処理Cを終了する。
<検証実験>
トナー消費量及び現像θに応じてトナー排出帯の形成条件を変える上記実施形態の効果を検証するため、以下の条件で検証実験を行った。
(実験条件)
雰囲気環境:気温23℃、湿度60%
現像剤:二成分現像剤 新品に交換
評価機:コニカミノルタ社製 bizhub PRESS 1250(モノクロ機)
現像装置条件:生産工程からサンプルとして2台抜き取り、表Iに示すパラメーターDs、Dbの現像装置1、現像装置2を使用した。|Ds−Db|の値が低いほど現像θは低くなる(Ds:感光体と現像ローラーの距離、Db:現像ローラーと現像剤規制板の距離)
Figure 2019086557
プリント数:50,000面
プリントの印字パターン:平均カバレッジ3%(主に文字のみでまれにイラストが入るような原稿)
使用したテーブル(比較例):表IIのとおり
Figure 2019086557
使用したテーブル(実施例):表IIIのとおり
Figure 2019086557
(実験動作)
紙間において、10回の紙間を1サイクルとして表IVに示す動作を繰り返し行いながら、50,000面のプリントを行った。
Figure 2019086557
下一桁=1の紙間では、所定の画像濃度調整用パッチを感光体ドラムに形成し、画像濃度センサーにより読み取ることにより画像濃度を取得した。下一桁=2の紙間では、下一桁=1の紙間で取得された画像濃度に基づいて現像θを変更した。下一桁=3の紙間では、トナー消費量を算出し、比較例では表IIのテーブル、実施例では表IIIのテーブルを参照してトナー消費量と現像θに基づいて感光体に形成するトナー排出帯の印字面積率を決定した。そして、下一桁=4〜9、0の紙間では、印字面積率1%につき1の紙間を選択して2.1mm×297mmのトナー排出帯を1本形成した(A4:21mm×297mm)。例えば、印字面積率5%である場合は、紙間4〜8の5つの紙間に1本ずつ帯を形成した。
(排出トナー量の評価方法)
上記の実験動作で50,000面のプリントを行った後、ドラムクリーニング装置と転写クリーニング装置(転写ローラーのクリーニング装置)で回収されたトナーの重量を測定した。具体的には、上記各クリーニング装置で回収されたトナーを廃トナーBOXに搬送し、廃トナーBOXのスタートとエンドの重量差分を測定した。
(実験結果)
実施例及び比較例に対して、上記実験を行ったところ、平均帯電量の変化は表Vに示す結果となり、排出されたトナー量は表VIに示す結果となった。
Figure 2019086557
Figure 2019086557
表V、表VIに示すように、実施例では、帯電量の推移に大きな変化はなく、また、比較例と比較して排出されたトナー量が抑制されていることが確認できた。すなわち、トナー消費量及び現像θに応じてトナー排出帯の作成頻度や作成面積を変えることで、トナー劣化を抑制でき、かつ不要なトナー排出を抑えられることが確認できた。
なお、上記の検証実験では、トナー排出帯の形成条件として、トナー消費量及び現像θに基づいてトナー排出帯の作成頻度(本数)を変更することとしたが、作成頻度は固定とし、トナー消費量及び現像θに基づいてトナー排出帯の作成面積を変更しても同様の結果が得られると考えられる。また、上記の検証実験では、紙間において感光体ドラムにトナー排出帯を形成することとしたが、用紙の余白部にトナー排出帯を形成しても同様の結果が得られると考えられる。また、トナー消費量及び現像θに基づいてジョブを強制停止する頻度や1回強制停止する毎に形成するトナー排出帯の作成面積や作成時間を変更しても同様の結果が得られると考えられる。
以上説明したように、画像形成装置1によれば、感光体ドラム413と、現像装置412に設けられ感光体ドラム413にトナーを供給する現像ローラー110とを含む回転体を有し、現像ローラー110により感光体ドラム413に供給されたトナーに基づいて画像を形成する画像形成部40と、所望の濃度の画像を形成するために現像θを制御する制御部100と、を備え、制御部100は、ジョブによるトナー消費量と現像θに応じて、現像装置412内のトナーを排出するために形成するトナー排出帯の形成条件を決定し、決定した形成条件に基づいて画像形成部40にトナー排出帯を形成させる。
具体的に、制御部100は、ジョブによるトナー消費量が少ないほど、トナー排出帯を形成することによるトナー消費量が多くなるようにトナー排出帯の形成条件を決定し、現像θが小さいほど、トナー排出帯を形成することによるトナー消費量が少なくなるようにトナー排出帯の形成条件を決定する。
したがって、トナー劣化を抑制でき、かつ不要なトナー排出を抑えることが可能となる。
例えば、制御部100は、ジョブ中の紙間にトナー排出帯を形成させることで、ジョブを停止させることなく、トナー劣化を抑制することができる。
また、制御部100は、トナー排出帯の形成を現像θの変更を行うための紙間には行わないように画像形成部40を制御することで、現像ローラー110の回転速度を早期に安定させ、不安定な状態でのトナー排出を抑制することができる。
また、例えば、制御部100は、ジョブ中の紙間において、画像濃度調整用のパッチの形成及び画像濃度の検知、現像θの変更、トナー排出用画像の形成がこの順に別々の紙間で行われるように画像形成部40を制御することで、現像θの値を決定させてからトナー排出帯を形成することが可能となる。
また、制御部100は、ジョブ中に用紙の余白部にトナー排出帯を形成させることで、紙間がないロール紙等を用いたジョブにおいても、ジョブを停止させることなく、トナー劣化を抑制することができる。
また、例えば、制御部100は、ジョブを強制停止させてトナー排出帯を形成させることで、トナー劣化を抑制することができる。
なお、上述の実施形態における記述内容は、本発明の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記した実施形態では、感光体ドラムに形成された画像を中間転写ベルトに一次転写し、中間転写ベルトから二次転写ローラーにより用紙に画像を転写するカラーの画像形成装置を例にとり説明したが、本発明は、感光体ドラムから転写ローラーにより直接用紙に画像を転写するモノクロの画像形成装置においても適用可能である。
また、上記第1及び第3の実施形態においては、画像濃度センサーを感光体ドラムに対向して設け、感光体ドラムに形成した画像濃度調整用パッチを画像濃度センサーにより読み取ることとしたが、画像濃度センサーを中間転写ベルトに対向して設け、中間転写ベルトに一次転写された画像濃度調整用パッチを濃度センサーにより読み取ることとしてもよい。
また、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体として、不揮発性メモリー、ハードディスク等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
その他、画像形成装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
1 画像形成装置
100 制御部
10 画像読取部
20 操作表示部
30 画像処理部
40 画像形成部
412 現像装置
110 現像ローラー
413 感光体ドラム
50 用紙搬送部
60 定着部
70 記憶部
701 トナー排出帯テーブル
702 トナー排出加算値テーブル
80 通信部

Claims (13)

  1. 感光体と現像装置に設けられ前記感光体にトナーを供給する現像剤担持体とを含む回転体を有し、前記現像剤担持体により前記感光体に供給されたトナーに基づいて画像を形成する画像形成部と、
    所望の濃度の画像を形成するために、前記感光体の回転速度に対する前記現像剤担持体の回転速度の比を表す現像θを制御する制御部と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記制御部は、ジョブによるトナー消費量と現像θに応じて、前記現像装置内のトナーを排出するために形成するトナー排出用画像の形成条件を決定し、決定した形成条件に基づいて前記画像形成部にトナー排出用画像を形成させる画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記ジョブによるトナー消費量が少ないほど、前記トナー排出用画像を形成することによるトナー消費量が多くなるように前記トナー排出用画像の形成条件を決定する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記現像θが小さいほど、前記トナー排出用画像を形成することによるトナー消費量が少なくなるように前記トナー排出用画像の形成条件を決定する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、ジョブ中の紙間に前記トナー排出用画像を形成させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記ジョブ中の紙間には、現像θの変更を行うための紙間と、それ以外の動作を行うための紙間とが予め設定されており、前記制御部は、前記トナー排出用画像の形成を前記現像θの変更を行うための紙間には行わないように前記画像形成部を制御する請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、前記ジョブ中の紙間において、画像濃度調整用のパッチの形成及び画像濃度の検知、現像θの変更、トナー排出用画像の形成がこの順に別々の紙間で行われるように前記画像形成部を制御する請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、ジョブ中に用紙の余白部に前記トナー排出用画像を形成させる請求項1〜3いずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、前記トナー排出用画像の作成頻度又は作成面積の少なくとも一方を前記トナー排出用画像の形成条件として決定する請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、ジョブを強制停止させて前記トナー排出用画像を形成させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御部は、ジョブを強制停止させて前記トナー排出用画像を形成させる頻度と、ジョブを1回強制停止する毎の前記トナー排出用画像の作成面積又は作成時間とを前記トナー排出用画像の形成条件として決定する請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記ジョブによるトナー消費量は、前記ジョブにより形成された画像の印字カバレッジに相当する値である請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記ジョブによるトナー消費量は、前記ジョブにより形成された画像の印字カバレッジに相当する値に、前記ジョブにより形成された画像の単位面積当たりのトナー付着量を掛け合わせた量である請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記ジョブによるトナー消費量は、前記ジョブによる単位時間当たりのトナー消費量の平均である請求項1〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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