JP2019085940A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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Hiroyuki Amano
寛之 天野
滋弘 田邊
Shigehiro TANABE
滋弘 田邊
崇 岩屋
Takashi Iwaya
崇 岩屋
昌樹 小林
Masaki Kobayashi
昌樹 小林
祐司 野口
Yuji Noguchi
祐司 野口
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Abstract

【課題】相対回転位相を制御する位相制御でロック機構がロック状態に移行することのない弁開閉時期制御装置を構成する。【解決手段】スプールが、進角室および遅角室への流体の供給を停止する保持領域と、進角室に流体を供給する進角領域と、遅角室に流体を供給する遅角領域と、ロック領域とに作動自在に構成されている。制御ユニット10は、位相センサ11の検知に基づいてスプールが保持領域にあることを判定した際に、電磁ソレノイド60に供給される駆動電流と、既定駆動電流とに基づいてロック領域より設定量だけ保持領域の方向に離間する制御限界値を再設定する限界設定部10cを備えた。【選択図】図10

Description

本発明は、電磁ソレノイドの駆動よりスプールを作動させ流体を制御することで内燃機関のバルブの開閉時期と、ロック機構のロック状態とを制御する弁開閉時期制御装置に関する。
上記構成の弁開閉時期制御装置として特許文献1には、弁開閉時期制御装置に給排する流体を制御するため、単一のスプールを電磁式に操作する制御バルブを備え、スプールを複数の制御位置の何れかに設定することにより、相対回転位相の制御と、ロック機構の制御を実現する技術が記載されている。
特許文献1では、電磁ソレノイドに供給する電流(文献では給電量)の増大に伴いスプールを4つの制御領域(文献では制御位置)に設定できるように構成され、4つの制御領域のうち端部のものが、ロック機構をロック状態に移行させるロック領域(文献では位置W1)に設定されている。
特許文献1では電磁ソレノイドに供給する電流の設定により進角室と遅角室とに対して選択的に流体の給排を行って相対回転位相の制御が行われる。また、ロック機構が凹部と、バネで突出付勢されたロック体とで構成され、ロック機構をロック状態に移行する際には、凹部から流体を排出する(ドレンする)状態で、相対回転位相を中間ロック位相に移行する制御が行われる。
また、特許文献2は、特許文献1と基本的に共通する構成を有するものであるが、スプールの制御領域が5つであり、ロック状態からロック解除に切り換わる境界の駆動電流の値を再設定できる点が特許文献1と異なっている。
つまり、制御バルブが、単一のスプールの位置の設定により相対回転位相の制御と、ロック機構の制御とを行うように構成されるため、相対回転位相を制御するためのスプールの制御領域と、ロック機構をロック状態に設定する制御領域とが隣接している。
このような構成から、例えば、電源の電圧が変化した場合でも、適正な制御を可能にするため、スプールの駆動電流を変化させる状況でロック解除状態からロック状態に切り換わりと、ロック状態からロック解除状態への切り換わりとの駆動電流を取得し、取得した電流を境界電流として再設定している。
特開2004−116411号公報 特開2016−180318号公報
特許文献2にも記載されるように、単一のスプールを電流で駆動することで所定の制御領域に設定するものでは、例えば、電源の電圧の変化や、流体の温度、制御バルブの経年変化等に起因して、制御バルブのスプールに対し予め設定された制御領域と、電流との関係が変化してしまい不正確になる不都合を招くことがあった。
このように、スプールに予め設定された制御領域と電流の関係が不正確になる場合には、相対回転位相を制御する領域の電流と、ロック機構をロック状態に維持する領域の電流との境界の電流が変化するため、特許文献2にも記載されるように境界の電流の再設定も必要とされる。
特許文献2に記載されるようにスプールの作動領域の両端部に形成されるロック領域の各々について境界電流を取得して境界電流を再設定するものでは、弁開閉時期制御装置を2つのロック位相まで移行させる制御を行い、この制御により2つのロック位相に対応する境界電流を取得する必要があるため、再設定できるタイミングがエンジンを停止する際等に限られるため改善の余地がある。
このような理由から、相対回転位相を制御する位相制御でロック機構がロック状態に移行することのない弁開閉時期制御装置が求められる。
本発明の特徴は、内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、
前記駆動側回転体と同軸芯に配置され、前記内燃機関のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、
前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間に形成される進角室および遅角室と、
前記駆動側回転体と前記従動側回転体とを所定の相対回転位相で保持するためにロック凹部と、該ロック凹部に係合するロック部材とを有するロック機構と、
前記進角室および前記遅角室への流体の給排により前記駆動側回転体と前記従動側回転体との相対回転位相の制御を行うと共に、前記ロック部材への流体の給排によりロック状態の制御を行う制御バルブと、
前記相対回転位相を検知する位相センサの検知信号を取得して前記制御バルブを制御する制御ユニットとを備えると共に、
前記制御バルブが、直線状に移動して前記進角室に流体を供給する進角領域と、前記進角室および前記遅角室への流体の供給を停止する保持領域と、前記遅角室に流体を供給する遅角領域と、前記ロック凹部から流体を排出するロック領域とに夫々位置するように操作される単一のスプールと、このスプールを移動させる電磁ソレノイドとを備え、
前記保持領域が、前記進角領域と前記遅角領域とに挟まれる位置に配置され、前記ロック領域が前記進角領域と前記遅角領域との少なくとも一方の外端側に配置され、
前記制御ユニットは、デューティ比の調節によって駆動電圧を前記電磁ソレノイドに供給する電圧設定部を備え、前記電圧設定部は、前記相対回転位相の制御を行う際には、前記ロック領域と、これに隣接する前記進角領域または前記遅角領域の境界を基準にした制御限界値により駆動電圧を制御し、
前記制御ユニットは、既定条件下において前記スプールを前記保持領域に設定するために必要な既定駆動電流を記憶しており、前記相対回転位相の制御を行う際に前記スプールが前記保持領域に達したことを、前記位相センサの検知から判定した場合に、前記スプールが前記保持領域に達した際の前記デューティ比と、前記既定駆動電流とを対応させて、各前記制御限界値を前記デューティ比に換算して再設定する限界設定部を備えている点にある。
この特徴構成によると、電磁ソレノイドに対しデューティ比に対応して駆動電圧を設定して相対回転位相の制御を行う際に、位相センサの検知に基づいてスプールが保持領域にあることを判定した際には、デューティ比と、既定電流とに基づいて制御限界値をデューティ比に換算して再設定できる。このように再設定される制御限界値は制御時に電磁ソレノイドに供給されたデューティ比が反映されるため、例えば、電源の電圧、流体の温度が変化した場合や、制御バルブの経年変化した状況にあっても電磁ソレノイドに供給されるデューティ比とスプールの位置との関係を適正な値に維持できる。また、この構成では、内燃機関の稼動時おいてスプールが保持位相に達し相対回転位相の変位が停止する毎に制御限界値を再設定できるため、制御限界値を高精度に設定することも可能となる。
従って、相対回転位相を制御する位相制御でロック機構がロック状態に移行することのない弁開閉時期制御装置が構成された。
他の構成として、前記制御バルブが、前記スプールの作動領域の両端位置に前記ロック領域を配置しており、前記限界設定部は、2つの前記ロック領域に対応して設定される2つの前記制御限界値のうちの少なくとも一方の再設定を行っても良い。
これによると、2つのロック領域が存在し、これら2つのロック領域に対応して2つの制御限界値の少なくとも一方を設定することが可能となる。
他の構成として、前記限界設定部は、前記相対回転位相の制御を行う際に前記スプールが前記保持領域に達したことを、前記位相センサの検知から判定した場合に、前記スプールが前記保持領域に達した際のデューティ比と、前記既定駆動電流とから前記ロック機構が非ロック状態からロック状態に切り換わる境界を領域境界値として取得すると共に、この領域境界値を基準に前記保持領域の方向に設定量だけシフトした値を前記制御限界値として再設定しても良い。
弁開閉時期制御装置の誤作動において問題となるのは、スプールをロック領域に移行させる制御において進角領域または遅角領域のままでロック領域まで移動しない場合よりも、進角領域または遅角領域に維持する制御において誤ってロック領域に移動してしまう場合である。このような理由から制御限界値は、ロック領域と、このロック領域に隣り合う進角領域と遅角領域との一方との境界となる領域境界値を基準にして、ロック領域から設定量だけ離間した位置に形成されるものである。このような位置関係を考えると、スプールが保持位相に達したことを位相センサで検知した際のデューティ比と、既定駆動電流とに基づき領域境界を設定し、この後に、領域境界を基準に設定量だけシフトした位置に制御限界値を再設定することも可能となり、このように再設定される制御限界値は、領域境界値を基準にして高い精度となり、進角領域または遅角領域に維持する制御においてスプールが誤ってロック領域に移動してしまうことがない。
また、制御限界値は相対回転位相の制御時に、ロック機構がロック状態に移行することのない領域を適正に決めるものであるため、この制御限界値をロック移行側に超えないように制御を行うことにより円滑な位相制御を実現する。
他の構成として、前記電磁ソレノイドに流れる駆動電流を検知する電流センサを備え、
前記制御ユニットが、既定条件下において前記スプールを前記保持領域に設定した際に前記電流センサで検知される既定駆動電流を記憶しており、
前記限界設定部は、前記相対回転位相の制御を行う際に前記スプールが前記保持領域に達したことを、前記位相センサの検知から判定した場合に、前記既定駆動電流と、前記電流センサで検知される駆動電流とに基づいて前記制御限界値を再設定しても良い。
これによると、例えば、内燃機関の熱の影響で電磁ソレノイドの電気抵抗が変化した場合のように、既定駆動電流と電流センサで検知される駆動電流とに差を生じている場合には、この差に基づいて既定駆動電流と制御限界値とを再設定することにより、制御限界値も適正な値設定できる。
制御バルブを備えた弁開閉時期制御装置の断面図である。 図1のII−II線の断面図である。 ロック解除状態の弁開閉時期制御装置の断面図である。 スプールの設定領域と作動油の給排パターンを示す図である。 スプールが第1ロック領域にある制御バルブの断面図である。 スプールが進角領域にある制御バルブの断面図である。 スプールが保持領域にある制御バルブの断面図である。 スプールが遅角領域にある制御バルブの断面図である。 スプールが第2ロック領域にある制御バルブの断面図である。 制御ユニットのブロック図である。 既定グラフとスプールの領域と駆動電流との関係を示す図である。 既定グラフと実グラフとの関係を示すグラフである。 位相制御ルーチンのフローチャートである。 第1補正ルーチンのフローチャートである。 第2補正ルーチンのフローチャートである。 別実施形態(a)の第1補正ルーチンのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1には内燃機関としてのエンジンEの吸気弁Vaの開閉時期(開閉タイミング)を設定する弁開閉時期制御装置Aの断面を示している。この弁開閉時期制御装置Aは、電磁作動型の制御バルブCVを備えており、制御ユニット10が制御バルブCVを制御することによりエンジンEの吸気弁Vaの開閉時期を設定する。
エンジンE(内燃機関の一例)は、例えば、乗用車などの車両に備えられるものである。このエンジンEは、シリンダブロック2のシリンダボアにピストン4を収容し、このピストン4とクランクシャフト1とをコネクティングロッド5で連結した4サイクル型に構成されている。
図1、図2に示すように、弁開閉時期制御装置Aは、エンジンEのクランクシャフト1と同期回転する駆動側回転体としての外部ロータ20と、エンジンEの吸気弁Vaを制御する吸気カムシャフト7と一体回転する従動側回転体としての内部ロータ30とを備えている。
弁開閉時期制御装置Aは、外部ロータ20(駆動側回転体の一例)と内部ロータ30(従動側回転体の一例)とを有し、これらの間に進角室Caと遅角室Cbとが形成されている。この弁開閉時期制御装置Aは、外部ロータ20と内部ロータ30との相対回転位相(以下、相対回転位相と略称する)を中間ロック位相Mに保持するロック機構Lを備えている。
エンジンEには、クランクシャフト1の駆動力で駆動される油圧ポンプPを備えており、この油圧ポンプPは、エンジンEのオイルパンの潤滑油を作動油(流体の一例)として供給油路8から制御バルブCVに供給する。尚、供給油路8にはチェック弁9が介装されている。制御バルブCVは、エンジンEに支持され、スリーブ40を支持する軸状部41を内部ロータ30に挿入している。この制御バルブCVは、軸状部41の内部に形成した流路を介して弁開閉時期制御装置Aに作動油を給排する。
制御ユニット10は、ECUとして機能するものであり、外部ロータ20と内部ロータ30との相対回転位相を検知する位相センサ11、及び、電磁ソレノイド60に供給された電流を検知する電流センサ12からの信号とが入力する。
この制御ユニット10は、エンジンEの稼動状況に応じて相対回転位相を設定する位相制御を実行する共に、中間ロック位相Mにおいてロック機構Lをロック状態にするロック移行制御を実行する。また、この制御ユニット10は、これらの制御を実現するためのソフトウエアと、メモリ等のハードウエアとを備えている。
尚、制御バルブCVは、図1に示す位置に配置されるものに限らず、弁開閉時期制御装置Aから分離して配置されるものでも良い。このように分離する構成では、制御バルブCVと弁開閉時期制御装置Aとの間に作動油の給排を行う流路が形成される。
この実施形態では、吸気カムシャフト7に対して弁開閉時期制御装置Aを備えた構成を示しているが、排気シャフトに弁開閉時期制御装置Aを備えても良く、吸気カムシャフト7と排気カムシャフトとの双方に弁開閉時期制御装置Aを備えても良い。
〔弁開閉時期制御装置の具体構成〕
図1〜図3に示すように、弁開閉時期制御装置Aは、外部ロータ20に対し、内部ロータ30を内包し、これらが吸気カムシャフト7の回転軸芯Xと同軸芯上で相対回転自在に配置される。内部ロータ30は、吸気カムシャフト7に対して連結ボルト33により連結される。外部ロータ20に形成された駆動スプロケット22Sと、クランクシャフト1に形成したスプロケット1Sとに亘ってタイミングチェーン6(タイミングベルトでも良い)が巻回されている。
外部ロータ20は、円筒状となるロータ本体21を有すると共に、回転軸芯Xに沿う方向でロータ本体21の一方の端部に配置されるリヤブロック22と、回転軸芯Xに沿う方向でロータ本体21の他方の端部に配置されるフロントプレート23とを複数の締結ボルト24で締結している。リヤブロック22の外周には駆動スプロケット22Sが形成され、このロータ本体21の内周側には回転軸芯Xに近接する方向(径方向内側)に突出する複数の突出部21Tが形成されている。
図2、図3に示すように、内部ロータ30には、回転軸芯Xと同軸芯の内周面30Sが形成されると共に、回転軸芯Xを中心とする円柱状の外周面が形成されている。この内部ロータ30の中央位置で回転軸芯Xに沿う方向での一方の端部には鍔状部32が形成され、この鍔状部32の内周の孔部に挿通する連結ボルト33により内部ロータ30が吸気カムシャフト7に連結されている。
内部ロータ30の外周面には外方に突出する複数のベーン31を備えている。この構成から、内部ロータ30を外部ロータ20に嵌め込む(内包する)状態においては、ロータ本体21と内部ロータ30との間に流体圧室Cが形成される。また、この流体圧室Cがベーン31で仕切られることで進角室Caと遅角室Cbとが形成される。更に、内部ロータ30には進角室Caに連通する進角流路34と、遅角室Cbに連通する遅角流路35と、ロック制御流路36とが形成される。
この弁開閉時期制御装置Aでは、タイミングチェーン6から伝えられる駆動力により外部ロータ20が駆動回転方向Sの方向に回転する。また、進角室Caに作動油が供給されることで相対回転位相を進角方向Saに変位させ、遅角室Cbに作動油が供給されることで相対回転位相を遅角方向Sbに変位させる。尚、この弁開閉時期制御装置Aでは、相対回転位相が進角方向Saに変位するほど吸気タイミングを早め、相対回転位相が遅角方向Sbに変位するほど吸気タイミングを遅らせる。
図2、図3に示すように、複数の突出部21Tの1つに対して回転軸芯Xから放射状となる姿勢で一対のガイド溝が形成されている。これらのガイド溝にプレート状のロック部材25が出退自在に挿入され、ロータ本体21には各々のロック部材25を回転軸芯Xに接近する方向(ロック方向)に付勢するロックスプリング26を備えている。また、内部ロータ30の外周には一対のロック部材25の係合が可能なロック凹部37が形成され、これにロック制御流路36が連通している。
このように、ロック部材25と、これらを突出方向に付勢するロックスプリング26と、ロック凹部37とでロック機構Lが構成されている。このような構成から、相対回転位相が中間ロック位相Mに達した場合には、図2に示すように、一対のロック部材25がロック凹部37に嵌り込むと共に、ロック凹部37の周方向の端面に各々のロック部材25が当接することにより、ロック機構Lが相対回転位相を中間ロック位相Mに拘束する。
そして、相対回転位相が中間ロック位相Mに拘束される状態においてロック制御流路36に作動油を供給することで、図3に示すようにロックスプリング26の付勢力に抗して2つのロック部材25をロック凹部37からロック部材25を抜き出すように移動させてロック状態が解除される。
尚、ロック部材25の形状はプレート状に限るものではなく、例えば、ロッド状であっても良い。また、単一のロック部材25と単一のロックスプリング26とでロック機構Lを構成しても良い。更に、ロック機構Lは、回転軸芯Xに沿う方向に作動するロック部材25と、このロック部材25が係合するロック凹部37とを備えて構成しても良い。
ベーン31が進角方向Saの移動端(回転軸芯Xを中心にした回動限界)に達した状態での相対回転位相を最進角位相と称し、ベーン31が遅角側の移動端(回転軸芯Xを中心にした回動限界)に達した状態での相対回転位相を最遅角位相と称している。
中間ロック位相Mは、最進角位相と最遅角位相との中間となる位相であり、冷熱状態のエンジンEを良好に始動する位相である。このような理由からエンジンEを停止する場合には、エンジンEが完全に停止する以前に相対回転位相を中間ロック位相に変位させてロック機構Lによるロック状態に移行するロック移行制御が実行される。
図1に示すように、外部ロータ20のリヤブロック22と内部ロータ30とに亘ってトーションスプリング27が備えられている。このトーションスプリング27は、相対回転位相が最遅角位相にある状態から最進角位相の方向に向かう付勢力を作用させる。
〔制御バルブ〕
制御バルブCVは、図1及び図5に示すように、バルブブロック43に支持されるスリーブ40と、このスリーブ40に対してスライド移動自在に収容されるスプール50と、スプール50を駆動する電磁ソレノイド60と、スプールスプリング61とを備えて構成されている。
また、スプール50は、スリーブ40のスプール収容空間に対してスプール軸芯Yに沿って移動自在に収容されている。電磁ソレノイド60は、スプール50に対しスプールスプリング61の付勢力に抗する方向に操作力を作用させる。
この制御バルブCVでは、スプール50が、スプール軸芯Yを中心として全体的に円柱状であり、このスプール50を摺動自在に収容できるようにスリーブ40がスプール軸芯Yと同軸芯の円筒状に成形されている。尚、この実施形態では、図1に示す如く、電磁ソレノイド60を上方に配置した縦長姿勢で使用され、この姿勢を基準に各部の配置等を説明する。
この制御バルブCVでは、前述した軸状部41が回転軸芯Xと同軸芯となる円柱状に成形され、この軸状部41を内部ロータ30に相対回転自在に挿入している。弁開閉時期制御装置Aが回転軸芯Xを中心に回転する際にも作動油の供給と排出とを可能にするため、軸状部41の外周と、内部ロータ30の内周面30Sとの間には複数のリング状のシール42が備えられている。軸状部41は、スリーブ40を収容するバルブブロック43と一体形成され、このバルブブロック43がエンジンEに支持される。
電磁ソレノイド60は、鉄等の磁性体で構成されるプランジャ60Aの外周にソレノイドコイル60Bを配置して構成されている。この電磁ソレノイド60は、ソレノイドコイル60Bに供給される電流が増大するほどスプールスプリング61の付勢力に抗してスプール50を下方に変位させるように磁力を作用させる。
図5〜図9に示すように、スリーブ40には、スプール軸芯Yに沿う方向で電磁ソレノイド60に近い位置から、進角ドレンポート40Adと、進角ポート40Aと、第1ポンプポート40Paと、遅角ポート40Bと、遅角ドレンポート40Bdと、第2ポンプポート40Pbと、ロック制御ポート40Lと、ロックドレンポート40Ldとが、この順序で形成されている。また、スリーブ40の下端には補助ドレンポート40dが形成されている。
スプール50は、上端位置の小径となる連結筒部50Sを電磁ソレノイド60のプランジャ60Aに連結し、これより下側(プランジャ60Aから離間する側)には後述する複数のランド部を形成しており、内部にはスプール軸芯Yに沿ってドレン流路50dが孔状に形成されている。
スプール50には、電磁ソレノイド60に近い位置から、第1ランド部51と、第2ランド部52と、第3ランド部53と、第4ランド部54と、第5ランド部55と、第6ランド部56とが、この順序で形成されている。また、これらのランド部に挟まれる位置にグルーブ部が形成されている。
〔スプールの作動領域〕
図4に示すように、スプール50は、スプール軸芯Yに沿って直線的に作動することにより、第1ロック領域W1と、進角領域W2と、保持領域W3と、遅角領域W4と、第2ロック領域W5とに設定自在となる。このようにスプール50の作動領域の両端部にロック領域が配置されている。
つまり、ソレノイドコイル60Bに駆動電流が供給されない状態でスプール50は図5に示すように、第1ロック領域W1の端部に保持される。この状態から駆動電流の増大に伴い、スプールスプリング61の付勢力に抗してスプール50が、進角領域W2と、保持領域W3と、遅角領域W4と、第2ロック領域W5とに、この順序で操作される。
〔保持領域〕
電磁ソレノイド60に供給する駆動電流の設定により、図4、図7に示すようにスプール50が保持領域W3に設定可能である。この保持領域W3では、進角ポート40Aが第2ランド部52で閉じられ、遅角ポート40Bが第3ランド部53で閉じられる。これと同時に、ロックドレンポート40Ldが第6ランド部56で閉塞され、ロック制御ポート40Lが第2ポンプポート40Pbに連通する。
このため、進角室Caと遅角室Cbとには作動油の給排は行われず、ロック凹部37への作動油の供給によりロック機構Lのロック状態が解除された状態で、相対回転位相は保持される。
〔進角領域〕
電磁ソレノイド60に供給する駆動電流の設定により、図4、図6に示すようにスプール50が進角領域W2に設定可能である。この進角領域W2では、第2ランド部52が進角ポート40Aを第1ポンプポート40Paに連通させ、第3ランド部53が遅角ポート40Bを遅角ドレンポート40Bdに連通させる。更に、ロックドレンポート40Ldが第6ランド部56で閉塞され、第5ランド部55がロック制御ポート40Lを第2ポンプポート40Pbに連通させる。
このため、ロック凹部37への作動油の供給によりロック機構Lのロック状態が解除された状態で、作動油が進角室Caに供給され、遅角室Cbの作動油が排出される結果、相対回転位相は進角方向Saに変位する。
〔第1ロック領域〕
電磁ソレノイド60に供給する駆動電流の設定により、図4、図5に示すようにスプール50が第1ロック領域W1に設定可能である。尚、図5では駆動電流を供給しない状態(駆動電流を「0」にした状態)を示している。この第1ロック領域W1では、第2ランド部52が進角ポート40Aを第1ポンプポート40Paに連通させ、第3ランド部53が遅角ポート40Bを遅角ドレンポート40Bdに連通させる。更に、第5ランド部55がロック制御ポート40Lをロックドレンポート40Ldに連通させる。
このため、作動油が進角室Caに供給され、遅角室Cbの作動油が排出されることで相対回転位相を進角方向Saに変位させ、相対回転位相が中間ロック位相Mに達したタイミングで一対のロック部材25をロック凹部37に係合させることができ、その結果、中間ロック状態への移行が実現する。
〔遅角領域〕
電磁ソレノイド60に供給する駆動電流の設定により、図4、図8に示すようにスプール50が遅角領域W4に設定可能である。この遅角領域W4では、第2ランド部52が進角ポート40Aを進角ドレンポート40Adに連通させ、第3ランド部53が遅角ポート40Bを第1ポンプポート40Paに連通させる。更に、ロックドレンポート40Ldが第6ランド部56で閉塞され、第5ランド部55がロック制御ポート40Lを第2ポンプポート40Pbに連通させる。
このため、ロック凹部37への作動油の供給によりロック機構Lのロック状態が解除された状態で、作動油が遅角室Cbに供給され、進角室Caの作動油が排出される結果、相対回転位相は遅角方向Sbに変位する。
〔第2ロック領域〕
電磁ソレノイド60に供給する駆動電流の設定により、図4、図9に示すようにスプール50が第2ロック領域W5に設定可能である。この第2ロック領域W5では、第2ランド部52が進角ポート40Aを進角ドレンポート40Adに連通させ、第3ランド部53が遅角ポート40Bを第1ポンプポート40Paに連通させる。更に、第5ランド部55がロック制御ポート40Lをロックドレンポート40Ldに連通させる。
このため、作動油が遅角室Cbに供給され、進角室Caの作動油が排出されることで相対回転位相を遅角方向Sbに変位させ、相対回転位相が中間ロック位相Mに達したタイミングで一対のロック部材25をロック凹部37に係合させることができ、その結果、中間ロック状態への移行が実現する。
〔制御ユニット〕
図10に示すように、制御ユニット10は、位相制御部10aと、電圧設定部10bと、限界設定部10cとを備え、スプール制御テーブル10dとを備えている。この構成では、スプール制御テーブル10dがメモリの作業領域に作り出される。また、位相制御部10a、電圧設定部10b、限界設定部10cの各々はソフトウエアで構成されるものを想定しているが、例えば、各々の一部をハードウエアで構成することも可能である。
この制御ユニット10では、図11に示すように、既定グラフDとして示される位置にスプール50が設定された際の位置と、これらの位置に対応して電磁ソレノイド60に供給される電流値をROM等のメモリに記憶している。尚、このようにROM等のメモリに記憶されている電流値のうち、例えば、保持領域W3にスプール50が設定された際に電磁ソレノイド60に供給される駆動電流の電流値は、相対回転位相が保持領域W3に維持されている際に電流センサ12で検出される電流値と一致する。
そして、制御を開始する際には、メモリに記憶されている電流値をメモリに展開することによりスプール制御テーブル10dが作り出される。
つまり、スプール制御テーブル10dには、図11に示す保持最小値Haと、保持最大値Hbと、限界最小値Ua(制御限界値の一例)と、限界最大値Ub(制御限界値の一例)とが既定値として書き込まれる。また、限界最小値Uaは保持領域W3の最小電流値(保持領域W3と進角領域W2との境界)となり、限界最大値Ubは、保持領域W3の最大電流値(保持領域W3と遅角領域W4との境界)となる。
尚、既定値として展開される保持最小値Haと、保持最大値Hbと、限界最小値Uaと、限界最大値Ubとの値は、例えば、電源電圧が12V(ボルト)で、電磁ソレノイド60の温度が想定された値にある状況で、電磁ソレノイド60に供給される電流とスプール50の位置との関係を示すものである。
〔制御ユニット:位相制御部と電圧設定部〕
位相制御部10aは、取得した制御信号に基づき相対回転位相を進角方向Saと遅角方向Sbとの何れかに変位させるため制御バルブCVの目標開度を設定する。これに対応して電圧設定部10bは目標開度に対応したデューティ比の駆動信号を電磁ソレノイド60に出力する。これにより、スプール50は進角領域W2と遅角領域W4との何れかに設定される。このデューティ比は前述したPWM制御の技術によって設定される。
この位相制御により相対回転位相が進角方向Saと遅角方向Sbとの何れかに変位し、この変位により相対回転位相が目標位相に達したことを位相センサ11の検知結果から判定した場合には、相対回転位相の変位を停止させるためスプール50を保持領域W3に保持するための駆動電流が設定され、この駆動電流に対応したデューティ比の駆動信号が電磁ソレノイド60に供給される。
位相制御部10aでの制御形態の一例として、PID制御(Proportional-Integral-Differential-control)により目標開度を設定している。この制御では、相対回転位相と目標位相との偏差を短い周期でフィードバックすることにより、偏差が大きいほど制御バルブCVの目標開度を大きく設定する。具体的な制御形態として位相制御とロック移行制御との何れの制御を行う際にも目標開度に対応した駆動電流が設定されると共に、この駆動電流に対応したデューティ比の駆動信号が電磁ソレノイド60に出力される。
また、位相制御部10aは、取得した制御信号に基づきエンジンEを停止する際には、エンジンEが完全に停止する以前にロック機構Lをロック状態に移行するロック移行制御を実行する。このロック移行制御では、位相センサ11の検知に基づいて相対回転位相の変位方向を設定し、制御バルブCVの目標開度が設定される。
つまり、このロック移行制御では、位相センサ11で検知される相対回転位相(実位相)が中間ロック位相Mより遅角側にある場合には相対回転位相を進角方向Saに変位させ、相対回転位相が中間ロック位相Mより進角側にある場合には相対回転位相を遅角方向Sbに変位させるように位相制御部10aが変位方向を設定する。これに基づき、電圧設定部10bがスプール50を第1ロック領域W1と、第2ロック領域W5との何れかに設定するように電磁ソレノイド60に供給する駆動電流のデューティ比を設定する。そして、このロック移行制御により位相センサ11で検知される実位相が中間ロック位相Mに達し、相対回転の変位が停止した時点で電磁ソレノイド60が非駆動状態となる。
図11に示す既定グラフDでは、保持領域W3と進角領域W2との境界を保持最小値Haとし、保持領域W3と遅角領域W4との境界を保持最大値Hbとしている。また、進角領域W2のうち第1ロック領域W1に近い位置に限界最小値Uaを設定し、遅角領域W4のうち第2ロック領域W5に近い位置に限界最大値Ubを設定し、各々の電流値をスプール制御テーブル10dに記憶している。
つまり、進角領域W2と第1ロック領域W1との境界を境界最小値La(領域境界値の一例)とし、遅角領域W4と第2ロック領域W5との境界を境界最大値Lb(領域境界値の一例)としている。前述した限界最小値Uaは、境界最小値Laから保持領域W3の方向へ設定量Tだけ変位した値である。これと同様に、前述した限界最大値Ubは、境界最大値Lbから保持領域W3の方向に設定量Tだけ変位している。
特に、電圧設定部10bは、相対回転位相を進角方向Saに変位させる制御では、位相制御部10aで設定される目標開度に対応するスプール50の位置が、限界最小値Uaに対応するスプール50の位置より第1ロック領域W1の方向に変位する場合には、目標開度に対応する目標電流に代えて、限界最大値Ubに対応する電流値が設定され、この電流値に対応する目標電流を設定する。
つまり、この位相制御において目標開度に対応する目標電流が設定された場合には、この目標電流と限界最小値Uaとの大小関係から目標電流が、限界最小値Uaを第1ロック領域W1の方向に超えない場合には、目標電流を変更することはない。これに対して、目標電流が、限界最小値Uaを第1ロック領域W1の方向に超える場合には、目標電流に代えて限界最小値Uaに対応する電流値を目標電流に設定するのである。
これと同様に、相対回転位相を遅角方向Sbに変位させる制御では、位相制御部10aで設定される目標開度に対応するスプール50の位置が、限界最大値Ubに対応するスプール50の位置より第2ロック領域W5の方向に変位する場合には、目標開度に対応する目標電流に代えて限界最小値Uaに対応する電流値を目標電流値に設定する。
この位相制御において目標開度に対応する目標電流が設定された場合には、この目標電流と限界最大値Ubとの大小関係から目標電流が、限界最大値Ubを第2ロック領域W5の方向に超えない場合には、目標電流を変更することはない。これに対して、目標電流が限界最大値Ubを第2ロック領域W5の方向に超える場合には、目標電流に代えて限界最大値Ubに対応する電流値を目標電流に設定するのである。
このように限界最小値Uaと限界最大値Ubとを設定することにより、電源の電圧が変動した場合や、位相制御時にスプール50がオーバーシュートした場合でも、ロック状態への移行を意図していないにも拘わらずスプール50が第1ロック領域W1あるいは第2ロック領域W5に設定される不都合を解消している。
〔制御ユニット:限界設定部〕
例えば、エンジンEの始動直後のようにエンジンEが低温であり作動油の粘性が高い場合や、電源の電圧が低下している場合には、図12に示すように、駆動電流とスプール50との位置関係が実グラフFに示す位置に現れ、この実グラフFは、既定グラフDと比較して電流の増大方向に変位量Qだけ変位する。
前述したように、既定グラフDに基づいて保持最小値Haと、保持最大値Hbと、限界最小値Uaと、限界最大値Ubとが設定されているため、エンジンEが低温である場合や、電源の電圧が低下している場合には、これらの値も不正確になる。
一例を挙げると、電流値とスプール50の位置との関係が崩れた結果、この関係が、図12の実グラフFに示される位置にある状況において、保持最小値Haの変位後の電流値が変位量Qだけ変位する結果、保持最小変位値Hxとなり、これと同様に保持最大値Hbの変位後の値が保持最大変位値Hyとなる。また、限界最小値Uaが変位量Qだけ変位した電流値が限界最小変位値Uxとなり、これと同様に限界最大値Ubの変位後の電流値が限界最大変位値Uyとなる。
従って、電流値とスプール50の位置との関係が崩れていることを考慮しない場合には、例えば、位相制御時に電磁ソレノイド60に限界最小値Uaを超える駆動電流を供給した際にスプール50は第1ロック領域W1に含まれることもあり、このようにスプール50が第1ロック領域W1に設定された場合には、ロック状態への移行を意図しない位相制御であるにも拘わらずロック状態に移行する不都合に繋がるものであった。この不都合を解消するため、限界設定部10cが以下に説明する制御を実行する。
〔制御形態:位相制御ルーチン〕
図13のフローチャートに示すように、位相制御ルーチンでは、スプール制御テーブル10dが更新されていない場合に限り、イニシャライズを行う(#101、#102ステップ)。
このイニシャライズでは、スプール制御テーブル10dに対し図11に示す既定グラフDに対応した保持最小値Haと保持最大値Hbと限界最小値Uaと限界最大値Ubとが書き込まれる。この保持最小値Haと保持最大値Hbと限界最小値Uaと限界最大値Ubとは電流値である。
尚、第1補正ルーチン(#200ステップ)又は第2補正ルーチン(#300ステップ)によってスプール制御テーブル10dが更新された場合には、再び位相制御ルーチンを実行する際にイニシャライズは行われない。
次に、駆動電流を設定し、駆動電流に対応したデューティ比の信号を電磁ソレノイド60に出力し、この出力を偏差が設定値未満に収束するまで繰り返して行う(#103〜#105ステップ)。
この位相制御では、制御信号から目標とする相対回転位相を取得し、位相センサ11で検知される実位相を取得することにより、位相制御部10aが、制御方向と、制御バルブCVの目標開度とを設定し、電圧設定部10bが目標開度に対応する駆動電圧を設定し、この目標電流に対応したデューティ比(図13ではDutyと記載)の駆動信号を電磁ソレノイド60に出力する。
この位相制御では、目標開度に対応する目標電流が限界最小値Uaより大きい場合には、その目標電流が維持され、目標開度に対応する目標電流が限界最小値Uaより小さい場合には、電圧設定部10bが、目標開度に対応する駆動電圧に対応するデューティ比に代えて、限界最小値Uaのデューティ比を設定する。また、目標開度に対応する目標電流が限界最大値Ubより小さい場合には、その目標電流が維持され、目標開度に対応する目標電流が限界最大値Ubより大きい場合には、電圧設定部10bが目標開度に対応するデューティ比に代えて限界最大値Ubのデューティ比に設定する。
次に、位相制御において偏差が設定値未満まで収束した場合には、相対回転位相の変位を停止させるようにスプール50を保持領域W3に移行する。そして、位相センサ11の検知結果から相対回転位相の変位が停止した際には、そのデューティ比を維持する(#106、#107ステップ)。
次に、位相センサ11の検知結果から相対回転位相の変位が停止したことを判定した場合には、位相の変位が停止した時点から設定時間が経過した後に、限界設定部10cが第1補正ルーチンと第2補正ルーチンとを実行する(#200、#300ステップ)。
このように、位相の変位が停止したことを判定し、設定時間が経過した後に、駆動電流のデューティ比を取得する理由は、相対回転位相の変位に伴う小さな変動が収束した後に、駆動電流のデューティ比が安定した値を取得するためである。
〔制御形態:第1補正ルーチン〕
図14に示すように、第1補正ルーチン(#200ステップ)では、スプール50の位置と駆動電流(デューティ比)との関係を表す実グラフFが、既定グラフDと異なる位置に表される状況において、相対回転位相が停止した場合に出力されている駆動電流OP(Duty)を取得し、スプール50が保持領域W3にある際に出力されるべき既定駆動電流ISをスプール制御テーブル10dから取得し、演算を行う(#201〜#203ステップ)。
この制御では、スプール50が進角領域W2に設定された後に、保持領域W3に移行した場合には、スプール50は進角側の境界位置にある。これと同様にスプール50が遅角領域W4に設定された後に、保持領域W3に移行した場合には、スプール50は遅角側の境界位置にある。
このような理由から、スプール50の位置と駆動電流(デューティ比)との関係を表す実グラフFが、既定グラフDと異なる位置に表される状況において、スプール50が進角側から保持領域W3に移行した場合に駆動電流OPは、保持最小変位値Hxと略一致する。これとは逆にスプール50が、遅角側から保持領域W3に移行した場合には、駆動電流OPは、保持最大変位値Hyと略一致する。
演算では、#203ステップに示すように、電磁ソレノイド60のソレノイドコイル60Bの抵抗値をRとしており(以下、抵抗値Rと記載する)、電源の電圧をVbatとしている(以下、電源電圧Vbatと称する)。また、限界最小値Uaと、限界最大値Ubとのうち、スプール50の保持位置に対応する電流値をスプール制御テーブル10dから取得し、既定駆動電流ISに設定する。図14の#203ステップに示す式(1)では、この限界最小変位値Uxと限界最大変位値Uyとに基づいて現在の抵抗値Rを求める。
また、図14の#203ステップに示す式(2)では限界最小変位値Ux(Duty)を求め、図14の#203ステップに示す式(3)では限界最大変位値Uy(Duty)を求める。この式(2)と式(3)から理解できるように、この演算では電源電圧Vbatの値が消去されるため、この演算では電源電圧Vbatの値は無視できる。
このように、限界最小変位値Ux(Duty)と、限界最大変位値Uy(Duty)とを求めた後に、限界最小変位値Ux(Duty)に対応する電流値を、限界最小値Uaとしてスプール制御テーブル10dを更新し、限界最大変位値Uy(Duty)に対応する電流値を、限界最大値Ubとして更新する(#204ステップ)。この更新はスプール制御テーブル10dにオーバーライトする処理形態となる。
〔制御形態:第2補正ルーチン〕
位相制御では、電磁ソレノイド60に対して継続的に電流を供給するため、発熱により電磁ソレノイド60の電気抵抗が変化することもあった。このような理由から電圧設定部10bからスプール制御テーブル10dに従ってデューティ比の駆動電流を出力しても、電磁ソレノイド60のソレノイドコイル60Bに対して現実に流れる電流が変化し、スプール50の作動も不適正になることもあった。
このような不都合に対応するため、図15に示すように、第2補正ルーチン(#300ステップ)では、相対回転位相が停止する状況で電圧設定部10bの駆動電流OP(Duty)を取得し、電流センサ12で検知された電流を、検知電流(Sc)に設定する。また、駆動電流OP(Duty)に基づきスプール50が保持されている位置に対応する既定電流(Ic)をスプール制御テーブル10dから取得する(#301〜#303ステップ)。
次に、検知電流(Sc)と既定電流(Ic)との比較により、これらの電流のオフセット量を取得し、このオフセット量に対応してスプール制御テーブル10dを再設定する(#304、#305ステップ)。つまり、オフセット量に対応する量だけ、スプール制御テーブル10dの保持最小値Haと保持最大値Hbと限界最小値Uaと限界最大値Ubとの電流値をシフトさせた電流値をオーバーライトする更新が行われる。
これにより、温度の影響によりソレノイドコイル60Bの抵抗値Rが変化した場合でも、この抵抗値Rの変化に伴う誤差を解消して適正な制御を実現する。特に、スプール制御テーブル10dを再設定することにより、限界最小値Uaと限界最大値Ubとを含めて更新されるため、位相制御の実行時に意図に反してロック機構Lがロック状態に移行する不都合も解消できる。
〔実施形態の作用効果〕
このように、弁開閉時期制御装置Aの相対回転位相を制御する際には、制御バルブCVのスプール50を進角領域W2と遅角領域W4との何れかに設定した後に必ず保持領域W3に設定する。このような制御形態を利用することにより、スプール50が保持領域W3に設定される毎に限界設定部10cが、第1補正ルーチンの制御と、第2補正ルーチンの制御とを行い、スプール制御テーブル10dにおける限界最小値Uaと限界最大値Ubとを常に適正な値に維持できる。
尚、スプール制御テーブル10dの更新は、スプール50が保持領域W3に移行する毎に実行する必要はなく、例えば、設定時間内において1度だけ実行することや、スプール50が保持領域W3に移行する回数が設定値に達するタイミングで実行しても良い。
具体的には、位相制御おいて電源の電圧が変動した場合や、電磁ソレノイド60の電気抵抗が変化した場合や、制御バルブCVが経年変化した場合のように、電磁ソレノイド60に供給される電流とスプール50の位置との関係が変化しても適正な制御が可能となる。つまり、進角制御と遅角制御との何れの制御を行う際には、相対回転位相の変位を高速で行うために制御バルブCVの目標開度を大きく設定しても、限界最小値Uaと限界最大値Ubとに基づいて電流の最小値と最大値とが決められるため、スプール50が第1ロック領域W1あるいは第2ロック領域W5に設定されることはない。
また、限界設定部10cをソフトウエアで構成できるため、ハードウエアを付加する構成と比較して、機械的な改良を行うことなく、ロック機構Lが誤ってロック状態となる不都合を抑制できる。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)図16に示すように、第1補正ルーチン(#400ステップ)を設定する。この別実施形態(a)では、#401、#402ステップの制御が、実施形態の第1補正ルーチン(#200ステップ)の#201、#202ステップと共通し、#403、#404ステップの制御が、実施形態の#203、#204ステップに類似している。
つまり、スプール50の位置と駆動電流との関係を表す実グラフFが、既定グラフDと異なる位置に表される状況において、相対回転位相が停止した場合に電圧設定部10bから出力される駆動電流OP(Duty)を取得し、スプール50が保持領域W3にある際に出力されるべき既定駆動電流ISをスプール制御テーブル10dから取得する(#401、#402ステップ)。
次に、#403ステップにおいて、図16の#403ステップの式(1)では、この限界最小変位値Uxと、限界最大変位値Uyとに基づいて現在の抵抗値Rを求める。また、図16の#403ステップの式(2)では最小境界変位値Lx(Duty)を求め、図16の#403ステップの式(3)では最大境界変位値Ly(Duty)を求める。この制御では、図11に示す境界最小値Laの変動後の値を最小境界変位値Lxとしており、これと同様に、境界最大値Lbの変位後の値を最大境界変位値Lyとしている。
そして、#404ステップでは、最小境界変位値Lxと最大境界変位値Lyとを基準に設定量Tだけシフトした値を限界最小値Uaと限界最大値Ubとしてスプール制御テーブル10dを更新する。
このように第1補正ルーチンの制御形態を設定したものでも限界最小値Uaと限界最大値Ubとの適正な値に維持できる。尚、この別実施形態(a)の制御を実現するためには、境界最小値Laと境界最大値Lbとの値を、スプール制御テーブル10d等に予め展開する処理を必要とする。
(b)実施形態のようにスプール50の作動領域の両端に第1ロック領域W1と第2ロック領域W5とを振り分けて配置し、これらに対応して制御限界値としての限界最小値Uaと限界最大値Ubとを形成した構成において、限界設定部10cが、限界最小値Uaと限界最大値Ubとの一方だけを再設定するように制御形態を設定する。
この別実施形態(b)では、例えば、位相制御において、進角領域W2と遅角領域W4とのうち大きい開度を設定する頻度が低い領域、あるいは、大きい開度を設定する頻度が低い領域の制御限界値(限界最小値Uaと限界最大値Ubとの一方)を再設定しなくとも不都合を招くことはなく制御構成を簡素にできる。
(c)エンジンEの温度を検知する温度センサを備え、この温度センサの検出値に基づいてスプール制御テーブル10dの値を補正、あるいは、再設定する制御を加える。このようにエンジンEの温度を補正に反映させることにより、位相制御時にロック状態に移行する不都合を、一層良好に解消できる。
(d)相対回転位相が遅角領域W4と第2ロック領域W5の境界にある場合に電磁ソレノイド60に供給される電流をImaxとし、相対回転位相が進角領域W2と第1ロック領域W1境界にある場合に電磁ソレノイド60に供給される電流ををIminとし、相対回転位相が保持領域W3にある場合のデューティ比をDutyholdとし、相対回転位相が保持領域W3にある場合に電磁ソレノイド60に供給される電流をIholdと設定する。この設定においてImaxと、Iminと、Iholdとは、デューティ比として表される既定値である。
このように設定された状況で、相対回転位相が保持領域W3に達した状況で電磁ソレノイド60を駆動するデューティ比をDutyholdとした場合に、限界最大値Ub(DutyMax)と、限界最小値Ua(Dutymin)とを再設定する処理として以下の式を実行する。
Dutymax=Imax×Dutyhold/Ihold‥‥‥‥‥‥(a)
Dutymin=Imin×Dutyhold/Ihold‥‥‥‥‥‥(b)
この式(a)(b)を演算することにより、限界最大値Ub(DutyMax)と、限界最小値Ua(Dutymin)との再設定が可能となる。
(e)制御バルブCVとして、スプール50を4つの領域に設定可能な構成のものに適用する。この構成の制御バルブCVでは、スプール50の作動領域に一方の端部にロック領域が配置され、限界設定部10cでは、一方の限界となるデューティ比を設定することになるものの、位相制御においてロック状態に移行する不都合を解消できる。
(f)実施形態では図11に示すように、限界最小値Ua(制御限界値の一例)と、限界最大値Ub(制御限界値の一例)の各々を、境界最小値Laと境界最大値Lbとを基準に設定していたが、これに代えて、境界最小値Laと境界最大値Lbとを限界最小値Uaと限界最大値Ubとに設定するように制御形態を設定することも可能である。
この別実施形態(f)のように制御形態を設定した場合には、位相制御において相対回転位相が第1ロック領域W1あるいは第2ロック領域W5に入り込むことがないようにソフトウエア的にデューティ比を制限するように制御形態が設定される。
本発明は、電磁ソレノイドの駆動により位相制御とロック状態への移行を可能に構成した弁開閉時期制御装置に利用することができる。
1 クランクシャフト
7 吸気カムシャフト(カムシャフト)
10 制御ユニット
10b 電圧設定部
10c 限界設定部
11 位相センサ
12 電流センサ
20 外部ロータ(駆動側回転体)
25 ロック部材
30 内部ロータ(従動側回転体)
37 ロック凹部
50 スプール
60 電磁ソレノイド
Ca 進角室
Cb 遅角室
CV 制御バルブ
E エンジン(内燃機関)
L ロック機構
La 最小境界値(領域境界値)
Lb 最大境界値(領域境界値)
T 設定量
Ua 限界最小値(制御限界値)
Ub 限界最大値(制御限界値)
W1 第1ロック領域(ロック領域)
W2 進角領域
W3 保持領域
W4 遅角領域
W5 第2ロック領域(ロック領域)

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、
    前記駆動側回転体と同軸芯に配置され、前記内燃機関のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、
    前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間に形成される進角室および遅角室と、
    前記駆動側回転体と前記従動側回転体とを所定の相対回転位相で保持するためにロック凹部と、該ロック凹部に係合するロック部材とを有するロック機構と、
    前記進角室および前記遅角室への流体の給排により前記駆動側回転体と前記従動側回転体との相対回転位相の制御を行うと共に、前記ロック部材への流体の給排によりロック状態の制御を行う制御バルブと、
    前記相対回転位相を検知する位相センサの検知信号を取得して前記制御バルブを制御する制御ユニットとを備えると共に、
    前記制御バルブが、直線状に移動して前記進角室に流体を供給する進角領域と、前記進角室および前記遅角室への流体の供給を停止する保持領域と、前記遅角室に流体を供給する遅角領域と、前記ロック凹部から流体を排出するロック領域とに夫々位置するように操作される単一のスプールと、このスプールを移動させる電磁ソレノイドとを備え、
    前記保持領域が、前記進角領域と前記遅角領域とに挟まれる位置に配置され、前記ロック領域が前記進角領域と前記遅角領域との少なくとも一方の外端側に配置され、
    前記制御ユニットは、デューティ比の調節によって駆動電圧を前記電磁ソレノイドに供給する電圧設定部を備え、前記電圧設定部は、前記相対回転位相の制御を行う際には、前記ロック領域と、これに隣接する前記進角領域または前記遅角領域の境界を基準にした制御限界値により駆動電圧を制御し、
    前記制御ユニットは、既定条件下において前記スプールを前記保持領域に設定するために必要な既定駆動電流を記憶しており、前記相対回転位相の制御を行う際に前記スプールが前記保持領域に達したことを、前記位相センサの検知から判定した場合に、前記スプールが前記保持領域に達した際の前記デューティ比と、前記既定駆動電流とを対応させて、各前記制御限界値を前記デューティ比に換算して再設定する限界設定部を備えている弁開閉時期制御装置。
  2. 前記制御バルブが、前記スプールの作動領域の両端位置に前記ロック領域を配置しており、前記限界設定部は、2つの前記ロック領域に対応して設定される2つの前記制御限界値のうちの少なくとも一方の再設定を行う請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 前記限界設定部は、前記相対回転位相の制御を行う際に前記スプールが前記保持領域に達したことを、前記位相センサの検知から判定した場合に、前記スプールが前記保持領域に達した際のデューティ比と、前記既定駆動電流とから前記ロック機構が非ロック状態からロック状態に切り換わる境界を領域境界値として取得すると共に、この領域境界値を基準に前記保持領域の方向に設定量だけシフトした値を前記制御限界値として再設定する請求項1又は2に記載の弁開閉時期制御装置。
  4. 前記電磁ソレノイドに流れる駆動電流を検知する電流センサを備え、
    前記制御ユニットが、既定条件下において前記スプールを前記保持領域に設定した際に前記電流センサで検知される既定駆動電流を記憶しており、
    前記限界設定部は、前記相対回転位相の制御を行う際に前記スプールが前記保持領域に達したことを、前記位相センサの検知から判定した場合に、前記既定駆動電流と、前記電流センサで検知される駆動電流とに基づいて前記制御限界値を再設定する請求項1〜3のいずれか一項に記載の弁開閉時期制御装置。
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JP2004116411A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Aisin Seiki Co Ltd 弁開閉時期制御装置の制御機構
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