JP2019085853A - 電動シャッター装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】不法侵入者が建物に近づくことを抑止して防犯性の高い電動シャッター装置を提供すること。【解決手段】電動シャッター装置1は、案内溝40aに沿って移動可能且つ両端部を結ぶ軸線の回りに回転不能とされて案内溝40aに沿った方向にて互いに連結された複数のスラット10、スラット10に連結されていて下枠50に当接する座板11、及び、隣接するスラット10が案内溝40aに沿った方向にて相対移動することに伴って開口するようにスラット10に設けられた開口部12、からなり、窓部Mを開放し又は閉鎖するシャッターカーテン20を備えている。又、電動シャッター装置1は、座板11が下枠50に当接した状態で、隣接するスラット10を相対移動させて開口部12を間欠的に開閉させる開閉制御部63を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、モータがシャッターカーテンの巻き取り及び引き出しを行う電動シャッター装置に関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に開示された開閉体制御システム(以下、「第一従来装置」と称呼する。)が知られている。この第一従来装置では、構造物の開口を閉鎖する開閉体(シャッターカーテン)の動作を携帯情報端末を用いて遠隔操作できるとともに、開閉体(シャッターカーテン)の開閉状態を携帯情報端末を用いて確認することができるようになっている。
又、従来から、例えば、下記特許文献2に開示された建築用電動シャッターにおける防犯装置(以下、「第二従来装置」と称呼する。)も知られている。この第二従来装置では、シャッターカーテンが抉じ開けられたことを検出すると通報する防犯装置を備えており、防犯装置の不作動が診断されるようになっている。
又、従来から、例えば、下記特許文献3に開示された侵入監視領域の開閉システム(以下、「第三従来装置」と称呼する。)も知られている。この第三従来装置では、侵入監視領域の周辺環境の変動を監視する監視センサから出力された情報に基づいて、侵入監視領域に対して開閉自在に設置されたシャッター(シャッターカーテン)を作動させるようになっている。
更に、従来から、例えば、下記特許文献4に開示された遮蔽体ユニット(以下、「第四従来装置」と称呼する。)も知られている。この第四従来装置では、人或いは物体が屋外から住宅開口に接近したことを検知すると、遮蔽体(シャッターカーテン)を自動的に駆動させて住宅開口を閉じるようになっている。
ところで、上記第一従来装置及び上記第二従来装置では、シャッターカーテンの破損を検知して通報するようになっているため、悪意を持った不法侵入者が建物の敷地内に侵入して実際にシャッターカーテンを破損させてしまう。又、上記第三従来装置及び上記第四従来装置では、不法侵入者が建物の敷地内に侵入したことを検知してシャッターカーテンを閉めるように作動する。上記第一従来装置〜上記第四従来装置では、不法侵入者が敷地内に侵入した場合であっても、シャッターカーテンが閉じられた状態になるので、不法侵入者が建物内に侵入することは防止することができる。しかしながら、敷地内に侵入した不法侵入者は、シャッターカーテンを破損させる可能性が高い。従って、不法侵入者が敷地内に侵入することを抑止することが望まれる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。即ち、本発明の目的は、不法侵入者が建物に近づくことを抑止して防犯性の高い電動シャッター装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る電動シャッター装置の発明は、建物の建物開口の一側から他側に向けて延設された案内溝を有するガイドレールと、帯状の両端部が案内溝に係合していて案内溝に沿って移動可能且つ両端部を結ぶ軸線の回りに回転不能とされて案内溝に沿った方向にて互いに連結された複数のスラット、スラットに連結されていて他側に当接する座板、及び、隣接するスラットが案内溝に沿った方向にて相対移動することに伴って開口するようにスラットに設けられた開口部、からなり、建物開口を開放し又は閉鎖するシャッターカーテンと、一側に設けられて、シャッターカーテンのスラットを他側から一側に向けて移動させることによりシャッターカーテンを巻き取るとともにスラットを一側から他側に向けて移動させることによりシャッターカーテンを引き出すモータと、モータを駆動させる駆動回路を介してモータの作動を制御する制御装置と、を備えた電動シャッター装置において、制御装置は、複数のスラットのうちの少なくとも一部の隣接するスラットを相対移動させて開口部を間欠的に開閉させる開閉制御部を有する、ように構成される。
これによれば、開閉制御部は、自動的にモータを駆動させてスラットを相対移動させることにより、開口部を間欠的に開閉させることができ、建物に住人が不在の場合であっても、あたかも建物内に存在する住人が手動操作によってシャッターカーテンの開口部を開閉させているように模して演出することができる。これにより、建物の外部から開閉する開口部を認識させることによって、建物内に住人が存在していると不法侵入者が認識する可能性を高めることができ、その結果、不法侵入者に建物に近づくことを躊躇させることができる。従って、不法侵入者が建物に近づくことを抑止することができて、防犯性を高めることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、以下の実施形態及び各変形例の相互において、互いに同一又は均等である部分には、図中、同一符号を付してある。又、説明に用いる各図は、概念図であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない場合がある。
本実施形態の電動シャッター装置1は、図1に示すように、帯状の複数のスラット10が上下方向に連結されることによって構成されて建物Hの建物開口である窓部Mを開放し又は閉鎖するシャッターカーテン20と、シャッターボックス30と、ガイドレール40及び下枠50と、を備えている。
シャッターボックス30は、建物Hの一側である上部(天井)に設けられており、ドラム31と、モータ32と、を備えている。ドラム31は、シャッターカーテン20の上端部に位置するスラット10と、モータ32と、に連結されている。ドラム31は、モータ32によって正逆方向に回転され、ドラム31の回転に応じて、スラット10(シャッターカーテン20)の引き出し、又は、巻き取りが行われる。モータ32は、ドラム31を駆動する駆動部であり、例えば、直流モータから構成される。
シャッターカーテン20は、帯状のスラット10の両端部が、一側である天井から他側である床面に設置された下枠50に向けて延設された案内溝40aを有して立設されるガイドレール40に対して係合し、案内溝40aによってガイドされる。これにより、スラット10は、案内溝40aに沿って移動可能且つ両端部を結ぶ軸線(図示省略)の回りに回転不能とされる。ドラム31及びドラム31に巻き取られたスラット10(シャッターカーテン20)は、シャッターボックス30内に収容されるようになっている。
シャッターカーテン20は、図1に示すように、複数のスラット10と、床面に固定された下枠50に当接する座板11と、から構成されている。座板11が下枠50(又は、床面)に当接してシャッターカーテン20(電動シャッター装置1)が閉じた場合においては、例えば、モータ32の回転がロックされて、建物Hの外部(室外)から、シャッターカーテン20をシャッターボックス30に向けて、即ち、上方に向けて持ち上げる(巻き取る)ことが不能になる。
本実施形態において、スラット10は、図2及び図3に示すように、可動羽100と、可動羽100が室外の側から重なる固定羽101と、を有している。可動羽100は、上端部に下前フック100aと、上前フック100bと、中前フック100cと、が形成されている。固定羽101は、上端部に上後フック101aと、下端部に下後フック101bと、突起101cと、が形成されている。又、固定羽101は、開口部12が形成されている。
このように可動羽100及び固定羽101から構成されるスラット10は互いに連結されてシャッターカーテン20を形成する。具体的に、図2及び図3にて上側に位置するスラット10の固定羽101に設けられた突起101cと下後フック101bとは、図2及び図3にて下側に位置するスラット10の可動羽100に設けられた上前フック100bに対して係合される。又、室外の側に位置するスラット10の可動羽100の下前フック100aと中前フック100cとは、室内の側に位置する固定羽101に設けられた上後フック101aに対して係合される。これにより、隣接するスラット10同士が連結されて、シャッターカーテン20を構成する。
又、固定羽101は、複数のスリット状の孔から構成される開口部12を有している。開口部12は、可動羽100に覆われるように固定羽101に形成されている。ここで、可動羽100、固定羽101及び開口部12の設けられたスラット10は、シャッターカーテン20を構成する複数のスラット10のうち、少なくとも一つ以上設けられていれば良い。又、固定羽101に設けられる開口部12は、スラット10の幅方向のうち、一部が開口されることによって構成されても良い。更に、開口部12は、スリット孔に金網等が設けられても良い。この場合、可動羽100は、開口部12に応じて一つのスラット10の開口部12毎に幅方向に複数設けられても良いし、幅方向にある複数の開口部12に対して一つの可動羽100が設けられるようにしても良い。
次に、シャッターカーテン20、より具体的には、スラット10の作動を説明する。図1に示すように、座板11が下枠50(他側である床面)に当接した状態で、シャッターカーテン20は、可動羽100を閉じた閉状態又は可動羽100を開いた開状態に切り替えられる。閉状態においては、図2に示すように、可動羽100は、開口部12を覆うように固定羽101に対して少なくとも一部分が当接し、且つ、固定羽101に沿うように閉じる。可動羽100が閉状態である場合、開口部12を介して、室外から室内に向けての光や風の通過が遮断される。
一方、可動羽100が開状態となる場合、図3に示すように、上側のスラット10と下側のスラット10とが上下方向において相対移動することにより、上側のスラット10が下側のスラット10を押圧して、可動羽100が固定羽101に対して角度を有するように開く。これにより、可動羽100が開状態になった場合、可動羽100は開口部12を覆うことがなく、開口部12を介して、室外から室内に向けての光や風の通過が可能になる。尚、可動羽100を開状態又は閉状態に切り替える場合、座板11が下枠50(他側である床面)に当接した状態で行うようにするが、例えば、座板11と下枠50との間に物を挟み、人が通れない程度の隙間を設けた場合であっても、可動羽100を開状態又は閉状態に切り替えることが可能である。
具体的に、可動羽100の開状態を説明すると、シャッターカーテン20が引き出されて建物Hの窓部Mを閉鎖した(電動シャッター装置1を閉じた)状態になった後、更にシャッターカーテン20を引き出すようにモータ32が所定の回転数だけ、例えば、正回転する。この場合、上側のスラット10は下側のスラット10に向けて相対移動し、図3に示すように、上側の可動羽100の突起101cの先端部xが下側の可動羽100の下前フック100aに形成された当接面yの室内の側に向けて押圧する。これにより、下側のスラット10の固定羽101の上後フック101aを支点とし、可動羽100が開状態になる。ここで、上側のスラット10が下側のスラット10に向けて相対移動することによって可動羽100が開状態になるため、図2に示すように、シャッターカーテン20においては、可動羽100が座板11の側からシャッターボックス30に向けて、即ち、下側から上側に向けて順に開状態になる。
又、可動羽100が開状態になった後、シャッターカーテン20を巻き取るようにモータ32が所定の回転数だけ、例えば、逆回転することにより、隣接する上側のスラット10は下側のスラット10から離間する方向(即ち、上側)に相対移動する。これにより、上側の可動羽100の突起101cの先端部xが下側の可動羽100の下前フック100aに形成された当接面yから離間する。従って、可動羽100は、図2に示す閉状態になる。
又、電動シャッター装置1は、図1に示すように、制御装置60を備えている。制御装置60は、図4に具体的に示すように、操作部61と、検出部62と、開閉制御部63と、駆動回路64と、から構成される。
操作部61は、開閉制御部63に、有線又は無線により接続されている。操作部61は、住人によって操作される開スイッチ61a、停止スイッチ61b、閉スイッチ61c、及び、選択部としての在宅演出モード選択スイッチ61dを備えている。
開スイッチ61aは、シャッターカーテン20を巻き上げて電動シャッター装置1を開ける、或いは、住人が手動操作によって可動羽100を閉状態とするスイッチである。停止スイッチ61bは、シャッターカーテン20の引き出し作動又は巻き上げ作動を停止するスイッチである。閉スイッチ61cは、シャッターカーテン20を引き出して電動シャッター装置1を閉める、或いは、住人が手動操作によって可動羽100を開状態とするスイッチである。在宅演出モード選択スイッチ61dは、後述する在宅演出モードを実行させるスイッチである。そして、開スイッチ61a、停止スイッチ61b、閉スイッチ61c、及び、在宅演出モード選択スイッチ61dは、住人によって操作されると、開閉制御部63に対して、それぞれ、スイッチに応じた信号であるスイッチ信号を出力する。
検出部62は、開閉制御部63に、有線又は無線により接続されている。検出部62は、当接検知センサ62aと、建物H(部屋)の内部に設けられる室内人感センサ62bと、建物Hの外部に設けられる室外人感センサ62cと、から構成される。
当接検知センサ62aは、シャッターカーテン20の座板11が下枠50(他側である床面)に当接したことを検知する。当接検知センサ62aは、例えば、モータ32に内蔵されたエンコーダ(図示省略)から、モータ32が所定量回転する毎に出力される位置パルスを取得する。ここで、位置パルスは、モータ32の回転速度が遅くなるにつれてパルス幅が大きくなり、モータ32の回転速度が速くなるにつれてパルス幅が小さくなる。従って、当接検知センサ62aは、取得した位置パルスのパルス幅に応じて、モータ32の回転速度(回転数)、換言すれば、モータ32の負荷を検出する。尚、当接検知センサ62aは、位置パルスをカウントすることにより、モータ32の回転速度(回転数)、換言すれば、モータ32の負荷を検出しても良い。当接検知センサ62aは、検出したモータ32の回転速度(回転数)を検出結果として開閉制御部63に出力する。
室内人感センサ62bは、室内に住人が存在しているか否かを検知する。室内人感センサ62bは、例えば、近赤外線を出射するとともに物体によって反射された近赤外線を取得する。室内に存在する住人が動くことにより、近赤外線の反射状態が異なるため、室内人感センサ62bは、近赤外線の反射状態の変化に応じて、室内に住人が存在しているか否かを検出する。室内人感センサ62bは、検出した住人の存在の有無を検出結果として開閉制御部63に出力する。
室外人感センサ62cは、建物Hの存在する敷地Sの境界(例えば、門扉等、図10を参照。)に設けられて、門扉等に敷地Sの外部から接近する人が存在しているか否かを検知する。室外人感センサ62cは、例えば、近赤外線を出射するとともに物体によって反射された近赤外線を取得する。門扉等の近傍であって敷地Sの外部に存在する人が動くことにより、近赤外線の反射状態が異なるため、室外人感センサ62cは、近赤外線の反射状態の変化に応じて、門扉等の近傍の敷地Sの外部に人が存在しているか否かを検出する。室外人感センサ62cは、検出した敷地Sの外部における人の存在の有無を検出結果として開閉制御部63に出力する。
開閉制御部63は、CPU、ROM、RAM、タイマ、各種インターフェース、外部記憶装置等(何れも図示省略)を備えたマイクロコンピュータを主要構成部品とし、操作部61のスイッチの操作に応じて、又は、自動的にモータ32の駆動を制御する。具体的に、開閉制御部63は、シャッターカーテン20(電動シャッター装置1)を閉める「閉モード」、シャッターカーテン20(電動シャッター装置1)を閉じた状態で可動羽100を開状態又は閉状態とする「開閉モード」、シャッターカーテン20(電動シャッター装置1)を開ける「開モード」をそれぞれ実行する。又、後に詳述するように、開閉制御部63は、シャッターカーテン20(電動シャッター装置1)が閉められた状態で、在宅する住人が手動操作により可動羽100を開閉する手動開閉動作を模して可動羽100を自動的に開閉する「在宅演出モード」を実行する。開閉制御部63は、上記各モードに応じた指令を駆動回路64に出力する。
ここで、開閉制御部63は、住人によって操作部61の開スイッチ61aが操作された場合、即ち、開モードの場合、モータ32の逆転駆動によりシャッターカーテン20をドラム31に巻き取らせて上昇させる指令(以下、「開指令」と称呼する。)を駆動回路64に出力する。又、開閉制御部63は、住人によって操作部61の閉スイッチ61cが操作された場合、即ち、閉モードの場合、モータ32の正転駆動によりシャッターカーテン20をドラム31から引き出させて下降させる指令(以下、「閉指令」と称呼する。)を駆動回路64に出力する。更に、開指令又は閉指令を出力しているときに、住人によって操作部61の停止スイッチ61bが操作された場合、或いは、座板11が下枠50(床面)に当接した場合、モータ32の駆動を停止させる指令(以下、「停止指令」と称呼する。)を駆動回路64に出力する。
尚、開閉制御部63は、閉モードにおいて、検出部62の当接検知センサ62aからモータ32の回転速度(回転数)を一定周期毎に取得する。開閉制御部63は、取得した回転速度(回転数)が予め設定された全閉閾値以上であるか否かを判定し、シャッターカーテン20が閉状態であるか否かを検出する。全閉閾値は、シャッターカーテン20(即ち、電動シャッター装置1)が閉じられたことを判定する値であり、シャッターカーテン20の座板11が下枠50(他側である床面)に当接したときのモータ32の回転速度(回転数)の値である。全閉閾値は、可動羽100が閉状態から開状態になるまでのシャッターカーテン20(より詳しくは、複数のスラット10)の移動距離に応じて決定される。
そして、開閉制御部63は、当接検知センサ62aから取得した回転速度(回転数)が全閉閾値以下の場合、シャッターカーテン20の座板11が下枠50(床面)に当接したと判定する。この場合、開閉制御部63は、駆動回路64に停止指令を出力することにより、モータ32即ちシャッターカーテン20の動作を停止させる。
又、開閉制御部63は、開閉モード又は在宅演出モードにおいて、モータ32を正転駆動させて、スラット10の可動羽100を開状態とする指令(以下、「開方向旋回指令」と称呼する。)を駆動回路64に出力する。更に、開閉制御部63は、開閉モード又は在宅演出モードにおいて、モータ32を逆転駆動させて、スラット10の可動羽100を閉状態とする指令(以下、「閉方向旋回指令」と称呼する。)を駆動回路64に出力する。
ここで、開方向旋回指令は、モータ32の回転速度(回転数)が全閉閾値以下になっている状態で、モータ32を所定の回転数だけ正回転させる指令、即ち、モータ32にスラット10の可動羽100を開方向に作動させて開状態にする指令である。又、閉方向旋回指令は、モータ32の回転速度(回転数)が全閉閾値以下になっている状態で、モータ32を所定の回転数だけ逆回転させる指令、即ち、モータ32にスラット10の可動羽100を閉方向に作動させて閉状態にする指令である。
駆動回路64は、開閉制御部63から出力された上記各指令を取得する。駆動回路64は、各指令のうち、取得した指令に応じて、例えば、モータ32に供給する電力(電流)を制御し、モータ32を正転駆動又は逆転駆動させる。
次に、電動シャッター装置1の制御装置60、より詳しくは、開閉制御部63による在宅演出モードについて、図5のフローチャートに基づいて詳細に説明する。この在宅演出モードは、シャッターカーテン20(電動シャッター装置1)が閉じた状態、即ち、シャッターカーテン20の座板11が下枠50(他側である床面)に当接しており、室外の側からシャッターカーテン20を持ち上げることが不能な状態において実行される。
開閉制御部63(より詳しくは、開閉制御部63のCPU。以下、同じ。)は、図5の在宅演出制御プログラムをステップS10にて実行を開始すると、ステップS11に進む。
続くステップS11においては、開閉制御部63は、住人によって在宅演出モード選択スイッチ61dが操作されて在宅演出モードが設定されているか否かを判定する。即ち、開閉制御部63は、在宅演出モード選択スイッチ61dから取得したスイッチ信号が住人によって在宅演出モードが選択されたことを表すオン状態であれば、「Yes」と判定してステップS12に進む。一方、開閉制御部63は、在宅演出モード選択スイッチ61dから取得したスイッチ信号が住人によって在宅演出モードが選択されていないことを表すオフ状態であれば、「No」と判定し、スイッチ信号がオン状態となるまで繰り返しステップS11を実行する。
ステップS12においては、開閉制御部63は、建物H内に住人が不在であるか否かを判定する。即ち、開閉制御部63は、室内人感センサ62bから取得した検出結果を用いて、例えば、住人が外出しており、建物H内に住人が不在であれば、「Yes」と判定してステップS13に進む。一方、開閉制御部63は、室内人感センサ62bから取得した検出結果を用いて、建物H内に住人が在宅していれば、「No」と判定して前記ステップS11に戻る。そして、開閉制御部63は、在宅演出モードが設定され、且つ、住人が不在となるまで、繰り返し、前記ステップS11及びステップS12を繰り返し実行する。
ステップS13においては、開閉制御部63は、予め設定された設定時間に従って、開閉モードを実行する。具体的に、開閉制御部63は、閉モードの実行によって座板11が下枠50(床面)に当接してシャッターカーテン20を閉めた状態にある電動シャッター装置1において、開閉モードを実行する。このため、開閉制御部63は、スラット10の可動羽100を、手動開閉動作を模して繰り返し、閉状態から開状態に、及び、開状態から閉状態になるように、開方向旋回指令及び閉方向旋回指令を駆動回路64に出力する。
駆動回路64は、開閉制御部63から繰り返し出力される開方向旋回指令及び閉方向旋回指令に基づき、モータ32を所定の回転数だけ正回転又は逆回転させる。これにより、開閉制御部63から開方向旋回指令が出力された場合には、モータ32が所定の回転数だけ正回転することにより、スラット10の可動羽100は閉状態から開状態になる。又、手動開閉動作を模して、一定時間が経過した後に、開閉制御部63から閉方向旋回指令が出力された場合には、モータ32が所定の回転数だけ逆回転することにより、スラット10の可動羽100は開状態から閉状態になる。
このように、スラット10の可動羽100が開状態と閉状態とを繰り返すことは、例えば、建物Hの敷地外から目視や作動音により確認することができる。特に、夜間であれば、外出する住人が室内の照明を点けておくことにより、室内の光が固定羽101に設けられた開口部12を介して外部に漏れたり遮光されたりするため、可動羽100の開状態と閉状態とが繰り返されていることを容易に確認することができる。これにより、開閉制御部63は、建物H内には住人が不在であるにも拘らず、あたかも住人が在宅しているかのように、シャッターカーテン20の動作を演出することができる。
そして、開閉制御部63は、予め設定された設定時間において、上述した開閉モードを実行すると、ステップS14に進む。
ステップS14においては、開閉制御部63は、在宅演出モードを終了するか否かを判定する。具体的に、開閉制御部63は、予め設定された設定時間が経過した場合には、「Yes」と判定してステップS15に進む。或いは、開閉制御部63は、帰宅した住人によって在宅演出モード選択スイッチ61dが操作され、在宅演出モード選択スイッチ61dからのスイッチ信号がオフ状態であれば、「Yes」と判定してステップS15に進む。そして、ステップS15において、開閉制御部63は、在宅演出制御プログラムの実行を終了する。
一方、開閉制御部63は、予め設定された設定時間が経過していない場合には、「No」と判定して前記ステップS11に戻り、前記ステップS11以降の各ステップ処理を実行する。或いは、予め設定された設定時間が経過し、且つ、在宅演出モード選択スイッチ61dからのスイッチ信号がオン状態のままであれば、「No」と判定して前記ステップS11に戻り、前記ステップS11以降の各ステップ処理を実行する。
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態の電動シャッター装置1は、建物Hの建物開口としての窓部Mの一側(天井側)から他側(床面側)に設置された下枠50に向けて延設された案内溝40aを有するガイドレール40と、帯状の両端部が案内溝40aに係合していて案内溝40aに沿って移動可能且つ両端部を結ぶ軸線の回りに回転不能とされて案内溝40aに沿った方向にて互いに連結された複数のスラット10、スラット10に連結されていて他側(下枠50)に当接する座板11、及び、隣接するスラット10が案内溝40aに沿った方向にて相対移動することに伴って開口するようにスラット10に設けられた開口部12、からなり、窓部Mを開放し又は閉鎖するシャッターカーテン20と、一側(天井側)に設けられて、シャッターカーテン20のスラット10を他側(下枠50)から一側(天井側)に向けて移動させることによりシャッターカーテン20を巻き取るとともにスラット10を一側(天井側)から他側(下枠50)に向けて移動させることによりシャッターカーテン20を引き出すモータ32と、モータ32を駆動させる駆動回路64を介してモータ32の作動を制御する制御装置60と、を備える。
電動シャッター装置1において、制御装置60は、複数のスラット10のうちの少なくとも一部の隣接するスラット10を相対移動させて開口部12を間欠的に開閉させる開閉制御部63を有する、ように構成される。この場合、開閉制御部63は、座板11が他側(下枠50)に当接した状態で、複数のスラット10のうちの少なくとも一部の隣接するスラット10を相対移動させて開口部12を間欠的に開閉させる。
これらの場合、より具体的に、スラット10は、開口部12を有する固定羽101と、固定羽101に重なるように連結されていて、隣接するスラット10が案内溝40aに沿って互いに離間する方向に相対移動することに伴って開口部12を閉じるとともにスラット10が案内溝40aに沿って互いに接近する方向に相対移動することに伴って開口部12を開く可動羽100と、を有する。
これらによれば、開閉制御部63は、スラット10を相対移動させることにより開口部12を間欠的に開閉させることができ、建物Hに住人が不在の場合であっても、自動的にモータ32を駆動させて、あたかも建物H内に存在する住人が手動操作によってシャッターカーテン20の開口部12を開閉させているように模して、即ち、手動開閉動作を模した在宅演出モードによって演出することができる。これにより、建物Hの外部から開閉する開口部12を認識することによって建物H内に住人が存在していると不法侵入者が認識する可能性を高め、その結果、不法侵入者に建物Hに近づくことを躊躇させることができる。従って、不法侵入者が建物Hに近づくことを抑止することができて、防犯性を高めることができる。尚、上記実施形態においては、開閉制御部63は、座板11が下枠50(他側である床面)に当接している場合において開口部12を間欠的に開閉させるようにした。しかしながら、開閉制御部63は、座板11が下枠50(他側である床面)から人が通れない程度の隙間を有している場合であっても開口部12を間欠的に開閉させることが可能である。この場合においても、不法侵入者が建物Hに近づくことを抑止することができるため、防犯性を高めることができる。
又、開口部12の開閉に際してシャッターカーテンの巻き取り及び引き出しを行うモータ32を正回転又は逆回転させることのみで、開口部12を開閉することができる。従って、例えば、開口部12を開閉させるためのモータ(アクチュエータ)を備えた開閉機構を別途設ける必要がなく、電動シャッター装置1を安価に製造することができる。
これらの場合、制御装置60は、開口部12を間欠的に開閉させることを選択する選択部としての在宅演出モード選択スイッチ61dを備えており、開閉制御部63は、在宅演出モード選択スイッチ61dの操作に応じて、開口部12を間欠的に開閉させる。
これによれば、住人は、建物Hから外出して不在になる場合に、在宅演出モードを選択することにより、開閉制御部63は、在宅演出モードによって手動開閉動作を模して開口部12を間欠的に開閉させることができる。従って、不在時において、不法侵入者が建物Hに近づくことを抑止することができて、防犯性を高めることができる。
これらの場合、開閉制御部63は、定期的に開口部12を繰り返し開閉させることができる。これによれば、開閉制御部63が開口部12を定期的に繰り返し開閉させることにより、不法侵入者が開口部12の開閉を認識する機会を増やすことができ、その結果、不法侵入者が建物Hに近づくことをより抑止することができる。従って、より防犯性を高めることができる。
<第一変形例>
上記実施形態においては、制御装置60の開閉制御部63は、図5に示す在宅演出制御プログラムを実行することにより、在宅演出モードにおいて、スラット10の可動羽100を開状態から閉状態、及び、閉状態から開状態に一定時間が経過する毎に移行させる同一のパターンで繰り返すようにした。これに代えて、開閉制御部63が、在宅演出モードにおいて、スラット10の可動羽100を開状態から閉状態に移行させる時間、及び、閉状態から開状態に移行する時間をランダムに変更したり、スラット10の可動羽100の固定羽101に対する開量を変更したりすることも可能である。以下、この第一変形例を説明する。
上記実施形態においては、制御装置60の開閉制御部63は、図5に示す在宅演出制御プログラムを実行することにより、在宅演出モードにおいて、スラット10の可動羽100を開状態から閉状態、及び、閉状態から開状態に一定時間が経過する毎に移行させる同一のパターンで繰り返すようにした。これに代えて、開閉制御部63が、在宅演出モードにおいて、スラット10の可動羽100を開状態から閉状態に移行させる時間、及び、閉状態から開状態に移行する時間をランダムに変更したり、スラット10の可動羽100の固定羽101に対する開量を変更したりすることも可能である。以下、この第一変形例を説明する。
この第一変形例においては、開閉制御部63は、「閉モード」、「開モード」及び「開閉モード」に加えて、「開閉調整モード」を実行する。「開閉調整モード」は、開閉モードの実行中において、スラット10の可動羽100の開量を全開である第一状態よりも小さい半開である第二状態にするモードである。そして、開閉制御部63は、開閉調整モードにおいて、スラット10の可動羽100を全開の状態から開量を小さくして開状態とする指令(以下、「開量調整指令」と称呼する。)を駆動回路64に出力する。
ここで、開量調整指令は、可動羽100を第一状態である全開にするようにモータ32を所定の回転数だけ正回転させた状態から、所定の回転数よりも少ない回転数だけ逆回転させて可動羽100を第二状態である半開にする指令、即ち、モータ32にスラット10の可動羽100を閉方向に作動させて開量を調整する指令である。開閉調整モードが実行された場合のシャッターカーテン20は、座板11の側となる下部の複数のスラット10の可動羽100のみが全開(第一状態)、又は、スラット10の可動羽100の全部が全開よりも小さな開量となる半開(第二状態)になる。
この第一変形例においては、開閉制御部63は、図6に示す在宅演出制御プログラムを実行する。尚、この第一変形例においても、在宅演出モードは、シャッターカーテン20(電動シャッター装置1)が閉じた状態であり、室外の側からシャッターカーテン20を持ち上げることが不能な状態において実行される。
開閉制御部63は、ステップS20にて第一変形例の在宅演出制御プログラムの実行を開始すると、ステップS21に進む。ステップS21においては、上記実施形態の在宅演出制御プログラムにおける前記ステップS11と同様に、開閉制御部63は、住人によって在宅演出モードが設定されているか否かを判定する。開閉制御部63は、在宅演出モードが選択されていれば、「Yes」と判定してステップS22に進む。一方、開閉制御部63は、在宅演出モードが選択されていなければ、「No」と判定し、スイッチ信号がオン状態となるまで繰り返しステップS21を実行する。
ステップS22においては、開閉制御部63は、スラット10の可動羽100を開状態又は閉状態とする開閉モードと、可動羽100の開量を全開(第一状態)よりも小さくした半開(第二状態)とする開閉調整モードと、をランダムに切り替えて実行する。具体的に、開閉制御部63は、閉モードの実行によって座板11が下枠50(床面)に当接してシャッターカーテン20を閉めた状態にある電動シャッター装置1において、開閉モードと開閉調整モードとをランダムに実行する。
このため、開閉制御部63は、例えば、スラット10の可動羽100を閉状態から開状態になるように開方向旋回指令を駆動回路64に出力し、その後、不定期的に(ランダムに)可動羽100を半開になるように開量調整指令を駆動回路64に出力し、更にその後、可動羽100を開状態から閉状態になるように閉方向旋回指令を駆動回路64に出力する。又、開閉制御部63は、例えば、スラット10の可動羽100を閉状態から開状態になるように開方向旋回指令を駆動回路64に出力した後、不定期的に(ランダムに)、可動羽100を開状態から閉状態になるように閉方向旋回指令を駆動回路64に出力する。
駆動回路64は、開閉制御部63から不定期的に(ランダムに)出力される開方向旋回指令、開量調整指令及び閉方向旋回指令に基づき、モータ32を正回転又は逆回転させる。これにより、開閉制御部63から開方向旋回指令が出力された場合には、モータ32が所定の回転数だけ正回転することにより、スラット10の可動羽100は閉状態から開状態になる。又、開閉制御部63から開量調整指令が出力された場合には、モータ32が所定の回転数よりも少ない回転数だけ逆回転又は正回転することにより、スラット10の可動羽100の開量を小さくすることができる。更に、住人によるスラット10の可動羽100の開閉を模して、一定時間が経過した後に、開閉制御部63から閉方向旋回指令が出力された場合には、モータ32が所定の回転数だけ逆回転することにより、スラット10の可動羽100は開状態から閉状態になる。
このように、スラット10の可動羽100が開状態(全開又は半開)と閉状態とを繰り返すことは、例えば、建物Hの敷地外から目視や作動音により確認することができる。特に、夜間であれば、外出する住人が室内の照明を点けておくことにより、室内の光が固定羽101に設けられた開口部12を介して外部に漏れたり遮光されたりするため、可動羽100の開状態(全開又は半開)と閉状態とが繰り返されていることを容易に確認することができる。これにより、建物H内には住人が不在であるにも拘らず、あたかも住人が在宅しているかのように、より自然に演出することができる。
そして、開閉制御部63は、予め設定された設定時間において、上述した開閉モードを実行すると、ステップS23に進む。
ステップS23においては、開閉制御部63は、在宅演出モードを終了するか否かを判定する。具体的に、開閉制御部63は、予め設定された設定時間が経過した場合には、「Yes」と判定してステップS24に進む。或いは、開閉制御部63は、帰宅した住人によって在宅演出モード選択スイッチ61dが操作され、在宅演出モード選択スイッチ61dからのスイッチ信号がオフ状態であれば、「Yes」と判定してステップS24に進む。そして、ステップS24において、開閉制御部63は、在宅演出制御プログラムの実行を終了する。
一方、開閉制御部63は、予め設定された設定時間が経過していない場合には、「No」と判定して前記ステップS21に戻り、前記ステップS21以降の各ステップ処理を実行する。或いは、予め設定された設定時間が経過し、且つ、在宅演出モード選択スイッチ61dからのスイッチ信号がオン状態のままであれば、「No」と判定して前記ステップS21に戻り、前記ステップS21以降の各ステップ処理を実行する。
以上の説明からも理解できるように、上記第一変形例の電動シャッター装置1においては、開閉制御部63が、モータ32の回転数を異ならせて隣接するスラット10を相対移動させることにより、開口部12を全開とする第一状態と、開口部12を全開よりも小さい半開とする第二状態と、により、開口部12を間欠的に開閉させることができる。又、開閉制御部63は、不定期的に(ランダムに)、開口部12を繰り返し開閉させることができる。
これらにより、この第一変形例においては、実際に住人が行う手動操作による手動開閉動作より自然に演出して(模して)、開閉制御部63が開口部12を開閉させることができるため、より確実に不法侵入者に建物Hに近づくことを躊躇させることができる。従って、不法侵入者が建物Hに近づくことを効果的に抑止することができて、防犯性をより高めることができる。
(第二変形例)
上記実施形態及び上記第一変形例においては、可動羽100及び固定羽101を有し、且つ、固定羽101に開口部12の設けられた複数のスラット10から構成されるシャッターカーテン20を備えた電動シャッター装置1を用いるようにした。これに代えて、図7に示すように、複数のスラット13が連結部材14によって上下方向の遊びを有して連結され、且つ、連結部材14に開口部15の設けられたシャッターカーテン20を備えた電動シャッター装置1を用いることも可能である。
上記実施形態及び上記第一変形例においては、可動羽100及び固定羽101を有し、且つ、固定羽101に開口部12の設けられた複数のスラット10から構成されるシャッターカーテン20を備えた電動シャッター装置1を用いるようにした。これに代えて、図7に示すように、複数のスラット13が連結部材14によって上下方向の遊びを有して連結され、且つ、連結部材14に開口部15の設けられたシャッターカーテン20を備えた電動シャッター装置1を用いることも可能である。
この第二変形例における電動シャッター装置1においても、シャッターカーテン20は、上記実施形態及び第一変形例と同様に、帯状のスラット13の幅方向の両端部が床面に設置された下枠50から天井部分にかけて立設されるガイドレール40に係合され、案内溝40aによってガイドされる。これにより、スラット13は、案内溝40aに沿って移動可能且つ両端部を結ぶ軸線(図示省略)の回りに回転不能とされる。そして、ドラム31及びドラム31に巻き取られたスラット13(シャッターカーテン20)は、シャッターボックス30内に収容されるようになっている。
この第二変形例におけるシャッターカーテン20は、図7に示すように、複数のスラット13と、下枠50(床面)に当接する座板16と、から構成されている。これにより、この第二変形例においても、座板16が下枠50(床面)に当接してシャッターカーテン20(電動シャッター装置1)が閉じられた場合においては、例えば、モータ32の回転がロックされて、建物Hの外部(室外)から、シャッターカーテン20をシャッターボックス30に向けて、即ち、上方に向けて持ち上げる(巻き取る)ことが不能になる。
この第二変形例において、シャッターカーテン20を構成する複数のスラット13は、それぞれ、図8及び図9に示すように、上側に位置するスラット13と下側に位置するスラット13とが、連結部材14によって上下方向に遊びを有して連結される。そして、連結部材14には、複数のスリット状の孔から構成される開口部15が形成される。ここで、開口部15を有する連結部材14は、シャッターカーテン20を構成する複数の連結部材14のうち、少なくとも一つ以上設けられていれば良い。又、開口部15は、連結部材14(スラット13)の幅方向のうち、一部が開口されることによって構成されても良い。更に、開口部15は、スリット孔に金網等が設けられても良い。
次に、第二変形例における電動シャッター装置1の作動を説明する。「閉モード」においては、制御装置60の開閉制御部63は、閉指令を駆動回路64に出力することにより、モータ32が正転駆動してシャッターカーテン20が引き出される。これにより、座板16が下枠50(床面)に当接するとともに各スラット13が上下方向にて互いに接触した状態になり、電動シャッター装置1が閉じた状態になる。「開モード」においては、開閉制御部63は、開指令を駆動回路64に出力することにより、モータ32が逆転駆動してシャッターカーテン20が巻き取られる。
又、「開閉モード」においては、開閉制御部63は、上記実施形態及び上記第一変形例における「開方向旋回指令」に相当する「離間指令」、又は、「閉方向旋回指令」に相当する「接近指令」を駆動回路64に出力することにより、シャッターカーテン20が閉じた状態で、モータ32が所定の回転数だけ(連結部材14の遊びの分だけ)逆回転して各スラット13を互いに離間させる。これにより、開閉制御部63が離間指令を出力した場合には、図8に示すように、スラット13同士が上下方向にて互いに離間して開口部15が露出する開状態になる。開状態においては、開口部15を介して室外から室内に向けて光や風の通過が可能となる。一方、開閉制御部63が接近指令を出力した場合には、図9に示すように、スラット13同士が上下方向にて互いに接触して開口部15が露出しない閉状態になる。閉状態においては、開口部15を介して室外から室内に向けて光や風の通過が遮断される。尚、開口部15を開状態又は閉状態に切り替える場合、座板11が下枠50(他側である床面)に当接した状態で行うようにするが、例えば、座板11と下枠50との間に人が通れない程度の隙間を設けた場合であっても、開口部15を開状態又は閉状態に切り替えることが可能である。
更に、「開閉調整モード」においては、開閉制御部63は、離間したスラット13同士の間隔を小さくして全開(第一状態)の開口部15の露出量よりも小さい半開(第二状態)の露出量となるように、上記第一変形例における「開量調整指令」に相当する「間隔調整指令」を駆動回路64に出力する。これにより、開口部15の全体を露出させるようにスラット13同士が最大に離間した全開(第一状態)において、モータ32を所定の回転数よりも少ない回転数だけ正回転させてスラット13同士を接近させ、開口部15を全開(第一状態)の露出量よりも小さい露出量となる半開(第二状態)にする。又は、スラット13同士が互いに接触した閉状態において、モータ32を所定の回転数よりも少ない回転数だけ逆回転させてスラット13同士を離間させて、開口部15を露出量の小さい半開(第二状態)にする。尚、第二変形例においては、開閉調整モードが実行された場合のシャッターカーテン20は、シャッターボックス30の側となる上部の複数のスラット13の開口部15のみが全開(第一状態)、又は、開口部15の全部が半開(第二状態)になる。
従って、開閉制御部63が、図5に示す上記実施形態の在宅演出制御プログラム、又は、図6に示す上記第一変形例の在宅演出制御プログラムを実行することにより、第二変形例の電動シャッター装置1を用いて上記実施形態及び上記第一変形と同様に「在宅演出モード」を実行することができる。従って、この第二変形例においても、上記実施形態及び上記第一変形例と同様の効果が得られる。
(第三変形例)
上記実施形態及び上記各変形例においては、開閉制御部63は、在宅演出モード選択スイッチ61dからオン状態のスイッチ信号を取得した場合に、図5又は図6に示した在宅演出制御プログラムを実行するようにした。これに代えて、開閉制御部63が室外人感センサ62cから人を検知したことを表す検出結果を取得することに応じて、在宅演出モードを実行することも可能である。以下、この第三変形例を説明する。
上記実施形態及び上記各変形例においては、開閉制御部63は、在宅演出モード選択スイッチ61dからオン状態のスイッチ信号を取得した場合に、図5又は図6に示した在宅演出制御プログラムを実行するようにした。これに代えて、開閉制御部63が室外人感センサ62cから人を検知したことを表す検出結果を取得することに応じて、在宅演出モードを実行することも可能である。以下、この第三変形例を説明する。
室外人感センサ62cは、図10に示すように、例えば、建物Hの外部(室外)であって敷地Sの門扉に設置される。これにより、室外人感センサ62cは、人が門扉に近づいた場合、検出結果を制御装置60の開閉制御部63に出力する。
この第三変形例においては、在宅演出モードは、室外人感センサ62cから開閉制御部63に検出結果が入力されると設定される。具体的に、図5に示す在宅演出制御プログラムを実行している場合、開閉制御部63は、前記ステップS11にて、室外人感センサ62cから検出信号を取得していれば、在宅演出モードが設定されるため、「Yes」と判定し、上記実施形態と同様に、前記ステップS12以降の各ステップ処理を実行する。又、図6に示す在宅演出制御プログラムを実行している場合、開閉制御部63は、前記ステップS21にて、室外人感センサ62cから検出結果を取得していれば、在宅演出モードが設定されるため、「Yes」と判定し、上記第一変形例と同様に、前記ステップS22以降の各ステップ処理を実行する。
これにより、この第三変形例においては、住人が在宅演出モード選択スイッチ61dを操作しなくても、室外人感センサ62cが敷地Sの外部にて門扉に近づく人を検知することに連動して、自動的に在宅演出モードが設定される。そして、開閉制御部63は、在宅演出モードの設定に応じて、図5及び図6に示す在宅演出制御プログラムを実行することができる。従って、この第三変形例においても、上記実施形態及び上記各変形例と同様の効果が得られる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態及び各変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態においては、制御装置60の開閉制御部63が在宅演出制御プログラムの前記ステップS12を実行するようにした。これに代えて、上記第一変形例と同様に、前記ステップS12の実行を省略することも可能である。これにより、住人が在宅しているか否かに拘わらず、住人が在宅演出モードを選択することで、開閉制御部63はスラット10の可動羽100を開閉モードにより作動させることができる。従って、侵入者の敷地内への侵入を抑止することができ、防犯効果を高めることができる。
又、上記実施形態においては、住人が不在の場合、即ち、室内人感センサ62bの検出結果に応じて、在宅演出モードを実行するようにした。これに代えて、住人が在宅している場合にも、在宅演出モードを実行することが可能である。この場合、例えば、図5に示す在宅演出制御プログラムにおける前記ステップS12を省略したり、或いは、住人が別室(例えば、風呂や寝室等)に移動して室内に不在となったりする場合にも在宅演出モードを実行することができる。
更に、上記実施形態及び上記各実施形態においては、開閉制御部63が、操作部61の在宅演出モード選択スイッチ61dからオン状態のスイッチ信号を取得した場合、或いは、室外人感センサ62cから検出結果を取得した場合に、図5又は図6に示す在宅演出制御プログラムを実行して在宅演出モードを実行するようにした。これに代えて、又は、加えて、例えば、住人が建物Hから外出する際に玄関が施錠された、より具体的に、住人がカードキー等を用いて玄関を施錠したことに起因して、開閉制御部63が、図5又は図6に示す在宅演出制御プログラムを実行して在宅演出モードを実行することも可能である。
1…電動シャッター装置、10…スラット、11…座板、12…開口部、13…スラット、14…連結部材、15…開口部、16…座板、20…シャッターカーテン、30…シャッターボックス、31…ドラム、32…モータ、40…ガイドレール、40a…案内溝、50…下枠、60…制御装置、61…操作部、61a…開スイッチ、61b…停止スイッチ、61c…閉スイッチ、61d…在宅演出モード選択スイッチ(選択部)、62…検出部、62a…当接検知センサ、62b…室内人感センサ、62c…室外人感センサ、63…開閉制御部、64…駆動回路、100…可動羽、100a…下前フック、100b…上前フック、100c…中前フック、101…固定羽、101a…上後フック、101b…下後フック、101c…突起、H…建物、S…敷地、M…窓部(建物開口)、x…先端部、y…当接面
Claims (8)
- 建物の建物開口の一側から他側に向けて延設された案内溝を有するガイドレールと、
帯状の両端部が前記案内溝に係合していて前記案内溝に沿って移動可能且つ前記両端部を結ぶ軸線の回りに回転不能とされて前記案内溝に沿った方向にて互いに連結された複数のスラット、前記スラットに連結されていて前記他側に当接する座板、及び、隣接する前記スラットが前記案内溝に沿った方向にて相対移動することに伴って開口するように前記スラットに設けられた開口部、からなり、前記建物開口を開放し又は閉鎖するシャッターカーテンと、
前記一側に設けられて、前記シャッターカーテンの前記スラットを前記他側から前記一側に向けて移動させることにより前記シャッターカーテンを巻き取るとともに前記スラットを前記一側から前記他側に向けて移動させることにより前記シャッターカーテンを引き出すモータと、
前記モータを駆動させる駆動回路を介して前記モータの作動を制御する制御装置と、を備えた電動シャッター装置において、
前記制御装置は、
前記複数の前記スラットのうちの少なくとも一部の隣接する前記スラットを相対移動させて前記開口部を間欠的に開閉させる開閉制御部を有する、ように構成された電動シャッター装置。 - 前記開閉制御部は、
前記座板が前記他側に当接した状態で、前記複数の前記スラットのうちの少なくとも一部の隣接する前記スラットを相対移動させて前記開口部を間欠的に開閉させる、請求項1に記載の電動シャッター装置。 - 前記制御装置は、
前記開口部を間欠的に開閉させることを選択する選択部を備えており、
前記開閉制御部は、
前記選択部の操作に応じて、前記開口部を間欠的に開閉させる、請求項1又は請求項2に記載の電動シャッター装置。 - 前記制御装置は、
少なくとも前記建物の外部における人の存在を検出する検出部を備えており、
前記開閉制御部は、
前記検出部による検出結果に応じて、前記開口部を間欠的に開閉させる、請求項1又は請求項2に記載の電動シャッター装置。 - 前記開閉制御部は、
定期的に、又は、不定期的に、前記開口部を繰り返し開閉させる、請求項1乃至請求項4のうちの何れか一項に記載の電動シャッター装置。 - 前記開閉制御部は、
前記モータの回転数を異ならせて隣接する前記スラットを相対移動させることにより、前記開口部を全開とする第一状態と、前記開口部を前記全開よりも小さい半開とする第二状態と、により、前記開口部を間欠的に開閉させる、請求項1乃至請求項5のうちの何れか一項に記載の電動シャッター装置。 - 前記スラットは、
前記開口部を有する固定羽と、
前記固定羽に重なるように連結されていて、隣接する前記スラットが前記案内溝に沿って互いに離間する方向に相対移動することに伴って前記開口部を閉じるとともに前記スラットが前記案内溝に沿って互いに接近する方向に相対移動することに伴って前記開口部を開く可動羽と、を有する、請求項1乃至請求項6のうちの何れか一項に記載の電動シャッター装置。 - 前記スラットは、
隣接する前記スラットを前記案内溝に沿った方向にて遊びを有して連結するとともに、前記開口部を有する連結部材を有しており、
前記開口部は、
隣接する前記スラットが前記遊びの分だけ前記案内溝に沿って互いに離間する方向に相対移動することによって開けられ、前記スラットが前記遊びの分だけ前記案内溝に沿って互いに接近する方向に相対移動することによって閉じられる、請求項1乃至請求項6のうちの何れか一項に記載の電動シャッター装置。
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Cited By (1)
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JP2021055334A (ja) * | 2019-09-28 | 2021-04-08 | 立川ブラインド工業株式会社 | 遮蔽装置制御システム |
-
2017
- 2017-11-10 JP JP2017217273A patent/JP2019085853A/ja active Pending
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