JP2019085560A - 水性ポリオール分散体及び水性樹脂分散体組成物 - Google Patents

水性ポリオール分散体及び水性樹脂分散体組成物 Download PDF

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JP2019085560A JP2018204128A JP2018204128A JP2019085560A JP 2019085560 A JP2019085560 A JP 2019085560A JP 2018204128 A JP2018204128 A JP 2018204128A JP 2018204128 A JP2018204128 A JP 2018204128A JP 2019085560 A JP2019085560 A JP 2019085560A
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Abstract

【課題】固形分が水系媒体に良好に分散して、ポリウレタンの製造に好適に用いることのできる水性ポリオール分散体を提供する及び簡便な設計により調製することができる、軟質なポリウレタン硬化物を与える水性樹脂分散体組成物を提供する。【解決手段】界面活性剤(b)とポリオール(a)とからなる被分散物が、水系媒体中に分散している水性ポリオール分散体及び該水性ポリオール分散体(c)、及びポリイソシアネート(d)を含む、水性樹脂分散体組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、水性ポリオール分散体及び水性樹脂分散体組成物に関する。水性樹脂分散体組成物は、特に熱硬化性水性樹脂分散体組成物に関する。
従来、ポリウレタン樹脂塗膜が各種基材への密着性、耐摩耗性、耐衝撃性、耐溶剤性等に優れていることから、塗料、インク、接着剤、各種コーティング剤として、例えば、紙、プラスチックス、フィルム、金属、ゴム、エラストマー、繊維製品などに幅広く使用されている。このポリウレタン樹脂塗膜を形成するための組成物として、近年、環境保護の観点より、揮発性有機溶媒が低減された水性樹脂分散体組成物が求められている。
ポリウレタン樹脂塗膜の製造のためには、水性樹脂分散体組成物中で、ポリウレタン樹脂の原料となる成分が、水に希釈した際に溶解ないし分散した状態のものが好適に用いられる。そこで、例えば、ポリオキシエチレン構造とポリカーボネート構造とを含有するポリカーボネートジオールを水系媒体に分散させた組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ジメチロールプロピオン酸と、1,6−ヘキサンジオールとジフェニルカーボネートとから得られたポリカーボネートジオールとを、テトラブチルチタネートの存在で反応させて、カルボキシル基含有ポリカーボネートジオールを製造する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、近年、環境保護の観点より、揮発性有機溶媒が低減された水性樹脂分散体組成物が求められている。
そのような観点から水性樹脂分散体組成物が提言されており、例えば、カルボキシル基含有水性アクリル樹脂と、シラノール基を有する化合物と、ポリイソシアネートとを含有する熱硬化性樹脂分散体組成物(例えば、特許文献3参照)や、フェノール樹脂とブロックイソシアネートとを含有する熱硬化性水性樹脂分散体組成物(例えば、特許文献4参照)、カルボキシル基の一部が中和された基を有するポリエステル樹脂と、硬化剤とからなる熱硬化性水性樹脂分散体組成物(例えば、特許文献5参照)が開示されている。
一方、ポリカーボネートジオール、ジイソシアネート及びカルボキシル基含有ジオールからなるウレタンプレポリマーを、水中に分散・中和させて得られる水性ポリウレタン組成物(例えば、特許文献6参照)が開示されている。
特開2014−80530号公報 特開平10−110021号公報 特開2006−182860号公報 特開2003−231732号公報 特開2003−192886号公報 特開平6−248046号公報
しかしながら、特許文献1記載のポリカーボネートジオールは、エーテル結合を含むポリオキシエチレン構造を相当量含有することから、これを用いて製造された硬化膜(例えば、ウレタン硬化膜)の耐熱性や耐光性、耐薬品性が低下するといった蓋然性があった。
一方で、特許文献2記載のポリカーボネートジオールは、別途、ジメチロールプロピオン酸などの酸性基導入剤を用いて、ポリウレタン中に酸性基を導入する必要がある。このとき、分散性を向上させるために、一定量の酸性基濃度を維持することが必要であり、そのために酸性基導入剤を多量に使用しなければならないなどの問題があった。
本発明の課題は、上記問題点を解決し、固形分が水系媒体に良好に分散して、ポリウレタンの製造に好適に用いることのできる水性ポリオール分散体を提供することである。
また、上記いずれの熱硬化性水性樹脂分散体組成物においても、水に対する分散性を確保するためにカルボキシル基やフェノール性水酸基のような酸性基を樹脂中に予め導入しておかなければならないため、樹脂設計に制限が生じ、また樹脂の設計に困難性を伴うといった問題があった。
本発明の課題は、上記問題点を解決し、簡便な設計により調製することができる、軟質なポリウレタン硬化物を与える水性樹脂分散体組成物を提供することである。
本発明は前記の課題を解決するために、なされた発明であり、具体的には、例えば以下の構成を有する。
[1]界面活性剤(b)とポリオール(a)とからなる被分散物が、水系媒体中に分散している水性ポリオール分散体。
[2]前記ポリオール(a)は、ポリカ−ボネ−トポリオール、ポリカーボネートポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリエステルポリオールからなる群から選択される少なくとも1種である、[1]に記載の水性ポリオール分散体。
[3]前記ポリオール(a)は、ポリカ−ボネ−トポリオールである、[1]又は[2]に記載の水性ポリオール分散体。
[4]前記ポリカ−ボネ−トポリオールが、炭素原子数2〜12の直鎖状の脂肪族ポリオール、炭素原子数3〜18の分岐状の脂肪族ポリオール及び炭素原子数6〜18の環状脂肪族ポリオールからなる群から選択される少なくとも1種と炭酸エステルとを反応させたものである、[2]又は[3]に記載の水性ポリオール分散体。
[5]前記界面活性剤が、ノニオン性界面活性剤である[1]〜[4]のいずれかに記載の水性ポリオール分散体。
[6]前記ノニオン性界面活性剤が、
ポリオキシアルキレングリコール、ポリアルケニレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、及びアルキルイミダゾリンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[5]に記載の水性ポリオール分散体。
[7]前記ノニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[5]又は[6]に記載の水性ポリオール分散体。
[8]前記水性ポリオール分散体における界面活性剤(b)の含有量が、水性ポリオール分散体に対して0.01〜50質量%である、[1]〜[7]のいずれかに記載の水性ポリオール分散体。
[9]前記ポリオール(a)の数平均分子量が200〜5000である、[1]〜[8]のいずれかに記載の水性ポリオール分散体。
[10]前記水性ポリオール分散体の粘度が500〜5000mPa・sである、[1]〜[9]のいずれかに記載の水性ポリオール分散体。
[11]前記水性ポリオール分散体の固形分濃度が20〜80質量%である、[1]〜[10]のいずれかに記載の水性ポリオール分散体。
[12]前記水性ポリオール分散体のpHが4〜7である[1]〜[11]のいずれかに記載の水性ポリオール分散体。
[13][1]〜[12]のいずれかに記載の水性ポリオール分散体(c)、及びポリイソシアネート(d)を含む、水性樹脂分散体組成物。
[14]前記水性樹脂分散体組成物が、更に濡れ剤(e)を含む、[13]に記載の水性樹脂分散体組成物。
[15]前記濡れ剤(e)が、(メタ)アクリル酸系共重合体又はアクリル系界面活性剤から選択される、[14]記載の水性樹脂分散体組成物。
[16]前記水性ポリオール分散体のポリオールの水酸基と、前記ポリイソシアネートのイソシアネート基のモル比(OH基/NCO基)が、0.8/1〜1.4/1の範囲である、[13]〜[15]のいずれかに記載の水性樹脂分散体組成物。
[17]前記水性ポリオール分散体のポリオールの水酸基と、前記ポリイソシアネートのイソシアネート基のモル比(OH基/NCO基)が、2/1〜1/5の範囲である、[13]〜[15]のいずれか1項に記載の水性樹脂分散体組成物。
[18][13]〜[17]のいずれかに記載の水性樹脂分散体組成物を加熱、乾燥して得られる、ポリウレタン樹脂フィルム。
[19][13]〜[17]のいずれかに記載の水性樹脂分散体組成物を含有する、塗料組成物。
[20][13]〜[17]のいずれかに記載の水性樹脂分散体組成物を含有する、コーティング剤組成物。
[21][13]〜[17]のいずれかに記載の水性樹脂分散体組成物を含有する、インク組成物。
本発明の水性ポリオール分散体は、固形分が水系媒体中に良好に分散し、容易にポリウレタンなどに誘導することかできる。
また、本発明により、簡便な樹脂設計で水性樹脂分散体を得ることができ、また極めて軟質なポリウレタン硬化物を提供することができる。
そのため、インク、塗料、接着剤や、粘着剤などのコーティング用途(コーティング材料)、高外観性と高耐久性が求められるような各種モバイル機器、フィルム、建築内外装、自動車内外装などの積層用途(積層材料)、紫外線硬化レンズのような硬化成型物などの成形用途(成形材料)に適用できる。
<水性ポリオール分散体(c)>
本明細書において、「被分散物」とは、分散される対象を意味し、「分散体」は水系媒体及び被分散物を含む。
本発明の水性ポリオール分散体は、界面活性剤とポリオールとからなる被分散物が、水系媒体中に分散している。すなわち、本発明の水性ポリオール分散体は、「界面活性剤」と「ポリオール」とを含む。水系媒体中では、固形分であるポリオールの表面を界面活性剤が被覆していると考えられ、そのことによって、固形分であるポリオールが界面活性剤とともに水系媒体中に分散する。
前記分散体における界面活性剤の含有量は、水性ポリオール分散体に対して、好ましくは0.01〜50質量%、より好ましくは0.05〜10質量%、更に好ましくは0.1〜5質量%である。
この範囲とすることで、水性ポリオール分散体の分散性や安定生が向上するとともに、粘度が安定化する傾向にある。
(粘度)
本発明の水性ポリオール分散体の粘度は、好ましくは500〜5000mPa・s、より好ましくは100〜4500mPa・s、更に好ましくは1000〜4000mPa・sである。
この範囲とすることで、水性ポリオール分散体の安定性が向上する傾向にある。
粘度は、実施例記載の測定方法で測定した値である。
(固形分濃度)
本発明の水性ポリオール分散体の固形分濃度は、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30〜75質量%、更に好ましくは40〜70質量%である。
この範囲とすることで、水性ポリオール分散体の過度な増粘を抑止できる。
固形分濃度は、実施例記載の方法で求めた値である。
(pH)
本発明の水性ポリオール分散体のpHは、好ましくは4〜7である。この範囲とすることで、水性ポリオール分散体の安定性が向上する傾向にある。
[ポリオール(a)]
ポリオールとしては、
例えば、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,9−ノナンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、イソソルビド、ビスフェノールAなどの低分子ポリオール:
ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリエステルポリオールなどの高分子ポリオール
が挙げられる。
なお、これらのポリオールは、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのポリオールは、その分子構造中に酸性基が含まれないものであることが好ましい。本明細書において「酸性基」とは、ブレンステッド酸として作用する水素を含有する官能基を指し、カルボキシ基、スルホニル基、リン酸基、フェノール性水酸基等が挙げられる。
これらのポリオールの中でも、水性樹脂分散体組成物から得られる硬化膜の機能や特性の観点から高分子ポリオールを使用することが好ましく、また、水系媒体中での安定性の観点から、少なくともカーボネート結合を有するポリオールを使用することが好ましい。カーボネート結合を有するポリオールとしては、ポリカーボネートポリオール、ポリカーボネートポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリエステルポリオールが好適に使用される。水性ポリオール分散体としては、水性ポリカーボネートポリオール分散体、さらには水性ポリカーボネートジオール分散体を含むことが、特に好ましい。なお、高分子ポリオールは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよく、同種で分子量が異なるものを併用することもできる。なお、ポリカーボネートポリオール、ポリカーボネートポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリエステルポリオールを、本明細書ではポリカーボネート系ポリオールともいう。
ポリオールは、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリエステルポリオールからなる群から選択される少なくとも1種とすることができる。また、ポリオールは、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールからなる群から選択される少なくとも1種とすることができる。さらに、ポリオールは、ポリカーボネートポリオール、ポリカーボネートポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリエステルポリオールからなる群から選択される少なくとも1種とすることができる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、直鎖状、分岐状または環状の脂肪族ポリオールモノマーと、炭酸エステルとを反応させて得られるものが挙げられる。
前記ポリカーボネートポリエーテルポリオールとしては、例えば、直鎖状、分岐状又は環状のポリオールモノマーと、エーテル基含有ポリオールモノマーと、炭酸エステルとを反応させて得られるものが挙げられる。ポリカーボネートポリエーテルポリオールにおいて、エーテル結合構造は、ポリカーボネートポリオールに対して、10質量%未満であることが好ましい。
前記ポリカーボネートポリエステルポリオールとしては、例えば、直鎖状、分岐状又は環状のポリオールモノマーと、ラクトン又はヒドロキシカルボン酸と、炭酸エステルとを反応させて得られるものが挙げられる。
(ポリオールモノマー)
前記ポリカーボネート系ポリオールの製造に用いられるポリオールモノマーとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどの炭素原子数2〜12の直鎖状の脂肪族ポリオール;
2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−又は3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−又は2,4,4−トリメチルヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオールなどの炭素原子数3〜18の分岐状の脂肪族ポリオール;
1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、イソソルビドなどの炭素原子数6〜18の環状脂肪族ポリオール
が使用される。
脂肪族ポリオールとしては、炭素原子数が4〜10の脂肪族ポリオールが好ましい。
これらは1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
ポリオールモノマーとしては、ジメチロールプロピオン酸などのカルボン酸含有ポリオールは用いないことが好ましい。
(炭酸エステル)
前記ポリカーボネート系ポリオールの製造に用いられる炭酸エステルとしては、例えば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸メチルエチルなどの炭酸ジアルキル;炭酸ジフェニルなどの炭酸ジアリール;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン)、トリメチレンカーボネート)、ブチレンカーボネート(4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン)、テトラメチレンカーボネート、5−メチル−1,3−ジオキサン−2−オンなどの環状カーボネートが挙げられるが、好ましくは炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、エチレンカーボネートが挙げられる。
これらは1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
(エーテル基含有ポリオールモノマー)
前記ポリカーボネートポリエーテルポリオールの製造に用いられるエーテル基含有ポリオールモノマーとしては、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールなどが挙げられる。
また、複数のポリオールが縮合してエーテル結合を生成させることによって得られたエーテルポリオールを使用することもできる。
これらは1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
(ポリカーボネート系ポリオール)
ポリカーボネートポリオールとしては、具体的には、1,6−ヘキサンジオールを原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)UHシリーズ)、2−メチル−1,3−プロパンジオールを原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)UPシリーズ)、1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PHシリーズ)、1,6−ペンタンジオールと1,9−ノナンジオールとを原料として得られるポリカーボネートポリオール、1,4−ブタンジオールと1,9−ノナンジオールとを原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)BHシリーズ)、1,4−シクロヘキサンジメタノールを原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)UCシリーズ)、1,6−ヘキサンジオールと1,4−シクロヘキサンジメタノールとを原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)UMシリーズ)が好適に使用される。
ポリカーボネートポリエーテルポリオールとしては、具体的には、ジエチレングリコールを原料として得られるポリカーボネートポリエーテルポリオールが好適に使用される。
ポリカーボネートポリエステルポリオールとしては、具体的には、1,6−ヘキサンジオールとカプロラクトンとの混合物を原料として得られるポリカーボネートポリエステルポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)UHCシリーズ)、1,4−シクロヘキサンジメタノールとカプロラクトンとの混合物を原料として得られるポリカーボネートポリエステルポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)UCCシリーズ)が好適に使用される。
前記ポリオールの数平均分子量は、好ましくは200〜5000、より好ましくは300〜4000、更に好ましくは400〜3000である。数平均分子量がこの範囲にあることで、水性ポリオール分散体の分散性が向上する。数平均分子量は、実施例記載の測定方法で測定した値である。
なお、前記ポリオールは実質的に末端が水酸基を有していれば良く、末端の水酸基の一部が不飽和結合となっているもの(例えば、末端エチレン)や、エーテル結合となっているもの(例えば、末端メトキシ基や末端フェノキシ基)となっていても良い。
ここで、末端水酸基の割合は、H−NMRで測定することができ、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。この範囲であることで、例えば、本発明の水性ポリオール分散体を用いたウレタン化反応の分子量の増大が図れる。
また、1級末端水酸基比率は好ましくは95%以上である。この範囲であることで、例えば、本発明の水性ポリオール分散体を用いたウレタン化反応がスムーズに進行する。
[界面活性剤(b)]
本発明に用いられる界面活性剤とは、ポリオールと水系媒体の間の界面に作用し、ポリオールを水系媒体中で分散体となす能力を有する剤をいう。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤が挙げられるが、ポリオールの分散性の観点からノニオン性界面活性剤が好ましい。
(ノニオン性界面活性剤)
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、
ポリオキシエチレングリコール(ポリエチレングリコール)、ポリオキシプロピレングリコール(ポリプロピレングリコール)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール:
ポリビニルアルコールなどのポリアルケニレングリコール:
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンミリステルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテルといったポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル:
ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル:
エチレンオキサイド変性アセチレングリコールなどのポリオキシアルキレンアルケニルエーテル:
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンジオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート
ソルビタンセスキオレエートなどのソルビタン脂肪酸エステル:
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリイソステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル:
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビットなどのポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル:
グリセロールモノステアレート、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエートなどのグリセリン脂肪酸エステル:
ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエートなどのポリオキシエチレン脂肪酸エステル:
ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレンヒマシ油:
ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレン牛脂アミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンアルキルプロピレンジアミン、アルキルジメチルアミンオキシドなどのポリオキシエチレンアルキルアミン:
アルキル(アミド)ベタインなどのアルキルアルカノールアミド:
アルキルイミダゾリンが挙げられる。
これらのノニオン性界面活性剤は1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの中でもポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル及びポリビニルアルコールからなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル及びポリビニルアルコールを組み合わせて用いることがより好ましい。
なお、これらのノニオン性界面活性剤は、水や有機溶媒に溶解しているものであっても良い。
このようなノニオン性界面活性剤としては、具体的には、エマルゲンシリーズ(花王株式会社製)、レオドールシリーズ(花王株式会社製)、レオドールスーパー(花王株式会社製)、レオドールTWシリーズ(花王株式会社製)、レオドールスーパーTWシリーズ(花王株式会社製)、エマノーンシリーズ(花王株式会社製)、アミートシリーズ(花王株式会社製)、アミノーンシリーズ(花王株式会社製)、エマロックスPT−750(吉村油化学株式会社製)、エマロックスHK−60(吉村油化学株式会社製)、エマロックスK−1900(吉村油化学株式会社製)、エマロックスSR−7225(吉村油化学株式会社製)、エマロックスDC−07(吉村油化学株式会社製)、エマロックスPT−350(吉村油化学株式会社製)、エマロックスPT−170(吉村油化学株式会社製)、テキサノールPE−10F(吉村油化学株式会社製)などが使用できる。
(アニオン性界面活性剤)
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、及びその塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸塩などが挙げられる。
(界面活性剤とポリオールとからなる被分散物)
界面活性剤とポリオールとからなる被分散物の中でも、ノニオン性界面活性剤とポリカーボネートポリオールとの組み合わせが好ましく、
ノニオン性界面活性剤として、ポリオキシアルキレングリコール、ポリアルケニレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、及びアルキルイミダゾリンからなる群から選ばれる少なくとも1種と、
ポリカーボネートポリオールとして、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、イソソルビド及び1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる1種と炭酸エステルとを反応させて得られるもの、
との組み合わせがより好ましい。
それらの中でも、ノニオン性界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル及びポリビニルアルコールからなる群から選択される少なくとも1種と、ポリカーボネートポリオールとして1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる1種と炭酸エステルとを反応させて得られるものとの組み合わせがさらに好ましい。
これらの界面活性剤とポリオールとの組み合わせであると、分散溶液の高濃度化と安定性及び耐溶剤性の点で優れる。
[水系媒体]
本発明の水性ポリオール分散体における水系媒体とは、水又は、水及び水と相溶性のある有機溶媒の混合物を示す。
前記有機溶媒としては、水と相溶性を示すものであれば特に限定されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類が挙げられる。 なお、これらの有機溶媒は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲において、ベン ゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類を、水系媒体と併用することもできる。
前記有機溶媒の量は、水性ポリオール分散体の水系媒体及び他の成分の合計に対して、好ましくは5〜200質量%、より好ましくは10〜100質量%、更に好ましくは20〜80質量%である。
(その他の成分)
本発明の水性ポリオール分散体には、目的に応じて、熱安定剤、光安定剤、可塑剤、無機充填剤、滑剤、着色剤、シリコンオイル、発泡剤、難燃剤などを存在させることができる。
(水性ポリオール分散体の製造方法)
本発明の水性ポリオール分散体は、界面活性剤、ポリオール、水系媒体及び任意成分を混合し、攪拌するなどの方法によって製造することができる。
混合の際の温度は、好ましくは5〜60℃、より好ましくは10〜55℃、更に好ましくは20〜40℃である。
<水性樹脂分散体組成物>
水性樹脂分散体組成物は、前記水性ポリオール分散体(c)及びポリイソシアネート(d)を含む。更に、必要に応じて、濡れ剤及びその他任意成分を含んでいてもよい。
なお、本発明の樹脂分散体組成物に含まれるものや、本発明の水性樹脂分散体組成物を硬化して得られるポリウレタンのような高分子化合物は、複数種類の原料化合物の反応により多数の構造を有する生成物が得られるものである。そのため、高分子化合物は、包含される多数の構造を一般式で記載することができてもその構造により一義的に示されない。また、その物性について、機器分析等により直接的に測定し、特定することや既存の化合物と区別することは困難である。よって、本発明においては高分子化合物を、必要に応じ製造方法により特定することがある。
[水性ポリオール分散体(c)]
前述のとおりである。水性ポリオール分散体は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよく、分子量の異なるものを併用することもできる。水性ポリオール分散体を用いることで、固形分が水系媒体中に良好に分散し、容易にポリウレタンなどに誘導することができ、硬化膜としたフィルムを得ることができる。
[ポリイソシアネート(d)]
前記「ポリイソシアネート」は、目的や用途に応じて適宜選択するが、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの直鎖状脂肪族ジイソシアネート;2−又は3−メチル−1,5−ペンチルジイソシアネート、2,2,4−又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの分岐状脂肪族ジイソシアネート;
1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイルビス(メチレン)ジイソシアネート、ノルボルニルジイソシアネートなどの環状脂肪族ジイソシアネート;
フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)などの芳香脂肪族ジイソシアネート
が使用される。
なお、これらのポリイソシアネートは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよく、その構造の一部又は全部がイソシアヌレート化、カルボジイミド化、又はビウレット化など誘導化されていてもよい。ただし、これらのポリイソシアネートは、その分子構造中に酸性基が含まれないものであることが好ましい。
前記ポリイソシアネートは、水性樹脂分散体組成物の成分となることから、水系媒体中で安定なものが好適に使用される。
また、不安定なものであっても、イソシアネート基が「ブロック化剤」によりブロック化された耐水性に優れる「ブロックイソシアネート」を使用することが望ましい。
(ブロック化剤)
前記「ブロック化剤」としては、「ブロックイソシアネート」の形態において、熱処理により、ポリイソシアネートから解離するブロック化剤であれば特に制限されず、例えば、フェノール、クレゾールなどのフェノール化合物:ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタムなどのラクタム類:ホルムアミドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトンオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム類:イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ヒドロキシピリジン、1H−ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾールなどの含窒素芳香族化合物:ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、メタノール、エタノール、n−ブタノール、イソブタノールなどのアルコール類:マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルなどのエステル類:アセチルアセトンなどのケトン類:ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタンなどのチオール類:アセトアニリド、酢酸アミドなどのアミド類:コハク酸イミド、マレイン酸イミドなどのイミド類:尿素、チオ尿素、エチレン尿素などの尿素類:ジフェニルアニリン、アニリン、カルバゾールなどのアミン類:エチレンイミン、ポリエチレンイミンなどのイミン類が挙げられる。
前記ポリイソシアネートの使用量は、水性ポリオール分散体のポリオールの水酸基(OH基)と、ポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)のモル比率(OH基/NCO基)が、好ましくは0.8/1〜1.4/1、より好ましくは0.9/1〜1.3/1、更に好ましくは1/1〜1.2/1となる量である。
また、水性ポリオール分散体のポリオールの水酸基(OH基)と、ポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)のモル比率 (OH基/NCO基)は、好ましくは2/1〜1/5、より好ましくは1.5/1〜1/3、更に好ましくは1.2/1〜1/2である。
上記範囲であれば、水性ポリオール分散体およびポリイソシアネートのいずれかが過剰に残ることがない。
[濡れ剤(e)]
本発明で用いられる濡れ剤とは、水性樹脂分散体組成物から得られる塗料組成物、コーティング剤組成物、インク組成物等と被塗装材との界面に作用し、はじき等を抑制し仕上がりのよい塗装を実現する能力を有する剤をいう。
濡れ剤は、特に制限されないが、例えば、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、アクリル系化合物、シリコーン系化合物、フッ素系化合物、または水溶性アルコールが好適に使用される。濡れ剤を含有されることで、水性樹脂分散体組成物における水分散性が更に向上し、より良好な塗布性を得ることができる。
なお、これらの濡れ剤は、同種を併用しても良く、異なる種類を併用しても良い。また、本発明においては、濡れ剤として界面活性剤を用いる場合、界面活性剤(b)と濡れ剤(e)が同一化合物である場合、一部同一化合物である場合、異なる化合物である場合もある。
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、及びその塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸塩などが挙げられる。
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸、アルキル(アミド)ベタイン、アルキルジメチルアミンオキシド、エチレンオキサイド変性アセチレングリコールなどが挙げられる。
前記アクリル系化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸系共重合体やアクリル系界面活性剤などが挙げられる。また、市販品としては、ポリフローNo.57、No.95(以上、製品名、共栄社化学株式会社製)、ポリティA−530、A−540、A−550、PS−1900(以上、製品名、ライオン株式会社製)、EFKA−4550、EFKA−4560、EFKA−4570、EFKA−4580(以上、製品名、エフカアディティブズ社製)、BYK−352、BYK−354、BYK−355、BYK−356、BYK−358、BYK−359、BYK−360、BYK−361、BYK−364、BYK−366、BYK−380、BYK−380N、BYK−381、BYK−390(以上、製品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記シリコーン系化合物としては、例えば、シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。また、市販品としては、SILWET FZ−2166(日本ユニカー株式会社製)、BYK−302、BYK−348、BYK−345(以上、製品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)などのポリエーテル変性ジメチルシロキサン、SNウェット125(サンノプコ株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記フッ素系化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。また、市販品としては、メガファックF−142D、メガファックF−1405(以上、製品名、大日本インキ化学工業株式会社製)、ZONYL FSN(製品名、デュポン株式会社製)などのパーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記水溶性アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールなどの炭素数1〜3の水溶性アルコールが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記濡れ剤の使用量は、水性ポリオール分散体の固形分に対して、好ましくは0.01〜2.00質量%、より好ましくは0.06〜1.60質量%、更に好ましくは0.10〜1.20質量%である。
濡れ剤の量がこの範囲にあることで、本発明の水性樹脂分散体組成物を塗布する際に、基材上でハジキの発生を抑制することができる。
前記界面活性剤(b)及び前記濡れ剤(e)の合計使用量は、水性ポリオール分散体の固形分に対して、好ましくは0.02〜52質量%、より好ましくは0.1〜12質量%、更に好ましくは0.2〜7質量%である。これにより、水性ポリオール分散体の分散性や安定生が向上するとともに、粘度が安定化すると同時に、前記ハジキの発生を抑制することができる。
(その他の成分)
上記水性樹脂分散体組成物は、目的に応じて、熱安定剤、光安定剤、可塑剤、無機充填剤、滑剤、着色剤、シリコンオイル、発泡剤、難燃剤などを存在させることができる。
(水性樹脂分散体組成物の製造方法)
本発明の水性樹脂分散体組成物は、例えば、水性ポリオール分散体、ポリイソシアネート、及び濡れ剤を混合することで得ることができるが、例えば、ミキサーなどにより十分攪拌させることによって均一な分散体とすることが望ましい。
その際の温度や圧力は特に制限されないが、水性ポリオール分散体とポリイソシアネートとが実質的に反応をしない温度で混合するのが望ましい。
また、水性樹脂分散体組成物は、ポリウレタン硬化物を製造する際の煩雑さの解消や、反応性を向上させることを目的として、脱気・脱泡しておくのが望ましい。
(有機溶媒)
本発明の水性樹脂分散体組成物は、水性ポリオール分散体やポリイソシアネートに含まれる有機溶媒を含有していてもよく、水性樹脂分散体組成物の分散性の向上や、ポリウレタン硬化物の製造の利便性を鑑みて、新たに有機溶媒を添加・存在させてもよい。
そのような有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類が挙げられる。
なお、これらの有機溶媒は、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶媒の量は、水性樹脂分散体組成物の全質量に対して、好ましくは5〜200質量%、更に好ましくは10〜100質量%、より好ましくは20〜80質量%である。
(鎖延長剤)
本発明の水性樹脂分散体組成物においては、分子量を増大させることを目的として、鎖延長剤を存在させることもできる。使用する鎖延長剤としては、目的や用途に応じて適宜選択できるが、例えば、
水;
エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,10−デカンジオール、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、キシリレングリコール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘキサンなどの低分子ポリオール;
ポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオールなどの高分子ポリオール;
エチレンジアミン、イソホロンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどのポリアミン
が使用される。
これらは1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
なお、鎖延長剤については、例えば、「最新ポリウレタン応用技術」(株式会社CMC社、1985年に発行)を参照することができ、前記高分子ポリオールについては、例えば、「ポリウレタンフオーム」(高分子刊行会、1987年)を参照することができる。
[ポリウレタン硬化物]
前記水性樹脂分散体組成物は、適当な基材に塗布後、加熱することによってポリウレタン硬化物とすることができる。
その際の加熱温度は、水性樹脂分散体組成物分散体や基材の種類などにより適宜調整するが、好ましくは50〜250℃、より好ましくは80〜230℃、更に好ましくは100〜210℃である。
前記基材は、例えば、金属、プラスチック、無機物、木材、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂類などが使用できる。
<塗料組成物、コーティング剤組成物及びインク組成物>
本発明は、上記水性樹脂分散体組成物を含有する塗料組成物、コーティング剤組成物及びインク組成物にも関する。
本発明の塗料組成物、コーティング剤組成物及びインク組成物には、上記水性樹脂分散体組成物以外にも、他の樹脂を添加することもできる。他の樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。他の樹脂は、水中での分散性の観点から、1種以上の親水性基を有することが好ましい。親水性基としては、水酸基、カルボキシ基、スルホン酸基、ポリエチレングリコール基などが挙げられる。
本発明の塗料組成物、コーティング剤組成物及びインク組成物は、更に、硬化剤を含むことができる。硬化剤を含むことより、塗料組成物又はコーティング剤組成物を用いて得られる塗膜又は複層塗膜、コーティング膜や印刷物の耐水性などを向上させることができる。
硬化剤としては、例えば、アミノ樹脂、ポリイソシアネート、ブロック化ポリイソシアネート、メラミン樹脂、カルボジイミド、ポリオールなどを用いることできる。
なお、これらの硬化剤は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物、コーティング剤組成物及びインク組成物には、着色顔料や体質顔料、光輝性顔料を添加することができる。
本発明の塗料組成物、コーティング剤組成物及びインク組成物には、機能や特定、用途に応じて、増粘剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、可塑剤、表面調整剤、沈降防止剤などの通常の添加剤を含有することができる。
なお、これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよく、市販品をそのまま使用してもよい。
本発明の塗料組成物、コーティング剤組成物及びインク組成物の製造方法は、特に制限されないが、公知の製造方法を採用することができるが、好適には、塗料組成物及びコーティング剤組成物は、上記水性樹脂分散体組成物と上述した各種添加剤を混合し、更に水系媒体を添加し、適用方法に応じた粘度に調整することにより製造される。
塗料組成物の被塗装材質、コーティング剤組成物の被コーティング材質又はインク組成物の被適用材質としては、例えば、金属、プラスチック、無機物、木材などが挙げられる。
塗料組成物の塗装方法又はコーティング剤組成物のコーティング方法としては、例えば、ベル塗装、スプレー塗装、ロール塗装、シャワー塗装、浸漬塗装などが挙げられる。インク組成物の適用方法としては、例えば、インクジェット印刷方法、フレキソ印刷方法、グラビア印刷方法、反転オフセット印刷方法、枚葉スクリーン印刷方法、ロータリースクリーン印刷方法などが挙げられる。
硬化後の塗膜の厚さは、特に制限されないが、1〜100μmの厚さが好ましく、より好ましくは、3〜50μmの厚さの塗膜を形成することが特に好ましい。
<ポリウレタン樹脂フィルム>
本発明は、更に、上記水性樹脂分散体組成物から得られるポリウレタン樹脂フィルムにも関する。
前記水性樹脂分散体組成物を用いて、ポリウレタン樹脂フィルムを得ることができる。具体的には、水性樹脂分散体組成物を離形性基材に適用し、加熱等の手段により乾燥、硬化させ、続いてポリウレタン樹脂の硬化物を離形性基材から剥離させることで、ポリウレタン樹脂フィルムが得られる。
前記加熱方法としては、自己の反応熱による加熱方法と、前記反応熱と型の積極加熱とを併用する加熱方法などが挙げられる。型の積極加熱は、型ごと熱風オーブンや電気炉、赤外線誘導加熱炉に入れて加熱する方法が挙げられる。
前記加熱温度は、40〜200℃であることが好ましく、より好ましくは60〜160℃である。このような温度で加熱することにより、より効率的に乾燥を行うことができる。
前記加熱時間は、好ましくは0.0001〜20時間、より好ましくは1〜10時間である。このような加熱時間とすることにより、より硬度の高いポリウレタン樹脂フィルムを得ることができる。ポリウレタン樹脂フィルムを得るための乾燥条件としては、例えば、120℃で3〜10秒で加熱する方法が採用される。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
各測定値の測定方法は、以下の通りである。
[数平均分子量]
数平均分子量は、JIS K 1557に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量とする。具体的には、水酸基価を測定し、末端基定量法により、(56.1×1000×価数)/水酸基価を用いて算出する(この式において、水酸基価の単位は[mgKOH/g]である)。前記式中において、価数は1分子中の水酸基の数である。
[粘度]
E型粘度計(BROOKFIELD社製「BROOLFIELD粘度計LV DV−II+Pro」)を用いて、25℃にて測定した。
[固形分濃度]
水性ポリオール分散体を濾過し、乾燥させた残渣の質量を、濾過前の水性ポリオール分散体の全質量で除して100をかけた値(濾過後の残渣を乾燥させた質量/水性ポリオール分散体の全質量×100)を固形分濃度とした。
[弾性率、上降伏点応力、最大点応力、破断点応力、破断点伸度]
硬化物を(株)ダンベルのスーパーダンベル(登録商標)カッター(SDK−300)を用いて、打ち抜き試験片を作成した。得られた試験片を、(株)オリエンテックのテンシロン万能試験機(RTC−1250A)を用いて、JIS K 7311に準拠する方法で引張り試験を行った。なお、測定条件は23℃、50%の環境下にて、500Nのロードセルを用い、引張速度100mm/分である。
[密着性]
硬化物の密着性は、JIS K 5600−5−6:1999「クロスカット法」に準じて行った。各種樹脂パネルにポリウレタン(メタ)アクリレート塗布した後、2mm間隔で切り込みを入れ、100マスの碁盤目部分を形成し、粘着テープを碁盤目部分に圧着して引き剥がすことにより行った。評価基準についても同規格に準じて評価を行った。
○;剥離しなかったマス100
△;剥離しなかったマス80以上99以下
×;剥離しなかったマス79以下
[耐溶剤性]
耐溶剤試験は、24時間スポット試験にて行った。硬化物塗膜上にエタノール、メチルエチルケトン(MEK)を含ませた脱脂綿を乗せ、24時間後に脱脂綿を取り除き、劣化具合にて評価を行った。
○:劣化が見られない
△:薄く変色している、部分的に劣化している
×:広範囲にて劣化が見られる
実施例A−1(水性ポリカーボネートポリオール分散体Aの合成)
ポリオキシエチレンステアリルエーテル(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)SR−7225)、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)PT−750)及びポリビニルアルコール(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)PT−170))の混合物であるノニオン性界面活性剤4.50質量部、ポリカーボネートジオール(1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールと炭酸ジメチルとを原料として得られるポリカーボネートジオール、宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH200、数平均分子量2000)45.5質量部、並びに水50.0質量部を混合し、20〜60℃で1時間強攪拌して水性ポリカーボネートポリオール分散体Aを得た。水性ポリカーボネートポリオール分散体A中で、固形分は良好に水中に分散していた。
当該水性ポリカーボネートポリオール分散体Aの物性値は以下の通りであった。
固形分濃度:50質量%
粘度:1000mPa・s
pH:5.6
実施例A−2(水性ポリカーボネートポリオール分散体Bの合成)
ポリオキシエチレンステアリルエーテル(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)SR−7225)、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)PT−750)及びポリビニルアルコール(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)PT−170))の混合物であるノニオン性界面活性剤4.50質量部、ポリカーボネートジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノールと1,6−ヘキサンジオール(3:1)と炭酸ジメチルとを原料として得られるポリカーボネートジオール、宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)UM−90(3/1)、数平均分子量900)45.5質量部、及び水50.0質量部を混合し、20〜60℃で1時間強攪拌して水性ポリカーボネートポリオール分散体Bを得た。水性ポリカーボネートポリオール分散体B中で、固形分は良好に水中に分散していた。
当該水性ポリカーボネートポリオール分散体Bの物性値は以下の通りであった。
固形分濃度:50質量%
粘度:1500mPa・s
pH:5.6
実施例A−3(水性ポリカーボネートポリオール分散体Cの合成)
ポリオキシエチレンステアリルエーテル(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)SR−7225)、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)PT−750)及びポリビニルアルコール(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)PT−170))の混合物であるノニオン性界面活性剤4.50質量部、ポリカーボネートジオール(1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールと炭酸ジメチルとを原料として得られるポリカーボネートジオール、宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH50、数平均分子量500)45.5質量部、及び水50.0質量部を混合し、20〜60℃で1時間強攪拌して水性ポリカーボネートポリオール分散体Cを得た。水性ポリカーボネートポリオール分散体C中で、固形分は良好に水中に分散していた。
当該水性ポリカーボネートポリオール分散体Cの物性値は以下の通りであった。
固形分濃度:50質量%
粘度:1200mPa・s
pH:5.8
実施例A−4(水性ポリカーボネートポリオール分散体Dの合成)
ポリオキシエチレンステアリルエーテル(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)SR−7225)、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)PT−750)及びポリビニルアルコール(吉村油化学株式会社製、エマロックス(登録商標)PT−170))の混合物であるノニオン性界面活性剤4.50質量部、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールと炭酸ジメチルとを原料として得られるポリカーボネートジオール、宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)UH200、数平均分子量2000)45.5質量部、及び水50.0質量部を混合し、20〜60℃で1時間強攪拌して水性ポリカーボネートポリオール分散体Dを得た。水性ポリカーボネートポリオール分散体D中で、固形分は良好に水中に分散していた。
当該水性ポリカーボネートポリオール分散体Dの物性値は以下の通りであった。
固形分濃度:50質量%
粘度:1000mPa・s
pH:5.6
(安定性試験)
水性ポリカーボネートポリオール分散体A〜Cを、25℃で8ヶ月静置してpHの変化を観察した。
その結果、pHの低下(酸性化)は下記の通り僅かであった。
A:5.6→5.1
B:5.6→5.2
C:5.8→5.5
実施例B−1(水性樹脂分散体組成物(A)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体A13g(3.0ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)7.0g(NCO換算3.0ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Aの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は2/1であった。
実施例B−2(水性樹脂分散体組成物(B)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体A9.7g(2.2ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)10g(NCO換算4.4ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Aの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は1/1であった。
実施例B−3(水性樹脂分散体組成物(C)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体A3.2g(0.73ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)6.8g(NCO換算2.9ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Aの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は1/2であった。
実施例B−4(水性樹脂分散体組成物(D)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体A1.6g(0.36ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)8.4g(NCO換算3.61ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Aの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は1/5であった。
実施例B−5(水性樹脂分散体組成物(E)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体B4.5g(2.3ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)5.4g(NCO換算2.3ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Bの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は2/1であった。
実施例B−6(水性樹脂分散体組成物(F)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体B3.0g(1.5ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)7.1g(NCO換算3.0ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Bの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は1/1であった。
実施例B−7(水性樹脂分散体組成物(G)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体B1.7g(0.89ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)8.3g(NCO換算3.6ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Bの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は1/2であった。
実施例B−8(水性樹脂分散体組成物(H)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体B0.8g(0.40ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)9.2g(NCO換算4.0ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Bの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は1/5であった。
実施例B−9(水性樹脂分散体組成物(I)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体C2.8g(3.1ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)7.2g(NCO換算3.1ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Cの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は2/1であった。
実施例B−10(水性樹脂分散体組成物(J)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体C1.6g(1.8ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)8.4g(NCO換算3.6ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Cの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は1/1であった。
実施例B−11(水性樹脂分散体組成物(K)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体C0.87g(0.98ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)9.1g(NCO換算3.9 モル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Cの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は1/2であった。
実施例B−12(水性樹脂分散体組成物(L)の合成)
内容積30mlの容器に、水性ポリカーボネートポリオール分散体C0.37g(0.41ミリモル)と、ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)9.6g(NCO換算4.1ミリモル)、BYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
なお、水性ポリカーボネートポリオール分散体Cの水酸基(OH基)/ジイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)(モル比)は1/5であった。
比較例1(水性樹脂分散体組成物(C1)の合成)
ブロック化イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、Aqua BI−200)10g(NCO換算4.3ミリモル)にBYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
比較例2(水性樹脂分散体組成物(C2)の合成)
水性ポリカーボネートポリオール分散体A 10g(4.6ミリモル)にBYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
比較例3(水性樹脂分散体組成物(C3)の合成)
水性ポリカーボネートポリオール分散体B 10g(10ミリモル)にBYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
比較例4(水性樹脂分散体組成物(C4)の合成)
水性ポリカーボネートポリオール分散体C 10g(22ミリモル)にBYK−345(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.05gを混合し、十分に攪拌させて(同時に脱気・脱泡させた)、水性樹脂分散体組成物10gを得た。
(ポリウレタン硬化物の製造)
実施例で得られた水性樹脂分散体組成物(B)〜(H)、及び(J)〜(L)、比較例で得られた水性樹脂分散体組成物(C1)〜(C4)をポリエチレンテレフタレート(PET)基材に塗布後、140℃で2時間加熱して、硬化物を製造した。
その結果、水性樹脂分散体組成物を用いた場合の結果を以下の表1に示す。なお、(C2)〜(C4)では、いずれも硬化物が得られなかった。
Figure 2019085560
以上の結果より、本発明の水性樹脂分散体組成物を硬化させることによって得られたポリウレタン硬化物は、弾性率、上降伏点応力、最大点応力、及び破断点応力が小さく、破断点伸度が大きいことから、軟質なポリウレタン硬化物であることが判明した。
また、水性樹脂分散体組成物(B)、(F)及び(J)はいずれも密着性に優れるとともに、耐溶剤性でも優れていることが確認された。
そのため、本発明の水性樹脂分散体組成物は、例えば、インク、塗料、接着剤や、粘着剤などのコーティング用途(コーティング材料)、高外観性と高耐久性が求められるような各種モバイル機器、フィルム、建築内外装、自動車内外装などの積層用途(積層材料)、紫外線硬化レンズのような硬化成型物などの成形用途(成形材料)に好適に使用できる。
水性ポリオール分散体は、熱で硬化させるタイプの各種コーティング剤の主成分などとして有用な化合物である。
水性樹脂分散体組成物は、熱で硬化させるタイプの各種コーティング剤の主成分として、金属、プラスチック、無機物、木材、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂類などに幅広く利用可能である。

Claims (21)

  1. 界面活性剤(b)とポリオール(a)とからなる被分散物が、水系媒体中に分散している水性ポリオール分散体。
  2. 前記ポリオール(a)は、ポリカ−ボネ−トポリオール、ポリカーボネートポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリエステルポリオールからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の水性ポリオール分散体。
  3. 前記ポリオール(a)は、ポリカ−ボネ−トポリオールである、請求項1又は2に記載の水性ポリオール分散体。
  4. 前記ポリカ−ボネ−トポリオールが、炭素原子数2〜12の直鎖状の脂肪族ポリオール、炭素原子数3〜18の分岐状の脂肪族ポリオール及び炭素原子数6〜18の環状脂肪族ポリオールからなる群から選択される少なくとも1種と炭酸エステルとを反応させたものである、請求項2又は3に記載の水性ポリオール分散体。
  5. 前記界面活性剤が、ノニオン性界面活性剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載の水性ポリオール分散体。
  6. 前記ノニオン性界面活性剤が、
    ポリオキシアルキレングリコール、ポリアルケニレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、及びアルキルイミダゾリンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項5に記載の水性ポリオール分散体。
  7. 前記ノニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項5又は6に記載の水性ポリオール分散体。
  8. 前記水性ポリオール分散体における界面活性剤(b)の含有量が、水性ポリオール分散体に対して0.01〜50質量%である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の水性ポリオール分散体。
  9. 前記ポリオール(a)の数平均分子量が200〜5000である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水性ポリオール分散体。
  10. 前記水性ポリオール分散体の粘度が500〜5000mPa・sである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の水性ポリオール分散体。
  11. 前記水性ポリオール分散体の固形分濃度が20〜80質量%である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の水性ポリオール分散体。
  12. 前記水性ポリオール分散体のpHが4〜7である請求項1〜11のいずれか1項に記載の水性ポリオール分散体。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の水性ポリオール分散体(c)、及びポリイソシアネート(d)を含む、水性樹脂分散体組成物。
  14. 前記水性樹脂分散体組成物が、更に濡れ剤(e)を含む、請求項13に記載の水性樹脂分散体組成物。
  15. 前記濡れ剤(e)が、(メタ)アクリル酸系共重合体又はアクリル系界面活性剤から選択される、請求項14に記載の水性樹脂分散体組成物。
  16. 前記水性ポリオール分散体のポリオールの水酸基と、前記ポリイソシアネートのイソシアネート基のモル比(OH基/NCO基)が、0.8/1〜1.4/1の範囲である、請求項13〜15のいずれか1項に記載の水性樹脂分散体組成物。
  17. 前記水性ポリオール分散体のポリオールの水酸基と、前記ポリイソシアネートのイソシアネート基のモル比(OH基/NCO基)が、2/1〜1/5の範囲である、請求項13〜15のいずれか1項に記載の水性樹脂分散体組成物。
  18. 請求項13〜17のいずれか1項に記載の水性樹脂分散体組成物を加熱、乾燥して得られる、ポリウレタン樹脂フィルム。
  19. 請求項13〜17のいずれか1項に記載の水性樹脂分散体組成物を含有する、塗料組成物。
  20. 請求項13〜17のいずれか1項に記載の水性樹脂分散体組成物を含有する、コーティング剤組成物。
  21. 請求項13〜17のいずれか1項に記載の水性樹脂分散体組成物を含有する、インク組成物。
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