JP5029194B2 - 水性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、基材密着性、塗膜硬度に優れるため、塗料、接着剤、繊維集束剤、コンクリートプライマー等に好適に用いることができる水性樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂組成物は一般的に得られる硬化物の機械的性質、耐食性、密着性等に優れるため、塗料、接着剤、積層板、電気・電子部品用途等の各分野で広く使用されている。エポキシ樹脂は有機溶剤に希釈し組成物として使用されることが多いが、近年の環境問題から、エポキシ樹脂が有する上述の高性能を損なうことなく、該組成物中から排出する有機溶剤量の低減が望まれていた。
このような要求に対応する為、従来より、塗料の高不揮発分化や、粉体塗料化、無溶剤塗料化、UV/EV硬化型塗料へ置き換える開発が行われており、特に水性塗料は有機溶剤乾燥ラインの転用が見込めることもあり、特に活発に開発が行われている。
しかし、水性塗料は塗膜の乾燥性が悪く、硬度が不足し、また、耐水性に劣るという問題があった。
このような問題を解消すべく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂をポリオキシアルキレンアミン化合物で変性した自己分散型のエマルジョンが開示されている。(例えば、特許文献1参照)しかしながら、該公報記載のエマルジョンは、ポリオキシアルキレンアミン化合物変性後もエポキシ基が多量に存在するため貯蔵安定性に劣るものであった。更に、エポキシ樹脂自体の分子量が小さくラッカー乾燥では基材密着性が不足する他、硬度が十分に発現しないものであった。
特開平10−183055号公報
本発明が解決しようとする課題は、塗膜の基材密着性、塗膜硬度に優れ、かつ、貯蔵安定性に優れる水性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ビスフェノール型エポキシ樹脂とポリオキシアルキレンアミンとを反応させて得られる分子構造を主骨格としており、かつ、ポリマー構造中にハードセグメントとしてウレタン結合を導入し、更に、ポリマー全体の重量平均分子量を10,000〜100,000の範囲に調整することにより、基材への密着性、塗膜硬度、更に水性樹脂分散体としての貯蔵安定性が良好になることを見出し本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
水性樹脂(A)及び水性媒体(B)を必須成分とする水性樹脂組成物であって、前記水性樹脂(A)が、
(i)ビスフェノール型エポキシ樹脂、
(ii)ポリオキシアルキレンアミン、
(iii)多価イソシアネート化合物とアルキレングリコールとの反応生成物、及び
(iv)(メタ)アクリル酸
を必須成分として反応させて得られるもので、ビスフェノール型エポキシ樹脂とポリオキシアルキレンアミンとを反応させて得られる分子構造と、ウレタン結合とカルボキシル基とをポリマー構造中に有しており、かつ、該水性樹脂(A)の重量平均分子量が10,000〜100,000の範囲のものであることを特徴とする水性樹脂組成物に関する。
本発明によれば、塗膜の基材密着性、塗膜硬度に優れ、かつ、貯蔵安定性に優れる水性樹脂組成物を提供できる。
従って、本発明の水性樹脂組成物は、塗料、接着剤、繊維集束剤、コンクリートプライマー等に好適に用いることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる水性樹脂(A)は、ビスフェノール型エポキシ樹脂とポリオキシアルキレンアミンとを反応させて得られる分子構造を主構造とするポリマー構造しており、該ポリマー構造中にウレタン結合とカルボキシル基とを有し、かつ、該水性樹脂(A)の重量平均分子量が10,000〜100,000の範囲のものであることを特徴としている。
ここで、上記水性樹脂(A)の重量平均分子量が10,000未満の場合、水性媒体(B)への安定性が損なわれ、貯蔵安定性が低下する他、塗膜硬度も低いものとなる。他方、100,000より大きい場合は、合成制御が困難となる。これらのバランスに優れる点から、水性樹脂(A)の重量平均分子量は25,000〜50,000の範囲であることが好ましい。
ここで重量平均分子量とはGPC測定による値であり、下記の条件によって測定することができる。
[GPCの測定条件]
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HXL−L」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G4000HXL」
検出器: RI(示差屈折径)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
測定条件: カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 : 前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
試料 : 樹脂固形分0.5gに無水トリフルオロ酢酸1gを加え、密栓中80℃で1時間処理後、開栓してさらに80℃×1時間処理したものをTHF10mlに希釈したもの。
また、前記水性樹脂(A)は、ビスフェノール型エポキシ樹脂とポリオキシアルキレンアミンとを反応させて得られる分子構造を主骨格とするポリマー構造を有しており、該ポリマー構造中にウレタン結合とカルボキシル基とを有することを特徴としている。本発明ではポリオキシアルキレンアミンに起因するソフトセグメントと、前記ウレタン結合に起因するハードセグメントとを有することから、水性媒体(B)中で優れた分散性、貯蔵安定性を発現する一方で、塗工後の塗膜硬度を高めることができる。また、分子構造中にカルボキシル基を有することから、ポリオキシアルキレンに起因するノニオン系親水性基と、該カルボキシル基に起因するアニオン系親水性基とを併有することになり、前記水性樹脂(A)の貯蔵安定性を飛躍的に向上させることができる。
水性樹脂(A)のポリマー構造中にビスフェノール型エポキシ樹脂とポリオキシアルキレンアミンとを反応させて得られる分子構造と、ウレタン結合とカルボキシル基とを導入する方法としては、具体的には、
(i)ビスフェノール型エポキシ樹脂、
(ii)ポリオキシアルキレンアミン、
(iii)多価イソシアネート化合物とアルキレングリコールとの反応生成物、及び、
(iv)(メタ)アクリル酸
を必須成分として反応させる方法が挙げられる。
ここで用いられるビスフェノール型エポキシ樹脂(i)は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスクレゾールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、これらのエポキシ樹脂の芳香核にメチレン基、エチレン基、臭素原子、塩素原子が置換したものが挙げられる。
これらの中でも得られる水性分散体の塗膜物性からビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。また、ビスフェノール型エポキシ樹脂(i)は、そのエポキシ当量は180〜4,000g/eqが好ましく、特に塗膜硬度や塗工性の点から300〜3,000g/eqであることが好ましい。ここでビスフェノール型エポキシ樹脂(i)のエポキシ当量は、「JIS K7236(2001)」に準拠して測定される値である。
次に、前記ポリオキシアルキレンアミン(ii)としては、分子構造中にエチレンオキシ構造単位、1,2−プロピレンオキシ構造単位1,3−プロピレンオキシ構造単位等のアルキレンオキサイド構造単位を繰り返し単位とし、その分子構造の片末端又は両末端にアミノ基を有する化合物が挙げられる。
ここでアルキレンオキサイド構造単位の繰り返し単位数としては、平均で10〜100であることが樹脂粒子の水分散性の点から好ましく、塗膜の基材密着性、及び塗膜硬度と水性樹脂分散体の貯蔵安定性とのバランスの点から13〜90であること、とりわけ15〜75であることが好ましい。
また、前記ポリオキシアルキレンアミンの活性水素当量は400g/eq以上において水性媒体(B)中の樹脂粒子の安定性が良好となり、また、2000g/eq以下において樹脂粒子の結晶化を防止するこができる。従って、活性水素当量は400〜2000g/eqの範囲であることが好ましい。
かかるポリオキシアルキレンアミン(ii)は具体的には、下記構造式(1)〜(3)
Figure 0005029194
(式中、Rは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、又はt−ブチル基であり、Rはエチレン基、1,2−プロピレン基、2,3−プロピレン基、1,3−プロピレン基であり、Rはメチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、2,3−プロピレン基、1,3−プロピレン基であり、nは繰り返し単位の平均で10〜100である。)
Figure 0005029194
(式中、Rはメチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、2,3−プロピレン基、1,3−プロピレン基であり、Rはエチレン基、1,2−プロピレン基、2,3−プロピレン基、1,3−プロピレン基であり、Rはメチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、2,3−プロピレン基、1,3−プロピレン基であり、nは繰り返し単位の平均で10〜100である。)
Figure 0005029194
(式中、Rはそれぞれ独立的にエチレン基、1,2−プロピレン基、2,3−プロピレン基、1,3−プロピレン基であり、Rは水素原子、メチル基、エチル基であり、pは繰り返し単位の平均は0〜5であり、x、y、zはそれぞれ繰り返し単位の平均で1〜10である。)
で表されるものが特に樹脂粒子の水性媒体中での安定性が良好となる点から好ましい。
なお、上記構造式(1)〜(3)において下記構造式
Figure 0005029194
で表される繰り返し単位とするポリオキシアルキレン部分は、オキシエチレン基、オキシ−1,2−プロピレン基、オキシ−2,3−プロピレン基、オキシ−1,3−プロピレン基からなる群から選択される1種からなるポリオキシアルキレン構造を形成してもよいし、又は、2種以上がランダムに結合したポリオキシアルキレン構造、若しくは、2種以上がブロック状に結合したポリオキシアルキレン構造であってもよい。
これらの中でも、ビスフェノール型エポキシ樹脂との反応性、及び生成物の安定性に優れる点から前記構造式(1)で表されるモノアミン類が好ましい。なお、前記構造式(1)又は(2)において、nの値は特に13〜90であること、とりわけ15〜75であることが好ましい。
次に、本発明で用いる多価イソシアネート化合物とアルキレングリコールとの反応生成物(iii)は、多価イソシアネート化合物とアルキレングリコールとを前者1分子に対して後者が1分子反応したウレタン結合含有化合物、或いは、多価イソシアネート化合物とアルキレングリコールとを反応させて得られるオリゴマーが挙げられる。これらの中でも特に後者のオリゴマーであることがハードセグメント形成による塗膜硬度向上の効果が顕著なものとなる点から好ましい。また、その分子末端にイソシアネート基が残存するように反応させることが、他の原料成分との反応性の点から好ましい。
ここで用いる、多価イソシアネート化合物は、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネートもしくは2,6−トリレンジイソシアネート、m−もしくはp−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、3,3'−ジクロル−4,4'−ビフェニレンジイソシアネート、4,4'−ビフェニレンジイソシアネートまたは1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンシイソシアネート、イホソロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、及びジフェニルメタンジイソシアネート、及びトリフェニルメタントリイソシアネートが挙げられる。これらの中でも塗膜形成後の硬度が良好である点から2,4−トリレンジイソシアネートもしくは2,6−トリレンジイソシアネートが好ましい。
一方、上記多価イソシアネート化合物と反応させるアルキレングリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコールなどが挙げられる。これらの中でも特に本発明では硬化塗膜の硬度の点からエチレングリコールが好ましい。
また、前記(メタ)アクリル酸(iv)は、アクリル酸、メタクリル酸である。本発明は、この(メタ)アクリル酸(iv)が反応溶液中のアミノ基とマイケル付加反応することにより、水性樹脂(A)の分子構造中にノニオン系の親水性基であるカルボキシル基が導入され、最終的に得られる水性樹脂(A)が、ノニオン系/アニオン系の親水性基を兼備したものとなり、水性媒体(B)中での分散性安定性が飛躍的に向上し、優れた貯蔵安定性を発現するものとなる。
上記した、
(i)ビスフェノール型エポキシ樹脂、
(ii)ポリオキシアルキレンアミン、
(iii)多価イソシアネート化合物とアルキレングリコールとの反応生成物、及び、
(iv)(メタ)アクリル酸
を反応させる方法は、これらを一括で反応させてもよいし、或いは、成分(i)〜(iv)を多段階で反応させてもよい。後者の場合、その反応は如何なる順序で行ってもよく、例えば、
方法1: ビスフェノール型エポキシ樹脂(i)とポリオキシアルキレンアミン(ii)とを反応させ、これに前記反応生成物(iii)を反応させ、次いで、(メタ)アクリル酸(iv)を反応させる方法、
方法2: ポリオキシアルキレンアミン(ii)と前記反応生成物(iii)とを反応させて末端にポリオキシアルキレンアミノ基を有するポリウレタン(a)を得、一方、ビスフェノール型エポキシ樹脂(i)とポリオキシアルキレンアミン(ii)とを反応させてポリオキシアルキレン基含有エポキシ樹脂(b)を製造し、次いで、
ビスフェノール型エポキシ樹脂(i)、
末端にポリオキシアルキレンアミノ基を有するポリウレタン(a)、及び、
ポリオキシアルキレン基含有エポキシ樹脂(b)を反応させ、次いで、
(メタ)アクリル酸(iv)を反応させる方法、
等が挙げられる。
これらのなかでも本発明では得られるポリマーの分子量が高く、かつ、貯蔵安定性に優れる点から方法2が好ましい。
ビスフェノール型エポキシ樹脂(i)とポリオキシアルキレンアミン(ii)との反応は、無溶剤または溶剤存在下で行うことができる。ここで、溶剤としては親水溶媒であることが反応後の脱溶媒が不要となる為好ましく、具体的には、セロソルブ類、プロピレングリコール類、グライム類が好ましく、更に好ましくはプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、t−ブチルセロソルブ、メトキシプロパノール、プロポキシプロパノールである。反応温度は60〜120℃である範囲であることが反応性が良好となる点から好ましい。
また、ポリオキシアルキレンアミン(ii)と前記反応生成物(iii)とを反応させて末端にポリオキシアルキレンアミノ基を有するポリウレタン(a)を製造する方法としては、具体的には、ポリオキシアルキレンアミン(ii)、前記反応生成物(iii)、及び、必要により前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(i)の存在下、無溶剤または溶剤存在下で行うことができる。ここで、溶剤としては親水溶媒を使用することが反応後の脱溶媒が不要となる為好ましく、具体的には、セロソルブ類、プロピレングリコール類、グライム類が好ましく、更に好ましくはプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、t−ブチルセロソルブ、メトキシプロパノール、プロポキシプロパノールが挙げられる。反応温度は60〜120℃である範囲であることが、反応性に優れる点から好ましい。
この際、各成分の反応割合は、前記反応生成物(iii)を原料である多価イソシアネート化合物の使用割合が、水性樹脂(A)を構成する全ての原料成分中0.01〜5質量%の範囲、好ましくは0.1〜1質量%となるように用いることが塗膜硬度と塗料の貯蔵安定性の点から好ましい。
更に、ビスフェノール型エポキシ樹脂(i)、末端にポリオキシアルキレンアミノ基を有するポリウレタン(a)、及び、ポリオキシアルキレン基含有エポキシ樹脂(b)を反応させる方法は、具体的には、前記した親水溶媒の存在下に、ビスフェノール型エポキシ樹脂(i)、末端にポリオキシアルキレンアミノ基を有するポリウレタン(a)、及び、ポリオキシアルキレン基含有エポキシ樹脂(b)を60〜120℃の温度条件からに反応させる方法が挙げられる。
ここで、各成分の反応割合は、前記した通り、水性樹脂(A)を構成する全ての原料成分(後述するアミン化合物を含む)中の多価イソシアネート化合物の使用割合が、0.01〜5質量%の範囲となるように用いること、また、ポリオキシアルキレンアミン(ii)を全原料成分中、5〜15質量%となるような割合で用いることが塗膜硬度と塗料の貯蔵安定性の点から好ましい。本発明では(メタ)アクリル酸(iv)に起因するアニオン系親水性基を水性樹脂(A)中に導入することから、ポリオキシアルキレンアミン(ii)の使用量を比較的低減できる為、本発明は水性樹脂組成物の貯蔵安定性が飛躍的に向上するものである。
次に、このようにして得られた反応生成物と(メタ)アクリル酸(iv)を反応させる方法は、具体的には、上記反応後、直ちに60〜120℃の温度条件下にマイケル付加反応させてもよいし、或いは、前記反応生成物中の末端エポキシ基をアミン化合物と反応させた後、この反応生成物と(メタ)アクリル酸(iv)とを60〜120℃の温度条件下にマイケル付加反応させる方法であってもよい。本発明の水性分散体が塗料として基材との密着性に優れる点から後者の方法が好ましい。
ここで用いるアミン化合物は、例えば、ブチルアミン、オクチルアミン、オレイルアミン、2−エチルヘキシルアミン等の一級アルキルアミン類、モノエタノールアミン、2−エトキシエタノールアミン、2−ヒドロキシプロパノールアミン等の一級アルカノールアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン等の脂肪族ポリアミン類、1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン類、ポリアミン類とアルデヒド化合物と1価または多価フェノール類との重縮合物からなるマンニッヒ塩基、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ポリアミン類、ポリアミン類とポリカルボン酸やダイマー酸と反応により得られるポリアミドポリアミン類等が挙げられる。樹脂粒子にした場合の貯蔵安定性に優れる点から1級アルキルアミン類、1級アルカノールアミン類が好ましい。
前記水性樹脂とアミン化合物の反応は無用剤、溶剤存在下に公知の方法で行うことができる。溶剤としては公知のものを用いることができるが、親水溶媒を使用することが反応後の脱溶媒を不要とし好ましい。親水溶媒はセロソルブ類、プロピレングリコール類、グライム類が好ましく、更に好ましくはプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、t−ブチルセロソルブ、メトキシプロパノール、プロポキシプロパノールである。
前記水性樹脂とアミン化合物との反応比率は、得られる前記水性樹脂(A)の貯蔵安定性から、アミン化合物の活性水素当量が前記水性樹脂のエポキシ当量よりも大きくなる範囲で両者を反応させることが好ましい。
また、前記水性樹脂と(メタ)アクリル酸(iv)との反応は無用剤、溶剤存在下に公知の方法で行うことができる。溶剤としては公知のものを用いることができるが、親水溶媒を使用することが反応後の脱溶媒を不要とし好ましい。親水溶媒はセロソルブ類、プロピレングリコール類、グライム類が好ましく、更に好ましくはプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、t−ブチルセロソルブ、メトキシプロパノール、プロポキシプロパノールである。
前記水性樹脂と(メタ)アクリル酸(iv)との反応比率は、得られる前記水性樹脂(A)の貯蔵安定性の改善効果が顕著なものとなる点から、(メタ)アクリル酸(iv)を全原料成分中、0.5〜5質量%となる割合で両者を反応させることが好ましい。
このようにして得られた水性樹脂(A)は、次いで、水性媒体(B)を上記反応生成物に滴下することによって目的とする水性樹脂組成物が得られる。
ここで、水性媒体(B)は、水、蒸留水、イオン交換水、或いは、これらに低級アルコールを溶解させた溶液等が挙げられるが、本発明では水、蒸留水、又はイオン交換水が環境問題の観点、及び、水性樹脂(A)の分散性の点から好ましく、特に蒸留水又はイオン交換水が好ましい。
ここで水性媒体(B)の滴下方法としては、例えば、連続滴下、分割添加で行うことができ、水性媒体(B)の温度は10〜90℃を使用することができる。樹脂成分の均一混合性を保つため水性媒体(B)の温度は20〜80℃が更に好ましい。
このようにして得られる水性樹脂組成物は、水性媒体(B)中に分散する樹脂粒子が平均粒子径0.01〜10μmの範囲にある水性樹脂分散体であることが貯蔵安定性に優れる点から好ましい。
また、本発明では前記水性樹脂(A)の水溶性を高める目的で、前記水性樹脂(A)に4級オニウム部を有する化合物を併用することが望ましい。ここで使用し得る4級オニウム部を有する化合物としては、例えば、下記構造式(4)又は(5)で表されるものが挙げられる。
Figure 0005029194
(式中、nはメチレン基の繰り返し単位の平均で1〜5である。)
Figure 0005029194
本発明の水性樹脂組成物は、本発明の特性を損なわない範囲で、必要に応じて、他のポリエステル系水性樹脂、アクリル系水性樹脂等樹脂成分を併用してもよい。
また、本発明の水性樹脂組成物には、必要に応じて、ハジキ防止剤、ダレ止め剤、流展剤、消泡剤、硬化促進剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種添加剤を配合してもよい。
本発明の水性樹脂組成物の用途としては、特に制限されるものではないが、例えば、塗料、接着剤、繊維集束剤、コンクリートプライマー等として好適に用いることができる。
本発明の水性樹脂組成物を塗料用途に用いる場合には、必要に応じて、防錆顔料、着色顔料、体質顔料等の各種フィラーや各種添加剤等を配合することが好ましい。前記防錆顔料としては亜鉛粉末、リンモリブテン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、クロム酸バリウム、クロム酸アルミニウム、グラファイト等の鱗片状顔料等が挙げられ、着色顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、硫化亜鉛、ベンガラが挙げられ、また体質顔料としては硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、カオリン等が挙げられる。これらフィラーの配合量としては、水性樹脂組成物及び必要に応じて配合される硬化剤の合計100質量部に対して、10〜70質量部であることが、塗膜性能、塗装作業性等の点から好ましい。
本発明の水性樹脂組成物を塗料用に使用する場合における塗装方法については、特に限定されず、ロールコート、スプレー、刷毛、ヘラ、バーコーター、浸漬塗装、電着塗装方法にて行う事ができ、その加工方法としては、常温乾燥〜加熱硬化を行うことができる。加熱する場合は50〜250℃、好ましくは60〜230℃で、2〜30分、好ましくは5〜20分反応させることにより、塗膜を得ることが出来る。
また、本発明の水性樹脂組成物を接着剤として使用する場合は、特に限定されず、スプレー、刷毛、ヘラにて基材へ塗布後、基材の接着面を合わせることで行う事ができ、接合部は周囲の固定や圧着する事で強固な接着層を形成することができる。基材としては鋼板、コンクリート、モルタル、木材、樹脂シート、樹脂フィルムが適し、必要に応じて研磨等の物理的処理やコロナ処理等の電気処理、化成処理等の化学処理などの各種表面処理を施した後に塗布すると更に好ましい。
また、本発明の水性樹脂組成物を繊維集束剤として使用する場合は、特に限定されず行う事ができ、例えば、紡糸直後の繊維にローラーコーターを用いて塗布し、繊維ストランドとして巻き取った後、乾燥を行う方法が挙げられる。用いる繊維としては、特に制限されるものではなく、例えば、ガラス繊維、セラミック繊維、石綿繊維、炭素繊維、ステンレス繊維等の無機繊維、綿、麻等の天然繊維、ポリエステル、ポリアミド、ウレタン等の合成繊維等が挙げられ、その基材の形状としては短繊維、長繊維、ヤーン、マット、シート等が挙げられる。繊維集束剤としての使用量としては繊維に対して樹脂固形分として0.1〜2質量%であることが好ましい。
また、本発明の水性樹脂組成物をコンクリートプライマーとして使用する場合は、特に限定されず、ロール、スプレー、刷毛、ヘラ、鏝にて行う事ができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、実施例中「部」、「%」は特に断りのない限り、質量基準であり、エポキシ当量及び重量平均分子量の測定条件は以下の通りである。
[エポキシ当量]
「JIS K7236(2001)」に準拠して測定した。
[重量平均分子量の測定条件(GPCの測定条件)]
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HXL−L」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G4000HXL」
検出器: RI(示差屈折径)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
測定条件: カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 : 前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
試料 : 樹脂固形分0.5gに無水トリフルオロ酢酸1gを加え、密栓中80℃で1時間処理後、開栓してさらに80℃×1時間処理したものをTHF10mlに希釈して測定サンプルとした。
合成例1(中間体:ビスフェノール型エポキシ樹脂溶液の合成)
温度計、撹拌装置、窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコに、エポキシ当量188g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製「エピクロン 850」)300部、ビスフェノールA 87.9部を仕込み、80℃において加熱均一化させた。ここにテトラメチルアンモニウムクロライド(50%水溶液)0.1部を添加し、140℃にて3時間攪拌した。その後、ブチルセロソルブ129.3部を添加し、拡販均一することによって、エポキシ当量480g/eq、不揮発分75%のエポキシ樹脂溶液を得た。これを(A−1)とする。
合成例2(水性樹脂中間体の合成)
温度計、撹拌装置、窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコに、エポキシ当量188g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂188部とトリレンジイソシアネ−ト(三井武田ケミカル株式会社製「コスモネ−トT−80」)17.4部を仕込む。次に、50℃まで昇温し、エチレングリコ−ル1.55部を仕込み、80℃にて2時間反応させる。次に、冷却しながら、ポリオキシプロピレンアミン(ハンツマン社製「ジェファーミンM−1000」活性水素当量505g/当量)722部を仕込む。その後、100℃にて5時間攪拌した。ブチルセロソルブ398部を添加し攪拌均一することにより不揮発分70%の樹脂得た。これを(A−2)とする。
合成例3(水性樹脂中間体の合成)
温度計、撹拌装置、窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコに、エポキシ当量188g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂188部とトリレンジイソシアネ−ト(三井武田ケミカル株式会社製「コスモネ−トT−80」)34.8部を仕込む。次に、50℃まで昇温し、エチレングリコ−ル3.1部を仕込み、80℃にて2時間反応させる。次に、冷却しながら、ポリオキシプロピレンアミン(ハンツマン社製「ジェファーミンM−1000」活性水素当量505g/当量)808部を仕込む。その後、100℃にて5時間攪拌した。ブチルセロソルブ443.1部を添加し攪拌均一することにより不揮発分70%の樹脂得た。これを(A−3)とする。
合成例4(水性樹脂組成物)
温度計、撹拌装置、窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコに、ビスフェノール型エポキシ樹脂溶液(A−1)640部を仕込み90℃に昇温する。次に、水性樹脂中間体(A−2)71,2部を仕込み、100℃にて2時間攪拌した。次いでブチルセロソルブ97.6部を仕込んだ後、70℃にてモノエタノ−ルアミン36.6部を添加し、100℃にて3時間攪拌した。その後、アクリル酸を15.5部添加し、100℃で2時間反応させる。冷却を開始し、イオン交換水850.6部を4時間かけて滴下した。水滴下時の液温は40〜50℃で管理した。次に、スチレン化フェノ−ル系乳化剤(第一工業株式会社製、ノイゲンEA−207D)25.7部を添加し、攪拌均一することにより不揮発分34%の水性樹脂組成物を得た。これを(B−1)とする。
合成例5(水性樹脂組成物)
温度計撹拌装置、窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコに、ビスフェノール型エポキシ樹脂溶液(A−1)640部を仕込み90℃に昇温する。次に、水性樹脂中間体(A−2)118.6部を仕込み、100℃にて2時間攪拌した。次いでブチルセロソルブ99.7部を仕込んだ後、70℃にてモノエタノ−ルアミン36.6部を添加し、100℃にて3時間攪拌した。その後、アクリル酸を5.0部添加し、100℃で2時間反応させる。冷却を開始し、イオン交換水878.3部を4時間かけて滴下した。水滴下時の液温は40〜50℃で管理した。次に、スチレン化フェノ−ル系乳化剤(第一工業株式会社製「ノイゲンEA−197D」)27.0部を添加し、攪拌均一することにより不揮発分34%の水性樹脂組成物を得た。これを(B−2)とする。
合成例6(水性樹脂組成物)
温度計、撹拌装置、窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコに、ビスフェノール型エポキシ樹脂溶液(A−1)640部を仕込み90℃に昇温する。次に、水性樹脂中間体(A−3)123.1部を仕込み、100℃にて2時間攪拌した。次いでブチルセロソルブ100部を仕込んだ後、70℃にてモノエタノ−ルアミン36.6部を添加し、100℃にて3時間攪拌した。その後、アクリル酸を4.9部添加し、100℃で2時間反応させる。冷却を開始し、イオン交換水882.8部を4時間かけて滴下した。水滴下時の液温は40〜50℃で管理した。次に、スチレン化フェノ−ル系乳化剤(第一工業株式会社製「ノイゲンEA−207D」)26.8部を添加し、攪拌均一することにより不揮発分34%の水性樹脂組成物を得た。これを(B−3)とする。
比較合成例1(特開平10−183055号公報の合成例1)
温度計、撹拌装置、窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコに、固形のビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業製「エピクロン 1050」、エポキシ当量475g/eq)740部を仕込み、100℃において均一化させた。ここへモノエタノールアミン 10部、ポリオキシプロピレンアミン「ジェファーミンM−1000」250部、ブチルセロソルブ333部を加え、130℃にて7hr攪拌した。100℃以下に冷却後、イオン交換水666部を加え均一攪拌することによって不揮発分45質量%の水性樹脂組成物を得た。この不揮発分である樹脂を(C−1)とする。
前記した合成例1〜9及び比較合成例1によって得られた樹脂の性状を表1に示す。
平均粒径は日機装株式会社製 粒経測定装置「Micro Trac UPA−150」を使用して測定を行った。なお、比較例2については、水性樹脂組成物を得ることができなかった。
前記した合成例1〜6及び比較合成例1によって得られた樹脂の性状を表1に示す。
平均粒径は日機装株式会社製 粒経測定装置「Micro Trac UPA−150」を使用して測定を行った。
Figure 0005029194

(表1中、「VOC」は、各ワニス中に存在する揮発性溶剤の含有率である。)
実施例1〜3、及び比較例1
次に、得られた水性樹脂分散体を用いて表2の配合比で水性塗料を作成し、キシレンにて表面を脱脂処理したダル鋼板に対し、バーコーターにて乾燥膜厚が15μmとなるように塗布した後、塗膜物性評価を行った。なお、表2記載の塗膜物性は100℃×20分の乾燥後、25℃×5日養生を行った後の試験結果である。また、耐水性については更に40℃の水槽に7日間半浸漬を行った後の結果、耐アルカリ性については25℃の条件下で5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した結果、耐塩水噴霧試験に関しては300時間後の結果である。
また、得られた分散体を50℃の乾燥器に入れ、外観において分離のあるなしを確認した各試験方法及び評価基準は下記の通りである。
タック性:塗膜表面のタック性を指触にて判定した。
○:タックなし、×:タックあり
引っかき硬度(鉛筆法):JIS K−5600−5−4に準拠し、三菱ユニを使用して行った。
碁盤目試験:JIS K−5600−5−6(1999)に準拠し、1mm間隔で切れ目を入れ、テープを貼り付け後に引き剥がした後の塗膜状態を目視で観察した。
〇:剥がれなし。×:剥がれが見られる。
屈曲性:JIS K−5600−5−1(1999)に準拠し、円筒形マンドレル(直径2mm)により折り曲げられた場合の塗膜の割れおよび、基材からの剥れの有無を観察した。
〇:割れ、剥れ発生せず。×:割れ、又は剥れ発生。
耐水性:JIS K−5600−2(1999)に準拠して行った。
塩水噴霧試験
塗膜面に基材に達する傷を入れ、35℃で5%NaCl水溶液を1000時間連続噴霧した後の塗膜の状態、および傷口にナイフをいれてのクリープ試験を行い、剥離幅を確認した。単位(mm)
(塗膜の状態)
○:変化なし。 ×:白化
貯蔵安定性
50℃における外観変化を確認した。
Figure 0005029194

表2中の略号は以下の通りである。また、「イオン交換水」は、各ワニスに追加されたイオン交換水の質量部である。
「CR−97」 :石原産業製、酸化チタン「TIPAQUE CR−95」
「B−1500」 :白石カルシウム株式会社製、炭酸カルシウム「B−1500」
「K−105」 :テイカ株式会社製、防錆顔料「K−ホワイト K−105」
「MA−1」 :三菱化学製、カーボンブラック「MA−1」

Claims (7)

  1. 水性樹脂(A)及び水性媒体(B)を必須成分とする水性樹脂組成物であって、前記水性樹脂(A)が、
    (i)ビスフェノール型エポキシ樹脂、
    (ii)ポリオキシアルキレンアミン、
    (iii)多価イソシアネート化合物とアルキレングリコールとの反応生成物、及び
    (iv)(メタ)アクリル酸
    を必須成分として反応させて得られるもので、ビスフェノール型エポキシ樹脂とポリオキシアルキレンアミンとを反応させて得られる分子構造と、ウレタン結合とカルボキシル基とをポリマー構造中に有しており、かつ、該水性樹脂(A)の重量平均分子量が10,000〜100,000の範囲のものであることを特徴とする水性樹脂組成物。
  2. 前記水性樹脂(A)の原料である前記成分(iii)が、多価イソシアネート化合物とアルキレングリコールとを反応させて得られるものであり、該多価イソシアネート化合物の使用割合が、全原料成分中0.01〜5質量%となる範囲である請求項1記載の水性樹脂組成物。
  3. 前記水性樹脂(A)が、ポリオキシアルキレンアミン(ii)を全原料成分中、5〜15質量%となる割合で用いて得られるものである請求項1記載の水性樹脂組成物。
  4. 前記水性樹脂(A)の原料である前記ポリオキシアルキレンアミンが、活性水素当量400〜2,000g/当量の範囲にあるものである請求項1、2又は3記載の水性樹脂組成物。
  5. 前記水性樹脂(A)が、(メタ)アクリル酸(iv)を全原料成分中、0.5〜5質量%となる割合で用いて得られるものである請求項1〜4の何れか1つに記載の水性樹脂組成物。
  6. 水性樹脂(A)が、水性媒体(B)中に平均粒子径0.01〜10μmの樹脂粒子として分散しているものである請求項1〜5の何れか1つに記載の水性樹脂組成物。
  7. 不揮発分含有率が10〜60質量%である請求項1〜6の何れか1つに記載の水性樹脂組成物。
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