JP2019083697A - 温度調節庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】収納庫内を設定温度まで上昇するときの速さのばらつきが生じにくい温度調節庫を提供する。【解決手段】温度調節庫10においては、温度センサ18の検出温度に基づいてヒータ31の作動を制御する制御装置50とを備え、制御装置50は、所定の単位時間毎におけるヒータ31の通電率を段階的に変えて制御する通電制御部を備え、収納庫12を設定温度となるまで温度上昇させるときに通電制御部によって制御する通電率でヒータ31に通電させるように制御しており、通電制御部によってヒータ31の通電率を制御した状態で収納庫12を加熱したときの温度センサ18の検出温度から導き出される単位時間での温度上昇率が、予め設定された理想温度上昇率よりも低いときには通電制御部の通電率を上げるようにし、理想温度上昇率よりも高いときには通電制御部の通電率を下げるように制御した。【選択図】図4
Description
本発明は、パン生地を焼成する前にパン生地を温度を調節した状態で熟成、発酵等を行うドウコンディショナー等の温度調節庫に関する。
特許文献1には、パン生地の解凍、熟成及び発酵を行うドウコンディショナーが開示されている。このドウコンディショナーは、パン生地を収納するする収納庫と、収納庫を冷却する冷却手段と、収容庫を加熱する加熱手段と、収容室の湿度を調節する湿度調節手段と、収容庫内の空気を循環させて温度及び湿度を均一化させる送風手段を備えている。このドウコンディショナーにおいては、収容庫内の空気は冷却手段または加熱手段により温度が調節されるとともに湿度調節手段により湿度が調節された状態で循環手段によって循環し、収容室内に収容されたパン生地は解凍、熟成及び発酵の処理が行われるようになっている。
上述した特許文献1のドウコンディショナーにおいては、収容庫を加熱する加熱手段には加熱ヒータが用いられており、加熱ヒータの作動は収納庫内に設けた温度センサの検出温度に基づいて制御されている。一般的に、収納庫内を加熱ヒータにより設定温度となるように制御するときには、温度センサにより設定温度より低い温度を検出すると加熱ヒータをオンさせ、温度センサにより設定温度より高い温度を検出すると加熱ヒータをオフさせるように制御している。ドウコンディショナーは後述するようにフリーズ(冷凍)工程、リタード(冷蔵)工程、予熱工程及びホイロ(発酵)工程を順番に実行しており、各工程を移行させるたびに収納庫内を温度上昇させるように制御している。工程移行時のような収納庫内を温度上昇させるときに、加熱ヒータを設定温度となるようにオンオフ制御すると、収納庫内の温度が設定温度となるまで上昇する速さはパン生地の量や厨房等の室温によってばらつきが生じ、パン生地を発酵管理するたびに出来上がりのばらつきが生じることになっていた。本発明は、収納庫内を設定温度まで上昇するときの速さにばらつきが生じにくい温度調節庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、収納物を収納する収納庫と、収納庫内の空気を循環させる循環ファンと、収納庫内を加熱するヒータと、収納庫内の温度を検出する温度センサと、温度センサの検出温度に基づいてヒータの作動を制御する制御装置とを備えた温度調節庫であって、制御装置は、所定の単位時間毎におけるヒータの通電率を段階的に変えて制御する通電制御部を備え、収納庫を設定温度となるまで温度上昇させるときに通電制御部によって制御する通電率でヒータに通電させるように制御しており、通電制御部によってヒータの通電率を制御した状態で収納庫を加熱したときの温度センサの検出温度から導き出される単位時間での温度上昇率が、予め設定された理想温度上昇率よりも低いときには通電制御部の通電率を上げるようにし、理想温度上昇率よりも高いときには通電制御部の通電率を下げるように制御したことを特徴とする温度調節庫を提供するものである。
上記課題を解決するために、制御装置は、所定の単位時間毎におけるヒータの通電率を段階的に変えて制御する通電制御部を備え、収納庫内を設定温度となるまで温度上昇させるときに通電制御部によって制御する通電率でヒータに通電させるように制御しており、通電制御部によってヒータの通電率を制御した状態で収納庫を加熱したときの温度センサの検出温度から導き出される単位時間での温度上昇率が、予め設定された理想温度上昇率よりも低いときには通電制御部の通電率を上げるようにし、理想温度上昇率よりも高いときには通電制御部の通電率を下げるように制御したので、収納庫を設定温度となるまで温度上昇させるときに温度上昇率を理想温度上昇率に近づけることができ、収納庫を設定温度となるように温度上昇させる速さのばらつきを少なくすることができるようになった。
上記のように構成した温度調節庫においては、制御装置は、通電制御部によって収納庫を加熱したときの温度センサの検出温度から導き出される単位時間での温度上昇率が、予め設定された理想温度上昇率よりも低いときには通電制御部の通電率を1段階上げるようにし、理想温度上昇率よりも高いときには通電制御部の通電率を1段階下げるように制御するのが好ましい。また、上記のように構成した温度調節庫においては、通電制御部は単位時間内におけるヒータの通算通電時間を段階的に変えることでヒータの通電率を段階的に変えるようにするのが好ましい。
以下に、本発明の温度調節庫の一実施形態である温湿度調節庫の実施形態を添付図面を参照して説明する。本発明の温湿度調節庫(温度調節庫)10は、ドウコンディショナーと呼ばれるもので、パン生地を焼成する前に、フリーズ(冷凍)、リタード(冷蔵)、予熱及びホイロ(発酵)の各工程を順番に実行するものである。温湿度調節庫10では、上記各工程を実行するときに各工程に応じた温度制御を行うとともに、予熱及びホイロ工程では温度制御に加えて湿度制御を行うようにしたものである。
図1及び図2に示したように、温湿度調節庫10は、ハウジング11内に右側部を除いた部分にパン生地(収納物)を収納する収納庫12と、ハウジング11の右側部に機械室13とを備えている。図3に示したように、収納庫12の前部にはパン生地を載せたトレイを出し入れする前側開口部12aが設けられており、前側開口部12aにはこれを開閉する扉14が開閉自在に設けられている。
図2及び図4に示したように、収納庫12の右側部と底部には仕切板15が設けられており、収納庫12の仕切板15によって仕切られた右側部及び底部は温度及び湿度を調節した空気を収納庫12に送り出すダクト通路16としている。ダクト通路16は収納庫12の右側部に配置される縦ダクト通路16aと収納庫12の底部に配置される横ダクト通路16bとを備えている。また、縦ダクト通路16aの上部は機械室13側に突き出るようになっており、この部分は後述する冷却装置20の蒸発器25と、加熱装置30のヒータ31等を収容して空気を冷却または加熱するための温調空間16cとなっている。
図2及び図4に示したように、収納庫12の右側部に配置した仕切板15の上部には循環ファン17が取り付けられており、図4の二点鎖線の矢印に示したように、収納庫12内の空気は循環ファン17によってダクト通路16に導かれるようになっている。ダクト通路16に導かれた空気は温調空間16cで冷却または加熱されて温度が調節され、縦ダクト通路16aと横ダクト通路16bとを通って収納庫12の左側部に送られるようになっている。
図4及び図5に示したように、温調空間16cには温度センサ18と湿度センサ19が配設されており、温度センサ18は収納庫12内の温度を検出するものであり、湿度センサ19は収納庫12内の湿度を検出するものである。
図2、図4及び図5に示したように、温調空間16cには収納庫12内を冷却するための冷却装置20の蒸発器25が配設されている。冷却装置20は温調空間16cを通過する収納庫12内の空気を冷却して、収納庫12内を冷却するものである。冷却装置20は周知の冷媒回路を用いたものであり、冷媒を圧縮する圧縮機21と、圧縮した冷媒ガスを冷却する凝縮器22と、液化冷媒に含まれる水分を除去するドライヤ23と、液化冷媒を膨張させるキャピラリチューブ(膨張手段)24と、膨張させた液化冷媒を気化させて収納庫12内を冷却する蒸発器25とを備えている。蒸発器25はダクト通路16の温調空間16cに配置され、他の部品は機械室13に配置されている。この冷却装置20においては、圧縮機21にて圧縮された冷媒ガスは凝縮器22で冷却されて液化冷媒となり、液化冷媒はドライヤ23を通ってキャピラリチューブ24で膨張して蒸発器25に送られ、蒸発器25で気化するときに温調空間16cの空気を冷却する。また、圧縮機21はインバータ式のモータを採用したものであって回転数を制御可能としている。また、凝縮器22は冷媒を冷却するための冷却ファン22aを備えており、この冷却ファン22aはインバータ式のモータを採用したものであって回転数を制御可能としている。なお、膨張手段としてキャピラリチューブを採用したが、これに限られるものでなく、電子膨張弁等の膨張弁を採用したものであってもよい。
図2、図4及び図5に示したように、温調空間16cには収納庫12内を加熱する加熱装置30が配設されている。加熱装置30は温調空間16cを通過する収納庫12内の空気を加熱して、収納庫12内を加熱するものである。加熱装置30は、温調空間16c内の空気を加熱するヒータ31と、ヒータ31を温調空間16cに取り付けるブラケット32とを備えている。ヒータ31はブラケット32によって冷却装置20の蒸発器25の下側に取り付けられている。ヒータ31はガラス管ヒータを用いたものであり、輻射熱によって温調空間16c内の空気を効率的に加熱できるだけでなく、上側に配置された蒸発器25のデフロストヒータとしての機能も有している。
図2、図4及び図5に示したように、ダクト通路16の縦ダクト通路16aには加湿器40が配設されており、加湿器40は収納庫12内を加湿するものである。加湿器40は、水を霧状に噴霧する噴霧ノズル41と、水道等の給水源から噴霧ノズル41に水を供給する給水管42と、噴霧ノズル41に空気を供給する給気管43と、給気管43を介して噴霧ノズルに空気を加圧状態で送り出すエアコンプレッサ44とを備えている。給水管42は水道などの給水源に接続されており、給水管42には減圧弁42aと給水弁42bが介装されている。また、給水管42には給水弁42bより下流に排水管45が接続されており、排水管45には排水弁45aが介装されている。
噴霧ノズル41は縦ダクト通路16aにて温調空間16cの下部と同じ高さ位置で後部に配置されている。噴霧ノズル41の先端からの噴霧方向は縦ダクト通路16aの後部から前方に向けられており、循環ファン17によって縦ダクト通路16aを下降する空気と交差(直交)する方向となっている。給水弁42bを開放するとともにエアコンプレッサ44を作動させると、噴霧ノズル41には給水管42からの水と給気管43からの空気が流入し、噴霧ノズル41から水が霧状に噴霧される。また、噴霧ノズル41から水を霧状に噴霧しないときには、給水管42に水が残らないようにするために、排水弁45aを開放することで、給水管42に残る水を排水管45から排出するようになっている。
図6に示したように、温湿度調節庫10は制御装置50を備えており、制御装置50は、循環ファン17、温度センサ18、湿度センサ19、冷却装置20(圧縮機21、凝縮器22のファンモータ22b)、加熱装置30(ヒータ31)、加湿器40(給水弁42b、エアコンプレッサ44、及び排水弁45a)に接続されている。制御装置50はマイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続されたCPU、RAM、ROM及びタイマ(いずれも図示省略)を備えている。制御装置50は、ROMに収納庫12内のパン生地をフリーズ(冷凍)、リタード(冷蔵)、予熱及びホイロ(発酵)の各工程を順に実行する発酵プログラムを備えている。なお、温湿度調節庫10は、フリーズ(冷凍)、リタード(冷蔵)、予熱及びホイロ(発酵)の各工程の少なくとも1つを選択的に実行することも可能となっている。
発酵プログラムは、フリーズ(冷凍)工程では収納庫12内を−5℃で3時間維持し、リタード(冷蔵)工程では収納庫12内を0℃〜2℃で維持し、予熱工程では収納庫12内を15℃〜18℃で75〜80%の湿度を2時間維持し、ホイロ(発酵)工程では28℃〜35℃で75〜85%の湿度を1時間維持するように制御している。この発酵プログラムでは、フリーズ(冷凍)工程の開始時刻からホイロ(発酵)工程で予め設定した終了時刻までに要する時間からフリーズ(冷凍)工程、予熱工程及びホイロ(発酵)工程に要する時間を減じて残る時間をリタード(冷蔵)工程を実行するように制御している。なお、温度、湿度及び時間はあくまで一例であり、発酵に供するパン生地の種類等によって変更可能としている。
発酵プログラムを実行したときの制御を以下に説明する。フリーズ(冷凍)工程では、制御装置50は、温度センサ18の検出温度に基づいて冷却装置20の作動を制御することで、収納庫12内を−5℃となるように温度制御している。温度センサ18の検出温度が収納庫12の設定温度である−5℃より高い設定上限温度(設定上限温度は例えば設定温度より1℃高く設定されており、以下同じである)を検出したときには冷却装置20を作動させ、温度センサ18の検出温度が収納庫12の設定温度である−5℃より低い設定下限温度(設定下限温度は例えば設定温度より1℃低く設定されており、以下同じである)を検出したときには、冷却装置20の作動を停止させている。冷却装置20を作動させているときには、循環ファン17によって収納庫12内からダクト通路16の温調空間16cに送られた空気は蒸発器25と熱交換することによって冷却される。図4の二点鎖線の矢印に示したように、冷却された空気は縦ダクト通路16a及び横ダクト通路16bを通って再び収納庫12に送られ、収納庫12内は冷却された空気によって冷却される。
フリーズ(冷凍)工程を開始させてから3時間経過すると、制御装置50はリタード(冷蔵)工程を実行する。フリーズ(冷凍)工程では、収納庫12内の設定温度を−5℃となるように温度制御していたのに対し、リタード(冷蔵)工程では、収納庫12内の設定温度を2℃となるように温度制御するので、リタード(冷蔵)工程を開始したときには、制御装置50は収納庫12内の温度を−5℃から設定温度である2℃となるまで温度上昇させるようにヒータ31の作動を制御する。
工程を移行させたときのように収納庫12内を設定温度となるまで温度上昇させるときには、収納庫12内を毎回同じような温度上昇率で温度上昇させるのが好ましい。これに対応するため、発酵プログラムでは工程の移行前の設定温度から工程の移行後の設定温度まで温度上昇させるときの理想温度上昇率が設定されており、制御装置50は、温度センサ18の検出温度から導き出される温度上昇率を理想温度上昇率にできるだけ近づけるように制御する。
制御装置50は、理想温度上昇率にできるだけ近づけるように制御するために、所定の単位時間として30秒毎におけるヒータ31の通電率を段階的に変えて制御する通電制御プログラムを備えている。図7に示したように、通電制御プログラムは、所定の単位時間として30秒間にヒータ31の通電率を通電段階で0〜10の11段階で設定したものである。通電段階0は単位時間30秒中の通電時間を0秒として通電率を0%とし、通電段階1は単位時間30秒中の通電時間を3秒間として通電率を10%とし、通電段階2は単位時間30秒中の通電時間を6秒間として通電率を20%とし、通電段階を1つ上げる毎に単位時間30秒中の通電時間を3秒間加算して通電率を10%増加させるようにしたものであり、通電段階は0〜10まで設定されている。
フリーズ(冷凍)工程からリタード(冷蔵)工程の移行時には、収納庫12内を−5℃から設定温度である2℃まで温度上昇させるために、制御装置50は、この通電制御プログラムによるヒータ31への通電制御をした状態で収納庫12を加熱しており、温度センサ18の検出温度から導き出される単位時間である30秒間での温度上昇率が、予め設定された理想温度上昇率よりも低いときには通電制御プログラムの通電段階を1段階上げるようにして通電率を10%高くするようにし、理想温度上昇率よりも高いときには通電制御プログラムの通電率を1段階下げるように制御している。
リタード(冷蔵)工程を実行して、通電制御プログラムの通電段階を0から開始したときには、温度上昇率は理想温度上昇率よりも低いので、制御装置50は通電段階を0から1に、1から2と順番に上げるように制御する。制御装置50は、温度上昇率が理想温度上昇率と同じまたは高くなると、通電段階を1段階下げるように制御し、再び、温度上昇率が理想温度上昇率より低くなると、通電段階を1段階下げるように制御することで、温度上昇率を理想温度上昇率にできるだけ近づけた状態で収納庫12内を設定温度となるまで温度上昇させる。
収納庫12内の温度が設定温度まで温度上昇した後は、制御装置50は、温度センサ18の検出温度に基づいて冷却装置20の作動を制御することで、収納庫12内を2℃となるように温度制御している。温度センサ18の検出温度が収納庫12の設定温度である2℃より高い設定上限温度を検出したときには冷却装置20を作動させ、温度センサ18の検出温度が収納庫12の設定温度である2℃より低い設定下限温度を検出したときには、冷却装置20の作動を停止させている。冷却装置20を作動させているときには、循環ファン17によって収納庫12内からダクト通路16の温調空間16cに送られた空気は蒸発器25と熱交換することによって冷却される。図4の二点鎖線の矢印に示したように、冷却された空気は縦ダクト通路16a及び横ダクト通路16bを通って再び収納庫12に送られ、収納庫12内は冷却された空気によって冷却される。
リタード(冷蔵)工程を開始させてから所定の時間が経過すると、制御装置50は予熱工程を実行する。リタード(冷蔵)工程では、収納庫12内の設定温度を2℃となるように温度制御していたのに対し、予熱工程では、収納庫12内の設定温度を18℃となるように温度制御する。このため、予熱工程を開始したときには、制御装置50は収納庫12内の温度を2℃から設定温度である18℃となるまで温度上昇させるようにヒータ31の作動を制御する。このときも、制御装置50は、リタード(冷蔵)工程を開始させたときと同様に、予熱工程を開始させて設定温度である18℃となるまで、温度センサ18の検出温度から導き出される温度上昇率を理想温度上昇率にできるだけ近づけるように制御するために、通電制御プログラムによってヒータ31への通電制御をした状態で収納庫12を加熱する。
収納庫12内の温度が設定温度まで温度上昇した後は、制御装置50は、温度センサ18の検出温度に基づいて冷却装置20またはヒータ31の作動を制御することで、収納庫12内の温度を18℃となるように温度制御し、湿度センサ19の検出湿度に基づいて加湿器40の作動を制御することで、収納庫12内の湿度を85%となるように湿度制御している。室温が設定温度である18℃より高いような環境下では、温度センサ18の検出温度が収納庫12の設定温度である18℃より高い設定上限温度を検出したときには冷却装置20を作動させるように制御し、温度センサ18の検出温度が収納庫12の設定温度である18℃より低い設定下限温度を検出したときには冷却装置20の作動を停止させるように制御している。冷却装置20を作動させているときには、循環ファン17によって収納庫12内からダクト通路16の温調空間16cに送られた空気は蒸発器25と熱交換することによって冷却される。図4の二点鎖線の矢印に示したように、冷却された空気は縦ダクト通路16a及び横ダクト通路16bを通って再び収納庫12に送られ、収納庫12内は冷却された空気によって冷却される。
これに対し、室温が設定温度である18℃より低いような環境下では、温度センサ18の検出温度が収納庫12の設定温度である18℃より低い設定下限温度を検出したときにはヒータ31を作動させるように制御し、温度センサ18の検出温度が収納庫12の設定温度である18℃より高い設定上限温度を検出したときにはヒータ31の作動を停止させるように制御している。ヒータ31を作動させているときには、循環ファン17によって収納庫12内からダクト通路16の温調空間16cに送られた空気はヒータ31によって加熱される。図4の二点鎖線の矢印に示したように、加熱された空気は縦ダクト通路16a及び横ダクト通路16bを通って再び収納庫12に送られ、収納庫12内は加熱された空気によって温められる。なお、この予熱工程で収納庫12内を設定温度である18℃に維持するように制御するときも、通電制御プログラムの各通電段階でヒータ31に通電させるように制御してもよい。
また、制御装置50は、予熱工程では上述した温度制御だけでなく収納庫12内の湿度を75%となるように湿度制御している。制御装置50は、湿度センサ19による検出湿度が75%より低い設定下限湿度(設定下限湿度は設定湿度より例えば5%低く設定されており、以下同じである)を検出すると加湿器40により加湿するように制御し、湿度センサ19による検出湿度が75%より高い設定上限湿度(設定上限湿度は設定湿度より例えば5%高く設定されており、以下同じである)を検出すると加湿器40による加湿を停止させるように制御している。噴霧ノズル41から水を霧状に噴霧させているときには、循環ファン17によって収納庫12内からダクト通路16に送られた空気は縦ダクト通路16aで噴霧ノズル41から霧状に噴霧された水が気化されて加湿され、図4の二点鎖線の矢印に示したように、加湿された空気は縦ダクト通路16a及び横ダクト通路16bを通って再び収納庫12に送られ、収納庫12内は加湿された空気によって加湿される。
予熱工程を開始させてから2時間経過すると、制御装置50は発酵(ホイロ)工程を実行する。予熱工程では、収納庫12内の設定温度を18℃となるように温度制御していたのに対し、ホイロ(発酵)工程では、収納庫12内の設定温度を35℃となるように温度制御する。このため、ホイロ(発酵)工程を開始したときには、制御装置50は収納庫12内の温度を18℃から設定温度である35℃となるまで温度上昇させるようにヒータ31の作動を制御する。このときも、制御装置50は、リタード(冷蔵)工程及び予熱工程を開始させたときと同様に、ホイロ(発酵)工程を開始させて設定温度である35℃となるまで、温度センサ18の検出温度から導き出される温度上昇率を理想温度上昇率にできるだけ近づけるように制御するために、通電制御プログラムによってヒータ31への通電制御をした状態で収納庫12を加熱する。
収納庫12内の温度が設定温度まで温度上昇した後は、制御装置50は、温度センサ18の検出温度に基づいてヒータ31の作動を制御することで、収納庫12内の温度を35℃となるように温度制御し、湿度センサ19の検出湿度に基づいて加湿器40の作動を制御することで、収納庫12内の湿度を85%となるように湿度制御している。
温度センサ18の検出温度が収納庫12の設定温度である35℃より低い設定下限温度を検出したときにはヒータ31を作動させるように制御し、温度センサ18の検出温度が収納庫12の設定温度である35℃より高い設定上限温度を検出したときにはヒータ31の作動を停止させるように制御している。ヒータ31を作動させているときには、循環ファン17によって収納庫12内からダクト通路16の温調空間16cに送られた空気はヒータ31によって加熱される。図4の二点鎖線の矢印に示したように、加熱された空気は縦ダクト通路16a及び横ダクト通路16bを通って再び収納庫12に送られ、収納庫12内は加熱された空気によって温められる。なお、このホイロ(発酵)工程で収納庫12内を設定温度である35℃に維持するように制御するときも、通電制御プログラムの各通電段階でヒータ31に通電させるように制御してもよい。
また、制御装置50は、温度制御だけでなく収納庫12内の湿度を85%となるように湿度制御している。制御装置50は、湿度センサ19による検出湿度が85%より低い設定下限湿度を検出すると加湿器40により加湿するように制御し、湿度センサ19による検出湿度が85%より高い設定上限湿度を検出すると加湿器40による加湿を停止させるように制御している。噴霧ノズル41から水を霧状に噴霧させているときには、循環ファン17によって収納庫12内からダクト通路16に送られた空気は縦ダクト通路16aで噴霧ノズル41から霧状に噴霧された水が気化されて加湿され、図4の二点鎖線の矢印に示したように、加湿された空気は縦ダクト通路16a及び横ダクト通路16bを通って再び収納庫12に送られ、収納庫12内は加湿された空気によって加湿される。ホイロ(発酵)工程を開始させてから1時間経過すると、制御装置50は発酵プログラムを終了する。
上記のように構成した温湿度調節庫(温度調節庫)10は、収納庫12内を温度管理した状態でパン生地をフリーズ(冷凍)、リタード(冷蔵)、予熱及びホイロ(発酵)工程の順に発酵管理するものである。この温湿度調節庫10では、工程が移行するとヒータ31により収納庫12内を温度上昇させるように制御しており、収納庫12内を設定温度となるまで温度上昇させるときには、収納庫12内を毎回同じような温度上昇率で温度上昇させて、パン生地を毎回同じ状態で発酵管理するのが望ましい。このため、温湿度調節庫10では工程が変わる前の設定温度から工程が変わった後の設定温度まで温度上昇させるときの理想温度上昇率が設定されており、制御装置50は、温度センサ18の検出温度から導き出される温度上昇率を理想温度上昇率にできるだけ近づけるように制御する。
制御装置50は、温度上昇率を理想温度上昇率にできるだけ近づけるように制御するために、所定の単位時間として30秒毎におけるヒータ31の通電率を段階的に変えて制御する通電制御プログラムを備えている。通電制御プログラムは、所定の単位時間として30秒間にヒータ31の通電率を通電段階で0〜10の11段階で設定したものである。工程を移行させた後で収納庫12内を設定温度まで温度上昇させるときに、制御装置50は、この通電制御プログラムによるヒータ31への通電制御をした状態で収納庫12を加熱しており、温度センサ18の検出温度から導き出される単位時間である30秒間での温度上昇率が、予め設定された理想温度上昇率よりも低いときには通電制御プログラムの通電段階を1段階上げるようにして通電率を高くするようにし、理想温度上昇率よりも高いときには通電制御プログラムの通電段階を1段階下げるようにして通電率を低くするように制御している。これにより、収納庫12を設定温度となるまで温度上昇させるときに温度上昇率を理想温度上昇率に近づけることができ、収納庫12を温度のばらつきの少ないように温度上昇させることができるようになり、パン生地を毎回同じように温度管理できるになった。
この温湿度調節庫10においては、制御装置50は、通電制御プログラムによって収納庫12を加熱したときの温度センサ18の検出温度から導き出される単位時間である30秒毎の温度上昇率が、予め設定された理想温度上昇率よりも低いときには通電制御プログラムの通電率を1段階上げるようにし、理想温度上昇率よりも高いときには通電制御プログラムの通電率を1段階下げるように制御したが、本発明はこれに限られるものでなく、通電制御プログラムの通電率を複数段階上げるまたは下げるようにしたものであってもよい。
この温湿度調節庫10においては、制御装置50は、通電制御プログラムは単位時間内におけるヒータ31の通電時間を段階的に変えることでヒータ31の通電率を段階的に変えるようにしたが、本発明はこれに限られるものでなく、通電制御プログラムは単位時間内にヒータ31を断続的に通電させて、単位時間内におけるヒータ31の通算通電時間を段階的に変えるようにしたものであってもよい。
この実施形態では、通電制御プログラムの単位時間を30秒とし、通電時間を0秒〜30秒までで3秒ごとに変更して、通電率を0%〜100%まで10%単位で変更するようにしたが、本発明はこれに限られるものでなく、単位時間、通電時間及び通電率を適宜変更したものであってもよい。
また、この実施形態では、通電制御プログラムにおける各通電段階の通電率を通電時間(通算通電時間)で変更したが、本発明はこれに限られるものでなく、ヒータ31への通電を位相制御回路等の可変制御回路等を用いて、各通電段階の通電率を変更したものであってもよい。
10…温度調節庫(温湿度調節庫)、12…調理庫、17…循環ファン、18…温度センサ、31…ヒータ、50…制御装置。
Claims (3)
- 収納物を収納する収納庫と、
前記収納庫内の空気を循環させる循環ファンと、
前記収納庫内を加熱するヒータと、
前記収納庫内の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサの検出温度に基づいて前記ヒータの作動を制御する制御装置とを備えた温度調節庫であって、
前記制御装置は、所定の単位時間毎における前記ヒータの通電率を段階的に変えて制御する通電制御部を備え、前記収納庫内を設定温度となるまで温度上昇させるときに前記通電制御部によって制御する通電率で前記ヒータに通電させるように制御しており、
前記通電制御部によって前記ヒータの通電率を制御した状態で前記収納庫を加熱したときの前記温度センサの検出温度から導き出される前記単位時間での温度上昇率が、予め設定された理想温度上昇率よりも低いときには前記通電制御部の通電率を上げるようにし、前記理想温度上昇率よりも高いときには前記通電制御部の通電率を下げるように制御したことを特徴とする温度調節庫。 - 請求項1に記載の温度調節庫において、
前記制御装置は、前記通電制御部によって前記収納庫を加熱したときの前記温度センサの検出温度から導き出される前記単位時間での温度上昇率が、予め設定された理想温度上昇率よりも低いときには前記通電制御部の通電率を1段階上げるようにし、前記理想温度上昇率よりも高いときには前記通電制御部の通電率を1段階下げるように制御したことを特徴とする温度調節庫。 - 請求項1または2に記載の温度調節庫において、
前記通電制御部は前記単位時間内における前記ヒータの通算通電時間を段階的に変えることで前記ヒータの通電率を段階的に変えるようにしたことを特徴とする温度調節庫。
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- 2017-11-01 JP JP2017211752A patent/JP2019083697A/ja active Pending
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