JP2019082771A - 数値制御装置と制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械振動の周波数が変動しても効果的に制振できる数値制御装置と制御方法を提供する。【解決手段】数値制御装置は、工作機械を駆動するサーボモータの速度指令に対し、凸型加減速フィルタで処理することにより、サーボモータの加減速制御を行う。凸型加減速フィルタは、時間軸に対して加速度または速度の大きさを、時間軸における中央部において加速度または速度が凸状に大きくなる二段の凸型フィルタである。凸型加減速フィルタは、工作機械の固有振動数の周辺にある一定の幅を持つ範囲の制振を行うことができる。数値制御装置はフィルタ設定処理を実行し、作業者から凸型加減速フィルタを最適化する為のパラメータの入力を受け付ける。故に数値制御装置は工作機械の製造過程のバラツキや積載質量の変化応じて最適な凸型加減速フィルタを設計できる。【選択図】図3

Description

本発明は、数値制御装置と制御方法に関する。
特許文献1は、加減速の時間を機械振動の逆数とすることで振動を抑制する工作機械の制御方法を提案する。該方法は、一つの周波数とその整数倍の周波数の振動しか抑制できないという問題点があった。これに対し、機械振動の逆数の時定数を持つ移動平均フィルタを用いて制振を行う方法がある。該方法は、異なる時定数を持つ複数の移動平均フィルタを重ねて適用することで、複数の周波数の機械振動に対して制振を行える。
特開昭54−98477号公報
機械の製造過程のバラツキ、機械の積載重量の変化等により、機械振動の周波数は変動する。上記方法は、特定の周波数に対して制振を行うので、機械振動の周波数が変動してしまうと、効果的に制振を行うことができず、加工品質が低下する可能性があった。
本発明の目的は、機械振動の周波数が変動しても効果的に制振できる数値制御装置と制御方法を提供することである。
請求項1の数値制御装置は、機械を駆動するサーボモータの速度指令又は位置指令に対し、時間軸に対する加速度又は速度の変化を所与の加減速パターンに基づき算出して適用することにより、前記サーボモータの加減速制御を行う加減速制御部を備えた数値制御装置において、前記加減速パターンは、前記時間軸における中央部において前記加速度又は速度が凸状に大きくなる二段の凸型加減速パターンであって、前記加減速制御部は、前記機械を制振する周波数の範囲を示す範囲情報の入力を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記範囲情報に基づき、前記凸型加減速パターンにおける一段目の前記加速度または速度の大きさと、当該一段目よりも大きい二段目の前記加速度または速度の大きさとの比率を算出する算出部と、前記算出部が算出した前記比率に基づき、前記凸型加減速パターンの前記一段目と前記二段目の夫々の大きさを設定する設定部とを備えたことを特徴とする。数値制御装置の加減速制御部は、速度指令又は位置指令に対して、従来の移動平均の代わりに凸型の加速度又は速度を持った凸型加減速パターンに基づき、サーボモータの加減速制御を行う。故に数値制御装置は、ある一定の幅を持った範囲の制振を行える。数値制御装置は、機械の制振を行う範囲を作業者が入力する範囲情報で簡単に最適化できるので、想定される機械の製造過程のバラツキや積算質量の変化等に応じて最適な凸型加減速パターンを設計できる。なお、凸型加減速パターンを重ねて適用することで、複数の周波数範囲に対して制振効果を持たせてもよい。
請求項2の数値制御装置にて、前記凸型加減速パターンの前記中央部の周期を、前記制振する周波数の範囲の中央値の逆数であるTとした場合、前記凸型加減速パターンの前記中央部よりも前側である前側部と、後ろ側である後側部との夫々の周期はT/2とすることで、前記制振する周波数の中央値の周辺に制振効果のある範囲を持たせることが出来る。故に数値制御装置は、一定の幅を持った範囲の制振を行うことができる凸型加減速パターンを設計できる。
請求項3の数値制御装置にて、前記凸型加減速パターンの前記一段目の前記加速度又は速度の大きさをa、前記二段目の前記加速度又は速度の大きさをbとした場合、a≠bであるとよい。数値制御装置は、一段目の加速度又は速度の大きさaと、二段目の加速度又は速度の大きさbとを互いに異ならせた上で、比率を調整することによって、制振効果のある範囲を変えることができる。故に数値制御装置は、想定される機械の製造過程のバラツキや積算質量の変化に応じて最適な凸型加減速パターンを設計できる。
請求項4の数値制御装置の前記加減速制御部は、前記凸型加減速パターンに対応するフィルタを有し、当該フィルタで、前記速度指令又は前記位置指令を処理することにより、前記サーボモータの前記加減速制御を行うとよい。加減速制御部は、速度指令又は位置指令に対し、前記フィルタで処理することで、前記凸型加減速パターンを実現できるので、加減速制御を簡単且つ速やかに行うことができる。
請求項5の数値制御装置において、前記フィルタを、前記一段目の前記加速度または速度の大きさaを有する矩形状の第一フィルタと、前記二段目の前記加速度または速度の大きさbを有する矩形状の第二フィルタとを足し合わせて表現される凸型フィルタと仮定し、前記凸型加減速パターンの前記中央部の周期を、前記制振する周波数の範囲の中央値の逆数であるT、aとbの比率をK、前記凸型フィルタの面積をラプラス変換してTとKによって成り立つ式をF(s)としたとき、
Figure 2019082771
であって、前記フィルタで、前記速度指令又は前記位置指令を処理したときに前記制振する周波数の範囲で振動が0になる周波数と、当該範囲の中心周波数との比率をαとしたとき、K=−COS(απ)であるとよい。それ故、数値制御装置は、機械の振動特性に応じてTを決定し、制振する範囲に応じてαを決定することによって、適切なフィルタを設計できる。
請求項6の制御方法は、機械を駆動するサーボモータの速度指令又は位置指令に対し、時間軸に対して加速度または速度の大きさを所与の加減速パターンに基づき処理することにより、前記サーボモータの加減速制御を行う加減速制御ステップを備えた数値制御装置の制御方法において、前記加減速パターンは、前記時間軸における中央部において前記加速度又は速度が凸状に大きくなる二段の凸型加減速パターンであって、前記加減速制御ステップは、前記機械の固有振動数を中心として前記機械を制振する周波数の範囲を示す範囲情報の入力を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップにおいて受け付けた前記範囲情報に基づき、前記凸型加減速パターンにおける一段目の前記加速度または速度の大きさと、当該一段目よりも大きい二段目の前記加速度または速度の大きさとの比率を算出する算出ステップと、前記算出ステップにおいて算出した前記比率に基づき、前記凸型加減速パターンの前記一段目と前記二段目の夫々の大きさを設定する設定ステップとを備えたことを特徴とする。数値制御装置は上記制御ステップを行うので、請求項1に記載の効果を得ることができる。
上述の請求項1−5の発明は、任意に組み合わせることができる。例えば請求項1の全部又は一部を備えずに他の請求項2−5の少なくとも何れか1つの構成を備えたものとしても良い。但し特に、請求項1の構成を備えて、請求項2−5の少なくとも何れか1つの構成と組み合わせを備えると良い。請求項1−5の任意の構成要素を抽出し、組み合わせても良い。本出願人はこれらのような構成についても特許権を取得する意思を有する。
数値制御装置20と工作機械10の電気的構成を示すブロック図。 主処理の流れ図。 凸型加減速フィルタを示す図。 フィルタA1とA2を足し合わせて凸型加減速フィルタを表現したイメージ図。 凸型加減速フィルタ(K=0.95)を示す図。 図5に示す凸型加減速フィルタの周波数応答を示すボード線図。 凸型加減速フィルタ(K=0.3)を示す図。 図7に示す凸型加減速フィルタの周波数応答を示すボード線図。 K=0.809の凸型加減速フィルタの周波数応答を示すボード線図。 K=0.309の凸型加減速フィルタの周波数応答を示すボード線図。 凸型加減速フィルタで処理した速度パターンを示す図表。 凸型加減速フィルタで処理した加速度パターンを示す図表。 フィルタ設定処理の流れ図。 シミュレーションに用いた移動経路の図。 従来型フィルタと凸型加減速フィルタの周波数応答を比較したボード線図。 テーブルの固有振動(40Hz)を解析した図表。 テーブルの固有振動(42.5Hz)を解析した図表。 テーブルの固有振動(45Hz)を解析した図表。 テーブルの固有振動(47.5Hz)を解析した図表。 テーブルの固有振動(50Hz)を解析した図表。 Kに正の値を設定した凸型加減速フィルタの周波数応答を示すボード線図。 Kに正の値を設定した凸型加減速フィルタで処理した加速度パターンを示す図表。 Kに負の値を設定した凸型加減速フィルタの周波数応答を示すボード線図。 Kに負の値を設定した凸型加減速フィルタで処理した加速度パターンを示す図表。
本発明の実施形態を説明する。図1に示す数値制御装置20は、工作機械10の動作を制御することで、テーブル(図示略)上面に保持した被削材(図示略)の切削加工を行う。工作機械10の左右方向、前後方向、上下方向は、夫々X軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。
図1を参照し、工作機械10の構成を説明する。工作機械10は、例えばテーブル上面に保持した被削材に対し、Z軸方向に延びる主軸に装着した工具をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動して加工(例えばドリル加工、タップ加工、側面加工等)を行う立型工作機械である。工作機械10は図示しない主軸機構、主軸移動機構、工具交換装置等を備える。主軸機構は主軸モータ12を備え、工具を装着した主軸を回転する。主軸移動機構は、Z軸モータ11、X軸モータ13、Y軸モータ14を更に備え、テーブル(図示略)上面に支持した被削材に対し相対的に主軸をXYZの各送り軸の方向に夫々移動する。工具交換装置はマガジンモータ15を備え、複数の工具を収納する工具マガジン(図示略)を駆動し、主軸に装着した工具を他の工具と交換する。Z軸モータ11、主軸モータ12、X軸モータ13、Y軸モータ14、マガジンモータ15は、サーボモータである。本実施形態は、Z軸モータ11、主軸モータ12、X軸モータ13、Y軸モータ14、マガジンモータ15を総称する場合、モータ11〜15と呼ぶ。
工作機械10は操作盤16を更に備える。操作盤16は入力部17と表示部18を備える。入力部17は各種入力、指示、設定等を行う為の機器である。表示部18は各種画面を表示する機器である。操作盤16は数値制御装置20の入出力部25に接続する。Z軸モータ11はエンコーダ11Aを備える。主軸モータ12はエンコーダ12Aを備える。X軸モータ13はエンコーダ13Aを備える。Y軸モータ14はエンコーダ14Aを備える。マガジンモータ15はエンコーダ15Aを備える。エンコーダ11A〜15Aは数値制御装置20の後述する駆動回路26〜30に各々接続する。
数値制御装置20の電気的構成を説明する。数値制御装置20は、CPU21、ROM22、RAM23、記憶装置24、入出力部25、駆動回路26〜30等を備える。CPU21は数値制御装置20を統括制御する。ROM22は、主プログラム、フィルタ設定プログラム等の各種プログラムを記憶する。主プログラムは、後述する主処理(図2参照)を実行する為のプログラムである。フィルタ設定プログラムは、後述するフィルタ設定処理(図13参照)を実行する為のプログラムである。RAM23は各種処理実行中の各種データを記憶する。記憶装置24は不揮発性メモリであり、例えば加工する為のNCプログラムの他、各種データを記憶する。入出力部25は操作盤16に接続する。駆動回路26〜30はサーボアンプである。駆動回路26はZ軸モータ11とエンコーダ11Aに接続する。駆動回路27は主軸モータ12とエンコーダ12Aに接続する。駆動回路28はX軸モータ13とエンコーダ13Aに接続する。駆動回路29はY軸モータ14とエンコーダ14Aに接続する。駆動回路30はマガジンモータ15とエンコーダ15Aに接続する。
CPU21は、被削材を加工する為のNCプログラムを解釈し、送り軸(X軸、Y軸、Z軸)、主軸、マガジン軸等の各駆動軸を目標位置に移動する為の制御指令を駆動回路26〜30に送信する。駆動回路26〜30は、CPU21から受信した制御指令(駆動信号)に応じて対応する各モータ11〜15に駆動電流(パルス)を夫々出力する。駆動回路26〜30はエンコーダ11A〜15Aからフィードバック信号(位置と速度の信号)を受け、モータ11〜15の位置と速度の制御を行う。駆動回路26〜30はサーボモータを駆動するサーボアンプであり、例えばFPGA回路で構成してもよい。
図2を参照し、主処理を説明する。作業者は操作盤16の入力部17を用いて、記憶装置24に記憶する複数のNCプログラムの中から一のNCプログラムを選択し、選択したNCプログラムに基づく被削材の加工開始を指示する。CPU21は入力部17から加工開始指示を受け付けると、ROM22に記憶する主プログラムを読み込み、本処理を実行する。
CPU21は入力部17で選択したNCプログラムを読み込み、一行解釈する(S1)。CPU21は解釈した一行中の制御指令が終了指令(M30)か否か判断する(S2)。解釈した制御指令が終了指令で無ければ(S2:NO)、CPU21は制御指令の解釈に基づき、内部指令を生成する(S3)。CPU21は、生成した内部指令が速度指令か否か判断する(S4)。生成した内部指令が速度指令でない場合(S4:NO)、CPU21は生成した内部指令に基づき、動作を実行する(S7)。CPU21はS1に戻り、NCプログラムの次行を解釈する。内部指令が送り軸の速度指令である場合(S4:YES)、送り軸の移動中に発生する振動を抑制する為、CPU21は速度指令に対して加減速処理を行う(S5)。
加減速処理では、CPU21は後述する凸型加減速フィルタ(図3参照)を用いて、生成した速度指令を処理する。その結果、CPU21は、特定の周波数範囲の振動成分を速度指令から取り除くことができる。故に数値制御装置20は特定の周波数範囲で制振できるので、仮にテーブル上の積載質量が変化するなどして機械固有の振動周波数が変動しても効果的に制振できる。凸型加減速フィルタのデータは、例えば記憶装置24に記憶する。凸型加減速フィルタの詳細は後述する。CPU21は、凸型加減速フィルタで処理した速度指令に基づき、対応するサーボモータの駆動回路に駆動電流(パルス)を出力して送り軸を駆動する(S6)。CPU21はS1に戻り、次の一行を解釈する。解釈した指令が終了指令の場合(S2:YES)、CPU21は主処理を終了する。
図3を参照し、凸型加減速フィルタの特徴を説明する。凸型加減速フィルタは、例えばFIR(Finite Impulse Response:有限インパルス応答)フィルタである。凸型加減速フィルタは速度指令又は位置指令に適用できる。凸型加減速フィルタを速度指令に適用した時は加速度の時間変化が凸型になる。凸型加減速フィルタを位置指令に適用した時は速度の時間変化が凸型になる。つまり、凸型加減速フィルタは、速度指令又は位置指令に適用することで、時間軸における中央部において加速度又は速度が凸状に大きくなる二段の加減速パターンとなるように設計されたデジタルフィルタである。なお、加減速パターンとは、加速度又は速度の時間変化を意味する。本実施形態は凸型加減速フィルタを速度指令に適用する場合について説明する。
凸型加減速フィルタは、速度指令から加速度の時間変化を算出する。図3の図表の横軸は時間(秒)、縦軸はゲインを示している。凸型加減速フィルタは、時間軸における中央部においてゲインが凸状に大きくなる二段の凸型のフィルタである。凸型加減速フィルタは、前側部31、中央部32、後側部33の三つの領域を有する。中央部32は、時間軸における中央部であって加速度又は速度が凸状に大きい領域である。前側部31は、中央部32よりも前側の領域である。後側部33は、中央部32よりも後ろ側の領域である。
制振を行う周波数範囲の中央値の周期をTとしたとき、中央部32の周期はTである。前側部31と後側部33の夫々の周期はT/2である。前側部31と後側部33の夫々の高さはa、中央部の高さはbとする。前側部31と後側部33の夫々の高さは同一である。bはaよりも大きい。凸型加減速フィルタが振動成分を取り除く周波数範囲の中心周波数は、1/Tである。本実施形態の凸型加減速フィルタは、aとbの比率を調整することにより、制振効果のある範囲を簡単かつ適切に調節できる。本実施形態は、数値制御装置20へのパラメータ入力で凸型加減速フィルタを簡単に設計できるようにする為、凸型加減速フィルタの数式化について検討を行った。
図4を参照し、凸型加減速フィルタを表現する数式の導出方法を説明する。図4に示すように、本実施形態は、凸型加減速フィルタを、二つの矩形状のフィルタA1とA2の足し合わせで表現することを考える。フィルタA1とA2は、何れも時間軸に対してインパルス応答を設定した矩形状フィルタである。フィルタA1は横長矩形状である。フィルタA2は、フィルタA1よりも横幅の狭い矩形状である。フィルタA1の周期の長さを2Tとしたとき、フィルタA2の周期の長さはTである。フィルタA2は、フィルタA1よりT/2時間遅れている。上記のフィルタA1とA2を足し合わせることで、凸型のフィルタを表現する。
本実施形態は、上記のフィルタA1とA2を踏まえ、凸型加減速フィルタのラプラス変換を行い、以下の数1のように定義する。
Figure 2019082771
F(s)は、凸型加減速フィルタの全体の面積を示している。F(s)の中括弧内の前段部分はフィルタA1の面積を示し、後段部分はフィルタA2の面積を示している。フィルタA1の面積は2Tであるが、それを2Tで割ることによって1にしている。これに対し、フィルタA2の面積をKとする。Kは、フィルタA1の面積に対するA2の面積の比率を示している。F(s)は、TとKの変数によって成り立つ式である。中括弧内の後段部分中の「−T/2」は、フィルタA2がA1に対して、T/2の遅れがあることを示している。中括弧内の面積は、1+Kとなり、それを(1+K)で割ることによって、凸型加減速フィルタの面積は最終的に1にしている。故に凸型加減速フィルタの入力量と出力量は変わらないので、本実施形態は、凸型加減速フィルタの処理の前後で、送り軸の移動量が同一となるように制御できる。K=1のとき、フィルタA1とA2の夫々の面積は等しい。
次いで、数1を整理すると、凸型加減速フィルタは、以下の数2となる。
Figure 2019082771
Kは、凸型加減速フィルタの一段目(前側部31及び後側部33)の高さaと、二段目(中央部32)の高さbの比率を調整するパラメータである。このとき、aは、以下の数3で算出できる。
Figure 2019082771
bは、(a+b)T=1であることから、数3に代入して変形した以下の数4で算出できる。
Figure 2019082771
故に凸型加減速フィルタを設計する為のaとbは、上記数3と数4に、KとTを代入することによって夫々算出できるものとなった。
図5〜図8を参照し、凸型加減速フィルタの周波数応答を説明する。凸型加減速フィルタの周波数応答は、制振する周波数の範囲を決定する際に重要である。図5は、K=0.95、T=2の凸型加減速フィルタであり、図6は、K=0.95、T=2の凸型加減速フィルタの加速度の周波数応答を示している。周波数応答とは、凸型加減速フィルタで処理した信号が有する周波数ごとの力をMagnitude(又はゲイン)で示したものである。図6のボード線図の横軸は周波数(Hz)、縦軸は周波数応答の大きさの絶対値を示している。図5に示すように、K=0.95の凸型加減速フィルタは、後述するK=0.3の凸型加減速フィルタ(図7参照)に比べ、aとbの差が大きい。故に中央部32は、前側部31及び後側部33に対して上方に大きく突出している。
図6に示すように、K=0.95の凸型加減速フィルタの周波数応答は、0.5(Hz)を中心とする0.4〜0.6(Hz)の範囲で小さくなっている。周波数応答が小さい範囲は、制振効果のある範囲(以下「制振範囲」と呼ぶ)である。制振範囲で周波数応答が0になるのは、制振範囲の中心である0.5(Hz)と、その前後の周波数である0.4(Hz)と0.6(Hz)である。0.4〜0.5の間と、0.5〜0.6の間で、周波数応答は山型に若干膨らんでいる。K=0.95の凸型加減速フィルタの周波数応答では、後述するK=0.3の周波数応答(図8参照)に比べて制振範囲は狭いが、その制振範囲内における周波数応答の山が小さい。このことから、制振範囲におけるK=0.95の凸型加減速フィルタの制振効果は、K=0.3の凸型加減速フィルタに比べて高いことが分かる。
図7は、K=0.3の凸型加減速フィルタであり、図8は、K=0.3、T=2の凸型加減速フィルタの加速度の周波数応答を示している。図7に示すように、K=0.3の凸型加減速フィルタは、上述したK=0.95の凸型加減速フィルタに比べ、aとbの差が小さい。図8に示すように、K=0.3の凸型加減速フィルタの周波数応答は、0.5(Hz)を中心とする0.32〜0.68(Hz)の範囲で小さくなっている。制振範囲で周波数応答が0になるのは、制振範囲の中心である0.5(Hz)と、その前後の周波数である0.32(Hz)と0.68(Hz)である。0.32〜0.5の間と、0.5〜0.68の間で、周波数応答は図6に示す周波数応答に比べ、山型に大きく上方に膨らんでいる。K=0.3の凸型加減速フィルタの周波数応答では、上述したK=0.95の周波数応答(図6参照)に比べて制振範囲は広いが、その制振範囲内における周波数応答の山が大きい。これは、速度指令に含まれる制振範囲内の周波数成分が十分に除去できないことを意味し、加減速により機械に振動が発生して加工に影響を及ぼす可能性がある。但し、機械の振動しやすい周波数範囲が、K=0.95のカバーする0.4〜0.6(Hz)の範囲よりも広い場合は、総合的に考えるとK=0.3の凸型加減速フィルタと比較して制振効果が高いと言える。
以上のことから、凸型加減速フィルタの周波数応答の制振範囲は、Kによって変化することが分かる。故に数値制御装置20は、Kを調節することによって、凸型加減速フィルタによる制振範囲を簡単に調節できる。
図9〜図11を参照し、パラメータKの設計方法を説明する。上記の通り、Kは、凸型加減速フィルタのaとbを規定する重要な因子である。F(s)の周波数伝達関数を求める為に、上記の数2のsをjωとし、e^−jω=cosω−jsinωを代入して整理すると、上記の数2は、以下の数5のように変形できる。大括弧内の前段部は実部R(ω)、後段部は虚部I(ω)である。
Figure 2019082771
次いで、例えば、図6と図8に示すようなボード線図にて、周波数応答のゲインをA(ω)とし、A(ω)=0となる以下の数6を考える。
Figure 2019082771
上記の数5と数6から、A(ω)は以下の数7に変形できる。
Figure 2019082771
A(ω)=0となる為に、上記の数7のルート内の下線部が0になるKを求める。即ち、Kをコントロールすることによって、周波数応答が0になる周波数ωを決定することができる。数7の下線部が0となるωは、図9、図10におけるωzeroである。以下の数8と数9に示すように、ωzeroよりKを算出する。
Figure 2019082771
Figure 2019082771
ωzeroを、制振範囲の中心の角周波数ω=2π/Tと、それに対する比率αを用いて以下の数10のように表すことが出来る。
[数10]
ωzero=(2π/T)×α
上記の通り、ωは、制振範囲の中心周波数であり、数7より周波数応答が0となる周波数である。故に上記の数9に数10を代入することにより、パラメータKは、以下の数11のように表すことができる。
[数11]
K=−COS(απ)
上記の数11にαを代入することによって、パラメータKを算出できる。上記の通り、αはωzeroとωの比率であるので、作業者は、工作機械10の振動特性と、想定される工作機械10の製造過程のバラツキや積載質量の変化等に応じて、ωzeroとωを決めればよい。なお、工作機械10の振動特性は、例えば工作機械10の動作解析等の実験から求めるとよい。
図9を参照し、パラメータKの計算例1を説明する。図9に示す周波数特性は、T=2(sec)、ω=0.5(Hz)の周波数応答を示す。この周波数応答の特性を有する凸型加減速フィルタは、0.5(Hz)を中心とする0.4〜0.6(Hz)の範囲内で周波数応答を抑制できる。ω=0.5、ωzero=0.4と0.6であるので、α=0.8又は1.2となる。上記の数11に代入すると、K=0.809となる。
図10を参照し、パラメータKの計算例2を説明する。図10に示す周波数特性は、T=2(sec)、ω=0.5(Hz)の周波数応答を示す。この周波数応答の特性を有する凸型加減速フィルタは、0.5(Hz)を中心とする0.3〜0.7(Hz)の範囲内で周波数応答を抑制できる。ωzero=0.3と0.7であるので、α=0.6又は1.4となる。上記の数11に代入すると、K=0.309となる。以上のことから、ωzeroとωの比率であるαの大きさに応じて、Kは変化する。αが大きければ大きいほど、Kも大きくなり、αが小さければ小さいほど、Kも小さくなる。
図9,図10に示すように、ωを中心とする制振範囲は、想定される工作機械10の製造過程のバラツキや積算質量の変化等に応じて最適な範囲にするのがよい。例えば、図9に示すように、制振範囲を狭くすると、制振範囲内における振動抑制効果は高くなるが、図10に示すように、制振範囲を広くすると、制振範囲内における振動抑制効果は低下する。作業者はこれらの性質を考慮し、αを決めるとよい。例えば、工作機械10の固有振動数ω=0.5で、条件により、0.5を中心に0.4〜0.6の範囲で振動がバラつく可能性があることが実験的に分かっている場合、ωzero=0.4と0.6とすることによってα=0.8と算出でき、これによりKを求めることができる。KとTが分かれば、凸型加減速フィルタのaとbを決定できるので、制振範囲が0.4〜0.6となる凸型加減速フィルタを簡単に設計できる。
図9を参照し、凸型加減速フィルタによる振動抑制効果の確認方法を説明する。上記の通り、凸型加減速フィルタで処理したときの周波数応答において、制振範囲内における振動抑制効果は、作業者が決める制振範囲の広さに応じて変化する。故に工作機械10の振動特性を踏まえ、制振範囲内における周波数応答の最大値が許容範囲となるように、αを決定する必要がある。例えば図9に示す周波数特性において、制振範囲内の周波数応答が最大値となる周波数ωを求める為に、以下の数12を立てる。数12は、周波数応答のゲイン関数であるA(ω)をωで微分して0になるωを求める為の数式である。
Figure 2019082771
このとき、数12で導出される解は、以下の数13における(A)〜(G)の7つの解がある。
Figure 2019082771
これら(A)〜(G)のうち本実施形態で求める解は(E)である。(E)は、制振範囲内で周波数応答が最大値となる周波数ωに相当する。(E)に基づき、ω(Hz)は、以下の数14のように表すことができる。
Figure 2019082771
このときの周波数応答の振幅は、以下の数15で算出できる。
Figure 2019082771
故に本実施形態は、パラメータKとTを数15に代入することにより、制振範囲内における周波数応答の最大値Aを求めることができる。このことを利用して、数値制御装置20は、例えば、作業者が入力するパラメータKとTを受け付け、上記の数14と数15に夫々代入することにより、制振範囲内における周波数応答の最大値Aと、そのときの周波数ωを算出し、それら算出結果を表示部18に表示するとよい。作業者は、表示部18に表示した周波数応答の最大値Aと、そのときの周波数ω及び、例えば対象の機械をハンマリングするなどして得られた振動特性を参考に、適切な制振範囲を決めることができる。
例えば、図9に示すボード線図の周波数応答では、T=2(sec)、K=0.809である。数14にこれらTとKを代入することにより、制振範囲の最大値となる周波数ω=0.4435と算出できる。一方、数15にTとKを代入することにより、制振範囲の最大値A=0.0247と算出できる。
図11,図12を参照し、速度指令を凸型加減速フィルタで処理したときの速度パターンと加速度パターンを説明する。図11に示すように、送り軸の移動時における速度パターンは、t0で移動を開始し、T1時間をかけて加速してt1で最高速度に達する。このような加速期間では、t0で移動開始後のp1で傾きがやや急になり、t1で最高速度に到達する前のp2で傾きがやや緩やかになっている。つまり、加速期間の中間部で加速度は大きくなり、その前後においては、加速度は小さくなっている。t1で最高速度に到達後、T2時間をかけて最高速度で移動する。その後、t2で減速を開始し、T3時間をかけて緩やかに減速してt3で停止する。なお、T3とT1は同じ時間である。このような減速期間でも、t2で減速開始後のp3で傾きがやや急になり、t3で停止前のp4で傾きがやや緩やかになっている。つまり、減速期間の中間部でも加速度は大きくなり、その前後においては、加速度は小さくなっている。
図12に示すように、加速度は、図11の速度パターンに対応している。t0〜t1までの加速期間では、p1〜p2の間は最高加速度であるが、その前後であるt0〜p1の間、及びp2〜t1の間においては、最高加速度よりも低い加速度になっている。t2〜t3までの減速期間でも、p3〜p4の間は最高加速度であるが、その前後であるt2〜p3の間、及びp4〜t3の間においては、最高加速度よりも低い加速度になっている。数値制御装置20は、このような速度パターン及び加速度パターンで送り軸を制御することによって、送り軸に発生する振動を効果的に抑制できる。なお、最高加速度は加速度の絶対値が最も高い加速度を示す。なお、最大加速度Amaxは、入力信号の速度Fにbを乗ずることで求められる。
図13を参照し、CPU21が実行するフィルタ設定処理を説明する。上記のように、数値制御装置20は、図2に示す主処理の加減速処理(S5)にて、上記機能を有する凸型加減速フィルタを用いて、送り軸の加減速制御を行う。工作機械10の振動特性に対応する凸型加減速フィルタを設計するには、パラメータであるTとαが必要である。作業者は、工作機械10の固有振動数からTを決定し、制振範囲を決めてαを算出する。作業者は、Tとαを入力する為に、操作盤16の表示部18に表示したメニュー画面からフィルタ設定を選択する。CPU21は、フィルタ設定の選択を受け付けると、ROM22からフィルタ設定プログラムを読出し、本処理を実行する。
CPU21は、表示部18に入力画面を表示する(S11)。入力画面は、パラメータであるTとαの入力欄を備える。作業者は、入力部17を用いて、各入力欄にTとαを夫々入力する。入力するTとαは、例えば工作機械10の振動特性、及び想定される工作機械10の製造過程のバラツキや積載質量の範囲等に基づいて決めるのがよい。CPU21は、Tとαの入力が完了したか否か判断する(S12)。作業者は、例えば各入力欄にTとαの夫々の数値を入力し、決定ボタンを押下する。決定ボタンの押下を受け付けるまでは(S12:NO)、CPU21はS12に戻って待機する。決定ボタンの押下を受け付けた場合、CPU21はTとαの入力が完了したと判断し(S12:YES)、入力したTとαを確定してRAM23に記憶する(S13)。
CPU21は、RAM23に記憶するαを上記の数10に代入することにより、Kを算出する(S14)。CPU21はTと算出したKを上記の数3と数4に代入することにより、aとbを算出する(S15)。CPU21は、a、bの算出結果を表示部18に表示する(S16)。作業者は、表示部18に表示した算出結果を確認することにより、K、a、bが適切であるか否かの判断ができる。なお、a、bを算出した結果、それらの値が不適切であった場合、CPU21は表示部18にエラー表示を行い、再度S11に戻ってパラメータの入力を再度受け付けるとよい。
CPU21は、算出したa、bと、RAM23に記憶するTを、凸型加減速フィルタに設定する(S17)。凸型加減速フィルタの構築は完了する。CPU21は構築した凸型加減速フィルタの情報(例えば、a、b、T)を記憶装置24に記憶し(S18)、本処理を終了する。故にCPU21は、図2に示す主処理の加減速処理(S5)を実行する際に、記憶装置24に記憶する凸型加減速フィルタを用いて速度指令を処理できる。
次に、凸型加減速フィルタの制振効果を確認する為、凸型加減速フィルタを用いたテーブル移動のシミュレーションを行った。
実験条件を説明する。実験には、テーブル移動可能な縦型の工作機械10を用いた。本実験では、工作機械10は、テーブルの固有振動数がテーブル上の積載質量によって40〜50Hzの範囲で変化することが分かっている場合を想定した。よって、凸型加減速フィルタの制振範囲を40〜50Hzとし、比較例として従来のFIRフィルタを用いてシミュレーションで比較した。各フィルタの詳細は以下の通りである。
・従来型フィルタ:通常のFIRフィルタであり、20ms(50Hz)と25ms(40Hz)の二段のFIRフィルタ(移動平均)を用いた。
・凸型加減速フィルタ:T=22.2ms(約45Hz)とした。40Hzは、45×0.888であることから、α=0.888である。Kは、上記の数11より、0.939である。
なお、従来型フィルタの時定数は、25ms+20ms=45msである。これに対し、凸型加減速フィルタの時定数は、T+2(T/2)=2Tであり、T=22.2msであるから、2×22.2ms=44.4msである。即ち、従来型フィルタの時定数と、凸型加減速フィルタの時定数はほぼ同じに設定されている。それ故、何れのフィルタで速度指令を処理した場合も、テーブルの移動時間はほぼ同じである。
実験では、テーブルを図14に示す移動経路に沿って移動するときの速度指令を、上記二つのフィルタで夫々処理し、その処理後の速度指令でテーブルを移動したときの振動を解析して比較した。移動経路は、X軸方向に10mmの直線経路である。振動は、テーブルの残留振動とした。残留振動とは、X軸方向に移動した後、停止中の振動である。工作機械10の機械モデルは、ζ=0.01の二次遅れ系とした。
図15を参照し、上記二つのフィルタの周波数応答とその特性を説明する。図15の図表の上段は、上記二つのフィルタの周波数応答を示すボード線図、下段は、周波数に対する位相の変化を示している。図15のゲインの単位はdB(デシベル)である。点線は、従来型フィルタ、実線は凸型加減速フィルタを示している。従来型フィルタでは、(A)40Hzと(E)50Hzでゲインが小さくなっており、その間にゲインの一山が形成されている。これに対し、凸型加減速フィルタでは、(A)40Hz、(C)45Hz、(E)50Hzでゲインが小さくなっており、(A)と(C)の間、(C)と(E)の間において、夫々ゲインの一山が形成されている。凸型加減速フィルタでは、制振範囲である(A)〜(E)の間において、常に従来型フィルタよりもゲインが小さくなっていることから制振効果が優れていると言える。一方で、周波数が50Hzを超えると、凸型加減速フィルタのゲインが従来型のフィルタと比較して大きいため、50Hzを超える周波数においては制振効果が劣ると言える。
以上の検討を踏まえ、本実験は、図15に示す(A)〜(E)の制振範囲内である5つの周波数で、テーブル移動時に生じる振動を比較することにした。5つの周波数とは、(A)40Hz、(B)42.5Hz、(C)45Hz、(D)47.5Hz、(E)50Hzである。
図16〜図20を参照し、5つの周波数ごとのテーブルの振動結果を説明する。三つの図表のうち、上段は位置指令の波形図、中段はテーブルに生じた振動の波形図、下段は加速度指令の波形図である。点線は、従来型フィルタ、実線は、凸型加減速フィルタを示している。テーブルの位置の波形図は、テーブルに生じた振動を示している。
−周波数=40Hz−
図16に示すように、中段の波形図を見ると、従来型フィルタ及び凸型加減速フィルタの何れにおいても、テーブルが10(mm)に到達して停止した後、振動は生じていなかった。従って、40Hzにおいては、テーブルに振動は生じておらず、振動はほぼ0に抑制されていることが分かった。
−周波数=42.5Hz−
図17に示すように、中段の波形図を見ると、従来型フィルタでは、テーブルが10(mm)に到達して停止した後、大きく振動していることから、振動を抑制できていないことが分かった。これに対し、凸型加減速フィルタでは、テーブルが10(mm)に到達して停止した後、小さく振動しているが、従来型フィルタに比べてその振幅ははるかに小さかった。従って、42.5Hzにおいては、従来型フィルタに比較して、凸型加減速フィルタで処理した場合においては、テーブルの振動が抑制されていることが分かった。
−周波数=45Hz−
図18に示すように、中段の波形図を見ると、従来型フィルタでは、テーブルが10(mm)に到達して停止した後、42.5Hzの時よりも大きく振動していることから、振動を抑制できていないことが分かった。これに対し、凸型加減速フィルタでは、テーブルが10(mm)に到達して停止した後、振動は生じていなかった。凸型加減速フィルタは、制振範囲の中心周波数を45Hzに設定しているので、テーブルに振動は生じておらず、振動はほぼ0に抑制されていることが分かった。
−周波数=47.5Hz−
図19に示すように、中段の波形図を見ると、従来型フィルタでは、テーブルが10(mm)に到達して停止した後、大きく振動していることから、振動を抑制できていないことが分かった。これに対し、凸型加減速フィルタでは、テーブルが10(mm)に到達して停止した後、小さく振動しているが、従来型フィルタに比べてその振幅ははるかに小さかった。従って、47.5Hzにおいても、従来型フィルタに比較して、凸型加減速フィルタで処理した場合においては、テーブルの振動が抑制されていることが分かった。
−周波数=50Hz−
図20に示すように、中段の波形図を見ると、従来型フィルタ及び凸型加減速フィルタの何れにおいても、テーブルが10(mm)に到達して停止した後、振動は生じていなかった。従って、50Hzにおいては、テーブルに振動は生じておらず、振動はほぼ0に抑制されていることが分かった。
以上のシミュレーション結果より、従来型フィルタは、40Hzと50Hzの二つの周波数の移動平均フィルタであるので、それら二つの周波数においては振動をほぼ0に抑制できるが、それ以外の周波数においては振動を抑制できないことが分かった。これに対し、本発明の凸型加減速フィルタでは、40Hz、45Hz、50Hzで振動をほぼ0に抑制できることに加え、夫々の周波数の間である42.5Hz、47.5Hzにおいても振動を抑制できていることが分かった。従って、凸型加減速フィルタでは、45Hzを中心とする40〜50Hzの制振範囲において効果的に制振できることがシミュレーションにより確認された。また、図16〜図20の下段に示した加速度波形を見ると、凸型加減速フィルタを通した後の加速度指令波形の最大値は、従来型フィルタと比較して小さい。これは、モータ、駆動回路などを変更すること無しに従来型フィルタを凸型加減速フィルタに置き換え可能であることを意味する。
図21〜図24を参照し、Kの値と制振可能な周波数との関係について説明する。上記の通り、Kは、凸型加減速フィルタの一段目の高さaと、二段目の高さbの比率を調整するパラメータである。Kに正の値を設定した場合と、負の値を設定した場合とで、凸型加減速フィルタの制振可能な周波数は変化する。
図21のボード線図は、Kに正の値を設定した場合の凸型加減速フィルタの周波数応答を示している。Kに0、0.1、0.2、0.3を夫々設定し、夫々のKに対応する凸型加減速フィルタの周波数応答を比較した。周波数が低いほうから一つ目の谷の部分に着目すると、K=0の波形図に対し、Kに正の値を設定した場合の谷の周波数は、Kが正の方向に大きくなればなるほど高周波側にシフトしている。逆に、周波数が低いほうから三つ目の谷の部分は、逆Kが大きくなればなるほど低周波数側にシフトしている。図22は、Kに正の値を設定したときの凸型加減速フィルタで処理した加速度パターンの図表である。K=0の波形は、長方形状で突出部を持たないが、Kに正の値を設定したときは、波形の中央部が上方向に突出する凸型であり、Kの絶対値が大きくなればなるほど突出する部分が大きくなっている。
ここまで、Kは正の値の例について例を示してきたが、Kは負の値とすることも可能である。図23のボード線図は、Kに負の値を設定した場合の凸型加減速フィルタ(凹型加減速フィルタ)の周波数応答を示している。Kに0、−0.1、−0.2、−0.3を夫々設定し、夫々のKに対応する加減速フィルタの周波数応答を比較した。周波数が低いほうから一つ目の谷の部分に着目すると、K=0の波形図に対し、Kに負の値を設定した場合の谷の周波数は、Kが負の方向に大きくなればなるほど低周波側にシフトしている。逆に、周波数が低いほうから三つ目の谷の部分は、逆Kが大きくなればなるほど高周波数側にシフトしている。図24は、Kに負の値を設定したときの凸型加減速フィルタで処理した加速度パターンの図表である。Kに負の値を設定したときは、波形の中央部が窪んだ凹型であり、Kの絶対値が大きくなればなるほど窪んだ部分が小さくなっている。ここで、一つ目の谷の周波数について、Kに負の値を設定した場合は、同じ時定数を持つ従来型の加減速フィルタが制振する周波数と比較して低くなることが分かった。例えば、上記の凸型加減速フィルタは、T=0.0222msであるから時定数=0.0444msである。移動平均に基づく従来型の加減速フィルタにおいて、周波数応答における周波数が低いほうから一つ目の谷の周波数(制振周波数)は22.5Hzである。しかし図23に示したとおり、Kに負の値を設定した場合の凸型加減速フィルタの、周波数応答における周波数が低い方から一つ目の谷の周波数は明らかに22.5Hzよりも低い。よって、Kに負の値を設定すると従来型の加減速フィルタよりも低い周波数の振動を抑制できるので、時定数を伸ばさずに低い周波数の振動を抑制できる。
以上説明したように、本実施形態の数値制御装置20のCPU21は、工作機械10を駆動するサーボモータの速度指令に対し、凸型加減速フィルタで処理することにより、サーボモータの加減速制御を行う。凸型加減速フィルタは、入力信号に対するインパルス応答を規定したFIRフィルタであり、時間軸における中央部においてインパルス応答が凸状に大きくなる二段の凸型フィルタである。速度指令を凸型加減速フィルタで処理することにより、例えば工作機械10の固有振動数を中心とする周波数の範囲内で、送り軸の移動時に発生する振動を抑制できる。凸型加減速フィルタは、前側部31、中央部32、後側部33を備える。
CPU21はフィルタ設定処理を実行し、作業者からパラメータTとαの入力を受け付ける。Tとαは、工作機械10の固有振動数を中心とする制振範囲を規定する為のパラメータである。Tは、固有振動数の逆数であって、固有振動数の周期である。αは、ωzeroとωの比率である。ωは、制振範囲の中心周波数であり、本実施形態では固有振動数である。ωzeroは、制振範囲内で周波数応答が0になるω以外の周波数であって、制振範囲の広さを決める二つの境界値である。
CPU21は、作業者から受け付けたTとαに基づき、パラメータKを求める。Kは、凸型加減速フィルタの一段目(前側部31及び後側部33)の高さaと、二段目(中央部32)の高さbの比率を調整するパラメータである。CPU21は、求めたKに基づき、凸型加減速フィルタのaとbを設定する。故に数値制御装置20は、工作機械10の固有振動数の周辺にある一定の幅を持った範囲の制振を行うことができる。数値制御装置20は、機械の制振を行う範囲を作業者が入力するパラメータTとαで簡単に最適化できるので、想定される工作機械10の製造過程のバラツキや積載質量の範囲に応じて最適な凸型加減速フィルタを簡単に設計できる。
上記説明にて、工作機械10は本発明の機械の一例である。図2に示す主処理のS5の処理を実行するCPU21は、本発明の加減速制御部の一例である。図13に示すフィルタ設定処理のS12の処理を実行するCPU21は、本発明の受付部の一例である。S14の処理を実行するCPU21は、本発明の算出部の一例である。S17の処理を実行するCPU21は、本発明の設定部の一例である。パラメータTとαは本発明の範囲情報の一例である。
本発明は上記実施形態に限らず各種変形が可能なことはいうまでもない。上記実施形態のCPU21は、NCプログラムを解釈して生成した内部指令である速度指令を、凸型加減速フィルタで処理しているが、位置指令を凸型加減速フィルタで処理しても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。凸型加減速フィルタを加速度指令、加加速度指令など位置指令に対して高次の微分を行った指令に対して適用可能である。
上記実施形態のCPU21は、凸型加減速フィルタを用いて速度指令を処理し、加速度の時間変化が凸型となるようにしているが、凸型加減速フィルタ以外の方法で処理してもよく、例えば、凸型形状となるような加速度の時間変化を直接算出するようにしてもよい。
上記実施形態のフィルタ設定処理(図13参照)において、CPU21は、操作盤16の入力部17において、パラメータαの入力を受け付けているが、例えば、ωとωzeroの入力を受け付け、それら用いてαを算出するようにしてもよい。
上記実施形態の工作機械10は、主軸がZ軸方向に延びる立型工作機械であるが、水平方向に延びる横型工作機械であってもよい。
上記実施形態の凸型加減速フィルタは、制振範囲の中心周波数ωを機械の固有振動数に設定しているが、それ以外の振動数に設定してもよい。
上記実施形態のCPU21は、主処理の加減速処理(S5)にて、速度指令を一つの凸型加減速フィルタで処理しているが、例えば、制振範囲の異なる複数の凸型加減速フィルタで処理してもよい。この場合、一つの凸型加減速フィルタで処理する場合に比べ、より広い周波数範囲で制振できる。
上記実施形態のフィルタ設定処理(図13参照)において、CPU21は、操作盤16の入力部17において、パラメータαの入力を受け付けているが、例えば、別途PC等を用いて、例えば、パラメータα、ωとωzeroの入力を受け付け、凸型加減速フィルタを表すパラメータ、例えば、a、b、Tnを計算し、直接入力部17より入力しても良い。
本実施形態はCPU21の代わりに、マイクロコンピュータ、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を、プロセッサとして用いてもよい。移動制御処理は、複数のプロセッサによって分散処理してもよい。プログラムを記憶するROM22と記憶装置24は、例えばHDD及び又は記憶装置等の他の非一時的な記憶媒体で構成してもよい。非一時的な記憶媒体は、情報を記憶する期間に関わらず、情報を留めておくことが可能な記憶媒体であればよい。非一時的な記憶媒体は、一時的な記憶媒体(例えば伝送される信号)を含まなくてもよい。上昇行程制御プログラム、下降行程制御プログラム、NCプログラム等の各種プログラム、凸型加減速フィルタを表すパラメータは、例えば、図示外のネットワークに接続されたサーバからダウンロードして(即ち、伝送信号として送信され)、フラッシュメモリ等の記憶装置等に記憶してもよい。この場合、プログラムは、サーバに備えられたHDDなどの非一時的な記憶媒体に保存していればよい。
10 工作機械
20 数値制御装置
11 Z軸モータ
13 X軸モータ
14 Y軸モータ
16 操作盤
21 CPU

Claims (6)

  1. 機械を駆動するサーボモータの速度指令又は位置指令に対し、時間軸に対する加速度又は速度の変化を所与の加減速パターンに基づき算出して適用することにより、前記サーボモータの加減速制御を行う加減速制御部を備えた数値制御装置において、
    前記加減速パターンは、前記時間軸における中央部において前記加速度又は速度が凸状に大きくなる二段の凸型加減速パターンであって、
    前記加減速制御部は、
    前記機械を制振する周波数の範囲を示す範囲情報の入力を受け付ける受付部と、
    前記受付部が受け付けた前記範囲情報に基づき、前記凸型加減速パターンにおける一段目の前記加速度または速度の大きさと、当該一段目よりも大きい二段目の前記加速度または速度の大きさとの比率を算出する算出部と、
    前記算出部が算出した前記比率に基づき、前記凸型加減速パターンの前記一段目と前記二段目の夫々の大きさを設定する設定部と
    を備えたこと
    を特徴とする数値制御装置。
  2. 前記凸型加減速パターンの前記中央部の周期を、前記機械を制振する周波数の範囲の中央値の逆数であるTとした場合、
    前記凸型加減速パターンの前記中央部よりも前側である前側部と、後ろ側である後側部との夫々の周期はT/2であること
    を特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記凸型加減速パターンの前記一段目の前記加速度または速度の大きさをa、前記二段目の前記加速度又は速度の大きさをbとした場合、
    a≠bであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御装置。
  4. 前記加減速制御部は、前記凸型加減速パターンに対応するフィルタを有し、当該フィルタで、前記速度指令又は前記位置指令を処理することにより、前記サーボモータの前記加減速制御を行うこと
    を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の数値制御装置。
  5. 前記フィルタを、前記一段目の前記加速度または速度の大きさaを有する矩形状の第一フィルタと、前記二段目の前記加速度または速度の大きさbを有する矩形状の第二フィルタとを足し合わせて表現される凸型フィルタと仮定し、
    前記凸型加減速パターンの前記中央部の周期を、前記制振する周波数の範囲の中央値の逆数であるT、aとbの比率をK、前記凸型フィルタの面積をラプラス変換してTとKによって成り立つ式をF(s)としたとき、
    Figure 2019082771
    であって、
    前記フィルタで、前記速度指令又は前記位置指令を処理したときに前記制振する周波数の範囲で振動が0になる周波数と、当該範囲の中心周波数との比率をαとしたとき、
    K=−COS(απ)
    であること
    を特徴とする請求項4に記載の数値制御装置。
  6. 機械を駆動するサーボモータの速度指令又は位置指令に対し、時間軸に対して加速度または速度の大きさを所与の加減速パターンに基づき処理することにより、前記サーボモータの加減速制御を行う加減速制御ステップを備えた数値制御装置の制御方法において、
    前記加減速パターンは、前記時間軸における中央部において前記加速度又は速度が凸状に大きくなる二段の凸型加減速パターンであって、
    前記加減速制御ステップは、
    前記機械の固有振動数を中心として前記機械を制振する周波数の範囲を示す範囲情報の入力を受け付ける受付ステップと、
    前記受付ステップにおいて受け付けた前記範囲情報に基づき、前記凸型加減速パターンにおける一段目の前記加速度または速度の大きさと、当該一段目よりも大きい二段目の前記加速度または速度の大きさとの比率を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにおいて算出した前記比率に基づき、前記凸型加減速パターンの前記一段目と前記二段目の夫々の大きさを設定する設定ステップと
    を備えたこと
    を特徴とする制御方法。
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