JP2019082217A - シャフト同士の結合構造及び結合方法 - Google Patents

シャフト同士の結合構造及び結合方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019082217A
JP2019082217A JP2017210481A JP2017210481A JP2019082217A JP 2019082217 A JP2019082217 A JP 2019082217A JP 2017210481 A JP2017210481 A JP 2017210481A JP 2017210481 A JP2017210481 A JP 2017210481A JP 2019082217 A JP2019082217 A JP 2019082217A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral side
outer peripheral
shaft
inner peripheral
female
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017210481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6900876B2 (ja
JP2019082217A5 (ja
Inventor
誠一 森山
Seiichi Moriyama
誠一 森山
圭佑 中尾
Keisuke Nakao
圭佑 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2017210481A priority Critical patent/JP6900876B2/ja
Publication of JP2019082217A publication Critical patent/JP2019082217A/ja
Publication of JP2019082217A5 publication Critical patent/JP2019082217A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6900876B2 publication Critical patent/JP6900876B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)

Abstract

【課題】溶接部に欠陥が生じた場合にも、シャフト同士の間で、円周方向に関するがたつきを生じることなく、トルクを伝達することができ、かつ、分離防止を図れる、シャフト同士の結合構造を実現する。【解決手段】互いに結合する雄ジョイント46と雌軸30とのうち、雄ジョイント46の外周面には、円周方向に関する凹凸形状の外周側凹凸部58と環状凹溝57とを設け、雌軸30の内周面には、円周方向に関する凹凸形状の内周側凹凸部41を設け、外周側凹凸部58と内周側凹凸部41とを凹凸係合させる。この際に、外周側凹凸部58を構成する外周側凸部の外面に形成した微小突起を塑性変形させる。かつ、雄ジョイント46の外周面と雌軸30の軸方向一方側の端部とを溶接固定し、さらに、雌軸30の内周面に形成したかしめ部62を環状凹溝57の内側に配置する。【選択図】図5

Description

本発明は、自動車用のステアリング装置などに組み込まれるトルク伝達用シャフトを構成する、シャフト同士の結合構造及び結合方法の改良に関する。
図18は、特開2017−25964号公報に記載され、従来から知られた自動車用のステアリング装置を示している。ステアリング装置は、ステアリングホイール1と、ステアリングシャフト2と、ステアリングコラム3と、1対の自在継手4a、4bと、中間シャフト5と、ステアリングギヤユニット6と、1対のタイロッド7とを備えている。
ステアリングホイール1は、ステアリングコラム3の内側に回転自在に支持されたステアリングシャフト2の後端部に取り付けられている。ステアリングシャフト2の前端部は、1対の自在継手4a、4b及び中間シャフト5を介して、ステアリングギヤユニット6の入力軸8に接続されている。そして、入力軸8の回転を図示しないラックの直線運動に変換することで、1対のタイロッド7を押し引きし、操舵輪にステアリングホイール1の操作量に応じた舵角を付与する。なお、前後方向とは、ステアリング装置が組み付けられる車体の前後方向をいう。
ところで、自動車用のステアリング装置の分野では、トルク伝達に用いるトルク伝達用シャフトを、複数の部材を連結して構成する場合がある。このように、トルク伝達用シャフトを複数の部材を連結して構成する場合、隣接配置される1対のシャフト同士を溶接により結合し、これら1対のシャフト同士の間で、トルク伝達を行えるようにすることが行われている。
特開2017−25964号公報
近年、トルク伝達用シャフトに対する信頼性の要求が高度化している。そして、複数の部材を連結して構成されるトルク伝達用シャフトにあっては、1対のシャフト同士を結合する溶接部に、ひび割れやはがれなどの欠陥が生じた場合にも、トルク伝達機能を確保することができ、かつ、1対のシャフト同士が分離しないことが求められている。さらに、溶接部に欠陥が生じた場合にも、1対のシャフト同士の間に円周方向や径方向に関するがたつきが生じないようにすることも求められている。
本発明は、上述のような事情に鑑みて、溶接部に欠陥が生じた場合にも、シャフト同士の間で、がたつきを生じることなく、トルクを伝達することができ、かつ、シャフト同士の分離防止を図れる、シャフト同士の結合構造及び結合方法を実現することを発明の目的としている。
本発明のシャフト同士の結合構造は、第一シャフトと、第二シャフトと、微小突起とを備える。
前記第一シャフトは、外周面に円周方向に関する凹凸形状の外周側凹凸部と環状凹溝とがそれぞれ設けられた第一筒部を有している。
前記第二シャフトは、内周面に円周方向に関する凹凸形状の内周側凹凸部が設けられた第二筒部を有している。
前記微小突起は、前記外周側凹凸部と前記内周側凹凸部とを凹凸係合させる際に塑性変形可能であり、前記外周側凹凸部を構成する外周側凸部の外面と前記内周側凹凸部を構成する内周側凹部の内面との少なくとも何れか一方に設けられている。
本発明のシャフト同士の結合構造では、前記外周側凹凸部と前記内周側凹凸部とを、前記微小突起を塑性変形させた状態で凹凸係合させ、かつ、前記第一シャフトの外周面と前記第二筒部の軸方向端部とを溶接固定している。
さらに、前記第二筒部の内周面のうち軸方向に関して前記環状凹溝と整合する部分を径方向内方に突出させるように塑性変形させて成る塑性変形部を、前記環状凹溝の内側に配置している。
本発明では、前記微小突起を、前記外周側凹凸部を構成する複数の外周側凸部のうち、円周方向に関して1つおき又は複数おきに配置された外周側凸部に設けることができる。
本発明では、前記複数の外周側凸部のうち、前記第一筒部の円周方向に関して等間隔に配置された3個以上の外周側凸部の外面に、前記微小突起をそれぞれ1つずつ設けることができる。
この場合には、例えば、前記微小突起を、前記外周側凸部の頂部に設けることができる。
あるいは、前記複数の外周側凸部のうち、前記第一筒部の直径方向に関して反対位置に配置された少なくとも2個の外周側凸部の外面に、前記微小突起をそれぞれ2つずつ設けることもできる。
この場合には、前記微小突起を、前記外周側凸部の外面のうち、頂部から円周方向両側に外れた2個所に設けることができる。
本発明では、前記複数の外周側凸部のうち、前記内周側凹部への挿入方向に関して前方側端部に、前記挿入方向に関して後方側部分に比べて径方向外方への突出量が小さいガイド部を設けることができる。
本発明のシャフト同士の結合方法は、外周面に円周方向に関する凹凸形状の外周側凹凸部と環状凹溝とがそれぞれ設けられた第一シャフトを構成する第一筒部を、内周面に円周方向に関する凹凸形状の内周側凹凸部が設けられた第二シャフトを構成する第二筒部の内側に、前記第一筒部の外周面の一部が前記第二筒部の内周面の一部に突き当たるまで挿入し、前記外周側凹凸部を構成する外周側凸部の外面と前記内周側凹凸部を構成する内周側凹部の内面との少なくとも何れか一方に設けられた微小突起を塑性変形させた状態で、前記外周側凹凸部と前記内周側凹凸部とを凹凸係合させる。その後、前記第二筒部の外周面を径方向内方に押し潰すことで、前記環状凹溝の内側に配置されるように、前記第二筒部の内周面に径方向内方に突出するかしめ部を形成して、前記第一シャフトと前記第二シャフトとの軸方向に関するがたつきを抑制する。その後、前記第一シャフトと前記第二シャフトとを溶接固定する。
本発明によれば、溶接部に欠陥が生じた場合にも、シャフト同士の間で、がたつきを生じることなく、トルクを伝達することができ、かつ、シャフト同士の分離防止を図れる。
図1は、実施の形態の第1例に係るシャフト同士の結合構造を適用した、ステアリング装置の1例を示す模式図である。 図2は、実施の形態の第1例に関して、図1に示したステアリング装置から中間シャフトを取り出して示す断面図である。 図3は、実施の形態の第1例に関して、図2に示した中間シャフトをジョイント部材の位置で分離し、第一伸縮シャフト及び雌ジョイントを取り出して示す断面図である。 図4は、実施の形態の第1例に関して、図2に示した中間シャフトをジョイント部材の位置で分離し、第二伸縮シャフト及び雄ジョイントを取り出して示す断面図である。 図5は、実施の形態の第1例を示す、図4のA部拡大図である。 図6は、実施の形態の第1例を示す、図4のB部に相当する部分の部分透視図である。 図7は、実施の形態の第1例を示す、図4のB部に相当する部分の部分透視斜視図である。 図8は、実施の形態の第1例に関して、第二シャフトに相当する雌軸を取り出して示す端部断面図である。 図9は、実施の形態の第1例に関して、第一シャフトに相当する雄ジョイントを取り出して示す平面図である。 図10は、実施の形態の第1例に関して、第一シャフトに相当する雄ジョイントを取り出して示す斜視図である。 図11は、実施の形態の第1例に関して、第一シャフトに相当する雄ジョイントを取り出して示す端面図(A)及び(A)の部分拡大図(B)である。 図12は、実施の形態の第2例を示す、図11に相当する図である。 図13は、実施の形態の第3例を示す、図11の(A)に相当する図である。 図14は、実施の形態の第4例を示す、図11の(A)に相当する図である。 図15は、実施の形態の第5例に関して、第二シャフトに相当する雌軸を取り出して示す、端面の部分拡大図である。 図16は、実施の形態の第6例に関して、第一シャフトに相当する雄ジョイントを取り出して示す図であり、(A)は平面図であり、(B)は端面図であり、(C)は斜視図である。 図17は、実施の形態の第7例を示す、図16に相当する図である。 図18は、従来から知られているステアリング装置を示す部分断面側面図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1〜図11を用いて説明する。本例では、ステアリング装置を構成する複数のトルク伝達用シャフトのうち、中間シャフト5aの構造を工夫している。具体的には、中間シャフト5aを構成する1対のシャフトである、雄ジョイント46と雌軸30との結合構造を工夫している。以下、ステアリング装置及び中間シャフト5aの全体構造を説明するとともに、本例の特徴部分を説明する。
[ステアリング装置の概要]
自動車用のステアリング装置は、ステアリングホイール1と、ステアリングシャフト2と、ステアリングコラム3と、1対の自在継手4c、4dと、中間シャフト5aと、ステアリングギヤユニット6と、1対のタイロッド7とを備えている。
ステアリングシャフト2は、車体に支持されたステアリングコラム3の内側に回転自在に支持されている。ステアリングシャフト2の後端部には、運転者が操作するステアリングホイール1が取り付けられており、ステアリングシャフト2の前端部は、1対の自在継手4c、4d及び中間シャフト5aを介して、ステアリングギヤユニット6の入力軸8に接続されている。このため、運転者がステアリングホイール1を回転させると、該ステアリングホイール1の回転が、ステアリングギヤユニット6の入力軸8に伝達される。入力軸8の回転は、該入力軸8と噛合したラックの直線運動に変換され、1対のタイロッド7を押し引きする。この結果、操舵輪にステアリングホイール1の操作量に応じた舵角が付与される。
[中間シャフトの構成]
中間シャフト5aは、トルクを伝達するトルク伝達用シャフトであり、図2に示すように、それぞれが軸方向に伸縮可能な第一伸縮シャフト9及び第二伸縮シャフト10を、ジョイント部材11により、トルク伝達可能に連結することにより構成されている。
第一伸縮シャフト9は、軸方向に所定値以上の大きさの衝撃荷重が加わった場合にのみ、全長を収縮可能に構成されているのに対し、第二伸縮シャフト10は、衝突事故の発生していない定常状態において、全長を伸縮可能に構成されている。このため、中間シャフト5aは、定常状態では、第二伸縮シャフト10のみが伸縮することで、その全長を変化させるが、衝突事故発生時には、第一伸縮シャフト9及び第二伸縮シャフト10のそれぞれが収縮することで、その全長を縮める。なお、本例の中間シャフト5aは、大型車に使用されるもので、一般的な普通乗用車に使用されるものに比べて軸方向寸法が長くなっている。
[第一伸縮シャフトの構成]
第一伸縮シャフト9は、図2及び図3に示すように、インナシャフト12とアウタチューブ13とを備えている。これらインナシャフト12とアウタチューブ13とは、トルク伝達可能に、かつ、一時衝突時にのみ、軸方向に関する相対変位が可能になるように結合されている。換言すれば、インナシャフト12とアウタチューブ13とは、定常状態においては、軸方向に関する相対変位が不能になるように結合されている。
インナシャフト12は、金属製で、軸方向一方側のヨーク部14と、軸方向他方側の軸部15とを有している。本例では、ヨーク部14と軸部15とを、一体に設けている。つまり、ヨーク部14と軸部15とは、嵌合や溶接などによって連結されているのではなく、素材を鍛造加工などにより塑性変形させることで、一体的に造られている。
ヨーク部14は、ステアリングギヤユニット6の入力軸8に接続される別のヨーク16と図示しない十字軸とにより、自在継手4dを構成するもので、基部17と、1対の腕部18とを有している。基部17は、その軸方向他側面の中央部が、軸部15の軸方向一方側部の端面に連続している。基部17の軸方向他側面の径方向外側部は、軸部15の中心軸に直交する仮想平面上に存在する円輪面19となっている。
1対の腕部18は、略平板状に構成されており、基部17の直径方向反対側の2個所位置から軸方向一方側に伸長している。また、腕部18の先端部には、互いに同軸上に、前記十字軸を構成する軸部を回転自在に支持するための円孔20が設けられている。
軸部15は、略円柱状で、ほぼ全長にわたり中実状に構成されている。軸部15の軸方向他方側には、軸部15の軸方向他方側の端面にのみ開口した中空部21が設けられている。軸部15の軸方向他方側半部の外周面には、雄セレーション22が設けられている。これに対し、軸部15の軸方向一方側の端部の外周面には、断面形状が凹円弧形の凹曲面23が設けられている。凹曲面23は、いわゆる隅R部と呼ばれるもので、単一の曲率半径rを有しており、ヨーク部14を構成する基部17の軸方向他側面である円輪面19に滑らかに連続している。
アウタチューブ13は、金属製で、中空円管状に構成されている。アウタチューブ13の軸方向両側部には、1対の結合筒部24a、24bが設けられており、アウタチューブ13の軸方向中間部には、蛇腹状のベローズ部25が設けられている。
1対の結合筒部24a、24bのうち、軸方向一方側の結合筒部24aの内周面には、第一雌セレーション26が設けられており、軸方向他方側の結合筒部24bの内周面には、第二雌セレーション27が設けられている。
ベローズ部25は、オフセット衝突時に折れ曲がるように塑性変形することで、衝突に伴う衝撃荷重を吸収する部分であり、衝突事故が発生する以前の定常時に、運転者がステアリングホイール1を操作することに基づいて加わる程度の捩り方向の荷重によっては変形しない程度の捩り強度を有している。ベローズ部25は、大径部である山部と、小径部である谷部とを、軸方向に関して交互に複数配置することで構成されている。また、本例では、山部の頂部と谷部の底部とを、それぞれ断面円弧形としている。
本例では、インナシャフト12とアウタチューブ13とを、トルク伝達可能に、かつ、一時衝突時における軸方向の相対変位を可能に結合するために、インナシャフト12の雄セレーション22とアウタチューブ13の第一雌セレーション26とを、セレーション係合させるとともに、インナシャフト12とアウタチューブ13との嵌合部を、いわゆる楕円嵌合としている。すなわち、インナシャフト12を構成する軸部15の軸方向他方側の端部、および、アウタチューブ13を構成する結合筒部24aの軸方向一方側の端部に、断面形状が楕円形の塑性変形部28a、28bをそれぞれ形成している。なお、図3には、塑性変形部28a、28bの形成範囲にそれぞれ波線を付している。
本例では、上述のような構成により、インナシャフト12を構成する軸部15の軸方向他方側部と、アウタチューブ13を構成する結合筒部24aとを、トルク伝達可能に、かつ、軸方向に大きな衝撃荷重が加わる一次衝突時にのみ、軸方向に関する相対変位が可能となるように結合している。また、塑性変形部28a、28bは、インナシャフト12とアウタチューブ13とが軸方向に相対変位する際の抵抗になるため、インナシャフト12とアウタチューブ13とが軸方向に相対変位し、第一伸縮シャフト9が収縮する際に、衝突によるエネルギを吸収する。
上述したような塑性変形部28a、28bは、例えば次のようにして形成する。
先ず、軸部15の軸方向他方側部を、アウタチューブ13の軸方向一方側部に僅かに挿入する。すなわち、結合筒部24aの軸方向一方側部と、軸部15の軸方向他方側部とを係合する。次いで、結合筒部24aの軸方向一方側部を工具により径方向外側から押し潰し、結合筒部24aの軸方向一方側部の内周面及び軸部15の軸方向他方側部の外周面を、断面楕円形状に塑性変形させて、当該部分に塑性変形部28a、28bを形成する。その後、インナシャフト12とアウタチューブ13とを、第一伸縮シャフト9の全長を縮めるように軸方向に相対変位させて、第一伸縮シャフト9の全長を定常時での所定の軸方向長さとする。これにより、インナシャフト12の塑性変形部28aとアウタチューブ13の塑性変形部28bとを、軸方向に離隔して配置する。
[第二伸縮シャフトの構成]
第二伸縮シャフト10は、図2及び図4に示すように、雄軸29と、雌軸30と、複数個のボール31と、複数本のローラ32と、複数枚の板ばね33とを備えている。
雄軸29は、全長にわたり中実状に構成されており、軸方向一方側部の外周面に、それぞれが軸方向に伸長した第一雄側軸方向溝34と第二雄側軸方向溝35とを円周方向に関して交互に有している。第一雄側軸方向溝34は、断面形状が略等脚台形状で、開口部の円周方向幅が底部の円周方向幅よりも広くなっている。これに対し、第二雄側軸方向溝35は、断面凹円弧形状である。また、雄軸29の軸方向一方側の端部外周面には、円輪状のストッパ36が固定されている。これにより、第一雄側軸方向溝34内に配置されるボール31及び第二雄側軸方向溝35内に配置されるローラ32が、これら第一雄側軸方向溝34及び第二雄側軸方向溝35から軸方向一方側に抜け出すことを防止している。また、雄軸29の軸方向他方側の端部には、雄軸29とは別体のヨーク37が溶接により固定されている。該ヨーク37は、ステアリングシャフト2の前端部に接続される別のヨーク38及び十字軸とともに、自在継手4cを構成する。
雌軸30は、第二シャフトに相当するもので、全体が中空円管状に構成されており、内周面に、それぞれが軸方向に伸長した第一雌側軸方向溝39と第二雌側軸方向溝40とを円周方向に関して交互に有している。これら第一雌側軸方向溝39及び第二雌側軸方向溝40は、それぞれ断面凹円弧形状である。
雌軸30の軸方向一方側部には、その内側にジョイント部材11の一部が挿入される、第二筒部に相当する固定筒部44が設けられている。固定筒部44の内周面のうち、第一雌側軸方向溝39及び第二雌側軸方向溝40の軸方向一方側に隣接した部分には、円周方向に関する凹凸形状の内周側凹凸部41を有している。内周側凹凸部41は、それぞれが軸方向に長い断面凹円弧形状の複数の内周側凹部42を、雌軸30の円筒面状の内周面に、円周方向に関して等間隔に形成することにより構成されている。内周側凹部42のそれぞれの軸方向他方側部は、第一雌側軸方向溝39又は第二雌側軸方向溝40の軸方向一方側部に連続している。また、雌軸30の軸方向一方側部の内周面のうち、内周側凹凸部41の軸方向一方側には、軸方向一方側に向かう程内径が大きくなったテーパ状の突き当て面43を有している。突き当て面43の円周方向に関して等間隔複数個所には、内周側凹部42が開口している。さらに、雌軸30の軸方向一方側の端部内周面には、内径が軸方向にわたり一定であり、その軸方向他方側部が突き当て面43の大径側部に連続した、円筒面状の大径部64を有している。
雄軸29を雌軸30の内側に挿入する際には、第一雄側軸方向溝34と第一雌側軸方向溝39との円周方向の位相を一致させ、かつ、第二雄側軸方向溝35と第二雌側軸方向溝40の円周方向の位相を一致させる。そして、第一雄側軸方向溝34と第一雌側軸方向溝39との間に、複数個のボール31を配置する。さらに、第一雄側軸方向溝34と複数個のボール31との間には板ばね33を配置し、これら複数個のボール31に予圧を付与する。また、第二雄側軸方向溝35と第二雌側軸方向溝40との間に、それぞれ1本ずつローラ32を配置する。
上述のような第二伸縮シャフト10は、雄軸29と雌軸30とが、トルク伝達可能に、かつ、定常状態において全長を伸縮可能に組み合わされている。特に第二伸縮シャフト10は、低トルク伝達時には、複数個のボール31と板ばね33とが、雄軸29と雌軸30との間でトルクを伝達し、伝達するトルクが増加すると、増加した分のトルクを、複数本のローラ32が伝達する。また、雄軸29と雌軸30とが軸方向に相対変位する際には、複数個のボール31は、第一雄側軸方向溝34と第一雌側軸方向溝39との間で転動し、複数本のローラ32は、第二雄側軸方向溝35と第二雌側軸方向溝40との間で滑り摺動する。また、本例では、板ばね33の弾力により、複数個のボール31が第一雌側軸方向溝39の内面に押し付けられているため、雄軸29と雌軸30とががたつくことが防止される。
[ジョイント部材の構成]
本例では、上述のような第一伸縮シャフト9と第二伸縮シャフト10とを、ジョイント部材11により、トルク伝達可能に結合している。ジョイント部材11は、雌ジョイント45と雄ジョイント46とを有している。雌ジョイント45は、第一伸縮シャフト9を構成するアウタチューブ13の結合筒部24bに固定され、雄ジョイント46は、第二伸縮シャフト10を構成する雌軸30に固定される。
雌ジョイント45は、全体が略円筒状に構成されている。雌ジョイント45の軸方向一方側部の外周面には、雄セレーション47が設けられており、雌ジョイント45の軸方向他方側部の内周面には、雌セレーション48が設けられている。また、雌ジョイント45の軸方向他方側の半部には、軸方向に伸長したスリット49が設けられており、該スリット49の円周方向両側には、径方向外方に伸長した1対の鍔部50が設けられている。また、1対の鍔部50には、互いに同軸上に、ねじ孔51が設けられている。
そして、雌ジョイント45の軸方向一方側の外周面に設けられた雄セレーション47を、アウタチューブ13の結合筒部24bの内周面に設けられた第二雌セレーション27に、セレーション係合させている。また、雌ジョイント45の外周面と結合筒部24bの軸方向他方側の端面との間を、溶接ビード部52により全周にわたり溶接固定している。これにより、雌ジョイント45とアウタチューブ13とをトルク伝達可能に結合している。
雄ジョイント46は、第一シャフトに相当するもので、軸方向一方側のジョイント軸部53と、軸方向他方側の第一筒部に相当するジョイント筒部54とを有している。ジョイント軸部53の外周面には、全周にわたり雄セレーション55が設けられているとともに、円周方向の一部に、ジョイント軸部53の中心軸に対し直角方向に切り欠き56が設けられている。
ジョイント筒部54は、全体が略円筒状に構成されている。ジョイント筒部54の軸方向中間部には、径方向内方に凹んだ環状凹溝57を全周にわたり有している。また、ジョイント筒部54の軸方向他方側の端部外周面には、円周方向に関する凹凸形状の外周側凹凸部58を有している。外周側凹凸部58は、それぞれが軸方向に長い断面半円柱状の複数(図示の例では6個)の外周側凸部59を、ジョイント筒部54の軸方向他方側の端部の円筒面状の外周面に、円周方向に関して等間隔に形成することにより構成されている。本例では、外周側凸部59は、内周側凹部42の内側に、強圧入ではなく、緩く挿入できる寸法及び形状を有している。このため、本例では、外周側凸部59及び内周側凹部42の寸法及び形状精度は、高精度である必要がない。また、ジョイント筒部54の外周面のうち、円周方向に隣り合う外周側凸部59の軸方向一方側の端部同士の間には、軸方向一方側に向かう程径方向外方に向かう方向に傾斜した傾斜面60を有している。
本例では、外周側凹凸部58を構成する合計6個の外周側凸部59のうち、円周方向に関して1つおきに等間隔に配置された3個の外周側凸部59の外面に、微小突起61を2つずつ設けている。具体的には、前記3個の外周側凸部59のそれぞれに関して、径方向に関する突出量が最も大きくなった頂部から円周方向両側に同じ長さ分だけ外れた位置に、微小突起61を設けている。
微小突起61は、外周側凸部59の外面のうち、微小突起61が形成された部分に対して法線方向に突出しており、外周側凸部59の外面からの突出量P1は、0.1mm程度であり、外周側凸部59自体の突出量P2に比べて十分に(例えば1/20程度に)小さい。また、微小突起61は、外周側凹凸部58と内周側凹凸部41とを凹凸係合させた際に、塑性変形できる程度に、十分に薄肉に構成されている。本例では、このような微小突起61を、外周側凸部59の外面に、例えば鍛造加工や切削加工を施すことにより形成している。
図示の例では、微小突起61は、断面半円形状に構成されており、外周側凸部59の全長にわたり設けられている。ただし、断面形状は、半円形状に限らず、矩形状、三角形状など、種々の形状を採用することができるし、その形成範囲も、外周側凸部59の軸方向一部にのみ設けることもできる。さらに、図示の例では、微小突起61の外周側凸部59の外面からの突出量P1は、全長にわたり一定であるが、外周側凸部59の先端側から基端側に向かうほど突出量が大きくなる構成を採用しても良い。このような構成を採用すれば、外周側凸部59の内周側凹部42への挿入作業に伴い、外周側凸部59と内周側凹部42との間の隙間を、外周側凸部59の基端側に向かうほど徐々に小さくできるため、挿入作業の作業性を向上できる。
そして、本例では、雄ジョイント46のジョイント筒部54を、該ジョイント筒部54の外周面に設けられた傾斜面60が、雌軸30の内周面に設けられた突き当て面43に当接するまで、雌軸30の固定筒部44の内側に挿入する。これにより、雌軸30に対する雄ジョイント46の軸方向に関する位置決めを図るとともに、雄ジョイント46の外周側凹凸部58を構成する複数の外周側凸部59を、雌軸30の内周側凹凸部41を構成する複数の内周側凹部42の内側にそれぞれ挿入して、内周側凹凸部41と外周側凹凸部58とを凹凸係合させる。本例では特に、外周側凸部59の外面に設けられた微小突起61を、内周側凹部42の内面によって潰すように塑性変形させて、外周側凸部59の外面と内周側凹部42の内面との間の隙間を埋めながら、内周側凹凸部41と外周側凹凸部58とを凹凸係合させる。
また、雌軸30の軸方向一方側部の内周面である大径部64を、ジョイント筒部54の外周面に圧入するとともに、大径部64のうち、軸方向に関して雄ジョイント46の環状凹溝57と整合する部分に形成された複数のかしめ部62を、環状凹溝57の内側に配置している。かしめ部62は、雌軸30の円周方向に関して等間隔に設けられている。本例では、工具の先端部によって、固定筒部44の外周面の円周方向複数個所を径方向内方に押し潰し、雌軸30の外周面にそれぞれ凹み部63を形成することで、大径部64のうち軸方向に関して環状凹溝57と整合する部分の円周方向複数個所を径方向内方に突出させるように塑性変形させて、かしめ部62を形成している。これにより、ジョイント筒部54と雌軸30とを溶接固定する以前の状態で、雄ジョイント46と雌軸30との軸方向に関するがたつきを抑制している。
さらに、ジョイント筒部54の外周面のうち雌軸30から露出した部分と、雌軸30の軸方向一方側の端面との間を、溶接ビード部66により全周にわたり溶接固定している。なお、本例では、ジョイント筒部54を固定筒部44の内側に挿入し、固定筒部44の内周面の円周方向複数個所にかしめ部62を形成した後、該かしめ部62から軸方向に離隔した、ジョイント筒部54の外周面と雌軸30の軸方向一方側の端面との間に、溶接ビード部66を形成している。これにより、溶接ビード部66を形成する際の溶接熱の影響が、かしめ部62にまで伝わることを防止している。また、このような溶接作業を、雄ジョイント46と雌軸30との軸方向に関するがたつきを抑制した状態で行うことができる。
また、雄ジョイント46のジョイント軸部53を、雌ジョイント45の軸方向他方側部の内側に挿入し、雄セレーション55と雌セレーション48とを、セレーション係合させている。これにより、雌ジョイント45と雄ジョイント46とをトルク伝達可能に結合している。また、雌ジョイント45を構成する1対の鍔部50のねじ孔51に、図示しないボルトを螺合させている。そして、前記ボルトの中間部を切り欠き56の内側に配置して、ジョイント軸部53が雌ジョイント45から軸方向他方側に抜け出ることを防止している。
以上のような本例の中間シャフト5aは、定常状態では、第二伸縮シャフト10を構成する雄軸29と雌軸30とが軸方向に相対変位することで伸縮する。これにより、走行時にタイヤから入力される振動が、ステアリングホイール1にまで伝わることを防止する。
車体の前面全体で他の自動車などに衝突する、いわゆるフルラップ衝突が発生した場合には、第一伸縮シャフト9及び第二伸縮シャフト10が、それぞれ収縮する。これにより、中間シャフト5aは、衝撃荷重を吸収しつつ全長を縮める。これにより、ステアリングホイール1が運転者側に突き上げられることを防止する。
これに対し、車体の前面のうちの一部が幅方向に偏って他の自動車などに衝突する、いわゆるオフセット衝突が発生した場合には、エンジンルームが変形して、中間シャフト5aが軸方向に収縮できない場合がある。この場合には、衝突に伴う衝撃荷重に基づいて、アウタチューブ13がベローズ部25にて折れ曲がる。これにより、衝撃荷重を吸収するとともに、折れ曲がった中間シャフト5aが周辺部品の間に存在する隙間に収納され、後方に変位することを防止する。したがって、オフセット衝突の場合においても、ステアリングホイール1が運転者側に突き上げられることを防止できる。なお、オフセット衝突が発生した際に、中間シャフト5aの全長が収縮するか否かは、衝撃荷重の加わり方やエンジンルームの変形態様などに依存する。
以上のような構成を有する本例では、トルク伝達用シャフトである中間シャフト5aを構成する1対のシャフトである、雄ジョイント46と雌軸30との結合部に関して、これら雄ジョイント46と雌軸30とを結合する溶接ビード部66に欠陥が生じた場合にも、雄ジョイント46と雌軸30との間で、がたつき(遊び)を生じることなく、トルクを伝達することができ、かつ、雄ジョイント46と雌軸30との分離防止を図れる。
すなわち、本例では、外周側凸部59の外面に設けられた微小突起61を、内周側凹部42の内面によって塑性変形させて、外周側凸部59の外面と内周側凹部42の内面との間の隙間を埋めた状態で、内周側凹凸部41と外周側凹凸部58とを凹凸係合させている。このため、溶接ビード部66に欠陥が生じた場合にも、雄ジョイント46と雌軸30との間で、円周方向や径方向に関するがたつきを生じることなく、トルクを伝達することができる。しかも、本例では、雄ジョイント46と雌軸30とのがたつきを防止するために、内周側凹部42の内側に外周側凸部59を強圧入する構成を採用していない。つまり、本例では、微小突起61を設けていない状態で、外周側凸部59は、内周側凹部42の内側に、緩く挿入可能である。このため、内周側凹部42及び外周側凸部59の寸法及び形状精度を高くする必要がなく、高度な精度管理が不要であるので、コストの低減を図れるとともに、加工作業及び組立作業の容易化を図れる。また、本例では、微小突起61を、円周方向に関して等間隔に配置された3個の外周側凸部59の外面に設けているため、雄ジョイント46の中心軸と雌軸30の中心軸とを一致させ易い。また、微小突起61を設けているため、かしめ作業及び圧入作業を行う際の、雄ジョイント46と雌軸30との円周方向に関するガタ詰めを行うこともできる。
さらに、本例では、雌軸30の内周面に形成したかしめ部62が、雄ジョイント46に形成された環状凹溝57の内側に配置されているため、溶接ビード部66に欠陥が生じた場合にも、雄ジョイント46が雌軸30から軸方向に抜け出ることを防止できる。
また、本例では、中間シャフト5aを組み立てた状態で、雌軸30の外周面に凹み部63が形成されていることを目視により確認することで、雌軸30の内周面にかしめ部62が形成されていることを確認できる。このため、かしめ部62が形成されているか否かを確認する作業を容易に行うことができる。
[実施の形態の第2例]
実施の形態の第2例について、図12を用いて説明する。本例では、外周側凹凸部58aを構成する合計6個の外周側凸部59のうち、円周方向に関して1つおきに等間隔に配置された3個の外周側凸部59の外面に、微小突起61を1つずつ設けている。具体的には、前記3個の外周側凸部59の外面のうち、径方向に関する突出量が最も大きくなった頂部に、微小突起61を設けている。
本例では、円周方向等間隔に配置された合計3個の微小突起61が、内周側凹凸部41(図8参照)と外周側凹凸部58aとを凹凸係合させる際に塑性変形して、外周側凸部59の外面と内周側凹部42(図8参照)の内面との間の隙間を埋める。また、本例では、微小突起61の形成数が、実施の形態の第1例に比べて少ないため、微小突起61の加工工数を低減できる。また、微小突起61を、外周側凸部59の頂部に設けているため、雄ジョイント46と雌軸30(図8参照)との径方向に関するがたつきを有効に防止することもできる。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
実施の形態の第3例について、図13を用いて説明する。本例では、外周側凹凸部58bを構成する合計6個の外周側凸部59のうち、ジョイント筒部54の直径方向に関して反対位置に配置された2個の外周側凸部59の外面に、微小突起61を2つずつ設けている。具体的には、前記2個の外周側凸部59のそれぞれに関して、頂部から円周方向両側に同じ長さ分だけ外れた2個所に、微小突起61を設けている。
本例では、微小突起61の形成数が、実施の形態の第1例に比べて少ないため、微小突起61の加工工数を低減できる。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第4例]
実施の形態の第4例について、図14を用いて説明する。本例では、外周側凹凸部58cを構成する合計6個の外周側凸部59のうち、ジョイント筒部54の直径方向に関して反対側位置に配置された2個の外周側凸部59の外面に、微小突起61を1つずつ設けている。具体的には、前記2個の外周側凸部59のそれぞれの頂部に、微小突起61を設けている。
本例では、微小突起61の形成数が、実施の形態の第1例に比べて少ないため、微小突起61の加工工数を低減できる。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例、第2例及び第3例と同様である。
[実施の形態の第5例]
実施の形態の第5例について、図15を用いて説明する。本例では、内周側凹凸部41aを構成する合計6個の内周側凹部42のうち、円周方向に関して1つおきに等間隔に配置された3個の内周側凹部42の内面に、微小突起61aを2つずつ設けている。具体的には、前記3個の内周側凹部42のそれぞれに関して、径方向に関する凹入量が最も大きくなった底部から円周方向両側に同じ長さ分だけ外れた位置に、微小突起61aを設けている。
本例では、内周側凹部42の内面に形成された合計6個の微小突起61aが、内周側凹凸部41aと外周側凹凸部58(図10参照)とを凹凸係合させる際に塑性変形して、外周側凸部59の外面と内周側凹部42の内面との間の隙間を埋める。なお、外周側凹凸部58を構成する外周側凸部59の外面には、微小突起を設けても良いし、設けなくても良い。外周側凸部59の外面に微小突起を設ける場合には、微小突起が設けられていない内周側凹部42の内側に挿入される外周側凸部59の外面に、微小突起を設けることが好ましい。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第6例]
実施の形態の第6例について、図16を用いて説明する。本例では、外周側凹凸部58dを構成する全ての外周側凸部59aを、段付き形状とし、基端側の半円柱状の凸部本体67と、先端側の半円柱状のガイド部68とから構成している。ガイド部68は、凸部本体67に比べて、径方向外方への突出量及び円周方向に関する幅寸法がそれぞれ小さい。また、本例では、外周側凸部59aのうち、凸部本体67の外面にのみ、微小突起61を設けており、ガイド凸部68の外面には微小突起は設けていない。
以上のような構成を有する本例では、ガイド部68が、外周側凹凸部58dを内周側凹凸部41(図8参照)の内側に挿入する際の案内機能を発揮するため、外周側凹凸部58dを内周側凹凸部41に挿入し易くなる。特に本例では、外周側凸部59aの外面に微小突起61を設けているため、ガイド部68を設けない場合には、外周側凸部59aの先端部を内周側凹部42(図8参照)の内側に挿入し始める瞬間から微小突起61を塑性変形させる必要があるが、本例では、ガイド部68を内周側凹部42の内側に緩く挿入できるため、外周側凸部59aを内周側凹部42の内側にある程度挿入してから、微小突起61を塑性変形させることができる。このため、外周側凹凸部58dと内周側凹凸部41との係合作業の作業性を向上できる。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第7例]
実施の形態の第7例について、図17を用いて説明する。本例では、外周側凹凸部58eを構成する全ての外周側凸部59bを、基端側の半円柱状の凸部本体67と、先端側の1/4球状のガイド部68aとから構成している。このような本例でも、ガイド部68aは、凸部本体67に比べて、径方向外方への突出量及び円周方向に関する幅寸法がそれぞれ小さい。
以上のような構成を有する本例では、ガイド部68aの外面が球状凸面になっており、ガイド部68aの径方向に関する突出量及び円周方向に関する幅寸法が、外周側凸部59bの基端側に向かうほど大きくなるため、外周側凸部59bの先端部を内周側凹部42(図8参照)の内側に挿入する作業の作業性をより向上できる。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例及び第6例と同様である。
外周側凸部の先端部に設けるガイド部の形状は、半円柱状や1/4球状に限らず、例えば、半円すい状や、三角すい状、四角すい状など、種々の形状を採用することができる。また、第一伸縮シャフトを構成するインナシャフトの軸部には、その全長にわたり雄セレーションを設けることができる。このような構成を採用すれば、第一伸縮シャフトの全長が縮んだ状態においても、インナシャフトとアウタチューブとの間でトルク伝達を行わせることができる。また、第二筒部の内周面に塑性変形部を形成する方法としては、実施の形態の各例で説明したようなかしめの他に、エンボス加工などを利用することもできる。さらに、本発明は、実施の形態の各例の構造を、適宜選択的に組み合わせて実施することもできる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ステアリングコラム
4a、4b、4c、4d 自在継手
5、5a 中間シャフト
6 ステアリングギヤユニット
7 タイロッド
8 入力軸
9 第一伸縮シャフト
10 第二伸縮シャフト
11 ジョイント部材
12 インナシャフト
13、13a アウタチューブ
14 ヨーク部
15 軸部
16 ヨーク
17 基部
18 腕部
19 円輪面
20 円孔
21 中空部
22 雄セレーション
23 凹曲面
24a、24b 結合筒部
25 ベローズ部
26 第一雌セレーション
27 第二雌セレーション
28a、28b 塑性変形部
29 雄軸
30 雌軸
31 ボール
32 ローラ
33 板ばね
34 第一雄側軸方向溝
35 第二雄側軸方向溝
36 ストッパ
37 ヨーク
38 ヨーク
39 第一雌側軸方向溝
40 第二雌側軸方向溝
41 内周側凹凸部
42、42a 内周側凹部
43 突き当て面
44 固定筒部
45、45a 雌ジョイント
46 雄ジョイント
47 雄セレーション
48 雌セレーション
49 スリット
50 鍔部
51 ねじ孔
52、52a 溶接ビード部
53 ジョイント軸部
54 ジョイント筒部
55 雄セレーション
56 切り欠き
57、57a 環状凹溝
58、58a〜58e 外周側凹凸部
59、59a、59b 外周側凸部
60 傾斜面
61、61a 微小突起
62、62a かしめ部
63、63a 凹み部
64 大径部
65 円筒部
66 溶接ビード部
67 凸部本体
68、68a ガイド部

Claims (6)

  1. 外周面に円周方向に関する凹凸形状の外周側凹凸部と環状凹溝とがそれぞれ設けられた第一筒部を有する第一シャフトと、
    内周面に円周方向に関する凹凸形状の内周側凹凸部が設けられ、その内側に前記第一筒部が挿入される第二筒部を有する第二シャフトと、
    前記外周側凹凸部を構成する外周側凸部の外面と前記内周側凹凸部を構成する内周側凹部の内面との少なくとも何れか一方に設けられ、前記外周側凹凸部と前記内周側凹凸部とを凹凸係合させる際に塑性変形可能な微小突起と、を備え、
    前記内周側凹凸部と前記外周側凹凸部とを、前記微小突起を塑性変形させた状態で凹凸係合させ、かつ、前記第一シャフトの外周面と前記第二筒部の軸方向端部とを溶接固定しており、かつ、前記第二筒部の内周面のうち軸方向に関して前記環状凹溝と整合する部分を径方向内方に突出させるように塑性変形させて成る塑性変形部を前記環状凹溝の内側に配置している
    シャフト同士の結合構造。
  2. 前記微小突起が、前記外周側凹凸部を構成する複数の外周側凸部のうち、円周方向に関して1つおき又は複数おきに配置された外周側凸部に設けられている、請求項1に記載したシャフト同士の結合構造。
  3. 前記複数の外周側凸部のうち、前記第一筒部の円周方向に関して等間隔に配置された3個以上の外周側凸部の外面に、前記微小突起がそれぞれ1つずつ設けられている、請求項2に記載したシャフト同士の結合構造。
  4. 前記複数の外周側凸部のうち、前記第一筒部の直径方向に関して反対位置に配置された少なくとも2個の外周側凸部の外面に、前記微小突起がそれぞれ2つずつ設けられている、請求項2に記載したシャフト同士の結合構造。
  5. 前記外周側凹凸部を構成する複数の外周側凸部のうち、前記内周側凹部への挿入方向に関して前方側端部には、前記挿入方向に関して後方側部分に比べて径方向外方への突出量が小さいガイド部が設けられている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したシャフト同士の結合構造。
  6. 外周面に円周方向に関する凹凸形状の外周側凹凸部と環状凹溝とがそれぞれ設けられた第一シャフトを構成する第一筒部を、内周面に円周方向に関する凹凸形状の内周側凹凸部が設けられた第二シャフトを構成する第二筒部の内側に、前記第一筒部の外周面の一部が前記第二筒部の内周面の一部に突き当たるまで挿入し、前記外周側凹凸部を構成する外周側凸部の外面と前記内周側凹凸部を構成する内周側凹部の内面との少なくとも何れか一方に設けられた微小突起を塑性変形させた状態で、前記外周側凹凸部と前記内周側凹凸部とを凹凸係合させた後、前記第二筒部の外周面を径方向内方に押し潰すことで、前記環状凹溝の内側に配置されるように、前記第二筒部の内周面に径方向内方に突出するかしめ部を形成して、前記第一シャフトと前記第二シャフトとの軸方向に関するがたつきを抑制した後、前記第一シャフトと前記第二シャフトとを溶接固定する、シャフト同士の結合方法。
JP2017210481A 2017-10-31 2017-10-31 シャフト同士の結合構造及び結合方法 Active JP6900876B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017210481A JP6900876B2 (ja) 2017-10-31 2017-10-31 シャフト同士の結合構造及び結合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017210481A JP6900876B2 (ja) 2017-10-31 2017-10-31 シャフト同士の結合構造及び結合方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019082217A true JP2019082217A (ja) 2019-05-30
JP2019082217A5 JP2019082217A5 (ja) 2020-09-10
JP6900876B2 JP6900876B2 (ja) 2021-07-07

Family

ID=66670239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017210481A Active JP6900876B2 (ja) 2017-10-31 2017-10-31 シャフト同士の結合構造及び結合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6900876B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3650723A4 (en) * 2017-08-04 2020-05-27 NSK Ltd. SHAFT COUPLING STRUCTURE AND TELESCOPIC SHAFT
CN114616163A (zh) * 2019-11-07 2022-06-10 日本精工株式会社 带孔盖的外管

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3650723A4 (en) * 2017-08-04 2020-05-27 NSK Ltd. SHAFT COUPLING STRUCTURE AND TELESCOPIC SHAFT
US11022179B2 (en) 2017-08-04 2021-06-01 Nsk Ltd. Shaft coupling structure and telescopic shaft
CN114616163A (zh) * 2019-11-07 2022-06-10 日本精工株式会社 带孔盖的外管
CN114616163B (zh) * 2019-11-07 2023-12-22 日本精工株式会社 带孔盖的外管

Also Published As

Publication number Publication date
JP6900876B2 (ja) 2021-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6481797B2 (ja) 伸縮シャフト
JP6760507B2 (ja) シャフトの結合構造および伸縮シャフト
JP2019082217A (ja) シャフト同士の結合構造及び結合方法
JP6648841B2 (ja) 中空トルク伝達部材およびその製造方法、並びに、中間シャフトおよび自動車用操舵装置
JP5321655B2 (ja) ステアリング装置用トルク伝達装置
JP2019031992A (ja) シャフト同士の結合構造
JP6926797B2 (ja) 伸縮シャフト
CN110953256B (zh) 带止动器的伸缩轴
JP2014015210A (ja) ステアリング装置用トルク伝達装置
JP2018016128A (ja) 伸縮シャフト
JP5545275B2 (ja) 衝撃吸収式ステアリングシャフトの製造方法
JP2009190423A (ja) ステアリング装置用伸縮軸
JP5834928B2 (ja) 十字軸式自在継手用ヨーク
JP2022101125A (ja) 結合構造及び収縮シャフト
JP7342631B2 (ja) ホールカバー付きアウタチューブ
JP2022085813A (ja) 中間シャフト
JP2008261423A (ja) 伸縮式回転伝達軸
JP2007253707A (ja) ステアリング装置
JP2006300085A (ja) シャフトとヨークとの結合部
JP2019084858A (ja) ステアリング装置
JP5459287B2 (ja) 十字軸式自在継手
JP2021041879A (ja) ステアリング中間シャフト用アウタチューブ及びその製造方法
JP2021075246A (ja) ステアリング装置用中間軸、及びステアリング装置
JP2008137482A (ja) エネルギ吸収型中間シャフト及びその製造方法
JP2019052699A (ja) ヨークと回転軸との結合部

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200728

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6900876

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250