JP2019081669A - ガラス母材の製造装置および製造方法 - Google Patents

ガラス母材の製造装置および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス母材の製造時に反応容器内または排気管内の圧力測定を圧力計で行った場合に、圧力計の腐食や圧力計が接続されている配管の詰まりを抑制することができるガラス母材の製造装置および製造方法を提供する。【解決手段】反応容器2内のガスを排出するための排気管3に、排気管3内の圧力を測定するための圧力計31を備えたガラス母材10の製造装置1であって、圧力計31は、排気管3と配管32で接続されており、配管32は、圧力計31と排気管3との間に非腐食性ガス供給部34が接続されており、非腐食性ガス供給部34は、圧力計31側から排気管3側に向かって、配管32の内部に非腐食性ガスを流すように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス母材の製造装置および製造方法に関する。
特許文献1には、従来技術の説明において、反応容器内の圧力と容器外の圧力との差圧を精密微差圧計で検出する構成が記載されている。
特許文献2には、排気管内の圧力を圧力計で測定する構成が記載されている。
特開平9−40439号公報 国際公開第2002/102729号パンフレット
ガラス母材の製造時に反応容器内または排気管内の圧力測定を圧力計で行った場合に、反応容器内で発生する腐食性ガスによって圧力計が腐食するおそれがある。また、反応容器内または排気管内には、例えばガラス母材に堆積しなかったガラス微粒子が浮遊している場合がある。このため、このガラス微粒子が圧力計が設けられている配管内に堆積して配管が詰まり、反応容器内または排気管内の圧力が正確に測定できなくなるおそれがある。
本発明は、ガラス母材の製造時に反応容器内または排気管内の圧力測定を圧力計で行った場合に、圧力計の腐食や圧力計が接続されている配管の詰まりを抑制することができるガラス母材の製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るガラス母材の製造装置は、反応容器内のガスを排出するための排気管に、前記排気管内の圧力を測定するための圧力計を備えたガラス母材の製造装置であって、
前記圧力計は、
前記排気管と配管で接続されており、
前記配管は、前記圧力計と前記排気管との間に非腐食性ガス供給部が接続されており、
前記非腐食性ガス供給部は、
前記圧力計側から前記排気管側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスを流すように構成されている。
本発明の他の一態様に係るガラス母材の製造装置は、反応容器内の圧力を測定するための圧力計を備えたガラス母材の製造装置であって、
前記圧力計は、
前記反応容器と配管で接続されており、
前記配管は、前記圧力計と前記反応容器との間に非腐食性ガス供給部が接続されており、
前記非腐食性ガス供給部は、
前記圧力計側から前記反応容器側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスを流すように構成されている。
本発明の一態様に係るガラス母材の製造方法は、反応容器内のガスを排出するための排気管に設けられた圧力計により、前記排気管内の圧力を測定するガラス母材の製造方法であって、
前記圧力計は、前記排気管と配管で接続されており、
前記圧力計側から前記排気管側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスが流れている状態で圧力測定を行う。
本発明の他の一態様に係るガラス母材の製造方法は、反応容器に設けられた圧力計により、前記反応容器内の圧力を測定するガラス母材の製造方法であって、
前記圧力計は、前記反応容器と配管で接続されており、
前記圧力計側から前記反応容器側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスが流れている状態で圧力測定を行う。
上記発明のガラス母材の製造装置および製造方法によれば、ガラス母材の製造時に反応容器内または排気管内の圧力測定を圧力計で行った場合に、圧力計の腐食や圧力計が接続されている配管の詰まりを抑制することができる。
本実施形態に係るガラス母材の製造装置の一例を示す図である。 本実施形態に係るガラス母材の製造装置の他の一例を示す図である。 配管にガスを供給したときの圧力測定値と供給しないときの圧力測定値との関係を示すグラフである。 本実施形態に係るガラス母材の製造方法によって、ガラス母材を製造した際の排気管内の圧力の変動の一例を示すグラフである。 従来のガラス母材の製造方法によって、ガラス母材を製造した際の排気管内の圧力の変動の一例を示すグラフである。
(本発明の実施形態の説明)
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係るガラス母材の製造装置は、
(1)反応容器内のガスを排出するための排気管に、前記排気管内の圧力を測定するための圧力計を備えたガラス母材の製造装置であって、
前記圧力計は、
前記排気管と配管で接続されており、
前記配管は、前記圧力計と前記排気管との間に非腐食性ガス供給部が接続されており、
前記非腐食性ガス供給部は、
前記圧力計側から前記排気管側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスを流すように構成されている。
また、本発明の他の一態様に係るガラス母材の製造装置は、
(2)反応容器内の圧力を測定するための圧力計を備えたガラス母材の製造装置であって、
前記圧力計は、
前記反応容器と配管で接続されており、
前記配管は、前記圧力計と前記反応容器との間に非腐食性ガス供給部が接続されており、
前記非腐食性ガス供給部は、
前記圧力計側から前記反応容器側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスを流すように構成されている。
上記(1)或いは(2)の構成によれば、非腐食性ガス供給部が、ガラス母材の製造時に、圧力計が接続されている配管の内部に非腐食性ガスを流すことにより、圧力計の腐食や圧力計が設けられている配管の詰まりを抑制することができる。
(3)前記非腐食性ガス供給部は、前記配管に設けられた開口部であり、
前記開口部は、前記非腐食性ガスとして外気を導入可能であってもよい。
上記構成によれば、簡易な構成で非腐食性ガス供給部を構成することができる。
(4)前記非腐食性ガス供給部は、前記非腐食性ガスの流量を一定に制御可能であってもよい。
上記構成によれば、圧力計が接続されている配管を流れる非腐食性ガスの流量が一定であるので、圧力計の測定値の変化量を小さくすることができる。
(5)前記配管内に前記非腐食性ガスが流れている状態で測定された圧力の測定値と、前記配管内に非腐食性ガスが流れていない状態で測定された圧力の測定値との関係に基づいて、
前記配管内に前記非腐食性ガスが流れている状態で前記圧力計を用いて測定された測定値から、前記反応容器内の圧力を推定する換算装置を有してもよい。
上記構成によれば、圧力計が接続されている配管内に非腐食性ガスが流れている状態で測定を行った測定値から、換算装置によって、反応容器内の実際の圧力を推定することができる。
本発明の一態様に係るガラス母材の製造方法は、
(6)反応容器内のガスを排出するための排気管に設けられた圧力計により、前記排気管内の圧力を測定するガラス母材の製造方法であって、
前記圧力計は、前記排気管と配管で接続されており、
前記圧力計側から前記排気管側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスが流れている状態で圧力測定を行う。
また、本発明の他の一態様に係るガラス母材の製造方法は、
(7)反応容器に設けられた圧力計により、前記反応容器内の圧力を測定するガラス母材の製造方法であって、
前記圧力計は、前記反応容器と配管で接続されており、
前記圧力計側から前記反応容器側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスが流れている状態で圧力測定を行う。
上記(6)或いは(7)の製造方法によれば、ガラス母材の製造時に、圧力計が接続されている配管の内部に非腐食性ガスを流すことにより、圧力計の腐食や圧力計が接続されている配管の詰まりを抑制することができる。
(8)前記非腐食性ガスは外気であり、
前記配管に開口部を設け、前記開口部から前記外気を吸い込むことにより、前記配管の内部に前記外気が流れている状態で圧力測定を行ってもよい。
上記方法によれば、簡易な構成で圧力計が配置された配管の内部に非腐食性ガスである外気を流すことができる。
(9)前記配管の内部に一定の流量の非腐食性ガスが流れた状態で圧力測定を行ってもよい。
上記方法によれば、圧力計が接続されている配管を流れる非腐食性ガスの流量が一定であるので、圧力計の測定値の変化量を小さくすることができる。
(10)前記配管内に前記非腐食性ガスが流れている状態で測定された測定値と、前記配管内に前記非腐食性ガスが流れていない状態で測定された測定値との関係に基づいて、
前記配管内に前記非腐食性ガスが流れている状態で前記圧力計を用いて測定を行い、当該測定によって得られた測定値から、前記反応容器内の圧力を推定してもよい。
上記方法によれば、圧力計が接続されている配管内に非腐食性ガスが流れている状態で圧力計を用いて測定を行った測定値から、反応容器内の実際の圧力を推定することができる。
(本発明の実施形態の詳細)
本発明の実施形態に係るガラス母材の製造装置および製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、ガラス母材の製造装置の一例として光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置を示す概略構成図である。図1に示すように、光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置1は、反応容器2と、反応容器2内のガスを排気する排気管3と、反応容器2から排気された排ガスを処理する排気ガス処理部4とを備えている。
反応容器2は、上方から、出発棒21が昇降可能に収容され、内側の空間内で出発棒21に対してガラス微粒子を堆積させる容器である。反応容器2は、ガラス母材10を形成する際の高温の環境条件においても塩化水素ガス等による腐食が起こりにくい材料、例えば、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、ニッケル、ニッケル合金等で形成されている。
反応容器2には、ガラス微粒子を生成するバーナ22が設けられている。バーナ22は、ガスを吹き出す複数のポートを有しており、そのポートから四塩化ケイ素等のガラス原料ガスと、酸素および水素を吹き出し、酸水素火炎中においてガラス原料を加水分解反応させて、ガラス微粒子を生成する。バーナ22は、生成したガラス微粒子を出発棒21に堆積させるように、出発棒21に向けて配置されている。
また、反応容器2には、排気ガスを排出する排気口23が設けられている。排気口23には排気管3が接続されており、出発棒21に堆積されなかった余剰のガラス微粒子を含む内部の排気ガスが排気口23から排気管3へと送り出される。
排気管3には、その管路の途中に、内側の空間(排気管3内)の圧力を測定することが可能な圧力計31が設けられている。排気管3内の圧力は、反応容器2内の圧力と相関関係がある。したがって、排気管3内の圧力変化を測定することにより、ガラス母材10の製造時における反応容器2内の圧力変化を検知することができる。排気管3は、例えば、ニッケル、ニッケル合金等で形成されている。また、排気管3の直径は例えば50mm〜300mmである。
圧力計31は、排気管3に連通して設けられた配管32に接続されている。したがって、配管32に連通されている排気管3内の圧力を測定できる構成となっている。また、配管32の直径は例えば3mm〜7mmである。
配管32には、その管路の途中から分岐するように配管32に連通して設けられたガス導入配管33が設けられている。ガス導入配管33は、配管32における、圧力計31が設けられている位置と排気管3が設けられている位置との間から分岐するように設けられている。
ガス導入配管33には、その端部に非腐食性ガスを導入するための非腐食性ガス供給部34が設けられている。非腐食性ガス供給部34から導入される非腐食性ガスは、ガス導入配管33から配管32の内部へと流されるようになっている。非腐食性ガスは、配管32における圧力計が接続されている側から配管32における排気管3が連通されている側に向けて(矢印Aの方向に)流される。
本例の非腐食性ガス供給部34は、ガス導入配管33の端部が開放された開口部34Aとして形成されている。開口部34Aは、配管32の内部に流す非腐食性ガスとして外気(空気)が導入されるように構成されている。
ガス導入配管33の途中には外気の導入量を調整するための外気調整弁35が設けられている。外気調整弁35には、弁の開閉を調整することが可能な導入量制御部37が接続されている。
また、ガス導入配管33には、外気調整弁35の下流側(配管32に近い側)に、ガス導入配管33に導入される外気の流量を測定するための流量計36が設けられている。導入量制御部37は、流量計36によって測定される流量値に伴い外気調整弁35の開閉を調整し、配管32に流れる外気の流量が一定になるように制御する。
なお、非腐食性ガス供給部34は、開口部34Aに変えて、例えば非腐食性ガス(例えば、窒素ガス)を供給するガス供給管等を導入配管33に接続して、非腐食性ガスを供給するガス供給装置であってもよい。このようなガス供給装置によって、導入配管33に非腐食性ガス(例えば、窒素ガス)を一定の流量で導入するようにしてもよい。
また、圧力計31は、排気管3から排気される排気量を制御するための排気量制御部38と接続されている。圧力計31で測定された圧力値は、この排気量制御部38に送られる。
排気管3には、その管路の途中に排気量調整弁39が設けられている。本例の排気量調整弁39は、排気管3において、圧力計31が設けられている位置よりも下流側(排気ガス処理部4に近い側)に配置されている。排気量調整弁39には、排気量制御部38が接続されており、排気量調整弁39の開閉動作は、排気量制御部38によって調整されている。圧力計31によって反応容器2内の圧力が測定され、その圧力値の変動に伴い排気量調整弁39の開閉が排気量制御部38によって制御されて、反応容器2内の圧力が一定に保たれている。
排気量制御部38は、圧力計31により測定された配管32内の圧力値に基づいて反応容器2内の圧力を推定する換算装置38aを有している。換算装置38aには、配管32内に外気が流されている状態で測定された配管32内の圧力値と、配管32内に外気が流されていない状態で測定された配管32内の圧力値とが互いに対応付けられた換算テーブルが記憶されている。換算装置38aは、配管32内に外気が流れている状態で配管32内の圧力値を測定し、換算テーブルを参照して反応容器2内の圧力を推定する。
排気ガス処理部4は、排気管3を介して排気された排気ガスから、ガラス微粒子や有害な酸性ガス等を除く処理を行う。排気ガス処理部4は、例えば、排気ガスを冷却および調湿する冷却塔、排気ガス中のガラス微粒子を捕集する集塵装置、排気ガスを吸引する排風機、および排気ガス中の塩素、塩化水素等の酸性ガスを吸着するガス吸着装置等(図示省略)を有している。
例えば、排風機のモータによって羽根車を回転させることにより、排気管3内の排気ガスが排気ガス処理部4内に吸引される。この吸引により、排気ガス処理部4に接続されている排気管3内および配管32内の圧力が負圧となるため、開口部34Aから導入される外気は、配管32内に(矢印Aに向けて)負圧吸引される。
なお、本例では、圧力計31が接続される配管32を排気管3に連通して設ける場合について説明したが、例えば、図2に示すように、反応容器2に連通して設けるようにしてもよい。図2は、ガラス母材の製造装置の他の一例として光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置1Aを示す概略構成図である。図2に示す例の場合も、配管に非腐食性ガスを導入する構成は、上記排気管3に配管32を連通させる場合と同様の構成とすればよい。
図3は、配管32内に外気が流されている状態で測定された配管32内の圧力値P1(縦軸)と、配管32内に外気が流されていない状態で測定された配管32内の圧力値P2(横軸)との関係を示すグラフである。なお、P1とP2はいずれも負圧となるが、図3も含めて以降は絶対値で示している。図3に示すように、外気が流されている状態で測定された圧力値P1は、配管32内を流れる際の圧力損失のため、外気が流されていない状態で測定された圧力値P2よりも小さい値となる。この圧力値P1と圧力値P2との対応関係は、排気量制御部38の換算装置38aに換算テーブルとして記憶されている。このため、配管32内に外気が流されている状態の配管32内の圧力値P1を圧力計31で測定することにより、圧力値P1と圧力値P2との対応関係(例えば、上記の換算テーブル)によって、反応容器2内の実際の圧力を推定することができる。
次に、上記構成の光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置1によって光ファイバ用多孔質ガラス母材を製造する方法について説明する。
先ず、反応容器2内のバーナ22の近くまで吊り下げた出発棒21を軸回りに回転させる。回転している出発棒21に向かって、バーナ22から酸水素火炎を発生させる。酸水素火炎中では、加水分解反応によりガラス微粒子が生成される。生成されたガラス微粒子は、出発棒21に付着して徐々に出発棒21の周囲に堆積していく。出発棒21を、軸回りに回転させながら、ガラス微粒子の堆積の状態に応じて徐々に引き上げていくことで、ガラス微粒子が堆積したガラスの多孔質堆積体が出発棒21の軸方向に成長していき、所望のガラス母材10を製造することができる。
ガラス母材10の製造時には、塩素、塩化水素、堆積しなかったガラス微粒子等を含む排気ガスが反応容器2内に発生する。発生した排気ガスは、反応容器2の排気口23から排気管3へ向けて排出される。
また、ガラス母材10の製造時には、反応容器2内の圧力を一定に保つために、反応容器2内の圧力が監視される。反応容器2内の圧力の監視は、排気管3に連通して設けられた配管32内の圧力を圧力計31で測定することによって行う。配管32内の圧力を測定する際には、配管32において、圧力計31が接続されている側から排気管3が接続されている側に向けて、配管32の内部に非腐食性のガスである外気が流される。
外気は、配管32から分岐するように設けられたガス導入配管33の開口部34Aから導入される。開口部34Aから導入される外気は、排気ガス処理部4の吸引によって、矢印A(図1参照)で示されるように、配管32の圧力計31が接続されている側から配管32の排気管3が接続されている側に向け流れる。配管32を流れる外気の流量は、導入量制御部37による外気調整弁35の開閉調整によって、一定流量となるように制御される。配管32に一定流量の外気が流されている状態において、配管32内の圧力を圧力計31によって測定する。
排気管3には、排気ガスの排気量を調整するための排気量調整弁39が設けられており、排気量制御部38によって排気量調整弁39の開閉を制御することで、排気ガスの排気量が調整される。
排気量制御部38に設けられた換算装置38aには、予め、配管32内に外気が流されている状態で測定された配管32内の圧力値と、配管32内に外気が流されていない状態で測定された配管32内の圧力値とを互いに対応付けた換算テーブルが記憶されている。
配管32内に一定流量の外気が流れている状態で配管32内の圧力値P1が圧力計31によって測定され、測定された圧力値P1は換算装置38aに送信される。換算装置38aは、送信されてきた配管32内の圧力値P1を、配管32内に外気が流されていない状態で測定される配管32内圧力値P2に換算テーブルを参照して換算する。換算された圧力値P2に基づき、排気量制御部38によって排気量調整弁39の開閉が制御され、圧力値P2が一定に保たれる。反応容器2内の圧力は圧力値P2と相関関係があるので、圧力値P2が一定に保たれることで、反応容器2内の圧力も一定に保たれる。
以上の方法で製造された光ファイバ用多孔質ガラス母材は、加熱炉内で焼結して光ファイバ用ガラス母材とし、端部より順次加熱溶融して線引きし、光ファイバとする。
なお、光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置と製造方法を例として説明したが、他に本発明は合成石英ガラスを製造するためのガラス母材の製造装置と製造方法にも適用することができる。
(実験例)
本実験例では、本実施形態に係る光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置1および上記製造方法によってガラス母材を連続して製造した。その製造時において測定された排気管3内の圧力の変動を図4のグラフに示す。図4には、連続して製造されるガラス母材三本分の変動が示されている。また、比較のために、従来の光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置によってガラス母材を連続して製造し、測定された排気管内の圧力の変動の従来例を図5のグラフに示す。図5には、連続して製造されるガラス母材三本分の変動が示されている。
図5の従来例に比べて、本実施形態では、図4に示すように、排気管3内の圧力の変動、すなわち、反応容器2内の圧力の変動が少ないことがわかる。
なお、上記製造方法では、排気管3に連通して設けた配管32内の圧力を測定することで反応容器2内の圧力を監視しているが、例えば、配管を同様の構成で反応容器2に連通して設け、その配管内の圧力を測定することで反応容器2内の圧力を監視するようにしてもよい。
以上のような光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置1および製造方法によれば、ガラス母材の製造時に、配管32において、圧力計31が接続されている側から排気管3が接続されている側に向けて非腐食性ガスである外気が流されている。このため、この外気の流れにより、反応容器2内で発生した塩素、塩化水素、堆積しなかったガラス微粒子等を含む排気ガスが配管32内の圧力計31に向かって流れ込むのを抑制することができる。これにより、排気ガスによる圧力計31の腐食を抑制することができるとともに、ガラス微粒子による配管32の詰まりを抑制することができる。したがって、反応容器2内の圧力を一定に保つことができ、ガラス微粒子の堆積状態を安定させることができる。
また、配管32内に非腐食性ガスを導入する非腐食性ガス供給部34をガス導入配管33に形成される開口部34Aによって構成することができる。このため、非腐食性ガス供給部34を簡易な構成とすることができるとともに、非腐食性ガスとして外気を導入することができるので、製造コストを抑えることができる。
また、配管32を流れる外気の流量が一定となるように制御されているので、配管32に接続されている圧力計31によって測定される圧力値の変動を抑制することができる。これにより、圧力計31の測定値に基づいて調整される反応容器2内の圧力を一定に保つことができ、ガラス微粒子の堆積状態を安定させることができる。
また、配管32内に外気が流されている状態で測定された配管32内の圧力値と、配管32内に外気が流されていない状態で測定された配管32内の圧力値とが対応付けられた換算テーブルが設けられ、この換算テーブルに基づいて配管32内に外気が流されていない状態で測定される配管内32内の圧力値に換算され、反応容器2内の圧力が推定される。このため、反応容器2内の圧力を正確に検知することができるので、反応容器2内の圧力を一定に保つことができ、ガラス微粒子の堆積状態を安定させることができる。
また、反応容器2内の圧力値を正確かつ安定的に測定することができるので、例えば、推定される反応容器2内の圧力が予め定められた閾値を超える場合、適切に反応容器2の稼働を停止させることができる。
なお、上記実施形態では、ガラス母材の製造装置の一例として、出発棒にガラス微粒子を堆積させて多孔質ガラス母材を製造する装置を挙げて説明したが、ガラス母材の製造装置は、例えば、多孔質ガラス母材に対して脱水や焼結を行う装置等であってもよい。
以上、本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。また、上記説明した構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等に変更することができる。
1、1A:光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置
2:反応容器
3:排気管
4:排気ガス処理部
10:ガラス母材
23:排気口
31:圧力計
32:配管
33:ガス導入配管
34:非腐食性ガス供給部
34A:開口部(非腐食性ガス供給部)
35:外気調整弁
36:流量計
37:導入量制御部
38:排気量制御部
38a:換算装置
39:排気量調整弁

Claims (10)

  1. 反応容器内のガスを排出するための排気管に、前記排気管内の圧力を測定するための圧力計を備えたガラス母材の製造装置であって、
    前記圧力計は、
    前記排気管と配管で接続されており、
    前記配管は、前記圧力計と前記排気管との間に非腐食性ガス供給部が接続されており、
    前記非腐食性ガス供給部は、
    前記圧力計側から前記排気管側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスを流すように構成されている、
    ガラス母材の製造装置。
  2. 反応容器内の圧力を測定するための圧力計を備えたガラス母材の製造装置であって、
    前記圧力計は、
    前記反応容器と配管で接続されており、
    前記配管は、前記圧力計と前記反応容器との間に非腐食性ガス供給部が接続されており、
    前記非腐食性ガス供給部は、
    前記圧力計側から前記反応容器側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスを流すように構成されている、
    ガラス母材の製造装置。
  3. 前記非腐食性ガス供給部は、前記配管に設けられた開口部であり、
    前記開口部は、前記非腐食性ガスとして外気を導入可能である、
    請求項1または請求項2に記載のガラス母材の製造装置。
  4. 前記非腐食性ガス供給部は、前記非腐食性ガスの流量を一定に制御可能である、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガラス母材の製造装置。
  5. 前記配管内に前記非腐食性ガスが流れている状態で測定された圧力の測定値と、前記配管内に非腐食性ガスが流れていない状態で測定された圧力の測定値との関係に基づいて、
    前記配管内に前記非腐食性ガスが流れている状態で前記圧力計を用いて測定された測定値から、前記反応容器内の圧力を推定する換算装置を有する、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガラス母材の製造装置。
  6. 反応容器内のガスを排出するための排気管に設けられた圧力計により、前記排気管内の圧力を測定するガラス母材の製造方法であって、
    前記圧力計は、前記排気管と配管で接続されており、
    前記圧力計側から前記排気管側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスが流れている状態で圧力測定を行う、
    ガラス母材の製造方法。
  7. 反応容器に設けられた圧力計により、前記反応容器内の圧力を測定するガラス母材の製造方法であって、
    前記圧力計は、前記反応容器と配管で接続されており、
    前記圧力計側から前記反応容器側に向かって、前記配管の内部に非腐食性ガスが流れている状態で圧力測定を行う、
    ガラス母材の製造方法。
  8. 前記非腐食性ガスは外気であり、
    前記配管に開口部を設け、前記開口部から前記外気を吸い込むことにより、前記配管の内部に前記外気が流れている状態で圧力測定を行う、
    請求項6または請求項7に記載のガラス母材の製造方法。
  9. 前記配管の内部に一定の流量の非腐食性ガスが流れた状態で圧力測定を行う、
    請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
  10. 前記配管内に前記非腐食性ガスが流れている状態で測定された測定値と、前記配管内に前記非腐食性ガスが流れていない状態で測定された測定値との関係に基づいて、
    前記配管内に前記非腐食性ガスが流れている状態で前記圧力計を用いて測定を行い、当該測定によって得られた測定値から、前記反応容器内の圧力を推定する、
    請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
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