JP2022184181A - 光ファイバ母材の製造装置及び光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造装置及び光ファイバ母材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】排気経路の詰まりをより確実に抑制又は防止することができる光ファイバ母材の製造装置及び光ファイバ母材の製造方法を提供する。【解決手段】光ファイバ母材の製造装置は、少なくともハロゲンガスが供給される内部でガラス母材が加熱される加熱炉と、前記加熱炉の内部のガスを前記加熱炉の外部に排気する排気経路とを有し、前記排気経路は、前記加熱炉と接続された第1の排気経路と、前記第1の排気経路と接続された第2の排気経路とを有し、前記第2の排気経路は、外気を吸入するための分岐経路を有し、前記第1の排気経路は、前記第2の排気経路より径が小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ母材の製造装置及び光ファイバ母材の製造方法に関する。
特許文献1には、加熱炉内の多孔質ガラス母材に脱水等のためのガスを供給して加熱する多孔質ガラス母材の脱水焼結装置が記載されている。特許文献1に記載の装置において、加熱炉内のガスを加熱炉外に排出する排気経路には、開度調整バルブと、加熱炉と開度調整バルブとの間にパージガス供給経路が合流する合流部とが設けられている。特許文献1には、加熱炉から排出する粉体を含むガスをパージガスで希釈しながら開度調整バルブを通過させることにより、開度調整バルブに粉体が堆積しにくくなり、排気経路の閉塞を防ぐことができることが記載されている。
特開2017-88458号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、パージガス供給経路が合流する合流部の下流に設けられた開度調整バルブのため、依然として排気経路の詰まりが発生するおそれがある。
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、排気経路の詰まりをより確実に抑制又は防止することができる光ファイバ母材の製造装置及び光ファイバ母材の製造方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、少なくともハロゲンガスが供給される内部でガラス母材が加熱される加熱炉と、前記加熱炉の前記内部のガスを前記加熱炉の外部に排気する排気経路とを有し、前記排気経路は、前記加熱炉と接続された第1の排気経路と、前記第1の排気経路と接続された第2の排気経路とを有し、前記第2の排気経路は、外気を吸入するための分岐経路を有し、前記第1の排気経路は、前記第2の排気経路より径が小さいことを特徴とする光ファイバ母材の製造装置が提供される。
本発明の他の観点によれば、加熱炉の内部に少なくともハロゲンガスを供給しながら前記加熱炉の前記内部に収容されたガラス母材を加熱し、前記加熱炉の前記内部のガスを、前記加熱炉と接続された第1の排気経路に排出し、前記第1の排気経路から排出される前記ガスを、前記第1の排気経路に接続された第2の排気経路に排出し、前記第2の排気経路は、外気を吸入するための分岐経路を有し、前記第1の排気経路は、前記第2の排気経路より径が小さいことを特徴とする光ファイバ母材の製造方法が提供される。
本発明によれば、排気経路の詰まりをより確実に抑制又は防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態による光ファイバ母材の製造装置を示す概略図である。 図2は、本発明の一実施形態による光ファイバ母材の製造装置の動作を示すフローチャートである。
[一実施形態]
本発明の一実施形態による光ファイバ母材の製造装置及び光ファイバ母材の製造方法について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態による光ファイバ母材の製造装置を示す概略図である。図2は、本実施形態による光ファイバ母材の製造装置の動作を示すフローチャートである。
まず、本実施形態による光ファイバ母材の製造装置の構成について図1を用いて説明する。本実施形態による光ファイバ母材の製造装置10は、多孔質ガラス母材である光ファイバ母材12を加熱して光ファイバ母材12の脱水処理を行って、脱水された光ファイバ母材12を製造するものである。
図1に示すように、本実施形態による光ファイバ母材の製造装置10は、加熱炉14と、加熱部16と、断熱部18と、ガス導入部20と、固定機構22と、回転機構24と、排気経路26とを有している。排気経路26は、第1の排気経路28と、第2の排気経路30とを有している。さらに、光ファイバ母材の製造装置10は、圧力測定部32と、吸入量調整部34と、排気量調整部36と、制御部38とを有している。
加熱炉14は、少なくともハロゲンガスが供給されるその内部でガラス母材である光ファイバ母材12が加熱される容器である。加熱炉14の内部には、後述するように光ファイバ母材12がその長軸方向が鉛直方向に沿うように収容される。また、加熱炉14では、後述するように加熱炉14外部の大気の圧力に対して加熱炉14内部の圧力が正圧である状態で光ファイバ母材12の加熱が行われる。
光ファイバ母材12は、例えば、VAD(Vapor phase Axial Deposition)法、OVD(Outside Vapor Deposition)法等により堆積されたスート堆積体からなる多孔質のガラス母材である。VAD法により得られた光ファイバ母材12は、棒状の出発材の一端にその軸方向に向かってガラス微粒子であるスートが堆積したものである。OVD法により得られた光ファイバ母材12は、棒状の出発材の外周にスートが堆積したものである。
加熱部16は、加熱炉14の側面周囲に設置されている。加熱部16は、加熱炉14を加熱して加熱炉14の内部に収容された光ファイバ母材12を加熱するヒーターである。断熱部18は、加熱部16の側面周囲に加熱部16を覆うように設置されている。断熱部18は、加熱部16による熱の加熱炉14外への放射を抑制又は防止して加熱部16により効果的に光ファイバ母材12を加熱するための断熱材である。
ガス導入部20は、加熱炉14の下部、すなわち加熱炉14の底部又は下端側部から加熱炉14の内部に処理ガスを導入可能に加熱炉14の底部又は下端側部に接続されている。ガス導入部20は、光ファイバ母材12の加熱時に加熱炉14の内部に処理ガスを導入する。処理ガスは、光ファイバ母材12を脱水するためのガスである脱水用ガスを含んでいる。脱水用ガスは、例えば塩素ガス等のハロゲンガスである。また、処理ガスは、光ファイバ母材の屈折率を調整するための屈折率調整用ガスを含んでいてもよい。屈折率調整用ガスは、例えばフッ素ガスである。これらのほか、処理ガスは、アルゴンガス等の不活性ガスを含むことができる。
固定機構22は、加熱炉14の内部に設置されている。固定機構22は、加熱炉14の内部において、光ファイバ母材12の上端部を保持して光ファイバ母材12の長手方向が鉛直方向に沿うように光ファイバ母材12を吊り下げた状態で固定する。例えば、固定機構22は、光ファイバ母材12のスート堆積体が堆積した出発材の一端を固定して光ファイバ母材12を吊り下げた状態で固定することができる。
回転機構24は、光ファイバ母材12を固定する固定機構22を回転可能に固定機構22に結合されて加熱炉14の上部に設置されている。回転機構24は、固定機構22により固定された光ファイバ母材12の長手方向に沿った中心軸を回転軸として光ファイバ母材12が回転するように固定機構22を回転する。
排気経路26は、加熱炉14の内部から排出されるガスである排気ガスを加熱炉14の外部に排気するための経路である。排気経路26は、加熱炉14に接続された上流側の第1の排気経路28と、第1の排気経路28に接続された下流側の第2の排気経路30とを有している。
第1の排気経路28と第2の排気経路30とは互いに径の大きさが異なっている。すなわち、第1の排気経路28の径は、第2の排気経路30の径よりも小さくなっている。第2の排気経路30の径に対する第1の排気経路28の比率は、後述するように排気経路26の詰まりを抑制又は防止する観点から0.2から0.5であることが好ましい。
第1の排気経路28の上流端は、加熱炉14の上部、すなわち加熱炉14の鉛直方向における中央よりも上側の部分に接続されている。また、第1の排気経路28と第2の排気経路30とは、第1の排気経路28の下流端部が、第2の排気経路30の後述の幹経路30aの上流端の壁を貫通して幹経路30aの上流端部の内部に挿入されて互いに接続されている。このため、第1の排気経路28の下流端は、第2の排気経路30の内部に位置している。
第1の排気経路28は、排気管により構成することができる。具体的には、第1の排気経路28は、例えば内径が約10mm程度の光輝焼鈍管により構成することができる。かかる光輝焼鈍管を用いることにより第1の排気経路28の腐食による詰まりを抑制又は防止することができる。なお、第1の排気経路28には、排気ガスの流量を調整するバルブ等の流量調整部が設置されていない。
第2の排気経路30は、幹経路30aと、幹経路30aから分岐した分岐経路30bとを有している。幹経路30aと分岐経路30bとを含む第2の排気経路30は、排気管により構成することができる。具体的には、後述する分岐経路30bからの外気導入により第2の排気経路30を流れる排気ガスの温度が低下するため、第2の排気経路30は、例えば安価な硬質塩化ビニル管により構成することができる。また、第2の排気経路30は、内面への粉塵等による堆積物の堆積を抑制又は防止するため、例えばテフロン(登録商標)ライニング管により構成することができる。
幹経路30aの上流端部の内部には、上述のように幹経路30aの上流端の壁を貫通した第1の排気経路28の下流端部が挿入されている。第2の排気経路30の内部における第1の排気経路28の下流端は、幹経路30aから分岐経路30bが分岐する位置よりも下流側に位置している。このように第1の排気経路28の下流端が位置していることにより、第1の排気経路28の下流端から幹経路30aに排出される排気ガスが流れる向きを、幹経路30aを流れる外気が流れる向きと同じ向きに合わせることができる。これにより、第1の排気経路28の下流端から排出される排気ガスの流れに発生する乱れを低減又は防止して排気ガスの円滑な排出を実現することができる。
なお、第1の排気経路28の下流端部は、必ずしも幹経路30aの上流端部の内部に挿入されている必要はない。第1の排気経路28の下流端と幹経路30aの上流端とが接続されていてもよい。
第1の排気経路28と幹経路30aとは、互いに同一方向に沿うように設置されていることが好ましい。例えば、加熱炉14に対して水平方向に沿うように設置された第1の排気経路28に対して、幹経路30aも同じく水平方向に沿うように設置されていることが好ましい。このように第1の排気経路28と幹経路30aとが互いに同一方向に沿うように設置されていることにより、排気ガスの滞留を抑制又は防止して第1の排気経路28及び第2の排気経路30の詰まりを抑制又は防止することができる。なお、第1の排気経路28及び幹経路30aは、互いに水平方向以外の同一方向に沿うように設置されていてもよい。さらに、排気ガスの滞留を抑制又は防止する観点から、互いに同一方向に沿うように設置された第1の排気経路28と幹経路30aとは、それぞれの長手方向の中心軸が互いに一致していることが好ましい。
分岐経路30bは、幹経路30aの上流端部における所定の位置から分岐している。分岐経路30bは、外気を吸入するための経路である。すなわち、分岐経路30bは、幹経路30aから分岐する基端とは反対の先端から外気を第2の排気経路30の内部に導入するための経路である。外気は、分岐経路30bの先端から吸入されて第2の排気経路30の内部に導入される。例えば、分岐経路30bは、水平方向に沿って設置された幹経路30aに対して鉛直方向に沿って先端が上方を向くように設置されている。なお、図1には、1つの分岐経路30bが幹経路30aから分岐している場合を示しているが、複数の分岐経路30bが幹経路30aから分岐していてもよい。第1の排気経路28から幹経路30aに導入された排気ガスは分岐経路30bから吸入される外気により希釈されるため、幹経路30aにおける排気ガスの凝結を抑制又は低減することができる。
圧力測定部32は、第1の排気経路28の内部の圧力を測定するように設置された圧力計である。圧力測定部32は、第1の排気経路28の第2の排気経路30の側における内部の圧力、特に第1の排気経路28の第2の排気経路30との接続部又はその近傍における内部の圧力を測定するように設置されていることが好ましい。このような圧力を測定することにより、第1の排気経路28の内部の圧力が正圧であるか否かをより確実に把握することができる。なお、第1の排気経路28の第2の排気経路30との接続部とは、第1の排気経路28が第2の排気経路30に貫通して接続された部分である。圧力測定部32は、制御部38に通信可能に接続されている。圧力測定部32は、測定した圧力の値を示す出力信号を制御部38に出力する。
吸入量調整部34は、第2の排気経路30における分岐経路30bの外気の吸入口である先端に設置された開閉バルブであり、その開度を調整することにより外気の吸入量を調整可能な調整部である。吸入量調整部34を構成する開閉バルブは、開度を制御可能な例えば電動弁である。この開閉バルブは、外気が通過するだけで腐食性ガスが通過しないため、安価なボール弁、バタフライ弁等を用いることができる。吸入量調整部34は、制御部38に制御可能に接続されている。吸入量調整部34は、制御部38による制御に従って分岐経路30bの先端から吸入される外気の吸入量を調整する。
排気量調整部36は、第2の排気経路30における幹経路30aに設置された開閉バルブであり、その開度を調整することにより外気の排気量を調整可能な調整部である。排気量調整部36は、幹経路30aにおいて、幹経路30aの内部に挿入された第1の排気経路28の下流端よりも下流側の位置に設置されている。排気量調整部36は、幹経路30aの下流端からの排気量を調整する。排気量調整部36も、制御部38に制御可能に接続されていてもよい。この場合、排気量調整部36は、制御部38による制御に従って幹経路30aの下流端からの排気量を調整する。なお、排気量調整部36は、必ずしも設けられている必要はなく、排気量の調整の要否に応じて適宜設けることができる。
第2の排気経路30の幹経路30aの下流端には、排気ガス処理装置40が接続されている。排気ガス処理装置40は、排気ガスに対して有害ガスの除去等の所定の処理を行うものであり、例えばスクラバーである。排気ガス処理装置40は、幹経路30aの下流端から排気された排気ガスを吸引するとともに、排気ガスから有害ガスを除去することができる。排気ガス処理装置40は、有害ガスを除去した排気ガスを大気中に排出する。
制御部38は、光ファイバ母材12を脱水する間、製造装置10の各部の管理及び制御を行う制御装置である。なお、制御部38は、単一の制御装置により構成されていてもよいし、制御対象ごとに設置された複数の制御装置により構成されていてもよい。
具体的には、制御部38は、ガス導入部20を制御して加熱炉14に導入する処理ガスの流量、処理ガスを導入するタイミング等を制御することができる。また、制御部38は、加熱部16を制御して光ファイバ母材12を加熱する温度、時間等を制御することができる。また、制御部38は、回転機構24を制御して、光ファイバ母材12を固定する固定機構22を回転する回転速度を制御することができる。
また、制御部38は、圧力測定部32で測定された圧力に基づき吸入量調整部34を制御して、分岐経路30bから吸入される外気の吸入量を制御することができる。すなわち、制御部38は、圧力測定部32から受信した第1の排気経路28の内部の圧力の値を示す出力信号に基づき、吸入量調整部34を制御して分岐経路30bの先端から吸入される外気の吸入量を調整することができる。
こうして、光ファイバ母材12に対して脱水処理を行う本実施形態による製造装置10が構成されている。
次に、本実施形態による製造装置10による光ファイバ母材の製造方法についてさらに図2を用いて説明する。
図2に示すように、製造装置10は、固定機構22により固定された光ファイバ母材12の脱水処理を開始する(ステップS102)。光ファイバ母材12の脱水処理を開始するにあたり、排気量調整部36により第2の排気経路30の幹経路30aの下流端から所定の排気量で排気ガスが排気されるようになるように調整する。また、制御部38は、ガス導入部20を制御してガス導入部20により処理ガスの加熱炉14の内部への導入を開始する。また、制御部38は、加熱部16を制御して加熱部16による光ファイバ母材12の加熱を開始する。また、制御部38は、回転機構24を制御して回転機構24による固定機構22及びこれに固定された光ファイバ母材12の回転を開始する。こうして、加熱炉14の内部において加熱による光ファイバ母材12の脱水処理を開始する。脱水処理は、加熱炉14の内部に少なくともハロゲンガスを含む処理ガスを供給しながら加熱炉14の内部に収容された光ファイバ母材12を加熱する。
上述のようにして開始された光ファイバ母材12の脱水処理では、加熱炉14の内部において、処理ガス中のハロゲンガスと光ファイバ母材12との反応により粉塵が発生する。脱水処理の間、加熱炉14の内部の圧力は、加熱炉14外の外気に対して正圧に保たれる。圧力が正圧に保たれた加熱炉14の内部から第1の排気経路28には、粉塵を含む排気ガスが排出される。
第1の排気経路28に排出された排気ガスは、第1の排気経路28を上流から下流に向かって流れた後、第2の排気経路30の幹経路30aに排出されて導入される。幹経路30aに導入された排気ガスは、分岐経路30bから吸入される外気により希釈されつつ幹経路30aを上流から下流に向かって流れた後、排気ガス処理装置40に排出される。排気ガス処理装置40は、幹経路30aから排出された排気ガスに対して有害ガスの除去等の所定の処理を行ってから排気ガスを大気中に排出する。こうして、第1の排気経路28と第2の排気経路30とを含む排気経路26を介して加熱炉14から排出された排気ガスが大気中に排気される。
本実施形態では、第1の排気経路28の径は、第2の排気経路30の径よりも小さくなっている。このように径が小さく圧力損失が相対的に大きい第1の排気経路28を排気経路26が含むことにより、加熱炉14の内部の圧力を正圧に保つとともに、第2の排気経路30から第1の排気経路28への排気ガスの逆流を防止することができる。
また、本実施形態では、第2の排気経路30では、分岐経路30bから吸入された外気により排気ガスが希釈される。この結果、第1の排気経路28及び第2の排気経路30を流れる排気ガスの流速が上昇するため、第1の排気経路28及び第2の排気経路30が詰まりにくくすることができる。
さらには、本実施形態では、排気経路26においては、排気ガスが流れる第1の排気経路28及び第2の排気経路30の幹経路30aのいずれにも、詰まりの原因となる流量調整のためのバルブが設置されていない。したがって、第1の排気経路28及び第2の排気経路30の詰まりを抑制又は防止することができる。
圧力測定部32は、光ファイバ母材12の脱水処理の間、第1の排気経路28の内部の圧力を測定する(ステップS104)。圧力測定部32は、測定した圧力の値を示す出力信号を制御部38に送信する。
制御部38は、圧力測定部32から送信される出力信号に基づき、第1の排気経路28の内部の圧力の値が所定の値であるか否かを判定する(ステップS106)。例えば、制御部38は、第1の排気経路28の内部の圧力の値が100Paであるか否かを判定することができる。100Paを超えた高い圧力では、加熱時に加熱炉14が破損するおそれがあるため、第1の排気経路28の内部の圧力が100Pa程度になるように制御することが好ましい。なお、制御部38は、第1の排気経路28の内部の圧力の値が所定の目標値であるか否かを判定することに代えて、第1の排気経路28の内部の圧力の値が所定の目標値範囲内であるか否かを判定することもできる。
制御部38は、第1の排気経路28の内部の圧力の値が所定の目標値でないと判定すると(ステップS106、NO)、吸入量調整部34を制御して吸入量調整部34により分岐経路30bの先端から吸入される外気の吸入量を調整する(ステップS108)。制御部38は、第1の排気経路28の内部の圧力の値が所定の目標値になるように吸入量調整部34により外気の吸入量を調整する。制御部38は、第1の排気経路28の内部の圧力を制御することにより、第1の排気経路28の内部の圧力と相関のある加熱炉14の内部の圧力をも制御することができる。
外気の吸入量がより多くなるほど、第2の排気経路30の幹経路30aを流れる排気ガスがより薄く希釈されて排気ガスの流速がより速くなる。この結果、幹経路30aに接続された第1の排気経路28の内部の圧力は低下することになる。このため、制御部38は、第1の排気経路28の内部の圧力の値が所定の目標値よりも小さい場合には、吸入量調整部34により外気の吸入量がより多くなるように外気の吸入量を調整する。一方、制御部38は、第1の排気経路28の内部の圧力の値が所定の目標値よりも大きい場合には、吸入量調整部34により外気の吸入量がより少なくなるように外気の吸入量を調整する。
本実施形態では、第1の排気経路28に圧力調整用のバルブ等が設置されておらず、分岐経路30bの外気の吸入口である先端に設置された吸入量調整部34により外気の吸入量を調整して圧力を調整する。このように詰まりの原因となるバルブが第1の排気経路28に設置されていないため、排気経路26の詰まりを抑制又は防止することができる。
一方、制御部38は、第1の排気経路28の内部の圧力の値が所定の目標値であると判定すると(ステップS106、YES)、光ファイバ母材12の脱水処理を終了するか否か判定する(ステップS110)。制御部38は、例えば、光ファイバ母材12の重量変化を検出した結果、脱水処理の開始からの経過時間等に基づき、脱水処理を終了するか否かを判定することができる。
また、制御部38は、ステップS108の吸入量の調整の後も同様に光ファイバ母材12の脱水処理を終了するか否か判定する(ステップS110)。
制御部38は、光ファイバ母材12の脱水処理を継続すると判定すると(ステップS110、NO)、ステップS104に移行してステップS104以降の処理を実行する。こうして、制御部38は、分岐経路30bから吸入される外気の吸入量を調整しつつ光ファイバ母材12の脱水処理を継続する。
一方、制御部38は、光ファイバ母材12の脱水処理を終了すると判定すると(ステップS110、YES)、製造装置10の各部の動作を停止して光ファイバ母材12の脱水処理を終了する。こうして、脱水処理により脱水された光ファイバ母材12が製造される。
このように、本実施形態によれば、第1の排気経路28と第2の排気経路30とを含む排気経路26の詰まりをより確実に抑制又は防止することができる。排気経路26の詰まりをより確実に抑制又は防止することができるため、本実施形態によれば、加熱炉14の内部の圧力をより高い精度で制御することができる。したがって、本実施形態によれば、脱水された光ファイバ母材12を高い品質で製造することができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、加熱炉14において光ファイバ母材12の脱水処理を行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。加熱炉14は、脱水処理に引き続き、光ファイバ母材12を透明ガラス化する焼結処理を行うように構成することもできる。
また、上記実施形態では加熱炉14に1経路の排気経路26が接続されている場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。加熱炉14には、複数の排気経路が接続されていてもよい。この場合、複数の排気経路の全部又は一部を排気経路26と同様に構成することができる。
10…光ファイバ母材の製造装置
12…光ファイバ母材
14…加熱炉
16…加熱部
18…断熱部
20…ガス導入部
22…固定機構
24…回転機構
26…排気経路
28…第1の排気経路
30…第2の排気経路
30a…幹経路
30b…分岐経路
32…圧力測定部
34…吸入量調整部
36…排気量調整部
38…制御部
40…排気ガス処理装置

Claims (8)

  1. 少なくともハロゲンガスが供給される内部でガラス母材が加熱される加熱炉と、
    前記加熱炉の前記内部のガスを前記加熱炉の外部に排気する排気経路とを有し、
    前記排気経路は、前記加熱炉と接続された第1の排気経路と、前記第1の排気経路と接続された第2の排気経路とを有し、
    前記第2の排気経路は、外気を吸入するための分岐経路を有し、
    前記第1の排気経路は、前記第2の排気経路より径が小さい
    ことを特徴とする光ファイバ母材の製造装置。
  2. 前記第1の排気経路の圧力を測定する測定部と、
    前記分岐経路から吸入される前記外気の吸入量を調整する調整部と、
    前記測定部で測定された前記圧力に基づき前記調整部を制御して、前記外気の前記吸入量を制御する制御部と
    を有することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ母材の製造装置。
  3. 前記第1の排気経路は、前記第1の排気経路の圧力が前記加熱炉の外の圧力に対して正圧になるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ母材の製造装置。
  4. 前記第1の排気経路にはバルブが設置されていないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光ファイバ母材の製造装置。
  5. 前記第1の排気経路の下流端は、前記第2の排気経路の内部において前記分岐経路よりも下流側に位置している
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光ファイバ母材の製造装置。
  6. 前記第2の排気経路は、前記第1の排気経路が接続された幹経路を有し、
    前記第1の排気経路は、前記幹経路に接続され、
    前記第1の排気経路と前記幹経路とは互いに同一の方向に沿って設置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光ファイバ母材の製造装置。
  7. 加熱炉の内部に少なくともハロゲンガスを供給しながら前記加熱炉の前記内部に収容されたガラス母材を加熱し、
    前記加熱炉の前記内部のガスを、前記加熱炉と接続された第1の排気経路に排出し、
    前記第1の排気経路から排出される前記ガスを、前記第1の排気経路に接続された第2の排気経路に排出し、
    前記第2の排気経路は、外気を吸入するための分岐経路を有し、
    前記第1の排気経路は、前記第2の排気経路より径が小さい
    ことを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  8. 前記第1の排気経路の圧力を測定し、
    測定された前記圧力に基づき、前記外気の吸入量を制御する
    ことを特徴とする請求項7記載の光ファイバ母材の製造方法。
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