JP2010189251A - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝送損失特性の安定した光ファイバを得ることができる製造効率がよい光ファイバ母材の製造方法を提供する。
【解決手段】光ファイバ母材の製造方法であって、前記光ファイバ多孔質母材4を前記炉心管内6で降下させて加熱領域7を通過させることにより、前記光ファイバ多孔質母材4を脱水する脱水工程と、脱水した前記光ファイバ多孔質4を所定位置まで引き上げる切替工程と、引き上げた前記光ファイバ多孔質母材4を再び降下させて前記脱水工程における加熱領域温度よりも高い温度にした加熱領域7を通過させることにより、前記光ファイバ多孔質母材4を焼結する焼結工程と、を含み、前記切替工程における前記光ファイバ多孔質母材4の引き上げ速度をA[mm/分]、前記炉心管内6を流れる常温での前記ガスの流速をB[mm/分]としたとき、A≦Bを満たす。さらに、1.5×A≦Bを満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ母材の製造方法に関するものであり、より具体的には、コアを含む光ファイバ多孔質母材を脱水、焼結する方法に関するものである。
従来、光ファイバ多孔質母材の脱水および焼結は、支持棒に把持された光ファイバ多孔質母材を収容する炉心管と、この炉心管の外周に配設されたヒータとを備えた脱水焼結装置を用いて行われている。炉心管の下部にはガス供給口が設けられ、ガス供給口からは不活性ガス等の光ファイバ多孔質母材を脱水焼結するのに必要なガスが供給される。一方、炉心管の上部にはガス排気管が設けられ、ガス供給口から供給されたガスが排出される。そして、支持棒に把持された光ファイバ多孔質母材は、炉心管内で回転しながら降下させられ、ヒータによる加熱領域を通過することで脱水および焼結される。
なお、脱水および焼結の方法として、光ファイバ多孔質母材を900℃〜1300℃の温度に設定された加熱領域を通過させて脱水し、脱水した光ファイバ多孔質母材を炉心管内の所定位置まで一旦引き上げた後、再び1400℃〜1600℃の温度に設定された加熱領域を通過させて焼結させる、2段ガラス化が一般的に行われている。
ところで、前記光ファイバ多孔質母材の脱水焼結に使用される脱水焼結装置において、炉心管内が負圧になると外気が流入して光ファイバ多孔質母材に不純物が混入することがあり、得られる光ファイバの伝送損失が悪化することがある。そこで、脱水焼結処理工程では、炉心管の内圧を外部より一定圧力だけ高く(通常、数十Pa程度)保持させるように圧力制御されている。
また、炉心管内の圧力変動は、光ファイバ多孔質母材の外径と炉心管の内径との比が小さい場合、あるいは炉心管内で光ファイバ多孔質母材が上下移動する場合に、特に顕著になることが知られている。そこで、光ファイバ母材の脱水焼結方法として、炉心管の内径と光ファイバ多孔質母材の外径との比率を1.5以上とすることにより、炉心管内の差圧変動を抑制し、外気の流入や炉内ガスの流出を防止する方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開平8−157229号公報
近年、製造コストを低減するために光ファイバ母材は大型化が図られている。しかしながら、上記の方法により炉心管内の差圧変動を抑制するために、炉心管の内径と光ファイバ多孔質母材の外径との比率を1.5以上とするには、炉心管の内径を非常に大きくする必要がある。また、上記の方法では、光ファイバ多孔質母材の外径に対する炉心管の内径の比率により、製造できる母材の大きさが制限され、供給するガス量に対して小さい光ファイバ母材しか製造できないことになり、製造効率が悪いという問題がある。
本発明は、前述した課題を解決するためにされたものであって、光ファイバ多孔質母材の外径と炉心管の内径との比に影響を受けることなく、伝送損失特性の安定した光ファイバを得られ、さらに、製造効率がよい光ファイバ母材の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、光ファイバ多孔質母材を炉心管に収容し、前記炉心管内に下方からガスを供給しながら前記光ファイバ多孔質母材を加熱して脱水および焼結を行う光ファイバ母材の製造方法であって、前記光ファイバ多孔質母材を前記炉心管内で降下させて加熱領域を通過させることにより、前記光ファイバ多孔質母材を脱水する脱水工程と、脱水した前記光ファイバ多孔質母材を所定位置まで引き上げる切替工程と、引き上げた前記光ファイバ多孔質母材を再び降下させて前記脱水工程における加熱領域温度よりも高い温度に設定された加熱領域を通過させることにより、前記光ファイバ多孔質母材を焼結する焼結工程と、を含み、前記切替工程における前記光ファイバ多孔質母材の引き上げ速度をA[mm/分]、前記炉心管内を流れる常温での前記ガスの流速をB[mm/分]としたとき、A≦Bを満たすことを特徴とする。
前記切替工程における前記光ファイバ多孔質母材の引き上げ速度をA[mm/分]、前記炉心管内を流れる常温での前記ガスの流速をB[mm/分]としたとき、1.5×A≦Bを満たすことを特徴とする。
前記切替工程において前記炉心管に供給するガス流量をC[L/分]、前記脱水工程において前記炉心管に供給するガス流量をD[L/分]としたとき、C>Dを満たすことを特徴とする。
本発明の光ファイバ母材の製造方法によれば、光ファイバ多孔質母材の外径と炉心管の内径との比が小さい場合であっても伝送損失特性の安定した光ファイバを得ることができ、製造効率よく光ファイバ母材を製造することができる。
本発明の実施の形態にて用いる脱水焼結装置を示す説明図である。 本発明の実施例と比較例について引き上げ速度A[mm/分]とガス流速B[mm/分]との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態による光ファイバ母材の製造方法について説明する。
(実施の形態)
まず、本実施の形態にて用いる脱水焼結装置と光ファイバ多孔質母材について説明する。図1は、本実施の形態にて用いる脱水焼結装置および光ファイバ多孔質母材4の断面概略図を示すものである。
脱水焼結装置1は、回転昇降装置2に支持棒3を介して保持された光ファイバ多孔質母材4を収容する上蓋5を有する石英ガラス製の炉心管6と、炉心管6の外周に備えられ外部から光ファイバ多孔質母材4を加熱するヒータ7と、炉心管6の外周で断熱材を介してヒータ7を収容している炉体9とを備えている。
なお、炉心管6は、ヘリウムガスなどの不活性ガスをはじめとする、脱水、焼結に必要なガスを炉心管6内に供給するためのガス供給口10を下部に、炉内ガスを炉心管6外に排出するためのガス排出口11を上部に備える。
また、光ファイバ多孔質母材4は、VAD法などを用いて合成されたものであり、中心軸に形成されたコア部とその外周を覆うクラッド部とを有する。なお、コア部を含む光ファイバ多孔質母材4を脱水焼結して形成されるガラスロッドをコアロッドと呼ぶ。
次に、図1に示す脱水焼結装置1を用いて、コア部を含む光ファイバ多孔質母材4を脱水焼結し、コアロッドを製造する方法について詳細に説明する。本発明の光ファイバ母材の製造方法にかかるコアロッドの製造方法は、脱水工程、切替工程、焼結工程の3工程を有する。まず、脱水工程について説明する。
(脱水工程)
一端を光ファイバ多孔質母材4の上端に接続された支持棒3を回転昇降装置2の保持部で保持する。そして、光ファイバ多孔質母材4を炉心管6内に挿入し、上蓋5により蓋をする。次に、光ファイバ多孔質母材4を所定のスタート位置にセットし、ヒータ7を所定の温度まで昇温する。
ヒータ7の温度は、炉心管6内の最高温度が所定の処理温度となるように調整される。処理温度は、一般的には900℃〜1300℃である。
また、ガス供給口10から炉心管6内にヘリウムガスと塩素ガスとを含む脱水に必要なガスを供給する。そして、光ファイバ多孔質母材4を回転昇降装置2により回転させながら所定の速度で降下させる。なお、上述した脱水工程は一般的に行われているものと同様である。
(切替工程)
次に、切替工程について説明する。光ファイバ多孔質母材4の上端部が加熱領域を通過して上端部が十分に加熱された時点で、光ファイバ多孔質母材4を回転昇降装置2により引き上げ、ほぼスタート位置の高さまで戻す。このとき、ヒータ7の温度は、脱水工程における温度とほぼ同じであり、ガス供給口10からは炉心管6内にヘリウムガス等のガスを供給する。また、このときの光ファイバ多孔質母材4の引き上げ速度をA[mm/分]、炉心管6内を流れる常温でのガスの流速をB[mm/分]としたとき、A≦Bを満たすように光ファイバ多孔質母材4の引き上げ速度Aおよび炉心管6内を流れる常温でのガス流速Bを設定する。これにより、得られる光ファイバの伝送損失特性を安定化することができる。さらに好ましくは、1.5×A≦Bを満たすAおよびBを設定する。これにより、得られる光ファイバの伝送損失特性のさらなる安定化を図ることができる。
なお、ここで炉心管6内を流れるガスの流速Bは、以下のように算出する。
ガスの流速B(mm/分)=(炉心管に供給するガス流量(L/分)×1000)/炉心管6の断面積(cm2)×10
上記に示すように、炉心管6内を流れるガスの流速Bは、常温でのガスの流速を採用している。実際の切替工程での炉心管6内は数百℃〜1300℃の温度分布を有するため、ガスの膨張、収縮の影響もあり、炉心管6内を流れるガスは、複雑な乱流になっている。したがって、実際のガスの流速を検証するのは困難であるため、常温でのガスの流速を採用している。
本発明においては、炉心管6内を流れる常温でのガスの流速Bをパラメータの1つとして採用し、得られる光ファイバの伝送損失特性との関係を見出したものである。
(焼結工程)
最後に、焼結工程について説明する。ヒータ7の温度は、炉心管6内の最高温度が所定の処理温度となるように調整される。処理温度は、一般的には1400℃〜1600℃である。次に、ガス供給口10から炉心管6内にヘリウムガス等の焼結に必要なガスを供給する。
そして、光ファイバ多孔質母材4を回転昇降装置2により回転させながら加熱領域に対して所定の速度で降下させ、光ファイバ多孔質母材4を下端から順に加熱領域を通過させて、焼結を行う。なお、上述した焼結工程は一般的に行われているものと同様である。この焼結工程により、光ファイバ多孔質母材4は透明ガラス化され、透明なコアロッドとなる。
得られたコアロッドにOVD法、RIT法等の周知の方法でさらなるクラッド付けを行い、所望のコア/クラッド比としたガラス光ファイバ母材とし、これを周知の方法で線引きすることにより、光ファイバが得られる。
これまで、光ファイバ多孔質母材4を降下させて加熱領域を通過させて脱水し、脱水した光ファイバ多孔質母材4を一旦引き上げた後、再び降下させて加熱領域を通過させて焼結させる2段ガラス化を行う場合、脱水工程と焼結工程の間に行われる脱水した光ファイバ多孔質母材4を引き上げる動作は、単に焼結工程を行うために光ファイバ多孔質母材4を移動させるものであり、より製造時間を短縮するために高速で移動する方法が用いられていた。
しかしながら、本発明者は、脱水工程と焼結工程の間に行われる脱水した光ファイバ多孔質母材4を引き上げる動作も得られる光ファイバの伝送損失に影響があることを見出した。
本発明の光ファイバの製造方法によれば、光ファイバ多孔質母材の外径と炉心管の内径との比が大きい場合はもちろんのこと小さい場合であっても伝送損失特性の安定した光ファイバを得ることができる。
また、上記脱水焼結装置に供給させる不活性ガスとして一般的に用いられているヘリウムは、非常に高価である。そのため、製造コストを削減するためには、より少ない供給ガスで脱水焼結をすることが好ましい。しかし、供給ガスを少なくした場合、炉心管内を正圧に保つことがより困難となり、得られる光ファイバの伝送損失特性の安定性が低くなる傾向がある。しかしながら、本発明の光ファイバの製造方法を用いれば、少ない供給ガスで脱水焼結を行っても伝送損失特性の安定した光ファイバを製造することができる。
(実施例1および比較例1)
以下、本発明の実施例1および比較例1について詳細に説明する。
内径200mmの炉心管6を備える脱水焼結装置1を用いて光ファイバ多孔質母材4の脱水焼結を行った。光ファイバ多孔質母材4は、VAD法で製造したコアとクラッドを有するものであり、脱水開始前の最大外径(以降、単に外径と呼ぶ。)が150〜170mm、長さが1000mmである。すなわち、炉心管6の内径と光ファイバ多孔質母材4の外径との比率は、およそ1.15〜1.30である。
光ファイバ多孔質母材4に前述した脱水工程、切替工程、焼結工程を施し、コアロッドを作製した。なお、切替工程の製造条件の引き上げ速度A[mm/分]と、炉心管6内を流れる常温でのガス流速B[mm/分]を種々変化させて、それぞれの条件につきコアロッドを20本ずつ作製した。
得られたコアロッドについてOVD法でさらなるクラッド付け行い、所望のコア/クラッド比としたガラス光ファイバ母材とし、これを周知の方法で線引きすることにより、光ファイバを得た。なお、製造した光ファイバの品種は1.3μm帯に零分散波長を有する標準シングルモード光ファイバとした。
得られた光ファイバの伝送損失特性の安定性を比較するために、光ファイバの長手方向の伝送損失変動幅を調査した。調査方法としては、1本の光ファイバ多孔質母材4から得られた光ファイバ(約1000km)を50kmごとに切り割り、各サンプルの伝送損失をモノクロロス測定器にて測定した。このとき、1本の光ファイバ多孔質母材4から得られた光ファイバの波長1.31μmにおける伝送損失を比較し、伝送損失が最大のサンプルと最小のサンプルの差(以下、ロス長手変動と呼ぶ)を評価した。
表1は、上述の評価で得られた結果を示すものである。また、図2に、各条件毎の引き上げ速度A[mm/分]とガス流速B[mm/分]と、得られた光ファイバの伝送損失との関係を示すものである。
なお、表1および図2では、サンプルの良否判断基準を、以下のように判断した。なお、図2のおいては、◎を●で表記してある。
◎(および●);ロス長手変動が20本全て0.005dB/km以内であった製造条件。
○;ロス長手変動が0.005dB/kmより大きいものが5本以下となり、許容範囲であった製造条件。
×;ロス長手変動が0.005dB/kmより大きいものが5本より多かった製造条件。
上記の評価基準は、ロス長手変動が0.005dB/kmを境にして良否の判断を行っている。この理由は、モノクロ測定器における波長1.31μmにおける伝送損失の測定において、その測定誤差を考慮した場合、0.005dB/kmより大きい差があれば、その差が有意であると認められるためである。
Figure 2010189251
図2における破線上は1.5×A=Bの製造条件を示し、条件3、7、8は破線を境に1.5×A≦Bの領域に位置している。この領域の条件で製造したコアロッドから得られた光ファイバは、ロス長手変動が0.005dB/km以内に全てが入り、伝送損失特性が安定していることを示している。また、実線上はA=Bの製造条件であることを示し、条件1、4、6は、実線と破線の間に位置しており、ロス長手変動が0.005dB/kmより大きくなるものはコアロッド20本のうち5本以下であった。また、A>Bの領域の条件2、5は、ロス長手変動が0.005dB/kmより大きいものがコアロッド20本のうち5本より多く、伝送損失特性に対する安定性に欠ける結果となった。
なお、ロス長手変動が0.005dB/kmより大きい条件2、5で製造されたものは、ほとんど全てのサンプルにおいて、脱水焼結において脱水焼結装置1の上端側に位置する部分から製造された光ファイバの伝送損失が大きくなっており、脱水焼結装置1の上蓋5側からの炉心管6内への外気の流入が影響しているものと推定される。
上記の実施例においては、炉心管6の内径と光ファイバ多孔質母材4の外径との比率がおよそ1.15〜1.30の場合について調査した。しかしながら、炉心管6の内径と光ファイバ多孔質母材4の外径との比率は、大きいほど炉心管6内への外気の流入は起こりにくい。このことから、本発明の光ファイバの製造方法を用いれば、炉心管の内径と光ファイバ多孔質母材の外径との比率によらず、伝送損失の長手変動が小さい光ファイバを得ることができる。
また、Aに対してBが大きいほど伝送損失の長手変動は保障されるが、光ファイバ多孔質母材4の引き上げ速度をAを小さくしすぎたり(例えば30mm/分以下)、ガスの流速をB[mm/分]を大きくしすぎたり(例えば1500mm/以上)とすると、製造コストが大幅に高くなってしまうため、2.0×A≧Bであることがより好ましい。また、安定して炉心管6内の正圧を保つには、ガス流速Bは50mm/分以上であることが望ましい。
(実施例2)
実施例1および比較例1においては、脱水工程、焼結工程における炉心管に供給するガス流量について特に記載していないが、通常、切替工程においては、脱水工程、焼結工程とほぼ同量のガスが炉心管に供給される。
しかしながら、脱水工程、焼結工程において炉心管に供給するガス流量が少ない場合、切替工程における光ファイバ用多孔質母材の引き上げ速度をA[mm/分]、炉心管内を流れる常温でのガスの流速をB[mm/分]としたとき、A≦Bを満たすようにするためには、光ファイバ用多孔質母材の引き上げ速度を非常に遅くする必要があり、製造効率が悪い。
この実施例においては、切替工程において炉心管に供給するガス流量をC[L/分]、脱水工程において炉心管に供給するガス流量をD[L/分]としたとき、C<Dを満たす、すなわち、切替工程において炉心管に供給するガス流量を脱水工程において炉心管に供給するガス流量を多くしている。
このようにすることで、切替工程における光ファイバ用多孔質母材の引き上げ速度を速くしてもA≦Bを満たすことができる。
脱水工程において炉心管に供給するガス流量を30L/分とし、切替工程において炉心管に供給するガス流量を50L/分とした。これにより光ファイバ用多孔質母材の引き上げ速度を1300mm/分としても、表1の条件1と同様の伝送損失(20本中ロス長手変動が0.005dB/kmより大きいものが5本以下)を有する光ファイバを得ることができた。また、脱水工程において炉心管に供給するガス流量を30L/分とし、切替工程において炉心管に供給するガス流量を50L/分とし、光ファイバ用多孔質母材の引き上げ速度を500mm/分とした場合は、表1の条件3と同様の伝送損失(ロス長手変動が20本全て0.005dB/km以内)を有する光ファイバを得ることができた。
なお、焼結工程において炉心管に供給するガス流量は、適宜選択され、たとえば、脱水工程とほぼ同じ量に戻してもよい。
1 脱水焼結装置
2 回転昇降装置
3 支持棒
4 光ファイバ多孔質母材
5 上蓋
6 炉心管
7 ヒータ
9 炉体
10 ガス供給口
11 ガス排出口

Claims (3)

  1. 光ファイバ多孔質母材を炉心管に収容し、前記炉心管内に下方からガスを供給しながら前記光ファイバ多孔質母材を加熱して脱水および焼結を行う光ファイバ母材の製造方法であって、
    前記光ファイバ多孔質母材を前記炉心管内で降下させて加熱領域を通過させることにより、前記光ファイバ多孔質母材を脱水する脱水工程と、
    脱水した前記光ファイバ多孔質母材を所定位置まで引き上げる切替工程と、
    引き上げた前記光ファイバ多孔質母材を再び降下させて前記脱水工程における加熱領域温度よりも高い温度に設定された加熱領域を通過させることにより、前記光ファイバ多孔質母材を焼結する焼結工程と、を含み、
    前記切替工程における前記光ファイバ多孔質母材の引き上げ速度をA[mm/分]、前記炉心管内を流れる常温での前記ガスの流速をB[mm/分]としたとき、A≦Bを満たすことを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  2. 前記切替工程における前記光ファイバ多孔質母材の引き上げ速度をA[mm/分]、前記炉心管内を流れる常温での前記ガスの流速をB[mm/分]としたとき、1.5×A≦Bを満たすことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  3. 前記切替工程において前記炉心管に供給するガス流量をC[L/分]、前記脱水工程において前記炉心管に供給するガス流量をD[L/分]としたとき、C>Dを満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ母材の製造方法。
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