JP2019081464A - 車両用制動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員による主電源失陥の早期認識を図りつつ補助電源の保留電力量の減少を抑制することができる車両用制動装置を提供する。【解決手段】モータ32の駆動により車両を制動可能な電動ブレーキブースタ43と、この電動ブレーキブースタ43に電力を供給可能な主電源11と、電動ブレーキブースタ43に電力を供給可能なキャパシタ21と、電動ブレーキブースタ43に供給する電力を制御可能なECU5と、主電源11の機能低下又は停止を検出可能な電源状態検出部53を有し、ECU5は、車両の目標減速度Dに対応した電動ブレーキブースタ43への目標電力供給量Eを設定すると共に、電源状態検出部53により主電源11の機能低下又は停止が検出されたとき、目標電力供給量Eを減少方向に補正している。【選択図】 図5

Description

本発明は、車両用制動装置に関し、特にモータの駆動により車両を制動可能な電動ブレーキ手段と、この電動ブレーキ手段に電力を供給可能な主電源及び補助電源とを備えた車両用制動装置に関する。
従来より、走行状態に応じて最適な制動力を車両に付与するため、各車輪の制動力を電子制御するブレーキシステムが知られている。この電子制御ブレーキシステムでは、各車輪のホイールシリンダ圧が乗員によるブレーキペダルの踏込量(例えば、ストローク)に基づき演算された目標ブレーキ液圧になるように電磁弁が制御されている。
このような電子制御ブレーキシステムには、ブレーキ液圧を高めるポンプや、ブレーキ液の流れを調整する電磁弁等が用いられており、これらのポンプや電磁弁等は、バッテリを主電源として駆動されている。それ故、何らかの理由によって、バッテリからの電力が途切れた場合、必要な制動力(減速度)を確保することができない。
そこで、予め装備されている主電源に加え、主電源失陥時のバックアップ用補助電源を併設する技術が提案されている。
受動素子であるキャパシタは、電力を効率良く蓄積することができ、充放電により電極材料の劣化が生じ難いため、バックアップ用補助電源として多く使用されている。
特許文献1の車両用制動装置は、主電源であるバッテリと、補助電源であるDLC(キャパシタ)と、電動式ブレーキ倍力装置と、電動式ブレーキ倍力装置への電力供給経路を切り替える電源切替装置とを備え、DLCの電力残存容量が所定の残量閾値以下になった場合、電力残存容量が少なくなる程、電動式ブレーキ倍力装置へ供給する電流値を減少させることにより、電力残存容量がゼロになった時点の踏力変動に伴う違和感軽減を図っている。
また、近年、障害物に対して衝突を回避する運転支援システムが知られている。
この衝突回避支援システムは、車両前方の障害物を検出可能な周辺検知センサ(カメラセンサやレーダセンサ等)を備え、自車両が先行車両等の障害物に衝突するまでの時間に相当するTTC(Time To Collision)と所定の判定閾値とを比較し、乗員による通常の制動操作により衝突回避が可能である場合、警報音によって乗員に報知し、衝突回避が乗員による緊急制動によって可能である場合や衝突回避が物理的に不可避である場合、車両が独自に電子制御ブレーキシステムを作動させる自動ブレーキ制御を実行している。
特開2010−120522号公報
車両にバックアップ用補助電源を併設した場合、主電源の失陥時、電子制御ブレーキシステムへの電力供給を補助電源からの給電によって賄うことが可能である。
しかし、補助電源による給電は、緊急対応という目的上、主電源よりも小さい蓄電容量に設定されていることが一般的であり、長時間の継続使用は困難である。
特に、電極表面に対する電荷の付着及び離脱現象を用いるキャパシタは、電荷の蓄積が電極材料の表面に限られるため、その質量当りの蓄電容量は二次電池に比べて劣っている。
それ故、主電源の異常時には、インスツルメントパネルに装備されたインジケータランプの点灯により乗員へ報知されるものの、乗員がインジケータランプの点灯に気付かない場合、乗員の継続的な制動操作により、補助電源の電力低下を招く虞がある。
しかも、電子制御ブレーキシステムを作動させて車両を制動させるには、電動ブレーキブースタのモータを起動させる最低電力(例えば、6V)が必要とされている。
即ち、安全性確保の観点から衝突回避支援システムを車両に搭載しても、乗員による主電源失陥の認識が遅れた場合には、補助電源から供給可能な保留電力が乗員による通常の制動操作に伴って減少し、補助電源の供給可能電力の減少を招く虞もある。
本発明の目的は、乗員による主電源失陥の早期認識を図りつつ補助電源の保留電力量の減少を抑制可能な車両用制動装置等を提供することである。
請求項1の車両用制動装置は、モータの駆動により車両を制動可能な電動ブレーキ手段と、この電動ブレーキ手段に電力を供給可能な主電源と、前記電動ブレーキ手段に電力を供給可能な補助電源と、前記電動ブレーキ手段に供給する電力を制御可能な制御手段とを備えた車両用制動装置において、前記主電源の機能低下又は停止を検出可能な電源状態検出手段を有し、前記制御手段は、車両の目標減速度に対応した前記電動ブレーキ手段への目標電力供給量を設定すると共に、前記電源状態検出手段により主電源の機能低下又は停止が検出されたとき、前記目標電力供給量を減少方向に補正することを特徴としている。
この車両用制動装置では、主電源の機能低下又は停止を検出可能な電源状態検出手段を有するため、主電源から電力供給を期待することができなくなる主電源の失陥状態を適宜検出することができる。
制御手段は、車両の目標減速度に対応した前記電動ブレーキ手段への目標電力供給量を設定すると共に、前記電源状態検出手段により主電源の機能低下又は停止が検出されたとき、前記目標電力供給量を減少方向に補正するため、将来生じる緊急制動を見越して補助電源から供給される電力量を減少させることにより補助電源の供給可能電力の減少を抑制することができ、車両の目標減速度と実減速度との差に伴う操作感覚を介して乗員に主電源失陥を認識させることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記制御手段は、前記主電源から供給可能な電力が前記目標電力供給量よりも小さいとき、前記補助電源から給電させることを特徴としている。
この構成によれば、補助電源から電力を供給する頻度を減少することができ、補助電源の供給可能電力の減少を一層抑制することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記制御手段は、前記電動ブレーキ手段による制動が行われる毎に前記目標電力供給量を減少方向に補正することを特徴としている。
この構成によれば、主電源の失陥が発生してからの期間が長い程、車両の目標減速度と実減速度との差を大きくすることができ、乗員に主電源失陥を確実に認識させることができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、自車両の緊急制動の必要性を判定可能な判定手段を有し、前記制御手段は、前記判定手段によって判定された緊急制動の必要性が低いとき、緊急制動の必要性が高いときに比べて前記目標電力供給量を減少方向に補正することを特徴としている。
この構成によれば、補助電源の供給可能電力の減少を緊急制動の必要性に応じて抑制することができる。
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか1項の発明において、複数の車輪を夫々制動可能な複数のホイールシリンダと乗員によるブレーキペダルの踏込操作に応じたブレーキ液を前記複数のホイールシリンダに夫々供給する流路とを備えたフットブレーキ機構を有し、前記電動ブレーキ手段は、前記複数のホイールシリンダに供給されるブレーキ液を加圧することを特徴としている。
この構成によれば、電力量の減少分に相当する制動力を乗員の踏力で補填することにより車両の制動性を確保しつつ、補助電源の供給可能電力の減少を抑制することができる。
本発明の車両用制動装置によれば、車両の目標減速度と実減速度との差に伴う操作感覚を介して乗員による主電源失陥の早期認識を図りつつ補助電源の供給可能電力の減少を抑制することができる。
実施例1に係る車両用制動装置の電気系回路図である。 主電源供給モードにおけるブレーキバイワイヤシステムの概略構成図である。 ストロークと踏力との関係を示す踏力特性のマップである。 踏力と減速度との関係を示す制動特性のマップである。 車両用制動装置のブロック図である。 制動操作数と補正係数K1との関係を示すマップである。 車速と保留電力量との関係を示すマップである。 自動制動制御処理手順を示すフローチャートである。 基本制動制御処理手順を示すフローチャートである。 目標電力供給量補正処理手順を示すフローチャートである。 保留電力設定処理手順を示すフローチャートである。 制動操作数と補正係数K1との関係を示すマップの変形例である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下の説明は、本発明を電子制御ブレーキバイワイヤシステムを備えた車両に適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。
以下、本発明の実施例1について図1〜図11に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施例に係る車両は、車両電源1と、バックアップ電源ユニット2と、ブレーキバイワイヤシステム3と、オーディオ、空調装置及び電子機器等からなる車両側負荷4と、ECU(Electronic Control Unit)5(制御手段)等を備えている。この車両は、例えば、走行駆動源として電動モータと内燃機関(何れも図示略)とを備えたハイブリッド車両であり、車両の運動エネルギーを電気エネルギーに回生することによって車両を制動する回生制動と、ブレーキバイワイヤシステム3による液圧制動とを併用して所望の制動力を発生させるブレーキ回生協調制御を実行可能に構成されている。
まず、車両電源1について説明する。
車両電源1は、12Vの車両用バッテリからなる主電源11と、この主電源11に直列接続されると共に内燃機関の駆動により発電可能なオルタネータ12等を主要な構成としている。主電源11には、充電率(SOC:State Of Charge)や電圧を含むバッテリの電源状態を介して主電源11の機能低下や機能停止を検出可能な主電源状態センサ13が装備されている。検出された主電源11の電力状態は、車室前側に配設されているインスツルメントパネル(図示略)に装備されたインジケータランプ(以下、インジケータと略す。)14(図5参照)の点灯表示により乗員に報知される。
車両電源1は、途中部にバックアップ電源ユニット2が介装された第1回線L1と、この第1回路L1と並行配置された第2回線L2との2系統の回線によってブレーキバイワイヤシステム3に対して電気的に接続されている。
第2回線L2の途中部から分岐した第3回線L3は、車両側負荷4に接続されている。
次に、バックアップ電源ユニット2について説明する。
バックアップ電源ユニット2は、車両電源1の異常時や主電源11の電力低下時等、ブレーキバイワイヤシステム3の作動に電源上の支障が生じる可能性がある場合、ブレーキバイワイヤシステム3に対してバックアップ電力を供給可能なブレーキバイワイヤシステム3専用の補助電源ユニットである。
図1に示すように、バックアップ電源ユニット2は、補助電源としてのキャパシタ21と、充電回路部22と、キャパシタ21の電圧を含む電源状態を検出可能な補助電源状態センサ23等を備えている。
キャパシタ21は、例えば、電気二重層キャパシタのセルを直並列に接続したキャパシタセル群で形成され、12Vの電圧を発生可能に構成されている。
キャパシタ21の放電側端部は、電気的にオンオフ状態を切替可能な第1接点24を介して第1回路L1に接続されている。第1接点24と車両電源1との間に相当する第1回路L1の途中部には、電気的にオンオフ状態を切替可能な第2接点25が設置されている。
充電回路部22は、キャパシタ21を車両電源1により充電可能に構成されている。
充電回路部22の下流側端部は、キャパシタ21の充電側端部に接続され、上流側端部は、第1回路L1の第2接点25の上流側部分に接続されている。
キャパシタ21から電力を放電するとき、ECU5によって第1接点24がオン操作されると共に第2接点25がオフ操作される。そして、キャパシタ21に充電するとき、ECU5によって第1接点24がオフ操作されると共に第2接点25がオン操作され、充放電以外のときには、第1,第2接点24,25が共にオフ操作される。
次に、ブレーキバイワイヤシステム3について説明する。
図1に示すように、バイワイヤシステム3は、第1,第2回路L1,L2の各々から電力が供給される電源供給制御回路部31と、モータ32と、ブレーキ液流路を電気的に開閉可能な電磁弁33〜36と、制御部37等を主要構成としている。
電源供給制御回路部31は、供給された電力を所定の制御条件に基づきモータドライバ32a、電磁弁ドライバ33a〜36a及び制御部37に分配している。
具体的には、車両電源1からの電力をモータ32、電磁弁33〜36及び制御部37に分配し、バックアップ電源ユニット2からの電力をモータ32に分配している。
ここで、ブレーキバイワイヤシステム3の操作系に係る概略構成について説明する。
図2に示すように、ブレーキバイワイヤシステム3は、ブレーキペダル41のストロークStに応じたブレーキ液圧を生成可能なマスタシリンダ42と、モータ32とこのモータ32に駆動されるポンプ部とからなる電動ブレーキブースタ43(電動ブレーキ手段)と、反力発生機構44と、このマスタシリンダ42又は電動ブレーキブースタ43により発生されたブレーキ液圧、或いは、マスタシリンダ42及び電動ブレーキブースタ43により発生されたブレーキ液圧によって車両の前後左右輪FL,FR,RL,RRの回転を夫々制動するホイールシリンダ45a〜45dと、制御部37等を備えている。
マスタシリンダ42は、第1圧力発生室42aと、第2圧力発生室42bとを備えている。第1,第2圧力発生室42a,42bは、リザーバタンク46に夫々接続され、内部に圧縮スプリングを夫々備えている。これら第1,第2圧力発生室42a,42bは、ブレーキペダル41の踏込操作に応じて略同様のブレーキ液圧を圧送可能に構成されている。
第1圧力発生室42aは、開閉可能な電磁弁33を介してホイールシリンダ45a,45bに連通され、第2圧力発生室42bは、開閉可能な電磁弁36を介してホイールシリンダ45c,45dに連通されている。
図2に示すように、電動ブレーキブースタ43のポンプ部は、開閉可能な電磁弁34を介してホイールシリンダ45a,45bに連通され、開閉可能な電磁弁35を介してホイールシリンダ45c,45dに連通されている。電動ブレーキブースタ43のモータ32を起動可能な最低電力E0は、例えば、6Vである。
反力発生機構44は、第1圧力発生室42aと電磁弁33とを連通する流路に接続され、例えば、シリンダと、このシリンダ内に摺動自在なピストンと、ピストンを付勢する付勢手段等によって形成されている。これにより、乗員がブレーキペダル41を踏込又は踏戻操作したとき、ブレーキペダル41を介して予め設定された特性を備えた反力(踏力)を乗員に対して作用させることができる。
制御部37は、ECU5から入力した制御信号により、主電源11の正常時、電磁弁33,36を閉作動すると共に電磁弁34,35を開作動し、主電源11が機能低下又は停止した失陥時、全ての電磁弁33〜36を開作動している。
また、この制御部37は、電動ブレーキブースタ43と、反力発生機構44と、ストロークセンサ47と、電磁弁33〜36を制御することにより、減速度制御処理及び踏力制御処理を実行可能に構成されている。
制御部37は、踏力特性マップM1と制動特性マップM2を有している。
図3に示すように、マップM1は、所定の関数、例えば、対数によって規定されている。
制御部37は、ストロークセンサ47で検出された乗員によるストロークStと踏力特性マップM1とに基づき目標操作反力に相当する踏力Fを設定し、これに対応した作動指令信号を反力発生機構44に出力している。
図4に示すように、制御部37は、検出されたストロークStを介して設定された踏力Fと制動特性マップM2とを用いて車両の目標減速度Dを設定し、目標減速度Dに対応した作動指令信号をモータ32(モータドライバ32a)に出力している。
これにより、各ホイールシリンダ45a〜45dがブレーキ液圧を介して駆動され、制動特性マップM2に基づく減速度Dの制動動作が実行される。
また、制御部37は、これと同時に、ストロークSt及び目標減速度Dに関する制御信号をECU5に出力している。
次に、ECU5について説明する。
ECU5は、主電源11からのみ電動ブレーキブースタ43に対して電力を供給する主電源給電モードと、主電源11とキャパシタ21の両方から電動ブレーキブースタ43に対して電力を供給する第1,第2補助電源併用モードとを実行可能に構成されている。具体的には、主電源給電モードは、主電源11が供給可能な主電源供給可能電力E1(以下、供給可能電力E1と略す。)が電動ブレーキブースタ43の作動に必要な目標電力供給量E以上のとき、主電源11からのみ目標電力供給量E相当の電力を供給する。また、第1補助電源併用モードは、供給可能電力E1とキャパシタ21の使用可能電力ΔE2との和が目標電力供給量E以上のとき、主電源11とキャパシタ21の両方から目標電力供給量E相当の電力を供給し、第2補助電源併用モードは、供給可能電力E1とキャパシタ21の使用可能電力ΔE2との和が目標電力供給量E未満のとき、主電源11とキャパシタ21の両方から供給可能な目標電力供給量E未満の電力を供給する。
尚、キャパシタ21の使用可能電力ΔE2とは、キャパシタ21が供給可能な補助電源供給可能電力E2(以下、供給可能電力E2と略す。)から緊急制動時以外では基本的に使用されないキャパシタ21の保留電力E2aを差分したものである。
図5に示すように、ECU5は、主電源状態センサ13と、補助電源状態センサ23と、制御部37と、車輪速センサ61と、周辺検知センサ62と、ワイパセンサ63に電気的に接続され、これらセンサ等から出力された検出信号や制御信号を入力している。
車輪速センサ61は、各車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度を夫々検出可能に構成されている。周辺検知センサ62は、例えば、車両前側に配設されたミリ波レーダやレーザレーダ等のレーダセンサ、或いはCCDやCMOS等のカメラセンサによって構成され、自車両前方に存在する先行車両等、所謂障害物の相対位置(離隔距離)及び相対速度を検出可能である。ワイパセンサ63は、フロントウインドガラスに付着した雨滴を拭うワイパ装置(図示略)の駆動電流を介してワイパ装置の作動有無を検出可能に構成されている。
ECU5は、CPU(Central Processing Unit)と、ROMと、RAMと、イン側インタフェースと、アウト側インタフェース等によって構成されている。ROMには、種々のプログラムやデータが格納され、RAMには、CPUが一連の処理を行う際に使用される処理領域が設けられている。
図5に示すように、ECU5は、判定部51(判定手段)と、自動ブレーキ制御部52(自動ブレーキ制御手段)と、電源状態検出部53(電源状態検出手段)と、目標電力供給量設定部54と、目標電力供給量補正部55と、保留電力設定部56等を備えている。
まず、判定部51について説明する。
判定部51は、自車両の緊急制動の必要性を判定している。
緊急制動の必要性とは、自車両と物体(障害物)との衝突が発生する危険度である。
それ故、判定部51は、自車両が先行車両等の障害物に衝突するまでの時間に相当するTTC(Time To Collision)を演算している。周辺検知センサ62によって検出された障害物のうち最も自車両に接近した障害物を判定し、この障害物についてのTTCが演算されている。
判定部51は、TTCの判定に加え、乗員による誤操作に関連する危険度も判定している。具体的には、車速Vが高い程、危険度が高いと判定し、走行路の路面μが所定の判定値よりも低い低μの場合、危険度が高いと判定している。また、ワイパ装置が作動している場合にも、乗員の視界が悪化しているため、危険度が高いと判定している。
尚、車速Vは、左右従動輪のうち遅い方の車輪速度によって求められ、路面μは、別途求められた車両の駆動力と接地荷重とを用いて演算される。
次に、自動ブレーキ制御部52について説明する。
自動ブレーキ制御部52は、乗員によるブレーキペダル41の操作に拘らず判定部51によって判定されたTTCに基づき作動指令信号をモータ32(モータドライバ32a)に出力している。具体的には、TTCが第1閾値(例えば、4sec)以上の場合、乗員による通常の制動操作で衝突を回避できるため、フラグfを零に設定し、車両側からの制御は何ら実行されない。TTCが第1閾値未満の場合には、フラグfが1に設定される。
TTCが第1閾値未満且つ第2閾値(例えば、2.3sec)以上の場合、乗員による緊急の制動操作で衝突を回避できるため、警報手段64を作動させることによって乗員の意識を喚起する。TTCが第2閾値未満の場合、乗員による緊急制動操作でも衝突回避が不可避であるため、モータ32を作動させて緊急制動である自動ブレーキを実行する。
次に、電源状態検出部53及び目標電力供給量設定部54について説明する。
電源状態検出部53は、主電源状態センサ13の検出結果に基づき主電源11が電動ブレーキブースタ43(モータ32)に対して供給可能な供給可能電力E1及び補助電源状態センサ23の検出結果に基づきキャパシタ21が電動ブレーキブースタ43に対して供給可能な供給可能電力E2を夫々検出するように構成されている。
また、この電源状態検出部53は、予め設定されている判定閾値Lと供給可能電力E1とを比較し、供給可能電力E1が判定閾値L未満のとき、主電源11が機能低下又は機能停止(失陥状態)であることを検出している。
目標電力供給量設定部54は、制御部37から入力した目標減速度Dと乗員が自己の踏力で発生可能な減速度D0とに基づき電動ブレーキブースタ43に対して作動が要求される要求減速度D1を次式(1)を用いて演算している。
D1=D−D0 …(1)
減速度D0は、乗員が発揮可能な最大踏力に基づいて予め実験等により求められている。
演算された要求減速度D1は、制動用目標トルクに換算され、この制動用目標トルクに基づき電動ブレーキブースタ43の作動に必要な目標電力供給量Eが算出される。
次に、目標電力供給量補正部55について説明する。
目標電力供給量補正部55は、電源状態検出部53により主電源11の機能低下又は機能停止が検出されたとき、目標電力供給量Eを減少補正している。
キャパシタ21から供給される電力量を減少することにより、主電源11の機能低下又は機能停止が検出されたとき、キャパシタ21によって給電可能な期間を長期化することができ、自動ブレーキ制御部52による自動ブレーキの実行に必要な電力を確保することができる。
目標電力供給量補正部55は、補正係数K1,K2を用いて目標電力供給量Eを補正している。
図6に示すように、目標電力供給量補正部55は、制動操作数N(回)と補正係数K1(0<K1<1)との一次関数状の関係を示すマップM3を予め有している。
自動ブレーキが不作動状態で且つ乗員による通常の制動操作で衝突を回避できない場合(f=1の場合)、主電源11の機能低下又は機能停止が検出された時点からのブレーキペダル41の踏込操作回数Nに基づきK1を設定し、目標電力供給量Eを設定されたK1と次式(2)を用いて補正する。
(1−K1)×E …(2)
本実施例では、補正係数K1の初期値を0.1、最大値を0.3に規定している。
主電源11の機能低下又は機能停止が解消された時点で、Nは零にリセットされる。
また、目標電力供給量補正部55は、乗員による通常の制動操作で衝突を回避できる場合(f=0の場合)、目標電力供給量Eは次式(3)のように補正係数K1と補正係数K2(0<K2<1)を用いて補正される。
{1−(K1+K2)}×E …(3)
本実施例では、補正係数K2を定数(例えば、0.1)に規定している。
尚、自動ブレーキ制御部52によって自動ブレーキが実行されている場合、目標電力供給量Eの補正を禁止している。
次に、保留電力設定部56について説明する。
保留電力設定部56は、自動ブレーキ制御部52による自動ブレーキが不作動状態で且つ判定部51によって判定された緊急制動の必要性が高くなる程、キャパシタ21の最低残留電力である保留電力E2aを多くするように構成されている。
自動ブレーキ制御部52による自動ブレーキの実行に必要な電力を確保するためである。
保留電力設定部56は、補正係数K3,K4,K5及び車速Vを用いて保留電力E2aを設定している。
図7の実線に示すように、保留電力設定部56は、路面μが判定閾値よりも大きいとき、保留電力E2aを補正係数K3(0<K3)に基づいて車速Vに比例するように設定している。具体的には、保留電力E2aが、電動ブレーキブースタ43のモータ32を起動させる最低電力量E0よりも大きくなるように、次式(4)を用いて演算される。
E2a=E0+K3×V …(4)
図7の点線に示すように、路面μが判定閾値以下で且つワイパが不作動状態のとき、保留電力E2aは補正係数K3及び補正係数K4(1<K4)に基づき次式(5)を用いて車速Vに比例するように設定されている。路面μが低く、危険度が高いためである。
K4×(E0+K3×V) …(5)
図7の一点鎖線に示すように、路面μが判定閾値以下で且つワイパが作動状態のとき、保留電力E2aは補正係数K3,K4及び補正係数K5(1<K5)に基づき次式(6)を用いて車速Vに比例するように設定されている。乗員の視界が低下し、更に危険度が高いためである。
K4×K5×(E0+K3×V) …(6)
以上により、危険度が高い程、つまり、自動ブレーキが実行される可能性が高い程、自動ブレーキを実行するための電力である保留電力E2aが高くされている。
尚、自動ブレーキ制御部52によって自動ブレーキが実行されている場合、保留電力E2aは、最低電力量E0に設定されている。
ECU5は、乗員による通常の制動操作に基づいて電動ブレーキブースタ43に給電されるキャパシタ21の使用可能電力ΔE2を決定している。このECU5は、補助電源状態センサ23の検出結果に基づき供給可能電力E2を演算し、この供給可能電力E2から保留電力設定部56で設定された保留電力E2aを差分することにより、乗員による通常制動操作時におけるキャパシタ21の使用可能電力ΔE2を演算する。
これにより、自動ブレーキ制御部52による自動ブレーキの実行に必要な電力をキャパシタ21に確保している。
次に、図8のフローチャートに基づいて、自動制動制御処理手順について説明する。
尚、Si(i=1,2…)は、各処理のためのステップを示している。
図8に示すように、まず、各種情報を読み込み(S1)、S2に移行する。
S2では、自車両が障害物に衝突するまでの時間TTCを演算し、S3に移行する。
S3では、TTCが第1判定閾値未満か否か判定する。
S3の判定の結果、TTCが第1判定閾値未満の場合、緊急制動の必要性が存在するため、フラグfに1を代入し(S4)、S5に移行する。
S3の判定の結果、TTCが第1判定閾値以上の場合、緊急制動の必要性が極めて低いため、フラグfに零を代入し(S8)、リターンする。
S5では、TTCが第2判定閾値未満か否か判定する。
S5の判定の結果、TTCが第2判定閾値未満の場合、乗員による緊急制動操作でも衝突回避が不可避であるため、車両による自動ブレーキを実行し(S6)、リターンする。
このとき、電動ブレーキブースタ43にキャパシタ21から保留電力E2aを含む供給可能電力E2が自動ブレーキ用に給電される。
S5の判定の結果、TTCが第2判定閾値以上の場合、乗員による緊急制動操作で衝突を回避できるため、警報手段64を作動し(S7)、リターンする。
次に、図9〜図11のフローチャートに基づいて、基本制動制御処理手順について説明する。この基本制動制御処理は、自動制動制御処理と並行して実行されている。
図9に示すように、まず、各センサ出力、補正係数K1〜K5及びマップM1〜M3等の各種情報を読み込み(S11)、S12に移行する。
S12では、乗員がブレーキペダル41を踏み込んだか否か判定する。
S12の判定の結果、乗員がブレーキペダル41を踏み込んだ場合、ブレーキペダル41のストロークStとマップM1,M2に基づき目標減速度Dを演算する(S13)。
S12の判定の結果、乗員がブレーキペダル41を踏み込んでいない場合、S29に移行する。
S14では、演算された目標減速度Dと乗員が自己の踏力で発生可能な減速度D0とを用いて車両に要求される要求減速度D1を演算する。
S15では、演算された要求減速度D1を用いて電動ブレーキブースタ43の作動に必要な目標電力供給量Eを演算する。
S16では、検出された主電源11の電源状態に基づき主電源11から電動ブレーキブースタ43に対して供給可能な供給可能電力E1を演算する。
S17では、検出されたキャパシタ21の電源状態に基づきキャパシタ21から電動ブレーキブースタ43に対して供給可能な供給可能電力E2を演算する。
S18では、供給可能電力E1が判定閾値L未満か否か判定する。
S18の判定の結果、供給可能電力E1が判定閾値L未満の場合、主電源11の機能低下又は機能停止の可能性があるため、ブレーキペダル41の踏込操作回数NにN+1を代入した後(S19)、目標電力供給量補正処理(S20)を実行して目標電力供給量Eを補正し、S21に移行する。
S18の判定の結果、供給可能電力E1が判定閾値L以上の場合、主電源11の機能低下又は機能停止の可能性が極めて低いため、ブレーキペダル41の踏込操作回数Nに零を代入した後(S27)、目標電力供給量Eを補正することなく維持したまま(S28)、S21に移行する。
S21では、供給可能電力E1が目標電力供給量E未満か否か判定する。
S21の判定の結果、供給可能電力E1が目標電力供給量E未満の場合、キャパシタ21からの給電が必要であり、供給可能電力E2が低下するため、保留電力設定処理(S22)を実行して保留電力E2aを設定し、S23に移行する。
S21の判定の結果、供給可能電力E1が目標電力供給量E以上の場合、キャパシタ21からの給電が必要なく、供給可能電力E2が低下しないため、主電源給電モードを実行して(S26)、リターンする。
S23では、供給可能電力E1と使用可能電力ΔE2の合計電力が目標電力供給量E以上か否か判定する。
S23の判定の結果、供給可能電力E1と使用可能電力ΔE2の合計電力が目標電力供給量E以上の場合、キャパシタ21に保留電力E2aを残した状態で目標電力供給量Eを給電できるため、目標電力供給量E相当の電力を供給する第1補助電源併用モードを実行して(S24)、リターンする。
S23の判定の結果、供給可能電力E1と使用可能電力ΔE2の合計電力が目標電力供給量E未満の場合、キャパシタ21に保留電力E2aを残した状態で目標電力供給量Eを給電できないため、キャパシタ21に保留電力E2aを残した状態で目標電力供給量E未満の電力を供給する第2補助電源併用モードを実行して(S25)、リターンする。
第2補助電源併用モードでは、キャパシタ21に緊急制動用の保留電力E2aを残すため、電動ブレーキブースタ43に供給される電力量が目標電力供給量Eよりも低くなり、電動ブレーキブースタ43の制動性能が要求減速度D1に満たない。
しかし、電磁弁33,36が開作動されているため、後続の乗員による制動操作(踏込・踏戻)によって制動性能を人為的に補填されている。
S29では、フラグfが零か否か判定する。
S29の判定の結果、フラグfが零の場合、乗員による通常の制動操作で衝突を回避できるため、S30に移行する。
S30では、キャパシタ21の供給可能電力E2が充電閾値以上(例えば、満充電)か否か判定する。
S30の判定の結果、キャパシタ21の供給可能電力E2が充電閾値以上の場合、リターンし、キャパシタ21の供給可能電力E2が充電閾値未満の場合、キャパシタ21の充電を実行して(S31)、リターンする。
S29の判定の結果、フラグfが零ではない場合、自動ブレーキ実行中或いは緊急制動の必要性が存在するため、リターンする。
次に、S20における目標電力供給量補正処理手順について説明する。
図10のフローチャートに示すように、目標電力供給量補正処理では、まず、S41にて、フラグfが零か否か判定する。
S41の判定の結果、フラグfが零の場合、乗員自身による制動操作(踏込)によって制動力を確保可能であり、電動ブレーキブースタ43による制動力を低減可能であるため、式(3)を用いて目標電力供給量Eを減少補正し(S42)、終了する。
S41の判定の結果、フラグfが零ではない場合、S43に移行する。
S43では、自動ブレーキ実行中か否か判定する。
S43の判定の結果、自動ブレーキ実行中の場合、危険度が高いため、目標電力供給量Eを補正することなく(S44)、終了する。
S43の判定の結果、自動ブレーキ実行中ではない場合、式(2)を用いて目標電力供給量Eを減少補正し(S45)、終了する。
次に、S22における保留電力設定処理手順について説明する。
図11のフローチャートに示すように、保留電力設定処理では、まず、S51にて、自動ブレーキが不作動か否か判定する。
S51の判定の結果、自動ブレーキが不作動の場合、S52に移行し、路面μが低いか否か判定する。S51の判定の結果、自動ブレーキ実行中の場合、保留電力E2aを最低電力E0に設定し(S57)、S58に移行する。
S52の判定の結果、路面μが低い場合、S53に移行し、ワイパが作動しているか否か判定する。S52の判定の結果、路面μが低くはない場合、自動ブレーキが実行される可能性が然程高くないため、式(4)を用いて保留電力E2aを設定し(S56)、S58に移行する。
S53の判定の結果、ワイパが作動している場合、視界が低下しており、自動ブレーキが実行される可能性が高いため、式(6)を用いて保留電力E2aを設定し(S54)、S58に移行する。S53の判定の結果、ワイパが作動していない場合、自動ブレーキが実行される可能性がある程度高いため、式(5)を用いて保留電力E2aを設定し(S55)、S58に移行する。
S58では、供給可能電力E2から保留電力E2aを差分して使用可能電力ΔE2を演算した後、終了する。
次に、上記車両用制動装置の作用、効果について説明する。
実施例1に係る車両用制御装置によれば、主電源11の機能低下又は停止を検出可能な電源状態検出部53を有するため、主電源11から電力供給を期待することができなくなる主電源11の失陥状態を適宜検出することができる。ECU5は、車両の目標減速度Dに対応した電動ブレーキブースタ43への目標電力供給量Eを設定すると共に、電源状態検出部53により主電源11の機能低下又は停止が検出されたとき、目標電力供給量Eを減少方向に補正するため、将来生じる自動ブレーキを見越してキャパシタ21から供給される電力量を減少させることによりキャパシタ21の供給可能電力E2の減少を抑制することができ、車両の目標減速度Dと実減速度との差に伴う操作感覚を介して乗員に主電源11の失陥を認識させることができる。
ECU5は、主電源11から供給可能な供給可能電力E1が目標電力供給量Eよりも小さいとき、キャパシタ21から給電させるため、キャパシタ21から電力を供給する頻度を減少することができ、キャパシタ21の供給可能電力E2の減少を一層抑制することができる。
ECU5は、電動ブレーキブースタ43による制動が行われる毎に目標電力供給量Eを減少方向に補正するため、主電源11の失陥が発生してからの期間が長い程、車両の目標減速度Dと実減速度との差を大きくすることができ、乗員に主電源11の失陥を確実に認識させることができる。
自車両の緊急制動の必要性を判定可能な判定部51を有し、ECU5は、判定部51によって判定された緊急制動の必要性が低いとき、緊急制動の必要性が高いときに比べて目標電力供給量Eを減少方向に補正するため、キャパシタ21の供給可能電力E2の減少を緊急制動の必要性に応じて抑制することができる。
各車輪FL,FR,RL,RRを夫々制動可能な複数のホイールシリンダ45a〜45dと乗員によるブレーキペダル41の踏込操作に応じたブレーキ液を各ホイールシリンダ45a〜45dに夫々供給する流路とを備えたフットブレーキ機構を有し、電動ブレーキブースタ43は、各ホイールシリンダ45a〜45dに供給されるブレーキ液を加圧するため、電力量の減少分に相当する制動力を乗員の踏力で補填することにより車両の制動性を確保しつつ、キャパシタ21の供給可能電力E2の減少を抑制することができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、補助電源として受動素子であるキャパシタを用いた例を説明したが、二次電池であるリチウムイオン電池を用いても良い。また、通常のバッテリ(鉛蓄電池)を用いることも可能である。
2〕前記実施形態においては、補正係数K1を制動操作数に比例して一次関数状に増加する変数にした例を説明したが、図12に示すように、対数関数状に増加する変数としても良い。また、判定閾値を設け、制動操作数が判定閾値以上になったとき、切り替えても良い。
3〕前記実施形態においては、補正係数K2を定数にした例を説明したが、TTCに比例して増加する変数としても良い。
4〕前記実施形態においては、補助電源を1つ設けた例を説明したが、補助電源を複数設けても良い。この場合、補助電源毎に供給可能電力を検出し、それらの合計電力を補助電源供給可能電力として扱う。
5〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
3 ブレーキバイワイヤシステム
5 ECU
11 主電源
21 キャパシタ
32 モータ
41 ブレーキペダル
43 電動ブレーキブースタ
45a〜45d ホイールシリンダ
53 電源状態検出部
54 目標電力供給量設定部
55 目標電力供給量補正部
FL,FR,RL,RR 車輪

Claims (5)

  1. モータの駆動により車両を制動可能な電動ブレーキ手段と、この電動ブレーキ手段に電力を供給可能な主電源と、前記電動ブレーキ手段に電力を供給可能な補助電源と、前記電動ブレーキ手段に供給する電力を制御可能な制御手段とを備えた車両用制動装置において、
    前記主電源の機能低下又は停止を検出可能な電源状態検出手段を有し、
    前記制御手段は、車両の目標減速度に対応した前記電動ブレーキ手段への目標電力供給量を設定すると共に、前記電源状態検出手段により主電源の機能低下又は停止が検出されたとき、前記目標電力供給量を減少方向に補正することを特徴とする車両用制動装置。
  2. 前記制御手段は、前記主電源から供給可能な電力が前記目標電力供給量よりも小さいとき、前記補助電源から給電させることを特徴とする請求項1に記載の車両用制動装置。
  3. 前記制御手段は、前記電動ブレーキ手段による制動が行われる毎に前記目標電力供給量を減少方向に補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制動装置。
  4. 自車両の緊急制動の必要性を判定可能な判定手段を有し、
    前記制御手段は、前記判定手段によって判定された緊急制動の必要性が低いとき、緊急制動の必要性が高いときに比べて前記目標電力供給量を減少方向に補正することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用制動装置。
  5. 複数の車輪を夫々制動可能な複数のホイールシリンダと乗員によるブレーキペダルの踏込操作に応じたブレーキ液を前記複数のホイールシリンダに夫々供給する流路とを備えたフットブレーキ機構を有し、
    前記電動ブレーキ手段は、前記複数のホイールシリンダに供給されるブレーキ液を加圧することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用制動装置。
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