以下に、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、後述する各実施形態の一部を適宜組み合わせて構成してもよい。
[実施形態1]以下、実施形態1のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図1は本実施形態のストロボ同調撮影システムの一例を示す図である。本実施形態のストロボ同調撮影システムは、デジタルカメラやフィルムカメラと無線通信を行うストロボを用いた撮影に適用可能である。撮像装置としてのカメラ10は無線通信により発光装置としてのストロボ300の発光を制御する。無線通信方式は、例えばBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信である。カメラ10は、例えばデジタル一眼レフレックスカメラである。なお、本実施形態はデジタルカメラに限らず、フィルムカメラと無線通信を行うストロボを用いた撮影に適用可能である。カメラ10は無線通信部111を内蔵する。ストロボ300は無線通信部308を内蔵する。カメラ10およびストロボ300が無線通信モードに設定されると、カメラ10がマスター、ストロボ300がスレーブとして動作し、無線通信部111、308を介してデータの送受信が可能となる。
図2(a)は本実施形態のカメラ10の構成を示すブロック図である。本実施形態のカメラ10は、カメラ本体100とレンズユニット200を備える。
まず、カメラ本体100の構成および機能について説明する。
カメラ本体100は、マイクロコンピュータ(以下、カメラマイコン)101が、ファームウェアなどの制御プログラムを実行することでカメラ本体100の各部の動作を制御する。
カメラマイコン101は、例えばCPU、ROM、RAM、入出力制御回路(I/Oコントロール回路)、マルチプレクサ、タイマー回路、RRPEOM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータを含み、単体のマイコン内蔵型ICチップとして構成される。
イメージセンサ102は赤外カットフィルタやローパスフィルタなどを含むCCD、CMOSなどの撮像素子を含み、レンズ群202によって撮影動作時に被写体の光像が結像される。
シャッター103は、撮影準備動作時には閉じてイメージセンサ102を遮光し、撮影動作時には開いてイメージセンサ102に光線を導く。
主ミラー(ハーフミラー)104は、撮影準備動作時にレンズ群202から入射する光線を反射し105のピント板105に結像させる。
ピント板105は、主ミラー104によって反射された光線によって被写体像が結像される。
測光ユニット106は、結像レンズ、測光センサーを含む。測光センサーは被写体の撮影範囲を複数の領域に分割し、それぞれの領域で測光を行っている。測光センサーはペンタプリズム108を介してピント板105に結像された被写体像の光量を検出する。
焦点検出ユニット107は焦点検出光学系として機能する。焦点検出ユニット107は、2次結像ミラー、2次結像レンズ、焦点検出センサーなどからなる。焦点検出センサーは複数の測距点を有し、測光センサーの分割された部分に対応した位置に測距点が含まれている。
なお、カメラ本体100は、撮影画像を記録するための不図示のメモリカードやハードディスクなどのカメラ本体100に内蔵または着脱可能な記録媒体を有する。
ペンタプリズム108は、ピント板105の被写体像を測光ユニット106の測光センサーおよび光学ファインダー110に導く。
サブミラー109は、レンズ群202より入射し主ミラー104を透過した光線を焦点検出ユニット107の焦点検出センサーへ導く。
光学ファインダー110は、撮影者が光学ファインダー110を覗き込むことで被写体像の焦点状態を目視で確認できる。
無線通信部111は、外部装置としてのストロボやリモコンなどのカメラアクセサリと所定の無線通信を行う。無線通信部111は、無線モジュールやカメラマイコン101に搭載されている機能などが想定されるが、本実施形態では無線モジュールとする。カメラ側無線モジュール111は、無線通信用のアンテナを備え、IEEE802.15の規格(Bluetooth(登録商標))に従った近距離無線通信を実現する。カメラ側無線モジュール111は所定の時間ごとにストロボやリモコンなどの外部装置と無線通信を行い、空データまたは空でないデータを受信したタイミングをカメラマイコン101に通知する。
また、カメラ本体100は、カメラ側インターフェース(IF)112を有し、カメラマイコン101との間でカメラ側インターフェース112を介してデータの送受信を行う。
カメラ側インターフェース112は、後述するストロボ300やトランスミッター400などの外部装置がカメラ本体100の不図示のアクセサリーシューに取り付けられると、ストロボ300のストロボ側インターフェース309やトランスミッター400のトランスミッター側インターフェース403に接続され、カメラマイコン101はストロボマイコン301やトランスミッターマイコン401と通信可能となる。
次に、レンズユニット200の構成および機能について説明する。
レンズユニット200は、マイクロコンピュータ(以下、レンズマイコン)201が、ファームウェアなどの制御プログラムを実行することでレンズユニット200の各部の動作を制御する。
レンズマイコン201は、例えばCPU、ROM、RAM、入出力制御回路(I/Oコントロール回路)、マルチプレクサ、タイマー回路、EEPROM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータを含み、単体のマイコン内蔵型ICチップとして構成される。
レンズ群202はズームレンズやフォーカスレンズなど複数枚のレンズを含む。
レンズ駆動部203はレンズ群202の焦点位置合わせ用の光学系を移動させる。
絞り204は、絞り制御部205を介してレンズマイコン201により制御される。
なお、レンズ群202の焦点距離は単焦点のものであっても、ズームレンズのように焦点距離は可変であっても構わない。
次に、図2(b)を用いて、ストロボ300の構成および機能について説明する。
ストロボ300は、マイクロコンピュータ(以下、ストロボマイコン)301が、ファームウェアなどの制御プログラムを実行することでストロボ300の各部の動作を制御する。
ストロボマイコン301は、例えばCPU、ROM、RAM、入出力制御回路(I/Oコントロール回路)、マルチプレクサ、タイマー回路、EEPROM、A/D、D/Aコンバータを含み、単体のマイコン内蔵型ICチップとして構成される。
発光部302は、例えばキセノン管であり、不図示の主コンデンサに充電されたエネルギーをトリガー回路303から印加される数KVのパルス電圧を受け励起することで発光し、その光を被写体に照射する。
トリガー回路303は、発光時にストロボマイコン301よりトリガー信号パルスが出力される。
発光制御部304は、トリガー回路303と共に発光部302の発光開始および発光停止を制御する。
受光素子305は発光部302の光量を受光するフォトダイオードなどであり、直接または不図示の光ファイバーを介して発光部302の光を受光する。
反射傘306およびフレネルレンズ307は、それぞれ発光部302の光を効率良く被写体に向けて集光する。
無線通信部308は、カメラ本体100と無線通信を行う。無線通信部308は、無線モジュールやカメラマイコン101に搭載されている機能などが想定されるが、本実施形態では無線モジュールとする。ストロボ側無線モジュール308は、無線通信用のアンテナを備え、IEEE802.15の規格(Bluetooth(登録商標))に従った近距離無線通信を実現する。ストロボ側無線モジュール308は所定の時間ごとにカメラ本体100と無線通信を行い、空データまたは空でないデータを受信したタイミングをストロボマイコン301に通知する。
また、ストロボ300は、ストロボ側インターフェース309を有し、ストロボマイコン301との間でストロボ側インターフェース309を介してデータの送受信を行う。なお、ストロボ300がカメラ本体100の不図示のアクセサリーシューに取り付けられた場合、ストロボ300がマスターとなり、その他のストロボがスレーブとなって無線通信を行う。
ストロボ側インターフェース309は、ストロボ300がカメラ本体100の不図示のアクセサリーシューに取り付けられると、カメラ本体100のカメラ側インターフェース112に接続され、ストロボマイコン301はカメラマイコン101と通信可能となる。
次に、図3を用いて、図1に示すようにカメラ本体100とストロボ300が1対1で通信する場合のストロボ同調撮影時の動作シーケンスを説明する。
S100では、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308は、カメラマイコン101やストロボマイコン301とは非同期に所定の時間(インターバルα)ごとに無線通信を行う。そして、送信するデータがない場合は互いに空データを送受信している。また、カメラ側無線モジュール111およびストロボ側無線モジュール308は、空でないデータを受信したタイミングをカメラマイコン101およびストロボマイコン301に通知する。
カメラ10の電源がオンされ、ストロボ撮影モードに設定されていると、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111を制御し、通信相手であるストロボ300の端末情報を受信できる状態に設定される。ストロボ300は、電源がオンされると、ストロボマイコン301がストロボ側無線モジュール308を制御し、使用する無線周波数のチャンネルを設定して、ストロボ300の端末情報を送信する。
カメラ10がストロボ300の端末情報を受信すると、ストロボ300に接続要求を行い、互いに機器情報などのやり取りを行うことで、所定の通信インターバルαで通信可能な状態となる。このようにしてカメラ10とストロボ300が通信可能となった後、カメラマイコン101は撮影者からのシャッターレリーズ操作待ち状態(撮影スタンバイ状態)となる。
カメラマイコン101は、不図示のシャッターボタンが半押しされると(撮影準備指示)、第1信号SW1を発生する。第1信号SW1を受けて、カメラマイコン101はAF(オートフォーカス)処理やAE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(プリ発光)処理等の撮影準備動作を開始する。また、カメラマイコン101は、シャッターボタンが全押しされると(撮影指示)、第2信号SW2を発生する。カメラマイコン101は、第2信号SW2を受けて、イメージセンサ102からの画像信号の読み出しから記録媒体に画像データを書き込むまでの一連の撮影動作を開始する。
S101で第2信号SW2がオンになると、S102でカメラマイコン101はストロボ300の発光量や発光モードなどを含む発光情報をカメラ側無線モジュール111へ送出する。
S103では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ側無線モジュール308へ発光情報を送信する。この場合、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信は、カメラマイコン101やストロボマイコン301とは非同期である。したがって、S102でカメラマイコン101がカメラ側無線モジュール111へ発光情報を送出したタイミングと、S103でカメラ側無線モジュール111がストロボ側無線モジュール308へ発光情報を送信したタイミングが一致しているとは限らない。
S104では、ストロボ側無線モジュール308はカメラ側無線モジュール111から受信した発光情報をストロボマイコン301へ送出する。
S105では、ストロボマイコン301はストロボ側無線モジュール308へ発光情報に対する返答を送出し、S106で発光情報に基づいて発光準備動作を開始する。
S107では、ストロボ側無線モジュール308は、無線通信のタイミングが到来するとカメラ側無線モジュール111に返答を送信する。
S108では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ側無線モジュール308から返答を受信したタイミングをカメラマイコン101へ通知する。
S109では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から返答通知を受信した後、カメラマイコン101のタイマーをスタートさせる。
S110では、カメラマイコン101は絞り駆動やミラーアップなどの制御を行う。絞り駆動やミラーアップなど、撮影条件により可変する処理の終了後、露光までの残り時間をt0とする。
カメラマイコン101は、露光までの残り時間t0が確定すると、S111でタイマーをストップし、S112でタイマー値βを取得する。
S113では、カメラマイコン101は、S112で取得した時間βを、所定の通信インターバルαで除算することで求められる商が、時間βの間に無線通信をした回数、余りが最後の無線通信からタイマーがストップするまでの時間となる。この余りをt1とすると、t1はS111のt0確定のタイミングの直前の無線通信から、t0確定のタイミングまでの時間となる。
S114では、カメラマイコン101は、所定の通信インターバルαからS111で求めたt1を減算することで、t0確定のタイミングから次の無線通信までの時間t2を求める。
S115では、カメラマイコン101は、S110で確定した露光までの残り時間t0から、S114で求めたt2を減算することで、t0確定後最初の無線通信から露光(発光)までの時間t3を求める。
S116では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111にS115で算出した時間情報t3を送出する。
S117では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ側無線モジュール308へ時間情報t3を送信する。
S118では、ストロボ側無線モジュール308は、カメラ側無線モジュール111から受信した時間情報t3をストロボマイコン301へ発光情報として送出する。
S119では、ストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3を待機時間としてセットすると共に、t3経過後にS106で行った発光準備の情報に基づいて発光する。
S120では、カメラマイコン101はS111から時間t0経過後、つまりt2+t3後に露光する。これにより、カメラ10とストロボ300とが同調する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラマイコン101とストロボマイコン301とは撮影スタンバイ状態に戻る。
このように、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から発光情報を受信したタイミング(S108)が通知されることで、ストロボ300との無線通信のタイミングを把握でき、無線通信からストロボ発光までの時間情報t3を決定できる。その結果、カメラ10とストロボ300が非同期に無線通信を行う場合であっても、カメラ10の露光タイミングとストロボ300の発光タイミングを同調させることができる。
なお、S101で第2信号SW2がオンされた後にカメラ10の測光およびストロボ300のプリ発光を行う場合でも、カメラ10の露光およびストロボ300の発光と同様に、カメラ10の測光とストロボ300のプリ発光を同調させることができる。
[実施形態2]以下、実施形態2のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図4は、図1に示すようにカメラ10とストロボ300が1対1で通信する場合のストロボ同調撮影時の動作シーケンスを説明する図である。
実施形態2のカメラ側無線モジュール111は、空でないデータを送信したタイミングをカメラマイコン101に通知する。同様に、ストロボ側無線モジュール308は、空でないデータを受信したタイミングをストロボマイコン301に通知する。
なお、カメラ10とストロボ300の構成は、実施形態1の図2と同様である。また、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式およびカメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は実施形態1と同様である。
S201で第2信号SW2がオンになると、S202でカメラマイコン101はストロボ300の発光量や発光モードなどを含む発光情報をカメラ側無線モジュール111へ送出する。
S203では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ側無線モジュール308へ発光情報を送信し、S204では、カメラマイコン101に送信通知を送出する。この場合、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信は、カメラマイコン101やストロボマイコン301とは非同期である。したがって、S202でカメラマイコン101がカメラ側無線モジュール111へ発光情報を送出したタイミングと、S203でカメラ側無線モジュール111がストロボ側無線モジュール308へ発光情報を送信したタイミングが一致しているとは限らない。
S205では、ストロボ側無線モジュール308はカメラ側無線モジュール111から受信した発光情報をストロボマイコン301へ送出する。
S206では、ストロボマイコン301は発光情報に基づいて発光準備動作を開始する。
S207では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から送信通知を受信した後、カメラマイコン101のタイマーをスタートさせる。
S208からS218は、実施形態1の図3のS110からS120と同様であるため説明を省略する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラマイコン101とストロボマイコン301とは撮影スタンバイ状態に戻る。
このように、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から発光情報を送信したタイミング(S204)が通知されることで、ストロボ300との無線通信のタイミングを把握でき、無線通信からストロボ発光までの時間情報t3を決定できる。その結果、カメラ10とストロボ300が非同期に無線通信を行う場合であっても、カメラ10の露光タイミングとストロボ300の発光タイミングを同調させることができる。
なお、S201で第2信号SW2がオンされた後にカメラ10の測光およびストロボ300のプリ発光を行う場合でも、カメラ10の露光およびストロボ300の発光と同様に、カメラ10の測光とストロボ300のプリ発光を同調させることができる。
[実施形態3]以下、実施形態3のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図5は、図1に示すようにカメラ10とストロボ300が1対1で通信する場合のストロボ同調撮影時の動作シーケンスを説明する図である。
実施形態3のカメラ側無線モジュール111は、空データを含むデータを送信したタイミングをカメラマイコン101に通知する。同様に、ストロボ側無線モジュール308は、空データを含むデータを送信したタイミングをストロボマイコン301に通知する。カメラ10とストロボ300の構成は、実施形態1の図2と同様である。また、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式およびカメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は実施形態1と同様である。
また、S301〜S307は実施形態2のS201〜S207と同様であるため説明を省略する。
S308では、カメラマイコン101はカメラ側無線もジュール111から通信通知を受信するごとにタイマーをリセットおよびスタートさせる。
カメラマイコン101は、S309で露光までの残り時間t0の確定後、S310でタイマーをストップし、タイマーの値を取得する。そして、カメラマイコン101は、S311でタイマー値を、露光までの残り時間t0が確定する直前の無線通信から、露光までの残り時間t0が確定するまでの時間t1とする。
S312からS318は、実施形態1の図3のS114からS120と同様であるため説明を省略する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラマイコン101とストロボマイコン301とは撮影スタンバイ状態に戻る。
このように、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から無線通信を行うタイミング(S304)が通知されることで、ストロボ300との無線通信のタイミングを把握でき、無線通信からストロボ発光までの時間情報t3を決定できる。その結果、カメラ10とストロボ300が非同期に無線通信を行う場合であっても、カメラ10の露光とストロボ300の発光を同調させることができる。
なお、S101で第2信号SW2がオンされた後にカメラ10の測光およびストロボ300のプリ発光を行う場合でも、カメラ10の露光およびストロボ300の発光と同様に、カメラ10の測光とストロボ300のプリ発光を同調させることができる。
[実施形態4]以下、実施形態4のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図6は、図1に示すようにカメラ10とストロボ300が1対1で通信する場合のストロボ同調撮影時の動作シーケンスを説明する図である。
本実施形態は、カメラ10が発光までの時間算出に必要な情報をストロボ300に送信し、ストロボ300が無線通信からストロボ発光までの時間t3を算出する。
なお、実施形態4のカメラ10およびストロボ300の構成、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式、カメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は、実施形態1の図2および図3と同様である。
また、S401からS414までは、実施形態1の図3のS101からS114と同様のため説明を省略する。
S415では、カメラマイコン101は、S410で確定した露光までの残り時間t0と、S413で求めたt2をカメラ側無線モジュール111に送信する。
S416では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ側無線モジュール308へt0、t2を送信する。
S417では、ストロボ側無線モジュール308は、カメラ側無線モジュール111から受信したt0、t2をストロボマイコン301へ送出する。
S418では、ストロボマイコン301は、t0からt2を減算することで、発光までの時間t3を求める。
S419では、ストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3を待機時間としてセットすると共に、t3経過後にS406で行った発光準備の情報に基づいて発光する。
S420では、カメラマイコン101はS411から時間t0経過後、つまりt2+t3後に露光する。これにより、カメラ10とストロボ300とが同調する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラマイコン101とストロボマイコン301とは撮影スタンバイ状態に戻る。
このように、カメラマイコン101は発光までの時間算出に必要な情報をストロボ300に送信することで、ストロボマイコン301は無線通信からストロボ発光までの時間情報t3を決定できる。その結果、カメラ10とストロボ300が非同期に無線通信を行う場合であっても、カメラ10の露光タイミングとストロボ300の発光タイミングを同調させることができる。
なお、S401で第2信号SW2がオンされた後にカメラ10の測光およびストロボ300のプリ発光を行う場合でも、カメラ10の露光およびストロボ300の発光と同様に、カメラ10の測光とストロボ300のプリ発光を同調させることができる。
[実施形態5]以下、実施形態5のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図7(a)は実施形態5のストロボ同調撮影システムの一例を示す図である。カメラ本体100の不図示のアクセサリーシューにはトランスミッター400が取り付け可能である。トランスミッター400は無線通信部402を備える。ストロボ300は、実施形態1の図2(b)と同様の構成を有する。
トランスミッター400およびストロボ300が無線通信モードに設定されることで、トランスミッター400がマスター、ストロボ300がスレーブとして、無線通信部402とストロボ側無線モジュール308が無線通信を行う。なお、トランスミッター400に代わり不図示のマスターストロボをマスターとし、スレーブストロボ300と無線通信を行ってもよい。
次に、図7(b)を用いて、トランスミッター400の構成および機能について説明する。
トランスミッター400は、マイクロコンピュータ(以下、トランスミッターマイコン)401が、ファームウェアなどの制御プログラムを実行することでトランスミッター400の各部の動作を制御する。
トランスミッターマイコン401は、例えばCPU、ROM、RAM、入出力制御回路(I/Oコントロール回路)、マルチプレクサ、タイマー回路、EEPROM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータを含み、単体のマイコン内蔵型ICチップとして構成される。
無線通信部402は、ストロボ300と無線通信を行う。無線通信部402は、トランスミッター400に搭載されている機能などが想定されるが、本実施形態では無線モジュールとする。トランスミッター側無線モジュール402は、無線通信用のアンテナを備え、IEEE802.15の規格(Bluetooth(登録商標))に従った近距離無線通信を実現する。トランスミッター側無線モジュール402は所定の時間ごとにストロボ300と無線通信を行い、空データまたは空でないデータを受信したタイミングをトランスミッターマイコン401に通知する。
また、トランスミッター側無線モジュール402は、トランスミッター側インターフェース403を有し、トランスミッターマイコン401との間でトランスミッター側インターフェース403を介してデータの送受信を行う。
また、トランスミッター側インターフェース403は、トランスミッター400がカメラ本体100の不図示のアクセサリーシューに取り付けられると、カメラ側インターフェース112に接続され、トランスミッターマイコン401はカメラマイコン101と通信可能となる。
次に、図8を用いて、図7(a)に示すようにカメラ本体100に取り付けられたトランスミッター400とストロボ300を用いたストロボ同調撮影時の動作シーケンスを説明する。
なお、実施形態5のカメラ10およびストロボ300の構成、カメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は、実施形態1と同様である。
実施形態5が実施形態1と異なる点は、カメラ10とストロボ300がトランスミッター400を介して無線通信を行う点と、カメラ側無線モジュール111に代えて、トランスミッター側無線モジュール402を用いる点である。トランスミッター400を用いた通信は、図8におけるS503の発光情報、S509の返答、S519のt3送信の各処理である。これらの処理が実施形態1の図3に追加され、その他は実施形態1と同様である。
このように、カメラ側無線モジュール111ではなく、外部のトランスミッター側無線モジュール402を用いた場合においても、カメラ10の露光とストロボ300の発光を同調できる。
[実施形態6]以下、実施形態5のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図9は実施形態6のストロボ同調撮影システムの一例を示す図である。カメラ10およびストロボ300A〜300Cが無線通信モードに設定されることで、カメラ10がマスター、ストロボ300A〜300Cをスレーブとして無線通信を行う。
なお、図9ではカメラ10と無線通信を行うストロボとして3台のストロボ300A〜300Cを例示しているが、ストロボの台数は2台でも、4台以上であってもよい。
実施形態6のカメラ10およびストロボ300A〜300Cの構成、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式は、実施形態1の図2と同様である。カメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は実施形態1と同様である。
次に、図10を用いて、図9に示すようにカメラ10とストロボ300A〜300Cが1対複数で通信する場合のストロボ同調撮影時の動作シーケンスを説明する。
S600では、カメラ側無線モジュール111とストロボ300A〜300Cの各ストロボ側無線モジュール308は、カメラマイコン101やストロボマイコン301とは非同期に所定の時間(通信インターバルα)ごとに無線通信を行う。そして、送信するデータがない場合は互いに空データを送受信している。また、カメラ側無線モジュール111およびストロボ側無線モジュール308は、空でないデータを受信したタイミングをカメラマイコン101およびストロボマイコン301に通知する。
S601で第2信号SW2がオンになると、S602でカメラマイコン101はストロボ300Aの発光量や発光モードなどを含む発光情報をカメラ側無線モジュール111へ送出する。
S603では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Aのストロボ側無線モジュール308へ発光情報を送信する。
S604では、ストロボ300Aのストロボ側無線モジュール308はカメラ側無線モジュール111から受信した発光情報をストロボマイコン301へ送出する。また、ストロボマイコン301はストロボ側無線モジュール308へ発光情報に対する返答を送出し、発光情報に基づいて発光準備動作を開始する。
S605では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Bのストロボ側無線モジュール308へ発光情報を送信する。
S606では、ストロボ300Bのストロボ側無線モジュール308はカメラ側無線モジュール111から受信した発光情報をストロボマイコン301へ送出する。また、ストロボマイコン301はストロボ側無線モジュール308へ発光情報に対する返答を送出し、発光情報に基づいて発光準備動作を開始する。
S607では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Cのストロボ側無線モジュール308へ発光情報を送信する。
S608では、ストロボ300Cのストロボ側無線モジュール308はカメラ側無線モジュール111から受信した発光情報をストロボマイコン301へ送出する。また、ストロボマイコン301はストロボ側無線モジュール308へ発光情報に対する返答を送出し、発光情報に基づいて発光準備動作を開始する。
S609では、ストロボ300Aのストロボ側無線モジュール308は、無線通信のタイミングが到来するとカメラ側無線モジュール111に返答を送信する。
S610では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ側無線モジュール308から返答を受信したタイミングをカメラマイコン101へ通知する。
S611では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から返答通知を受信した後、カメラマイコン101のタイマーをスタートさせる。また、カメラマイコン101は絞り駆動やミラーアップなどの制御を行う。絞り駆動やミラーアップなど、撮影条件により可変する処理を実行する。
S612では、ストロボ300Bのストロボ側無線モジュール308は、無線通信のタイミングが到来するとカメラ側無線モジュール111に返答を送信する。
S613では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ側無線モジュール308から返答を受信したタイミングをカメラマイコン101へ通知する。
S614では、カメラマイコン101はタイマーの値を取得し、ストロボ300Aとストロボ300Bの通信間隔tabを算出する。
S615では、ストロボ300Cのストロボ側無線モジュール308は、無線通信のタイミングが到来するとカメラ側無線モジュール111に返答を送信する。
S616では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ側無線モジュール308から返答を受信したタイミングをカメラマイコン101へ通知する。
S617では、カメラマイコン101はタイマーの値を取得し、ストロボ300Bとストロボ300Cの通信間隔tbcを算出する。
S618では、カメラマイコン101は、所定の通信インターバルαからtabとtbcの和を減算することで、ストロボ300Cとストロボ300Aの通信間隔tcaを算出する。
S619では、カメラマイコン101は絞り駆動やミラーアップなどの制御を行う。絞り駆動やミラーアップなど、撮影条件により可変する処理の終了後、露光までの残り時間をt0とする。
カメラマイコン101は、露光までの残り時間t0が確定すると、S620でタイマーをストップし、S621でタイマー値βを取得する。
S622では、カメラマイコン101は、S621で取得した時間βを、所定の通信インターバルαで除算することで求められる商が、時間βの間に無線通信をした回数、余りがストロボ300Aとの最後の無線通信からタイマーがストップするまでの時間となる。この余りをt1とすると、t1はS619のt0確定のタイミングの直前の無線通信から、t0確定のタイミングまでの時間となる。
S623では、カメラマイコン101は、ストロボ300Aと最初に無線通信を行う場合、所定の通信インターバルαからS622で求めたt1を減算することで、t0確定のタイミングから次の無線通信までの時間t2を求める。
S624では、カメラマイコン101は、S619で確定した露光までの残り時間t0から、S623で求めたt2を減算することで、ストロボ300Aの発光までの時間t3aを求める。
S625では、カメラマイコン101はt3a確定後、t3aからS614で算出したtabを減算することで、ストロボ300Bの発光までの時間t3bを求める。同様に、S626では、カメラマイコン101は、t3bからS617で算出したtbcを減算することで、ストロボ300Cの発光までの時間t3cを求める。
S627では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111にS624〜626で算出した時間情報t3a、t3b、t3cを送出する。
S628では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Aとの無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Aへ時間情報t3aを送信する。
ストロボ300Aのストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3aを待機時間としてセットする。
S629では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Bとの無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Bへ時間情報t3bを送信する。
ストロボ300Bのストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3bを待機時間としてセットする。
S630では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Cとの無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Cへ時間情報t3cを送信する。
ストロボ300Cのストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3cを待機時間としてセットする。
S631では、カメラマイコン101はS620から時間t0経過後、つまりt2+t3a後に露光する。
S632では、各ストロボ300A〜300Cのストロボマイコン301は、S628〜S630でセットした待機時間t3a、t3b、t3c経過後にS604、S606、S608で行った発光準備の情報に基づいて発光する。
これにより、カメラ10とストロボ300A〜300Cとが同調する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラ10とストロボ300A〜300Bは第1信号SW1を待つ撮影スタンバイ状態に戻る。
なお、図10ではカメラ10がS620の後に最初に無線通信を行うストロボをストロボ300Aとしたが、カメラ10と最初に通信を行うストロボがストロボ300B、300Cである場合について、図11および図12を用いて説明する。
S620の後、カメラ10が最初に通信を行うストロボは、t1の値によって場合分けされる。t1の値とカメラ10が最初に通信を行うストロボは、以下のようになる。
0<t1≦tab:カメラ10は最初にストロボ300Bと通信を行う。
tab<t1≦tab+tbc:カメラ10は最初にストロボ300Cと通信を行う。
tab+tbc<t1≦α:カメラ10は最初にストロボ300Aと通信を行う。
図11を用いて、S620の後にカメラ10が最初にストロボ300Bと通信を行う場合を説明する。
図11のS621までは、図10と同様である。
S620のタイマーストップ後、S621で算出したt1は、0<t1≦tabとなっている。したがって、最初に無線通信するストロボはストロボ300Bと判定される。S633では、カメラマイコン101は、S620のタイマーストップ後から最初の無線通信までの時間t2は、tabからt1を減算することで求めることができる。
S634では、カメラマイコン101はS619で求めたt0からS633で求めたt2を減算することで、ストロボ300Bへ送信する発光までの時間t3bを求める。
S635では、カメラマイコン101はt3bからtbcを減算することで、ストロボ300Cへ送信する発光までの時間t3cを求める。同様に、S636では、カメラマイコン101はt3cからtcaを減算することで、ストロボ300Aへ送信する発光までの時間t3aを求める。
S637では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111にS634〜636で算出した時間情報t3a〜t3cを送信する。
S638では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Bとの無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Bへ時間情報t3bを送信する。
ストロボ300Bのストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3bを待機時間としてセットする。
S639では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Cとの無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Cへ時間情報t3cを送信する。
ストロボ300Cのストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3cを待機時間としてセットする。
S640では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Aとの無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Aへ時間情報t3aを送信する。
ストロボ300Aのストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3aを待機時間としてセットする。
S641では、カメラマイコン101はS619から時間t0経過後、つまりt2+t3b後に露光する。
S642では、各ストロボ300A〜300Cのストロボマイコン301は、S637〜S639でセットした待機時間t3a、t3b、t3c経過後にS604、S606、S608で行った発光準備の情報に基づいて発光する。
これにより、カメラ10とストロボ300A〜300Cとが同調する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラ10とストロボ300A〜300Cは第1信号SW1を待つ撮影スタンバイ状態に戻る。
続いて、図12を用いて、S620の後にカメラ10が最初にストロボ300Cと通信を行う場合について説明する。
S620のタイマーストップ後、S621で算出したt1は、tab<t1≦tab+tbcとなっている。したがって、最初に無線通信するストロボはストロボ300Cと判定される。S643では、カメラマイコン101は、S620のタイマーストップ後から最初の無線通信までの時間t2は、tab+tbcからt1を減算することで求めることができる。
S644では、カメラマイコン101はS619で求めたt0からS643で求めたt2を減算することで、ストロボ300Cへ送信する発光までの時間t3cを求める。
S645では、カメラマイコン101はt3cからtcaを減算することで、ストロボ300Aへ送信する発光までの時間t3aを求める。同様に、S646では、カメラマイコン101はt3aからtabを減算することで、ストロボ300Aへ送信する発光までの時間t3aを求める。
S647では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111にS644〜646で算出した時間情報t3a〜t3cを送信する。
S648では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Cとの無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Cへ時間情報t3cを送信する。
ストロボ300Cのストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3cを待機時間としてセットする。
S649では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Aとの無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Aへ時間情報t3aを送信する。
ストロボ300Aのストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3aを待機時間としてセットする。
S650では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Bとの無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Bへ時間情報t3bを送信する。
ストロボ300Bのストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3bを待機時間としてセットする。
S651では、カメラマイコン101はS619から時間t0経過後、つまりt2+t3c後に露光する。
S652では、各ストロボ300A〜300Cのストロボマイコン301は、S647〜S649でセットした待機時間t3a、t3b、t3c経過後にS604、S606、S608で行った発光準備の情報に基づいて発光する。
これにより、カメラ10とストロボ300A〜300Cとが同調する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラ10とストロボ300A〜300Cは第1信号SW1を待つ撮影スタンバイ状態に戻る。
このように、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111からデータを受信したタイミングを取得し、複数のストロボ300A〜300Cとの通信間隔(S614、S617、S618)を算出する。これにより、カメラマイコン101は露光までの残り時間t0における複数のストロボ300A〜300Cとの無線通信のタイミングを把握できる。よって、複数のストロボ300A〜300Cへの通信順序を求めると共に、ストロボごとに発光までの時間情報t3a〜t3cを算出することができる(S624〜S626)。その結果、カメラ10およびストロボ300A〜300Cが非同期に無線通信を行う場合であっても、カメラ10の露光タイミングとストロボ300A〜300Cの発光タイミングを同調できる。
なお、S601で第2信号SW2がオンされた後にカメラ10の測光およびストロボ300A〜300Cの調光用のプリ発光を行う場合でも、カメラ10の露光およびストロボ300A〜300Cの発光と同様に、カメラ10の測光とストロボ300A〜300Cのプリ発光を同調させることができる。
[実施形態7]以下、実施形態7のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図13は、図9に示すようにカメラ10とストロボ300A〜300Cが1対複数で通信する場合のストロボ同調撮影時の動作シーケンスを説明する図である。
実施形態7のカメラ側無線モジュール111は、空でないデータを送信したタイミングをカメラマイコン101に通知する。同様に、各ストロボ300A〜300Cのストロボ側無線モジュール308は、空でないデータを受信したタイミングをストロボマイコン301に通知する。
なお、カメラ10とストロボ300の構成は、実施形態1の図2と同様である。また、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式およびカメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は実施形態1と同様である。
なお、本実施形態では、ストロボを3台として説明を行うが、ストロボの台数は2台でも、4台以上であってもよい。
S701で第2信号SW2がオンになると、S702でカメラマイコン101はストロボ300Aの発光量や発光モードなどを含む発光情報をカメラ側無線モジュール111へ送出する。
S703では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Aのストロボ側無線モジュール308へ発光情報を送信し、S704では、カメラマイコン101に送信通知を送出する。
S705では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から送信通知を受信した後、カメラマイコン101のタイマーをスタートさせる。
ストロボ300Aのストロボ側無線モジュール308はカメラ側無線モジュール111から受信した発光情報をストロボマイコン301へ送出する。
S706では、ストロボマイコン301は発光情報に基づいて発光準備動作を開始する。
S707では、カメラ側無線モジュール111は無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Bのストロボ側無線モジュール308へ発光情報を送信し、S708では、カメラマイコン101へ送信通知を送信する。
S709では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から送信通知を受信した後、タイマー値を取得し、ストロボ300Aとストロボ300Bの通信間隔tabを求める。
ストロボ300Bのストロボ側無線モジュール308はカメラ側無線モジュール111から受信した発光情報をストロボマイコン301へ送出する。
S710では、ストロボマイコン301は発光情報に基づいて発光準備動作を開始する。
S711では、カメラ側無線モジュール111は無線通信のタイミングが到来するとストロボ300Cのストロボ側無線モジュール308へ発光情報を送信し、S712では、カメラマイコン101へ送信通知を送信する。
S713では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から送信通知を受信した後、タイマー値を取得し、ストロボ300Bとストロボ300Cの通信間隔tbcを求める。
ストロボ300Cのストロボ側無線モジュール308はカメラ側無線モジュール111から受信した発光情報をストロボマイコン301へ送出する。
S714では、ストロボマイコン301は発光情報に基づいて発光準備動作を開始する。
S715では、カメラマイコン101は、所定の通信インターバルαからtabとtbcの和を減算することで、ストロボ300Cとストロボ300Aの通信間隔tcaを算出する。
S716〜S729は、実施形態6の図10のS619〜S632と同様であるため説明を省略する。また、S717のタイマーストップ後のストロボ300A〜300Cへの通信順序の判定方法も、実施形態6の図11および図12と同様であるため説明を省略する。
このように、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111からデータを受信したタイミングを取得し、複数のストロボ300A〜300Cとの通信間隔(S709、S713、S715)を算出する。これにより、カメラマイコン101は露光までの残り時間t0における複数のストロボ300A〜300Cとの無線通信のタイミングを把握できる。よって、複数のストロボ300A〜300Cへの通信順序を求めると共に、ストロボごとに発光までの時間情報t3a〜t3cを算出することができる(S721〜S723)。その結果、カメラ10およびストロボ300A〜300Cが非同期に無線通信を行う場合であっても、カメラ10の露光タイミングとストロボ300A〜300Cの発光タイミングを同調できる。
なお、S601で第2信号SW2がオンされた後にカメラ10の測光およびストロボ300A〜300Cの調光用のプリ発光を行う場合でも、カメラ10の露光およびストロボ300A〜300Cの発光と同様に、カメラ10の測光とストロボ300A〜300Cのプリ発光を同調させることができる。
[実施形態8]以下、実施形態8のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図14は、図9に示すようにカメラ10とストロボ300A〜300Cが1対複数で通信する場合のストロボ同調撮影時の動作シーケンスを説明する図である。
実施形態8のカメラ側無線モジュール111は、空データを含むデータを送信したタイミングをカメラマイコン101に通知する。同様に、各ストロボ300A〜300Cのストロボ側無線モジュール308は、空データを含むデータを受信したタイミングをストロボマイコン301に通知する。
なお、カメラ10とストロボ300の構成は、実施形態1の図2と同様である。また、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式およびカメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作(S800)は実施形態1と同様である。
なお、本実施形態では、ストロボを3台として説明を行うが、ストロボの台数は2台でも、4台以上であってもよい。
また、S801〜S815は、実施形態7の図13のS701〜S715と同様であるため説明を省略する。
S816では、カメラマイコン101はストロボ300Aから通信通知を受信するごとに、タイマーをリセットおよびスタートさせる。
S817では、カメラマイコン101は絞り駆動やミラーアップなどの制御を行う。絞り駆動やミラーアップなど、撮影条件により可変する処理の終了後、露光までの残り時間をt0とする。
カメラマイコン101は、露光までの残り時間t0が確定すると、S818でタイマーをストップし、タイマー値を取得する。そして、カメラマイコン101は、S819でタイマー値を、露光までの残り時間t0が確定する直前の無線通信から、露光までの残り時間t0が確定するまでの時間t1とする。
S820〜S829は、実施形態6の図10のS623〜S632と同様である。また、S818のタイマーストップ後のストロボ300A〜300Cへの通信順序の判定方法も、実施形態6の図11および図12と同様である。
このように、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から通信するタイミングを取得し、複数のストロボ300A〜300Cとの通信間隔(S809、S813、S815)を算出する。これにより、カメラマイコン101は露光までの残り時間t0における複数のストロボ300A〜300Cとの無線通信のタイミングを把握できる。よって、複数のストロボ300A〜300Cへの通信順序を求めると共に、ストロボごとに発光までの時間を算出することができる(8721〜S823)。その結果、カメラ10およびストロボ300A〜300Cが非同期に無線通信を行う場合であっても、カメラ10の露光タイミングとストロボ300A〜300Cの発光タイミングを同調できる。
なお、S601で第2信号SW2がオンされた後にカメラ10の測光およびストロボ300A〜300Cの調光用のプリ発光を行う場合でも、カメラ10の露光およびストロボ300A〜300Cの発光と同様に、カメラ10の測光とストロボ300A〜300Cのプリ発光を同調させることができる。
[実施形態9]以下、実施形態9のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図15は、図9に示すようにカメラ10とストロボ300A〜300Cが1対複数で通信する場合のストロボ同調撮影時の動作シーケンスを説明する図である。
本実施形態は、カメラ10が発光までの時間算出に必要な情報をストロボ300A〜300Cに送信し、ストロボ300A〜300Cが無線通信からストロボ発光までの時間t3a〜t3cを算出する。
なお、実施形態9のカメラ10およびストロボ300A〜300Cの構成、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式およびカメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は実施形態6と同様である。
本実施形態では、ストロボを3台として説明を行うが、ストロボの台数は2台でも、4台以上であってもよい。
また、S901〜S923は、実施形態6の図10のS601〜S623と同様であるため説明を省略する。
S924では、カメラマイコン101は、ストロボ300A〜300Cが発光までの時間を計算できるよう、t1の値に応じてストロボ300A〜300Cそれぞれに必要なデータをまとめ、カメラ側無線モジュール111に送出する。図15では、tab+tbc<t1≦αのため、ストロボ300Aにはt0とt2を送信すればよい。t1の値による場合分けは実施形態6の図11および図12で説明した通りである。
S925では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Aとの無線通信タイミングが到来すると、S924で受信したデータをストロボ側無線モジュール308を介してストロボ300Aへ送信する。
ストロボ300Aは、S925で受信したt0、t2から、発光までの時間t3aを算出し、t3aを待機時間としてセットする。t3aはt0からt2を減算することで求めることができる。
S926では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Bとの無線通信タイミングが到来すると、S924で受信したデータをストロボ側無線モジュール308を介してストロボ300Bへ送信する。
ストロボ300Bは、S926で受信したt0、t2、tabから、発光までの時間t3bを算出し、t3bを待機時間としてセットする。t3bはt0からt2とtabの和を減算することで求めることができる。
S927では、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Cとの無線通信タイミングが到来すると、S924で受信したデータをストロボ側無線モジュール308を介してストロボ300Cへ送信する。
ストロボ300Cは、S927で受信したt0、t2、tab、tbcから、発光までの時間t3cを算出し、t3cを待機時間としてセットする。t3cはt0からt2とtabとtbcの和を減算することで求めることができる。
S920のタイマーストップ後の通信順序における各ストロボ300A〜300Cの発光までの時間t3a〜t3cの算出方法は、実施形態6の図11および図12で説明した通りである。
S931では、カメラマイコン101はS920から時間t0経過後に露光する。
S932では、各ストロボ300A〜300Cのストロボマイコン301は、S925〜S927でセットした待機時間t3a、t3b、t3c経過後にS904、S906、S908で行った発光準備の情報に基づいて発光する。
これにより、カメラ10とストロボ300A〜300Cとが同調する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラ10とストロボ300A〜300Cは第1信号SW1を待つ撮影スタンバイ状態に戻る。
このように、カメラマイコン101は発光までの時間算出に必要な情報をストロボ300A〜300Cに送信することで、ストロボ300A〜300Cは無線通信から発光までの時間情報t3a〜t3cを決定できる。その結果、カメラ10およびストロボ300A〜300Cが非同期に無線通信を行う場合であっても、カメラ10の露光タイミングとストロボ300A〜300Cの発光タイミングを同調できる。
なお、S601で第2信号SW2がオンされた後にカメラ10の測光およびストロボ300A〜300Cの調光用のプリ発光を行う場合でも、カメラ10の露光およびストロボ300A〜300Cの発光と同様に、カメラ10の測光とストロボ300A〜300Cのプリ発光を同調させることができる。
[実施形態10]以下、実施形態10のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図16は、図9に示すようにカメラ本体100に取り付けられたトランスミッター400と複数のストロボ300A〜300Cを用いたストロボ同調撮影時の動作シーケンスを説明する図である。
なお、実施形態9のカメラ10およびストロボ300A〜300Cの構成、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式およびカメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は実施形態6と同様である。また、トランスミッター400の構成も、実施形態5の構成と同様である。
なお、本実施形態では、ストロボを3台として説明を行うが、ストロボの台数は2台でも、4台以上であってもよい。
実施形態10が実施形態6と異なる点は、カメラ10とストロボ300A〜300Cがトランスミッター400を介して無線通信を行う点と、カメラ側無線モジュール111に代えて、トランスミッター側無線モジュール402を用いる点である。トランスミッター400を用いた通信は、図16におけるS1003の発光情報、S1011、S1015、S1019の返答、S1032のt3a〜t3c送信の各処理である。これらの処理が実施形態6の図10に追加され、その他は実施形態6と同様である。
このように、カメラ側無線モジュール111ではなく、外部のトランスミッター側無線モジュール402を用いた場合においても、カメラ10の露光タイミングとストロボ300A〜300Cの発光タイミングを同調できる。
[実施形態11]以下、実施形態11のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図17は、図1に示すようにカメラ10とストロボ300が1対1で通信する場合のストロボ同調撮影時において情報を再送信するリトライ処理を行うための動作シーケンスを説明する図である。
図17では、図3のS117において、カメラ側無線モジュール111からストロボ側無線モジュール308への時間情報t3の送受信に失敗した場合に露光までの残り時間t0を延長し、再送信するリトライ処理を行う例を説明する。
なお、本実施形態においても、上述した実施形態と同様に、カメラ10とストロボ300は、所定の時間(インターバルα)ごとに無線通信を行う(S1100)。また、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300に時間情報t3を送信した後、ストロボ300から返答(以下、応答パケット(ACK))を受信したタイミングをカメラマイコン101に通知する。同様に、ストロボ側無線モジュール308は、カメラ10から時間情報t3を受信したタイミングをストロボマイコン301に通知する。
なお、カメラ10とストロボ300の構成は、実施形態1の図2と同様である。また、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式およびカメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は実施形態1と同様である。また、カメラ本体100の第2信号SW2がオンになってから(S1101)、露光までの残り時間t0が確定するまでの処理(S1102、S1103)は、実施形態1と同様である。
S1104では、カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111に、図3のS115で算出した時間情報t3を送出する。
S1105では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ側無線モジュール308へ時間情報t3を送信する。本実施形態では、カメラ側無線モジュール111がストロボ側無線モジュール308へのt3の送信に失敗したものとする。カメラ側無線モジュール111は、ストロボ側無線モジュール308からの応答パケットを一定時間受信しなかった場合、t3の送信に失敗したと判定し、S1106でカメラマイコン101に失敗通知を送出する。
S1107では、カメラマイコン101は失敗通知を受信すると、露光までの残り時間t0を延長する処理を行い、S1108でリトライ処理のために露光までの残り時間t0をt0+αに延長する。
S1109では、カメラ側無線モジュール111は、次の無線通信のタイミングが到来するとストロボ側無線モジュール308へ時間情報t3を再送信する。
S1110では、ストロボ側無線モジュール308は、カメラ側無線モジュール111から受信した時間情報t3をストロボマイコン301へ発光情報として送出する。
S1111では、ストロボ側無線モジュール308は、カメラ側無線モジュール111から空ではないデータを受信したことを応答パケットとしてカメラ側無線モジュール111に送信する。
S1112では、ストロボマイコン301は、ストロボ側無線モジュール308から受信したt3を待機時間としてセットすると共に、t3経過後に図3のS106で行った発光準備の情報に基づいて発光する。
S1113では、カメラマイコン101はS1103から時間t0+α経過後に露光する。これにより、カメラ10とストロボ300とが同調する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラマイコン101とストロボマイコン301とは撮影スタンバイ状態に戻る。
次に、図18を参照して、ストロボ300に時間情報t3を送信した後、ストロボ300から応答パケットの受信に失敗した場合の動作シーケンスを説明する。
図18は、図1に示すようにカメラ10とストロボ300が1対1で通信する場合のストロボ同調撮影時において情報を再送信するリトライ処理を行うための動作シーケンスを説明する図である。
図18では、図3のS117においてカメラ側無線モジュール111からストロボ側無線モジュール308へ時間情報t3を送信した後、ストロボ側無線モジュール308から応答パケットを受信しなかった場合にリトライ処理を行う例を説明する。
なお、カメラ10とストロボ300の構成は、実施形態1の図2と同様である。また、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式およびカメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は実施形態1と同様である。また、カメラ10とストロボ300は所定の通信インターバルα(S1200)で通信を行う。また、カメラ本体100の第2信号SW2がオンになってから(S1201)、露光までの残り時間t0が確定し、時間情報t3を送信するまでの処理(S1202からS1206)は、実施形態1と同様である。
S1205では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ側無線モジュール308へ時間情報t3を送信する。ここで、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ側無線モジュール308へt3を送信した後に、ストロボ側無線モジュール308から応答パケットの受信に失敗したものとする(S1207)。カメラ側無線モジュール111は、ストロボ側無線モジュール308からの応答パケットを一定時間受信しなかった場合、応答パケットの受信に失敗したと判定し、S1208でカメラマイコン101に失敗通知を送出する。
S1209からS1213は、図17のS1107からS1111と同様の処理を行う。
S1214では、ストロボマイコン301は、S1212で時間情報t3を受信した後、S1206で待機時間としてセットしたt3を取り消し、S1212で受信したt3を再度待機時間としてセットする。そして、t3経過後に図3のS106で行った発光準備の情報に基づいて発光する。
S1215では、カメラマイコン101はS1203から時間t0+α経過後に露光する。これにより、カメラ10とストロボ300とが同調する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラマイコン101とストロボマイコン301とは撮影スタンバイ状態に戻る。
このように、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ側無線モジュール308に送信した発光情報に対してストロボ側無線モジュール308から応答パケットを受信しなかった場合、カメラマイコン101に応答パケットの受信に失敗したことを通知する。カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から応答パケットの受信に失敗したことが通知されると、露光までの残り時間t0を所定の通信インターバルαだけ延長し、時間情報の再送信が可能となる。なお、リトライ処理を可能とするためには、露光までの残り時間t0が所定の通信インターバルαの2倍より長い(t0>2α)という条件が設けられる。つまり、カメラ10とストロボ300の間の通信が、露光までの残り時間の間に2回以上行われるような条件となっている。
また、リトライ処理を複数回繰り返すとユーザの操作性に影響を及ぼす可能性があるため、リトライ処理の回数に上限を設けておく。カメラ側無線モジュール111がリトライ処理により上限回数までに応答パケットを受信しなかった場合は、リトライ処理を停止しカメラマイコン101は撮影シーケンスへ移行するものとする。
また、本実施形態ではカメラ側無線モジュール111が応答パケットを受信できなかった場合の失敗通知をトリガーとして、カメラマイコン101が露光までの残り時間t0を延長しているが、応答パケットの受信をトリガーとしてもよい。例えば、露光までの残り時間t0確定後(S1103、S1203)、カメラマイコン101は待機状態となる。カメラ側無線モジュール111はストロボ側無線モジュール308へ送信する発光情報をt0とし、発光情報に対する応答パケットの受信後、カメラマイコン101に受信通知を送出する。カメラマイコン101は受信通知を受けてからt0経過後に露光する。これにより、カメラ10とストロボ300とが同調する。
また、露光までの残り時間t0が十分に長く、リトライ処理を複数回行っても露光までにストロボ300が発光できる場合は、露光タイミングを延長しなくてもよい。シャッター速度等の条件からカメラ10がリトライ処理と露光タイミングの延長を行うか否かを決定すればよい。
[実施形態12]以下、実施形態12のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図19は、図7(a)に示すようにカメラ本体100に取り付けられたトランスミッター400とストロボ300を用いたストロボ同調撮影時において情報を再送信するリトライ処理を行うための動作シーケンスを説明する図である。
図19では、図8のS520において、トランスミッター側無線モジュール402からストロボ側無線モジュール308への時間情報t3の送受信に失敗した場合に露光までの残り時間t0を延長し、再送信するリトライ処理を行う例を説明する。
なお、実施形態12のカメラ10およびストロボ300の構成、カメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は、実施形態1と同様である。
実施形態12が実施形態11と異なる点は、カメラ10とストロボ300がトランスミッター400を介して無線通信を行う点と、カメラ側無線モジュール111に代えて、トランスミッター側無線モジュール402を用いる点である。トランスミッター400を用いた通信は、図19におけるS1304、S1305の発光情報、S1307、S1308の失敗通知の各処理である。これらの処理が実施形態11の図17に追加され、その他は実施形態11と同様である。
このように、カメラ側無線モジュール111ではなく、外部のトランスミッター側無線モジュール402を用いた場合においてもリトライ処理が可能となり、カメラ10の露光とストロボ300の発光を同調できる。
なお、実施形態12において、実施形態11の図18のように、ストロボ300に時間情報t3を送信した後、ストロボ300から応答パケットの受信に失敗した場合のリトライ処理を行ってもよい。
[実施形態13]以下、実施形態13のストロボ同調撮影システムについて説明する。
図20は、図9に示すようにカメラ10とストロボ300A〜300Cが1対複数で通信する場合のストロボ同調撮影時において情報を再送信するリトライ処理を行うための動作シーケンスを説明する図である。
図20では、図10のS630において、カメラ側無線モジュール111からストロボ300Cのストロボ側無線モジュール308へ時間情報t3が送信できなかった場合に露光までの残り時間t0を延長し、再送信するリトライ処理を行う例を説明する。
なお、本実施形態においても、上述した実施形態と同様に、カメラ10と各ストロボ300A〜300Cは、所定の時間(インターバルα)ごとに無線通信を行う(S1400)。また、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300A〜300Cの各ストロボ側無線モジュール308に時間情報t3a〜t3cを送信した後、各ストロボ300A〜300Cから応答パケットを受信したタイミングをカメラマイコン101に通知する。同様に、ストロボ300A〜300Cの各ストロボ側無線モジュール308は、カメラ10から時間情報t3a〜t3cを受信したタイミングを各ストロボマイコン301に通知する。
なお、カメラ10とストロボ300A〜300Cの構成は、実施形態1の図2と同様である。また、カメラ側無線モジュール111とストロボ側無線モジュール308の無線通信方式およびカメラ本体100の第2信号SW2がオンになるまでの動作は実施形態1と同様である。また、カメラ10とストロボ300A〜300Cは所定の通信インターバルα(S1400)で通信を行う。また、カメラ本体100の第2信号SW2がオンになってから(S1401)、露光までの残り時間t0が確定し、時間情報t3を送信するまでの処理(S1402からS1408)は、実施形態6と同様である。
なお、本実施形態では、ストロボを3台として説明を行うが、ストロボの台数は2台でも、4台以上であってもよい。
S1405、S1407、S1409では、カメラ側無線モジュール111は、無線通信のタイミングが到来するとストロボ300A〜300Cの各ストロボ側無線モジュール308へ時間情報t3a〜t3cを送信する。ここで、カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Cのストロボ側無線モジュール308から応答パケットの受信に失敗したものとする(S1409)。カメラ側無線モジュール111は、ストロボ300Cのストロボ側無線モジュール308からの応答パケットを一定時間受信しなかった場合、応答パケットの受信に失敗したと判定し、S1410でカメラマイコン101に失敗通知を送出する。
S1411では、カメラマイコン101は失敗通知を受信すると、露光までの残り時間t0を延長する処理を行い、S1412でリトライ処理のために露光までの残り時間t0をt0+αに延長する。
S1413、S1415、S1417では、カメラ側無線モジュール111は、次の無線通信のタイミングが到来するとストロボ300A〜300Cの各ストロボ側無線モジュール308へ時間情報t3a〜t3cを再送信する。ストロボ300A〜300Cの各ストロボ側無線モジュール308は、カメラ側無線モジュール111から受信した時間情報t3a〜t3cをストロボ300A〜300Cの各ストロボマイコン301へ発光情報として送出する。
S1414、S1416では、ストロボ300A、300Bの各ストロボ側無線モジュール308は、カメラ側無線モジュール111から空ではないデータを受信したことを応答パケットとしてカメラ側無線モジュール111に送信する。
S1419では、ストロボ300A、300Bの各ストロボマイコン301は、S1415、S1417で受信し、S1406、S1408で待機時間としてセットしたt3a、t3bを取り消す。また、S1413、S1415で受信した時間情報t3a、t3bを再度待機時間としてセットする。また、ストロボ300Cのストロボマイコン301は、S1409で時間情報t3cを受信していないので待機時間としてt3cはセットされていない。よって、S1417で受信した時間情報t3cを待機時間として新たにセットする。そして、t3a〜t3c経過後に図10のS604、S606、S608で行った発光準備の情報に基づいて発光する。
S1420では、カメラマイコン101はS1403から時間t0+α経過後に露光する。これにより、カメラ10とストロボ300とが同調する。
このようにして撮影シーケンスが終了すると、カメラマイコン101とストロボ300A〜300Cの各ストロボマイコン301とは撮影スタンバイ状態に戻る。
このように、カメラ側無線モジュール111は、各ストロボ300A〜300Cに送信した発光情報に対して少なくとも1つのストロボから応答パケットを受信しなかった場合、カメラマイコン101に応答パケットの受信に失敗したことを通知する。カメラマイコン101はカメラ側無線モジュール111から応答パケットの受信に失敗したことが通知されると、露光までの残り時間t0を所定の通信インターバルαだけ延長し、時間情報の再送信が可能となる。
なお、リトライ処理を可能とするための条件、リトライ処理の上限回数、露光までの残り時間を延長する条件(応答パケットの受信をトリガーとすることや露光までの残り時間が十分に長い場合)については、実施形態11と同様であるため説明を省略する。
なお、実施形態13において、実施形態11の図18のように、各ストロボ300A〜300Cに時間情報t3a〜t3cを送信した後、各ストロボ300A〜300Cから応答パケットの受信に失敗した場合のリトライ処理を行ってもよい。
また、実施形態13の各ストロボ300A〜300Cが、実施形態10、12のようにトランスミッター400を介してカメラ10と通信を行ってもよい。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。