JP2019078268A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の始動直後における有害物質の排出量のより一層の低減を図る。【解決手段】気筒に設置した点火プラグにおいて火花放電を惹起して気筒内の混合気に点火する火花点火式内燃機関を制御するに際し、内燃機関を始動してから内燃機関の暖機が完了するまでの間に、点火タイミングを遅角補正する点火遅角期間TDを設け、点火遅角期間TD中に、火花放電を惹起するために点火プラグに入力する電気エネルギを増加させる補正制御を実行することとした。【選択図】図5

Description

本発明は、火花点火式内燃機関の制御装置に関する。
火花点火式内燃機関において、気筒に充填された混合気に点火するための点火プラグは、点火コイルにて発生する誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起する。
点火コイルに通電する電気回路上には、半導体スイッチング素子を有するイグナイタが設けられている。イグナイタの半導体スイッチを点弧すると、点火コイルの一次側に電流が流れる。一次側コイルを流れる一次電流は、半導体スイッチを点弧している間逓増する。その後、然るべき火花点火のタイミングにて半導体スイッチを消弧すると、一次電流が遮断された瞬間の自己誘導作用により点火コイルの一次側に高電圧が発生する。そして、一次側と磁気回路及び磁束を共有する二次側コイルにさらに高い誘導電圧が発生する。この高い誘導電圧が点火プラグの中心電極に印加されることで、中心電極と接地電極との間に火花放電が生じる(例えば、下記特許文献を参照)。
特開2014−005750号公報
内燃機関の始動直後の時期には、排気浄化用の三元触媒を早期に活性化させるべく、点火タイミングを遅角させて触媒に流入する排気ガスの温度を高め、以て触媒の昇温を促すことが行われる。
しかしながら、点火タイミングの遅角化は、混合気の燃焼を不安定にさせる要因となる。そのため、点火タイミングの遅角補正量をあまり増やすことはできない。
本発明は、内燃機関の始動直後における有害物質の排出量のより一層の低減を図ることを所期の目的としている。
上述した課題を解決するべく、本発明では、気筒に設置した点火プラグにおいて火花放電を惹起して気筒内の混合気に点火する火花点火式内燃機関を制御するものであって、内燃機関を始動してから内燃機関の暖機が完了するまでの間に、点火タイミングを遅角補正する点火遅角期間を設け、前記点火遅角期間中に、火花放電を惹起するために点火プラグに入力する電気エネルギを増加させる補正制御を実行する内燃機関の制御装置を構成した。
即ち、内燃機関の温度が低い始動直後において、点火プラグに入力する電気エネルギ、換言すれば火花放電のエネルギを増加させることにより、気筒に充填された混合気を確実に着火燃焼させ得るようにしたのである。このようなものであれば、混合気の燃焼の不安定化を招くことなく、点火タイミングの遅角補正量を増すことができる。
加えて、前記補正制御の実行に伴い、内燃機関の温度が所定以下である場合には、そうでない場合と比較して点火タイミングの遅角補正量を増大させることが好ましい。
本発明によれば、内燃機関の始動直後における有害物質の排出量のより一層の低減を図り得る。
本発明の一実施形態における内燃機関の概略構成を示す図。 同実施形態における火花点火装置の回路図。 イグナイタの点弧から火花点火へと至る期間における、点火コイルの一次側コイルを流れる一次電流の推移を示す図。 内燃機関の気筒における燃焼圧及びイオン電流のそれぞれの推移を示す図。 同実施形態の制御装置が内燃機関の暖機完了前に実施する制御の模様を示すタイミング図。 同実施形態の制御装置が内燃機関の暖機完了前に実施する制御の模様を示すタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。
図2に、火花点火用の電気回路を示している。点火プラグ12は、点火コイル14にて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイル14は、半導体スイッチング素子131を有するイグナイタ13とともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0からの点火信号iをイグナイタ13が受けると、まずイグナイタ13の半導体スイッチ131が点弧して点火コイル14の一次側に電流が流れ、その直後の火花点火のタイミングで半導体スイッチ131が消弧してこの電流が遮断される。すると、自己誘導作用が起こり、一次側に高電圧が発生する。そして、一次側と二次側とは磁気回路及び磁束を共有するので、二次側にさらに高い誘導電圧が発生する。二次側の誘導電圧は、10kVないし30kVに達する。この高い誘導電圧が点火プラグ12の中心電極に印加され、中心電極と接地電極との間で火花放電する。
点火コイル14の一次側コイルは、半導体スイッチ131を介して車載の電源バッテリ17に接続する。半導体スイッチ131を点弧し、バッテリ17から供給される直流電圧を一次側コイルに印加して通電を開始すると、一次側コイルを含む一次側(低圧系)の回路を流れる一次電流は逓増する。
図3に、一次側コイルへの通電開始後の一次電流の推移を例示する。図3中、電流制限機能が働かない場合を破線で描画し、電流制限機能が働く場合を一点鎖線で描画している(実線については、後述する)。バッテリ17及び一次側コイルを含む一次側の電気回路をRL直列回路と仮定すると、t=0時点にて直流電圧Eを印加した場合の一次電流I(t)は、
I(t)≒{1−e-(R/L)t}E/R
となる。即ち、過渡現象として一次電流は逓増するが、その増加の速さは徐々に衰える。十分に長い時間が経過すると、図3中の破線のように一次電流はE/Rに飽和する。
イグナイタ13は、一次電流の過大化を抑制する電流制限機能を有している。この電流制限機能は、今日普及している既製のイグナイタのそれと同様である。具体的には、制御回路132が、検出抵抗133を介して、一次電流を当該抵抗133の両端間電圧の形で恒常的に計測する。そして、その一次電流(抵抗133の両端間電圧)の大きさが規定値以下である間は半導体スイッチ131を点弧する一方、規定値を超えたときには半導体スイッチ131を消弧する。これにより、一次電流を図3中の一点鎖線のように規定値にクリップする。
なお、イグナイタ13は、点火コイル14またはイグナイタ13自身の温度が上限値を超えるような異常発熱を感知した場合に、一次側コイルへの通電を強制的に遮断する機能をも有している。
本実施形態における点火コイル14は、気筒1に充填された混合気への火花点火のために最低限必要となるエネルギよりもずっと大きな放電エネルギを発生させることのできる、従来のコイルと比べて大きなインダクタンスを有するものである。
気筒1の燃焼室内に充填された混合気に着火するために必要となる火花放電のエネルギは、通常30mJ程度である。従来の点火コイルは、専ら30mJ程度の電気エネルギの印加を受けて火花放電電圧を発生させることを想定したものである。故に、その耐熱限界も、30mJないし50mJ程度のエネルギなら十分に耐えられるという程度に過ぎない。
これに対し、本実施形態では、必要に応じて火花放電のエネルギを増強することを考えており、最大で100mJないし130mJの電気エネルギを点火コイル14に印加する。従来の点火コイルに100mJもの大きな電気エネルギを印加すると、これが過加熱して損傷する懸念がある。本実施形態における点火コイル14は、混合気への火花点火のために必要となる電気エネルギよりもずっと大きな電気エネルギを蓄積することができ、また、そのような大きな電気エネルギが印加されたとしても発熱による損傷を生じないような高い耐熱性を有するものである。勿論、火花点火に最低限必要な程度の電気エネルギのみを点火コイル14に印加するようにして、エネルギの浪費を避けることも可能である。
図3中、時点t1が、気筒1の点火タイミングである。この時点t1において、当該気筒1に付随するイグナイタ13の半導体スイッチ131を消弧し、当該気筒1に付随する点火コイル14の一次側コイルへの通電を遮断し、同点火コイル14にて発生する誘導電圧を当該気筒1の点火プラグ12の中心電極に印加する。
時点t0が、平常時における点火コイル14の一次側コイルへの通電開始時点である。即ち、時点t0から時点t1までの期間が、点火コイル14の一次側コイルへの通電時間となる。図3中、平常時において一次側コイルを流れる一次電流を実線で描画している。
翻って、時点t0’は、点火プラグ12に入力する火花放電のための電気エネルギを平常時よりも増大させる場合の、点火コイル14の一次側コイルへの通電開始時点である。即ち、時点t0’から時点t1までの期間が、点火コイル14の一次側コイルへの通電時間となる。通電開始時点t0’が平常時の通電開始時点t0よりも早いことから、この場合の通電時間は平常時の通電時間よりも長くなる。図3中、この場合の一次電流を一点鎖線で描画している。
既に述べた通り、点火コイル14の一次側コイルを流れる一次電流は、半導体スイッチ131の点弧(時点t0または時点t0’)の後逓増する。従って、点火タイミングt1にて一次側コイルを流れている一次電流は、通電開始時点t0’を早めるほど大きくなる。一次電流が大きくなることは、点火コイル14に印加する電気エネルギが大きくなることを意味し、ひいては、半導体スイッチ131の消弧(時点t1)により誘起され点火プラグ12の中心電極に印加される誘導電圧が大きくなることを意味する。
要するに、通電開始時点t0’を早める(点火タイミングt1において一次側コイルを流れている一次電流を大きくする)ほど、点火プラグ12に入力される電気エネルギが大きくなる。その結果として、点火プラグ12の中心電極と接地電極との間で生ずる火花放電の電圧が高くなり、火花放電が継続する時間も長くなる。
本実施形態のECU0は、燃料の燃焼の際に気筒1の燃焼室内に発生するイオン電流を検出し、そのイオン電流を参照して燃焼状態の判定を行うことができる。
図2に示しているように、本実施形態では、火花点火用の電気回路に、イオン電流を検出するための回路を付加している。この検出回路は、イオン電流を効果的に検出するためのバイアス電源部15と、イオン電流の多寡に応じた検出電圧を増幅して出力する増幅部16とを備える。バイアス電源部15は、バイアス電圧を蓄えるキャパシタ151と、キャパシタ151の電圧を所定電圧まで高めるためのツェナーダイオード152と、電流阻止用のダイオード153、154と、イオン電流に応じた電圧を出力する負荷抵抗155とを含む。増幅部16は、オペアンプに代表される電圧増幅器161を含む。
点火プラグ12の中心電極と接地電極との間のアーク放電時にはキャパシタ151が充電され、その後キャパシタ151に充電されたバイアス電圧により負荷抵抗155にイオン電流が流れる。イオン電流が流れることで生じる抵抗155の両端間の電圧は、増幅部16により増幅されてイオン電流信号hとしてECU0に受信される。
図4に、正常燃焼における、イオン電流及び気筒1内の燃焼圧力(筒内圧)のそれぞれの推移を例示する。図4中、イオン電流を破線で描画し、燃焼圧力を実線で描画している。イオン電流は、点火のための放電中は検出することができない。正常燃焼の場合のイオン電流は、火花点火の終了後、化学反応により、圧縮上死点の手前で減少した後、熱解離によって再び増加する。また、燃焼圧がピークを迎えるのとほぼ同時にイオン電流も極大となる。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、特にサージタンク33に接続している。
点火コイル14への通電やバルブ23、32類の開閉駆動、車両に実装された電装系への電力供給源となる発電機(オルタネータまたはモータジェネレータ)18は、内燃機関のクランクシャフトから(ベルト及びプーリを要素とする巻掛伝動装置等を介して)エンジントルクの供給を受けて発電し、その発電した電力を車載のバッテリ17に充電する。
内燃機関の運転制御を司るECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、気筒1を内包するシリンダブロックの振動の大きさを検出するノックセンサから出力されるノック信号d、車載のバッテリ17の電流及び/または電圧を検出する電流/電圧センサから出力されるバッテリ電流/電圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号g、気筒1の燃焼室内での混合気の燃焼に伴って生じるイオン電流を検出する回路から出力される電流信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、イグナイタ13に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGR量)といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、lを出力インタフェースを介して印加する。
気筒1に充填される混合気に占めるEGRガスの割合であるEGR率に対する要求値である要求EGR率は、内燃機関の負荷が中程度の中負荷領域において最も高く、そこから負荷が減少するほど低下し、また負荷が増大するほど低下する。アイドル運転またはこれに近い低負荷運転領域や、アクセル開度が全開または全開に近い高負荷(または、全負荷)運転領域では、要求EGR率は0となり、EGRバルブ23の開度も0となる。
また、ECU0は、内燃機関の始動(冷間始動であることもあれば、アイドリングストップからの復帰であることもある)時において、電動機(スタータモータまたはモータジェネレータ。図示せず)に制御信号oを入力し、電動機によりクランクシャフトを回転させるクランキングを行う。クランキングは、内燃機関が初爆から連爆へと至り、エンジン回転数即ちクランクシャフトの回転速度が冷却水温等に応じて定まる判定値を超えたときに(完爆したものと見なして)終了する。
本実施形態のECU0は、内燃機関を始動してから内燃機関の暖機が完了するまで、即ち冷却水温が閾値(例えば、80℃)に到達するまでの間において、点火タイミングを遅角補正するとともに、空燃比をリッチからリーンへと変化させる。
図5及び図6に、内燃機関の始動後、暖機完了前にECU0が実施する制御の模様を示す。内燃機関のクランキング中、及びクランキングを終了(完爆)した当初、燃料噴射量は増量補正しており、気筒1に充填される混合気の空燃比は理論空燃比と比較してリッチである。これは、内燃機関のクランキングによる始動を確実ならしめるとともに、気筒1及びエンジンオイルの温度上昇を促すためであるが、一定の空燃比リッチ期間TRが経過した後は、燃料噴射量を減量補正して混合気の空燃比を理論空燃比と比較してリーンとする。このような空燃比リーン期間TLを設ける意図は、内燃機関の冷間始動直後に排出されやすい有害物質HCの排出量を低減せしめることにある。
また、空燃比リッチ期間TR中から、点火タイミングを遅角補正する。他の時期と比較して点火タイミングをより遅角させる点火遅角期間TD中は、気筒1から排出されて触媒41に流入する排気ガスの温度が上昇する。これにより、排気浄化用の触媒41を早期に昇温させて活性化させることが可能となる。図5及び図6に示す例では、空燃比リーン期間TLと点火遅角期間TDとが少なくとも一部重なり合っているが、空燃比リーン期間TLと点火遅角期間TDとが重ならず、両期間TL、TDの間にインターバルが設けられることもあり得る。
しかして、本実施形態のECU0は、上記の点火遅角期間TD中及び/または空燃比リーン期間TL中に、点火プラグ12に入力する電気エネルギをより増加させる補正制御を実行する。
空燃比のリーン化や点火タイミングの遅角化は、ともに気筒1における混合気の燃焼を不安定にさせる要因になる。それ故、本実施形態では、点火プラグ12に入力する電気エネルギ、換言すれば火花放電のエネルギを増加させることにより、確実に混合気を着火燃焼させ得るようにしている。なお、点火プラグ12に入力する電気エネルギを増加させる補正制御は、必ずしも点火遅角期間TD中及び/または空燃比リーン期間TL中の全域で実行する必要はなく、点火遅角期間TD中及び/または空燃比リーン期間TL中の一部の時期に限って実行しても構わない。
また、上述の補正制御を、空燃比リッチ期間TR中に実行することも許容される。さすれば、空燃比リッチ期間TRにおける燃料噴射量を減量する(空燃比をより理論空燃比に近づける)ことが可能となる。
加えて、本実施形態のECU0は、内燃機関の始動後における冷却水温の高低に応じて、制御の内容を変化させる。即ち、内燃機関の始動後の冷却水温が所定値以下である場合には、図5に示すように、そうでない場合(図6)と比較して、点火タイミングの遅角補正量をより大きくする。他方、内燃機関の始動後の冷却水温が所定値よりも高い場合には、図6に示すように、そうでない場合(図5)と比較して、空燃比をリッチからリーンへと変化させる時点TSをより早める。
前者(図5)は、寒冷地や冬季等を想定した制御であり、(火花点火のエネルギの増強を通じた)混合気の燃焼の安定化により生まれる余裕を、三元触媒41の早期の活性化に配分するものである。これに対し、後者(図6)は、温暖地や夏期、晴天の日中等を想定した制御であり、混合気の燃焼の安定化により生まれる余裕を、燃料噴射量の減量に配分するものである。
点火タイミング及び火花放電のために点火プラグ12に入力する電気エネルギの大きさはそれぞれ、内燃機関の各気筒1毎に異なるものとしてもよく、全気筒1で均一としてもよい。
内燃機関の冷却水温が閾値に到達し、暖機が完了したならば、気筒1に充填される混合気の空燃比を理論空燃比近傍の目標空燃比に収束させるフィードバック制御を開始する。この空燃比フィードバック制御中は、点火タイミングが点火遅角期間TDにおけるそれよりも進角し、点火プラグ12に入力する電気エネルギの量もまた、上述した補正制御と比較して減少する。
本実施形態では、気筒1に設置した点火プラグ12において火花放電を惹起して気筒1内の混合気に点火する火花点火式内燃機関を制御するものであって、内燃機関を始動してから内燃機関の暖機が完了するまでの間に、点火タイミングを遅角補正する点火遅角期間TD、及び空燃比をリッチからリーンへと変化させる空燃比リーン期間TRを設け、前記点火遅角期間TD中及び前記空燃比リーン期間TR中のうち少なくとも一において、火花放電を惹起するために点火プラグ12に入力する電気エネルギを増加させる補正制御を実行する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、内燃機関の温度が低い始動直後において、点火プラグ12に入力する電気エネルギ、換言すれば火花放電のエネルギを増加させることで、気筒1に充填された混合気を安定的に着火燃焼させることができるようになる。このため、点火タイミングの遅角補正量や燃料噴射量の削減量を増大させることが可能となり、有害物質の排出量の一層の低減を図り得る。
さらには、前記点火遅角期間TD中、前記空燃比リーン期間TR中、または前記点火遅角期間TDと前記空燃比リーン期間TRとの間の期間中以外の時期には、点火プラグ12に入力する電気エネルギを増大させない(前記補正制御における電気エネルギ量よりも少ない量の電気エネルギを点火プラグ12に入力する)ようにして、電力消費を抑制することができる。
加えて、前記補正制御の実行に伴い、点火タイミングの遅角補正量を増大させ、または空燃比をリッチからリーンへと変化させる時期TSを早めることとしている。その上で、内燃機関の温度が所定以下である場合には、前記補正制御の実行とともに点火タイミングの遅角補正量を増大させる一方、内燃機関の温度が所定よりも高い場合には、前記補正制御の実行とともに空燃比をリッチからリーンへと変化させる時期TSを早めるようにしたため、前者(図5)の場合には触媒41を早期に活性化して当該触媒41による有害物質HC、CO、NOxの浄化能率をより高めることができ、後者(図6)の場合には燃料噴射量を減量して燃費性能を向上させることができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
12…点火プラグ
13…イグナイタ
14…点火コイル
i…点火信号

Claims (2)

  1. 気筒に設置した点火プラグにおいて火花放電を惹起して気筒内の混合気に点火する火花点火式内燃機関を制御するものであって、
    内燃機関を始動してから内燃機関の暖機が完了するまでの間に、点火タイミングを遅角補正する点火遅角期間を設け、
    前記点火遅角期間中に、火花放電を惹起するために点火プラグに入力する電気エネルギを増加させる補正制御を実行する内燃機関の制御装置。
  2. 前記補正制御の実行に伴い、内燃機関の温度が所定以下である場合には、そうでない場合と比較して点火タイミングの遅角補正量を増大させる請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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