JP2019077771A - アンダーフィル材、半導体パッケージ及び半導体パッケージの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱伝導性及び充填性に優れるアンダーフィル材、並びにこれを用いて得られる半導体パッケージ及びその製造方法を提供する。【解決手段】エポキシ樹脂と、硬化剤と、充填材とを含み、前記充填材は、アミノシランで表面処理され、かつ平均粒径が2μm〜10μmであるアルミナを含むアンダーフィル材。【選択図】なし
Description
本発明は、アンダーフィル材、半導体パッケージ及び半導体パッケージの製造方法に関する。
半導体装置の実装技術においては、基板と半導体チップとの間の空隙を充填するためにアンダーフィル材と呼ばれる液状のアンダーフィル材が広く用いられている。
例えば、特許文献1にはビスフェノール型エポキシ樹脂にアミノフェノールエポキシ樹脂を特定量配合することで良好な注入性と封止後のフィレットクラックの抑制を達成した液状封止材が記載されている。
例えば、特許文献1にはビスフェノール型エポキシ樹脂にアミノフェノールエポキシ樹脂を特定量配合することで良好な注入性と封止後のフィレットクラックの抑制を達成した液状封止材が記載されている。
アンダーフィル材には一般に充填材が含まれており、例えば熱伝導性を高めるために充填材としてアルミナを用いる場合がある。このとき、アルミナの含有量を増やすとアンダーフィル材の熱伝導性が向上する傾向にある一方、アンダーフィル材の粘度が上昇して充填性が低下する傾向にある。そこで、アルミナを含む充填材を用いた場合に、高い熱伝導性と粘度低減とを両立したアンダーフィル材が望ましい。
本発明は、熱伝導性及び充填性に優れるアンダーフィル材、並びにこれを用いて得られる半導体パッケージ及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段には、以下の実施形態が含まれる。
<1> エポキシ樹脂と、硬化剤と、充填材とを含み、前記充填材は、アミノシランで表面処理され、かつ平均粒径が2μm〜10μmであるアルミナを含むアンダーフィル材。
<2> 前記アミノシランは、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを含む<1>に記載のアンダーフィル材。
<3> 前記アルミナの含有率は、前記アンダーフィル材の全量に対して70質量%以上である<1>又は<2>に記載のアンダーフィル材。
<4> 前記アルミナはα線量が0.02count/cm2・h以下である<1>〜<3>のいずれか1つに記載のアンダーフィル材。
<5> 前記硬化剤は、アミン硬化剤を含む<1>〜<4>のいずれか1つに記載のアンダーフィル材。
<6> 前記アミン硬化剤は、ジエチルトルエンジアミンを含む<5>に記載のアンダーフィル材。
<7> 前記ジエチルトルエンジアミンの含有率は、前記アミン硬化剤の全量に対して50質量%以上である<6>に記載のアンダーフィル材。
<8> 前記エポキシ樹脂は、グリシジルアミン型エポキシ樹脂及びグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の少なくとも一方を含む<1>〜<7>のいずれか1つに記載のアンダーフィル材。
<9> 前記グリシジルアミン型エポキシ樹脂の含有率は、前記エポキシ樹脂の全量に対して50質量%以上である<8>に記載のアンダーフィル材。
<10> 前記グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の含有率は、前記エポキシ樹脂の全量に対して10質量%以上である<8>又は<9>に記載のアンダーフィル材。
<1> エポキシ樹脂と、硬化剤と、充填材とを含み、前記充填材は、アミノシランで表面処理され、かつ平均粒径が2μm〜10μmであるアルミナを含むアンダーフィル材。
<2> 前記アミノシランは、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを含む<1>に記載のアンダーフィル材。
<3> 前記アルミナの含有率は、前記アンダーフィル材の全量に対して70質量%以上である<1>又は<2>に記載のアンダーフィル材。
<4> 前記アルミナはα線量が0.02count/cm2・h以下である<1>〜<3>のいずれか1つに記載のアンダーフィル材。
<5> 前記硬化剤は、アミン硬化剤を含む<1>〜<4>のいずれか1つに記載のアンダーフィル材。
<6> 前記アミン硬化剤は、ジエチルトルエンジアミンを含む<5>に記載のアンダーフィル材。
<7> 前記ジエチルトルエンジアミンの含有率は、前記アミン硬化剤の全量に対して50質量%以上である<6>に記載のアンダーフィル材。
<8> 前記エポキシ樹脂は、グリシジルアミン型エポキシ樹脂及びグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の少なくとも一方を含む<1>〜<7>のいずれか1つに記載のアンダーフィル材。
<9> 前記グリシジルアミン型エポキシ樹脂の含有率は、前記エポキシ樹脂の全量に対して50質量%以上である<8>に記載のアンダーフィル材。
<10> 前記グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の含有率は、前記エポキシ樹脂の全量に対して10質量%以上である<8>又は<9>に記載のアンダーフィル材。
<11> 支持体と、前記支持体上に配置された半導体素子と、前記半導体素子を封止している<1>〜<10>のいずれか1つに記載のアンダーフィル材の硬化物と、を備える半導体パッケージ。
<12> 支持体と、前記支持体上に配置される半導体素子との間の空隙を<1>〜<10>のいずれか1つに記載のアンダーフィル材で充填する工程と、前記アンダーフィル材を硬化する工程と、を有する半導体パッケージの製造方法。
本発明によれば、熱伝導性及び充填性に優れるアンダーフィル材、並びにこれを用いて得られる半導体パッケージ及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において各成分に該当する粒子は複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において各成分に該当する粒子は複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
<アンダーフィル材>
本開示のアンダーフィル材は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、充填材とを含み、前記充填材は、アミノシランで表面処理され、かつ平均粒径が2μm〜10μmであるアルミナを含む。本開示のアンダーフィル材は、アミノシランで表面処理され、かつ平均粒径が2μm〜10μmであるアルミナを含むことにより、熱伝導性及び充填性に優れる。
本開示のアンダーフィル材は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、充填材とを含み、前記充填材は、アミノシランで表面処理され、かつ平均粒径が2μm〜10μmであるアルミナを含む。本開示のアンダーフィル材は、アミノシランで表面処理され、かつ平均粒径が2μm〜10μmであるアルミナを含むことにより、熱伝導性及び充填性に優れる。
[エポキシ樹脂]
アンダーフィル材はエポキシ樹脂を含む。エポキシ樹脂の種類は特に制限されず、アンダーフィル材の所望の特性等に応じて選択できる。
アンダーフィル材はエポキシ樹脂を含む。エポキシ樹脂の種類は特に制限されず、アンダーフィル材の所望の特性等に応じて選択できる。
エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、ジアミノジフェニルメタン型グリシジルアミン、アミノフェノール型グリシジルアミン等の芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂などのグリシジルアミン型エポキシ樹脂、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリフェノールプロパン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェニレン骨格及びビフェニレン骨格の少なくともいずれかを有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格及びビフェニレン骨格の少なくともいずれかを有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂などのアラルキル型エポキシ樹脂、並びにビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシド、アリサイクリックジエポキシ−アジペイド等の脂環式エポキシ樹脂などの脂肪族エポキシ樹脂が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂は、グリシジルアミン型エポキシ樹脂及びグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の少なくとも一方を含むことが好ましく、グリシジルアミン型エポキシ樹脂及びグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を含むことがより好ましい。
エポキシ樹脂が、グリシジルアミン型エポキシ樹脂を含むことにより、熱伝導性により優れ、かつ粘度がより低減する傾向にある。
また、エポキシ樹脂が、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂を含むことにより、粘度が大きく低減する傾向にある。
エポキシ樹脂が、グリシジルアミン型エポキシ樹脂を含むことにより、熱伝導性により優れ、かつ粘度がより低減する傾向にある。
また、エポキシ樹脂が、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂を含むことにより、粘度が大きく低減する傾向にある。
グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、ジアミノジフェニルメタン型グリシジルアミン、アミノフェノール型グリシジルアミン等の芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂などが挙げられ、中でも、アミノフェノール型グリシジルアミンが好ましく、トリグリシジル−p−アミノフェノールがより好ましい。
これらのグリシジルアミン型エポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのグリシジルアミン型エポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられ、中でも、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルが好ましい。
これらのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
グリシジルアミン型エポキシ樹脂の含有率は、熱伝導性の向上及び粘度低減による充填性向上の観点から、エポキシ樹脂の全量に対して50質量%以上であることが好ましく、60質量%〜85質量%であることがより好ましく、70質量%〜80質量%であることが更に好ましい。
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の含有率は、粘度低減による充填性向上の観点から、エポキシ樹脂の全量に対して10質量%以上であることが好ましく、15質量%〜40質量%であることがより好ましく、20質量%〜30質量%であることが更に好ましい。
グリシジルアミン型エポキシ樹脂及びグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の合計含有率は、熱伝導性と充填性とのバランスをとる観点から、エポキシ樹脂全量に対して60質量%〜100質量%であることが好ましく、75質量%〜100質量%であることがより好ましく、90質量%〜100質量%であることが更に好ましい。
また、エポキシ樹脂の含有率は、アンダーフィル材全量に対して5質量%〜60質量%であることが好ましく、10質量%〜50質量%であることがより好ましく、15質量%〜40質量%であることが更に好ましい。
[硬化剤]
アンダーフィル材は硬化剤を含む。硬化剤の種類は特に制限されず、アンダーフィル材の所望の特性等に応じて選択できる。具体的には、アミン硬化剤、フェノール硬化剤、酸無水物硬化剤、ポリメルカプタン硬化剤、ポリアミノアミド硬化剤、イソシアネート硬化剤、ブロックイソシアネート硬化剤等が挙げられる。硬化剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンダーフィル材は硬化剤を含む。硬化剤の種類は特に制限されず、アンダーフィル材の所望の特性等に応じて選択できる。具体的には、アミン硬化剤、フェノール硬化剤、酸無水物硬化剤、ポリメルカプタン硬化剤、ポリアミノアミド硬化剤、イソシアネート硬化剤、ブロックイソシアネート硬化剤等が挙げられる。硬化剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンダーフィル材に使用する硬化剤は、常温(25℃)で液状のものが好ましく、被着体への接着性の観点からは、アミン硬化剤であることが好ましい。アミン硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、n−プロピルアミン、2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン等の脂肪族アミン化合物、ジエチルトルエンジアミン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2−メチルアニリン等の芳香族アミン化合物、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール等のイミダゾール化合物、イミダゾリン、2−メチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン等のイミダゾリン化合物などが挙げられる。これらの中でも芳香族アミン化合物が好ましく、アンダーフィル材の粘度低減の観点から、ジエチルトルエンジアミンがより好ましい。
アンダーフィル材がアミン硬化剤としてジエチルトルエンジアミンを含む場合、ジエチルトルエンジアミンの含有率は特に制限されず、例えば、アミン硬化剤の全量に対して50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。
エポキシ樹脂と硬化剤の配合比は、それぞれの未反応分を少なく抑える関連からは、エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対する硬化剤の官能基(アミン硬化剤の場合は活性水素)の数の比(硬化剤の官能基数/エポキシ樹脂のエポキシ基数)が0.5〜2.0の範囲内となるように設定されることが好ましく、0.6〜1.3の範囲内となるように設定されることがより好ましい。成形性と耐リフロー性の観点からは、0.8〜1.2の範囲内となるように設定されることが更に好ましい。
[充填材]
アンダーフィル材は、充填材を含み、充填材は、アミノシランで表面処理され、かつ平均粒径が2μm〜10μmであるアルミナ(以下、「特定アルミナ」とも称する。)を含む。アミノシランで表面処理されたアルミナを用いることにより、アミノシランで表面処理されていないアルミナを用いる場合と比べてアンダーフィル材の粘度が低減される傾向にある。また、平均粒径が2μm以上であるアルミナを含むことにより、アンダーフィル材の熱伝導性に優れる傾向にあり、かつ平均粒径が10μm以下であるアルミナを含むことにより、アンダーフィル材の狭い隙間への充填性がより向上する傾向にある。
アンダーフィル材は、充填材を含み、充填材は、アミノシランで表面処理され、かつ平均粒径が2μm〜10μmであるアルミナ(以下、「特定アルミナ」とも称する。)を含む。アミノシランで表面処理されたアルミナを用いることにより、アミノシランで表面処理されていないアルミナを用いる場合と比べてアンダーフィル材の粘度が低減される傾向にある。また、平均粒径が2μm以上であるアルミナを含むことにより、アンダーフィル材の熱伝導性に優れる傾向にあり、かつ平均粒径が10μm以下であるアルミナを含むことにより、アンダーフィル材の狭い隙間への充填性がより向上する傾向にある。
前述の特定アルミナは、アミノシランで表面処理されている。アミノシランとしては、1級アミノ基、2級アミノ基及び3級アミノ基からなる群から選ばれる1種以上のアミノ基を有するアミノシランが挙げられ、より具体的には、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。中でも、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
アミノシランは1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アミノシランは1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前述の特定アルミナは、α線量が0.02count/cm2・h以下であることが好ましく、0.015count/cm2・h以下であることがより好ましく、0.01count/cm2・h以下であることが更に好ましい。特定アルミナのα線量が0.02count/cm2・h以下であることにより、本開示のアンダーフィル材を使用した際に、α線の影響を受け易い半導体素子における誤動作を抑制できる傾向にある。
充填材としては、前述の特定アルミナを含んでいれば特に制限されない。また、充填材は、前述の特定アルミナ以外のその他の充填材を含んでいてもよい。その他の充填材としては、具体的には、シリカ、ガラス、炭酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、タルク、クレー、マイカ等の無機材料が挙げられる。また、その他の充填材として、難燃効果を有する充填材を用いてもよい。難燃効果を有する充填材としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムと亜鉛の複合水酸化物等の複合金属水酸化物、硼酸亜鉛などが挙げられる。
上記その他の充填材の中でも、熱膨張率低減の観点からはシリカが好ましい。
その他の充填材は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
その他の充填材は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンダーフィル材に含まれる特定アルミナの含有率は、特に制限されず、熱伝導性向上の観点からは、特定アルミナの含有率は多いほど好ましい。例えば、アンダーフィル材全量に対して70質量%以上であることが好ましく、75質量%以上であることがより好ましく、77.5質量%以上であることが更に好ましく、80質量%以上であることが特に好ましい。
一方、粘度上昇を抑制する観点からは、特定アルミナの含有率は、アンダーフィル材全量に対して90質量%以下であることが好ましく、85質量%以下であることがより好ましく、83質量%以下であることが更に好ましい。
一方、粘度上昇を抑制する観点からは、特定アルミナの含有率は、アンダーフィル材全量に対して90質量%以下であることが好ましく、85質量%以下であることがより好ましく、83質量%以下であることが更に好ましい。
アンダーフィル材に含まれる特定アルミナの含有率(体積含有率)は、特に制限されず、流動性及び強度の観点からは、アンダーフィル材の全量に対して30体積%〜70体積%であることが好ましく、40体積%〜60体積%であることがより好ましい。
また、充填材は、熱伝導性の観点から、充填材全量に対し、特定アルミナを75質量%以上含むことが好ましく、80質量%以上含むことがより好ましく、90質量%以上含むことが更に好ましく、100質量%含むことが特に好ましい。
また、充填材は、線膨張係数の低減等の観点から、充填材全量に対し、特定アルミナを95質量%以下含んでいてもよく、90質量%以下含んでいてもよく、85質量%以下含んでいてもよい。
また、充填材は、線膨張係数の低減等の観点から、充填材全量に対し、特定アルミナを95質量%以下含んでいてもよく、90質量%以下含んでいてもよく、85質量%以下含んでいてもよい。
なお、特定アルミナの形状及びその他の充填材の形状は、特に限定されず、具体的には粉状、球状、繊維状等が挙げられる。中でも、アンダーフィル材の流動性の点からは、球状が好ましい。
特定アルミナの平均粒径は、2μm〜10μmであり、アンダーフィル材の熱伝導性及び充填性の観点から、好ましくは2μm〜8μmであり、より好ましくは2μm〜6μmであり、更に好ましくは2μm〜5μmである。特定アルミナの平均粒径は、レーザー散乱回折法粒度分布測定装置により得られる体積基準の粒度分布において小径側からの体積の累積が50%となるときの粒径(D50)として測定することができる。
[各種添加剤]
アンダーフィル材は、上述の成分に加えて、硬化促進剤、応力緩和剤、カップリング剤、着色剤等の各種添加剤を含んでもよい。アンダーフィル材は、以下に例示する添加剤以外にも必要に応じて当技術分野で周知の各種添加剤を含んでもよい。
アンダーフィル材は、上述の成分に加えて、硬化促進剤、応力緩和剤、カップリング剤、着色剤等の各種添加剤を含んでもよい。アンダーフィル材は、以下に例示する添加剤以外にも必要に応じて当技術分野で周知の各種添加剤を含んでもよい。
(硬化促進剤)
アンダーフィル材は、硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤の種類は特に制限されず、エポキシ樹脂及び硬化剤の種類、アンダーフィル材の所望の特性等に応じて選択できる。
アンダーフィル材は、硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤の種類は特に制限されず、エポキシ樹脂及び硬化剤の種類、アンダーフィル材の所望の特性等に応じて選択できる。
アンダーフィル材が硬化促進剤を含む場合、その量は硬化性樹脂成分(エポキシ樹脂と硬化剤の合計)100質量部に対して0.1質量部〜30質量部であることが好ましく、1質量部〜15質量部であることがより好ましい。
(応力緩和剤)
アンダーフィル材は、応力緩和剤を含んでもよい。応力緩和剤としては、熱可塑性エラストマー、NR(天然ゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の粒子などが挙げられる。応力緩和剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンダーフィル材は、応力緩和剤を含んでもよい。応力緩和剤としては、熱可塑性エラストマー、NR(天然ゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の粒子などが挙げられる。応力緩和剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンダーフィル材が応力緩和剤を含む場合、その量は硬化性樹脂成分(エポキシ樹脂と硬化剤の合計)100質量部に対して0.1質量部〜30質量部であることが好ましく、1質量部〜15質量部であることがより好ましい。
(カップリング剤)
アンダーフィル材は、カップリング剤(アルミナの表面処理に用いるアミノシランを除く)を含んでもよい。カップリング剤としては、1級アミノ基、2級アミノ基及び3級アミノ基からなる群から選ばれる1種以上のアミノ基を有するアミノシラン、エポキシシラン、フェニルシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシラン化合物、チタン化合物、アルミニウムキレート化合物、アルミニウム/ジルコニウム化合物などが挙げられる。これらの中でもシラン化合物(シランカップリング剤)が好ましい。カップリング剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンダーフィル材は、カップリング剤(アルミナの表面処理に用いるアミノシランを除く)を含んでもよい。カップリング剤としては、1級アミノ基、2級アミノ基及び3級アミノ基からなる群から選ばれる1種以上のアミノ基を有するアミノシラン、エポキシシラン、フェニルシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシラン化合物、チタン化合物、アルミニウムキレート化合物、アルミニウム/ジルコニウム化合物などが挙げられる。これらの中でもシラン化合物(シランカップリング剤)が好ましい。カップリング剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンダーフィル材がカップリング剤を含む場合、カップリング剤の量は、充填材100質量部に対して0.05質量部〜5質量部であることが好ましく、0.1質量部〜2.5質量部であることがより好ましい。
(着色剤)
アンダーフィル材は、着色剤を含んでもよい。着色剤としては、カーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等が挙げられる。着色剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンダーフィル材は、着色剤を含んでもよい。着色剤としては、カーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等が挙げられる。着色剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンダーフィル材が着色剤を含む場合、その量は硬化性樹脂成分(エポキシ樹脂と硬化剤の合計)100質量部に対して0.01質量部〜10質量部であることが好ましく、0.1質量部〜5質量部であることがより好ましい。
(アンダーフィル材の調製方法)
アンダーフィル材の調製方法は特に制限されず、上記各種成分を分散混合できる手法であれば、いかなる手法を用いてもよい。
アンダーフィル材は、例えば、所定の配合量の前記各成分を秤量し、擂潰機、ミキシングロール、プラネタリミキサ等の混合機を用いて混合及び混練し、必要に応じて脱泡することによって得ることができる。
アンダーフィル材の調製方法は特に制限されず、上記各種成分を分散混合できる手法であれば、いかなる手法を用いてもよい。
アンダーフィル材は、例えば、所定の配合量の前記各成分を秤量し、擂潰機、ミキシングロール、プラネタリミキサ等の混合機を用いて混合及び混練し、必要に応じて脱泡することによって得ることができる。
(アンダーフィル材の用途)
アンダーフィル材は、種々の実装技術に用いることができる。特に、フリップチップ型実装技術に用いるアンダーフィル材として好適に用いることができる。例えば、バンプ等で接合された半導体素子と支持体の間の隙間を充填する用途に好適に用いることができる。
アンダーフィル材は、種々の実装技術に用いることができる。特に、フリップチップ型実装技術に用いるアンダーフィル材として好適に用いることができる。例えば、バンプ等で接合された半導体素子と支持体の間の隙間を充填する用途に好適に用いることができる。
半導体素子と支持体の種類は特に制限されず、半導体パッケージの分野で一般的に使用されるものから選択できる。アンダーフィル材を用いて半導体素子と支持体の間の隙間を充填する方法は、特に制限されない。例えば、ディスペンサー等を用いて公知の方法により行うことができる。
<半導体パッケージ>
本開示の半導体パッケージは、支持体と、前記支持体上に配置された半導体素子と、前記半導体素子を封止している上述したアンダーフィル材の硬化物と、を備える。
本開示の半導体パッケージは、支持体と、前記支持体上に配置された半導体素子と、前記半導体素子を封止している上述したアンダーフィル材の硬化物と、を備える。
上記半導体パッケージにおいて、半導体素子と支持体の種類は特に制限されず、半導体パッケージの分野で一般的に使用されるものから選択できる。上記半導体パッケージでは、アンダーフィル材の硬化物が熱伝導性に優れている。
<半導体パッケージの製造方法>
本開示の半導体パッケージの製造方法は、支持体と、前記支持体上に配置された半導体素子との間の空隙を上述したアンダーフィル材で充填する工程と、前記アンダーフィル材を硬化する工程と、を有する。
本開示の半導体パッケージの製造方法は、支持体と、前記支持体上に配置された半導体素子との間の空隙を上述したアンダーフィル材で充填する工程と、前記アンダーフィル材を硬化する工程と、を有する。
上記方法において、半導体素子と支持体の種類は特に制限されず、半導体パッケージの分野で一般的に使用されるものから選択できる。アンダーフィル材を用いて半導体素子と支持体の間の隙間を充填する方法、及び充填後にアンダーフィル材を硬化する方法は特に制限されず、公知の手法で行うことができる。
以下、本開示のアンダーフィル材を実施例によって更に具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。
(アンダーフィル材の調製)
表1及び表2に示す成分を表1及び表2に示す量(質量部)にて混合し、アンダーフィル材を調製した。各成分の詳細は下記のとおりである。エポキシ樹脂と硬化剤の配合割合は、エポキシ樹脂のエポキシ基数と硬化剤の活性水素数が等しくなるように設定した。
なお、表1及び表2中の「−」は該当する成分を混合していないことを示す。
表1及び表2に示す成分を表1及び表2に示す量(質量部)にて混合し、アンダーフィル材を調製した。各成分の詳細は下記のとおりである。エポキシ樹脂と硬化剤の配合割合は、エポキシ樹脂のエポキシ基数と硬化剤の活性水素数が等しくなるように設定した。
なお、表1及び表2中の「−」は該当する成分を混合していないことを示す。
・エポキシ樹脂
商品名「エポトート YDF−8170C」…液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量:160g/eq、新日鉄住金化学株式会社
商品名「jER 630」…トリグリシジル−p−アミノフェノール、エポキシ当量:95g/eq、三菱ケミカル株式会社
商品名「SR−16HL」…1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エポキシ当量:125g/eq、阪本薬品工業株式会社
商品名「エポトート YDF−8170C」…液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量:160g/eq、新日鉄住金化学株式会社
商品名「jER 630」…トリグリシジル−p−アミノフェノール、エポキシ当量:95g/eq、三菱ケミカル株式会社
商品名「SR−16HL」…1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エポキシ当量:125g/eq、阪本薬品工業株式会社
・硬化剤
商品名「jERキュア W」…ジエチルトルエンジアミン、活性水素当量:45g/eq、三菱ケミカル株式会社
商品名「jERキュア W」…ジエチルトルエンジアミン、活性水素当量:45g/eq、三菱ケミカル株式会社
・充填材
商品名「AG9100−SXH」…表面がアミノシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径2.5μm、株式会社アドマテックス
商品名「AM5−10RH」…表面がアミノシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径4.8μm、新日鉄住金マテリアルズ株式会社
商品名「SE2200−SEJ」表面がエポキシシランカップリング剤で処理された球状シリカ、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「A2−SE−G1」…表面がエポキシシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径0.8μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG2054−SI」…表面処理をしていないアルミナフィラー、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG2054−SXM」…表面がアミノシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG2054−SML」…表面がメタクリルシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG2054−SVJ」…表面がビニルシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG2054−SPM」…表面がフェニルシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG9100−SXH」…表面がアミノシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径2.5μm、株式会社アドマテックス
商品名「AM5−10RH」…表面がアミノシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径4.8μm、新日鉄住金マテリアルズ株式会社
商品名「SE2200−SEJ」表面がエポキシシランカップリング剤で処理された球状シリカ、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「A2−SE−G1」…表面がエポキシシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径0.8μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG2054−SI」…表面処理をしていないアルミナフィラー、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG2054−SXM」…表面がアミノシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG2054−SML」…表面がメタクリルシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG2054−SVJ」…表面がビニルシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
商品名「AG2054−SPM」…表面がフェニルシランカップリング剤で処理されたアルミナフィラー、平均粒径0.6μm、株式会社アドマテックス
・着色剤
商品名「MA−100」…カーボンブラック、三菱ケミカル株式会社
商品名「MA−100」…カーボンブラック、三菱ケミカル株式会社
(110℃での粘度の測定)
アンダーフィル材をレオメーター(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製の「AR2000」)を用い、40mmのパラレルプレートにて、せん断速度:32.5/secの条件で測定した値を110℃での粘度とした。
結果を表1及び表2に示す。
なお、表2中の「×(バツ印)」は、アンダーフィル材の粘度が高く、粘度の測定ができなかったことを示す。
アンダーフィル材をレオメーター(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製の「AR2000」)を用い、40mmのパラレルプレートにて、せん断速度:32.5/secの条件で測定した値を110℃での粘度とした。
結果を表1及び表2に示す。
なお、表2中の「×(バツ印)」は、アンダーフィル材の粘度が高く、粘度の測定ができなかったことを示す。
(熱伝導率の測定)
アンダーフィル材の熱伝導率の評価を以下のようにして行った。
アンダーフィル材を175℃、1時間の条件で硬化して作製した試験片(1.1cm角、厚み1.1mm)について、厚さ方向の熱拡散率を測定した。熱拡散率の測定はレーザーフラッシュ法(装置:LFA447 nanoflash、NETZSCH社製)にて行った。パルス光照射は、パルス幅0.31(ms)、印加電圧247Vの条件で行った。測定は雰囲気温度25℃±1℃で行った。また上記試験片の密度は電子比重計(SD−200L、アルファーミラージュ株式会社製)を用いて測定した。
次いで、式(1)を用いて比熱、密度を熱拡散率に乗算することによって、熱伝導率の値を得た。
λ=α×Cp×ρ・・・式(1)
(式(1)中、λは熱伝導率(W/(m・K))、αは熱拡散率(m2/s)、Cpは比熱(J/(kg・K))、ρは密度(d:kg/m3)をそれぞれ示す。)
結果を表1及び表2に示す。
なお、表2中の「×(バツ印)」は、アンダーフィル材の粘度が高いため、試験片の成形ができず、熱伝導率の測定ができなかったことを示す。
アンダーフィル材の熱伝導率の評価を以下のようにして行った。
アンダーフィル材を175℃、1時間の条件で硬化して作製した試験片(1.1cm角、厚み1.1mm)について、厚さ方向の熱拡散率を測定した。熱拡散率の測定はレーザーフラッシュ法(装置:LFA447 nanoflash、NETZSCH社製)にて行った。パルス光照射は、パルス幅0.31(ms)、印加電圧247Vの条件で行った。測定は雰囲気温度25℃±1℃で行った。また上記試験片の密度は電子比重計(SD−200L、アルファーミラージュ株式会社製)を用いて測定した。
次いで、式(1)を用いて比熱、密度を熱拡散率に乗算することによって、熱伝導率の値を得た。
λ=α×Cp×ρ・・・式(1)
(式(1)中、λは熱伝導率(W/(m・K))、αは熱拡散率(m2/s)、Cpは比熱(J/(kg・K))、ρは密度(d:kg/m3)をそれぞれ示す。)
結果を表1及び表2に示す。
なお、表2中の「×(バツ印)」は、アンダーフィル材の粘度が高いため、試験片の成形ができず、熱伝導率の測定ができなかったことを示す。
表1に示すように、実施例1〜5のアンダーフィル材では、110℃での粘度が低く、かつ熱伝導率が高いため、優れた充填性及び熱伝導性を達成することができた。
一方、表2に示すように、比較例1、5、6、13及び14のアンダーフィル材では、熱伝導率が不十分であった。
また、表2に示すように、比較例2、9、15及び16のアンダーフィル材では、110℃での粘度が高く、高粘度のため、熱伝導率を測定できなかった。
また、表2に示すように、比較例3、4及び10〜12のアンダーフィル材では、高粘度のため、粘度の測定及び熱伝導率の測定ができなかった。
更に、表2に示すように、比較例7及び8のアンダーフィル材では、110℃での粘度が高かった。
一方、表2に示すように、比較例1、5、6、13及び14のアンダーフィル材では、熱伝導率が不十分であった。
また、表2に示すように、比較例2、9、15及び16のアンダーフィル材では、110℃での粘度が高く、高粘度のため、熱伝導率を測定できなかった。
また、表2に示すように、比較例3、4及び10〜12のアンダーフィル材では、高粘度のため、粘度の測定及び熱伝導率の測定ができなかった。
更に、表2に示すように、比較例7及び8のアンダーフィル材では、110℃での粘度が高かった。
Claims (12)
- エポキシ樹脂と、硬化剤と、充填材とを含み、
前記充填材は、アミノシランで表面処理され、かつ平均粒径が2μm〜10μmであるアルミナを含むアンダーフィル材。 - 前記アミノシランは、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを含む請求項1に記載のアンダーフィル材。
- 前記アルミナの含有率は、前記アンダーフィル材の全量に対して70質量%以上である請求項1又は請求項2に記載のアンダーフィル材。
- 前記アルミナはα線量が0.02count/cm2・h以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
- 前記硬化剤は、アミン硬化剤を含む請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
- 前記アミン硬化剤は、ジエチルトルエンジアミンを含む請求項5に記載のアンダーフィル材。
- 前記ジエチルトルエンジアミンの含有率は、前記アミン硬化剤の全量に対して50質量%以上である請求項6に記載のアンダーフィル材。
- 前記エポキシ樹脂は、グリシジルアミン型エポキシ樹脂及びグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の少なくとも一方を含む請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
- 前記グリシジルアミン型エポキシ樹脂の含有率は、前記エポキシ樹脂の全量に対して50質量%以上である請求項8に記載のアンダーフィル材。
- 前記グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の含有率は、前記エポキシ樹脂の全量に対して10質量%以上である請求項8又は請求項9に記載のアンダーフィル材。
- 支持体と、前記支持体上に配置された半導体素子と、前記半導体素子を封止している請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のアンダーフィル材の硬化物と、を備える半導体パッケージ。
- 支持体と、前記支持体上に配置される半導体素子との間の空隙を請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のアンダーフィル材で充填する工程と、前記アンダーフィル材を硬化する工程と、を有する半導体パッケージの製造方法。
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JP2017205277A JP2019077771A (ja) | 2017-10-24 | 2017-10-24 | アンダーフィル材、半導体パッケージ及び半導体パッケージの製造方法 |
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KR102544119B1 (ko) * | 2023-01-12 | 2023-06-14 | 동우 화인켐 주식회사 | 전자 디바이스 밀봉용 수지 조성물 및 이를 사용하여 제조된 전자 디바이스 |
WO2024075343A1 (ja) * | 2022-10-07 | 2024-04-11 | ナミックス株式会社 | エポキシ樹脂組成物、半導体装置、及び半導体装置の製造方法 |
-
2017
- 2017-10-24 JP JP2017205277A patent/JP2019077771A/ja active Pending
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