JP2019074315A - 蛍光検出用ピックアップおよびそれを用いた蛍光検出装置 - Google Patents

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範晃 寺原
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Abstract

【課題】迷光を円滑に除去でき、且つ、組み立て作業の簡易化と光学系の小型化が可能な蛍光検出用ピックアップおよび蛍光検出装置を提供する。【解決手段】蛍光検出用ピックアップ200は、半導体レーザ201と、半導体レーザ201からのレーザ光を試料に収束させる対物レンズ206と、レーザ光の照射により生じた蛍光を受光する蛍光検出器211と、蛍光を蛍光検出器211に収束させるコリメータレンズ204と、コリメータレンズ204と蛍光検出器211との間に配置された第1遮光体212と、第1遮光体212よりも蛍光検出器211側に配置された第2遮光体213と、を備える。第1遮光体212には、第1遮光体212の配置位置における蛍光の断面と略同じ径の開口212aが形成され、第2遮光体213には、第2遮光体213の配置位置における蛍光の断面と略同じ径の開口213aが形成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、細胞等の被検体を蛍光染色することにより調製された試料に励起光を照射して蛍光を検出する蛍光検出用ピックアップおよびそれを用いた蛍光検出装置に関する。
多数の細胞中から、病原菌に感染した細胞や所定の態様を有する細胞を検出することは、特に、臨床現場等の医療の分野において重要である。このような細胞の検出を迅速かつ簡便に行うための装置として、たとえば、特許文献1に記載の装置が紹介されている。
この装置では、蛍光標識された対象細胞を含む試料にレーザ光が照射される。そして、レーザ光により対象細胞から励起された蛍光が光検出器により検出される。この場合、励起される蛍光は微弱であるため、光検出器からの信号は迷光の影響を受けやすい。特許文献1の装置では、蛍光に共焦点を生じさせ、共焦点の位置にピンホールを配置することで、迷光が除去される。
特開2011−508200号公報
上記のようなピンホールで迷光を除去する構成では、小さな径のピンホールを迷光の共焦点の位置に正確に配置する必要がある。このため、光学系にピンホールを配置する場合に微細な位置調整が必要となり、組み立て時の作業性が顕著に低下する。また、共焦点位置にピンホールを配置するため、対物レンズから光検出器までの光路が長くなる。このため、光学系を小型化することが難しく、結果、装置全体の小型化に悪影響を及ぼす。
本発明は、蛍光以外の迷光を円滑に除去でき、且つ、組み立て作業の簡易化と光学系の小型化が可能な蛍光検出用ピックアップおよびそれを用いた蛍光検出装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、蛍光検出用ピックアップに関する。本態様に係る蛍光検出用ピックアップは、励起用の光を出射する光源と、前記光源から出射された光を試料に収束させる対物レンズと、前記光が前記試料に照射されることにより生じた蛍光を受光する蛍光検出器と、前記蛍光を前記蛍光検出器に収束させる収束レンズと、前記収束レンズと前記蛍光検出器との間の光路中に配置された第1遮光体と、前記光路中の前記第1遮光体よりも前記蛍光検出器側に配置された第2遮光体と、を備える。ここで、前記第1遮光体には、前記第1遮光体の配置位置における前記蛍光の断面と略同じ径の開口が形成され、前記第2遮光体には、前記第2遮光体の配置位置における前記蛍光の断面と略同じ径の開口が形成されている。
本態様に係る蛍光検出用ピックアップによれば、試料に励起用の光を照射することによって生じた蛍光は、第1遮光体の開口と第2遮光体の開口の両方を通過して蛍光検出器へと導かれる。一方、蛍光検出器へと向かう迷光の一部は、第1遮光体と第2遮光体の何れかによって遮光される。また、蛍光の収束光路中に第1遮光体と第2遮光体を配置する構成であるため、蛍光の共焦点の位置にピンホールを配置する場合に比べて、配置や位置調整が容易となる。さらに、蛍光の収束光路中に第1遮光体と第2遮光体を配置する構成であるため、蛍光の共焦点の位置にピンホールを配置する場合のように対物レンズと蛍光検出器までの光路が長くなることがない。よって、本態様に係る蛍光検出用ピックアップによれば、蛍光以外の迷光を円滑に除去でき、且つ、組み立て作業の簡易化と光学系の小型化が可能な蛍光検出用ピックアップを実現できる。
本発明の第2の態様は、蛍光検出装置に関する。本態様に係る蛍光検出装置は、第1の態様に係る蛍光検出ピックアップと、前記対物レンズによって収束された前記光で試料を走査する走査部と、前記蛍光検出器から出力される信号に基づいて前記試料から生じた蛍光を検出する検出処理部と、を備える。
本態様に係る蛍光検出装置によれば、蛍光以外の迷光を円滑に除去できるため、試料に励起用の光を照射することによって生じた蛍光を適正に検出できる。また、蛍光検出用ピックアップの小型化により、装置本体の小型化を図ることができる。
以上のとおり、本発明によれば、蛍光以外の迷光を円滑に除去でき、且つ、組み立て作業の簡易化と光学系の小型化が可能な蛍光検出用ピックアップおよびそれを用いた蛍光検出装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態によって何ら制限されるものではない。
図1(a)は、実施の形態に係る試料収容ディスクの構成を模式的に示す平面図である。図1(b)は、実施の形態に係る試料収容ディスクの断面の一部拡大図である。 図2は、実施の形態に係るグルーブおよびランドと、ピットの構造を模式的に示す図である。 図3(a)は、実施の形態に係る試料収容ディスクの周方向のエリア割りを模式的に示す平面図である。図3(b)は、実施の形態に係る試料収容ディスクの径方向のゾーン割りを模式的に示す平面図である。 図4は、実施の形態に係る各ゾーンのグルーブとランドを直線状に展開して示す図である。 図5(a)は、実施の形態に係る1エリアのトラック部分(グルーブ)に設定される各フィールドのフォーマットを示す図である。図5(b)は、実施の形態に係る各フィールドの角度範囲を模式的に示す図である。 図6(a)〜(f)は、実施の形態に係る各フィールドの信号フォーマットを示す図である。 図7は、実施の形態に係る、試料収容ディスクから蛍光を読み取るための構成を示す図である。 図8(a)、(b)は、それぞれ、実施の形態に係る第1遮光体および第2遮光体の構成を示す図である。図8(c)は、実施の形態に係る第1遮光体および第2遮光体の作用を示す図である。 図9は、実施の形態に係る、2つの開口によりカットされる光の範囲を模式的に示す図である。 図10(a)は、実施の形態に係る第1遮光体と第2遮光体の間に吸光体を配置した場合の吸光体の作用を示す図である。図10(b)は、実施の形態に係る第1遮光体と第2遮光体の間に吸光体とフィルタを配置した場合の吸光体およびフィルタの作用を示す図である。 図11は、実施の形態に係る信号演算回路の構成を示す図である。 図12は、実施の形態に係る蛍光検出装置の構成を示す図である。 図13(a)は、実施の形態に係るアドレス信号の取得処理を示すフローチャートである。図13(b)は、実施の形態に係る蛍光信号の切出し処理を示すフローチャートである。 図14(a)は、実施の形態に係る蛍光信号の切出し処理を示すフローチャートである。図14(b)は、実施の形態に係る切出し信号の無効化処理を示すフローチャートである。 図15は、実施の形態に係る蛍光信号の切り出し処理を説明するための図である。 図16(a)〜(c)は、それぞれ、変更例に係る蛍光検出用ピックアップの構成を示す図である。 図17(a)、(b)は、それぞれ、他の変更例に係る蛍光検出用ピックアップの構成を示す図である。 図18は、さらに他の変更例に係る蛍光検出用ピックアップの構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
1.実施の形態
<試料収容ディスク>
まず、試料収容ディスク100の構成について、図1〜6を参照して説明する。試料収容ディスク100は、たとえば、マラリア原虫に感染した赤血球を検出するために用いられる。
図1(a)は、試料収容ディスク100の外観構成を模式的に示す平面図である。図1(b)は、ディスク面に垂直で且つディスク中心を通る平面で試料収容ディスク100を切断したときの断面の一部拡大図である。
図1(a)に示すように、試料収容ディスク100は、光ディスク(CDやDVD等)と同様に円盤形状を有しており、中心に円形状の開口101aが形成されている。図1(b)に示すように、試料収容ディスク100は、試料収容部101bを構成するための第1基板101を、ベースとなる第2基板102の上面に接合した構成となっている。第1基板101および第2基板102は、何れも、樹脂材料により構成される。第2基板102は、光を透過可能な材料からなっている。
第1基板101を第2基板102に接合することにより、図1(a)に示すように9つの試料収容部101bが形成される。これら試料収容部101bは、ディスク周方向に一定間隔で並んでいる。また、試料収容部101bのディスク周方向に並ぶ2つの境界は、それぞれディスク中心から放射状に延びている。9つの試料収容部101bの角度範囲は、何れもWaである。図1(b)に示すように、試料収容部101bは、所定高さの空間となっている。平面視において、試料収容部101bは、台形の角が丸められた形状である。9つの試料収容部101bは、同じ形状であり、ディスク径方向において同じ位置に配置されている。
試料収容部101bの内周側には、上面へと続く2つの孔101cが形成されている。2つの孔101cを開放した状態で、一方の孔101cから試料が試料収容部101bに充填される。試料は、赤血球中のマラリア原虫が蛍光色素によって標識されるように調製される。試料収容部101bに試料を充填した後、2つの孔101cが図示しない蓋で閉じられる。図1(a)の構成例では、9種類の検体から調製された試料が、それぞれの試料収容部101bに充填される。
図1(b)に示すように、第2基板102の上面には、ディスク中心の周りを旋回するトラック102cが形成され、このトラック102cの上面に、半透過膜102dが形成されている。図1(b)には、試料収容部101bに収容された赤血球RCが模式的に示されている。図1(a)に示すように、トラック102cは、螺旋状に旋回する一連のグルーブ111からなっている。グルーブ111は、図1(a)においてハッチングで示されたトラック領域102aにおいて、最外周から最内周まで形成されている。第2基板102は、CDやDVDと同様の工程により射出成形により形成される。半透過膜102dは、スパッタリング工程により形成される。
半透過膜102dは、第2基板102の下面から入射されたレーザ光の一部を反射し残りのレーザ光を試料収容部101bへと導く。また、半透過膜102dは、試料収容部101b内で生じた蛍光を第2基板102へと透過させる。より多くのレーザ光を試料収容部101bへと導き、且つ、より多くの蛍光を第2基板102bへと透過させ得るように、半透過膜102dの反射率は、5〜20%程度に設定されている。
図1(a)に一点鎖線で示すように、試料収容ディスク100は、周方向に9つのエリアに区分される。各エリアは、1つの試料収容部101bを含んでいる。後述のように、各エリアの1つのトラック部分Taは、1単位の情報記録領域を構成している。トラック部分Taの試料収容部101bに重ならない部分に、種々の信号が記録されている。本実施の形態では、これらの信号がピット列によって記録される。
図2は、グルーブ111およびランド112と、ピット113の構造を模式的に示す図である。便宜上、図2には、半透過膜102dのみが示されている。なお、図2では、上側が第2基板102側となっている。
図2に示すように、トラック部分Taの試料収容部101bに重ならない部分に相当するグルーブ111にピット113が形成され、所定の信号が記録されている。記録される信号のフォーマットは、追って、図5(a)を参照して説明する。隣り合うグルーブ111の間のランド112には、信号が記録されない。また、グルーブ111とランド112は、蛇行することなく螺旋状に延びている。
ビームスポットB1は、グルーブ111に沿って走査される。ビームスポットB1は、グルーブ111の最外周側から内周に向かって走査される。ビームスポットB1がピット113に掛かると、グルーブ111からの反射光の強度が低下する。こうして変調された反射光を光検出器で受光し、その検出信号を復調することにより、ピット113で記録された各種情報が再生される。ビームスポットB1の径は、グルーブ111のトラックピッチと略同程度である。グルーブ111のトラックピッチは、0.3〜2.0μm程度である。
図3(a)は、試料収容ディスク100の周方向のエリア割りを模式的に示す平面図である。図3(b)は、試料収容ディスク100の径方向のゾーン割りを模式的に示す平面図である。
なお、図3(a)のエリアA0〜A8および図3(b)のゾーンZ0〜Znは、試料収容部101bとの関係においてトラック102cに後述の信号フォーマットを設定するために論理的に試料収容ディスク100に割り当てられたものであって、物理的な障壁等によりエリアA0〜A8とゾーンZ0〜Znが区画されているわけではない。
図3(a)に示すように、試料収容ディスク100は、40度ごとに9つのエリアA0〜A8に区分されている。各エリアに含まれるトラック部分が、図1(a)のトラック部分Taである。図1(a)に示すトラック領域102aは、アウター領域102eと、インナー領域102fと、検出領域102gに区分されている。アウター領域102eは、リードイン領域となっており、インナー領域102fは、リードアウト領域と外観識別領域となっている。
リードイン領域(アウター領域102e)のグルーブ111には、ピット列によって、試料収容ディスク100の走査に必要な各種情報が記録されている。リードアウト領域(インナー領域102f)には、ピット列によって、リードアウト領域であることを示す信号が記録されている。外観識別領域(インナー領域102f)には、グルーブ111を不連続にすることにより、試料収容ディスク100の種別等を視覚的に表示するための構造が適用されている。外観識別領域はリードアウト領域の内周側に設定されている。
検出領域102gのグルーブ111には、図5(a)に示すフォーマットで各種信号が記録されている。検出領域102gのグルーブ111のフォーマットについては、追って説明する。
図3(b)に示すように、試料収容ディスク100の検出領域102gは、径方向に複数のゾーンZ0〜Znに区分されている。試料収容ディスク100は、たとえば、75のゾーンに区分される。各ゾーンに含まれるディスク径方向のトラック数は同じである。1つのゾーンのトラック102c(グルーブ111)は、同じ角速度でビームスポットB1により走査される。また、各ゾーンの角速度は、ディスク径方向におけるゾーンの中心位置のトラック102c(グルーブ111)が、互いに同じ線速度でビームスポットB1により走査されるように設定される。
図4は、各ゾーンのグルーブ111とランド112を直線状に展開して示す図である。図4には、1周分のグルーブ111およびランド112が1つの直線で示されている。また、図4に示すグルーブ111およびランド112の長さは、物理的な長さでなく、便宜上、1周の長さが全てのグルーブ111およびランド112において同じとなるように規格化されて示されている。
図4に示すように、検出領域102gは、ディスク径方向に複数のゾーンZ0〜Znに区分されている。各ゾーンには、ディスク径方向に複数のトラック102c(グルーブ111)が含まれる。図4では、便宜上、1つのゾーン内のトラック102cに、外周側からのトラック番号T0〜Tmが示されている。1つのゾーンに含まれるトラック102cの数は、たとえば800である。
図5(a)は、1エリアのトラック部分Ta(グルーブ111)に設定される各フィールドのフォーマットを示す図である。図5(b)は、各フィールドの角度範囲を模式的に示す図である。
図5(a)に示すように、1エリアのトラック部分Ta(グルーブ111)には、フィールドF1〜F9が設定される。フィールドF2、F5、F7には、信号が記録されておらず、単調に延びるグルーブ111のみが形成されている。フィールドF5は、全長において試料収容部101bに重なっている。すなわち、フィールドF5の両端は、試料収容部101bのディスク周方向に並ぶ2つの境界に一致している。したがって、試料収容部101bに重なるトラック部分には、信号が記録されておらず、単調に延びるグルーブ111のみが形成されている。
フィールドF1、F3、F4、F6、F8、F9には、図2に示すピット113により信号が記録されている。図5(b)に示すように、同一エリア内にある全てのトラック部分Taの始端SPと終端EPは、それぞれ、ディスク径方向に揃っており、また、フィールドF5の始端と終端も、同一エリア内にある全てのトラック部分Taにおいて揃っている。フィールドF1、F3、F4、F6、F8、F9は、同一ゾーン且つ同一エリア内にある全てのトラック部分Taにおいてディスク径方向に揃っている。
図6(a)〜(f)は、各フィールドの信号フォーマットを示す図である。図6(a)〜(d)において、斜線ハッチングが付された部分はグルーブ111にピット113が形成された領域を示し、白抜きの部分はグルーブ111のみの領域を示している。また、1Tは、上記のように角速度一定でグルーブ111が走査された場合の最小ピットの時間長を示している。図6(a)〜(f)の説明において、ピット113が形成されていないグルーブ111の部分を単にスペースといい、ピット113が形成されたグルーブ111の部分を単にピットという。
図6(a)に示すように、フィールドF1、F9には、2Tのピットと2Tのスペースが10回繰り返された信号Enが記録されている。フィールドF1に記録された信号Enは、図5(a)に示す1エリアのトラック部分Taの始端を示す信号であり、フィールドF9に記録された信号Enは、図5(a)に示す1エリアのトラック部分Taの終端を示す信号である。
図6(b)に示すように、フィールドF2、F5、F7には、ピットが形成されていない。これらのフィールドは、スペースのみからなっている。
図6(c)に示すように、フィールドF4には、8Tのスペースの後に、1Tのピットと1Tのスペースが交互に4回繰り返された信号V3が記録されている。この信号V3は、試料収容部101bの開始を示す信号である。
図6(d)に示すように、フィールドF6には、4Tのピットと4Tのスペースが5回繰り返された信号Vsが記録されている。この信号Vsは、試料収容部101bの終わりを示す信号である。
図6(e)に示すように、フィールドF3は、3つのヘッダー領域HE0〜HE2からなっている。ヘッダー領域HE0は、フォーマットにより規定されていない信号を任意に記録可能なリザーブ領域である。ヘッダー領域HE1には、ヘッダー領域HE1を識別するための識別信号と、当該トラック部分Taの位置を示すアドレス信号と、アドレス信号に対する誤り検出または誤り訂正を行うための誤り訂正信号が記録される。これら信号のビット長は固定である。アドレス信号として、当該トラック部分Taのトラック番号(図4に示すT0〜Tmの何れか)と、当該トラック部分Taを含むゾーンのゾーン番号(図3(b)に示すZ0〜Znの何れか)と、当該トラック部分Taを含むエリアのエリア番号(図3(a)に示すA0〜A9の何れか)が含まれる。また、ヘッダー領域HE2には、ヘッダー領域HE1と同様の信号が記録される。
図6(f)に示すように、フィールドF8は、3つのフッター領域FT0〜FT2からなっている。フッター領域FT0は、リザーブ領域である。フッター領域FT1には、ヘッダー領域HE1と同様、識別信号と、アドレス信号と、誤り訂正信号が記録される。これら信号のビット長は固定である。アドレス信号として、当該トラック部分Taのトラック番号(図4に示すT0〜Tmの何れか)と、当該トラック部分Taを含むゾーンのゾーン番号(図3(b)に示すZ0〜Znの何れか)と、当該トラック部分Taを含むエリアのエリア番号(図3(a)に示すA0〜A9の何れか)が含まれる。フッター領域FT2には、フッター領域FT1と同様の信号が記録される。
なお、フッター領域FT1、FT2の識別信号は、ヘッダー領域HE1、HE2の識別信号と異なっている。フッター領域FT1、FT2のアドレス信号は、ヘッダー領域HE1、HE2のアドレス信号と同じである。ヘッダー領域HE0〜HE2とフッター領域FT0〜FT2には、ピットとスペースによって、1、0のデジタル信号(ビット信号)が記録されている。
フィールドF3、F8以外の各フィールドの形成されたピットとスペースは、同一ゾーン且つ同一エリア内の全てのトラック部分Taにおいてディスク径方向に揃っている。フィールドF1、F9に形成されたピットとスペースは、同一エリアの全てのゾーンに含まれるトラック部分Taにおいてディスク径方向に揃っている。フィールドF3、F8に形成されたピットとスペースは、アドレス信号の内容に応じてピットとスペースの長さが変わるため、トラック部分Ta間において、周方向の位置がずれている。
<蛍光検出装置>
図7は、試料収容ディスク100から蛍光を読み取るための構成を示す図である。
図7に示すように、蛍光検出用ピックアップ200を用いて、試料収容ディスク100の試料収容部101bから蛍光が検出される。たとえば、赤血球がマラリア原虫に感染しているかを判定するために試料収容ディスク100から蛍光が検出される。この場合、赤血球中のマラリア原虫が蛍光色素で標識されるように試料が調製される。蛍光色素は、たとえば、波長405nmの光が照射されると、波長450〜540nm程度の蛍光を生じる。こうして調製された試料が、検体ごとに、試料収容ディスク100の9つの試料収容部101bに充填される。その後、試料収容ディスク100の開口101a(図1(a)参照)が、スピンドルモータ220に軸支されたターンテーブル230にセットされる。
蛍光検出用ピックアップ200は、半導体レーザ201と、1/2波長板202と、偏光ビームスプリッタ(PBS)203と、コリメータレンズ204と、1/4波長板205と、対物レンズ206と、対物レンズアクチュエータ207と、ダイクロイックプリズム208と、アナモレンズ209と、光検出器210と、蛍光検出器211と、第1遮光体212と、第2遮光体213と、吸光体214と、を備えている。
半導体レーザ201は、波長405nm程度のレーザ光を出射する。半導体レーザ201から出射されたレーザ光は、1/2波長板202によって、PBS203に対しS偏光となるように偏光方向が調整される。これにより、レーザ光は、PBS203によって反射され、コリメータレンズ204に入射する。PBS203は、波長405nm付近の光に対してのみ偏光依存性を有し、波長450〜540nm程度の光には偏光依存性を有していない。
コリメータレンズ204は、PBS203側から入射するレーザ光を平行光に変換する。1/4波長板205は、コリメータレンズ204側から入射するレーザ光を円偏光に変換するとともに、対物レンズ206側から入射するレーザ光を、コリメータレンズ204側から入射する際の偏光方向に直交する直線偏光に変換する。これにより、試料収容ディスク100の半透過膜102dによって反射されたレーザ光は、PBS203を透過する。
対物レンズ206は、1/4波長板205側から入射するレーザ光を試料収容ディスク100の半透過膜102dに収束させる。対物レンズアクチュエータ207は、後述するサーボ回路50(図12参照)によって、試料収容ディスク100のグルーブ111に対してレーザ光が収束するように、フォーカス方向およびトラッキング方向に対物レンズ206を駆動する。
なお、レーザ光がグルーブ111に収束されると、レーザ光の80%程度がグルーブ111の半透過膜102dを透過して試料収容部101b内に進入する。このとき、試料収容部101b内に進入したレーザ光がマラリア原虫に感染している赤血球に照射されると、蛍光標識されたマラリア原虫から蛍光が生じる。こうして生じた蛍光は、半透過膜102dを透過して、対物レンズ206へと進む。このように、試料収容ディスク100からは、グルーブ111(半透過膜102d)によって反射されたレーザ光と、マラリア原虫によって生じた蛍光の両方が、対物レンズ206へ入射する。これら2つの光は、1/4波長板205、コリメータレンズ204およびPBS203を通って、ダイクロイックプリズム208に入射する。
ダイクロイックプリズム208は、波長405nm程度の光を透過し、波長450〜540nm程度の光を反射するよう構成されている。これにより、PBS203側から入射する蛍光は、ダイクロイックプリズム208によって反射され、PBS203側から入射するレーザ光は、ダイクロイックプリズム208を透過する。
アナモレンズ209は、ダイクロイックプリズム208を透過したレーザ光に非点収差を導入する。アナモレンズ209を透過したレーザ光は、光検出器210に入射する。光検出器210は、受光面上にレーザ光を受光するための4分割センサを有している。光検出器210から出力される検出信号は、後述する信号演算回路300(図11参照)によって処理される。
ダイクロイックプリズム208で反射された蛍光は、コリメータレンズ204によって収束された状態のまま、蛍光検出器211に導かれる。蛍光検出器211は、受光面上に蛍光を受光するためのセンサを有している。蛍光検出器211の検出信号は、図示しない信号増幅回路によって増幅される。
なお、試料収容ディスク100から生じる蛍光は微弱であるため、図7の光学系においては、蛍光以外の迷光を蛍光検出器211に入射させないことが好ましい。たとえば、発光源である半導体レーザ201から出射されたレーザ光が迷光となって蛍光検出器211に入射する可能性がある。特に、図7の光学系では、半導体レーザ201と蛍光検出器211とが互いに向き合うように配置されているため、半導体レーザ201から出射されたレーザ光が蛍光検出器211に入射しやすい。このため、半導体レーザ201から出射されたレーザ光が蛍光検出器211に入射しないようにするための構成を光学系に配置することが好ましい。
そこで、本実施の形態では、蛍光検出器211の手前の、蛍光の収束光路中に、第1遮光体212と、第2遮光体213と、吸光体214が配置されている。第1遮光体212、第2遮光体213および吸光体214によって、蛍光検出器211に向かう迷光が除去される。
図8(a)、(b)は、それぞれ、第1遮光体212および第2遮光体213の構成を示す図である。図8(c)は、第1遮光体212および第2遮光体213の作用を示す図である。図8(a)、(b)は、第1遮光体212および第2遮光体213を蛍光の進行方向に見たときの図である。図8(c)は、蛍光の進行方向に平行な平面によって第1遮光体212および第2遮光体213の中央位置を切断したときの断面を示す図である。便宜上、図8(c)には、蛍光FL0と迷光(レーザ光)L1〜L4が模式的に示されている。
図8(a)、(b)に示すように、第1遮光体212および第2遮光体213は、平面視光において正方形の輪郭の板状部材からなっている。第1遮光体212および第2遮光体213は、何れも、光を透過させない材料から構成される。第1遮光体212の中央位置には、直径D1の円形の開口212aが形成され、第2遮光体213の中央位置には、直径D2の円形の開口213aが形成されている。直径D2は、直径D1よりも小さい。
開口212aの直径D1は、第1遮光体212が配置される位置における蛍光FL0のビーム径と略等しく設定されている。また、開口213aの直径D2は、第2遮光体213が配置される位置における蛍光FL0のビーム径と略等しく設定されている。すなわち、試料で生じた蛍光FL0は、図7に示す対物レンズ206の有効径の範囲で取り込まれる。取り込まれた蛍光FL0は、コリメータレンズ204によって収束作用を受ける。このため、蛍光検出器211に向かう蛍光FL0は、断面が円形の収束光となる。直径D1、D2は、それぞれ、第1遮光体212および第2遮光体213が配置される位置の蛍光FLのビーム径に、調整による若干の誤差として、たとえば、0.5mm程度を加えた径であることが望ましい。
図8(c)に示すように、第1遮光体212は、蛍光FL0の光路中の、蛍光FL0の断面の直径が開口212aの直径D1と略等しくなる位置に配置される。また、第2遮光体213は、蛍光FL0の光路中の、蛍光FL0の断面の直径が開口213aの直径D2と略等しくなる位置に配置される。第1遮光体212と第2遮光体213は、ぞれぞれ、開口212a、213aの中心が蛍光FL0の光軸に一致するように配置される。すなわち、開口212a、213aと蛍光FL0の外周縁とが略整合するように、第1遮光体212および第2遮光体213が配置される。
このように第1遮光体212および第2遮光体213を配置することによって、図8(c)に示すように、ダイクロイックプリズム208により反射された蛍光FL0は、第1遮光体212の開口212aおよび第2遮光体213の開口213aを通過して蛍光検出器211へと導かれる。
一方、半導体レーザ201から出射されたレーザ光などから生じた迷光は、第1遮光体212および第2遮光体213によって遮断される。たとえば、蛍光検出器211へと向かう迷光の大部分は、迷光L1のように、第1遮光体212の開口212a以外の部分によって遮光される。迷光の一部は、第1遮光体212の開口212aを通過するが、その一部は、迷光L2のように、第2遮光体213の開口213a以外の部分によって遮光される。
ここで、図9に示すように、開口212a、213a間の光学的距離(空間長を屈折率で除した値)をLとし、蛍光の収束角(全角)をθとすると、理想的には、蛍光の収束角θに応じて、開口212a、213aの直径D1、D2と光学的距離(光路長)Lとの間に以下の関係が成立する。
θ=(D1+D2)/L
この関係式が成立する場合、蛍光の収束角θよりも大きい範囲で開口212aを通過する迷光は、第2遮光体213によって遮光される。ただし、直径D1、D2が上記関係式を満たす理想値からやや大きい場合でも、蛍光の収束角θよりも大きい範囲で開口212aを通過する迷光は、大部分が第2遮光体213によって遮光される。よって、直径D1、D2が理想値からやや大きい場合も、迷光の遮光においては許容範囲である。
しかしながら、開口212aを通過した迷光の一部は、図8(c)に示す迷光L3、L4のように、開口213aをも通り抜けて、蛍光検出器211へと向かう。このうち、迷光L3のように入射角が大きい迷光は、第1遮光体212と第2遮光体213との間隔D3を広げ、且つ、その位置の蛍光FL0の断面の径に略一致するように開口212a、212bの直径D1、D2を調整することにより遮光できる。よって、間隔D3は、なるべく広いことが好ましい。
しかしながら、迷光L4のように入射角が小さい迷光は、間隔D3を広げて開口212a、212bの直径D1、D2を調整しても、遮光できない。そこで、本実施の形態では、図7に示すように、開口212aを通過した迷光を除去するために、第1遮光体212と第2遮光体213との間に吸光体214が配置されている。なお、迷光L4のように入射角が小さい迷光が蛍光FL0の検出に大きな影響を及ぼさない場合は、吸光体214を省略してもよい。
図10(a)は、第1遮光体212と第2遮光体213の間に吸光体214を配置した場合の吸光体214の作用を示す図である。
吸光体214は、波長405nm付近の光を吸収し、蛍光FL0の波長帯である波長450〜540nm付近の光を透過する部材からなっている。吸光体214は、たとえば、色ガラスからなっている。吸光体214は、波長405nm付近の光のみならず、波長450〜540nm付近以外の波長帯の光を吸収する部材からなっていてもよい。吸光体214は、厚みが間隔D3に等しい直方体形状を有する。たとえば、吸光体214の両面に、それぞれ、第1遮光体212と第2遮光体213が接着剤等で固定される。この場合、第1遮光体212と第2遮光体213は、開口212a、213aの中心が蛍光の進行方向において一致するように、吸光体214に固定される。
図10(a)に示すように、開口212aを通過した迷光L2〜L4は、吸光体214を透過する間に吸収される。このため、たとえば迷光L4のように入射角が小さい迷光が第2遮光体213の開口213aを通過することが抑止され得る。蛍光FL0は、吸光体214によって略吸収されることなく吸光体214を透過する。よって、図10(a)の構成によれば、迷光が蛍光検出器211に入射することを、さらに確実に抑止できる。
なお、図10(b)に示すように、吸光体214の片面に、迷光を反射し、蛍光FL0を透過するフィルタ215が配置されてもよい。これにより、迷光が蛍光検出器211に入射することを、より一層確実に抑止することができる。
図10(b)の構成において、フィルタ215は、たとえば、複数の誘電体膜を積層することにより構成され得る。たとえば、吸光体214の片面に複数の誘電体膜を真空蒸着等の工程により積層することによって、フィルタ215が構成される。この場合、フィルタ215の表面に、第1遮光体212が接着剤等で固定される。
図8(b)を参照して説明したように、入射角が大きい迷光は第1遮光体212と第2遮光体213によって遮光されるため、フィルタ215は、入射角が小さい迷光のみに作用すればよい。このため、複数の誘電体膜を積層してフィルタ215を構成する場合には、小さい角度範囲において、蛍光の波長帯の光を透過し、蛍光以外の波長帯の光、たとえば、レーザ光の波長である405nm付近の光を反射するように、誘電体膜を設計すればよい。すなわち、フィルタ215は、第1遮光体212の開口212aと第2遮光体213の開口213aの両方を通過する角度範囲の迷光を反射するように構成される。これにより、フィルタ215を、容易に、且つ、より確実にフィルタ特性を発揮できるように、設計することができる。
図11は、信号演算回路300の構成を示す図である。
光検出器210は、上述のように、レーザ光を受光するための4分割センサを有している。4分割センサの左上、右上、右下、左下のセンサは、それぞれ受光したレーザ光のビームスポットに基づいて検出信号S1〜S4を出力する。信号演算回路300は、これら検出信号S1〜S4を処理して、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号および再生RF信号を生成する。フォーカスエラー信号FEとトラッキングエラー信号TEは、既存の光ディスク装置において用いられる非点収差法と1ビームプッシュプル法に従って生成される。
信号演算回路300は、加算器301〜304、307と、減算器305、306を備えている。加算器301は、検出信号S1、S3を加算した信号を減算器305に出力し、加算器302は、検出信号S2、S4を加算した信号を減算器305に出力する。加算器303は、検出信号S1、S4を加算した信号を減算器306と加算器307に出力し、加算器304は、検出信号S2、S3を加算した信号を減算器306と加算器307に出力する。
減算器305は、加算器301、302の出力信号を減算して、フォーカスエラー信号FEを出力する。減算器306は、加算器303、304の出力信号を減算して、トラッキングエラー信号TEを出力する。加算器307は、加算器303、304の出力信号を加算して、再生RF信号(SUM信号)を出力する。
ここで、対物レンズ206の焦点位置が試料収容ディスク100の半透過膜102dに位置付けられているとき、光検出器210の4分割センサ上のビームスポットは最小錯乱円となり、フォーカスエラー信号FEの値が0となる。また、対物レンズ206の焦点位置が試料収容ディスク100のトラック102c(グルーブ111)の中央位置に位置付けられているとき、光検出器210の4分割センサ上のビームスポットは、左側の2つのセンサと右側の2つのセンサに対して等しく掛かり、トラッキングエラー信号TEの値が0となる。図7に示す対物レンズアクチュエータ207は、図12に示すサーボ回路50の制御のもと、フォーカスエラー信号FEおよびトラッキングエラー信号TEが共にゼロになるように、対物レンズ206をフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動する。
図12は、蛍光検出装置1の構成を示す図である。
蛍光検出装置1は、図7に示す蛍光検出用ピックアップ200、スピンドルモータ220およびターンテーブル230の他に、信号処理回路10と、画像処理回路20と、入出力ユニット30と、コントローラ40と、サーボ回路50と、スレッドモータ240とを備えている。図11の信号演算回路300は、蛍光検出用ピックアップ200側に設けられている。
信号処理回路10は、蛍光検出用ピックアップ200から出力される蛍光信号(FL)および再生RF信号(RF)を処理する。蛍光信号は、図7の蛍光検出器211から出力され、再生RF信号は、図11の加算器307から出力される。信号処理回路10は、信号検出部11と、信号再生部12と、切出し部13と、重畳部14とを備える。
信号検出部11は、蛍光検出用ピックアップ200から入力された再生RF信号を処理して、図6(a)〜(f)に示す各種信号を検出し、検出した信号を信号再生部12、切出し部13およびコントローラ40に出力する。信号再生部12は、信号検出部11から入力されたフィールドF3、F8の信号、すなわち、ヘッダー領域HE0〜HE2およびフッター領域FT0〜FT2の信号を再生し、アドレス信号を取得する。信号再生部12は、取得したアドレス信号を重畳部14に出力する。
切出し部13は、蛍光検出用ピックアップ200から入力された蛍光信号を所定周期でサンプリングし、各サンプル値をデジタル信号に変換して重畳部14へと出力する。切出し部13は、信号検出部11によって信号V3(図5(a)参照)が検出されたことに応じて蛍光信号のサンプリングを開始し、信号検出部11によって信号Vs(図5(a)参照)が検出されたことに応じて蛍光信号のサンプリングを終了する。
上記のように、試料収容ディスク100は、ゾーンごとに異なる角速度で回転される。したがって、トラック部分Taがレーザ光で走査される時間は、ゾーンごとに異なる。このため、各ゾーンに対して同じ周期のタイミング信号で蛍光信号を切出すと、切出された信号群の数がゾーンごとに異なる。本実施形態1では、各ゾーンのトラック部分Taから同じ数の信号群が切出されるように、切出し部13におけるサンプリングのタイミング信号の周期が調整される。これにより、各ゾーンにおいて、略同じ角度間隔で蛍光信号が切出される。
重畳部14は、切出し部13によって取得された信号群に信号再生部12から入力されたアドレス信号を付加して、画像処理回路20に出力する。画像処理回路20は、入力された信号群を繋ぎ合わせて、エリアA0〜A8ごとに蛍光画像を生成する。また、画像処理回路20は、蛍光画像を画像処理して、蛍光の輝点を計数し、赤血球におけるマラリアの感染率等を算出する。これらの蛍光画像、計数値および感染率等は、随時、画像処理回路20から入出力ユニット30に出力される。
なお、後述のように、信号V3(図5(a)参照)が検出されてから信号Vs(図5(a)参照)が検出されるまでの間にアドレス信号が変化した場合は、画像処理回路20に出力された信号群がコントローラ40によって無効化される。この場合、コントローラ40は、アドレス信号が変化した信号V3〜Vsの期間が、再度、レーザ光が走査され、蛍光信号の切出しが行われるよう、サーボ回路50と信号処理回路10を制御する。
入出力ユニット30は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力手段と、モニタ、スピーカ等の出力手段を備える。入出力ユニット30を介して、蛍光検出を開始するための指示が入力される。また、蛍光画像や輝点の計数値、マラリアの感染率等が、入出力ユニット30に表示される。
コントローラ40は、CPU(Central Processing Unit)等の処理回路やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリを備え、メモリに格納されたプログラムに従って各部を制御する。
サーボ回路50は、図11の信号演算回路300で生成されたフォーカスエラー信号FEおよびトラッキングエラー信号TEに基づいて、対物レンズアクチュエータ207を制御する。また、サーボ回路50は、図3(b)に示すゾーンZ0〜Znが、各ゾーンに設定された角速度でビームスポットB1により走査されるように、スピンドルモータ220を制御する。さらに、サーボ回路50は、ビームスポットB1がトラック102cの最外周位置から最内周位置まで走査可能となるように、蛍光検出用ピックアップ200を試料収容ディスク100の径方向に送るためのスレッドモータ240を制御する。
図13(a)は、アドレス信号の取得処理を示すフローチャートである。
まず、信号再生部12は、信号検出部11からヘッダー領域HE1の信号を取得し(S11)、取得した信号中のアドレス信号に誤り訂正信号を適用して誤り訂正処理を行う(S12)。誤り訂正処理が適正であると(S13:YES)、信号再生部12は、ヘッダー領域HE2に対するアドレス信号の再生処理を行わずに、誤り訂正処理により取得されたアドレス信号を、フィールドF3(図5(a)参照)のアドレス信号として取得し(S14)、処理を終了する。一方、誤り訂正処理が適正でない場合(S13:NO)、信号再生部12は、さらにヘッダー領域HE2の信号を取得し(S15)、取得した信号中のアドレス信号に誤り訂正信号を適用して誤り訂正処理を行う(S16)。誤り訂正処理が適正であると(S17:YES)、信号再生部12は、誤り訂正処理により取得されたアドレス信号を、フィールドF3(図5(a)参照)のアドレス信号として取得し(S18)、処理を終了する。
なお、ステップS12、16では、ヘッダー領域HE1、HE2に含まれている誤り訂正信号を用いて、誤り検出処理と誤り訂正処理が行われる。アドレス信号に誤りが検出されない場合、ヘッダー領域HE1、HE2に含まれているアドレス信号は適正であると判定される。また、誤りが検出されると、誤り訂正信号を用いた演算により、アドレス信号中の誤りビットが抽出され、当該誤りビットが訂正される。なお、ステップS17の判定がNOである場合、コントローラ40は、当該トラック部分Taに対する走査を、再度、実行する。
図13(a)には、ヘッダー領域HE1、HE2に対するアドレス信号の取得処理を示したが、フッター領域FT1、FT2に対するアドレス信号の取得処理も図13(a)と同様である。すなわち、フッター領域FT1、FT2に対するアドレス信号の取得処理では、図13(a)のステップS11、S12が、それぞれ、フッター領域FT1、FT2の信号を取得する処理に置き換えられる。
このように、本実施の形態では、ヘッダー領域HE1、HE2それぞれ、アドレス信号が記録されているため、ヘッダー領域HE1からアドレス信号を適正に読み取れなかった場合も、ヘッダー領域HE2からアドレス信号を取得できる。フッター領域FT1、FT2についても同様である。よって、より円滑に、アドレス信号を取得でき、結果、蛍光信号の切出し処理を円滑に進めることができる。
図13(b)は、トラッキング制御を示すフローチャートである。
信号検出部11が信号V3(図5(a)参照)を検出すると(S21:YES)、サーボ回路50は、トラッキングサーボ信号を直前の信号値に維持し(S22)、時間Ts1が経過するのを待つ(S23)。ここで、時間Ts1は、ビームスポットB1がフィールドF5の始端を抜けるのに要する時間に設定される。フィールドF5の始端は、試料収容部101bの境界位置にあるため、この位置において、レーザ光の反射率が大きく変化し、トラッキングエラー信号が大きく乱れやすい。トラッキングエラー信号が乱れると、ビームスポットB1の走査位置が、対象トラックから隣のトラックなどに外れてしまう恐れがある。
そこで、本実施の形態では、ビームスポットB1がフィールドF5の始端を抜けるまでの間、すなわち、時間Ts1が経過するまでの間、トラッキングサーボ信号を直前の信号値に維持して(S22)、トラッキングが外れることを防いでいる。これにより、安定的に、レーザ光でトラック102cを走査することができる。
時間Ts1が経過すると(S23:YES)、サーボ回路50は、トラッキングサーボを再開する(S24)。その後、時間Ts2が経過すると(S25:YES)、サーボ回路50は、再びトラッキングサーボ信号を直前の信号値に維持し(S26)、時間Ts3が経過するのを待つ(S27)。時間Ts3が経過すると(S27:YES)、サーボ回路50は、トラッキングサーボを再開する(S28)。
ここで、時間Ts2は、ビームスポットB1がフィールドF5の終端の直前位置に到達するのに要する時間に設定される。また、時間Ts3は、ビームスポットB1がフィールドF5の終端の直前位置からフィールドF5の終端を抜けるまでに要する時間に設定される。
このように、ステップS25〜S27の処理においてフィールドF5の終端付近でトラッキングサーボ信号を維持する目的およびその効果は、ステップS22〜S23の処理においてフィールドF5の始端付近でトラッキングサーボ信号を維持する目的およびその効果と同様である。すなわち、この処理もまた、フィールドF5の終端において、レーザ光の反射率が大きく変化し、トラッキングエラー信号に大きな乱れが生じ易いことを考慮したものである。これらの処理により、トラック102cを安定的に走査でき、結果、蛍光信号の切出し処理を円滑に進めることができる。
ステップS27では、フィールドF5の終端に到達する時間Ts3が経過したことを判定しているが、フィールドF5の終端前に所定の信号をさらに記録し、この信号を検出することにより、処理をステップS28へと移行させてもよい。
図14(a)は、蛍光信号の切出し処理を示すフローチャートである。
信号検出部11が信号V3(図5(a)参照)を検出すると(S31:YES)、切出し部13は、蛍光信号の切出しを開始する(S32)。その後、信号検出部11が信号Vs(図5(a)参照)を検出すると(S33:YES)、切出し部13は、蛍光信号の切出しを終了する(S34)。
なお、図14(a)の処理では、信号V3が検出されると直ちに蛍光信号の切出しが開始されたが、図13(b)と同様、信号V3が検出されてから所定時間(たとえば時間Ts1)が経過した後に蛍光信号の切出しが開始されるように切出し部13が構成されてもよい。また、図14(a)の処理では、信号Vsが検出されたことに応じて蛍光信号の切出しが終了されたが、図13(b)と同様、フィールドF5の終端の直前位置のタイミングで蛍光信号の切出しが終了されるように切出し部13が構成されてもよい。
図14(b)は、切出し信号の無効化処理を示すフローチャートである。
コントローラ40は、1つのトラック部分Taを走査する間に、ヘッダー領域HE1、HE2から再生されたアドレス信号と、フッター領域FT1、FT2から再生されたアドレス信号をそれぞれ取得する(S41、42)。コントローラ40は、こうして取得した2つのアドレス信号が不一致であるか否かを判定する(S43)。2つのアドレス信号が不一致である場合(S43:YES)、コントローラ40は、当該トラック部分Taから切り出された蛍光信号群を無効化し(S44)、当該トラック部分Taをレーザ光で再度走査して蛍光信号を切り出す処理を実行する(S45)。2つのアドレス信号が一致する場合(S43:NO)、コントローラ40は、当該トラック部分Taから切り出された蛍光信号群を無効化することなく、処理を終了する。
ステップS41、S42で取得したアドレス信号が一致しない場合、試料収容部101bに重なるグルーブ111を走査する間に、レーザ光のビームスポットB1がグルーブ111から外れて他のグルーブに移動したと考えられる。この場合、その間に切り出した蛍光信号群は、2つのトラック部分に跨がって取得されており、1つのトラック部分から取得された1群の蛍光信号とはならない。
そこで、本実施の形態では、図14(b)の処理を実行し、試料収容部101bに重なるグルーブ111を走査する間に、レーザ光のビームスポットB1がグルーブ111から外れて他のグルーブに移動した恐れがある場合は、その間に取得された信号群は無効化され、再度、蛍光信号の切出しが行われる。これにより、1つのトラック部分Taから適正に一群の蛍光信号が取得される。
図15は、蛍光信号の切り出し処理を説明するための図である。
切出し部13は、レーザ光がフィールドF5を走査する間に、蛍光検出用ピックアップ200から出力される蛍光信号を、一定周期のタイミング信号(サンプリングクロック)に同期してサンプリングし、各タイミングにおけるサンプル値を取得する。図15の上段には、サンプリングのためのタイミング信号が示されており、図15の下段には、同じゾーンで同じエリアに含まれる一群のトラック部分Ta(トラック番号T0〜Tm)から切り出された信号群が模式的に示されている。ここでは、1つのトラック部分Taから、m個の信号群SP1〜SPkが取得される。
図15の例では、トラック番号T1のトラック部分Taがレーザ光で走査される間の、信号SP5の走査タイミングにおいて、試料中に、マラリアに感染した赤血球が存在していることが想定されている。この場合、トラック番号T1の信号SP5のサンプリング値は高く、この信号の周囲の信号のサンプル値も高くなっている。図15では、サンプル値が高いほどハッチングの濃度が高くなっている。
図12の画像処理回路20は、重畳部14から入力された信号群とアドレス信号に基づいて、同じゾーンで同じエリアに含まれる一群のトラック部分Taの信号群を、走査順およびトラック番号順に並べて1つの試料収容部101bに対する蛍光画像を生成する。画像処理回路20は、こうして生成した蛍光画像を解析して、蛍光の輝点の数、すなわち、マラリアに感染した赤血球の数を計数し、その計数値に基づき、試料に含まれる赤血球のマラリア感染率を算出する。画像処理回路20は、取得した計数値、感染率を蛍光画像とともに、入出力ユニット30に出力する。これにより、入出力ユニット30に、蛍光画像やマラリアの検出数およびマラリア感染率等が表示される。
<実施形態の効果>
本実施の形態によれば、以下の効果が奏され得る。
図8(c)に示すように、試料から生じた蛍光FL0は、第1遮光体212の開口212aと第2遮光体213の開口213aの両方を通過して蛍光検出器211へと導かれる。一方、蛍光検出器211へと向かう迷光L1〜L4の一部は、第1遮光体212と第2遮光体213の何れかによって遮光される。また、蛍光の収束光路中に第1遮光体212と第2遮光体213を配置する構成であるため、蛍光の共焦点の位置にピンホールを配置する場合に比べて、配置や位置調整が容易となる。さらに、蛍光の収束光路中に第1遮光体212と第2遮光体213を配置する構成であるため、蛍光の共焦点の位置にピンホールを配置する場合のように対物レンズ206と蛍光検出器211までの光路が長くなることがない。よって、本態様に係る蛍光検出用ピックアップ200によれば、蛍光以外の迷光を円滑に除去でき、且つ、組み立て作業の簡易化と光学系の小型化図ることができる。
また、図10(a)に示すように、第1遮光体212と第2遮光体213とともに、吸光体214が配置されているため、2つの開口212a、213aを通過するような入射角の小さい迷光であっても、吸光体214によって除去できる。
また、吸光体214により吸収される光の波長帯に、半導体レーザ201から出射されるレーザ光の波長帯(405nm付近)が含まれているため、特に問題となりやすい半導体レーザ201からのレーザ光による迷光を吸光体214によって除去できる。
また、図10(a)に示すように、吸光体214に第1遮光体212と第2遮光体213が固定されて一体化されているため、吸光体214と第1遮光体212および第2遮光体213を光学系に簡易に配置できる。また、吸光体214を介して第1遮光体212と第2遮光体213の相対位置が確定されるため、配置において第1遮光体212と第2遮光体213の両方を位置調整しなくてもよい。よって、第1遮光体212および第2遮光体213の配置作業を簡易化できる。
また、図10(a)に示すように吸光体214を挟むように第1遮光体212と第2遮光体213が配置されているため、第1遮光体212と第2遮光体213との間の隙間以外の位置に吸光体214を配置するためのスペースを確保する必要がない。よって、光学系をコンパクトに収めることができる。
なお、上記のように、第1遮光体212と第2遮光体213の間隔D3を広げるほど、より多くの迷光を第1遮光体212と第2遮光体213で除去できる。また、図10(a)に示す構成では、蛍光の進行方向における吸光体214の厚みが大きいほど吸光体214における迷光の吸収能力が高まる。よって、図10(a)のように第1遮光体212と第2遮光体213で吸光体214を挟む構成においては、第1遮光体212と第2遮光体213の間隔D3を広げて吸光体214の厚みを大きくすることにより、第1遮光体212および第2遮光体213による迷光の遮光能力と、吸光体214による迷光の遮光能力の両方を同時に高めることができ、迷光をより効率的に除去することができる。
また、図10(b)に示す構成例では、さらに、試料から生じた蛍光を透過し、蛍光の波長帯以外の波長帯の迷光を反射するフィルタ215が配置されているため、2つの開口212a、213aを通過するような入射角の小さい迷光であっても、フィルタ215によって除去できる。よって、さらに迷光が蛍光検出器211に入射することを抑止できる。
ここで、開口212a、213aの両方を通過する角度範囲の迷光を反射するようにフィルタ215を構成すれば、フィルタ215を複数の誘電体膜から形成する場合に、容易に、且つ、より確実にフィルタ特性を発揮できるように、フィルタ215を設計することができる。
<変更例>
上記実施の形態では、蛍光を収束させるコリメータレンズ204と蛍光検出器211との間の光路中に、吸光体214が1つだけ配置されたが、2つ以上の吸光体214がコリメータレンズ204と蛍光検出器211との間の光路中に配置されてもよい。たとえば、図16(a)に示すように、2つの吸光体214がコリメータレンズ204と蛍光検出器211との間の光路中に配置されてもよく、あるいは、図16(b)に示すように、3つの吸光体214がコリメータレンズ204と蛍光検出器211との間の光路中に配置されてもよい。こうすると、複数の吸光体214を合わせた厚みを大きくすることができ、2つの開口212a、213aの両方を通過する迷光をより確実に除去することができる。
図16(a)の構成では、追加される吸光体214が、第2遮光体213の蛍光検出器211側の面に接着剤等により固定され、図16(b)の構成では、さらに追加される吸光体214が、第1遮光体212のダイクロイックプリズム208側の面に接着剤等により固定される。
なお、第1遮光体212と第2遮光体213は、必ずしも吸光体214に固定されなくともよく、第1遮光体212および第2遮光体213と吸光体214とが個別に配置されてもよい。また、第1遮光体212と第2遮光体213は、必ずしも吸光体214を挟むように配置されていなくてもよく、第1遮光体212と第2遮光体213との隙間以外の位置に吸光体214が配置されてもよい。
また、第1遮光体212と第2遮光体213を一体化する場合、必ずしも吸光体214を介して第1遮光体212と第2遮光体213が一体化されなくてもよい。たとえば、別途、第1遮光体212と第2遮光体213を支持する支持部材によって、第1遮光体212と第2遮光体213が一体化されてもよく、あるいは、第1遮光体212と第2遮光体213が橋架されて一体的に形成されてもよい。
また、図10(b)の構成では、蛍光を収束させるコリメータレンズ204と蛍光検出器211との間の光路中に、フィルタ215が1つだけ配置されたが、2つ以上のフィルタ215がコリメータレンズ204と蛍光検出器211との間の光路中に配置されてもよい。たとえば、図16(b)に示すように、2つのフィルタ215がコリメータレンズ204と蛍光検出器211との間の光路中に配置されてもよい。図16(b)の構成では、吸光体214の両面にそれぞれフィルタ215が形成されている。こうすると、2つの開口212a、213aの両方を通過する迷光をより一層確実に除去することができる。
なお、フィルタ215は、必ずしも吸光体214の側面に形成されなくともよく。吸光体214とは別体であってもよい。また、フィルタ215は、必ずしも第1遮光体212と第2遮光体213の間に配置されなくともよく、第1遮光体212と第2遮光体213との隙間以外の位置にフィルタ215が配置されてもよい。さらに、吸光体214が省略されて、第1遮光体212および第2遮光体213とフィルタ215のみが配置されてもよい。
また、上記実施の形態では、開口212a、213aには何も配置されていなかったが、開口212a、213aの両方または何れか一方に、吸光体やフィルタが配置されてもよい。
たとえば、図16(a)に示すように、開口212a、213aにそれぞれ嵌まる円柱状の突部214a、214bを吸光体214の両側面に一体形成し、第1遮光体212と第2遮光体213を吸光体214に固着する際に、突部214a、214bを開口212a、213aに嵌合させてもよい。こうすると、突部214a、214bによって第1遮光体212と第2遮光体213が位置決めされるため、第1遮光体212と第2遮光体213との間の相対位置をより正確に設定できる。
また、フィルタ215が吸光体214と別体である場合は、図16(b)に示すように、開口212aにフィルタ215を嵌め込んで固定してもよい。
また、図7の光学系では、コリメータレンズ204により蛍光が収束されたが、蛍光を収束させる構成はこれに限られるものではなく、蛍光を収束させるための収束レンズが別途光学系に配置されてもよい。
たとえば、図18に示すように、コリメータレンズ204を1/2波長板202とPBS203の間に配置し、ダイクロイックプリズム208と蛍光検出器211との間に蛍光を収束させるための収束レンズ216を配置して、蛍光を収束させてもよい。この場合も、第1遮光体212と第2遮光体213は、蛍光が収束する光路中、すなわち、収束レンズ216と蛍光検出器211との間の光路中に配置される。
なお、吸光体214とフィルタ215は、必ずしも蛍光が収束する光路中に配置されなくてもよい。たとえば、図18の光学系では、ダイクロイックプリズム208と収束レンズ216との間の平行光路中に吸光体214とフィルタ215が配置されてもよい。ダイクロイックプリズム208と収束レンズ216は、励起用のレーザ光の光路と重ならない蛍光の光路中に配置されればよい。
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 … 蛍光検出装置
20 … 画像処理回路(検出処理部)
200 … 蛍光検出用ピックアップ
204 … コリメータレンズ(収束レンズ)
211 … 蛍光検出器
212 … 第1遮光体
213 … 第2遮光体
214 … 吸光体
215 … フィルタ(反射フィルタ)
216 … 収束レンズ
220 … スピンドルモータ(走査部)

Claims (12)

  1. 励起用の光を出射する光源と、
    前記光源から出射された光を試料に収束させる対物レンズと、
    前記光が前記試料に照射されることにより生じた蛍光を受光する蛍光検出器と、
    前記蛍光を前記蛍光検出器に収束させる収束レンズと、
    前記収束レンズと前記蛍光検出器との間の光路中に配置された第1遮光体と、
    前記光路中の前記第1遮光体よりも前記蛍光検出器側に配置された第2遮光体と、を備え、
    前記第1遮光体には、前記第1遮光体の配置位置における前記蛍光の断面と略同じ径の開口が形成され、
    前記第2遮光体には、前記第2遮光体の配置位置における前記蛍光の断面と略同じ径の開口が形成されている、
    ことを特徴とする蛍光検出用ピックアップ。
  2. 請求項1に記載の蛍光検出用ピックアップにおいて、
    前記2遮光体に形成された前記開口の径は、前記第1遮光体に形成された前記開口の径よりも小さい、蛍光検出用ピックアップ。
  3. 請求項1または2に記載の蛍光検出用ピックアップにおいて、
    前記励起用の光の光路と重ならない前記蛍光の光路中に、前記蛍光を透過し、前記蛍光の波長帯以外の波長帯の迷光を吸収する吸光体がさらに配置されている、蛍光検出用ピックアップ。
  4. 請求項3に記載の蛍光検出ピックアップにおいて、
    前記吸光体により吸収される光の波長帯に、前記光源から出射される光の波長帯が含まれている、蛍光検出用ピックアップ。
  5. 請求項3または4に記載の蛍光検出ピックアップにおいて、
    前記吸光体に前記第1遮光体と前記第2遮光体が固定されている、蛍光検出用ピックアップ。
  6. 請求項3ないし5の何れか一項に記載の蛍光検出ピックアップにおいて、
    前記吸光体を挟むように前記第1遮光体と前記第2遮光体が配置されている、蛍光検出用ピックアップ。
  7. 請求項3ないし6の何れか一項に記載の蛍光検出ピックアップにおいて、
    前記励起用の光の光路と重ならない前記蛍光の光路中に、前記吸光体が複数配置されている、蛍光検出用ピックアップ。
  8. 請求項1ないし7の何れか一項に記載の蛍光検出ピックアップにおいて、
    前記励起用の光の光路と重ならない前記蛍光の光路中に、前記蛍光を透過し、前記蛍光の波長帯以外の波長帯の迷光を反射する反射フィルタがさらに配置されている、蛍光検出用ピックアップ。
  9. 請求項8に記載の蛍光検出ピックアップにおいて、
    前記反射フィルタは、前記第1遮光体の前記開口と第2遮光体の前記開口の両方を通過する角度範囲の迷光を反射するように構成されている、蛍光検出用ピックアップ。
  10. 請求項8または9に記載の蛍光検出ピックアップにおいて、
    前記励起用の光の光路と重ならない前記蛍光の光路中に、前記反射フィルタが複数配置されている、蛍光検出用ピックアップ。
  11. 請求項1ないし10の何れか一項に記載の蛍光検出ピックアップにおいて、
    前記第1遮光体と前記第2遮光体が一体化されている、蛍光検出用ピックアップ。
  12. 請求項1ないし11の何れか一項に記載の蛍光検出ピックアップと、
    前記対物レンズによって収束された前記光で試料を走査する走査部と、
    前記蛍光検出器から出力される信号に基づいて前記蛍光を検出する検出処理部と、を備える蛍光検出装置。
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