JP2019073784A - 自動車用構造部材 - Google Patents

自動車用構造部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2019073784A
JP2019073784A JP2017202493A JP2017202493A JP2019073784A JP 2019073784 A JP2019073784 A JP 2019073784A JP 2017202493 A JP2017202493 A JP 2017202493A JP 2017202493 A JP2017202493 A JP 2017202493A JP 2019073784 A JP2019073784 A JP 2019073784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
structural member
bending corner
steel plate
automobile
bending
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017202493A
Other languages
English (en)
Inventor
信明 奥
Nobuaki Oku
信明 奥
恵美 福原
Emi Fukuhara
恵美 福原
卓也 平出
Takuya Hiraide
卓也 平出
義則 蝦名
Yoshinori Ebina
義則 蝦名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renault SAS
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Renault SAS
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renault SAS, Nissan Motor Co Ltd filed Critical Renault SAS
Priority to JP2017202493A priority Critical patent/JP2019073784A/ja
Publication of JP2019073784A publication Critical patent/JP2019073784A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Abstract

【課題】自動車の軽量化及び衝突安全性向上を実現し得る自動車用構造部材を提供する。【解決手段】自動車用構造部材は、平坦部と曲げ角部を有する鋼板を含む。曲げ角部は、曲げ角部における鋼板の厚み(t[mm])に対する曲げ角部における鋼板の曲率半径(R[mm])の比(R[mm]/t[mm])が3.0以下である。曲げ角部の弧の中心部におけるビッカース硬さ(HC[HV])が、平坦部におけるビッカース硬さ(HF[HV])よりも大きい。HC[HV]とHF[HV]との違いが、100[HV]以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車用構造部材に関する。
従来、自動車の軽量化及び衝突安全性向上のために適した鋼材として、複合組織(Dual Phase:DP)鋼や、DP鋼と異なる機械的特性を有する変態誘起塑性(Transformation Induced Plasticity:TRIP)鋼などが知られている。
また、自動車の軽量化及び衝突安全性向上のために適した鋼材からなる鋼板として、従来の鋼板を静的に強化して、更に動的な強度上昇量も低下させない、ひずみ速度依存性に優れたフェライト系薄鋼板が提案されている。
このフェライト系薄鋼板は、質量%で、コバルト(Co)及び/又はクロム(Cr)を固溶状態で合計で0.01%以上、4.0%以下フェライト相中に含むことを特徴とする(特許文献1参照。)。
特開2000−160296号公報
しかしながら、特許文献1においては、フェライト系薄鋼板の組成、組織などの材料特性を特定することによって、鋼板の性能向上を実現しているにすぎない。そのため、材料特性及び部材の形状を特定し、これらを組み合わせることによって、自動車用構造部材としての性能を向上させることに関しては何ら検討がなされていない。したがって、自動車の軽量化及び衝突安全性向上のために適した鋼板の性能が、自動車用構造部材において十分に発揮されておらず、自動車用構造部材の軽量化及び衝突安全性向上が依然として十分でないという解決すべき課題があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明は、自動車の軽量化及び衝突安全性向上を実現し得る自動車用構造部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。その結果、平坦部と所定形状の曲げ角部とを有する鋼板を含み、曲げ角部における硬さと平坦部における硬さとが所定の関係を有する自動車用構造部材とすることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、自動車の軽量化及び衝突安全性向上を実現し得る自動車用構造部材を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動車用構造部材の概略を示す斜視図である。 図2は、図1に示した曲げ角部の概略を示す拡大図である。
以下、本発明の一実施形態に係る自動車用構造部材について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下で引用する図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動車用構造部材の概略を示す斜視図である。また、図2は、図1に示した曲げ角部の概略を示す拡大図である。図1及び図2に示すように、本実施形態の自動車用構造部材1は、断面ハット形状の鋼板10と平板形状の鋼板20とを含み、鋼板10は、平坦部11と曲げ角部12を有する。なお、図1中の矢印Zは、曲げ角部12の曲げ軸方向を示す。また、図2中の破線Aは、曲げ角部12の弧の中心部を示す。さらに、図示しないが、断面ハット形状の鋼板と平板形状の鋼板とは、各種の溶接や接着材によって接合されている。
そして、曲げ角部12は、曲げ角部12における鋼板10の厚みt[mm]に対する曲げ角部12における鋼板の曲率半径R[mm]の比R/tが、3.0以下である。
また、曲げ角部12の弧の中心部Aにおけるビッカース硬さH[HV]が、平坦部におけるビッカース硬さH[HV]よりも大きく、かつ、H[HV]とH[HV]との違い(ΔHV[HV])が、100[HV]以上である。
上述のように、平坦部と所定形状の曲げ角部とを有する鋼板を含み、所定形状の曲げ角部における硬さと平坦部における硬さとが所定の関係を有する自動車用構造部材とした。このような自動車用構造部材は、自動車の軽量化及び衝突安全性向上を実現し得る。
曲げ角部における鋼板の厚みt[mm]に対する曲げ角部における鋼板の曲率半径R[mm]の比R/tが、3.0より大きい場合には、鋼板の曲げ角部における加工硬化量が大きくならず、十分な強度が得られない。そのため、自動車の軽量化及び衝突安全性向上を実現し得る自動車用構造部材とならない。
また、特に限定されるものではないが、成形性、自動車の軽量化、衝突安全性向上の観点から、曲げ角部における鋼板の厚みt[mm]に対する曲げ角部における鋼板の曲率半径R[mm]の比R/tが、1.0以上であることが好適であり、2.0以上であることがより好適である。一方、特に限定されるものではないが、自動車の軽量化、衝突安全性向上の観点から、曲げ角部における鋼板の厚みt[mm]に対する曲げ角部における鋼板の曲率半径R[mm]の比R/tが、2.8以下であることが好適であり、2.5以下であることがより好適である。
その中でも、曲げ角部における鋼板の厚みt[mm]に対する曲げ角部における鋼板の曲率半径R[mm]の比R/tが、2.0以上2.5以下であることが特に好適である。R/tがこの範囲内であると、曲げ角部に高いひずみが入り、加工硬化量がより大きくなり、強度がより向上する。これによって、自動車の軽量化及び衝突安全性向上をより実現し得る。
また、H[HV]とH[HV]との違い(ΔHV[HV])が、100[HV]未満である場合には、鋼板の曲げ角部における引張強度が大きくならず、十分な強度が得られない。そのため、自動車の軽量化及び衝突安全性向上を実現し得る自動車用構造部材とならない。
なお、ビッカース硬さ[HV]は、日本工業規格におけるビッカース硬さ試験−試験方法(JIS Z 2244−2009)に準拠して測定されるものである。より具体的には、試験荷重を200〜500gfとしてビッカース硬さを5点以上測定し、その平均値とした。
ここで、「鋼板」としては、所定の曲げ角部を形成することが可能であり、所定の曲げ角部における硬さと平坦部における硬さとが所定の関係を満足し得るものであれば、特に限定されるものではない。なお、鋼板の厚みは、一般的には、0.6mm以上2.3mm以下程度である。
また、「平坦部」とは、加工対象である鋼板に由来する部位をいう。そして、特に限定されるものではないが、「平坦部」は、詳しくは後述する曲げ加工やプレス成形などの成形加工がなされていない部位であると言うことも可能である。つまり、「平坦部」は、曲げ角部と比較して、ひずみ量がない又は少ない部位であると言うことも可能である。また、特に限定されるものではないが、「平坦部」は、加工対象である鋼板に由来する母材部であると言うことも可能である。さらに、「平坦部」は、詳しくは後述する熱処理がなされていない部位であることが好適であるが、熱処理がなされている部位であってもよい。
そして、特に限定されるものではないが、例えば、平坦部は、加工硬化指数(n値)が0.15以上であることが好適である。なお、「加工硬化指数(n値)」とは、日本工業規格における薄板金属材料の加工硬化指数試験方法(JIS Z 2253−2011)に準拠して測定されるものである。より具体的には、加工硬化指数(n値)は、試験力を単軸方向に適用したときの塑性ひずみ域における真応力と真ひずみとの式(1)において、真ひずみの指数として定義される。
σ=C×ε・・・(1)
(式(1)中、σは真応力[MPa]、Cは強度定数[MPa]、εは塑性ひずみによる真ひずみ、nは加工硬化指数を示す。)
平坦部における加工硬化指数(n値)が0.15以上であると、曲げ角部における加工硬化量が大きくなるため、曲げ角部の硬さがより大きくなりやすい。このような平坦部を有する自動車用構造部材は、自動車の軽量化及び衝突安全性向上をより実現しやすい。
また、特に限定されるものではないが、例えば、平坦部は、引張強度(TS)が980MPa以上であることが好適である。なお、「引張強度(TS)」は、日本工業規格における金属材料引張試験方法(JIS Z 2241−2011)に準拠して測定されるものである。より具体的には、引張強度(TS)は、試験中に試験片が耐えた最大の力に対応する応力として定義される。このような平坦部を有する自動車用構造部材は、自動車の軽量化及び衝突安全性向上をより実現しやすい。
さらに、特に限定されるものではないが、例えば、平坦部は、残留オーステナイトを5体積%以上20体積%以下含有する組織を有することが好適である。平坦部の組織が残留オーステナイトを5体積%以上20体積%以下含有するものであると、衝突などの動的変形の際に、衝突安全性向上に好適なマルテンサイトを得やすい。このような平坦部を有する自動車用構造部材は、自動車の軽量化及び衝突安全性向上をより実現しやすい。
その中でも、平坦部が、加工硬化指数(n値)が0.15以上であり、引張強度(TS)が980MPa以上であり、残留オーステナイトを5体積%以上20体積%以下含有する組織を有する鋼板であることが好適である。そのような鋼板の中でも、TRIP鋼板が特に好適である。
さらに、「曲げ角部」は、加工対象である鋼板に対して、曲げ加工やプレス成形などの成形加工をして形成された部位をいう。そのため、曲げ角部は、平坦部に隣接した位置に存在する。また、曲げ角部は、曲げ軸方向に沿って延在している。そして、特に限定されるものではないが、「曲げ角部」は、詳しくは後述する熱処理がなされていない部位であることが好適であるが、熱処理がなされている部位であってもよい。
また、「熱処理」としては、例えば、鋼板に対する塗装焼き付けに伴う熱処理を想定したものを挙げることができる。具体的には、「熱処理」としては、170℃で20分間の人工時効硬化処理を挙げることができるが、これに限定されるものではない。つまり、「熱処理」は、鋼板の性能を著しく低下させるものでなければ、特に限定されるものではない。また、「熱処理」としては、鋼板の性能を維持ないし向上させるものであることが好適であるが、これに限定されるものではない。
なお、熱処理後の所定形状の曲げ角部における硬さと平坦部における硬さとが所定の関係を有していることが好適である。また、熱処理後の所定形状の曲げ角部における硬さと熱処理後の平坦部における硬さとが所定の関係を有している場合や、熱処理前の所定形状の曲げ角部における硬さと熱処理前の平坦部における硬さとが所定の関係を有している場合が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
現時点においては、以下のような理由により、自動車用構造部材において、軽量化及び衝突安全性向上が実現し得ると考えられる。ただし、以下のような理由以外の理由によって、上述のような効果が得られていたとしても、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
上述のような自動車用構造部材においては、所定の曲げ角部が形成されて、所定の加工硬化量が確保されている。具体的には、R/tが制御されて、平坦部に対して曲げ角部のビッカース硬さが100[HV]以上上昇している。これによって、曲げ角部の曲げ軸に沿った部位の引張強度が300MPa程度上昇することとなる。曲げ角部の曲げ軸に沿った部位の強度の向上は、衝突などの動的変形の際の自動車用構造部材の反力や強度の向上に比例する。その結果、平坦部や曲げ角部の鋼板の動的変形における強度向上効果を低減させることなく、曲げ角部の鋼板の静的変形における強度向上を実現し得る。これに伴って、自動車の軽量化及び衝突安全性向上を実現し得る自動車用構造部材となる。
以下、本発明を若干の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
鋼板(厚み:1.6mm、加工硬化指数:0.18、引張強度(TS):1035MPa、降伏応力(YS):687MPa、伸び(EL):23%、鋼種:TRIP鋼)を用い、90度曲げ加工によってひずみを付与し、曲げ角部の曲率半径を3.2mmとし、R/tを2.0とし、170℃で20分間の人工時効硬化処理をして、断面ハット形状の部品(高さ:40mm、幅:60mm、長さ:240mm)を得た。同じ鋼板からなる平板形状の部品(幅:60mm、長さ:240mm)とをフランジ部位でスポット溶接して、図1に示すような、本例の自動車用構造部材を得た。
得られた自動車用構造部材において、曲げ角部及び平坦部の硬さを測定した。曲げ角部の硬さは、曲げ角部の弧の中心部の板厚方向で外側からt/4の位置において、試験荷重を200〜500gfとしてビッカース硬さを5点以上測定し、その平均値とした。平坦部の硬さは、平坦部の中心部の板厚方向で内側からt/4の位置において、試験荷重を200〜500gfとしてビッカース硬さを5点以上測定し、その平均値とした。なお、曲げ角部硬さと平坦部硬さとの違いであるΔHVを算出した。
なお、「降伏応力(YS)」は、日本工業規格における金属材料引張試験方法(JIS Z 2241−2011)に準拠して測定されるものである。より具体的には、金属材料が降伏現象を示すときに、力の増加が一切ないにもかかわらず試験中塑性変形が生じる応力として定義される。
また、「伸び(EL)」は、日本工業規格における金属材料引張試験方法(JIS Z 2241−2011)に準拠して測定されるものである。より具体的には、破断後の標点距離の永久伸びで原標点距離に対して百分率で表した破断伸びとして定義される。
(実施例2)
曲げ角部の曲率半径を4mmとし、R/tを2.5としたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の自動車用構造部材を得た。
(実施例3)
曲げ角部の曲率半径を4.5mmとし、R/tを2.8としたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の自動車用構造部材を得た。
(比較例1)
曲げ角部の曲率半径を5mmとし、R/tを3.1としたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の自動車用構造部材を得た。
(比較例2)
曲げ角部の曲率半径を1mmとし、R/tを0.6としたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返した。本例においては、自動車用構造部材を成形できなかった。
(比較例3)
鋼板(厚み:1.6mm、加工硬化指数:0.1、引張強度(TS):1034MPa、降伏応力(YS):701MPa、伸び(EL):17%、鋼種:DP鋼)を用い、90度曲げ加工によってひずみを付与し、曲げ角部の曲率半径を3.2mmとし、R/tを2.0とし、170℃で20分間の人工時効硬化処理をして、断面ハット形状の部品(高さ:40mm、幅:60mm、長さ:240mm)を得た。同じ鋼板からなる平板形状の部品(幅:60mm、長さ:240mm)とをフランジ部位でスポット溶接して、図1に示すような、本例の自動車用構造部材を得た。
(比較例4)
曲げ角部の曲率半径を4mmとし、R/tを2.5としたこと以外は、比較例3と同様の操作を繰り返して、本例の自動車用構造部材を得た。
(比較例5)
曲げ角部の曲率半径を5mmとし、R/tを3.1としたこと以外は、比較例3と同様の操作を繰り返して、本例の自動車用構造部材を得た。上記各例の仕様の一部を表1に示す。
Figure 2019073784
[性能評価]
上記各例の自動車用構造部材について、耐衝撃特性試験を行った。
(試験1)
入力方向を曲げ軸方向と平行にするために、上記各例の自動車用構造部材を図1中の矢印Zで示す曲げ軸方向が鉛直方向と平行になるようにして定盤(図示せず)上に配置し、図示しない重量500kgの錘を3mの高さから落下させて、変形量を測定した。得られた結果を、比較例1の変形量を1.0とした相対値として表1に示す。
(試験2)
上記各例の自動車用構造部材を入力方向が曲げ軸方向と垂直である衝撃3点曲げ試験に供した。衝撃3点曲げ試験は、スパン:220mm、押し子幅:30mmの矩形、変位速度:5m/sにて、80mmまで押し込んで、割れの有無を確認した。得られた結果を、表1に示す。
表1から、本発明の範囲に属する実施例1〜実施例3は、本発明外の比較例1、比較例3〜比較例5と比較すると、曲げ角部おける硬さと平坦部における硬さとの違いが100HV以上であり、さらに、耐衝撃特性試験において割れがなく、変形量比が大きいことが分かる。そのため、高強度、高反力であり、衝突安全性に優れているため、自動車の軽量化及び衝突安全性向上を実現し得ることが分かる。
これは、実施例1〜実施例3における自動車用構造部材が、平坦部とR/tが3.0以下である曲げ角部とを有する鋼板を含み、曲げ角部における硬さが、平坦部における硬さよりも大きく、その違いが100HV以上であるためと考えられる。
また、表1から、実施例1、実施例2は、実施例3と比較すると、曲げ角部おける硬さと平坦部における硬さとの違いがより大きく、耐衝撃特性試験において変形量比がより大きいことが分かる。そのため、より高強度、より高反力であり、より衝突安全性に優れているため、自動車の軽量化及び衝突安全性向上をより実現し得ることが分かる。
これは、実施例1、実施例2における自動車用構造部材のR/tが2.0以上2.5以下であるためと考えられる。
また、表1から、実施例1、実施例2及び比較例1と、比較例3〜比較例5とを比較すると、実施例1、実施例2及び比較例1の方が、曲げ角部おける硬さと平坦部における硬さとの違いがより大きいことが分かる。
これは、加工対象である鋼板に由来する平坦部の加工硬化指数が0.15以上であるためと考えられる。
そして、実施例1〜実施例3が、高強度、高反力であり、衝突安全性に優れているのは、加工対象である鋼板に由来する平坦部の引張強度が980MPa以上であるためとも考えられる。
また、実施例1〜実施例3が、高強度、高反力であり、衝突安全性に優れているのは、加工対象である鋼板が、残留オーステナイトを5体積%以上20体積%以下含有する組織を有する鋼板であるためとも考えられる。
さらに、実施例1〜実施例3が、高強度、高反力であり、衝突安全性に優れているのは、加工対象である鋼板が、TRIP鋼板であるためとも考えられる。
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形が可能である。
1 自動車用構造部材
10 鋼板(断面ハット形状)
11 平坦部
12 曲げ角部
12A 弧の中心部
20 鋼板(平板形状)

Claims (3)

  1. 平坦部と曲げ角部を有する鋼板を含む自動車用構造部材であって、
    上記曲げ角部は、該曲げ角部における上記鋼板の厚み(t[mm])に対する該曲げ角部における該鋼板の曲率半径(R[mm])の比(R[mm]/t[mm])が3.0以下であり、
    上記曲げ角部の弧の中心部におけるビッカース硬さ(H[HV])が、上記平坦部におけるビッカース硬さ(H[HV])よりも大きく、かつ、H[HV]とH[HV]との違いが、100[HV]以上である
    ことを特徴とする自動車用構造部材。
  2. 上記R[mm]/t[mm]が、2.0以上2.5以下であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用構造部材。
  3. 上記平坦部の加工硬化指数が、0.15以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用構造部材。
JP2017202493A 2017-10-19 2017-10-19 自動車用構造部材 Pending JP2019073784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017202493A JP2019073784A (ja) 2017-10-19 2017-10-19 自動車用構造部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017202493A JP2019073784A (ja) 2017-10-19 2017-10-19 自動車用構造部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019073784A true JP2019073784A (ja) 2019-05-16

Family

ID=66544988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017202493A Pending JP2019073784A (ja) 2017-10-19 2017-10-19 自動車用構造部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019073784A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114413965A (zh) * 2022-01-18 2022-04-29 三一重机有限公司 支重轮应力测试方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280609A (ja) * 2007-04-10 2008-11-20 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 衝撃吸収特性、形状凍結性及びフランジ部切断性に優れた、自動車、二輪車または鉄道車両用構造部材並びにその製造方法
JP2009138223A (ja) * 2007-12-05 2009-06-25 Honda Motor Co Ltd 高強度鋼板およびそれを用いた車両用強度部材、ならびに車両用強度部材の製造方法
JP2013049077A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 衝突性能に優れた車体用のプレス成形品およびその製造方法
KR20140083787A (ko) * 2012-12-26 2014-07-04 주식회사 포스코 용접성 및 굽힘가공성이 우수한 고강도 열연강판 및 그 제조방법

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280609A (ja) * 2007-04-10 2008-11-20 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 衝撃吸収特性、形状凍結性及びフランジ部切断性に優れた、自動車、二輪車または鉄道車両用構造部材並びにその製造方法
JP2009138223A (ja) * 2007-12-05 2009-06-25 Honda Motor Co Ltd 高強度鋼板およびそれを用いた車両用強度部材、ならびに車両用強度部材の製造方法
JP2013049077A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 衝突性能に優れた車体用のプレス成形品およびその製造方法
KR20140083787A (ko) * 2012-12-26 2014-07-04 주식회사 포스코 용접성 및 굽힘가공성이 우수한 고강도 열연강판 및 그 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114413965A (zh) * 2022-01-18 2022-04-29 三一重机有限公司 支重轮应力测试方法
CN114413965B (zh) * 2022-01-18 2023-11-17 三一重机有限公司 支重轮应力测试方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5206244B2 (ja) 冷延鋼板
JP4949124B2 (ja) 形状凍結性に優れた高強度複相ステンレス鋼板及びその製造方法
TW466276B (en) High tensile strength hot-rolled steel sheet having excellent bake hardenability, fatigue resistance and crash resistance, and method of producing the same
US10272644B2 (en) Sheet steel product, a steel component produced from such a sheet steel product, and body for a motor vehicle
EP2636759B1 (en) Method for manufacturing automobile part having different local strengths using heat-treatment hardening steel plate
JP5865516B2 (ja) 溶接性及び曲げ加工性に優れた超高強度冷延鋼板及びその製造方法
TW201207125A (en) Ultra high strength cold rolled steel sheet having excellent bendability
WO2008018624A1 (fr) Acier pour composant de train roulant d'automobile présentant d'excellentes performances en fatigue et procédé de fabrication d'un composant de train roulant d'automobile utilisant cet acier
WO2014147655A1 (ja) フェライト系ステンレス鋼板
JP2020519766A (ja) 熱間加工材料、部品、および使用
JP2019073784A (ja) 自動車用構造部材
KR102450752B1 (ko) 금속 시트 또는 스트립 형태의 3층 복합재, 이러한 복합재를 포함하는 부품, 및 이의 용도
JP2020519765A (ja) 熱間成形材料、構成部品、および使用
JP2863611B2 (ja) 車体補強用鋼管
JP4228691B2 (ja) 鋼板を用いた成形体の製造方法
JP2015196890A (ja) ホットスタンプ成形体
WO2013094183A1 (ja) プレス成形用金属板
JP5900712B2 (ja) 缶用鋼板およびその製造方法
JP2002180186A (ja) 成形性および焼入れ性に優れた熱延鋼板および冷延鋼板
JP2970361B2 (ja) 型曲げ加工時に発生するスプリングバック量の異方性の小さいオーステナイト系ステンレス鋼
JP2006249514A (ja) 高強度かつ加工性に優れたCr含有合金熱延鋼板およびその製造方法
JP5141300B2 (ja) 成形後の表面品質に優れる冷延鋼板およびその製造方法
JP2018522137A (ja) オーステナイト鋼で作られたコンポーネントを製造するための方法
JP7167648B2 (ja) 鋼板の製造方法
JP4213815B2 (ja) 窒化後の強度と低温脆性に優れたプレス後窒化処理用冷延鋼板およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210819

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220201