JP2019073741A - 2室型電解装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この電解装置には、1枚の隔膜で仕切られたアノード室とカソード室とからなる電解槽を備える2室型電解装置やアノード室とカソード室に挟まれた中間室とからなる電解槽を備える3室型電解装置がある(例えば、特許文献1及び特許文献2)
一方、特許文献2には、アノード電極が配設されたアノード室とカソード電極が配設されたカソード室との間に配置された中間室を有し、アノード仕切部が陰イオン交換膜、不織布及びプラスチック製の網から構成され、アノード電極側から中間室に向けて、網、不織布、陰イオン交換膜の順で並んでいる電解装置が開示されている。このような構成とすることで、電流値の安定化を図りながら効率的に水の電気分解を行い、中間室液のpHが7以上とならずに隔膜の損失を防止できる。
これまで開示されてきた電解装置は、アルカリ性の還元電解水を生成することはできたが、ある一定のpH(例えば、pH13)を有する還元電解水を生成することは困難であった。
さらに、還元電解水を生成するために、電解装置の消費電力が大きくなり、大量生産する場合にコストが膨大になるという問題があった。そのため、できるだけ省電力で、所望のpHの還元電解水(アルカリ水)を生成できる電解装置が望まれている。
なお、開口比率とは、電極のおもて面(うら面)の面積に対する電極貫通孔の開口部の面積の比率を意味する。
アノード電極5には、カソード電極6と接続された直流電源7が接続されている。
アノード室3は、プラスチック製であり、片面が開口された箱型である。アノード室3は、側部に形成された流入口10と、流入口10と対向した位置に形成された流出口11とを有している。流入口10には、外側に設けられたタンク12と接続されたホースが連結されている。このタンク12には、支持電解質溶液Lが貯留される。ホースの途中には、ポンプ13が設けられ、このポンプ13を可動させることで、タンク12内の支持電解質溶液Lがアノード室3に送出される。一方、流出口11には、タンク12と接続されたホースが連結されている。アノード室3に送出された支持電解質溶液Lは、この流出口11を介してタンク12に排出される。そして、タンク12に排出された支持電解質溶液Lは、再びアノード室3に送出される。
このように、支持電解質溶液Lは、タンク12とアノード室3を循環する。この支持電解質には、例えば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、硫酸リチウムが使用される。
カソード室4は、プラスチック製であり、片面が開口された箱型である。カソード室4は、側面に形成された原水流入口15と、この原水流入口15と対向した位置に形成された還元水流出口16を有している。原水流入口15及び還元水流出口16には、それぞれホースが連結されている。
カソード室4には、所定の流速で原水(水道水)が送り込まれる。送り込まれた原水は、カソード室4の内部でカソード電極6により還元され、還元水流出口16から排出される。
アノード電極5は、イオン交換膜2と接するように設けられ、直流電源7の正極と接続されている。アノード電極5は、金属製であり、このアノード電極5には、例えば、白金を使用することができる。なお、アノード電極5は、少なくとも表面が白金で構成されていればよい。
アノード電極5には、例えば、図2に示すように、矩形で、網状の電極(ラス型電極)を使用できる。このアノード電極5は網状に形成されているため、おもて面5Aとうら面5Bとを貫通する菱形のアノード電極貫通孔17が複数形成されている。
アノード電極5は、網状の電極(ラス型電極)に限定されず、アノード電極貫通孔17が複数形成されているものであればよい。例えば、アノード電極貫通孔17が、円形状や多角状に形成されていてもよい。
カソード電極6は、イオン交換膜2と接するように設けられ、直流電源7の負極と接続されている。カソード電極6は金属製であり、カソード電極6には、例えば、白金やステンレスを使用することができる。
このカソード電極6は、例えば、図3に示すように、矩形の板状で、カソード電極6のおもて面6Aとうら面6Bを貫通する円形状のカソード電極貫通孔18が複数形成された円形ポーラス型の電極を使用できる。このカソード電極貫通孔18は、パンチングによって、形成されている。また、カソード電極6の中央には、スタットネジ19が設けられている。
カソード電極貫通孔18は、カソード電極6の横方向X及び縦方向Yに向けて、規則的に配列されるように形成されている。カソード電極貫通孔18の個数やサイズ(直径)は、適宜決定することができ、カソード電極貫通孔18の個数やサイズ、カソード電極貫通孔18同士の距離を変更することで、開口比率を調整できる。
ここで、開口比率とは、カソード電極6のおもて面6A(うら面6B)の面積に占めるカソード電極貫通孔18の開口部の面積の比率を意味する。
なお、カソード電極貫通孔18の形状は円形に限定されず、多角形、楕円形の形状でもよい。
一方、図3(b)に示したカソード電極6では、カソード電極貫通孔18が縦方向Yに15個(又は14個)、横方向Xに12個(又は11個)形成されている。図3(b)に示したカソード電極6のカソード電極貫通孔18は、横方向X及び縦方向Yにおいて、千鳥格子状に形成されている。
図3(a)のカソード電極6のカソード電極貫通孔18の個数は、図3(b)に示したカソード電極6のカソード電極貫通孔18の個数よりも多く、図3(a)のカソード電極6の開口比率は、図3(b)に示したカソード電極6の開口比率よりも小さい。
なお、図3(a)及び(b)に示した電極は、アノード電極5としても使用できる。
イオン交換膜2は、アノード室3の開口された面とカソード室4の開口された面の間に設けられ、アノード室3とカソード室4とを仕切るように設けられている。
このイオン交換膜2には、例えば、CMF(AGCエンジニアリング株式会社製)やナフィオン117(デュポン社製)の陽イオン交換膜を使用できる。耐摩耗性の観点から、イオン交換膜2の膜厚は、400μm以上であることが好ましい。
本実施形態の2室型電解装置1は、アノード室3側は支持電解質溶液Lを循環させる構成とし、カソード室4側は水道水を循環させず、通水させる構成としている。つまり、アノード室3側は、「循環型」、カソード室4側は、「通水型」の構成をとる。
一方、カソード室4には、原水流入口15から水道水を所定の流速で流し、還元水流出口16から排出された水道水を還元電解水として取り出し、pHを測定した。
また、直流電源7の電流は、30Aに設定し、一定の電流下における電圧を測定し、還元電解水を生成するための消費電力を算出した。
なお、カソード室4への水道水を通水させる流速は、0.10L/分から4.0L/分とした。
一方、比較例1から比較例9では、アノード電極5に、PT1、PT2、PT3、SUS1の何れかを使用し、カソード電極6に、PT1、PT2、PT3、SUS1の何れかを使用した。比較例の条件では、アノード電極貫通孔17の開口率が、カソード電極貫通孔18の開口率以下となるように、アノード電極5とカソード電極6とを組み合わせた。
本実施形態に係る2室型電解装置1を用いて、実施例1から実施例5の条件で還元電解水を生成した場合、pH12.6からpH13.1のアルカリ性の還元電解水が得られた。
一方、比較例1から比較例9の条件で還元電解水を生成した場合、pH10.1からpH11.8のアルカリ還元電解水が生成された。
これらの結果から、アノード電極貫通孔17の開口率が、カソード電極貫通孔18の開口率よりも大きくなるようにアノード電極5及びカソード電極6を組み合わせることで、pH12.6〜pH13.1の還元電解水が生成することができることがわかった。
また、アノード電極貫通孔17とカソード電極貫通孔18の開口率の差が大きいほど、pH13に近い還元電解水が生成される傾向があると考えられる。
実施例1から実施例5の条件で還元電解水を生成した場合、消費される電力は200V以下(196.8Vから180.0V)であることがわかった。
一方、比較例1から比較例9の条件で還元電解水を生成した場合、消費される電力は、300V以上(303.0Vから459.0V)であることがわかった。中でも、アノード電極5及びカソード電極6に同じ種類かつ同じ開口率を有する電極を用いた場合(比較例1から比較例4)、他の比較例のものよりも電圧が高くなり、消費電力が高くなることがわかった。
例えば、本実施形態では、カソード室4側に水道水を通水させ、還元水流出口16から排出された水を還元電解水として得ていたが、カソード室4側で水を循環させ、還元電解水を生成することもできる。
また、本実施形態では、表面が白金又はステンレスから構成される電極について示したが、これら以外の金属製電極を使用することもできる。
2 イオン交換膜(陽イオン交換膜)
3 アノード室
4 カソード室
5 アノード電極
5A おもて面
5B うら面
6 カソード電極
6A おもて面
6B うら面
7 直流電源
10 流入口
11 流出口
12 タンク
13 ポンプ
15 原水流入口
16 還元水流出口
17 アノード電極貫通孔
18 カソード電極貫通孔
19 スタッドネジ
L 支持電解質溶液
X 横方向
Y 縦方向
Claims (2)
- アノード室と分室されているカソード室を有する2室型電解装置であって、
前記アノード室に設けられ、少なくとも表面が白金で構成され、かつ複数のアノード電極貫通孔を有するアノード電極と、
前記カソード室に設けられ、複数のカソード電極貫通孔を有するカソード電極と、
前記アノード電極と前記カソード電極との間に配置された陽イオン交換膜と、を備え、
前記アノード電極貫通孔の開口比率が、前記カソード電極貫通孔の開口比率よりも大きく、
前記アノード室に支持電解質を含んだ水を循環させる、
ことを特徴とする2室型電解装置。 - 前記カソード室に水を通水させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の2室型電解装置。
Priority Applications (1)
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JP2017198409A JP6755588B2 (ja) | 2017-10-12 | 2017-10-12 | 2室型電解装置 |
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JP2022158208A (ja) * | 2021-04-01 | 2022-10-17 | 株式会社日本トリム | 電解槽 |
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2017
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