JP2019073665A - 接着剤及びその使用 - Google Patents

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Abstract

【課題】外的刺激なしで簡便で迅速にアニオン性水溶性物質を接着可能な接着剤を提供する。また、前記接着剤を用いて三次元的に形成された細胞構造体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】接着剤は、カチオン性水溶性ポリマーで表面が被覆されたナノ粒子を含む。細胞構造体は、細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルと、前記接着剤と、を含む。細胞構造体の製造方法は、アルギン酸ハイドロゲルに細胞を包埋する細胞包埋工程と、複数の前記細胞が包埋された前記アルギン酸ハイドロゲルを前記接着剤を用いて接着する接着工程と、を備える方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、接着剤及びその使用に関する。具体的には、本発明は、接着剤、前記接着剤を含む細胞構造体及び前記接着剤を用いた細胞構造体の製造方法に関する。
アルギン酸ハイドロゲルは、アルギン酸をカルシウムイオンやバリウムイオン等の二価のイオン存在下でゲル化させて得られ、細胞を固定化して培養するマイクロカプセル固定化培養に用いられている。
また、特許文献1には、細胞とアルギン酸ハイドロゲルとを用いて、血管組織を作製する方法が開示されている。
再公表WO2014/030418号公報
アルギン酸ハイドロゲルは水系溶媒中において、水和するため、アルギン酸ハイドロゲル同士の接着状態を保つことが困難であった。
この問題を解決するために、光や熱等の外部刺激によってアルギン酸ハイドロゲルに修飾を施すことで、アルギン酸ハイドロゲル同士を接着する方法が挙げられる。しかしながら、この方法は、外部刺激に弱い生体分子や細胞を包埋したアルギン酸ハイドロゲルには適応できない。
また、アルギン酸ハイドロゲルは水系溶媒中において負に帯電している。そのため、キトサン等の正電荷を持つポリマーをアルギン酸ハイドロゲルの表面に吸着させて、アルギン酸ハイドロゲル同士を接着する方法も考えられる。しかしながら、この方法では、キトサン等の正電荷を持つポリマーがアルギン酸ハイドロゲルに包埋された細胞への毒性を示すため好ましくない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、外的刺激なしで簡便で迅速にアニオン性水溶性物質を接着可能な接着剤を提供する。また、前記接着剤を用いて三次元的に形成された細胞構造体及びその製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
本発明の第1態様に係る接着剤は、カチオン性水溶性ポリマーで表面が被覆されたナノ粒子を含む。
前記カチオン性水溶性ポリマーがポリエチレンイミン又はその塩であってもよい。
上記第1態様に係る接着剤は、アルギン酸ハイドロゲル又は細胞組織の接着に用いられてもよい。
上記第1態様に係る接着剤において、前記アルギン酸ハイドロゲルの内部に細胞外マトリックス及び細胞からなる群より選択される少なくとも1種を含んでもよい。
本発明の第2態様に係る細胞構造体は、細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルと、上記第1態様に係る接着剤と、を含む。
本発明の第3態様に係る細胞構造体の製造方法は、アルギン酸ハイドロゲルに細胞を包埋する細胞包埋工程と、複数の前記細胞が包埋された前記アルギン酸ハイドロゲルを上記第1態様に係る接着剤を用いて接着する接着工程と、を備える方法である。
上記態様の接着剤によれば、外的刺激なしで簡便で迅速にアニオン性水溶性物質を接着することができる。上記態様の細胞構造体によれば、三次元的に細胞を培養することができる。上記態様の細胞構造体の製造方法によれば、三次元的に形成された細胞構造体を簡便に得られる。
本実施形態の接着剤に含まれるカチオン性水溶性ポリマーで表面が被覆されたナノ粒子の一例を示す概略図である。 本実施形態の細胞構造体の一例を示す概略図である。 製造例1におけるカチオン性ナノ粒子(CNP)の走査型電子顕微鏡像である。なお、スケールバーは50nmである。 製造例1におけるCNPの粒径分布を示すグラフである。 試験例1における引っ張り試験に用いた装置の概略図である。なお、スケールバーは1mmである。 試験例1における引っ張り張試験の結果を示すグラフである。左のグラフは、1枚の板状アルギン酸ハイドロゲルの引っ張り試験の結果である。右のグラフは、CNPを用いて接着された2枚の板状アルギン酸ハイドロゲルの引っ張り試験の結果である。 試験例2における細胞生存試験の結果を示す画像である。上の画像はCNP溶液を含むHeLa細胞の結果を示す画像である。下の画像は、ポリエチレンイミン溶液を含むHeLa細胞の結果を示す画像である。なお、スケールバーはそれぞれ200μmである。 試験例2における各条件での細胞生存率を示すグラフである。 試験例3におけるCNPで接着したバンドル形状の蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルを示す画像である。なお、スケールバーはそれぞれ200μmである。 試験例3におけるCNPで接着したバンドル形状の蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルの断面を示す模式図及び画像である。右側の画像は、左側の画像の拡大像である。左側の画像のスケールバーはそれぞれ200μmである。右側の画像のスケールバーはそれぞれ100μmである。 試験例4におけるCNPで接着したバンドル形状の細胞を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルの断面を示す画像である。スケールバーはそれぞれ100μmである。 試験例5における3Dプリンターを示す概略図である。 試験例5における細胞構造体の製造工程を示す概略図である。 試験例5における各条件で培養された細胞構造体の経時変化を示す画像である。スケールバーは250μmである。
≪接着剤≫
本発明の一実施形態に係る接着剤は、カチオン性水溶性ポリマーで表面が被覆されたナノ粒子を含む。
本実施形態の接着剤によれば、外的刺激なしで簡便で迅速にアニオン性水溶性物質を接着することができる。
本実施形態の接着剤は、カチオン性水溶性ポリマーで表面が被覆されたナノ粒子(以下、「CNP」と称する場合がある)を含み、このCNPとアニオン性水溶性物質との間に静電的相互作用が生じることで接着することができる。
<カチオン性水溶性ポリマーで表面が被覆されたナノ粒子(CNP)>
図1は、本実施形態の接着剤に含まれるカチオン性水溶性ポリマーで表面が被覆されたナノ粒子(CNP)の一例を示す概略構成図である。
図1に示すCNP(10)は、表面を被覆するカチオン性水溶性ポリマー1と、コア2とからなる。
CNP(10)の平均粒子径は、1nm以上100nm以下であることが好ましく、5nm以上70nm以下であることがより好ましく、20nm以上50nm以下であることがさらに好ましい。平均粒子径が上記範囲であることにより、特にマイクロオーダーのアニオン性水溶性物質をより効果的に接着させることができる。また、可視光を通すことができ、接着剤の存在部位を透明にすることができる。
また、CNP(10)の表面の電荷は、例えば10mV以上50mV以下程度であればよい。
カチオン性水溶性ポリマー1としては、カチオン性官能基を有するポリマーであればよい。カチオン性官能基としては、例えば、第1級〜第4級アミノ基、グアニジン基等が挙げられ、これらに限定されない。また、カチオン性水溶性ポリマー1は、上記カチオン性官能基を有するモノマー(カチオン性モノマー)を重合させて得られる重合体である。カチオン性モノマーとしては、例えば、ビニルアミン、アリルアミン、エチレンイミン、3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−(メタ)アクリレート、アミノスチレン、2−(N,N−ジメチルアミノエチル)−(メタ)アクリルアミド、2−(N,N−ジメチルアミノエチル)−(メタ)アクリレート、及びそれらの塩、並びに、ハロゲン化ジアリルジアルキルアンモニウム等が挙げられる。これらカチオン性モノマーは、1種単独用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、カチオン性水溶性ポリマー1は、上記カチオン性モノマーと、他のモノマーとを共重合させてもよい。他のモノマーとしては、親水性モノマーであってもよく、配合割合によっては、疎水性モノマーであってもよい。
親水性モノマーとしては、水系溶媒中で中性のものであればよく、例えば、ジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリコール側鎖を有するアクリル酸やメタクリル酸等が挙げられる。これらを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
疎水性モノマーとしては、例えば、以下の(i)〜(v)に示すものが挙げられる。これらを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(i)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類;
(ii)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸グリシジル等のメタクリル酸エステル類;
(iii)スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族オレフィン;
(iv)酢酸ビニル等のビニルエステル;
(v)アクリロニトリル、メタアクリロニトリロ等のビニルニトリル。
中でも、カチオン性水溶性ポリマー1としては、エチレンイミンを重合させて得られるポリエチレンイミン又はその塩であることが好ましい。ポリエチレンイミンは、エチレンイミンを公知の方法で開環重合して得られる重合体である。また、ポリエチレンイミンの塩は、ポリエチレンイミン中のアミノ基の一部又は全部が酸で中和されたものである。中和に使用する酸としては、無機酸であってもよく、有機酸であってもよい。無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等が挙げられる。有機酸としては、例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸等が挙げられる。
コア2を構成する材料としては、疎水性ポリマーであることが好ましい。疎水性ポリマーであることにより、後述に示す製造方法により球状のCNPを含むエマルションを簡便に製造することができる。疎水性ポリマーは、疎水性モノマーを重合させて得られる重合体である。疎水性モノマーとしては、25℃での水への溶解度が10g/dl以下のものであればよく、具体的には、上記の他のモノマーにおいて例示されたものと同様のものが挙げられる。
また、疎水性ポリマーは、上記疎水性モノマーに架橋性モノマーを併用して得られる重合体であってもよい。
架橋性モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラアリルエタン等が挙げられる。これらを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、疎水性ポリマーとしては、スチレンを重合させて得られるポリスチレンであることが好ましい。
[CNPの製造方法]
本実施形態の接着剤に含まれるCNPは、上記カチオン性モノマーと上記疎水性モノマーとを水溶媒中でラジカル重合開始剤の存在下において乳化重合させることで得られる。
乳化重合において、上記疎水性モノマーの質量に対するカチオン性モノマーの配合量は、0.5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上15質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上5質量%以下であることがさらに好ましい。カチオン性モノマーの配合量が上記下限値以上であることにより、より安定して水系溶媒に分散したCNPを得ることができる。一方、カチオン性モノマーの配合量が上記上限値以下であることにより、適度に正の電荷を帯びたCNPが得られる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、以下の(i)〜(v)に示すものが挙げられる。これらを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(i)2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル等の油溶性アゾ化合物;
(ii)2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)若しくはその塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリン酸)若しくはそのアルカリ金属塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]若しくはその塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエトル)プロピオンアミド]等の水溶性アゾ化合物;
(iii)ベンゾイルオキシパーオキサイド、ジターシャリイブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;
(iv)過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物;
(v):上記(iv)と還元性物質(亜硫酸ナトリウム、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノ安息香酸等)とを組み合わせたレドックス開始剤。
中でも、ラジカル重合開始剤としては、上記(ii)に示すものであることが好ましく、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2
−イミダゾリン−2−イル)プロパン]若しくはその塩酸塩、又は、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエトル)プロピオンアミド]であることが好ましい。
乳化重合において、上記疎水性モノマーの質量に対するラジカル重合開始剤の配合量は、例えば0.001質量%以上2質量%以下とすることができる。
また、乳化重合において用いられる水系溶媒としては、水を主成分とするものであればよく、例えば、蒸留水、イオン交換水、水道水、工業用水等が挙げられる。
また、乳化重合としては、ソープフリー乳化重合と呼ばれる低分子の乳化剤を使用しない方法であることが好ましい。この方法では、カチオン性水溶性ポリマーと、疎水性ポリマーとの親水性及び疎水性のバランスをとることにより、ポリマーが水系溶媒中で微粒子を形成するため、簡便にCNPを得られる。
乳化重合において、重合系全体の質量に対するカチオン性水溶性ポリマー及び疎水性ポリマーの合計配合量は、通常、1質量%以上70質量%以下であり、10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。
また、CNPを製造する系としては、例えばバッチ式重合系、連続チューブ式重合系、半連続重合系等の方法が挙げられる。バッチ式重合系の場合、原料を仕込む手順としては以下の(i)〜(iii)に示すもの等が挙げられ、これらに限定されない。
(i)カチオン性モノマー、疎水性モノマー及びラジカル重合開始剤を一括して反応槽に仕込んで重合を行う方法;
(ii)カチオン性モノマー、疎水性モノマー及びラジカル重合開始剤をそれぞれ個別に滴下しつつ重合する方法;
(iii)疎水性モノマー及びラジカル重合開始剤の混合物を(カチオン性モノマー)を含む水中に滴下しつつ重合する方法。
重合温度と時間は、モノマーの重合性、並びに、開始剤の分解温度及び半減期等により選択される。重合温度は、通常30℃以上130℃以下とすることができ、50℃以上100℃であることが好ましい。重合時間は、通常1時間以上10時間以下とすることができる。
<その他構成成分>
本実施形態の接着剤は、粉末状であってもよく、液体状であってもよい。また、本実施形態の接着剤は、CNP以外に、CNPのカチオン性を損なわない程度に、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、安定剤、増粘剤、防腐剤等が挙げられる。
本実施形態の接着剤が液体状である場合、例えば、水系溶媒を含んでいてもよい。水系溶媒としては、特別な限定はなく、例えば、水、生理食塩水、緩衝効果のある生理食塩水等が挙げられる。前記緩衝効果のある生理食塩水としては、例えば、リン酸緩衝生理食塩水[Phosphate buffered saline;PBS]、トリス緩衝生理食塩水[Tris Buffered Saline;TBS]、HEPES緩衝生理食塩水等が挙げられる。
また、水系溶媒以外に、水溶性の有機溶剤を含んでいていもよい。水溶性の有機溶剤としては、例えば、低級アルコール、アセトン、ジオキサン、エチレングリコール等が挙げられる。前記低級アルコールとしては、炭素数1以上3以下の1価のアルコールであればよく、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等が挙げられる。
<接着剤の製造方法>
本実施形態の接着剤は、上記CNPと、必要に応じて、その他成分とを混合することで得られる。
<用途>
本実施形態の接着剤は、アニオン性水溶性物質の接着に好適に用いられる。
前記アニオン性水溶性物質としては、例えば、ヘパリン、ヒアルロン酸、デキストラン硫酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリリン酸、硫酸化多糖類、カードラン、ポリアルギン酸(アルギン酸ハイドロゲル)、及び、これらのアルカリ金属塩等が挙げられる。その他のアニオン性水溶性物質としては、例えば、核酸、細胞、並びに、水系溶媒中で負に帯電するペプチド及びタンパク質等も挙げられる。
中でも、本実施形態の接着剤の接着対象となるアニオン性水溶性物質としては、ポリアルギン酸(アルギン酸ハイドロゲル)であることが好ましい。アルギン酸ハイドロゲルは、生体適合性を有し、これまで細胞のマイクロカプセル化等に適用されてきた。また、アルギン酸ハイドロゲルは、粒子状、シート状(板状)、チューブ状(繊維状)等、形状を自由に成形することができる。そのため、本実施形態の接着剤は、細胞を包埋したアルギン酸ハイドロゲルを接着し、所望の形状の三次元構造体を構築するために用いることができる。
なお、「アルギン酸ハイドロゲル」とは、アルギン酸と二価の金属イオン(カルシウムイオンやバリウムイオン等)とが塩を形成して得られる不溶性ゲルを意味する。また、本実施形態の接着剤の接着対象となるアルギン酸ハイドロゲルは、それ単体であってもよく、その内部に後述に示す細胞外マトリックス、細胞等のその他成分を含むものであってもよい。
また、本実施形態の接着剤は、後述の実施例に示すとおり、細胞毒性を示さない。そのため、細胞組織同士を直接接着するために使用することも可能である。なお、ここでいう、「細胞組織」とは、細胞及び細胞外マトリックスの集合体を意味する。
また、本実施形態の接着剤に含まれるCNPは、その平均粒子径がナノオーダーであることから、例えば、マイクロロボット、マイクロデバイス、人工筋肉(ソフトアクチュエータ)等を構成する各種部品を接着させるために好適に用いられる。
≪細胞構造体≫
本発明の一実施形態に係る細胞構造体は、細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルと、上記接着剤と、を含む。
本実施形態の細胞構造体は、三次元的に形成されているため、細胞を三次元的に培養することができ、各種組織様構造体又は器官様構造体を得ることができる。
一般に、「組織」とは、1種類の幹細胞が分化していく一定の系譜に基づいたパターンで集合した構造の単位を示し、全体として一つの役割を有するものである。本実施形態の細胞構造体は、例えば、上皮組織、結合組織、筋組織、神経組織等を再現することができる。
また、本明細書において、「器官」とは、2種類以上の組織から構成されたものを示し、全体として一つの機能を担うものである。本実施形態の細胞構造体は、例えば、胃、腸、肝臓、腎臓等を再現することができる。
図2は、本実施形態の細胞構造体の一例を示す概略図である。図2に示す細胞構造体100は、第1の細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲル20aと、第2の細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲル20bとが接着剤10を介して接着している。また、第1の細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲル20a及び第2の細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲル20bは、細胞3とアルギン酸ハイドロゲル4とを含む。
図2において、本実施形態の細胞構造体として、2つの細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルが接着したものを例示したが、これに限定されない。すなわち、例えば、細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルが3つ以上接着したものであってもよい。
また、図2において、細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルの形状はシート状(板状)であるものを例示したが、これに限定されない。すなわち、例えば、細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルの形状はチューブ状(繊維状)、粒子状等であってもよい。また、同じ形状のものを接着させたものであってもよく、2種以上の異なる形状のものを接着させたものであってもよい。
<細胞>
本実施形態の細胞構造体に含まれる細胞としては、特別な限定はなく、例えば、生殖細胞(精子、卵子等)、生体を構成する体細胞、幹細胞、前駆細胞、生体から分離されたがん細胞、生体から分離され不死化能を獲得して体外で安定して維持される細胞(細胞株)、生体から分離され人為的に遺伝子改変された細胞、生体から分離され人為的に核が交換された細胞等が挙げられ、これらに限定されない。また、これら細胞の細胞塊(スフェロイド)を用いてもよい。また、生体の正常組織又はがん組織から分離された組織片を、そのまま用いてもよい。
生体を構成する体細胞としては、例えば、皮膚、腎臓、脾臓、副腎、肝臓、肺、卵巣、膵臓、子宮、胃、結腸、小腸、大腸、膀胱、前立腺、精巣、胸腺、筋肉、結合組織、骨、軟骨、血管組織、血液、心臓、眼、脳、神経組織等の任意の組織から採取される細胞等が挙げられ、これらに限定されない。体細胞として、より具体的には、例えば、線維芽細胞、骨髄細胞、免疫細胞(例えば、Bリンパ球、Tリンパ球、好中球、マクロファージ、単球、等)、赤血球、血小板、骨細胞、骨髄細胞、周皮細胞、樹状細胞、表皮角化細胞(ケラチノサイト)、脂肪細胞、間葉細胞、上皮細胞、表皮細胞、内皮細胞、血管内皮細胞、リンパ管内皮細胞、肝細胞、膵島細胞(例えば、α細胞、β細胞、δ細胞、ε細胞、PP細胞等)、軟骨細胞、卵丘細胞、グリア細胞、神経細胞(ニューロン)、オリゴデンドロサイト、マイクログリア、星状膠細胞、心筋細胞、食道細胞、筋肉細胞(例えば、平滑筋細胞、骨格筋細胞等)、メラニン細胞、単核細胞等が挙げられ、これらに限定されない。
幹細胞とは、自己を複製する能力と他の複数系統の細胞に分化する能力を兼ね備えた細胞である。幹細胞としては、例えば、胚性幹細胞(ES細胞)、胚性腫瘍細胞、胚性生殖幹細胞、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、神経幹細胞、造血幹細胞、間葉系幹細胞、肝幹細胞、膵幹細胞、筋幹細胞、生殖幹細胞、腸幹細胞、がん幹細胞、毛包幹細胞等が挙げられ、これらに限定されない。
前駆細胞とは、前記幹細胞から特定の体細胞又は生殖細胞に分化する途中の段階にある細胞である。
がん細胞とは、体細胞から派生して無限の増殖能を獲得した細胞であり、周囲の組織に浸潤し、又は転移を起こす悪性新生物である。がん細胞の由来となる癌としては、例えば、乳癌(例えば、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌等)、前立腺癌(例えば、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌等)、膵癌(例えば、膵管癌等)、胃癌(例えば、乳頭腺癌、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌等)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫等)、結腸癌(例えば、消化管間質腫瘍等)、直腸癌(例えば、消化管間質腫瘍等)、大腸癌(例えば、家族性大腸癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、消化管間質腫瘍等)、小腸癌(例えば、非ホジキンリンパ腫、消化管間質腫瘍等)、食道癌、十二指腸癌、舌癌、咽頭癌(例えば、上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌等)、頭頚部癌、唾液腺癌、脳腫瘍(例えば、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫等)、神経鞘腫、肝臓癌(例えば、原発性肝癌、肝外胆管癌等)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌、腎盂と尿管の移行上皮癌等)、胆嚢癌、膵臓癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、卵巣癌(例、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍等)、膀胱癌、尿道癌、皮膚癌(例えば、眼内(眼)黒色腫、メルケル細胞癌等)、血管腫、悪性リンパ腫(例えば、細網肉腫、リンパ肉腫、ホジキン病等)、メラノーマ(悪性黒色腫)、甲状腺癌(例えば、甲状腺髄様癌等)、副甲状腺癌、鼻腔癌、副鼻腔癌、骨腫瘍(例えば、骨肉腫、ユーイング腫瘍、子宮肉腫、軟部組織肉腫等)、転移性髄芽腫、血管線維腫、隆起性皮膚線維肉腫、網膜肉腫、陰茎癌、精巣腫瘍、小児固形癌(例えば、ウィルムス腫瘍、小児腎腫瘍等)、カポジ肉腫、AIDSに起因するカポジ肉腫、上顎洞腫瘍、線維性組織球腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、慢性骨髄増殖性疾患、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病等)等が挙げられ、これらに限定されない。
細胞株とは、生体外での人為的な操作により無限の増殖能を獲得した細胞である。細胞株としては、例えば、HCT116、Huh7、HEK293(ヒト胎児腎細胞)、HeLa(ヒト子宮頸がん細胞株)、HepG2(ヒト肝がん細胞株)、UT7/TPO(ヒト白血病細胞株)、CHO(チャイニーズハムスター卵巣細胞株)、MDCK、MDBK、BHK、C−33A、HT−29、AE−1、3D9、Ns0/1、Jurkat、NIH3T3、PC12、S2、Sf9、Sf21、High Five、Vero等が挙げられ、これらに限定されない。
細胞の由来となる動物としては、脊椎動物であってもよく、無脊椎動物であってもよい。脊椎動物としては、特別な限定はなく、例えば、哺乳動物、両類、爬虫類、両生類、魚類等が挙げられる。無脊椎動物としては、特別な限定はなく、例えば、昆虫、甲殻類、軟体動物、原生動物等が挙げられる。
中でも、細胞の由来となる動物としては、脊椎動物であることが好ましく、哺乳動物であることがより好ましい。哺乳動物として具体的には、例えば、ヒト、サル、イヌ、ネコ、ウサギ、ブタ、ウシ、マウス、ラット等が挙げられ、これらに限定されない。中でも、哺乳動物としては、ヒトであることが好ましい。
本実施形態の細胞構造体に含まれる細胞の種類は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
<その他成分>
本実施形態の細胞構造体は、細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲル及び上記接着剤の他に、さらに、その他の成分を含んでいてもよい。
その他の成分としては、例えば、培地、生理活性物質、細胞外マトリックス等が挙げられる。
培地としては、細胞の生存増殖に必要な成分(無機塩、炭水化物、ホルモン、必須アミノ酸、非必須アミノ酸、ビタミン)等を含む基礎培養液であればよく、細胞の種類により適宜選択することができる。培地として具体的には、例えば、ダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium;DMEM)、Minimum Essential Medium(MEM)、RPMI−1640、Basal Medium Eagle(BME)、Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium:Nutrient Mixture F−12(DMEM/F−12)、Glasgow Minimum Essential Medium(Glasgow MEM)等が挙げられ、これらに限定されない。
生理活性物質としては、例えば、細胞増殖因子、分化誘導因子、細胞接着因子等が挙げられ、これらに限定されない。例えば、本実施形態の細胞構造体に含まれる細胞が幹細胞又は前駆細胞等である場合、分化誘導因子を含むことにより、該幹細胞又は該前駆細胞を分化誘導し、所望の組織を再現した細胞構造体を構築させることができる。
細胞外マトリックスとしては、例えば、コラーゲン(I型、II型、III型、V型、XI型等)、マウスEHS腫瘍抽出物(IV型コラーゲン、ラミニン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン等を含む)より再構成された基底膜成分(商品名:マトリゲル)、グリコサミノグリカン、ヒアルロン酸、プロテオグリカン、ゼラチン等が挙げられ、これらに限定されない。
≪細胞構造体の製造方法≫
本発明の一実施形態に係る細胞構造体の製造方法は、細胞包埋工程と、接着工程と、を備える方法である。
本実施形態の細胞構造体の製造方法の各工程について、以下に詳細を説明する。
[細胞包埋工程]
細胞包埋工程は、アルギン酸ハイドロゲルに細胞を包埋する工程である。
アルギン酸ハイドロゲルに細胞を包埋する方法としては、例えば、アルギン酸又はその塩の溶液と、二価の金属塩を含む溶液と、細胞の懸濁液とを混合すればよい。
アルギン酸又はその塩の溶液中のアルギン酸又はその塩の濃度としては、例えば0.5質量%以上3質量%以下とすることができ、例えば1質量%以上2質量%以下とすることができる。
二価の金属塩としては、特別な限定はなく、例えば、塩化バリウム、フッ化バリウム、臭化バリウム、水酸化バリウム、炭酸バリウム、リン酸バリウム等のバリウム塩;塩化カルシウム、フッ化カルシウム、臭化カルシウム、過酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム等のカルシウム塩;塩化マグネシウム、フッ化マグネシウム、臭化マグネシウム、過酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウム等のマグネシウム塩等が挙げられ、これらに限定されない。
二価の金属塩を溶解する溶媒としては、例えば、水等が挙げられる。
二価の金属塩を含む溶液中の二価の金属塩の濃度としては、例えば50mM以上200mM以下とすることができ、例えば75mM以上150mM以下とすることができる。
また、細胞の懸濁液は、水系溶媒又は培地に懸濁させたものであればよい。水系溶媒及び培地としては、上記接着剤及び上記細胞構造体において例示されたものと同様のものが挙げられる。細胞の懸濁液は、さらに、細胞外マトリックス及び生理活性物質等を含んでいてもよい。細胞外マトリックス及び生理活性物質としては、上記細胞構造体において例示されたものと同様のものが挙げられる。
また、用いられる細胞の種類は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、細胞包埋工程で得られる細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルの形状は、特別な限定なく、例えば、シート状(板状)、チューブ状(繊維状)、粒子状等が挙げられる。
また、例えば、チューブ状(繊維状)の細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルを製造する場合には、後述の実施例に示すように、参考文献1(H. Onoe et al., “Metre-long cell-laden microfibres exhibit tissue morphologies and functions”, Nature Materials, Vol.12, p584-590, 2013.)に記載の方法を用いて、行うことができる。
また、例えば、複雑な三次元構造の細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルを製造する場合には、後述の実施例に示すように、3Dプリンターを用いて、所望の構造となるようにプリントすることができる。
[接着工程]
接着工程は、複数の細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルを上記接着剤を用いて接着する工程である。
接着される細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルの個数は2つであってもよく、3つ以上であってもよい。また、接着される細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルは、同じ形状のものを接着させてもよく、2種以上の異なる形状のものを接着させてもよい。
接着される細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルの接着させたい面に上記接着剤を塗布する。次いで、細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲル同士を重ね合せて、室温で10分以上2時間以下程度静置することで、簡便に接着させることができる。
接着剤を塗布する方法としては、例えば、マイクロピペット等を用いて細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルの接着させたい面に、接着剤を滴下する方法等が挙げられる。又は、例えば、接着剤を含む溶液に、細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルを浸漬させる方法等が挙げられる。
本実施形態の細胞構造体の製造方法において、上記細胞包埋工程及び上記接着工程に加えて、その他の工程を備えていてもよい。その他の工程としては、洗浄工程及び除去工程等が挙げられる。洗浄工程は、上記細胞包埋工程の後であって、上記接着工程の前、又は、上記細胞包埋工程及び上記接着工程の後に行えばよい。また、除去工程は、上記細胞包埋工程及び上記接着工程の後に行えばよい。
[洗浄工程]
洗浄工程は、上記細胞包埋工程において得られた細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルを洗浄するために行ってもよい。又は、上記接着工程において得られた細胞構造体を洗浄するために行ってもよい。
洗浄工程では、水系溶媒又は培地を用いて、細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲル又は細胞構造体を1回以上(例えば2回以上3回以下程度)洗浄することができる。洗浄工程で用いられる水系溶媒又は培地としては、上記接着剤及び上記細胞構造体において例示されたものと同様のものが挙げられる。
[除去工程]
除去工程は、細胞構造体に含まれるアルギン酸ハイドロゲルを除去するための工程である。これにより、細胞同士が接着剤を介して直接接着された細胞構造体を得ることができる。
除去工程では、上記接着工程において得られた細胞構造体にアルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤を含む溶液を添加する。添加する方法としては、例えば、細胞構造体にアルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤を含む溶液を滴下する方法等が挙げられる。又は、例えば、細胞構造体をアルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤を含む溶液に浸漬する方法等が挙げられる。
アルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤としては、アルギン酸と塩を形成していた二価の金属イオンが取り除く、又はアルギン酸自体を分解するものであればよい。アルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤として具体的には、例えば、キレート剤、酵素等が挙げられ、これらに限定されない。
キレート剤としては、例えば、クエン酸、エチレンジアミン(Ethylenediamine)、エチレンジアミン四酢酸(Ethylene Diamine Tetraacetic Acid;EDTA)、ニトリロ三酢酸(Nitrilo Triacetic Acid;NTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(Diethylene Triamine Pentaacetic Acid;DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸(Hydroxyethyl Ethylene Diamine Triacetic Acid;HEDTA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(Glycol Ether Diamine Tetraacetic Acid;GEDTA、EGTA)、トリエチレンテトラミン−N,N,N’,N’ ’,N’ ’ ’,N’ ’ ’−六酢酸(Triethylene Tetramine Hexaacetic Acid;TTHA)、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(Hydroxyethyl Imino Diacetic Acid;HIDA)、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)グリシン(Dihydroxyethyl Glycine;DHEG)等が挙げられる。これらを1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
酵素としては、例えば、アルギン酸リアーゼ等が挙げられる。
また、前記クエン酸は、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム等のクエン酸塩の形であってもよい。
例えば、アルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤がクエン酸である場合、アルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤を含む溶液中のクエン酸の濃度としては、例えば0.1mM以上100mM以下とすることができる。
例えば、アルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤がEDTAである場合、アルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤を含む溶液中のEDTAの濃度としては、例えば0.5mM以上100mM以下とすることができる。
例えば、アルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤がアルギン酸リアーゼである場合、アルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤を含む溶液中のアルギン酸リアーゼの濃度としては、例えば0.04mg/mL以上400mg/mL以下とすることができる。
また、アルギン酸ハイドロゲルの可溶化剤を含む溶液は、比重を大きくするために、例えば、オリゴ糖、増粘多糖類等を含んでいてもよい。
オリゴ糖としては、例えば、スクロース、ラクトース、マルトース等の二糖類;フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖等が挙げられる。
増粘多糖類としては、例えば、ペクチン、グアーガム、キサンタンガム、カラギナン等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[製造例1]接着剤の製造
加熱、冷却及び撹拌可能な反応器に、窒素雰囲気下で、水160g、ポリエチレンイミン(MERCK社製、分子量:60万〜100万、50v/w%水溶液)300μL、及び、スチレン8.5gを仕込み撹拌した。次いで、重合開始剤として、ペルオキソ二硫酸アンモニウム(関東化学社製)を25μg添加し、窒素雰囲気下、70℃の条件で2時間撹拌しながら重合反応を行った。重合に伴い、重合系は次第に白濁し乳化状態となった。重合終了後、均一なエマルションとして、ポリエチレンイミンが表面を被覆し、中心部がポリスチレンからなるカチオン性ナノ粒子(以下、「CNP」と略記する場合がある)が得られた。得られたCNPの走査型電子顕微鏡(SEM)像を図3Aに示す。なお、スケールバーは50nmである。図3Aから、CNPは球状であることが確かめられた。
また、CNPの表面電位をゼータ電位測定計(Malvern社製、ZetasizernanoZSP)を用いて測定した。その結果、CNPの表面電位は、35.7mVであった。
さらに、CNPの粒子径を粒子径分布測定装置(Malvern社製、ZetasizernanoZSP)を用いて測定した結果を図3Bに示す。図3Bから、CNPの平均粒子径は、20nm程度であった。
[試験例1]引っ張り試験
1.板状アルギン酸ハイドロゲルの準備
3.0質量%のアルギン酸ナトリウム水溶液と、0.2質量%の炭酸カルシウム水溶液と、該炭酸カルシウムに対して2倍mol量のグルコノラクトンとを混合して、板状のアルギン酸ハイドロゲル(縦20mm×横5mm×厚さ1mm)を2枚作製した。そのうち1枚については、切断し、製造例1で得られたCNPを塗布して接着させた。
2.引っ張り試験
図4Aに示すように、「1.」で得られた1枚のアルギン酸ハイドロゲル(single plate)及びCNPで接着したアルギン酸ハイドロゲル(connected plate)の上下をそれぞれアンカー及びクランプで挟み込み、引っ張り試験機(Instron TE200N)を用いて、引っ張り試験を行った。それぞれの引っ張り挙動を図4Bに示す。図4Bにおいて、左のグラフは、アルギン酸ハイドロゲル(single plate)の引っ張り挙動を示し、右のグラフはCNPで接着したアルギン酸ハイドロゲル(connected plate)の引っ張り挙動を示す。
図4Bから、CNPで接着したアルギン酸ハイドロゲルは、1枚のアルギン酸ハイドロゲルと同等の引っ張り挙動を示すことが確かめられた。
[試験例2]細胞毒性確認試験
1.HeLa細胞の準備
予め、6ウェルプレートに4.0×10cells/ウェルとなるようにHeLa細胞を播種した。
2.細胞毒性確認試験
次いで、10mg/mLのCNPを含む培地、又は、対照として10mg/mLのポリエチレンイミン(PEI)を含む培地に交換し、37℃で1分間培養した。1分後、Calcein−AM(生細胞を染色)及びEthmdium homodimer(死細胞を染色)を用いて細胞を染色し、細胞生存率を算出した。細胞の染色像を図5A(上:CNP含有培地、下:PEI含有培地)に示す。なお、スケールバーは200μmである。また、各細胞生存率を図5Bに示す。なお、図5Bにおいて、「None」とはCNP及びPEIを添加せずただの培地中にて培養した細胞を示す。
図5A及び図5Bから、PEI含有培地で培養した細胞では、死細胞が多く、細胞生存率が19.2%であった。これに対し、CNP含有培地で培養した細胞では、ほとんど生細胞であり、細胞生存率は97.5%であった。
以上のことから、CNPは細胞毒性を示さないことが確かめられた。
[試験例3]繊維状アルギン酸ハイドロゲルのバンドル化及びスライス化
1.蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルの作製
参考文献1(H. Onoe et al., “Metre-long cell-laden microfibres exhibit tissue morphologies and functions”, Nature Materials, Vol.12, p584-590, 2013.)に記載の方法を用いて、蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルを調製した。なお、蛍光物質としては、以下のものをそれぞれ包埋した。
赤色:FluoSpheres、carboxylate−modified 0.2μm、red(励起波長:580nm、蛍光波長:605nm)
緑色:FluoSpheres、carboxylate−modified 0.2μm、yellow−green(励起波長:505nm、蛍光波長:515nm)
青色:FluoSpheres、carboxylate−modified 0.2μm、blue Fluorescent(励起波長:365nm、蛍光波長:415nm)
2.蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルのバンドル化
次いで、「1.」で得られた蛍光物質を包埋した各繊維状アルギン酸ハイドロゲルにCNPを塗布し、接着してバンドル化した。バンドル化した蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルの蛍光顕微鏡(オリンパス社製、IX71)で撮影した画像を図6Aに示す。図6Aにおいて、左上は各色の蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルをバンドル化したものである。左下は、青色蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルをバンドル化したものである。右上は、緑色蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルをバンドル化したものである。右下は、赤色蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルをバンドル化したものである。なお、スケールバーは200μmである。
3.バンドル化した蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルのスライス化
さらに、バンドル化した蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルをアルギン酸ハイドロゲルからなる支持材の中に包埋した。次いで、支持材とともにバンドルをミクロトーム用ブレードを2つ重ねたものを用いて、スライスした。スライスの厚みは200μm程度であった。得られたスライスについて、蛍光顕微鏡(オリンパス社製、IX71)で撮影した画像を図6Bに示す。図6Bにおいて、「シェルなし」とは、蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルを示す。また、「シェルあり」とは、蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルの周囲をさらに蛍光物質を包埋していないアルギン酸ハイドロゲルで覆い、層分離構造を有するものを示す。なお、右側の画像は左側の画像をそれぞれ拡大したものである。また、左側の画像のスケールバーは200μmである。右側の画像のスケールバーはそれぞれ100μmである。
図6Aから、赤色蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルを、CNPを用いることで接着し、バンドル化できることが確かめられた。
また、図6Bから、得られたバンドル化した蛍光物質を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルを容易にスライス化できることが確かめられた。
[試験例4]細胞を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルのバンドル化及びスライス化
1.細胞を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルの作製
上記参考文献1に記載の方法を用いて、細胞を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルを調製した。なお、細胞としては、6.0×10cellscells/mLのヒト皮膚線維芽細胞の懸濁液を用いた。また、細胞は予めCalcein−AM(生細胞を染色)、Ethmdium homodimer(死細胞を染色)及びHoechst(核を染色)を用いて染色しておいた。
2.細胞を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルのバンドル化及びスライス化
次いで、「1.」で得られた細胞を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルにCNPを塗布し、接着してバンドル化した。次いで、バンドル化した細胞を包埋した繊維状アルギン酸ハイドロゲルをアルギン酸ハイドロゲルからなる支持材の中に包埋した。次いで、支持材とともにバンドルをミクロトーム用ブレードを2つ重ねたものを用いて、スライスした。スライスの厚みは200μm程度であった。得られたスライスについて、蛍光顕微鏡(オリンパス社製、IX71)で撮影した画像を図7に示す。なお、スケールバーはそれぞれ100μmである。
図7から、スライス後においても細胞の生存が確認された。
[試験例5]3Dプリンターを用いた細胞構造体の製造
1.3Dプリンターを用いた細胞包埋繊維状アルギン酸ハイドロゲルの三次元構造体の作製
図8Aに記載の3Dプリンター(本発明者ら作製)を用いて、細胞包埋繊維状アルギン酸ハイドロゲルの三次元構造体を作製した。具体的な製造工程は図8Bに示すとおりである。まず、3Dプリンターを用いて、6.0×10cells/mLのヒト皮膚線維芽細胞及びECM含有溶液と、2質量%アルギン酸ナトリウム溶液と、10mM塩化カルシウム溶液とを、図8Bに記載の三次元構造となるように、プリントした。次いで、培地で2〜3回洗浄した。次いで、培地を除去して、37℃、5%CO環境下で30分間インキュベートした。
2.CNPによる接着
次いで、製造例1で得られたCNPを含む溶液に細胞包埋繊維状アルギン酸ハイドロゲルの三次元構造体を30秒間浸漬した。
3.アルギン酸ハイドロゲルの除去
次いで、クエン酸溶液に細胞包埋繊維状アルギン酸ハイドロゲルの三次元構造体を3分間浸漬して、アルギン酸ハイドロゲルを除去した。これにより、アルギン酸ハイドロゲルが除去され、細胞及びECMを含有する三次元的に形成された細胞構造体を得ることができた。
4.細胞構造体の培養
また、「2.」で得られたCNPで接着された細胞包埋繊維状アルギン酸ハイドロゲルの三次元構造体を、培地を含む10cmディッシュに入れて、振盪撹拌機(NISSIN社製、NA−301)を用いて、37℃、5%CO環境下で5日間インキュベートした。また、対照として、CNPで接着された細胞包埋繊維状アルギン酸ハイドロゲルの三次元構造体を、培地を含む10cmディッシュに入れて、37℃、5%CO環境下で5日間静置培養した。それぞれの細胞構造体の経時変化を図8Cに示す。
図8Cから、静置培養では、細胞が経時的に凝集し、死細胞が増加する傾向が見られた。一方、振盪撹拌培養では、経時的に、三次元構造を保持しながら細胞が均一に増殖し、死細胞はほとんど見られなかった。
以上のことから、CNPを用いることで、三次元的に形成された細胞構造体を容易に得られることが確かめられた。
本実施形態の接着剤によれば、外的刺激なしで簡便で迅速にアニオン性水溶性物質を接着することができる。本実施形態の細胞構造体によれば、三次元的に細胞を培養することができる。本実施形態の細胞構造体の製造方法によれば、三次元的に形成された細胞構造体を簡便に得られる。
1…カチオン性水溶性ポリマー、2…コア、3…細胞、4…アルギン酸ハイドロゲル、10…カチオン性ナノ粒子、20a…第1の細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲル、20b…第2の細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲル、100…細胞構造体

Claims (6)

  1. カチオン性水溶性ポリマーで表面が被覆されたナノ粒子を含む接着剤。
  2. 前記カチオン性水溶性ポリマーがポリエチレンイミン又はその塩である請求項1に記載の接着剤。
  3. アルギン酸ハイドロゲル又は細胞組織の接着に用いられる請求項1又は2に記載の接着剤。
  4. 前記アルギン酸ハイドロゲルの内部に細胞外マトリックス及び細胞からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項3に記載の接着剤。
  5. 細胞が包埋されたアルギン酸ハイドロゲルと、
    請求項3又は4に記載の接着剤と、
    を含む細胞構造体。
  6. アルギン酸ハイドロゲルに細胞を包埋する細胞包埋工程と、
    複数の前記細胞が包埋された前記アルギン酸ハイドロゲルを請求項3又は4に記載の接着剤を用いて接着する接着工程と、
    を備える細胞構造体の製造方法。
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