JP2019071855A - エミッタおよび点滴灌漑用チューブ - Google Patents

エミッタおよび点滴灌漑用チューブ Download PDF

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Abstract

【課題】サイフォン現象の発生を抑制できるとともに、チューブ内の灌漑用液体の圧力が低くても適切に灌漑用液体を吐出することができるエミッタを提供する。【解決手段】エミッタは、互いに表裏の関係にある第1面および第2面を有する。エミッタは、第1面に配置され、灌漑用液体を取り入れるための取水部と、第2面に配置され、灌漑用液体を吐出するための吐出部と、取水部および吐出部を繋ぎ、灌漑用液体を流通させるための流路と、流路の途中に配置され、吐出部側から取水部側への流体の逆流を抑制するための逆流抑制部と、を有する。逆流抑制部は、弁座と、チューブ内に陰圧が生じたときに弁座からさらに離れるダイヤフラム部と、一端がダイヤフラム部に固定された弁体と、を含み、ダイヤフラム部が弁座から離れる方向に移動するとき、弁座と弁体との隙間が狭くなる。【選択図】図5

Description

本発明は、エミッタおよび当該エミッタを有する点滴灌漑用チューブに関する。
植物の栽培方法の一つとして点滴灌漑法が知られている。点滴灌漑法とは、植物が植えられている土壌上または土壌中に点滴灌漑用チューブを配置し、点滴灌漑用チューブから土壌へ、水や液体肥料などの灌漑用液体を滴下する方法である。近年、点滴灌漑法は、灌漑用液体の消費量を最小限にすることが可能であるため、特に注目されている。
点滴灌漑用チューブは、通常、灌漑用液体が吐出される複数の貫通孔が形成されたチューブと、各貫通孔から灌漑用液体を吐出するための複数のエミッタ(「ドリッパ」とも言われる)を有する(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のエミッタは、灌漑用液体を取り入れるための取水口を有する第1の部材と、灌漑用液体を排出するための排出口を有する第2の部材と、第1の部材および第2の部材の間に配置された膜部材とを有する。エミッタは、第1の部材、膜部材および第2の部材をこの順で重ね合わせることにより構成される。エミッタは、チューブの内壁面に接合される。特許文献1に記載のエミッタでは、灌漑用液体の圧力により膜部材が変形し、取水口が開くことによって、灌漑用液体が、当該エミッタ内に流入し、取水口と排出口との間の減圧流路を流れ、排出口から排出される。
特開2010−046094号公報
一般に、チューブ内への送液を停止した後も、チューブ内の灌漑用液体は、ある程度の時間継続してチューブ外に吐出される。点滴灌漑用チューブが高低差のある場所に配置されている場合、送液停止後、灌漑用液体は、高い位置から低い位置に流れ込む。そのため、高い位置におけるエミッタからの灌漑用液体の吐出量と比較して、低い位置におけるエミッタからの灌漑用液体の吐出量がより多くなる。したがって、高い位置におけるチューブ内が陰圧になりやすく、高い位置に配置されているエミッタの流路に、チューブ外から細かい土を含んだ空気や水などの流体が流れ込むことがある。このようなチューブ内の陰圧に起因する流体の逆流現象(以下、「サイフォン現象」ともいう)が生じると、エミッタ内が汚染されたり、目詰まりが生じたりすることがある。
一方で、特許文献1に記載のエミッタでは、送液の停止後、チューブ内の灌漑用液体の圧力が所定値未満となった場合、上記取水口が、上記膜部材によって閉塞される。このため、上記のようなサイフォン現象が生じ難い。しかしながら、特許文献1に記載のエミッタでは、チューブ内の圧力が低すぎる場合にも、上記取水口が上記膜部材により閉塞されるため、灌漑用液体を適切に吐出できないという問題がある。
本発明の目的は、サイフォン現象の発生を抑制できるとともに、チューブ内の灌漑用液体の圧力が低くても適切に灌漑用液体を吐出することができるエミッタおよび点滴灌漑用チューブを提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明に係るエミッタは、互いに表裏の関係にある第1面および第2面を有し、灌漑用液体を流通させるチューブの内壁面、かつ前記チューブの内外を連通する吐出口に対応する位置に接合されたとき、前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記吐出口から定量的に前記チューブ外に吐出するためのエミッタであって、前記第1面に配置され、前記灌漑用液体を取り入れるための取水部と、前記第2面に配置され、前記灌漑用液体を吐出するための吐出部と、前記取水部および前記吐出部を繋ぎ、前記灌漑用液体を流通させるための流路と、前記流路の途中に配置され、前記吐出部側から前記取水部側への流体の逆流を抑制するための逆流抑制部と、を有し、前記逆流抑制部は、弁座と、可撓性を有すると共に、前記第1面に前記弁座とは離間して配置され、前記チューブ内に陰圧が生じたときに前記弁座からさらに離れるダイヤフラム部と、前記弁座との間に隙間を有して配置され、かつ一端が前記ダイヤフラム部に固定された弁体と、を含み、前記ダイヤフラム部が前記弁座から離れる方向に移動するとき、前記弁座と前記弁体との隙間が狭くなる。
また、上記の課題を解決するため、本発明に係る点滴灌漑用チューブは、灌漑用液体を吐出するための吐出口を有するチューブと、前記チューブの内壁面の前記吐出口に対応する位置に接合されている、本発明に係るエミッタと、を有する。
本発明に係るエミッタおよび点滴灌漑用チューブによれば、サイフォン現象の発生を抑制できるとともに、チューブ内の灌漑用液体の圧力が低くても適切に灌漑用液体を吐出することができる。
図1A、Bは、一実施の形態に係る点滴灌漑用チューブの構成を示す図である。 図2A、Bは、一実施の形態に係るエミッタの構成を示す図である。 図3A〜Cは、エミッタ本体の構成を示す図である。 図4A、Bは、第1のダイヤフラム部の構成を示す図であり、図4C、Dは、第2のダイヤフラム部の構成を示す図である。 図5A〜Cは、一実施の形態に係るエミッタの逆流抑制部の動作について説明するための概略断面図である。 図6A〜Cは、一実施の形態に係るエミッタの流量調整部の動作について説明するための概略断面図である。 図7は、変形例に係るエミッタの第2のダイヤフラム部の構成を示す図である。
以下、点滴灌漑用チューブについて、具体的な実施の形態に基づき、詳しく説明する。ただし、点滴灌漑用チューブは、当該実施の形態に限定されない。
[点滴灌漑用チューブの構成]
図1A、Bは、一実施の形態に係る点滴灌漑用チューブ100の構成を示す図である。図1Aは、本実施の形態に係る点滴灌漑用チューブ100の軸に沿う方向の断面図であり、図1Bは、点滴灌漑用チューブ100の軸に垂直な方向の断面図である。点滴灌漑用チューブ100は、灌漑用液体を吐出するための吐出口112を有するチューブ110と、チューブ110の内壁面の吐出口112と対応する位置に接合されたエミッタ120と、を有する。
チューブ110は、灌漑用液体を流すための管である。チューブ110は、通常、樹脂製であり、チューブ110の材料は、例えば、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンなどのポリエチレンである。チューブ110の径方向の大きさおよびチューブ110の形状は、チューブ110の内部にエミッタ120を配置可能であればよい。
チューブ110の管壁には、チューブ110の軸方向において所定の間隔(例えば、200mm〜500mm)で灌漑用液体を吐出するための複数の吐出口112が形成されている。吐出口112の開口部の直径は、灌漑用液体を所望の流量で吐出可能であればよく、例えば、1.5mmである。チューブ110の内壁面の吐出口112に対応する位置には、エミッタ120がそれぞれ接合されている。
図2A、Bは、本実施の形態に係るエミッタ120の構成を示す図である。図2Aは、エミッタ120の平面図であり、図2Bは、図2AのA−A線における断面図である。なお、1のダイヤフラム部170および第2のダイヤフラム部180のハッチングは省略する。
エミッタ120は、互いに表裏の関係にある第1面1201および第2面1202を有する。本実施の形態では、第1面1201が、灌漑用液体側に配置される面、第2面1202がチューブ110と接して配置される面とする。
エミッタ120の大きさおよび形状は、所期の機能を発現可能な範囲において適宜に決めることができる。たとえば、エミッタ120の平面視形状は、四隅がR面取りされた略矩形状であり、エミッタ120の長辺方向の長さは、35mmであり、エミッタ120の短辺方向の長さは8mmであり、エミッタ120の高さは2.5mmである。
本実施の形態のエミッタ120は、図2A、Bに示されるように、エミッタ本体130、第1のダイヤフラム部170および第2のダイヤフラム部180を有し、第1のダイヤフラム部170および第2のダイヤフラム部180は、エミッタ本体130に接合されている。
図3A〜Cは、本実施の形態に係るエミッタ本体130の構成を示す図である。図3Aは、エミッタ本体130の平面図であり、図3Bは、エミッタ本体130の底面図であり、図3Cは、図3AのA−A線における断面図である。
エミッタ本体130は、樹脂材料で成形されている。当該樹脂材料の例には、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン、および、ゴム弾性を有する工業用材料が含まれる。当該ゴム弾性を有する工業用材料の例には、エラストマーおよびゴムが含まれる。
エミッタ本体130は、その平面視形状が略矩形状である。エミッタ本体130の第2面1202の形状は、チューブ110の内壁面に沿う凸の曲面である。エミッタ本体130の第1面1201および第2面1202には、凹部、溝、凸部および貫通孔が適宜に配置されている。
より詳しくは、エミッタ本体130の第1面1201には、第1の凹部131、第1の円柱部132、第2の凹部133、第2の円柱部134、第1の溝136、第2の溝137、第3の溝138および第4の溝139が形成されている。また、第1面1201から第2面1202にかけて、スリット140、第1の孔141、第2の孔142、第3の孔143、第4の孔144、および第5の孔145がさらに形成されている。一方、エミッタ本体130の第2面1202には、第5の溝150、第1の減圧流路部151、第6の溝152、第2の減圧流路部153、第3の減圧流路部154、第7の溝155および第3の凹部156がさらに形成されている。
第1の凹部131は、エミッタ本体130の第1面1201の中央部に開口している。第1の円柱部132は、第1の凹部131の底面の中央部に配置されている。第2の凹部133は、エミッタ本体130の第1面1201において、第1の凹部131よりもエミッタ本体130の長手方向における一方の外側に開口している。第2の円柱部134は、第2の凹部133の底面の中央部に配置されている。第1の凹部131および第2の凹部133の平面視形状は、いずれも円形状である。第1の円柱部132の上面には、第2の孔142が開口している。第2の円柱部134の上面には、第5の孔145が開口している。第1の溝136は、第2の円柱部134の上面に形成されており、第2の円柱部134の上面の周縁と第5の孔145とを連通している。
第1の凹部131の深さ(エミッタ本体130の第1面1201から第1の凹部131の底面までの距離)および第2の凹部133の深さ(エミッタ本体130の第1面1201から第2の凹部133の底面までの距離)は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。本実施の形態では、第1の凹部131および第2の凹部133の深さは、互いに同じである。
第1の円柱部132は、第1の凹部131の底面から突出しており、第2の円柱部134は、第2の凹部133の底面から突出している。第1の円柱部132の高さは、第1凹部131の深さ未満である。第2の円柱部134の高さは、第2の凹部133の深さ未満である。第1の円柱部132および第2の円柱部134の高さは、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。本実施の形態では、第1の円柱部132のほうが、第2の円柱部134の高さより高い。第一の円柱部132の上面は、平面であり、第2の円柱部134の上面は、斜面(曲面)である。第1の円柱部132の上面の中央部に開口している第2の孔142の開口部の形状は、円形状であり、第2の円柱部134の上面の中央部に開口している第5の孔145の開口部の形状も、円形状である。つまり、本実施の形態では、第1の円柱部132の平面視形状および第2の円柱部134の平面視形状が、いずれも円環形状である。
第1の溝136は、第2の円柱部134の上面に形成されている。本実施の形態では、第1の溝136の数は、1つであり、その平面視形状は、直線形状である。第1の溝136は、第2の円柱部134の上面から一定の深さを有しており、当該上面に対して平行な底面を有している。
第1の孔141は、第1の凹部131の底面に開口している。第2の孔142は、第1の円柱部132の中央部に開口している。第3の孔143および第4の孔144は、第2の凹部133の底面に開口している。第5の孔145は、第2の円柱部134の中央部に開口している。第1の孔141、第2の孔142、第3の孔143、第4の孔144および第5の孔145の平面視形状は、いずれも円形である。
また、エミッタ本体130は、第2の溝137、第3の溝138および第4の溝139を含むフィルタ部147と、フィルタ部147に配置されたスリット140とを有する。フィルタ部147およびスリット140は、第1の凹部131よりも、エミッタ本体130の長手方向における他方の外側に配置されている。
フィルタ部147は、エミッタ本体130の第1面1201に形成された微細な凹凸である。フィルタ部147は、エミッタ本体130の長手方向における他端部の縁に沿うU字型の第2の溝137と、第2の溝137からその外側に延出して第2の溝137と外部とを連通する複数の第3の溝138と、第2の溝137からその内側に延出する複数の第4の溝139と、によって構成されている。第4の溝139は、主に、エミッタ本体130の短手方向に沿って独立して延在しており、第4の溝139の一部は互いに連通している。
スリット140は、エミッタ本体130の短手方向における一方の端部において、エミッタ本体130の長手方向に沿って開口している細長い貫通孔である。スリット140は、エミッタ本体130の第1面1201ではフィルタ部147における複数の第4の溝139の底に開口している。
また、エミッタ本体130の第2面1202には、第5の溝150が形成されている。第5の溝150は、エミッタ本体130の短手方向の一方の端部において、上記長手方向に沿って延在している。第1の減圧流路部151は、上記短手方向の一方の端部において、上記長手方向に沿って延在している。第1の減圧流路部151の一方の端部は、第5の溝150の一方の端部に連通している。第6の溝152は、エミッタ本体130の長手方向の他方の端部において、上記短手方向に沿って延在している。第6の溝152は、上記長手方向の内側部分において、第1の減圧流路部151の他方の端部と、第2の減圧流路部153の一方の端部と、第3の減圧流路部154の一方の端部とに連通している。第2の減圧流路部153は、上記短手方向における中心部において、上記長手方向に沿って延在している。第3の減圧流路部154は、上記短手方向における他方の端部において、上記長手方向に沿って延在している。第7の溝155は、エミッタ本体130の第2面1202の中心部において、上記長手方向に沿って延在している。第3の凹部156は、エミッタ本体130の第2面1202において、第5の溝150、第7の溝155および第3の減圧流路部154よりも、上記長手方向における外側に形成されている。
第1の減圧流路部151、第2の減圧流路部153および第3の減圧流路部154は、いずれも、その平面形状がジグザグ形状の溝である。当該ジグザグ形状は、例えば、当該減圧流路部の両側面から略三角柱形状の凸部が上記長手方向に沿って交互に配置されることによって形成される形状である。当該凸部は、例えば、エミッタ本体130を底面視したときに、当該凸部の突端が上記両側面間の中心軸を超えないように配置されている。
第5の溝150の底面には、スリット140が開口している。第2の減圧流路部153の他方の端部には、第1の孔141が開口している。第7の溝155の一方の端部には、第2の孔142が開口しており、第7の溝155の他方の端部には、第3の孔143が開口している。第3の減圧流路部154の他方の端部には、第4の孔144が開口している。第3の凹部156の底面の内側には、第5の孔145が開口している。
第3の凹部156は、エミッタ本体130の第2面1202の外側の一端部に亘って配置されている。第3の凹部156には、第2の凸部157、第3の凸部158、第4の凸部159および第5の凸部160が配置されている。
第2の凸部157は、上記短手方向に沿って延在しており、上記長手方向において第5の孔145と重なる位置に配置されている。第3の凸部158は、上記短手方向における第2の凸部157の延長線上の、第2の凸部157および第3の凹部156の側壁のいずれとも離間する位置に配置されている。第4の凸部159は、第3の凹部156の側壁から上記短手方向に沿って延在しており、上記長手方向において第3の凸部158と第3の凹部156の側壁との隙間と重なる位置に配置されている。第5の凸部160は、上記短手方向における第4の凸部159の延長線上に沿って延在しており、上記長手方向において第2の凸部157と第3の凸部158の側壁との隙間と重なる位置に配置されている。
図4A、Bは、第1のダイヤフラム部170の構成を示す図であり、図4C、Dは、第2のダイヤフラム部180の構成を示す図である。図4A、Bは、第1のダイヤフラム部170の構成を示す図であり、図4C、Dは、第2のダイヤフラム部180の構成を示す図である。図4Aは、中心軸を通る第1のダイヤフラム部170の断面図であり、図4Bは、第1のダイヤフラム部170の底面図である。また、図4Cは、中心軸を通る第2のダイヤフラム部180の断面図であり、図4Dは、第2のダイヤフラム部180の底面図である。
第1のダイヤフラム部170および第2のダイヤフラム部180は樹脂製であり、可撓性を有する。当該樹脂材料の例には、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン、および、ゴム弾性を有する工業用材料が含まれる。当該ゴム弾性を有する工業用材料の例には、エラストマーおよびゴムが含まれる。第1のダイヤフラム部170の樹脂材料は、エミッタ本体130の樹脂材料と同じであってもよく、異なっていてもよい。また、第1のダイヤフラム部170の樹脂材料は、第2のダイヤフラム部180の樹脂材料と同じであってもよく、異なっていてもよい。
第1のダイヤフラム部170は、その平面視形状が円形状である第1の膜部171と、第1の膜部171の周縁部から、第1の膜部171の法線方向に延在する第1の周壁部173とを有している。なお、図2B、ならびに後述の図5A〜C、および図6A〜Cでは、第1の周壁部173の図示を省略する。第1の周壁部173は、第1の膜部171の外縁部より内側に配置されている。第1の膜部171の直径は、第1の凹部131の直径より大きく、第1の周壁部173の直径は、第1の凹部131の直径と同じである。第1の膜部171の、第1の周壁部173より外側の部分と、第1の周壁部173は、第1の凹部131の開口部の角部を挟み込むように、エミッタ本体130上に配置される。これにより、第1のダイヤフラム部170は、所望の位置に確実かつ容易に位置決めされる。なお、このとき、第1の膜部171と第1の円柱部132の上面とは、隙間をあけて配置される。
一方、第2のダイヤフラム部180は、その平面視形状が円形状である第2の膜部181と、第2の膜部181の法線方向に延在する第2の周壁部183とを有している。なお、図2B、ならびに後述の図5A〜C、および図6A〜Cでは、第2の周壁部183の図示を省略する。本実施の形態では、第2のダイヤフラム部180の第2の膜部181の中心に、弁体182の一端が固定されており、第2のダイヤフラム部180および弁体182は一体に形成されている。
第2のダイヤフラム部180の第2の周壁部183は、第2の膜部181の外縁部より内側に配置されている。第2の膜部181の直径は、第2の凹部133の直径より大きく、第2の周壁部183の外径は、第2の凹部133の直径と同じである。第2の膜部181の、第2の周壁部183より外側の部分と、第2の周壁部183は、第2の凹部133の開口部の角部を挟み込むように、エミッタ本体130上に配置される。これにより、第2のダイヤフラム部180は、所望の位置に確実かつ容易に位置決めされる。またこのとき、第2の膜部181と第2の円柱部134の上面とは、隙間をあけて配置される。
ここで、第2のダイヤフラム部180にその一端が固定されている弁体182は、第2の膜部(第2のダイヤフラム部180)が第2面1202と離れる方向に撓んだ際、弁座(第5の孔の壁面145w)と接近し、流体の逆流を抑制する弁体本体182bと、第2の膜部181と弁体本体182bとをつなぐ弁体軸部182aとから構成される。当該弁体182は、弁体本体182bが弁座(第5の孔の壁面145w)のダイヤフラム部180側の端部、すなわち第5の孔145の第2の円柱部134側の開口より第2面1202側に位置するよう、位置決めされる。
本実施の形態における弁体本体182bの外形は、第2のダイヤフラム部180(第2の膜部181)に近づくにつれて、弁体本体182bの水平方向の断面における直径が小さくなるような略円錐台状である。また、弁体本体182bの最大径は、第2の膜部181が撓んでいない状態では、弁体本体182bと弁座(第5の孔145の壁面)との間に十分な隙間が形成され、第2の膜部が第2面1202から離れる方向に撓んだ際には、弁体本体182bと弁座(第5の孔145の壁面)との隙間が十分に狭くなる長さであればよい。弁体本体182bの先端部の径(最大径)は、例えば第5の孔145の最大径に対して90%以上とすることができ、第5の孔145の最大径より大きくてもよい。一方、弁体本体182bの高さは特に制限されず、本実施の形態では、第5の孔145の高さ(第5の孔145における、第2の円柱部134側の開口から第3の凹部156側の開口までの距離)と同等としている。また、本実施の形態では、弁体本体182bの中心部が、略円錐台状の空洞となっており、弁体本体182bの外周壁の厚さは、略均一である。
弁体軸部182aの形状は、ダイヤフラム部180の動作に伴う弁体本体182の移動を妨げない形状であればよく、本実施の形態では、弁体本体182bの水平方向の断面の最小径と略同一の直径を有する円柱状である。また、本実施の形態では、弁体軸部182aの高さを、第2の膜部181と第2の円柱部134との距離と同等としている。
上述の構造を有するエミッタ120は、エミッタ本体130と、第1のダイヤフラム部170と、第2のダイヤフラム部180(弁体182を含む)とを、それぞれ作製し、これらを接合することで、作製することができる。例えば、第1のダイヤフラム部170の周壁部173をエミッタ本体130の第1の凹部131に嵌め込み、第2のダイヤフラム部180の周壁部183をエミッタ本体130の第2の凹部133に嵌め込むことで、エミッタ本体130、第1のダイヤフラム部170、および第2のダイヤフラム部180が一体化したエミッタ120が得られる。なお、本実施の形態では、第2のダイヤフラム部180の周壁部183を嵌め込むのと同時に、弁体182の弁体本体182bを、第5の孔145に挿入する。上述のように、弁体本体182bの中心部に空洞が設けられているため、第5の孔145の第2の円柱部134側の開口から弁体本体182bを挿入することが可能である。ただし、エミッタ120の作製方法は当該方法に制限されず、例えば弁体182と第2のダイヤフラム部180とをそれぞれ別に作製し、第5の孔145の第3の凹部156側開口から弁体182の弁体軸部182aを挿入し、弁体182と第2のダイヤフラム部180とを一体化させてもよい。
なお、エミッタ本体130に嵌め込まれた第1のダイヤフラム部170および第2のダイヤフラム部180は、これらを構成する樹脂材料の溶着または融着、もしくは接着剤による接着によって接合される。
また前述のように、エミッタ120は、エミッタ本体130の第2面1202がチューブ110の内壁面に接合される。こうして、図1A、Bに示されるような点滴灌漑用チューブ100が作製される。吐出口112は、エミッタ120の接合前に予めチューブ110に形成されてもよく、エミッタ120の接合後に形成されてもよい。
[点滴灌漑用チューブの動作]
エミッタ120がチューブ110に接合された状態において、フィルタ部147、スリット140および第5の溝150が、チューブ110内を流動する灌漑用液体を取り込むための取水部200となる。一方で、エミッタ120の第3の凹部156が、チューブ110の吐出口112と連通するように接合されて、灌漑溶液体を吐出するための吐出部500となる。なお、エミッタ120において、取水部200および吐出部500は、エミッタ120内に設けられた溝や貫通孔等からなる流路によって繋がれている。さらに、流路の途中には、吐出部500側から取水部200側への流体の逆流を抑制するための逆流抑制部300が配置されている。なお、逆流抑制部300の配置位置は特に制限されず、流路の端、すなわち吐出部500もしくは取水部200と連通する領域に配置されていてもよく、流路の中央付近に配置されていてもよい。本実施の形態では、逆流抑制部300が吐出部500と連通する領域に配置されている。
ここで、本実施の形態のエミッタ120には、チューブ110内部の灌漑用液体の圧力に応じて、エミッタ120の吐出部500から吐出される灌漑用液体の量を調整するための流量調整部(第1の流量調整部700および第2の流量調整部800)も設けられている。
このような点滴灌漑用チューブ100における灌漑用液体の流れの概要を説明する。チューブ110内に供給された灌漑用液体は、フィルタ部147の溝(第2の溝137、第3の溝138および第4の溝139)およびスリット140を通って、第5の溝150に供給される。灌漑用液体は、例えば、水、液体肥料、農薬またはこれらのうちの二以上の混合液、とすることができる。灌漑用液体中の浮遊物は、フィルタ部147の溝に入り込むことができないため、上記浮遊物が除去された灌漑用液体が、スリット140を介して第5の溝150に供給される。
第5の溝150に供給された灌漑用液体は、第1の減圧流路部151を通って減圧されながら上記分岐流路に供給される。上記分岐流路に供給された灌漑用液体の一部は、第2の減圧流路(第6の溝152)を通ってさらに減圧されながら、後述の第1の流量調整部700に供給される。次いで、連絡流路(第7の溝155)を介して後述の第2の流量調整部800に供給される。また、上記分岐流路(第6の溝152)に供給された灌漑用液体の残りは、第3の減圧流路部154を通ってさらに減圧されながら第2の流量調整部800に供給される。第2の流量調整部800に供給された灌漑用液体は、チューブ110内の灌漑用液体の液圧に応じて調整された流量で吐出部500に供給され、吐出口112から排出される。なお、本実施の形態では、第2の流量調整部800が、上述の逆流抑制部300も兼ねている。
以下、取水部200、第1の減圧流路部151、第2の減圧流路部153、第1の流量調整部700、第2の流量調整部800および吐出部500を含む流路を「第1の流路」という。また、取水部200、第1の減圧流路部151、第3の減圧流路部154、第2の流量調整部800および吐出部500を含む流路を「第2の流路」ともいう。
(逆流抑制部)
逆流抑制部300について詳しく説明する。本実施の形態のエミッタ120の逆流抑制部300は、第5の孔145、第2のダイヤフラム部180、および弁体182から構成される。逆流抑制部300は、吐出部500(第3の凹部156)に連通している。一方で、第2の凹部133、第3の孔143、および第7の溝155を介して、後述の第1流量調整部に連通している。また、第2の凹部133および第4の孔144を介して流路(第3の減圧流路154)にも連通している。
本実施の形態の逆流抑制部300では、弁体182の弁体本体182bが、第5の孔145内に配置されており、第5の孔145の壁面145w(以下、単に「弁座145w」とも称する)が弁座として機能する。なお、本明細書において、第5の孔の壁面145wとは、第5の孔145の周囲に位置する面であればよく、第3の凹部156側の開口から第2の円柱部134側の開口にかけて径が均一な円筒状の面であってもよく、第3の凹部156側の開口から第2の円柱部134側の開口に向かって径が小さくなるテーパ状の面であってもよい。本実施の形態では、弁座145wが、第3の凹部156側の開口から第2の円柱部134側の開口に向かって径が小さくなるテーパ状の面である。また、第2のダイヤフラム部180は、荷重を受けていない状態では、弁座145wとは離れて配置され、チューブ110内に陰圧が生じたときに、弁座145wから離れる方向に撓む。
また上述のように、弁体本体182bは、第2のダイヤフラム部180(第2の膜部181)が撓んでいない状態であるとき、弁体本体182bと弁座145wとの間に隙間を有するように配置されている。以下、逆流抑制部300の動作を説明する。図5A〜Cに、エミッタ120の逆流抑制部300の部分概略断面図を示す。
チューブ110内に灌漑用液体が流動している場合、第2の膜部181は撓まない、もしくは第2面側に撓む(図5Aには、第2の膜部181が撓んでいない状態を示す)。このとき、弁体本体182bと弁座145wとの間には、十分な隙間が生じており、当該隙間を通じて灌漑用液体が取水部200側から吐出部500側に向かって流動する。
一方で、灌漑用液体の供給が停止する等、エミッタ120近傍のチューブ110内に陰圧が発生すると、第2の膜部181は、図5Bに示すように、弁座145wから離れる方向に撓む。その結果、弁体本体182bおよび弁座145wの隙間が狭くなる。そして図5Cに示すように、第2の膜部181が弁座145wから離れる方向にさらに移動すると、弁体本体182bおよび弁座145wが当接、もしくは隙間が非常に狭くなる。その結果、吐出部500側から取水部200側への流体の逆流が抑制される。
そしてさらに、チューブ110内への灌漑用液体の供給が開始されたり、エミッタ120近傍のチューブ110内の陰圧が解消されると、図5Aに示すように、第2の膜部181は平板状になったり、第2面側1202に撓んだりする。その結果、弁体本体182bおよび弁座145wの当接状態(もしくは隙間が非常に狭い状態)が解消されて、灌漑用液体が取水部200側から吐出部500側に向かって流動することが可能となる。
(流量調整部)
次に、第1の流量調整部700および第2の流量調整部800について説明する。本実施形態の第1の流量調整部700は、第1の凹部131、第1の円柱部132、第1の孔141、第2の孔142、および第1のダイヤフラム部170から構成される。第1の流量調整部700は、第1の孔141を介して第2の減圧流路部153に連通しており、第2の孔142、第7の溝155および第3の孔143を介して第2の流量調整部800に連通している。第1の流量調整部700では、第1の円柱部132の上面が、第1のダイヤフラム部170の第1の膜部171が着座する流量調整用第1弁座132sとして機能する。第1のダイヤフラム部170は、荷重を受けていない状態では、流量調整用第1弁座132sとは離れて配置され、チューブ110内の灌漑用液体の圧力を受けたときに流量調整用第1弁座132sに接近する。
また、第2の流量調整部800は、第2の凹部133、第2の円柱部134、第3の孔143、第4の孔144、第5の孔145、第1の溝136、および第2のダイヤフラム部180から構成される。第2の流量調整部800は、第4の孔144を介して第3の減圧流路部154に連通しており、第3の孔143、第7の溝155および第2の孔142を介して第1の流量調整部700に連通している。一方、第5の孔145を介して後述の吐出部500に連通している。第2の流量調整部800では、第2の円柱部134の上面が、第2のダイヤフラム部180の第2の膜部181が着座する流量調整用第2弁座134sとして機能する。第2のダイヤフラム部180は、荷重を受けていない状態では、流量調整用第2弁座134sとは離れて配置され、チューブ110内の灌漑用液体の圧力を受けたときに第2の弁座134sに接近する。
図6A〜Cは、第1の流量調整部700および第2の流量調整部800による灌漑用液体の流量(吐出)の制御について説明するための部分拡大断面図である。図6Aは、エミッタ120の無圧条件下および極低圧条件下における第1の流量調整部700および第2の流量調整部800の様子を模式的に示す断面図であり、図6Bは、エミッタ120の低圧条件下における第1の流量調整部700および第2の流量調整部800の様子を模式的に示す断面図であり、図6Cは、エミッタ120の中高圧条件下における第1の流量調整部700および第2の流量調整部800の様子を模式的に示す断面図である。
(無圧条件下および極低圧条件下)
図6Aに示すように、灌漑用液体の液圧が0MPaである場合、灌漑用液体は、エミッタ120内を流れないことから、その内外で圧力差(差圧)は生じない。よって、第1のダイヤフラム部170および第2のダイヤフラム部180は、いずれも変形しない。
一方、灌漑用液体の液圧が極低圧(例えば0.005MPa程度)である場合(極低圧条件下)、チューブ110内およびエミッタ120内には、灌漑用液体が流れる。このとき、第1の流量調整部700では、チューブ110内、かつエミッタ120の外側の灌漑用液体の液圧(外液圧)と、第1の凹部131内の灌漑用液体の液圧(内液圧)との間に、多少の差が生じる。具体的には、第1の流量調整部700における内液圧が、第1の減圧流路部151および第2の減圧流路部153における圧力損失によって外液圧より低くなる。また同様に、第2の流量調整部800における内液圧が、第1の減圧流路部151、第3の減圧流路部154および第1の流量調整部700における圧力損失によって外液圧よりも低くなる。
ただし、極低圧条件下では、上記差圧が十分に小さいため、第1のダイヤフラム部170および第2のダイヤフラム部180が、いずれも変形しない(図6A参照)。したがって、取水部200から取り入れられた灌漑用液体は、第1の流路および第2の流路の両方を通って、チューブ110の吐出口112から外部に吐出される。
(低圧条件下)
灌漑用液体の液圧が低圧(例えば0.02MPa程度)である場合(低圧条件下)、第1のダイヤフラム部170は、上記差圧によって、図6Bに示されるように撓む。なお、第1のダイヤフラム部170が撓むと、第1のダイヤフラム部170と流量調整用第1弁座132sとの隙間が狭くなり、当該隙間を介して流れる灌漑用液体の流量が少なくなる。また同様に、第2の流量調整部800の第2のダイヤフラム部180も、差圧によって撓み、図6Bに示されるように、第2のダイヤフラム部180と流量調整用第2弁座134sとの隙間が狭くなる。その結果、吐出口112から吐出される灌漑用液体の流量が極低圧条件下より少なくなる。
(中高圧条件下)
灌漑用液体の液圧が中高圧(例えば0.1MPa)である場合(中高圧条件下)では、第1のダイヤフラム部170は、上記差圧によって、図6Cに示されるように大きく撓む。第1のダイヤフラム部170が大きく撓むと、第1のダイヤフラム部170と流量調整用第1弁座132sとが接近し、第1の流路における灌漑用液体の流量が殆どなくなる。
一方で、第2のダイヤフラム部180も、図6Cに示されるように、上記外液圧と内液圧との差圧によって大きく撓み、2のダイヤフラム部180と流量調整用第2弁座134sとが当接する。ただし、第5の孔145は、第1の溝136を介して第2の円形凹部133と連通している。したがって、第1の溝136を介して、一定量の灌漑用液体が第5の孔145に流入し、灌漑用液体が吐出口112から排出される。このとき、吐出口112から吐出される灌漑用液体の流量は、低圧条件下よりさらに少なくなる。
[効果]
本実施の形態に係るエミッタ120は、逆流抑制部300が、取水部200と吐出部300との間の流路の途中に設けられている。当該逆流抑制部300では、チューブ110内に陰圧が発生すると、第2のダイヤフラム部180(弁座(154W))が第2面から離れる方向に移動する。また、このとき、第2のダイヤフラム部180に一端が固定された弁体182が、弁座145wと弁体182との隙間が狭くなるように移動する。したがって、吐出部300側から取水部200側への流体の逆流(サイフォン現象)が抑制される。そのため、本実施の形態に係るエミッタ120を有する点滴灌漑用チューブ100によれば、高低差のある場所であっても、サイフォン現象に起因する流路の目詰まりの発生が抑制される。
一方で、チューブ110内を灌漑用液体が流動している場合には、第2のダイヤフラム部180が平板状になったり、第2のダイヤフラム部180が弁座145wに接近する。したがって、これらの状態では、弁座145wと弁体182との間に一定の隙間が生じ、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が低くても灌漑用液体を適切に吐出することが可能となる。
[変形例]
なお、上述の実施の形態では、弁体182の弁体本体182bが略円錐台状である例を説明したが、弁体本体182bの形状は第2のダイヤフラム部180が弁座145wから離れる方向に移動するとき、弁座145wと弁体本体182bとの隙間が狭くなる形状であればよく、例えば図7(中心軸を通る第2のダイヤフラム部180の断面図)に示すように平板状であってもよく、多角柱状や球状等であってもよい。
また、上述の実施形態では、第2流量調整部800の第2のダイヤフラム部180が逆流抑制部300のダイヤフラム部を兼ねていたが、逆流抑制部300および第2流量調整部800は、別々に配置されていてもよい。また、上述の実施の形態では、2つの流量調整部(第1流量調整部700および第2流量調整部800)が配置されているエミッタを例に説明したが、これらは必ずしも無くてもよい。
また、フィルタ部147における第2の溝137、第3の溝138および第4の溝139の側壁をアンダーカット部とする、いわゆるウエッジワイヤー構造とすると、フィルタ部147での圧力損失を抑制するとともに目詰まりを抑制する観点からより一層効果的であり、好ましい。
本発明に係るエミッタによれば、高低差のある場所であっても、チューブ外の流体の流路への逆流に起因する目詰まりの発生を抑制しうる。したがって、点滴灌漑のさらなる発展が期待される。
100 点滴灌漑用チューブ
110 チューブ
112 吐出口
120 エミッタ
130 エミッタ本体
131 第1の凹部
132 第1の円柱部
132s 流量調整用第1弁座
133 第2の凹部
134 第2の円柱部
134s 流量調整用第2弁座
136 第1の溝
137 第2の溝
138 第3の溝
139 第4の溝
140 スリット
141 第1の孔
142 第2の孔
143 第3の孔
144 第4の孔
145 第5の孔
145w 第5の孔の壁面(弁座)
147 フィルタ部
150 第5の溝
151 第1の減圧流路部
152 第6の溝
153 第2の減圧流路部
154 第3の減圧流路部
155 第7の溝
156 第3の凹部
157 第2の凸部
158 第3の凸部
159 第4の凸部
160 第5の凸部
170 第1のダイヤフラム部
171 第1の膜部
172 弁体
173 第1の周壁部
180 第2のダイヤフラム部
181 第2の膜部
182 弁体
182a 弁体軸部
182b 弁体本体
183 第2の周壁部
200 取水部
300 逆流抑制部
500 吐出部
700 第1流量調整部
800 第2流量調整部

Claims (5)

  1. 互いに表裏の関係にある第1面および第2面を有し、
    灌漑用液体を流通させるチューブの内壁面、かつ前記チューブの内外を連通する吐出口に対応する位置に接合されたとき、前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記吐出口から定量的に前記チューブ外に吐出するためのエミッタであって、
    前記第1面に配置され、前記灌漑用液体を取り入れるための取水部と、
    前記第2面に配置され、前記灌漑用液体を吐出するための吐出部と、
    前記取水部および前記吐出部を繋ぎ、前記灌漑用液体を流通させるための流路と、
    前記流路の途中に配置され、前記吐出部側から前記取水部側への流体の逆流を抑制するための逆流抑制部と、
    を有し、
    前記逆流抑制部は、弁座と、可撓性を有すると共に、前記第1面に前記弁座とは離間して配置され、前記チューブ内に陰圧が生じたときに前記弁座からさらに離れるダイヤフラム部と、前記弁座との間に隙間を有して配置され、かつ一端が前記ダイヤフラム部に固定された弁体と、を含み、
    前記ダイヤフラム部が前記弁座から離れる方向に移動するとき、前記弁座と前記弁体との隙間が狭くなる、
    エミッタ。
  2. 前記弁体の少なくとも一部が、前記弁座の前記ダイヤフラム部側の端部より、前記第2面側にある、
    請求項1に記載のエミッタ。
  3. 前記弁体の少なくとも一部が、前記ダイヤフラム部に近づくにつれて、径が小さくなる円錐台状である、
    請求項1または2に記載のエミッタ。
  4. 前記ダイヤフラム部と前記弁体とが、一体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエミッタ。
  5. 灌漑用液体を吐出するための吐出口を有するチューブと、
    前記チューブの内壁面の前記吐出口に対応する位置に接合されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエミッタと、
    を有する、点滴灌漑用チューブ。
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