JP6199295B2 - 点滴灌漑用ドリッパおよびこれを備えた点滴灌漑装置 - Google Patents

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Description

本発明は、点滴灌漑用ドリッパおよびこれを備えた点滴灌漑装置に係り、特に、植物の育成に好適な点滴灌漑用ドリッパおよびこれを備えた点滴灌漑装置に関する。
以前から、農地や植え込み等の土壌に育成される植物に対して水や液肥等の灌漑用液体を供給する手段として、灌漑用液体の供給速度を規制する点滴灌漑装置が用いられている。点滴灌漑装置を用いることによって、灌漑用液体の節約および植物の育成状態の管理が図られる。
このような点滴灌漑装置には、水源側(ポンプ側)から流通管内に流入した灌漑用液体を植物に向けて吐出させる際における灌漑用液体の単位時間あたりの吐出量を制御するための点滴灌漑用ドリッパが備えられている。
そして、このような点滴灌漑用ドリッパの1つに、いわゆるオンラインドリッパがある。オンラインドリッパは、ポリエチレンパイプの管壁(側壁)に開けた孔や、マイクロチューブの端部開口に挿し込んで使用される。オンラインドリッパは、温室栽培、育苗、果樹の栽培などにおいて、土耕のみでなく養液栽培や鉢物栽培にも使い勝手が良い。
このようなオンラインドリッパには、いわゆる差圧制御機構(圧力補正機能)が搭載された点滴灌漑用ドリッパが知られている。当該点滴灌漑用ドリッパは、例えば、ダイヤフラムのような弾性を有する膜(例えば、シリコーンゴム)を、入口側の部材と出口側の部材とで挟み込む、3体構造で構成される(例えば、特許文献1および2参照)。
上記点滴灌漑用ドリッパは、当該点滴灌漑用ドリッパの入口から流入した灌漑用液体の液圧に応じたダイヤフラム(膜)の動作によって、入口の下流側の減圧流路への灌漑用液体の流入の制御と、当該点滴灌漑用ドリッパの出口からの、上記減圧流路による減圧後の灌漑用液体の流出量の制御とを行う。
より具体的には、上記点滴灌漑用ドリッパは、上記入口への灌漑用液体の流入液圧がある程度高くなると、減圧流路を遮蔽するように配置されているダイヤフラムが、流入液圧によって上記出口側に向かって撓む。それによって、減圧流路が開放されて減圧流路内に灌漑用液体が流入する。減圧流路内に流入した灌漑用液体は、減圧流路内を減圧されながら上記出口に向かって流動し、上記出口から点滴灌漑用ドリッパの外部へと流出する。上記入口への上記流入液圧が更に高い場合には、ダイヤフラムの上記出口側への撓み量が大きくなる。これにともなって、上記出口における流路断面の大きさが減少し、灌漑用液体の流出量が規制される。
米国特許第5413282号明細書 米国特許第5820029号明細書
しかしながら、上記点滴灌漑用ドリッパには、次の3つの問題点がある。
(第1の問題点)
上記点滴灌漑用ドリッパは、前述した3部品の組み付けに誤差が生じた場合における性能への影響が大きい。このため、ダイヤフラム(膜)の作動にばらつきが発生し、灌漑用液体の吐出量が不安定になる。
(第2の問題点)
上記点滴灌漑用ドリッパは、ダイヤフラムにシリコーンゴムを用いる場合では、材料コストが上昇する。
(第3の問題点)
上記点滴灌漑用ドリッパは、3部品を個々に製造した後に、更に、これらを組み付けるといった製造工数を要する。このため、製造コストが上昇する。
また、上記点滴灌漑用ドリッパは、ダイヤフラムを弾性変形させて減圧流路を開放させるために、ある程度高い液圧を要する。このため、高圧ポンプを用いて比較的高液圧下で使用する場合には、本来の機能を問題なく発揮できるであろうが、低液圧下で使用する場合には、ダイヤフラムを適切に弾性変形させることができないことが懸念され、そのために本来の機能を十分に発揮できないことが懸念される。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、灌漑用液体の吐出量を安定化することができ、さらに、製造原価、部品点数および製造工数を削減することによるコストの低廉化を実現することができる点滴灌漑用ドリッパおよびこれを備えた点滴灌漑装置を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、灌漑用液体の液圧が低圧の場合においても点滴灌漑を適切に行うことができる点滴灌漑用ドリッパおよびこれを備えた点滴灌漑装置を提供することを第二の目的とする。
少なくとも前述した第1の目的を達成するため、本発明は、以下の点滴灌漑用ドリッパを提供する。
[1]流入部から流入した灌漑用液体の、吐出口からの吐出量を制御して前記灌漑用液体を滴下する点滴灌漑用ドリッパであって、
前記点滴灌漑用ドリッパは、樹脂材料によって一体的に形成された、前記流入部側の部分を構成する第1の部材が、樹脂材料によって一体的に形成された、前記吐出口側の部分を構成する第2の部材に固定されてなり、
前記第1の部材は、
前記第2の部材に密接する第1の内表面および前記第1の内表面と反対側の第1の外表面を有する第1の板状部と、
前記第1の外表面から前記第2の部材と反対側に向かって突出するとともに、その先端部に前記流入部を有する第1の突起部と、
前記流入部から前記第1の内表面に亘って穿設され、前記流入部から流入した前記灌漑用液体を前記第1の内表面側に案内する第1の案内流路と、
前記第1の案内流路の流路内面の末端に連接され、前記第1の案内流路によって案内された前記灌漑用液体を前記吐出口側に向けて減圧させつつ流通させる減圧流路を前記第1の内表面と前記第2の部材との間に形成するための、前記第1の内表面に形成された減圧流路部と
を備え、
前記第2の部材は、
前記第1の内表面に密接するとともに前記減圧流路部との間に前記減圧流路を形成する第2の内表面および前記第2の内表面と反対側の第2の外表面を有する第2の板状部と、
前記第2の内表面における前記減圧流路の末端の位置から前記吐出口に亘って穿設され、前記減圧流路で減圧された前記灌漑用液体を前記吐出口に案内する第2の案内流路と、
前記第1の案内流路の末端に、前記第2の案内流路の流路内面の一部をなすように形成され、前記第1の案内流路によって案内された前記灌漑用液体の液圧を受けて前記第2の案内流路側に変形するダイヤフラム部と
を備え、
前記ダイヤフラム部は、前記第2の案内流路の流路幅を、前記液圧が大きいほど小さくなるように規制する、
点滴灌漑用ドリッパ。
[2]前記ダイヤフラム部は、
前記第1の部材側に向かって突出するように湾曲されたドーム状の中央壁部と、
前記中央壁部の外周端に接続されて前記中央壁部を包囲し、前記中央壁部から、前記中央壁部を平面視したときの前記中央壁部の径方向の外方に向かうにしたがって前記第1の部材側に傾斜された周辺壁部と
を備え、
前記中央壁部と前記周辺壁部との接続部は、前記第2の案内流路の流路幅を規制する、
[1]に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
[3]前記中央壁部および前記周辺壁部のそれぞれにおける前記接続部側の端縁部は、前記接続部、および、前記中央壁部における前記端縁部以外の部位に比べて薄い、[2]に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
[4]前記第2の案内流路の始端は、前記ダイヤフラム部の近傍に配置されている、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
[5]前記吐出口は、前記第2の外表面に開口している、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
[6]前記吐出口は、前記第2の外表面から前記第1の部材と反対側に向かって突出された第2の突起部の先端部に形成されている、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
また、少なくとも前述した第2の目的を達成するため、本発明は、以下の点滴灌漑用ドリッパを提供する。
[7]流入部から流入した灌漑用液体の、吐出口からの吐出量を制御して前記灌漑用液体を滴下する点滴灌漑用ドリッパであって、
前記流入部側の第1の外表面および前記第1の外表面と反対側である前記吐出口側の第2の外表面を有する板状体と、
前記第1の外表面から前記第2の外表面と反対側に向かって突出するとともに、先端部に前記流入部を有する第1の突起部と、
前記流入部から前記板状体の内部に亘って穿設され、前記流入部から流入した前記灌漑用液体を前記板状体の内部に案内する第1の案内流路と、
前記板状体の内部に、前記第1の案内流路の末端に接続されるように形成され、前記第1の案内流路によって案内された前記灌漑用液体を、前記吐出口側に向けて減圧させつつ流通させる減圧流路と、
前記板状体の内部における前記減圧流路の末端に接続される位置から前記第2の外表面側に配置された前記吐出口に亘って穿設され、前記減圧流路によって減圧された前記灌漑用液体を前記吐出口に案内する第2の案内流路と
を備え、
前記流入部は、疎水性を有し、所定の液圧未満の液圧の前記灌漑用液体を流入させない、
点滴灌漑用ドリッパ。
[8]前記流入部は、前記第1の案内流路の始端部を部分的に遮蔽する基板部を備え、
前記基板部は、前記基板部を貫通する複数の流入口を備え、
少なくとも、前記基板部における前記第1の案内流路と反対側の表面は、疎水性を有する、
[7]に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
[9]前記流入口の内周面も疎水性を有する、[8]に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
[10]前記流入部は、疎水性を有する疎水性材質からなる、[8]または[9]に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
[11]前記流入部は、疎水性を有する疎水性コートが施されている、[8]または[9]に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
[12]前記流入部は、疎水性を有する面に、疎水性を強化する凹凸形状を有する、[10]または[11]に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
[13]前記第1の案内流路の末端に、前記第2の案内流路の流路内面の一部をなすように形成され、前記第1の案内流路によって案内された前記灌漑用液体の液圧を受けて前記第2の案内流路側に変形するダイヤフラム部をさらに備え、
前記ダイヤフラム部は、前記第2の案内流路の流路幅を、前記液圧が大きいほど小さくなるように規制する、
[7]〜[12]のいずれか1項に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
[14]前記点滴灌漑用ドリッパは、樹脂材料によって一体的に形成された前記流入部側の部分を構成する第1の部材が、樹脂材料によって一体的に形成された、前記吐出口側の部分を構成する第2の部材に固定されてなり、
前記第1の部材は、
前記第2の部材に密接する第1の内表面および前記第1の内表面と反対側の前記第1の外表面を有する第1の板状部と、
前記第1の突起部と、
前記流入部から前記第1の内表面に亘る前記第1の案内流路と、
前記第1の案内流路の流路内面の末端に連接された前記減圧流路を前記第1の内表面と前記第2の部材との間で形成するための減圧流路部と
を備え、
前記第2の部材は、
前記第1の内表面に密接するとともに前記減圧流路部との間に前記減圧流路を形成する第2の内表面および前記第2の内表面と反対側の前記第2の外表面を有する第2の板状部と、
前記第2の内表面における前記減圧流路部の末端から前記吐出口に至る前記第2の案内流路と、
前記ダイヤフラム部と
を備える、[13]に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
さらに、前述した第1の目的または第2の目的を達成するため、本発明は、以下の点滴灌漑装置を提供する。
[15][1]〜[14]のいずれか1項に記載された点滴灌漑用ドリッパと、
前記灌漑用液体を流通させる流通管と
を備え、
前記第1の突起部が前記流通管の管壁または開口に挿し込まれていることによって、前記流通管内の前記灌漑用液体が前記流入部から前記点滴灌漑用ドリッパの流路内に流入する、
点滴灌漑装置。
上記[1]〜[6]に係る発明によれば、灌漑用液体の吐出量を安定化することができ、さらに、製造原価、部品点数および製造工数を削減することによるコストの低廉化を実現することができる。
特に、[1]に係る発明によれば、減圧流路による減圧とダイヤフラム部による第2の案内流路の流路幅規制とを行うことができる吐出量の制御に優れた点滴灌漑用ドリッパを、第1の部材と第2の部材との2部品のみによって、組み付け誤差少なく製造することができる。このため、灌漑用液体の吐出量を安定化することができ、また、製造原価、部品点数および製造工数を削減することによるコストの低廉化を実現することができる。
そして、[2]に係る発明によれば、ダイヤフラム部を、減圧前の灌漑用液体の液圧を効率的に受けて第2の案内流路の流路内面におけるダイヤフラム部に臨む所定の部位側に変形するのに好適な形状に形成することができる。このため、流路幅規制をさらに適切に行うことができる。
そして、[3]に係る発明によれば、ダイヤフラム部における流路幅規制に用いる接続部の近傍の剛性を部分的に脆弱にすることによって、液圧に応じた接続部の移動をより効率的に行うことができる。このため、流路幅規制をさらに簡便かつ適切に行うことができる。
そして、[4]に係る発明によれば、第2の案内流路の始端がダイヤフラム部の遠方に配置されている場合に比較して、第2の部材を樹脂成形する金型の形状を簡素化することができる。このため、製造コストを更に削減することができる。
そして、[5]に係る発明によれば、第2の部材の構成を簡素化することができる。このため、製造コストを更に削減することができる。
そして、[6]に係る発明によれば、吐出口にチューブを接続して吐出方向を調整するのに好適な構成を選択することができる。
また、上記[7]〜[14]に係る発明によれば、 灌漑用液体の液圧が低圧の場合においても点滴灌漑を適切に行うことができる。
特に、[7]に係る発明によれば、流入部から流入する灌漑用液体の液圧の下限を、流入部の疎水性によって低圧に制御することができる。このため、灌漑用液体の液圧が低圧の場合においても、その灌漑用液体を点滴灌漑に適切に使用することができる。
そして、[8]に係る発明によれば、流入部のうち、点滴灌漑用ドリッパの外部の灌漑用液体に晒される部位が疎水性を有する。このため、灌漑用液体の流入規制をより適切に行うことができる。
そして、[9]に係る発明によれば、流入口における毛細管現象をより確実に抑制することができる。このため、灌漑用液体の流入規制をさらに適切に行うことができる。
そして、[10]に係る発明によれば、流入部の疎水性をより少ない部品点数によって実現することができる。
そして、[11]に係る発明によれば、流入部の疎水性が流入部の材質に依存しない。このため、流入部の材質選択の自由度をより向上させることができる。
そして、[12]に係る発明によれば、流入部から流入する灌漑用液体の液圧の下限を若干高めに調整することもできる。このため、低圧下での使用を行う中での流入液圧の選択の自由度をより向上させることができる。
そして、[13]に係る発明によれば、高圧下での使用を行う場合においても、ダイヤフラム部によって吐出口に向かう灌漑用液体の流量を規制することができる。このため、灌漑用液体の吐出量をより適切に制御することができる。その一方で、ダイヤフラム部は、減圧流路の遮蔽は行わずに減圧流路への流入規制には関与しない。このため、[13]に係る発明では、ダイヤフラム部が使用液圧の下限を高圧側に引き上げる要因(すなわち、低圧の灌漑用液体を用いた点滴灌漑を妨害する要因)とはならない。
そして、[14]に係る発明によれば、吐出量の制御に優れた点滴灌漑用ドリッパを、樹脂材料からなる2部品のみによって組み付け誤差少なく製造することができる。このため、灌漑用液体の吐出量をより安定化することができ、さらに、製造原価、部品点数および製造工数を削減することによるコストのさらなる低廉化を実現することができる。
そして、[15]に係る発明によれば、流通管から流入部に流入した灌漑用液体の吐出口からの吐出量を安定化することができ、また、製造原価、部品点数および製造工数を削減することによるコストの低廉化を実現することができる。または、[15]に係る発明によれば、流通管を流通する灌漑用液体の液圧が低圧の場合においても、この灌漑用液体を点滴灌漑用ドリッパの流路内に流入させて点滴灌漑に適切に用いることができる。
本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパを示す俯瞰斜視図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパを示す俯瞰透視図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパの仰観斜視図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパの仰観透視図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパにおける第1の部材の下面図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパにおける第2の部材の上面図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパの正面図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパの、図7のA−A線に沿っての断面図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパの、図8のB−B線に沿っての断面図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑装置を概略的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパにおける流入部の拡大断面図である。 流入部の低圧停止フィルタ機能を具現化するための手段の一例を示す拡大断面図である。 流入部の低圧停止フィルタ機能を具現化するための手段の他の一例を示す拡大断面図である。 図14Aは、灌漑用液体が流入する前の流入部の拡大断面図であり、図14Bは、灌漑用液体の液圧が破壊水圧未満のときの流入部の拡大断面図であり、図14Cは、破壊水圧以上の灌漑用液体が流入する流入部の拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る点滴灌漑用ドリッパにおけるダイヤフラム部およびその周辺の拡大断面図である。 図16Aは、灌漑用液体が点滴灌漑用ドリッパに流入する前のダイヤフラム部およびその周辺の拡大断面図であり、図16Bは、点滴灌漑用ドリッパに流入した灌漑用液体の液圧を受けて変形したダイヤフラム部およびその周辺の拡大断面図であり、図16Cは、点滴灌漑用ドリッパに流入した灌漑用液体の液圧を受けてさらに変形したダイヤフラム部およびその周辺の拡大断面図である。 本発明に係る点滴灌漑用ドリッパの第1の変形例を示す仰観斜視図である。 本発明に係る点滴灌漑用ドリッパの第2の変形例を示す仰観斜視図である。 本発明に係る点滴灌漑用ドリッパの第3の変形例における、ダイヤフラム部およびその周辺の拡大断面図である。
以下、本発明に係る点滴灌漑用ドリッパおよびこれを備えた点滴灌漑装置の実施形態について、図1〜図19を参照して説明する。
図1は、本実施形態における点滴灌漑用ドリッパ1を示す俯瞰斜視図である。また、図2は、点滴灌漑用ドリッパ1を示す俯瞰透視図である。さらに、図3は、点滴灌漑用ドリッパ1の仰観斜視図である。さらにまた、図4は、点滴灌漑用ドリッパ1の仰観透視図である。また、図5は、点滴灌漑用ドリッパ1における後述する第1の部材2の下面図である。さらに、図6は、点滴灌漑用ドリッパ1における後述する第2の部材3の上面図である。さらにまた、図7は、点滴灌漑用ドリッパ1の正面図である。また、図8は、点滴灌漑用ドリッパ1の、図7のA−A線に沿っての断面図である。さらに、図9は、点滴灌漑用ドリッパ1の、図8のB−B線に沿っての断面図である。さらにまた、図10は、本実施形態における点滴灌漑装置4を示す概略断面図である。
図10に示すように、点滴灌漑装置4は、灌漑用液体を流通させる流通管としての長尺なチューブ5と、チューブ5の側壁に穿設された貫通孔51を介してチューブ5に挿し込まれた点滴灌漑用ドリッパ1とによって構成されている。
なお、図示はしないが、点滴灌漑用ドリッパ1は、チューブの端部開口に挿し込んで使用されてもよい。
点滴灌漑用ドリッパ1は、このようにチューブ5に挿し込まれた状態において、チューブ5内の灌漑用液体を外部に吐出させる際における灌漑用液体の単位時間あたりの吐出量を制御する。
なお、図10には、便宜上、点滴灌漑用ドリッパ1および貫通孔51が1つずつ示されているが、実際は、複数の点滴灌漑用ドリッパ1および貫通孔51が、チューブ5の長手方向に沿って所定の間隔ごとに配置されることが多い。
また、図10においては、チューブ5内の流路における右側が上流側とされ、左側が下流側とされている。
点滴灌漑用ドリッパ1について更に詳述する。点滴灌漑用ドリッパ1は、図1〜図10に示すように、第1の部材2と第2の部材3とが互いに固定されることによって構成されている。第1の部材2と第2の部材3は、それぞれ、樹脂材料によって一体的に形成されている。第1の部材2と第2の部材3の固定方法は、接着剤を用いた接着や溶着等による接合であってもよく、または、押し着けによる圧着であってもよい。また、第1の部材2と第2の部材3は、互いに同一の樹脂材料によって構成してもよいし、または、互いに異なる樹脂材料によって構成してもよい。さらに、樹脂材料としては、ポリプロピレン等の安価な樹脂材料を採用してもよい。さらにまた、第1の部材2と第2の部材3は、それぞれ、射出成形法によって一体成形してもよい。
〔第1の部材の具体的構成〕
<第1の板状部>
図1〜図5、図7〜図10に示すように、第1の部材2は、円板状の第1の板状部21を有している。第1の板状部21の形状は、平面図において円形状である。ただし、本発明における第1の板状部の形状は、円板状に限定する必要はなく、例えば、矩形その他の多角形板状であってもよい。
第1の板状部21は、第2の部材3に密接する第1の内表面(図8、図9における下面)211と、第1の内表面211と反対側の第1の外表面(図8、図9における上面)212とを有している。
第1の内表面211と第1の外表面212とは、第1の板状部21の厚みを隔てて配置される互いに平行な平面、に形成されている。
第1の内表面211の中央には、図5に示すように、輪帯状の凹部2111が形成されている。また、図8に示すように、第1の内表面211の周縁部2112は、第2の部材3側に突出している。第1の板状部21は、後述する第2の板状部31とともに板状体11(図1、図8参照)を構成している。
<第1の突起部および流入部>
また、図1〜図4、図7〜図10に示すように、第1の部材2は、第1の突起部22を有している。第1の突起部22は、第1の板状部21における第1の外表面212の中央部から第2の部材3と反対側(図7〜図9における上方)に向かって突出している。
第1の突起部22の外周面は、第1の突起部22の突出方向における基端部(下端部)から先端部(上端部)までの円筒面と、前記円筒面の前記先端側に形成された円錐台面とによって形成されている。円錐台面は、第1の突起部22の外径が前記先端側に向けて漸次減少するように形成されたテーパ面である。前記円錐台面は、当該円筒面から径方向外方に拡がる平面によって、前記円筒面に接続されている。前記円錐台面は、点滴灌漑用ドリッパ1がチューブ5に挿し込まれた状態(図10参照)における抜け止めとして機能する。ただし、本発明における第1の突起部の外周面は、円筒面や円錐台面に限定する必要はなく、角筒面や角錐台面等であってもよい。
また、第1の突起部22は、後述する第1の案内流路23の存在によって中空(筒状)に形成されている。
さらに、第1の突起部22の先端部近傍には、流入部221が形成されている。図11は、流入部221の拡大断面図である。
流入部221は、図8、図9、図11に示すように、第1の突起部22の長手方向に直交する基板部2211と、基板部2211に垂直(換言すれば、第1の突起部22の長手方向)に穿設された複数の流入口2212とを有している。流入口2212は、円柱形の細孔である。
図11に示すように、第1の案内流路23の始端部(上端部)は、流入部221の基板部2211によって、点滴灌漑用ドリッパ1の外部空間に対して部分的に遮蔽されているとともに、基板部2211を貫通する流入口2212によって部分的に開放されている。
なお、図5において、各流入口2212は、矩形格子の交点に配置されているが、本発明における流入口の配置は、このような配置に限定される必要はない。
流入部221には、所定の圧力(例えば、0.005MPa)未満の灌漑用液体を点滴灌漑用ドリッパ1の流路内に流入させないようにするための低圧停止フィルタ機能が付与されている。
低圧停止フィルタ機能を具現化する手段は何通りか考えることができる。例えば、点滴灌漑用ドリッパ1の材質としてポリプロピレンを用いた場合には、ポリプロピレン自体が、表面エネルギが低い高撥水(疎水性)素材であるので、流入部221に低圧停止フィルタ機能を付与することができる。
この他にも、例えば、図12に示すように、基板部2211における点滴灌漑用ドリッパ1の外側(換言すれば、後述する第1の案内流路23と反対側)の表面22111および必要に応じて流入口2212の内周面22121に、フッ素コート剤によるフッ素コート等の疎水性コートCを施す。疎水性コートCは、表面エネルギを低減させる。この場合には、点滴灌漑用ドリッパ1の材質に依らずに、流入部221に局所的に低圧停止フィルタ機能を付与することができる。
また、例えば、必要に応じて、疎水性を有する面上に凹凸形状を形成することによって疎水性を強化してもよい。疎水性を有する面は、前述した素材によって、または、疎水性コートによって、形成することができる。凹凸形状は、図13に示すように、流入口2212の上部開口縁に形成されたバリ22122であってもよいし、金型の形状転写面に意図的に形成された凹凸形状が転写された凹凸形状であってもよい。
また、これに加えて、流入口2212の内径、ピッチ、個数、開口形状、肉厚、流入部221の表面粗さ等を調節することによって、低圧停止フィルタ機能の最適化を図ることも可能である。
流入部221は、チューブ5内の灌漑用液体の液圧が所定の圧力(破壊水圧)に高まった場合に、流入口2212を通して灌漑用液体を点滴灌漑用ドリッパ1内に流入させる。ここで、所定の圧力には、本実施形態における点滴灌漑用ドリッパ1を低圧下での使用において良好に機能させる観点からは、先に例示した0.005MPa程度の、十分に低い圧力を選択することが望ましい。ただし、「所定の圧力」は、流入部221の疎水性の程度によって具現化(設定)されている。したがって、流入部221に疎水性を付与するにあたっては、実験結果等に基づいて、設定すべき所定の圧力との関係から必要な疎水性の発生要素(前述した流入部221の材質、疎水性コートの種類や膜厚、疎水性を有する面の面形状等)を選択してもよい。
図14は、流入部221の動作の具体例を示す。
まず、流入部221が晒されている外部液圧が0MPaの場合(換言すれば、チューブ5内に灌漑用液体が存在しない場合)には、図14Aに示すように、流入部221による灌漑用液体の流入規制は当然行われない。
次に、外部液圧が0.005MPa(前述した破壊水圧)未満の場合には、図14Bに示すように、流入部221の疎水性に基づく低圧停止フィルタ機能が働く。その結果、流入部221の外部(換言すれば、チューブ5内)の灌漑用液体が、基板部2211における外側の表面22111および流入口2212の上側開口端において堰き止められる。このため、点滴灌漑用ドリッパ1の第1の案内流路23内への流入が規制(防止)される。
次に、外部液圧が0.005MPa以上の場合には、図14Cに示すように、外部液圧が流入部221の疎水性に打ち勝つ。よって、流入部221の外部の灌漑用液体が流入口2212から点滴灌漑用ドリッパ1の第1の案内流路23内に流入する。
以上に説明したように、流入部221は、チューブ5内の灌漑用液体の液圧が所定の圧力(破壊水圧)に高まった場合に、灌漑用液体を、流入口2212を通して点滴灌漑用ドリッパ1内に流入させる。
<第1の案内流路>
さらに、図8および図9に示すように、第1の部材2は、点滴灌漑用ドリッパ1の最上流の流路としての第1の案内流路23を有している。
図8および図9に示すように、第1の案内流路23は、流入部221から第1の板状部21の第1の内表面211(換言すれば、板状体11の内部側)に亘って穿設されている。たとえば、第1の案内流路23は、第1の突起部22の長手方向に沿って第1の突起部22を貫通する孔である。
第1の案内流路23は、流入部221から流入した灌漑用液体を、第1の内表面211側(図8、図9における下方)に案内する。
なお、第1の案内流路23の流路内面231(換言すれば、第1の案内流路23の形状を規定する第1の突起部22の内周面)は、第1の突起部22の外周面と同心の円筒面に形成されているが、本発明における流路内面の形状は、このような形状に限定される必要はなく、例えば、角筒面等であってもよい。
<減圧流路部>
第1の部材2は、図5に示すように、第1の板状部21の第1の内表面211上に凹設された減圧流路部213を有している。
減圧流路部213は、図5に示すように、第1の案内流路23の流路内面231の末端(換言すれば、下流端)に連接された溝部213からなる。
溝部213は、図5に示すように、略U字型に形成されている。すなわち、溝部213は、第1の案内流路23の流路内面231の末端から第1の内表面211の径方向外方に向かって蛇行しながら延びた後に、第1の内表面211の周縁部2112の手前において折り返し、蛇行をともなわずに流路内面231の末端の近傍まで戻る形状に形成されている。すなわち、溝部213は、第1の内表面211を平面視したときに、第1の内表面211の径方向に沿って延出するジグザグ部と、当該ジグザグ部の先端から後述する第2の案内流路の始端と重なる位置まで延出する、直線状の部分を含む折り返し部と、を含む。
減圧流路部213は、減圧流路8(図2参照)を、第2の部材3との間で形成する。減圧流路8は、第1の案内流路23によって案内された灌漑用液体を後述する吐出口321側に向けて減圧させつつ流通させる。
なお、本発明における減圧流路部の形状は、減圧流路8を第1の案内流路23の末端に接続させることができる形状であれば、図5に示した形状に限定される必要はない。また、減圧流路部213を複数設けるようにしてもよい。
〔第2の部材の具体的構成〕
<第2の板状部>
一方、図1〜図4、図6〜図10に示すように、第2の部材3は、第2の板状部31を有している。第2の板状部31の形状は、平面図において第1の板状部21と同心同径の円形状を呈する円板状である。ただし、本発明における第2の板状部の形状は、円板状に限定する必要はなく、例えば、矩形その他の多角形板状であってもよい。
第2の板状部31は、第1の板状部21における第1の内表面211に密接する第2の内表面(図8、図9における上面)311と、第2の内表面311と反対側の第2の外表面(図8、図9における下面)312とを有している。
第2の内表面311と第2の外表面312とは、第2の板状部31の厚みを隔てて配置される互いに平行な平面、に形成されている。
なお、第2の内表面311は、第1の内表面211と接合されていてもよい。
第2の内表面311の周縁部3111は、第1の内表面211の周縁部2112の突出寸法と同寸法だけ窪んでいる(図8参照)。周縁部3111、2112は、第1の部材2および第2の部材3の位置決めに利用することも可能である。
<第2の突起部および吐出口>
また、図1〜図4、図7〜図10に示すように、第2の部材3は、第2の突起部32を有している。第2の突起部32は、第2の板状部31における第2の外表面312の中央部から第1の部材2と反対側(図7〜図9における下方)に向かって突出している。
第2の突起部32の外周面は、第2の突起部32の基端部(上端部)から第2の突起部32の突出方向の先端部(下端部)までの円筒面と、当該円筒面の先端側に形成された円錐台面とによって形成されている。当該円錐台面は、当該円筒面から径方向外方に拡がる平面によって上記円筒面と接続されている。ただし、本発明における第2の突起部外周面は、円筒面や円錐台面に限定する必要はなく、角筒面や角錐台面等であってもよい。
また、第2の突起部32は、後述する第2の案内流路33の存在によって中空(筒状)に形成されている。
さらに、第2の突起部32の先端部には、円形開口からなる吐出口321が形成されている。
<第2の案内流路>
さらに、図8、図9および図15に示すように、第2の部材3は、第2の案内流路33を有している。
図8および図15に示すように、第2の案内流路33は、第2の板状部31の第2の内表面311上(換言すれば、板状体11の内部)における減圧流路部213の末端(換言すれば、下流端)213Eに対向する位置から、吐出口321に亘って穿設されている。たとえば、第2の案内流路33は、第2の突起部32の長手方向に沿って第2の突起部32を貫通する孔を含む。
より具体的には、図15に示すように、第2の案内流路33は、始端部としての始端流路区間(第1の区間)331と、第1の区間331の下流側に連なる幅規制対象流路区間(第2の区間)332と、第2の区間332の下流側に連なる吐出案内流路区間(第3の区間)333とによって構成されている。第1の区間331は、流路内面が矩形状に形成されている。また、第2の区間332は、第2の板状部31に形成された流路内面における底面(以下、内底面と称する)3321と後述するダイヤフラム部34とによって囲まれた相対的に狭い空間によって構成されている。なお、内底面3321は、第1の区間331の内底面3311(図15参照)に径方向内方において同一平面状に連接されている。さらに、第3の区間333は、流路内面が、第1の案内流路23と同心の円筒面に形成されている。本発明における第3の区間は、このような構成に限定される必要はなく、例えば、角筒面等に形成されていてもよい。
また、第2の案内流路33は、減圧流路8の末端8E(図15参照)に第1の区間331を対向させて第1の内表面211と第2の内表面311とを密着させることによって、減圧流路8と連通されている。
第2の案内流路33は、減圧流路8による減圧後の灌漑用液体を、吐出口321に案内する。
<ダイヤフラム部>
さらにまた、図8〜図10および図15に示すように、第2の部材3は、第2の板状部31の第2の内表面311上における第1の案内流路23の末端に対応する位置に、ダイヤフラム部34を有している。
ダイヤフラム部34は、第1の案内流路23と第2の案内流路33とを、減圧流路8による連通を除いて隔絶するように形成されている。すなわち、第1の案内流路23と第3の区間333は、ダイヤフラム部34によって隔絶され、減圧流路8、第1の区間331および第2の区間332によって連通されている。
また、ダイヤフラム部34は、第2の案内流路33の流路内面の一部をなし、前述のように、内底面3321とともに第2の区間332を構成している。
ダイヤフラム部34は、第1の案内流路23によって案内された灌漑用液体による液圧を受ける。当該灌漑用液体は、減圧流路8に導かれる。
そして、ダイヤフラム部34は、灌漑用液体の液圧により、内底面3321(すなわち、第2の案内流路33の流路内面におけるダイヤフラム部34に臨む部位)側へ変形する。ダイヤフラム部34は、当該液圧が大きいほど、第2の区間332の流路幅(すなわち、ダイヤフラム部34が変形する位置における第2の案内流路33の流路幅)を小さくするように変形する。
より具体的には、図15に示すように、ダイヤフラム部34は、第1の部材2側に向かって突出するように湾曲されたドーム状の中央壁部341と、中央壁部341の外周端に接続されて中央壁部341を包囲する周辺壁部342とを有している。周辺壁部342は、中央壁部341から径方向(平面視したときの中央壁部341の径方向)外方に向かうにしたがって第1の部材2側に傾斜されている。すなわち、周辺壁部342は、流入部221に向けて漸次拡大する形状に形成されている。周辺壁部342は、第1の部材2および第2の部材3の密着によって、第1の案内流路23の下端の内周縁に接続されている。
また、中央壁部341と周辺壁部342との接続部343のうち、周方向における一部の部位3431(図15参照)は、内底面3321の近傍位置に、内底面3321に対して図15における上方から臨むように配置されている。たとえば、ダイヤフラム部34は、部位3431の表面が、ダイヤフラム部34が変形する方向(第1の案内流路23の長手方向)に直交する平面となるように、配置されている。
部位(以下、「流路幅規制部位」または「第4の部位」と称する)3431は、接続部343における一部であり、第2の区間332の流路幅を規制する。
なお、中央壁部341および周辺壁部342のそれぞれにおける接続部343の近傍部位(中央壁部341の端縁部および周辺壁部342の端縁部)は、接続部343、および、中央壁部341における接続部343の近傍部位以外の部位、に比べて、薄肉に形成されていることが望ましい。たとえば、中央壁部341および周辺壁部342は、中央壁部341および周辺壁部342のそれぞれの厚みが接続部343に向けて漸次減少するように形成されていることが望ましい。
第1の区間331は、図6に示すように、ダイヤフラム部34に対して、径方向の外方における近傍位置に配置されている。
ここで、図16は、ダイヤフラム部34の動作の具体例を示す。
まず、液圧が0MPaの場合、すなわち第1の案内流路23内に灌漑用液体が存在しない場合、には、図16Aに示すように、ダイヤフラム部34による第2の区間332の幅規制は当然行われない。この場合における当該流路幅は、0.25mmである。なお、図16Aに示すように、上記流路幅は、ダイヤフラム部34の第4の部位3431と内底面3321との最短距離である。
次に、液圧が0.005MPa(前述した破壊水圧)以上かつ0.05MPa未満の場合には、図16Bに示すように、ダイヤフラム部34は、第1の案内流路23内の灌漑用液体の液圧によって変形する。このため、第4の部位3431は、内底面3321側に移動(降下)する。こうして、上記流路幅は、0.15mmに規制される。
次に、液圧が0.05MPa以上かつ0.1MPa以下の場合には、図16Cに示すように、ダイヤフラム部34は、図16Bに示される状態よりも更に変形する。このため、第4の部位3431は、内底面3321側に更に移動する。こうして、上記流路幅は、0.1mmに規制される。
〔本実施形態の作用・効果〕
本実施形態によれば、所定の圧力に達したチューブ5内の灌漑用液体が、流入部221の流入口2212を通って点滴灌漑用ドリッパ1内に流入する。
本実施形態によれば、減圧流路部8に流入する灌漑用液体の液圧の下限を、流入部221の疎水性によって、従来の場合(すなわち、ダイヤフラムの弾性によって減圧流路を遮蔽する場合)よりも低圧に制御することができる。よって、点滴灌漑用ドリッパ1の外部の灌漑用液体の液圧が低い場合においても、その灌漑用液体を点滴灌漑に適切に使用することができる。
また、少なくとも流入部221における基板部2211の外側の表面22111が疎水性を有するように形成されていることによって、流入部221における外部液圧に晒される部位が疎水性を有する。このため、点滴灌漑用ドリッパ1の流路内への灌漑用液体の流入の制御を適切に行うことができる。
さらに、流入口2212の内周面22121に疎水性を付与すれば、流入口2212における毛細管現象をより確実に抑制して、灌漑用液体の流入制御をさらに適切に行うことができる。
さらにまた、流入部221を疎水性材質によって形成すれば、流入部221の疎水性を少ない部品点数によって実現することができる。
また、流入部221の疎水性を疎水性コートによって実現すれば、流入部221の疎水性が流入部221の材質に依存しないため、流入部221の材質選択の自由度を向上させることができる。
さらに、流入部221の疎水性を有する面に凹凸形状を形成すれば、点滴灌漑用ドリッパ1の流路内に流入する灌漑用液体の液圧の下限を若干高めに調整することもできる。このため、低圧下での使用を行う中での流入液圧の選択の自由度を向上させることができる。
さらにまた、ダイヤフラム部34を設けたことによって、高圧下での使用を行う場合においても、灌漑用液体の吐出量を適切に制御することができる。
点滴灌漑用ドリッパ1内に流入した灌漑用液体は、第1の案内流路23を通ってダイヤフラム部34が配置されている第1の案内流路23の末端に到達する。
第1の案内流路23の末端に到達した灌漑用液体は、液圧によってダイヤフラム部34を変形させつつも、ダイヤフラム部34に堰き止められるようにして直進方向への流動を禁止され、結果的に、逃げ場としての横方向の減圧流路8へと導かれる。
減圧流路8に導入された灌漑用液体は、減圧流路8の流路形状による圧力損失によって減圧される。
減圧流路8で減圧された灌漑用液体は、減圧流路8の末端8Eに接続された第2の案内流路33における第1の区間331に流入した後に、第2の区間332を通過する。
このとき、ダイヤフラム部34は、第1の案内流路23に充填されている灌漑用液体による液圧によって、第4の部位3431が内底面3321側に移動するように変形されている。このため、この変形の量に応じた分だけ第2の区間332の流路幅が減少している。
したがって、第2の区間332を通過する灌漑用液体の流量(第3の区間333および吐出口321側に一度に向かう流量)は、ダイヤフラム部34による流路幅の規制の影響によって規制される。
ここで、点滴灌漑用ドリッパ1に流入する灌漑用液体の液圧が、相対的に高い場合と低い場合との2つの場合について考える。このような2つの場合の要因としては、チューブ5上における点滴灌漑用ドリッパ1の取り付け位置(ポンプから近いか又は遠いか)、ポンプ自体の性能(高圧ポンプか又は低圧ポンプか)、ポンプ自体の性能の経時変化等が挙げられる。
まず、灌漑用液体が高圧の場合には、点滴灌漑用ドリッパ1の流路内への灌漑用液体の流入量が相対的に多くなるが、同時に、ダイヤフラム部34の変形量が相対的に大きくなる。よって、灌漑用液体の、ダイヤフラム部34によって規制される流量も相対的に多くなる。このため、吐出口321からの灌漑用液体の吐出量が過多となることはない。
一方、灌漑用液体が低圧の場合には、点滴灌漑用ドリッパ1の流路内への灌漑用液体の流入量が相対的に少なくなるが、同時に、ダイヤフラム部34の変形量が相対的に小さくなる。よって、灌漑用液体の、ダイヤフラム部34によって規制される流量も相対的に少なくなる。このため、吐出口321からの灌漑用液体の吐出量が過少となることはない。
このようにして、吐出口321からの灌漑用液体の吐出量を、点滴灌漑用ドリッパ1への流入時の灌漑用液体の液圧にかかわらずに、そして、当該吐出量のばらつきが少なくなる(たとえば、当該吐出量のばらつきを5〜10%に抑える)ように、好適に制御することができる。
また、ダイヤフラム部34は、特許文献1、2に記載の技術のように、減圧流路8を遮蔽してはおらず、減圧流路8を常時開放している構造を有する。このため、本実施の形態では、灌漑用液体の減圧流路8への流入規制は、行われない。このため、ダイヤフラム部34の存在が、点滴灌漑に使用可能な灌漑用液体の液圧の下限を高圧側に引き上げる要因とはならない。
そして、ダイヤフラム部34は、第2の部材3と同じ樹脂材料で一体的に成形されている。よって、本実施形態においては、このような灌漑用液体の吐出量の制御に優れた点滴灌漑用ドリッパ1を、樹脂材料からなる第1の部材2と第2の部材3との2部品のみによって、安価かつ少工数で製造することができる。特に、シリコーンゴムのような高価な材料からなるダイヤフラムを別体の構成として組み込む場合に比べたコスト面および製造効率面での利点は非常に大きい。
また、ダイヤフラム部34が第2の部材3に一体成形品として組み込まれているため、組み付け誤差に起因するダイヤフラム部34の動作不良が生じることは少なく、灌漑用液体の吐出量の安定化に寄与することができる。
さらに、ダイヤフラム部34は、減圧流路8による減圧後の減圧流路8内の灌漑用液体と、ダイヤフラム部34が晒されている第1の案内流路23内の灌漑用液体との圧力差を利用して、流路幅の規制を適切かつ効率的に行うことができる。つまり、減圧された第2の区間332内の灌漑用液体の液圧は十分に低圧である。このため、当該液圧が、相対的に高圧な第1の案内流路23内の灌漑用液体によるダイヤフラム部34の変形動作を妨げることはない。
さらにまた、第2の案内流路33の第1の区間331は、ダイヤフラム部34の近傍に配置されている。このため、第1の区間331をダイヤフラム部34の遠方に配置する場合に比較して、第2の部材3を樹脂成形する金型の形状を簡素化することができ、製造コストを更に削減することができる。
また、ダイヤフラム部34は、中央壁部341が第1の案内流路23側から液圧を受けることによって、樹脂材料の素材弾性を利用して第1の案内流路23側への湾曲を解消するように撓んで径方向外方に拡開する。また同時に、周辺壁部342は、第2の板状部31との接点を回動軸として回動する。このため、第4の部位3431を、第2の区間332の内底面3321側にスムーズに変位させることができる。
このように、ダイヤフラム部34は、第1の案内流路23内の灌漑用液体の液圧を効率的に受けて内底面3321側に変形するのに好適な形状に形成されている。したがって、流路幅の規制をさらに適切に行うことができる。このような効果は、ダイヤフラム部34における第4の部位3431の近傍部位を薄肉に形成することによって更に高めることができる。なお、第4の部位3431をさらに厚肉に形成することによって、流路幅の規制状態を更に安定化させてもよい。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、点滴灌漑用ドリッパは、少なくとも、灌漑用液体が供給されるチューブの管壁を貫く管と、当該管の外周から外方に広がるフランジ部と、当該フランジ部において当該管内を閉塞する隔壁と、上記フランジ部内に形成され、上記管の、上記隔壁で隔てられた二つの部分を連通するバイパス流路と、を有し、当該バイパス流路は、そこを流れる灌漑用液体を減圧するための減圧流路を含む。そして、上記点滴灌漑用ドリッパは、上記管部と上記フランジ部を二分する前述した第1の部材と第2の部材から構成され、上記隔壁は、第1の部材または第2の部材のいずれかと一体的に形成される。
そして、少なくとも上記隔壁が、上記管内に流入した灌漑用液体の圧力を受けて上記管内部または上記バイパス流路を閉じる方向に移動するダイヤフラム部である場合には、灌漑用液体の吐出量を安定化することができ、さらに、製造原価、部品点数および製造工数を削減することによるコストの低廉化を実現することができる点滴灌漑用ドリッパおよびこれを備えた点滴灌漑装置を提供することができる。この場合、上記管の上記チューブ内に配置される管の端に配置される流入口に前述した低圧停止フィルタ機能が付与されていなくてもよい。しかしながら、上記点滴灌漑用ドリッパが前述の低圧停止フィルタ機能をさらに有すると、灌漑用液体の液圧が低いときの灌漑用液体の滴下を安定させる観点でより効果的である。
また、少なくとも上記流入口が低圧停止フィルタ機能を有する場合には、灌漑用液体の液圧が低圧の場合においても点滴灌漑を適切に行うことができる点滴灌漑用ドリッパおよびこれを備えた点滴灌漑装置を提供することができる。この場合、上記隔壁は、前述したダイヤフラム部の機能を有していなくてもよい。しかしながら、上記隔壁が上記ダイヤフラム部であると、灌漑用液体の液圧が高く変動したときの灌漑用液体の滴下を安定させる観点でより効果的である。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限度において前述した実施の形態を種々変更してもよい。
〔変形例〕
例えば、図17に示すように、第2の突起部32の突出方向の寸法を短くしてもよい。
あるいは、図18に示すように、第2の突起部32自体を設けなくてもよい。この場合には、第2の外表面312上に吐出口3121を形成すればよい。
また、図19に示すように、ダイヤフラム部34における第1の部材2側の端部(図19における上端部)を、凹部2111に当接する位置まで延出させてもよい。この場合には、ダイヤフラム部34の周辺壁部342に、減圧流路8への灌漑用液体の流入を許容するための開口部3421を形成すればよい。
2012年9月6日出願の特願2012−196149、および、2012年9月28日出願の特願2012−216574、の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明に係る点滴灌漑用ドリッパは、灌漑用液体の液圧によらずに、安定した量の灌漑用液体を滴下することが可能である。そして、このような点滴灌漑用ドリッパは、二体の射出成形物の合体によって、構成することが可能である。よって、点滴灌漑用ドリッパは、安価に、かつ大量に製造することが可能である。したがって、本発明に係る点滴灌漑用ドリッパおよび点滴灌漑装置は、点滴灌漑のみならず、安定した液体の滴下を要する種々の産業での利用が期待される。
1 ドリッパ
2 第1の部材
21 第1の板状部
211 第1の内表面
212 第1の外表面
213 減圧流路部
22 第1の突起部
221 流入部
23 第1の案内流路
3 第2の部材
31 第2の板状部
311 第2の内表面
312 第2の外表面
321 吐出口
33 第2の案内流路
34 ダイヤフラム部
8 減圧流路
11 板状体

Claims (15)

  1. 流入部から流入した灌漑用液体の、吐出口からの吐出量を制御して前記灌漑用液体を滴下する点滴灌漑用ドリッパであって、
    前記点滴灌漑用ドリッパは、樹脂材料によって一体的に形成された、前記流入部側の部分を構成する第1の部材が、樹脂材料によって一体的に形成された、前記吐出口側の部分を構成する第2の部材に固定されてなり、
    前記第1の部材は、
    前記第2の部材に密接する第1の内表面および前記第1の内表面と反対側の第1の外表面を有する第1の板状部と、
    前記第1の外表面から前記第2の部材と反対側に向かって突出するとともに、その先端部に前記流入部を有する第1の突起部と、
    前記流入部から前記第1の内表面に亘って穿設され、前記流入部から流入した前記灌漑用液体を前記第1の内表面側に案内する第1の案内流路と、
    前記第1の案内流路の流路内面の末端に連接され、前記第1の案内流路によって案内された前記灌漑用液体を前記吐出口側に向けて減圧させつつ流通させる減圧流路を前記第1の内表面と前記第2の部材との間に形成するための、前記第1の内表面に形成された減圧流路部と
    を備え、
    前記第2の部材は、
    前記第1の内表面に密接するとともに前記減圧流路部との間に前記減圧流路を形成する第2の内表面および前記第2の内表面と反対側の第2の外表面を有する第2の板状部と、
    前記第2の内表面における前記減圧流路の末端の位置から前記吐出口に亘って穿設され、前記減圧流路で減圧された前記灌漑用液体を前記吐出口に案内する第2の案内流路と、
    前記第1の案内流路の末端に、前記第2の案内流路の流路内面の一部をなすように形成され、前記第1の案内流路によって案内された前記灌漑用液体の液圧を受けて前記第2の案内流路側に変形するダイヤフラム部と
    を備え、
    前記ダイヤフラム部は、前記第2の案内流路の流路幅を、前記液圧が大きいほど小さくなるように規制する、
    点滴灌漑用ドリッパ。
  2. 前記ダイヤフラム部は、
    前記第1の部材側に向かって突出するように湾曲されたドーム状の中央壁部と、
    前記中央壁部の外周端に接続されて前記中央壁部を包囲し、前記中央壁部から、前記中央壁部を平面視したときの前記中央壁部の径方向の外方に向かうにしたがって前記第1の部材側に傾斜された周辺壁部と
    を備え、
    前記中央壁部と前記周辺壁部との接続部は、前記第2の案内流路の流路幅を規制する、
    請求項1に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  3. 前記中央壁部および前記周辺壁部のそれぞれにおける前記接続部側の端縁部は、前記接続部、および、前記中央壁部における前記端縁部以外の部位に比べて薄い、請求項2に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  4. 前記第2の案内流路の始端は、前記ダイヤフラム部の近傍に配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  5. 前記吐出口は、前記第2の外表面に開口している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  6. 前記吐出口は、前記第2の外表面から前記第1の部材と反対側に向かって突出された第2の突起部の先端部に形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  7. 流入部から流入した灌漑用液体の、吐出口からの吐出量を制御して前記灌漑用液体を滴下する点滴灌漑用ドリッパであって、
    前記流入部側の第1の外表面および前記第1の外表面と反対側である前記吐出口側の第2の外表面を有する板状体と、
    前記第1の外表面から前記第2の外表面と反対側に向かって突出するとともに、先端部に前記流入部を有する第1の突起部と、
    前記流入部から前記板状体の内部に亘って穿設され、前記流入部から流入した前記灌漑用液体を前記板状体の内部に案内する第1の案内流路と、
    前記板状体の内部に、前記第1の案内流路の末端に接続されるように形成され、前記第1の案内流路によって案内された前記灌漑用液体を、前記吐出口側に向けて減圧させつつ流通させる減圧流路と、
    前記板状体の内部における前記減圧流路の末端に接続される位置から前記第2の外表面側に配置された前記吐出口に亘って穿設され、前記減圧流路によって減圧された前記灌漑用液体を前記吐出口に案内する第2の案内流路と
    を備え、
    前記流入部は、疎水性を有し、所定の液圧未満の液圧の前記灌漑用液体を流入させない、
    点滴灌漑用ドリッパ。
  8. 前記流入部は、前記第1の案内流路の始端部を部分的に遮蔽する基板部を備え、
    前記基板部は、前記基板部を貫通する複数の流入口を備え、
    少なくとも、前記基板部における前記第1の案内流路と反対側の表面は、疎水性を有する、
    請求項7に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  9. 前記流入口の内周面も疎水性を有する、請求項8に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  10. 前記流入部は、疎水性を有する疎水性材質からなる、請求項8または9に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  11. 前記流入部は、疎水性を有する疎水性コートが施されている、請求項8または9に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  12. 前記流入部は、疎水性を有する面に、疎水性を強化する凹凸形状を有する、請求項10または11に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  13. 前記第1の案内流路の末端に、前記第2の案内流路の流路内面の一部をなすように形成され、前記第1の案内流路によって案内された前記灌漑用液体の液圧を受けて前記第2の案内流路側に変形するダイヤフラム部をさらに備え、
    前記ダイヤフラム部は、前記第2の案内流路の流路幅を、前記液圧が大きいほど小さくなるように規制する、
    請求項7〜12のいずれか1項に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  14. 前記点滴灌漑用ドリッパは、樹脂材料によって一体的に形成された前記流入部側の部分を構成する第1の部材が、樹脂材料によって一体的に形成された、前記吐出口側の部分を構成する第2の部材に固定されてなり、
    前記第1の部材は、
    前記第2の部材に密接する第1の内表面および前記第1の内表面と反対側の前記第1の外表面を有する第1の板状部と、
    前記第1の突起部と、
    前記流入部から前記第1の内表面に亘る前記第1の案内流路と、
    前記第1の案内流路の流路内面の末端に連接された前記減圧流路を前記第1の内表面と前記第2の部材との間で形成するための減圧流路部と
    を備え、
    前記第2の部材は、
    前記第1の内表面に密接するとともに前記減圧流路部との間に前記減圧流路を形成する第2の内表面および前記第2の内表面と反対側の前記第2の外表面を有する第2の板状部と、
    前記第2の内表面における前記減圧流路部の末端から前記吐出口に至る前記第2の案内流路と、
    前記ダイヤフラム部と
    を備える、請求項13に記載の点滴灌漑用ドリッパ。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載された点滴灌漑用ドリッパと、
    前記灌漑用液体を流通させる流通管と
    を備え、
    前記第1の突起部が前記流通管の管壁または開口に挿し込まれていることによって、前記流通管内の前記灌漑用液体が前記流入部から前記点滴灌漑用ドリッパの流路内に流入する、
    点滴灌漑装置。
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