JP6577367B2 - エミッタおよび点滴灌漑用チューブ - Google Patents

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Description

本発明は、エミッタおよび当該エミッタを有する点滴灌漑用チューブに関する。
植物の栽培方法の一つに、点滴灌漑法が知られている。点滴灌漑法は、例えば、植物が植えられている土壌上に点滴灌漑用チューブを配置し、当該点滴灌漑用チューブから当該土壌へ、水や液体肥料などの灌漑用液体をゆっくりと供給する方法である。点滴灌漑法は、当該灌漑用液体の消費量を最少にすることが可能であり、近年、特に注目されている。
上記点滴灌漑用チューブは、通常、チューブおよびエミッタ(「ドリッパ」とも言われる)を有する。エミッタは、通常、灌漑用液体が土壌に滴下される程度の設定された速度で、上記チューブ内の灌漑用液体を土壌に供給する。エミッタには、チューブに外側から突き刺して使用されるエミッタと、チューブの内壁面に接合されているエミッタとが知られている。
後者のエミッタは、例えば、チューブ内からエミッタに流入した灌漑用液体をチューブの貫通孔に向けて減圧させながら流すための減圧流路を含む流路と、当該流路の、減圧された灌漑用液体が流れる部分の容積を上記チューブ内の灌漑用液体の圧力に応じて変えるダイヤフラム部とを有する。当該エミッタは、上記チューブの内壁面に接合される部品と、その上に配置される部品と、両部品の間に配置されるダイヤフラム部と、の三部品によって構成される。当該ダイヤフラム部は、シリコーンゴム膜のような、弾性を有する膜で構成される(例えば、特許文献1参照)。
上記エミッタは、チューブ内の灌漑用液体の圧力の変動に関わらず、灌漑用液体の吐出量のばらつきを抑えることができる。よって、上記エミッタは、複数の植物を均一に成長させる観点から有利である。
特開2010−46094号公報
上記エミッタは、三部品を組み立てることによって構成される。このため、上記エミッタでは、組み立ての誤差が生じることがある。特に、ダイヤフラム部に係る組み立ての誤差は、ダイヤフラム部の作動のばらつきを生じることがあり、灌漑用液体の吐出量のばらつきを生じることがある。
また、上記エミッタは、通常、ポリエチレンやポリプロピレンなどの安価な樹脂の成形品であるが、上記ダイヤフラム部には、シリコーンゴム膜などの、弾性を有する別のより高価な材料の部品が用いられる。このような別材料の部品の使用は、材料コストを抑える観点から検討の余地が残されている。
また、一般には、点滴灌漑用チューブでは、一本のチューブに数百個程度のエミッタが配置されることがある。長い点滴灌漑用チューブでは、当該チューブへの灌漑用液体の供給圧力を高くする必要が生じ、エミッタにおける灌漑用液体の吐出量が安定しないことがある。したがって、チューブ内の灌漑用液体の圧力に応じた、エミッタにおける灌漑用液体の吐出量の制御が求められている。
さらに、エミッタの材料コストおよび製造コストを抑える観点から、単一の安価な材料で、また、より少ない部品数で製造可能なエミッタが求められている。
本発明は、灌漑用液体の吐出量を安定化することが可能であり、さらに、製造に係るコストのさらなる削減が可能なエミッタを提供することを第1の課題とする。
また、本発明は、当該エミッタを有する点滴灌漑用チューブを提供することを第2の課題とする。
本発明は、灌漑用液体を流すためのチューブに配置され、前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記チューブ外へ定量的に吐出するためのエミッタであって、前記チューブ内の前記灌漑用液体を取り入れるための取水部と、前記取水部から取り入れられた前記灌漑用液体を減圧させながら流すための減圧流路と、前記減圧流路から供給された前記灌漑用液体の流量を、前記減圧流路から供給された前記灌漑用液体の圧力に応じて制御するための流量制御部と、前記流量制御部で流量が制御されて前記チューブ外へ吐出されるべき前記灌漑用液体が供給される吐出部と、を有し、前記流量制御部は、前記減圧流路よりも下流側の流路に線状に開口しているとともに前記吐出部に繋がっている隙間と、前記隙間に面している自由端および前記隙間の両端を結ぶ直線の形状の固定端を有し、かつ、可撓性を有する可動部と、前記自由端に沿って前記可動部から前記下流側の流路に向けて突出している凸部と、を有し、前記流路内の前記灌漑用液体の圧力が設定値以上であるときに、前記可動部が撓み、前記凸部が、前記隙間によって構成される前記灌漑用液体の流路の流路面積を減少させる、エミッタ、を提供する。
また、本発明は、チューブと前記チューブに配置された前記のエミッタとを有する点滴灌漑用チューブ、を提供する。
本発明に係るエミッタは、点滴灌漑用チューブ内の灌漑用液体の圧力に応じて、灌漑用液体の吐出量を制御することから、灌漑用液体の吐出量を安定化することができる。また、本発明に係るエミッタは、樹脂材料の射出成形による一部品または二部品で構成することが可能であるので、従来の三部品のエミッタに比べて、製造に係るコストをさらに削減することが可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る点滴灌漑用チューブの模式的な断面図である。 図2Aは、上記実施の形態に係るエミッタの平面、正面および側面を示す図であり、図2Bは、当該エミッタの底面、正面および側面を示す図である。 図3Aは、上記実施の形態に係るエミッタの平面図であり、図3Bは、当該エミッタの背面図であり、図3Cは、当該エミッタの側面図である。 図4Aは、上記実施の形態に係るエミッタの、図3A中のA−A線に沿っての断面図であり、図4Bは、当該エミッタの、図3A中のB−B線に沿っての断面図である。 図5Aは、上記実施の形態に係るエミッタの底面図であり、図5Bは、当該エミッタの、図5A中のA−A線に沿っての断面図である。 図6Aは、上記実施の形態に係る、エミッタ本体にフィルムが接合される前のエミッタの平面、正面および側面を示す図であり、図6Bは、当該エミッタの底面、正面および側面を示す図である。 図7Aは、上記実施の形態に係る、エミッタ本体にフィルムが接合される前のエミッタの平面図であり、図7Bは、当該エミッタの背面図であり、図7Cは、当該エミッタの側面図である。 図8Aは、上記実施の形態に係る、エミッタ本体にフィルムが接合される前のエミッタの、図7A中のA−A線に沿っての断面図であり、図8Bは、当該エミッタの、図7A中のB−B線に沿っての断面図である。 図9Aは、上記実施の形態に係る、エミッタ本体にフィルムが接合される前のエミッタの底面図であり、図9Bは、当該エミッタの、図9A中のA−A線に沿っての断面図である。 図10Aは、チューブ内の灌漑用液体の圧力が第1の圧力値以上第2の圧力値未満であるときの図4B中のA部を拡大して示す図であり、図10Bは、チューブ内の灌漑用液体の圧力が第2の圧力値以上第3の圧力値未満であるときの図4B中のA部を拡大して示す図であり、図10Cは、チューブ内の灌漑用液体の圧力が第3の圧力値以上であるときの図4B中のA部を拡大して示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る点滴灌漑用チューブの模式的な断面図である。 図12Aは、上記実施の形態に係るエミッタの、チューブ側から見たときの斜視図であり、図12Bは、当該エミッタの、チューブとは反対側から見たときの斜視図である。 図13Aは、上記実施の形態に係るエミッタの平面図であり、図13Bは、当該エミッタの正面図であり、図13Cは、当該エミッタの底面図であり、図13Dは、当該エミッタの側面図である。 図14Aは、上記実施の形態に係るエミッタの、図13A中のA−A線に沿っての断面図であり、図14Bは、当該エミッタの、図13A中のB−B線に沿っての断面図である。 図15Aは、上記実施の形態における第1部品の平面図であり、図15Bは、当該第1部品の正面図であり、図15Cは、当該第1部品の底面図である。 図16Aは、上記実施の形態における第1部品の、図15A中のA−A線に沿っての断面図であり、図16Bは、当該第1部品の、図15A中のB−B線に沿っての断面図である。 図17Aは、上記実施の形態における第2部品の平面図であり、図17Bは、当該第1部品の正面図であり、図17Cは、当該第2部品の底面図であり、図17Dは、当該第2部品の側面図である。 上記実施の形態における第2部品の、図17A中のA−A線に沿っての断面図である。 図19Aは、チューブ内の灌漑用液体の圧力が第1の圧力値以上第2の圧力値未満であるときの図14A中のA部を拡大して示す図であり、図19Bは、チューブ内の灌漑用液体の圧力が第2の圧力値以上第3の圧力値未満であるときの図14A中のA部を拡大して示す図であり、図19Cは、チューブ内の灌漑用液体の圧力が第3の圧力値以上であるときの図14A中のA部を拡大して示す図である。 図20Aは、上記実施の形態に係るエミッタの吐出部の第1変形例を模式的に示す図であり、図20Bは、当該吐出部の第2変形例を模式的に示す図である。 図21Aは、本発明の第1および第2の実施の形態における凸部の第1変形例を模式的に示す断面図であり、図21Bは、当該凸部の第2変形例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の形態に係る平面視形状、大きさ、角度および圧力は、一例であり、これらは、当該形態における各構成要素の所期の機能が実現される範囲において、適宜に決めることが可能である。
[実施の形態1]
(構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る点滴灌漑用チューブの模式的な断面図である。点滴灌漑用チューブ100は、チューブ110と、エミッタ120とによって構成されている。チューブ110は、例えばポリエチレン製である。エミッタ120は、チューブ110の軸方向に所定の間隔(例えば200〜500mm)で配置されている。それぞれのエミッタ120は、チューブ110の内壁面に接合されている。エミッタ120は、チューブ110の吐出口130を覆う位置に配置されている。吐出口130は、チューブ110の管壁を貫通する孔である。吐出口130の孔径は、例えば1.5mmである。なお、矢印Fは、チューブ110内における灌漑用液体が流れる方向を示している。
図2Aは、エミッタ120の平面、正面および側面を示す図であり、図2Bは、エミッタ120の底面、正面および側面を示す図である。また、図3Aは、エミッタ120の平面図であり、図3Bは、エミッタ120の背面図であり、図3Cは、エミッタ120の側面図である。また、図4Aは、エミッタ120の、図3A中のA−A線に沿っての断面図であり、図4Bは、エミッタ120の、図3A中のB−B線に沿っての断面図である。また、図5Aは、エミッタ120の底面図であり、図5Bは、エミッタ120の、図5A中のA−A線に沿っての断面図である。なお、X方向は、チューブ110の軸方向またはエミッタ120の長手方向を示し、Y方向は、エミッタ120の短手(幅)方向を示し、Z方向は、エミッタ120の高さ方向を示している。また、前述の矢印Fの向きは、X方向と平行である。
エミッタ120は、図2A、図2Bに示されるように、筐体様の外形を有する。たとえば、エミッタ120のX方向の長さは30mmであり、Y方向の長さは10mmであり、Z方向の長さは3mmである。エミッタ120は、チューブ110の内壁面に接合されるエミッタ本体200と、エミッタ本体200と一体的に成形されたフィルム300とを有する。
図6Aは、エミッタ本体200にフィルム300が接合される前のエミッタ120の平面、正面および側面を示す図であり、図6Bは、当該エミッタ120の底面、正面および側面を示す図である。また、図7Aは、エミッタ本体200にフィルム300が接合される前のエミッタ120の平面図であり、図7Bは、当該エミッタ120の背面図であり、図7Cは、当該エミッタ120の側面図である。さらに、図8Aは、エミッタ本体200にフィルム300が接合される前のエミッタ120の、図7A中のA−A線に沿っての断面図であり、図8Bは、当該エミッタ120の、図7A中のB−B線に沿っての断面図である。また、図9Aは、エミッタ本体200にフィルム300が接合される前のエミッタ120の底面図であり、図9Bは、当該エミッタ120の、図9A中のA−A線に沿っての断面図である。
エミッタ本体200は、図3Bおよび図3Cに示されるように、第1の表面201および第2の表面202を有する。第1の表面201は、フィルム300と接合する、エミッタ本体200のZ方向における一方の面である。第2の表面202は、チューブ110の内壁面と接合する、エミッタ本体200のZ方向における他方の面である。
エミッタ本体200は、図6A、図6B、図7Aおよび図8Aに示されるように、第1の表面201に形成された凹部211、212と、凹部211、212内に配置された突条213、214と、エミッタ本体200をZ方向に貫通する取水路221と、取水路221内に配置された流量調節弁223とを有する。
凹部211は、図6Aおよび図7Aに示されるように、第1の表面201の中央部に位置する凹部である。凹部211のZ方向から見た形状(以下、「平面視形状」とも言う)は矩形である。
凹部212は、第1の表面201に位置する、凹部211と取水路221とを接続する凹部である。凹部212のY方向における長さは、図7Bに示されるように、後述する取水路221の開口部の径と同じである。
突条213は、図6Aおよび図7Aに示されるように、凹部211内にX方向に並列する、Y方向を長手方向とする突条であり、複数配置されている。突条213の平面視形状は矩形である。X方向における突条213間、および、Y方向における突条213と凹部211の壁面との間、には、それぞれ隙間がある。
突条214は、凹部212内にY方向に並列する、X方向を長手方向とする突条であり、複数配置されている。突条214の平面視形状は、矩形の一端部を弧で切り欠いた形状である。Y方向における突条214間、および、X方向における突条214の端と突条214に隣り合う突条213との間には、それぞれ隙間がある。
凹部211、212の底面から突条213、214の突端面までの距離(突条213および突条214の高さ。凹部211、212の深さでもある)は、例えば0.5mmである。
取水路221の第1の表面201における開口形状は、図7Aに示されるように、円形である。取水路221の口径は、例えば5mmである。取水路221の第2の表面202における開口形状は、図9Aに示されるように、上記円形の半円と、当該半円の直径からY方向に連なる上記口径の幅の矩形とによって形成される形状(ベル型)である。
流量調節弁223は、図7Aおよび図9Aに示されるように、取水路221を塞ぐ、可撓性を有する4片の開閉部で構成されている。当該開閉部は、図8Aおよび図9Aに示されるように、第1の表面201側から第2の表面202側に突出する略半球状の薄肉のドームを十字のスリットで分割して構成される。当該開閉部の厚さは、例えば0.5mmであり、上記スリットの幅は、通常は、例えば0mmである。
エミッタ本体200は、図6B、図9Aおよび図9Bに示されるように、第2の表面202に形成された三つの溝231、232、233、および、溝233から第1の表面201側に通じる孔234、をさらに有する。
溝231は、図5Aおよび図9Aに示されるように、取水路221に接続されている。溝231は、第2の表面202に形成された、X方向に沿う直線状の溝である。
溝232は、図5Aおよび図9Aに示されるように、溝231に接続されている。溝232は、第2の表面202に形成された、X方向に沿って延出する溝である。溝232の平面視形状は、ジグザグ形状である。当該ジグザグ形状は、溝232の側面から突出する略三角形状の凸部が溝232の延出方向(X方向)に沿って交互に配置されてなる。当該凸部は、凸部の突端が溝232の平面視形状における中心線を超えないように配置されている。溝232の深さは、例えば0.5mmであり、溝232の幅(図5A中のW)は、例えば0.5mmである。
溝233は、図5Aおよび図9Aに示されるように、溝232に接続されている。溝233は、第2の表面202に形成された、X方向に沿う直線状の溝である。
孔234は、図5Aおよび図9Aに示されるように、溝233の端部に開口している。孔234の開口形状は矩形である。孔234は、図5Bおよび図9Bに示されるように、第1の表面201側に開口している。溝231、233および孔234の幅(Y方向における長さ)は、例えば1mmである。
エミッタ本体200は、図6A、図7Aおよび図8Aに示されるように、第1の表面201に形成された溝241、第1の表面201に形成された凹部242、凹部242の底に配置された流量制御弁244、をさらに有する。
溝241は、図7Aに示されるように、第1の表面201に形成された、Y方向に沿う直線状の溝であり、溝241の平面視形状は、矩形である。溝241の一端部には、孔234が開口しており、溝241は、他端で凹部242に接続している。
凹部242は、図7Aに示されるように、第1の表面201に形成された有底の凹部である。凹部242の平面視形状は、円形である。凹部242の開口径は、例えば6mmであり、凹部242の深さは、例えば2mmである。Z方向における凹部242の反対側には後述する凹部251が位置している。凹部242の底部の厚さは、例えば0.2mmである。
流量制御弁244は、図7Aおよび図8Bに示されるように、四角錐の辺に沿って当該四角錐を十字形状のスリットで四つの直角三角錐に分離したように構成されている。すなわち、流量制御弁244は、四つの開閉部248と、開閉部248間に形成された隙間249とを含む。
開閉部248は、図7A、図8Aおよび図8Bに示されるように、底面の形状が直角二等辺三角形である直角三角錐様に形成されている。開閉部248は、底面形状のうちの直角二等辺三角形の斜辺を固定端とし、互いに直交する残りの二辺を自由端としている。開閉部248は、当該底面と、同じく直角三角形様の側面と、二等辺三角形(正三角形)の斜面と、によって形成されている。上記側面の形状は、上記底面の直角二等辺三角形様の短辺と、当該底面に直交する辺と、これらの辺を結ぶ斜辺と、で囲まれた形状である。対向する開閉部248の底辺間の距離(対向する開閉部248の固定端間の距離。上記四角錐の一辺の長さでもある)は、例えば3.1mmである。また、凹部242の底からの開閉部248の高さは、例えば1.3mmである。さらに、開閉部248の頂点から凹部242の開口部までのZ方向における距離は、0.2mmである。また、凹部242の底面に対する開閉部248の上記斜面の角度は、例えば45°である。
隙間249は、図7Aおよび図9Aに示されるように、二本の直線状のスリットが直交する十字形状に形成されている。隙間249は、後述の凹部251にも開口している。すなわち、隙間249は、凹部242および凹部251を連通している。隙間249のXY平面における幅は、当該十字形状の中央部でより大きく、当該中央部から端部にかけて漸次減少している。上記直線状のスリットの長さは、例えば4.9mmであり、当該スリットの中央部の幅(隙間249の最大幅)は、例えば0.3mmである。また、当該スリットの一端から中央部にかけてのスリットの両側縁が形成する角度(図7A中のθ)は、例えば、5.0〜15.0°である。
エミッタ本体200は、図5Aおよび図9Aに示されるように、第2の表面202に形成された、凹部251、252、253および突条254をさらに有する。
凹部251、252および253は、いずれも、図9Aに示されるように、第2の表面202に形成された凹部である。凹部251の平面視形状は円形であり、凹部251の底には隙間249が開口している。凹部252の平面視形状は矩形であり、凹部252の底には突条254が配置されている。凹部253は、凹部251と凹部252とを接続する、両凹部よりも浅い凹部である。凹部253のY方向における長さは、凹部252のY方向における長さよりも短い。
突条254は、図9Aに示されるように、Y方向に沿って細長の突条である。突条254の平面視形状は矩形であり、突条254のY方向の長さは、凹部252のY方向の長さよりも短く、凹部253のY方向の長さとほぼ同じである。突条254は、X方向における凹部253の近くに、しかし凹部253から離れた位置に配置されている。このように、突条254は、突条254をX方向に沿って凹部252側から見たときに凹部253と重なる位置に配置されている。
フィルム300は、図7Aおよび図9Aに示されるように、ヒンジ部301を介して、エミッタ本体200と一体的に配置されている。ヒンジ部301は、エミッタ本体200の、Y方向における第1の表面201側の一側縁に配置されている。ヒンジ部301は、たとえば、フィルム300と同じ厚さを有し、エミッタ本体200およびフィルム300と一体的に成形された、幅0.5mmの部分である。
フィルム300は、図7Aおよび図9Aに示されるように、さらに、第1の表面201を覆ったときの凹部211に対応する位置に、矩形の開口部302を有する。フィルム300の厚さは、後述する圧力に対する変形量に基づいて、例えばコンピュータシミュレーションや試作品による実験などによって決めることが可能であり、例えば0.15mmである。
エミッタ本体200およびフィルム300は、いずれも、可撓性を有する一種類の材料、例えばポリプロピレン、で成形されている。当該材料の例には、樹脂およびゴムが含まれ、当該樹脂の例には、ポリエチレンおよびシリコーンが含まれる。エミッタ本体200およびフィルム300の可撓性は、弾性を有する樹脂材料の使用によって調整することが可能であり、例えば、弾性を有する樹脂の種類や、硬質の樹脂材料に対する、弾性を有する樹脂材料の混合比、などによって調整することが可能である。エミッタ120は、例えば、射出成形によって一体成形物として製造することが可能である。
(作用)
フィルム300は、ヒンジ部301を軸に回動し、エミッタ本体200の第1の表面201に密着して接合される。当該接合は、例えば、エミッタ本体200またはフィルム300を構成する樹脂材料の溶着や、接着剤による接着、エミッタ本体200へのフィルム300の圧着などによって行われる。
図2Aおよび図4Aに示されるように、フィルム300が第1の表面201に接合されると、取水路221および凹部212は、フィルム300によって塞がれ、突条214間の隙間は、凹部211に開口するとともに取水路221に繋がる複数の流路を構成する。このように、取水路221および上記の隙間は、フィルム300が第1の表面201に接合することにより、チューブ110内の灌漑用液体を取り入れるための取水部を構成する。
また、フィルム300が第1の表面201に接合されると、図4Aおよび図4Bに示されるように、溝241および凹部242は、フィルム300によって塞がれる。凹部242とフィルム300との隙間は、灌漑用液体の流路となる。凹部242の底は、エミッタ本体200を構成する材料による可撓性を有している。凹部242、開閉部248および隙間249は、フィルム300が第1の表面201に接合することにより、後述の減圧流路から供給された灌漑用液体の流量を、当該減圧流路から供給された灌漑用液体の圧力に応じて制御するための流量制御部を構成する。
隙間249は、灌漑用液体の上記減圧流路よりも下流側の流路の一部を構成する凹部242の底において、二本の線が交差した形状で開口するとともに後述の吐出部に繋がっている。開閉部248は、隙間249を介して配置されており、凹部242内においてZ方向に起立する直角三角錐様部によって構成されている。すなわち、開閉部248は、隙間249に面している自由端および隙間249の両端を結ぶ直線の形状の固定端を有し、かつ、可撓性を有する可動部と、上記自由端に沿って上記可動部から上記下流側の流路(凹部242)に向けて突出している凸部と、を含んでいる。
第2の表面202は、チューブ110の内壁面に接合される。当該接合も、エミッタ本体200またはチューブ110を構成する樹脂材料の溶着や、接着剤による接着、エミッタ本体200のチューブ110への圧着などによって行われる。
第2の表面202がチューブ110の内壁面に接合されると、第2の表面202がチューブ110に密着し、取水路221および溝231〜233は、チューブ110によって塞がれる。溝231〜233および孔234は、溝231〜233がチューブ110によって塞がれることによって、上記取水部から取り入れられた灌漑用液体を流すための流路を構成し、中でも溝232は、灌漑用液体を減圧させながら流すための減圧流路を構成する。
また、第2の表面202がチューブ110の内壁面に接合されると、凹部251、252および253は、チューブ110によって塞がれる。チューブ110の凹部252を塞ぐ部分に吐出口130が配置される。このように、凹部252は、第2の表面202がチューブ110に接合することにより、上記流量制御部で流量が制御された灌漑用液体が供給される、吐出口130に面するべき吐出部を構成する。
エミッタ120は、通常、吐出口130が形成される前のチューブ110の内周壁に接合され、その後、チューブ110の、吐出部(凹部252)に対応する位置に、吐出口130が形成されるが、既設の吐出口130の位置に合わせてエミッタ120をチューブ110の内壁面に接合してもよい。
次に、エミッタ120による灌漑用液体の吐出を説明する。図10Aは、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1の圧力値以上第2の圧力値未満であるときの図4B中のA部を拡大して示す図であり、図10Bは、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第2の圧力値以上第3の圧力値未満であるときの図4B中のA部を拡大して示す図であり、図10Cは、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第3の圧力値以上であるときの図4B中のA部を拡大して示す図である。
点滴灌漑用チューブ100への灌漑用液体の供給は、例えば、チューブ110およびエミッタ120の破損を防止するため、当該灌漑用液体の圧力が0.1MPaを超えない範囲で行われる。チューブ110内に灌漑用液体が供給されると、灌漑用液体は、凹部211と突条213との隙間を通って、フィルム300によって覆われた凹部212に到達し、凹部212と突条214との隙間を通って取水路221に到達する。凹部211および突条213と、凹部212および突条214とは、灌漑用液体中の上記突条間の隙間よりも大きな浮遊物の侵入を防止しつつ灌漑用液体の流路を構成する。このように、凹部211、212および突条213、214は、フィルタとして機能する。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1の圧力値(例えば0.005MPa)以上であると、流量調節弁223が第2の表面202側に押され、流量調節弁223のスリットが拡がる。こうして、取水路221に到達した灌漑用液体は、取水路221からエミッタ本体200内に取り入れられる。流量調節弁223は、灌漑用液体の圧力が第1の圧力値未満のときに灌漑用液体のエミッタ本体200内への流入を抑制する。このため、チューブ110への灌漑用液体の高圧供給が可能となるので、エミッタ120が流量調節弁223を有することは、例えば、より長い点滴灌漑用チューブ100を構成するのに好適である。
取水路221から取り入れられた灌漑用液体は、溝231を通って溝232(減圧流路)に供給される。溝232を流れる灌漑用液体は、溝232の平面視形状(ジグザグ形状)によってもたらされる圧力損失によって減圧される。また、灌漑用液体中の浮遊物は、溝232の上記凸部間に発生する乱流に巻き込まれ、溝232に滞留する。このように溝232によって、灌漑用液体から浮遊物がさらに除去される。
また、上記凸部の突端が溝232の平面視形状における中心線を超えないように配置されていることから、溝232の中心には、わずかな幅ではあるが、上記凸部に遮られない空間が形成されるので、灌漑用液体は溝232を流れやすい。よって、溝232は、上記の減圧効果および浮遊物除去効果に加えて、より多くの流量で灌漑用液体を流すのに好適である。
溝232を通り、減圧され、上記浮遊物が除去された灌漑用液体は、溝233、孔234、溝241を通って、凹部242に供給される。灌漑用液体は、図10Aに示されるように、フィルム300と凹部242との隙間を満たし、開閉部248間の隙間249を通って、凹部251に到達する。
凹部251に到達した灌漑用液体は、凹部253を経て凹部252に到達し、凹部252に面して開口する吐出口130を通って、チューブ110外に吐出される。
なお、土壌などの異物が吐出口130から凹部252に侵入することがあるが、当該異物の隙間249への侵入は、凹部252内に配置されている突条254によって遮られる。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が高まると、当該圧力の上昇に応じて、取水路221からエミッタ本体200内に取り入れられる灌漑用液体の流量も増加し、吐出口130からの灌漑用液体の吐出量も増加する。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第2の圧力値(例えば0.02MPa)以上になると、凹部242内の灌漑用液体の圧力が高まり、図10Bに示されるように、開閉部248は、凹部242内の灌漑用液体によって押される。このため、開閉部248の上記斜面の底辺部が撓んで(すなわち、上記底辺部を固定端として)開閉部248が互いに接近し、隙間249を狭める。たとえば、隙間249の最大幅は0.15mmになる。このため、隙間249による灌漑用液体の流路面積が減少し、隙間249を通過する灌漑用液体の量が減少し、よって、吐出口130からの灌漑用液体の吐出量の増加が抑制される。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第3の圧力値(例えば0.05MPa)以上になると、凹部242内の灌漑用液体の圧力がさらに高まり、図10Cに示されるように、開閉部248は、凹部242内の灌漑用液体によってさらに押され、開閉部248間の固定端側では隙間249が残されるものの、互いの開閉部248の先端部が密着する。このため、隙間249が最も狭くなる。凹部242内の灌漑用液体は、最も狭くなった隙間249を通って凹部251に供給される。よって、上記流量制御部を通過する灌漑用液体の量は、最も狭くなった隙間249を通過可能な流量に規制され、吐出口130からの灌漑用液体の吐出量は、実質的に一定となる。こうして、エミッタ120は、灌漑用液体が供給されるチューブ110から、灌漑用液体を定量的に吐出する。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第2の圧力値に戻ると、開閉部248は、図10Bに示される状態に戻り、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1の圧力値に戻ると、開閉部248は、図10Aに示される状態に戻る。このように、エミッタ120では、凹部242の灌漑用液体の圧力に応じて、隙間249を通る灌漑用液体の量が制御される。凹部242内の灌漑用液体の圧力は、前述したように、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて変動する。よって、エミッタ120によれば、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて、灌漑用液体の吐出量が制御される。
(効果)
以上の説明から明らかなように、エミッタ120は、灌漑用液体を流すためのチューブ110に配置され、チューブ110内の灌漑用液体をチューブ110外へ定量的に吐出するためのエミッタである。そして、エミッタ120は、チューブ110内の灌漑用液体を取り入れるための上記取水部と、当該取水部から取り入れられた灌漑用液体を減圧させながら流すための上記減圧流路と、当該減圧流路から供給された灌漑用液体の流量を、当該減圧流路から供給された灌漑用液体の圧力に応じて制御するための上記流量制御部と、当該流量制御部で流量が制御されてチューブ110外へ吐出されるべき灌漑用液体が供給される上記吐出部と、を有する。さらに、上記流量制御部は、上記減圧流路よりも下流側の流路である凹部242に線状に開口しているとともに上記吐出部に繋がっている隙間249と、隙間249に面している自由端および隙間249の両端を結ぶ直線の形状の固定端を有し、かつ、可撓性を有する可動部と、上記自由端に沿って当該可動部から凹部242に向けて突出している凸部と、を有する。そして、上記下流側の流路内の上記灌漑用液体の圧力が設定値以上であるときに、上記可動部が撓み、上記凸部が、隙間249によって構成される灌漑用液体の流路の流路面積を減少させる。よって、エミッタ120は、チューブ110内の灌漑用液体の圧力によって変動する上記下流側の流路内の灌漑用液体の圧力に応じて、灌漑用液体の吐出量を制御することから、灌漑用液体の吐出量を安定化することが可能である。さらにエミッタ120は、多くとも二部品、少なければ一部品の射出成形品から構成することが可能である。よって、エミッタ120は、三部品からなる従来のエミッタに比べて、製造に係るコストのさらなる削減が可能である。
また、エミッタ120が、チューブ110の内壁面の、チューブ110内外を連通する吐出口130に対応する位置に接合されて、チューブ110内の灌漑用液体を上記吐出口130から定量的に吐出するためのエミッタであり、上記流量制御部が、エミッタ120の表面の上記内壁面に接合されない部分(第1の表面201)に開口する、エミッタ120における灌漑用液体の上記減圧流路よりも下流側の流路の一部を構成するための凹部242と、上記開口部を塞ぎ、上記減圧流路よりも下流側の流路とチューブ110内との連通を遮断する蓋部(フィルム300)と、を有し、凹部242の底が可撓性を有し、隙間249が凹部242の底に開口していることは、上記の効果を奏するエミッタであってチューブ110内部に配置されるべきエミッタを構成する観点から、より一層効果的である。
また、上記凸部が、角錐の頭頂点と底面とを結ぶ、隣り合う二辺に沿って当該角錐から切り取られた三角錐様の形状を有し、当該三角錐様の底辺のうちの上記角錐の底辺と共通の一辺を上記固定端とし、残りの二辺を上記自由端とすることは、前述のように作動する上記流量制御部を射出成形による一部品で構成することを可能とするので、製造コストの削減の観点からより一層効果的である。
また、上記取水部が、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が規定値以上であるときに灌漑用液体の流路を拡げる流量調節弁223をさらに含むことは、チューブ110へ灌漑用液体をより高圧で供給することを可能とし、より長い点滴灌漑用チューブ100を構成する観点からより一層効果的である。
また、エミッタ120が可撓性を有する一種類の材料で成形されており、フィルム300がエミッタ120の一部として一体的に成形されていることは、エミッタ120を射出成形による一部品で作製することを可能とすることから、製造に係るコストのさらなる削減の観点からさらに一層効果的である。
また、開閉部248は、凹部242の底から起立する直角三角錐様に形成されていることから、開閉部248と凹部242の底との境界は、開口部248の上記斜面における基端縁となるので、一直線状となる。このように、開閉部248と凹部242の底面との境界が一直線状であることは、上記凸部(開閉部248)の開閉をより弱い力で実現するのに好適であるので、エミッタ120における灌漑用液体の所期の吐出量を精密に設定する観点からより一層効果的である。
エミッタ120をチューブ110の内壁面に接合することによって、チューブ110と、チューブ110に配置されたエミッタ120と、を有する点滴灌漑用チューブ100が提供される。点滴灌漑用チューブ100は、所期の吐出量で灌漑用液体を吐出することが可能である。よって、点滴灌漑用チューブ100は、植物の生育に、好適に使用される。
(変形例)
点滴灌漑用チューブ100では、前述の効果を奏する範囲において、前述の構成要件の一部が変更されていてもよいし、他の構成要件が追加されていてもよい。
たとえば、チューブ110は、シームレスチューブであってもよいし、細長いシートを長手方向に沿って接合してなるチューブであってもよい。
また、吐出口130は、上記シートの接合部に、チューブ110の内外を連通するように形成された隙間や、当該接合部で上記シートに挟まれた管などであってもよい。さらに、吐出口の軸方向における形状は、一直線状でなくてもよい。当該吐出口を有するチューブの例には、上記シートの表面に流路となる所期の形状の窪みが形成されており、上記シートの接合によって上記接合部に当該流路である上記吐出口が構成されるチューブ、が含まれる。
また、エミッタ120は、チューブ110における灌漑用液体の流れ方向の上流側に取水路221が位置するように配置されているが、取水路221が下流側に位置するように配置されてもよい。また、一本のチューブ110中の複数のエミッタ120の向きは、同じであっても異なっていてもよい。
また、エミッタ本体200の樹脂材料とフィルム300の樹脂材料は、同じであっても異なっていてもよい。
また、エミッタ本体200は、樹脂の射出成形によって一体的に成形されるが、エミッタ本体200を、第1の表面201側の部品と第2の表面202側の部品の二部品で構成してもよい。この場合、第1の表面201側の部品には、フィルム300が一体的に成形される。エミッタ本体200を上記のような二部品で構成することにより、例えば上記減圧流路をエミッタ本体200の内部に配置することが可能となる。さらに、当該二部品を、ヒンジ部を介して一体的に成形してもよい。
また、上記減圧流路を含む、取水路221と凹部242とを接続する流路は、エミッタ本体200における、フィルム300によって覆われる第1の表面201上の溝で構成されてもよい。
また、第2の表面202は、チューブ110の内壁に沿う曲面(例えば、YZ平面においてチューブ110の内径の円弧で表される面)であってもよい。
さらに、流量調節弁223は、例えば、チューブ110に供給される灌漑用液体の圧力に応じて適宜に配置されればよいので、エミッタ120は、流量調節弁223を有していなくてもよい。
また、エミッタ120は、所期の吐出量を確保する観点から、前述の形状の減圧流路を含んでいることが好ましいが、当該減圧流路を含んでいなくてもよい。たとえば、開閉部248は、凹部242内の灌漑用液体の圧力によって作動するが、上記取水部から上記流量調整部までの流路が、開閉部248の所期の作動を実現させる上記圧力を生じさせる流路であれば、前述した形状の減圧流路でなくても(例えば単なる直線状の流路でも)よい。
また、流量制御弁244の平面視形状は、四角以外の多角形状であってもよい。たとえば、流量制御弁244の平面視形状は、三角形でもよいし、六角形でもよい。当該平面視形状の角の数が少ないと、高圧時に作動する開閉部248が互いに接触しやすくするのに好適であり、当該角の数が多いと、開閉部248の作動による灌漑用液体の流量の増減の差をより大きくするのに好適である。
また、開閉部248は、凹部242内の灌漑用液体の圧力で上記のように作動すれば、三角錐様体でなくてもよい。たとえば、開閉部248は、図21Aに示されるように、当該三角錐様体の底面部に(凹部251側に)開口する肉抜き部255を含んでいてもよいし、図21Bに示されるように、当該三角錐様体の斜面部(凹部242側に)に開口する肉抜き部245を含んでいてもよい。開閉部248が上記の肉抜き部を含むことは、開閉部248を一定の厚みの部分による成形体で構成するのに好適であるので、エミッタ120の射出成形による生産性を高める観点からより一層効果的である。
また、開閉部248は、一つでも複数でもよい。たとえば、角錐体を隙間249で分割した構造の開閉部248の一部だけが可動であり、残りは隙間249が形成されないように一体的に構成されていてもよい。あるいは、開閉部248の一部だけが可動であり、残りは隙間249を介して互いに固定されていてもよい。可動な開閉部248が少ないと、開閉部248の開閉に関する設計がより容易になり、可動な開閉部248が多いと、開閉部248の作動による灌漑用液体の流量の増減の差をより大きくするのに好適である。なお、一つの開閉部248のみが可動である場合では、隙間249の開口形状は、二本の直線状のスリットの交差によるV字様であってもよい。また、隙間249は、直線状でなくてもよい。このように、隙間249の開口形状は、開閉部248を区画する屈曲または湾曲した形状とすることができる。
[実施の形態2]
本発明に係る第2の実施の形態を説明する。
(構成)
図11は、本発明の実施の形態2に係る点滴灌漑用チューブ500の模式的な断面図である。点滴灌漑用チューブ500は、チューブ110およびエミッタ320によって構成されている。チューブ110は、前述した実施の形態1と同様に構成されている。
図12Aは、図1中のエミッタ320の、チューブ110側から見たときの斜視図であり、図12Bは、図1中のエミッタ320の、チューブ110とは反対側から見たときの斜視図である。また、図13Aは、エミッタ320の平面図であり、図13Bは、エミッタ320の正面図であり、図13Cは、エミッタ320の底面図であり、図13Dは、エミッタ320の側面図である。さらに、図14Aは、エミッタ320の、図13A中のA−A線に沿っての断面図であり、図14Bは、エミッタ320の、図13A中のB−B線に沿っての断面図である。
エミッタ320は、第1筒部410、第1筒部410に接続されているフランジ部420、および、フランジ部420の第1筒部410とは反対側に接続されている第2筒部430、を有する。フランジ部420は、第1板部450と第2板部460との合体によって構成されている。なお、Z方向は、第1筒部410の軸に沿う方向であり、エミッタ320がチューブ110に挿入される方向を含む。X方向は、Z方向に直交する一方向であり、Y方向は、Z方向およびX方向の両方に直交する方向である。
第1筒部410は、図12Aに示されるように、第1板部450の表面から起立している筒状体である。第1筒部410は、図13Aおよび図13Bに示されるように、フランジ部420の平面形状の中央に配置されている。
第1筒部410の先端部には、図14Aに示されるように、返し411が形成されている。返し411は、第1筒部410の外周面からXY平面に沿って広がる径大部412と、径大部412から第1筒部410の先端に向けて外径が漸次減少するテーパ面413とによって構成されている。たとえば、第1筒部410の内径は2mmであり、径大部412の外径は3.2mmであり、テーパ面413の先端の外径は2.6mmであり、フランジ部420の表面からの第1筒部410の高さは5mmである。
フランジ部420のZ方向に沿ってみた形状(平面視形状)は、円形である。たとえば、フランジ部420の厚さは3mmであり、フランジ部420の外径は16mmである。
第2筒部430は、図12Bに示されるように、第2板部460の上記第2の表面から起立している筒状体である。第2筒部430は、図13Bおよび図13Cに示されるように、フランジ部420の平面形状の中央からX方向にずれた、第1筒部410とは反対側に配置されている。第2筒部430は、図14Aに示されるように、上記第2の表面における後述する凹部463の開口を内包している。すなわち、第2筒部430は、凹部463に連通している。第2筒部430の内径は、凹部463の径と同じである。
第2筒部430の先端部には、図14Aおよび図14Bに示されるように、第1筒部410と同様に、返し431が形成されている。返し431は、第2筒部430の外周面からXY平面に沿って広がる径大部432と、径大部432から第2筒部430の先端に向けて外径が漸次減少するテーパ面433とによって構成されている。たとえば、第2筒部430の内径は3mmであり、径大部432の外径は5mmであり、テーパ面433の先端の外径は4mmであり、第2板部460の上記第2の表面からの第2筒部430の高さは12mmである。
図15Aは、第1筒部410および第1板部450の一体成形品(以下、「第1部品」とも言う)の平面図であり、図15Bは、当該第1部品の正面図であり、図15Cは、当該第1部品の底面図である。また、図16Aは、上記第1部品の、図15A中のA−A線に沿っての断面図であり、図16Bは、上記第1部品の、図15A中のB−B線に沿っての断面図である。
第1板部450は、図15C、図16Aおよび図16Bに示されるように、表面に開口する孔451を含み、底面に形成された凹部453、454、溝455、456および突条457を含む。第1板部450は、孔451および凹部453の境界部に、孔451を覆う流量調節弁458をさらに含む。
孔451は、図14Bおよび図16Bに示されるように、第1板部450の表面の中央部に開口し、後述する凹部453に開口している、また、孔451の第1板部450の表面における開口は、第1筒部410に内包されている。すなわち、孔451は、第1筒部410と凹部453とを連通している。孔451の平面視形状は、図13Aに示されるように、円形である。孔451の径は、第1筒部410の内径と同じである。
凹部453は、図16Aおよび図16Bに示されるように、第1板部450の底面の中央部に形成された凹部である。凹部453の平面視形状は、図15Cに示されるように、円形である。凹部453の径は、第1筒部410の内径よりもやや大きい。第1板部450の底面からの凹部453の深さは、例えば0.5mmである。
溝455は、図15Cに示されるように、第1板部450の底面に形成された、凹部453に接続される溝である。溝455は、図15Cに示されるように、凹部453から第1板部450の底面の径方向に沿って、第1板部450の底面の周縁部まで延出している。溝455の平面視形状は、前述した溝232のそれと同様のジグザグ形状であり、溝455の幅(図15C中のW)は、例えば0.45mmである。
凹部454は、図15Cに示されるように、第1板部450の底面に形成された、X方向において凹部453に隣り合う位置にある凹部であり、凹部453とは独立している。凹部454の平面視形状は、矩形である。第1板部450の底面からの凹部454の深さは、例えば0.2mmである。
溝456は、図15Cに示されるように、第1板部450の底面に形成された溝であり、溝455および凹部454を接続している。溝456の平面視形状はL字型であり、溝456は、L字の短辺の端で溝455と接続し、L字の長辺の端部で凹部454と接続している。
突条457は、図15Cに示されるように、第1板部450の底面の周縁部に配置されており、図16に示されるように、第1板部450の底面から突出している。突条457の平面視形状は、図15Cに示されるように、円環状である。第1板部450の底面からの突条457の高さは、例えば1mmである。
流量調節弁458は、前述の流量調節弁223と同様に、四つの開閉部で構成されている。当該開閉部は、図15Cおよび図16A、16Bに示されるように、孔451の凹部453側の開口を覆い、凹部453に向けて突出している略半球状の薄肉のドームが十字状のスリットで分割された部分と同様に構成されている。当該スリットの幅は、例えば0mmであり、上記開閉部の厚さは、例えば0.2mmである。
図17Aは、第2筒部430および第2板部460の一体成形品(以下、「第2部品」とも言う)の平面図であり、図17Bは、当該第2部品の正面図であり、図17Cは、当該第2部品の底面図であり、図17Dは、当該第2部品の側面図である。また、図18は、上記第2部品の、図17A中のA−A線に沿っての断面図である。
第2板部460は、図18に示されるように、一方の表面(第1の表面)に形成された凹部461および凹条462と、他方の表面(第2の表面)に形成された凹部463とを含む。凹部461は、その底に配置された流量制御弁464を含む。
凹部461は、図18に示されるように、第2板部460の第1の表面に開口する有底の凹部である。凹部461の平面視形状は、円形である。凹部461の第2板部460を挟んで反対側には、図18および図17Aに示されるように、後述する凹部463が配置されている。凹部461の底部の厚さは、例えば0.2mmである。
流量制御弁464は、図17Aおよび図18に示されるように、四角錐の辺に沿って当該四角錐を十字形状のスリットで四つの直角三角錐に分離したように構成されている。すなわち、流量制御弁464は、四つの開閉部468と、開閉部468間に形成された隙間469とを含む。
開閉部468は、図17Aに示されるように、底面の形状が直角二等辺三角形である直角三角錐様に形成されている。開閉部468は、図18に示されるように、底面形状のうちの直角二等辺三角形の斜辺を固定端とし、互いに直交する残りの二辺を自由端としている。開閉部468は、当該底面と、同じく直角三角形様の側面と、二等辺三角形(正三角形)の斜面と、によって形成されている。上記側面の形状は、上記底面の直角二等辺三角形様の短辺と、当該底面に直交する辺と、これらの辺を結ぶ斜辺と、で囲まれた形状である。対向する開閉部468の底辺間の距離(対向する開閉部468の固定端間の距離。上記四角錐の一辺の長さでもある)は、例えば2.0mmである。また、凹部461の底からの開閉部468の高さは、例えば0.8mmである。さらに、開閉部468の頂点から凹部461の開口部までのZ方向における距離は、0.2mmである。また、凹部461の底面に対する開閉部468の上記斜面の角度は、例えば45°である。
隙間469は、図17Aに示されるように、二本の直線状のスリットが直交する十字形状に形成されている。隙間469は、後述の凹部463にも開口している。すなわち、隙間469は、凹部461および凹部463を連通している。隙間469のXY平面における幅は、当該十字形状の中央部でより大きく、当該中央部から端部にかけて漸次減少している。上記スリットの中央部の幅(隙間469の最大幅)は、例えば0.3mmである。また、当該スリットの一端から中央部にかけてのスリットの両側縁が形成する角度(図17C中のθ)は、例えば、5.0〜15.0である。
凹条462は、図17Aに示されるように、上記第1の表面の周縁部に配置されており、図17Bおよび図17Dに示されるように、上記第2の表面から窪んでいる。凹条462の平面視形状は、図17Aに示されるように、円環状である。上記第2の表面からの凹条462の深さは、例えば1mmである。
凹部463は、図18に示されるように、上記第2の表面の、Z方向において凹部461と重なる位置に形成された凹部である。凹部463の平面視形状は、図17Cおよび図18から明らかなように、円形である。凹部463の底面には、隙間469が開口している。
上記第1部品および第2部品は、いずれも、前述の実施の形態1におけるエミッタ本体200と同様に、可撓性を有する一種類の樹脂材料(例えばポリプロピレン)で射出成形により一体的に成形されている。上記第1部品および第2部品の材料の例には、樹脂およびゴムが含まれ、当該樹脂の例には、ポリエチレンおよびシリコーンが含まれる。当該材料の可撓性は、流量制御弁464(開閉部468)に要する可撓性に応じて、樹脂材料の種類や二種以上の樹脂材料の混合などによって、適宜に調整される。
(作用)
第1板部450の突条457を第2板部460の凹条462に嵌合させることにより、上記第1部品と上記第2部品とが合体し、図12Aおよび図12Bに示されるように、エミッタ320が構成される。第1板部450の底面および第2板部の上記第1の表面は、樹脂材料の溶着や接着剤による接着、一方の他方への圧着などによってさらに接着されてもよい。
図14Aおよび図14Bに示されるように、上記第1部品と上記第2部品とが合体することにより、図15Cに示される溝455、456が第2板部460の表面によって塞がれ、灌漑用液体の流路を構成する。また、第1筒部410、孔451および凹部453は、チューブ110内の灌漑用液体を取り入れるための取水部を構成する。溝455は、当該取水部に取り入れられた灌漑用液体を減圧させながら流すための減圧流路を構成する。
また、図15Cに示される凹部454および図17Aに示される凹部461は、上記第1部品と上記第2部品とが合体することにより、灌漑用液体の上記減圧流路よりも下流側の流路の一部を構成する。そして、開閉部468および隙間469は、上記減圧流路から供給された灌漑用液体の流量を、当該減圧流路から供給された灌漑用液体の圧力に応じて制御するための流量制御部を構成する。
上記流量制御部において、凹部461の底は、上記第2部品を構成する材料による可撓性を有している。隙間469は、灌漑用液体の上記減圧流路よりも下流側の流路の一部を構成する凹部461の底において、二本の線が交差した形状で開口するとともに後述の吐出部に繋がっている。開閉部468は、隙間469を介して配置されており、凹部461内においてZ方向に起立する直角三角錐様部によって構成されている。すなわち、開閉部468は、隙間469に面している自由端および隙間469の両端を結ぶ直線の形状の固定端を有し、かつ、可撓性を有する可動部と、上記自由端に沿って上記可動部から上記下流側の流路(凹部461)に向けて突出している凸部と、を含んでいる。
なお、第2筒部430は、凹部461と連通しており、上記流量制御部で流量が制御されてチューブ110外へ吐出されるべき灌漑用液体が供給される吐出部を構成する。
エミッタ320は、図11に示されるように、第1筒部410をチューブ110の管壁に挿入することによって、チューブ110に取り付けられる。エミッタ320の取り付けは、第1筒部410によってチューブ110の管壁を貫通して行ってもよいし、チューブ110の管壁に予め形成されていた挿入用の開口部に第1筒部410を挿入して行ってもよい。前者は、エミッタ320を任意の配置でチューブ110に取り付けるのに好適であり、後者は、チューブ110からの灌漑用液体の漏れを防止するのに好適である。第1筒部410が先端部に返しを有することから、チューブ110からのエミッタ320の抜け落ちが防止される。
なお、エミッタ320の第2筒部430は、図14Aおよび図14Bに示されるように、返し431を有している。したがって、土壌を覆うマルチに返し431を挿通し、あるいは、繊維状の栽培床に返し431を挿入することが可能である。返し431を栽培床に挿入することによって、当該栽培床における灌漑用液体の滴下位置を特定したり、栽培床上に点滴灌漑用チューブ500を固定するのに好適である。
次に、エミッタ320による灌漑用液体の吐出を説明する。図19Aは、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1の圧力値以上第2の圧力値未満であるときの図14A中のA部を拡大して示す図であり、図19Bは、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第2の圧力値以上第3の圧力値未満であるときの図14A中のA部を拡大して示す図であり、図19Cは、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第3の圧力値以上であるときの図14A中のA部を拡大して示す図である。
点滴灌漑用チューブ500への灌漑用液体の供給は、チューブ110およびエミッタ320の破損を防止するため、例えば当該灌漑用液体の圧力が0.1MPaを超えない範囲で行われる。チューブ110内に灌漑用液体が供給されると、灌漑用液体は、第1筒部410を通って流量調節弁458に到達する。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1の圧力値(例えば0.005MPa)以上であると、流量調節弁458が第2板部460に向けて押され、流量調節弁458のスリットが拡がる。こうして、灌漑用液体はフランジ部420内に取り入れられる。流量調節弁458は、灌漑用液体の圧力が第1の圧力値未満のときに灌漑用液体のフランジ部420内への流入を抑制する。このため、チューブ110への灌漑用液体の高圧供給が可能となるので、エミッタ320が流量調節弁458を有することは、例えば、より長い点滴灌漑用チューブ500を構成するのに好適である。
流量調節弁458を通った灌漑用液体は、溝455(減圧流路)に供給される。溝455を流れる灌漑用液体は、溝455の平面視形状(ジグザグ形状)によってもたらされる圧力損失によって減圧される。また、灌漑用液体中の浮遊物は、溝455の上記凸部間に発生する乱流に巻き込まれ、溝455に滞留する。このように溝455によって、灌漑用液体から浮遊物がさらに除去される。
また、上記凸部の突端が溝455の平面視形状における中心線を超えないように配置されていることから、溝455の中心には、わずかな幅ではあるが、上記凸部に遮られない空間が形成されるので、灌漑用液体は溝455を流れやすい。よって、溝455は、上記の減圧効果および浮遊物除去効果に加えて、より多くの流量で灌漑用液体を流すのに好適である。
溝455を通り、減圧され、上記浮遊物が除去された灌漑用液体は、溝456を通って凹部461に供給される。灌漑用液体は、凹部454、461を満たし、隙間469を通過する(図19A)。
隙間469を通った灌漑用液体は、凹部463を経て第2筒部430に到達し、第2筒部430を通って、チューブ110外に吐出される。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が高まると、当該圧力の上昇に応じて、第1筒部410からエミッタ320内に取り入れられる灌漑用液体の流量も増加し、第2筒部430からの灌漑用液体の吐出量も増加する。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第2の圧力値(例えば0.02MPa)以上になると、凹部461内の灌漑用液体の圧力が高まり、図19Bに示されるように、開閉部468は、凹部461内の灌漑用液体によって押される。このため、開閉部468の上記斜面の底辺部が撓んで(すなわち、上記底辺部を固定端として)開閉部468が互いに接近し、隙間469を狭める。たとえば、隙間469の最大幅は0.15mmになる。このため、隙間469による灌漑用液体の流路面積が減少し、隙間469を通過する灌漑用液体の量が減少し、よって、第2筒部430からの灌漑用液体の吐出量の増加が抑制される。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第3の圧力値(例えば0.05MPa)以上になると、凹部461内の灌漑用液体の圧力がさらに高まり、図19Cに示されるように、開閉部468は、凹部461内の灌漑用液体によってさらに押され、開閉部468間の固定端側では隙間469が残されるものの、互いの開閉部468の先端部が密着する。このため、隙間469が最も狭くなる。凹部461内の灌漑用液体は、最も狭くなった隙間469を通って凹部463に供給される。よって、上記流量制御部を通過する灌漑用液体の量は、最も狭くなった隙間469を通過可能な流量に規制され、第2筒部430からの灌漑用液体の吐出量は、実質的に一定となる。こうして、エミッタ320は、灌漑用液体が供給されるチューブ110から、灌漑用液体を定量的に吐出する。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第2の圧力値に戻ると、開閉部468は、図19Bに示される状態に戻り、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1の圧力値に戻ると、開閉部468は、図19Aに示される状態に戻る。このように、エミッタ320では、凹部461の灌漑用液体の圧力に応じて、隙間469を通る灌漑用液体の量が制御される。凹部461内の灌漑用液体の圧力は、前述したように、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて変動する。よって、エミッタ320によれば、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて、灌漑用液体の吐出量が制御される。
(効果)
以上の説明から明らかなように、エミッタ320は、灌漑用液体を流すためのチューブ110に配置され、チューブ110内の上記灌漑用液体をチューブ110外へ定量的に吐出するためのエミッタであって、チューブ110内の上記灌漑用液体を取り入れるための上記取水部と、当該取水部から取り入れられた上記灌漑用液体を減圧させながら流すための上記減圧流路と、当該減圧流路から供給された上記灌漑用液体の流量を、当該減圧流路から供給された灌漑用液体の圧力に応じて制御するための上記流量制御部と、当該流量制御部で流量が制御されてチューブ110外へ吐出されるべき上記灌漑用液体が供給される上記吐出部と、を有する。そして、上記流量制御部は、上記減圧流路よりも下流側の流路である凹部461に線状に開口しているとともに上記吐出部に繋がっている隙間469と、隙間469に面している自由端および隙間469の両端を結ぶ直線の形状の固定端を有し、かつ、可撓性を有する可動部と、上記自由端に沿って当該可動部から凹部461に向けて突出している凸部と、を有する。そして、上記下流側の流路内の上記灌漑用液体の圧力が設定値以上であるときに、上記可動部が撓み、上記凸部が、隙間469によって構成される灌漑用液体の流路の流路面積を減少させる。よって、エミッタ320は、チューブ110内の灌漑用液体の圧力によって変動する上記下流側の流路内の灌漑用液体の圧力に応じて、灌漑用液体の吐出量を制御することから、灌漑用液体の吐出量を安定化することが可能である。さらにエミッタ320は、二部品の射出成形品から構成することが可能である。よって、エミッタ320は、三部品からなる従来のエミッタに比べて、製造に係るコストのさらなる削減が可能である。
また、エミッタ320が、上記取水部を構成するための第1筒部410と、第1筒部410の一端に接続されているとともに、第1筒部410の一端から外側に向けて広がっており、上記減圧流路および上記流量制御部を構成するためのフランジ部420と、フランジ部420の第1筒部410とは反対側に接続されている、上記吐出部を構成するための第2筒部430と、を有し、第1筒部410がチューブ110外からチューブ110内に挿入されてチューブ110に配置されるエミッタであって、フランジ部420が第1筒部410に接続されている第1板部450と、第2筒部430に接続されている第2板部460とによって構成されており、第1板部450が上記減圧流路を含み、第2板部460が上記減圧流路よりも下流側の流路に開口する凹部461を含み、凹部461の底が可撓性を有し、隙間469が凹部461の底に開口していることは、上記の効果を奏するエミッタであってチューブ110の外側に配置されるべきエミッタを構成する観点から、より一層効果的である。
また、上記凸部が、角錐の頭頂点と底面とを結ぶ、隣り合う二辺に沿って当該角錐から切り取られた三角錐様の形状を有し、当該三角錐様の底辺のうちの上記角錐の底辺と共通の一辺を上記固定端とし、残りの二辺を上記自由端とすることは、前述のように作動する流量制御部を射出成形による一部品で構成することを可能にするので、製造コストを削減する観点からより一層効果的である。
また、上記取水部が、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が規定値以上であるときに灌漑用液体の流路を拡げる流量調節弁458をさらに含むことは、チューブ110へ灌漑用液体をより高圧で供給することを可能とし、より長い点滴灌漑用チューブ500を構成する観点からより一層効果的である。
また、エミッタ320が可撓性を有する一種類の材料で成形されていることは、エミッタ320を射出成形による一部品で作製することを可能とすることから、製造に係るコストのさらなる削減の観点からさらに一層効果的である。
また、開閉部468は、凹部461の底から起立する直角三角錐様に形成されていることから、開閉部468と凹部461の底との境界は、開閉部468の上記斜面における基端縁となるので、一直線状となる。このように、開閉部468と凹部461の底面との境界が一直線状であることは、上記凸部(開閉部468)の開閉をより弱い力で実現するのに好適であるので、エミッタ320における灌漑用液体の所期の吐出量を精密に設定する観点からより一層効果的である。
第1筒部410をチューブ110の外側からチューブ110内に挿入することによって、チューブ110と、チューブ110に配置されたエミッタ320と、を有する点滴灌漑用チューブ500が提供される。点滴灌漑用チューブ500は、所期の吐出量で灌漑用液体を吐出することが可能である。よって、点滴灌漑用チューブ500は、植物の生育に好適に使用される。
(変形例)
点滴灌漑用チューブ500では、前述の効果を奏する範囲において、前述の構成要件の一部が変更されていてもよいし、他の構成要件が追加されていてもよい。
たとえば、第2筒部430は、図20Aに示されるように、返し431を有していなくてもよいし、図20Bに示されるように、第2板部460の上記第2の表面に開口する開口部であってもよい。
また、チューブ110は、シームレスチューブであってもよいし、細長いシートを長手方向に沿って接合してなるチューブであってもよいし、上記シートの接合部に、チューブ110の内外を連通するように形成された隙間や、当該接合部で上記シートに挟まれた管などを有するチューブであってもよい。
また、上記第1部品と第2部品を、これらと一体的に形成されるヒンジ部を介して回動可能かつ一体的に構成してもよい。この場合、エミッタ320の部品数をさらに少なくすることが、すなわちエミッタ320を一部品から作製することが可能となる。
また、エミッタ320は、所期の吐出量を確保する観点から、前述の形状の減圧流路を含んでいることが好ましいが、当該減圧流路を含んでいなくてもよい。たとえば、開閉部468は、凹部461内の灌漑用液体の圧力によって作動するが、上記取水部から上記流量調整部までの流路が、開閉部468の所期の作動を実現させる上記圧力を生じさせる流路であれば、前述した形状の減圧流路でなくても(例えば単なる直線状の流路でも)よい。
また、流量制御弁464の平面視形状は、四角以外の多角形状であってもよい。たとえば、流量制御弁464の平面視形状は、三角形でもよいし、六角形でもよい。当該平面視形状の角の数が少ないと、高圧時に作動する開閉部468が互いに接触しやすくするのに好適であり、当該角の数が多いと、開閉部468の作動による灌漑用液体の流量の増減の差をより大きくするのに好適である。
また、開閉部468は、実施の形態1における開閉部248と同様に、図21Aおよび図21Bに示されるような肉抜き部をさらに含んでいてもよい。開閉部468が当該肉抜き部を含むことは、開閉部468を一定の厚みの部分による成形体で構成するのに好適であるので、エミッタ320の射出成形による生産性を高める観点からより一層効果的である。
また、開閉部468は、一つでも複数でもよい。たとえば、角錐体を隙間469で分割した構造の開閉部468の一部だけが可動であり、残りは隙間469が形成されないように一体的に構成されていてもよい。あるいは、開閉部468の一部だけが可動であり、残りは隙間469を介して互いに固定されていてもよい。可動な開閉部468が少ないと、開閉部468の開閉に関する設計がより容易になり、可動な開閉部468が多いと、開閉部468の作動による灌漑用液体の流量の増減の差をより大きくするのに好適である。なお、一つの開閉部468のみが可動である場合では、隙間469の開口形状は、二本の直線状のスリットの交差によるV字様であってもよい。また、隙間469は、直線状でなくてもよい。このように、隙間469の開口形状は、開閉部468を区画する屈曲または湾曲した形状とすることができる。
本出願は、2014年1月10日出願の特願2014−003264号に基づく優先権を主張する。当該出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明によれば、吐出すべき液体の圧力によって適切な速度での当該液体の吐出が可能なエミッタを簡易に提供することが可能である。したがって、点滴灌漑や耐久試験などの、長期の吐出を要する技術分野への上記エミッタの普及および当該技術分野のさらなる発展が期待される。
100、500 点滴灌漑用チューブ
110 チューブ
120、320 エミッタ
130 吐出口
200 エミッタ本体
201 第1の表面
202 第2の表面
211、212、242、251、252、253、453、454、461、463 凹部
213、214、254、457 突条
221 取水路
223、458 流量調節弁
231、232、233、241、455、456 溝
234、451 孔
244、464 流量制御弁
245、255 肉抜き部
248、468 開閉部
249、469 隙間
300 フィルム
301 ヒンジ部
302 開口部
410 第1筒部
411、431 返し
412、432 径大部
413、433 テーパ部
420 フランジ部
430 第2筒部
450 第1板部
460 第2板部
462 凹条

Claims (8)

  1. 灌漑用液体を流すためのチューブに配置され、前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記チューブ外へ定量的に吐出するためのエミッタであって、
    前記チューブ内の前記灌漑用液体を取り入れるための取水部と、
    前記取水部から取り入れられた前記灌漑用液体を減圧させながら流すための減圧流路と、
    前記減圧流路から供給された前記灌漑用液体の流量を、前記減圧流路から供給された前記灌漑用液体の圧力に応じて制御するための流量制御部と、
    前記流量制御部で流量が制御されて前記チューブ外へ吐出されるべき前記灌漑用液体が供給される吐出部と、を有し、
    前記流量制御部は、
    前記減圧流路よりも下流側の流路に線状に開口しているとともに前記吐出部に繋がっている隙間と、
    前記隙間を形成し、かつ可撓性を有する可動部と、
    前記可動部上に形成され、かつ前記下流側の流路に向けて突出している凸部と、
    を有し、
    前記可動部は、前記隙間に面している自由端と、前記隙間の両端を結び、かつ前記隙間に面していない固定端とを有し、
    前記凸部は、前記可動部の前記自由端側に形成されており
    前記流路内の前記灌漑用液体の圧力が設定値以上であるときに、前記可動部が撓み、前記凸部が、前記隙間によって構成される前記灌漑用液体の流路の流路面積を減少させる、
    エミッタ。
  2. 前記取水部は、前記チューブ内の前記灌漑用液体の圧力が規定値以上であるときに前記灌漑用液体の流路を拡げる流量調節弁をさらに含む、請求項1に記載のエミッタ。
  3. 前記エミッタは、前記チューブの内壁面の、前記チューブ内外を連通する吐出口に対応する位置に接合されて、前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記吐出口から定量的に吐出するためのエミッタであり、
    前記流量制御部は、
    前記エミッタの表面の前記内壁面に接合されない部分に開口する、前記エミッタにおける前記灌漑用液体の前記減圧流路よりも下流側の流路の一部を構成するための凹部と、
    前記凹部を塞ぎ、前記減圧流路よりも下流側の流路と前記チューブ内との連通を遮断する蓋部と、
    を有し、
    前記凹部の底は、可撓性を有し、
    前記隙間は、前記凹部の底に開口している、
    請求項1または2に記載のエミッタ。
  4. 前記エミッタは、前記取水部を構成するための第1筒部と、前記第1筒部の一端に接続されているとともに、前記第1筒部の一端から外側に向けて広がっており、前記減圧流路および前記流量制御部を構成するためのフランジ部と、前記フランジ部の前記第1筒部とは反対側に接続されている、前記吐出部を構成するための第2筒部と、を有し、前記第1筒部が前記チューブ外から前記チューブ内に挿入されて前記チューブに配置されるエミッタであって、
    前記フランジ部は、前記第1筒部に接続されている第1板部と、前記第2筒部に接続されている第2板部との合体によって構成されており、
    前記第1板部は、前記減圧流路を含み、
    前記第2板部は、前記減圧流路よりも下流側の流路に開口する凹部を含み、
    前記凹部の底は、可撓性を有し、
    前記隙間は、前記凹部の底に開口している、
    請求項1または2に記載のエミッタ。
  5. 前記凸部は、角錐の頭頂点と底面とを結ぶ、隣り合う二辺に沿って前記頭頂点から前記底面に対して垂直に前記角錐から切り取られた三角錐様の形状を有し、
    前記三角錐様の底辺のうちの前記角錐の底辺と共通の一辺を前記固定端とし、残りの二辺を前記自由端とする、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のエミッタ。
  6. 前記凸部は、前記下流側の流路側または前記吐出部側に開口する肉抜き部をさらに含む、請求項5に記載のエミッタ。
  7. 前記エミッタは、可撓性を有する一種類の材料で成形されている、請求項3〜6のいずれか一項に記載のエミッタ。
  8. チューブと、
    前記チューブに配置された請求項1〜7のいずれか一項に記載のエミッタと、
    を有する、
    点滴灌漑用チューブ。
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