JP2019071764A - ロータ、モータ及びロータの製造方法 - Google Patents

ロータ、モータ及びロータの製造方法 Download PDF

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牧野 孝
Takashi Makino
孝 牧野
鉄平 森川
Teppei Morikawa
鉄平 森川
井口 智博
Tomohiro Iguchi
智博 井口
佐々木 章友
Akitomo Sasaki
章友 佐々木
雅之 越前
Masayuki Echizen
雅之 越前
征吾 篠田
Shogo Shinoda
征吾 篠田
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Abstract

【課題】マグネットを安定した状態で固定する。【解決手段】ロータ10は、回転軸16と、リングマグネット20と、ロータコア18と、を備えている。リングマグネット20は、回転軸16の回転径方向外側に配置され、かつ回転軸16と同軸上に配置された筒状に形成されている。ロータコア18は、回転軸16とリングマグネット20との間に設けられていると共に、回転軸16の軸方向へ分割された複数のコア構成体22を有している。また、ロータコア18には、リングマグネット20の少なくとも一部が複数のコア構成体22の間に挟み込まれた状態で当該リングマグネット20が固定されている。さらに、ロータコア18は、回転軸16に結合されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ロータ、モータ及びロータの製造方法に関する。
下記特許文献1には、ブラシレスDCモータの一部を構成するロータ(回転子)が開示されている。このロータは、回転軸に固定されたロータコア(ヨーク)と、ロータコアの外周面に接着剤を介して接合された筒状のマグネットと、を含んで構成されている。
特開2003−174745号公報
しかしながら、マグネットがロータコア等に接着剤を介して固定される構成では、接着剤の量、放置温度及び放置時間等の接着条件により、マグネットとロータコア等との固定状態にバラつきが生じ易い。
本発明は上記事実を考慮し、マグネットを安定した状態で固定することができるロータ、モータ及びロータの製造方法を得ることが目的である。
請求項1記載のロータは、回転軸と、前記回転軸の回転径方向外側に配置され、かつ前記回転軸と同軸上に配置された筒状のマグネットと、前記回転軸と前記マグネットとの間に設けられていると共に、前記回転軸の軸方向へ分割された複数の分割構成体を有し、前記マグネットの少なくとも一部が複数の前記分割構成体の間に挟み込まれた状態で該マグネットが固定され、前記回転軸に結合されたロータ本体と、を備えている。
請求項1記載のロータによれば、マグネットが、回転軸と共に回転するロータ本体に固定されている。ロータ本体は、軸方向へ分割された複数の分割構成体を含んで構成されている。そして、マグネットの少なくとも一部が複数の分割構成体の間に挟み込まれた状態で、マグネットがロータ本体に固定されている。当該構成では、複数の分割構成体を軸方向に組み立てることで、マグネットをロータ本体に固定することができる。これにより、マグネットをロータ本体に固定するための接着剤が不要になり、マグネットを安定した状態でロータ本体に固定することができる。
請求項2記載のロータは、請求項1記載のロータにおいて、前記マグネットには、前記回転軸側へ向けて凸状に形成されたマグネット側凸部又は前記回転軸側が開放されたマグネット側凹部が形成され、前記ロータ本体には、前記マグネット側へ向けて凸状に形成されたロータ本体側凸部又は前記マグネット側が開放されたロータ本体側凹部が形成され、前記マグネット側凸部が前記ロータ本体側凹部に係合されている又は前記ロータ本体側凸部が前記マグネット側凹部に係合されていることで、前記マグネットのロータ本体に対する移動が規制されている。
請求項2記載のロータによれば、マグネットのマグネット側凸部がロータ本体のロータ本体側凹部に係合されている、又は、ロータ本体のロータ本体側凸部がマグネットのマグネット側凹部に係合されている。これにより、マグネットのロータ本体に移動を規制することができる。
請求項3記載のロータは、請求項2記載のロータにおいて、前記マグネットには、前記マグネット側凸部又は前記マグネット側凹部が複数個設けられており、前記ロータ本体には、前記ロータ本体側凸部又は前記ロータ本体側凹部が複数個設けられている。
請求項3記載のロータによれば、マグネット側凸部又はマグネット側凹部を複数個設けると共に、ロータ本体側凸部又はロータ本体側凹部を複数個設けることで、マグネットにおけるマグネット側凸部又はマグネット側凹部の周縁部に生じる応力を緩和することができる。
請求項4記載のロータは、請求項3記載のロータにおいて、複数の前記マグネット側凸部又は複数の前記マグネット側凹部は、周方向に沿って等間隔に配列されていると共に、複数の前記ロータ本体側凸部又は複数の前記ロータ本体側凹部は、周方向に沿って等間隔に配列されている。
請求項4記載のロータによれば、複数のマグネット側凸部又は複数のマグネット側凹部並びに、複数のロータ本体側凸部又は複数のロータ本体側凹部が周方向に沿って等間隔に配列されている。これにより、請求項4記載のロータの回転バランスを良好にすることができる。
請求項5記載のロータは、請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載のロータにおいて、前記マグネット側凸部と前記ロータ本体側凹部との間又は前記ロータ本体側凸部と前記マグネット側凹部との間には、前記マグネット側凸部と前記ロータ本体側凹部との間又は前記ロータ本体側凸部と前記マグネット側凹部との間に形成された隙間の少なくとも一部を埋める隙間埋め部材が設けられている。
請求項5記載のロータによれば、上記隙間の少なくとも一部を埋める隙間埋め部材が設けられていることにより、ロータ本体に対するマグネットのガタ付きを抑制することができる。
請求項6記載のロータは、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のロータにおいて、前記マグネットが、ボンドマグネットを用いて形成されている。
請求項6記載のロータによれば、マグネットがボンドマグネットを用いて形成されていることにより、マグネットの形状自由度を高めることができる。特に、マグネット側凸部を有する構成においては、当該マグネット側凸部を有するマグネットを容易に形成することができる。また、マグネットがボンドマグネットを用いて形成されていることにより、ロータの外周位置(マグネットの外周位置であって、マグネットの径方向において回転軸から遠い側の位置)の質量を小さくすることができる。これにより、ロータのイナーシャを小さくすることができる。
請求項7記載のロータは、請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載のロータにおいて、前記マグネットは、径方向への厚み寸法が周方向に沿って同一の寸法に設定されたマグネット本体部と、該マグネット本体部の径方向内側の面から突出する前記マグネット側凸部と、を含んで構成されており、前記マグネット本体部の軸方向の両端面が露出されている。
請求項7記載のロータによれば、マグネットのマグネット本体部の軸方向の両端面が露出されている。すなわち、マグネットのマグネット本体部の軸方向の両端面がロータ本体の一部によって覆われていない。これにより、マグネット本体部の磁束がロータ本体側へ漏れ出すことを抑制することができる。
請求項8記載のロータは、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のロータにおいて、前記ロータ本体は、2つの前記分割構成体により構成されており、2つの前記分割構成体の形状及び寸法が、同じ形状及び寸法に設定されている。
請求項8記載のロータによれば、2つの分割構成体の形状及び寸法が、同じ形状及び寸法に設定されている。これにより、同一の部品である2つの分割構成体を用いてロータ本体を構成することができる。当該構成とすることで、ロータを構成する部品の種類の数を削減することができる。
請求項9記載のロータは、請求項8記載のロータにおいて、2つの前記分割構成体が、軸方向に接触した状態で、前記マグネットを挟み込んでいる。
請求項9記載のロータによれば、2つの分割構成体が、軸方向に接触した状態でマグネットを挟み込んでいる構成とすることで、2つの分割構成体の位置精度を向上させることができる。
請求項10記載のロータは、請求項8又は請求項9記載のロータにおいて、前記マグネットには、前記回転軸側が開放されたマグネット側凹部が形成され、前記分割構成体には、前記マグネット側へ向けて凸状に形成されたロータ本体側凸部が形成され、前記ロータ本体側凸部が前記マグネット側凹部に係合されていることで、前記マグネットの前記ロータ本体に対する移動が規制されており、一の前記分割構成体の前記ロータ本体側凸部と他の前記分割構成体の前記ロータ本体側凸部とは、前記マグネットの周方向にずれて配置されている。
請求項11記載のロータは、請求項8又は請求項9記載のロータにおいて、前記マグネットには、前記回転軸側へ向けて凸状に形成されたマグネット側凸部が形成され、前記分割構成体には、前記マグネット側が開放されたロータ本体側凹部が形成され、前記マグネット側凸部が前記ロータ本体側凹部に係合されていることで、前記マグネットの前記ロータ本体に対する移動が規制されており、一の前記分割構成体の前記ロータ本体側凹部と他の前記分割構成体の前記ロータ本体側凹部とは、前記マグネットの周方向にずれて配置されている。
請求項10及び請求項11記載のロータによれば、マグネット側凹部をマグネットに形成すると共にロータ本体側凸部を分割構成体に形成することで、又は、マグネット側凸部をマグネットに形成すると共に、ロータ本体側凹部を分割構成体に形成することで、マグネットのロータ本体に対する移動を規制することができる。また、一の分割構成体と他の分割構成体との部品の共通化を図ることができる。
請求項12記載のロータは、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のロータにおいて、複数の前記分割構成体が、締結部材を介して結合されている。
請求項12記載のロータによれば、複数の分割構成体が、締結部材を介して結合されている。これにより、複数の分割構成体のすべてを回転軸に圧入等により結合しなくても、複数の分割構成体を軸方向に組み立てることができる。
請求項13記載のロータは、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のロータにおいて、複数の前記分割構成体が前記回転軸に対して圧入固定されている。
請求項13記載のロータによれば、複数の分割構成体が回転軸に対して圧入固定される構成とすることで、複数の分割材同士を締結部材等を用いることなく、複数の分割構成体同士を固定することができる。
請求項14記載のロータは、請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のロータにおいて、複数の前記分割構成体の少なくともいずれかが、前記回転軸と一体に形成されている。
請求項14記載のロータによれば、複数の分割構成体の少なくともいずれかが、回転軸と一体に形成されていることにより、ロータを構成する部品の点数を削減することができる。
請求項15記載のロータは、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のロータにおいて、前記マグネットは、前記回転軸と同じ方向を軸方向とする環状に形成されていると共に周方向にN極とS極とが交互に配列された極異方性マグネットとされており、前記マグネットにおけるN極又はS極の周方向の中央部には、前記回転軸側が開放されたマグネット側凹部が形成され、前記ロータ本体には、前記マグネット側へ向けて凸状に形成されたロータ本体側凸部が形成され、前記ロータ本体側凸部が前記マグネット側凹部に係合されていることで、前記マグネットの前記ロータ本体に対する移動が規制されている。
請求項15記載のロータによれば、ロータ本体に形成されたロータ本体側凸部がマグネットに形成されたマグネット側凹部に係合させることで、マグネットのロータ本体に対する移動を規制することができる。また、マグネット側凹部をマグネットにおけるN極とS極との周方向の中央部に形成することで、当該マグネット側凹部が形成された部分の周方向の両側の磁束密度が低下することを抑制することができる。
請求項16記載のロータは、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のロータにおいて、複数の前記分割構成体は、筒状に形成された筒部と、該筒部の軸方向一方側の端部から径方向内側へ向けて延びると共にその中心部に前記回転軸が固定される底部と、を有することにより有底筒状に形成された本体部材と、前記本体部材との間に前記マグネットが配置される押さえ部材と、を備え、前記筒部が、前記マグネットの内周面に沿って配置されている。
請求項16記載のロータによれば、複数の分割構成体が有底筒状の本体部材を含んで構成されていることにより、ロータの軽量化を図ることができる。また、本体部材の筒部がマグネットの内周面に沿って配置される構成とすることで、当該筒部を継鉄として機能させることができる。
請求項17記載のモータは、磁界を発生させるステータと、前記ステータが発生する磁界を受けて回転する請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載のロータと、を備えている。
請求項17記載のモータによれば、マグネットが安定した状態でロータ本体に固定された請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載のロータを含んで構成されていることにより、モータの信頼性を高めることができる。
請求項18記載のロータの製造方法は、請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載のロータの製造方法に適用され、前記マグネットの少なくとも一部を複数の前記分割構成体の間に配置させるマグネット配置工程と、複数の分割構成体を軸方向に結合させる分割構成体結合工程と、を有する。
請求項18記載のロータの製造方法によれば、マグネットの少なくとも一部を複数の分割構成体の間に配置させる(マグネット配置工程)。また、複数の分割構成体を軸方向に結合させる(分割構成体結合工程)。これにより、接着剤を用いることなく、マグネットをロータ本体に固定することができる。すなわち、マグネットを安定した状態でロータ本体に固定することができる。
請求項19記載のロータの製造方法は、請求項18記載のロータの製造方法において、径方向外側へ突出するフランジ部を備えた前記回転軸を用い、一の前記分割構成体を前記回転軸に係合させることで、一の前記分割構成体を前記フランジ部に突き当てた後に、前記マグネット及び他の前記分割構成体を前記回転軸に係合させることで、前記マグネットが一の前記分割構成体と他の前記分割構成体との間に挟み込まれる。
請求項19記載のロータの製造方法によれば、一の分割構成体を回転軸に係合させることで、一の分割構成体を回転軸のフランジ部に突き当てる。次いで、マグネット及び他の分割構成体を回転軸に係合させる。これにより、マグネットが一の分割構成体と他の分割構成体との間に挟み込まれる。このように、フランジ部を有する回転軸を用いることにより、回転軸に対するロータ本体及びマグネットの位置精度を確保することができる。
第1実施形態に係るロータを備えたモータを示す平面図である。 図1に示された2−2線に沿って切断したモータの断面を示す断面図である。 第2実施形態に係るロータを示す図2に対応する断面図である。 第3実施形態に係るロータを示す図2に対応する断面図である。 第4実施形態に係るロータを示す図2に対応する断面図である。 第5実施形態に係るロータを示す斜視図である。 第5実施形態に係るロータの分割構成体及びリングマグネットを示す分解斜視図である。 第5実施形態に係るロータの分割構成体及びリングマグネットを軸方向に沿って切断した断面を示す断面図である。 第5実施形態に係るロータのリングマグネットを示す平面図である。 第5実施形態の比較例に係るロータのリングマグネットを示す平面図である。 第5実施形態の比較例に係るロータのリングマグネットを示す平面図である。 第6実施形態に係るロータの分割構成体及びリングマグネットを示す図7に対応する分解斜視図である。 第6実施形態に係るロータの分割構成体及びリングマグネットを軸方向に沿って切断した断面を示す図8に対応する断面図である。 第7実施形態に係るロータを示す斜視図である。 第7実施形態に係るロータを分解して示す分解斜視図である。 第7実施形態に係るロータのリングマグネットを示す斜視図である。 第7実施形態に係るロータのリングマグネットを示す平面図である。 第7実施形態に係るロータのリングマグネットを示す底面図である。 第7実施形態に係るロータのリングマグネットにおいてマグネット側凹部が形成された部分を拡大して示す拡大斜視図である。 第7実施形態に係るロータを示す平面図である。 第7実施形態に係るロータを示す平面図であり、リングマグネット内の磁束の向きを矢印Wで模式的に示している。 第7実施形態に係るロータを備えたモータを示す断面図である。 第7実施形態に係るロータを備えたモータにおける径方向外側の部分を拡大して示す断面図である。 第8実施形態に係るロータを分解して示す分解斜視図である。 第8実施形態に係るロータを示す平面図である。 第9実施形態に係るロータを示す断面図である。 第9実施形態に係るロータを分解して示す分解斜視図である。 第9実施形態に係るロータを分解して示す分解斜視図であり、図25とは異なる方向から見た分解斜視図である。
図1及び図2を用いて本発明の第1実施形態に係るロータを備えたモータについて説明する。なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、モータの回転軸(ロータ)の回転軸方向、回転径方向及び回転周方向をそれぞれ示すものとする。また以下、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、回転軸(ロータ)の回転軸方向、回転径方向、回転周方向を示すものとする。
図1及び図2に示されるように、第1実施形態に係るロータ10を備えたモータ12は、インナロータタイプのブラシレスモータであり、このモータ12は、回転磁界を発生させるステータ14と、ステータ14の回転磁界を受けて回転するロータ10と、を備えている。
ステータ14は、径方向へ延びると共に周方向へ等間隔に配置された複数のティース部を備えたステータコアと、各々のティース部の回りに巻線が巻回されることによって形成された複数のコイル部と、を含んで構成されている。そして、コイル部を形成する巻線への通電が切替えられることで、回転磁界がステータ14の回りに生じるようになっている。
ロータ10は、ステータ14の径方向内側に配置されている。このロータ10は、棒状に形成された回転軸16と、回転軸16に固定されたロータ本体としてのロータコア18と、ロータコア18の外周面に固定されたマグネットとしてのリングマグネット20と、を備えている。
回転軸16は、鋼材等を用いて棒状に形成されており、この回転軸16は図示しないベアリング等を介して回転可能に支持されている。
図2に示されるように、本実施形態のロータコア18は、軸方向へ2分割構造とされている。具体的には、ロータコア18は、同一形状及び同一寸法とされた分割構成体としての2つのコア構成体22によって構成されている。なお、軸方向一方側(矢印Z方向側)に配置されたコア構成体22を第1コア構成体22K1というものとし、軸方向他方側(矢印Z方向とは反対側)に配置されたコア構成体22を第2コア構成体22K2というものとする。
図1及び図2に示されるように、第1コア構成体22K1は、径方向への寸法D1(直径)が軸方向への寸法H(高さ)よりも大きな寸法に設定された厚肉の円筒状に形成されている。第1コア構成体22K1の軸心部には、回転軸16が所定の締め代を有して挿入される(回転軸16が圧入される)圧入孔24が形成されている。第1コア構成体22K1の外周部には、4つのコア側溝部26が形成されている。4つのコア側溝部26は、第1コア構成体22K1の外周部における軸方向中央部から軸方向他方側の部分にかけて形成されており、径方向外側及び軸方向他方側が開放されている。また、4つのコア側溝部26は、周方向に沿って等間隔に配置されている。
なお、第2コア構成体22K2において第1コア構成体22K1の各部と対応する部位には、第1コア構成体22K1の各部と同一の符号を付して、その説明を省略する。
図2に示されるように、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とは、互いにコア側溝部26が形成された側の軸方向端面28が対向して配置された状態で、かつ各々のコア側溝部26の周方向位置が同一の位置に配置された状態で回転軸16に圧入されている。これにより、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とが軸方向に組み立てられて、ロータコア18が形成される。そして、第1コア構成体22K1のコア側溝部26と第2コア構成体22K2のコア側溝部26とが軸方向に繋がることで、後述するリングマグネット20に設けられたマグネット側凸部34が係合されるロータ本体側凹部としての4つのロータコア側凹部30がロータコア18に形成されている。
図1及び図2に示されるように、リングマグネット20は、磁性材料(磁性粉末)と樹脂材料との混合材が金型内に射出され後に冷却されることによって筒状に形成されている。なお、本実施形態では、着磁工程を経ることによって、リングマグネット20の周方向に沿ってN極とS極とが交互に着磁されている。
リングマグネット20は、径方向への厚み寸法Bが周方向に沿って同一の寸法に設定されたマグネット本体部32を備えている。このマグネット本体部32の内径D2は、第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2の外径D1よりも若干大きな内径に設定されている。また、リングマグネット20は、マグネット本体部32の径方向内側の面における軸方向の中央部から径方向内側へ向けて突出する4つのマグネット側凸部34を備えている。この4つのマグネット側凸部34は、ロータコア18に形成されたロータコア側凹部30に対応する矩形ブロック状に形成されていると共に周方向に沿って等間隔に配置されている。そして、リングマグネット20の4つのマグネット側凸部34がロータコア18の4つのロータコア側凹部30にそれぞれ係合されることで、リングマグネット20のロータコア18に対する軸方向への移動及び周方向への移動が規制された状態で、当該リングマグネット20がロータコア18に固定されている。また、リングマグネット20がロータコア18に固定された状態では、リングマグネット20のマグネット本体部32の径方向内側にロータコア18のほぼ全体が配置されている。なお、リングマグネット20とリングマグネット20との間には、微小な隙間が形成されるように両者の寸法が設定されている。また、この隙間には、ガタ詰め用のシリコンやエポキシ樹脂等を介在させてもよい。
次に、以上説明したロータ10の製造方法について説明する。
先ず、第1コア構成体22K1を回転軸16に圧入する。次いで、回転軸16に圧入された第1コア構成体22K1の4つのコア側溝部26にリングマグネット20の4つのマグネット側凸部34を係合させる。次いで、第2コア構成体22K2を回転軸16に圧入させながら、当該第2コア構成体22K2の4つのコア側溝部26にリングマグネット20の4つのマグネット側凸部34を係合させる(マグネット配置工程及び分割構成体結合工程)。これにより、リングマグネット20の4つのマグネット側凸部34が第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2との間に挟み込まれた状態で(配置された状態で)、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とが回転軸16を介して軸方向に結合される。なお、マグネット側凸部34が第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2との間に挟み込まれた状態とは、マグネット側凸部34とコア構成体22及び第2コア構成体22K2との間に微小な隙間が形成されていることを含むものとする。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1及び図2に示されるように、本実施形態のモータ12の一部を構成するロータ10は、軸方向へ分割された2つのコア構成体22(第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2)を含んで構成されている。そして、リングマグネット20のマグネット側凸部34が複数の分割構成体の間に挟み込まれた状態で、リングマグネット20がロータコア18に固定されている。当該構成では、2つのコア構成体22を軸方向に組み立てることで、リングマグネット20をロータコア18に固定することができる。これにより、リングマグネット20をロータコア18に固定するための接着剤が不要になり、リングマグネット20を安定した状態でロータコア18に固定することができる。また、当該構成のロータ10を含んで構成されたモータ12の信頼性を高めることができる。
また、本実施形態では、複数のマグネット側凸部34がリングマグネット20に設けられていると共に、複数のロータコア側凹部30がロータコア18に設けられている。そして、複数のマグネット側凸部34が複数のロータコア側凹部30にそれぞれ係合されることで、リングマグネット20のロータコア18に対する軸方向及び周方向への移動が規制されている。このように、リングマグネット20とロータコア18を複数個所で係合させることで、リングマグネット20のロータコア18に対する軸方向及び周方向への移動が規制されように構成することで、リングマグネット20におけるマグネット側凸部34の周縁部に生じる応力を緩和することができる。
さらに、本実施形態では、複数のマグネット側凸部34及び複数のロータコア側凹部30が周方向に沿って等間隔に配列されている。これにより、ロータ10の回転バランスを良好にすることができる。
また、本実施形態では、リングマグネット20がボンドマグネットを用いて形成されていることにより、リングマグネット20の形状自由度を高めることができる。特に、本実施形態では、マグネット側凸部34のような凸状部を有する構成においても、リングマグネット20を容易に形成することができる。また、リングマグネット20がボンドマグネットを用いて形成されていることにより、ロータ10の外周位置(マグネットの外周位置であって、マグネットの径方向において回転軸16から遠い側の位置)の質量を小さくすることができる。これにより、ロータ10のイナーシャを小さくすることができる。また、リングマグネット20がボンドマグネットを用いて形成されていることにより、資源リスクを回避することもできる。
さらに、本実施形態では、リングマグネット20がロータコア18に固定された状態では、リングマグネット20のマグネット本体部32の径方向内側にロータコア18のほぼ全体が配置されている。これにより、リングマグネット20のマグネット本体部32の軸方向の両端面が露出されている。すなわち、リングマグネット20のマグネット本体部32の軸方向の両端面がロータ本体の一部によって覆われていない。これにより、マグネット本体部32の磁束がロータコア18側へ漏れ出すことを抑制することができる。
また、本実施形態では、2つのコア構成体22(第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2)の形状及び寸法が、同じ形状及び寸法に設定されている。これにより、同一の部品である2つのコア構成体22を用いてロータコア18を構成することができる。当該構成とすることで、ロータ10を構成する部品の種類の数を削減することができる。
(第2実施形態〜第4実施形態に係るロータ)
次に、本発明の第2実施形態〜第4実施形態に係るロータについて説明する。なお、第2実施形態〜第4実施形態に係るロータにおいて他の実施形態に係るロータと対応する部材及び部分には、他の実施形態のロータと対応する部材及び部分と同一の符号を付して、その説明を省略する。
図3に示されるように、第2実施形態に係るロータ36は、互いに形状等が異なる2つのコア構成体22(第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2)によって構成されている。第2コア構成体22K2は、第1実施形態のロータ10の第2コア構成体22K2に対して軸方向への寸法が大きく設定されている。第1コア構成体22K1は、第2コア構成体22K2の軸方向一方側の端面28と対向して配置される円板部38と、円板部38の外周部から、軸方向一方側へ向けて屈曲して延びる外壁部40と、を備えている。そして、第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2が回転軸16に圧入されて軸方向に組み立てられることで、ロータコア18が形成される。そして、第1コア構成体22K1の外壁部40と第2コア構成体22K2のコア側溝部26とによって、リングマグネット20に設けられたマグネット側凸部34が係合されるロータ本体側凹部としてのロータコア側凹部30がロータコア18に形成されている。
図4に示されるように、第3実施形態に係るロータ42は、図3に示された第2実施形態に係るロータ36に対して第2コア構成体22K2と回転軸16とが一体に形成されていることに特徴がある。
図5に示されるように、第4実施形態に係るロータ44では、第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2のいずれか一方が回転軸16に圧入されていると共に、第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2のいずれか他方が回転軸16に圧入されている。そして、螺子等の締結部材46が第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2に螺入されることで、第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2が軸方向に組み立てられて、ロータコア18が構成される。
上記第2実施形態〜第4実施形態に係るロータ36、42、44によれば、リングマグネット20をロータコア18に固定するための接着剤が不要になり、リングマグネット20を安定した状態でロータコア18に固定することができる。
また、図4に示された第3実施形態に係るロータ42によれば、第2コア構成体22K2と回転軸16とが一体に形成されていることにより、ロータ42を構成する部品の点数を削減することができる。
また、図5に示された第4実施形態に係るロータ44によれば、2つのコア構成体22が、締結部材46を介して結合されていることにより、2つのコア構成体22のすべてを回転軸16に圧入しなくても、複数のコア構成体22を軸方向に組み立てることができる。
なお、上記第1実施形態〜第4実施形態に係るロータ10、36、42、44では、リングマグネット20の4つのマグネット側凸部34がロータコア18の4つのロータコア側凹部30にそれぞれ係合されることで、リングマグネット20のロータコア18に対する軸方向への移動及び周方向への移動を規制した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、リングマグネット20に設けられたマグネット側凹部にロータコア18に設けられたロータコア側凸部を係合されることで、リングマグネット20のロータコア18に対する軸方向への移動及び周方向への移動を規制してもよい。
また、上記第1実施形態〜第4実施形態に係るロータ10、36、42、44では、軸方向に2分割構造とされた2つのコア構成体22によってロータコア18を構成した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、軸方向に3分割構造以上とされた3つ以上のコア構成体22によってロータコア18を構成してもよい。
(第5実施形態に係るロータ)
次に、図6〜図9Aを用いて本発明の第5実施形態に係るロータについて説明する。なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、ロータの回転軸の回転軸方向、回転径方向及び回転周方向をそれぞれ示すものとする。また以下、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、ロータの回転軸の回転軸方向、回転径方向、回転周方向を示すものとする。
図6に示されるように、第5実施形態に係るロータ50は、ステータ14(図1等参照)の径方向内側に配置されている。このロータ50は、略棒状に形成された回転軸16と、回転軸16に固定されたロータ本体としてのロータコア18と、ロータコア18の外周部に固定されたマグネットとしてのリングマグネット20と、を備えている。
回転軸16は、鋼材等を用いて棒状に形成されており、この回転軸16は図示しないベアリング等を介して回転可能に支持されている。
図7に示されるように、本実施形態のロータコア18は、軸方向へ2分割構造とされている。具体的には、ロータコア18は、同一形状及び同一寸法とされた分割構成体としての2つのコア構成体22によって構成されている。なお、軸方向一方側(矢印Z方向側)に配置されたコア構成体22を第1コア構成体22K1というものとし、軸方向他方側(矢印Z方向とは反対側)に配置されたコア構成体22を第2コア構成体22K2というものとする。
第1コア構成体22K1は、軸方向への寸法T(厚み寸法)が略一定の寸法とされた円板状に形成されている。第1コア構成体22K1の軸心部には、回転軸16が所定の締め代を有して挿入される(回転軸16が圧入される)と共に内周部にセレーション溝52が形成された圧入孔24が形成されている。第1コア構成体22K1の外周部には、ロータ本体側凸部としての4つのロータコア側凸部54が形成されている。この、4つのロータコア側凸部54は、周方向に沿って等間隔に配置されている。なお、第1コア構成体22K1には、複数の肉抜孔56が形成されている。
なお、第2コア構成体22K2において第1コア構成体22K1の各部と対応する部位には、第1コア構成体22K1の各部と同一の符号を付して、その説明を省略する。
図6及び図7に示されるように、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とは、互いに軸方向端面28が対向して配置された状態で、かつ各々のロータコア側凸部54の周方向位置が45°オフセットして配置された状態で回転軸16に圧入されている。これにより、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とが軸方向に組み立てられて、ロータコア18が形成される。また、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とが軸方向に組み立てられた状態では、図8に示されるように、互いの軸方向端面28が当接している。
図7及び図9Aに示されるように、本実施形態のリングマグネット20は、N極とS極とが周方向に交互に配列された8極の極異方性マグネットである。なお、図9Aにおいては、リングマグネット20内の磁束の向きを矢印Wで模式的に示している。また、リングマグネット20の内周部には、8つのマグネット側凹部58が形成されている。8つのマグネット側凹部58のうち4つのマグネット側凹部58は、径方向内側及び軸方向一方側が開放されている。そして、この4つのマグネット側凹部58には、第1コア構成体22K1の4つのロータコア側凸部54がそれぞれ係合されるようになっている。また、残り4つのマグネット側凹部58は、径方向内側及び軸方向他方側が開放されている。そして、この4つのマグネット側凹部58には、第2コア構成体22K2の4つのロータコア側凸部54がそれぞれ係合されるようになっている。また、本実施形態では、8つのマグネット側凹部58は、リングマグネット20におけるそれぞれの極中心に配置されている。すなわち、8つのマグネット側凹部58は、N極又はS極の周方向の中央部にそれぞれ配置されている。
次に、以上説明したロータ50の製造方法について説明する。
先ず、第1コア構成体22K1を回転軸16に圧入する。次いで、回転軸16にリングマグネット20を挿入することで、回転軸16に圧入された第1コア構成体22K1の4つのロータコア側凸部54をリングマグネット20の軸方向一方側の部分に形成された4つのマグネット側凹部58に係合させる。次いで、第2コア構成体22K2を回転軸16に圧入させながら、当該第2コア構成体22K2の4つのロータコア側凸部54をリングマグネット20の軸方向他方側の部分に形成された4つのマグネット側凹部58に係合させる(マグネット配置工程及び分割構成体結合工程)。これにより、リングマグネット20が第1コア構成体22K1のロータコア側凸部54と第2コア構成体22K2のロータコア側凸部54との間に挟み込まれた状態で(配置された状態で)、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とが回転軸16を介して軸方向に結合される。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
以上説明した本実施形態に係るロータ50は、前述の第1実施形態に係るロータ10と同様に、リングマグネット20をロータコア18に安定した状態で固定することができる。
また、本実施形態に係るロータ50によれば、2つのコア構成体22が、軸方向に接触した状態でリングマグネット20を挟み込んでいる構成とすることで、2つのコア構成体22の位置精度を向上させることができると共に2つのコア構成体22によって構成されるロータコア18の軸方向への寸法精度を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、2つのコア構成体22のロータコア側凸部54が係合される窪みであるマグネット側凹部58がリングマグネット20に形成される構成とすることで、リングマグネット20の体積を小さくすることができる。その結果、リングマグネット20の材料を削減することができる。
また、本実施形態では、リングマグネット20に形成された8つのマグネット側凹部58が、当該リングマグネット20におけるそれぞれの極中心に配置されている。これにより、リングマグネット20においてマグネット側凹部58が形成された部分の周方向の両側の磁束密度が低下することを抑制することができる。なお、要求される磁束密度によっては、図9Bに示されるように、8つのマグネット側凹部58を周方向に隣り合うN極とS極との周方向の中央部にそれぞれ配置してもよい。また、図9Cに示されるように、N極とS極とが周方向に交互に配列されていると共に各々の磁極がラジアル方向(径方向)に向けられたリングマグネット20では、複数のマグネット側凹部58を周方向に隣り合うN極とS極との境目にそれぞれ配置すると良い。
(第6実施形態に係るロータ)
次に、図10及び図11を用いて本発明の第6実施形態に係るロータについて説明する。なお、第6実施形態に係るロータにおいて第5実施形態に係るロータと対応する部材及び部分には、第5実施形態に係るロータと対応する部材及び部分と同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10及び図11に示されるように、第6実施形態のロータでは、2つのコア構成体22(第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2)が鋼板材にプレス加工等が施されることによって形成されている。また、本実施形態では、2つのコア構成体22の圧入孔24の周縁部には、筒状の環状リブ60が立設されている。そして、本実施形態では、第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2が回転軸16(図6参照)に圧入された状態では、第1コア構成体22K1の環状リブ60及び第2コア構成体22K2の環状リブ60の軸方向の端部が互いに当接している。
以上説明した本実施形態に係るロータによれば、図11に示されるように、第1コア構成体22K1の環状リブ60及び第2コア構成体22K2の環状リブ60とリングマグネット20との間に環状の空洞62が形成されている。当該構成とすることにより、ロータコア18の重量を削減することができる。その結果、ロータの重量の増加を抑制することができる。
(第7実施形態に係るロータ及びモータ)
次に、図12〜図21を用いて本発明の第7実施形態に係るロータ及び当該ロータを備えたモータについて説明する。なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、ロータの回転軸の回転軸方向、回転径方向及び回転周方向をそれぞれ示すものとする。また以下、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、ロータの回転軸の回転軸方向、回転径方向、回転周方向を示すものとする。
図20に示されるように、第7実施形態に係るロータ64は、ステータ14の径方向内側に配置されている。図12及び図13に示されるように、このロータ64は、略棒状に形成された回転軸16と、回転軸16に固定されたロータ本体としてのロータコア18と、ロータコア18の外周部に固定されたマグネットとしてのリングマグネット20と、を備えている。
回転軸16は、鋼材等を用いて棒状に形成されており、この回転軸16は図示しないベアリング等を介して回転可能に支持されている。この回転軸16の軸方向の中間部には、径方向外側の面が円筒面状に形成されていると共に後述する第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2が圧入されるコア構成体圧入部66が設けられている。また、回転軸16におけるコア構成体圧入部66の軸方向一方側には、径方向外側へ向けて突出すると共にその外径がコア構成体圧入部66の外径よりも大きな外径に設定されたフランジ部68が設けられている。
図13に示されるように、本実施形態のロータコア18は、軸方向へ2分割構造とされている。具体的には、ロータコア18は、同一形状及び同一寸法とされた分割構成体としての2つのコア構成体22によって構成されている。なお、軸方向一方側(矢印Z方向側)に配置されたコア構成体22を第1コア構成体22K1というものとし、軸方向他方側(矢印Z方向とは反対側)に配置されたコア構成体22を第2コア構成体22K2というものとする。
第1コア構成体22K1は、鋼板材にプレス加工等が施されることによって形成されている。第1コア構成体22K1の軸心部には、回転軸16のコア構成体圧入部66に圧入される圧入孔24及び圧入孔24の周縁部から第2コア構成体22K2側へ向けて突出する筒状の環状リブ60が立設されている。また、第1コア構成体22K1の外周部には、ロータ本体側凸部としての8つのロータコア側凸部54が形成されている。この、4つのロータコア側凸部54は、周方向に沿って等間隔に配置されている。なお、第1コア構成体22K1には、複数の肉抜孔56が形成されている。
第2コア構成体22K2において第1コア構成体22K1の各部と対応する部位には、第1コア構成体22K1の各部と同一の符号を付して、その説明を省略する。
図14に示されるように、本実施形態のリングマグネット20は、N極とS極とが周方向に交互に配列された8極の極異方性マグネット(図19も参照)である。なお、図19においては、リングマグネット20内の磁束の向きを矢印Wで模式的に示している。また、リングマグネット20の内周部には、16個のマグネット側凹部58が形成されている。
図14及び図15に示されるように、16個のマグネット側凹部58のうち8つのマグネット側凹部58は、径方向内側及び軸方向一方側が開放されている。そして、この8つのマグネット側凹部58には、第1コア構成体22K1の8つのロータコア側凸部54(図13参照)がそれぞれ係合されるようになっている。なお、リングマグネット20において第1コア構成体22K1の8つのロータコア側凸部54が係合されるマグネット側凹部58が形成された側には、治具が係合される4つの治具係合凹部70が形成されている。
また、図14及び図16に示されるように、残り8つのマグネット側凹部58は、径方向内側及び軸方向他方側が開放されている。そして、この8つのマグネット側凹部58には、第2コア構成体22K2の8つのロータコア側凸部54(図13参照)がそれぞれ係合されるようになっている。
さらに、図14〜図16に示されるように、第1コア構成体22K1の8つのロータコア側凸部54がそれぞれ係合される8つのマグネット側凹部58と第2コア構成体22K2の8つのロータコア側凸部54がそれぞれ係合される8つのマグネット側凹部58とが、周方向の同じ位置に配置されている。また、図15、図16及び図19に示されるように、16個のマグネット側凹部58は、リングマグネット20におけるそれぞれの極中心に配置されている。すなわち、16個のマグネット側凹部58は、N極又はS極の周方向の中央部にそれぞれ配置されている。
ここで、図17に示されるように、マグネット側凹部58の内部においてロータコア側凸部54(図13参照)と軸方向に対向する部分の周方向の中央部には、ロータコア側凸部54側へ向けて突出する第1凸状部72が径方向に沿って形成されている。これにより、ロータ64が組立てられた状態では、第1凸状部72の突出方向の先端とロータコア側凸部54の軸方向端面とが、当接又は近接するようになっている。
また、図15及び図17に示されるように、第1コア構成体22K1の8つのロータコア側凸部54(図13参照)がそれぞれ係合される8つのマグネット側凹部58のうち4つのマグネット側凹部58の内部かつロータコア側凸部54と周方向に対向する部分には、ロータコア側凸部54側へ向けて突出する一対の第2凸状部74が軸方向に沿って形成されている。なお、一対の第2凸状部74を有する4つのマグネット側凹部58は周方向に90°の間隔を開けて配置されている。これにより、一対の第2凸状部74を有するマグネット側凹部58と第2凸状部74を有していないマグネット側凹部58とが、周方向に沿って交互に配置されている。そして、ロータ64が組立てられた状態では、一対の第2凸状部74の突出方向の先端とロータコア側凸部54の周方向の両端面とが、当接又は近接するようになっている。これにより、第1コア構成体22K1に対するリングマグネット20の周方向への位置精度が確保されて、ロータコア18に対するリングマグネット20の周方向への位置精度が確保されるようになっている。
次に、以上説明したロータ64の製造方法について説明する。
先ず、第1コア構成体22K1を回転軸16に圧入する。この時、第1コア構成体22K1の軸方向一方側の端面を回転軸16のフランジ部68に当接させる。次いで、回転軸16にリングマグネット20を挿入することで、回転軸16に圧入された第1コア構成体22K1の8つのロータコア側凸部54をリングマグネット20の軸方向一方側の部分に形成された8つのマグネット側凹部58に係合させる。ここで、第1コア構成体22K1の8つのロータコア側凸部54及び8つのマグネット側凹部58の少なくとも一方には、接着剤や緩衝剤等の隙間埋め部材76(図18参照)が塗布されている。そのため、第1コア構成体22K1の8つのロータコア側凸部54をリングマグネット20の軸方向一方側の部分に形成された8つのマグネット側凹部58に係合させると、ロータコア側凸部54とマグネット側凹部58との間に形成された隙間の少なくとも一部が隙間埋め部材76(図18参照)によって埋められる。なお、ロータコア側凸部54とマグネット側凹部58との間に形成された隙間の一部を埋めるか或いは全体を埋めるかについては、隙間埋め部材76の塗布量によって調節すればよい。
次いで、第2コア構成体22K2を回転軸16に圧入させながら、当該第2コア構成体22K2の8つのロータコア側凸部54をリングマグネット20の軸方向他方側の部分に形成された8つのマグネット側凹部58に係合させる。これにより、リングマグネット20が第1コア構成体22K1のロータコア側凸部54と第2コア構成体22K2のロータコア側凸部54との間に挟み込まれた状態で、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とが回転軸16を介して軸方向に結合される。ここで、第2コア構成体22K2の8つのロータコア側凸部54及び8つのマグネット側凹部58の少なくとも一方には、接着剤や緩衝剤等の隙間埋め部材76(図18参照)が塗布されている。そのため、第2コア構成体22K2の8つのロータコア側凸部54をリングマグネット20の軸方向他方側の部分に形成された8つのマグネット側凹部58に係合させると、ロータコア側凸部54とマグネット側凹部58との間に形成された隙間の少なくとも一部が隙間埋め部材76(図18参照)によって埋められる。
図20及び図21に示されるように、第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2が回転軸16のコア構成体圧入部66に圧入された状態では、第1コア構成体22K1の環状リブ60及び第2コア構成体22K2の環状リブ60の軸方向の端部が互いに当接している。この状態で、第1コア構成体22K1のロータコア側凸部54と第2コア構成体22K2のロータコア側凸部54と間の軸方向への寸法A1が、リングマグネット20において第1コア構成体22K1のロータコア側凸部54と第2コア構成体22K2のロータコア側凸部54と間の挟み込まれる部分の軸方向への寸法A2よりも大きな寸法となるように、環状リブ60の軸方向への寸法等が設定されている。
また、本実施形態では、第1コア構成体22K1の環状リブ60及び第2コア構成体22K2の環状リブ60の軸方向の端部が互いに当接している状態で、第2コア構成体22K2(ロータコア18)の軸方向他方側の端面79が、リングマグネット20の軸方向他方側の端面80よりも軸方向一方側へ配置されるように、リングマグネット20の寸法が設定されている。
次に、以上説明したロータ64を備えたモータ84について説明する。
図20及び図21に示されるように、以上説明したロータ64を備えたモータ84は、ステータ14の径方向内側にロータ64が配置されるインナロータ型のブラシレスモータである。このモータ84では、ステータ14のステータコア78の軸方向への寸法A3が、ロータ64のリングマグネット20の軸方向への寸法A4よりも小さな寸法に設定されている。そして、本実施形態では、リングマグネット20の軸方向一方側及び他方側の端面80が、ステータコア78の軸方向一方側及び他方側の端面82よりも軸方向一方側及び他方側へそれぞれ配置されている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図18〜図21に示されるように、以上説明した本実施形態に係るロータ64は、前述の第1実施形態に係るロータ10等と同様に、リングマグネット20をロータコア18に安定した状態で固定することができる。
また、本実施形態に係るロータ64によれば、第1コア構成体22K1の軸方向一方側の端面が回転軸16のフランジ部68に当接される構成とすることで、回転軸16に対する2つのコア構成体22の位置精度を向上させることができる。
さらに、本実施形態に係るロータ64によれば、ロータコア側凸部54とマグネット側凹部58との間に形成された隙間の少なくとも一部が隙間埋め部材76によって埋められている。これにより、コア構成体22(ロータコア18)に対するリングマグネット20のガタ付きを抑制することができる。
また、本実施形態に係るロータ64によれば、第2コア構成体22K2の軸方向他方側の端面79が、リングマグネット20の軸方向他方側の端面80よりも軸方向一方側へ配置されている。これのより、第2コア構成体22K2の軸方向他方側に配置されたベアリングやセンサ等と第2コア構成体22K2とのクリアランスを容易に確保することができる。
さらに、本実施形態に係るロータ64を備えたモータ84によれば、ステータ14のステータコア78の軸方向への寸法A3が、ロータ64のリングマグネット20の軸方向への寸法A4よりも小さな寸法に設定されていると共に、リングマグネット20の軸方向一方側及び他方側の端面80が、ステータコア78の軸方向一方側及び他方側の端面82よりも軸方向一方側及び他方側へそれぞれ配置されている。これにより、ステータ14のステータコア78の軸方向への寸法A3が制約されている場合においても、モータ84の特性(出力)を確保することができる。
(第8実施形態に係るロータ)
次に、図22及び図23を用いて本発明の第8実施形態に係るロータについて説明する。なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、ロータの回転軸の回転軸方向、回転径方向及び回転周方向をそれぞれ示すものとする。また以下、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、ロータの回転軸の回転軸方向、回転径方向、回転周方向を示すものとする。
図22及び図23に示されるように、第8実施形態に係るロータ86は、図示しない回転軸と、回転軸に固定されたロータ本体としてのロータコア18と、ロータコア18の外周部に固定されたマグネットとしてのリングマグネット20と、を備えている。
本実施形態のロータコア18は、軸方向へ2分割構造とされている。具体的には、ロータコア18は、同一形状及び同一寸法とされた分割構成体としての2つのコア構成体22によって構成されている。なお、軸方向一方側(矢印Z方向側)に配置されたコア構成体22を第1コア構成体22K1というものとし、軸方向他方側(矢印Z方向とは反対側)に配置されたコア構成体22を第2コア構成体22K2というものとする。
第1コア構成体22K1は、軸方向から見て外周部が八角形状とされた筒状に形成されている。第1コア構成体22K1の内周部には、回転軸が所定の締め代を有して挿入される(回転軸が圧入される)と共に内周部にセレーション溝52が形成された圧入孔24が形成されている。第1コア構成体22K1の軸方向一方側の部分の外周部には、ロータ本体側凸部としての4つのロータコア側凸部54が形成されている。この、4つのロータコア側凸部54は、周方向に沿って等間隔に配置されている。
なお、第2コア構成体22K2において第1コア構成体22K1の各部と対応する部位には、第1コア構成体22K1の各部と同一の符号を付して、その説明を省略する。
第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とは、互いに軸方向端面28が対向して配置された状態で、かつ各々のロータコア側凸部54の周方向位置が45°オフセットして配置された状態で回転軸に圧入される。これにより、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とが軸方向に組み立てられて、ロータコア18が形成される。また、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とが軸方向に組み立てられた状態では、互いの軸方向端面28が当接する。
本実施形態のリングマグネット20は、内周部が第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2の外周部の形状に対応する八角形状に形成されていると共に外周面が略円筒面状に形成された環状(リング状)に形成されている。このリングマグネット20は、N極とS極とが周方向に交互に配列された8極の極異方性マグネットである。なお、図23においては、リングマグネット20内の磁束の向きを矢印Wで模式的に示している。また、リングマグネット20の内周部には、8つのマグネット側凹部58が形成されている。8つのマグネット側凹部58のうち4つのマグネット側凹部58は、径方向内側及び軸方向一方側が開放されている。そして、この4つのマグネット側凹部58には、第1コア構成体22K1の4つのロータコア側凸部54がそれぞれ係合されるようになっている。また、残り4つのマグネット側凹部58は、径方向内側及び軸方向他方側が開放されている。そして、この4つのマグネット側凹部58には、第2コア構成体22K2の4つのロータコア側凸部54がそれぞれ係合されるようになっている。また、本実施形態では、8つのマグネット側凹部58は、リングマグネット20におけるそれぞれの極中心に配置されている。すなわち、8つのマグネット側凹部58は、N極又はS極の周方向の中央部にそれぞれ配置されている。また、リングマグネット20の外周部には、径方向外側が開放された8つの窪み部88が軸方向に沿って形成されている。この8つの窪み部88は周方向に沿って等間隔に配置されていると共に、周方向に隣り合うN極とS極との周方向の中央部にそれぞれ配置されている。
そして、以上説明したロータ86は、前述の第5実施形態に係るロータ50(図5等参照)と同様の工程を経て製造される。
また、以上説明したロータ86によれば、第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2の外周部が八角形状とされていると共に、リングマグネット20の内周部が第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2の外周部の形状に対応する八角形状に形成されている。これにより、第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2に対するリングマグネット20の周方向への回転変位の規制を容易に行うことができる。
さらに、以上説明したロータ86によれば、リングマグネット20の外周部に8つの窪み部88が形成されていると共に、8つの窪み部88が周方向に隣り合うN極とS極との周方向の中央部にそれぞれ配置されている。これにより、リングマグネット20の内部の磁気回路を阻害することなく、本実施形態のロータ86を含んで構成されたモータのコギングトルクを低減することができる。
(第9実施形態に係るロータ)
次に、図24〜図26を用いて本発明の第9実施形態に係るロータについて説明する。なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、ロータの回転軸の回転軸方向、回転径方向及び回転周方向をそれぞれ示すものとする。また以下、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、ロータの回転軸の回転軸方向、回転径方向、回転周方向を示すものとする。
図24〜図26に示されるように、本実施形態のロータ90は、略棒状に形成された回転軸16と、回転軸16に固定されたロータ本体としてのロータコア18と、ロータコア18の外周部に固定されたマグネットとしてのリングマグネット20と、を備えている。
回転軸16は、鋼材等を用いて棒状に形成されており、この回転軸16は図示しないベアリング等を介して回転可能に支持される。この回転軸16の軸方向の中間部には、径方向外側の面が円筒面状に形成されていると共に後述する第1コア構成体22K1及び第2コア構成体22K2が圧入されるコア構成体圧入部66が設けられている。
図25及び図26に示されるように、本実施形態のロータコア18は、軸方向へ2分割構造とされている。具体的には、ロータコア18は、2つのコア構成体22によって構成されている。なお、軸方向一方側(矢印Z方向側)に配置されたコア構成体22を第1コア構成体22K1というものとし、軸方向他方側(矢印Z方向とは反対側)に配置されたコア構成体22を第2コア構成体22K2というものとする。
本体部材としての第1コア構成体22K1は、鋼板材にプレス加工等が施されることによって有底筒状に形成されている。第1コア構成体22K1は、軸方向を厚み方向として径方向に延びる円板状に形成された底部92を備えている。この底部92の軸心部には、回転軸16のコア構成体圧入部66に圧入される圧入孔94及び当該圧入孔94の周縁部から第2コア構成体22K2とは反対側へ向けて突出すると共にコア構成体圧入部66に圧入される環状リブ96が立設されている。
また、第1コア構成体22K1は、底部92の径方向外側の端部から軸方向一方側へ向けて延びる筒状に形成された筒部98を備えている。この筒部98は、リングマグネット20の内周面に沿って配置されるようになっている。
さらに、第1コア構成体22K1は、筒部98の軸方向一方側の端部から径方向外側へ向けて延びる舌片状に形成されたロータ本体側凸部としての4つのロータコア側凸部54が形成されている。この4つのロータコア側凸部54は、周方向に沿って等間隔に配置されている。
押さえ部材としての第2コア構成体22K2は、鋼板材にプレス加工等が施されることによって円板状に形成されている。第1コア構成体22K1は、軸方向を厚み方向として径方向に延びる円板状に形成された基部100を備えている。この基部100の軸心部には、回転軸16のコア構成体圧入部66に圧入される圧入孔94及び当該圧入孔94の周縁部から第1コア構成体22K1とは反対側へ向けて突出すると共にコア構成体圧入部66に圧入される環状リブ96が立設されている。
また、第2コア構成体22K2は、基部100の径方向外側の端部から径方向外側へ向けて延びる舌片状に形成されたロータ本体側凸部としての4つのロータコア側凸部54が形成されている。この4つのロータコア側凸部54は、周方向に沿って等間隔に配置されている。
リングマグネット20は、N極とS極とが周方向に交互に配列された環状のマグネットである。このリングマグネット20の内周部には、8個のマグネット側凹部58が形成されている。
8個のマグネット側凹部58のうち4つのマグネット側凹部58は、径方向内側及び軸方向一方側が開放されている。そして、この4つのマグネット側凹部58には、第1コア構成体22K1の4つのロータコア側凸部54がそれぞれ係合されるようになっている。
また、残り4つのマグネット側凹部58は、上記4つのマグネット側凹部58と周方向の同じ位置に形成されており、径方向内側及び軸方向他方側が開放されている。そして、この4つのマグネット側凹部58には、第2コア構成体22K2の4つのロータコア側凸部54がそれぞれ係合されるようになっている。
次に、以上説明したロータ90の製造方法について説明する。
先ず、第1コア構成体22K1を回転軸16に圧入する。次いで、回転軸16にリングマグネット20を挿入することで、回転軸16に圧入された第1コア構成体22K1の4つのロータコア側凸部54をリングマグネット20の軸方向一方側の部分に形成された4つのマグネット側凹部58に係合させる。
次いで、第2コア構成体22K2を回転軸16に圧入させながら、当該第2コア構成体22K2の4つのロータコア側凸部54をリングマグネット20の軸方向他方側の部分に形成された4つのマグネット側凹部58に係合させる。これにより、図24に示されるように、リングマグネット20が第1コア構成体22K1のロータコア側凸部54と第2コア構成体22K2のロータコア側凸部54との間に挟み込まれた状態で、第1コア構成体22K1と第2コア構成体22K2とが回転軸16を介して軸方向に結合される。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
以上説明した本実施形態に係るロータ90によれば、有底筒状の第1コア構成体を含んで構成されていることにより、ロータ90の軸心部に空洞を設けることができる。これにより、ロータ90の軽量化を図ることができる。また、第1コア構成体22K1の筒部98がリングマグネット20の内周面に沿って配置される構成とすることで、当該筒部98を継鉄として機能させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10…ロータ、12…モータ、14…ステータ、16…回転軸、18…ロータコア(ロータコア)、20…リングマグネット(マグネット)、22…コア構成体(分割構成体)、22K2…第1コア構成体(分割構成体、本体部材)、22K1…第2コア構成体(分割構成体、押さえ部材)、30…ロータコア側凹部、32…マグネット本体部、34…マグネット側凸部、36…ロータ、42…ロータ、44…ロータ、46…締結部材、50…ロータ、54…ロータコア側凸部、58…マグネット側凹部、64…ロータ、68…フランジ部、76…隙間埋め部材、84…モータ、86…ロータ、90…ロータ、92…底部、98…筒部

Claims (19)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸の回転径方向外側に配置され、かつ前記回転軸と同軸上に配置された筒状のマグネットと、
    前記回転軸と前記マグネットとの間に設けられていると共に、前記回転軸の軸方向へ分割された複数の分割構成体を有し、前記マグネットの少なくとも一部が複数の前記分割構成体の間に挟み込まれた状態で該マグネットが固定され、前記回転軸に結合されたロータ本体と、
    を備えたロータ。
  2. 前記マグネットには、前記回転軸側へ向けて凸状に形成されたマグネット側凸部又は前記回転軸側が開放されたマグネット側凹部が形成され、
    前記ロータ本体には、前記マグネット側へ向けて凸状に形成されたロータ本体側凸部又は前記マグネット側が開放されたロータ本体側凹部が形成され、
    前記マグネット側凸部が前記ロータ本体側凹部に係合されている又は前記ロータ本体側凸部が前記マグネット側凹部に係合されていることで、前記マグネットの前記ロータ本体に対する移動が規制されている請求項1記載のロータ。
  3. 前記マグネットには、前記マグネット側凸部又は前記マグネット側凹部が複数個設けられており、
    前記ロータ本体には、前記ロータ本体側凸部又は前記ロータ本体側凹部が複数個設けられている請求項2記載のロータ。
  4. 複数の前記マグネット側凸部又は複数の前記マグネット側凹部は、周方向に沿って等間隔に配列されていると共に、複数の前記ロータ本体側凸部又は複数の前記ロータ本体側凹部は、周方向に沿って等間隔に配列されている請求項3記載のロータ。
  5. 前記マグネット側凸部と前記ロータ本体側凹部との間又は前記ロータ本体側凸部と前記マグネット側凹部との間には、前記マグネット側凸部と前記ロータ本体側凹部との間又は前記ロータ本体側凸部と前記マグネット側凹部との間に形成された隙間の少なくとも一部を埋める隙間埋め部材が設けられている請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載のロータ。
  6. 前記マグネットが、ボンドマグネットを用いて形成されている請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のロータ。
  7. 前記マグネットは、径方向への厚み寸法が周方向に沿って同一の寸法に設定されたマグネット本体部と、該マグネット本体部の径方向内側の面から突出する前記マグネット側凸部と、を含んで構成されており、
    前記マグネット本体部の軸方向の両端面が露出されている請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載のロータ。
  8. 前記ロータ本体は、2つの前記分割構成体により構成されており、
    2つの前記分割構成体の形状及び寸法が、同じ形状及び寸法に設定されている請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のロータ。
  9. 2つの前記分割構成体が、軸方向に接触した状態で、前記マグネットを挟み込んでいる請求項8記載のロータ。
  10. 前記マグネットには、前記回転軸側が開放されたマグネット側凹部が形成され、
    前記分割構成体には、前記マグネット側へ向けて凸状に形成されたロータ本体側凸部が形成され、
    前記ロータ本体側凸部が前記マグネット側凹部に係合されていることで、前記マグネットの前記ロータ本体に対する移動が規制されており、
    一の前記分割構成体の前記ロータ本体側凸部と他の前記分割構成体の前記ロータ本体側凸部とは、前記マグネットの周方向にずれて配置されている請求項8又は請求項9記載のロータ。
  11. 前記マグネットには、前記回転軸側へ向けて凸状に形成されたマグネット側凸部が形成され、
    前記分割構成体には、前記マグネット側が開放されたロータ本体側凹部が形成され、
    前記マグネット側凸部が前記ロータ本体側凹部に係合されていることで、前記マグネットの前記ロータ本体に対する移動が規制されており、
    一の前記分割構成体の前記ロータ本体側凹部と他の前記分割構成体の前記ロータ本体側凹部とは、前記マグネットの周方向にずれて配置されている請求項8又は請求項9記載のロータ。
  12. 複数の前記分割構成体が、締結部材を介して結合されている請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のロータ。
  13. 複数の前記分割構成体が前記回転軸に対して圧入固定されている請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のロータ。
  14. 複数の前記分割構成体の少なくともいずれかが、前記回転軸と一体に形成されている請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のロータ。
  15. 前記マグネットは、前記回転軸と同じ方向を軸方向とする環状に形成されていると共に周方向にN極とS極とが交互に配列された極異方性マグネットとされており、
    前記マグネットにおけるN極又はS極の周方向の中央部には、前記回転軸側が開放されたマグネット側凹部が形成され、
    前記ロータ本体には、前記マグネット側へ向けて凸状に形成されたロータ本体側凸部が形成され、
    前記ロータ本体側凸部が前記マグネット側凹部に係合されていることで、前記マグネットの前記ロータ本体に対する移動が規制されている請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のロータ。
  16. 複数の前記分割構成体は、
    筒状に形成された筒部と、該筒部の軸方向一方側の端部から径方向内側へ向けて延びると共にその中心部に前記回転軸が固定される底部と、を有することにより有底筒状に形成された本体部材と、
    前記本体部材との間に前記マグネットが配置される押さえ部材と、
    を備え、
    前記筒部が、前記マグネットの内周面に沿って配置されている請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のロータ。
  17. 磁界を発生させるステータと、
    前記ステータが発生する磁界を受けて回転する請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載のロータと、
    を備えたモータ。
  18. 請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載のロータの製造方法に適用され、
    前記マグネットの少なくとも一部を複数の前記分割構成体の間に配置させるマグネット配置工程と、
    複数の前記分割構成体を軸方向に結合させる分割構成体結合工程と、
    を有するロータの製造方法。
  19. 径方向外側へ突出するフランジ部を備えた前記回転軸を用い、
    一の前記分割構成体を前記回転軸に係合させることで、一の前記分割構成体を前記フランジ部に突き当てた後に、前記マグネット及び他の前記分割構成体を前記回転軸に係合させることで、前記マグネットが一の前記分割構成体と他の前記分割構成体との間に挟み込まれる請求項18記載のロータの製造方法。
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