JP2019071199A - 膜電極接合体の検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜電極接合体の不良部位を識別する識別マークが膜電極接合体から消失することなく、不良部位を確実に検出することができる膜電極接合体の検査方法を提供する。【解決手段】本発明の膜電極接合体10の検査方法は、少なくとも複合電解質膜20とアノードGDL21とを含む膜電極接合体10の検査方法であって、膜電極接合体10の不良部位を検出する工程と、膜電極接合体10の不良部位に識別マークを形成する識別マーク形成工程とを備える。そして、識別マーク形成工程では、膜電極接合体10の不良部位を押圧してアノードGDL21にダメージ痕であるひび割れH(しわM)を形成する。【選択図】図5

Description

本発明は、不良部位に識別マークを形成する膜電極接合体の検査方法に関する。
この種の膜電極接合体の検査方法として、膜電極接合体を構成する一の部材を検査する第1検査工程と、この検査に基づき不良と判定された一の部材に、検査結果の情報が入ったラベルからなる識別マークを取り付ける取付工程と、この取付工程の後に、膜電極接合体を構成する他の部材の識別マークを撮影し、撮影結果に基づいて膜電極接合体を構成する他の部材の検査結果を入手する第2検査工程とを備える膜電極接合体の検査方法が開示されている(特許文献1参照)。
また、膜電極接合体にレーザー照射をすることでマーキングパターンを形成する方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開2016−115439号公報 特開2004−358824号公報
特許文献1の検査方法では、ラベルを取り付ける取付工程で、ラベルを膜電極接合体の電解質膜に貼り付けており、このラベルを検査カメラで撮影するよう、ラベルが露出している。そして、ラベルが露出した状態で検査工程が行われるとともに、膜電極接合体の製造工程においてもラベルが露出した状態で膜電極接合体が搬送される工程がある。したがって、例えば、搬送工程においてラベルが搬送ロールなどの製造設備に接触して、膜電極接合体から剥がれて消失してしまうおそれがあるという問題がある。
特許文献2の方法では、膜電極接合体における触媒の状態がレーザー照射に適していない場合があり、かかる場合にレーザー照射すると触媒が高温化するおそれがあるという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、膜電極接合体の不良部位を識別する識別マークが膜電極接合体から消失することなく、不良部位を確実に検出することができる膜電極接合体の検査方法を提供することを課題とする。
本発明に係る膜電極接合体の検査方法は、少なくとも電解質膜と該電解質膜に接合された構成要素とを含む膜電極接合体の検査方法において、前記膜電極接合体の不良部位を検出する工程と、前記膜電極接合体の不良部位に識別マークを形成する識別マーク形成工程と、を備え、前記識別マーク形成工程では、前記膜電極接合体の不良部位を押圧して前記構成部材にダメージ痕を形成することを特徴とする。
本発明に係る膜電極接合体の検査方法によれば、押圧によってダメージ痕という物理的な識別マークを形成するので、上記従来技術のラベルのように搬送工程において製造設備に接触しても、膜電極接合体から剥がれて消失することはない。また、押圧によってダメージ痕を形成するので、レーザー照射のように触媒の状態に影響を受けることなく、形成することができる。
本発明によれば、膜電極接合体の不良部位を識別する識別マークが膜電極接合体から消失することなく、不良部位を確実に検出することができる膜電極接合体の検査方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る膜電極接合体の検査方法により検査される膜電極接合体の図であり、図1(a)は、膜電極接合体の分解斜視図を示し、図1(b)は、膜電極接合体の断面図を示す。 本発明の実施形態に係る膜電極接合体の検査方法を含む燃料電池の製造方法を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係る膜電極接合体の検査方法を模式的に示す説明図。 本発明の実施形態に係る膜電極接合体の検査方法に適用する識別マーク形成装置の部分断面図であり、図4(a)は、膜電極接合体に識別マークを形成する前の状態を示し、図4(b)は、膜電極接合体に識別マークを形成した状態を示す。 本発明の実施形態に係る膜電極接合体の検査方法に適用する膜電極接合体の図であり、図5(a)は、識別マークを形成した膜電極接合体の平面図を示し、図4(b)は、識別マークを形成した膜電極接合体を図5(a)のA−Aで切断した膜電極接合体の断面図を示す。
本発明に係る膜電極接合体の検査方法を適用した実施形態に係る膜電極接合体10の検査方法を含む燃料電池の製造方法について図面を参照して説明する。まず、実施形態に係る膜電極接合体10の構成について説明する。
実施形態に係る膜電極接合体10は、図1(a)および図1(b)に示すように、シート状に形成された複合電解質膜20と、複合電解質膜20の一方面に積層されたアノードガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer、以下アノードGDLという。)21を備えている。複合電解質膜20は、本発明に係る膜電極接合体の検査方法における電解質膜に対応する。なお、アノードGDL21の替わりにカソードGDLを用いてもよい。
複合電解質膜20は、電解質膜22と、電解質膜22の一方の面に積層されたアノード触媒層23と、他方の面に積層されたカソード触媒層24とにより構成されている。
電解質膜22は、パーフルオロスルホン酸(PFSA)アイオノマーなどの固体高分子材料である高分子電解質樹脂で形成されており、イオン伝導性を有する高分子膜を電解質とするイオン交換膜からなる。電解質膜22は、電子および気体の流通を阻止するとともに、プロトンをアノード触媒層23からカソード触媒層24に移動させる機能を有している。
アノード触媒層23は、白金や白金合金などの触媒を担持した導電性の担体からなり、例えば、触媒担持カーボン粒子などのカーボン粒子を、プロトン伝導性を有するアイオノマーで被覆して形成された電極触媒層からなる。なお、アイオノマーは、電解質膜22と同質のフッ素系樹脂などの固体高分子材料である高分子電解質樹脂からなり、その有するイオン交換基によりプロトン伝導性を有する。アノード触媒層23は、水素ガスをプロトンと電子に分解する機能を有している。
カソード触媒層24は、アノード触媒層23と同様の材料で形成されているが、アノード触媒層23と異なり、プロトンと電子と酸素から水を生成する機能を有している。
アノードGDL21は、ガス透過性および導電性を有する材料、例えば、カーボンペーパーやカーボンクロスなどの炭素繊維や黒鉛繊維などの多孔質の繊維基材で形成されている。アノードGDL21は、アノード触媒層23の外側に接合されており、水素(H)ガスを拡散させて均一にし、アノード触媒層23に行き渡らせる機能を有している。なお、アノード触媒層23側に接合されたアノードGDL21に替えて、カソード触媒層24側に接合されたカソードGDLであってもよい。このカソードGDLも、アノードGDL21と同様に構成される。
次いで、実施形態に係る膜電極接合体10の検査方法を含む燃料電池の製造方法について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る膜電極接合体10の検査方法を含む燃料電池の製造方法は、図2に示すように、複合電解質膜およびアノードGDL作製工程と、接合工程と、裁断工程と、外観検査工程と、セル化工程と、スタック化工程と、発電検査工程と出荷工程とにより構成されている。これらの各工程は順次行われる。本実施形態に係る膜電極接合体10の検査方法を含む燃料電池の製造方法における接合工程は、本発明に係る膜電極接合体の検査方法を構成する。
複合電解質膜およびアノードGDL作製工程では、複合電解質膜20およびアノードGDL21が公知の製造方法によりそれぞれ作製される(ステップS1)。例えば、複合電解質膜20は、アノード触媒層付基材シートの形成工程と、カソード触媒層付基材シートの形成工程と、転写工程と、基材シートの剥離工程とを経て作製される。
アノード触媒層付基材シートの形成工程では、基材シート上にアノード触媒インクを塗布して乾燥させてアノード触媒層付基材シートを形成し、カソード触媒層付基材シートの形成工程では、基材シート上にカソード触媒インクを塗布して乾燥させてカソード触媒層付基材シートを作製する。転写工程では、転写装置により、電解質膜22にアノード触媒層付基材シートからアノード触媒層を転写するとともに、電解質膜22にカソード触媒層付基材シートからカソード触媒層を転写する。
基材シートの剥離工程では、転写工程の後に、アノード触媒層付基材シートから基材シートを、カソード触媒層付基材シートから基材シートをそれぞれ剥離させる。これらの各工程を経て、電解質膜22の両面にアノード触媒層23およびカソード触媒層24が積層された複合電解質膜20が作製される。
アノードGDL21も、公知の製造方法により作製される。例えば、撥水処理工程と、塗布工程と、熱処理工程とを含む工程により作製される。撥水処理工程では、カーボンペーパーに撥水処理が施され、塗布工程では、撥水処理がなされたカーボンペーパーに多孔質層用ペーストが塗布される。
熱処理工程では、多孔質層用ペーストが塗布されたカーボンペーパーに所定の温度および時間で熱処理がなされる。これらの各工程を経て、アノードGDL21は、多孔質層およびカーボンペーパーからなる長尺状の積層体として作製される。複合電解質膜およびアノードGDL作製工程において作製された複合電解質膜20およびアノードGDL21は、接合工程に送られる。
接合工程は、図3に示すように、接合装置30と、送りロール40と、検出カメラ50と、識別マーク形成装置60と、巻取ロール70を用いて行われる。接合工程では、まず、長尺状の複合電解質膜20およびアノードGDL21が接合装置30を構成する接合ロール30aと接合ロール30bとの間に所定の搬送速度(m/min)で引き込まれる。
続いて、所定の温度(℃)になるよう加熱された接合ロール30aおよび接合ロール30bにより、複合電解質膜20およびアノードGDL21が所定の接合圧力(kN)で押圧されて互いに接合される(ステップS2)。この接合により、長尺状の膜電極接合体10が形成され、接合装置30から送りロール40に向けて送り出される。なお、所定の搬送速度は、1m/min〜10m/minで、所定の温度は、100℃〜180℃で、所定の接合圧力は、2kN〜8kNでそれぞれ適宜設定される。
送りロール40は、長尺状の膜電極接合体10を送り出す。送りロール40によって送り出された膜電極接合体10は、検出カメラ50によって撮像される。検出カメラ50は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子で構成されている。検出カメラ50は、搬送される長尺状の膜電極接合体10の複合電解質膜20を撮像するよう、複合電解質膜20と対向する位置に設けられている。
検出カメラ50は、搬送される複合電解質膜20の露出面を連続的に、または搬送速度に応じて所定時間間隔で、撮像し(ステップS3)、撮像データに基づいて膜電極接合体10に不良部位があるか否かを検出する。検出カメラ50は、膜電極接合体10に不良部位があることを検出したときは、その検出結果を識別マーク形成工程における識別マーク形成装置60に送信する(ステップS4)。
識別マーク形成工程では、膜電極接合体10の不良部位を押圧して、アノードGDL21に物理的なダメージを与え、ダメージ痕を形成する処理が行われる。識別マーク形成工程は、識別マーク形成装置60によって行われる(ステップS5)。識別マーク形成装置60は、図4(a)に示すように、搬送される膜電極接合体10のアノードGDL21の表面と対向して設けられたVブロック61と、搬送される膜電極接合体10の複合電解質膜20の表面と対向して設けられた押圧棒62とにより構成されている。
Vブロック61には、Vの字形状の断面を有する溝61aが、図3の矢印aで示す膜電極接合体10の搬送方向に直交して形成されている。押圧棒62は、溝61aにおける搬送方向の溝幅よりも比較的大きい直径を有する丸棒で形成されている。
識別マーク形成装置60は、検出カメラ50から送信される検出結果が不良部位有りのときは、不良部位の到達タイミングに合わせて動作するようになっている。即ち、識別マーク形成装置60は、図4(b)に示すように、検出された不良部位に対して、不良部位の到達タイミングに合わせて押圧棒62がVブロック61に向けて矢印b方向に移動することにより、搬送される膜電極接合体10の複合電解質膜20の表面を所定の圧力(MPa)で押圧するようになっている。なお、所定の圧力は、膜電極接合体10の材質、厚みおよび幅などの設定諸元や実験値などのデータに基づき、複合電解質膜20が破損しない圧力で適宜選択される。
識別マーク形成装置60は、検出カメラ50から送信される検出結果が不良部位無しのときは、動作しない。識別マーク形成装置60が、動作しないときは、Vブロック61および押圧棒62は膜電極接合体10から離隔しており、膜電極接合体10の搬送に影響がないよう構成されている。
押圧棒62による複合電解質膜20への押圧により、複合電解質膜20とともに膜電極接合体10を構成する構成部材であるアノードGDL21に物理的なダメージが与えられ、図4(b)に示すように、アノードGDL21の一部のみが破損し、ダメージ痕であるひび割れHが形成される。ひび割れHは、アノードGDL21の表面から深さ方向に向かって生じ、搬送方向に直交する幅全体に亘って形成される。
アノードGDL21の一部のみの破損により、複合電解質膜20には、図5(a)および図5(b)に示すように、しわMが搬送方向に直交する幅全体に形成される。複合電解質膜20のしわMは、アノードGDL21のひび割れHに沿って形成される。ひび割れHとしわMは、本発明に係る膜電極接合体の検査方法における識別マークをそれぞれ構成する。
ステップS5の識別マーク形成工程では、膜電極接合体10を構成する構成部材のうち、アノードGDL21はその一部が破損するが、複合電解質膜20は破損しない。したがって、膜電極接合体10の搬送への影響はない。
識別マーク形成装置60を通過した長尺状の膜電極接合体10は、識別マーク形成装置60の搬送方向下流側に設けられている巻取ロール70に巻き取られ、膜電極接合体10の巻取ロールが作製され(ステップS6)。この膜電極接合体10の巻取ロールは後工程の裁断工程に送られる。
裁断工程では、接合工程で作製された膜電極接合体10の巻取ロールが巻き出され(ステップS7)、公知のシート裁断装置により、長尺状の膜電極接合体10が裁断されて枚葉状の膜電極接合体10が取得される(ステップS8)。例えば、シート裁断装置は、枚葉状の膜電極接合体10と同様の大きさで形成された方形の貫通孔を有するパンチと、長尺状の膜電極接合体10を挟んでパンチと対向して設けられたダイとにより構成されている。
このシート裁断装置のパンチとダイとの協働により長尺状の膜電極接合体10から枚葉状の膜電極接合体10が切り抜かれる。裁断工程において切り抜かれた枚葉状の膜電極接合体10は、外観検査工程に送られる。
外観検査工程では、公知の外観検査方法により、複合電解質膜20に形成された図5(a)および図5(b)に示す、しわMの有無が検出される(ステップS9)。外観検査では、検出カメラで枚葉状の膜電極接合体10を撮像し、撮像データに基づいてしわMの有無が検出される。検出カメラは、検出カメラ50と同様に、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像素子で構成されている。外観検査工程においてしわMが検出された膜電極接合体10は、不良品として廃棄され(ステップS14)、しわMが検出されなかった膜電極接合体10は、セル化工程に送られる。なお、本実施例では、しわMを検出カメラ50で検出する場合を例に説明したが、ダメージ痕であるひび割れHを検出カメラ50で検出する構成としても良い。
セル化工程では、外観検査工程でしわMが検出されなかった枚葉状の膜電極接合体10に対して、他の工程で作製されたカソードGDLが膜電極接合体10のカソード触媒層24の外側に接合される。また、アノードGDL21の外側にアノード側セパレータが積層され、カソードGDLの外側にカソード側セパレータが積層される。さらに、アノード側セパレータとカソード側セパレータとの間にアノード側セパレータおよびカソード側セパレータを密封する板状シール部材が接着される(ステップS10)。
アノード側セパレータには、アノードGDL21との当接面に、アノードGDL21の表面に沿って燃料ガスとしての水素を流すための燃料ガス流路が形成されている。カソード側セパレータには、カソードGDLとの当接面に、カソードGDLの表面に沿って酸化剤ガスとしての空気を流すための酸化剤ガス流路が形成されている。
セル化工程では、膜電極接合体10、カソードGDL、アノード側セパレータ、カソード側セパレータおよび板状シール部材を用いたセルの組み立てが行われ、燃料電池セルが作製される。作製された燃料電池セルは、スタック化工程に送られる。
スタック化工程では、燃料電池セルが複数積層されたスタックが形成され、積層された複数の燃料電池セル同士は電気的に接続される。導電性を有する集電板が、燃料電池セルの積層方向におけるスタックの両端外側に配置され、集電板はスタックと電気的に接続される。集電板の外側に、スタックを挟み込み集電板と絶縁される一対のエンドプレートが配置され、一対のエンドプレートはスタックのまわりを覆う側板によって締結されて、スタックが保持される。
さらに、スタックからの電力を取り出す出力端子が、エンドプレートから突出して設けられ、出力端子は、集電板と電気的に接続される。また、エンドプレートと集電板との間には、スペーサが配置され、一対のエンドプレートが側板によって締結された際にスタックに対して積層方向から加わる荷重が、スペーサの厚みによって調整される(ステップS11)。
一対のエンドプレートには、スタックに燃料ガスを供給する供給口、スタック内を通った燃料ガスが排出される排出口、スタックに酸化剤ガスを供給する供給口、スタック内を通過した酸化剤ガスが排出される排出口、スタックに冷却流体を供給する供給口およびスタック内を通過した冷却流体が排出される排出口がそれぞれ設けられている。
スタック化工程では、複数の燃料電池セルで構成されるスタック、集電板、一対のエンドプレート、側板、出力端子およびスペーサによって構成されるスタック化が行われ、燃料電池が作製される。作製された燃料電池は、発電検査工程に送られる。
発電検査工程では、スタック化工程で作製された燃料電池を公知の発電検査方法によって、燃料電池にガスリークが発生しているか否かが検査され、燃料電池の性能評価が行われる(ステップS12)。ガスリークの発生が検出された燃料電池は、不良品として廃棄され(ステップS14)、ガスリークの発生が検出されなかった燃料電池は、出荷工程に送られる。
例えば、膜電極接合体10の不良部位があり、識別マーク形成工程においてアノードGDL21の一部にダメージ痕であるひび割れHを生じさせてかかる部分を破損させている場合に、発電検査工程においてガスリークを発生させることができる。したがって、仮に外観検査工程で複合電解質膜20のしわMを検出できなかったとしても、発電検査工程で不良品として検出することができ、市場に不良品が流出するのを防ぐことができる。
発電検査工程では、例えば、燃料電池に対して乾湿サイクル試験を行いガスリークの有無が検査される。乾湿サイクル試験においては、燃料電池を所定の高温にして、所定時間の乾燥状態での燃料電池へのガス供給による発電と、相対湿度100%での燃料電池へのガス供給による発電とを1サイクルとして、このサイクルが繰り返し行われる。
燃料電池へのガス供給は、燃料ガスを供給口から供給するとともに、酸化剤ガスを他の供給口から供給し、さらに冷却流体を他の供給口から供給することで行われる。これらの供給により、燃料電池が発電する。乾湿サイクル試験の後、燃料電池に直流電圧が印加され、燃料電池から検出される定常電流値に基づき、定常電流値とガスリークとの関係から燃料電池に生じたガスリークを検査することができる。
出荷工程においては、発電検査工程において、ガスリークの発生が検出されなかった燃料電池が梱包され、製品の確認および出荷数の確認が行われる。梱包された製品は、所定の行き先に送られ、燃料電池の製造が終了する(ステップS13)。
以上のように構成された実施形態に係る膜電極接合体10の検査方法の効果について説明する。
本実施形態に係る膜電極接合体10の検査方法は、膜電極接合体10の不良部位を検出する工程(ステップS4)と、不良部位が検出された膜電極接合体10の不良部位に識別マークを形成する識別マーク形成工程(ステップS5)を備え、識別マーク形成工程では、膜電極接合体10の不良部位を押圧してアノードGDL21にダメージ痕であるひび割れHを形成し、アノードGDL21のひび割れHによって電解質膜22にしわMを形成する。
その結果、従来の検査方法において発生していた問題、即ち、膜電極接合体の電解質膜に貼り付けられたラベルが搬送工程などの製造工程で搬送ロールなどの製造設備に接触して、膜電極接合体から剥がれて消失してしまうという問題、が解消されるという効果が得られる。即ち、本実施形態に係る膜電極接合体10の検査方法は、膜電極接合体10の不良部位を検出し、膜電極接合体10にひび割れH及びしわMという識別マークを物理的に形成するので、識別マークが膜電極接合体10から剥がれて消失することはなく、不良部位を確実に検出することができるという効果が得られる。
また、本実施形態に係る膜電極接合体10の検査方法では、膜電極接合体10のアノードGDLの一部にひび割れHを生じさせているが、電解質膜22は破断されていないので、接合工程から裁断工程で長尺状の膜電極接合体10が裁断されて枚葉状の膜電極接合体10になるまでの間、長尺状の膜電極接合体10の搬送に支障を来すことはないという効果が得られる。また、枚葉状の膜電極接合体10になっても、膜電極接合体10が分離しないので、その後の搬送にも支障を来すことはないという効果が得られる。
また、本実施形態に係る膜電極接合体10の検査方法は、識別マーク形成工程において、膜電極接合体10の不良部位を押圧して、アノードGDL21の一部にダメージ痕であるひび割れHを生じさせてかかる部分を破損させているので、後の発電検査工程(ステップS12)において、ガスリークが検出され、確実に不良品を検出することができる。その結果、市場への不良品の流出を未然に防止することができるという効果が得られる。
さらに、本実施形態に係る膜電極接合体10の検査方法は、膜電極接合体10にしわMを物理的に形成するので、ラベルなどの作製や、ラベルなどの部材に掛かるコストが無くなり、生産コストが低減されるという効果が得られる。また、搬送速度の変化に対応することも可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
10・・・膜電極接合体、20・・・複合電解質膜、21・・・アノードGDL、22・・・電解質膜、23・・・アノード触媒層、24・・・カソード触媒層、30・・・接合装置、30a、30b・・・接合ロール、40・・・送りロール、50・・・検出カメラ、60・・・識別マーク形成装置、61・・・Vブロック、61a・・・溝、62・・・押圧棒、70・・・巻取ロール、H・・・ひび割れ(識別マーク)、M・・・しわ(識別マーク)

Claims (1)

  1. 少なくとも電解質膜と該電解質膜に接合された構成部材とを含む膜電極接合体の検査方法において、
    前記膜電極接合体の不良部位を検出する工程と、
    前記膜電極接合体の不良部位に識別マークを形成する識別マーク形成工程と、を備え、
    前記識別マーク形成工程では、前記膜電極接合体の不良部位を押圧して前記構成部材にダメージ痕を形成することを特徴とする膜電極接合体の検査方法。
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JP2019106328A (ja) * 2017-12-14 2019-06-27 トヨタ自動車株式会社 膜電極接合体の検査方法
JP2021144863A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 トヨタ自動車株式会社 燃料電池用積層体の製造方法

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