JP2019070354A - サウンドガスケット及びサウンドアタッチメント - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の吸気管又は排気管から使用者の好みのオリジナルな音(サウンド)を発生することができるようにする。【解決手段】サウンドガスケット1は、内燃機関の吸気管又は排気管の接続部のフランジ間に挟まれて気密を保持する金属板からなるガスケットであり、その本体部10に、上記吸気管又は排気管の外径と対応する径の開口11が形成され、その開口11の周囲にシール用のビード13を形成している。そして、開口11の周縁部から開口11内に延びるサウンド発生用延設部14を設けており。そこに、上記吸気管又は排気管内を流れる吸気又は排気の一部が矢示F方向に通過可能な通気孔15を形成している。その通気孔15を吸気又は排気の一部が通過することによって、サウンド発生用延設部14が振動して笛のように音を発生する。【選択図】 図1

Description

この発明は、自動車やオートバイ等に搭載する内燃機関(エンジン)の排気管又は吸気管の接続部に取り付けるサウンドガスケット及びサウンドアタッチメントに関する。
自動車やオートバイ等に搭載する内燃機関(エンジン)では、エアクリーナ及び吸気管を通して吸入した空気と噴射された燃料との混合気を燃焼室で爆発的に燃焼させて動力を発生させ、燃焼後の排気ガスを排気管を通して大気中に排出する。
そして、一般に排気管から排気ガスが排出される際に発生する音(排気音)を低減するためにマフラが、吸気管に空気が吸い込まれる際に発生する音(吸気音)を低減するためにサイレンサが用いられる。
しかし、例えば海外の個性を強調するドライバなどには、車両の運転状態に応じて好みのサウンド(排気音あるいは吸気音)を発生させたい要求がある。
そこで、例えば特許文献1に見られるように、吸気音を含むエンジンサウンドを、車両の運転状態に応じて好適に変化させることができるようにする車両用エンジンサウンド可変装置が提案されている。
この装置は、エアクリーナからエンジンに至る吸気ダクトの途中にジャバラを設けている。そのジャバラが、エンジンのロール運動により、加速時と減速時で反対方向に屈曲される。その加速時の屈曲でジャバラの各山間が狭くなる側については、減速時の屈曲でジャバラの各山間が狭くなる側より、予めその山間の間隔を狭く形成しておく。それによって、加速時のエンジンのロール運動によって、ジャバラは少なくとも一部が短縮方向に変形して剛性が増大し、エンジン振動のエアクリーナへの伝達量が増大し、エンジンサウンドが増大する。
特開2010−275949号公報
しかしながら、上述した車両用エンジンサウンド可変装置は、吸気ダクト(吸気管)の途中に特殊なジャバラを設けなければならないので、装着が容易でなく、また、発生するサウンドの音高や音質及び音量を使用者の好みに合わせて任意に調整するのは難しいという問題があった。なお、特許文献1には、エンジンの排気音を可変することについては何ら記載されていない。
この発明はこのような背景に基づいてなされたものであり、内燃機関の吸気管あるいは排気管への取り付けが簡単で、発生するサウンドの音高や音質及び音量の調整も容易にでき、使用者の好みのオリジナルな音(サウンド)を発生することができるサウンドガスケット及びサウンドアタッチメントを提供することを目的とする。
この発明によるサウンドガスケットは、内燃機関の吸気管又は排気管の接続部のフランジ間に挟まれて気密を保持する金属板からなるガスケットであって、上記の目的を達成するため、上記吸気管又は排気管の外径と対応する径の開口が形成され、該開口の周囲にシール用のビードを形成しており、上記開口の周縁部から該開口内に延び、上記吸気管又は排気管内を流れる吸気又は排気の一部が通過可能な通気孔を形成したサウンド発生用延設部を設けたことを特徴とする。
この発明によるサウンドアタッチメントは、内燃機関の吸気管又は排気管の接続部のフランジ間に、ガスケットと共に装着される金属板からなるアタッチメントであって、上記の目的を達成するため、上記吸気管又は排気管の外径と対応する径の開口が形成され、上記開口の周縁部から該開口内に延び、上記吸気管又は排気管内を流れる吸気又は排気の一部が通過可能な通気孔を形成したサウンド発生用延設部を設けたことを特徴とする。
上記サウンドアタッチメントは、上記フランジ及びガスケットの外周形状と同じ外周形状を有するか、上記ガスケットの有効シール領域を内包する外周形状を有するのが望ましい。
また、上記サウンドガスケット及びサウンドアタッチメントは、上記サウンド発生用延設部が、上記開口の周縁部から上記開口内に延びるにしたがって、上記吸気又は排気の下流方向に下り勾配で傾斜しているとよい。
さらに、上記サウンド発生用延設部が、上記開口の周縁部の全周に亘って形成され、上記通気孔が周方向に間隔を置いて複数個形成されていてもよい。
また、この発明によるサウンドアタッチメントは、上記吸気管又は排気管の内径と対応する外径を有するバーリング部を有し、上記通気孔を形成したサウンド発生用延設部を、上記バーリング部の先端部から該バーリング部の中心方向に折れ曲って延びるように設けてもよい。
この発明によるサウンドガスケット及びサウンドアタッチメントは、内燃機関の吸気管あるいは排気管への取り付けが簡単で、発生するサウンドの音高や音質及び音量の調整も容易にでき、使用者の好みのオリジナルな音(サウンド)を発生することができる。
この発明によるサウンドガスケットの第1実施例の平面図(a)とそのY−Y線に沿う断面図(b)である。 この発明によるサウンドガスケットの第2実施例の平面図(a)とそのY−Y線に沿う断面図(b)である。 この発明によるサウンドガスケットの第3実施例の平面図(a)とそのY−Y線に沿う断面図(b)である。 この発明によるサウンドアタッチメントの第1実施例の平面図(a)とそのY−Y線に沿う断面図(b)である。 この発明によるサウンドアタッチメントの第2実施例の平面図(a)とそのY−Y線に沿う断面図(b)である。 この発明によるサウンドアタッチメントの第3実施例の平面図(a)とそのX−X線に沿う断面図の異なる例(b)(c)である。 この発明によるサウンドアタッチメントの第4実施例の平面図(a)とそのX−X線に沿う断面図(b)である。 従来の管接続部の構造例を示す管の軸線方向に沿う断面図である。 この発明によるサウンドアタッチメントの変形例を装着した管接続部の構造例を示す管の軸線方向に沿う断面図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、この発明によるサウンドガスケットの実施例について説明する。
〔サウンドガスケットの第1実施例〕
この発明によるサウンドガスケットの第1実施例を図1によって説明する。
図1の(a)はそのサウンドガスケットの平面図、(b)は(a)のY−Y線に沿う断面図である。
このサウンドガスケット1は、内燃機関の吸気管又は排気管の接続部のフランジ間に挟まれて気密を保持する機能を有するガスケットであり、所定の厚さ(例えば0.2mm〜1.0mm程度)のステンレスやアルミニウム等の金属板をプレス加工して製造される。
その本体部10は、平面形状が(a)に示すように正三角形の各頂部10aにアールを付け、各辺の中央部10bが幾分外方へ凸に湾曲した形状になっている。この形状は、内燃機関の吸気管又は排気管(以下、「パイプ」と称する)の接続部の両側に設けられたフランジの平面形状と対応させているが、この形状に限るものではない。
その本体部10の中央部に、接続すべきパイプの外径と対応する径の開口(ポート孔)11が大きく形成されている。また、各頂部10aに近い3箇所にそれぞれボルト孔12が形成されている。そして、本体部10の開口11の周囲にシール用のビード13を形成している。このシール用のビード13は、開口11の周縁部の外側に同心環状に形成され、図1の(b)に示すように厚さ方向に僅かに湾曲して、ばね性を持たせている。
さらに、この本体部10の開口11の周縁部の所定位置から開口11内に突出するように延び、接続するパイプ内を流れる吸気又は排気の一部が通過可能な通気孔15を形成したサウンド発生用延設部14を設けている。この実施例のサウンド発生用延設部14は、本体部10の平面内で開口11内にその径方向に突出するように延びている。そして、通気孔15は、笛の歌口のような機能を果たす。
内燃機関の吸気管とサイレンサ側出口管又はエンジン本体側入口管との接続、あるいは排気管とエンジン本体側出口管又はマフラ側入口管との接続等を行う場合の一般的な接続構造の例を図8に示す。
この接続構造は、被接続側と接続側の各管であるパイプ101,102の端部にそれぞれパイプ接続用のフランジ201,202を溶接等で固着し、そのフランジ同士をガスケット300を挟んで締め付けて接続する方法がとられている。
その締め付けは、フランジ201,202が正三角形に近い形状の場合、その各頂部付近に形成されたボルト孔にそれぞれ挿入したボルト400とナット500とによって均等に締め付ける。それによって、パイプ101とパイプ102を気密に接続することができる。
その場合、ボルト400とナット500による2ヶ所の締め付け部が同一断面に現れることはないが、図8では説明の便宜上、2ヶ所の締め付け部を通る面で切断したものとして示している。
フランジ201,202の材料は用途によって異なるが、例えば炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、銅合金、アルミニウム合金などが使用される。
ガスケット300には、ゴム等で形成された軟質ガスケットと、銅やステンレス、アルミニウム等の金属板を打ち抜いて形成されるメタルガスケットがある。
自動車のエンジンにおける排気管の接続部のような高温になる接続部には、メタルガスケットが使用される。
図1に示したサウンドガスケット1は、メタルガスケットにサウンド発生用延設部14を設けたものに相当する。
そして、このサウンドガスケット1の本体部10を、内燃機関の図8に示したような例えば排気管であるパイプ101,102の接続部のフランジ201,202間に、ガスケット300に代えて挟み込んで締め付けることにより、ビード13が弾性変形して押しつぶされて気密を保持する。
その状態で、パイプ101,102の排気通路内に、通気孔15を形成したサウンド発生用延設部14がその内周面から突出する。そのため、パイプ101,102を排気が流れると、その一部が図1に矢示Fで示すように通気孔15を通過し、その際サウンド発生用延設部14を振動させ、笛のような音を発生する。その音がパイプ101,102内で共鳴して増幅されて外部へ放音される。
このサウンドガスケット1のサウンド発生用延設部14の大きさや厚さ、通気孔15の大きさや形状を変えることによって、発生するサウンドの音高、音質、音量等を任意に調整でき、使用者の好みのオリジナルな音(サウンド)を発生させることができる。それによって、例えばターボチャージャやスーパーチャージャを取り付けたエンジンの吸気音又は排気音のような特殊な音を発生させることができる。
〔サウンドガスケットの第2実施例〕
次に、この発明によるサウンドガスケットの第2実施例を図2によって説明する。
図2の(a)はそのサウンドガスケットの平面図、(b)は(a)のY−Y線に沿う断面図である。この第2実施例のサウンドガスケット1は、サウンド発生用延設部14が、本体部10の開口11の周縁部から開口11内に延びるにしたがって、吸気又は排気の下流方向(矢示F方向)に下り勾配で傾斜している点だけが、前述した第1実施例と相違している。
したがって、図2における各部には、図1における対応する各部と同一の符号を付してあり、それらの説明を省略する。
この第2実施例では、サウンド発生用延設部14の傾斜角度を調整することによって、発生するサウンドを一層容易に変化させることができる。
〔サウンドガスケットの第3実施例〕
次に、この発明によるサウンドガスケットの第3実施例を図3によって説明する。
図3の(a)はそのサウンドガスケットの平面図、(b)は(a)のY−Y線に沿う断面図である。この第3実施例のサウンドガスケット1は、サウンド発生用延設部16が、本体部10の開口11の周縁部の全周に亘って形成され、通気孔17が周方向に120°の角度間隔を置いて3個形成されている点だけが、前述した第1実施例と相違している。
その他の点は前述した第1実施例と同じであるから、図3におけるサウンド発生用延設部16と通気孔17以外の各部には、図1における対応する各部と同一の符号を付してあり、それらの説明を省略する。
また、図3に示す例では、環状のサウンド発生用延設部16が、本体部10の開口11の周縁部から開口11内に延びるにしたがって、吸気又は排気の下流方向(矢示F方向)に下り勾配で傾斜しているが、本体部10と同一平面内で径方向に延びるようにしてもよい。
さらに、通気孔17の数は3個に限らず、複数個(2個以上)あればよく、その配置間隔も等角度間隔に限るものではない。
そのサウンド発生用延設部16に形成する複数の通気孔17の大きさや形状を異ならせることによって、発生する音の音高や音色を異ならせ、2重奏や3重奏のような複合サウンドを発生させることができる。
開口11の周縁部の全周に亘って環状のサウンド発生用延設部16を形成するのに代えて、図1又は図2に示した1個の通気孔15を形成したサウンド発生用延設部14を、開口11の周縁部に間隔を置いて複数個設けるようにしてもよい。
〔サウンドアタッチメントの第1実施例〕
次に、この発明によるサウンドアタッチメントの第1実施例を図4によって説明する。
図4の(a)はそのサウンドアタッチメントの平面図、(b)は(a)のY−Y線に沿う断面図である。
このサウンドアタッチメント2は、内燃機関の吸気管又は排気管の接続部のフランジ間に、ガスケットと共に装着される金属板からなるアタッチメントであり、所定の厚さ(例えば0.2mm〜1.0mm程度)のステンレスやアルミニウム等の金属板をプレス加工して製造される。
そして、図2に示したサウンドガスケット1と同様な形状の本体部20の中央部に、接続すべきパイプの外径と対応する径の開口(ポート孔)21が大きく形成されている。その本体部20の各頂部に近い3箇所にそれぞれボルト孔22が形成されている。しかし、その本体部20にはシール用のビードは形成されておらず、全体が平面状である。
そして、この本体部20の開口21の周縁部の所定位置から開口21内に突出するように延び、接続するパイプ内を流れる吸気又は排気の一部が通過可能な通気孔25を形成したサウンド発生用延設部24を設けている。
そのサウンド発生用延設部24は、図4の(b)に示すように、本体部20の開口21の周縁部から開口21内に延びるにしたがって、吸気又は排気の下流方向(矢示F方向)に下り勾配で傾斜している。
したがって、このサウンドアタッチメント2は、本体部20にシール用のビード13が形成されていない点だけが、図2に示したサウンドガスケット1と相違していることになる。
このサウンドアタッチメント2の本体部20を、内燃機関の図8に示したような例えば排気管であるパイプ101,102の接続部のフランジ201,202間に、ガスケット300と共に挟み込んで締め付けることにより、ガスケット300のビードが弾性変形して押しつぶされて気密を保持する。
その状態で、パイプ101,102の排気通路内に、通気孔25を形成したサウンド発生用延設部24がその内周面から突出する。そのため、パイプ101,102を排気が流れると、その一部が図4に矢示Fで示すように通気孔25を通過し、その際サウンド発生用延設部24を振動させ、笛のような音を発生する。その音がパイプ101,102内で共鳴して増幅されて外部へ放音される。
このサウンドアタッチメント2のサウンド発生用延設部24の大きさや厚さ、あるいは傾斜角度、通気孔25の大きさや形状を変えることによって、発生するサウンドの音高、音質、音量等を任意に調整でき、使用者の好みのオリジナルな音(サウンド)を発生させることができる。
すなわち、パイプの接続部に図2に示したサウンドガスケット1を装着した場合と同等の効果が得られる。
このサウンドアタッチメント2のサウンド発生用延設部24を、本体部20の平面内で開口21内に傾斜せずに突出するように延設してもよい。その場合は、本体部20にシール用のビードが形成されていない点以外は、図1に示したサウンドガスケット1と同じ構成になる。
〔サウンドアタッチメントの第2実施例〕
次に、この発明によるサウンドアタッチメントの第2実施例を図5によって説明する。
図5の(a)はそのサウンドアタッチメントの平面図、(b)は(a)のY−Y線に沿う断面図である。この第2実施例のサウンドアタッチメント2は、サウンド発生用延設部26が、本体部20の開口21の周縁部の全周に亘って形成され、通気孔27が周方向に120°の間隔を置いて3個形成されている点だけが、図4によって説明した第1実施例と相違している。
その他の点は前述した第1実施例と同じであるから、図5におけるサウンド発生用延設部26と通気孔27以外の各部には、図4における対応する各部と同一の符号を付してあり、それらの説明を省略する。
このサウンドアタッチメント2は、本体部20にシール用のビード13が形成されていない点だけが、図3に示したサウンドガスケット1と相違していることになる。
したがって、この図5に示すサウンドアタッチメント2の本体部20をビードを形成したメタルガスケットと重ねて使用すれば、図3に示したサウンドガスケット1を使用した場合と同等の効果が得られる。
また、この図5に示すサウンドアタッチメント2についても、図3に示したサウンドガスケット1について説明した各種の変更を、同様に行うことができる。
〔サウンドアタッチメントの第3実施例〕
次に、この発明によるサウンドアタッチメントの第3実施例を図6によって説明する。図6の(a)はそのサウンドアタッチメントの平面図、(b),(c)はそれぞれ(a)のX−X線に沿う断面図の異なる例を示す。
この第3実施例のサウンドアタッチメント3も、内燃機関の吸気管又は排気管の接続部のフランジ間に、ガスケットと共に装着される金属板からなるアタッチメントである。
そして、円板状の本体部30の中央部に吸気管又は排気管の内径と対応する外径を有する円筒状のバーリング部31を有している。そのバーリング部31の先端部からバーリング部31の中心方向に折れ曲って延び、吸気管又は排気管内を流れる吸気又は排気の一部が通過可能な通気孔33を形成したサウンド発生用延設部32を設けている。
図6に示す例では、サウンド発生用延設部32が、バーリング部31の先端部の全周に亘って形成され、その周縁部から中心方向に延びるにしたがって、吸気又は排気の下流方向に下り勾配で傾斜している。34は吸気又は排気が流通する開口である。
図6の(b)はバーリング部31内を流れる吸気又は排気の流通方向が、バーリング部31の突出方向(矢示F方向)である場合、(c)はその流通方向がバーリング部31の突出方向と反対方向(矢示G方向)である。
そのサウンド発生用延設部32には、通気孔33が周方向に120°の角度間隔を置いて3個形成されている。本体部30は、重ねて使用するガスケットの有効シール領域を内包する外周形状を有するとよい。
この、サウンドアタッチメント3は、吸気管又は排気管の接続部の一対のパイプの一方の端部に、バーリング部31を嵌合させ、本体部30を一対のパイプの各フランジ間に、ガスケットと共に挟み込んで装着される。したがって、サウンドアタッチメント3を、一方のパイプの端部に容易且つ確実に装着できる。
そして、バーリング部31内を吸気又は排気が流れると、その一部が図6の(b)に矢示Fで示すように、あるいは(c)に矢示Gで示すように通気孔33を通過し、その際サウンド発生用延設部32を振動させ、笛のような音を発生する。その音がパイプ内で共鳴して増幅されて外部へ放音される。
そのサウンド発生用延設部32に形成する複数の通気孔33の大きさや形状を異ならせることによって、発生する音の音高や音色を異ならせ、2重奏や3重奏のような複合サウンドを発生させることができる。
なお、図6に示した実施例では、サウンド発生用延設部32を開口34の径方向に対して傾斜させて形成しているが、バーリング部31の先端部から中心方向へ直角に折り曲げて形成してもよい。通気孔33の数は3個に限らず、複数個(2個以上)あればよく、その配置間隔も等角度間隔に限るものではない。
バーリング部31の先端部の全周に亘って環状のサウンド発生用延設部32を形成するのに代えて、図1又は図2に示したサウンドガスケットの実施例のように、1個の通気孔を形成したサウンド発生用延設部を、バーリング部31の先端部に1個あるいは間隔を置いて複数個設けるようにしてもよい。
〔サウンドアタッチメントの第4実施例〕
次に、この発明によるサウンドアタッチメントの第4実施例を図7によって説明する。図7の(a)はそのサウンドアタッチメントの平面図、(b)は(a)のX−X線に沿う断面図である。
このサウンドアタッチメント4は、円板状の本体部40の中心部に吸気管又は排気管のパイプの内径と対応する開口44を有し、その開口44の周縁部をパイプをガイドできるように曲げて、環状のサウンド発生用延設部42を形成している。
そのサウンド発生用延設部42には、120°の角度間隔で通気孔43を形成している。本体部40は、重ねて使用するガスケットの有効シール領域を内包する外周形状を有するとよい。
このサウンドアタッチメント4を使用しても、前述した第3実施例のサウンドアタッチメント3を使用した場合と同様な効果が得られる。また、第3実施例の変更例と同様な各種の変更を行うこともできる。
〔サウンドアタッチメントの変形例〕
図9は、この発明によるサウンドアタッチメントの変形例を装着した管接続部の構造例を示す管の軸線方向に沿う断面図である。
この管接続構造は、オートバイのエンジンの吸気側や排気側に多く使用される。その被接続側と接続側の各管であるパイプ111,112の一方の端部に小外径部111aを、他方の端部に大内径部112bを、互いに嵌合可能に形成している。その大内径部112bの内側の段部に、シールリング600を装着し、小外径部111aを嵌合してそれを挟みこむ。
そして、パイプ111,112に溶接したパイプ接続用のフランジ211,212を、ボルト410とナット510とによって均等に締め付けることによって、シールリング600を若干弾性変形させ、パイプ111とパイプ112を気密に接続することができる。
シールリング600は、真鍮又はステンレス等によるパイプ状金属リング内にカーボンが充填されている。
このような管接続構造において、図6に示したサウンドアタッチメント3を変形したサウンドアタッチメント3′を装着する。このサウンドアタッチメント3′は、鍔状の本体部30′の外径がパイプ112の大内径部112bの内径より僅かに小さく、バーリング部31の外径が、パイプ112の内径に対応している。
そして、図9に示すように、そのサウンドアタッチメント3′のバーリング部31を大内径部112b側からパイプ112内に嵌入させ、本体部30′を大内径部112bの段部に当接させる。その上にシールリング6を装着し、パイプ111の小外径部111aを嵌合させて締め付けることにより、パイプ111とパイプ112を気密に接続すると共に、前述した実施例と同様なサウンド発生効果を得ることができる。
図7に示したサウンドアタッチメント4の本体部40の外径を、図9に示すパイプ112の大内径部112bの内径より僅かに小さくしたサウンドアタッチメントを使用しても、同様な効果を得ることができる。
以上、この発明によるサウンドガスケット及びサウンドアタッチメントの各種の実施例について説明したが、この発明は、上述した各実施例及びその変形例に限るものではなく、特許請求の範囲の各請求項に規定する範囲内で、種々の変更、追加、省略や組合せ等が可能で有ることは勿論である。
装着する吸気管又は排気管の横断面形状は円形に限らず正方形又は長方形あるいは楕円形等に近い形状であってもよい。その場合は、サウンドガスケット及びサウンドアタッチメントの開口の形状を、その横断面形状に対応する形状にすればよい。
この発明によるサウンドガスケット及びサウンドアタッチメントは、各種内燃機関の吸気管又は排気管の接続部に装着可能であるが、特に、新興国の若者に普及しているオートバイのエンジンの排気管に装着して、その排気音にオリジナルの音を加えることによって、多数のオートバイの中で差別化を図ることが期待される。
1:サウンドガスケット 2,3,4:サウンドアタッチメント
10,20,30,40:本体部 11,21,34,44:開口
12,22:ボルト孔 13:ビード
14,16,24,26,32,42:サウンド発生用延設部
15,17,25,27,33,43:通気孔 31:バーリング部
101,102:パイプ 201,202:フランジ 300:ガスケット
400:ボルト 500:ナット

Claims (9)

  1. 内燃機関の吸気管又は排気管の接続部のフランジ間に挟まれて気密を保持する金属板からなるガスケットであって、
    前記吸気管又は排気管の外径と対応する径の開口が形成され、該開口の周囲にシール用のビードを形成しており、前記開口の周縁部から該開口内に延び、前記吸気管又は排気管内を流れる吸気又は排気の一部が通過可能な通気孔を形成したサウンド発生用延設部を設けたことを特徴とするサウンドガスケット。
  2. 前記サウンド発生用延設部が、前記開口の周縁部から前記開口内に延びるにしたがって、前記吸気又は排気の下流方向に下り勾配で傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のサウンドガスケット。
  3. 前記サウンド発生用延設部が、前記開口の周縁部の全周に亘って形成され、前記通気孔が周方向に間隔を置いて複数個形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のサウンドガスケット。
  4. 内燃機関の吸気管又は排気管の接続部のフランジ間に、ガスケットと共に装着される金属板からなるアタッチメントであって、
    前記吸気管又は排気管の外径と対応する径の開口が形成され、前記開口の周縁部から該開口内に延び、前記吸気管又は排気管内を流れる吸気又は排気の一部が通過可能な通気孔を形成したサウンド発生用延設部を設けたことを特徴とするサウンドアタッチメント。
  5. 前記サウンド発生用延設部が、前記開口の周縁部から前記開口内に延びるにしたがって、前記吸気又は排気の下流方向に下り勾配で傾斜していることを特徴とする請求項4に記載のサウンドアタッチメント。
  6. 前記サウンド発生用延設部が、前記開口の周縁部の全周に亘って形成され、前記通気孔が周方向に間隔を置いて複数個形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のサウンドアタッチメント。
  7. 前記フランジ及びガスケットの外周形状と同じ外周形状を有することを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載のサウンドアタッチメント。
  8. 前記ガスケットの有効シール領域を内包する外周形状有することを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載のサウンドアタッチメント。
  9. 内燃機関の吸気管又は排気管の接続部の互いに嵌合する端部間に、シールリングと共に装着される金属板からなるアタッチメントであって、
    鍔状の本体部と前記吸気管又は排気管の内径と対応する外径を有するバーリング部とを有し、該バーリング部の先端部から該バーリング部の中心方向に折れ曲って延び、前記吸気管又は排気管内を流れる吸気又は排気の一部が通過可能な通気孔を形成したサウンド発生用延設部を設けたことを特徴とするサウンドアタッチメント。
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