JP2019070088A - 活性エネルギー線重合性組成物及びその硬化被膜を有する成形品 - Google Patents

活性エネルギー線重合性組成物及びその硬化被膜を有する成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、耐擦傷性と耐屈曲性に優れ、被ホットスタンプ性が良好な塗膜が得られる活性エネルギー線重合性組成物、及びその硬化被膜を有する成形品を提供することにある。【解決手段】(メタ)アクリル重合体(A)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)を含む活性エネルギー線重合性組成物であって、前記活性エネルギー線重合性組成物の硬化被膜のガラス転移温度(Tg)が100℃以下で、貯蔵弾性率E’の最小値が1×108Pa以上である活性エネルギー線重合性組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、活性エネルギー線重合性組成物及びその硬化被膜を有する成形品に関する。
活性エネルギー線重合性組成物は、紫外線等の活性エネルギー線により短時間で重合により硬化する特性を持っており、例えば携帯電話等の家電製品や化粧品容器の基材表面を改質するためのコーティング材に利用されている。
前記活性エネルギー線重合性組成物から得られる硬化被膜には、主に耐擦傷性や耐屈曲性が求められる。
さらに、化粧品容器等にはホットスタンプを用いて容器の表面に箔を加熱圧着する場合があり、箔の転写率(被ホットスタンプ性)が良い硬化被膜が求められる。
例えば、耐擦傷性と耐屈曲性を両立させた活性エネルギー線重合性組成物としては、ウレタンアクリレートと多官能アクリレートを含む活性エネルギー線重合性組成物が知られている(特許文献1)。
また、耐擦傷性と基材への密着性を向上させた活性エネルギー線重合性組成物としては、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体と多官能(メタ)アクリレートを含む活性エネルギー線重合性組成物が知られている(特許文献2)。
特開2011−241301号公報 特開2015−059166号公報
しかし特許文献1に記載されている活性エネルギー線重合性組成物は、被ホットスタンプ性が十分満足できるものではなかった。
また特許文献2に記載されている組成物も、耐屈曲性に加え、被ホットスタンプ性も十分満足できるものではなかった。
本発明の目的は、これらの問題点を解決し、耐擦傷性と耐屈曲性に優れ、被ホットスタンプ性が良好な硬化被膜が得られる活性エネルギー線重合性組成物、及びその硬化被膜を有する成形品を提供することである。
前記目的は以下の本発明[1]から[12]によって達成される。
[1](メタ)アクリル重合体(A)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)を含む活性エネルギー線重合性組成物であって、前記活性エネルギー線重合性組成物の硬化被膜のガラス転移温度(Tg)が100℃以下で、貯蔵弾性率E’の最小値が1×10Pa以上である活性エネルギー線重合性組成物。
[2]前記(メタ)アクリル重合体(A)が、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)である前記[1]に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
[3]前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)の水酸基価が105〜200mg/gKOHである前記[1]又は[2]に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
[4]活性エネルギー線重合性組成物全体の質量を100質量部とした際に、前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)成分が10〜50質量部である前記[2]又は[3]に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
[5]前記活性エネルギー線重合性組成物が、ウレタン(メタ)アクリレート(B)を含む前記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
[6]前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)が芳香環を有する前記[5]に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
[7]活性エネルギー線重合性組成物全体の質量を100質量部とした際に、前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)が1〜40質量部である前記[5]又は[6]に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
[8]前記活性エネルギー線重合性組成物が、アルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上のモノマー(C)を含む前記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
[9]活性エネルギー線重合性組成物全体の質量を100質量部とした際に、前記アルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上のモノマー(C)が30〜85質量部である前記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
[10]成形品の表面に前記[1]〜[9]のいずれか一項に記載の活性エネルギー線重合性組成物の硬化被膜を有する成形品。
[11]前記硬化被膜の表面に箔を有し、前記箔の転写率が40%以上である、前記[10]に記載の成形品。
[12]前記成形品が化粧品容器用である前記[10]又は[11]に記載の成形品。
本発明の活性エネルギー線重合性組成物は耐擦傷性と耐屈曲性に優れ、被ホットスタンプ性が良好な硬化被膜が得られる活性エネルギー線重合性組成物、及びその硬化被膜を有する成形品を提供することができる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」と「メタクリレート」の総称であり、アクリレート及びメタクリレートの一方又は両方を意味する。「(メタ)アクリロイル基」は「アクリロイル基」と「メタクリロイル基」の総称であり、アクリロイル基及びメタクリロイル基の一方又は両方を意味する。「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸」と「メタクリル酸」の総称であり、アクリル酸及びメタクリル酸の一方又は両方を意味する。「(メタ)アクリル重合体」は「アクリル重合体」と「メタクリル重合体」の総称であり、アクリル重合体及びメタクリル重合体の一方又は両方を意味する。
本発明の活性エネルギー線重合性組成物(以下、本組成物)は、(メタ)アクリル重合体(A)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)を含み、前記活性エネルギー線重合性組成物の硬化被膜のガラス転移温度(Tg)が100℃以下で、貯蔵弾性率E’の最小値が1×10Pa以上である。
<(メタ)アクリル重合体(A)>
(メタ)アクリル重合体(A)(以下、「(A)成分」という)は、(メタ)アクリル系単量体を含む単量体混合物を重合して得られる。前記(メタ)アクリル系単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、i−ペンチル(メタ)アクリレート、n−へキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類:2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類、フェノキシ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、o−ビフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステル類:グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有(メタ)アクリル酸エステル類:(メタ)アクリルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有(メタ)アクリル酸エステル類:アクリル酸、メタクリル酸等の(メタ)アクリル酸類:(メタ)アクリル酸アンモニウム、(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム等の(メタ)アクリル酸塩類:等の(メタ)アクリル系単量体を挙げることができる。
なお、本発明では、前記(メタ)アクリル重合体(A)が、前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類を共重合したヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)であることが好ましい。
ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)を含むことで硬化性、透明性、被ホットスタンプ性が向上する。
前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)の水酸基価は、20〜200mg/gKOHの範囲内であることが好ましい。被ホットスタンプ性、耐屈曲性、基材への密着性、塗装作業性が向上する点で、50〜200mg/gKOHの範囲内であることがより好ましく、105〜200mg/gKOHの範囲内であることが更に好ましい。
なお、前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)の水酸基価は、滴定法によって、水酸化カリウム換算値として測定することができる。
本組成物におけるヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)の含有量は、本組成物全体の質量を100質量部とした際に、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)が10〜50質量部が好ましく、被ホットスタンプ性、耐屈曲性、基材への密着性、塗工作業性が向上する点で20〜50質量部がより好ましい。
また前記単量体混合物は、被ホットスタンプ性が向上する点でアクリル酸、メタクリル酸等の(メタ)アクリル酸類を含むことが好ましい。
さらに、前記単量体混合物は、(メタ)アクリル系単量体以外の単量体単位を含んでいてもよい。
(メタ)アクリル系単量体以外の単量体は特に制限はないが、例えば、二重結合を有する単量体が挙げられる。具体的には、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類:酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニル類、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸類:N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のN−ビニルラクタム類:等を挙げることができる。
塗装作業性、被ホットスタンプ性、耐屈曲性、基材への密着性が良好となる点から、(A)成分の質量平均分子量(Mw)は、1000〜100000の範囲内が好ましく、3000〜50000の範囲内がより好ましく、5000〜20000の範囲内が更に好ましい。
前記質量平均分子量は、(A)成分を重合する際の重合条件、例えば、重合開始剤の種類及び量、溶媒の種類及び量、反応温度、反応時間等を適切に制御することによって、上記の範囲内に調整することができる。なお、本明細書において「質量平均分子量」というときは、Gel Permeation Chromatography法で測定されたポリスチレン換算の質量平均分子量を意味するものとする。
各成分の重量平均分子量(以下、Mwという)は、GPC(Gel Permeation Chromatography)システム(東ソー(株)製、商品名:HLC−8220GPC)を用いて以下の条件にて測定することができる。
(GPC測定条件)
カラム:「TSK−gel superHZM−M」、「TSK−gel HZM−M」、「TSK−gel HZ2000」
溶離液:THF
流量:0.35mL/min
注入量:10μL
カラム温度:40℃
検出器:UV−8020
(A)成分を重合する方法については、公知の方法に従って重合することができる。例えば、アゾ系開始剤を用いた溶液重合方法、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤を用いた光重合方法等によって合成することができる。
<光重合開始剤(D)>
本組成物は光重合開始剤(D)(以下「(D)成分」という)を含む。(D)成分としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等のカルボニル化合物:テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。特に、本組成物の硬化被膜に高い透過率を付与できる点から、(D)成分としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが好ましい。
本組成物中の(D)成分の含有量は、活性エネルギー線重合性組成物全体の質量を100質量部とした際に、0.1質量部以上10質量部以下が好ましい。前記範囲内であれば(D)成分の含有量は大きい程、硬化被膜の耐擦傷性が良好となる。また、前記範囲内であれば(D)成分の含有量は小さい程、硬化被膜の耐屈曲性、被ホットスタンプ性が良好となる。
<溶剤(E)>
本組成物は溶剤(E)(以下「(E)成分」という)を含む。(E)成分の具体例としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン等の炭化水素系溶剤、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエチレングリコール系溶剤、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤及びエチレンカーボネート等のカーボネート系溶剤が挙げられる。(E)成分の含有量は、ビニル基を有する重合性成分の総量100質量部に対して、30質量部以下が好ましい。塗装作業性やレベリング性が向上する点とVOC排出量が低減される点から、5質量部以下がより好ましい。
本発明の活性エネルギー線重合性組成物の硬化被膜のガラス転移温度(Tg)は100℃以下で、貯蔵弾性率E’の最小値が1×10Pa以上である
<ガラス転移温度(Tg)>
本発明の活性エネルギー線重合性組成物の硬化被膜の、ガラス転移温度(Tg)は100℃以下であることが必要である。ガラス転移温度(Tg)が100℃を超えると耐屈曲性や被ホットスタンプ性が低下する。耐屈曲性や被ホットスタンプ性が良好となる点から、前記ガラス転移温度は90℃以下がより好ましく、85℃以下が更に好ましい。ガラス転移温度(Tg)を100℃以下にするためには、例えば、活性エネルギー線重合性組成物中にウレタン(メタ)アクリレート(B)成分を配合すればよい。
本組成物の硬化被膜のガラス転移温度Tgは、動的粘弾性測定装置(TAインスツルメント社製、商品名:RSAII)を用いて測定する。周波数11Hz、昇温速度5℃/分、30〜200℃環境下でのtanδ最大値を、ガラス転移温度Tgとする。
<貯蔵弾性率E’>
本発明の活性エネルギー線重合性組成物の硬化被膜の、貯蔵弾性率E’の最小値は1×10Pa以上であることが必要である。貯蔵弾性率E’の最小値が1×10Pa未満では、耐擦傷性が低下する。
前記貯蔵弾性率E’は、1.2×10Pa以上がより好ましく、1.4×10Pa以上が更に好ましい。前記範囲内であれば、貯蔵弾性率E’は高い程、耐擦傷性が良好となる傾向がある。貯蔵弾性率E’の最小値を1×10Pa以上とするためには、例えば、活性エネルギー線重合性組成物中にアルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上のモノマー(C)成分を配合すればよい。
本組成物の硬化被膜の貯蔵弾性率E’は、動的粘弾性測定装置(TAインスツルメント社製、商品名:RSAII)を用いて測定する。周波数11Hz、昇温速度5℃/分、30〜200℃環境下でのE’の値を貯蔵弾性率とする。
ガラス転移温度Tg及び貯蔵弾性率E’を測定する試料は次の方法で作成する。すなわち、ガラス上に乾燥後の硬化被膜厚みが0.02mmとなるように活性エネルギー線重合性組成物をスプレー塗装し、60℃のオーブン中で3分間加熱して有機溶剤分を揮発させ、更に、空気中で高圧水銀ランプを用いて、波長300nm〜400nmのピーク照度が100mW/cm、積算光量が1000mJ/cmの紫外線を照射して硬化被膜を形成し、ガラス板から硬化被膜のみを切り出したものを試料とする。
<ウレタン(メタ)アクリレート(B)>
本組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート(B)(以下、「(B)成分」という)を含むことが好ましい。
(B)成分は、以下に説明するポリイソシアネート(b1)(以下「b1原料」という)と、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b3)(以下「b3原料」という)を含む原料から合成されるウレタンポリ(メタ)アクリレートである。特に、得られた硬化被膜に耐屈曲性を付与するという点から、b1原料とポリオール(b2)(以下「b2原料」という)を反応させてから、b3原料を反応させて得られたウレタンポリ(メタ)アクリレートが好ましい。ここで、ヒドロキシ基を2以上有するヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートはb3原料に分類し、b2原料には分類しないものとする。(B)成分としては一種の化合物だけを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
b1原料の具体例としては、トリレンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート、リジントリイソシアネート等のトリイソシアネートが挙げられる。更に、これらのポリイソシアネート化合物と、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、水等の活性水素原子を少なくとも2個有する化合物との反応により得られるポリイソシアネート化合物、又は前記のポリイソシアネート化合物の2量体〜5量体等を用いることもできる。これらの中で、得られる(A)成分の粘度が低く、本組成物の塗装作業性が向上する点や、硬化被膜の耐屈曲性が良好という点から、ジイソシアネートが好ましく、中でも、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートがより好ましい。
b2原料の具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、2,4−ジエチルペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールA、スピログリコール等のジオール、トリメチロールプロパン、グリセロール等のトリオール、ペンタエリスリトール等のテトラオール等が挙げられる。更に、前記ポリオールにアルキレンオキシドを付加して得られる構造を有するポリアルキレンポリオール、前記ポリオールにε−カプロラクトン等のラクトン類を付加したポリカプロラクトンポリオール、前記ポリオールとアルキレンカーボネート、ジアルキルカーボネート、ジアリールカーボネート等の炭酸エステルのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオール等が使用可能である。これらは一種単独で、又は二種以上を併用して用いることができる。これらの中で、硬化被膜に耐屈曲性を付与するという点から、ジオールが好ましく、中でも、ビスフェノールA等の芳香環構造が導入されたジオールがより好ましい。
b3原料としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性品やアルキレンオキサイド変性品、モノエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応物等が挙げられる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのヒドロキシアルキル基の炭素数は1〜10が好ましく、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性品としては、γ−カプロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン等のカプロラクトン変性品が挙げられる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性品としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド変性品が挙げられる。モノエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応物としては、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のモノエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応物等が挙げられる。これらの中で、(B)成分の粘度が低く、本組成物の塗装作業性が向上するという点から、炭素数2〜4のアルキル鎖を持ったヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
b1原料及びb3原料から(B)成分を合成する方法については、従来知られる各種の方法に従って合成することができる。例えば、30〜90℃に加温したb1原料とジブチル錫ジラウレート等の触媒との混合物中に、b3原料を1〜3時間かけて滴下し、更に1〜3時間反応させることにより(B)成分を合成することができる。
(B)成分の合成に用いるb1原料及びb3原料の使用量は、(b1原料のイソシアネート基総数)/(b3原料のヒドロキシ基総数)が0.5以上1.0以下となる条件を満足するように設定することが好ましい。この値を0.5以上にすることによって、硬化被膜に基材への密着性を付与することができる。一方、この値を1.0以下にすることによって、イソシアネート基の反応率が高くなり、本組成物の貯蔵安定性を向上させることができる。この条件の特に好ましい範囲は0.9以上1.0以下である。
また、b1原料、b2原料及びb3原料から(B)成分を合成する方法についても、従来知られる各種の方法に従って行なうことができる。例えば、30〜90℃に加温したb1原料とジブチル錫ジラウレート等の触媒との混合物中に、b2原料を2〜6時間かけて滴下し、更に1〜3時間反応させ、b3原料を1〜3時間かけて滴下し、更に1〜3時間反応させることにより、(B)成分を合成できる。(B)成分の合成に用いるb1原料、b2原料及びb3原料の使用量は、(b1原料のイソシアネート基総数)/(b2原料及びb3原料のヒドロキシ基総数)が0.5以上1.0以下となる条件を満足するように設定することが好ましい。この値を0.5以上にすることによって、硬化被膜に基材への密着性を付与することができる。一方、この値を1.0以下にすることによって、イソシアネート基の反応率が高くなり、本組成物の貯蔵安定性を向上させることができる。この条件の特に好ましい範囲は0.9以上1.0以下である。
本組成物中の(B)成分の含有量は、活性エネルギー線重合性組成物全体の質量を100質量部とした際に、硬化被膜の耐屈曲性と硬化被膜の耐摩耗性が良好となる点から、1質量部以上40質量部以下が好ましく、10質量部以上40質量部以下がより好ましい。
(B)成分の質量平均分子量は、硬化被膜の耐屈曲性と塗装作業性が良好となる点から、500〜40000が好ましく、2000〜20000がより好ましい。
<アルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上のモノマー(C)>
本組成物は、アルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上のモノマー(C)(以下、「(C)成分」という)を含むことが好ましい。
アルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上の(C)成分は、(A)成分及び(B)成分以外であり、以下に説明するアルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上の(メタ)アクリレートである。
(C)成分の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリウレタントリ(メタ)アクリレート、ポリエポキシトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性品:ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエポキシテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルテトラ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性品:ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性品:ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性品:トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性品:トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性品:アルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上のポリエポキシポリ(メタ)アクリレート:アルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上のポリエステルポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。特に、本組成物の硬化被膜に高い耐擦傷性を付与できる点から、(C)成分としては、カプロラクトン変性されたジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートがより好ましい。
(C)成分は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
本組成物中の(C)成分の含有量は、硬化被膜の耐擦傷性、硬化被膜の耐屈曲性、被ホットスタンプ性が良好となる点から、活性エネルギー線重合性組成物全体の質量を100質量部とした際に、30〜85質量部が好ましく、40〜85質量部がより好ましい。
本組成物は、必要に応じ、耐摩耗性向上等を目的として、(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外のビニル基を有するその他重合性成分(以下「その他重合性成分」という)を含んでもよい。その他重合性成分としては、(メタ)アクリロイル基含有単量体が好ましい。(メタ)アクリロイル基含有単量体としては、単官能(メタ)アクリレート、2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート、4官能以上(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、クレゾール(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ポリエポキシモノ(メタ)アクリレート、ポリエステルモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能(メタ)アクリレートの具体例としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロール1,3−ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカーボネートジ(メタ)アクリレート、又はこれらの単量体のポリアルキレンオキサイド付加物、ポリカプロラクトン付加物、ポリカーボネート付加物、ポリエポキシジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能(メタ)アクリレートの具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリエポキシトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4官能以上(メタ)アクリレートの具体例としては、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエポキシテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等のペンタ(メタ)アクリレート:、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のヘキサ(メタ)アクリレート:、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート等のヘプタ(メタ)アクリレート:、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等のオクタ(メタ)アクリレート:4官能以上のポリエポキシポリ(メタ)アクリレート:4官能以上のポリエステルポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミドの具体例としては、(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
その他重合性成分は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
その他重合性成分は、活性エネルギー線重合性組成物全体の質量を100質量部とした際に、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、1質量部以上5質量部以下がより好ましい。
本組成物は、必要に応じて、増感剤、分散剤、ワックス、光安定剤、酸化防止剤、表面調整剤、消泡剤、熱安定剤、帯電防止剤、防曇剤、微粒子、チクソトロピック剤、カップリング剤等のその他成分を含むことができる。
増感剤の具体例としては、ベンゾインイソプロピルエーテル及びチオキサントン等が挙げられる。
分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製のAnti−Terra−U、Anti−Terra−203/204、Disperbyk−101、107、110、111、130、161、162、163、164、165、166、170、400、Bykumen、BYK−P104、P105、P104S、240S、Lactimon(以上、いずれも商品名)が挙げられる。
ワックスの具体例としては、ポリアミドワックス、酸化ポリエチレンワックス等が挙げられる。
光安定剤の具体例としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン類が挙げられる。
酸化防止剤の具体例としては、ヒンダードフェノール化合物、有機ホスファイト化合物及び有機ホスフォナイト化合物が挙げられる。
表面調整剤、消泡剤の具体例としては、ポリシロキサン等の非シリコーン系消泡剤、フッ素変性ポリシロキサン等のポリシロキサン系消泡剤、アルキルメタクリレートとアクリレートとアクリル酸との共重合物等のアクリル酸系消泡剤、ブタジエン共重合物系消泡剤及びミネラルオイル系消泡剤が挙げられる。
熱安定剤の具体例としては、トリフェニルホスファイト、トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ−ノニルフェニル)ホスファイト及びトリス(ジ−ノニルフェニル)ホスファイトの混合物、ジメチルベンゼンホスホネート並びにトリメチルホスフェートが挙げられる。
帯電防止剤の具体例としては、グリセロールモノステアレート、ステアリルスルホン酸ナトリウム及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
防曇剤の具体例としては、グリセロール−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン及びグリセロール−1−メタクリロイルオキシプロピルウレタンが挙げられる。
重合体の具体例としては、(メタ)アクリル系重合体、(メタ)アクリロニトリル系重合体、ブタジエン系重合体、ウレタン系重合体、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリアミドイミド系重合体及びフェノール系重合体が挙げられる。
微粒子の具体例としては、アクリルビーズ、ウレタンビーズ等の有機フィラー、シリカ、チタン等の無機フィラー及びシランカップリング剤等で表面有機化処理された無機フィラーが挙げられる。これらを本組成物に配合する方法としては、例えば、予め分散された状態のものを配合する方法及び本組成物に微粒子を配合した後に三本ロールやダイノーミル等を用いて分散させる方法が挙げられる。また、分散性を向上させるために、カルボン酸系、ポリカルボン酸系、ポリアクリル酸系等の分散剤を用いることができる。
チクソトロピック剤の具体例としては、アマイド系、酸化ポリエチレン系、水素添加ひまし油系等の有機系チクソトロピック剤、シリカ、ベントナイト、及びそれらの有機シランカップリング処理物、表面処理炭酸カルシウム等の無機系チクソトロピック剤が挙げられる。
カップリング剤の具体例としては、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、エポキシ基、アミノ基等の官能基が付加されたシランカップリング剤及びチタンカップリング剤が挙げられる。
本発明の組成物は、例えば、(A)成分を懸濁重合方法や光重合方法等の通常行われる重合方法予め重合し、得られた(メタ)アクリル重合体(A)に光重合開始剤(D)及び溶剤(E)、必要により(B)成分、(C)、その他成分を混合することで製造することができる。
本組成物は、基材である紙や重合体等の各種成形品の表面の被覆に使用することができる。重合体の成形品としては、シート状成形品、フィルム状成形品、射出成形された各種形状の射出成形品等が挙げられる。重合体の成形品の材質としては、ポリメチルメタクリレート重合体、ポリカーボネート重合体、ポリエステル重合体、ポリエステルカーボネート重合体、ポリスチレン重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン重合体(以下、「ABS」という)、アクリロニトリル−スチレン重合体、ポリアミド重合体、ポリアリレート重合体、ポリメタクリルイミド重合体、ポリアリルジグリコールカーボネート重合体等が挙げられる。
本発明の、活性エネルギー線重合性組成物の硬化被膜を有する成形品は、成形品の表面に前記活性エネルギー線重合性組成物を塗布し、得られた塗膜に活性エネルギー線を照射することにより硬化被膜を形成することができる。
本組成物を成型品に塗布するには、例えば、ハケ塗り、スプレーコート、ディップコート、スピンコート、カーテンコート、バーコート等の方法を用いることができる。また、粘度を調整するために本組成物を加温したり、亜臨界流体で希釈したりしてから塗装してもよい。本組成物の塗膜の厚みは、本組成物の硬化性、及び耐摩耗性の点から、0.001mm以上0.1mm以下が好ましく、0.002mm以上0.05mm以下がより好ましく、0.004mm以上0.03mm以下が更に好ましい。
本組成物の塗膜に活性エネルギー線を照射すると硬化して硬化被膜が得られる。用いる活性エネルギー線としては、α線、β線、γ線及び紫外線等が挙げられる。汎用性の観点から、活性エネルギー線としては紫外線が好ましい。紫外線発生源としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、マグネトロンを利用した無電極UVランプ、LEDが挙げられる。
塗膜を硬化させる際の雰囲気としては、窒素、アルゴン等の不活性ガス並びに空気が挙げられる。実用性及び経済性の観点から、雰囲気としては空気が好ましい。活性エネルギー線として紫外線を使用する場合の好ましい硬化条件としては、例えば、高圧水銀灯を用いて波長340〜380nmの積算光量が100〜3000mJ/cmとなるように照射することが好ましい。
本発明の成形品は硬化被膜の表面に箔を有し、前記箔の転写率が40%以上であることが好ましい。前述の各種成形品の基材表面に本発明の活性エネルギー線重合性組成物を塗布し、得られた塗膜に活性エネルギー線を照射することにより硬化被膜を形成することで、硬化被膜の表面にホットスタンプ箔を押し当てた際の箔の転写率が40%以上に向上する。前記箔の転写率が40%以上である本発明の前記成形品は、化粧品容器の表面にホットスタンプにより印刷を施す場合には印刷の転写率が高いので、化粧品容器表面の印刷コストを最小限に抑えることができる。このため、本発明の前記成形品は化粧品容器用として好適に使用することができる。
なお、前記箔の転写率は、硬化被膜付きのABS板の硬化面を、レザーツールズ社製の箔押し機に取り付けた2cm平方のゴム製刻印を150℃に加熱し、KURZ社製のホットスタンプ箔(商品名:4PT)を1秒間押し当てることで測定することができる。
転写率(%)=ホットスタンプ箔が転写された面積(cm)×100/刻印の面積(4cm)。
被ホットスタンプ性が良好となる点から、前記箔の転写率は40%以上であることが好ましく、70%以上がより好ましく、90%以上が更に好ましく、100%が最も好ましい。
以下、本発明について実施例を用いて説明する。なお、以下の記載において「部」は質量部を意味する。
なお、評価は以下の方法で行った。
(1)評価用サンプル
各配合比で調製した組成物を、厚さ3mmのABS板、厚さ0.188mm10cm×10cmのPETフィルム、厚さ2mmのガラス板に、乾燥後の硬化被膜厚みが0.02mmとなるようにそれぞれスプレー塗装した。
次いで、塗膜付きの基材を60℃のオーブン中で3分間加熱して有機溶剤分を揮発させた。更に、空気中で高圧水銀ランプを用いて、波長300nm〜400nmのピーク照度が100mW/cm、積算光量が1000mJ/cmの紫外線を照射し、硬化被膜付きのABS板1、PETフィルム2、ガラス板3を得た。
(2)被ホットスタンプ性
(1)で得られた硬化被膜付きのABS板1の硬化面を、レザーツールズ社製の箔押し機に取り付けた2cm平方のゴム製刻印を150℃に加熱し、1秒間ホットスタンプ箔(KURZ社製、商品名:4PT)を押し当て、箔の転写率を評価した。
転写率(%)=ホットスタンプ箔が転写された面積(cm)×100/刻印の面積(4cm)。
<被ホットスタンプ性の評価基準>
A:転写率が40%以上
F:転写率が40%未満
(3)耐擦傷性
(1)で得られた硬化被膜付きのABS板1の硬化面を、コーティングテスター(株)製の平面摩擦試験機に取り付けたボンスター販売(株)製のスチールウール#000で、荷重250g/cm、50往復の条件で摩擦した。摩擦によるヘイズ増加値を(株)村上色彩技術研究所製のヘイズメーターHM−65Wを用い、JIS−K7105に従って測定した摩擦前後のヘイズ値から算出した。得られたヘイズ増加値により以下の基準で耐擦傷性を評価した。
<耐擦傷性の評価基準>
A:ヘイズ増加値が2%未満
B:ヘイズ増加値が2%以上4%未満
F:ヘイズ増加値が4%以上
(4)耐屈曲性
(1)で得られた硬化被膜付きのPETフィルム2の硬化面が外側になるよう曲げ、PETフィルム2の両端の辺と辺の幅を10mmの隙間とし、硬化面のクラック有無を確認した。クラック無の場合、更に1mm狭い9mmの隙間とし、硬化面のクラック有無を確認した。
このような方法で1mmずつ隙間を狭めていき、クラック無の最小の隙間を評価した。
<耐屈曲性の評価基準>
A:隙間が8mm以下でクラック無
B:隙間が9mm以上10mm以下でクラック無
F:隙間10mmでクラック有
(5)ガラス転移温度Tg及び貯蔵弾性率E’の最小値
(1)で得られた硬化被膜付きのガラス板3より硬化被膜のみを切り出し、動的粘弾性測定装置(TAインスツルメント社製、商品名:RSAII)にて、周波数11Hz、昇温速度5℃/分条件下で、30℃〜200℃におけるガラス転移温度Tg(最大tanδの温度)、及び最小貯蔵弾性率E’を測定した。
[製造例1]ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A1)の製造
攪拌装置を備えた5リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル(KHネオケム(株)製)60部を入れ、120℃まで昇温した。その後、窒素バブリング下にて、メチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルM)51.75部、n−ブチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルB)29部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルHO)19部、アクリル酸(三菱ケミカル(株)製)0.25部、2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学(株)製、商品名:AMBN)2.5部を4時間にわたって滴下した。この混合物を120℃で1時間保持した後、2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.1部を入れた。これを更に120℃で1時間保持した後、70℃まで1時間で降温し、酢酸エチル((株)ダイセル製)40部を入れて水酸基を有する重合体(A1)(以下、(A1)成分)を得た。前記GPC測定条件で測定した(A1)成分のMwは10000であった。
[製造例2]ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A2)の製造
攪拌装置を備えた5リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル(KHネオケム(株)製)85部を入れ、120℃まで昇温した。その後、窒素バブリング下にて、スチレン(新日鉄住金化学(株)製)34.1部、メチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルM)28.8部、t−ブチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルTB)5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルHO)30.9部、アクリル酸(三菱ケミカル(株)製)1.2部、アゾビスイソブチロニトリル(大塚化学(株)製、商品名:AIBN)1.8部を4時間にわたって滴下した。この混合物を120℃で1時間保持した後、アゾビスイソブチロニトリル0.1部を入れた。これを更に120℃で2時間保持した後、酢酸ブチル15部を入れて水酸基を有する重合体(A2)(以下、(A2)成分)を得た。また、製造例1と同様に測定した(A2)成分のMwは12000であった。
[製造例3]ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A3)の製造
攪拌装置を備えた5リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル(KHネオケム(株)製)85部を入れ、110℃まで昇温した。その後、窒素バブリング下にて、メチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルM)48部、n−ブチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルB)35.4部、n−ブチルアクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリル酸ブチル)11部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルHO)5.1部、アクリル酸(三菱ケミカル(株)製)0.5部、アゾビスイソブチロニトリル(大塚化学(株)製、商品名:AIBN)0.6部を4時間にわたって滴下した。この混合物を110℃で1時間保持した後、アゾビスイソブチロニトリル0.5部を入れた。これを更に110℃で2時間保持した後、酢酸ブチル15部を入れて水酸基を有する重合体(A3)(以下、(A3)成分)を得た。また、製造例1と同様に測定した(A3)成分のMwは26000であった。
[製造例4](メタ)アクリル重合体(X1)の製造
攪拌装置を備えた5リットルの4つ口フラスコに、トルエン(出光興産(株)製)48部、n−ブチルアルコール(KHネオケム(株)製)42部を入れ、98℃まで昇温した。その後、窒素バブリング下にて、メチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルM)79部、スチレン(新日鉄住金化学(株)製)6.5部、アルキルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルSL)14.5部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油(株)製、商品名:パーブチルO)3部を5時間にわたって滴下した。この混合物を98℃で1時間保持した後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部を入れた。これを更に98℃で1時間保持した後、トルエン10部を入れて水酸基を有する重合体(X1)(以下、(X1)成分)を得た。また、製造例1と同様に測定した(X1)成分のMwは18000であった。
[製造例5]ウレタンアクリレート(B1)の製造
攪拌装置を備えた5リットルの4つ口フラスコに、ビスフェノールA含有ジオール((株)ADEKA製、商品名:アデカポリエーテルBPX−11)261.6部、ネオペンチルグリコール(三菱ガス化学(株)製)19.1部、ジブチル錫ジラウレート((株)ADEKA製、商品名:アデカスタブBT−11)0.18部、ジ−t−ブチル−p−クレゾール(本州化学工業(株)製、商品名:H−BHT)1.46部、酢酸ブチル(KHネオケム(株)製)224部を入れ、60℃まで昇温した。イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールI)400部を4時間にわたって滴下した。この混合物を60℃で1時間保持した後、2時間かけて70℃まで昇温しながら2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名:HEA)217部を滴下した。続いて70℃で1時間保持した後、ジブチル錫ジラウレート0.1部を入れて、更に70℃で5時間保持し、ウレタンアクリレート(B1)(以下、(B1)成分)を得た。また、製造例1と同様に測定した(B1)成分のMwは4300であった。
[製造例6]ウレタンアクリレート(B2)の製造
攪拌装置を備えた5リットルの4つ口フラスコに、エトキシ化ビスフェノールA((株)シグマアルドリッチ製、商品名:エトキシ化ビスフェノールA)205部、酢酸ブチル(KHネオケム(株)製)305部、ジブチル錫ジラウレート((株)ADEKA製、商品名:アデカスタブBT−11)0.18部を入れ、50℃まで昇温した。イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールI)266部を1時間にわたって滴下した。この混合物を1時間かけて70℃まで昇温した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名:HEA)139部及びハイドロキノンモノメチルエーテル(川口化学工業(株)製、商品名:MQ)0.3部の混合物を1時間かけて滴下した。続いて70℃で2時間保持した後、酢酸ブチル305部を入れてウレタンアクリレート(B2)(以下、(B2)成分)を得た。また、製造例1と同様に測定した(B2)成分のMwは2000であった。
(実施例1〜10及び比較例1〜4)
活性エネルギー線重合性組成物の組成を表1に示す配合で活性エネルギー線重合性組成物を調製し、評価を行った。その評価結果を表1に示す。
表1の略号は以下の通りである
・A1:製造例1で合成した(A1)
・A2:製造例2で合成した(A2)
・A3:製造例3で合成した(A3)
・X1:製造例4で合成した(X1)
・B1:製造例5で合成した(B1)
・B2:製造例6で合成した(B2)
・EA1:エポキシアクリレート(MIWON社製、商品名:ミラマーPE210)
・DPCA−20:カプロラクトン2mol変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、商品名:DPCA−20)
・DPCA−60:カプロラクトン6mol変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、商品名:DPCA−60)
・DPEA−12:エチレンオキサイド12mol変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、商品名:DPCA−12)
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製、商品名:ミラマーM600)
・HDDA: 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(MIWON社製、商品名:ミラマーM200)
・HCPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製、商品名:イルガキュア184)
・PGM:プロピレングリコールモノメチルエーテル((株)ダイセル製、商品名:メトキシプロパノール)
・ブチルセロソルブ:エチレングリコールモノブチルエーテル(KHネオケム(株)製、商品名:ブチセル)
・ペインタッドQ:シリコンポリエーテルコポリマー(東レ・ダウコーニング社製、商品名:ペインタッドQ)
表1に示す評価結果より、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル重合体(A)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)成分の全てを含み、硬化被膜のガラス転移温度(Tg)が100℃以下で、貯蔵弾性率E’の最小値が1×10Pa以上である実施例1〜10は、被ホットスタンプ性、耐擦傷性及び耐屈曲性が良好であることが分かった。
一方、活性エネルギー線重合性組成物の貯蔵弾性率E’の最小値が1×10Pa未満であり且つ、前記組成物中にA成分を含まない比較例1は被ホットスタンプ性の転写率が20%まで低下していた。活性エネルギー線重合性組成物中にA成分を含むが、ガラス転移温度(Tg)が100℃を越える比較例2は耐屈曲性が隙間10mmでクラックを有していた。活性エネルギー線重合性組成物のガラス転移温度(Tg)が100℃を越える比較例3は被ホットスタンプ性の転写率が20%まで低下し、耐屈曲性が隙間10mmでクラックを有していた。活性エネルギー線重合性組成物の貯蔵弾性率E’の最小値が1×10Pa未満である比較例4は耐擦傷性のヘイズが4.8%まで上昇していた。
本発明によれば、活性エネルギー線重合性組成物及びこの組成物に硬化被膜を有する成形品として広く適用することができる。

Claims (12)

  1. (メタ)アクリル重合体(A)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)を含む活性エネルギー線重合性組成物であって、前記活性エネルギー線重合性組成物の硬化被膜のガラス転移温度(Tg)が100℃以下で、貯蔵弾性率E’の最小値が1×10Pa以上である活性エネルギー線重合性組成物。
  2. 前記(メタ)アクリル重合体(A)が、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)である請求項1に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
  3. 前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)の水酸基価が105〜200mg/gKOHである請求項1又は請求項2に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
  4. 活性エネルギー線重合性組成物全体の質量を100質量部とした際に、前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル重合体(A−1)成分が10〜50質量部である請求項2又は請求項3に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
  5. 前記活性エネルギー線重合性組成物が、ウレタン(メタ)アクリレート(B)を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
  6. 前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)が芳香環を有する請求項5に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
  7. 活性エネルギー線重合性組成物全体の質量を100質量部とした際に、前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)が1〜40質量部である請求項5又は請求項6に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
  8. 前記活性エネルギー線重合性組成物が、アルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上のモノマー(C)を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
  9. 活性エネルギー線重合性組成物全体の質量を100質量部とした際に、前記アルキレンオキサイド変性又はカプロラクトン変性された3官能以上のモノマー(C)が30〜85質量部である請求項1〜8のいずれか一項に記載の活性エネルギー線重合性組成物。
  10. 成形品の表面に請求項1〜9のいずれか一項に記載の活性エネルギー線重合性組成物の硬化被膜を有する成形品。
  11. 前記硬化被膜の表面に箔を有し、前記箔の転写率が40%以上である、請求項10に記載の成形品。
  12. 前記成形品が化粧品容器用である請求項10又は請求項11に記載の成形品。
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