JP2019069939A - 新規化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

新規化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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敬太 瀬田
Keita Seta
敬太 瀬田
良多 高橋
Ryota Takahashi
良多 高橋
裕基 中野
Hironori Nakano
裕基 中野
祐一郎 河村
Yuichiro Kawamura
祐一郎 河村
池田 秀嗣
Hideji Ikeda
秀嗣 池田
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Abstract

【課題】有機エレクトロルミネッセンス素子用材料として使用できる新規化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】下記式(1)で表される化合物。[式(1)中のA及びBのうちの少なくとも1つは、式(21)で表される基である。]【選択図】図1

Description

本発明は、新規化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ということがある)に電圧を印加すると、陽極から正孔が、また陰極から電子が、それぞれ発光層に注入される。そして、発光層において、注入された正孔と電子とが再結合し、励起子が形成される。
有機EL素子は、陽極と陰極の間に、発光層を含む。また、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層等の有機層を含む積層構造を有する場合もある。
特許文献1〜4には、有機EL素子に用いることができる化合物が開示されている。
WO2006/122630 特開2010−045281号公報 特開2012−028548号公報 KR20130070431A
本発明の目的は、蛍光量子収率が高い新規化合物を提供することである。
本発明の一態様によれば、下記式(1)で表される化合物が提供される。
Figure 2019069939
[式(1)中、
及びZ、Z及びZ、並びにZ及びZのうちの1組は、下記式(11)で表される2価の基とそれぞれ結合するC原子である。
Figure 2019069939
前記式(11)で表される2価の基とそれぞれ結合するC原子ではないZ〜Zは、それぞれ独立に、N又はCRである。但し、前記式(11)で表される2価の基とそれぞれ結合するC原子ではないZ〜Zのうちの少なくとも1つはNである。
X及びYは、それぞれ独立に、O、S又はC(R21)(R22)である。
A及びBは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基、又は下記式(21)で表される1価の基を示す。但し、A及びBのうちの少なくとも1つは、下記式(21)で表される1価の基である。A及びBの両方が、下記式(21)で表される1価の基である場合、2つの下記式(21)で表される1価の基は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure 2019069939
(式(21)中、
21〜L23は、それぞれ独立に、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
Ar21及びAr22は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基であり、Ar21及びAr22は、単結合で、又は−O−を介して互いに結合してもよい。)
〜R、R11〜R13、R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
21、R22及びR31〜R37がそれぞれ複数存在する場合、複数存在するR21、R22及びR31〜R37は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。]
本発明の一態様によれば、上記式(1)で表される化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料が提供される。
本発明の一態様によれば、
陰極と、
陽極と、
前記陰極と前記陽極との間に配置された少なくとも1層の有機層と、
を有し、
前記少なくとも1層の有機層のうちの少なくとも1層が、請求項1〜16のいずれかに記載の化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
本発明の一態様によれば、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子器機が提供される。
本発明によれば、新規な化合物、及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子が提供できる。
本発明の有機EL素子の一実施形態の概略構成を示す図である。
本明細書において、水素原子とは、中性子数が異なる同位体、即ち、軽水素(protium)、重水素(deuterium)、三重水素(tritium)、を包含する。
本明細書において、環形成炭素数とは、原子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素数には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ベンゼン環は環形成炭素数が6であり、ナフタレン環は環形成炭素数が10であり、ピリジニル基は環形成炭素数5であり、フラニル基は環形成炭素数4である。また、ベンゼン環やナフタレン環に置換基として例えばアルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、環形成炭素数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の炭素数は環形成炭素数の数に含めない。
本明細書において、環形成原子数とは、原子が環状に結合した構造(例えば単環、縮合環、環集合)の化合物(例えば単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子(例えば環を構成する原子の結合手を終端する水素原子)や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ピリジン環の環形成原子数は6であり、キナゾリン環は環形成原子数が10であり、フラン環の環形成原子数が5である。ピリジン環やキナゾリン環の炭素原子にそれぞれ結合している水素原子や置換基を構成する原子については、環形成原子数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の原子数は環形成原子数の数に含めない。
本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数XX〜YYのZZ基」という表現における「炭素数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。ここで、「YY」は「XX」よりも大きく、「XX」と「YY」はそれぞれ1以上の整数を意味する。
本明細書において、「置換もしくは無置換の原子数XX〜YYのZZ基」という表現における「原子数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の原子数を表すものであり、置換されている場合の置換基の原子数は含めない。ここで、「YY」は「XX」よりも大きく、「XX」と「YY」はそれぞれ1以上の整数を意味する。
「置換もしくは無置換の」という場合における「無置換」とは前記置換基で置換されておらず、水素原子が結合していることを意味する。
本明細書における各置換基の具体例としては、以下のものが挙げられる。
無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜5)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
置換された炭素数1〜50(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜5)のアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、1−ピロリルメチル基、2−(1−ピロリル)エチル基、1−ヒドロキシ−2−フェニルイソプロピル基、1−クロロ−2−フェニルイソプロピル基等が挙げられる。
無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜5)のハロアルキル基は、上記無置換の炭素数1〜50のアルキル基の有する水素原子の1つ以上がハロゲン原子で置換された基である。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
置換された炭素数1〜50(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜5)のハロアルキル基としては、例えば、上記置換された炭素数1〜50(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜5)のアルキル基の例において、炭素原子に結合している水素原子の1つ以上がハロゲン原子で置換された基が挙げられる。
無置換の炭素数2〜50(好ましくは2〜30、より好ましくは2〜18)のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、1−メチルビニル基、1−メチルアリル基、1,1−ジメチルアリル基、2−メチルアリル基、1,2−ジメチルアリル基等が挙げられる。
無置換の炭素数2〜50(好ましくは2〜30、より好ましくは2〜18)のアルキニル基としては、エチニル基等が挙げられる。
無置換の環形成炭素数3〜50(好ましくは3〜30、より好ましくは3〜18、さらに好ましくは3〜6)のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。
無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18)のアルコキシ基は−OXで表され、Xとしては、例えば、上記の炭素数1〜50のアルキル基が挙げられる。
無置換の炭素数1〜50の(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18)のアルキルチオ基は−SXで表され、Xとしては、例えば、上記の炭素数1〜50のアルキル基が挙げられる。
無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18)のアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−テルフェニル4−イル基、p−テルフェニル3−イル基、p−テルフェニル2−イル基、m−テルフェニル4−イル基、m−テルフェニル3−イル基、m−テルフェニル2−イル基等が挙げられる。
これらの中で、好ましくはフェニル基、ナフチル基、ビフェニルイル基、テルフェニル基、ピレニル基、フェナントリル基及びフルオレニル基であり、より好ましくはフェニル基、ナフチル基、ビフェニルイル基、テルフェニル基、ピレニル基及びフルオレニル基である。
置換された環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18)のアリール基としては、例えば、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、パラ−イソプロピルフェニル基、メタ−イソプロピルフェニル基、オルト−イソプロピルフェニル基、p−t−ブチルフェニル基、メタ−t−ブチルフェニル基、オルト−t−ブチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、4−フェノキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、4−(フェニルスルファニル)フェニル基、4−(メチルスルファニル)フェニル基、N',N'−ジメチル−N−フェニル基、N',N'−ジメチル−N−フェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−テルフェニル4−イル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、9,9−ジフェニルフルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、9,9−ジ(4−メチルフェニル)フルオレニル基、9,9−ジ(4−イソプロピルフェニル)フルオレニル基、9,9−ジ(4−tブチルフェニル)フルオレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基等が挙げられる。
無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18)のアリーレン基としては、例えば、上記に例示された環形成炭素数6〜50のアリール基を構成する芳香族炭化水素環から形成される2価の基が挙げられる。
無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18)のアリールオキシ基は−OYで表され、Yとしては、例えば、上記の環形成炭素数6〜50のアリール基が挙げられる。
無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18)のアリールチオ基は−SYで表され、Yとしては、例えば、上記の環形成炭素数6〜50のアリール基が挙げられる。
無置換の炭素数7〜50(好ましくは7〜30、より好ましくは7〜18)のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基等が挙げられる。
置換された炭素数7〜50(好ましくは7〜30、より好ましくは7〜18)のアラルキル基としては、例えば、p−メチルベンジル基、m−メチルベンジル基、o−メチルベンジル基、p−クロロベンジル基、m−クロロベンジル基、o−クロロベンジル基、p−ブロモベンジル基、m−ブロモベンジル基、o−ブロモベンジル基、p−ヨードベンジル基、m−ヨードベンジル基、o−ヨードベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、m−ヒドロキシベンジル基、o−ヒドロキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、m−ニトロベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−シアノベンジル基、m−シアノベンジル基、o−シアノベンジル基等が挙げられる。
無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜18)の1価の複素環基としては、ピロリル基、ピラジニル基、ピリジニル基、インドリル基、イソインドリル基、フリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、及びチエニル基等、並びにピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、インドール環、キノリン環、アクリジン環、ピロリジン環、ジオキサン環、ピペリジン環、モルフォリン環、ピペラジン環、カルバゾール環、フラン環、チオフェン環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピラン環、ジベンゾフラン環、ベンゾ[a]ジベンゾフラン環、ベンゾ[b]ジベンゾフラン環及びベンゾ[c]ジベンゾフラン環、1,3−ベンゾジオキソール環、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン環、フェナントロ[4,5−bcd]フラン環、ベンゾフェノキサジン環等から形成される1価の基が挙げられる。
尚、複素環基を構成するヘテロ原子としては、S、O及びN等の典型的なヘテロ原子の他、Si、Ge及びSe等も挙げられる。
無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜18)の2価の複素環基としては、上記に例示された基及び1価の複素環等から形成される2価の基が挙げられる。
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基としては、以下の基も含まれる。また、環形成原子数5〜50の2価の複素環基としては、以下の基を2価の基にした基も含まれる。
Figure 2019069939
Figure 2019069939
(式中、X1A〜X6A,Y1A〜Y6Aはそれぞれ酸素原子、硫黄原子、−NZ−基、又は−NH−基である。Zは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。Zが2以上存在する場合、2以上のZは同一でもよく、異なっていてもよい。)
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
本発明の一態様による新規化合物は、下記式(1)で表される。
Figure 2019069939
[式(1)中、
及びZ、Z及びZ、並びにZ及びZのうちの1組は、下記式(11)で表される2価の基とそれぞれ結合するC原子である。
Figure 2019069939
前記式(11)で表される2価の基とそれぞれ結合するC原子ではないZ〜Zは、それぞれ独立に、N又はCRである。但し、前記式(11)で表される2価の基とそれぞれ結合するC原子ではないZ〜Zのうちの少なくとも1つはNである。
X及びYは、それぞれ独立に、O、S又はC(R21)(R22)である。
A及びBは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基、又は下記式(21)で表される1価の基を示す。但し、A及びBのうちの少なくとも1つは、下記式(21)で表される1価の基である。A及びBの両方が、下記式(21)で表される1価の基である場合、2つの下記式(21)で表される1価の基は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure 2019069939
(式(21)中、
21〜L23は、それぞれ独立に、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
Ar21及びAr22は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基であり、Ar21及びAr22は、単結合で、又は−O−を介して互いに結合してもよい。)
〜R、R11〜R13、R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
21、R22及びR31〜R37がそれぞれ複数存在する場合、複数存在するR21、R22及びR31〜R37は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。]
前記式(1)で表される化合物(以下、化合物(1)ということがある)は、式(11)で表される2価の基が式(1)中のZ及びZ、Z及びZ、並びにZ及びZのうちの1組と縮合して形成される、5個の環が縮合した骨格を有し、かつ、式(1)中のA及びBのうちの少なくとも1つが、式(21)で表される1価の基であることを特徴とする。
ここで、式(11)中の「*」(アスタリスク)は、例えば、式(1)中のZ及びZ、Z及びZ、並びにZ及びZのうちの1組とそれぞれ結合する結合手であることを示している。
尚、式(11)中には2つの「*」があるが、例えば、結合する相手方がZ及びZのとき、下記式で示すように、式(1)と式(11)との結合において、前記2つの「*」がZ及びZのいずれと結合してもよい。
Figure 2019069939
[式(1−1)及び(1−2)中、R〜R、R11〜R13、Z、Z、X、Y、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
化合物(1)は、前記式(1)で表される骨格に対する前記式(11)の結合様式に基づき、下記式(1−1)〜(1−6)で表すこともできる。
Figure 2019069939
[式(1−1)〜(1−6)中、R〜R、R11〜R13、Z〜Z、X、Y、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
一実施形態においては、化合物(1)は、R〜R及びR11〜R13が水素原子である、下記式(1−1H)〜(1−6H)で表される化合物である。
Figure 2019069939
[式(1−1H)〜(1−6H)中、Z〜Z、X、Y、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
一実施形態においては、化合物(1)は、下記式(1−11)〜(1−16)で表される化合物からなる群から選択されることが好ましい。
Figure 2019069939
[式(1−11)〜(1−16)中、R〜R、R11〜R13、Z〜Z、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
一実施形態においては、化合物(1)は、下記式(1−1)で表される化合物である。
Figure 2019069939
[式(1−1)中、R〜R、R11〜R13、Z〜Z、X、Y、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
一実施形態においては、式(1−1)で表される化合物が、下記式(1−21)〜(1−26)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2019069939
[式(1−21)〜(1−26)中、R〜R、R11〜R13、R21、R22、Z〜Z、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
一実施形態においては、式(1−1)で表される化合物が、上記式(1−21)〜(1−23)で表される化合物からなる群から選択される。
一実施形態においては、式(1−21)で表される化合物が、下記式(1−31)〜(1−33)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2019069939
[式(1−31)〜(1−33)中、R〜R、R11〜R13、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
式(1−31)〜(1−33)で表される化合物は、下記式(1−41)〜(1−43)で表すこともできる。
Figure 2019069939
[式(1−41)〜(1−43)中、R〜R及びR11〜R13は、前記式(1)で定義した通りである。
21a〜L23a及びL21b〜L23bは、それぞれ前記式(21)におけるL21〜L23と同義である。
Ar21a、Ar22a、Ar21b及びAr22bは、それぞれ前記式(21)におけるAr21及びAr22と同義である。]
一実施形態においては、L23が、単結合である。
一実施形態においては、L21及びL22が、それぞれ独立に、単結合、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基である。
一実施形態においては、Ar21及びAr22が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
一実施形態においては、Ar21及びAr22が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基であり、Ar21及びAr22は、単結合を介して、又は−O−を介して互いに結合しない。
一実施形態においては、A及びBの両方が、前記式(21)で表される1価の基である。
一実施形態においては、A及びBが、同一の前記式(21)で表される1価の基である。
「同一の前記式(21)で表される基」とは、式(21)で表される1価の基であるA及びBにおいて、それぞれのL21〜L23、Ar21及びAr22が互いに同じ基であることを意味する。
一実施形態においては、前記式(1−21)で表される化合物が、下記式(1−51)〜(1−53)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2019069939
[式(1−51)〜(1−53)中、R〜R及びR11〜R13は、前記式(1)で定義した通りである。
Ar21a、Ar22a、Ar21b及びAr22bは、それぞれ前記式(21)におけるAr21及びAr22と同義である。]
一実施形態においては、前記式(1−21)で表される化合物が、下記式(1−51a)〜(1−53a)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2019069939
[式(1−51a)〜(1−53a)中、R〜R及びR11〜R13は、前記式(1)で定義した通りである。
Rは置換基である。pは0〜5の整数である。]
一実施形態においては、前記式(21)で表される1価の基が、下記式(21−1)〜(21−3)で表される基からなる群から選択される。
Figure 2019069939
[式(21−1)〜(21−3)中、Rは置換基である。mは0〜8の整数であり、nは0〜10の整数であり、qは0〜8の整数である。m、n又はqが2以上の場合、複数存在するRは互いに同一でもよいし、異なっていてもよい。]
式(21−1)及び式(21−2)は、L21〜L23がいずれも単結合であり、Ar21とAr22が単結合で互いに結合した例である。
式(21−3)は、L21〜L23がいずれも単結合であり、Ar21とAr22が−O−を介して互いに結合した例である。
「置換もしくは無置換の」という場合における置換基、及びRで表される置換基は、炭素数1〜50のアルキル基、炭素数1〜50のハロアルキル基、炭素数2〜50のアルケニル基、炭素数2〜50のアルキニル基、環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、炭素数1〜50のアルコキシ基、炭素数1〜50のアルキルチオ基、環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R41)(R42)(R43)、−C(=O)R44、−COOR45、−S(=O)46、−P(=O)(R47)(R48)、−Ge(R49)(R50)(R51)、−N(R52)(R53)(ここで、R41〜R53は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜50のアルキル基、環形成炭素数6〜50のアリール基、又は環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。R41〜R53が2以上存在する場合、2以上のR41〜R53のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、環形成炭素数6〜50のアリール基、及び環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される。
一実施形態においては、「置換もしくは無置換の」という場合の置換基、及びRで表される置換基が、炭素数1〜50のアルキル基、環形成炭素数6〜50のアリール基、及び環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される。
一実施形態においては、「置換もしくは無置換の」という場合の置換基、及びRで表される置換基が、炭素数1〜18のアルキル基、環形成炭素数6〜18のアリール基、及び環形成原子数5〜18の1価の複素環基からなる群から選択される。
化合物(1)の各置換基、任意置換基及びハロゲン原子の具体例は、それぞれ前述したものと同様である。
化合物(1)の具体例としては、例えば、以下に示す化合物が挙げられる。
Figure 2019069939
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化合物(1)は、例えば、後述する実施例の反応に倣い、目的物に合わせた既知の代替反応や原料を用いて合成することができる。
化合物(1)は、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層の材料として有用であり、特に、発光層の蛍光発光材料(蛍光ドーパントともいう)として有用である。
化合物(1)は蛍光量子収率が高く、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料として使用することで、得られる有機EL素子の発光効率を向上させることができる。
本発明の一態様による有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、化合物(1)を含むことを特徴とする。
本発明の一態様による有機エレクトロルミネッセンス素子は、
陰極と、
陽極と、
前記陰極と前記陽極との間に配置された少なくとも1層の有機層と、
を有し、
前記少なくとも1層の有機層のうちの少なくとも1層が、化合物(1)を含有する。
一実施形態においては、前記少なくとも1層の有機層が発光層を含み、
前記発光層が、化合物(1)を含有する。
本明細書において「陰極と陽極との間に配置された少なくとも1層の有機層」とは、陰極と陽極の間に1層の有機層が存在する場合にはその層を指し、複数の有機層が存在する場合には、そのうちの少なくとも1層を指す。
また、「少なくとも1層の有機層が発光層を含む」とは、陰極と陽極の間に1層の有機層が存在する場合には、当該層が発光層であり、複数の有機層が存在する場合には、そのうちの少なくとも1つが発光層であることを意味する。
発光層は、1層であってもよいし、2層以上であってもよい。
一実施形態においては、有機EL素子は、前記陽極と前記発光層との間に正孔輸送層を有する。
一実施形態においては、有機EL素子は、前記陰極と前記発光層との間に電子輸送層を有する。
本明細書において「前記陽極と前記発光層との間に正孔輸送層を有する」とは、発光層と陽極の間に1層の有機層が存在する場合にはその層が正孔輸送層であり、複数の有機層が存在する場合にはそのうちの少なくとも1層が正孔輸送層である。例えば、発光層と陽極の間に2つ以上の有機層が存在する場合、発光層に近い側の有機層を「正孔輸送層」と呼び、陽極に近い側の有機層を「正孔注入層」と呼ぶ。「正孔輸送層」及び「正孔注入層」はそれぞれ1層であってもよいし、それぞれ2層以上であってもよいし、一方が1層であり、他方が2層以上であってもよい。
同様に、「前記陰極と前記発光層との間に電子輸送層を有する」とは、発光層と陰極の間に1層の有機層が存在する場合にはその層が電子輸送層であり、複数の有機層が存在する場合にはそのうちの少なくとも1層が電子輸送層である。例えば、発光層と陰極の間に2つ以上の有機層が存在する場合、発光層に近い側の有機層を「電子輸送層」と呼び、陰極に近い側の有機層を「電子注入層」と呼ぶ。「電子輸送層」及び「電子注入層」はそれぞれ1層であってもよいし、それぞれ2層以上であってもよいし、一方が1層であり、他方が2層以上であってもよい。
一実施形態においては、前記発光層が、さらに下記式(2)で表される化合物(以下、化合物(2)ということがある)を含む。
Figure 2019069939
[式(2)中、
101〜R110のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成してもよい。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101〜R110は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R121)(R122)(R123)、−C(=O)R124、−COOR125、−N(R126)(R127)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基、又は下記式(31)で表される基である。
121〜R127は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。R121〜R127が2以上存在する場合、2以上のR121〜R127のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
但し、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101〜R110の少なくとも1つは、下記式(31)で表される基である。下記式(31)が2以上存在する場合、2以上の下記式(31)で表される基は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
−L101−Ar101 (31)
(式(31)中、
101は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
Ar101は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。)]
化合物(2)の各置換基、任意置換基及びハロゲン原子の具体例は、それぞれ前述したものと同様である。
以下、「R101〜R110のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成してもよい」について説明する。
「R101〜R110のうち隣接する2つ以上の1組」は、例えば、R101とR102、R102とR103、R103とR104、R105とR106、R106とR107、R107とR108、R108とR109、R101とR102とR103等の組合せである。
上記飽和又は不飽和の環に対する「置換もしくは無置換の」の置換基は、化合物(2)における上記任意置換基と同様である。
「飽和又は不飽和の環」とは、例えばR101とR102で環を形成する場合には、R101が結合する炭素原子と、R102が結合する炭素原子と、1以上の任意の元素とで形成する環を意味する。具体的には、R101とR102で環を形成する場合において、R101が結合する炭素原子と、R102が結合する炭素原子と、4つの炭素原子とで不飽和の環を形成する場合、R101とR102とで形成する環はベンゼン環となる。
「任意の元素」は、好ましくは、C元素、N元素、O元素、S元素である。任意の元素において(例えばC元素又はN元素の場合)、環を形成しない結合手は、水素原子等で終端されてもよい。
「1以上の任意の元素」は、好ましくは2個以上15個以下、より好ましくは3個以上12個以下、さらに好ましくは、3個以上5個以下の任意の元素である。
例えば、R101とR102が環を形成し、同時にR105とR106が環を形成してもよい。その場合、式(2)で表される化合物は、例えば下記式(2A)で表される化合物となる。
Figure 2019069939
101〜R110は、好ましくは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の複素環基、又は式(21)で表される基である。
101〜R110は、より好ましくは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の複素環基、又は式(31)で表される基である。
101〜R110は、さらに好ましくは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の複素環基、又は式(31)で表される基である。
一実施形態において、R109及びR110の少なくとも1つは、式(31)で表される基であることが好ましい。
一実施形態において、R109及びR110は、それぞれ独立に、式(31)で表される基であることが好ましい。
式(2)で表される化合物は、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。
Figure 2019069939
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一実施形態においては、発光層が、式(1)で表される化合物と、式(2)で表される化合物とを含む場合、式(1)で表される化合物の含有量は、発光層全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましい。
また、一実施形態においては、発光層が、式(1)で表される化合物と、式(2)で表される化合物とを含む場合、式(2)で表される化合物の含有量は、発光層全体に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。
本発明の一態様である有機EL素子の代表的な素子構成としては、
(1)陽極/発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(3)陽極/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(5)陽極/有機半導体層/発光層/陰極
(6)陽極/有機半導体層/電子障壁層/発光層/陰極
(7)陽極/有機半導体層/発光層/付着改善層/陰極
(8)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(9)陽極/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(10)陽極/無機半導体層/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(11)陽極/有機半導体層/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(12)陽極/絶縁層/正孔注入・輸送層/発光層/絶縁層/陰極
(13)陽極/絶縁層/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
等の構造を挙げることができる。
上記の中で(8)の構成が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。
また、発光層は、燐光発光層でも蛍光発光層でもよく、複数あってもよい。複数の発光層がある場合、各発光層の間に、燐光発光層で生成された励起子が蛍光発光層に拡散することを防ぐ目的で、スペース層を有していてもよい。
図1に、本発明の実施形態における有機EL素子の一例の概略構成を示す。
有機EL素子1は、透明な基板2と、陽極3と、陰極4と、陽極3と陰極4との間に配置された有機層10と、を有する。
有機層10は、上述の発光層5を有するが、発光層5と陽極3との間に正孔注入・輸送層6等、発光層5と陰極4との間に電子注入・輸送層7等を備えていてもよい。
また、発光層5の陽極3側に電子障壁層を、発光層5の陰極4側に正孔障壁層を、それぞれ設けてもよい。
これにより、電子や正孔を発光層5に閉じ込めて、発光層5における励起子の生成確率を高めることができる。
また、本明細書中で「正孔注入・輸送層」は「正孔注入層及び正孔輸送層のうちの少なくともいずれか一方」を意味し、「電子注入・輸送層」は「電子注入層及び電子輸送層のうちの少なくともいずれか一方」を意味する。
基板は、発光素子の支持体として用いられる。基板としては、例えば、ガラス、石英、プラスチック等を用いることができる。また、可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルからなるプラスチック基板等が挙げられる。
基板上に形成される陽極には、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物等を用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛、酸化タングステン、及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。この他、金(Au)、白金(Pt)、又は金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、芳香族アミン化合物、フルオレン誘導体等のラダー系化合物又は高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)等も使用できる。
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送層には、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体等を使用する事ができる。ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等の高分子化合物を用いることもできる。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。尚、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
電子輸送層は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送層には、1)リチウム錯体、アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、亜鉛錯体等の金属錯体、2)イミダゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、アジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素芳香族化合物、3)高分子化合物を使用することができる。
電子注入層は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層には、リチウム(Li)、リチウム錯体、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)、リチウム酸化物(LiOx)等のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、又はそれらの化合物を用いることができる。
陰極には、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物等を用いることが好ましい。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族又は第2族に属する元素、即ちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、及びマグネシウム(Mg)等のアルカリ土類金属、及びこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)等が挙げられる。
本発明の一態様である有機EL素子の各層の形成方法は特に限定されない。従来公知の真空蒸着法、スピンコーティング法等による形成方法を用いることができる。発光層等の各層は、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE法)あるいは溶媒に解かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法による公知の方法で形成することができる。
本発明の一態様である有機EL素子の各層の膜厚は特に制限されないが、一般にピンホール等の欠陥を抑制し、印加電圧を低く抑え、発光効率をよくするため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。
本発明の一態様である有機EL素子は、有機ELパネルモジュール等の表示部品、テレビ、携帯電話、又はパーソナルコンピュータ等の表示装置、及び、照明、又は車両用灯具等の発光装置等の電子機器等に使用できる。
次に、合成例、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の記載内容に何ら制限されるものではない。
実施例1
(化合物1の合成)
Figure 2019069939
3,5−ジクロロ−2,6−ビス(4−クロロ−2−メトキシフェニル)ピリジンの合成
アルゴン雰囲気下、2,3,5,6−テトラクロロピリジン(2.65g)、(4−クロロ−2−メトキシフェニル)ボロン酸(5.69g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.706g)、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(36mL)、及び1,2−ジメトキシエタン(DME)(204mL)の混合物を6時間還流した。得られた反応液を室温に冷却し、ジクロロメタンで抽出を行った後、有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3,5−ジクロロ−2,6−ビス(4−クロロ−2−メトキシフェニル)ピリジン(5.0g、収率95%)を得た。
6,6’−(3,5−ジクロロピリジン−2,6−ジイル)ビス(3−クロロフェノール)の合成
アルゴン雰囲気下、3,5−ジクロロ−2,6−ビス(4−クロロ−2−メトキシフェニル)ピリジン(5.0g)、及びピリジン塩酸塩(Py−HCl)(26.9g)の混合物を170℃で24時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、水を加えて析出した沈殿物を吸引ろ過でろ取した。得られた沈殿物を水で洗浄し、6,6’−(3,5−ジクロロピリジン−2,6−ジイル)ビス(3−クロロフェノール)(3.63g、収率78%)を得た。
中間体1の合成
アルゴン雰囲気下、6,6’−(3,5−ジクロロピリジン−2,6−ジイル)ビス(3−クロロフェノール)(3.5g)、2−チオフェンカルボン酸銅(I)(CuTC)(4.16g)、及びジメチルアセトアミド(DMA)(87mL)の混合物を130℃で5時間攪拌した。得られた反応液を室温に冷却し、水を加えて析出した沈殿物を吸引ろ過でろ取した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、中間体1を得た(0.4g、収率14%)。
化合物1の合成
アルゴン雰囲気下、中間体1(30mg)、ジフェニルアミン(32.5mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd(dba))(1.67mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ‐2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル(XPhos)(3.49mg)、ナトリウム−t−ブトキシド(NaOtBu)(26.4mg)、及びキシレン(3mL)の混合物を8時間還流した。得られた反応液を室温に冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物1を得た(9.5mg、収率17%)。化合物1の分子量は593.686であり、得られた化合物のマススペクトルの分析結果は、m/z(質量と電荷の比)=593.21であったことから、化合物1と同定した。
(トルエン溶液の調製)
得られた化合物1を、濃度が5μmol/Lになるように、トルエンに溶解し、化合物1のトルエン溶液を調製した。
(蛍光量子収率(PLQY;%)の測定)
得られた化合物1のトルエン溶液について、絶対PL(フォトルミネッセンス)量子収率測定装置 Quantaurus−QY(浜松ホトニクス株式会社製)を用いて、PLQY(%)を測定した。化合物1のPLQYの値は77%であった。
(蛍光発光ピーク波長(FL−peak;nm)の測定)
化合物1のトルエン溶液を、蛍光スペクトル測定装置 分光蛍光光度計F−7000(株式会社日立ハイテクサイエンス製)を用いて測定したところ、303nmで励起した場合の蛍光発光ピーク波長が、432nmにて観測された。
実施例2
(化合物2の合成)
Figure 2019069939
2,6−ビス(3−クロロフェノキシ)ピリジンの合成
アルゴン雰囲気下、2,6−ジブロモピリジン(6.55g)、3−クロロフェノール(7.11g)ヨウ化銅(I)(CuI)(0.105g)、炭酸セシウム(CsCO)(27g)、及びN−メチルピロリドン(NMP)(55mL)の混合物を160℃で5時間攪拌した。得られた反応液に酢酸エチルを加えて抽出を行った後、有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2,6−ビス(3−クロロフェノキシ)ピリジンを得た(9g、収率98%)。
中間体2の合成
2,6−ビス(3−クロロフェノキシ)ピリジン(0.47g)、トリフルオロ酢酸パラジウム(II)(Pd(TFA))(14mg)、酢酸銀(AgOAc)(0.945g)、及びピバル酸(PivOH)(14mL)の混合物を170℃で8時間攪拌した。得られた反応液をCelite(登録商標) 545(Johns‐Manville Sales Corp社製)を通してろ過し、ジクロロメタンと水を加えて溶離した。得られた溶離液に、重曹水を加えて洗浄し、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、中間体2を得た(0.23g、収率49%)。
化合物2の合成
アルゴン雰囲気下、中間体1(50mg)、ジフェニルアミン(54.1mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd(dba))(2.79mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ‐2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル(XPhos)(5.81mg)、ナトリウム−t−ブトキシド(NaOtBu)(43.9mg)、及びキシレン(3mL)の混合物を4時間還流した。得られた反応液を室温に冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2を得た(65mg、収率66%)。化合物2の分子量は593.686であり、得られた化合物のマススペクトルの分析結果は、m/z(質量と電荷の比)=593.21であったことから、化合物2と同定した。
化合物2について、実施例1と同様に、トルエン溶液を調製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例3
(化合物3の合成)
Figure 2019069939
化合物3の合成
アルゴン雰囲気下、中間体1(0.57g)、ビス(3,4,5−トリメチルフェニル)アミン(0.924g)、XPhosアミノビフェニルパラジウムクロリド前触媒(XPhos Pd G2)(0.027g)、ナトリウム−t−ブトキシド(NaOtBu)(0.417g)、及びキシレン(10mL)の混合物を8時間還流した。得られた反応液を室温に冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び再結晶で精製し、化合物3を得た(0.74g、収率55%)。化合物3の分子量は762.010であり、得られた化合物のマススペクトルの分析結果は、m/z(質量と電荷の比)=762.28であったことから、化合物3と同定した。
化合物3について、実施例1と同様に、トルエン溶液を調製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例4
(化合物4の合成)
Figure 2019069939
中間体3の合成
アルゴン雰囲気下、2,8−ジブロモ−6,12−ジヒドロジインデ[1,2−b:1’,2’−e]ピラジン(3.48g)、ヨードメタン(CHI)(7.16g)、カリウム−t−ブトキシド(KOtBu)(4.71g)、及びテトラヒドロフラン(THF)(84mL)の混合物を0℃で3時間攪拌した。得られた反応液にジクロロメタンを加えて、Celite(登録商標) 545を通してろ過した。ろ液をエバポレータで濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び再結晶で精製し、中間体3を得た(3.0g、収率76%)。
化合物4の合成
アルゴン雰囲気下、中間体3(50mg)、ジフェニルアミン(45mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd(dba))(1.94mg)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(P(tBu)−HBF)(2.46mg)、ナトリウム−t−ブトキシド(NaOtBu)(30.7mg)、及びトルエン(5mL)の混合物を3時間還流した。得られた反応液を室温に冷却し、水を加えてクエンチした。トルエンで抽出を行った後、有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物4を得た(8.3mg、収率12%)。化合物4の分子量は646.838であり、得られた化合物のマススペクトルの分析結果は、m/z(質量と電荷の比)=646.31であったことから、化合物4と同定した。
化合物4について、実施例1と同様に、トルエン溶液を調製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例5
(化合物5の合成)
Figure 2019069939
化合物5の合成
アルゴン雰囲気下、中間体3(50mg)、カルバゾール(44.5mg)、よう化銅(CuI)(16.2mg)、trans−1,2−シクロヘキサンジアミン(trans−CHDA)(10.23μL)、リン酸カリウム(KPO)(135mg)、ジオキサン(5mL)の混合物を8時間還流した。得られた反応液を室温に冷却し、水を加えてクエンチした。トルエンで抽出を行った後、有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物5を得た(40mg、収率58%)。化合物5の分子量は642.806であり、得られた化合物のマススペクトルの分析結果は、m/z(質量と電荷の比)=642であったことから、化合物5と同定した。
化合物5について、実施例1と同様に、トルエン溶液を調製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例6
(化合物6の合成)
Figure 2019069939
化合物6の合成
アルゴン雰囲気下、中間体1(0.85g)、ビス(3,4,5−トリメチルフェニル)アミン(1.378g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd(dba))(0.047g)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ‐2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル(XPhos)(0.099g)、ナトリウム−t−ブトキシド(NaOtBu)(0.747g)、キシレン(80mL)の混合物を22時間還流した。得られた反応液を室温に冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物6を得た(1.32g、収率67%)。化合物6の分子量は762.01であり、得られた化合物のマススペクトルの分析結果は、m/z(質量と電荷の比)=762.3であったことから、化合物6と同定した。
化合物6について、実施例1と同様に、トルエン溶液を調製し、評価した。結果を表1に示す。
比較例1
下記比較化合物1を用いて、実施例1と同様に、トルエン溶液を調製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2019069939
比較例2
下記比較化合物2を用いて、実施例1と同様に、トルエン溶液を調製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2019069939
Figure 2019069939
実施例1〜6は、比較例1〜2と比べて、PLQYの値が高かった。PLQYが高い化合物を有機EL素子に用いると、発光効率の高い有機EL素子が得られる。特に、PLQYが高い化合物を有機EL素子の発光層に用いると、発光効率の高い有機EL素子が得られる。
また、実施例1〜6は、比較例1〜2と比べて、蛍光ピーク波長(FL−peak)が長く、青色純度の高い蛍光スペクトルが得られた。
<有機EL素子の作製>
有機EL素子を以下のように作製し、評価した。
実施例7
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板(ジオマテック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。ITOの膜厚は、130nmとした。
洗浄後の前記ガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に透明電極を覆うようにして化合物HI−1を蒸着し、膜厚5nmの正孔注入層を形成した。
この正孔注入層の成膜の上に、化合物HT−1を蒸着し、膜厚80nmの第一正孔輸送層を形成した。
続けて、この第一正孔輸送層の上に、化合物HT−2を蒸着し、膜厚10nmの第二正孔輸送層を形成した。
続けて、この第二正孔輸送層の上に、化合物BH−1と化合物3(ドーパント材料)を共蒸着し、膜厚25nmの発光層を形成した。発光層内における化合物3(ドーパント材料)の濃度を4質量%とした。
続けて、この発光層の上に、ET−1を蒸着し、膜厚10nmの第一電子輸送層を形成した。
続けて、この第一電子輸送層の上に、ET−2を蒸着し、膜厚15nmの第二電子輸送層を形成した。
さらに、この第二電子輸送層の上に、フッ化リチウム(LiF)を蒸着し、膜厚1nmの電子注入性電極を形成した。
そして、この電子注入性電極の上に、金属アルミニウム(Al)を蒸着し、膜厚80nmの金属陰極を形成した。
実施例7の有機EL素子は、下記構成である。
ITO(130)/HI−1(5)/HT−1(80)/HT−2(10)/BH−1:化合物3(25:4質量%)/ET−1(10)/ET−2(15)/LiF(1)/Al(80)
なお、括弧内の数字は、膜厚(単位:nm)を示す。
実施例8
実施例7において、化合物3(ドーパント材料)を化合物6(ドーパント材料)に変更したことを除いては、実施例7と同様に、有機EL素子を作製した。
実施例7の有機EL素子は、下記構成である。
ITO(130)/HI−1(5)/HT−1(80)/HT−2(10)/BH−1:化合物6(25:4質量%)/ET−1(10)/ET−2(15)/LiF(1)/Al(80)
なお、括弧内の数字は、膜厚(単位:nm)を示す。

Figure 2019069939
<有機EL素子の評価>
作製した有機EL素子について、以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
・駆動電圧
電流密度が10mA/cmとなるように有機EL素子に電圧を印加したときの電圧(単位:V)を計測した。
・CIE1931色度、及び主ピーク波長λ
電流密度が10mA/cmとなるように有機EL素子に電圧を印加したときのCIE1931色度座標(x、y)を、分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタ株式会社製)を用いて計測した。主ピーク波長λ(単位:nm)は、得られた上記分光放射輝度スペクトルから求めた。
・外部量子効率EQE
電流密度が10mA/cmとなるように有機EL素子に電圧を印加したときの分光放射輝度スペクトルを、分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタ株式会社製)を用いて計測した。得られた分光放射輝度スペクトルから、ランバシアン放射を行ったと仮定し、外部量子効率EQE(単位:%)を算出した。
Figure 2019069939
表2から分かるように、化合物3及び化合物6をドーパントとして用いた有機EL素子が、青色発光を示すことを確認した。
1 有機EL素子
2 基板
3 陽極
4 陰極
5 発光層
6 正孔注入・輸送層
7 電子注入・輸送層
10 有機層

Claims (25)

  1. 下記式(1)で表される化合物。
    Figure 2019069939
    [式(1)中、
    及びZ、Z及びZ、並びにZ及びZのうちの1組は、下記式(11)で表される2価の基とそれぞれ結合するC原子である。
    Figure 2019069939
    前記式(11)で表される2価の基とそれぞれ結合するC原子ではないZ〜Zは、それぞれ独立に、N又はCRである。但し、前記式(11)で表される2価の基とそれぞれ結合するC原子ではないZ〜Zのうちの少なくとも1つはNである。
    X及びYは、それぞれ独立に、O、S又はC(R21)(R22)である。
    A及びBは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基、又は下記式(21)で表される1価の基を示す。但し、A及びBのうちの少なくとも1つは、下記式(21)で表される1価の基である。A及びBの両方が、下記式(21)で表される1価の基である場合、2つの下記式(21)で表される1価の基は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
    Figure 2019069939
    (式(21)中、
    21〜L23は、それぞれ独立に、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
    Ar21及びAr22は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基であり、Ar21及びAr22は、単結合で、又は−O−を介して互いに結合してもよい。)
    〜R、R11〜R13、R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    21、R22及びR31〜R37がそれぞれ複数存在する場合、複数存在するR21、R22及びR31〜R37は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。]
  2. 前記式(1)で表される化合物が、下記式(1−1H)〜(1−6H)で表される化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2019069939
    [式(1−1H)〜(1−6H)中、Z〜Z、X、Y、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
  3. 前記式(1)で表される化合物が、下記式(1−11)〜(1−16)で表される化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2019069939
    [式(1−11)〜(1−16)中、R〜R、R11〜R13、Z〜Z、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
  4. 前記式(1)で表される化合物が、下記式(1−1)で表される化合物である請求項1に記載の化合物。
    Figure 2019069939
    [式(1−1)中、R〜R、R11〜R13、Z、Z、X、Y、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
  5. 前記式(1−1)で表される化合物が、下記式(1−21)〜(1−23)で表される化合物からなる群から選択される、請求項4に記載の化合物。
    Figure 2019069939
    [式(1−21)〜(1−23)中、R〜R、R11〜R13、R21、R22、Z、Z、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
  6. 前記式(1−21)で表される化合物が、下記式(1−31)〜(1−33)で表される化合物からなる群から選択される、請求項5に記載の化合物。
    Figure 2019069939
    [式(1−31)〜(1−33)中、R〜R、R11〜R13、A及びBは、前記式(1)で定義した通りである。]
  7. 23が、単結合である請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  8. 21及びL22が、それぞれ独立に、単結合、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基である請求項1〜7のいずれかに記載の化合物。
  9. Ar21及びAr22が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である請求項1〜8のいずれかに記載の化合物。
  10. A及びBの両方が、前記式(21)で表される1価の基である請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
  11. A及びBが、同一の前記式(21)で表される1価の基である請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
  12. 前記式(1−21)で表される化合物が、下記式(1−51)〜(1−53)で表される化合物からなる群から選択される、請求項5に記載の化合物。
    Figure 2019069939
    [式(1−51)〜(1−53)中、R〜R及びR11〜R13は、前記式(1)で定義した通りである。
    Ar21a、Ar22a、Ar21b及びAr22bは、それぞれ前記式(21)におけるAr21及びAr22と同義である。]
  13. 前記式(21)で表される1価の基が、下記式(21−1)〜(21−3)で表される基からなる群から選択される請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2019069939
    [式(21−1)〜(21−3)中、Rは置換基である。mは0〜8の整数であり、nは0〜10の整数であり、qは0〜8の整数である。m、n又はqが2以上の場合、複数存在するRは互いに同一でもよいし、異なっていてもよい。]
  14. 「置換もしくは無置換の」という場合における置換基、及びRで表される置換基が、炭素数1〜50のアルキル基、炭素数1〜50のハロアルキル基、炭素数2〜50のアルケニル基、炭素数2〜50のアルキニル基、環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、炭素数1〜50のアルコキシ基、炭素数1〜50のアルキルチオ基、環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R41)(R42)(R43)、−C(=O)R44、−COOR45、−S(=O)46、−P(=O)(R47)(R48)、−Ge(R49)(R50)(R51)、−N(R52)(R53)(ここで、R41〜R53は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜50のアルキル基、環形成炭素数6〜50のアリール基、又は環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。R41〜R53が2以上存在する場合、2以上のR41〜R53のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、環形成炭素数6〜50のアリール基、及び環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。
  15. 「置換もしくは無置換の」という場合の置換基、及びRで表される置換基が、炭素数1〜50のアルキル基、環形成炭素数6〜50のアリール基、及び環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される、請求項14に記載の化合物。
  16. 「置換もしくは無置換の」という場合の置換基、及びRで表される置換基が、炭素数1〜18のアルキル基、環形成炭素数6〜18のアリール基、及び環形成原子数5〜18の1価の複素環基からなる群から選択される、請求項14又は15に記載の化合物。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  18. 陰極と、
    陽極と、
    前記陰極と前記陽極との間に配置された少なくとも1層の有機層と、
    を有し、
    前記少なくとも1層の有機層のうちの少なくとも1層が、請求項1〜16のいずれかに記載の化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  19. 前記少なくとも1層の有機層が発光層を含み、
    前記発光層が、前記化合物を含有する、請求項18に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  20. 前記発光層が、さらに下記式(2)で表される化合物を含む請求項19に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2019069939
    [式(2)中、
    101〜R110のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成してもよい。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101〜R110は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R121)(R122)(R123)、−C(=O)R124、−COOR125、−N(R126)(R127)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基、又は下記式(31)で表される基である。
    121〜R127は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。R121〜R127が2以上存在する場合、2以上のR121〜R127のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
    但し、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101〜R110の少なくとも1つは、下記式(31)で表される基である。下記式(31)が2以上存在する場合、2以上の下記式(31)で表される基は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
    −L101−Ar101 (31)
    (式(31)中、
    101は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
    Ar101は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。)]
  21. 109及びR110の少なくとも1つが、前記式(31)で表される基である請求項20に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  22. 109及びR110が、それぞれ独立に、前記式(31)で表される基である請求項20又は21に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  23. 前記陽極と前記発光層との間に正孔輸送層を有する請求項19〜22のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  24. 前記陰極と前記発光層との間に電子輸送層を有する請求項19〜23のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  25. 請求項18〜24のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器。
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