JP2019069632A - 乗用型作業車 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの増大を抑制することが可能な乗用型作業車を提供する。【解決手段】機体左右方向に延びるラックギヤ13と、ラックギヤ13の左右両端部に接続した左右のボールジョイント14と、を備え、ボールジョイント14と車輪とが連結部材15を介して連結されており、ボールジョイント14は、ボール部14aと、ボール部14aを収容するソケット部14bと、ボール部14a及びソケット部14bのうちの一方に接続する第1部材14cと、ボール部14a及びソケット部14bのうちの他方に接続する第2部材14dと、を有しており、第1部材14cは、ラックギヤ13に接続しており、第2部材14dは、連結部材15に接続しており、車輪が中立姿勢であるとき、第1部材14cの中心線Xは、機体左右方向外側ほど車輪の回転軸芯Yへ近づくように傾斜している。【選択図】図5

Description

本発明は、左右の車輪と、操縦ハンドルに連係されたピニオンギヤと、ピニオンギヤに咬み合うと共に、機体左右方向に延びるラックギヤと、を備える乗用型作業車に関する。
上記のような乗用型作業車として、例えば、特許文献1に記載のものが既に知られている。この乗用型作業車においては、ラックギヤの左右両端部に、左右の連結部材(特許文献1では「タイロッド」)が連結されている。そして、ラックギヤは、左右の連結部材を介して、左右の車輪に連係している。
この構成においては、オペレータが操縦ハンドルを操作すると、ピニオンギヤが回転する。このピニオンギヤの回転により、ラックギヤが機体左右方向に移動することとなる。そして、ラックギヤが機体左右方向に移動すると、左右の車輪の姿勢が変化する。
即ち、この乗用型作業車においては、オペレータが操縦ハンドルを操作すると、左右の車輪の姿勢が変化することとなる。これにより、旋回走行が可能である。
また、この乗用型作業車においては、直進状態であるとき、左右の連結部材は機体左右方向に対して斜め前方向きである。また、旋回角度が最大であるとき、左右の連結部材のうち、旋回中心側の連結部材は、機体左右方向に対して斜め後方向きである。換言すると、旋回角度が最大であるときの旋回中心側の連結部材は、機体左右方向外側ほど車輪の回転軸芯へ近づくように傾斜している。
そして、旋回角度が最大であるときの旋回中心側の連結部材の機体左右方向に対する傾きは、直進状態であるときの連結部材の機体左右方向に対する傾きよりも大きい。
特開2004−17933号公報
特許文献1においては、ラックギヤと連結部材との間の連結構造について詳述されていない。ここで、特許文献1に記載の乗用型作業車において、ラックギヤと連結部材との間が、ボールジョイントによって連結された構成が考えられる。
この構成において、ボールジョイントが、ボール部と、ボール部を収容するソケット部と、ボール部及びソケット部のうちの一方に接続する第1部材と、ボール部及びソケット部のうちの他方に接続する第2部材と、を有しており、第1部材がラックギヤに接続しており、第2部材が連結部材に接続しており、且つ、第1部材の中心線が機体左右方向に沿って延びるようにボールジョイントが配置されている場合、ボールジョイントは、旋回角度が最大であるときの旋回中心側の連結部材の機体左右方向に対する傾きを許容する程度の可動域を有している必要がある。
例えば、旋回角度が最大であるときの旋回中心側の連結部材の機体左右方向に対する傾きが30度である場合、ボールジョイントは、30度以上の可動域を有している必要がある。
ここで、一般に、ボールジョイントの可動域が広いほど、ボールジョイントの製造コストは増大しやすい。従って、旋回角度が最大であるときの旋回中心側の連結部材の機体左右方向に対する傾きが比較的大きい場合、ボールジョイントの製造コストが大きくなりがちである。
そして、ボールジョイントの製造コストが大きくなることは、乗用型作業車の製造コストの増大に繋がる。
本発明の目的は、製造コストの増大を抑制することが可能な乗用型作業車を提供することである。
本発明の特徴は、
左右の車輪と、
操縦ハンドルに連係されたピニオンギヤと、
前記ピニオンギヤに咬み合うと共に、機体左右方向に延びるラックギヤと、
前記ラックギヤの左右両端部に接続した左右のボールジョイントと、を備え、
前記ボールジョイントと前記車輪とが連結部材を介して連結されており、
前記ラックギヤは、前記ピニオンギヤの回転に応じて機体左右方向に移動可能であり、
前記ラックギヤが機体左右方向に移動することにより、前記連結部材及び前記車輪の姿勢が変化するように構成されており、
前記ボールジョイントは、ボール部と、前記ボール部を収容するソケット部と、前記ボール部及び前記ソケット部のうちの一方に接続する第1部材と、前記ボール部及び前記ソケット部のうちの他方に接続する第2部材と、を有しており、
前記第1部材は、前記ラックギヤに接続しており、
前記第2部材は、前記連結部材に接続しており、
前記車輪が中立姿勢であるとき、前記第1部材の中心線は、機体左右方向外側ほど前記車輪の回転軸芯へ近づくように傾斜していることにある。
本発明であれば、第1部材の中心線は、ボールジョイントにおける第2部材の可動域の中心となる。そして、第2部材は、連結部材に接続している。即ち、第1部材の中心線は、連結部材の可動域の中心である。
そして、本発明であれば、車輪が中立姿勢であるとき、第1部材の中心線は、機体左右方向外側ほど車輪の回転軸芯へ近づくように傾斜している。
ここで、旋回角度が最大であるときの旋回中心側の連結部材は、機体左右方向外側ほど車輪の回転軸芯へ近づくように傾斜する。
従って、本発明であれば、第1部材の中心線が機体左右方向に沿って延びるようにボールジョイントが配置されている場合に比べて、旋回角度が最大であるときの旋回中心側の連結部材の向く方向と、その連結部材の可動域の中心と、の間の角度差が小さくなる。
これにより、本発明であれば、第1部材の中心線が機体左右方向に沿って延びるようにボールジョイントが配置されている場合に比べて、可動域の小さなボールジョイントを採用することが許容される。即ち、ボールジョイントの製造コストの増大を抑制することが可能となる。
従って、本発明であれば、乗用型作業車の製造コストの増大を抑制することが可能となる。
さらに、本発明において、
前記ラックギヤの左右両端部に、それぞれ、テーパ面が形成されており、
前記テーパ面は、前記第1部材の中心線に対して垂直であると好適である。
この構成によれば、第1部材をラックギヤに接続する際、テーパ面が、第1部材の取り付け角度を規定するガイドの機能を果たす。従って、この構成によれば、第1部材をラックギヤに適切な角度で取り付けることが容易となる。
さらに、本発明において、
前記ピニオンギヤは、ステアリング軸を介して前記操縦ハンドルに連係されており、
前記ステアリング軸は、ミッションケース内を通過しないように配置されていると好適である。
ステアリング軸がミッションケース内を通過する場合は、ミッションケース内に、ステアリング軸の支持部材を設ける必要が生じる。これにより、ミッションケースの製造コストが増大しやすい。また、ミッションケース内に支持部材を設けるためのスペースを確保する必要が生じるため、ミッションケースのサイズが大きくなってしまいやすい。
さらに、ステアリング軸のメンテナンスをする場合に、ミッションケースを開ける必要が生じるため、メンテナンス作業が煩雑になりがちである。
ここで、上記の構成によれば、ステアリング軸はミッションケース内を通過しない。従って、ミッションケース内に、ステアリング軸の支持部材を設ける必要がないため、ミッションケースの製造コストの増大を抑制できる。しかも、ミッションケース内に支持部材を設けるためのスペースを確保する必要がないため、ミッションケースがコンパクトとなる。
さらに、上記の構成によれば、ステアリング軸のメンテナンスをする場合に、ミッションケースを開ける必要がないため、メンテナンス作業が容易となる。
さらに、本発明において、
前記ピニオンギヤ及び前記ラックギヤを収容するステアリングケースと、
エンジンを支持するエンジンフレームと、
前記ステアリングケースと前記エンジンフレームとを上下方向に締結する第1締結部材と、
前記ステアリングケースと前記エンジンフレームとを左右方向に締結する第2締結部材と、を備えると好適である。
この構成によれば、ステアリングケースとエンジンフレームとの締結方向が上下または左右の何れかのみである場合に比べて、ステアリングケースは、エンジンフレームに対して強固に連結される。これにより、ステアリングケースが安定的に支持される。
さらに、本発明において、
前記ラックギヤに対して前記ピニオンギヤとは反対側に位置するロックピンを備え、
前記車輪が中立姿勢であるときの前記ラックギヤにおいて、前記ロックピンが対向する部分に、嵌合部が形成されており、
前記ロックピンは、前記嵌合部に嵌合した嵌合姿勢と、前記嵌合部から引き抜かれた退避姿勢と、の間で姿勢変更可能であると好適である。
この構成によれば、ロックピンが嵌合姿勢であるときは、車輪は中立姿勢でロックされる。また、ロックピンが退避姿勢であるときは、車輪の中立姿勢でのロックは解除される。
即ち、この構成によれば、車輪を中立姿勢でロック可能な機構を、比較的シンプルな構成で実現することができる。
さらに、本発明において、
施肥装置と、
植付装置と、
前記施肥装置のクラッチである施肥クラッチと、
前記植付装置のクラッチである植付クラッチと、
前記施肥クラッチに連係している第1リンク部材と、
前記植付クラッチに連係している第2リンク部材と、
操作ロッドを介して前記第1リンク部材を移動させるロッド操作機構と、を備え、
前記操作ロッドの一端は、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材に連係しており、
前記ロッド操作機構によって、前記操作ロッドが前記操作ロッドの他端側へ引っ張られた場合、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材が前記操作ロッドの他端側へ移動することにより前記施肥クラッチ及び前記植付クラッチが切状態から入状態へ変化すると好適である。
操作ロッドが押されることにより施肥クラッチ及び植付クラッチが切状態から入状態へ変化する構成では、操作ロッドの変形を防ぐために、操作ロッドの径を比較的太くすることや、操作ロッドを丈夫な素材で構成すること等が必要となりがちである。
ここで、上記の構成によれば、操作ロッドが引っ張られることにより施肥クラッチ及び植付クラッチが切状態から入状態へ変化する。そのため、操作ロッドが押されることにより施肥クラッチ及び植付クラッチが切状態から入状態へ変化する構成に比べて、操作ロッドは変形しにくい。
即ち、上記の構成によれば、操作ロッドの径を比較的太くすることや、操作ロッドを丈夫な素材で構成すること等が不要となる。従って、操作ロッドを軽量化しやすい。また、操作ロッドの製造コストを低減しやすい。
しかも、上記の構成によれば、一つの操作ロッドによって、施肥クラッチ及び植付クラッチを操作可能である。そのため、施肥クラッチ用の操作ロッドと、植付クラッチ用の操作ロッドと、を別々に備えている場合に比べて、部品点数を少なくしやすい。これにより、製造コストを低減しやすい。
田植機の左側面図である。 ミッションケース、サイドクラッチ等の構成を示す平面図である。 ミッションケース、ステアリングケース等の構成を示す左側面図である。 ミッションケース、ステアリングケース等の構成を示す分解斜視図である。 ラックギヤ、ボールジョイント等の構成を示す一部破断平面図である。 ラックギヤ、ボールジョイント等の構成を示す一部破断平面図である。 ラックギヤが中立姿勢であるときの前車輪、サイドクラッチ等の状態を示す概略平面図である。 ラックギヤが左方へ移動した状態であるときの前車輪、サイドクラッチ等の状態を示す概略平面図である。 ボールジョイント及びラックギヤの接続構造を示す一部破断平面図である。 ステアリングケースの取り付け構造を示す分解斜視図である。 ステアリングケースの取り付け構造を示す一部破断背面図である。 ロックピンに関する構成を示す一部破断平面図である。 施肥クラッチ及び植付クラッチに関する構成を示す一部破断右側面図である。 施肥クラッチ及び植付クラッチに関する構成を示す一部破断右側面図である。 第1リンク部材及び第2リンク部材に関する構成を示す一部破断平面図である。 第1リンク部材及び第2リンク部材に関する構成を示す一部破断平面図である。
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。尚、以下の説明においては、図1から図3、図5、図6、図12から図16に示す矢印Fの方向を「前」、矢印Bの方向を「後」として、図2、図5、図6、図11、図12、図15、図16に示す矢印Lの方向を「左」、矢印Rの方向を「右」とする。また、図1、図3、図11、図13、図14に示す矢印Uの方向を「上」、矢印Dの方向を「下」とする。
〔田植機の全体構成〕
図1及び図2に示すように、乗用型の田植機A(本発明に係る「乗用型作業車」に相当)には、左右の前車輪1(本発明に係る「車輪」に相当)と、左右の後車輪2と、が設けられている。そして、左右の前車輪1及び左右の後車輪2により、走行機体3が支持されている。
走行機体3の後部には、リンク機構4を介して、植付装置5が支持されている。さらに、走行機体3の後部には、施肥装置9が支持されている。また、走行機体3の前後方向における中央部には、オペレータにより各種の運転操作が行われる運転部6が備えられている。
運転部6は、運転座席61及び操縦ハンドル62を有している。また、運転部6の前方には、ボンネット7が設けられている。ボンネット7の内側には、エンジン8が備えられている。エンジン8は、エンジンフレームEFに支持されている。
このように、田植機Aは、左右の前車輪1と、施肥装置9と、植付装置5と、を備えている。また、田植機Aは、エンジン8を支持するエンジンフレームEFを備えている。
図2に示すように、田植機Aは、ミッションケース30、左右の車輪支持ケース31、静油圧式無段変速装置32、サイドクラッチ33を備えている。ミッションケース30は、田植機Aの前部における下部に設けられている。そして、ミッションケース30は、副変速装置及びデフ機構(何れも図示せず)を収容している。
左右の車輪支持ケース31は、それぞれ、ミッションケース30の左右端部に連結している。そして、右側の車輪支持ケース31は右側の前車輪1を支持している。また、左側の車輪支持ケース31は左側の前車輪1を支持している。
エンジン8の駆動力は、静油圧式無段変速装置32へ伝達される。そして、静油圧式無段変速装置32へ伝達された駆動力は、副変速装置及びデフ機構を介して、左右の前車輪1へ伝達される。
また、図2に示すように、田植機Aは、左右のサイドクラッチ33を備えている。エンジン8の駆動力は、左右のサイドクラッチ33を介して、左右の後車輪2へ伝達される。
以上で説明した構成により、左右の前車輪1及び左右の後車輪2は、エンジン8の駆動力によって駆動される。
〔ピニオンギヤ及びラックギヤに関する構成〕
図3及び図4に示すように、田植機Aには、軸ケース10及びステアリング軸11が設けられている。
ステアリング軸11は、軸ケース10の内側を通るように配置されている。また、操縦ハンドル62は、パワーステアリング機構(図示せず)を介して、ステアリング軸11に連係されている。オペレータが操縦ハンドル62を回転させると、ステアリング軸11は操縦ハンドル62と同じ方向に回転する。
また、図3に示すように、ステアリング軸11の下端部には、ピニオンギヤ12が連結されている。ステアリング軸11とピニオンギヤ12とは、一体的に回転する。この構成により、オペレータが操縦ハンドル62を回転させると、ピニオンギヤ12が操縦ハンドル62と同じ方向に回転する。
このように、田植機Aは、操縦ハンドル62に連係されたピニオンギヤ12を備えている。また、ピニオンギヤ12は、ステアリング軸11を介して操縦ハンドル62に連係されている。
図3、図5、図6に示すように、ピニオンギヤ12の前側には、ラックギヤ13が配置されている。ラックギヤ13は、ピニオンギヤ12に咬み合う状態で設けられている。また、ラックギヤ13は、機体左右方向に延びている。
ピニオンギヤ12が、図5における反時計周りに回転する場合、ラックギヤ13は、図6に示すように左方へ移動する。また、ピニオンギヤ12が、図5における時計周りに回転する場合、ラックギヤ13は、右方へ移動する。
このように、田植機Aは、ピニオンギヤ12に咬み合うと共に、機体左右方向に延びるラックギヤ13を備えている。また、ピニオンギヤ12は、ステアリング軸11を介して操縦ハンドル62に連係されている。そして、ラックギヤ13は、ピニオンギヤ12の回転に応じて機体左右方向に移動可能である。
図5に示すように、ラックギヤ13の左右両端部には、左右のボールジョイント14が接続している。そして、左右のボールジョイント14における機体左右方向外側の端部には、左右のタイロッド15(本発明に係る「連結部材」に相当)が接続している。
左右のタイロッド15における機体左右方向外側の端部には、左右のナックルアーム16の前端部が接続している。そして、図2に示すように、左右のナックルアーム16には、左右の前車輪1の車軸である前車軸1aが連係している。
この構成により、オペレータが操縦ハンドル62を運転座席61から見て反時計周りに回転させると、図6に示すように、左側のタイロッド15における左端部が左後方に向く。これに伴い、左の前車輪1における前端部は左前方に向く。このとき、右の前車輪1における前端部も左前方に向く。
また、オペレータが操縦ハンドル62を運転座席61から見て時計周りに回転させると、右側のタイロッド15における右端部が右後方に向く。これに伴い、右の前車輪1における前端部は右前方に向く。このとき、左の前車輪1における前端部も右前方に向く。
このように、田植機Aは、ラックギヤ13の左右両端部に接続した左右のボールジョイント14を備えている。また、ボールジョイント14と前車輪1とがタイロッド15を介して連結されている。そして、ラックギヤ13が機体左右方向に移動することにより、タイロッド15及び前車輪1の姿勢が変化するように構成されている。
尚、左右の前車輪1が中立姿勢であるとき、左右の前車輪1は、図2に示す回転軸芯Y周りに回転する。
図2、図7、図8に示すように、左右のナックルアーム16における後端部には、それぞれ、操作ピン17が固定されている。また、左右のサイドクラッチ33は、それぞれ、クラッチアーム33aを有している。クラッチアーム33aが操作されることにより、サイドクラッチ33は、動力伝達状態と動力遮断状態との間で切り替わる。
図7及び図8において、「入」との記載は、サイドクラッチ33が動力伝達状態であることを示している。また、「切」との記載は、サイドクラッチ33が動力遮断状態であることを示している。
そして、右側の操作ピン17と左側のクラッチアーム33aとは、第1連係ロッド18によって連係されている。また、左側の操作ピン17と右側のクラッチアーム33aとは、第2連係ロッド19によって連係されている。
より具体的には、第1連係ロッド18の前端部には、第1ロッド長孔18aが形成されている。右側の操作ピン17は、第1ロッド長孔18aに挿入されている。そして、第1連係ロッド18の後端部は、左側のクラッチアーム33aに接続されている。
また、第2連係ロッド19の前端部には、第2ロッド長孔19aが形成されている。左側の操作ピン17は、第2ロッド長孔19aに挿入されている。そして、第2連係ロッド19の後端部は、右側のクラッチアーム33aに接続されている。
この構成により、オペレータが操縦ハンドル62を運転座席61から見て反時計周りに回転させると、図8に示すように、右側のナックルアーム16の姿勢変更に伴って、右側の操作ピン17により、第1連係ロッド18が引っ張られる。これにより、左側のクラッチアーム33aが操作される。その結果、左側のサイドクラッチ33は、動力伝達状態から動力遮断状態へ切り替わると共に、左側の後車輪2は自由回転状態となる。
また、オペレータが操縦ハンドル62を運転座席61から見て時計周りに回転させると、左側のナックルアーム16の姿勢変更に伴って、左側の操作ピン17により、第2連係ロッド19が引っ張られる。これにより、右側のクラッチアーム33aが操作される。その結果、右側のサイドクラッチ33は、動力伝達状態から動力遮断状態へ切り替わると共に、右側の後車輪2は自由回転状態となる。
尚、図7及び図8には、田植機Aの進行方向が矢印で示されている。図7に示すように、ラックギヤ13が中立姿勢であるとき、左右の前車輪1も中立姿勢である。そして、このとき、田植機Aは前方へ走行する。
また、図8に示すように、ラックギヤ13が左方へ移動した状態であるとき、左右の前車輪1の前端部は左前方に向く。そして、このとき、田植機Aは左前方へ走行する。
〔ボールジョイントの構成〕
以下では、図5及び図9を参照しながら、左右のボールジョイント14の構成について説明する。本実施形態においては、左側のボールジョイント14と、右側のボールジョイント14と、は互いに同一の形状を有している。そのため、以下では、左側のボールジョイント14の構成について説明し、右側のボールジョイント14の構成については説明を省略する。
図5及び図9に示すように、左側のボールジョイント14は、ボール部14aと、ソケット部14bと、第1部材14cと、第2部材14dと、を有している。ボール部14aは、球状に形成されている。そして、ボール部14aは、ソケット部14bに収容されている。ボール部14aは、ソケット部14bに収容された状態で、回転可能に設けられている。
第1部材14cの右側部分は、ラックギヤ13の左端部に接続している。そして、第1部材14cの左側部分は、ソケット部14bの右端部に接続している。また、ソケット部14bの右端部は、ラックギヤ13の左端部に接している。
詳述すると、図9に示すように、第1部材14cの表面には、ねじ山が形成されている。また、ラックギヤ13の左端部には、第1ねじ孔13cが形成されている。そして、ソケット部14bの右端部には、第2ねじ孔14eが形成されている。
第1部材14cの右側部分は、第1ねじ孔13cに締結されている。また、第1部材14cの左側部分は、第2ねじ孔14eに締結されている。
図5及び図9に示すように、左側のボールジョイント14における第2部材14dの右端部は、ボール部14aに接続している。そして、第2部材14dの左端部は、左側のタイロッド15の右端部に接続している。
このように、第1部材14cは、ラックギヤ13に接続している。また、第2部材14dは、タイロッド15に接続している。
尚、本実施形態においては、図5及び図9に示すように、左側のボールジョイント14におけるソケット部14bの左側からボール部14aが入り込む状態で、ボール部14aがソケット部14bに収容されている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。
即ち、ソケット部14bの右側からボール部14aが入り込む状態で、ボール部14aがソケット部14bに収容されていても良い。この場合、第1部材14cの左端部がボール部14aに接続すると共に、第2部材14dの右端部がソケット部14bの左端部に接続するように構成することが可能である。
このように、ボールジョイント14は、ボール部14aと、ボール部14aを収容するソケット部14bと、ボール部14a及びソケット部14bのうちの一方に接続する第1部材14cと、ボール部14a及びソケット部14bのうちの他方に接続する第2部材14dと、を有している。
また、図5において、左右の前車輪1は中立姿勢である。このとき、左側のボールジョイント14における第1部材14cの中心線Xは、機体左右方向外側ほど、左の前車輪1の回転軸芯Yへ近づくように傾斜している。
このように、前車輪1が中立姿勢であるとき、第1部材14cの中心線Xは、機体左右方向外側ほど前車輪1の回転軸芯Yへ近づくように傾斜している。
また、図5、図6、図9に示すように、ラックギヤ13の左右両端部には、それぞれ、テーパ面13aが形成されている。左右のテーパ面13aは、前広がりの状態で形成されている。
そして、図5に示すように、テーパ面13aは、第1部材14cの中心線Xに対して垂直となるように形成されている。
このように、ラックギヤ13の左右両端部に、それぞれ、テーパ面13aが形成されている。また、テーパ面13aは、第1部材14cの中心線Xに対して垂直である。
〔ミッションケースの構成〕
図4に示すように、ミッションケース30の前部には、上下方向に延びる凹部30aが形成されている。凹部30aは、ミッションケース30の外壁の一部がミッションケース30の内側へ向かって凹入することにより形成されている。
また、図4に示すように、静油圧式無段変速装置32は、複数のボルトb1により、ミッションケース30に左方から取り付けられている。
そして、ステアリング軸11は、凹部30a及び静油圧式無段変速装置32によって囲まれた空間を通る状態で配置されている。ここで、凹部30a及び静油圧式無段変速装置32によって囲まれた空間は、ミッションケース30の外側である。即ち、この構成により、ステアリング軸11は、ミッションケース30の内部を通過しない状態で配置されている。
このように、ステアリング軸11は、ミッションケース30内を通過しないように配置されている。
〔ステアリングケースの構成〕
図4に示すように、エンジンフレームEFは、複数のボルトb2により、ミッションケース30の前端部に前方から取り付けられている。そして、エンジンフレームEFの後端部における下部には、ステアリングケース40が取り付けられている。ステアリングケース40は、ピニオンギヤ12及びラックギヤ13を収容している。
このように、田植機Aは、ピニオンギヤ12及びラックギヤ13を収容するステアリングケース40を備えている。
ステアリングケース40の取り付け構造について詳述すると、図3、図4、図10、図11に示すように、エンジンフレームEFは、フレーム本体部50と、ケース取付部51と、を有している。ケース取付部51は、フレーム本体部50の後端部における下部に、溶接固定されている。
フレーム本体部50は、左右の垂直フレーム部50aを有している。左右の垂直フレーム部50aは、それぞれ、板状に形成されており、垂直姿勢で配置されている。
また、ケース取付部51は、水平板状部51a、左右の垂直板状部51b、左右のフランジ部51c、左右の溶接部51dを有している。
水平板状部51aは、板状に形成されており、水平姿勢で配置されている。そして、水平板状部51aの左右両端部から下方に延びる状態で、左右の垂直板状部51bが設けられている。また、水平板状部51aの左右両端部から上方に延びる状態で、左右の溶接部51dが設けられている。
左右の垂直板状部51bは、板状に形成されている。そして、左右の垂直板状部51bの下端部から、それぞれ、機体左右方向外側に延びる状態で、左右のフランジ部51cが設けられている。
左右の溶接部51dは、それぞれ、左右の垂直フレーム部50aにおける機体左右方向内側の壁面に溶接固定されている。
また、ステアリングケース40は、左右の第1取付部41と、左右の第2取付部42と、を有している。左右の第1取付部41は、それぞれ、上下方向に延びる状態で設けられている。また、左右の第2取付部42は、それぞれ、左右方向に延びる状態で設けられている。
ここで、図11に示すように、ケース取付部51における水平板状部51aには、左右の第1ボルト孔52が形成されている。そして、水平板状部51aの上側面には、左右の溶接ナット53が固定されている。左右の溶接ナット53は、左右の第1ボルト孔52に対応する位置に固定されている。
また、フレーム本体部50における左右の垂直フレーム部50aには、左右の第2ボルト孔54が形成されている。左右の第2ボルト孔54は、左右の垂直フレーム部50a及び左右の垂直板状部51bを貫通する状態で形成されている。
そして、図4、図10、図11に示すように、左右の第1締結部材55によって、左右の第1取付部41と水平板状部51aとが上下方向に締結されている。
詳述すると、左右の第1締結部材55は、それぞれ、上下方向に延びている。そして、左右の第1締結部材55は、それぞれ、下方から、左右の第1取付部41、左右の第1ボルト孔52、左右の溶接ナット53に挿入される状態で締結される。
このように、田植機Aは、ステアリングケース40とエンジンフレームEFとを上下方向に締結する第1締結部材55を備えている。
また、左右の第2締結部材56によって、左右の第2取付部42と、左右の垂直フレーム部50a及び左右の垂直板状部51bと、が左右方向に締結されている。
詳述すると、左右の第2締結部材56は、それぞれ、左右方向に延びている。そして、左右の第2締結部材56は、それぞれ、機体左右方向外側から、左右の第2ボルト孔54、左右の第2取付部42に挿入される状態で締結される。
このように、田植機Aは、ステアリングケース40とエンジンフレームEFとを左右方向に締結する第2締結部材56を備えている。
また、図2、図5、図6に示すように、ラックギヤ13の左右両端部とステアリングケース40とに亘って、左右の第1カバー部材43が設けられている。左右の第1カバー部材43は、ゴム製であると共に、ジャバラ状に形成されており、機体左右方向に伸縮可能である。
左右の第1カバー部材43によって、ラックギヤ13に水や土等が付着することが防止される。
〔ロックピンに関する構成〕
図1に示すように、田植機Aは、操作アーム70及びセンターマスコット71を備えている。
操作アーム70は、揺動軸芯70a周りに揺動可能に構成されている。そして、操作アーム70は、図1に示すように起立した格納姿勢と、前方に倒れた使用姿勢と、の間で姿勢変更可能である。
田植機Aが段差等を越える必要がある場合、オペレータは、田植機Aから地上に降りて、操作アーム70を使用姿勢へ姿勢変更することにより、操作アーム70を掴んで田植機Aの姿勢が安定するように支えることができる。これにより、田植機Aは、安定して段差等を越えることができる。
また、センターマスコット71は、操作アーム70の上端部に取り付けられている。
ここで、図12に示すように、田植機Aは、ロックピン72を備えている。ロックピン72は、第1付勢部材73により、機体前方へ付勢されている。また、ロックピン72は、ラックギヤ13に対して、ピニオンギヤ12とは反対側に位置している。
また、第1付勢部材73は、第2カバー部材74により囲まれている。第2カバー部材74は、ゴム製であると共に、ジャバラ状に形成されており、機体前後方向に伸縮可能である。
第2カバー部材74によって、第1付勢部材73に水や土等が付着することが防止される。
このように、田植機Aは、ラックギヤ13に対してピニオンギヤ12とは反対側に位置するロックピン72を備えている。
図12において、左右の前車輪1は中立姿勢である。そして、ラックギヤ13の前端部には、嵌合部13bが形成されている。図12に示すように、嵌合部13bは、左右の前車輪1が中立姿勢であるとき、ロックピン72と対向する位置に形成されている。
このように、左右の前車輪1が中立姿勢であるときのラックギヤ13において、ロックピン72が対向する部分に、嵌合部13bが形成されている。
ここで、ロックピン72は、図1に示した操作アーム70と連係されている。操作アーム70が格納姿勢から使用姿勢へ姿勢変更されると、ロックピン72は、第1付勢部材73の付勢力に抗して、機体後方へ移動する。これにより、ロックピン72は、嵌合部13bに嵌合する。このとき、ロックピン72は嵌合姿勢である。
そして、このとき、ロックピン72により、ラックギヤ13はロックされる。これにより、左右の前車輪1は中立姿勢でロックされる。
また、操作アーム70が使用姿勢から格納姿勢へ姿勢変更されると、ロックピン72は、嵌合部13bから引き抜かれる。これにより、ロックピン72は退避姿勢となる。尚、図12において、ロックピン72は退避姿勢である。
そして、このとき、ラックギヤ13のロックは解除される。これにより、左右の前車輪1の中立姿勢でのロックは解除される。
このように、ロックピン72は、嵌合部13bに嵌合した嵌合姿勢と、嵌合部13bから引き抜かれた退避姿勢と、の間で姿勢変更可能である。
〔施肥クラッチ及び植付クラッチに関する構成〕
図13に示すように、操縦ハンドル62の近傍には、ポンパレバー63が設けられている。また、田植機Aは、施肥クラッチ80、植付クラッチ81、第1リンク部材82、第2リンク部材83、操作ロッド84、ロッド操作機構85を備えている。
施肥クラッチ80は、エンジン8から施肥装置9への動力伝達を入切するクラッチである。また、植付クラッチ81は、エンジン8から植付装置5への動力伝達を入切するクラッチである。
このように、田植機Aは、施肥装置9のクラッチである施肥クラッチ80と、植付装置5のクラッチである植付クラッチ81と、を備えている。
また、図13及び図14に示すように、第1リンク部材82は、機体左右方向に沿う揺動軸芯P周りに揺動可能な状態で設けられている。そして、第1リンク部材82には、施肥クラッチロッド86が接続されている。施肥クラッチロッド86は、前後方向に移動可能であると共に、揺動リンク部材88bを介して施肥クラッチ80に連係している。尚、施肥クラッチロッド86は、第2付勢部材88aによって、前方へ付勢されている。
詳述すると、図15及び図16に示すように、揺動リンク部材88bは、機体上下方向に沿う軸芯周りに揺動可能である。そして、図15に示す状態における揺動リンク部材88bの前端部には、施肥クラッチロッド86の前端が接続している。また、揺動リンク部材88bの後端部には、第2付勢部材88aが接続している。
この構成により、第2付勢部材88aは、揺動リンク部材88bを介して、施肥クラッチロッド86の前端を前方へ付勢している。
そして、図13から図16に示すように、施肥クラッチロッド86が前方へ移動すると、施肥クラッチ80は入状態から切状態へ変化する。また、施肥クラッチロッド86が後方へ移動すると、施肥クラッチ80は切状態から入状態へ変化する。
この構成により、第1リンク部材82が揺動軸芯P周りに前方へ揺動すると、施肥クラッチロッド86が前方へ移動し、施肥クラッチ80は入状態から切状態へ変化する。また、第1リンク部材82が揺動軸芯P周りに後方へ揺動すると、施肥クラッチ80は切状態から入状態へ変化する。
このように、田植機Aは、施肥クラッチ80に連係している第1リンク部材82を備えている。
また、図13及び図14に示すように、第2リンク部材83は、第1リンク部材82と同様に、機体左右方向に沿う揺動軸芯P周りに揺動可能な状態で設けられている。そして、第2リンク部材83は、ピン挟持部83bを有している。ピン挟持部83bは、上下方向に延びる植付クラッチピン87の下端部を挟持している。尚、第2リンク部材83の下端部は、第3付勢部材89によって、前方へ付勢されている。
植付クラッチピン87は、上下方向に移動可能であると共に、植付クラッチ81に連係している。そして、植付クラッチピン87が上方へ移動すると、植付クラッチ81は入状態から切状態へ変化する。また、植付クラッチピン87が下方へ移動すると、植付クラッチ81は切状態から入状態へ変化する。
この構成により、第2リンク部材83が揺動軸芯P周りに前方へ揺動すると、植付クラッチピン87が上方へ移動し、植付クラッチ81は入状態から切状態へ変化する。また、第2リンク部材83が揺動軸芯P周りに後方へ揺動すると、植付クラッチピン87が下方へ移動し、植付クラッチ81は切状態から入状態へ変化する。
このように、田植機Aは、植付クラッチ81に連係している第2リンク部材83を備えている。
図13及び図14に示すように、第1リンク部材82には、第1リンク長孔82aが形成されている。また、第2リンク部材83には、第2リンク長孔83aが形成されている。
また、図13から図16に示すように、操作ロッド84は、ロッド本体部84a及び挿入部84bを有している。ロッド本体部84aは、前後方向に延びる状態で設けられている。そして、ロッド本体部84aの前端から左方へ延びる状態で、挿入部84bが設けられている。
挿入部84bは、第1リンク長孔82a及び第2リンク長孔83aへ挿入されている。これにより、操作ロッド84の前端は、第1リンク部材82及び第2リンク部材83に連係している。
このように、操作ロッド84の一端は、第1リンク部材82及び第2リンク部材83に連係している。
また、図13及び図14に示すように、ロッド操作機構85は、操作ロッド84の後端部に連係すると共に、モータ85aを有している。ポンパレバー63の操作に応じて、モータ85aが駆動する。そして、モータ85aが駆動することにより、ロッド操作機構85は、操作ロッド84を、操作ロッド84の後端側へ引っ張るように構成されている。
この構成により、ロッド操作機構85は、ポンパレバー63の操作に応じて、操作ロッド84を介して第1リンク部材82及び第2リンク部材83を移動させる。
このように、田植機Aは、操作ロッド84を介して第1リンク部材82を移動させるロッド操作機構85を備えている。
そして、上述の通り、操作ロッド84の前端は、第1リンク部材82及び第2リンク部材83に連係している。即ち、ロッド操作機構85によって、操作ロッド84が操作ロッド84の後端側へ引っ張られた場合、第1リンク部材82及び第2リンク部材83は、操作ロッド84によって、後方へ引っ張られることとなる。
第1リンク部材82及び第2リンク部材83が後方へ引っ張られると、第1リンク部材82及び第2リンク部材83は、揺動軸芯P周りに後方へ揺動することとなる。これにより、施肥クラッチ80及び植付クラッチ81は、切状態から入状態へ変化する。
また、モータ85aの駆動が停止すると、第1リンク部材82は、施肥クラッチロッド86を前方へ付勢する第2付勢部材88aの付勢力により、前方へ揺動する。また、第2リンク部材83は、第3付勢部材89の付勢力により、前方へ揺動する。これにより、施肥クラッチ80及び植付クラッチ81は、入状態から切状態へ変化する。
このように、ロッド操作機構85によって、操作ロッド84が操作ロッド84の他端側へ引っ張られた場合、第1リンク部材82及び第2リンク部材83が操作ロッド84の他端側へ移動することにより施肥クラッチ80及び植付クラッチ81が切状態から入状態へ変化する。
尚、施肥装置9が駆動を開始してから、肥料が田面に落下するまでには、ある程度の時間が必要となる。これに対し、植付装置5が駆動を開始すると、田面への植え付けが即座に始まることとなる。
即ち、施肥装置9の駆動と植付装置5の駆動とを同時に開始した場合、施肥の開始と植え付けの開始との間に時間差が生じることとなる。
ここで、図13に示すように、第2リンク長孔83aは、第1リンク長孔82aよりも後方へ長く延びる状態で形成されている。この構成により、操作ロッド84が操作ロッド84の後端側へ引っ張られた場合、第1リンク部材82及び第2リンク部材83のうち、第1リンク部材82の方が先に後方へ揺動し始める。
これにより、施肥クラッチ80及び植付クラッチ81を切状態から入状態へ変化させるために、オペレータがポンパレバー63を操作した場合、施肥装置9及び植付装置5のうち、施肥装置9の方が先に駆動し始めることとなる。そのため、上述の時間差を小さくすることが可能となる。
以上で説明した構成によれば、第1部材14cの中心線Xは、ボールジョイント14における第2部材14dの可動域の中心となる。そして、第2部材14dは、タイロッド15に接続している。即ち、第1部材14cの中心線Xは、タイロッド15の可動域の中心である。
そして、以上で説明した構成によれば、前車輪1が中立姿勢であるとき、第1部材14cの中心線Xは、機体左右方向外側ほど前車輪1の回転軸芯Yへ近づくように傾斜している。
ここで、旋回角度が最大であるときの旋回中心側のタイロッド15は、機体左右方向外側ほど前車輪1の回転軸芯Yへ近づくように傾斜する。
従って、以上で説明した構成によれば、第1部材14cの中心線Xが機体左右方向に沿って延びるようにボールジョイント14が配置されている場合に比べて、旋回角度が最大であるときの旋回中心側のタイロッド15の向く方向と、そのタイロッド15の可動域の中心と、の間の角度差が小さくなる。
これにより、以上で説明した構成であれば、第1部材14cの中心線Xが機体左右方向に沿って延びるようにボールジョイント14が配置されている場合に比べて、可動域の小さなボールジョイント14を採用することが許容される。即ち、ボールジョイント14の製造コストの増大を抑制することが可能となる。
従って、以上で説明した構成であれば、田植機Aの製造コストの増大を抑制することが可能となる。
尚、以上に記載した実施形態は一例に過ぎないのであり、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
〔その他の実施形態〕
(1)ラックギヤ13が機体左右方向に移動することにより、左右の後車輪2の姿勢が変化するように構成されていても良い。
(2)第1リンク部材82は設けられていなくても良い。
(3)第2リンク部材83は設けられていなくても良い。
(4)操作ロッド84は設けられていなくても良い。
(5)ロッド操作機構85は設けられていなくても良い。
(6)ロックピン72は設けられていなくても良い。また、ラックギヤ13には、嵌合部13bが形成されていなくても良い。
(7)ステアリングケース40は設けられていなくても良い。
(8)ステアリング軸11は、ミッションケース30内を通過するように配置されていても良い。
(9)ラックギヤ13には、テーパ面13aが形成されていなくても良い。
本発明は、田植機以外にも、トラクタ、コンバイン、建設作業車等の種々の乗用型作業車に利用できる。
1 前車輪(車輪)
5 植付装置
8 エンジン
9 施肥装置
11 ステアリング軸
12 ピニオンギヤ
13 ラックギヤ
13a テーパ面
13b 嵌合部
14 ボールジョイント
14a ボール部
14b ソケット部
14c 第1部材
14d 第2部材
15 タイロッド(連結部材)
30 ミッションケース
40 ステアリングケース
55 第1締結部材
56 第2締結部材
62 操縦ハンドル
72 ロックピン
80 施肥クラッチ
81 植付クラッチ
82 第1リンク部材
83 第2リンク部材
84 操作ロッド
85 ロッド操作機構
A 田植機(乗用型作業車)
EF エンジンフレーム
X 中心線
Y 回転軸芯

Claims (6)

  1. 左右の車輪と、
    操縦ハンドルに連係されたピニオンギヤと、
    前記ピニオンギヤに咬み合うと共に、機体左右方向に延びるラックギヤと、
    前記ラックギヤの左右両端部に接続した左右のボールジョイントと、を備え、
    前記ボールジョイントと前記車輪とが連結部材を介して連結されており、
    前記ラックギヤは、前記ピニオンギヤの回転に応じて機体左右方向に移動可能であり、
    前記ラックギヤが機体左右方向に移動することにより、前記連結部材及び前記車輪の姿勢が変化するように構成されており、
    前記ボールジョイントは、ボール部と、前記ボール部を収容するソケット部と、前記ボール部及び前記ソケット部のうちの一方に接続する第1部材と、前記ボール部及び前記ソケット部のうちの他方に接続する第2部材と、を有しており、
    前記第1部材は、前記ラックギヤに接続しており、
    前記第2部材は、前記連結部材に接続しており、
    前記車輪が中立姿勢であるとき、前記第1部材の中心線は、機体左右方向外側ほど前記車輪の回転軸芯へ近づくように傾斜している乗用型作業車。
  2. 前記ラックギヤの左右両端部に、それぞれ、テーパ面が形成されており、
    前記テーパ面は、前記第1部材の中心線に対して垂直である請求項1に記載の乗用型作業車。
  3. 前記ピニオンギヤは、ステアリング軸を介して前記操縦ハンドルに連係されており、
    前記ステアリング軸は、ミッションケース内を通過しないように配置されている請求項1または2に記載の乗用型作業車。
  4. 前記ピニオンギヤ及び前記ラックギヤを収容するステアリングケースと、
    エンジンを支持するエンジンフレームと、
    前記ステアリングケースと前記エンジンフレームとを上下方向に締結する第1締結部材と、
    前記ステアリングケースと前記エンジンフレームとを左右方向に締結する第2締結部材と、を備える請求項1から3の何れか一項に記載の乗用型作業車。
  5. 前記ラックギヤに対して前記ピニオンギヤとは反対側に位置するロックピンを備え、
    前記車輪が中立姿勢であるときの前記ラックギヤにおいて、前記ロックピンが対向する部分に、嵌合部が形成されており、
    前記ロックピンは、前記嵌合部に嵌合した嵌合姿勢と、前記嵌合部から引き抜かれた退避姿勢と、の間で姿勢変更可能である請求項1から4の何れか一項に記載の乗用型作業車。
  6. 施肥装置と、
    植付装置と、
    前記施肥装置のクラッチである施肥クラッチと、
    前記植付装置のクラッチである植付クラッチと、
    前記施肥クラッチに連係している第1リンク部材と、
    前記植付クラッチに連係している第2リンク部材と、
    操作ロッドを介して前記第1リンク部材を移動させるロッド操作機構と、を備え、
    前記操作ロッドの一端は、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材に連係しており、
    前記ロッド操作機構によって、前記操作ロッドが前記操作ロッドの他端側へ引っ張られた場合、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材が前記操作ロッドの他端側へ移動することにより前記施肥クラッチ及び前記植付クラッチが切状態から入状態へ変化する請求項1から5の何れか一項に記載の乗用型作業車。
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