JP2019068115A - 映像処理装置、映像処理方法、及び、監視システム - Google Patents

映像処理装置、映像処理方法、及び、監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】煩雑な処理を伴うことなく、小さな回路規模で必要なサムネイル画像を生成及び記憶することができる映像処理装置、映像処理方法、及び、監視システムを提供する。【解決手段】受信した符号化映像データを一時的に蓄積する蓄積部5と、サムネイル画像の作成タイミングを制御するためのトリガ信号を生成するサムネイルトリガ生成部6と、トリガ信号に基づき、符号化映像データからサムネイル画像を作成するためのデータを抽出するサムネイルデータ抽出部7と、サムネイルデータ抽出部で抽出されたデータを所定のファイルフォーマットに変換するファイル変換部8と、ファイル変換部で変換されたサムネイル画像ファイルと蓄積部に蓄積された符号化映像データとを関連付けて記憶する記憶部10とを備えたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、管理区域内外への人の移動を監視する監視システム、特に監視カメラからの映像を処理する映像処理装置に関する。
近年、監視カメラとしてネットワークカメラを用い、ネットワークカメラからの符号化データを記録装置に送信し、受信した映像データを記録装置に記録し、ネットワーク接続されたPCなどから記録装置に記録された映像を視聴することが可能な監視システムが知られている。
このような監視システムでは、記録装置に記録されている多量の映像データから所望の映像を素早く見つけるために、監視イベントなどに合わせて、サムネイル画像を生成し、該サムネイル画像から所望の映像を見つけることができるようにしたものがある。
従来のアナログ方式の監視カメラで撮影されたアナログ映像信号が入力され、入力された映像信号をA/D変換(Analog/Digital変換)によりディジタルデータに変換し、入力された映像信号に基づく入力画像から監視イベントを検出し、検出した監視イベントに基づいて入力画像を記憶するかを判定し、「録画する」と判定された画像を記録するとともに、記録した画像の格納場所と監視イベントとを関連付けて記録し、ユーザーの閲覧要求に従って、監視イベント情報とそれに関連する画像を検索し、選別された監視イベント情報と画像をレイアウトし、レイアウト結果を表示装置に表示する技術がある。(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−129519号公報
特許文献1に記載された画像記録装置では、従来のアナログ方式の監視カメラやディスプレイが接続可能であることを前提として、監視カメラからのアナログ映像信号をディジタル変換することにより、ディジタルデータとして記録及び処理し、監視イベントの検出及び録画制御等を行っている。
そのため、現在主流となっているネットワークカメラを用いて撮像した映像をH.264といったフレーム間予測符号化方式を用いた動画データの圧縮符号化方式により圧縮符号化データとして送受信する方式には対応しておらず、このような方式に対応するためには、一旦デコード処理し、ベースバンド信号に戻してからサムネイル画像を生成し、記憶する必要がある。
このような非圧縮のベースバンド信号に基づきサムネイル画像を生成し、記憶する場合には、圧縮された状態で記憶するのに対し、同一容量のメモリを使用すれば、記憶できるサムネイル画像の枚数が少なくなる。
より多くのサムネイル画像を記憶するためには、メモリ容量を大きくするか、再度エンコード処理を施し、圧縮符号化する必要がある。
そのため、メモリ容量を大きくすれば、より多くの費用がかかることとなる。また、再度エンコード処理を実施する場合には、高速で多くの処理を行わなければならないという余分な作業が増えてしまい、エンコーダー等部品の増加のみならず、回路スペースの増加にもつながるという問題がある。
さらに、記録映像の検索に使用する監視イベント情報データを記録映像とは別に生成し、記録映像を記憶している監視映像データ領域とは別の領域に記憶しているため、記録映像を記憶する領域以外に、別の記憶領域を設ける必要がある。加えて、これらの領域を管理するための煩雑な処理が必要となるという問題もある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、圧縮符号化された映像データを復号することなしに、必要なサムネイル画像を生成及び記憶するというものである。
本発明の映像記録装置は、ネットワークを通じて符号化映像データを受信し、該符号化映像データに基づくサムネイル画像を作成する映像処理装置において、前記符号化映像データを一時的に蓄積する蓄積部と、前記サムネイル画像の作成タイミングを制御するためのトリガ信号を生成するサムネイルトリガ生成部と、前記トリガ信号に基づき、前記符号化映像データから前記サムネイル画像を作成するためのデータを抽出するサムネイルデータ抽出部と、該サムネイルデータ抽出部で抽出されたデータを所定のファイルフォーマットに変換するファイル変換部と、該ファイル変換部で変換されたサムネイル画像ファイルと前記蓄積部に蓄積された前記符号化映像データとを関連付けて記憶する記憶部と、を備えたものである。
本発明によれば、圧縮符号化された映像データを復号することなしに、必要なサムネイル画像を生成及び記憶するため、煩雑な処理を伴うことなく、小さな回路規模で必要なサムネイル画像を生成及び記憶することができる。
この発明の実施の形態1における監視システムの構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1における監視システムの設置例を示す平面図である。 この発明の実施の形態1におけるサムネイルデータ抽出部の構成を示すブロック図である。 H.264における映像データのピクチャ構造を示した図である。 H.264におけるNALヘッダ構想を示した図である。 MP4ファイルの構造を示した図である。 この発明の実施の形態1における保持する管理レベルのテーブル構成を示す図である。 この発明の実施の形態1における判定テーブルの例を示した図である。 この発明の実施の形態1における表示画面生成部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1における映像処理装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1における表示画面生成動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2における監視システムの構成を示すブロック図である。
実施の形態1.
次に、図面を用いて、この発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
図1は、本発明の実施の形態1における監視システムの構成を示すブロック図である。図において、監視システム100は、動画像(以下、映像又は画像とのみ記載する場合がある)を撮影するカメラ(ビデオカメラなどを含む)である監視カメラ2、監視カメラ2により撮影された画像を処理する映像処理装置1、監視区域内への入室を許可するか者の認証を行う認証部3、監視区域内外の境界に設けられた扉の開閉を制御する扉制御部4、及び、監視カメラ2で撮影した画像を表示する画像表示端末16を含んで構成される。
映像処理装置1は、監視カメラ2が撮影した映像情報を一時蓄積する蓄積部5、サムネイル画像の生成開始タイミングを規定する信号を生成するトリガ生成部6、サムネイル画像作成のための画像データを抽出するデータ抽出部7、データ抽出部7から出力された符号化データをMP4形式のファイルフォーマットへ変換するファイル変換部8、MP4ファイルヘッダに生成したMP4ファイルの検索性を高めるための情報を付加する検索情報付加部9、サムネイル画像ファイルを記録するサムネイル画像ファイル記録部10、映像データやサムネイル画像ファイルを記憶する記録媒体11、管理区域CAにおける管理のための重要レベルを日時ごとに設定しておき、その設定値を保持しておく管理重要レベル保持部12、サムネイル画像ファイルの表示内容を指示する表示内容指示部13、閲覧画面を生成する表示画面生成部14、ネットワークに接続された機器に映像や表示画面を配信するネットワーク配信部15を備えている。
図2は、監視システムの設置例を示す。図2は、管理外区域である一般区域PAと管理区域CAとを隔てる扉18付近に設置した監視システム100を上方から見た図である。一般区域PAから管理区域CA内に入る(入室する)場合には、扉18に設けられた鍵を解錠するための認証を受ける必要がある。監視システム100は、認証を受けずに行われた、不正な入室を監視することを目的とする。
入室のための認証は、例えば、IDカードを認証部3に近づけることで行われる。監視カメラ2は、開いた扉18を通って出入りする人物を撮像できるよう設置されている。例えば、監視カメラ2は、認証部3のすぐ近くに設置されており、認証部3にIDカードを近づける人物の顔を撮像できる位置に設置されている。
監視カメラ2と映像処理装置1は、例えば、LAN(Local Area Network)のようなネットワーク回線を介して接続されている。以下、ネットワークとして、IPネットワークを前提に説明する。ただし、ネットワークは、IPネットワークに限定するものではなく、電話回線を利用した公衆通信網や電力線を用いた電力網等の映像及び情報を伝送することができるような通信網であればよい。また、通信手段は、有線によるものでも、無線LANやブルートゥースなどといった無線によるものでもよい。
監視カメラ2は、撮影することにより得られた映像情報に、例えば、H.264規格に準拠した圧縮符号化を施し、映像データD2としてネットワーク回線を介して映像処理装置1に伝送する。ここでは、画像の圧縮符号化方式としてH.264を用いたが、H.264に限定されるものではなく、MPEG2又はMPEG4といった動き補償及びフレーム間予測を用いた圧縮符号化方式であればよい。
認証部3は、映像処理装置1との間で通信する機能を持っており、映像処理装置1へIDカード読出し開始信号D3と識別情報D4とを送信できるように構成されている。映像処理装置1と認証部3との間の通信プロトコルは、I2C(Inter−Integrated Circuit)などの通常用いられるようなシリアル通信プロトコルであればよい。なお、シリアル通信に限らず、パラレル通信でもデータの受け渡しができるものであればよい。
認証部3は、カードリーダ17を所有し入室しようとする人が、IDカード(identity card)をカードリーダ17に近づけると、識別情報の読出しを開始することを示すIDカード読出し開始信号D3を映像処理装置1に送信する。続いて、そのIDカードの識別情報を読み出し、読み出した識別情報に基づいて入室を許可するか否かの判断を行うとともに、読み出した識別情報D4を映像処理装置1に送信する。認証部3における認証は、例えば、入室資格を有する人(入室を認められた人)の識別情報の一覧が予め認証部3に保管されており、認証部3では、IDカードから読み取った識別情報が、識別情報の一覧に含まれていれば、当該IDカードを所有する人の入室を許可する。
なお、認証部3は、IDカードがカードリーダ17に近づけられ、情報の読み出しが可能となったことを検知すると、IDカード読出し開始信号D3を「1」とし、IDカードの識別情報の読出しが終了すると、IDカード読出し開始信号D3を「0」にする。
さらに、認証部3は、入室を許可する場合には、許可する旨の認証結果情報D5を扉開閉制御部4および映像処理装置1に送信する。一方、入室を許可しない場合には、許可しない旨の認証結果情報D5を扉開閉制御部4および映像処理装置1に送信する。なお、認証結果情報D5は、入室を許可する場合は「1」、許可しない場合は「0」を出力する。
なお、IDカードによる個人認証の代わりに、指紋認証、顔認証、及び、毛細血管認証等のバイオ認証を用いても良い。また、暗証番号を入力することにより入室の可否を決めてもよい。つまり、認証部3は、管理区域CAへ入室しようとする人から個人識別情報の提供を受け、提供された個人識別情報に基づいて、入室を許可すべきか否かの判断を行うものであれば良い。
扉開閉制御部4は、認証部3からの情報により扉の解錠及び施錠を制御するとともに、映像処理装置1に扉が解錠状態か施錠状態かを通知する。
扉開閉制御部4は、認証部3との間で通信を行い、認証部3から認証結果情報D5を受け取る。扉開閉制御部4と認証部3の間の通信プロトコルは、認証部3と映像処理装置1との間の通信プロトコル同様に、I2C(Inter−Integrated Circuit)などの通常用いられるようなシリアル通信プロトコルであればよい。なお、シリアル通信に限らず、パラレル通信でもデータの受け渡しができるものであればよい。
扉開閉制御部4による扉の解錠及び施錠の制御は、認証部3からの認証結果情報D5が、入室許可を示すものである場合は扉の解錠を行い、解錠から所定の時間が経過した後に施錠を行うようにする。一方で、認証部3からの認証結果情報D5が、入室不許可(入室禁止)を示すものである場合は、扉の解錠を行わないようにする。扉が自動的に開閉する場合は、解錠とともに扉が開き、所定の時間が経過した後に扉が閉まって施錠状態となる。
扉開閉制御部4は、さらに、解錠状態か施錠状態かを示す扉開閉情報D6を映像処理装置1に出力する。扉開閉制御部4と映像処理装置1との間の通信は、I2C(Inter−Integrated Circuit)などの通常用いられるようなシリアル通信プロトコルであればよい。なお、シリアル通信に限らず、パラレル通信でもデータの受け渡しができるものであればよい。扉開閉情報D6は、扉18の解錠状態を「1」で表し、扉18の施錠状態を「0」で表す。
蓄積部5は、監視カメラ2から送信され、映像処理装置1が受信した映像データD2を所定の時間蓄積可能なFIFO型の入力バッファであり、サムネイルトリガ生成部6から入力されるトリガ信号D7がアクティブ「1」になると、蓄積部5に蓄積されている映像データD2のうち、例えば、5秒前に蓄積された映像データD2を読み出し、記憶媒体11に書き込む処理を行う。また、トリガ信号D7がネガティブ「0」になると、記憶媒体11への書き込み処理を終了する。
さらに、蓄積部5は、書き込みを行った映像データの先頭書き込みアドレスと終了書き込みアドレスに関する情報を検索情報付加部9に出力する。
サムネイルトリガ生成部6には、認証部3からIDカード読出し開始信号D3及び認証結果情報D5が入力され、扉開閉制御部4から扉開閉情報D6が入力される。サムネイルトリガ生成部6は、IDカード読出し開始信号D3が「1」になるとサムネイル画像の生成開始を示すトリガ信号D7を「1」にする。
また、そのときに認証結果情報D5が「1」であり入室を許可すると判定した場合には、扉開閉情報D6が解錠状態を示す「1」となり、さらに、扉開閉情報D6が解錠状態を示す「1」から施錠状態を示す「0」に変化すると、トリガ信号D7を「0」にする。
一方、認証結果情報D5が「0」であり入室を許可しないと判定した場合には、トリガ信号D7が「1」になってから、例えば、15秒などあらかじめ定められた時間又はユーザーにより設定された時間が経過すると、トリガ信号D7を「0」にする。
サムネイルデータ抽出部7は、監視カメラ2から入力される映像データD2に対し、トリガ信号D7が「1」となった時点から映像データD2を解析し、サムネイルデータの抽出を行う。サムネイルデータ抽出部7は、図3に示すように、Iピクチャ検出部20とGOP抽出部21とを含んで構成されている。
ここで、映像データD2のピクチャ構造を図4に示す。H.264規格に準拠し符号化されたデータは、フレーム内予測符号化により生成され、自画像内の情報のみを用いて圧縮されるIピクチャ(Intra‐Picture)(Iフレーム、又は、H.264規格の場合には、IDRピクチャと記載される場合もある)と、フレーム間予測符号化を伴い、時間的に先のフレームの画像情報を用いて圧縮されるPピクチャ(Predictive−Picture)と、フレーム間予測符号化を伴い、時間的に前後のフレームの画像情報を用いて圧縮されるBピクチャ(Bidirectionally−Picture)の3種類のピクチャによって構成される。
また、複数のピクチャから構成されるGOP(Group Of Picture)は、通常Iピクチャから次のIピクチャまでを一単位とし構成される。
また、それぞれのピクチャを形成する符号化データには、図5に示すNAL(Network Abstraction Layer)と呼ばれるヘッダが付加されており、NALヘッダ中のnal_unit_typeを参照することで符号化データがIピクチャに該当するものかどうかを知ることが可能となっている。
Iピクチャ検出部20は、トリガ信号D7が「1」となると、以降に入力される映像データD2の各フレームに付いているNALヘッダ内のnal_unit_typeを解析することでIピクチャを検出する。なお、Iピクチャ検出部20は、トリガ信号D7が「1」となっている期間中、Iピクチャの検出を行い、トリガ信号D7が「0」となるとIピクチャの検出を停止する。また、Iピクチャ検出部20は、入力された映像データD2がIピクチャと判定されるとIピクチャ検出イネーブル信号D8をGOP抽出部21に出力する。
GOP抽出部21は、トリガ信号D7が「1」となってから最初のIピクチャ検出イネーブル信号D8が入力されると、映像データD2の該当フレームおよびそれに続くフレームをGOP抽出部21に内蔵しているバッファ211に蓄積し続け、次に、トリガ信号D7到来後2番目のIピクチャ検出イネーブル信号D8が入力されると映像データD2のフレームのバッファへの蓄積を停止する。このようにすることでトリガ信号D7が「1」となった直後のGOPをバッファ211に蓄積することができる。
続いて、GOP抽出部21は、バッファ211に蓄積したGOPを後段のファイル変換部8に出力する。なお、GOP抽出部21は、トリガ信号D7が「0」となるとバッファ211に蓄積されているデータをリセットする。
ファイル変換部8は、サムネイルデータ抽出部7から出力されたGOPを形成する符号化データを、動画圧縮データを格納するためのファイル形式であるMP4形式のファイルフォーマットへ変換する。MP4形式のファイルフォーマットへ変換するために符号化データをPS(Program Stream)形式で多重化し、多重化した符号化データにMP4のファイルヘッダを追加する。
図6は、MP4ファイルの構成を示す。MP4ファイルは、主に3つのボックスから構成されており、ftypは、ファイルタイプボックスと呼ばれMP4ファイルが準拠している規格を示す。moovは、ムービーボックスと呼ばれ、フレームサイズやフレームデータの格納アドレスなどを含むヘッダ情報を格納する。mdatは、メディアデータボックスと呼ばれ、符号化データが格納される。
ファイル変換部8は、ftypおよびmoovを含めたMP4ファイルヘッダを生成し、多重化した符号化データに付加することでMP4ファイルを生成する。
検索情報付加部9は、MP4ファイルヘッダに、ファイル変換部8が生成したMP4ファイルの検索性を高めるための情報を付加する。付加する情報としては、カードリーダ17で読み出したIDカードの識別情報D4、認証部3での認証結果である認証結果情報D5、管理重要レベル保持部12から出力される現時刻における管理重要レベルの設定値D9、記憶媒体11に書き込みを行った映像データの先頭(書き込み開始)アドレス及び最後尾(書き込み終了)アドレス、並びに、認証部3にて認証動作を行った時刻情報などである。このような情報をMP4ファイルヘッダに付加することで生成したMP4ファイルをサムネイル画像ファイルとして、サムネイル画像ファイル記録部10に記録する。
サムネイル画像ファイル記録部10は、検索情報付加部9にて生成したサムネイル画像ファイルであるMP4ファイルをファイルごとに記憶媒体11に書き込む。なお、書き込むサムネイル画像ファイルは、MP4ファイル形式となっているため、オペレーティングシステムなどで管理するファイルシステムで扱うことができるため、サムネイル画像ファイルの検索などを容易に行うことができる。
記憶媒体11は、映像データやサムネイル画像ファイルを記憶する媒体であり、SDカードやUSBメモリなどのメモリ(記憶装置)である。本実施の形態では、記憶媒体11として半導体メモリを前提として記載してきたが、特半導体メモリに限られるものではない。例えば、光ディスクやHDDなどの光学式又は磁気方式のメモリでも構わないし、内蔵タイプでもリムーバブルタイプでも構わない。
管理重要レベル保持部12は、管理区域CAの管理レベルの重要度合いを日時ごとに設定しておき、その設定値を保持しておく。図7に保持する管理レベルのテーブル構成を示す。ここでは、月日ごとに時刻が1時間ごとに分けられており、時刻ごとに管理レベルが設定できるようになっている。管理レベルは、例えば3段階のABC表示とし、Aが最も管理レベルが高く、高いセキュリティが要求されていることを意味する。
なお、管理レベルの設定は、画像表示端末16からネットワーク経由で行うことができるようになっており、ユーザー設定を行わない場合は、デフォルト(工場出荷値)の設定としておく。デフォルトの設定は、例えば、管理レベルをBとしておく。なお、画像表示端末16が接続されているネットワークは、監視カメラ2が接続されているネットワークと同一ネットワークであっても、異なるネットワークであっても構わないし、画像表示端末16は、映像処理装置1と双方向通信などでデータの受け渡しを行ってもよい。
また、管理重要レベル保持部12は、現在の時刻における管理レベルの設定値D9を検索情報付加部9及び表示内容指示部13に出力する。
表示内容指示部13は、管理重要レベル保持部12から入力される現在時刻の管理レベルの設定値D9、並びに、認証部3から入力される識別情報D4、認証結果情報D5、及び認証時刻に基づいて、記憶媒体11に記録されているサムネイル画像ファイルを検索する際に用いる検索情報付加部9で付加された付加情報、及び、表示するサムネイル画像の最大枚数を決定して、その情報を表示画面生成部14に出力する。
図8は、サムネイル画像ファイルを検索する際に用いる付加情報、及び、表示するサムネイル画像の最大枚数を決定するための判定テーブルの例を示したものである。図において、表示内容指示部13に入力される管理レベルの設定値D9、識別情報D4、認証結果情報D5のそれぞれの組み合わせ毎に、最大表示枚数及び付加情報が対応付けて示されている。表示内容指示部13は、この判定テーブルに従って最大表示枚数と検索に用いる付加情報を出力する。
検索に用いる付加情報が複数ある場合は、判定テーブルの左側に書かれている付加情報の方が、より高い優先度となっている。例えば、管理レベルがA、認証結果がNG、及び識別情報が200の場合は、最大表示枚数が30枚であり、検索に用いる付加情報は、優先度の高い順に、識別情報、認証結果、重要レベル、認証時刻となり、この順序で検索を行うこととなる。この場合は、最大表示枚数である30、及び、検索に用いる付加情報である識別情報、認証結果、重要レベル、認証時刻に関する情報が、表示画面生成部14に出力されることになる。
表示画面生成部14では、表示内容指示部13から出力される付加情報に基づいて、記憶媒体11に記録されているサムネイル画像ファイルから該当するものを検索し、検索条件に合致したサムネイル画像ファイルに対応するサムネイル画像の最大表示枚数分を表示するための閲覧画面を生成する。
図9は、表示画面生成部の構成を示すブロック図である。表示画面生成部14は、検索情報選択部22、検索実行部23、比較部24、検索結果保持部25、及び、閲覧画面生成部26を含んで構成される。
検索情報選択部22は、表示内容指示部13から入力される少なくとも一つの検索に用いる付加情報の中から、実際に検索に用いる付加情報を選択する。検索に用いる付加情報の選択は、表示内容指示部13で決定された優先度の高いものから選択する。まずは、最も優先度の高い付加情報を選択し、後段の検索実行部23に出力する。次に、検索を実行した結果、該当するサムネイル画像ファイルの数が最大表示枚数に満たなかった場合は、次に優先度の高い付加情報を選択して再度検索を実行する。この手順を該当するサムネイル画像ファイルの数が最大表示枚数に達するまで繰り返す。
検索実行部23は、検索情報選択部22で選択された付加情報に対して、記憶媒体11に記録されているサムネイル画像ファイルから検索条件に適合するものを検索する。検索は、サムネイル画像ファイルのMP4ファイルヘッダに書き込まれている付加情報が、検索に用いる付加情報と一致するか、又は、近いものを抽出し、抽出したサムネイル画像ファイルのファイル名を検索結果保持部25に出力すると共に、抽出したサムネイル画像ファイルの数を比較部24に出力する。
ここで、検索実行部23では、図8に示した検索に用いる付加情報のうち、重要レベル、識別情報、及び、認証結果については、それぞれ管理レベルの設定値D9、識別情報D4、及び、認証結果情報D5と一致するものを検索し、認証時刻については、検索対象の認証時刻に近い認証時刻を持つサムネイル画像ファイルを検索する。
比較部24は、表示内容指示部13から入力される最大表示枚数と検索実行部23にて抽出したサムネイル画像ファイルの累積数とを比較し、抽出したサムネイル画像ファイルの累積数が最大表示枚数に達したか否かを判定し、判定結果を検索情報選択部22に出力する。なお、抽出したサムネイル画像ファイルの累積数が最大表示枚数に達すれば検索を終了するよう検索情報選択部22に通知する。
検索結果保持部25は、検索実行部23で抽出されたサムネイル画像ファイルのファイル名を保持し、抽出したサムネイル画像ファイルの累積数が最大表示枚数以上になると、保持しているファイル名を閲覧画面生成部26に出力する。
閲覧画面生成部26は、最大表示枚数分のサムネイル画像ファイルを表示する閲覧画面を生成する。閲覧画面は、検索結果保持部25から入力されたファイル名と、最大表示枚数から表示するサムネイル画像ファイルの画像サイズとをHTML形式のvideoタグで記述することで閲覧用のHTMLファイルを生成する。
なお、閲覧画面中のサムネイル画像ファイルが、例えば画像表示端末16に設けられたマウスなどをクリックすることで、ユーザーにより選択された場合は、選択されたサムネイル画像ファイルに対応する記録映像データが再生されるように、サムネイル画像ファイルのMP4ヘッダ部分の対応する記録映像データの記録アドレスを参照し、対応する映像データを記憶媒体11から読出して、ネットワーク配信部15に出力する。
ネットワーク配信部15は、例えばwebサーバーで構成され、画像表示端末16からのアクセスに対し、閲覧画面の切り替え及び映像データなどの配信、並びに、管理重要レベル保持部12で保持している設定内容の変更が可能である。なお、ここでは、webサーバーとしているが、ネットワークに接続された機器に映像データ、及び、表示画面の画像データ、並びに、アプリケーションファイルなどを配信することが可能なものであればよい。
画像表示端末16は、パーソナルコンピュータ及び携帯情報端末などの映像表示が可能な情報端末であり、webブラウザを用いてネットワーク配信部15から配信された閲覧画面を表示する。
図10は、この発明の実施の形態1における映像処理装置の動作を示すフローチャートである。次に、図を用いて、映像処理装置1の動作について説明する。
管理区域CAへ入室しようとする人は、認証部3に近づき、所有しているIDカードをカードリーダ17に近づける必要がある。認証部3でIDカードに記録されている情報の読み取りが開始されると、監視システム100における一連の処理が開始される。
まず、IDカードが、カードリーダ17から所定の距離以内に近づけられると、認証部3は、IDカードに記録されている識別情報の読出しを開始する(ステップS1)。
次に、IDカードに記録されている識別情報の読出しが開始されると、認証部3は、IDカード読出し開始信号D3を「1」にし、IDカード読出し開始信号D3が「1」となると、サムネイルトリガ生成部6は、トリガ信号D7を「1」にする(ステップS2)。
次に、認証部3は、IDカードから読み出された識別情報が、認証部3に予め記憶されている識別情報の一覧に含まれているものであるか否かの判定を行い、判定の結果を示す認証結果情報D5及び読み出した識別情報D4を映像処理装置1に出力する(ステップS3)。
識別情報が一致していれば、認証結果情報D5は、入室を許可するものとなり、識別情報が一致していなければ、認証結果情報D5は、入室を許可しないものとなる。
ステップS3の判定で、入室が許可された場合には(ステップS3でYES)、扉開閉制御部4は、扉18を解錠するとともに、扉開閉情報D6を「1」として、映像処理装置1に出力する(ステップS4)。
人が扉を通過し、通過後に扉が閉まってから一定時間経過すると、扉開閉制御部4は、扉18を施錠するとともに、扉開閉情報D6を「0」とする(ステップS5のYES)。
ステップS3の判定で、入室が許可されない場合には(ステップS3でNO)、扉開閉制御部4は、扉18を解錠せずに、扉開閉情報D6も「0」のままとして、ステップS6に移行する。
サムネイルトリガ生成部6は、ステップS2以降、トリガ信号D7を「1」としたまま待機しているが、扉開閉情報D6が「0」となるか(ステップS5でYES)、もしくは、ステップS3でNOとなった状態から所定の時間、例えば15秒程度経過すると(ステップS6でYES)、トリガ信号D7を「0」にする(ステップS7)。
一方で、扉開閉情報D6が「1」となっている間(ステップS5でNO)、トリガ信号D7は「1」のままとなる。
蓄積部5は、監視カメラ2から入力される映像データD2をFIFO型の入力バッファで一時蓄積しているが、ステップS2においてトリガ信号D7が「1」になると、蓄積部5に蓄積している映像データD2の内、例えば、5秒前の映像データD2を先頭に記憶媒体11への書き込みを開始する(ステップS8)。
なお、蓄積部5は、トリガ信号D7が「0」になると、記憶媒体11への書き込みを終了する(ステップS10)。
また、ステップS2でトリガ信号D7が「1」となると、サムネイルデータ抽出部7のIピクチャ検出部20は、映像データD2からサムネイル画像生成用のデータの抽出を開始する(ステップS11)。
Iピクチャ検出部20によるIピクチャの検出は、図4および図5で説明した通り、入力される映像データD2の各ピクチャに付いているNALヘッダ内のnal_unit_typeを解析することで行う。Iピクチャ検出部20は、Iピクチャを検出するとIピクチャ検出イネーブル信号D8をGOP抽出部21に出力する。
なお、Iピクチャ検出部20は、トリガ信号D7が「1」となっている期間中は(ステップS12でYES)、Iピクチャの検出を行い、トリガ信号D7が「0」となると(ステップS12でNO)、Iピクチャの検出を停止する(ステップS16)。
Iピクチャ検出を開始してから最初のIピクチャを検出すると(ステップS13)、GOP抽出部21は、Iピクチャ検出部20にて検出されたIピクチャを先頭としてそれに続くピクチャを順次バッファ211に蓄積することでデータ抽出を開始する(ステップS14)、2番目のIピクチャが検出されるまでバッファ211への蓄積を続ける。
Iピクチャ検出部20で2番目のIピクチャが検出され、Iピクチャ検出イネーブル信号D8が、GOP抽出部21に入力されると、バッファ211への蓄積を停止することでデータ抽出を停止し(ステップS17)、バッファ211に蓄積したデータをファイル変換部8に出力する。
このようにすることで、1GOP分のピクチャデータを抽出し、ファイル変換部8へ出力することができる。その後、トリガ信号D7が「0」となると、リセットすることで、バッファ211に蓄積されているピクチャデータを消去する。
続いて、ファイル変換部8で、GOP抽出部21から出力された1GOP分のピクチャデータをMP4形式のファイルフォーマットへ変換する(ステップS18)。
ファイルフォーマットの変換方法については、図6を用いて説明した通りであり、1GOPを構成する複数のピクチャをPS(Program Stream)形式に変換し、変換した符号化データに対し、MP4ファイルヘッダを追加することでファイルフォーマット変換を行い、サムネイル画像ファイルを生成する。
次に、検索情報付加部9において、MP4ファイルヘッダのmoov部分に検索性を高めるための情報として、カードリーダ17で読み出したIDカードの識別情報D4、認証部3での認証結果である認証結果情報D5、管理重要レベル保持部12から出力される現時刻における管理重要レベルの設定値D9、記憶媒体11に書き込みを行った映像データの先頭(書き込み開始)アドレス及び最後尾(書き込み終了)アドレス、並びに、認証部3にて認証動作を行った時刻情報などである(ステップS19)。
次に、サムネイル画像ファイル記録部10は、検索付加情報が付加されたサムネイル画像ファイルを記憶媒体11に書きこむ(ステップS20)。
なお、記録するサムネイル画像ファイルは、オペレーティングシステムなどで管理するファイルシステムを用いて、ファイル検索などを容易に行うことができる。
次に、記憶媒体に記録した記録映像データおよびサムネイル画像ファイルを画像表示端末に表示する場合の動作について説明する。
表示内容指示部13は、管理重要レベル保持部12が保持している日時ごとの管理重要レベルのうち、現在時刻における管理重要レベルの設定値D9を取得し(ステップS21)、取得した管理重要レベルに沿った画面表示内容を指示する(ステップS22)。
ステップS22における画面表示内容の指示は、図8で示した判定テーブルを用いて行い、管理重要レベルの設定値D9、認証部3から入力される識別情報D4、認証結果情報D5、及び、認証時刻によって、検索情報付加部9で付加した付加情報のうちサムネイル画像ファイルの検索に用いる付加情報、及び、画面表示するサムネイル画像ファイルの最大表示枚数に関するデータが出力される。
次に、ステップS23における表示画面生成動作について、図11のフローチャートを用いて詳しく説明する。
検索情報選択部22にて、表示内容指示部13から入力されたサムネイル画像ファイルの付加情報から検索に用いる付加情報を選択する(ステップS30)。検索に用いる付加情報の選択は、図8で示した検索に用いる付加情報の優先度のうち、最も優先度の高いものを選択する。
なお、図8で示した最大表示枚数、並びに、検索に用いる付加情報、及び付加情報の検索優先度は、ユーザーが設定を変更することができ、検索内容及び表示内容を変更することが可能である。
選択された検索に用いる付加情報は、検索実行部23に送られ、検索実行部23は、記憶媒体11に記録されているサムネイル画像ファイルのMP4ファイルヘッダに書き込まれている付加情報と一致するもの、又は、近いものを抽出し、抽出したサムネイル画像ファイルのファイル名及び検索にてヒットしたファイル数を出力する(ステップS31)。
なお、検索実行部23では、図8に示した検索に用いる付加情報のうち、重要レベル、識別情報、及び、認証結果については、それぞれ管理レベルの設定値D9、識別情報D4、及び、認証結果情報D5と一致するものを検索し、認証時刻については、対象とする認証時刻に近い認証時刻を持つサムネイル画像ファイルから順に検索する。
検索実行部23で検索されたサムネイル画像ファイルの検索ヒットファイル数は、比較部24に送られ、検索ヒットファイル数が最大表示枚数に達したかの判定に使用するため、ここで得られた検索ヒットファイル数を保持しておき、ステップS34でNOとなった場合、ここで保持していた検索ヒットファイル数とステップS31で再度検索された検索ヒットファイル数とを加算し累積する(ステップS32)。
さらに、検索実行部23で検索されたサムネイル画像ファイルのファイル名は、検索結果保持部25に保持しておく(ステップS33)。
次に、比較部24では、保持している検索ヒットファイル数と表示内容指示部13から入力された最大表示枚数とを比較する(ステップS34)。
検索ヒットファイル数が最大表示枚数に達したかの判定に使用するため、ここで得られた検索ヒットファイル数を保持しておき、ステップS34でNOとなった場合、ここで保持していた検索ヒットファイル数とステップS31で再度検索された検索ヒットファイル数とを加算し累積して保持している検索ヒットファイル数が、最大表示枚数未満の場合(ステップS34でNO)、検索情報選択部22は、表示内容指示部13から出力された検索に用いる付加情報のうち、次に優先度の高い付加情報を選択して、ステップS31に戻る(ステップS35)。
そして、ステップS31にて検索を実行し、新たに得られた検索ヒット件数は比較部24に送られ、保持していた検索ヒット件数に加算され、累積された結果が保持されるようになっている。
一方、比較部24で保持している検索ヒットファイル数が、最大表示枚数以上となった場合(ステップS34でYES)、検索結果保持部25が最大表示枚数以上となるまでに保持していたファイル名を閲覧画面生成部26に出力する(ステップS36)。
次に、閲覧画面生成部26では、検索実行部23で抽出され、検索結果保持部25に保持されていたサムネイル画像ファイルを表示する閲覧画面を生成する(ステップS37)。
ここで、閲覧画面生成部26は、検索結果保持部25で保持されているサムネイル画像ファイル数が最大表示枚数を超えていた場合、認証時刻が直近のものから優先して表示するように制限することで、最大表示枚数を超えないようにファイル名を絞り込んで画面を生成するようにしてもよい。
閲覧画面は、HTML形式で生成され、閲覧画面におけるサムネイル画像ファイルの表示サイズは、最大表示枚数からサイズを計算し、表示されるサムネイル画像ファイルは、検索結果保持部25から入力されたファイル名をHTML5のvideoタグで記述することで閲覧画面に表示されるようになっている。HTML5のvideoタグでは、MP4ファイル形式のサムネイル画像ファイルをHTMLファイルで指定することで、ネットワーク接続されたPCなどでブラウザ表示によるMP4の動画ファイルを再生することが可能である。
さらに、閲覧画面中のサムネイル画像ファイルが、マウスなどをクリックすることで、ユーザーにより選択された場合は、選択されたサムネイル画像ファイルに対応する記録映像データが再生されるように、サムネイル画像ファイルのMP4ヘッダ部分の対応する記録映像データの記録アドレスを参照し、対応する映像データを記憶媒体11から読出して、ネットワーク配信部15に出力する。
このようにして、認証部3における認証状況や認証時刻によって、サムネイル画像ファイルの検索内容及び閲覧画面の表示枚数などを動的に変更することで、ユーザーに必要な情報を提供することが可能となっている。
図10において、表示画面生成部14で生成された閲覧画面を構成するHTMLファイルに基づき、webサーバーで構成されたネットワーク配信部15は、画像表示端末16からのアクセスに対して要求に合った閲覧画面の切り替えや映像データの配信および映像処理装置1の各種設定を行う(ステップS24)。
以上説明したように、本実施の形態によれば、映像処理装置1において、サムネイル画像を生成するために、認証部3でIDカード読出し開始信号D3、認証結果情報D5、及び扉開閉情報D6を受信し、トリガ信号D7を生成することで監視カメラ2の映像データD2からサムネイル用のデータを抽出する。この抽出したデータにMP4ファイルヘッダを追加することでサムネイル画像ファイルを生成している。
従って、符号化された映像データD2を復号する処理、画像処理による解析処理、及び、再符号化のための処理が不要となる。そのため、これらの処理を行うCPUの処理負荷を低減でき、CPUの処理が追い付かず、記録映像に欠損が生じるという事態を防ぐことができる。
さらに、CPUの処理速度を低く抑えることが可能となり、より速度の遅いCPUでも対応することができるとともに、専用のLSIを使用する必要が薄れ、部品点数の増加、回路規模の増大を抑えることができる。
さらに、映像処理装置1において、ファイル変換したサムネイル画像ファイルのMP4ファイルヘッダに識別情報D4、認証結果情報D5、管理重要レベルD9、及び、記録した映像データの記憶媒体11上の記録位置を示すアドレス情報を付加しておくことで、サムネイル画像ファイルのファイル名とこれらの付加情報とを一括して管理している。
従って、記録した映像データを検索する際に、必要な管理情報を別途生成するとともに、映像データを記録している領域とは別領域に記録しておく必要がなく、映像データの検索にかかる時間を短縮することができる。また、映像データ以外に余分な記録領域を確保する必要がなくなり、記録できる映像データ量を増やすことができる。
さらに、管理ファイルが不要となるため、記録している映像データ、及び、検索に用いるための情報の管理を簡素化することができる。
さらに、映像処理装置1において、管理重要レベルD9、認証結果情報D5、及び識別情報D4に基づいて、画像表示端末16に表示するためのサムネイル画像ファイルの検索及び表示画面の生成を行っている。
従って、現在の重要レベル及び認証状況から、ユーザーに必要な情報を動的に生成して表示することができるため、ユーザーが目的のサムネイル画像を検索する時間を短縮することができる。
さらに、映像処理装置1において、管理重要レベルD9、認証結果情報D5、及び識別情報D4に基づいて、画像表示端末16に表示するためのサムネイル画像ファイルの表示枚数を変えている。
従って、管理重要レベルD9が低い場合や認証結果情報D5の結果によっては、画像表示端末16に表示するサムネイル画像の表示枚数を少なくすることができる。そのため、サムネイル画像ファイルの検索にかかる時間を短縮することができるとともに、検索に係るCPUの処理負荷を低減でき、CPUの処理が追い付かず、記録映像に欠損が生じるという事態を防ぐことができる。
実施の形態2.
サムネイル画像ファイルの生成において、サムネイル画像は、その画像中に認証部3で認証を行っている人物を確実に捕えることが重要となる。
上記実施の形態1では、サムネイルトリガ生成部6における動作で、IDカード読出し開始信号D3が「1」になるとトリガ信号D7を「1」とし、サムネイルデータの抽出を開始していた。この場合、IDカード読出し開始信号D3のみを参照しているため、例えば、対象人物が監視カメラ2で撮影している範囲からはみ出している場合などは、対象人物が十分認識できる程度に映っていないサムネイル画像が生成されてしまう可能性がある。
この発明の実施の形態2における監視システムは、より確実に対象人物を捉える事が出来るようにしたものである。図12は、この発明の実施の形態2の映像処理装置の構成を示すブロック図である。図において、上記実施の形態1との違いは、監視システム200は、映像処理装置101に映像データ量計測部30が追加されている点である。これに伴いサムネイルトリガ生成部31の動作が、上記実施の形態1とは異なる。
図12において、映像データ量計測部30は、監視カメラ2からの映像データD2を入力し、単位時間あたりの映像データD2のデータ量を計測する。映像データD2のデータ量の計測は、監視カメラ2がネットワーク経由で接続されているため、受信したIPパケットのヘッダ情報に格納されているパケットに含まれるデータ量を参照し、単位時間中に累積加算した値で映像データD2のデータ量を計測する。計測した単位時間当たりのデータ量D10は、サムネイルトリガ生成部31に出力される。
ここで、H.264符号化による圧縮が施されている映像データD2において、人物が監視カメラ2の撮影枠内に入った場合、人物が監視カメラ2の撮影枠内に入る以前の背景のみの画像と、人物が監視カメラ2の撮影枠内に入った以後の画像とでは、映像フレーム間の差分データ量が大きくなるため、人物が監視カメラ2の撮影枠内に入る前後で、映像データD2の変化量が大きくなる。
サムネイルトリガ生成部31は、入力される単位時間当たりのデータ量D10があらかじめ設定された閾値を超えた場合には、人が監視カメラ2の撮影枠内に入ったとして、トリガ信号D7を「1」にするために、イネーブル信号を「1」とする。
サムネイルトリガ生成部31は、トリガ信号D7を「1」にする条件として、単位時間当たりのデータ量D10があらかじめ設定された閾値を超えたことを示すイネーブル信号とIDカード読出し開始信号D3との論理和が「1」となったこととしている。そのため、イネーブル信号が「1」となり、かつ、IDカード読出し開始信号D3が「1」となると、トリガ信号D7を「1」とし、サムネイルデータ抽出部7でサムネイルデータの抽出を開始させる。一方で、蓄積部5で映像データD2の記録を開始する。
なお、その他の動作については、上記実施の形態1で説明した動作と同様であるため、ここでは説明を省略する。
このように構成することにより、より高精度に監視カメラ2の撮影枠内に対象人物が入ったことを検知して、サムネイルデータの抽出を開始することができるため、より確実に認証を行っている人物が映ったサムネイル画像ファイルを生成することができる。
1、101 映像処理装置、2 監視カメラ、3 認証部、4 扉開閉制御部、5 蓄積部、6、31 サムネイルトリガ生成部、7 サムネイルデータ抽出部、8 ファイル変換部、9 検索情報付加部、10 サムネイル画像ファイル記録部、11 記憶媒体、12 管理重要レベル保持部、13 表示内容指示部、14 表示画面生成部、15 ネットワーク配信部、16 画像表示端末、18 扉、20 Iピクチャ検出部、21 GOP抽出部、211 バッファ、22 検索情報選択部、23 検索実行部、24 比較部、25 検索結果保持部、26 閲覧画面生成部、30 映像データ量計測部、100、200 監視システム。

Claims (9)

  1. ネットワークを通じて符号化映像データを受信し、該符号化映像データに基づくサムネイル画像を作成する映像処理装置において、
    前記符号化映像データを一時的に蓄積する蓄積部と、
    前記サムネイル画像の作成タイミングを制御するためのトリガ信号を生成するサムネイルトリガ生成部と、
    前記トリガ信号に基づき、前記符号化映像データから前記サムネイル画像を作成するためのデータを抽出するサムネイルデータ抽出部と、
    該サムネイルデータ抽出部で抽出されたデータを所定のファイルフォーマットに変換するファイル変換部と、
    該ファイル変換部で変換されたサムネイル画像ファイルと前記蓄積部に蓄積された前記符号化映像データとを関連付けて記憶する記憶部と、
    を備えたことを特徴とする映像処理装置。
  2. 前記符号化映像データは、複数のピクチャからなるGOPを単位として構成され、前記サムネイルデータ抽出部は、前記GOP単位でデータを抽出することを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
  3. 前記ファイル変換部は、前記サムネイルデータ抽出部で抽出されたデータをMP4形式のファイルフォーマットに変換することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の映像処理装置。
  4. 前記ファイル変換部は、前記サムネイルデータ抽出部で抽出されたデータを多重化し、該多重化されたデータストリームに所定の情報を記載したファイルヘッダを付加することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の映像処理装置。
  5. 前記記憶部に関連付けて記憶された前記符号化映像データ及び前記サムネイル画像ファイルの検索に用いる情報を前記ファイルヘッダに付加する検索情報付加部を備えたことを特徴とする請求項4に記載の映像処理装置。
  6. 前記検索情報付加部が付加する情報は、前記符号化映像データのファイル名又はアドレスに関する情報であることを特徴とする請求項5に記載の映像処理装置。
  7. ネットワークを通して符号化映像データを受信し、該符号化映像データに基づくサムネイル画像を作成する映像処理方法であって、
    前記符号化映像データを一時的に蓄積するステップと、
    前記サムネイル画像の作成タイミングを制御するためのトリガ信号を生成するステップと、
    前記トリガ信号に基づき、前記符号化映像データから前記サムネイル画像を作成するためのデータを抽出するステップと、
    該抽出されたデータを所定のファイルフォーマットに変換するステップと、
    該変換されたサムネイル画像ファイルと前記符号化映像データとを関連付けて記憶するステップと、
    を備えたことを特徴とする映像処理方法。
  8. 映像を撮影し、該映像に基づく符号化映像データをネットワーク上に配信するカメラと、
    ネットワークを通じて前記符号化映像データを受信し、該符号化映像データに基づくサムネイル画像を作成し記録する映像処理装置と、
    を備えた監視システムであって、
    前記映像処理装置は、
    前記符号化映像データを一時的に蓄積する蓄積部と、
    前記サムネイル画像の作成タイミングを制御するためのトリガ信号を生成するサムネイルトリガ生成部と、
    前記トリガ信号に基づき、前記符号化映像データから前記サムネイル画像を作成するためのデータを抽出するサムネイルデータ抽出部と、
    該サムネイルデータ抽出部で抽出されたデータを所定のファイルフォーマットに変換するファイル変換部と、
    該ファイル変換部で変換されたサムネイル画像ファイルと前記蓄積部に蓄積された前記符号化映像データとを関連付けて記憶する記憶部と、
    を有することを特徴とする監視システム。
  9. ネットワークに接続された映像表示端末を更に備え、
    前記映像処理装置は、
    前記記憶部に記憶されたサムネイル画像ファイル及び前記符号化映像データに基づく情報をネットワーク上に配信するネットワーク配信部を有し、
    前記映像表示端末は、
    前記ネットワーク配信部から配信されたデータに基づき、前記サムネイル画像を表示することを特徴とする請求項8に記載の監視システム。
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