JP2019066088A - 冷凍装置 - Google Patents

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竹上 雅章
Masaaki Takegami
雅章 竹上
東 近藤
Azuma Kondo
東 近藤
巌 篠原
Iwao Shinohara
巌 篠原
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【課題】切換機構により冷媒の流路を切り換える際、インジェクション動作に起因して圧縮機の内部の冷媒が湿り状態になることを回避できる冷凍装置を提供する。【解決手段】冷凍装置には、切換機構の切換動作に連動して、流量調節弁を全閉とする、又は流量調節弁の開度を所定開度まで小さくする弁動作を実行させる制御部が設けられる。【選択図】図9

Description

本発明は、冷凍装置に関する。
従来より、冷媒回路を備えた冷凍装置が知られている。
特許文献1に開示された冷凍装置には、熱源ユニット、空調ユニット、及び冷設ユニットが設けられる。冷凍装置では、空調ユニットによって室内の空調が行われると同時に、冷設ユニットによって庫内の冷蔵等が行われる。
より詳細には、この冷凍装置では、冷房運転、暖房運転、デフロスト運転などが切り換えて行われる。例えばある冷房運転では、圧縮機で圧縮された冷媒が、熱源ユニットの熱交換器で凝縮する。凝縮後の冷媒は、空調ユニットの熱交換器と、冷設ユニットの熱交換器とでそれぞれ蒸発する。また、ある暖房運転では、圧縮機で圧縮された冷媒が、空調ユニットの熱交換器で凝縮する。凝縮後の冷媒は、冷設ユニットの熱交換器で蒸発する。また、あるデフロスト運転では、圧縮機で圧縮された冷媒が、冷設ユニットの熱交換器で凝縮し、この熱交換器の除霜に利用される。凝縮後の冷媒は、例えば熱源ユニットの熱交換器で蒸発する。これらの運転の切り換えは、冷媒回路の切換機構(四方切換弁)により冷媒の流路が切り換えられることで実現される。
また、同文献の冷凍装置の冷媒回路には、液ラインの冷媒を圧縮機に導入するためのインジェクション配管が接続される。上述した各運転では、液ラインの冷媒がインジェクション配管を介して圧縮機の圧縮室へ適宜供給される。これにより、圧縮機の吐出温度が過剰に高くなることを防止できる。
特開2004−44921号公報
上述した冷凍装置の各運転を切り換える際には、凝縮器及び蒸発器となる熱交換器が変更されることがある。このような運転の切り換えにより、例えばこれまで凝縮器であった熱交換器が蒸発器となると、蒸発器で十分に冷媒が蒸発せず、圧縮機の吸入過熱度も定常の運転時より小さくなる。
一方、このように圧縮機の吸入過熱度が低い状況下で、インジェクション配管から圧縮機へ冷媒を継続して導入すると、圧縮機の内部の冷媒が湿り状態(液冷媒の割合が高い状態)になってしまう。このような状況では、圧縮機の内部の液冷媒が潤滑油(冷凍機油)に溶け込み易くなる。これにより、潤滑油が冷媒によって希釈され、潤滑油の粘性が低下し、ひいては圧縮機の摺動部の潤滑不良を招くという問題が生じる。
本発明は、このような課題に着目したものであり、その目的は、切換機構により冷媒の流路を切り換える際、インジェクション動作に起因して圧縮機の内部の冷媒が湿り状態になることを回避できる冷凍装置を提供することである。
第1の発明は、圧縮機(13a,13b,13c)と、複数の熱交換器(12,22,32)と、液ライン(60)の冷媒を前記圧縮機(13a,13b,13c)に導入するインジェクション配管(81)と、前記インジェクション配管(81)から前記圧縮機(13a,13b,13c)への冷媒の導入量を調節する流量調節弁(78)と、凝縮器及び蒸発器となる前記熱交換器(12,22,32)を変更するように冷媒の流路を切り換える切換機構(17,18,19)とが設けられる冷媒回路(2)を備えた冷凍装置であって、前記切換機構(17,18,19)の切換動作に連動して、前記流量調節弁(78)を全閉とする、又は該流量調節弁(78)の開度を所定開度まで小さくする弁動作を実行させる制御部(100)を備えていることを特徴とする冷凍装置である。
第1の発明では、切換機構(17,18,19)が冷媒の流路を切り換える切換動作を実行することで、凝縮器及び蒸発器となる熱交換器(12,22,32)が変更される。この際、制御部(100)は、切換機構(17,18,19)の切換動作のタイミングに連動して次の弁動作を実行させる。弁動作では、インジェクション配管(81)の流量調節弁(78)を全閉とする、又は該流量調節弁(78)の開度を所定開度まで小さくする。従って、切換機構(17,18,19)が切換動作を行う際には、インジェクション配管(81)から圧縮機(13a,13b,13c)へ冷媒が全く又はほとんど導入されない。この結果、切換動作の実行に起因して圧縮機(13a,13b,13c)の吸入過熱度が小さくなったとしても、圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒が湿り状態となることを抑制できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記制御部(100)は、前記弁動作の後、前記圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度が所定の第1温度を越えるまで、前記流量調節弁(78)の開度をそのまま維持させることを特徴とする冷凍装置である。
第2の発明では、弁動作により流量調節弁(78)が全閉、又はその開度が所定開度まで小さくなった後、圧縮機(13a,13b,13c)から吐出される冷媒の温度が所定の第1温度を越えるまでの間、流量調節弁(78)の開度がそのまま維持される。このため、圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度が比較的低く、冷媒が湿り状態となり易い状況下では、液ライン(60)の冷媒が圧縮機(13a,13b,13c)に全く、又はほとんど導入されない。この結果、圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒が湿り状態となることを抑制できる。
第3の発明は、第2の発明において、前記制御部(100)は、前記弁動作の後、前記圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度が前記第1温度より大きい第2温度を越えると、前記流量調節弁(78)の開度を大きくすることを特徴とする冷凍装置である。
第3の発明では、弁動作の後、圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度が所定の第2温度を越えると、流量調節弁(78)の開度が大きくなる。弁動作の後、冷媒回路(2)の高低差圧が大きくなっていくと、圧縮機(13a,13b,13c)の吸入過熱度も大きくなり、圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度も上昇していく。これに伴い、圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度が第2温度を越えると、流量調節弁(78)の開度が大きくなり、インジェクション配管(81)から圧縮機(13a,13b,13c)へ導入される冷媒の量が増大する。この結果、圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度、あるいは過熱度が過剰に高くなってしまうことを未然に回避でき、圧縮機(13a,13b,13c)を確実に保護できる。
第4の発明は、第1乃至3の発明のいずれか1つにおいて、前記制御部(100)は、前記切換機構(17,18,19)の切換動作を実行させた後、前記冷媒回路(2)の高低差圧が所定値より大きくなることを示す条件が成立すると、前記圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度が所定の目標温度に近づくように、前記流量調節弁(78)の開度を調節することを特徴とする冷凍装置である。
ここでいう「目標値」は、1つの値であってもよいし、ある程度の幅をもった所定の数値範囲であってもよい。
第4の発明では、切換機構(17,18,19)の切換動作の後に冷媒回路(2)の高低差圧が所定値より大きくなると、圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度が目標値に近づくように、流量調節弁(78)の開度が調節される。切換機構(17,18,19)の切換動作を実行した後、冷媒回路(2)の高低差圧が十分に安定するまでの間に、このような制御を行うと、圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度がハンチングし、流量調節弁(78)の開度を適切に制御できない可能性がある。この結果、圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度や過熱度が過剰に大きくなったり、圧縮機(13a,13b,13c)の内部の湿り状態を助長したりする可能性がある。これに対し、本発明では、冷媒回路(2)の高低差圧が十分に大きくなり、該高低差圧が安定してから、このような流量調節弁(78)の制御が行われるため、流量調節弁(78)の開度が大きく変化することを防止できる。
本発明によれば、切換機構(17,18,19)により冷媒の流路が切り換えられたタイミングに連動してインジェクション配管(81)の流量調節弁(78)の開度を小さく、あるいは全閉とするので、圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒が湿り状態となってしまうことを確実に回避できる。この結果、圧縮機(13a,13b,13c)の潤滑油に液冷媒が溶け込むことに起因して、圧縮機(13a,13b,13c)の内部の摺動部で潤滑不良を招くことを回避できる。この結果、冷凍装置の信頼性を確保できる。
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 図2は、図1の冷凍装置における冷房冷却運転時の冷媒流れを示す図である。 図3は、図1の冷凍装置における第1暖房冷却運転時の冷媒流れを示す図である。 図4は、図1の冷凍装置における第2暖房冷却運転時の冷媒流れを示す図である。 図5は、図1の冷凍装置における第3暖房冷却運転時の冷媒流れを示す図である。 図6は、図1の冷凍装置で冷房時に冷蔵熱交換器を逆サイクルでデフロストする冷媒の流れを示す図である。 図7は、図1の冷凍装置で暖房時に冷蔵熱交換器を逆サイクルでデフロストする冷媒の流れを示す図である。 図8は、実施形態のコントローラの概略の構成を示すブロック図である。 図9は、第2暖房冷却運転時の詳細な制御を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態》
〈冷凍装置の概略構成〉
実施形態に係る冷凍装置(1)は、冷蔵倉庫及びそれらに隣接する事務所に設けられ、商品の冷蔵と室内の空調とを行うものである。
図1に示すように、冷凍装置(1)は、室外に設置される室外ユニット(10)と、室内空間を空調する室内ユニット(20)と、冷蔵倉庫の庫内を冷却する冷蔵ユニット(30)と、コントローラ(100)とを備えている。なお、室内ユニット(20)及び冷蔵ユニット(30)の数量は、1つに限らず、2つ以上であってもよい。そして、これらのユニットが接続されて冷媒回路(2)が構成されている。冷媒回路(2)には、大きく分けて、上記室内を空調するための空調系統回路(2a)と、上記冷蔵ユニット(30)及び冷凍ユニット(40)の庫内を冷却するための冷却系統回路(2b)とが形成されている。
室外ユニット(10)には、室外熱交換器(12)を有する熱源側回路としての室外回路(11)が設けられている。室内ユニット(20)には、室内熱交換器(22)を有する室内回路(21)(利用側回路)が設けられている。冷蔵ユニット(30)には、冷蔵熱交換器(32)を有する冷蔵用回路(31)(利用側回路)が設けられている。
冷凍装置(1)では、室外回路(11)と複数の利用側回路(21,31)が、第1ガス側連絡配管(51)、第1液側連絡配管(52)、第2ガス側連絡配管(53)、及び第2液側連絡配管(54)からなる4本の連絡配管(51〜54)で互いに接続され、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(2)が構成されている。
第1ガス側連絡配管(51)は、一端が室外回路(11)の第1ガス側閉鎖弁(71)に接続され、他端が室内回路(21)のガス側端に接続されている。第1液側連絡配管(52)は、一端が室外回路(11)の第1液側閉鎖弁(72)に接続され、他端が室内回路(21)の液側端に接続されている。第2ガス側連絡配管(53)は、一端が室外回路(11)の第2ガス側閉鎖弁(73)に接続され、他端が冷蔵用回路(31)のガス側端に接続されている。第2液側連絡配管(54)は、一端が室外回路(11)の第2液側閉鎖弁(74)に接続され、他端が冷蔵用回路(31)の液側端に接続されている。
〈室外ユニット〉
室外ユニット(10)は、屋外に設置され、上記室外回路(11)と、該室外回路(11)を収容する室外ケーシング(10a)とを有している。室外回路(11)は、上記室外熱交換器(12)と、圧縮機構(13)と、室外膨張弁(14)(膨張機構)と、レシーバ(15)と、油分離器(16)と、第1,第2及び第3四路切換弁(17,18,19)(切換機構)と、上記の4つの閉鎖弁(71,72,73,74)とを備えている。
圧縮機構(13)は、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)を有している。第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)は、いずれも固定スクロール及び可動スクロールが噛み合って圧縮室が形成される全密閉型のスクロール圧縮機である。第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)では、各圧縮室の吸入位置において吸入ポート(図示省略)が開口し、吐出位置において吐出ポート(図示省略)が開口し、中間位置において中間ポート(図示省略)が開口している。
上記第1圧縮機(冷却側圧縮機)(13a)及び第3圧縮機(空調側圧縮機)(13c)は、可変容量型の圧縮機である。つまり、第1圧縮機(13a)及び第3圧縮機(13c)は、インバータ制御によって回転速度が可変に構成されている。一方、第2圧縮機(13b)は、回転速度が一定の固定容量型の圧縮機であり、主に第1圧縮機(13a)の補助に用いられるが、第3圧縮機(13c)の補助に用いることもできる。なお、第2圧縮機(13b)は、可変容量型の圧縮機であってもよい。また、上記第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)には、吸入側に吸入配管(55)が接続される一方、吐出側に吐出配管(56)が接続されている。吐出配管(56)には、異常高圧時に圧縮機(13a,13b,13c)を緊急停止させるための高圧圧力スイッチ(110)が設けられている。
吸入配管(55)は、流入側が第1流入分岐管(55a)と第2流入分岐管(55b)とに分岐している。第1流入分岐管(55a)は上記第2ガス側閉鎖弁(73)に第3四路切換弁(19)を介して接続される一方、第2流入分岐管(55b)は第2四路切換弁(18)の第2ポート(P2)に接続されている。第1流入分岐管(55a)と第2流入分岐管(55b)は、流入連通管(66)によって互いに接続され、流入連通管(66)には、上記第3圧縮機(空調側圧縮機)(13c)の吸入冷媒量と上記第1圧縮機(冷却側圧縮機)(13a)の吸入冷媒量を調整可能な圧力調整弁(67)(流量調整弁)が設けられている。
また、吸入配管(55)は、流出側が第1流出分岐管(55c)(第1吸入分岐管)と第2流出分岐管(55d)(第2吸入分岐管)と第3流出分岐管(55e)(第3吸入分岐管)とに分岐している。第1流出分岐管(55c)は上記第1圧縮機(13a)の吸入側端に接続され、第2流出分岐管(55d)は上記第2圧縮機(13b)の吸入側端に接続され、第3流出分岐管(55e)は上記第3圧縮機(13c)の吸入側端に接続されている。
吐出配管(56)は、流入側が第1流入分岐管(56a)と第2流入分岐管(56b)と第3流入分岐管(56c)とに分岐している。第1流入分岐管(56a)は上記第1圧縮機(13a)の吐出側端に接続され、第2流入分岐管(56b)は上記第2圧縮機(13b)の吐出側端に接続され、第3流入分岐管(56c)は上記第3圧縮機(13c)の吐出側端に接続されている。第1〜第3流入分岐管(56a,56b,56c)には、それぞれに逆止弁(CV1,CV2,CV3)が設けられている。これらの逆止弁(CV1,CV2,CV3)は、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)から四路切換弁(17,18,19)へ向かう冷媒の流通を許容し、逆方向への冷媒の流通を阻止する。また、吐出配管(56)は、流出側が第1流出分岐管(56d)と第2流出分岐管(56e)と第3流出分岐管(56f)とに分岐している。第1流出分岐管(56d)は第1四路切換弁(17)の第1ポート(P1)に接続され、第2流出分岐管(56e)は第2四路切換弁(18)の第1ポート(P1)に接続され、第3流出分岐管(56f)は第3四路切換弁(19)の第1ポート(P1)に接続されている。
油分離器(16)は、吐出配管(56)の中途部に設けられている。油分離器(16)は、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)から吐出される冷媒に混じった潤滑油を分離し、該潤滑油を第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)に返送する。具体的には、油分離器(16)において冷媒から分離された潤滑油は、油分離器(16)に接続された油戻し配管(50)を介して後述するインジェクション配管(81)の流入端側に返送される。油戻し配管(50)には流量調整弁(48)が設けられている。
第1,第2及び第3四路切換弁(17,18,19)は、第1ポート(P1)が第3ポート(P3)に連通し且つ第2ポート(P2)が第4ポート(P4)に連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポート(P1)が第4ポート(P4)に連通し且つ第2ポート(P2)が第3ポート(P3)に連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。上記冷凍装置は、この第1,第2及び第3四路切換弁(17,18,19)の切換動作によって、様々な運転を行うことができる。
第1四路切換弁(17)の第1ポート(P1)には第1流出分岐管(56d)が接続されている。第1四路切換弁(17)の第2ポート(P2)は、第2四路切換弁(18)の第3ポート(P3)に接続されている。第1四路切換弁(17)の第3ポート(P3)は、冷媒配管を介して第1ガス側閉鎖弁(71)に接続されている。第1四路切換弁(17)の第4ポート(P4)は、室外ガス配管(58)を介して室外熱交換器(12)のガス側端に接続されている。
第2四路切換弁(18)の第1ポート(P1)には第2流出分岐管(56e)が接続されている。第2四路切換弁(18)の第2ポート(P2)は、上述したように第2流入分岐管(55b)に接続されている。第2四路切換弁(18)の第3ポート(P3)は、上述したように第1四路切換弁(17)の第2ポート(P2)に接続されている。第2四路切換弁(18)の第4ポート(P4)は閉鎖された閉鎖ポートになっている。
第3四路切換弁(19)の第1ポート(P1)には第3流出分岐管(56f)が接続されている。第3四路切換弁(19)の第2ポート(P2)は、第1流入分岐管(55a)に接続されている。第3四路切換弁(19)の第3ポート(P3)は、開閉弁(64)が設けられた接続配管(65)を介して、レシーバ(15)への冷媒流入管である後述の第4液管(79)に接続され、第3四路切換弁(19)の第4ポート(P4)は、冷媒配管を介して第2ガス側閉鎖弁(73)に接続されている。
室外熱交換器(12)は、フィン・アンド・チューブ型の熱交換器であり、近傍に室外ファン(12a)が設けられている。この室外熱交換器(12)では、内部を流れる冷媒と室外ファン(12a)が送風する外気との間で熱交換が行われる。室外ファン(12a)は、室外回路(11)と共に室外ケーシング(10a)内に収容されている。
室外熱交換器(12)は、液側端が第1液管(59)を介してレシーバ(15)の頂部に接続されている。レシーバ(15)の底部は、レシーバ(15)の底部は、室外熱交換器(12)の底部の凍結防止管(57)と、この凍結防止管(57)に接続された過冷却熱交換器(76)が設けられた第2液管(60)とを介して第2液側閉鎖弁(74)に接続されている。また、第2液管(60)における凍結防止管(57)と過冷却熱交換器(76)との間の部分は、第3液管(62)を介して第1液側閉鎖弁(72)に接続されている。
第1液管(59)には室外膨張弁(14)が設けられている。室外膨張弁(14)は、開度が調節可能な電子膨張弁によって構成されている。
第1液管(59)及び第3液管(62)には、には、それぞれ逆止弁(CV4,CV5)が設けられている。第1液管(59)の逆止弁(CV4)は、室外熱交換器(12)からレシーバ(15)の頂部へ向かう冷媒の流通を許容し、逆方向への冷媒の流通を阻止する。第3液管(60)の逆止弁(CV5)は、凍結防止管(57)から第1液側閉鎖弁(72)に向かう冷媒の流通を許容し、逆方向への冷媒の流通を阻止する。
第1液管(59)と第2液管(60)との間には、バイパス管(61)が設けられている。バイパス管(61)は、一端が第1液管(59)の逆止弁(CV4)の上流側に接続され、他端が第2液管(60)の(CV9)の上流側に接続されている。バイパス管(61)には逆止弁(CV8)が設けられ、室外熱交換器(12)へ向かう冷媒の流れを許容し、逆方向への冷媒の流れを禁止する。バイパス管(61)と第2液側閉鎖弁(74)との間には、バイパス管(61)から第2液側閉鎖弁(74)へ向かう冷媒の流れを許容し、逆方向への冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV9)が設けられている。
過冷却熱交換器(76)は、高圧側流路(76a)と低圧側流路(76b)とを備えている。過冷却熱交換器(76)は、高圧側流路(76a)及び低圧側流路(76b)を流れる冷媒同士が熱交換して高圧側流路(76a)の冷媒が過冷却されるように構成されている。低圧側流路(76b)は、詳細は後述するインジェクション配管(81)の主管(77)の一部を構成している。
主管(77)の低圧側流路(76b)の上流側には流量調節弁(78)が設けられている。流量調節弁(78)は、開度が調節可能な電子膨張弁で構成されている。流量調節弁(78)は、インジェクション配管(81)を流れる冷媒の流量を調節する流量調節弁を構成する。第2液管(60)は、液冷媒が流れる液ラインの一部を構成する。
第3液管(62)の逆止弁(CV5)の下流側と第1液管(59)の逆止弁(CV4)の下流側との間には、第4液管(79)が設けられている。第4液管(79)には、逆止弁(CV6)が設けられている。逆止弁(CV6)は、第2液管(60)から第1液管(59)へ向かう冷媒の流通を許容し、逆方向への冷媒の流通を阻止する。
室外回路(11)には、逆サイクルデフロスト運転時の冷媒戻り配管(80)が設けられている。冷媒戻り配管(80)は、一端が第2液側閉鎖弁(74)とバイパス管(61)との間に接続され、他端が第4液管(79)における第1液管(59)と接続配管(65)との間で接続されている。冷媒戻り配管(80)には、レシーバ(15)へ向かう冷媒の流れを許容し、逆方向への冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV10)が設けられている。
インジェクション配管(81)は、液ラインである第2液管(60)に繋がる主管(77)と、該主管(77)の流出端から分岐する第1〜第3インジェクション管(81a,81b,81c)とを有している。各インジェクション管(81a,81b,81c)は、各圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧の圧縮室に連通する中間圧ポートに接続されている。第1インジェクション管(81a)には第1膨張弁(82a)が、第2インジェクション管(81b)には第2膨張弁(82b)が、第3インジェクション管(81c)には第3膨張弁(82c)がそれぞれ接続される。各膨張弁(82a,82b,82c)は、開度可変の電子膨張弁によって構成されている。各インジェクション管(81a,81b,81c)は、過冷却熱交換器(76)から各圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧の圧縮室へガス冷媒を導入するインジェクション回路を構成している。
室外回路(11)には、各種センサが設けられている。例えば、吐出配管(56)には、各圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度をそれぞれ検出する吐出温度センサ(111a, 111b,
111c)と、各圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の圧力を検出する吐出圧力センサ(112)とが設けられている。これらの吐出温度センサ(111a,111b, 111c)は、第1圧縮機(13a)に対応する第1吐出温度センサ(111a)と、第2圧縮機(13b)に対応する第2吐出温度センサ(111b)と、第3圧縮機(13c)に対応する第3吐出温度センサ(111c)とで構成される。また、吸入配管(55)には、各圧縮機(13a,13b,13c)の吸入冷媒の温度を検出する吸入温度センサ(113)と、各圧縮機(13a,13b,13c)の吸入冷媒の圧力を検出する吸入圧力センサ(114)が設けられている。
室外熱交換器(12)の近傍には、室外の外気温度を検出する室外温度センサ(115)が設けられている。室外熱交換器(12)の液側端部には、第1温度センサ(118)が設けられている。主管(77)には、圧力センサ(117)が設けられている。また、第2液管(60)には、レシーバ(15)の圧力を検出する圧力センサ(119)が設けられている。これらのセンサの検出値は、後述するコントローラ(100)に入力される。
〈室内ユニット〉
室内ユニット(20)は、室内に設置され、室内回路(21)と、室内回路(21)を収容する室内ケーシング(20a)とを有している。室内回路(21)は、ガス側端が第1ガス側連絡配管(51)に接続され、液側端が第1液側連絡配管(52)に接続されている。室内回路(21)には、ガス側端から順に、室内熱交換器(22)及び室内膨張弁(23)(膨張機構)が設けられている。室内熱交換器(22)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器によって構成され、近傍に室内ファン(22a)が設けられている。室内ファン(22a)は、室内回路(21)と共に室内ケーシング(20a)内に収容されている。室内熱交換器(22)では、内部を流れる冷媒と室内ファン(22a)が送風する室内空気との間で熱交換が行われる。
室内膨張弁(23)は、開度が調節可能な電子膨張弁によって構成されている。室内熱交換器(22)の近傍には、室内空気の温度を検出する室内温度センサ(121)が設けられている。室内回路(21)では、室内熱交換器(22)の伝熱管に、第2温度センサ(122)が設けられている。また、室内回路(21)におけるガス側端の近傍に、蒸発温度センサ(123)が設けられている。
〈冷蔵ユニット〉
冷蔵ユニット(30)は、上記冷蔵用回路(31)と、該冷蔵用回路(31)を収容する冷蔵庫(30a)とを有している。
冷蔵ユニット(30)の冷蔵用回路(31)は、ガス側端が第2ガス側連絡配管(53)の第1分岐ガス管(53a)に接続され、液側端が第2液側連絡配管(54)の第1分岐液管(54a)に接続されている。冷蔵用回路(31)には、ガス側端から順に、冷蔵熱交換器(32)及び冷蔵膨張弁(33)(膨張機構)が設けられている。冷蔵熱交換器(32)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器によって構成され、近傍に庫内ファン(32a)が設けられている。庫内ファン(32a)は、冷蔵用回路(31)と共に冷蔵庫(30a)内に収容されている。冷蔵熱交換器(32)では、内部を流れる冷媒と庫内ファン(32a)が送風する冷蔵庫(30a)内の庫内空気との間で熱交換が行われる。冷蔵膨張弁(33)は、開度が調節可能な電子膨張弁により構成されている。また、冷蔵熱交換器(32)の近傍には、庫内空気の温度を検出する庫内温度センサ(131)が設けられている。また、冷蔵熱交換器(32)の伝熱管に、蒸発温度センサ(132)が設けられている。また、冷蔵用回路(31)におけるガス側端の近傍に、ガス温度センサ(133)が設けられている。
〈コントローラ〉
コントローラ(100)(制御部)は、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウエアを格納するメモリディバイス(具体的には半導体メモリ)とを用いて構成されている。コントローラ(100)は、冷凍装置(1)の各機器を制御する。
コントローラ(100)による各機器の制御により、冷凍装置(1)の各運転が切り換えられる。冷凍装置(1)は、室内ユニット(20)で室内を冷房する冷房運転と、室内ユニット(20)で室内を暖房する暖房運転とを行う。
冷房運転では、室内ユニット(20)で室内空気を冷却すると同時に冷蔵ユニット(30)及び冷凍ユニット(40)で庫内空気を冷却する冷房冷却運転を含む。暖房運転は、第1暖房冷却運転、第2暖房冷却運転、及び第3暖房冷却運転を含む。第1暖房冷却運転では、室外熱交換器(12)が実質的に停止状態となると同時に冷蔵ユニット(30)で庫内空気を冷却する。第2暖房冷却運転では、室外熱交換器(12)が凝縮器になると同時に冷蔵ユニット(30)で庫内空気を冷却する。第3暖房冷却運転では、室外熱交換器(12)が蒸発器になると同時に冷蔵ユニット(30)で庫内空気を冷却する。
また、冷房運転及び暖房運転では、冷蔵ユニット(30)の冷蔵熱交換器(32)を除霜するデフロスト運転がそれぞれ実行される。
図8に示すように、コントローラ(100)は、入力部(101)、演算部(102)、判定部(103)、及び出力部(104)を有している。
入力部(101)には、各センサの検出値や各機器の状態を示す信号が入力される。より詳細には、本実施形態の入力部(101)には、吐出圧力センサ(112)で検出した吐出冷媒の圧力と、吐出温度センサ(111a,111b,111c)で検出される各吐出冷媒の温度と、吸入圧力センサ(114)で検出される吸入冷媒の圧力が検出される。
演算部(102)は、各センサの検出値に基づいて、流量調節弁(78)の開度を調節するための指標を求める。具体的に、演算部(102)は、運転中の圧縮機(13a,13b,13c)に対応する吐出冷媒の温度(Td)を求める。ここで、吐出冷媒の温度(Td)は、第1吐出温度センサ(111a)、第2吐出温度センサ(111b)、及び第3吐出温度センサ(111c)の検出温度に基づいて求めることができる。
また、演算部(102)は、この吐出冷媒の温度(Td)と、吐出冷媒の圧力に相当する飽和温度とに基づいて、運転中の圧縮機(13a,13b,13c)に対応する吐出冷媒の吐出過熱度(TdSH)を算出する。更に、演算部(102)は、冷媒回路(2)の高圧圧力と低圧圧力との差(高低差圧(ΔP))を差算出する。この高低差圧(ΔP)は、吐出圧力センサ(112)で検出した吐出冷媒の圧力と、吸入圧力センサ(114)で検出した吸入冷媒の圧力との差で得られる。
判定部(103)は、上述した各指標(吐出温度(Td)、吐出過熱度(TdSH)、及び高低差圧ΔP)と、所定値とを比較して、流量調節弁(78)の開度を調節するための制御を行う(詳細は後述する)。
−運転動作−
冷凍装置(1)では、冷房冷却運転、第1暖房冷却運転、第2暖房冷却運転、第3暖房冷却運転の各運転モードが、各四路切換弁(17,18,19)を切り換えることにより実行される。
〈冷房冷却運転〉
図2に示す冷房冷却運転は、室内ユニット(20)の冷房と冷蔵ユニット(30)の冷却を行う運転である。コントローラ(100)は、第1,第2四路切換弁(17,18)を第2状態に切り換え、第3四路切換弁(19)を第1状態に切り換え、室外膨張弁(14)を全開状態に制御し、冷蔵膨張弁(33)、及び室内膨張弁(23)の開度を適宜調節する。また、開閉弁(64)と圧力調整弁(67)は全閉に制御される。
冷媒回路(2)では以下のように冷媒が循環する。
第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)で圧縮された冷媒は、吐出配管(56)において合流してから油分離器(16)において潤滑油が分離され、第1四路切換弁(17)及び室外ガス配管(58)を通過して室外熱交換器(12)に流入する。室外熱交換器(12)では、冷媒が室外空気に放熱して凝縮する。室外熱交換器(12)で凝縮した液冷媒は、第1液管(59)を介してレシーバ(15)に流入し、該レシーバ(15)に貯留される。
レシーバ(15)に貯留された液冷媒は、レシーバ(15)から流出して凍結防止管(57)を通過し、第2液管(60)を第1液側閉鎖弁(72)及び第2液側閉鎖弁(74)に向かって分流する。その際に、液冷媒は過冷却熱交換器(76)を通過する。
高圧の液冷媒は、過冷却熱交換器(76)の高圧側流路(76a)に流入する。一方、過冷却熱交換器(76)の低圧側流路(76b)には高圧側流路(76a)を通過後に第2液管(60)から主管(77)に分岐して流量調節弁(78)で減圧された冷媒が流入する。低圧側流路(76b)を流れる冷媒は、高圧側流路(76a)を流れる高圧の液冷媒と熱交換して蒸発する一方、高圧側流路(76a)の高圧の液冷媒は、低圧側流路(76b)の冷媒に放熱することによって過冷却状態となる。第2液側閉鎖弁(74)を通過した冷媒は、第2液側連絡配管(54)に流入する。第1液側閉鎖弁(72)を通過した冷媒は、第1液側連絡配管(52)に流入する。蒸発した低圧側流路(76b)の冷媒は、インジェクション配管(81)に流入する。
第2液側連絡配管(54)に流入した液冷媒は、冷蔵ユニット(30)の冷蔵用回路(31)に流入する。冷蔵用回路(31)に流入した液冷媒は、冷蔵膨張弁(33)で減圧された後、冷蔵熱交換器(32)に流入する。冷蔵熱交換器(32)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。その結果、庫内空気が冷却される。
冷蔵熱交換器(32)で蒸発した冷媒は、冷蔵用回路(31)から第2ガス側連絡配管(53)に流入する。この冷媒は、第2ガス側閉鎖弁(73)を通過した後、第3四路切換弁(19)を介して吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入する。
一方、第1液側連絡配管(52)に流入した液冷媒は、室内膨張弁(23)で減圧された後、室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、室内空気が冷却される。室内熱交換器(22)で蒸発した冷媒は、第1ガス側連絡配管(51)、第1四路切換弁(17)、及び第2四路切換弁(18)を通過して吸入配管(55)の第2流入分岐管(55b)に流入する。
上述のようにして吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)及び第2流入分岐管(55b)のそれぞれに流入した冷媒は、合流した後、第1流出分岐管(55c)、第2流出分岐管(55d)及び第3流出分岐管(55e)にそれぞれ分流する。そして、第1〜第3流出分岐管(55c,55d,55e)に流入した冷媒は、それぞれ対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)に吸入されて圧縮される(3台の圧縮機をすべて運転している場合)。
一方、インジェクション配管(81)に流入した冷媒は、第1〜第3インジェクション管(81a,81b,81c)に分流した後、対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧の圧縮室に導入される。これにより、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の吐出ガス温度が低下する。また、油分離器(16)において第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒から分離された潤滑油は、油戻し配管(50)を通ってインジェクション配管(81)に返送される。
〈第1暖房冷却運転〉
図3に示す第1暖房冷却運転は、室外熱交換器(12)を用いずに、室内ユニット(20)の暖房と冷蔵ユニット(30)の冷却を行う運転である。第1冷房冷却運転では、冷蔵ユニット(30)の冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(20)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスし、100%の熱回収が行われる。
コントローラ(100)は、第1四路切換弁(17)及び第3四路切換弁(19)を第1状態に切り換えると共に第2四路切換弁(18)を第2状態に切り換え、室外膨張弁(14)を全閉状態に制御し、冷蔵膨張弁(33)を所定開度に制御し、室内膨張弁(23)の開度を全開状態に制御する。また、圧力調整弁(67)の開度は全開に制御され、開閉弁(64)は全閉に制御される。
冷媒回路(2)では以下のように冷媒が循環する。
第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)で圧縮された冷媒は、吐出配管(56)において合流してから油分離器(16)において潤滑油が分離され、第1四路切換弁(17)、及び第1ガス側連絡配管(51)を通過して室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。室内熱交換器(22)で凝縮した液冷媒は、第1液側連絡配管(52)を流れる。
第1液側連絡配管(52)を流れる液冷媒は、室外ユニット(10)に流入し、第4液管(79)を通ってレシーバ(15)へ流入する。レシーバ(15)の冷媒は凍結防止管(57)を通過して第2液管(60)を流れ、さらに過冷却熱交換器(76)を通って第2液側連絡配管(54)に流入する。
第2液側連絡配管(54)に流入した液冷媒は、冷蔵ユニット(30)の冷蔵用回路(31)に流入する。冷蔵用回路(31)に流入した液冷媒は、冷蔵膨張弁(33)で減圧された後、冷蔵熱交換器(32)に流入する。冷蔵熱交換器(32)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。その結果、庫内空気が冷却される。
冷蔵熱交換器(32)で蒸発した冷媒は、冷蔵用回路(31)から第2ガス側連絡配管(53)に流入する。この冷媒は、第2ガス側閉鎖弁(73)を通過した後、第3四路切換弁(19)を介して吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入する。
上述のようにして吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入した冷媒は、第1流出分岐管(55c)、第2流出分岐管(55d)及び第3流出分岐管(55e)にそれぞれ分流する。そして、第1〜第3流出分岐管(55c,55d,55e)に流入した冷媒は、それぞれ対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)に吸入されて圧縮される。
この第1暖房冷却運転におけるインジェクション配管(81)による第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)への中間圧冷媒の注入は、冷房冷却運転時と基本的に同様に行われる。
〈第2暖房冷却運転〉
図4に示す第2暖房冷却運転は、第1暖房冷却運転の際に室内ユニット(20)の暖房能力が余る場合に、室外熱交換器(12)を凝縮器として用いて室内ユニット(20)の暖房と冷蔵ユニット(30)の冷却とを行う運転である。つまり、第2暖房冷却運転では、冷蔵ユニット(30)の冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(20)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスせず、余る凝縮熱を室外熱交換器(12)で室外に放出する。
コントローラ(100)は、第1四路切換弁(17),第2四路切換弁(18)及び第3四路切換弁(19)を第1状態に切り換える。また、室外膨張弁(14)、室内膨張弁(23)、及び冷蔵膨張弁(33)を所定開度に制御する。また、圧力調整弁(67)は全開に制御され、開閉弁(64)は原則として全閉に制御される。
冷媒回路(2)では以下のように冷媒が循環する。
第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)で圧縮された冷媒は、吐出配管(56)において合流してから油分離器(16)において潤滑油が分離された後、2つに分流する。分流した冷媒の一方は第2四路切換弁(18)、第1四路切換弁(17)及び室外ガス配管(58)を介して室外熱交換器(12)に流入し、他方は第1四路切換弁(17)、及び第1ガス側連絡配管(51)を通過して室内熱交換器(22)に流入する。
室外熱交換器(12)では、冷媒が室外空気に放熱して凝縮する。室外熱交換器(12)で凝縮した液冷媒は、レシーバ(15)に流入する。室内熱交換器(22)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。室内熱交換器(22)で凝縮した液冷媒は、第1液側連絡配管(52)を流れる。
第1液側連絡配管(52)を流れる液冷媒は、室外ユニット(10)に流入し、第4液管(79)を通ってレシーバ(15)へ流入する。レシーバ(15)で合流した冷媒は凍結防止管(57)を通過して第2液管(60)を流れ、さらに過冷却熱交換器(76)を通って第2液側連絡配管(54)に流入する。
第2液側連絡配管(54)に流入した液冷媒は、冷蔵ユニット(30)の冷蔵用回路(31)に流入する。冷蔵用回路(31)に流入した液冷媒は、冷蔵膨張弁(33)で減圧された後、冷蔵熱交換器(32)に流入する。冷蔵熱交換器(32)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。その結果、庫内空気が冷却される。
冷蔵熱交換器(32)で蒸発した冷媒は、冷蔵用回路(31)から第2ガス側連絡配管(53)に流入する。この冷媒は、第2ガス側閉鎖弁(73)を通過した後、第3四路切換弁(19)を介して吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入する。
上述のようにして吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入した冷媒は、第1流出分岐管(55c)、第2流出分岐管(55d)、及び第3流出分岐管(55e)にそれぞれ分流する。そして、第1〜第3流出分岐管(55c,55d,55e)に流入した冷媒は、それぞれ対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)に吸入されて圧縮される。
第2暖房冷却運転におけるインジェクション配管(81)による第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)への中間圧冷媒の注入は、冷房冷却運転時と基本的に同様に行われる。
〈第3暖房冷却運転〉
図5に示す第3暖房冷却運転は、第1暖房冷却運転の際に室内ユニット(20)の暖房能力が不足する場合に、室外熱交換器(12)を蒸発器として用いて室内ユニット(20)の暖房と冷蔵ユニット(30)の冷却を行う運転である。つまり、第3暖房冷却運転では、冷蔵ユニット(30)の冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(20)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスせず、不足する蒸発熱を室外熱交換器(12)において吸収する。
コントローラ(100)は、第1四路切換弁(17)及び第3四路切換弁(19)を第1状態に切り換え、第2四路切換弁(18)を第2状態に切り換え、室外膨張弁(14)の開度を適宜調整する。また、冷蔵膨張弁(33)を所定開度に制御し、室内膨張弁(23)の開度を全開状態に制御する。また、開閉弁(64)と圧力調整弁(67)の開度は全閉状態に制御される。
冷媒回路(2)では以下のように冷媒が循環する。
第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)で圧縮された冷媒は、吐出配管(56)において合流してから油分離器(16)において潤滑油が分離された後、第1四路切換弁(17)、及び第1ガス側連絡配管(51)を通過して室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。室内熱交換器(22)で凝縮した液冷媒は、第1液側連絡配管(52)を流れる。
第1液側連絡配管(52)を流れる液冷媒は、室外ユニット(10)に流入し、第4液管(79)を通ってレシーバ(15)へ流入する。レシーバ(15)に流入した液冷媒は、レシーバ(15)から流出して第2液管(60)を流れ、過冷却熱交換器(76)を通ってから第2液側連絡配管(54)とバイパス管(61)に分流する。
第2液側連絡配管(54)に流入した液冷媒は、冷蔵ユニット(30)の冷蔵用回路(31)に流入する。冷蔵用回路(31)に流入した液冷媒は、冷蔵膨張弁(33)で減圧された後、冷蔵熱交換器(32)に流入する。冷蔵熱交換器(32)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。その結果、庫内空気が冷却される。
冷蔵熱交換器(32)で蒸発した冷媒は、冷蔵用回路(31)から第2ガス側連絡配管(53)に流入する。この冷媒は、第2ガス側閉鎖弁(73)を通過した後、第3四路切換弁(19)を介して吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入する。
上述のようにして吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入した冷媒は、第1流出分岐管(55c)及び第2流出分岐管(55d)にそれぞれ分流する。そして、第1,第2流出分岐管(55c,55d)に流入した冷媒は、それぞれ対応する第1,第2圧縮機(13a,13b)に吸入されて圧縮される。
一方、レシーバ(15)及び過冷却熱交換器(76)を流出してからバイパス管(61)に流入した液冷媒は、室外膨張弁(14)で減圧された後、室外熱交換器(12)に流入する。室外熱交換器(12)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(12)で蒸発した冷媒は、室外ガス配管(58)、第1四路切換弁(17)及び第2四路切換弁(18)を介して吸入配管(55)の第2流入分岐管(55b)に流入する。第2流入分岐管(55b)に流入した冷媒は、第3流出分岐管(55e)を通り、第3圧縮機(13c)に吸入されて圧縮される。
〈デフロスト運転〉
上述した冷房運転や暖房運転では、冷蔵熱交換器(32)に付着した霜を融かすデフロスト運転が行われる。
〈冷房時のデフロスト運転〉
図6に示す冷房時のデフロスト運転では、室内を冷房すると同時に、冷蔵庫(30a)の冷蔵熱交換器(32)に付着した霜が除去される。コントローラ(100)は、第1四路切換弁(17),第2四路切換弁(18)及び第3四路切換弁(19)を第2状態に切り換え、室外膨張弁(14)を全開状態に制御し、室内膨張弁(23)の開度を適宜調節し、冷蔵膨張弁(33)の開度を全閉にする。また、コントローラ(100)は、開閉弁(64)を全閉に制御し、圧力調整弁(67)を全開に制御する。
冷媒回路(2)では以下のように冷媒が循環する。
第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)で圧縮された冷媒は、吐出配管(56)において合流してから油分離器(16)において潤滑油が分離され、第1流出分岐管(56d)と第3流出分岐管(56f)に分流する。
第1流出分岐管(56d)を流れる冷媒は、第1四路切換弁(17)及び室外ガス配管(58)を通過して室外熱交換器(12)に流入する。室外熱交換器(12)では、冷媒が室外空気に放熱して凝縮する。室外熱交換器(12)で凝縮した液冷媒は、第1液管(59)を介してレシーバ(15)に流入し、該レシーバ(15)に貯留される。
吐出配管(56)の第3流出分岐管(56f)に流入した冷媒は、第2ガス側連絡配管(53)を通って冷蔵熱交換器(31)へ流入し、冷蔵熱交換器(31)に付着した霜に熱を与えて霜を溶かす。冷蔵熱交換器(31)から流出した冷媒は、第2液側連絡配管(54)を流れて室外ユニット(10)へ流入し、冷媒戻り配管(80)を通ってレシーバ(15)に流入し、室外熱交換器(12)からレシーバ(15)へ流入した冷媒と合流する。
レシーバ(15)に貯留された液冷媒は、レシーバ(15)から流出して凍結防止管(57)を通過し、第3液管(62)を介して第1液側連絡配管(52)に流入する。
第1液側連絡配管(52)に流入した冷媒は、室内膨張弁(23)で減圧された後、室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、室内空気が冷却される。室内熱交換器(22)で蒸発した冷媒は、第1ガス側連絡配管(51)、第1四路切換弁(17)及び第2四路切換弁(18)を通過して吸入配管(55)の第2流入分岐管(55b)に流入する。
上述のようにして吸入配管(55)の第2流入分岐管(55b)に流入した冷媒は、第1流出分岐管(55c)、第2流出分岐管(55d)及び第3流出分岐管(55e)にそれぞれ分流する。そして、第1〜第3流出分岐管(55c,55d,55e)に流入した冷媒は、それぞれ対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)に吸入されて圧縮される。
〈暖房時のデフロスト運転〉
図7に示す暖房時のデフロスト運転では、室内を暖房すると同時に、冷蔵庫(30a)の冷蔵熱交換器(32)に付着した霜が除去される。コントローラ(100)は、第1四路切換弁(17)を第1状態に切り換え、第2四路切換弁(18)及び第3四路切換弁(19)を第2状態に切り換え、室外膨張弁(14)の開度を適宜調節し、室内膨張弁(23)と冷蔵膨張弁(33)の開度を全開にする。また、コントローラ(100)は、冷開閉弁(64)を全閉に制御し、圧力調整弁(67)を全開に制御する。
冷媒回路(2)では以下のように冷媒が循環する。
第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)で圧縮された冷媒は、吐出配管(56)において合流してから油分離器(16)において潤滑油が分離され、第1流出分岐管(56d)と第3流出分岐管(56f)に分流する。
第1流出分岐管(56d)を流れる冷媒は、第1四路切換弁(17)、及び第1ガス側連絡配管(51)を通過して室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。室内熱交換器(22)で凝縮した液冷媒は、第1液側連絡配管(52)を流れる。第1液側連絡配管(52)を流れる液冷媒は、室外ユニット(10)に流入し、第4液管(79)を通ってレシーバ(15)へ流入する。
吐出配管(56)の第3流出分岐管(56f)に流入した冷媒は、第2ガス側連絡配管(53)を通って冷蔵熱交換器(31)へ流入し、冷蔵熱交換器(31)に付着した霜に熱を与えて霜を溶かす。冷蔵熱交換器(31)から流出した冷媒は、第2液側連絡配管(54)を流れて室外ユニット(10)へ流入し、冷媒戻り配管(80)を通ってレシーバ(15)に流入し、室内熱交換器(22)からレシーバ(15)へ流入した冷媒と合流する。
レシーバ(15)に流入した液冷媒は、レシーバ(15)から流出して第2液管(60)を流れ、過冷却熱交換器(76)を通ってからバイパス管(61)に流入する。過冷却熱交換器(76)を流出してからバイパス管(61)に流入した冷媒は、室外膨張弁(14)で減圧された後、室外熱交換器(12)に流入する。室外熱交換器(12)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(12)で蒸発した冷媒は、室外ガス配管(58)、第1四路切換弁(17)及び第2四路切換弁(18)を介して吸入配管(55)の第2流入分岐管(55b)に流入する。
上述のようにして吸入配管(55)の第2流入分岐管(55b)に流入した冷媒は、第1流出分岐管(55c)、第2流出分岐管(55d)及び第3流出分岐管(55e)にそれぞれ分流する。そして、第1〜第3流出分岐管(55c,55d,55e)に流入した冷媒は、それぞれ対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)に吸入されて圧縮される。
〈運転の切り換えに伴う流量調節弁の制御〉
上述した各運転を切り換える場合には、各四方切換弁(17,18,19)の状態を切り換えて冷媒の流路を変更する切換動作が行われる。各四方切換弁(17,18,19)の切換動作が行われると、凝縮器及び蒸発器となる熱交換器が変更され、冷媒回路(2)の高低差圧が小さくなる。それにも拘わらず、インジェクション配管(81)から圧縮機(13a,13b,13c)へ液冷媒を導入すると、運転中の圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒が湿り気味になってしまうという問題があった。この点について詳細に説明する。
例えば上述した第2暖房運転(図4)から暖房時のデフロスト運転(図7)に運転を切り換える場合、各四方切換弁(17,18,19)の切換動作により、蒸発器であった冷蔵熱交換器(32)が凝縮器に変更され、凝縮器であった室外熱交換器(12)が蒸発器となる。この切換動作の直後には、冷媒回路(2)の高低差圧が小さくなり、室外熱交換器(12)の蒸発圧力、及び蒸発温度が高くなる。従って、室外熱交換器(12)で液冷媒を十分に蒸発させることができず、圧縮機(13a,13b,13c)の吸入冷媒の吸入過熱度が小さくなることがある。
吸入冷媒の吸入過熱度が小さいにも拘わらず、インジェクション配管(81)から圧縮機(13a,13b,13c)へ液冷媒を導入すると、圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒が湿り状態になり易い。この場合、圧縮機(13a,13b,13c)の潤滑油に液冷媒が溶け込み、潤滑油が希釈される。この結果、潤滑油の粘性が低下し、圧縮機(13a,13b,13c)の摺動部の潤滑不良を招くという問題が生じる。そこで、本実施形態では、このような不具合を回避するために、各四方切換弁(17,18,19)の切換動作に連動して、次のような流量調節弁(78)の制御が行われる。この制御について図9を参照しながら説明する。
ステップST11において切換機構(各四路切換弁(17,18,19))の切換動作が実行されると、ステップST12において流量調節弁(78)(流量調節弁)が全閉される。具体的には、コントローラ(100)は、各四路切換弁(17,18,19)を切り換えるための制御信号をt1のタイミングで出力するとともに、流量調節弁(78)の開度を全閉とする制御信号をt2のタイミングで出力する。ここで、t2はt1と同時、又はt1よりも僅かに遅れたタイミングである。
なお、四方切換弁(17,18,19)の切換動作の開始時には、少なくとも運転中の圧縮機(13a,13b,13c)に対応する膨張弁(82a,82b,82c)が所定開度で開放される。また、四方切換弁(17,18,19)の切換動作の開始時には、冷媒回路(2)の冷媒の循環量が最小となるように圧縮機構(13)を制御するのが好ましい。この場合には、複数の圧縮機(13a,13b,13c)のうちの1台の圧縮機(例えば第1圧縮機(13a))のみを運転する。あるいは、回転速度が可変な圧縮機(13a,13c)の回転数を最小とする。
ステップST12において、流量調節弁(78)が全閉になると、インジェクション配管(81)の主管(77)が閉鎖される。従って、液ライン(第2液管(60))の液冷媒がインジェクション配管(81)を介して圧縮機(13a,13b,13c)に導入されない。これにより、切換動作に起因して圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒が湿り状態となることを回避できる。
なお、ステップST12において、流量調節弁(78)の開度を小さくする(厳密には、最小開度とする)ことで、インジェクション配管(81)の冷媒の流量を制限するようにしてもよい。こうすると、インジェクション配管(81)から圧縮機(13a,13b,13c)へほとんど冷媒が導入されない。従って、四路切換弁(17,18,19)の切換動作に起因して圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒が湿り状態となることを回避できる。
ステップST13へ移行すると、判定部(103)が、吐出過熱度(TdSH)及び吐出温度(Td)に基づいて、圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒の湿り易い状態にあるか否かを判定する。具体的には、ステップST13では、圧縮機(13a,13b,13c)の吐出過熱度(TdSH)が所定値(X)(例えば5℃)よりも大きい条件(第1条件)、及び吐出温度(Td)が所定の第1温度(T1)(例えば50℃)よりも高い条件(第2条件)の判定が行われる。本実施形態では、第1条件及び第2条件のいずれかがが成立すると、ステップST15へ移行し、そうでない場合にはステップST14に移行する。つまり、第1条件及び第2条件が成立しない場合、圧縮機(13a,13b,13c)の吸入過熱度が小さく、冷媒が湿りやすい状態であると判断できる。従って、この場合には、ステップST14へ移行し、流量調節弁(78)の開度をそのままの固定開度に維持する。
一方、第1条件及び第2条件のいずれかが成立する場合、圧縮機(13a,13b,13c)の吸入冷媒の過熱度が増大し、圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒が乾き気味になっていると判断できる。従って、この場合には、ステップST15へ移行し、流量調節弁(78)の開度を変更するための判定が行われる。なお、ステップST13の判定では、第1条件のみの判定や、第2条件のみの判定を行うこともできる。また、ステップST13では、第1条件と第2条件の双方が成立するか否かを判定してもよい。
ステップST15へ移行すると、吐出冷媒の温度(Td)が所定の第2温度(T2)(例えば100℃)よりも高い条件(第3条件)が成立するか否かの判定が行われる。ここで、第2温度(T2)は上記第1温度(T1)よりも高い温度に所定値に設定される。ステップST15において第3条件が成立すると、圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度(Td)ないし吐出過熱度(TdSH)が過剰に大きいと判断できる。そこで、この場合には、ステップST16に移行し、流量調節弁(78)の開度を所定開度だけ強制的に大きくする。この結果、インジェクション配管(81)から運転中の圧縮機(13a,13b,13c)に液冷媒が導入されるため、吐出冷媒の温度(Td)ないし吐出過熱度(TdSH)が過剰に大きくなることを速やかに回避できる。
一方、ステップST15に移行したものの、第3条件が成立しない場合、吐出冷媒の温度Td)ないし吐出過熱度(TdSH)が適正な範囲にあると判断できる。そこで、この場合には、ステップST17に移行する。ステップST17に移行すると、吐出温度(Td)が所定の目標温度(例えば90℃)に近づくように、流量調節弁(78)の開度が適宜調節される。なお、ステップST17においては、吐出過熱度(TdSH)が目標の過熱度に近づくように流量調節弁(78)の開度を調節してもよい。
切換動作が実行されてからしばらくすると、冷媒回路(2)の高低差圧(ΔP)が上昇するとともに、目標の高低差圧に近づいていく。冷媒回路(2)の高低差圧(ΔP)が所定値(Ps)を越える条件(第4条件)が成立すると、ステップST19へ移行する。つまり、第4条件が成立する場合、四路切換弁(17,18,19)の切換動作が完全に終了し、冷媒回路(2)の高低差圧(ΔP)も安定且つ十分に確保されたと判断できる。従って、第4条件が成立すると、流量調節弁(78)の開度を制限する制御が終了し、吐出温度(Td)が目標温度に近づくように、流量調節弁(78)の開度が適宜調節される。つまり、第4条件が成立すると、定常の運転時におけるインジェクション動作が行われる。
また、第4条件が成立した後には、冷媒回路(2)の冷媒の循環量を徐々に増大する制御を行うのが好ましい。この制御は、圧縮機(13a,13b,13c)の運転台数を増大させる、あるいは回転速度が可変な圧縮機(13a,13c)の回転数を徐々に増大させることで実現される。
−実施形態の効果−
上記実施形態によれば、四方切換弁(17,18,19)(切換機構)の切換動作が実行されると同時、又はその直後に流量調節弁(78)が全閉状態となる。従って、圧縮機(13a,13b,13c)の吸入過熱度が低くなり易い状況において、インジェクション配管(81)から圧縮機(13a,13b,13c)へ液冷媒が導入されることを確実に回避できる。この結果、圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒が湿り状態となることに起因して、摺動部の潤滑不良を招くことを確実に回避できる。
上記実施形態によれば、ステップST13において吐出冷媒の温度(Td)がある程度高くなる、あるいは吐出過熱度(TdSH)がある程度大きくなるまでの間、流量調節弁(78)の閉状態がそのまま維持される。従って、圧縮機(13a,13b,13c)の内部の冷媒が湿り状態になることを確実に抑制できる。
上記実施形態によれば、吐出冷媒の温度(Td)が過剰に高くなると、流量調節弁(78)の開度を強制的に大きくする。このため、吐出冷媒の温度(Td)が過剰に高くなることを確実に抑制でき、圧縮機(13a,13b,13c)を保護できる。
上記実施形態によれば、高低差圧(ΔP)が所定値を越えると、吐出冷媒の温度(Td)が目標温度に近づくように流量調節弁(78)の開度を調節する。つまり、本実施形態では、冷媒回路(2)の高低差圧が十分に大きくなり、該高低差圧が安定してから、このような流量調節弁(78)の制御を行う。従って、吐出温度(Td)の変動に起因して流量調節弁(78)の開度が大きく変化することを防止できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態の冷凍装置(1)は、室内ユニット(10)と冷蔵ユニット(30)とを有するものである。しかし、冷凍装置(1)は、庫内の冷凍を行う冷凍ユニットを有するものであってもよい。また、冷凍装置(1)は、給湯ユニットを有し、給湯ユニットの給湯熱交換器(凝縮器)で水を加熱する構成であってもよい。
冷凍装置(1)は、冷蔵ユニットや冷凍ユニットのみを有する冷設専用機であってもよい。例えば冷設専用機であれば、四方切換弁(切換機構)の切換動作により、冷却運転とデフロスト運転とが切り換えられる。つまり、冷却運転では、室外熱交換器が凝縮器となり、冷蔵熱交換器が蒸発器となる冷凍サイクルが行われ、デフロスト運転では、冷蔵熱交換器が凝縮器となり、室外熱交換器が蒸発器となる冷凍サイクル(逆サイクル)が行われる。この構成においても、上記実施形態と同様、切換機構の切換動作に連動してインジェクション配管の流量調節弁を閉じる、又は小さくする。これにより、圧縮機の内部の冷媒が湿り状態となることを回避できる。
上記実施形態のインジェクション配管(81)の終端は、圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧ポート(中間圧の圧縮室)に接続されている。しかし、インジェクション配管(81)の終端は、圧縮機(13a,13b,13c)の吸入ポート、ないし吸入配管に接続されてもよい。つまり、インジェクション配管(81)は、液ラインの冷媒を圧縮機(13a,13b,13c)の吸入側へ導入するものであってもよい。
上記実施形態の圧縮機(13a,13b,13c)の台数は単なる例示であり、1台、2台、又は4台以上であってもよい。
上記実施形態の冷凍装置(1)は、連絡配管が4本のいわゆる4管方式であるが、連絡配管が3本のいわゆる3管方式であってもよい。
本発明は、冷凍装置について有用である。
1 冷凍装置
2 冷媒回路
12 室内熱交換器(熱交換器)
13a 第1圧縮機(圧縮機)
13b 第2圧縮機(圧縮機)
13c 第3圧縮機(圧縮機)
17 第1四方切換弁(切換機構)
18 第2四方切換弁(切換機構)
19 第3四方切換弁(切換機構)
60 第2液管(液ライン)
78 流量調節弁
81 インジェクション配管
100 コントローラ(制御部)

Claims (4)

  1. 圧縮機(13a,13b,13c)と、
    複数の熱交換器(12,22,32)と、
    液ライン(60)の冷媒を前記圧縮機(13a,13b,13c)に導入するインジェクション配管(81)と、
    前記インジェクション配管(81)から前記圧縮機(13a,13b,13c)への冷媒の導入量を調節する流量調節弁(78)と、
    凝縮器及び蒸発器となる前記熱交換器(12,22,32)を変更するように冷媒の流路を切り換える切換機構(17,18,19)とが設けられる冷媒回路(2)を備えた冷凍装置であって、
    前記切換機構(17,18,19)の切換動作に連動して、前記流量調節弁(78)を全閉とする、又は該流量調節弁(78)の開度を所定開度まで小さくする弁動作を実行させる制御部(100)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御部(100)は、前記弁動作の後、前記圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度が所定の第1温度を越えるまで、前記流量調節弁(78)の開度をそのまま維持させることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、
    前記制御部(100)は、前記弁動作の後、前記圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度が前記第1温度より大きい第2温度を越えると、前記流量調節弁(78)の開度を大きくすることを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    前記制御部(100)は、前記切換機構(17,18,19)の切換動作を実行させた後、前記冷媒回路(2)の高低差圧が所定値より大きくなることを示す条件が成立すると、前記圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度が所定の目標温度に近づくように、前記流量調節弁(78)の開度を調節することを特徴とする冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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