JP2019065246A - 白色インク、インクセット、印刷物の製造方法、及び液体吐出装置 - Google Patents

白色インク、インクセット、印刷物の製造方法、及び液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】分散安定性、吐出安定性、及び記録媒体への定着性に優れ、画像の白色性が良好である白色インクの提供。【解決手段】金属酸化物を含む顔料、樹脂、及び有機溶剤を含む白色インクであって、前記顔料の含有量が、15質量%以上30質量%以下であり、前記顔料の一次体積平均粒径が、260nm以上400nm以下であり、前記顔料の体積比率が、白色インクにおける固形分全体積に対して、50体積%以上である白色インクである。【選択図】なし

Description

本発明は、白色インク、インクセット、印刷物の製造方法、及び液体吐出装置に関する。
透明、又は半透明である非浸透系の記録媒体に印刷を行う場合に、白色インクを用いることが知られている。
白色インクは、透明、又は半透明の記録媒体における光の反射率が高くなるほど、記録媒体を透過する透過光の光量が減少するため、白色インクに重ねて非白色インクを記録する際に、透過光により非白色インクの画像濃度が低下することを防ぎやすくなる。また、記録媒体における光の反射率が高くなるほど、L値(明度)が高くなり、白色性が向上する。
このような観点から、白色性が高い白色インクが望まれている。
しかしながら、一般的な白色インクは、十分な白色性が確保されていない。そこで、白色インクによるインク膜を2層以上積層して印刷する印刷方法が知られている。
しかし、白色インクのインク膜を2層以上積層する印刷方法では、1層で行う印刷方法よりも、印刷に時間がかかるという問題がある。また、積層したインク膜がずれないように、インク膜の膜厚を均一にする必要があるため、高い印刷精度が必要になるという問題がある。
この点について、高分子化合物、二次平均粒子径が200nm以上500nm以下の白色顔料を10%以上、水、有機溶剤、及びフッ素系界面活性剤を含む白色インクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、分散安定性、吐出安定性、及び記録媒体への定着性に優れ、画像の白色性が良好である白色インクを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の白色インクは、金属酸化物を含む顔料、樹脂、及び有機溶剤を含む白色インクであって、前記顔料の含有量が、15質量%以上30質量%以下であり、前記顔料の一次体積平均粒径が、260nm以上400nm以下であり、前記顔料の体積比率が、白色インクにおける固形分全体積に対して、50体積%以上である。
本発明によると、分散安定性、吐出安定性、及び記録媒体への定着性に優れ、画像の白色性が良好である白色インクを提供することができる。
図1は、本発明のインク吐出装置の一例を示す斜視説明図である。 図2は、本発明のインク吐出装置におけるメインタンクの一例を示す斜視説明図である。 図3は、顔料の含有量と散乱体積との関係を表す説明図である。 図4は、加熱手段の一例を示す概略図である。
(白色インク)
本発明の白色インクは、金属酸化物を含む顔料、樹脂、及び有機溶剤を含む白色インクであって、前記顔料の含有量が、15質量%以上30質量%以下であり、前記顔料の一次体積平均粒径が、260nm以上400nm以下であり、前記顔料の体積比率が、白色インクにおける固形分全体積に対して、50体積%以上であり、界面活性剤を含有することが好ましく、更に必要に応じて、水、その他の成分を含有する。
本発明の白色インクは、従来の白色インクでは、顔料の体積平均粒径が小さい場合、白色性が不十分となり、顔料の体積平均粒径が大きい場合は、吐出安定性が不十分となるという問題があるという知見に基づくものである。また、本発明の白色インクは、従来の白色インクでは、一般的に、白色インクの顔料の含有比率(質量比)が低い場合、白色性が不十分となり、白色インクの顔料の含有比率(質量比)が高い場合、吐出安定性が不十分となるという問題があるという知見に基づくものである。
なお、市販されている白色インクにおいて、一般的には、一次体積平均粒子径は、200nm以上250nm以下が好ましいとされ、また、顔料の含有比率(質量比)は、5質量%以上15質量%以下が好ましいとされる。
本発明者らは、従来の一次体積粒径が200nm以上250nm以下の白色インク顔料と比較して、前記顔料の一次体積平均粒径が、260nm以上400nm以下である本発明の白色インクは、顔料の含有量が高いほど、顔料の含有量当たりに得られる白色性が優れることを見出した。
図3に示すように、顔料の含有量が高くなるにつれて、顔料が有する散乱体積の範囲に他の顔料が重複して存在する確立が高くなるため、散乱効率が低下すると考えられる。
一次体積平均粒径は、1粒子あたりの散乱体積に影響を与える。また、顔料の含有量が一定である場合、粒子数に影響を与える。
本発明の白色インクは、顔料の含有量、及び一次体積平均粒径のバランス関係を考慮しているため、散乱効率を高くすることができる。
白色性のパラメーターとしてハンター白色度を測定する場合、前記白色インクにおける顔料の含有比率(質量比)を一定にした場合のインク膜のハンター白色度が最大になる顔料の一次体積平均粒径は、顔料の含有比率(質量比)が高くなるほど、大きくなる傾向がある。
前記白色インクにおける顔料以外の固形分の体積比率としては、白色性の点から、固形分全体積に対して、50体積%以下である。
前記白色インクにおける固形分全量の含有比率(質量%)としては、吐出安定性の点から、白色インク全量に対して、35質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
前記白色インクにおける固形分全量の含有比率(質量%)は、前記白色インクに含まれる溶媒を、蒸発により全量揮発させたとき、残分の質量を測定することにより、求めることができる。
<顔料>
前記顔料としては、金属酸化物を含む。
前記金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化スズ、酸化ジルコニウム、鉄とチタンの複合酸化物であるチタン酸鉄などが挙げられる。これらの中でも、屈折率が高く、高い白色性を得ることができる点から、酸化チタンが好ましい。酸化チタンは、屈折率が高いため、酸化チタンをコアとする顔料を含む白色インクは、他の金属酸化物と比べ白色性に優れる。
固体や粉体の真密度の測定方法は、気相置換法による。前記顔料の密度は、例えば、自動密度計(装置名:AccuPyc1330、Micromeritics社製)を用いて測定することができる。
白色インクの白色度の基準としては、ISO−2469、又はJIS−8148があり、一般的に、これらの値が70以上の場合、白色の色材として用いられる。
前記顔料の体積比率としては、白色インクにおける固形分全体積に対して、50体積%以上であり、50体積%以上81体積%以下が好ましく、60体積%以上75体積%以下がより好ましい。前記顔料の体積が、50体積%以上であると、白色性を向上できる。前記顔料の体積が、81体積%以下であると、白色インクの記録媒体への定着性をより向上できる。
前記顔料の体積は、例えば、以下の方法により求めることができる。まず、白色インク中から、遠心分離等の手段により顔料を単離し、前記顔料の元素の組成をSEM−EDSなどを用いて特定する。ただし、被覆元素など使用量が少量である元素は、顔料の組成に含めないものとする。また、特定した元素より、顔料の密度を求める。次に、白色インクをるつぼに入れ、500℃で加熱する。白色インクを500℃で加熱することにより、白色インクに含まれる溶剤は沸騰して揮発し、また、白色インクに含まれる樹脂は炭化し、焼き飛ばされる。ここで、前記るつぼ内の残分を白色インクの顔料とみなし、顔料の質量を測定する。測定した顔料の質量を密度で除することにより、顔料の体積を求めることができる。
前記白色インクの顔料の一次体積平均粒径としては、260nm以上400nm以下であり、280nm以上350nm以下が好ましく、280nm以上340nm以下がより好ましい。前記白色インクの顔料の一次体積平均粒径が、260nm以上であると、白色性を向上することができる。前記白色インクの顔料の体積平均粒径が、400nm以下であると、吐出安定性を向上することができる。
前記白色インクの顔料の一次体積平均粒径としては、レーザー解析・散乱法(マイクロトラック法)、動的光散乱法(ナノトラック法)などを用いて測定することができ、例えば、粒度分析装置(商品名:ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
吐出安定性、白色性が一定の場合、前記白色インクの顔料の含有量としては、低い方が好ましい。これにより、白色インクの白色性を維持しつつ、インク中の固形分の量を少なくすることができる。
前記顔料の含有量をA(質量%)とし、前記顔料の一次体積平均粒径をB(nm)としたときの前記顔料の含有量と前記顔料の一次体積平均粒径との比(A/B)としては、1/20以上1/10以下が好ましい。
前記白色インクの顔料の含有比率(質量比)としては、白色インク全量に対して、15質量%以上30質量%以下であり、15質量%以上25質量%以下が好ましく、18%質量以上25質量%以下がより好ましい。前記白色インクの顔料の含有量が、15質量%以上であると、白色性を向上できる。前記白色インクの顔料の含有量が、30質量%以下であると、吐出安定性を向上できる。
前記白色インクの顔料の含有比率(質量比)が15質量%以上であると、一般的に最も好ましい範囲とされる200nm以上250nm以下の範囲から外れ、含有量あたりの散乱効率の点からは、251nm以上の粒子径の顔料の方が好ましい。
しかし、顔料の含有量が15質量%以上30質量%以下の本発明の場合、吐出安定性、及び白色性を両立する点から、一次体積粒子径は、260nm以上400nm以下とする。
前記白色インクの顔料の含有比率(質量比)が、30質量%を超えると、粗大粒子数が多いことから、吐出安定性が不十分となる。また、前記白色インクの一次体積平均粒径が、400nmを超えると、粗大粒子数が多いことから、吐出安定性が不十分となる。
前記インクとしては、インク膜の白色性の点から、白色インクの顔料の含有量が15質量%以上30質量%以下、かつ、白色インクの一次体積平均粒径が251nm以上が好ましい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
前記白色インクは、例えば、透明、及び半透明の記録媒体に使用される場合、記録媒体への定着性が重要である。前記白色インクは、樹脂を含むことにより、記録媒体にインク膜が形成されるため、記録媒体への定着性が向上し、特に、非浸透系記録媒体に対する定着性が向上する。
白色インクにおける前記樹脂の体積比率としては、顔料の体積比率よりも低いことが好ましいことから、白色インクの固形分全体積に対して、50体積%未満が好ましく、10体積%以上50体積%未満がより好ましく、19体積%以上50体積%未満が更に好ましく、25体積%以上40体積%未満が特に好ましい。
白色インクにおける前記樹脂の体積は、例えば、以下の方法により求めることができる。まず、白色インクをシャーレに入れ、白色インクに含まれる溶媒を全量揮発させ、前記シャーレ内の残分を白色インクの固形分全量とみなし、白色インクの固形分全量の質量を測定する。次に、前記白色インクの固形分を全量るつぼに入れ、500℃で加熱する。白色インクの固形分を500℃で加熱することにより、白色インクに含まれる樹脂は炭化し、焼き飛ばされる。ここで、前記るつぼ内の残分を白色インクの顔料とみなし、顔料の質量を測定する。また、白色インクの固形分全量の質量から白色インクの顔料の質量を引いた差を、白色インクの樹脂の質量とみなし、樹脂の質量を算出する。さらに、白色インク中から遠心分離により樹脂を単離し、樹脂の密度を求める。樹脂の含有比率(質量比)を考慮して、樹脂の質量を密度で除することにより、樹脂の体積を求めることができる。
なお、白色インクの樹脂の質量は、TG−DSCを用いて白色インクの固形分の含有比率(質量比)を測定し、白色インクの固形分全量の質量に前記固形分の含有比率(質量比)を乗じることにより求めてもよい。
印刷物における前記樹脂の体積比率は、例えば、以下の方法により求めることができる。まず、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、印刷物におけるインク膜の断面を撮影する。次に、前記インク膜の断面の画像を解析し、前記インク膜の断面における顔料、樹脂、空孔などの面積比を計測する。計測により得られた面積比より、樹脂の体積比率を求めることができる。
固体や粉体の真密度の測定方法は、気相置換法による。前記樹脂の密度は、例えば、自動密度計(装置名:AccuPyc1330、Micromeritics社製)を用いて測定することができる。
<<溶媒分散性樹脂>>
前記樹脂としては、記録媒体への定着性の点から、白色インクの溶媒に対し分散性を有する溶媒分散性樹脂が好ましい。前記樹脂が、溶媒分散性樹脂であると、白色インク中の顔料が沈降する速度を低減させることができ、白色インク中の成分が凝集し、沈殿することを低減させることができる。
前記溶媒分散性樹脂は、樹脂粒子として、粒子形状であることが好ましい。
前記樹脂粒子の体積平均粒径としては、分散性の点から、小さいことが好ましい。
前記樹脂の質量当たりのゼータ電位、及び体積当たりのゼータ電位のいずれかが高い樹脂は、前記樹脂粒子における単位量当たりの分散性が高くなる。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記樹脂粒子の体積平均粒径が、10nm以上100nm以下であると、記録媒体への定着性、及び白色性のバランスに優れる。
前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
また、樹脂粒子中には、必要に応じて、界面活性剤などの分散剤を含有してもよい。前記分散剤としては、インク膜を形成しやすい点から、自己乳化型のエマルジョンが好ましい。
前記自己乳化型のエマルジョンの酸価としては、前記自己乳化型のエマルジョン内のアニオン性基の水分散安定性の点から、5mgKOH/g以上100mgKOH/g以下が好ましく、耐擦性、及び耐薬品性の点から、5mgKOH/g以上50mgKOH/mg以下がより好ましい。
前記アニオン性基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基などが挙げられる。
前記アニオン性基を前記樹脂に導入する方法としては、例えば、前記アニオン性基を含有するモノマーを用いる方法が挙げられる。
前記溶媒分散性樹脂としては、分散安定性、及び安全性の点から、水分散性樹脂が好ましい。
前記水分散性樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂が挙げられる。
前記水分散性樹脂が、ポリウレタン樹脂であると、記録媒体への定着性、光沢性に優れる。
前記ポリウレタン樹脂としては、前記白色インクを作製する際に、連続相としての水中に分散した樹脂エマルジョンとして加えられることが好ましい。
前記ポリウレタン樹脂としては、耐水性、耐熱性、耐摩耗性、耐候性、及び画像の耐擦性の点から、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が好ましい。
前記ポリウレタン樹脂としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記前記合成したものとしては、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるものなどが挙げられる。
前記ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらの中でも、画像堅牢性の点から、ポリカーボネートポリオールが好ましい。
前記ポリカーボネートポリオールと前記ポリイソシアネートと反応させることにより、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂を得ることができる。
前記ポリウレタン樹脂の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無溶剤下、又は有機溶剤の存在下において、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートとを、イソシアネート基が過剰になる当量比で反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを合成した後、前記イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中のアニオン性基を必要に応じて中和剤により中和し、その後、鎖延長剤と反応させ、最後に必要に応じて系内の有機溶剤を除去することによって得る方法などが挙げられる。
前記ポリウレタン樹脂の合成に用いられる有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ケトン類、エーテル類、酢酸エステル類、ニトリル類、アミド類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
前記エーテル類としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが挙げられる。
前記酢酸エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げられる。
前記ニトリル類としては、例えば、アセトニトリルなどが挙げられる。
前記アミド類としては、例えば、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドンなどが挙げられる。
前記鎖延長剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミン、その他の活性水素基含有化合物などが挙げられる。
前記ポリアミンとしては、例えば、ジアミン類、ポリアミン類、ヒドラジン類、ジヒドラジド類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ジアミン類としては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミンなどが挙げられる。
前記ポリアミン類としては、例えば、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
前記ヒドラジン類としては、例えば、ヒドラジン、N,N’−ジメチルヒドラジン、1,6−ヘキサメチレンビスヒドラジンなどが挙げられる。
前記ジヒドラジド類としては、例えば、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどが挙げられる。
前記その他の活性水素基含有化合物としては、例えば、グリコール類、フェノール類、水などが挙げられる。これらは、白色インクの保存安定性が低下しない範囲内であれば、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記グリコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、サッカロース、メチレングリコール、グリセリン、ソルビトールなどが挙げられる。
前記フェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノンなどが挙げられる。
前記ポリウレタン樹脂の前記市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、商品名:ユーコートUX−485(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、三洋化成工業株式会社製)、商品名:ユーコートUWS−145(ポリエステル系ポリウレタン樹脂、三洋化成工業株式会社製)、商品名:パーマリンUA−368T(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、三洋化成工業株式会社製)、商品名:パーマリンUA−200(ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、三洋化成工業株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリエーテルポリオール−
前記ポリエーテルポリオールとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記ポリエーテルポリオールの合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、活性水素原子を2個以上有する少なくとも1種の化合物を開始剤とし、アルキレンオキサイドを付加重合させることにより得る方法などが挙げられる。
前記開始剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
前記アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、耐擦性の点から、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールが好ましい。
−ポリカーボネートポリオール−
前記ポリカーボネートポリオールとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記ポリカーボネートポリオールの合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、炭酸エステルとポリオールとを反応させて得る方法、ホスゲンとビスフェノールA等とを反応させて得る方法などが挙げられる。
前記炭酸エステルとしては、例えば、メチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルカーボネート、ジエチルカーボネート、シクロカーボネート、ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。
前記ポリオールとしては、例えば、ジヒドロキシ化合物、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
前記ジヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノール−A、ビスフェノール−F、4,4’−ビフェノールなどが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールなどが挙げられる。
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンサクシネート、ポリカプロラクトンなどが挙げられる。
−ポリエステルポリオール−
前記ポリエステルポリオールとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記ポリエステルポリオールの合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得る方法、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得る方法、共重合ポリエステル等を使用する方法などが挙げられる。
前記低分子量のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコ−ルなどが挙げられる。
前記ポリカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸などが挙げられる。また、前記ポリカルボン酸の無水物、及びポリカルボン酸のエステル形成性誘導体を用いてもよい。
−ポリイソシアネート−
前記ウレタン樹脂を製造する際に使用するポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。前記脂肪族ジイソシアネートは、環状構造を有してもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、長期間の耐候性の点から、脂肪族ジイソシアネートが好ましい。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
<<溶媒溶解性樹脂>>
前記樹脂として、前記白色インク中の溶媒に溶解する溶媒溶解性樹脂を含むことが好ましい。前記樹脂が、前記溶媒溶解性樹脂を含むと、前記顔料の含有比率が高い場合においても、前記顔料の粒子の隙間に対する前記樹脂の充填性が高くなり、前記顔料の分散安定性を維持できる。
なお、前記溶媒溶解性樹脂は、分散剤としての機能を有してもよい。
樹脂全量の体積に対する前記溶媒溶解性樹脂の体積比率は、前記溶媒分散性樹脂の体積比率よりも小さいことが好ましい。
前記樹脂としては、透明PETフィルムなどの非浸透性記録媒体への定着性、及び白色インク中の白色顔料の分散安定性の両立の点から、前記白色インク中に、溶媒分散性樹脂、及び溶媒溶解性樹脂のいずれも含むことが好ましい。
前記溶媒溶解性樹脂としては、分散安定性、及び安全性の点から、水溶性樹脂が好ましい。
前記水溶性樹脂としては、例えば、水溶性高分子化合物、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、カルボキシルメチルセルロース(CMC)などが挙げられる。
前記水溶性高分子化合物としては、例えば、イオン性の親水基を有する水溶性高分子化合物、アルカリ金属塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記イオン性の親水基としては、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、アミノ基などが挙げられる。
前記アルカリ金属塩としては、例えば、アンモニウム塩、無機酸塩、有機酸塩などが挙げられる。
前記水溶性高分子化合物としては、例えば、セルロース誘導体、天然高分子類、でんぷん誘導体、合成高分子類などが挙げられる。
前記セルロース誘導体としては、例えば、カルボキシメチルセルロース塩、ビスコースなどが挙げられる。
前記天然高分子類としては、例えば、アルギン酸塩、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、アラビアゴム、トンガントゴム、リグニンスルホン酸塩などが挙げられる。
前記でんぷん誘導体としては、例えば、カチオンでんぷん、リン酸でんぷん、カルボキシメチルでんぷん塩などが挙げられる。
前記合成高分子類としては、例えば、ポリアクリル酸塩、ポリビニル硫酸塩、ポリ(4−ビニルピリジン)塩、ポリアミド、ポリアリルアミン塩、縮合ナフタレンスルホン酸塩、スチレン−アクリル酸塩共重合物、スチレン−メタクリル酸塩共重合物、アクリル酸エステル−アクリル酸塩共重合物、アクリル酸エステル−メタクリル酸塩共重合物、メタクリル酸エステル−アクリル酸塩共重合物、メタクリル酸エステル−メタクリル酸塩共重合物、スチレン−イタコン酸塩共重合物、イタコン酸エステル−イタコン酸塩共重合物、ビニルナフタレン−アクリル酸塩共重合物、ビニルナフタレン−メタクリル酸塩共重合物、ビニルナフタレン−イタコン酸塩共重合物などが挙げられる。
これらの中でも、スチレン−アクリル酸共重合体のアンモニウム塩が好ましい。
前記水溶性高分子化合物としては、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、商品名:ジョンクリル61J(重量平均分子量:10,000、酸価:195mgKOH/g、BASF社製)、商品名:ジョンクリル68(重量平均分子量:10,000、酸価:195mgKOH/g、BASF社製)、商品名:ジョンクリル450(重量平均分子量:10,000〜20,000、酸価:100mgKOH/g、BASF社製)、商品名:ジョンクリル55(重量平均分子量:7,500、酸価:200mgKOH/g、BASF社製)、商品名:ジョンクリル555(重量平均分子量:5,000、酸価:200mgKOH/g、BASF社製)、商品名:ジョンクリル586(重量平均分子量:3,100、酸価:105mgKOH/g、BASF社製)、商品名:ジョンクリル680(重量平均分子量:3,900、酸価:215mgKOH/g、BASF社製)、商品名:ジョンクリル682(重量平均分子量:1,600、酸価:235mgKOH/g
、BASF社製)、商品名:ジョンクリル683(重量平均分子量:7,300、酸価:150mgKOH/g、BASF社製)、商品名:B−36(重量平均分子量:6,800、酸価:250mgKOH/g、BASF社製)、商品名:TEGO Dispers651、エボニック社製)、商品名:TEGO Dispers656、エボニック社製)、商品名:TEGO Dispers670、エボニック社製)、商品名:TEGO Dispers685、エボニック社製)、商品名:TEGO Dispers688、エボニック社製)、商品名:TEGO Dispers750W、エボニック社製)、商品名:TEGO Dispers755W、エボニック社製)、商品名:TEGO Dispers757Wエボニック社製)などが挙げられる。
前記溶媒溶解性樹脂の重量平均分子量としては、2×10以上1×10以下が好ましい。前記重量平均分子量が、2×10以上であると、画像の耐擦性を向上することができる。前記重量平均分子量が、1×10以下であると、インクの粘度を維持し、吐出安定性に優れる。
前記溶媒溶解性樹脂の含有比率(質量%)としては、白色インク全量に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.5質量%以上5質量%以下がより好ましい。前記含有比率が、0.01質量%以上であると、画像の耐擦性、及び顔料の分散安定性を向上することができる。前記含有比率が、5質量%以下であると、インクの白色性を向上できる。
前記樹脂の含有比率(質量%)としては、保存安定性、記録媒体への定着性、インク膜の平滑性、及び光沢度の点から、白色インク全量に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましい。
<有機溶剤>
前記有機溶剤としては、水溶性有機溶剤を使用することができる。前記水溶性有機溶剤としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類等のエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオールなどが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
前記アミド類としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドなどが挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
前記含硫黄化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどが挙げられる。
前記有機溶剤としては、湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤が好ましい。
前記有機溶剤としては、沸点が250℃以上である有機溶剤を用いてもよい。前記白色インクにおける前記沸点が250℃以上である有機溶剤の含有量としては、白色インクが高濃度の固形分を含有し、かつ、湿潤性を維持する点から、1質量%未満が好ましい。
前記沸点が250℃以上である有機溶剤としては、例えば、グリセリン(沸点:290℃)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(沸点:255℃)、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル(沸点:261℃)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点:276℃)、ポリエチレングリコールジメチルエーテル(沸点:264℃〜294℃)、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:290℃〜310℃)などが挙げられる。
前記有機溶剤の含有量としては、白色インクの乾燥性、及び吐出安定性の点から、白色インク全量に対して、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<界面活性剤>
前記白色インクは、記録媒体への濡れ性の点から、界面活性剤を含有してもよい。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、色材の分散安定性、及び画像品質の点から、ノニオン界面活性剤が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ノニオン界面活性剤としては、例えば、シリコーン界面活性剤、フッ素界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、シリコーン界面活性剤が好ましい。また、高い吐出安定性、及び高い濡れ性の点から、ポリエーテルシリコーン界面活性剤がより好ましい。
<<シリコーン界面活性剤>>
前記シリコーン界面活性剤とは、ポリシロキサン構造を有する界面活性剤を意味し、ポリシロキサン界面活性剤も含む。
前記シリコーン界面活性剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
前記シリコーン界面活性剤は、側鎖、末端などに、親水性基、親水性ポリマー鎖などを有してもよい。
前記親水性基、親水性ポリマー鎖としては、例えば、ポリエーテル基、ピロリドン、ポリグリセリン、ベタイン、硫酸塩、リン酸塩、4級塩などが挙げられる。これらの中でも、ポリエーテル基が好ましい。
前記ポリエーテル基としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキンドなどが挙げられ、これらの共重合体でもよい。
前記ポリグリセリンとしては、例えば、nを1以上の整数としたとき、CΗO(CHCH(OH)CHO)−Hなどが挙げられる。
前記ベタインとしては、例えば、nを1以上の整数としたとき、CΗ(C−CHCOO−などが挙げられる。
前記硫酸塩としては、例えば、nを1以上の整数としたとき、CO(CO)−SONaなどが挙げられる。
前記リン酸塩としては、例えば、nを1以上の整数としたとき、CΗO(CO)−P(=O)OHONaなどが挙げられる。
前記4級塩としては、例えば、nを1以上の整数としたとき、(C(CClなどが挙げられる。
前記シリコーン界面活性剤としては、例えば、末端に重合性ビニル基を有するポリジメチルシロキサン等と、共重合可能なその他のモノマーと、の共重合体の側鎖に、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン系化合物鎖を有する、ビニル系共重合体などが挙げられる。
前記共重合可能なその他のモノマーとしては、前記モノマーの少なくとも一部に、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の塩などの親水性モノマーを用いることが好ましい。
前記シリコーン界面活性剤としては、親水基としてポリオキシエチレン構造単位を含有し、疎水基としてメチルポリシロキサンを含有するものがより好ましい。
前記シリコーン界面活性剤としては、例えば、ポリエーテル変性シリコーン、ポリオキシアルキレン基含有シリコーン化合物などが挙げられる。
前記シリコーン界面活性剤としては、適宜市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、商品名:シルフェイスSAG005(日信化学工業株式会社製、HLB値:7.0)、商品名:シルフェイスSAG008(日信化学工業株式会社製、HLB値:7.0)、商品名:FZ2110(東レ・ダウコーニング株式会社製、HLB:1.0)、商品名:FZ2166(東レ・ダウコーニング株式会社製、HLB値:5.8)、商品名:SH−3772M(東レ・ダウコーニング株式会社製、HLB値:6.0)、商品名:L7001(東レ・ダウコーニング株式会社製、HLB値:7.4)、商品名:SH−3773M(東レ・ダウコーニング株式会社製、HLB値:8.0)、商品名:KF−945(信越化学工業株式会社製、HLB値:4.0)、商品名:KF−6017(信越化学工業株式会社製、HLB値:4.5)、商品名:FormBan MS−575(Ultra Addives Inc.社製、HLB値:5.0)などが挙げられる。
前記シリコーン界面活性剤の含有量としては、インク全量に対して、0.1質量%以上4.0質量%以下が好ましく、0.2質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%以上4.0質量%以下であると、各種非浸透性記録媒体へのインクの定着性を向上でき、光沢等の画像品質を向上できる。
<<ポリエーテルシリコーン界面活性剤>>
前記ポリエーテルシリコーン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
シリコーン界面活性剤としては、下記一般式(1)、及び下記一般式(2)で表される構造単位を含むことにより、高い吐出安定性、印刷品質を得ることができる。
前記一般式(1)で表される構造単位を含むシリコーン界面活性剤は、濡れ性が高く、
大径のドットを形成することができる。
また、下記一般式(3)で表される構造単位を含むシリコーン界面活性剤を併用することにより、吐出安定性をさらに向上させることができる。
以下に、一般式(1)から(3)で表される構造単位を含むシリコーン界面活性剤について説明する。
(ただし、一般式(1)中、aは1以上500以下の整数を表し、bは0以上10以下の整数を表し、Rはアルキル基、及びアリール基のいずれかを表し、Rは下記一般式(A)、(B)、(C)、アルキル基、及びアリール基のいずれかの置換基を表し、Rの少なくとも一つは、前記一般式(A)を表す。)
(ただし、一般式(A)中、cは1以上20以下の整数を表し、dは0以上50以下の整数を表し、eは0以上50以下の整数を表し、Rは水素原子、及びアルキル基のいずれかを表し、Rは水素原子、アルキル基、及びアシル基のいずれかを表す。)
(ただし、一般式(B)中、fは2以上20以下の整数を表し、Rは水素原子、アルキル基、アシル基、及びジメチルプロピル骨格を有するエーテル基のいずれかを表す。)
(ただし、一般式(C)中、gは2以上6以下の整数を表し、hは0以上20以下の整数を表し、iは1以上50以下の整数を表し、jは0以上10以下の整数を表し、kは0以上10以下の整数を表し、Rは水素原子、アルキル基、及びアシル基のいずれかを表す。)
(ただし、一般式(2)中、lは10以上80以下の整数を表し、Rは下記一般式(D)を表す。)
(ただし、一般式(D)中、mは1以上6以下の整数を表し、nは0以上50以下の整数を表し、oは0以上50以下の整数を表し、前記nと前記oとの合計は1以上の整数であり、Rは水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、及び(メタ)アクリル基のいずれかを表す。)
(ただし、一般式(3)中、p及びqは1以上の整数を表し、前記pと前記qとの合計は3以上50以下の整数であり、Rは下記一般式(E)を表し、R10は炭素数1以上6以下のアルキル基を表す。)
(ただし、一般式(E)中、rは1以上6以下の整数を表し、sは0以上50以下の整数を表し、tは0以上50以下の整数を表し、前記sと前記tとの合計は1以上の整数であり、R11は水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、及び(メタ)アクリル基のいずれかである。)
前記一般式(1)で表される構造単位を含むシリコーン界面活性剤としては、適宜市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、商品名:Tegotwin4000(エボニック社製)、商品名:Tegotwin4100(エボニック社製)などが挙げられる。
前記一般式(2)で表される構造単位を含むシリコーン界面活性剤としては、適宜市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、商品名:BY16−201(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:SF8427(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:BYK−331(BYK社製)、商品名:BYK−333(BYK社製)、商品名:BYK−UV3500(BYK社製)、商品名:Tegoglide410(エボニック社製)、商品名:Tegoglide432(エボニック社製)、商品名:Tegoglide435(エボニック社製)、商品名:Tegoglide440(エボニック社製)、商品名:Tegoglide450(エボニック社製)などが挙げられる。
前記一般式(3)で表される構造単位を含むシリコーン界面活性剤としては、適宜市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、商品名:SF8428(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:FZ−2162(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:8032ADDITIVE(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:SH3749(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:FZ−77(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:L−7001(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:L−7002(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:FZ−2104(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:FZ−2110(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:F−2123(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:SH8400(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:SH3773M(東レ・ダウコーニング株式会社製)、商品名:BYK−345(BYK社製)、商品名:BYK−346(BYK社製)、商品名:BYK−347(BYK社製)、商品名:BYK−348(BYK社製)、商品名:BYK−349(BYK社製)、商品名:Tegowet250(エボニック社製)、商品名:Tegowet260(エボニック社製)、商品名:Tegowet270(エボニック社製)、商品名:Tegowet280(エボニック社製)、商品名:KF−351A(信越化学工業株式会社製)、商品名:KF−352A(信越化学工業株式会社製)、商品名:KF−353(信越化学工業株式会社製)、商品名:KF−354L(信越化学工業株式会社製)、商品名:KF355A(信越化学工業株式会社製)、商品名:KF−615A(信越化学工業株式会社製)、商品名:KF−640(信越化学工業株式会社製)、商品名:KF−642(信越化学工業株式会社製)、商品名:KF−643(信越化学工業株式会社製)などが挙げられる。
前記白色インクにおける界面活性剤の含有量としては、0.1質量%以上5質量%以下が好ましい。前記含有量が、0.1質量%以上であると、非浸透性記録媒体への濡れ性が維持されるため、画像品質が向上する。前記含有量が、5質量%以下であると、白色インクの泡立ちが生じにくくなり、吐出安定性に優れる。
<架橋性を有するモノマー>
前記白色インクは、架橋性を有するモノマーを含んでもよい。前記白色インクが、前記架橋性を有するモノマーを含むことにより、前記白色インクに含まれる樹脂を架橋するため、インク膜の強度を向上させることができる。前記架橋性を有するモノマーとしては、例えば、カルボジイミド、アジリジン、イソシアネートなどが挙げられる。
前記水性架橋剤としては、例えば、ポリカルボジイミド樹脂に親水性セグメントを付与させたものなどが挙げられる。
前記親水性セグメントを付与させた前記水性架橋剤としては、例えば、商品名:V−10(カルボジイミド、日清紡ケミカル株式会社製)、商品名:V−12G(カルボジイミド、日清紡ケミカル株式会社製)などが挙げられる。
<水>
前記インクは、水を含んでもよい。前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水、純水、超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水の含有量としては、白色インク全量に対して、15質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上40質量%以下がより好ましい。前記含有量が、15質量%以上であると、粘度の上昇を防ぎ、吐出安定性を向上できる。前記含有量が、60質量%以下であると、非浸透性記録媒体に対する濡れ性が向上し、画像品質を向上できる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤、ゴム老化防止剤、プラスチックス用老化防止剤などが挙げられる。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
<ゴム老化防止剤、プラスチック用老化防止剤>
前記ゴム老化防止剤、前記プラスチックス用老化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール、ヒンダードフェノールアミンなどが挙げられる。
[吐出安定性]
前記インクの吐出安定性としては、不吐出が認められるノズルが、10ch未満であることが好ましい。
前記吐出安定性は、例えば、前記インクをインク吐出装置(装置名:RICOH Pro L4160、株式会社リコー製)に充填し、ヘッドのキャッピングを外した状態で、温度25℃、相対湿度15%の環境下で1時間静置した後、主走査方向に170mm、副走査方向にノズルch幅であり、ヘッド全chを使った1パスノーインターレースのベタ画像を作成し、不吐出、及び噴射乱れの有無を目視にて観察することにより、求めることができる。
[分散安定性]
前記インクの分散安定性としては、密度変化率が、5.0%未満が好ましく、3.0%未満がより好ましい。
前記分散安定性は、例えば、以下の方法により、密度変化率を算出することにより求めることができる。まず、前記白色インクを十分に攪拌した後、密度計測器(装置名:DSA5000、アントンパール社製)を用いて密度を測定し、これを初期密度とする。次に、前記白色インク10gを、20mLバイアル瓶に入れて封止し、50℃環境下で2週間静置する。これにより、白色インク中の固形分が沈降し、前記固形分の一部は、再分散しないケーキとなる。次に、前記20mLバイアル瓶を常温に戻し、小型シェーカー(商品名:IKA−VIBRAX−VXR、イカジャパン株式会社製)を用いて前記白色インクを攪拌し、沈殿した前記固形分の一部を再分散させる。次に、前記20mLバイアル瓶から前記ケーキを除いて前記白色インクを取り出し、前記密度計測器を用いて密度を測定する。このときの密度、及び初期密度より、静置前後の密度変化率を求めることができる。
[白色性]
前記白色インクの白色性としては、ハンター白色度が、75以上が好ましい。
前記ハンター白色度は、以下の式(1)により算出することができる。
ハンター白色度=100−[(100−L+(a*2+b*2)]0.5 ・・・式(1)
前記白色インクの白色性は、例えば、黒色上質紙(商品名:黒色色上質紙、株式会社長門屋商店製、中厚口:80g/m、10枚重ね)の表側の面を上にし、その上に、画像サンプルを、印刷面を下にして置き、記録媒体としての透明なPETシート(商品名:LLPET1223、桜井株式会社製)越しに、画像サンプルの印刷面の裏側から、装置名:X−rite exact(エックスライト社製)を用いて、L値(明度)、a値(赤色度)、b値(黄色度)を測定し、ハンター白色度を算出することにより、求めることができる。
[定着性]
前記定着性としては、画像濃度が低下する擦過回数が、31回以上50回以下が好ましく、50回以上がより好ましい。
前記定着性は、例えば、画像サンプルのベタ画像について、乾いた木綿(商品名:カナキン3号、一般財団法人 日本規格協会製)を取り付け、荷重400g重でクロックメーター(商品名:染色物摩擦堅牢度試験機、品番:AR−2、インテック株式会社製)で擦ることにより、求めることができる。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
他の前記白色インクの印刷方法としては、例えば、グラビアオフセットコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本ロールコート法、5本ロールコート法などが挙げられる。
実施態様の一例としては、前記白色インクをインクジェット法以外の塗工方法により記録媒体の全面に塗工し、白色以外の色のインクをインクジェット法により記録する態様が挙げられる。
別の実施態様としては、前記白色インクをインクジェット法で記録し、白色以外の色のインクも、インクジェット法で記録する態様が挙げられる。
前記白色インクは、非白色インクと組み合わせてインクセットとすることができる。高い隠蔽性の白色インクと重ねて印字を行うことにより、前記非白色インクは、高い画像濃度を得ることができる。
(インクセット)
本発明のインクセットは、本発明の白色インクと、非白色インクとを有し、さらに必要に応じて、その他のインクを有する。
前記非白色インクとしては、色材、顔料分散剤、有機溶剤、水、樹脂、添加剤などを含むことができる。
<色剤>
前記非白色インクに用いられる色材としては、非白色を呈するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、染料、顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、顔料が好ましい。
前記顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料などが挙げられる。
前記無機顔料として、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料(例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他、中空樹脂粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。
前記顔料としては、黒色用としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、カラー用としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155;C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51;C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219;C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63;C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17、23、42、44、79、142;C.I.アシッドレッド52、80、82、249、254、289;C.I.アシッドブルー9、45、249;C.I.アシッドブラック1、2、24、94;C.I.フードブラック1、2;C.I.ダイレクトイエロー1、12、24、33、50、55、58、86、132、142、144、173;C.I.ダイレクトレッド1、4、9、80、81、225、227;C.I.ダイレクトブルー1、2、15、71、86、87、98、165、199、202;C.I.ダイレクドブラック19、38、51、71、154、168、171、195;C.I.リアクティブレッド14、32、55、79、249;C.I.リアクティブブラック3、4、35などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料を分散してインクを得るためには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
前記顔料の数平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、最大個数換算で最大頻度は20nm以上150nm以下が好ましい。前記数平均粒径が、20nm以上であると、分散操作、分級操作が容易になる。前記数平均粒径が、150nm以下であると、インクとしての顔料分散安定性が向上し、吐出安定性に優れ、画像濃度などの画像品質が向上する。
前記数平均粒径は、例えば、粒度分析装置(装置名:マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装株式会社製)を用いて測定することができる。
前記色材の含有量としては、画像濃度、定着性、及び吐出安定性の点から、非白色インク全量に対して、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%以上15質量%以下であると、吐出安定性に優れ、高い彩度の画像を得ることができる。
前記顔料の含有量としては、非白色インク全量に対して、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、0.1質量%以上10質量%以下がより好ましく、1質量%以上10質量%以下が特に好ましい。前記含有量が、0.1質量%以上15質量%以下であると、画像濃度、定着性、及び吐出安定性を向上できる。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
前記非白色インクは、沸点が250℃以上の有機溶剤を含んでもよい。前記沸点が250℃以上の有機溶剤としては、例えば、グリセリン(沸点:290℃)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(沸点:254℃)、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル(沸点:261℃)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点:276℃)、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。
前記沸点が250℃以上の有機溶剤の含有量としては、湿潤性を維持する点から、1質量%未満が好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
前記非白色インクは、水を含んでもよい。前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水の含有量としては、非白色インク全量に対して、15質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上40質量%以下がより好ましい。前記含有量が、15質量%以上であると、高粘度になることを防止し、吐出安定性を向上できる。前記含有量が、60質量%以下であると、非浸透性記録媒体への濡れ性が好適となり、画像品質を向上できる。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
その他、沈降防止剤、再分散性補助剤、レベリング剤、フィラーなどを含むことができる。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
[一般式(S−1)]
(但し、一般式(S−1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
[一般式(F−1)]
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
[一般式(F−2)]
2n+1−CHCH(OH)CH−O−(CHCHO)−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−CmF2m+1でmは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。nは1〜6の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
前記インクは、インクジェット記録用に好適に用いることができる。
(インクの製造方法)
前記インクの製造方法としては、例えば、前記水、前記有機溶剤、前記ポリシロキサン界面活性剤、ポリウレタン樹脂粒子、必要に応じて、前記その他の成分を撹拌し、混合することにより製造することができる。
前記撹拌し、混合する方法としては、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェイカー、超音波分散機、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機などを用いることができる。
(収容容器)
前記収容容器は、前記白色インク、及び前記非白色インクのいずれかを容器に収容してなる。
前記収容容器としては、前記インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて、適宜選択したその他の部材などを有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じて、その形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを少なくとも有するものなどが挙げられる。
(前処理液)
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有しても良い。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
樹脂を含んだ処理液を前処理液として記録媒体に塗布した後に、前記白色インク、及び前記非白色インクを重ねて印刷してもよい。
前記前処理液としては、樹脂、有機溶剤、電解質を含み、水性であることが好ましい。
前記樹脂としては、カチオン性の樹脂、及びノニオン性の樹脂を用いることができる。
前記樹脂は、溶媒溶解性であってもよいし、溶媒分散性であってもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記前処理液の塗布方法としては、インクジェット法を用いてもよいし、インクジェット法以外の方法であってもよい。
記録媒体に前処理液を付着させることにより、記録媒体への定着性、及び非白色インクの画像濃度が向上する。
(記録媒体)
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
非白色インクで記録する際、非白色インクの記録後に、白色インクを塗布することにより、記録媒体が着色された着色記録媒体においても、記録媒体の色を白色にすることができ、非白色インクの発色性を向上させることができる。
前記着色記録媒体としては、例えば、着色された紙、前記プラスチックフィルム、生地、衣服、セラミックスなどが挙げられる。
(記録物)
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
(印刷物)
前記印刷物は、被印刷物上に、前記白色インク、及び前記非白色インクを用いて形成された印刷層を有してなる。
前記印刷物としては、例えば、インクジェット記録装置により、インクジェット印刷方法により記録されることにより得ることができる。
前記被印刷物としては、特に制限はなく、前記記録媒体に限られず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、壁紙や床材等の建材、衣料用等の布、テキスタイル、皮革、セラミックス、ガラス、金属などが挙げられる。
(印刷方法)
前記印刷方法としては、例えば、前記白色インクを記録媒体に塗布する工程と、非白色インクを用いて記録する記録工程と、を有する印刷方法とすることができる。この際、前記白色インクは、記録媒体の全面に塗布してもよいし、記録媒体の一部に塗布してもよい。前記白色インクを記録媒体の一部に塗布する場合は、例えば、前記非白色インクによる記録を行う箇所と同一の箇所に、前記白色インクを塗布してもよいし、前記非白色インクによる記録を行う箇所と一部共通する箇所に、前記白色インクを塗布してもよい。
前記白色インクは、非浸透性記録媒体に対しても、乾燥性、高光沢、及び耐擦性が優れる。また、視認性を向上させるため、非浸透性記録媒体として、透明フィルムなどをもちいることができる。
前記印刷方法としては、例えば、前記白色インクを記録媒体に塗布し、その上に、非白色インクで記録する方法が挙げられる。この場合、記録媒体として、例えば、透明フィルムを用いた場合であっても、前記白色インクを記録媒体表面に付着させるため、記録の視認性を維持することができる。
また、記録媒体として、透明フィルムの上に記録を行った後、前記白色インクを塗布することによっても、視認性に優れた画像を得ることができる。
(記録装置、記録方法)
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
<加熱工程、及び加熱手段>
前記加熱工程は、画像を記録した記録媒体を加熱する工程であり、加熱手段により実施することができる。
前記インクジェット記録方法としては、前記記録媒体としての非浸透性記録媒体に高画像品質な記録ができるが、より一層高画質で耐擦性、及び記録媒体への密着性の高い画像の形成、並びに高速の記録条件にも対応できるようにするため、記録後に前記非浸透性記録媒体を加熱することが好ましい。記録後に加熱工程を含むことにより、前記インク中に含有される樹脂粒子の造膜が促進されるため、印刷物の画像硬度を向上させることができる。
前記加熱温度としては、乾燥性、及び造膜温度の点から、40℃以上100℃以下が好ましく、50℃以上90℃以下がより好ましい。前記加熱温度が、40℃以上120℃以下であると、非浸透性記録媒体の熱によるダメージを防止し、インクヘッドが温まることによる不吐出が生じることを抑制することができる。
図4は、加熱手段の一例を示す概略図である。図4に示すように、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッドを駆動することにより、停止している記録媒体142にインク滴を吐出して画像を記録する。記録媒体を下から支えるガイド部材153上であり、かつ搬送ローラ157とテンションローラ158との間に張架される搬送ベルト151上を搬送される記録媒体142に形成された画像に、温風発生部として加熱ファン201により温風202を吹き付けることにより乾燥させる。
なお、搬送ベルト151の記録媒体142と反対側には、ヒーター群203が設けられており、画像形成された記録媒体142を加熱可能である。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
本発明の白色インクにおける固形分全量の含有比率(質量%)は、前記白色インクに含まれる溶媒を、蒸発により全量揮発させたとき、残分の質量を測定することにより、求めることができる。
本発明の白色インクの顔料の一次体積平均粒径は、レーザー解析・散乱法(マイクロトラック法)、動的光散乱法(ナノトラック法)などを用いて測定することができ、例えば、粒度分析装置(商品名:ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
本発明の白色インクにおける前記顔料の体積は、例えば、以下の方法により求めることができる。まず、白色インク中から、遠心分離等の手段により顔料を単離し、前記顔料の元素の組成をSEM−EDSなどを用いて特定する。ただし、被覆元素など使用量が少量である元素は、顔料の組成に含めないものとする。また、特定した元素より、顔料の密度を求める。次に、白色インクをるつぼに入れ、500℃で加熱する。白色インクを500℃で加熱することにより、白色インクに含まれる溶剤は沸騰して揮発し、また、白色インクに含まれる樹脂は炭化し、焼き飛ばされる。ここで、前記るつぼ内の残分を白色インクの顔料とみなし、顔料の質量を測定する。測定した顔料の質量を密度で除することにより、顔料の体積を求めることができる。
本発明の白色インクにおける前記樹脂の体積は、例えば、以下の方法により求めることができる。まず、白色インクをシャーレに入れ、白色インクに含まれる溶媒を全量揮発させ、前記シャーレ内の残分を白色インクの固形分全量とみなし、白色インクの固形分全量の質量を測定する。次に、前記白色インクの固形分を全量るつぼに入れ、500℃で加熱する。白色インクの固形分を500℃で加熱することにより、白色インクに含まれる樹脂は炭化し、焼き飛ばされる。ここで、前記るつぼ内の残分を白色インクの顔料とみなし、顔料の質量を測定する。また、白色インクの固形分全量の質量から白色インクの顔料の質量を引いた差を、白色インクの樹脂の質量とみなし、樹脂の質量を算出する。さらに、白色インク中から遠心分離により樹脂を単離し、樹脂の密度を求める。樹脂の含有比率(質量比)を考慮して、樹脂の質量を密度で除することにより、樹脂の体積を求めることができる。
なお、白色インクの樹脂の質量は、TG−DSCを用いて白色インクの固形分の含有比率(質量比)を測定し、白色インクの固形分全量の質量に前記固形分の含有比率(質量比)を乗じることにより求めてもよい。
本発明の印刷物における前記顔料、及び前記樹脂の体積比率は、例えば、以下の方法により求めることができる。まず、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、印刷物におけるインク膜の断面を撮影する。次に、前記インク膜の断面の画像を解析し、前記インク膜の断面における顔料、樹脂、空孔などの面積比を計測する。計測により得られた面積比より、顔料、及び樹脂の体積比率を求めることができる。
(白色顔料分散体の作製例1)
<白色顔料分散体1の作製>
酸化チタン(商品名:A−190、堺化学工業株式会社製)25g、顔料分散剤(商品名:TEGO Dispers651、エボニック社製)5g、水70gを混合し、ビーズミル(装置名:リサーチラボ、株式会社シンマルエンタープライゼス製)を用いて、ジルコニアビーズ(直径:0.3mm)を充填率60%、8m/sにて5分間分散させ、白色顔料分散体1(顔料の一次体積平均粒径:200nm、顔料固形分:25質量%)を作製した。
(白色顔料分散体の作製例2)
<白色顔料分散体2の作製>
白色顔料分散体の作製例1において、酸化チタン(商品名:A−190、堺化学工業株式会社製)を、酸化チタン(商品名:JR−405、テイカ株式会社製)に変更した以外は、白色顔料分散体の作製例1と同様にして、白色顔料分散体2(顔料の一次体積平均粒径:230nm、顔料固形分:25質量%)を作製した。
(白色顔料分散体の作製例3)
<白色顔料分散体3の作製>
白色顔料分散体の作製例1において、酸化チタン(商品名:A−190、堺化学工業株式会社製)を、酸化チタン(商品名:JR−600A、テイカ株式会社製)に変更した以外は、白色顔料分散体の作製例1と同様にして、白色顔料分散体3(顔料の一次体積平均粒径:250nm、顔料固形分:25質量%)を作製した。
(白色顔料分散体の作製例4)
<白色顔料分散体4の作製>
白色顔料分散体の作製例1において、酸化チタン(商品名:A−190、堺化学工業株式会社製)を、酸化チタン(商品名:PT−301、石原産業株式会社製)に変更した以外は、白色顔料分散体の作製例1と同様にして、白色顔料分散体4(顔料の一次体積平均粒径:260nm、顔料固形分:25質量%)を作製した。
(白色顔料分散体の作製例5)
<白色顔料分散体5の作製>
白色顔料分散体の作製例1において、酸化チタン(商品名:A−190、堺化学工業株式会社製)を、酸化チタン(商品名:JR−301、テイカ株式会社製)に変更した以外は、白色顔料分散体の作製例1と同様にして、白色顔料分散体5(顔料の一次体積平均粒径:290nm、顔料固形分:25質量%)を作製した。
(白色顔料分散体の作製例6)
<白色顔料分散体6の作製>
白色顔料分散体の作製例1において、酸化チタン(商品名:A−190、堺化学工業株式会社製)を、酸化チタン(商品名:JR−806、テイカ株式会社製)に変更した以外は、白色顔料分散体の作製例1と同様にして、白色顔料分散体6(顔料の一次体積平均粒径:325nm、顔料固形分:25質量%)を作製した。
(白色顔料分散体の作製例7)
<白色顔料分散体7の作製>
白色顔料分散体の作製例1において、酸化チタン(商品名:A−190、堺化学工業株式会社製)を、酸化チタン(商品名:JR−800、テイカ株式会社製)に変更した以外は、白色顔料分散体の作製例1と同様にして、白色顔料分散体7(顔料の一次体積平均粒径:340nm、顔料固形分:25質量%)を作製した。
(白色顔料分散体の作製例8)
<白色顔料分散体8の作製>
白色顔料分散体の作製例1において、酸化チタン(商品名:A−190、堺化学工業株式会社製)を、酸化チタン(商品名:KR−380、チタン工業株式会社製)に変更した以外は、白色顔料分散体の作製例1と同様にして、白色顔料分散体8(顔料の一次体積平均粒径:400nm、顔料固形分:25質量%)を作製した。
(白色顔料分散体の作製例9)
<白色顔料分散体9の作製>
白色顔料分散体の作製例1において、酸化チタン(商品名:A−190、堺化学工業株式会社製)を、酸化チタン(商品名:KR−380N、チタン工業株式会社製)に変更した以外は、白色顔料分散体の作製例1と同様にして、白色顔料分散体9(顔料の一次体積平均粒径:420nm、顔料固形分:25質量%)を作製した。
(実施例1)
3−メトキシ−3−メチルブタノール3.5g、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール3.0g、下記一般式(3)で表されるシリコーン界面活性剤(商品名:BYK−345、BYK社製)1.0g、ポリウレタン樹脂エマルジョン(商品名:スーパーフレックス420NS、第一工業製薬株式会社製、一次体積平均粒径:10nm、固形分:3.0g、固形分比率:32質量%、密度(測定値):1.3g/cm)9.345g、白色顔料分散体4(顔料固形分:15.0g、顔料固形分比率:25質量%)60.0g、分散剤として、商品名:TEGO Dispers651(エボニック社製、固形分:30%、密度(測定値):1.2g/cm)1.2g、及びpH調整剤として、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.2gを混合した。次に、1,2−プロパンジオール28.1g、及び水を加え、合計が100gであり、粘度が10mPa・sになるように、濃度を調製し、実施例1の白色インクを作成した。
(ただし、一般式(3)中、p及びqは1以上の整数を表し、前記pと前記qとの合計は3以上50以下の整数であり、Rは下記一般式(E)を表し、R10は炭素数1以上6以下のアルキル基を表す。)
(ただし、一般式(E)中、rは1以上6以下の整数を表し、sは0以上50以下の整数を表し、tは0以上50以下の整数を表し、前記sと前記tとの合計は1以上の整数であり、R11は水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、及び(メタ)アクリル基のいずれかである。)
なお、下記表1〜25中、白色顔料分散体、ポリウレタン樹脂エマルジョン、及び分散剤は、固形分換算値で示す。
(実施例2〜60、及び比較例1〜129)
実施例1において、組成を下記表1〜25に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜60、及び比較例1〜129の白色インクを作製した。組成を下記表1〜25に示す。
なお、下記表1〜25中、白色顔料分散体、ポリウレタン樹脂エマルジョン、及び分散剤は、固形分換算値で示す。
次に、以下のようにして、「吐出安定性」、及び「白色性」を評価した。結果を下記表1〜表25に示す。
(吐出安定性)
作製した白色インクをインク吐出装置(装置名:RICOH Pro L4160、株式会社リコー製)に充填し、ヘッドのキャッピングを外した状態で、温度25℃、相対湿度15%の環境下で1時間静置した後、主走査方向に170mm、副走査方向にノズルch幅であり、ヘッド全chを使った1パスノーインターレースのベタ画像を作成した。また、不吐出、及び噴射乱れの有無を目視にて観察し、吐出安定性を評価した。なお、△以上が、実施可能レベルである。
−評価基準−
◎:不吐出、噴射乱れが認められない
○:不吐出は認められないが、若干の噴射乱れが認められ、白筋、黒筋が発生する
△:10ch未満のノズルで、不吐出が認められるが、許容範囲である
×:10ch以上のノズルで、不吐出が認められる
[印刷]
インク吐出装置(装置名:RICOH Pro L4160、株式会社リコー製)において、インクカートリッジに得られた白色インクを装填し、非浸透性記録媒体としての透明PETシート(商品名:LLPET1223、桜井株式会社製)に、高画質で単位面積あたりの付着体積一定、付着量:1.2×10−3g/cm、付着体積:9.6×10−4mL/cm、記録解像度:1,200dpi×1,200dpi、及び4パス印字 100%dutyとなるようにして、印刷物を作成した。なお、白色インクは1層とした。
(白色性)
黒色上質紙(商品名:黒色色上質紙、株式会社長門屋商店製、中厚口:80g/m、10枚重ね)の表側の面を上にし、その上に、得られた印刷物を、印刷面を下にして置いた。記録媒体としての透明なPETシート(商品名:LLPET1223、桜井株式会社製)越しに、印刷物の印刷面の裏側から、装置名:X−rite exact(エックスライト社製)を用いて、L値(明度)、a値(赤色度)、b値(黄色度)を測定し、ハンター白色度を算出し、白色性を求めた。ハンター白色度は以下の式により求められる。なお、ハンター白色度が75以上であると、実施可能レベルである。
ハンター白色度=100−[(100−L+(a*2+b*2)]0.5 ・・・式(1)
前記表1〜表25中の白色インクの成分の詳細については、以下の通りである。
<樹脂>
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(商品名:スーパーフレックス420NS、第一工業製薬株式会社製、一次体積平均粒径:10nm、固形分比率:32質量%、密度(測定値):1.3g/cm
<有機溶剤>
・1,2−プロパンジオール
・3−メトキシ−3−メチルブタノール
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール
<界面活性剤>
・下記一般式(3)で表されるシリコーン界面活性剤(商品名:BYK−345、BYK社製)
・下記一般式(1)で表されるシリコーン界面活性剤(商品名:Tegotwin4000、エボニック社製)
・ポリシロキサン界面活性剤(商品名:SH−3773M、東レ・ダウコーニング株式会社製)
・フッ素界面活性剤(商品名:FS−34、Chemours社製)
(ただし、一般式(3)中、p及びqは1以上の整数を表し、前記pと前記qとの合計は3以上50以下の整数であり、Rは下記一般式(E)を表し、R10は炭素数1以上6以下のアルキル基を表す。)
(ただし、一般式(E)中、rは1以上6以下の整数を表し、sは0以上50以下の整数を表し、tは0以上50以下の整数を表し、前記sと前記tとの合計は1以上の整数であり、R11は水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、及び(メタ)アクリル基のいずれかである。)
(ただし、一般式(1)中、aは1以上500以下の整数を表し、bは0以上10以下の整数を表し、Rはアルキル基、及びアリール基のいずれかを表し、Rは下記一般式(A)、(B)、(C)、アルキル基、及びアリール基のいずれかの置換基を表し、Rの少なくとも一つは、前記一般式(A)を表す。)
(ただし、一般式(A)中、cは1以上20以下の整数を表し、dは0以上50以下の整数を表し、eは0以上50以下の整数を表し、Rは水素原子、及びアルキル基のいずれかを表し、Rは水素原子、アルキル基、及びアシル基のいずれかを表す。)
(ただし、一般式(B)中、fは2以上20以下の整数を表し、Rは水素原子、アルキル基、アシル基、及びジメチルプロピル骨格を有するエーテル基のいずれかを表す。)
(ただし、一般式(C)中、gは2以上6以下の整数を表し、hは0以上20以下の整数を表し、iは1以上50以下の整数を表し、jは0以上10以下の整数を表し、kは0以上10以下の整数を表し、Rは水素原子、アルキル基、及びアシル基のいずれかを表す。)
<分散剤>
・商品名:TEGO Dispers651(エボニック社製、固形分:30質量%)
<pH調整剤>
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール
実施例21〜40の結果では、白色インクの顔料の含有比率(質量%)、及び一次体積平均粒径が同一の実施例1〜20と比較して、吐出安定性が劣る傾向がある。また、吐出不良により、ベタ画像に白筋が生じるなどにより、白色性にも影響することがわかる。
実施例41〜60の結果では、白色インクの顔料の含有比率(質量%)、及び一次体積平均粒径が同一の実施例21〜40と比較して、吐出安定性が劣る傾向がある。また、吐出不良により、ベタ画像に白筋が生じるなどにより、白色性にも影響し、画像品質も低下することがわかる。
(実施例61)
1,2−プロパンジオール25.9g、3−メトキシ−3−メチルブタノール3.5g、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール3.0g、一般式(3)で表されるシリコーン界面活性剤(商品名:BYK−345、BYK社製)1.0g、ポリウレタン樹脂エマルジョン(商品名:スーパーフレックス420NS、第一工業製薬株式会社製、一次体積平均粒径:10nm、固形分:3.0g、固形分比率:32質量%、密度(測定値):1.3g/cm)9.345g、白色顔料分散体5(顔料固形分:18.0g、顔料固形分比率:25質量%)72.0g、及びpH調整剤として、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.2gを混合し、水を加えて合計が100gとなるよう調製して、実施例61の白色インクを作製した。
(白色顔料分散体の作製例10)
<白色顔料分散体10の作製>
白色顔料分散体の作製例1において、酸化チタン(商品名:A−190、堺化学工業株式会社製)を、硫酸バリウム(商品名:B−35、堺化学工業株式会社製)に変更した以外は、白色顔料分散体の作製例1と同様にして、白色顔料分散体10(顔料の一次体積平均粒径:290nm、顔料固形分:25質量%)を作製した。
(実施例62〜69、及び比較例130〜143)
実施例61において、組成を下記表26〜29に示すように変更した以外は、実施例61と同様にして、実施例62〜69、及び比較例130〜143の白色インクを作製した。
次に、以下のようにして、「分散安定性」、「白色性」、「定着性」、及び「吐出安定性」を評価した。結果を下記表26〜29に示す。
なお、「白色性」、及び「吐出安定性」については、実施例1と同様にして評価した。
(分散安定性)
作成したインクを十分に攪拌した後、密度計測器(装置名:DSA5000、アントンパール社製)を用いて、密度を測定し、これを初期密度とした。次に、前記インク10gを、20mLバイアル瓶に入れて封止し、50℃環境下で2週間静置した。これにより、インク中の固形分が沈降し、前記固形分の一部は、再分散しないケーキとなった。次に、前記20mLバイアル瓶を常温に戻し、小型シェーカー(商品名:IKA−VIBRAX−VXR、イカジャパン株式会社製)を用いて前記インクを攪拌し、沈殿した前記固形分の一部を再分散させた。次に、前記20mLバイアル瓶から前記ケーキを除いて前記インクを取り出し、前記密度計測器を用いて、密度を計測し、このときの密度、及び初期密度より、静置前後の密度変化率を求め、インクの分散安定性を評価した。なお、下記評価結果が、△以上が、実施可能レベルである。
−評価基準−
○:密度変化率が、3.0%未満である
△:密度変化率が、3.0%以上5.0%未満である
×:密度変化率が、5.0%以上である
[印刷]
インク吐出装置(装置名:RICOH Pro L4160、株式会社リコー製)において、インクカートリッジに得られた白色インクを装填し、非浸透性記録媒体としての透明PETシート(商品名:LLPET1223、桜井株式会社製)に、高画質で単位面積あたりの付着体積一定、付着量:1.2×10−3g/cm、付着体積:9.6×10−4mL/cm、記録解像度:1,200dpi×1,200dpi、及び4パス印字 100%dutyとなるようにして、印刷物を作成した。なお、白色インクは1層とした。
(定着性)
各印刷物のベタ画像について、乾いた木綿(商品名:カナキン3号、一般財団法人 日本規格協会製)を取り付け、荷重400g重であるクロックメーター(商品名:染色物摩擦堅牢度試験機、品番:AR−2、インテック株式会社製)で擦り、下記評価基準に基づいて、定着性を評価した。なお、裏面印刷方式を採用する場合において、△以上が実施可能レベルである。
−評価基準−
◎:50回以上擦っても、画像が変化しない。
○:50回擦った段階で、多少の傷が残るが、画像濃度には影響しない
△:31回以上50回以下擦った間に、画像濃度が低下してしまう
×:30回以下の擦過により、画像濃度が低下してしまう
前記表26〜表29中の白色インクの成分の詳細については、以下の通りである。
<樹脂>
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(商品名:スーパーフレックス420NS、第一工業製薬株式会社製、一次体積平均粒径:10nm、固形分比率:32質量%、密度(測定値):1.3g/cm
<有機溶剤>
・1,2−プロパンジオール
・3−メトキシ−3−メチルブタノール
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール
<界面活性剤>
・下記一般式(3)で表されるシリコーン界面活性剤(商品名:BYK−345、BYK社製)
(ただし、一般式(3)中、p及びqは1以上の整数を表し、前記pと前記qとの合計は3以上50以下の整数であり、Rは下記一般式(E)を表し、R10は炭素数1以上6以下のアルキル基を表す。)
(ただし、一般式(E)中、rは1以上6以下の整数を表し、sは0以上50以下の整数を表し、tは0以上50以下の整数を表し、前記sと前記tとの合計は1以上の整数であり、R11は水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、及び(メタ)アクリル基のいずれかである。)
<分散剤>
・商品名:TEGO Dispers651(エボニック社製、固形分:30質量%、密度(測定値):1.2g/cm
<pH調整剤>
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール
(カラー顔料分散体の作製例1)
<ブラック顔料分散体1の作製>
カーボンブラック顔料(商品名:Monarch800、キャボット社製)15g、アニオン性界面活性剤(商品名:パイオニンA−51−B、竹本油脂株式会社製)2g、イオン交換水83gを混合し、プレミックスした後、ビーズミル(KDL型、シンマルエンタープライゼス社製、ディスクタイプ)を用いて、ジルコニアボール(直径:0.3mm)を7時間循環させて分散させ、ブラック顔料分散体1(顔料固形分:2.5質量%)を作製した。
(カラー顔料分散体の作製例2)
<シアン顔料分散体1の作製>
カラー顔料分散体の作製例1において、カーボンブラック顔料をピグメントブルー15:3に変更した以外は、カラー顔料分散体の作製例1と同様にして、シアン顔料分散体1(顔料固形分:2.5質量%)を作製した。
(カラー顔料分散体の作製例3)
<マゼンタ顔料分散体1の作製>
カラー顔料分散体の作製例1において、カーボンブラック顔料をピグメントレッド122に変更した以外は、カラー顔料分散体の作製例1と同様にして、マゼンタ顔料分散体1(顔料固形分:2.5質量%)を作製した。
(カラー顔料分散体の作製例4)
<イエロー顔料分散体1の調整>
カラー顔料分散体の作製例1において、カーボンブラック顔料をピグメントイエロー74に変更した以外は、カラー顔料分散体の作製例1と同様にして、イエロー顔料分散体1(顔料固形分:2.5質量%)を作製した。
(比較例144、145の白色インク、及び非白色インク1〜4)
実施例63において、組成を下記表30に示すように変更した以外は、実施例63と同様にして、比較例144、145の白色インクを作製した。
また、実施例63において、分散剤を含まず、白色分散体5をカラー顔料分散体に変更した以外は、実施例63同様にして、非白色インク1〜4を作製した。
次に、比較例144、145の白色インク、及び非白色インク1〜4について、実施例1と同様にして、「吐出安定性」を評価した。また、比較例144、145の白色インクについて、実施例1と同様にして、「白色性」を評価した。更に、比較例144、145の白色インク、及び非白色インク1〜4について、実施例61と同様にして、「分散安定性」、及び「定着性」を評価した。結果を下記表30に示す。
(非イオン性樹脂粒子のエマルジョンの作製例)
<エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンAの作製>
窒素吹き込み口、温度計、及び撹拌機を備えた耐圧50リットルのオートクレーブに、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−217、株式会社クラレ製、重合度:1,700、ケン化度:88モル%)1061g、イオン交換水19,440g、L(+)−酒石酸ナトリウム12.7g、酢酸ナトリウム10.6g、及び塩化鉄(II)0.4gを入れた。次に、オートクレーブ内を95℃にして内容物を完全に溶解させ、その後60℃にして冷却し、窒素置換を行った。次に、酢酸ビニル22,360gを入れ、45kg/cmまで加圧したエチレンを導入した。さらに、圧力をかけながら0.4%過酸化水素水溶液1,000gを5時間かけて入れ、60℃で乳化重合を行った。重合初期段階のpHは、5.2であった。
エマルション中の残存酢酸ビニルモノマー量が10質量%となった段階で、オートクレーブ内のエチレンを放出して、エチレンの圧力を20kg/cmにした。その後、再び圧力をかけながら3%過酸化水素水溶液50gを入れ、重合を継続させた。
エマルション中の残存酢酸ビニルモノマー量が1.5質量%になった段階で、再びオートクレーブ内のエチレンを放出し、さらに冷却した。冷却後のpHは、4.8であった。
次に、亜硫酸水素ナトリウム20gを加え、30℃、100mmHgの減圧下で、1時間エチレンを脱気した。系を窒素で大気圧に戻した後、t−ブチルヒドロパーオキサイド10gを加え、2時間攪拌して、エマルジョンを得た。重合終了時のpHは、4.7であった。前記エマルジョンを濾過し、固形分を50%に調整することにより、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンAを得た。
得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンAのガラス転移温度(Tg)を、示差走査熱量計(装置名:Thermo plus EVO2/DSC、株式会社リガク製)を用いて測定したところ、0℃であった。
(処理液の作製例1)
<前処理液(処理液)1の作製例>
1,2−プロパンジオール10g、非イオン性界面活性剤(商品名:エマルゲンLS−106、花王株式会社製)1g、酢酸カルシウム1水和物1.76g部、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンA(固形分)10g、防腐剤(商品名:プロキセルLV、アビシア社製)0.1g、及びイオン交換水77.14gを混合して攪拌した後、フィルター(商品名:ミニザルト、ザルトリウス社製、孔径:5μm)を用いて濾過して、前処理液1を得た。
(インクセット1)
得られた実施例63の白色インクと、非白色インク1との組合せにより、インクセット1を作製した。
(インクセット2〜12)
インクセット1において、白色インクと非白色インクとの組合せを、下記表30及び31に示すように変更した以外は、インクセット1と同様にして、インクセット2〜12を作製した。
[印刷]
(印刷物1)
前処理液1を、バーコーターNo.1(巻線径:0.025mm、付着量:1.4g/m)を用いて、記録媒体としての非浸透性記録媒体の透明PETシート(表品名:LLPET1223、桜井株式会社製)に、付着量:1.4×10−4g/cmとなるようにして塗工を行った。前処理液1を塗布した記録媒体に、実施例63の白色インクと、非白色インク1とからなるインクセットを用いて、非白色インク1を付着量:9.62×10−4g/cm、密度:1.08g/cmで印刷後、実施例63の白色インクを付着量:1.14×10−3g/cm、密度:1.18g/cmで印刷することにより、印刷物1を作成した。なお、前記白色インクは、それぞれ1層とした。
(印刷物2〜24)
印刷物1において、インクセット、及び前処理液1の有無を、下記表30及び31に示すように変更した以外は、印刷物1と同様にして、印刷物2〜24を作製した。
前処理液1有りの場合、比較例144の白色インクは、付着量:1.06×10−3g/cm、密度:1.11g/cmで印刷した。また、比較例145の白色インクは、実施例63の白色インクと同じく、付着量:1.14×10−3g/cm、密度:1.18g/cmで印刷した。
前処理液1無しの場合、非白色インクは、付着量:1.14×10−3g/cm、密度:1.08g/cmで印刷した。また、実施例63の白色インクは、付着量:1.06×10−3g/cm、密度:1.18g/cmで印刷した。比較例144の白色インクは、付着させなかった。比較例145の白色インクは、実施例63の白色インクと同じく、付着量:1.06×10−3g/cm、密度:1.18g/cmで印刷した。
次に、印刷物1〜24について、「定着性」、及び「非白色インクの画像濃度」を評価した。結果を下記表31、及び32に示す。
なお、「定着性」については、実施例61と同様にして評価した。
(非白色インクの画像濃度)
得られた印刷物のベタ画像部における非白色インクの画像濃度を、を、反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)を用いて測定した。
表31、及び表32を比較すると、前処理液1有りの場合は、前処理液1無しの場合と比較して、定着性に優れ、非白色インクの画像濃度が向上することが分かる。
前記表30中の白色インク及び非白色インクの成分の詳細については、以下の通りである。
<樹脂>
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(商品名:スーパーフレックス420NS、第一工業製薬株式会社製、一次体積平均粒径:10nm、固形分濃度:32質量%、密度(測定値):1.3g/cm
<有機溶剤>
・1,2−プロパンジオール
・3−メトキシ−3−メチルブタノール
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール
<界面活性剤>
・一般式(3)で表されるシリコーン界面活性剤(商品名:BYK−345、BYK社製)
<分散剤>
・商品名:TEGO Dispers651(エボニック社製、固形分:30質量%)、密度(測定値):1.2g/cm
<pH調整剤>
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 金属酸化物を含む顔料、樹脂、及び有機溶剤を含む白色インクであって、
前記顔料の含有量が、15質量%以上30質量%以下であり、
前記顔料の一次体積平均粒径が、260nm以上400nm以下であり、
前記顔料の体積比率が、白色インクにおける固形分全体積に対して、50体積%以上であることを特徴とする白色インクである。
<2> 前記金属酸化物が、酸化チタンである前記<1>に記載の白色インクである。
<3> 前記顔料の含有量が、15質量%以上25質量%以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の白色インクである。
<4> 前記顔料の一次体積平均粒径が、280nm以上350nm以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の白色インクである。
<5> 前記顔料の体積比率が、白色インクにおける固形分全体積に対して、50体積%以上81体積%以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の白色インクである。
<6> 前記樹脂の体積比率が、白色インクにおける固形分全体積に対して、10体積%以上50体積%未満である前記<1>から<5>のいずれかに記載の白色インクである。
<7> 前記白色インクにおける固形分全量の含有比率(質量%)が、白色インク全量に対して、35質量%以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載の白色インクである。
<8> 前記樹脂が、樹脂粒子である前記<1>から<7>のいずれかに記載の白色インクである。
<9> 前記樹脂粒子の一次体積平均粒径が、10nm以上200nm以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載の白色インクである。
<10> 前記有機溶剤の含有量が、10質量%以上60質量%以下である前記<1>から<9>のいずれかに記載の白色インクである。
<11> 前記有機溶剤が、1,2−プロパンジオール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、及び2−エチル−1,3−ヘキサンジオールから選択される少なくとも1種である前記<1>から<11>のいずれかに記載の白色インクである。
<12> ポリエーテルシリコーン界面活性剤をさらに含む前記<1>から<11>のいずれかに記載の白色インクである。
<13> 前記ポリエーテルシリコーン界面活性剤が、下記一般式(3)で表される構造単位を含む前記<12>に記載の白色インクである。
ただし、前記一般式(3)中、p及びqは1以上の整数を表し、前記pと前記qとの合計は3以上50以下の整数であり、Rは下記一般式(E)を表し、R10は、それぞれ独立に、炭素数1以上6以下のアルキル基を表す。
ただし、前記一般式(E)中、rは1以上6以下の整数を表し、sは0以上50以下の整数を表し、tは0以上50以下の整数を表し、前記sと前記tとの合計は1以上の整数であり、R11は水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、及び(メタ)アクリル基のいずれかを表す。
<14> 前記ポリエーテルシリコーン界面活性剤の含有量が、0.1質量%以上4.0質量%以下である前記<12>から<13>のいずれかに記載の白色インクである。
<15> 前記顔料の含有量をA(質量%)とし、前記顔料の一次体積平均粒径をB(nm)としたときの前記顔料の含有量と前記顔料の一次体積平均粒径との比(A/B)が、1/20以上1/10以下である前記<1>から<14>のいずれかに記載の白色インクである。
<16> 前記<1>から<15>のいずれかに記載の白色インクと、カラーインクとを有することを特徴とするインクセットである。
<17> 前記<16>に記載のインクセットを用いて印刷物を製造することを特徴とする印刷物の製造方法である。
<18> 処理液を付着させる工程をさらに有する前記<17>に記載の印刷物の製造方法である。
<19> 前記<16>に記載のインクセットと、
前記白色インク、及び前記カラーインクを吐出する手段と、を備えることを特徴とする液体吐出装置である。
<20> 処理液を塗布する手段をさらに備える前記<19>に記載の液体吐出装置である。
前記<1>から<15>のいずれかに記載の白色インク、前記<16>に記載のインクセット、前記<17>から<18>のいずれかに記載の印刷物の製造方法、及び前記<19>から<20>のいずれかに記載の液体吐出装置によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特開2014−25008号公報

Claims (10)

  1. 金属酸化物を含む顔料、樹脂、及び有機溶剤を含む白色インクであって、
    前記顔料の含有量が、15質量%以上30質量%以下であり、
    前記顔料の一次体積平均粒径が、260nm以上400nm以下であり、
    前記顔料の体積比率が、白色インクにおける固形分全体積に対して、50体積%以上であることを特徴とする白色インク。
  2. 前記金属酸化物が、酸化チタンである請求項1に記載の白色インク。
  3. 前記樹脂が、樹脂粒子である請求項1から2のいずれかに記載の白色インク。
  4. ポリエーテルシリコーン界面活性剤をさらに含む請求項1から3のいずれかに記載の白色インク。
  5. 前記ポリエーテルシリコーン界面活性剤が、下記一般式(3)で表される構造単位を含む請求項4に記載の白色インク。
    ただし、前記一般式(3)中、p及びqは1以上の整数を表し、前記pと前記qとの合計は3以上50以下の整数であり、Rは下記一般式(E)を表し、R10は、それぞれ独立に、炭素数1以上6以下のアルキル基を表す。
    ただし、前記一般式(E)中、rは1以上6以下の整数を表し、sは0以上50以下の整数を表し、tは0以上50以下の整数を表し、前記sと前記tとの合計は1以上の整数であり、R11は水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、及び(メタ)アクリル基のいずれかを表す。
  6. 前記顔料の含有量をA(質量%)とし、前記顔料の一次体積平均粒径をB(nm)としたときの前記顔料の含有量と前記顔料の一次体積平均粒径との比(A/B)が、1/20以上1/10以下である請求項1から5のいずれかに記載の白色インク。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の白色インクと、カラーインクとを有することを特徴とするインクセット。
  8. 請求項7に記載のインクセットを用いて印刷物を製造することを特徴とする印刷物の製造方法。
  9. 請求項7に記載のインクセットと、
    前記白色インク、及び前記カラーインクを吐出する手段と、を備えることを特徴とする液体吐出装置。
  10. 処理液を塗布する手段をさらに備える請求項9に記載の液体吐出装置。
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