JP2019065128A - 炭化水素樹脂の水素化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】色相および耐熱性に優れた炭化水素樹脂水素化物を、安定的かつ効率的に得ることのできる炭化水素樹脂の水素化方法を提供する。【解決手段】ルイス酸触媒を用いたカチオン重合により得られた炭化水素樹脂の重合体溶液に対し、ストリッピング処理を行った後、ストリッピング処理を行った炭化水素樹脂を、150〜300℃に加熱し、溶融粘度を50〜1000mPa・sとし、水素圧を0.5〜3.0MPaで、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させる炭化水素樹脂の水素化方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、色相および耐熱性に優れた炭化水素樹脂水素化物を、安定的かつ効率的に得ることのできる炭化水素樹脂の水素化方法に関するものである。
モノオレフィン性不飽和炭化水素と鎖状共役ジオレフィンとを共重合することにより得られる炭化水素樹脂などの、炭素−炭素二重結合を有する炭化水素樹脂が知られている。このような炭化水素樹脂は、たとえば、ホットメルト粘接着剤を形成するための粘着付与樹脂などとして用いられている。
他方、近年、ホットメルト粘接着剤においては、色相等の改善の観点より、粘着付与樹脂としての炭化水素樹脂として、水素添加されたものを用いる試みがなされている。たとえば、特許文献1,2には、炭化水素樹脂のカラーボディを水素添加することで、炭化水素樹脂を淡色化させる技術が開示されている。
この特許文献1,2の技術においては、水素添加が容易なカラーボディのみを選択的に水素化するものであり、炭化水素樹脂の骨格に存在する炭素−炭素二重結合について水素化しないものであることから、炭化水素樹脂中には、炭素−炭素二重結合が多く存在しており、特許文献1,2の技術によれば、色相はある程度改善するものの、その改善効果は必ずしも十分なものではなく、さらには、熱安定性にも劣るものであった。
特許第3971468号公報 特許第3987587号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、色相および耐熱性に優れた炭化水素樹脂水素化物を、安定的かつ効率的に得ることのできる炭化水素樹脂の水素化方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成すべく検討を行ったところ、ルイス酸触媒を用いたカチオン重合により得られる炭化水素樹脂を水素化する際に、予めストリッピング処理を行うことで、溶媒および未反応の単量体を除去した状態とし、溶媒および未反応の単量体を除去した炭化水素樹脂を、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させることにより、色相および耐熱性に優れた炭化水素樹脂水素化物を、安定的かつ効率的に製造することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、ルイス酸触媒を用いたカチオン重合により得られた炭化水素樹脂の重合体溶液に対し、ストリッピング処理を行った後、ストリッピング処理を行った炭化水素樹脂を、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させる炭化水素樹脂の水素化方法が提供される。
本発明の水素化方法において、前記炭化水素樹脂を150〜300℃に加熱し、かつ、溶融粘度が50〜1000mPa・sの範囲とされた状態にて、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させることが好ましい。
本発明の水素化方法において、水素化反応時における水素圧を0.5〜3.0MPaの範囲とすることが好ましい。
本発明の水素化方法において、固定床反応器を用いて、前記炭化水素樹脂を、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させることが好ましい。
本発明の水素化方法において、前記ニッケル触媒として、平均直径が1〜5mmφ、平均長さが1〜10mmである粒状のものを使用することが好ましい。
本発明の水素化方法において、前記ニッケル触媒が、マグネシア−シリカに、ニッケルを担持してなる化合物を主成分として含む触媒であることが好ましい。
本発明によれば、色相および耐熱性に優れた炭化水素樹脂水素化物を、安定的かつ効率的に得ることのできる炭化水素樹脂の水素化方法を提供することができる。
本発明の炭化水素樹脂の水素化方法は、ルイス酸触媒を用いたカチオン重合により得られた炭化水素樹脂の重合体溶液に対し、ストリッピング処理を行った後、ストリッピング処理を行った炭化水素樹脂を、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させるものである。
<炭化水素樹脂>
まず、本発明で用いる水素化前の炭化水素樹脂について、説明する。本発明で用いる水素化前の炭化水素樹脂は、不飽和炭化水素を含む単量体混合物を、ルイス酸触媒を用いて、カチオン重合することにより得られるものであればよく特に限定されない。
炭化水素樹脂を得るために用いられる単量体混合物としては、不飽和炭化水素を少なくとも含むものであればよく、特に限定されないが、脂肪族モノオレフィン、および共役ジエンを少なくとも含むものであることが好ましい。
脂肪族モノオレフィンとしては、たとえば、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン、炭素数4〜8の非環式モノオレフィンが挙げられる。
炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンは、その分子構造中にエチレン性不飽和結合を1つと非芳香族性の環構造とを有する炭素数4〜6の炭化水素化合物である。炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンの具体例としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、メチルシクロブテン、メチルシクロペンテンなどが挙げられる。
本発明で用いる炭化水素樹脂中における、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン単量体単位の含有量は、好ましくは5〜35質量%であり、より好ましくは10〜33質量%、さらに好ましくは15〜32質量%である。炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン単量体単位の含有量を上記範囲とすることにより、水素化後の炭化水素樹脂水素化物を、臭気が小さく、耐熱性により優れたものとすることができる。
炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンは、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよいが、少なくともシクロペンテンが含まれることが好ましく、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン中における、シクロペンテンの占める割合が50質量%以上であることがより好ましい。
炭素数4〜8の非環式モノオレフィンは、その分子構造中にエチレン性不飽和結合1つを有し、環構造を有さない炭素数が4〜8の鎖状炭化水素化合物である。炭素数4〜8の非環式モノオレフィンの具体例としては、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン(2−メチルプロペン)などのブテン類;1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテンなどのペンテン類;1−ヘキセン、2−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテンなどのヘキセン類;1−ヘプテン、2−ヘプテン、2−メチル−1−ヘキセンなどのヘプテン類;1−オクテン、2−オクテン、2−メチル−1−ヘプテン、ジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−1−ペンテンおよび2,4,4−トリメチル−1−ペンテン)などのオクテン類;などが挙げられる。
本発明で用いる炭化水素樹脂中における、炭素数4〜8の非環式モノオレフィン単量体単位の含有量は、好ましくは5〜30質量%であり、より好ましくは6〜28質量%、さらに好ましくは7〜26質量%、特に好ましくは8〜24質量%である。炭素数4〜8の非環式モノオレフィン単量体単位の含有量を上記範囲とすることにより、水素化後の炭化水素樹脂水素化物を、臭気が小さく、耐熱性により優れたものとすることができる。
炭素数4〜8の非環式モノオレフィンは、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよいが、少なくとも2−メチル−2−ブテン、イソブチレンおよびジイソブチレンからなる群から選択される少なくとも一種が含まれることが好ましく、炭素数4〜8の非環式モノオレフィン中における、2−メチル−2−ブテン、イソブチレンおよびジイソブチレンの合計量の占める割合が50質量%以上であることがより好ましい。
共役ジエンとしては、炭素数4〜6の鎖状共役ジエンが好ましく、その具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。
本発明で用いる炭化水素樹脂中における、共役ジエン単量体単位の含有量は、好ましくは20〜80質量%であり、より好ましくは25〜75質量%、さらに好ましくは30〜70質量%、特に好ましくは35〜65質量%である。共役ジエン単量体単位の含有量を上記範囲とすることにより、水素化後の炭化水素樹脂水素化物を、臭気が小さく、耐熱性により優れたものとすることができる。
共役ジエンは、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよいが、少なくとも1,3−ペンタジエンが含まれることが好ましく、共役ジエン中における、1,3−ペンタジエンの占める割合が50質量%以上であることがより好ましい。なお、1,3−ペンタジエンにおけるシス/トランス異性体比は任意の比でよく、特に限定されない。
また、炭化水素樹脂を得るために用いられる単量体混合物としては、脂環式ジオレフィンおよび/または芳香族モノオレフィンをさらに含有するものであってもよい。
脂環式ジオレフィンは、その分子構造中にエチレン性不飽和結合を2つと、非芳香族性の環構造とを有する炭化水素化合物である。脂環式ジオレフィンの具体例としては、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンなどのシクロペンタジエンの多量体、メチルシクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエンの多量体などが挙げられる。
本発明で用いる炭化水素樹脂中における、脂環式ジオレフィン単量体単位の含有量は、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.6質量%以下、特に好ましくは0.4質量%以下である。
芳香族モノオレフィンは、その分子構造中にエチレン性不飽和結合1つを有する芳香族化合物である。芳香族モノオレフィンの具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、インデン、クマロンなどが挙げられる。
本発明で用いる炭化水素樹脂中における、芳香族モノオレフィン単量体単位の含有量は、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは38質量%以下、さらに好ましくは36質量%以下、特に好ましくは34質量%以下である。
また、炭化水素樹脂を得るために用いられる単量体混合物としては、上記以外の他の単量体をさらに含有するものであってもよく、このような他の単量体としては、1,2−ブタジエン、1,4−ペンタジエンなどの非環式ジオレフィン;シクロヘプテンなどの炭素数7以上の脂環式モノオレフィン;エチレン、プロピレン、ノネンなどの炭素数3以下または炭素数9以上の非環式モノオレフィン;などが挙げられる。本発明で用いる炭化水素樹脂中における、他の単量体の単位の含有量は、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。
本発明で用いる炭化水素樹脂は、上述した不飽和炭化水素を含む単量体混合物を、ルイス酸触媒を用いて、カチオン重合することにより得られるものであり、この際に用いられるルイス酸触媒としては、特に限定されないが、フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒などが挙げられる。
フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒としては、特に限定されないが、アルミニウム、鉄、タンタル、ジルコニウム、スズ、ベリリウム、ホウ素、アンチモン、ガリウム、ビスマス、モリブデンなどのハロゲン化物を挙げることができるが、これらのなかでも、塩化アルミニウム(AlCl)や臭化アルミニウム(AlBr)などのハロゲン化アルミニウムが好適である。フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒の使用量は、重合に使用する単量体混合物100質量部に対し、好ましくは、0.05〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。
また、不飽和炭化水素を含む単量体混合物の重合に際しては、触媒活性をより高めることができるという点より、フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒に加えて、ハロゲン化炭化水素を併用することが好ましい。
ハロゲン化炭化水素の具体例としては、t−ブチルクロライド、t−ブチルブロマイド、2−クロロ−2−メチルブタン、トリフェニルメチルクロライドなどの3級炭素原子にハロゲン原子が結合したハロゲン化炭化水素;ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、(1−クロロエチル)ベンゼン、アリルクロライド、3−クロロ−1−プロピン、3−クロロ−1−ブテン、3−クロロ−1−ブチン、ケイ皮クロライドなどの炭素−炭素不飽和結合に隣接する炭素原子にハロゲン原子が結合したハロゲン化炭化水素;などが挙げられる。これらのなかでも、触媒活性と取り扱い性とのバランスに優れるという観点より、t−ブチルクロライド、ベンジルクロライドが好ましい。ハロゲン化炭化水素は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。ハロゲン化炭化水素の使用量は、フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒に対するモル比で、好ましくは0.05〜50の範囲、より好ましくは0.1〜10の範囲である。
重合反応を行うに当たり、単量体混合物や重合触媒のそれぞれの成分を重合反応器に添加する順序は特に限定されず、任意の順で添加すればよいが、重合反応を良好に制御し、これにより、水素化後の炭化水素樹脂水素化物をより色相に優れたものとするという観点から、単量体混合物と重合触媒の成分の一部とを重合反応器に添加して、重合反応を開始した後に、重合触媒の残部を重合反応器に添加する方法が好ましい。
また、炭化水素樹脂を得るために用いる単量体として、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンを使用する場合には、ゲルの生成を防止し、これにより、水素化後の炭化水素樹脂水素化物をより色相に優れたものとするという観点から、重合反応に際しては、まず、フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒と、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンとを混合することが好ましい。
フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒と混合する炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンの量は、触媒活性を十分なものとしながら、ゲルの生成をより適切に防止するという観点より、「炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン:フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒」の質量比で、5:1〜120:1の範囲とすることが好ましく、より好ましくは10:1〜100:1、さらに好ましくは15:1〜80:1の範囲である。
フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒と、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンとを混合するに際し、投入順序は特に制限されず、炭素数4〜6の脂環式モノオレフィン中にフリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒を投入してもよいし、逆に、フリーデルクラフツ型のカチオン重合触媒中に炭素数4〜6の脂環式モノオレフィンを投入してもよい。混合は通常、発熱をともなうので、適当な希釈剤を用いることもできる。希釈剤としては後述する揮発性溶媒を用いることができる。
重合反応をより良好に制御する観点からは、重合反応系に揮発性溶媒を添加して、重合反応を行うことが好ましい。揮発性溶媒の種類は、重合反応を阻害しないものであれば特に制限はないが、飽和脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素が好適である。飽和脂肪族炭化水素としては、たとえば、n−ペンタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、3−エチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、2,2,4−トリメチルペンタンなどの炭素数5〜10の鎖状飽和脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどの炭素数5〜10の環状飽和脂肪族炭化水素;などが挙げられる。芳香族炭化水素としては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭素数6〜10の芳香族炭化水素;などが挙げられる。揮発性溶媒は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。揮発性溶媒の使用量は、特に限定されないが、重合に使用する単量体混合物100質量部に対して、好ましくは10〜1,000質量部、より好ましくは50〜500質量部である。
重合反応を行う際の重合温度は、特に限定されないが、好ましくは−20℃〜100℃、より好ましくは10℃〜70℃である。また、重合反応時間は、適宜選択すればよいが、通常10分〜12時間、好ましくは30分〜6時間である。
重合反応は、所望の重合転化率が得られた時点で、メタノール、水酸化ナトリウム水溶液、アンモニア水溶液などの重合停止剤を重合反応系に添加することにより停止することにより、炭化水素樹脂を含む重合体溶液を得ることができる。
そして、得られた炭化水素樹脂を含む重合体溶液については、必要に応じて、揮発性溶媒に不溶な触媒残渣をろ過などにより除去する処理や、吸着剤と接触させる吸着剤接触処理を行ってもよい。
吸着剤接触処理に用いる吸着剤としては、特に限定されず、化学吸着剤であってもよいし、物理吸着剤であってもよい。化学吸着剤の具体例としては、塩基性炭酸亜鉛、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛などの亜鉛系吸着剤;酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、リン酸ジルコニウムなどのジルコニウム系吸着剤、二酸化マンガンなどのマンガン系吸着剤;塩化コバルトなどのコバルト系吸着剤;塩化銅、酸化銅などの銅系吸着剤;ポリアミン化合物などのアミン系吸着剤;などが挙げられる。物理吸着剤の具体例としては、ケイ酸アルミニウムナトリウムなどの含水アルミノケイ酸塩鉱物群で総称されるゼオライト系吸着剤;二酸化ケイ素、酸化マグネシウム、シリカゲル、シリカ・アルミナ、アルミニウムシリケート、活性アルミナ、酸性白土、活性白土、ドーソナイト類化合物、ハイドロタルサイト類化合物;などが挙げられる。吸着剤は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、臭気の低減効果がより高いという観点より、化学吸着剤を用いることが好ましく、亜鉛系吸着剤を用いることがより好ましく、塩基性炭酸亜鉛を用いることが特に好ましい。
吸着剤接触処理において、ストリッピング処理を行う前の重合体溶液に、吸着剤に接触させる方法としては、特に限定されないが、たとえば、容器中において重合体溶液と吸着剤とを共存させて、必要に応じて撹拌することで、接触させるバッチ処理法や、予め充填塔中に吸着剤を充填しておき、これに重合体溶液を流通して接触させる連続処理法などが挙げられる。
重合体溶液と吸着剤とをバッチ処理法で接触させる場合の吸着剤の使用量は、特に限定されないが、重合体溶液中に含有される炭化水素樹脂100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部、好ましくは0.03〜3.0質量部、より好ましくは0.05〜2.0質量部である。また、重合体溶液と吸着剤とを接触させる際の温度は、特に限定されないが、通常10℃〜70℃の範囲内で選択され、また、処理時間も、特に限定されないが、通常0.1〜2時間の範囲内で選択される。また、重合体溶液と吸着剤とをバッチ処理法で接触させる場合には、必要に応じて、吸着剤を除去してもよい。
<水素化反応>
本発明の水素化方法においては、このようにして得られた水素化前の炭化水素樹脂を含む重合体溶液に対し、揮発性溶媒および未反応の単量体などの揮発性成分を除去するために、ストリッピング処理を行い、ストリッピング処理を行った後の炭化水素樹脂について、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させるものである。
本発明の水素化方法によれば、水素化前の炭化水素樹脂に対して水素化反応を行う際に、予めストリッピング処理を行うことにより揮発性溶媒および未反応の単量体を除いた状態にて水素化反応を行うものであり、これにより、水素化反応において未反応の単量体が水素化されてしまうことに起因する、水添率の制御性の低下を有効に抑制できるものである。特に、本発明者等の知見によると、ルイス酸触媒を用いたカチオン重合により得られる炭化水素樹脂においては、各種特性に優れた炭化水素樹脂を効率的に得ることができるものの、未反応の単量体が、不可避的に1〜2割程度含まれてしまうものである。そして、本発明者等が鋭意検討を行ったところ、重合により得られた重合体溶液を用いて水素化反応を行った場合には、このような未反応の単量体が水素化されてしまうことにより、水添率にバラツキが生じる等、制御性が低下し、所望の水添率が得難いこと、これに対し、ストリッピング処理により揮発性溶媒および未反応の単量体を除いた状態にて水素化反応を行うことで、水添率の制御性を高めることができ、これにより、安定的に、しかも効率的に目標の水添率を有する炭化水素樹脂水素化物を得られることを見出したものである。そして、その結果として、色相および耐熱性に優れた炭化水素樹脂水素化物を適切に得ることができるものである。
なお、ストリッピング処理としては、必要に応じて、アルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下として、炭化水素樹脂を含む重合体溶液を、好ましくは80〜240℃、より好ましくは100〜200℃に加熱することにより、揮発性溶媒や未反応の単量体などの揮発性成分を除去する方法が好ましい。この際における、不活性ガスを使用する場合その流量は、0.2〜1.0m/(hr・kg)とすることが好ましい。また、ストリッピング処理時間は、好ましくは0.5〜24時間である。連続式で流通させてストリッピングさせる場合においては、その滞留時間は0.01〜1時間である。なお、加熱により揮発性成分を除去した後、さらに、揮発性成分を除去した炭化水素樹脂に対し、水蒸気蒸留などにより、低分子量のオリゴマー成分を除去する処理を行ってもよい。その際の加熱条件は、好ましくは160〜350℃、より好ましくは180〜320℃である。
また、本発明の水素化方法においては、ストリッピング処理を行うことにより、未反応の単量体を実質的に取り除く処理をした状態にて、水素化反応を行うものであればよく、水添率の制御性を低下させないような不純物量程度(たとえば、1000質量ppm以下程度)であれば、未反応の単量体が残存した状態にて、水素化反応を行うものであってもよく、このような場合でも、本発明の効果は十分に奏されるものである。
水素化反応に際しては、ストリッピング処理を行うことにより得られた炭化水素樹脂を、そのまま、ニッケル触媒に直接接触させる方法を採用してもよいし、ストリッピング処理を行うことにより得られた炭化水素樹脂を、有機溶媒に溶解させて、重合体溶液の状態にて、ニッケル触媒に接触させる方法を採用してもよい。この際に用いる有機溶媒としては、ニッケル触媒に対して不活性なものであればよく、特に限定されないが、溶解性の観点より、炭化水素系溶媒が好ましく用いられる。炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;n−ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、デカリン等の脂環族炭化水素類;などが挙げられる。これらの中でも、環状の芳香族炭化水素類や脂環族炭化水素類が好ましい。これら有機溶媒は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ストリッピング処理を行うことにより得られた炭化水素樹脂を、そのまま、あるいは有機溶媒に溶解させた状態にて、ニッケル触媒の存在下に、水素と接触させる方法は、特に限定されないが、たとえば、適宜選択される容器に、炭化水素樹脂と、水素化触媒とを共存させて、必要に応じて撹拌して、水素と接触させるバッチ処理法や、ニッケル触媒を固定した固定床反応器に、炭化水素樹脂を流通させながら、水素と接触させる連続処理法が挙げられる。
本発明の水素化方法においては、より安定的に、かつ、より効率的に目標の水添率を有する炭化水素樹脂水素化物を得ることができるという観点より、ストリッピング処理を行うことにより得られた炭化水素樹脂を、そのまま、ニッケル触媒に直接接触させる方法を採用することが好ましく、特に、ニッケル触媒を固定した固定床反応器に、ストリッピング処理を行うことにより得られた炭化水素樹脂を、そのまま、流通させながら、水素と接触させる連続処理法を採用することがより好ましい。
固定床反応器としては、特に限定されないが、反応効率の観点から、多管式熱交換型水素添加反応装置が好適に用いられる。多管式熱交換型水素添加反応装置は、ニッケル触媒を充填した複数の反応管を備え、反応管の外側を熱媒により加熱させながら、反応管内を水素ガス、および水素化の対象となる重合体を流通させることにより、連続して水素添加反応を行わせることができる装置であり、たとえば、特開平5−276269号公報、特開昭63−141638号公報、特開平2−56238号公報などに開示されているものなどを用いることができる。また、多管式熱交換型水素添加反応装置の反応管の内径は、好ましくは6〜100mm、より好ましくは10〜70mmであり、反応管の長さは、好ましくは0.1〜10m、より好ましくは0.3〜7mである。
ニッケル触媒としては、特に限定されないが、反応性が高いという観点より、担体としての担持無機化合物に、金属としてのニッケルを担持してなる化合物を主成分として含む触媒が好ましい。担体としての担持無機化合物の具体例としては、シリカ、アルミナ、ボリア、シリカ−アルミナ、珪藻土、白土、粘土、マグネシア、マグネシア−シリカ(シリカ−酸化マグネシウム)、チタニア、ジルコニアなどが挙げられ、これらのなかでも、反応性の観点より、マグネシア−シリカが好ましい。
ニッケル触媒の形状としては、特に限定されないが、反応性の観点より、粒状のものが好ましく、たとえば、ペレット状、球状、円柱状等の種々の形状のものを用いることができるが、反応性をより高めるという観点より、その平均直径は、好ましくは1〜5mmφ、より好ましくは1〜4mmφ、さらに好ましくは1〜3mmφであり、また、その平均長さは、好ましくは1〜10mm、より好ましくは1〜8mm、さらに好ましくは、1〜4mmである。
また、本発明の水素化方法においては、水素化反応を行う際には、炭化水素樹脂を好ましくは150〜300℃、より好ましくは160〜275℃、さらに好ましくは170〜250℃に加熱し、かつ、溶融粘度が好ましくは50〜1000mPa・sの範囲、より好ましくは75〜800mPa・sの範囲、さらに好ましくは100〜600mPa・sの範囲に制御された状態にて、水素化反応を行うことが好ましい。水素化反応を行う際における、炭化水素樹脂の温度、および溶融粘度を上記範囲にて調節することで、たとえば、固定床反応器を用いて水素化反応を行った際に、固定床反応器への流通回数を1回とした場合でも、目標の水添率を有する炭化水素樹脂水素化物を適切に得ることができるものであり、さらには、炭化水素樹脂の温度、および溶融粘度を上記範囲にて適宜調節することにより、水添反応で必要な炭化水素樹脂の触媒への濡れおよび添加する水素の炭化水素樹脂への溶解度の制御性を高め、目標水添率への調節が可能となるため、これにより、固定床反応器への流通回数を1回とした場合でも、目標の水添率を有する炭化水素樹脂水素化物を安定的に、しかも、より効率的に得ることができるものである。
なお、水素化反応を行う際における炭化水素樹脂の温度は、固定床反応器に導入する炭化水素樹脂を予め加熱しておく方法、固定床反応器内において加熱する方法が挙げられるが、目標とする水添率を有する炭化水素樹脂水素化物を適切に得るという観点より、これらの両方の加熱方法を採用することが望ましい。また、炭化水素樹脂の溶融粘度は、たとえばサーモセル型ブルックフィールド粘度計を使用し、ローターNo.31を使用して測定する。
また、水素化反応時における水素圧は、絶対圧力で、0.5〜3.0MPaの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.8〜2.5MPaの範囲、さらに好ましくは1.0〜2.0MPaの範囲である。水素化反応時における水素圧が低過ぎると、水添率が低くなり過ぎてしまい、得られる炭化水素樹脂水素化物の色相が悪化してしまう。一方、水素圧が高過ぎると、水素化分解も同時に生じ得られる炭化水素樹脂水素化物の臭気が悪化したり、水添反応の選択性が悪くなり、目的の品質が得られなくなる恐れがある。
本発明の水素化反応方法により得られる炭化水素樹脂水素化物の水添率(水素化前の炭化水素樹脂の全非芳香族性炭素−炭素二重結合のうち水素化されたものの割合)は、得られる炭化水素樹脂水素化物を、色相および耐熱性により優れたものとするという観点より、好ましくは10〜95%、より好ましくは20〜90%、さらに好ましくは30〜80%である。水添率は、水素化前の炭化水素樹脂および水素化後の炭化水素樹脂水素化物に含まれる非芳香族性炭素−炭素二重結合量の差から求めることができる。ここで、非芳香族性炭素−炭素二重結合量は、たとえば、H−NMRスペクトル測定により求めることができる。
また、水素化後の炭化水素樹脂水素化物の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1,000〜5,000の範囲、より好ましくは1,500〜4,500の範囲、さらに好ましくは1,800〜4,000の範囲である。また、水素化後の炭化水素樹脂水素化物のZ平均分子量(Mz)は、好ましくは2,500〜10,000の範囲、より好ましくは2,500〜9,000の範囲、さらに好ましくは3,000〜8,000の範囲である。重量平均分子量(Mw)、Z平均分子量(Mz)を上記範囲等することにより、たとえば、炭化水素樹脂水素化物をホットメルト粘接着剤組成物用途に用いる場合に、ベースポリマーとの相溶性をより高めることができ、これにより、粘着性能をより高めることができる。
なお、炭化水素樹脂水素化物の重量平均分子量(Mw)およびZ平均分子量(Mz)は、高速液体クロマトグラフィの測定による、ポリスチレン換算の値として求めることができる。
また、炭化水素樹脂水素化物の重量平均分子量に対するZ平均分子量の比(Mz/Mw)は、好ましくは1.5〜2.5の範囲であり、より好ましくは1.6〜2.4の範囲、さらに好ましくは1.65〜2.35の範囲である。
また、本発明の水素化反応方法により得られる炭化水素樹脂水素化物には、必要に応じて、酸化防止剤を配合してもよい。酸化防止剤としては、特に限定されないが、たとえば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールなどのヒンダードフェノール系化合物;ジラウリルチオプロピオネートなどのチオジカルボキシレートエステル類;トリス(ノニルフェニル)ホスファイトなどの亜燐酸塩類;などが挙げられる。酸化防止剤は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。酸化防止剤の含有量は、特に限定されいなが、炭化水素樹脂水素化物100質量部に対する割合で、好ましくは10質量部以下であり、より好ましくは0.05〜5質量部である。
本発明の水素化反応方法により得られる炭化水素樹脂水素化物は、低臭気であり、色相に優れ、高い耐熱性を備えるものであり、このような特性を活かし、たとえば、ホットメルト粘接着剤用途など種々の用途に好適に用いることができる。ただし、その用途は、特に限定されるものではない。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。なお、以下において、「部」および「%」は、特に断りのない限り質量基準である。また、試験および評価は下記に従った。
各種の測定については、以下の方法に従って行った。
〔水添率(%)〕
水素化前の炭化水素樹脂と、水素化後の炭化水素樹脂水素化物について、H−NMRスペクトル測定を行うことで、非芳香族性炭素−炭素二重結合の量を求め、水素化前後の非芳香族性炭素−炭素二重結合の量の差に基づいて、水添率(%)を測定した。なお、H−NMRスペクトル測定は、溶媒に重クロロホルムを用い、NMR測定装置としてJMN−AL seriesAL400(JEOL社製)を用いて行った。
〔ガードナー色数〕
炭化水素樹脂水素化物を用いて、炭化水素樹脂水素化物の50質量%トルエン溶液を調製し、当該溶液のガードナー色数をJIS K 0071−2に従い測定した。ガードナー色数の値が小さいものほど、色相に優れる。
〔耐熱性(200℃、3時間後のガードナー色数)〕
炭化水素樹脂水素化物を、200℃のオーブン中に、3時間入れ、次いで、200℃、3時間加熱した炭化水素樹脂水素化物について、上記と同様にして、50質量%トルエン溶液の状態として、ガードナー色数を測定した。ガードナー色数の値が小さいものほど、耐熱性に優れる。
〔臭気評価試験〕
炭化水素樹脂水素化物について、臭気対策研究協会発行の臭気の嗅覚測定法における臭気強度表示法に従って、官能試験を行った。
具体的には、まず、1粒の大きさを約10mm×5mm×5mmとした炭化水素樹脂水素化物10gを120mLの耐熱性容器に入れて、アルミ箔でフタをした。そして、この炭化水素樹脂水素化物の入った耐熱性容器を、オーブンに入れて、温度15
0℃、30分間の条件で加熱し、加熱後の臭気の確認を行った。臭気の確認は、石油樹脂の臭気に慣れていない(すなわち、普段の生活において、石油樹脂の臭気に触れることのない)6人のパネルにより行った。本試験においては、嗅覚疲労を防ぐため、6人のパネルを3人ずつの2班に分けて、1班ずつ臭気を嗅ぐという方法を採用した。また、臭気を嗅ぐサンプルの順番は、無作為とした。
0:無臭
1:やっと認知できる臭い(検知閾値濃度)
2:何の臭いであるか判る弱い臭い(認知閾値濃度)
3:楽に感知できる臭い
4:強い臭い
5:強烈な臭い
なお、官能試験の結果は、6人のパネルの判定値のうち、最大値と最小値をそれぞれ除き、残りの4人の判定値を平均することにより求めた。官能試験の値は、小さいほうが好ましい。
〔実施例1〕
重合反応器にシクロペンタン49.5部、およびシクロペンテン12.4部の混合物を重合反応器に仕込み、60℃に昇温した後、塩化アルミニウム0.7部を添加することで、混合物A1を得た。引き続き、1,3−ペンタジエン54.1部、イソブチレン15.3部、スチレン1.8部、シクロペンテン15.2部、C−C不飽和炭化水素1.2部、およびC−C飽和炭化水素9.8部からなる混合物B1と、t−ブチルクロライド0.4部とを、それぞれ、別のラインを通して、60分間に亘り温度を60℃に維持して、上記にて得られた混合物A1を含む重合反応器に連続的に添加しながら重合を行った。その後、水酸化ナトリウム水溶液を重合反応器に添加することで、重合反応を停止した。重合停止により生成した沈殿物をろ過により除去することで、水素化前の炭化水素樹脂および未反応単量体等を含む重合体溶液を得た。次いで、重合体溶液を蒸留釜に移し、窒素雰囲気下で、150℃にて、1時間加熱することでストリッピング操作を行い、重合溶媒および未反応単量体を除去した後、水素化前の炭化水素樹脂を得た。
なお、得られた水素化前の炭化水素樹脂について、減圧下、150℃にて、0.5時間加熱した際の揮発性溶媒量および未反応単量体量をヘッドスペースガスクロマトグラフにより測定したところ、いずれも検出限界である1000質量ppm以下であった。
そして、上記にて得られた水素化前の炭化水素樹脂を、多管式熱交換型水素添加反応装置に、温度190℃に加熱した状態として、水素ガスとともに、多管式熱交換型水素添加反応装置に、炭化水素樹脂の温度を190℃に保った状態のまま連続的に導入することにより、水素化反応を行うことで、炭化水素樹脂水素化物を得た。なお、温度190℃に加熱した状態とした際の水素化前の炭化水素樹脂の溶融粘度(サーモセル型ブルックフィールド粘度計にて、ローターNo.31を使用して測定)は、800mPa・sであり、水素化反応時の水素圧は、絶対圧力で2MPaとした。また、多管式熱交換型水素添加反応装置としては、反応管内に、ニッケル/シリカマグネシア担持型触媒(商品名「N102F)」、日揮触媒化成社製、平均直径:2.8mmφ、平均長さ:2.8mmの円柱状)を充填した多管式熱交換型水素添加反応装置(反応管の内径:25mm、反応管の長さ:3mm、反応管の数:1700本)を使用し、反応管内の滞留時間は1.2時間、流通回数は1回とした。
次いで、得られた炭化水素樹脂水素化物を、250℃に加熱することで溶融状態として、飽和水蒸気を吹き込みことで、低分子量のオリゴマー成分の留去を行うことで、実施例1に係る炭化水素樹脂水素化物を得た。そして、得られた炭化水素樹脂水素化物について、上記方法にしたがって、水添率、ガードナー色数、耐熱性(200℃、3時間後のガードナー色数)、および臭気評価試験の各試験・評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
実施例1と同様にして得られた水素化前の炭化水素樹脂を用い、水素ガスとともに、多管式熱交換型水素添加反応装置に導入する際の温度を190℃から220℃に変更し、炭化水素樹脂の温度を220℃に保った状態のまま連続的に導入することにより、水素化反応を行った以外は、実施例1と同様にして、炭化水素樹脂水素化物を得た。なお、温度220℃に加熱した状態とした際の水素化前の炭化水素樹脂の溶融粘度を、実施例1と同様にして、測定したところ、200mPa・sであった。また、実施例2においては、反応管内の滞留時間は1.5時間、流通回数は1回とした。そして、得られた炭化水素樹脂水素化物について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例1と同様にして得られた水素化前の炭化水素樹脂を用い、水素ガスとともに、多管式熱交換型水素添加反応装置に導入する際の温度を190℃から240℃に変更し、炭化水素樹脂の温度を240℃に保った状態のまま連続的に導入したこと、水素圧を2MPaから1.5MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、水素化反応を行い、炭化水素樹脂水素化物を得た。なお、温度240℃に加熱した状態とした際の水素化前の炭化水素樹脂の溶融粘度を、実施例1と同様にして、測定したところ、180mPa・sであった。また、実施例3においては、反応管内の滞留時間は0.5時間、流通回数は1回とした。そして、得られた炭化水素樹脂水素化物について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例1と同様にして得られた水素化前の炭化水素樹脂を用い、水素ガスとともに、多管式熱交換型水素添加反応装置に導入する際の温度を190℃から320℃に変更し、炭化水素樹脂の温度を320℃に保った状態のまま連続的に導入することにより、水素化反応を行った以外は、実施例1と同様にして、炭化水素樹脂水素化物を得た。なお、温度320℃に加熱した状態とした際の水素化前の炭化水素樹脂の溶融粘度を、実施例1と同様にして、測定したところ、120mPa・sであった。また、実施例4においては、反応管内の滞留時間は0.2時間、流通回数は1回とした。そして、得られた炭化水素樹脂水素化物について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例5〕
実施例1と同様にして得られた水素化前の炭化水素樹脂を用い、水素ガスとともに、多管式熱交換型水素添加反応装置に導入する際の温度を190℃から160℃に変更し、炭化水素樹脂の温度を160℃に保った状態のまま連続的に導入することにより、水素化反応を行った以外は、実施例1と同様にして、炭化水素樹脂水素化物を得た。なお、温度160℃に加熱した状態とした際の水素化前の炭化水素樹脂の溶融粘度を、実施例1と同様にして、測定したところ、1200mPa・sであった。また、実施例5においては、反応管内の滞留時間は0.8時間、流通回数は1回とした。そして、得られた炭化水素樹脂水素化物について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1と同様にして得られた水素化前の炭化水素樹脂を用い、水素ガスとともに、多管式熱交換型水素添加反応装置に導入する際の温度を190℃から180℃に変更し、炭化水素樹脂の温度を180℃に保った状態のまま連続的に導入したこと、多管式熱交換型水素添加反応装置の反応管に充填する触媒として、ニッケル/シリカマグネシア担持型触媒に代えて、銅クロム触媒(CuCr・Mn)(商品名「N204」、日揮触媒化成社製)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、水素化反応を行い、炭化水素樹脂水素化物を得た。なお、温度180℃に加熱した状態とした際の水素化前の炭化水素樹脂の溶融粘度を、実施例1と同様にして、測定したところ、900mPa・sであった。また、比較例1においては、反応管内の滞留時間は1.2時間、流通回数は1回とした。そして、得られた炭化水素樹脂水素化物について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
重合反応器にシクロペンタン49.5部、およびシクロペンテン12.4部の混合物を重合反応器に仕込み、60℃に昇温した後、塩化アルミニウム0.7部を添加することで、混合物A1を得た。引き続き、1,3−ペンタジエン54.1部、イソブチレン15.3部、スチレン1.8部、シクロペンテン15.2部、C−C不飽和炭化水素1.2部、およびC−C飽和炭化水素9.8部からなる混合物B1と、t−ブチルクロライド0.4部とを、それぞれ、別のラインを通して、60分間に亘り温度を60℃に維持して、上記にて得られた混合物A1を含む重合反応器に連続的に添加しながら重合を行った。その後、水酸化ナトリウム水溶液を重合反応器に添加することで、重合反応を停止した。重合停止により生成した沈殿物をろ過により除去することで、水素化前の炭化水素樹脂および未反応単量体等を含む重合体溶液を得た。
得られた重合体溶液を水素化前の炭化水素樹脂として用い、多管式熱交換型水素添加反応装置に導入する際の温度を190℃から200℃に変更し、炭化水素樹脂の温度を200℃に保った状態のまま連続的に導入することにより、水素化反応を行った以外は、実施例1と同様にして、炭化水素樹脂水素化物を得た。なお、温度200℃に加熱した状態とした際の水素化前の炭化水素樹脂の溶融粘度を、実施例1と同様にして、測定したところ、320mPa・sであった。また、比較例2においては、反応管内の滞留時間は1.5時間、流通回数は1回とした。そして、得られた炭化水素樹脂水素化物について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2019065128
表1に示すように、ルイス酸触媒を用いたカチオン重合により得られた炭化水素樹脂の重合体溶液に対し、ストリッピング処理を行った後、ストリッピング処理を行った炭化水素樹脂を、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させることにより、所望の水添率を有する炭化水素樹脂水素化物を安定的に得ることができ、また、得られる炭化水素樹脂水素化物は、色相(ガードナー色数)に優れ、高い耐熱性を有するものであった(実施例1〜5)。
一方、ストリッピング処理を行った後、ストリッピング処理を行った炭化水素樹脂に対して水素化反応を行う際に、ニッケル触媒以外の触媒を使用した場合には、得られる炭化水素樹脂水素化物は水添率が低く、所望の水添率を有する炭化水素樹脂水素化物を得ることができず、また、得られる炭化水素樹脂水素化物は、色相(ガードナー色数)、および耐熱性に劣るものであった(比較例1)。
また、ストリッピング処理を行わずに、水素化反応を行った場合には得られる炭化水素樹脂水素化物は水添率が低く、所望の水添率を有する炭化水素樹脂水素化物を得ることができず、また、得られる炭化水素樹脂水素化物は、色相(ガードナー色数)、および耐熱性に劣るものであった(比較例2)。

Claims (6)

  1. ルイス酸触媒を用いたカチオン重合により得られた炭化水素樹脂の重合体溶液に対し、ストリッピング処理を行った後、ストリッピング処理を行った炭化水素樹脂を、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させる炭化水素樹脂の水素化方法。
  2. 前記炭化水素樹脂を150〜300℃に加熱し、かつ、溶融粘度が50〜1000mPa・sの範囲とされた状態にて、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させる請求項1に記載の炭化水素樹脂の水素化方法。
  3. 水素化反応時における水素圧を0.5〜3.0MPaの範囲とする請求項1または2に記載の炭化水素樹脂の水素化方法。
  4. 固定床反応器を用いて、前記炭化水素樹脂を、ニッケル触媒の存在下に水素と接触させることで水素化反応させる請求項1〜3のいずれかに記載の炭化水素樹脂の水素化方法。
  5. 前記ニッケル触媒として、平均直径が1〜5mmφ、平均長さが1〜10mmである粒状のものを使用する請求項1〜4のいずれかに記載の炭化水素樹脂の水素化方法。
  6. 前記ニッケル触媒が、マグネシア−シリカに、ニッケルを担持してなる化合物を主成分として含む触媒である請求項1〜5のいずれかに記載の炭化水素樹脂の水素化方法。
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