JP2019064157A - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットヘッドの圧電体に生じる波状の変形を低減すること【解決手段】ヘッドヘッド5は、個別電極141が形成された上部圧電層1440と、中間共通電極241が形成された中間圧電層240と、下部共通電極341が形成された下部圧電層340とを有する圧電体40を備える。下部電極層340の、圧力室26と重ならない延在部344には、貫通孔360が設けられている。これにより、下部圧電層340の、電極が設けられている部分と設けられていない部分の面積の差を小さくすることができる。それにより、圧電体40に生じる波状の変形を低減させることができる。【選択図】図7

Description

本発明は、インクなどの液体を媒体に向けて吐出する液体吐出ヘッドに関する。
液体吐出装置として、記録媒体に対して相対的に移動しつつ、記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェットプリンタのインクジェットヘッドが知られている。例えば、特許文献1に示されるインクジェットプリンタにおいては、複数の圧電材料層(セラミックスシート)が積層された圧電体を有するインクジェットヘッドが開示されている。
特開2007−324492号
特許文献1のインクジェットヘッドにおいて、最上層の圧電材料層には、複数の個別表面電極列が形成されていることに起因して、圧電材料層を焼成するときに最上層の圧電材料層に反り変形が発生することが知られている。そして特許文献1においては、最上層の圧電材料層に生じる反り変形を低減するために、個別表面電極にスルーホールを形成している。
本発明の目的は、インクジェットヘッドの圧電体に生じる反り変形を低減させることである。
本発明の態様に従えば、複数の圧電層が積層された圧電体であって、前記複数の圧電層の積層方向と直交する第1方向に離れた第1端と第2端と、
前記積層方向と直交する面である第1面に沿って形成された複数の個別電極と、
前記積層方向と直交する面であって、前記積層方向における位置が前記第1面の前記積層方向における位置と異なる第2面に沿って形成された第1共通電極と、を有する圧電体を備え、
前記複数の個別電極は、前記第1端と前記第2端との間において、互いに間隙をあけて配置された複数の個別電極列を構成し、
前記複数の個別電極列は、第1個別電極列と、前記第1個別電極列と前記第1方向において隣接する第2個別電極列を有し、前記第1個別電極列は、前記第1方向において前記第1端と前記第2個別電極列との間に位置し、
前記第1個別電極列を構成する前記複数の個別電極は、前記積層方向と直交する方向であって、且つ、前記第1方向と交差する第2方向に沿って配置され、
前記第1共通電極は、前記第1方向における前記第1個別電極列と前記第2個別電極列との間位置を通過するように前記第2方向に沿って延びる第1延在部と、前記第1延存部から前記第1端に向かって突出した複数の第1突出部と、を備え、
各第1突出部は、前記第1個別電極列を構成する前記複数の個別電極の一つと、前記積層方向において部分的に重なり、
前記第1延在部には、複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッドが提供される。
上記構成によれば、第1共通電極は、第1延在部と、複数の第1突出部とを有している。第1共通電極が形成されている第2面において、第1延在部が形成されている領域に残留する圧縮応力の大きさは、複数の第1突出部が形成されている領域に残留する圧縮応力、及び第1共通電極が形成されていない領域に残留する圧縮応力の大きさよりも大きくなる。第2面に残留する圧縮応力が場所ごとに異なることに起因して、圧電体が波打つように変形してしまう。これに対して、第1延在部に貫通孔を形成することにより、第1共通電極が形成されている第2面において、第1延在部が形成されている領域に残留する圧縮応力の大きさを小さくすることができる。これにより、圧電体が波打つように変形することを低減することができる。
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1の概略を示す平面図である。 本実施形態に係るインクジェットヘッド5と配線部材50の概略図である。 本実施形態に係る積層体の概略分解図である。 本実施形態に係るインクジェットヘッドの概略断面図であり、(a)は走査方向の概略断面図であり、(b)は搬送方向の概略断面図である。 本実施形態に係る上部圧電層140の上面図である。 本実施形態に係る中間圧電層240の上面図である。 本実施形態に係る下部圧電層340の上面図である。 (a)は、本実施形態に係る上部圧電層140と中間圧電層240の重なりを示す概略図であり、(b)は上部圧電層140と下部圧電層340の重なりを示す概略図である。 変更実施形態に係る下部圧電層340の上面図である。 別の変更実施形態に係る下部圧電層340の上面図である。 (a)〜(c)は、圧電体に発生する波状の変形を説明するための概略図である。
<プリンタの概略構成>
本発明の実施形態について説明する。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、プラテン2と、キャリッジ3と、キャリッジ駆動機構4と、インクジェットヘッド5と、搬送機構6と、コントローラ7と、インク供給ユニット8とを主に備えている。
プラテン2の上面には、記録媒体である記録用紙100が載置される。キャリッジ3は、キャリッジ駆動機構4により、プラテン2と対向する領域において2本のガイドレール10,11に沿って左右方向(以下、走査方向ともいう)に往復移動するように構成されている。キャリッジ駆動機構4は、ベルト12と、プラテン2の走査方向両側においてプラテン2を挟むように配置された2つのコロ13と、キャリッジ駆動モータ14とを備える。キャリッジ3にはベルト12が連結されている。ベルト12は、走査方向に離れて配置されている2つのコロ13の間を、上から見て、走査方向に長い長円状の環になるように張り回されている。図1に示されるように、右側のコロ13はキャリッジ駆動モータ14の回転軸に連結されている。キャリッジ駆動モータ14を回転させることにより、ベルト12を2つのコロ13の周りで周回させることができる。これに伴ってベルト12に連結されたキャリッジ3を走査方向に往復移動させることができる。
インクジェットヘッド5は、キャリッジ3に取り付けられており、キャリッジ3とともに走査方向に往復移動する。インク供給ユニット8は、4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)のインクがそれぞれ貯留された4つのインクカートリッジ17と、4つのインクカートリッジ17が装着されるカートリッジホルダ18と、不図示のチューブとを備える。インクジェットヘッド5と4つのインクカートリッジ17とは、不図示のチューブを通じて接続されている。これにより、4色のインクがインク供給ユニット8からインクジェットヘッド5へ供給される。
インクジェットヘッド5の下面(図1の紙面向こう側の面)には、複数のノズル23が形成されている(図3参照)。複数のノズル23は、インクカートリッジ17から供給されたインクを、プラテン2に載置された記録用紙100に向けて吐出する。
搬送機構6は、前後方向にプラテン2を挟むように配置された2つの搬送ローラ18,19を有する。搬送機構6は、2つの搬送ローラ18,19によって、プラテン2に載置された記録用紙100を前方(以下、搬送方向ともいう)に搬送する。
コントローラ7は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、制御回路を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を備える。コントローラ7は、ROMに格納されたプログラムに従い、ASICにより、記録用紙100への印刷等の各種処理を実行する。例えば、印刷処理においては、コントローラ7は、PC等の外部装置から入力された印刷指令に基づいて、インクジェットヘッド5やキャリッジ駆動モータ14等を制御して、記録用紙100に画像を印刷させる。具体的には、キャリッジ3とともにインクジェットヘッド5を走査方向に移動させながらインクを吐出させるインク吐出動作と、搬送ローラ18、19によって記録用紙100を搬送方向に所定量搬送する搬送動作とを、交互に行わせる。
インクジェットヘッド5は、流路ユニット20、振動板30、圧電体40、配線部材50を主に備えている(図2参照)。流路ユニットは、図2、3に示すように、5枚の金属プレート21A〜21Eと、ノズルプレート22を含む。また、流路ユニット20の金属プレート21Aの上には、振動板30が接合されている。以下の説明においては、流路ユニットと振動板30とを合わせたものを、積層体60と呼ぶ。つまり、積層体60は、図3に示すように、振動板30と、5枚の金属製のプレート21A〜21Eと、ノズルプレート22を有し、これらのプレートをこの順に積層し、接合したものである。以下の説明においては、積層体60においてこれらのプレートが積層された方向を積層方向と呼ぶ。
振動板30は、搬送方向に長尺な略矩形状の金属プレートである。なお、金属プレート21A〜21E及びノズルプレート22も同様の平面形状を有する略矩形状のプレートである。図2、図3に示されるように、振動板30の、搬送方向の端部には、後述のマニホールドにインクを供給するためのインク供給口となる4つの開口31a〜31dが形成されている。4つの開口31a〜31dは走査方向(左右方向)に並んで配置されている。開口31aはイエローインク用のインク供給口であり、開口31bはマゼンタインク用のインク供給口であり、開口31cはシアンインク用のインク供給口であり、開口31dは、ブラックインク用のインク供給口である。ブラックインク用のマニホールドは3本あり、開口31dは3本のマニホールドにブラックインクを供給すための供給口である。これに対して、カラーインク(シアン、マゼンタ、イエローの各インク)用のマニホールドは1本であり、開口31a〜31cはそれぞれ、1本のマニホールドにカラーインクの1つを供給するための供給口である。そのため、開口31dの面積は、開口31a〜31cの面積よりも大きくなっている。
プレート21Aは、複数の圧力室26として機能する開口が、規則的に形成された金属プレートである。また、振動板30の4つの開口31a〜31dと重なる位置には、それぞれ開口が形成されている。複数の圧力室26は、配列ピッチPで搬送方向に配列された圧力室列25を構成しており、そのような圧力室列25が12列形成されている。12列の圧力室列25は、走査方向(左右方向)に並んで配置されている。
12列の圧力室列25のうち、6列はカラーインク用の圧力室列25であり、残りの6列はブラックインク用の圧力室列25である。図2に示されるように、6列のブラックインク用の圧力室列25は、搬送方向において、開口31dと並ぶように設けられている。6列のカラーインク用の圧力室列25は、2列のシアンインク用の圧力室列25、2列のマゼンタインク用の圧力室列25、2列のイエローインク用の圧力室列25を有している。2列のシアンインク用の圧力室列25は、搬送方向において、開口31cと並ぶように設けられている。2列のマゼンタインク用の圧力室列25は、搬送方向において、開口31bと並ぶように設けられている。2列のイエローインク用の圧力室列25は、搬送方向において、開口31aと並ぶように設けられている。
2列のシアンインク用の圧力室列25の間では、搬送方向における圧力室26の位置が、各圧力室列25の配列ピッチPの半分(P/2)だけずれている。2列のマゼンタインク用圧力室列25、2列のイエローインク用の圧力室列25についても同様である。6列のブラックインク用の圧力室列25は、搬送方向おける圧力室26の位置が、各圧力室列25の配列ピッチPの半分(P/2)だけずれている2つの圧力室列25(圧力室列25のペア)を3組有している。なお、図2においては明確には図示されていないが、3組の圧力室列25のペアは、それぞれ、互いに配列ピッチPの1/3だけ搬送方向にずれて配置されている。そのため、全体として、6つの圧力室列25は、搬送方向おける圧力室26の位置が、互いに、各圧力室列25の配列ピッチPの1/6だけずれている。
プレート21Bには、後述のマニホールド27(共通インク室)から各圧力室26へ通じる流路を形成する連通孔28a及び各圧力室26から後述の各ノズル23へ通じる流路を形成する連通孔28bが形成されている。プレート21Cの上面には、圧力室26とマニホールド27とを連通する連通路28cが凹部として形成されている。さらに、プレート21Cには、マニホールド27から圧力室26へ通じる流路を形成する連通穴28d及び圧力室26からノズル23へ通じる流路を形成する連通穴28eがそれぞれ形成されている。また、プレート21B、21Cの、振動板30の4つの開口31a〜31dと重なる位置には、それぞれ開口が形成されている。プレート21D,21Eには、マニホールド27を形成する貫通孔29a,29bが形成され、さらに、圧力室26からノズル23へ通じる流路を形成する連通穴29c、29dがそれぞれ形成されている。
ノズルプレート22は合成樹脂(例えばポリイミド樹脂)のプレートであり、プレート21Aに形成された圧力室26に対応して、ノズル23が形成されている。
これらの振動板30、プレート21A〜21E及びノズルプレート22が積層されて接合されることにより、図4(a)、(b)に示されるような、マニホールドから圧力室26を経てノズル23に至る複数の流路が形成されている。同時に、マニホールド27に対してインクを供給するためのインク供給流路も形成される。
振動板30及びプレート21A〜21Eは金属プレートであるため、金属拡散接合により接合できる。また、ノズルプレート22は樹脂製のプレートであるため、金属拡散接合ではなく、接着剤などによりプレート21Eに接合される。なお、ノズルプレート22は金属プレートであってもよく、その場合には、他のプレートと同様に金属拡散接合により接合することができる。あるいは、全てのプレートを接着剤などにより接合してもよい。
<圧電体40>
例えば図2,3に示されるように、振動板30の上には、圧電体40が配置されている。圧電体40は略矩形状の平面形状を有している。図4(a)、(b)に示されるように、圧電体40には複数の圧電素子401が形成されている。複数の圧電素子401は、複数の圧力室26にそれぞれ対応して設けられている。各圧電素子401は振動板30と協働して、対応する圧力室26の容積を変える。これにより、各圧電素子401は振動板30と協働して、対応する圧力室26内のインクに圧力を加えて、当該圧力室26に連通するノズル23からインクを吐出させるためのエネルギーをインクに付与している。
以下、圧電体40の構成について説明する。図4(a)、(b)に示されるように、圧電体40は、3つの圧電層(上部圧電層140、中間圧電層240、下部圧電層340)、個別電極(上部電極)141、中間共通電極(中間電極)241、及び下部共通電極(下部電極)341を有する。振動板30の上には、下部圧電層340、中間圧電層240、上部圧電層140がこの順に積層されている。3つの圧電層140、240、340は、例えば、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料で構成されている。あるいは、3つの圧電層140、240、340は、鉛が含有されていない非鉛系の圧電材料で形成されていてもよい。下部圧電層340の上面には、下部共通電極341が配置され、中間圧電層240の上面には、中間共通電極241が配置され、上部圧電層140の上面には個別電極141が配置されている。
以下の説明において、上部圧電層140の走査方向の両端部を端部140L、140Rと呼び、搬送方向の両端部を端部140U、140Dと呼ぶ(図5参照)。中間圧電層240の走査方向の両端部を端部240L、240Rと呼び、搬送方向の両端部を端部240U、240Dと呼ぶ(図6参照)。下部圧電層340の走査方向の両端部を端部340L、340Rと呼び、搬送方向の両端部を端部340U、340Dと呼ぶ(図7参照)。
図5に示されるように、上部圧電層140の走査方向の端部140Lには、ハンダなどの導電体が充填された6つのスルーホール181が形成されており、このスルーホール181内の導電体は、中間圧電240の上面に形成された中間共通電極241(後述の延在部243(図6参照))と導通している。また、上部圧電層140の上面には、スルーホール181内の導電体に導通する端子181Aが形成されており、中間共通電極241に対して、後述のFPC51を通じてドライバIC52から所定の電位(例えば24V)を供給することができる。同様に、上部圧電層140の走査方向の端部140Rにもハンダなどの導電体が充填された6つのスルーホール180が形成されている。図6に示されるように、中間圧電層240の走査方向の端部240Rの、積層方向においてスルーホール180と重なる位置には、ハンダなどの導電体が充填された6つのスルーホール280が形成されている。スルーホール280内の導電体は下部共通電極341(後述の延在部343(図7参照))と導通している。さらに、図5に示されるように、上部圧電層140の上面には、このスルーホール280及びスルーホール180内の導電体に導通する端子180Aが形成されており、下部共通電極341に対して、後述のFPC51を通じてドライバIC52から所定の電位(例えば0V)を供給することができる。
<個別電極141>
図4(a)、(b)に示されるように、上部圧電層140の上面の、複数の圧力室26にそれぞれ対応した位置には、複数の個別電極141が形成されている。個別電極141は、例えば、白金(Pt)やイリジウム(Ir)などで形成されている。図5に示されるように、12列の圧力室列25に対応して、12列の個別電極列150が形成されている。12列の個別電極列150は走査方向に並んでいる。各個別電極列の各個別電極列150は、搬送方向に所定のピッチPで並んだ37個の個別電極141を含んでいる。12列の個別電極列150のうち、走査方向(左右方向)において上部圧電層140の端部140Lに近いものから数えてから1番目と2番目、3番目と4番目、5番目と6番目、7番目と8番目、9番目と10番目、11番目と12番目の個別電極列150はそれぞれ個別電極列のペアを形成している。なお、以下の説明においては、走査方向において、上部圧電層140の端部140Lに近いものから数えてn番目にあるものを、単に左からn番目と呼んでいる。中間圧電層240及び下部圧電層340においても同様に、走査方向において、中間圧電層240の端部240L(図6参照)に近いものから数えてn番目にあるもの、及び、下部圧電層340の端部340L(図7(a)参照)に近いものから数えてn番目にあるもの、をいずれも左からn番目と呼んでいる。各個別電極列150のペアの間では、搬送方向における個別電極141の位置が、各個別電極列150の配列ピッチPの半分(P/2)だけずれている。また、左から7番目と8番目、9番目と10番目、11番目と12番目の各個別電極列150のペアは、搬送方向において、互いに、上記配列ピッチPの1/3だけずれている。そのため、左から7番目と8番目、9番目と10番目、11番目と12番目の各個別電極列150は、互いに、搬送方向における個別電極141の位置が、各個別電極列150の配列ピッチPの1/6だけずれている。
12列の個別電極列150のうち、左から1番目と2番目、3番目と4番目、5番目と6番目の個別電極列150のペアは、それぞれ、シアンインク用の圧力室列25、マゼンタインク用の圧力室列25、イエローインク用の圧力室列25に対応している。また、左から7番目と8番目、9番目と10番目、11番目と12番目の3つの個別電極列のペアは、ブラックインク用の圧力室列25に対応している。
各個別電極141は、矩形の平面形状を有する幅広部142(第1部分の一例)と、幅広部142から左右方向(走査方向)のいずれか一方に延びる幅狭部143(第2部分の一例)とを備える。各幅狭部143には、後述の配線部材50のFPC51に設けられた不図示の接点と電気的に接合される不図示のバンプが形成されている。図5に示されるように、12列の個別電極列150のうち、左から1番目、3番目、5番目、8番目、10番目、12番目の個別電極列150を構成する個別電極141においては、幅広部142の走査方向の端部142Rから上部圧電層140の端部140Rに向かって幅狭部143が走査方向に延びている。12列の個別電極列150のうち、左から2番目、4番目、6番目、7番目、9番目、11番目の個別電極列150を構成する個別電極141においては、幅広部142の走査方向の端部142Lから上部圧電層140の端部140Lに向かって幅狭部143が走査方向に延びている。なお、幅狭部143は、対応する圧力室26に形成されたノズルと走査方向において反対側に延在している(図4(a)参照)。つまり、左から1番目、3番目、5番目、8番目、10番目、12番目の圧力室列25を構成する圧力室26においては、各圧力室26の、走査方向の中央よりも上部圧電層140の端部140Lに近い位置にノズル23が形成されている。左から2番目、4番目、6番目、7番目、9番目、11番目の圧力室列25を構成する圧力室26においては、各圧力室26の、走査方向の中央よりも上部圧電層140の端部140Rに近い位置にノズル23が形成されている。
走査方向に隣り合う個別電極列150のうち、(1)左から1番目の個別電極列150と左から2番目の個別電極列150、(2)左から3番目にある個別電極列150と左から4番目の個別電極列150、(3)左から5番目にある個別電極列150と左から6番目の個別電極列150、(4)左から8番目にある個別電極列150と左から9番目の個別電極列150、(5)左から10番目にある個別電極列150と左から11番目の個別電極列150は、それぞれ、個別電極列150を構成する個別電極141の幅狭部143が、走査方向において互いに向かい合うように配置されている。そのため、これらの2つの個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142の、走査方向における間隔の大きさ(L1)は、走査方向において幅狭部143が向き合っていない2つの個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142の、走査方向における間隔の大きさ(L2)よりも大きい。なお、左から6番目の個別電極列150と、左から7番目の個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142の、走査方向における間隔の大きさ(L3)は、L1,L2よりもさらに大きい。これは、左から1番目〜6番目までの個別電極列150がカラーインク用の圧力室列25に対応し、左から7番目〜12番目までの個別電極列150がブラックインク用の圧力室列25に対応していることに起因している。
走査方向における、左から6番目の個別電極列150と、左から7番目の個別電極列150との間には、搬送方向に個別電極141の配列ピッチPと同じ配列ピッチPで並ぶダミー電極171により構成されたダミー電極列170が設けられている。ダミー電極171は、個別電極141の幅広部142に対応するように作られたものであり、ダミー電極171の大きさ及び形状は、個別電極141の幅広部142の大きさ及び形状とほぼ同じである。なお、ダミー電極171にはドライバIC51から電位が供給されるわけではないので、個別電極141の幅狭部143に相当する部分は設けられていない。左から6番目の個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142とダミー電極171との走査方向における間隔の大きさと、左から7番目の個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142とダミー電極171との走査方向における間隔の大きさとは、L1となっている。
<中間共通電極241>
図4(a)、(b)に示されるように、中間圧電層240の上面には、中間共通電極241が形成されている。図6に示されるように、中間共通電極241は、中間圧電層240の搬送方向の端部240Uを覆うように走査方向(左右方向)に延在する延在部242と、中間圧電層240の走査方向の端部240Lを覆うように搬送方向に延在する延在部243と、延在部242から、中間圧電層240の搬送方向の端部240Dに向かって搬送方向に延在する6本の延在部244と、各延在部244から走査方向の両側に突出する複数の突出部245とを有する。また、延在部243からも複数の突出部245が中間圧電層240の端部240Rに向かって走査方向に突出している。
延在部242及び延在部243は、積層方向において圧力室26及び個別電極141と重ならない位置にある。図8(a)に示されるように、延在部244は、個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142と積層方向において重ならないように、走査方向において隣り合う2つの個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142の間を、搬送方向に延びている。図6において、6つの延在部244のうち、左から1番目の延在部244は、左から2番目と3番目の個別電極列150を構成する幅広部142の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。左側から2番目の延在部244は、左から4番目と5番目の個別電極列150を構成する幅広部142の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。左側から3番目の延在部244は、左から6番目の個別電極列150を構成する幅広部142と、ダミー電極列170を構成するダミー電極171の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。左側から4番目の延在部244は、左から7番目と8番目の個別電極列150を構成する幅広部142の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。左側から5番目の延在部244は、左から9番目と10番目の個別電極列150を構成する幅広部142の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。左側から6番目の延在部244は、左から11番目と12番目の個別電極列150を構成する幅広部142の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。
左側から3番目の延在部244は、カラーインク用の圧力室列25とブラックインク用の圧力室列25との境に位置しており、上述のように走査方向における圧力室列25間の間隔が広くなっていることに応じて、他の延在部244よりも幅が広くなっている。残りの5つの延在部244の幅は同じである。なお、左から3番目の延在部244を除く5つの延在部244に関して、走査方向において各延在部244を挟む2つの個別電極列150を構成する個別電極141は、走査方向において幅狭部143が反対側に延在するように配置されている。つまり、左から3番目の延在部244を除く5つの延在部244に関して、走査方向において各延在部244を挟む2つの個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142の、走査方向における間隔の大きさはL2となっている。これに合わせて、左から3番目の延在部244を除く5つの延在部244の走査方向の幅もL2となっている。
次に、図8(a)を参照しつつ、圧力室26、個別電極141及び中間共通電極241の位置関係について説明する。図8(a)においては、走査方向に並んだ4列の個別電極の列が図示されているが、ここでは、図8(a)の左から2番目の個別電極の列に含まれる個別電極141と、それと積層方向において重なる圧力室26及び中間共通電極241を例に挙げてこれらの位置関係を説明する。図面を見やすくするために、中間導体層240に形成されている中間共通電極241及び導体層260を実線で示し、圧力室26、個別電極141などを点線で表している。
圧力室26の走査方向の長さは、個別電極141の幅広部142の走査方向の長さよりも長い。なお、幅広部142と幅狭部143を合わせた個別電極141全体の走査方向の長さは、圧力室26の走査方向の長さよりも長い。中間共通電極241の突出部245の走査方向の長さは、個別電極141の幅広部142の走査方向の長さとほぼ同じである。
ノズル23は、走査方向において、圧力室の走査方向の端部26Lよりも端部26Rに近い位置にある。圧力室26の端部26Rは、走査方向において、延在部244の走査方向の端部244Lと端部244Rの間に位置している。圧力室26の端部26Lは、走査方向において、幅広部142の端部142Lと幅狭部143の走査方向の端部143Lの間に位置している。中間共通電極241の突出部245の走査方向の端部245Lと、幅広部142の端部142Lは、走査方向において、ほぼ同じ位置にある。個別電極141の幅広部142の走査方向の端部141Rと、延在部244の端部244Lと、ノズル23とは、走査方向においてほぼ同じ位置にある。
中間共通電極241の突出部245の搬送方向の中央位置と、圧力室26の搬送方向の中央位置と、個別電極141の幅広部142の搬送方向の中央位置は、搬送方向においてほぼ一致している。圧力室26の搬送方向の長さは、中間共通電極241の突出部245の搬送方向の長さよりも長く、これらの長さの比は約2:1となっている。そのため、圧力室26の搬送方向の両端部分(圧力室の搬送方向の長さの1/4程度)は、積層方向において、中間共通電極241の突出部245と重なっていない。また、個別電極141の幅広部142の、搬送方向の長さは、圧力室26の搬送方向の長さよりも長い。
<導体層260>
図6に示されるように、走査方向における、左から1番目の延在部244から端部240Rに向かって走査方向に突出する複数の突出部245と、左から2番目の延在部244から端部240Lに向かって走査方向に突出する複数の突出部245との間には、搬送方向に延びる2列の導体層列270が配置されている。2列の導体層列270は走査方向に並んでいる。各導体層列270は、搬送方向に配列ピッチPで並んだ複数の導体層260により構成されている。2列の導体層列270は、搬送方向おける導体層260の位置が、各導体層列270の配列ピッチPの半分(P/2)だけずれている。なお、各導体層260は他の導体層260及び中間共通電極241とは接触しておらず、電気的に切り離されている。
同様に、走査方向における、(1)左から2番目の延在部244から端部240Rに向かって走査方向に突出する複数の突出部245と、左から3番目の延在部244から端部240Lに向かって走査方向に突出する複数の突出部245との間、(2)左から3番目の延在部244から端部240Rに向かって走査方向に突出する複数の突出部245と、左から4番目の延在部244から端部240Lに向かって走査方向に突出する複数の突出部245との間、(3)左から4番目の延在部244から端部240Rに向かって走査方向に突出する複数の突出部245と、左から5番目の延在部244から端部240Lに向かって走査方向に突出する複数の突出部245との間、(4)左から5番目の延在部244から端部240Rに向かって走査方向に突出する複数の突出部245と、左から6番目の延在部244から端部240Lに向かって走査方向に突出する複数の突出部245との間、(5)延在部243から端部240Rに向かって走査方向に突出する複数の突出部245と、左から1番目の延在部244から端部240Lに向かって走査方向に突出する複数の突出部245との間にも、それぞれ2列の導体層列270が配置されている。さらに、左から6番目の延在部244から端部240Rに向かって走査方向に突出する複数の突出部245と中間圧電層240の端部240Rの間には、1列の導体層列270が配置されている。
各導体層260は略正方形の形状をしている。図8(a)に示されるように、各導体層260の1辺の長さは、幅狭部143の搬送方向の幅とほぼ同じであり、幅狭部143の走査方向の幅よりも短い。各導体層260は、走査方向において、突出部245の1つと隣り合うように配置されている。各導体層260の搬送方向の位置と、走査方向に隣り合う突出部245の1つの搬送方向の位置とは、ほぼ同じである。なお、各導体層260は、個別電極141の幅狭部143と積層方向において重ならない位置に配置されている。また、各導体層260は、後述の複数の貫通孔360と積層方向において重なる位置に配置されている。
<下部共通電極341>
図4に示されるように、下部圧電層340の上面には、下部共通電極341が形成されている。図7に示されるように、下部共通電極341は、下部圧電層340の搬送方向の端部340Dを覆うように走査方向(左右方向)に延在する延在部342と、下部圧電層340の走査方向の端部340Rを覆うように搬送方向に延在する延在部343と、延在部342から下部圧電層340の搬送方向の端部340Uに向かって搬送方向に延在する6本の延在部344と、各延在部344から走査方向の両側に突出する複数の突出部345とを有する。また、延在部343からも複数の突出部345が下部圧電層340の走査方向の端部340Lに向かって走査方向に突出している。なお、延在部342は、積層方向において圧力室26及び個別電極141と重ならない位置にある。また、積層方向において、中間共通電極241とも重ならない位置にある。
6本の延在部344は、それぞれ、個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142と積層方向において重ならないように、走査方向において隣り合う2つの個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142の間を、搬送方向に延びている。図6において、6つの延在部344のうち、左から1番目の延在部244は、左から1番目と2番目の個別電極列150を構成する幅広部142の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。左側から2番目の延在部344は、左から3番目と4番目の個別電極列150を構成する幅広部142の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。左側から3番目の延在部244は、左から5番目と6番目の個別電極列150を構成する幅広部142の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。左側から3番目の延在部244は、ダミー電極列170を構成するダミー電極171と、左から7番目の個別電極列150を構成する幅広部142との走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。左側から5番目の延在部344は、左から8番目と9番目の個別電極列150を構成する幅広部142の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。左側から6番目の延在部344は、左から10番目と11番目の個別電極列150を構成する幅広部142の走査方向における間を通るように搬送方向に延在している。
なお、左側から4番目の延在部344は、カラーインク用の圧力室列25とブラックインク用の圧力室列25との境に位置している。6つの延在部344の幅は同じである。左から4番目の延在部344を除く5つの延在部344に関して、走査方向において各延在部344を挟む2つの個別電極列150を構成する個別電極141は、走査方向において幅狭部143が互いに向き合うように配置されている(図5参照)。つまり、左から4番目の延在部344を除く5つの延在部344に関して、走査方向において各延在部344を挟む2つの個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142の、走査方向における間隔の大きさはL1となっている。また、左から4番目の延在部344を走査方向に挟む、ダミー電極列170を構成するダミー電極171と左から7番目の個別電極列150を構成する個別電極141の幅広部142との間の走査方向における間隔の大きさもL1となっている。これに合わせて、6つの延在部344の走査方向における幅もL1となっている。
次に、図8(b)を参照しつつ、圧力室26、個別電極141及び下部共通電極341の位置関係について説明する。図8(b)においては、走査方向に並んだ4列の個別電極の列が図示されているが、ここでは、図8(b)の左から2番目の個別電極の列に含まれる個別電極141と、それと積層方向において重なる圧力室26及び下部共通電極341を例に挙げてこれらの位置関係を説明する。図面を見やすくするために、下部導体層340に形成されている下部共通電極341及び貫通孔360を実線で示し、圧力室26、個別電極141などを点線で表している。
下部共通電極341の突出部345の走査方向の長さは、個別電極141の幅広部142の走査方向の長さとほぼ同じである。
圧力室26の端部26Lは、走査方向において、延在部344の走査方向の端部344Lと端部344Rの間に位置している。圧力室26の端部26Rは、下部共通電極341の突出部345の走査方向の端部345Rと走査方向においてほぼ同じ位置にある。下部共通電極341の延在部344の端部344Rは、走査方向において、圧力室26aの端部26Lと個別電極141の幅広部142の端部142Lとの間にある。
なお、上述のように、幅広部142の端部142Lは、中間共通電極241の突出部245の走査方向の端部245Lと、走査方向においてほぼ同じ位置にある(図8(a)参照)。そのため、中間共通電極241の突出部245と、下部共通電極341の延在部344とは、積層方向において重なっていないことがわかる。また、中間共通電極241の延在部244の端部244Lは、ノズル23と走査方向においてほぼ同じ位置にある(図8(a)参照)。そのため、下部共通電極341の突出部345と、中間共通電極241の延在部244とが走査方向において重なっていることが分かる。
下部共通電極341の突出部345の搬送方向の中央位置は、搬送方向に隣り合う2つの圧力室26の間の間隙の中央位置と、搬送方向においてほぼ一致している。搬送方向に隣り合う2つの圧力室26の間の間隙の、搬送方向の長さは、下部共通電極341の突出部345の搬送方向の長さよりも短い。そのため、圧力室26の搬送方向の両端部分は、積層方向において、下部共通電極341の突出部345と重なっている。なお、圧力室26と下部共通電極341の突出部345との積層方向における重なり部分の、搬送方向の長さは、圧力室26の搬送方向の長さの1/4よりも短い。上述のように、圧力室26の搬送方向の両端部分において、圧力室26の搬送方向の長さの1/4程度は、積層方向において、中間共通電極241の突出部245と重なっていない。そのため、下部共通電極341の突出部345と中間共通電極241の突出部245とは積層方向において重なっていない。
なお、上述のように、圧力室26の搬送方向の中央位置と、個別電極141の幅広部142の搬送方向の中央位置は、搬送方向においてほぼ一致しており、且つ、個別電極141の幅広部142の、搬送方向の長さは、圧力室26の搬送方向の長さよりも長い。そのため、幅広部142の搬送方向の両端部分は、積層方向において、下部共通電極341の突出部345と重なっている。幅広部142と下部共通電極341の突出部345との積層方向における重なり部分の、搬送方向の長さは、圧力室26と下部共通電極341の突出部345との積層方向における重なり部分の、搬送方向の長さよりも長い。
<貫通孔360>
図7に示されるように、6つの延在部344には、搬送方向に延びる2列の貫通孔列370が形成されている。2列の貫通孔列370は走査方向に並んでいる。各貫通孔列370は、搬送方向に配列ピッチPで並んだ複数の貫通孔360により構成されている。2列の貫通孔列370は、搬送方向おける貫通孔360の位置が、各貫通孔列370の配列ピッチPの半分(P/2)だけずれている。
各貫通孔360は、平面視で略正方形の形状をしている。図8(b)に示されるように、各貫通孔360の1辺の長さは、幅狭部143の搬送方向の長さとほぼ同じであり、幅狭部143の走査方向の長さよりも短い。また、各貫通孔360の一辺の長さは、各突出部345の搬送方向の幅よりも短い。各貫通孔360は、走査方向において、突出部345の1つと隣り合うように配置されており、各貫通孔360の搬送方向の位置と、走査方向に隣り合う突出部345の1つの搬送方向の位置とは、搬送方向においてほぼ一致している。なお、各貫通孔360は、個別電極141の幅狭部143と積層方向において重ならない位置に配置されている。また、各貫通孔360は、複数の導体層260と積層方向において重なる位置に配置されている。
図8(b)に示されるように、各貫通孔360と、走査方向に貫通孔360と隣り合う個別電極141の幅狭部143との、走査方向における間隔は、各貫通孔360と、搬送方向に貫通孔360と隣り合う個別電極141の幅狭部143との、搬送方向における間隔よりも小さい。
<配線部材50>
図2に示されるように、配線部材50は、フレキシブル配線基板51(FPC51)と、FPC51に配置されたドライバIC52とを備える。フレキシブル配線基板51に形成された不図示の接点は、各個別電極141の幅狭部143に設けられた不図示のバンプと電気的に接続されており、各個別電極141に対して、個別に電位を設定できる。また、上述のように、ドライバIC52は、中間共通電極241及び下部共通電極341に対して、所定の定電位を設定することができる。
<圧電素子401の駆動>
上述のように圧電体40は、複数の圧力室26を覆うように振動板30の上に配置された、平面視で略矩形状の板状の部材である(例えば図2参照)。圧電体40には、複数の圧力室26にそれぞれ対応して設けられた複数の圧電素子401が形成されている。以下、圧電素子401の駆動について説明する。上部圧電層140の、積層方向において個別電極141と中間共通電極241とに挟まれた部分(以下、第1活性部41という(図4(a)、(b)参照))は、積層方向に分極している。また、上部圧電層140と中間圧電層240の、積層方向において個別電極141と下部共通電極341とに挟まれた部分(以下、第2活性部42という(図4(a)、(b)参照))も、積層方向に分極している。ここで、ドライバIC51が通電されている状態において、中間共通電極241には常に所定の第1電位(例えば24V)が印加され、下部共通電極341には常に所定の第2電位(例えば0V)が印加されている。また、各個別電極141には第1電位と第2電位とが選択的に印加される。具体的には、ある個別電極141に対応する圧力室26からインクを吐出しないときには、個別電極141には第2電位が付与されている。このとき、個別電極141と下部共通電極341との間には電位差が生じないので、第2活性部42は変形しない。しかしながら、個別電極141と中間共通電極241との間には、第1電位と第2電位の電位差(ここでは24V)が生じている。これにより、第1活性部41は下側(圧力室26側)に凸になるように変形している。
ある個別電極141に対応する圧力室26からインクを吐出するときには、個別電極141に第1電位が付与された後、第2電位に戻される。つまり、第2電位から第1電位に上がり、所定時間経過後に第2電位に戻るようなパルス状の電圧信号が個別電極141に付与される。個別電極141に第1電位が付与されるときには、個別電極141と中間共通電極241との間の電位差がなくなるので、下側(圧力室26側)に凸になるように変形していた第1活性部41が、元に戻ろうとする。このとき、第1活性部41は上に向かって変位するので、これにより、圧力室26の体積が増大する。このとき、個別電極141と下部共通電極341との間には電位差(ここでは24V)が生じ、第2活性部42は圧力室26の中央部分を上に持ち上げるように変形するので、圧力室26の体積の増加を大きくすることができる。次に、個別電極141の電位が第2電位に戻ると、上述のように、個別電極141と下部共通電極341との間には電位差がなくなるので、第2活性部42はもとにもどるが、個別電極141と中間共通電極241との間には、再び第1電位と第2電位の電位差(ここでは24V)が生じる。これにより、第1活性部41は下側(圧力室26側)に凸になるように変形する。このときに圧力室26に加えられた圧力により、圧力室26内のインクがノズル23から吐出される。
<圧電層のウネリについて>
図11(a)、(b)に示されるように、中間圧電層240の上面に導体層260が形成されておらず、さらに下部圧電層340に形成された下部共通電極341の延在部344に貫通孔360が形成されていない場合を考える。このとき、図11(a)に示されるように、中間圧電層240の表面には、中間共通電極241が上述のように延在部244と突出部245を有するように形成されていることに起因して、中間電極層240の表面には、中間共通電極241が疎な部分と、中間共通電極241が密な部分とが走査方向に並ぶように形成されていることが分かる。中間電極層240の表面の、延在部244及び突出部245が形成されている部分は、中間共通電極241が密な部分に対応し、延在部244及び突出部245が形成されていない部分は、中間共通電極241が疎な部分に対応する。
また、図11(b)に示されるように、下部圧電層340の上面には、下部共通電極341が上述のように延在部344と突出部345を有するように形成されていることに起因して、下部電極層340の表面には、下部共通電極341が疎な部分と、下部共通電極341が密な部分とが走査方向に並ぶように形成されていることが分かる。下部電極層340の表面の、延在部344及び突出部345が形成されている部分は、下部共通電極341が密な部分に対応し、延在部344及び突出部345が形成されていない部分は、下部共通電極341が疎な部分に対応する。
ここで、一般に、圧電層の表面に個別電極、中間共通電極、下部共通電極のような金属薄膜層を形成する場合には、圧電材料のシートの上に印刷などにより金属薄膜層を形成し、それを焼成している。図11(c)に示されるように、焼成された圧電層に圧縮方向の熱応力が残留する。上述のように、圧電層の表面に、金属薄膜層の疎な部分と密な部分とが形成される場合、これらの間で残留している熱応力の大きさが異なるため、焼成された圧電層に波状の変形(ウネリ)が生じる。特に、上述のように、金属薄膜層が疎な部分と密な部分とが所定の方向に並んでいる場合には、当該所定の方向において、圧電層のウネリが顕著に現れると考えられる。また、金属薄膜層が疎な部分と密な部分との面積の差が所定方向において大きい場合にも、圧電層のウネリが顕著に現れると考えられる。
そこで、本実施形態においては、圧電層の表面に形成された金属薄膜層の密な部分に、貫通孔を形成することにより、所定方向における金属薄膜層が疎な部分と密な部分との面積の差を小さくしている。これにより、圧電層に生じるウネリを小さくしている。
上述のように、中間圧電層240の表面に形成された、中間共通電極241の延在部244の走査方向の幅がL2であるのに対して、下部電極層340の表面に形成された、下部共通電極341の延在部344の走査方向の幅はL1(L1>L2)である。つまり、中間圧電層240と下部圧電層340とで、電極(金属薄膜)が密に形成された部分と疎に形成された部分との割合を比較すると、下部圧電層340の方が中間圧電層240と比べて、電極が密に形成された部分の面積が大きく、逆に、電極が疎に形成された部分の面積が小さい。
上記の実施形態においては、電極が密に形成された部分の面積が大きい下部圧電層340において、下部共通電極341の延在部344に複数の貫通孔360を形成している。そのため、容易に貫通孔360を形成できるとともに、電極が密に形成された部分の面積を小さくすることができる。これにより、下部圧電層340に生じるウネリを小さくすることができる。なお、本実施形態においては、中間共通電極241の延在部244には、貫通孔が設けられていない。
上記の実施形態においては、複数の貫通孔360は、積層方向において、個別電極141の幅狭部143と重ならない位置に配置されている。個別電極141の幅狭部143には、不図示のバンプが形成されており、上述のようにFPC51の接点と接続される。その際に積層方向に力が加えられるが、本実施形態においては、幅狭部143と積層方向において重なる部分には貫通孔360が形成されていない。そのため、FPC51の接点が幅狭部143のバンプに接続されるときにかかる力を、下部共通電極341の延在部344で受けることができる。そのため、FPC51の接点と幅狭部143のバンプとを接続する際の信頼性を上げることができる。
上記実施の形態においては、複数の貫通孔360は、積層方向において、導体層260と重なる位置に形成されている。下部共通電極341の延在部342に複数の貫通孔360が形成されることにより、必然的に圧電体40の機械的強度が下がることになるが、積層方向において、複数の貫通孔360と重なる位置に複数の導体層260を形成することにより、このような圧電体40の機械的強度の低下を軽減することができる。
なお、図11(c)に示されるように、圧電体40の中立面は、積層方向において、中間圧電層240の内部に位置している。中立面の上側には、中間共通電極241と個別電極141とが配置されており、中立面の下側には、下部共通電極341が配置されている。中立面の上側と下側とで、電極等の金属薄膜層の面積が大きく異なる場合には、それに起因して圧電体が大きく反ることが知られている。例えば、中立面の下側にある下部共通電極の面積が大きすぎる場合には、それに起因して圧電体が上に凸になるように大きく沿ってしまうことがある。そのような場合には、本実施形態のように下部共通電極341の延在部344に貫通孔390を形成することにより、下部共通電極341の面積を減らすことができるので、上記のような大きな反りも軽減させることができる。
圧電体40の中立面と中間共通電極241との間の積層方向における距離よりも、中立面と下部共通電極341との間の積層方向における距離の方が大きい場合には、中間共通電極241の延在部244に貫通孔を設けるよりも、下部共通電極341の延在部344に貫通孔を設けた方が、上記のような大きな反りをより軽減させることができる。
下部共通電極341の突出部345の走査方向の長さを、積層方向において、中間共通電極241の延在部244と重ならないように調整することもできる。積層方向において、下部共通電極341の突出部345と中間共通電極241とが重なっていると、ドライバIC52を通電しているときに、下部共通電極341の突出部345と中間共通電極241との重なっている部分において常に電圧が印加されることになる。そのため、下部共通電極341の突出部345の走査方向の長さを、積層方向において、中間共通電極241の延在部244とが大きく重ならないように設定されることが好ましい。しかしながら、本発明は必ずしもそのような態様でなくてもよく、下部共通電極341の突出部345の走査方向の長さは、中間共通電極241の延在部244と積層方向において全く重ならないように設定することもできる。なお、下部共通電極341の突出部345の走査方向の長さは、積層方向から見て、中間共通電極241の延在部244を走査方向に貫かないように設定することができる。
<変更形態>
上記実施形態においては、下部共通電極341の延在部344に複数の貫通孔360が形成されていたが、複数の貫通孔360の数、形状及び位置は上記実施形態の例には限られない。例えば、複数の貫通孔360は積層方向から見て略正方形の形状であったが、これには限られず、任意の形状にしうる。また、複数の貫通孔360は、積層方向において、個別電極141の幅狭部143と重ならない位置に形成されていたが、貫通孔360の一部または全部が個別電極141の幅狭部143と重なる位置に形成されてもよい。
例えば、図9に示されるように、複数の貫通孔360Aが積層方向において、個別電極141の幅狭部143と重なる位置に形成されていてもよい。図9に示される貫通孔360Aは、走査方向に長い略矩形状の形状をしている。貫通孔360Aは、個別電極141の幅狭部143と積層方向において重なっているので、FPC51の接点と幅狭部143に設けられる不図示のバンプとを接続する際に積層方向にかかる力を、下部共通電極341の延在部344で受けることができなくなる。しかしながら、上記実施形態の貫通孔390と比べて、貫通孔390Aの面積を大きくすることができるため、下部圧電層340の、電極が密に形成された部分の面積を小さくすることができる。これにより、下部圧電層340に生じるウネリを小さくすることができる。
上記実施形態において、複数の貫通孔360は、下部共通電極341の延在部344に形成されていたいが、本発明は必ずしもそのような態様に限られない。下部共通電極341に代えて、あるいは、下部共通電極341に加えて、中間共通電極241の延在部244に複数の貫通孔が形成されていてもよい。
上記実施形態においては、中間圧電層240に複数の導体層260が形成されていた。導体層260の形状、大きさ、位置は上記実施形態の例には限られず、任意に調整しうる。あるいは、中間圧電層240に導体層260が設けられていなくてもよい。
上記実施形態においては、圧電体40は3層の圧電層を有しており、各圧電層の上面に電極が形成されていた。しかしながら、本教示はこのような態様には限られない。圧電体は2層または3層以上の圧電層を有してもよく、各圧電層において、下面に電極が形成されていてもよい。上記実施形態において、圧電体は2つの共通電極(中間共通電極及び下部共通電極)を有していたが、本教示はそのような態様には限られず、1つの共通電極のみを有していてもよい。また、共通電極の形状(延在部及び突出部の形状)も必要に応じて任意に調整しうる。また、上記実施形態においては、積層方向において、一番上側に個別電極が形成され、個別電極よりも下側に共通電極(中間共通電極及び下部共通電極)が設けられていたが、本教示はそのような態様には限られない。例えば、積層方向において最も下側に個別電極が形成され、その上側に共通電極が設けられていてもよい。上記実施形態において、個別電極141は幅広部142と幅狭部143とを有していたが、個別電極の形状は必ずしもそのような態様には限られない。例えば、個別電極の搬送方向の幅が、走査方向において一様であってもよい。
上記実施形態においては、複数の貫通孔360が形成されていたが、本教示はこのような態様には限られない。例えば、図10に示されるように、下部共通電極341の各延在部344に、1つの貫通孔360Bが形成されていてもよい。貫通孔360Bは、走査方向に関して、各延在部344の走査方向中央に位置している。また、貫通孔360Bは、搬送方向において、ほぼ全ての突出部345と走査方向において隣り合うように、各延在部344の搬送方向のほぼ全域にわたって延在している。なお、貫通孔360Bの走査方向における幅は、上記実施形態における貫通孔360の一辺の長さのほぼ2倍である。
このように、下部共通電極341の各延在部344に、1つの貫通孔360Bを形成することにより、上記実施形態のような複数の貫通孔360を形成する場合と比べて、下部共通電極341の電極が密に形成された部分の面積を小さくすることができる。これにより、下部圧電層340に生じるウネリをさらに小さくすることができる。なお、貫通孔360、360A、360Bの形状及び大きさは一例であり、貫通孔360、360A、360Bが各延在部344に形成される限りにおいて、任意の形状、大きさにしうることは言うまでもない。例えば、下部共通電極341の延在部344の一部に、1つの貫通孔360Bを形成し、残りの延在部344に複数の貫通孔360、360Aを設けることもできる。あるいは1つの延在部344において、貫通孔360、360A、360Bを混在させることもできる。
以上説明した実施形態及び変更形態は、本教示を、記録用紙にインクを吐出して画像等を印刷するインクジェットヘッド5に適用したものである。上記実施形態において、インクジェットヘッド5はいわゆるシリアル式のインクジェットヘッドであったが、本教示はこれに限られず、いわゆるライン式のインクジェットヘッドにも適用しうる。また、本教示はインクを吐出するインクジェットヘッドには限られない。画像等の印刷以外の様々な用途で使用される液体吐出装置においても本教示は適用されうる。例えば、基板に導電性の液体を吐出して、基板表面に導電パターンを形成する液体吐出装置にも、本教示を適用することは可能である。
5 インクジェットヘッド
40 圧電体
140 上部圧電層
141 個別電極
240 中間圧電層
241 中間共通電極
340 下部圧電層
341 下部共通電極
360、360A 貫通孔

Claims (17)

  1. 複数の圧電層が積層された圧電体であって、前記複数の圧電層の積層方向と直交する第1方向に離れた第1端と第2端と、
    前記積層方向と直交する面である第1面に沿って形成された複数の個別電極と、
    前記積層方向と直交する面であって、前記積層方向における位置が前記第1面の前記積層方向における位置と異なる第2面に沿って形成された第1共通電極と、を有する圧電体を備え、
    前記複数の個別電極は、前記第1端と前記第2端との間において、互いに間隙をあけて配置された複数の個別電極列を構成し、
    前記複数の個別電極列は、第1個別電極列と、前記第1個別電極列と前記第1方向において隣接する第2個別電極列を有し、前記第1個別電極列は、前記第1方向において前記第1端と前記第2個別電極列との間に位置し、
    前記第1個別電極列を構成する前記複数の個別電極は、前記積層方向と直交する方向であって、且つ、前記第1方向と交差する第2方向に沿って配置され、
    前記第1共通電極は、前記第1方向における前記第1個別電極列と前記第2個別電極列との間位置を通過するように前記第2方向に沿って延びる第1延在部と、前記第1延存部から前記第1端に向かって突出した複数の第1突出部と、を備え、
    各第1突出部は、前記第1個別電極列を構成する前記複数の個別電極の一つと、前記積層方向において部分的に重なり、
    前記第1延在部には、複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記積層方向と直交する面であって、前記積層方向における位置が前記第1面および前記第2面と異なる第3面に沿って形成された第2共通電極を備え、
    前記複数の個別電極列は、前記第1個別電極列と第1方向において隣接する第3個別電極列であって、前記第1方向において前記第1端と前記第1個別電極列との間に位置する第3個別電極列を有し、
    前記第2共通電極は、前記第1方向における前記第1個別電極列と前記第3個別電極列との間の位置を通過するように前記第2方向に沿って延びる第2延在部と、前記第2延在部から前記第2端に向かって突出した複数の第2突出部と、を備え、
    各第2突出部は、前記第1個別電極列を構成する前記複数の個別電極の一つと、前記積層方向において部分的に重なることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第1方向における前記第1延在部の幅は、前記第1方向における前記第2延在部の幅よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記第2延在部には貫通孔が形成されていないことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記圧電体の中立面から前記第2面までの前記積層方向における距離は、前記中立面から前記第3面までの前記積層方向における距離よりも大きく、
    前記第1方向における前記第1延在部の幅は、前記第1方向における前記第2延在部の幅よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記積層方向において、前記圧電体の中立面は前記第1面及び前記第3面と、前記第2面との間に位置し、
    前記第1共通電極の面積は、前記第2共通電極の面積よりも大きいことを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記各個別電極は、前記第1方向に並んだ第1部分と第2部分を有し、
    前記各個別電極の前記第2部分は、前記積層方向において前記第1延在部と重なり、
    前記第1延在部に形成された前記複数の貫通孔は、前記複数の個別電極の前記第2部分と、前記積層方向において重ならないように配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記各個別電極の、前記第2部分の前記第2方向の長さは、前記第1部分の前記第2方向の長さより小さいことを特徴とする請求項7に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記各貫通孔は、第2方向において隣接する2つの個別電極の2つの第2部分の、前記第2方向における間隙と、前記積層方向において重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記第1共通電極は、前記第1延在部から前記第2端に向かって突出した複数の第3突出部を備え、
    各第3突出部は、前記積層方向において前記第2個別電極列を構成する前記複数の個別電極の一つと部分的に重なり、
    前記各貫通孔は、
    第1個別電極列を構成する前記複数の個別電極の、第2方向において隣接する2つの個別電極の2つの第2端部の、前記第2方向における間隙と、前記積層方向において重なる第1位置と、
    第2個別電極列を構成する前記複数の個別電極の、第2方向において隣接する2つの個別電極の2つの第2端部の、前記第2方向における間隙と、前記積層方向において重なる第2位置と、に配置されている請求項9に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記複数の貫通孔の1つと、前記第2方向において最も近い前記個別電極の前記第2部分との前記第2方向における距離は、前記貫通孔の1つと、前記第1方向において最も近い前記個別電極の前記第2部分との前記第1方向における距離よりも大きいことを特徴とする請求項10に記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記各貫通孔の前記第2方向の長さは、前記第2部分の前記第2方向の長さよりも大きく、
    前記各貫通孔の前記第1方向の長さは、前記第2部分の前記第1方向の長さよりも小さいことを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 複数の圧電層が積層された圧電体であって、前記複数の圧電層の積層方向と直交する第1方向に離れた第1端と第2端と、
    前記積層方向と直交する面である第1面に沿って形成された複数の個別電極と、
    前記積層方向と直交する面であって、前記積層方向における位置が前記第1面の前記積層方向における位置と異なる第2面に沿って形成された第1共通電極と、を有する圧電体を備え、
    前記複数の個別電極は、前記第1端と前記第2端との間において、互いに間隙をあけて配置された複数の個別電極列を構成し、
    前記複数の個別電極列は、第1個別電極列と、前記第1個別電極列と前記第1方向において隣接する第2個別電極列を有し、前記第1個別電極列は、前記第1方向において前記第1端と前記第2個別電極列との間に位置し、
    前記第1個別電極列を構成する前記複数の個別電極は、前記積層方向と直交する方向であって、且つ、前記第1方向と交差する第2方向に沿って配置され、
    前記第1共通電極は、前記第1方向における前記第1個別電極列と前記第2個別電極列との間位置を通過するように前記第2方向に沿って延びる第1延在部と、前記第1延存部から前記第1端に向かって突出した複数の第1突出部と、を備え、
    各第1突出部は、前記積層方向において前記第1個別電極列を構成する前記複数の個別電極の一つと部分的に重なり、
    前記第1延在部には、1つの貫通孔が形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  14. 前記第1延在部は、前記第1個別電極列及び前記第2個別電極列を構成する前記個別電極のうち、前記第2方向の両端に位置する2つの個別電極と、前記第1方向において隣り合うように前記第2方向に延在し、
    前記1つの貫通孔は、前記第2方向の両端に位置する前記2つの個別電極と、前記第1方向において隣り合うように前記第2方向に延在する請求項13に記載の液体吐出ヘッド。
  15. 前記各個別電極は、前記第1方向に並んだ第1部分と第2部分を有し、
    前記各個別電極の前記第2部分は、前記積層方向において前記第1延在部と重なり、
    前記第1延在部に形成された前記1つ貫通孔は、前記複数の個別電極の前記第2部分と、前記積層方向において部分的に重なるように配置されていることを特徴とする請求項14に記載の液体吐出ヘッド。
  16. 前記積層方向において前記複数の個別電極と重なるように配置された複数の圧力室、前記複数の圧力室に対応する複数のノズル、及び、前記対応する複数の圧力室と前記複数のノズルとをそれぞれ連通させる複数の流路とが形成された流路ユニットを備える請求項1〜15のいずれか一項に液体吐出ヘッド。
  17. 前記複数の圧力室は、前記積層方向において第1個別電極列と重なる第1圧力室列と、前記積層方向において前記第2個別電極列と重なる第2圧力室列とを形成するように配置され、
    前記第1共通電極の前記第1延在部は、前記積層方向において、前記第1圧力室列及び前記第2圧力室列と重ならないことを特徴とする請求項16に記載の液体吐出ヘッド。
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