JP2019063964A - 研磨部材のドレッシング方法、研磨方法、およびドレッサ - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェーハなどの基板の研磨に寄与する砥粒の量を増加させ、基板の研磨レートを向上させることができるドレッシング方法を提供する。【解決手段】ドレッシング方法は、ドレッサ5によって研磨部材10の研磨面10aに形成される凸部70の、研磨部材10の接線方向に対して垂直なフェレ径を最大にすることができるドレッサ5の回転速度、研磨部材10の回転速度、および研磨部材10上でのドレッサ5の移動速度を決定し、決定された回転速度でドレッサ5および研磨部材10をそれぞれ回転させながら、ドレッサ5を研磨部材10の研磨面10aに押し付け、かつ決定された移動速度でドレッサ5を研磨部材10の半径方向に移動させる。【選択図】図1
Description
本発明は、ウェーハなどの基板を研磨する研磨部材のドレッシングに関するものである。
半導体デバイスの高集積化が進むにつれて、回路の配線が微細化し、集積されるデバイスの寸法もより微細化されつつある。そこで、表面に例えば金属等の膜が形成されたウェーハを研磨して、ウェーハの表面を平坦化する工程が必要となっている。この平坦化法の一つとして、化学機械研磨(CMP)装置による研磨がある。化学機械研磨装置は、研磨部材(研磨布、研磨パッド等)と、ウェーハを保持する保持部(研磨ヘッド、研磨ヘッド、チャック等)とを有している。そして、ウェーハの表面(被研磨面)を研磨部材の表面に押し当て、研磨部材にスラリーを供給しつつ、研磨部材とウェーハとを相対運動させることにより、ウェーハの表面を平坦に研磨するようにしている。
このような化学機械研磨装置に用いられる研磨部材の材料としては、一般に発泡樹脂や不織布が用いられている。研磨部材の表面には微細な凹凸が形成されており、この微細な凹凸は、目詰まり防止や研磨抵抗の低減に効果的なチップポケットとして作用する。しかし、研磨部材でウェーハの研磨を続けると、研磨部材表面の微細な凹凸が潰れてしまい、研磨レートの低下を引き起こす。このため、ダイヤモンド粒子などの多数の砥粒を電着させたドレッサで研磨部材表面のドレッシングを行い、研磨部材表面に微細な凹凸を再形成する。
研磨部材のドレッシング方法としては、回転するドレッサを移動(円弧状や直線状に往復運動、揺動)させながら、ドレッサのドレッシング面を回転している研磨部材に押し付ける方法がある。研磨部材のドレッシングの際に、微量ではあるが研磨部材の表面が削り取られる。したがって、適切にドレッシングが行われないと研磨部材の表面に不適切なうねりが生じ、ウェーハの面内で研磨レートのばらつきが生じるという不都合がある。研磨レートのばらつきは、研磨不良の原因となるため、研磨部材の表面に不適切なうねりを生じさせないように、ドレッシングを適切に行う必要がある。即ち、研磨部材の適切な回転速度、ドレッサの適切な回転速度、適切なドレッシング荷重、ドレッサの適切な移動速度といった、適切なドレッシング条件でドレッシングを行うことで研磨レートのばらつきを回避している。さらに、ドレッシング領域を複数に分けて各領域でのドレッサ移動速度を調整することで、パッド高さプロファイルを制御することが行われている。
前述したように、研磨部材表面の微細な凹凸はチップポケットとして作用するが、同時にウェーハの材料を除去するための砥粒を保持する役割も果たす。即ち、ドレッシングによって研磨部材表面に生成された微細な凹凸の凹部(パッドアスペリティの谷の部分)を移動してきたスラリーに含まれる砥粒が、研磨部材表面の凸部と基板との接触部に滞留し、そこでウェーハの材料の除去、すなわちウェーハの研磨が行われる。
CMPプロセスにおいて、基板の研磨レート(除去レートともいう)は生産性を左右する重要な要素である。研磨レートを高くするためには、より多数の砥粒がウェーハの研磨に作用することが必要である。
そこで、本発明は、ウェーハなどの基板の研磨に寄与する砥粒の量を増加させ、基板の研磨レートを向上させると同時に、研磨部材のうねりを抑制して安定した研磨レートを実現することができるドレッシング方法を提供することを目的とする。また、本発明は、研磨レートを向上できるドレッシング条件下で基板を研磨する方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、研磨レートを向上させることができるドレッサを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、ドレッサによって研磨部材の研磨面に形成される凸部の、前記研磨部材の接線方向に対して垂直なフェレ径を最大にすることができる前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記研磨部材上での前記ドレッサの移動速度を決定し、前記決定された回転速度で前記ドレッサおよび前記研磨部材をそれぞれ回転させながら、前記ドレッサを前記研磨部材の研磨面に押し付け、かつ前記決定された移動速度で前記ドレッサを前記研磨部材の半径方向に移動させることを特徴とするドレッシング方法が提供される。
ドレッシング方法は、目標ドレッシングプロファイルを達成できるドレッシング圧力を決定する工程をさらに含み、前記ドレッサを前記研磨部材の研磨面に押し付ける工程は、前記ドレッサを前記決定されたドレッシング圧力で前記研磨部材の研磨面に押し付ける工程であることを特徴とする。
前記研磨部材と前記ドレッサの相対運動方向を評価関数として含むシミュレーションを用いて、前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記ドレッサの移動速度を決定することを特徴とする。
前記研磨部材と前記ドレッサの相対運動方向を評価関数として含むシミュレーションを用いて、前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記ドレッサの移動速度を決定することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ドレッサによって研磨部材の研磨面に形成される凸部の、前記研磨部材の接線方向に対して垂直なフェレ径を最大にすることができる前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記研磨部材上での前記ドレッサの移動速度を決定し、前記決定された回転速度で前記ドレッサおよび前記研磨部材をそれぞれ回転させながら、前記ドレッサを前記研磨部材の研磨面に押し付け、かつ前記決定された移動速度で前記ドレッサを前記研磨部材の半径方向に移動させ、前記研磨部材を回転させながら、かつ前記研磨部材の研磨面にスラリーを供給しながら、基板を前記研磨面に押し付けて該基板の表面を研磨することを特徴とする研磨方法が提供される。
研磨方法は、目標ドレッシングプロファイルを達成できるドレッシング圧力を決定する工程をさらに含み、前記ドレッサを前記研磨部材の研磨面に押し付ける工程は、前記ドレッサを前記決定されたドレッシング圧力で前記研磨部材の研磨面に押し付ける工程であることを特徴とする。
前記研磨部材と前記ドレッサの相対運動方向を評価関数として含むシミュレーションを用いて、前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記ドレッサの移動速度を決定することを特徴とする。
前記研磨部材と前記ドレッサの相対運動方向を評価関数として含むシミュレーションを用いて、前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記ドレッサの移動速度を決定することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、研磨部材を保持する研磨テーブルと、基板を前記研磨部材の研磨面に押し付ける研磨ヘッドと、前記研磨部材の研磨面をドレッシングするドレッサとを備え、前記ドレッサのドレッシング面が前記研磨部材の研磨面に摺接する方向は、前記研磨部材の半径方向であることを特徴とする研磨装置が提供される。
前記ドレッサは、横軸ドレッサ、斜め軸ドレッサ、またはベルト式ドレッサであることを特徴とする。
前記ドレッサは、横軸ドレッサ、斜め軸ドレッサ、またはベルト式ドレッサであることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ドレッサによって研磨部材の研磨面に形成される凸部の、前記研磨部材の接線方向に対して垂直なフェレ径を最大にすることができる前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記研磨部材上での前記ドレッサの移動速度を決定するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
ドレッサで研磨部材の研磨面をドレッシングすると、研磨面には複数のスクラッチが多方向に形成され、結果として、スクラッチに囲まれた凸部が研磨部材の研磨面に生成される。基板の研磨は、研磨部材と基板との間にスラリーを存在させた状態で、研磨部材と基板とをそれぞれ回転させることにより行われる。スラリーに含まれる砥粒は、凸部の縁に保持され、基板に接触することで基板から材料を除去する。
CMPプロセスでは、研磨部材の回転は基板の回転よりも支配的である。本発明によれば、凸部のフェレ径は、研磨部材の半径方向において最大化される。スラリーに含まれる砥粒は、半径方向に長い凸部に保持される。したがって、より多くの砥粒が基板の研磨に寄与し、基板の研磨レートを向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、ウェーハなどの基板を研磨する研磨装置の一実施形態を示す模式図である。図1に示すように、研磨装置は、基板Wの研磨に使用される研磨部材10を保持する研磨テーブル9と、基板Wを研磨するための研磨ユニット1と、研磨部材10上にスラリーを供給するスラリー供給ノズル4と、研磨部材10をドレッシングするドレッシングユニット2とを備えている。研磨ユニット1およびドレッシングユニット2は、ベース3上に設置されている。研磨部材10の例としては、発泡樹脂からなる研磨パッド、不織布からなる研磨布が挙げられる。
図1は、ウェーハなどの基板を研磨する研磨装置の一実施形態を示す模式図である。図1に示すように、研磨装置は、基板Wの研磨に使用される研磨部材10を保持する研磨テーブル9と、基板Wを研磨するための研磨ユニット1と、研磨部材10上にスラリーを供給するスラリー供給ノズル4と、研磨部材10をドレッシングするドレッシングユニット2とを備えている。研磨ユニット1およびドレッシングユニット2は、ベース3上に設置されている。研磨部材10の例としては、発泡樹脂からなる研磨パッド、不織布からなる研磨布が挙げられる。
研磨ユニット1は、研磨ヘッドシャフト18の下端に連結された研磨ヘッド20を備えている。研磨ヘッド20は、その下面に基板Wを真空吸着により保持することができるように構成されている。研磨ヘッドシャフト18は、図示しないモータの駆動により回転し、この研磨ヘッドシャフト18の回転により、研磨ヘッド20および基板Wが回転する。研磨ヘッドシャフト18は、図示しない上下動機構(例えば、サーボモータおよびボールねじなどから構成される)により研磨部材10に対して上下動するようになっている。
研磨テーブル9は、その下方に配置されるテーブルモータ13に連結されている。研磨テーブル9は、その軸心まわりにテーブルモータ13によって回転される。研磨テーブル9の上面には研磨部材10が貼付されており、研磨部材10の上面が基板Wを研磨する研磨面10aを構成している。
基板Wの研磨は次のようにして行われる。研磨ヘッド20および研磨テーブル9をそれぞれ矢印で示すように回転させ、スラリー供給ノズル4から研磨部材10の研磨面10a上にスラリーを供給する。基板Wを保持した研磨ヘッド20を下降させ、さらに研磨ヘッド20内に設置されたエアバッグからなる加圧機構(図示せず)により基板Wを研磨部材10の研磨面10aに押し付ける。基板Wと研磨部材10とはスラリーの存在下で互いに摺接される。基板Wの表面は、スラリーの化学成分による化学的作用と、スラリーに含まれる砥粒による機械的作用との組み合わせにより研磨される。このような研磨は、化学機械研磨(CMP)プロセスと呼ばれる。
ドレッシングユニット2は、研磨部材10の研磨面10aに接触するドレッサ5と、ドレッサ5に連結されたドレッサ軸16と、ドレッサ軸16の上端に設けられたエアシリンダ19と、ドレッサ軸16を回転自在に支持するドレッサアーム17とを備えている。ドレッサ5の下面にはダイヤモンド粒子などの砥粒が固定されている。ドレッサ5の下面は、研磨部材10の研磨面10aをドレッシングするドレッシング面を構成する。
ドレッサ軸16およびドレッサ5は、ドレッサアーム17に対して上下動可能となっている。エアシリンダ19は、ドレッサ5を研磨部材10に対して押し付けて、ドレッシング圧力を研磨部材10に加えるアクチュエータである。ドレッシング圧力は、エアシリンダ19に供給される空気圧により調整することができる。
ドレッサアーム17はスイングモータ56に駆動されて、支軸58を中心として旋回(スイング)させるように構成されている。ドレッサ軸16は、ドレッサアーム17内に設置された図示しないモータにより回転し、このドレッサ軸16の回転により、ドレッサ5がその軸心を中心に回転する。
研磨部材10の研磨面10aのドレッシングは次のようにして行われる。研磨テーブル9および研磨部材10をテーブルモータ13により回転させ、図示しないドレッシング液供給ノズルからドレッシング液(例えば、純水)を研磨部材10の研磨面10aに供給する。さらに、ドレッサ5をその軸心まわりに回転させる。研磨パッド10の回転方向とドレッサ5の回転方向は通常同じであるが逆でも良い。
ドレッサ5はエアシリンダ19により研磨面10aに押し付けられ、ドレッサ5の下面(ドレッシング面)を研磨面10aに摺接させる。この状態で、ドレッサアーム17を旋回させ、研磨部材10上のドレッサ5を研磨部材10の半径方向に移動させる。研磨部材10の研磨面10aは、回転するドレッサ5によりわずかに削り取られ、これにより研磨部材10の研磨面10aのドレッシングが行われる。
研磨装置は、研磨テーブル9および研磨部材10の回転角度を測定するテーブルロータリエンコーダ31と、ドレッサアーム17の旋回角度を測定するドレッサロータリエンコーダ32とを備えている。これらテーブルロータリエンコーダ31およびドレッサロータリエンコーダ32は、角度の絶対値を測定するアブソリュートエンコーダである。これらのロータリエンコーダ31,32はドレッシング監視装置60に接続されている。
ドレッサ5は研磨部材10に接触しながら、研磨部材10の半径方向に移動する。ドレッサ5、ドレッサ軸16、ドレッサアーム17、エアシリンダ19、および図示しない回転機構などにより、ドレッシングユニット2が構成されている。このドレッシングユニット2には、ドレッシング監視装置60が電気的に接続されている。ドレッシング監視装置60としては、専用または汎用のコンピュータを用いることができる。
研磨部材10上でのドレッサ5の移動について図2を参照して説明する。ドレッサアーム17は、支軸58を中心として時計回りおよび反時計回りに所定の角度だけ旋回する。そして、ドレッサアーム17の旋回により、ドレッサ5は、記号Lで示すドレッサ移動範囲内で研磨部材10の半径方向に移動する。
一般に、基板を研磨した後の研磨面10aの高さは不均一である。そこで、研磨部材10の研磨面10aをドレッシングによって平坦化するために、研磨面10aの高さに従って、ドレッサ5の移動速度をドレッサ移動範囲L内の場所によって変えることが行われる。具体的には、ドレッサ移動範囲Lを研磨部材10の半径方向に複数の区間に分割し、その区間での研磨面10aの高さに基づいてドレッサ5の移動速度を決定する。研磨面10aの高さは、ドレッサアーム17に固定された図示しない距離センサにより測定することができる。ドレッサ5は異なる速度でそれぞれの区間を移動するので、ドレッサ5の各区間での滞在時間が異なる。したがって、ドレッサ5による研磨部材10の材料除去量は区間ごとに異なる。
ドレッサ5で研磨部材10の研磨面10aをドレッシングすると、研磨面10aには複数のスクラッチが多方向に形成され、結果として、スクラッチに囲まれた凸部が研磨面10aに生成される。基板Wの研磨中に研磨面10aに供給されたスラリーに含まれる砥粒の一部は、凸部の縁に保持される。基板Wの研磨は、研磨部材10と基板Wとの間にスラリーを存在させた状態で、研磨部材10と基板Wとをそれぞれ回転させることにより行われる。
本発明者らは、基板の研磨レートを向上させるために最適なドレッシング方法について鋭意研究した結果、研磨部材10の研磨面10aの凸部が楕円球および楕円錐形状に近い形状を持つ傾向があり、凸部の長径方向と短径方向が研磨部材10とドレッサ5の相対運動方向に依存して決定される傾向があることを見出した。更に、本発明者らは、研磨部材10の回転速度とドレッサ5の回転速度を調整してその相対運動方向を制御することにより、高い研磨レートが期待できる凸部の総フェレ径の大きなドレッシング条件を得られることを突き止めた。更に、本発明者らは、ドレッサ5の回転速度と、研磨部材10の回転速度と、研磨部材10に加わるドレッシング圧力と、研磨部材10上を移動するドレッサ5の移動速度から、フェレ径密度を相対的に算出するシミュレーションを用いて決定したドレッシング条件で基板の研磨を実施することにより、基板の研磨レートを増加させることが可能であることが分かった。なお、フェレ径とは、ある特定の方向(例えば相対運動方向)に対して垂直な方向に凸部の接触面を投影した長さをいい、フェレ径密度とは、研磨部材10の研磨面10a上のある領域内にある全ての凸部のフェレ径の合計を評価面積で割った値のことをいう。
図3は、発泡ポリウレタン製の研磨部材10の研磨面10aと、その研磨面10aに形成された凸部70の形状を示す図である。研磨部材10の研磨面10aを分析した結果、基板の研磨に作用する凸部70の多くは、図3に示すように、楕円球や楕円錐に近い形状を持つことが分かった。このような形状を持つ凸部70の基板との接触面は、楕円形状である。図4に示すように、スラリーに含まれる砥粒80は、楕円形の凸部70の縁に滞留し、これらの砥粒80が基板に接触することで基板から材料を除去する。
凸部は楕円形状であるため、研磨部材10と基板の相対運動方向に依存して、ある特定の方向に沿った凸部70のフェレ径が変化する。例えば、研磨部材10の半径方向に沿ったフェレ径は、研磨部材10と基板の相対運動方向に依存して変わる。このことは、研磨部材10と基板の相対運動方向に対して垂直な方向に沿った凸部70のフェレ径が最大となるように凸部70を意図的に生成することで、基板の研磨レートが向上できる可能性を示唆している。研磨部材10と基板の相対運動方向は、研磨部材10と基板がそれぞれの軸心を中心に回転しているときに、研磨部材10が基板に対して相対的に移動する方向である。以下の説明では、研磨部材10と基板の相対運動方向を研磨方向という。
図5は、凸部70の長径方向が研磨方向(研磨部材10が基板に対して相対的に移動する方向)に対して垂直であるときの模式図である。図5に示すように、凸部70の長径方向が研磨方向に対して垂直であるとき、図4に示す凸部70に比べて、より多くの砥粒80を凸部70が保持することができる。このことは、研磨方向に垂直な方向に沿ったフェレ径が最大となるとき、基板の研磨レートが向上できる可能性を示唆している。
図6は、一般的なドレッシング条件で基板の研磨を実施した場合の、研磨方向に対する角度αと、凸部70の実測形状から推定した総フェレ径(一辺が1mmの正方形の領域内にある凸部70のフェレ径の総和)との関係を分析した結果を示す図である。この例では、角度αが0度の方向から凸部70を見たときに総フェレ径が概ね最小となり、角度αが90度の方向から凸部70を見たときに総フェレ径が概ね最大となる。この分析結果は、凸部70の長径方向が研磨方向と概ね一致する方向性をもって凸部70が配列されていることを示唆している。一方、凸部70の長径方向が研磨方向に対して垂直となるように研磨部材10をドレッシングすることができれば、研磨方向に対して垂直な方向に沿ったフェレ径を最大化できる可能性がある。以下、研磨方向に対して垂直な方向に沿ったフェレ径を、垂直フェレ径という。
図6に示す実験で用いた一般的なドレッシング条件では、研磨部材10とドレッサ5の相対運動方向は概ね研磨方向とほぼ一致している。このことから、凸部70の異方性配列は研磨部材10とドレッサ5の相対運動方向に強く依存していると考えられる。そこで、研磨部材10とドレッサ5の相対運動方向を意図的に制御することで、凸部70の方向性に変化を与えて垂直フェレ径を増大させ、研磨レートを増加させることができると考えられる。
シミュレーションに基づいて垂直フェレ径を最大化する条件を以下に説明する。このシミュレーションは、研磨部材10とドレッサ5の相対運動方向を評価関数として含むシミュレーションである。ドレッサ5が研磨部材10に対して押し付けられているとき、時刻tにおけるドレッサ5の位置を考慮すると、研磨部材10とドレッサ5との接触面におけるドレッシング圧力はp(r,θ,t)で与えられる。ここで、rは研磨部材10の回転中心を原点に持つ極座標系上のある点の前記原点からの半径方向の距離を表し、θは前記原点と前記点とを結ぶ線の座標軸からの角度を表す。
研磨部材10の回転速度ωpとドレッサ5の回転速度ωdから、研磨部材10とドレッサ5の相対運動ベクトルvpd(r,θ,t)が得られる。研磨部材10のドレッシングにおいてもプレストン則(研磨レートが研磨圧力と相対速度に比例する法則)が成立するとして、T秒後の平均的なドレッシングプロファイルM(r)は、以下の式(1)で得られる。なお、式(1)におけるkpはプレストン係数であり、本実施形態では実験的に求めた定数が用いられる。ただし、圧力依存性や速度依存性、温度依存性、ドレッサ5や研磨部材10の状態依存性などを考慮してプレストン係数kpを決定してもよい。
ドレッシングプロファイルM(r)は、ドレッサ5による研磨部材10の材料除去量の分布である。上記式(1)で得られるドレッシングプロファイルM(r)と、目標ドレッシングプロファイルMref(r)との差を表す誤差関数e0は、次の式(2)で与えられる。この誤差関数e0を最小化することで、ドレッシングプロファイルM(r)を最適化するドレッシング条件を得ることができる。
さらに、以下に示す式(3)を用いることで、ドレッシングプロファイルM(r)におけるベクトル成分Mvec(r)を求めることができる。このベクトル成分Mvec(r)は、ドレッサ5と研磨部材10の相対運動の平均的な方向性を示しており、以下に示す式(4)に示すように、研磨部材10の回転方向ベクトル成分(接線方向ベクトル成分)Mtan(r)と半径方向ベクトル成分Mrad(r)との和、または研磨方向ベクトル成分Mp(r)と研磨方向に垂直な方向のベクトル成分Mn(r)との和で表すことができる。
ベクトル成分Mvec(r)の方向が研磨部材10の凸部70の長径方向と一致するとき、Mvec(r)におけるMp(r)の割合が小さくなれば、すなわちMn(r)の割合が大きくなれば、垂直フェレ径が大きくなる。化学機械研磨(CMP)プロセスにおいては、研磨部材10の回転は基板の回転よりも支配的であり、研磨方向の全体の平均は、研磨部材10の回転方向(周方向または接線方向)と一致することが知られている。このため、Mtan(r)はMp(r)に概ね等しいとみなすことができ、Mrad(r)はMn(r)に概ね等しいとみなすことができる。CMPプロセスでは、垂直フェレ径は、研磨部材10の接線方向に対して垂直なフェレ径ということができる。以下に示す式(5)または式(6)で表すベクトル成分比の評価関数e1を最小化することで、垂直フェレ径を最大化するドレッシング条件を得ることができる。
なお、フェレ径の方向性は、基本的にドレッサ5と研磨部材10の相対運動方向に依存するため、ベクトル成分比の評価関数は、ドレッサ5と研磨部材10の相対運動方向を反映していれば他の形式でもよい。
さらに、以下に示す式(7)で表される、誤差関数e0と目的関数e1との和である目的関数eを最小化することでドレッシングプロファイルM(r)の最適化と垂直フェレ径の最大化を同時に実現するドレッシング条件を得ることができる。式(7)において、w0およびw1は重み関数であり、それぞれの誤差関数e0,目的関数e1の優先度に基づいて任意に設定される。
次に、上述した実施形態に従って決定されたドレッシング条件の効果について検証を行った実験結果を以下に述べる。ドレッサ5と研磨部材10の回転回数、およびドレッサ移動範囲L(図2参照)内に定義された複数の区間での滞在時間を変数として用いて、最適化を行った。図7は、複数のドレッシング条件を示す図である。具体的には、ドレッシング条件1は、ドレッシングプロファイルM(r)の均一化と垂直フェレ径の最大化を同時に達成することができる条件である。ドレッシング条件2は比較例としてドレッシングプロファイルの均一化と垂直フェレ径の最小化を同時に達成することができる条件であり、ドレッシング条件3は比較例としてドレッサ5の移動速度を一定とする条件である。
ドレッシング条件2ではドレッシングプロファイルM(r)の半径方向ベクトル成分Mrad(r)が極めて小さいのに対し、ドレッシング条件1ではドレッシングプロファイルM(r)の半径方向ベクトル成分Mrad(r)が大きく、かつドレッシングプロファイルM(r)も概ね均一であることが分かる。このように開発したシミュレーションを用いることで、所望のドレッシングプロファイルとフェレ径の方向性を同時に得ることが可能となる。
ドレッシング監視装置60は、式(1)乃至式(7)を含む上記シミュレーションを実行して、ドレッサ5によって研磨部材10の研磨面10aに形成される凸部70の垂直フェレ径を最大にすることができるドレッサ5の回転速度、研磨部材10の回転速度、および研磨部材10上でのドレッサ5の移動速度を決定する。ドレッシングユニット2は、決定された回転速度でドレッサ5および研磨部材10をそれぞれ回転させながら、ドレッサ5を研磨部材10の研磨面10aに押し付け、かつ決定された移動速度でドレッサ5を研磨部材10の半径方向に移動させる。
ドレッシング監視装置60は、ドレッサ5の回転速度、研磨部材10の回転速度、および研磨部材10上でのドレッサ5の移動速度を決定することに加えて、上記シミュレーションを用いて、目標ドレッシングプロファイルMref(r)を達成できるドレッシング圧力を決定することが好ましい。ドレッシングユニット2は、決定された回転速度でドレッサ5および研磨部材10をそれぞれ回転させながら、ドレッサ5を決定されたドレッシング圧力で研磨部材10の研磨面10aに押し付け、かつ決定された移動速度でドレッサ5を研磨部材10の半径方向に移動させる。
研磨部材10のドレッシングが終了した後、基板Wを保持した研磨ヘッド20および研磨テーブル9をそれぞれ回転させ、研磨部材10上にスラリーを供給する。研磨ヘッド20を下降させ、さらに研磨ヘッド20内に設置されたエアバッグからなる加圧機構(図示せず)により基板Wを研磨部材10の研磨面10aに押し付ける。基板Wと研磨部材10とはスラリーの存在下で互いに摺接され、これにより基板Wの表面が研磨される。
次に、図1に示す研磨装置を用いて、異なるドレッシング条件において実際に基板の研磨を実施した実験結果について説明する。実験を通じてフェレ径と研磨レートを評価した結果を図8に示す。図8に示されるように、ドレッシング条件1、ドレッシング条件3、ドレッシング条件2の順番で総フェレ径が大きく、研磨レートが高い結果が得られた。このように、ドレッシング条件を最適化すること、すなわち垂直フェレ径を最大化することにより研磨レートが向上する効果が確認された。
なお、実施例においては小型の回転ドレッサ5を用いる機構を対象としたが、本発明はドレッサの機構に左右されるものではなく、シミュレーションにおいて考慮できる対象であればいかなる機構でも問題はない。例えば、本発明は、横軸ドレッサ、斜め軸ドレッサ、ベルト式ドレッサなどを備える研磨装置においても適用することができる。
図9は、横軸ドレッサの一例を示す模式図である。このタイプのドレッサ5は、研磨部材10の研磨面10aに平行な回転軸87に固定されている。回転軸87の延びる方向は、ドレッサ5が研磨部材10に接触する点における研磨部材10の半径方向に対して垂直である。回転軸87は回転機構85に連結されており、この回転機構85によりドレッサ5および回転軸87が回転する。回転機構85はエアシリンダ19に連結され、エアシリンダ19はドレッサアーム17に固定されている。
ドレッサ5はドラム形状を有しており、ドレッサ5の外周面にはダイヤモンド粒子などの砥粒が固定されている。ドレッサ5の外周面は、研磨部材10の研磨面10aをドレッシングするドレッシング面を構成する。ドレッサアーム17はドレッサ移動機構88に連結されている。このドレッサ移動機構88は、図9の矢印で示すように、ドレッサ5をドレッサアーム17とともに研磨部材10の半径方向に移動させるように構成されている。特に説明しない他の構成は、図1に示す実施形態と同じである。
図10は、斜め軸ドレッサの一例を示す模式図である。基本的な構成は、図1に示す実施形態と同じであるが、ドレッサ軸16(すなわちドレッサ5の軸心)は、ドレッサ5が研磨部材10に接触する点における研磨部材10の半径方向に対して垂直な方向に傾いている点で異なっている。ドレッサ5の下面からなるドレッシング面の片側の外周部は研磨面10aに接触するが、ドレッシング面の中心は研磨面10aに接触しない。特に説明しない他の構成は、図1に示す実施形態と同じである。
図11は、ベルト式ドレッサの一例を示す模式図である。このタイプのドレッサ5は、複数のローラー91に支持された無端ベルト95を備えている。各ローラー91の軸心は、研磨部材10の研磨面10aに平行であり、かつドレッサ5が研磨部材10に接触する点における研磨部材10の半径方向に対して垂直である。複数のローラー91のうちの1つは回転機構(図示せず)に連結されている。ローラー91が回転機構により回転されると、無端ベルト95が循環する。無端ベルト95の外面にはダイヤモンド粒子などの砥粒が固定されている。無端ベルト95の外面は、研磨部材10の研磨面10aをドレッシングするドレッシング面を構成する。
ローラー91はドレッサ軸16を介してエアシリンダ19に連結されている。ドレッサ5の無端ベルト95は、エアシリンダ19によって研磨部材10の研磨面10aに押し付けられる。ドレッサアーム17はドレッサ移動機構88に連結されている。このドレッサ移動機構88は、図11の矢印で示すように、ドレッサ5をドレッサアーム17とともに研磨部材10の半径方向に移動させるように構成されている。特に説明しない他の構成は、図1に示す実施形態と同じである。
図9乃至図11に示すドレッサ5のドレッシング面が研磨部材10の研磨面10aに摺接する方向は、研磨部材10の半径方向である。すなわち、図9乃至図11に示すドレッサ5は、研磨部材10の半径方向にドレッシングするので、垂直フェレ径を最大化することができる。
本実施形態では、ドレッシング監視装置60は、コンピュータから構成される。図12は、ドレッシング監視装置60の構成を示す模式図である。ドレッシング監視装置60は、プログラムやデータなどが格納される記憶装置110と、記憶装置110に格納されているプログラムに従って演算を行うCPU(中央処理装置)などの処理装置120と、データ、プログラム、および各種情報を記憶装置110に入力するための入力装置130と、処理結果や処理されたデータを出力するための出力装置140と、インターネットなどのネットワークに接続するための通信装置150を備えている。
記憶装置110は、処理装置120がアクセス可能な主記憶装置111と、データおよびプログラムを格納する補助記憶装置112を備えている。主記憶装置111は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)であり、補助記憶装置112は、ハードディスクドライブ(HDD)またはソリッドステートドライブ(SSD)などのストレージ装置である。
入力装置130は、キーボード、マウスを備えており、さらに、記録媒体からデータを読み込むための記録媒体読み込み装置132と、記録媒体が接続される記録媒体ポート134を備えている。記録媒体は、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、光ディスク(例えば、CD−ROM、DVD−ROM)や、半導体メモリー(例えば、USBフラッシュドライブ、メモリーカード)である。記録媒体読み込み装置132の例としては、CDドライブ、DVDドライブなどの光学ドライブや、カードリーダーが挙げられる。記録媒体ポート134の例としては、USB端子が挙げられる。記録媒体に記憶されているプログラムおよび/またはデータは、入力装置130を介してドレッシング監視装置60に導入され、記憶装置110の補助記憶装置112に格納される。出力装置140は、ディスプレイ装置141、印刷装置142を備えている。
コンピュータからなるドレッシング監視装置60は、記憶装置110に電気的に格納されたプログラムに従って動作する。すなわち、ドレッシング監視装置60は、ドレッサ5によって研磨部材10の研磨面10aに形成される凸部70の、研磨部材10の接線方向に対して垂直なフェレ径を最大にすることができるドレッサ5の回転速度、研磨部材10の回転速度、および研磨部材10上でのドレッサ5の移動速度を決定するステップを実行する。
上記ステップをドレッシング監視装置60に実行させるためのプログラムは、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、記録媒体を介してドレッシング監視装置60に提供される。または、プログラムは、インターネットなどの通信ネットワークを介してドレッシング監視装置60に提供されてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 研磨ユニット
2 ドレッシングユニット
3 ベース
4 スラリー供給ノズル
5 ドレッサ
9 研磨テーブル
10 研磨部材
10a 研磨面
13 テーブルモータ
16 ドレッサ軸
17 ドレッサアーム
18 研磨ヘッドシャフト
19 エアシリンダ
20 研磨ヘッド
31 テーブルロータリエンコーダ
32 ドレッサロータリエンコーダ
56 スイングモータ
58 支軸
60 ドレッシング監視装置
70 凸部
80 砥粒
85 回転機構
87 回転軸
88 ドレッサ移動機構
91 ローラー
95 無端ベルト
2 ドレッシングユニット
3 ベース
4 スラリー供給ノズル
5 ドレッサ
9 研磨テーブル
10 研磨部材
10a 研磨面
13 テーブルモータ
16 ドレッサ軸
17 ドレッサアーム
18 研磨ヘッドシャフト
19 エアシリンダ
20 研磨ヘッド
31 テーブルロータリエンコーダ
32 ドレッサロータリエンコーダ
56 スイングモータ
58 支軸
60 ドレッシング監視装置
70 凸部
80 砥粒
85 回転機構
87 回転軸
88 ドレッサ移動機構
91 ローラー
95 無端ベルト
Claims (9)
- ドレッサによって研磨部材の研磨面に形成される凸部の、前記研磨部材の接線方向に対して垂直なフェレ径を最大にすることができる前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記研磨部材上での前記ドレッサの移動速度を決定し、
前記決定された回転速度で前記ドレッサおよび前記研磨部材をそれぞれ回転させながら、前記ドレッサを前記研磨部材の研磨面に押し付け、かつ前記決定された移動速度で前記ドレッサを前記研磨部材の半径方向に移動させることを特徴とするドレッシング方法。 - 目標ドレッシングプロファイルを達成できるドレッシング圧力を決定する工程をさらに含み、
前記ドレッサを前記研磨部材の研磨面に押し付ける工程は、前記ドレッサを前記決定されたドレッシング圧力で前記研磨部材の研磨面に押し付ける工程であることを特徴とする請求項1に記載のドレッシング方法。 - 前記研磨部材と前記ドレッサの相対運動方向を評価関数として含むシミュレーションを用いて、前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記ドレッサの移動速度を決定することを特徴とする請求項1または2に記載のドレッシング方法。
- ドレッサによって研磨部材の研磨面に形成される凸部の、前記研磨部材の接線方向に対して垂直なフェレ径を最大にすることができる前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記研磨部材上での前記ドレッサの移動速度を決定し、
前記決定された回転速度で前記ドレッサおよび前記研磨部材をそれぞれ回転させながら、前記ドレッサを前記研磨部材の研磨面に押し付け、かつ前記決定された移動速度で前記ドレッサを前記研磨部材の半径方向に移動させ、
前記研磨部材を回転させながら、かつ前記研磨部材の研磨面にスラリーを供給しながら、基板を前記研磨面に押し付けて該基板の表面を研磨することを特徴とする研磨方法。 - 目標ドレッシングプロファイルを達成できるドレッシング圧力を決定する工程をさらに含み、
前記ドレッサを前記研磨部材の研磨面に押し付ける工程は、前記ドレッサを前記決定されたドレッシング圧力で前記研磨部材の研磨面に押し付ける工程であることを特徴とする請求項4に記載の研磨方法。 - 前記研磨部材と前記ドレッサの相対運動方向を評価関数として含むシミュレーションを用いて、前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記ドレッサの移動速度を決定することを特徴とする請求項4または5に記載の研磨方法。
- 研磨部材を保持する研磨テーブルと、
基板を前記研磨部材の研磨面に押し付ける研磨ヘッドと、
前記研磨部材の研磨面をドレッシングするドレッサとを備え、
前記ドレッサのドレッシング面が前記研磨部材の研磨面に摺接する方向は、前記研磨部材の半径方向であることを特徴とする研磨装置。 - 前記ドレッサは、横軸ドレッサ、斜め軸ドレッサ、またはベルト式ドレッサであることを特徴とする請求項7に記載の研磨装置。
- ドレッサによって研磨部材の研磨面に形成される凸部の、前記研磨部材の接線方向に対して垂直なフェレ径を最大にすることができる前記ドレッサの回転速度、前記研磨部材の回転速度、および前記研磨部材上での前記ドレッサの移動速度を決定するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017194346A JP2019063964A (ja) | 2017-10-04 | 2017-10-04 | 研磨部材のドレッシング方法、研磨方法、およびドレッサ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021184480A1 (zh) * | 2020-03-20 | 2021-09-23 | 大连理工大学 | 一种平面零件全口径确定性抛光的摇臂式抛光装置和方法 |
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JP2002355748A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-10 | Sony Corp | 化学的機械的研磨方法及び化学的機械的研磨装置 |
JP2003089051A (ja) * | 2001-09-17 | 2003-03-25 | Tokyo Seimitsu Co Ltd | 研磨装置 |
JP2014161938A (ja) * | 2013-02-22 | 2014-09-08 | Ebara Corp | ドレッサの研磨部材上の摺動距離分布の取得方法、ドレッサの研磨部材上の摺動ベクトル分布の取得方法、および研磨装置 |
-
2017
- 2017-10-04 JP JP2017194346A patent/JP2019063964A/ja active Pending
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