JP5415735B2 - ドレッシング方法、ドレッシング条件の決定方法、ドレッシング条件決定プログラム、および研磨装置 - Google Patents

ドレッシング方法、ドレッシング条件の決定方法、ドレッシング条件決定プログラム、および研磨装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5415735B2
JP5415735B2 JP2008247450A JP2008247450A JP5415735B2 JP 5415735 B2 JP5415735 B2 JP 5415735B2 JP 2008247450 A JP2008247450 A JP 2008247450A JP 2008247450 A JP2008247450 A JP 2008247450A JP 5415735 B2 JP5415735 B2 JP 5415735B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sliding distance
dressing
dresser
polishing
diamond dresser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008247450A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010076049A5 (ja
JP2010076049A (ja
Inventor
明 福田
宣宏 望月
雄高 和田
陽一 塩川
浩國 檜山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2008247450A priority Critical patent/JP5415735B2/ja
Priority to US12/566,224 priority patent/US8655478B2/en
Publication of JP2010076049A publication Critical patent/JP2010076049A/ja
Publication of JP2010076049A5 publication Critical patent/JP2010076049A5/ja
Priority to US14/150,068 priority patent/US8965555B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5415735B2 publication Critical patent/JP5415735B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B53/00Devices or means for dressing or conditioning abrasive surfaces
    • B24B53/017Devices or means for dressing, cleaning or otherwise conditioning lapping tools

Description

本発明は、光学部品、機械部品、セラミックスおよび金属等などの研磨対象物を研磨する研磨装置に使用される研磨部材をダイヤモンドドレッサによってドレッシングするドレッシング方法、ドレッシング条件の決定方法、ドレッシング条件決定プログラム、および研磨装置に関し、特に半導体ウェーハ等の研磨対象物の表面を平坦に研磨する研磨装置の研磨パッドに好適なドレッシング方法、ドレッシング条件の決定方法、ドレッシング条件決定プログラム、および研磨装置に関する。
近年、半導体デバイスの高集積化が進むにつれて、回路の配線が微細化し、集積されるデバイスの寸法もより微細化されつつある。そこで、表面に例えば金属等の膜が形成された半導体ウェーハを研磨して、半導体ウェーハの表面を平坦化する工程が必要となっている。この平坦化法の一つとして、化学機械研磨(CMP)装置による研磨がある。化学機械研磨装置は、研磨部材(研磨布、研磨パッド等)と、半導体ウェーハ等の研磨対象物を保持する保持部(トップリング、研磨ヘッド、チャック等)とを有している。そして、研磨対象物の表面(被研磨面)を研磨部材の表面に押当て、研磨部材と研磨対象物との間に研磨助剤(砥液、薬液、スラリー、純水等)を供給しつつ、研磨部材と研磨対象物とを相対運動させることにより、研磨対象物の表面を平坦に研磨するようにしている。化学機械研磨装置による研磨では、化学的研磨作用と機械的研磨作用により、良好な研磨が行われることが知られている。
この様な化学機械研磨装置に用いられる研磨部材の材料(素材)としては、一般に発泡樹脂や不織布が用いられている。研磨部材の表面には微細な凹凸が形成されており、この微細な凹凸は、目詰まり防止や研磨抵抗の低減に効果的なチップポケットとして作用する。しかし、研磨部材で研磨対象物の研磨を続けると、研磨部材表面の微細な凹凸が潰れてしまい、研磨レートの低下を引き起こす。このため、多数のダイヤモンド粒子を電着させたダイヤモンドドレッサで研磨部材表面のドレッシング(目立て)を行い、研磨部材表面に微細な凹凸を再形成する。
研磨部材のドレッシング方法としては、研磨部材の研磨で使用される領域と同等かそれよりも大きいドレッサ(大径ドレッサ)を使用する方法や、研磨部材の研磨で使用される領域よりも小さいドレッサ(小径ドレッサ)を使用する方法がある。大径ドレッサを使用する場合、例えばドレッサの位置を固定してドレッサを回転させながら、ダイヤモンド粒子が電着されているドレッシング面を回転している研磨部材に押し付けてドレッシングする。小径ドレッサを使用する場合、例えば回転するドレッサを移動(円弧状や直線状に往復運動、揺動)させながら、ドレッシング面を回転している研磨部材に押し付けてドレッシングする。なおこのように研磨部材を回転させながらドレッシングする場合、研磨部材の全表面のうち実際に研磨のために使用される領域は研磨部材の回転中心を中心とする円環形状の領域である。
ここで、研磨部材のドレッシングの際に、微量ではあるが研磨部材の表面が削り取られる。したがって、適切にドレッシングが行われないと研磨部材の表面に不適切なうねりが生じ、被研磨面内で研磨レートのばらつきが生じるという不都合がある。研磨レートのばらつきは、研磨不良の原因となるため、研磨部材の表面に不適切なうねりを生じさせないようなドレッシングを行う必要がある。即ち、研磨部材の適切な回転速度、ドレッサの適切な回転速度、適切なドレッシング荷重、小径ドレッサの場合はドレッサの適切な移動速度といった、適切なドレッシング条件でドレッシングを行うことで研磨レートのばらつきを回避している。
研磨部材の回転速度、ドレッサの回転速度、ドレッシング荷重、ドレッサの移動速度は互いに独立に制御することができるものの、これらの要素が研磨部材の削れ量に与える影響は複雑である。特に、小径ドレッサによるドレッシングにおいてはドレッシング条件を実験的に決定するには多くの時間と労力が必要となる。そこで、シミュレーションによるドレッシング条件の決定方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、研磨布上の各点におけるドレッサ砥石の摺動距離がドレッシング量(ドレッサ砥石による研磨布の削れ量)と密接な関係にあることを利用して、ドレッサ砥石の摺動距離分布を求め、ドレッサ砥石の移動条件を最適化する方法が提案されている。
特開平10−550号公報
しかし、ダイヤモンドドレッサの摺動距離分布のシミュレーション結果と研磨パッド削れ量分布の測定結果を比較すると、必ずしも精度良くシミュレーションできているとはいえない。図1は、小径ドレッサ5によって研磨部材の一種である研磨パッド10をドレッシングする際の、ドレッサ5の揺動範囲の一例を示した図である。ドレッサアーム17は、ドレッサ揺動軸Oを中心にして揺動し、ドレッサアーム17の揺動により、ドレッサ5は円弧Lで示す範囲で揺動する。図2は、あるドレッシング条件で、図1のような小径ドレッサを揺動させてドレッシングした際の研磨パッド削れ量の測定結果と、公知の方法による摺動距離のシミュレーション結果をそれぞれの平均値で除して規格化した値の研磨パッド半径方向の分布を示すグラフである。
研磨パッド削れ量と摺動距離とを定性的に比較してみると、研磨パッドの中心(研磨パッド半径が0)から研磨パッド半径が100mm程度の部分までは、研磨パッド半径が大きくなるにしたがって、研磨パッド削れ量および摺動距離ともに大きくなり、研磨パッド半径120mm付近で両者とも小さくなり、研磨パッド半径120mmを超えるとまた両者とも大きくなり、研磨パッド半径250mm付近でまた両者とも小さくなり、研磨パッド半径250mmを超えると両者とも大きくなっており、両者が密接な関係にあることに疑いの余地はない。なお、本明細書で摺動距離とは、ドレッサと研磨パッド(研磨部材)とが接触しながら相対移動したときの研磨パッド上の各点におけるドレッサの移動距離のことであり、具体的には研磨パッド上の各点をドレッシング面(すなわちドレッサのダイヤモンド粒子が配置された面)が通過したときの相対速度を時間で積分したものである。
しかし、公知の方法では、図2に示すように、研磨パッド削れ量の実験結果に比べて、摺動距離のシミュレーション結果の起伏が激しい。即ち、摺動距離分布によってドレッシング量(研磨パッドの削れ量)分布が適切にシュミレーションされていると言うためには、実験結果とシミュレーション結果の分布形状が互いにほぼ相似でなければならない。換言すれば、例えば図2において、研磨パッド半径に対する研磨パッド削れ量の分布形状と摺動距離の分布形状とが互いに似ている(または互いに比例的関係にある)必要があるが、上記のように両者の分布形状にかなりの相違がある。従って公知の方法による摺動距離のシミュレーション結果を用いて所望の研磨パッド削れ量となるようにドレッシング条件を決定すると、実際の研磨パッド削れ量は所望の削れ量との間で差が大きく開いてしまう。そのため、所望の研磨パッド削れ量分布が得られるドレッシング条件を見出すには更なる実験的検討が必要であった。
また、図2において、実験およびシミュレーションのドレッシング条件は、研磨パッドの外縁からダイヤモンドドレッサの一部がはみ出すような条件である。この場合、ダイヤモンドドレッサのドレッシング荷重(ダイヤモンドドレッサを研磨パッドに押し付ける荷重)は一定でありながら、ダイヤモンドドレッサの一部がはみ出すため、ドレッサと研磨パッドとの接触面積が小さくなり、ドレッサが研磨パッドを押し付ける圧力(ドレッシング圧力)は大きくなる。ドレッシング圧力が大きくなると、ドレッシング圧力に略比例して研磨パッドの削れ量が大きくなることが予想される。図2の摺動距離シミュレーションにおいては、このドレッシング圧力の増加を、摺動距離に補正係数を掛けることによって補正している。しかし、図2に見られるように、ダイヤモンドドレッサが研磨パッドからはみ出す研磨パッドの外周部では、研磨パッド削れ量と摺動距離のシミュレーション結果との差が非常に大きい。
研磨に使用される領域が研磨パッドの外縁近くにまでおよぶ場合には、研磨パッドを外縁まで適切にドレッシングする必要がある。しかしながら、上記の通り研磨パッド外周部における実際の研磨パッド削れ量と摺動距離のシミュレーション結果との差が大きい。したがって、所望の研磨パッド削れ量分布が得られるドレッシング条件を見出すには更なる実験的検討が必要であった。
また、半導体デバイスの微細化に伴って、研磨レートばらつきの許容範囲が小さくなっており、研磨レートばらつきに影響する研磨パッドの削れ量分布の適切な制御が重要になってきている。したがって、より精度の高いシミュレーションを用いてドレッシング条件を決めることが必要となっている。
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、従来よりも精度の高いシミュレーションを用いてドレッシング条件を決定することにより、予測した削れ量に十分に近い削れ量で研磨部材をドレッシングすることができる方法を提供することを目的とする。また、本発明は、該ドレッシング条件の決定方法、ドレッシング条件決定プログラム、および該ドレッシング方法を実行することができる研磨装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために鋭意研究した結果、発明者らは以下に説明するように、ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンドの研磨部材への食い込みを考慮して摺動距離をシミュレーションすることによって、従来よりも精度の高いシミュレーション結果が得られることを突き止めた。また、ダイヤモンドドレッサとその回転駆動軸との間のなす角度が可変となるように構成した場合には、ダイヤモンドドレッサの一部が研磨部材の外縁からはみ出した際のダイヤモンドドレッサの傾きを考慮して摺動距離をシミュレーションすることによって、研磨部材外周部におけるシミュレーション精度が向上することを突き止めた。更に、精度の高いシミュレーションを用いて決定したドレッシング条件で研磨部材をドレッシングすることにより、所望の削れ量分布で研磨部材をドレッシングできることを突き止めた。
本発明の一態様は、研磨部材表面でのダイヤモンドドレッサの摺動距離分布をシミュレーションすることにより決定されるドレッシング条件で前記研磨部材をドレッシングするドレッシング方法であって、前記シミュレーションが、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正された摺動距離を計算する工程を含むシミュレーションであることを特徴とするドレッシング方法を提供する。
ダイヤモンド粒子の研磨部材への食い込みを考慮して摺動距離をシミュレーションすることによって、従来よりも精度の高いシミュレーション結果が得られ、このシミュレーションを用いて決定されるドレッシング条件で研磨部材をドレッシングすることにより、所望の削れ量分布で研磨部材をドレッシングすることができる。
本発明の好ましい態様は、前記シミュレーションが、前記ダイヤモンドドレッサが前記研磨部材からはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じて更に補正された摺動距離を計算する工程を含むシミュレーションであることを特徴とするドレッシング方法を提供する。
これにより、研磨部材外周部におけるシミュレーション精度が更に向上し、このシミュレーションを用いて決定されるドレッシング条件で研磨部材をドレッシングすることにより、研磨部材外周部においても所望の削れ量分布で研磨部材をドレッシングすることができる。特に、ドレッサがドレッサ回転軸に傾動自在に連結されている場合に、本発明は有効である。
本発明の好ましい態様は、前記シミュレーションが、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて摺動距離を計算する工程を含むシミュレーションであることを特徴とするドレッシング方法を提供する。
ダイヤモンドドレッサが研磨部材上を移動(例えば揺動)する際、常に一定の速度で移動しているわけではなく、往復運動の折り返しに伴う加速度や移動速度の変化に伴う加速度が生じる。このダイヤモンドドレッサの加速度を考慮することによりシミュレーション精度が更に向上し、このシミュレーションを用いて決定されるドレッシング条件で研磨部材をドレッシングすることにより、所望の削れ量分布で研磨部材をドレッシングすることができる。
本発明の他の態様は、ダイヤモンドドレッサを用いた研磨部材のドレッシング方法であって、仮のドレッシング条件を用いて前記研磨部材表面での前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離を計算するステップと、前記計算された摺動距離を前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正するステップと、所望の摺動距離分布となるドレッシング条件を前記仮のドレッシング条件を変えることで探索するステップと、前記探索されたドレッシング条件で前記ダイヤモンドドレッサにより前記研磨部材をドレッシングするステップとを含むことを特徴とするドレッシング方法を提供する。
本発明によれば、ダイヤモンドドレッサの摺動距離分布の計算結果が所望の摺動距離分布となるようなドレッシング条件を当該条件を構成する要素(変数)の値を変えて探索する。その際に、ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の研磨部材への食い込み深さに応じて摺動距離を補正する。これによって、単に摺動距離分布を計算するよりも実際の研磨部材削れ量分布に近い摺動距離分布の計算結果が得られる。さらに、探索されたドレッシング条件で研磨部材をドレッシングすることにより、所望の削れ量分布またはそれに十分に近い削れ量分布で研磨部材をドレッシングすることができる。
本発明の好ましい態様は、前記補正された摺動距離を、前記ダイヤモンドドレッサが前記研磨部材からはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じて補正するステップを更に含むことを特徴とするドレッシング方法を提供する。
これにより、研磨部材の外周部における計算精度が更に向上し、研磨部材外周部においても所望の削れ量分布またはそれに十分に近い削れ量分布で研磨部材をドレッシングすることができる。
本発明の好ましい態様は、前記摺動距離を計算するステップが、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて摺動距離を計算するステップであることを特徴とする方法を提供する。
例えば研磨部材が回転運動する場合において、研磨部材の半径方向位置に応じてダイヤモンドドレッサの移動(例えば揺動)速度を変化させても良い。その場合にダイヤモンドドレッサの加速度を実際にダイヤモンドドレッサにおいて実現可能な有限の値に設定し、研磨部材の半径方向位置に応じた移動速度を求めて、研磨部材上の各点におけるダイヤモンドドレッサの摺動距離を計算することにより、実際の研磨部材削れ量分布に近い摺動距離分布の計算結果が得られる。換言すれば、例えば研磨部材の半径方向において区画された領域1と領域2とを想定した場合、ダイヤモンドドレッサの移動速度が両領域で異なるケースにおいて、ダイヤモンドドレッサの移動速度を両領域で不連続に変化させるのではなく、領域1と領域2との間に適当な半径方向寸法を有する移行領域を画定し、ここにおいて(正または負の)有限な値の加速度を設定して、移動速度の値を一方の領域での値から他方の領域での値に連続的に変化させる。従って領域1と領域2との境界近傍に画定された前記移行領域においては、設定された加速度に応じて摺動距離が計算される。このようにして探索されたドレッシング条件で研磨部材をドレッシングすることにより、所望の削れ量分布により近い削れ量分布で研磨部材をドレッシングすることができる。
本発明の他の態様は、ダイヤモンドドレッサを用いた研磨部材のドレッシングにおけるドレッシング条件の決定方法であって、仮のドレッシング条件を用いて前記研磨部材表面での前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離を計算するステップと、前記計算された摺動距離を、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正するステップと、所望の摺動距離分布となるドレッシング条件を、前記仮のドレッシング条件を変えることで探索するステップと、を含むことを特徴とするドレッシング条件決定方法を提供する。
本発明によれば、ダイヤモンドドレッサの摺動距離分布の計算結果が所望の摺動距離分布となるようなドレッシング条件を当該条件を構成する要素(変数)の値を変えて探索する。その際に、ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の研磨部材への食い込み深さに応じて摺動距離を補正する。これによって、単に摺動距離分布を計算するよりも実際の研磨部材削れ量分布に近い摺動距離分布の計算結果が得られる。したがって、所望の削れ量分布またはそれに十分に近い削れ量分布で研磨部材をドレッシングすることができるドレッシング条件を精度良く探索することができる。
本発明の好ましい態様は、前記補正された摺動距離を、前記ダイヤモンドドレッサが前記研磨部材からはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じて補正するステップを更に含むことを特徴とするドレッシング条件決定方法を提供する。
本発明の好ましい態様は、前記摺動距離を計算するステップが、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて摺動距離を計算するステップであることを特徴とするドレッシング条件決定方法を提供する。
本発明の他の態様は、ダイヤモンドドレッサを用いた研磨部材のドレッシングにおけるドレッシング条件の決定プログラムであって、仮のドレッシング条件を用いて前記研磨部材表面での前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離を計算するステップと、前記計算された摺動距離を、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正するステップと、所望の摺動距離分布となるドレッシング条件を仮のドレッシング条件を変えることで探索するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とするドレッシング条件決定プログラムを提供する。
本発明の好ましい態様は、前記補正された摺動距離を前記ダイヤモンドドレッサが前記研磨部材からはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じて補正するステップを更にコンピュータに実行させることを特徴とするドレッシング条件決定プログラムを提供する。
本発明の好ましい態様は、前記摺動距離を計算するステップが、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて摺動距離を計算するステップであることを特徴とするドレッシング条件決定プログラムを提供する。
本発明の他の態様は、上記ドレッシング条件決定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
本発明の他の態様は、研磨対象物と研磨部材とを摺接させる相対運動機構と、前記研磨部材のドレッシングを行うダイヤモンドドレッサを有するドレッシングユニットと、前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離分布を用いて所望の研磨部材削れ量分布となるドレッシング条件を決定する演算装置とを備え、前記演算装置は、前記所望の研磨部材削れ量分布から所望の摺動距離分布を計算し、仮のドレッシング条件における摺動距離分布を計算し、前記所望の摺動距離分布と摺動距離分布の計算結果との差を計算し、前記差が許容範囲内でない場合は、前記仮のドレッシング条件を変更して、再度摺動距離分布の計算からのステップを繰り返し、前記差が許容範囲内であれば前記仮のドレッシング条件を前記所望の研磨部材削れ量分布を実現するためのドレッシング条件に決定し、前記ドレッシングユニットは、前記演算装置で決定したドレッシング条件で前記研磨部材をドレッシングすることを特徴とする研磨装置を提供する。
本発明の好ましい態様は、前記演算装置は、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正された摺動距離を計算することを特徴とする研磨装置を提供する。
本発明の好ましい態様は、前記演算装置は、前記研磨部材から前記ダイヤモンドドレッサがはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じてさらに補正された摺動距離を計算することを特徴とする研磨装置を提供する。
本発明の好ましい態様は、前記演算装置は、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて摺動距離を計算することを特徴とする研磨装置を提供する。
本発明によれば、ダイヤモンドドレッサによる研磨部材のドレッシングにおいて、従来よりも精度の高いシミュレーションによってドレッシング条件を決定することができるので、所望の研磨部材削れ量分布に近い削れ量分布で研磨部材をドレッシングすることができる。
まず、図面を参照して本発明の一実施形態に係る小径ドレッサによるドレッシング方法について説明する。本ドレッシング方法は、半導体ウェーハなどの研磨対象物を研磨する研磨装置に使用される研磨パッド(研磨部材)のドレッシングに好適に適用される。
図3は、研磨パッド10をダイヤモンドドレッサ5によりドレッシングする際の様子を横から見た場合の概略図である。図3に示すように、ダイヤモンドドレッサ5は、自在継ぎ手15を介してドレッサ回転軸16に連結されている。ドレッサ回転軸16は図示しない回転機構に連結されている。ドレッサ回転軸16はドレッサアーム17に回転自在に支持されており、このドレッサアーム17により、ドレッサ5は研磨パッド10に接触しながら、図1に示すように揺動するようになっている。自在継ぎ手15は、ドレッサ5の傾動を許容しつつ、ドレッサ回転軸16の回転をドレッサ5に伝達するように構成されている。ドレッサ5、自在継ぎ手15、ドレッサ回転軸16、ドレッサアーム17、および図示しない回転機構などにより、ドレッシングユニット12が構成されている。このドレッシングユニット12には、ドレッサ5の摺動距離をシミュレーションにより求める演算装置130が電気的に接続されている。この演算装置130としては、専用または汎用のコンピュータを用いることができる。
研磨テーブル8は、研磨定盤9と、該研磨定盤9の上面に取り付けられた研磨パッド10とを備えている。研磨定盤9は図示しない回転機構により回転されるようになっており、研磨パッド10は研磨定盤9と一体に回転する。研磨対象物である半導体ウェーハは、後述するトップリングにより研磨パッド10の上面(すなわち研磨面)に押し付けられる。この状態で、研磨パッド10と半導体ウェーハとを相対運動させることにより、半導体ウェーハの表面が研磨される。なお、本実施形態においては、研磨部材を代表して研磨パッドが使用されているが、研磨部材は研磨パッドに限られず、研磨布などの他の例にも同様に本発明を適用することができる。
ドレッサ5の下面にはダイヤモンド粒子が固定されている。このダイヤモンド粒子が固定されている部分が、研磨パッド10の研磨面をドレッシングするドレッシング面を構成している。図4(a)乃至図4(c)は、それぞれドレッシング面の例を示す図である。図4(a)に示す例では、ドレッサ5の下面全体にダイヤモンド粒子が固定されており、円形のドレッシング面が形成されている。図4(b)に示す例では、ドレッサ5の下面の周縁部にダイヤモンド粒子が固定されており、リング状のドレッシング面が形成されている。図4(c)に示す例では、ドレッサ5の中心周りに略等間隔に配列された複数の小径ペレットの表面にダイヤモンド粒子が固定されており、複数の円形のドレッシング面が形成されている。
研磨パッド10をドレッシングするときは、図3に示すように、研磨パッド10を図示しない回転機構によって例えば矢印Iの方向に所定の回転速度で回転させ、ドレッサ5を図示しない回転機構によって例えば矢印Hの方向に所定の回転速度で回転させる。そして、この状態で、ドレッサ5のドレッシング面(ダイヤモンド粒子が配置された面)を研磨パッド10に所定のドレッシング荷重で押圧してドレッシングを行う。また、ドレッサアーム17によってドレッサ5が研磨パッド10上を揺動することによって、研磨パッド10の研磨で使用される領域(研磨領域、即ち半導体ウェーハ等の研磨対象物を研磨する領域)をドレッシングすることができる。
なお、ドレッサ5が自在継ぎ手15およびドレッサ回転軸16を介して回転機構に連結されているので、研磨パッド10の表面とドレッサ回転軸16が少し傾いていても、ドレッサ5のドレッシング面は研磨パッド10に適切に当接する。
次に、ドレッサ5の揺動のさせ方について図1を参照して説明する。ドレッサアーム17は、ドレッサ揺動軸Oを中心にして揺動する。そして、ドレッサアーム17の揺動により、ドレッサ5の回転中心は、円弧Lで示す範囲で揺動する。
ここで、例えばドレッサ5の下面全体にダイヤモンド粒子を配置したタイプのドレッサの場合(すなわち図4(a)の例の場合)、ドレッサ5の揺動速度が円弧Lの全領域にわたって一定であると、研磨パッド10上の各点におけるドレッサ5の摺動距離の分布は図5のようになる。なお、図5に示す摺動距離分布は、研磨パッド(研磨部材)の径方向におけるドレッサの摺動距離の分布である。また、図5の“規格化摺動距離”とは摺動距離の値を摺動距離の平均値で除したものである。ところで、一般に、研磨パッドの被研磨物に当接する領域内において、ドレッサによる研磨パッド削れ量分布が略均一であると、研磨パッドの研磨面が平坦になり、その結果、半導体ウェーハの被研磨面内での研磨速度(即ち除去レート)のばらつきが小さくなる。研磨パッド削れ量分布と摺動距離分布との間には略比例関係があると考えられるので、図5のような摺動距離分布の場合、半導体ウェーハの被研磨面内での研磨レートのばらつきが大きくなって好ましくない。
このような事態を回避するために、ドレッサ5の揺動速度を円弧Lの場所によって変えることが行われる。例えば、円弧Lを幾つかの揺動区間に分割し、表1に示すように、その揺動区間ごとにドレッサ5の揺動速度を決定する。
Figure 0005415735
ここで、ドレッシング時の研磨パッド10の回転速度、ドレッサ5の回転速度、ドレッシング荷重、ドレッサ5の揺動区間、ドレッサ5の揺動速度などの組み合わせを、ドレッシング条件(ドレッシングレシピ)と呼ぶ。もちろん、ドレッシング時間、揺動範囲(円弧Lの長さ)や、揺動半径(ドレッサ揺動軸Oから円弧Lまでの距離)もドレッシング条件に含んでも良い。なお、上記“揺動区間”とは“揺動範囲(円弧Lの長さ)”を研磨パッド10の半径方向に複数に分割した区間を意味する。上述のように、ドレッシング条件を実験的に決定するには多くの時間と労力が必要であったが、研磨パッド10の研磨面上の各点におけるドレッサ5の摺動距離がドレッサ5による研磨パッド10の削れ量と密接な関係にあることを利用することで、ドレッサ5の摺動距離分布を求め、ドレッシング条件を決定することができる。
ここで、ドレッサの摺動距離について説明する。ドレッサの摺動距離とは、ドレッサのダイヤモンド粒子が配置される領域、すなわちドレッシング面が、研磨パッドの表面(研磨面)上のある点を摺動する距離である。例えば、研磨パッド10とドレッサ5のいずれもが回転せずに、ドレッサ5が一直線に移動する場合を考える。図4(a)のような下面全体にダイヤモンド粒子が配置されたドレッサが、研磨パッド10上のある点をドレッサの中心が通るように移動する場合、その点でのドレッサの摺動距離はドレッサ直径と等しくなる。また、図4(b)のようなリング状にダイヤモンド粒子が配置されたドレッサが、研磨パッド10上のある点をドレッサの中心が通るように移動する場合、その点でのドレッサの摺動距離はリング幅の2倍の長さと等しくなる。これは、研磨パッド10上のある点でのドレッサの摺動距離が、その点でのドレッサの移動速度と、ダイヤモンド粒子が配置される領域(すなわちドレッシング面)の通過時間(接触時間)との積となることを表している。
研磨パッド10とドレッサ5が共に回転し、さらにドレッサ5が移動する場合について考えると、研磨パッド10上のある点での摺動距離は、その点でのドレッサ5と研磨パッド10との相対速度をドレッシング開始から終了まで時間で積分した値となる。
上述のように、単にドレッサの摺動距離分布をシミュレーションするだけでは研磨パッドの削れ量分布を精度良く予測することはできない。したがって、単なる摺動距離分布のシミュレーションによって決定されたドレッシング条件で行うドレッシングでは、所望の研磨パッド削れ量分布でドレッシングをすることが困難である。
そこで、本発明は、従来よりも精度の良いシミュレーションを用いてドレッシング条件を決定することにより、所望の削れ量分布により近い削れ量分布でドレッシングできる方法を提供する。以下にそのシミュレーション方法を説明する。
研磨パッドの削れ量が摺動距離に密接な関係があることは前述の通りである。しかし、削れ量分布と摺動距離分布との差が大きいため、ダイヤモンドドレッサのダイヤモンド粒子の研磨パッドへの食い込みを考慮して摺動距離分布を補正する。一例として、ある時刻から微小時間経過するまでの摺動距離の増分を、その時刻における研磨パッド上の各点の相対速度と微小時間の積として算出し、ドレッシング開始から終了までの摺動距離の増分を積算して摺動距離を求める摺動距離分布のシミュレーション方法を、図6のフローチャートを用いて説明する。
本実施例においては、演算装置130(図3参照)が設けられる。演算装置130(図3参照)は、まず、装置パラメータやドレッシング条件など、摺動距離分布のシミュレーションに必要なデータを読み込む。これらのデータは、プログラムに直接記述されても良いし、キーボードなどの入力装置から入力されても良い。また、研磨装置の制御コンピュータなどから読み込む様にしても良い。なお、図3においては、演算装置130はドレッシングユニット12に電気的に接続されているが、本発明はこの例に限定されない。例えば、演算装置130はドレッシングユニット12とは電気信号が直接やりとりされずに独立に設置されてもよい。この場合は、ドレッシング条件を探索するシミュレーション処理を演算装置(計算機)で実施し、そこで生成したドレッシング条件を、研磨装置の動作を制御する制御部(図示せず)に入力してドレッシングを行ってもよい。
装置パラメータには、ドレッサ5のダイヤモンド粒子が配置される範囲に関するデータ、ドレッサ揺動軸の位置データ、ドレッサ5の揺動半径、研磨パッド10の直径、ドレッサ5の揺動の加速度などが含まれる。
ドレッサ5のダイヤモンド粒子が配置される範囲に関するデータとは、ドレッシング面の形状および大きさを含むデータである。例えば図4(a)のようなドレッサの下面全体にダイヤモンド粒子が配置されるドレッサであればドレッサ外径、図4(b)のようなリング状にダイヤモンド粒子が配置されるドレッサであればリングの外径と内径、図4(c)のような複数の小径ペレット上にダイヤモンド粒子が配置されるドレッサであれば各ペレットの中心位置およびダイヤモンド粒子の配置部分の直径などである。
ドレッシング条件には、研磨パッド10の回転速度、ドレッサ5の揺動開始位置、ドレッサ5の揺動範囲、揺動区間数、各揺動区間の区間幅、各揺動区間でのドレッサ5の揺動速度、ドレッサ5の回転速度、ドレッシング荷重、ドレッシング時間などが含まれる。
なお、演算装置130は、装置パラメータやドレッシング条件と共に、ドレッシングの繰り返し数(設定繰り返し数)を読み込む。これは、ある一定の時間として定められた1回のドレッシング時間分のドレッシングについての摺動距離分布をシミュレーションしただけでは、研磨パッドの削れ量分布とドレッサの摺動距離分布との差が大きくなる可能性があるためである。例えば、1回のドレッシングにおけるドレッサの往復回数が少ない場合に、研磨パッドの削れ量分布とドレッサの摺動距離分布との差が大きくなることがある。
次に、研磨パッド10の表面(研磨面)上の摺動距離算出点の座標を設定する。例えば、研磨パッド10の回転中心を原点とする円筒座標を研磨パッド10の研磨面上に定義し、研磨面を半径方向と円周方向に複数分割する格子の交点を摺動距離算出点とする。図7にその一例を示す。図7においては、同心円と、径方向に延びる線との交点が摺動距離算出点である。計算速度向上のためには、分割数を減らせばよい。また、必ずしも円周方向に分割する必要は無い。もちろん、円筒座標でなく、直交座標を定義してもなんら問題はない。
次に、時間、各摺動距離算出点の摺動距離などの各種変数の初期値を設定する。これらの変数は、摺動距離の計算にともなって変動する。
次に、摺動距離算出点の間隔や研磨パッドの回転速度、ドレッサの回転速度、ドレッサの揺動速度などを用いて、時間刻み幅(微小時間)ΔTを決定する。
次に、演算装置130は、ある時刻における摺動距離算出点の座標とドレッサのドレッシング面の位置情報を元に、摺動距離算出点とドレッサとの接触判定を行う。
次に、演算装置130は、摺動距離算出点におけるドレッサと研磨パッドとの相対速度Vrelを計算する。具体的には、ある時刻の各摺動距離算出点における、ドレッサの速度ベクトルと研磨パッドの速度ベクトルの差の大きさを求めることで相対速度Vrelを計算する。ここで、ドレッサの速度ベクトルは、ドレッサの回転による速度ベクトルとドレッサの揺動による速度ベクトルとの和となる。また、研磨パッドの速度ベクトルは、研磨パッドの回転による速度ベクトルとなる。
次に、演算装置130は、ドレッサ接触面積比Sを計算する。ドレッサ接触面積比とは、ドレッシング面全体の面積(即ち一定の値)を、研磨パッドに接触しているドレッシング面の部分の面積(即ち可変の値)で割ったものである。ドレッシング荷重一定でドレッシングする場合、ドレッサの一部が研磨パッドの外縁からはみ出すと、はみ出した分だけドレッサと研磨パッドとの接触面圧(ドレッシング圧力)が大きくなる。研磨パッドの削れ量は接触面圧に略比例すると考えられるので、接触面圧が大きくなると研磨パッドの削れ量が大きくなる。したがって、摺動距離の計算においては、接触面圧の増分に比例して摺動距離を補正する必要がある。ドレッサ接触面積比Sは、この補正に使用される。もちろん、ドレッシング荷重が一定ではなく、ドレッシング圧力一定でドレッシングする場合は、摺動距離を補正する必要が無いので、ドレッサ接触面積比を算出する必要が無い。即ち、本発明においては、研磨部材削れ量は摺動距離自体に略比例するとの考え方を基本にしながら、研磨部材削れ量に影響を与える接触面圧の変化に応じて、摺動距離を補正することで、換言すれば接触面圧の変化を摺動距離に置き換えることで、研磨部材の削れ量と摺動距離との比例関係の正確さ(双方の比例関係の一致性)の向上を実現している。
次に、演算装置130は、ある時刻から微小時間経過するまでの摺動距離の増分ΔDを計算する。ΔDは、相対速度Vrel、時間刻み幅ΔTの積となる。
ΔD=Vrel×ΔT ・・・(1)
ここで、摺動距離算出点とドレッサとの接触判定でドレッサと接触しないと判定された摺動距離算出点においては、摺動距離の増分は0となる。
次に、演算装置130は、摺動距離の増分ΔDをドレッサ接触面積比Sで補正する。即ち、
ΔD=ΔD×S ・・・(2)
もちろん、ドレッシング圧力が一定でドレッシングする場合は、摺動距離を補正する必要が無いので、ΔD=ΔDである。
次に、補正された摺動距離の増分ΔDを、ダイヤモンド粒子の研磨パッドへの食い込み量に応じて更に補正する。摺動距離にばらつきがあると、摺動距離が小さいところでは削れ量が小さいので研磨パッドが相対的に厚くなり、摺動距離が大きいところでは削れ量が大きいので研磨パッドが相対的に薄くなって、研磨パッドの研磨面にうねりが生じる。図8に示すように、研磨パッド10の研磨面にうねりがある場合、相対的に研磨パッド10の厚い部分ではダイヤモンド粒子5aの食い込みが大きく、相対的に研磨パッド10の薄い部分ではダイヤモンド粒子5aの食い込みが小さくなる。したがって、相対的に研磨パッド10の厚い部分では削れ量が大きく、相対的に研磨パッド10の薄い部分では削れ量が小さくなる。そこで、摺動距離が小さい部分では摺動距離が大きく、摺動距離が大きい部分では摺動距離が小さくなるように、摺動距離を補正する。
上記説明を簡単化して換言すれば、摺動距離が大きい所では研磨パッドが薄くなるのでダイヤモンド粒子の食い込みが小さくなり、研磨パッドの削れ量が小さい。したがって、摺動距離が大きい所では摺動距離が小さくなるように、摺動距離を補正する。反対に、摺動距離が小さい所では研磨部材が厚くなるのでダイヤモンド粒子の食い込みが大きくなり、研磨パッドの削れ量が大きい。したがって、摺動距離が小さい所では摺動距離が大きくなるように、摺動距離を補正する。
ダイヤモンド粒子の食い込みを考慮した摺動距離増分ΔDの補正方法の一例を、図9を用いて説明する。図9は、理解しやすいように、ある時刻においてドレッシング面が接触する領域付近の摺動距離分布を2次元で表した図である。図9において、細破線ではさまれた領域がドレッシング面が接触する領域、太実線がドレッサの摺動距離(D)、太破線がドレッシング面が接触する領域での摺動距離の平均値(DMEAN)であり、ドレッシング面が接触する領域における摺動距離の最大値と最小値をそれぞれDMAXとDMINとしている。ダイヤモンド粒子が研磨パッドに食い込む深さの大小は、ドレッサの摺動距離(D)の大小と逆の傾向を示す。前者が大のときは後者が小となり、前者が小の時には後者が大となる。従ってダイヤモンド粒子が研磨パッドに食い込む深さは、ドレッサの摺動距離(D)を用いて表現することが出来る。
ダイヤモンド粒子の食い込みを考慮して摺動距離増分ΔDを補正するための補正係数Kを、例えば次式のように定義する。
Figure 0005415735
ここで、αは定数としても良いし、DMAX−DMINの関数、例えばDMAX−DMINに比例するとしても良い。そして、摺動距離増分ΔDを次式の様に補正する。
ΔD=ΔD×K ・・・(4)
このように、本発明では、ダイヤモンド粒子の食い込み深さに応じて摺動距離を補正することにより、換言すればダイヤモンド粒子の食い込み深さを摺動距離に置き換えて、研磨部材の削れ量と摺動距離との比例関係の正確さ(双方の比例関係の一致性)の向上を実現している。
なお、補正された摺動距離の増分ΔDが負の値をとらないように、補正係数Kの最小値は0とする。
次に、補正された摺動距離の増分ΔDを、ドレッサ5が研磨パッド10からはみ出したときのドレッサ5の傾きに応じて更に補正する。先述の様に、ドレッサ5は、ドレッシング面が研磨パッド10の研磨面から傾いた状態も許容できるように、自在継ぎ手15を介してドレッサ回転軸16に接続されている。したがって、ドレッサ5が研磨パッド10からはみ出すと、図10に示すように、研磨パッド10からの反力によるモーメントが自在継ぎ手15を中心に釣り合うようにドレッサ5が傾く(図10では理解しやすい様にドレッサ5の傾きを強調している)。ドレッサ5が研磨パッド10からはみ出していないときは、研磨パッド10とドレッサ5との接触圧力(ドレッシング圧力)分布は略均一である。しかし、ドレッサ5が研磨パッド10からはみ出すと、ドレッシング圧力分布が均一とはならず、概ね研磨パッド10の外縁に近づくにつれてドレッシング圧力は大きくなる。
図11(a)は、直径740mmの研磨パッドを直径100mmのドレッサで研磨する際に、ドレッサの外周端が最大で研磨パッドから25mmはみ出した場合の様子を示す平面図であり、図11(b)は、研磨パッドの中心とドレッサの中心を通る直線上のドレッシング圧力分布を示した図である。図11(a)に示す例では、ドレッサの下面全体にダイヤモンド粒子が固着されたドレッサ(図4(a)参照)が使用されている。図11(b)は、ドレッシング荷重と研磨パッドからの反力との力の釣り合いと、研磨パッドからの反力の自在継ぎ手まわりのモーメントの釣り合いから導いたドレッシング圧力分布を示している。ここで、ドレッシング荷重とは、ドレッサ回転軸を経由してドレッサに加えられる力であって、研磨パッドにドレッサを押し付ける荷重である。図11(b)において、縦軸はドレッサが研磨パッドからはみ出していない場合のドレッシング圧力を1として規格化した規格化ドレッシング圧力である。すなわち、規格化ドレッシング圧力とは、ドレッサ中心から距離xmmだけ離れた位置における圧力を、ドレッシング面全体が研磨パッドに接した状態において研磨パッドに与える圧力で除した値である。横軸は、ドレッサ中心を0とした位置を表し、研磨パッド中心側の値は負となる。
図11(a)および図11(b)から分かるように、ドレッサ5が研磨パッド10からはみ出した状態のドレッシング圧力は、ドレッサ中心からの位置(図11(a)に示す傾きの軸からの距離で、研磨パッド中心側が負の値:x)を用いて概ね1次関数で表すことができる。また、図12(a)に示すように、この1次関数の傾き(規格化傾き:fΔ)は、研磨パッド中心とドレッサ中心との距離(ドレッサ中心位置:C)に対して一意に決まる。なお、規格化傾きとは、上記のように図11(b)の1次関数の直線上に例えば2点を仮想し、当該2点間の規格化ドレッシング圧力の差を当該2点間のドレッサ中心からの位置の差で除して求めたものである。また、ドレッサ中心でのドレッシング圧力の値は、研磨パッド中心とドレッサ中心との距離(ドレッサ中心位置:C)に対して一意に決まる。その一例を図12(b)に示す。なお、図12(b)では、ドレッサ中心での規格化ドレッシング圧力の値そのものを示すのではなく、ドレッサ中心での規格化ドレッシング圧力を、ドレッシング圧力がその平均値となる位置での規格化ドレッシング圧力(図11(b)の例では規格化ドレッシング圧力はドレッサの中心からの距離が−12.5mmの位置で平均値になっている)で割って、規格化y切片(fy0)として表示している。したがって、あるドレッサ中心位置Cにおけるドレッシング面上のある点の規格化ドレッシング圧力は、そのドレッサ中心位置Cでのドレッシング圧力の規格化傾きと規格化y切片、前記ある点のドレッサの傾きの軸からの距離(ドレッサの中心からの距離)によって計算することができる。したがって、ドレッサの傾きによる補正係数Kを次のように定義する。
=fΔ(C)×x+fy0(C) ・・・(5)
そして、摺動距離増分ΔDを次のように補正する。
ΔD=ΔD×K ・・・(6)
このように本発明では、ドレッサの傾きに応じて摺動距離をさらに補正することにより、換言すればドレッサの傾きを摺動距離に置き換えることにより、研磨パッドの削れ量と摺動距離との比例関係の正確さ(双方の比例関係の一致性)の向上を実現している。
摺動距離の増分ΔDは、微小時間での摺動距離の増分ΔDに対して、上述した式(2)、式(4)、および式(6)で表される補正を行った結果である。この摺動距離の増分ΔDを、その時刻までの摺動距離に加えて、新たな摺動距離とする。その際、上述の様に研磨パッド削れ量がドレッシング荷重やドレッシング圧力に略比例すると考えられるので、設定したドレッシング荷重やドレッシング圧力に応じて、摺動距離の増分ΔDをさらに補正しても良い。
次に、演算装置130は、次の時間刻み幅(微小時間)における摺動距離の増分を計算するための準備を行う。すなわち、演算装置130は、研磨部材を仮想的に回転させて摺動距離算出点を移動させ、ドレッサを仮想的に揺動させてドレッサを移動させる。さらに、演算装置130は、時間の更新(時間に時間刻み幅を加える)を行う。ドレッサの移動においては、ドレッサの揺動の折り返し点や、揺動区間(表1参照)の間の点でのドレッサの加速度を考慮して、次の時間刻み幅におけるドレッサの位置を算出することが好ましい。つまり、研磨パッド10上の各点におけるドレッサ5の摺動距離を精度良くシミュレーションするためには、相対速度と時間刻み幅から算出した摺動距離の増分に対し、式(2)、式(4)及び式(6)で表わされる補正を行なえば十分というわけではない。研磨パッド10の回転中心側や外周端側においてドレッサ5は揺動の折り返しをするから、揺動速度が加速や減速(即ち正または負の加速)をし、単位時間当りのドレッサ5の揺動距離は変化する。またドレッサ5が揺動区間(表1参照)を跨いで移動するときには、揺動区間の境目及びその近傍領域では同様に揺動速度の加速または減速を伴うから、単位時間当りのドレッサ5の揺動距離は変化する。従って研磨パッド10上の各点における摺動距離そのものを精度良く算出するためにはドレッサ5の移動の加速度を考慮するのが好ましい。これによって一層精度の高い摺動距離を算出できる。
時間がドレッシング時間に到達した場合、演算装置130は、時間を初期化し、設定繰り返し数になるまでドレッシング時間分の摺動距離計算を繰り返す。設定繰り返し数だけドレッシング時間分の摺動距離の計算が終了したら、演算装置130は、結果を表示し、保存するなどの終了処理を行う。ここで、摺動距離が研磨部材削れ量に略比例することから、計算された摺動距離に変換係数(比例定数)を掛けて削れ量の計算結果としても良い。
なお、図6を用いた上述の説明では、単なる摺動距離増分ΔDの計算、ドレッサ接触面積比による摺動距離増分の補正、ダイヤモンド粒子の食い込みによる摺動距離増分の補正、ドレッサ傾きによる摺動距離増分の補正の順に行ったが、最終的な摺動距離の増分ΔDは、式(2)、式(4)、式(6)から、
ΔD=ΔD×S×K×K ・・・(7)
となり、補正の順番に依存しない。
図13は、上述の方法で摺動距離分布をシミュレーションした結果と、研磨パッド削れ量の測定結果とを比較した図である。それぞれの値はそれぞれの平均値で除して規格化してある。図13において、菱形マークが研磨パッド削れ量の実測値、太実線が単に摺動距離を計算しただけの結果(図2と同じ)、細実線が摺動距離をダイヤモンド粒子の研磨パッドへの食い込みを考慮して補正した結果、細破線が摺動距離をダイヤモンド粒子の研磨パッドへの食い込みとドレッサの研磨パッドからのはみ出しによる傾きを考慮して補正した結果である。また、太破線は、ドレッサ移動の加速度を考慮して計算した摺動距離をダイヤモンド粒子の研磨パッドへの食い込みを考慮して補正した結果である。なお、いずれの計算結果においても、補正係数Kの式(3)のαを定数としている。
図13から分かるように、単に摺動距離を計算しただけの結果に比べて、研磨パッドへのダイヤモンド粒子の食い込みを考慮して摺動距離を補正した結果は、摺動距離のうねりが小さくなり、研磨パッド削れ量の測定結果に近い分布を示している。また、ダイヤモンド粒子の食い込みに加えて、ドレッサの傾きやドレッサ揺動の加速度を考慮した結果は、研磨パッド外周部において摺動距離が大きくなっており、実際の削れ量分布により近い分布となっている。
図14は、研磨パッドへのダイヤモンド粒子の食い込みと、ドレッサのはみ出しによるドレッサの傾きと、ドレッサ揺動の加速度とを全て考慮した場合の摺動距離分布のシミュレーション結果と、研磨パッド削れ量分布の測定結果を比較した図である。図14から、摺動距離分布と削れ量分布が良く一致していることが分かる。したがって、本シミュレーション方法によれば、従来の単に摺動距離分布だけをシミュレーションした場合に比べて、より精度良く研磨パッドの削れ量分布を予測することができる。
次に、上述のシミュレーション方法を用いたドレッシング条件の探索方法について、図15を参照して説明する。図15は、所望の研磨部材削れ量分布が得られる所望の摺動距離分布を、仮のドレッシング条件を種々変更して探索するフローチャートである。
まず、演算装置130は、装置パラメータを読み込む。装置パラメータは、プログラムに直接記述されても良いし、キーボードなどの入力装置から入力されても良い。また、研磨装置の制御コンピュータなどから読み込む様にしても良い。装置パラメータには、ドレッサのダイヤモンドが配置される範囲に関するデータ、ドレッサ揺動軸の位置データ、ドレッサ揺動半径、研磨パッド直径、ドレッサ揺動の加速度などが含まれる。
次に、演算装置130は、所望の研磨部材の削れ量分布を読み込む。所望の削れ量分布は、プログラムに直接記述されても良いし、キーボードなどの入力装置から入力されても良い。また、所望の削れ量分布のデータ形式は、研磨部材半径(研磨部材の中心からの径方向距離)と削れ量との関係が一意に決まるデータ形式であれば良い。例えば、表2の様な複数の研磨部材半径と削れ量とが1対1に対応したデータであれば、その中間の値を直線や3次スプラインで補完することにより決定することができる。また、所望の削れ量分布が均一な削れ量分布である場合は、均一な削れ量分布であることをプログラムに直接記述したり入力装置から入力したりすれば良い。
Figure 0005415735
次に、演算装置130は、所望の削れ量分布から所望の摺動距離分布を計算する。例えば、所望の削れ量分布をその平均値で規格化することによって、規格化された所望の摺動距離分布とする。この場合、所望の削れ量分布が均一な削れ量分布であれば、所望の摺動距離分布は研磨部材上の場所によらず1となる。なお、他の方法としては、摺動距離が削れ量に略比例すると考えられることから、所望の削れ量分布をその比例定数(変換係数)で割って、所望の摺動距離分布とする方法がある。
次に、演算装置130は、ドレッシング条件の探索のスタートとなる仮のドレッシング条件を読み込む。仮のドレッシング条件は、プログラムに直接記述されても良いし、キーボードなどの入力装置から入力されても良い。また、研磨装置の制御コンピュータなどから読み込む様にしても良い。仮のドレッシング条件には、研磨部材回転速度、ドレッサの揺動開始位置、ドレッサの揺動範囲、揺動区間数、各揺動区間の区間幅、各揺動区間の揺動速度、ドレッサ回転速度、ドレッシング荷重、ドレッシング時間などが含まれる。
次に、ドレッシング条件を探索する際の制約条件を演算装置130に設定する。制約条件は、プログラムに直接記述されても良いし、キーボードなどの入力装置から入力されても良い。また、研磨装置の制御コンピュータなどから読み込む様にしても良い。制約条件には、研磨部材回転速度、ドレッサの揺動開始位置、ドレッサの揺動範囲、揺動区間数、各揺動区間の区間幅、各揺動区間の揺動速度、ドレッサ回転速度、ドレッシング荷重、ドレッシング時間などの下限値、上限値が含まれる。ここで、パラメータによっては下限値と上限値が同じであっても良い。例えば、研磨部材回転速度の下限値と上限値を等しく設定した場合、研磨部材回転速度は下限値(および上限値)に固定される。また、制約条件と共に、ドレッシングの繰り返し数(設定繰り返し数)を演算装置130に設定する。
次に、演算装置130は、仮のドレッシング条件における摺動距離分布を計算する。摺動距離分布の計算は、図6のフローチャートを用いて説明した上述の方法で実施する。その際、入力された装置パラメータや仮のドレッシング条件は、摺動距離分布の計算に使用される。
次に、演算装置130は、所望の摺動距離分布と摺動距離分布の計算結果との差を計算する。具体的には、例えば、各摺動距離算出点における所望の摺動距離分布と摺動距離の計算結果との差の2乗和や差の絶対値の和を算出する。その際、摺動距離算出点の範囲を限定しても良い。
次に、演算装置130は、所望の摺動距離分布と摺動距離分布の計算結果との差が許容範囲内か、あるいは、仮のドレッシング条件を変えてもこれ以上その差が有意に小さくならないかを判断する。差が許容範囲内でなく、かつ仮のドレッシング条件を変えると差が有意に小さくなると判断される場合は、演算装置130は、仮のドレッシング条件を変更して、再度摺動距離分布の計算から繰り返す。差が許容範囲内であるか、仮のドレッシング条件を変えても差が有意に小さくならないと判断される場合は、演算装置130は、その仮のドレッシング条件を所望のドレッシング条件として、結果の表示や保存といった終了処理を行う。
なお、ドレッシング条件の探索には、実験計画法や市販の最適化ツールを使用することができる。例えば、Minitab Inc.製のMinitabや、MathWorks Inc.が開発しているMATLAB Optimization Toolboxを使用することができる。
次に、上述のドレッシング条件探索方法を用いてドレッシング条件を探索した結果について説明する。図14のドレッシング条件からドレッサ回転速度のみを変更し、他のドレッシング条件を変更しないという制約条件の下で、均一な研磨パッド削れ量分布となるようにドレッシング条件を探索した。図16は、ドレッシング条件探索結果における摺動距離分布のシミュレーション結果と、ドレッシング条件探索結果を用いて研磨パッドをドレッシングした際の研磨パッド削れ量分布の測定結果を示す。図14と比較すると、特に研磨パッドの中心からの径方向距離が小さい領域において、摺動距離および削れ量が均一となるようにドレッシング条件(ここではドレッサ回転速度)が最適化されていることが分かる。これにより、本手法の有効性が確認できる。なお、図14および図16の摺動距離と削れ量は、それぞれの平均値で規格化している。
次に、上述のドレッシング条件探索方法を用いて、図14のドレッシング条件からドレッサ揺動速度のみを変更し、他のドレッシング条件を変更しないという制約条件の下で、均一な研磨パッド削れ量分布となるようにドレッシング条件を探索した。また、図14のドレッシング条件からドレッサ揺動速度とドレッサ揺動区間幅のみを変更し、他のドレッシング条件を変更しないという制約条件の下で、均一な研磨パッド削れ量分布となるようにドレッシング条件を探索した。図17は、それぞれのドレッシング条件探索結果における摺動距離分布のシミュレーション結果である。図において、細実線が図14のドレッシング条件における摺動距離分布、太一点差線がドレッサ揺動速度のみを変更して探索したドレッシング条件での摺動距離分布、太実線がドレッサ揺動速度とドレッサ揺動区間幅のみを変更して探索したドレッシング条件での摺動距離分布である。本手法により、図14のドレッシング条件に比べて、特に研磨パッドの中心からの径方向距離が約100mm以上の領域でより均一な摺動距離分布が得られることが分かる。なお、図17において、摺動距離はその平均値で規格化している。
図18は、本発明の実施形態に係る主として半導体ウェーハを研磨するための研磨装置を示す平面図である。図18に示す研磨装置は、多数の半導体ウェーハ(研磨対象物)をストックするウェーハカセット21を載置するロード・アンロードステージ22を4つ備えている。ロード・アンロードステージ22は、昇降可能な機構を有していても良い。ロード・アンロードステージ22上の各ウェーハカセット21に到達可能となるように、走行機構23の上に2つのハンドを有した搬送ロボット24が配置されている。
搬送ロボット24における2つのハンドのうち、下側のハンドは、ウェーハカセット21より半導体ウェーハを受け取る時のみに使用される。また、上側のハンドは、ウェーハカセット21に半導体ウェーハを戻す時に使用される。これは、洗浄した後のクリーンな半導体ウェーハを上側にして、半導体ウェーハを汚さないためである。下側のハンドは、半導体ウェーハを真空吸着する吸着型ハンドであり、上側のハンドは、半導体ウェーハの周縁部を保持する落し込み型ハンドである。吸着型ハンドは、ウェーハカセット21内の半導体ウェーハのずれに関係なく半導体ウェーハを確実に搬送でき、落し込み型ハンドは、真空吸着のようにごみを集めてこないので、半導体ウェーハの裏面のクリーン度を保って半導体ウェーハを搬送できる。
搬送ロボット24の走行機構23を対称軸に、ウェーハカセット21とは反対側に2台の洗浄機25,26が配置されている。各洗浄機25,26は、搬送ロボット24のハンドが到達可能な位置に配置されている。また、2台の洗浄機25,26の間で、ロボット24が到達可能な位置に、4つの半導体ウェーハの載置台27,28,29,30を備えたウェーハステーション70が配置されている。洗浄機25,26は、半導体ウェーハを高速回転させて乾燥させるスピンドライ機能を有しており、これによりモジュールを交換することなく半導体ウェーハの2段洗浄及び3段洗浄を行うことができる。
洗浄機25,26と載置台27,28,29,30が配置されている領域Bと、ウェーハカセット21、搬送ロボット24が配置されている領域Aのクリーン度を分けるために隔壁84が配置されている。互いの領域A,Bの間で半導体ウェーハの搬送を可能とするために、隔壁84には開口部が設けられている。この開口部にはシャッター31が設けられている。洗浄機25と3つの載置台27,29,30に到達可能な位置に2つのハンドを有した搬送ロボット80が配置されており、洗浄機26と3つの載置台28,29,30に到達可能な位置に2つのハンドを有した搬送ロボット81が配置されている。
載置台27は、搬送ロボット24と搬送ロボット80との間で半導体ウェーハを受渡すために使用され、半導体ウェーハの有無検知用センサ91を具備している。載置台28は、搬送ロボット24と搬送ロボット81との間で半導体ウェーハを受渡すために使用され、半導体ウェーハの有無検知用センサ92を具備する。載置台29は、搬送ロボット81から搬送ロボット80へ半導体ウェーハを搬送するために使用され、半導体ウェーハの有無検知用センサ93と半導体ウェーハの乾燥防止、または洗浄用のリンスノズル95を具備している。
載置台30は、搬送ロボット80から搬送ロボット81へ半導体ウェーハを搬送するために使用され、半導体ウェーハの有無検知用センサ94と半導体ウェーハの乾燥防止、または洗浄用のリンスノズル96を具備している。載置台29,30は、共通の防水カバーの中に配置されていて、搬送用のカバー開口部にはシャッター97を設けている。載置台29は載置台30の上にあり、洗浄後の半導体ウェーハを載置台29に、洗浄前の半導体ウェーハを載置台30に置くことにより、リンス水の落下による半導体ウェーハと載置台29の汚染を防止している。なお、図18においては、センサ91,92,93,94、リンスノズル95,96及びシャッター97は模式的に示したものであって、位置および形状は正確に図示されていない。
搬送ロボット80,81の上側のハンドは、洗浄された半導体ウェーハを洗浄機25,26またはウェーハステーション70の載置台へ搬送するのに使用され、下側のハンドは、1度も洗浄されていない半導体ウェーハ、及び研磨される前の半導体ウェーハを搬送するのに使用される。下側のハンドで反転機への半導体ウェーハの出し入れを行うことにより、反転機上部の壁からのリンス水の滴により上側のハンドを汚染することがない。洗浄機25と隣接するように、搬送ロボット80のハンドが到達可能な位置に洗浄機82が配置されている。また、洗浄機26と隣接するように、搬送ロボット81のハンドが到達可能な位置に洗浄機83が配置されている。洗浄機25,26,82,83、ウェーハステーション70の載置台27,28,29,30及び搬送ロボット80,81は、全て領域Bの中に配置されていて、領域A内の気圧よりも低い気圧に調整されている。洗浄機82,83は、例えば半導体ウェーハの両面洗浄可能な洗浄機である。
この研磨装置は、各機器を囲むようにハウジング66を有しており、ハウジング66内は、隔壁84、隔壁85、隔壁86、隔壁87及び隔壁67により複数の部屋(領域A、領域Bを含む)に区画されている。隔壁87によって領域Bと区分されたポリッシング室が形成され、ポリッシング室は、更に隔壁67によって、第一の研磨部である領域Cと第二の研磨部である領域Dに区分されている。そして、2つの領域C,Dにはそれぞれ2つの研磨テーブルと、半導体ウェーハを保持しかつ半導体ウェーハを前記研磨テーブルに対して押し付けながら研磨するための1つのトップリングが配置されている。即ち、領域Cには研磨テーブル8,56、領域Dには研磨テーブル11,57がそれぞれ配置されており、また、領域Cにはトップリング52、領域Dにはトップリング53がそれぞれ配置されている。
研磨テーブル8,11,56,57は、研磨部材として研磨パッド10を有しており(図3参照)、研磨パッド10の上面は研磨面を構成している。研磨の目的に応じてそれぞれ種類の異なる研磨パッドが使用されることもある。また、領域C内の研磨テーブル8に研磨砥液を供給するための砥液ノズル60と、研磨テーブル8のドレッシングを行うためのダイヤモンドドレッサ5とが配置されている。領域D内の研磨テーブル11に研磨砥液を供給するための砥液ノズル61と、研磨テーブル11のドレッシングを行うためのダイヤモンドドレッサ6とが配置されている。
ダイヤモンドドレッサ5および6は半導体ウェーハよりも小さい径の小径ドレッサであり、ダイヤモンド砥粒が表面(研磨パッドに当接する面)に配置されたドレッシング面を有している。また、ダイヤモンドドレッサ5および6は、それぞれ揺動可能なドレッサアーム17および18の先端付近に設置され、ドレッサアーム17および18の揺動によって研磨テーブル8および11上を揺動可能なドレッシングユニットとして構成されている(図3の符号12参照)。
なお、研磨テーブル56,57の替わりに、湿式タイプの膜厚測定機を設置してもよい。その場合は、研磨直後に、膜厚測定機で半導体ウェーハ表面の膜の厚さを測定することができ、半導体ウェーハ表面の膜の削り増しや、測定値を利用して次の半導体ウェーハの研磨プロセスの制御を行うこともできる。
ポリッシング室と領域Bの間で半導体ウェーハの受け渡しを行うために、搬送ロボット80,81とトップリング52,53が到達可能な位置に、半導体ウェーハを表裏反転する反転機99,100,101,102を備えた回転式ウェーハステーション98が配置されている。反転機99,100,101,102は、回転式ウェーハステーション98の回転に伴って回転する。
ポリッシング室と領域Bの間での半導体ウェーハの受け渡し方法を説明する。今、回転式ウェーハステーション98に備えられている反転機99,100,101,102は、図18のように、領域B側に反転機99,100が、領域C側に反転機101が、領域D側に反転機102がそれぞれ配置されているとする。研磨に供される半導体ウェーハは、ウェーハステーション70から搬送ロボット80により回転式ウェーハステーション98の領域B側に配置される反転機99に渡される。また、別の半導体ウェーハは、ウェーハステーション70から搬送ロボット81により回転式ウェーハステーション98の領域B側に配置される反転機100に渡される。
なお、搬送ロボット80が半導体ウェーハを回転式ウェーハステーション98に搬送する時には、隔壁87に設けられたシャッター45が開き、領域Bとポリッシング室との間の半導体ウェーハの受け渡しが可能となる。また、搬送ロボット81が半導体ウェーハを回転式ウェーハステーション98に搬送する時には、隔壁87に設けられたシャッター46が開き、領域Bとポリッシング室との間の半導体ウェーハの受け渡しが可能となる。
反転機99に半導体ウェーハを渡たし、反転機100に別の半導体ウェーハを渡した後、回転式ウェーハステーション98がその軸を中心に180度回転し、反転機99を領域D側に、反転機100を領域C側に移動させる。回転式ウェーハステーション98により領域C側へ移動した半導体ウェーハは、反転機100により被研磨面(表面)が下向きに反転させられてからトップリング52へ移送される。また、回転式ウェーハステーション98により領域D側へ移動した半導体ウェーハは、反転機99により被研磨面(表面)が下向きに反転させられてからトップリング53へ移送される。
トップリング52,53に移送された半導体ウェーハは、トップリング52,53の真空吸着機構により吸着され、半導体ウェーハは、研磨テーブル8,11まで吸着されたまま搬送される。そして、半導体ウェーハは、研磨テーブル8,11上に取り付けられた研磨パッド10で研磨される。
図19は、研磨中における、トップリング52と研磨テーブル8の一部を模式的に示す断面図である。トップリング53および研磨テーブル11も同様の構造である。図19に示す様に、研磨対象物である半導体ウェーハWの保持部であるトップリング52は、半導体ウェーハWを研磨部材(研磨パッド)10に所定の圧力で押し付けるためのエアバッグ54と、研磨対象物2を取り囲むように設置された支持部(リテーナリング)58と、リテーナリング58を所定の圧力で半導体ウェーハWの周囲の研磨パッド10に押し付けるためのエアバッグ55を備えている。
この実施の形態では、図19に示すように、リテーナリング58は、半導体ウェーハWの外周を囲む環状の形状を有しており、縦断面が長方形の単一の部材で構成されている。リテーナリング58と、トップリング52に保持された半導体ウェーハWの外周との間には若干の隙間が形成されている。リテーナリング58の下面は、半導体ウェーハWの表面(被研磨面)からの研磨パッド10のはみ出し部分を支持する支持面をなし、全体に亘って略平坦となっている。リテーナリング58の材質は、例えば、ジルコニアやアルミナ等のセラミック材料や、エポキシ(EP)樹脂やフェノール(PF)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂等のエンジニアリングプラスチック材料で構成される。
リテーナリング58を研磨パッド10に押し付ける圧力は、例えば圧力調整機構108によりエアバッグ55の圧力を制御して調整することができる。また、エアバッグ55を備えることなく、トップリング52の回転駆動軸からの荷重をシリンダなどの圧力調整機構108で制御することで、支持面圧を調整するようにしても良い。エアバッグ54は、図19の様に一つの区画であっても良いし、同心円状に複数の区画に分かれていても良い。
図19に示すように、研磨テーブル8は、研磨定盤9と研磨パッド10を備えている。研磨パッド10は、一層の単層パッドであっても良いし、二層以上の多層パッドであっても良い。トップリング52は、図示しない駆動機構により、研磨パッド10の研磨面に対して垂直な方向(矢印Gで示す)に移動可能となっている。研磨の際に、トップリング52は、半導体ウェーハWを研磨パッド10に押付けながら、回転駆動機構(図示せず)により、その回転駆動軸を中心に例えば矢印Eの向きに回転する。また、研磨の際に、研磨テーブル8もその回転駆動軸を中心に例えば矢印Fの方向に回転する。このように、本実施形態では、トップリング52および研磨定盤9によって半導体ウェーハWと研磨パッド10が相対運動し、これによって半導体ウェーハWの表面が研磨される。
図18に戻って、図18では、更にトップリング52,53がそれぞれに到達可能な位置に、前述した第2の研磨テーブル56,57が配置されている。これにより、半導体ウェーハは、第1の研磨テーブル8,11で研磨が終了した後、第2の研磨テーブル56,57の仕上げ用研磨パッドで仕上げ研磨できるようになっている。第2の研磨テーブル56,57では、SUBA400やPolytex(共に研磨パッドの商品名であってロデール・ニッタ製)等の研磨パッドに純水、または砥粒を含まない薬液を供給しながら仕上げ研磨を行うか、またはスラリーを供給して研磨を行う。研磨の間に、次の研磨に供される半導体ウェーハが、領域B側に移動した反転機101,102に、搬送ロボット80,81により渡されていても良い。
研磨が終了した半導体ウェーハは、トップリング52,53により、それぞれ反転機99,100に移送される。反転機99,100に移送された半導体ウェーハは、反転機99,100により、研磨後の表面(研磨面)が上向きになるように反転させられる。その後、回転式ウェーハステーション98が180度回転し、領域B側へ移動する。領域B側へ移動した半導体ウェーハは、反転機99から搬送ロボット80により洗浄機82またはウェーハステーション70に搬送される。また、領域B側へ移動した別の半導体ウェーハは、反転機100から搬送ロボット81により洗浄機83またはウェーハステーション70に搬送される。半導体ウェーハは、その後、適切な洗浄工程を経てウェーハカセット21へ収納される。
研磨テーブル8,11での研磨が終了した後に、研磨テーブル8,11の最上面を構成する研磨パッド10をダイヤモンドドレッサ5,6によりドレッシングする(図3参照)。ドレッシングの際に、砥液ノズル60,61は、純水などの洗浄液を研磨パッド10に供給する。このドレッシングにより、研磨パッドの研磨面の洗浄、目立て、形状修正などが行われる。
このドレッシングの際に、研磨装置は、決められた研磨パッド回転速度、ドレッサ回転速度、ドレッシング荷重、ドレッサ揺動区間、ドレッサ揺動速度などの組み合わせ、即ち決められたドレッシング条件(ドレッシングレシピ)によりドレッシングを行う。上記ドレッシング条件は、本実施例では、演算部130により決められたものである。
図3に示すように、本研磨装置においては、研磨パッド10を図示しない回転機構によって例えば矢印Iの方向に所定の回転速度で回転させ、ダイヤモンドドレッサ5を図示しない回転機構によって例えば矢印Hの方向に所定の回転速度で回転させながら、ダイヤモンドドレッサ5のダイヤモンド粒子が配置された面、すなわちドレッシング面を研磨パッド10に所定のドレッシング荷重で当接させてドレッシングを行う。また、ドレッサアーム17によってドレッサ5が研磨パッド10上を揺動することによって、研磨パッド10の研磨で使用される領域(即ち研磨領域)をドレッシングすることができる。なお、図3の例では、ドレッシングユニット12は、ドレッサ5、自在継ぎ手15、ドレッサ回転軸16およびドレッサアーム17を備えて構成される。
研磨パッド10のドレッシングは、所望の研磨パッド削れ量分布となるように、ダイヤモンド粒子の研磨パッドへの食い込みを考慮した摺動距離分布シミュレーションを用いて決定したドレッシング条件(ドレッシングレシピ)により行われる。ドレッシング条件(ドレッシングレシピ)は、研磨パッド回転速度、ドレッサ回転速度、ドレッシング荷重、ドレッサ揺動区間、ドレッサ移動(揺動)速度、ドレッシング時間などの組み合わせである。
ダイヤモンド粒子の研磨パッドへの食い込みを考慮した摺動距離分布シミュレーションは、図18に示す演算装置130によって実行される。図示しない入力装置から所望の研磨パッド削れ量分布が演算装置130に入力されると、所望の研磨パッド削れ量分布からダイヤモンドドレッサの所望の摺動距離分布を決定するステップと、仮のドレッシング条件を用いてダイヤモンドドレッサの摺動距離を計算するステップと、計算された摺動距離をダイヤモンドの研磨パッドへの食い込みを考慮して補正するステップと、前記補正された摺動距離をドレッサの傾きによりさらに補正するステップと、所望の摺動距離分布に近い摺動距離分布となるドレッシング条件を上記仮のドレッシング条件を変えることで探索するステップとが演算装置130によって実行される。そして、ドレッシングユニット12を制御して、上記探索の結果として得られた所望の摺動距離分布となるドレッシング条件によりドレッシングを行う。
ここで、所望の研磨パッド削れ量分布からダイヤモンドドレッサの所望の摺動距離分布を決定するステップと、仮のドレッシング条件を用いてダイヤモンドドレッサの摺動距離を計算するステップと、計算された摺動距離をダイヤモンドの研磨パッドへの食い込みを考慮して補正するステップと、前記補正された摺動距離をドレッサの傾きによりさらに補正するステップと、所望の摺動距離分布に近い摺動距離分布となるドレッシング条件を上記仮のドレッシング条件を変えることで探索するステップは、図6および図15により説明した方法で実施される。
なお、図18に示す例では、演算装置130は、研磨テーブルやドレッサとともに、ハウジング66内に収容されているが、演算装置130の設置場所はこの例に限定されない。例えば、演算装置130を別の施設に設置してもよい。この場合、上述したシミュレーション処理及びドレッシング方法の探索を演算装置130により行い、生成されたドレッシング条件を、電気的通信または入力装置(図示せず)を介して、研磨装置の動作を制御する図示しない制御部に入力することができる。
これまでの説明では、図1のようにドレッサがドレッサ揺動軸を中心にして揺動する場合について説明したが、ドレッサが直線往復運動する場合や、他の任意の運動をする場合でも本発明を適用することができる。また、これまでの説明では、図1のように研磨部材が回転運動する場合について説明したが、研磨部材が無限軌道のように運動する場合でも本発明を適用することができる。
小径ドレッサによるドレッシングにおけるドレッサ揺動範囲の一例を示す図である。 研磨パッド削れ量分布の測定結果と公知の摺動距離分布のシミュレーション結果との比較を示す図である。 研磨パッドをダイヤモンドドレッサによりドレッシングする際の様子を横から見た場合の概略図である。 図4(a)乃至図4(c)は、それぞれドレッシング面の例を示す図である。 ドレッサの揺動範囲全域でドレッサの揺動速度を一定とした場合の摺動距離分布のシミュレーション結果を示す図である。 研磨部材へのダイヤモンド粒子の食い込みを考慮した摺動距離分布シミュレーションのフローチャートである。 摺動距離算出点の一例を示す図である。 研磨部材表面のうねりに依存したダイヤモンド粒子の食い込みの深さを示す図である。 ダイヤモンド粒子の食い込みを考慮した補正方法の一例の説明に付する図である。 ドレッサが研磨部材からはみ出したときのドレッサの傾きを示す図である。 図11(a)は研磨パッドをドレッサで研磨する際に、ドレッサの外周端が研磨パッドからはみ出した場合の様子を示す平面図であり、図11(b)は、研磨パッドの中心とドレッサの中心を通る直線上のドレッシング圧力分布を示した図である。 図12(a)はドレッサが研磨部材からはみ出したときのドレッシング圧力分布の傾き(規格化傾き)を示すグラフであり、図12(b)は規格化y切片を示すグラフである。 研磨パッド削れ量分布の測定結果と食い込みを考慮した摺動距離分布のシミュレーション結果との比較の一例を示すグラフである。 研磨パッド削れ量分布の測定結果と食い込みを考慮した摺動距離分布のシミュレーション結果との比較の別の一例を示すグラフである。 ドレッシング条件を探索するフローチャートの一例を示す図である。 探索したドレッシング条件で摺動距離分布をシミュレーションした結果と、探索したドレッシング条件で研磨パッドをドレッシングして研磨パッド削れ量分布を測定した結果を比較した一例を示すグラフである。 探索したドレッシング条件で摺動距離分布をシミュレーションした結果の別の一例を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る研磨装置を示す平面図である。 トップリングと研磨テーブルの一部を示す概略断面図である。
符号の説明
W 半導体ウェーハ(研磨対象物)
5,6 ドレッサ(小径ドレッサ)
8,11,56,57 研磨テーブル
10 研磨パッド(研磨部材)
12 ドレッシングユニット
15 自在継ぎ手
16 ドレッサ回転軸
17,18 ドレッサアーム
52,53 トップリング
54,55 エアバッグ
58 リテーナリング
60,61 砥液ノズル
70 ウェーハステーション
93,94 センサ
95,96 リンスノズル
98 回転式ウェーハステーション
108 圧力調整機構
130 演算装置

Claims (23)

  1. 研磨部材表面でのダイヤモンドドレッサの摺動距離分布をシミュレーションすることにより決定されるドレッシング条件で前記研磨部材をドレッシングするドレッシング方法であって、
    前記シミュレーションが、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正された摺動距離を計算する工程を含むシミュレーションであることを特徴とするドレッシング方法。
  2. 前記シミュレーションが、前記ダイヤモンドドレッサが前記研磨部材からはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じて更に補正された摺動距離を計算する工程を含むシミュレーションであることを特徴とする請求項1に記載のドレッシング方法。
  3. 前記シミュレーションが、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて摺動距離を計算する工程を含むシミュレーションであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のドレッシング方法。
  4. ダイヤモンドドレッサを用いた研磨部材のドレッシング方法であって、
    仮のドレッシング条件を用いて前記研磨部材表面での前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離を計算するステップと、
    前記計算された摺動距離を、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正するステップと、
    所望の摺動距離分布となるドレッシング条件を、前記仮のドレッシング条件を変えることで探索するステップと、
    前記探索されたドレッシング条件で前記ダイヤモンドドレッサにより前記研磨部材をドレッシングするステップと
    を含むことを特徴とするドレッシング方法。
  5. 前記補正された摺動距離を、前記ダイヤモンドドレッサが前記研磨部材からはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じて補正するステップを更に含むことを特徴とする請求項4に記載のドレッシング方法。
  6. 前記摺動距離を計算するステップが、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて摺動距離を計算するステップであることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のドレッシング方法。
  7. ダイヤモンドドレッサを用いた研磨部材のドレッシングにおけるドレッシング条件の決定方法であって、
    仮のドレッシング条件を用いて前記研磨部材表面での前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離を計算するステップと、
    前記計算された摺動距離を、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正するステップと、
    所望の摺動距離分布となるドレッシング条件を、前記仮のドレッシング条件を変えることで探索するステップと、
    を含むことを特徴とするドレッシング条件決定方法。
  8. 前記補正された摺動距離を、前記ダイヤモンドドレッサが前記研磨部材からはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じて補正するステップを更に含むことを特徴とする請求項7に記載のドレッシング条件決定方法。
  9. 前記摺動距離を計算するステップが、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて摺動距離を計算するステップであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のドレッシング条件決定方法。
  10. ダイヤモンドドレッサを用いた研磨部材のドレッシングにおけるドレッシング条件の決定プログラムであって、
    仮のドレッシング条件を用いて前記研磨部材表面での前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離を計算するステップと、
    前記計算された摺動距離を、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正するステップと、
    所望の摺動距離分布となるドレッシング条件を仮のドレッシング条件を変えることで探索するステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするドレッシング条件決定プログラム。
  11. 前記補正された摺動距離を、前記ダイヤモンドドレッサが前記研磨部材からはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じて補正するステップを更にコンピュータに実行させることを特徴とする請求項10に記載のドレッシング条件決定プログラム。
  12. 前記摺動距離を計算するステップが、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて摺動距離を計算するステップであることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のドレッシング条件決定プログラム。
  13. 記録媒体であって、請求項10乃至12のいずれか一項に記載のプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  14. 研磨対象物と研磨部材とを摺接させる相対運動機構と、
    前記研磨部材のドレッシングを行うダイヤモンドドレッサを有するドレッシングユニットと、
    前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離分布を用いて所望の研磨部材削れ量分布となるドレッシング条件を決定する演算装置とを備え、
    前記演算装置は、前記所望の研磨部材削れ量分布から所望の摺動距離分布を計算し、仮のドレッシング条件における摺動距離分布を計算し、前記所望の摺動距離分布と摺動距離分布の計算結果との差を計算し、前記差が許容範囲内でない場合は、前記仮のドレッシング条件を変更して、再度摺動距離分布の計算からのステップを繰り返し、前記差が許容範囲内であれば前記仮のドレッシング条件を前記所望の研磨部材削れ量分布を実現するためのドレッシング条件に決定し、
    前記ドレッシングユニットは、前記演算装置で決定したドレッシング条件で前記研磨部材をドレッシングすることを特徴とする研磨装置。
  15. 前記演算装置は、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正された摺動距離を計算することを特徴とする請求項14に記載の研磨装置。
  16. 前記演算装置は、前記研磨部材から前記ダイヤモンドドレッサがはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じてさらに補正された摺動距離を計算することを特徴とする請求項15に記載の研磨装置。
  17. 前記演算装置は、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて摺動距離を計算することを特徴とする請求項15または16に記載の研磨装置。
  18. 研磨部材表面でのダイヤモンドドレッサの摺動距離分布をシミュレーションする方法であって、
    前記研磨部材の表面上での前記ダイヤモンドドレッサの微小時間内の摺動距離増分を積算することにより前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離を取得し、
    前記微小時間における摺動距離増分を、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正することを特徴とするシミュレーション方法。
  19. 前記微小時間における摺動距離増分を、前記ダイヤモンドドレッサが前記研磨部材からはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じて更に補正することを特徴とする請求項18に記載のシミュレーション方法。
  20. 前記微小時間における摺動距離増分を、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて更に補正することを特徴とする請求項18または19に記載のシミュレーション方法。
  21. 研磨部材表面でのダイヤモンドドレッサの摺動距離分布をシミュレーションするためのプログラムであって、
    前記研磨部材の表面上での前記ダイヤモンドドレッサの微小時間内の摺動距離増分を積算することにより前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離を取得するステップと、
    前記微小時間における摺動距離増分を、前記ダイヤモンドドレッサ表面に配置されたダイヤモンド粒子の前記研磨部材への食い込み深さが大きい所では前記ダイヤモンドドレッサの摺動距離が大きくなるように、前記食い込み深さが小さい所では前記摺動距離が小さくなるように補正するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  22. 前記微小時間における摺動距離増分を、前記ダイヤモンドドレッサが前記研磨部材からはみ出したときの前記ダイヤモンドドレッサの傾きに応じて更に補正するステップをコンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項21に記載のプログラム。
  23. 前記微小時間における摺動距離増分を、前記ダイヤモンドドレッサの移動の加速度に応じて更に補正するステップをコンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項21または22に記載のプログラム。
JP2008247450A 2008-09-26 2008-09-26 ドレッシング方法、ドレッシング条件の決定方法、ドレッシング条件決定プログラム、および研磨装置 Active JP5415735B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008247450A JP5415735B2 (ja) 2008-09-26 2008-09-26 ドレッシング方法、ドレッシング条件の決定方法、ドレッシング条件決定プログラム、および研磨装置
US12/566,224 US8655478B2 (en) 2008-09-26 2009-09-24 Dressing method, method of determining dressing conditions, program for determining dressing conditions, and polishing apparatus
US14/150,068 US8965555B2 (en) 2008-09-26 2014-01-08 Dressing method, method of determining dressing conditions, program for determining dressing conditions, and polishing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008247450A JP5415735B2 (ja) 2008-09-26 2008-09-26 ドレッシング方法、ドレッシング条件の決定方法、ドレッシング条件決定プログラム、および研磨装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010076049A JP2010076049A (ja) 2010-04-08
JP2010076049A5 JP2010076049A5 (ja) 2011-11-04
JP5415735B2 true JP5415735B2 (ja) 2014-02-12

Family

ID=42057968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008247450A Active JP5415735B2 (ja) 2008-09-26 2008-09-26 ドレッシング方法、ドレッシング条件の決定方法、ドレッシング条件決定プログラム、および研磨装置

Country Status (2)

Country Link
US (2) US8655478B2 (ja)
JP (1) JP5415735B2 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5504901B2 (ja) * 2010-01-13 2014-05-28 株式会社Sumco 研磨パッドの形状修正方法
JP5898420B2 (ja) 2011-06-08 2016-04-06 株式会社荏原製作所 研磨パッドのコンディショニング方法及び装置
WO2013089502A1 (en) * 2011-12-16 2013-06-20 Lg Siltron Inc. Apparatus and method for polishing wafer
JP5927083B2 (ja) * 2012-08-28 2016-05-25 株式会社荏原製作所 ドレッシングプロセスの監視方法および研磨装置
JP6034717B2 (ja) * 2013-02-22 2016-11-30 株式会社荏原製作所 ドレッサの研磨部材上の摺動距離分布の取得方法、ドレッサの研磨部材上の摺動ベクトル分布の取得方法、および研磨装置
JP5964262B2 (ja) 2013-02-25 2016-08-03 株式会社荏原製作所 研磨装置に使用される研磨部材のプロファイル調整方法、および研磨装置
US10977254B2 (en) * 2014-04-01 2021-04-13 Healthgrades Operating Company, Inc. Healthcare provider search based on experience
JP6307428B2 (ja) 2014-12-26 2018-04-04 株式会社荏原製作所 研磨装置およびその制御方法
TWI680833B (zh) * 2015-01-19 2020-01-01 日商荏原製作所股份有限公司 拋光研磨處理中研磨量之模擬方法、拋光研磨裝置、電腦程式及記憶媒體
JP6444785B2 (ja) 2015-03-19 2018-12-26 株式会社荏原製作所 研磨装置およびその制御方法ならびにドレッシング条件出力方法
JP6372859B2 (ja) 2015-10-01 2018-08-15 信越半導体株式会社 研磨パッドのコンディショニング方法及び研磨装置
US10600634B2 (en) * 2015-12-21 2020-03-24 Globalwafers Co., Ltd. Semiconductor substrate polishing methods with dynamic control
JP6842859B2 (ja) 2016-08-12 2021-03-17 株式会社荏原製作所 ドレッシング装置、研磨装置、ホルダー、ハウジング及びドレッシング方法
CN106863136B (zh) * 2017-01-15 2019-06-21 复旦大学 Ccos抛光工艺全频段收敛路径规划方法
JP6823541B2 (ja) * 2017-05-30 2021-02-03 株式会社荏原製作所 キャリブレーション方法およびキャリブレーションプログラム
JP6971664B2 (ja) * 2017-07-05 2021-11-24 株式会社荏原製作所 基板研磨装置及び方法
JP7141204B2 (ja) * 2017-10-19 2022-09-22 株式会社荏原製作所 研磨装置、及び研磨方法
US11081359B2 (en) 2018-09-10 2021-08-03 Globalwafers Co., Ltd. Methods for polishing semiconductor substrates that adjust for pad-to-pad variance
CN109459980A (zh) * 2018-10-25 2019-03-12 山东中衡光电科技有限公司 一种光学镜面加工共融机器人控制系统及方法
US20200130136A1 (en) * 2018-10-29 2020-04-30 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. Chemical mechanical polishing apparatus and method
TWI819138B (zh) * 2018-12-21 2023-10-21 日商荏原製作所股份有限公司 研磨裝置及研磨構件的修整方法
JP7113737B2 (ja) * 2018-12-21 2022-08-05 株式会社荏原製作所 研磨装置及び研磨部材のドレッシング方法
JP7113742B2 (ja) * 2018-12-26 2022-08-05 株式会社荏原製作所 研磨装置及び研磨部材のドレッシング方法
US11279001B2 (en) * 2019-02-22 2022-03-22 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. Method and apparatus for monitoring chemical mechanical polishing process
CN110990964A (zh) * 2019-10-24 2020-04-10 武汉理工大学 一种抑制机器人砂带磨抛工程陶瓷表面微裂纹的加工工艺
CN111805427B (zh) * 2020-07-21 2022-05-24 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种磁流变抛光设备的精度标定装置及方法
JP2022067788A (ja) * 2020-10-21 2022-05-09 株式会社ディスコ リニアゲージ
CN117718876A (zh) * 2024-02-07 2024-03-19 华海清科股份有限公司 用于化学机械抛光的监测方法和化学机械抛光设备

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5599423A (en) * 1995-06-30 1997-02-04 Applied Materials, Inc. Apparatus and method for simulating and optimizing a chemical mechanical polishing system
TW355153B (en) * 1996-05-21 1999-04-01 Toshiba Machine Co Ltd A method for leveling abrasive cloth and device for the same
JPH10550A (ja) * 1996-06-11 1998-01-06 Toshiba Mach Co Ltd 研磨布ドレッシング方法およびその装置
KR100524510B1 (ko) * 1996-06-25 2006-01-12 가부시키가이샤 에바라 세이사꾸쇼 연마포를드레싱하는방법과장치
JP3615931B2 (ja) * 1998-03-26 2005-02-02 株式会社荏原製作所 ポリッシング装置および該ポリッシング装置におけるコンディショニング方法
US6629874B1 (en) * 1999-10-27 2003-10-07 Strasbaugh Feature height measurement during CMP
US6857942B1 (en) * 2000-01-11 2005-02-22 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd Apparatus and method for pre-conditioning a conditioning disc
US6910947B2 (en) 2001-06-19 2005-06-28 Applied Materials, Inc. Control of chemical mechanical polishing pad conditioner directional velocity to improve pad life
US7101799B2 (en) 2001-06-19 2006-09-05 Applied Materials, Inc. Feedforward and feedback control for conditioning of chemical mechanical polishing pad
US7160173B2 (en) * 2002-04-03 2007-01-09 3M Innovative Properties Company Abrasive articles and methods for the manufacture and use of same
JP2004047876A (ja) 2002-07-15 2004-02-12 Tokyo Seimitsu Co Ltd 研磨装置及び研磨方法
JP3874356B2 (ja) * 2004-05-06 2007-01-31 株式会社ナビタイムジャパン 携帯型案内装置
US20070205112A1 (en) * 2004-08-27 2007-09-06 Masako Kodera Polishing apparatus and polishing method
JP2006186088A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Ebara Corp 研磨装置および研磨方法
KR101214506B1 (ko) * 2004-11-01 2012-12-27 가부시키가이샤 에바라 세이사꾸쇼 폴리싱장치
DE102006049904B4 (de) * 2005-10-24 2009-10-29 DENSO CORPORATION, Kariya-shi Neigungssensor für ein Fahrzeug, sowie Antidiebstahlsystem hiemit
US7749050B2 (en) * 2006-02-06 2010-07-06 Chien-Min Sung Pad conditioner dresser
US7846006B2 (en) * 2006-06-30 2010-12-07 Memc Electronic Materials, Inc. Dressing a wafer polishing pad

Also Published As

Publication number Publication date
US8965555B2 (en) 2015-02-24
JP2010076049A (ja) 2010-04-08
US8655478B2 (en) 2014-02-18
US20140120808A1 (en) 2014-05-01
US20100081361A1 (en) 2010-04-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5415735B2 (ja) ドレッシング方法、ドレッシング条件の決定方法、ドレッシング条件決定プログラム、および研磨装置
KR102516815B1 (ko) 기판의 연마 장치
JP5964262B2 (ja) 研磨装置に使用される研磨部材のプロファイル調整方法、および研磨装置
US9108292B2 (en) Method of obtaining a sliding distance distribution of a dresser on a polishing member, method of obtaining a sliding vector distribution of a dresser on a polishing member, and polishing apparatus
KR101005043B1 (ko) 프로파일측정방법
KR20180097136A (ko) 기판의 연마 장치 및 연마 방법
KR102218204B1 (ko) 버프 연마 처리에 있어서의 연마량의 시뮬레이션 방법 및 버프 연마 장치
TWI748097B (zh) 基板研磨裝置及方法
JP2006263903A (ja) 研磨装置及び研磨方法
JP2003151935A (ja) 化学機械的研磨装置の研磨パッドコンディショニング装置および方法
CN109075054B (zh) 具有局部区域速率控制及振荡模式的研磨系统
WO2018173421A1 (ja) 基板の研磨装置および研磨方法
CN114074288A (zh) 基板处理装置、研磨部件的修整控制方法及存储介质
JP3427670B2 (ja) 研磨装置および研磨方法
JP2009248258A (ja) 研磨パッドのドレッシング方法
KR20230127998A (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
JP2005081461A (ja) ウェハ等の研磨方法およびその装置
JP2002246350A (ja) 平面研磨方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110920

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131022

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5415735

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250