JP2019061765A - 車両用灯具 - Google Patents

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清和 日野
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Abstract

【課題】リークの発生を抑制することができ、照明装置の着脱を容易とすることができ、且つ、コストの増大を抑制することができる車両用灯具を提供する。【解決手段】車両用灯具100は、フランジ13と、フランジの一方の面に設けられた装着部11と、装着部のフランジ側とは反対側の端部に設けられ、発光素子を有する発光モジュールと、装着部の発光モジュール側の端部が挿入される取付孔を有する筐体101と、環状を呈し、装着部を囲み、筐体と、フランジとの間に設けられたシール部材104と、取付孔の周りに設けられ、筐体から前記フランジに向けて突出する少なくとも1つの第1の凸部101cと、を具備している。平面視において、第1の凸部の装着部側の端部は、フランジの周縁よりもシール部材側に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、車両用灯具に関する。
筐体と、照明装置と、を備えた車両用灯具がある。照明装置は、ソケットと、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を有する発光モジュールと、を備えている。ソケットは、フランジと、フランジの一方の面に設けられた装着部を備えている。発光モジュールは装着部の端部に設けられ、装着部の端部が筐体の内部に挿入される。また、装着部の側面には環状のシール部材(ガスケット)が取り付けられている。照明装置が筐体に取り付けられた際には、シール部材はフランジと筐体との間に挟まれる。そのため、シール部材により筐体の内部が密閉される。
ここで、発光ダイオードが点灯すると、筐体の内部の温度が上昇し、これに伴い筐体の内部の圧力が上昇する。筐体の内部の圧力が上昇すると、シール部材が外側に広げられるように変形する。この場合、シール部材の内側がフランジの外側に出ると、リークが発生するおそれがある。
そのため、シール部材の体積弾性率を高くしたり、つぶし率を大きくしたりして、シール部材が変形するのを抑制している。ところが、この様にすると、照明装置の取り付けや取り外しが困難となる。この場合、シール部材の表面にオイルを塗布したり、シール部材にオイルを含ませたりすれば、照明装置の着脱が容易となる。
しかしながら、シール部材の表面にオイルを塗布したり、シール部材にオイルを含ませたりすれば、コストの増大を招くことになる。
そこで、リークの発生を抑制することができ、照明装置の着脱を容易とすることができ、且つ、コストの増大を抑制することができる車両用灯具の開発が望まれていた。
特開2016−195099号公報
本発明が解決しようとする課題は、リークの発生を抑制することができ、照明装置の着脱を容易とすることができ、且つ、コストの増大を抑制することができる車両用灯具を提供することである。
実施形態に係る車両用灯具は、フランジと;前記フランジの一方の面に設けられた装着部と;前記装着部の前記フランジ側とは反対側の端部に設けられ、発光素子を有する発光モジュールと;前記装着部の前記発光モジュール側の端部が挿入される取付孔を有する筐体と;環状を呈し、前記装着部を囲み、前記筐体と、前記フランジとの間に設けられたシール部材と;前記取付孔の周りに設けられ、前記筐体から前記フランジに向けて突出する少なくとも1つの第1の凸部と;を具備している。
平面視において、前記第1の凸部の前記装着部側の端部は、前記フランジの周縁よりも前記シール部材側に設けられている。
本発明の実施形態によれば、リークの発生を抑制することができ、照明装置の着脱を容易とすることができ、且つ、コストの増大を抑制することができる車両用灯具を提供することができる。
(a)は、車両用灯具を例示するための模式部分断面図である。(b)は、(a)におけるA部の模式拡大図である。 (a)〜(c)は、凸部の平面形状を例示するための模式平面図である。 (a)〜(d)は、凸部の断面形状を例示するための模式断面図である。 比較例に係る凸部を例示するための模式断面図である。 照明装置を例示するための模式斜視図である。 照明装置の模式分解図である。 図5における照明装置を矢印Bの方向から見た模式図である。 他の実施形態に係るソケットを例示するための模式断面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本実施の形態に係る車両用灯具100は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用灯具100としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL:Daytime Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などを例示することができる。
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるリアコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるリアコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
図1(a)は、車両用灯具100を例示するための模式部分断面図である。
図1(b)は、図1(a)におけるA部の模式拡大図である。
図1(a)、(b)に示すように、車両用灯具100には、照明装置1、筐体101、カバー102、光学要素部103、シール部材(ガスケット)104、およびコネクタ105が設けられている。
筐体101は、照明装置1(装着部11)を保持する。筐体101は、一方の端部側が開口した箱状を呈している。筐体101は、例えば、光を透過しない樹脂などから形成することができる。筐体101の底部101bには、装着部11のバヨネット12が設けられた部分が挿入される取付孔101aが設けられている。すなわち、筐体101は、装着部11の発光モジュール20側の端部が挿入される取付孔101aを有する。取付孔101aの周縁には、装着部11に設けられたバヨネット12が挿入される凹部101a1が設けられている。なお、底部101bに取付孔101aが直接設けられる場合を例示したが、取付孔101aを有する取付部材が底部101bに設けられていてもよい。
照明装置1を車両用灯具100に取り付ける際には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分を取付孔101aに挿入し、照明装置1を回転させる。すると、取付孔101aの周縁に設けられた嵌合部にバヨネット12が保持される。この様な取り付け方法は、ツイストロックと呼ばれている。
カバー102は、筐体101の開口を塞ぐように設けられている。カバー102は、透光性を有する樹脂などから形成することができる。カバー102は、レンズなどの機能を有することもできる。
光学要素部103には、照明装置1から出射した光が入射する。光学要素部103は、照明装置1から出射した光の反射、拡散、導光、集光、所定の配光パターンの形成などを行う。例えば、図1に例示をした光学要素部103はリフレクタである。この場合、光学要素部103は、照明装置1から出射した光を反射して、所定の配光パターンが形成されるようにする。
シール部材104は、フランジ13と筐体101の間に設けられている。シール部材104は、環状を呈している。シール部材104は、装着部11を囲んでいる。シール部材104は、ゴムや樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。
コネクタ105は、端子カバー15の内部に露出する複数の給電端子31の端部に嵌め合わされる。コネクタ105には、図示しない電源などが電気的に接続されている。そのため、コネクタ105を給電端子31の端部に嵌め合わせることで、図示しない電源などと、発光素子22とが電気的に接続される。また、コネクタ105は、段差部分を有している。そして、シール部材105aが、段差部分に取り付けられている。シール部材105aは、端子カバー15の内部に水が侵入するのを防ぐために設けられている。シール部材105aを有するコネクタ105が端子カバー15の内部に挿入された際には、端子カバー15の内部が水密となるように密閉される。シール部材105aは、環状を呈するものとすることができる。シール部材105aは、ゴムや樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。コネクタ105は、例えば、接着剤などを用いて端子カバー15などに接着することもできる。
ここで、照明装置1が車両用灯具100に取り付けられた際には、シール部材104は、フランジ13と筐体101との間に挟まれる。そのため、シール部材104により、筐体101の内部空間が密閉される。また、シール部材104の弾性力により、バヨネット12が筐体101に押し付けられる。そのため、照明装置1が、筐体101から脱離するのを抑制することができる。
ところが、発光素子22が点灯すると、筐体101の内部の温度が上昇し、これに伴い筐体101の内部の圧力が高くなる。筐体101の内部の圧力が高くなると、シール部材104が外側に広げられるように変形する。シール部材104が変形して、シール部材104の内側がフランジ13の外側に出ると、リークが発生するおそれがある。この場合、筐体101の内部の圧力が30kPa程度となってもリークが発生しないことが好ましい。
シール部材104の変形を抑制するためには、シール部材104の体積弾性率を高くしたり、つぶし率を大きくしたりして弾性力を大きくすればよい。ところが、弾性力を大きくすれば摩擦力が大きくなるので、ツイストロックによる照明装置1の着脱が困難となる。
この場合、オイルブリードタイプのシール部材104とすれば摩擦力を小さくすることができるので、弾性力を大きくしてもツイストロックによる照明装置1の着脱を容易とすることができる。なお、オイルブリードタイプのシール部材は、例えば、表面にオイルが塗布されたシール部材や、オイルを含むシール部材などである。ところが、オイルブリードタイプのシール部材を用いれば、シール部材のコストが増大するという新たな課題が生じる。
そこで、本実施の形態においては、筐体101の底部101bの外面101b1に凸部101c(第1の凸部の一例に相当する)を設けている。凸部101cは、シール部材104の変形を抑制するために設けられている。
凸部101cは、外面101b1からフランジ13の面13bに向けて突出している。凸部101cの先端は、外面101b1と、フランジ13の面13bとの間に設けられている。凸部101cの先端の位置には特に限定がないが、先端の位置は、外面101b1と面13bとの間の中心よりも面13bに設けられていることが好ましい。この様にすれば、シール部材104の変形を抑制するのが容易となる。なお、後述する凸部13c(第2の凸部の一例に相当する)が設けられていない場合には、凸部101cの先端は、面13bと接触していてもよい。
また、平面視において(照明装置1を発光モジュール20側から見て)、凸部101cの装着部11側の端部は、フランジ13の周縁よりもシール部材104側に設けられている。平面視において、凸部101cは、シール部材104の外側を囲んでいる。
図2(a)〜(c)は、凸部101cの平面形状を例示するための模式平面図である。
図2(a)〜(c)は、取付孔101aの近傍を筐体101の外側から見た図である。
図2(a)に示すように、1つの凸部101cが設けられる場合には、環状を呈する凸部101cとすることができる。環状の凸部101cは、取付孔101aと同芯に設けることができる。
また、図2(b)、(c)に示すように、複数の凸部101cを設けることもできる。複数の凸部101cは、取付孔101aの周りに設けることができる。複数の凸部101cの中心を通る線101c1は、取付孔101aと同芯とすることができる。図2(b)に示すように、複数の凸部101cは、環状の凸部の一部が削除されたものとすることができる。図2(c)に示すように、点状の凸部101cを複数設けることもできる。
この様に、凸部101cは、筐体101からフランジ13に向けて突出し、取付孔101aの周りに少なくとも1つ設けられている。
筐体101の内部の圧力が30kPa程度となった際に、リークが発生しない程度にシール部材104の変形を抑制できれば、複数の凸部101cの配置、数、平面形状は適宜変更することができる。ただし、環状の凸部101cとすれば、シール部材104の変形を効果的に抑制することができる。
図3(a)〜(d)は、凸部101cの断面形状を例示するための模式断面図である。 筐体101の内部の圧力が30kPa程度となった際に、リークが発生しない程度にシール部材104の変形を抑制できれば、凸部101cの断面形状は適宜変更することができる。
例えば、図3(a)に示すように、凸部101cの断面形状は四角形とすることができる。図3(b)に示すように、凸部101cの断面形状は円の一部(例えば、半円)とすることができる。図3(c)に示すように、凸部101cの断面形状は三角形とすることができる。図3(d)に示すように、凸部101cの断面形状は直線と曲線とからなる図形とすることができる。
筐体101の内部の圧力が高くなり、シール部材104が外側に広げられるように変形した際には、凸部101cとシール部材104とが接触するので、シール部材104の変形を抑制することができる。そのため、リークが発生するのを抑制することができる。なお、筐体101の内部の圧力が外部の圧力と同じである場合に、凸部101cとシール部材104とが接触するようにしてもよい。
凸部101cが設けられていれば、ツイストロックによる照明装置1の着脱が容易となるように、シール部材104の弾性力を小さくしても、リークの発生を抑制することができる。例えば、シール部材104の硬度を90°HSとし、つぶし率を10%以上、20%以下とすれば、着脱に必要となるトルクを1N・m以下とすることができる。つぶし率は、(つぶし代/つぶれる前の厚み)×100で求めることができる。着脱に必要となるトルクが1N・m以下なれば、照明装置1の着脱が容易となるので、オイルブリードタイプのシール部材を用いる必要がなくなる。そのため、本実施の形態に係る車両用灯具100とすれば、リークの発生を抑制することができ、照明装置1の着脱を容易とすることができ、且つ、コストの増大を抑制することができる。
図4は、比較例に係る凸部201cを例示するための模式断面図である。
図4に示すように、凸部201cは、円筒状を呈し、フランジ13を囲むように設けられている。凸部201cの先端は、フランジ13の面13bよりも放熱フィン14側に設けられている。この様な凸部201cとしても、シール部材104の変形を抑制することができる。ところが、装着部11を取付孔101aに挿入し、その後、バヨネット12の位置を凹部101a1に合わせる際に、フランジ13と凸部201cとによりバヨネット12と凹部101a1が見にくくなる。すなわち、照明装置1の装着がし難くなる。
これに対して、凸部101cの先端は、外面101b1と、フランジ13の面13bとの間に設けられているので、バヨネット12の位置を凹部101a1に合わせる際に、バヨネット12と凹部101a1が見にくくなることがない。そのため、照明装置1の装着を容易とすることができる。
図5は、照明装置1を例示するための模式斜視図である。
図6は、照明装置1の模式分解図である。
図7は、図5における照明装置1を矢印Bの方向から見た模式図である。
図5〜図7に示すように、照明装置1には、ソケット10、発光モジュール20、給電部30、および伝熱部40が設けられている。
ソケット10は、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、および端子カバー15を有する。
装着部11は、フランジ13の、放熱フィン14が設けられる側とは反対側の面13bに設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状である。装着部11は、フランジ13側とは反対側の端面に開口する凹部11aを有する。凹部11aの底面11a1には発光モジュール20が設けられる。
装着部11には、少なくとも1つのスリット11bを設けることができる。スリット11bの内部には、基板21の角部が設けられる。装着部11の周方向におけるスリット11bの寸法(幅寸法)は、基板21の角部の寸法よりも僅かに大きくなっている。そのため、スリット11bの内部に基板21の角部を挿入することで、基板21の位置決めができるようになっている。
また、スリット11bを設けるようにすれば、基板21の平面形状を大きくすることができる。そのため、基板21上に実装する素子の数を増加させることができる。あるいは、装着部11の外形寸法を小さくすることができるので、装着部11の小型化、ひいては照明装置1の小型化を図ることができる。
バヨネット12は、装着部11の外側面に設けられている。バヨネット12は、照明装置1の外側に向けて突出している。バヨネット12は、フランジ13と対峙している。バヨネット12は、複数設けられている。バヨネット12は、照明装置1を車両用灯具100の筐体101に装着する際に用いられる。バヨネット12は、ツイストロックに用いられるものである。
フランジ13は、板状を呈している。フランジ13は、例えば、円板状を呈したものとすることができる。フランジ13の外側面は、バヨネット12の外側面よりも照明装置1の外方に位置している。
放熱フィン14は、フランジ13の装着部11側とは反対側に設けられている。放熱フィン14は、少なくとも1つ設けることができる。本実施の形態においては、図7に示すように、6個の放熱フィン14が設けられている。複数の放熱フィン14は、所定に方向に並べて設けることができる。放熱フィン14は、平板状を呈したものとすることができる。
また、ソケット10には、絶縁部32を挿入する孔10aが設けられている。
端子カバー15は、フランジ13の装着部11側とは反対側に設けられている。端子カバー15は、筒状を呈し、内部に複数の給電端子31が露出している。端子カバー15の孔15aには、シール部材105aを有するコネクタ105が挿入される。そのため、孔15aの断面形状は、シール部材105aを有するコネクタ105の断面形状に適合したものとなっている。
発光モジュール20において発生した熱は、主に、装着部11およびフランジ13を介して放熱フィン14に伝わる。放熱フィン14に伝わった熱は、主に、放熱フィン14から外部に放出される。
この場合、ソケット10は、発光モジュール20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量であることが望まれる。
そのため、発光モジュール20において発生した熱を外部に伝えることを考慮して、ソケット10は高い熱伝導率を有する材料から形成することが好ましい。高い熱伝導率を有する材料は、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金などの金属や、高熱伝導性樹脂などとすることができる。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)やナイロン(Nylon)等の樹脂に、無機材料を用いたフィラーを混合させたものである。フィラーは、例えば、酸化アルミニウムなどのセラミックスや炭素などを含むことができる。高熱伝導性樹脂を用いてソケット10を形成すれば、発光モジュール20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量化を図ることができる。
装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、および端子カバー15は、ダイカスト(die casting)や、射出成形などにより一体成形することができる。これらの要素が一体成形されていれば、熱伝達が容易となるので放熱性を向上させることができる。また、製造コストの低減、小型化、軽量化などを図るのが容易となる。
発光モジュール20は、基板21、発光素子22、抵抗23、制御素子24、枠部25、および封止部26を有する。
基板21は、接着部を介して伝熱部40に設けられている。すなわち、基板21は、伝熱部40の基板21側の面に接着されている。基板21は、平板状を呈している。基板21の平面形状は、例えば、四角形とすることができる。基板21の材料や構造には特に限定はない。例えば、基板21は、セラミックス(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなど)などの無機材料、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものであってもよい。なお、金属板の表面を絶縁性材料で被覆する場合には、絶縁性材料は、有機材料からなるものであってもよいし、無機材料からなるものであってもよい。発光素子22の発熱量が多い場合には、放熱の観点から熱伝導率の高い材料を用いて基板21を形成することが好ましい。熱伝導率の高い材料としては、例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス、高熱伝導性樹脂、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものなどを例示することができる。また、基板21は、単層であってもよいし、多層であってもよい。
また、基板21の表面には、配線パターン21aが設けられている。配線パターン21aは、例えば、銀を主成分とする材料から形成することができる。配線パターン21aは、例えば、銀や銀合金から形成することができる。ただし、配線パターン21aの材料は、銀を主成分とする材料に限定されるわけではない。配線パターン21aは、例えば、銅を主成分とする材料などから形成することもできる。
発光素子22は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。発光素子22は、基板21の上に設けられている。発光素子22は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。発光素子22は、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどとすることができる。発光素子22は、複数設けることができる。複数の発光素子22は、互いに直列接続することができる。また、発光素子22は、抵抗23と直列接続されている。
発光素子22は、チップ状の発光素子とすることができる。チップ状の発光素子22は、COB(Chip On Board)により実装されている。この様にすれば、狭い領域に多くの発光素子22を設けることができる。そのため、発光モジュール20の小型化、ひいては照明装置1の小型化を図ることができる。発光素子22は、配線21bにより配線パターン21aと電気的に接続されている。発光素子22と配線パターン21aとは、例えば、ワイヤーボンディング法により電気的に接続することができる。
なお、発光素子22は、表面実装型の発光素子やリード線を有する砲弾型の発光素子とすることもできる。
抵抗23は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。抵抗23は、基板21の上に設けられている。抵抗23は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。抵抗23は、例えば、表面実装型の抵抗器、リード線を有する抵抗器(酸化金属皮膜抵抗器)、スクリーン印刷法などを用いて形成された膜状の抵抗器などとすることができる。なお、図5および図6に例示をした抵抗23は、膜状の抵抗器である。
膜状の抵抗器の材料は、例えば、酸化ルテニウム(RuO)とすることができる。膜状の抵抗器は、例えば、スクリーン印刷法および焼成法を用いて形成することができる。抵抗23が膜状の抵抗器であれば、抵抗23と基板21との接触面積を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。また、複数の抵抗23を一度に形成することができる。そのため、生産性を向上させることができ、また、複数の抵抗23における抵抗値のばらつきを抑制することができる。
ここで、発光素子22の順方向電圧特性には、ばらつきがあるので、アノード端子とグランド端子との間の印加電圧を一定にすると、発光素子22から照射される光の明るさ(光束、輝度、光度、照度)にばらつきが生じる。そのため、発光素子22から照射される光の明るさが所定の範囲内に収まるように、抵抗23により、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。この場合、抵抗23の抵抗値を変化させることで、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。
抵抗23が表面実装型の抵抗器やリード線を有する抵抗器などの場合には、発光素子22の順方向電圧特性に応じて適切な抵抗値を有する抵抗23を選択する。抵抗23が膜状の抵抗器の場合には、抵抗23の一部を除去すれば、抵抗値を増加させることができる。例えば、抵抗23にレーザ光を照射すれば抵抗23の一部を容易に除去することができる。抵抗23の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、発光素子22の数や仕様などに応じて適宜変更することができる。
制御素子24は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。制御素子24は、基板21の上に設けられている。制御素子24は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。制御素子24は、逆方向電圧が発光素子22に印加されないようにするため、および、逆方向からのパルスノイズが発光素子22に印加されないようにするために設けられている。
制御素子24は、例えば、ダイオードとすることができる。制御素子24は、例えば、表面実装型のダイオードや、リード線を有するダイオードなどとすることができる。図5および図6に例示をした制御素子24は、表面実装型のダイオードである。
その他、発光素子22の断線の検出や、誤点灯防止などのために、プルダウン抵抗を設けることもできる。また、配線パターン21aや膜状の抵抗器などを覆う被覆部を設けることもできる。被覆部は、例えば、ガラス材料を含むものとすることができる。
チップ状の発光素子22の場合には、枠部25および封止部26を設けることができる。
枠部25は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。枠部25は、基板21の上に設けられている。枠部25は、基板21に接着されている。枠部25は、例えば、環状形状を有し、内側に複数の発光素子22が配置されるようになっている。すなわち、枠部25は、複数の発光素子22を囲んでいる。枠部25は、樹脂から形成されている。樹脂は、例えば、PBT(polybutylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PET、ナイロン(Nylon)、PP(polypropylene)、PE(polyethylene)、PS(polystyrene)などの熱可塑性樹脂とすることができる。
また、樹脂に酸化チタンなどの粒子を混合して、発光素子22から出射した光に対する反射率を向上させることができる。なお、酸化チタンの粒子に限定されるわけではなく、発光素子22から出射した光に対する反射率が高い材料からなる粒子を混合させるようにすればよい。また、枠部25は、例えば、白色の樹脂から形成することもできる。
枠部25の内壁面は、基板21から離れるに従い枠部25の中心軸から離れる方向に傾斜する斜面となっている。そのため、発光素子22から出射した光の一部は、枠部25の内壁面で反射されて、照明装置1の前面側に向けて出射する。すなわち、枠部25は、封止部26の形成範囲を規定する機能と、リフレクタの機能とを有することができる。
封止部26は、枠部25の内側に設けられている。封止部26は、枠部25の内側を覆うように設けられている。すなわち、封止部26は、枠部25の内側に設けられ、発光素子22や配線21bなどを覆っている。封止部26は、透光性を有する材料から形成されている。封止部26は、例えば、枠部25の内側に樹脂を充填することで形成することができる。樹脂の充填は、例えば、ディスペンサなどの液体定量吐出装置を用いて行うことができる。充填する樹脂は、例えば、シリコーン樹脂などとすることができる。
また、封止部26には、蛍光体を含めることができる。蛍光体は、例えば、YAG系蛍光体(イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体)とすることができる。ただし、蛍光体の種類は、照明装置1の用途などに応じて所望の発光色が得られるように適宜変更することができる。
また、枠部25を設けずに封止部26のみを設けることもできる。封止部26のみを設ける場合には、ドーム状の封止部26が基板21の上に設けられる。
給電部30は、給電端子31および絶縁部32を有する。
給電端子31は、棒状体とすることができる。給電端子31は、凹部11aの底面11a1から突出している。給電端子31は、複数設けられている。複数の給電端子31は、所定の方向に並べて設けることができる。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部に設けられている。絶縁部32は、給電端子31とソケット10との間に設けられている。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部を延び、絶縁部32の発光モジュール20側の端面、および絶縁部32の放熱フィン14側の端面から突出している。複数の給電端子31の発光モジュール20側の端部は、基板21に設けられた配線パターン21aと電気的および機械的に接続されている。すなわち、給電端子31の一方の端部は、配線パターン21aと半田付けされている。複数の給電端子31の放熱フィン14側の端部は、端子カバー15の孔15aの内部に露出している。孔15aの内部に露出する複数の給電端子31には、コネクタ105が嵌め合わされる。給電端子31は、導電性を有する。給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成することができる。なお、給電端子31の数、形状、配置、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
前述したように、ソケット10は熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。ところが、熱伝導率の高い材料は導電性を有している場合がある。例えば、炭素からなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂などは、導電性を有している。そのため、絶縁部32は、給電端子31と、導電性を有するソケット10との間を絶縁するために設けられている。また、絶縁部32は、複数の給電端子31を保持する機能をも有する。なお、ソケット10が絶縁性を有する高熱伝導性樹脂(例えば、セラミックスからなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂など)などから形成される場合には、絶縁部32を省くことができる。この場合、ソケット10が複数の給電端子31を保持する。
絶縁部32は、絶縁性を有している。絶縁部32は、絶縁性を有する樹脂から形成することができる。
ここで、自動車に設けられる照明装置1の場合には、使用環境の温度が、−40℃〜85℃となる。そのため、絶縁部32の材料の熱膨張係数は、ソケット10の材料の熱膨張係数となるべく近くなるようにすることが好ましい。この様にすれば、絶縁部32とソケット10との間に発生する熱応力を低減させることができる。例えば、絶縁部32の材料は、ソケット10に含まれる高熱伝導性樹脂としたり、この高熱伝導性樹脂に含まれる樹脂としたりすることができる。
絶縁部32は、例えば、ソケット10に設けられた孔10aに圧入したり、孔10aの内壁に接着したりすることができる。
伝熱部40は、基板21と、凹部11aの底面11a1との間に設けられている。伝熱部40は、接着部を介して凹部11aの底面11a1に設けられている。すなわち、伝熱部40は、凹部11aの底面11a1に接着されている。
伝熱部40と基板21とを接着する接着剤、および伝熱部40と凹部11aの底面11a1とを接着する接着剤は、熱伝導率の高い接着剤とすることが好ましい。例えば、接着剤は、無機材料を用いたフィラーが混合された接着剤とすることができる。無機材料は、熱伝導率の高い材料(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス)とすることが好ましい。接着剤の熱伝導率は、例えば、0.5W/(m・K)以上、10W/(m・K)以下とすることができる。
伝熱部40は、発光モジュール20において発生した熱が、ソケット10に伝わりやすくするために設けられる。そのため、伝熱部40は、熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。伝熱部40は、板状を呈し、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などの金属から形成することができる。
図8は、他の実施形態に係るソケット10cを例示するための模式断面図である。
前述したソケット10と同様に、ソケット10cは、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、および端子カバー15を有する。
また、図8に示すように、ソケット10cには凸部13cがさらに設けられている。
凸部13cは、フランジ13の面13bに設けられている。凸部13cは、面13bから筐体101の外面101b1に向けて突出している。凸部13cは、外面101b1に設けられた凸部101cと対峙している。この場合、平面視において、凸部13cの内縁は、凸部101cの内縁とほぼ同じ位置に設けることができる。
凸部13cの先端は、凸部101cの先端と接触してもよいし、接触しなくてもよい。 凸部13cは、前述した凸部101cと同様に、環状であってもよいし、装着部11の周りに設けられた複数の凸部13cであってもよい。凸部13cの断面形状は、前述した凸部101cの断面形状と同様に、四角形であってもよいし、円の一部(例えば、半円)であってもよいし、直線と曲線とからなる図形であってもよい。
すなわち、フランジ13の装着部11が設けられた面13bから筐体101に向けて突出する少なくとも1つの凸部13cを設けることができる。平面視において、凸部13cの装着部11側の端部は、フランジ13の周縁よりもシール部材104側に設けられている。環状を呈する1つの凸部13cを設けることができる。装着部11の周りに複数の凸部13cを設けることができる。
なお、凸部13cの平面形状、断面形状、および数は、凸部101cの平面形状、断面形状、および数と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 照明装置、10 ソケット、10c ソケット、11 装着部、12 バヨネット、13 フランジ、13b 面、13c 凸部、14 放熱フィン、20 発光モジュール、21 基板、22 発光素子、30 給電部、100 車両用灯具、101 筐体、101b 底部、101b1 外面、101c 凸部

Claims (8)

  1. フランジと;
    前記フランジの一方の面に設けられた装着部と;
    前記装着部の前記フランジ側とは反対側の端部に設けられ、発光素子を有する発光モジュールと;
    前記装着部の前記発光モジュール側の端部が挿入される取付孔を有する筐体と;
    環状を呈し、前記装着部を囲み、前記筐体と、前記フランジとの間に設けられたシール部材と;
    前記取付孔の周りに設けられ、前記筐体から前記フランジに向けて突出する少なくとも1つの第1の凸部と;
    を具備し、
    平面視において、前記第1の凸部の前記装着部側の端部は、前記フランジの周縁よりも前記シール部材側に設けられている車両用灯具。
  2. 環状を呈する1つの前記第1の凸部が設けられている請求項1記載の車両用灯具。
  3. 前記取付孔の周りに複数の前記第1の凸部が設けられている請求項1記載の車両用灯具。
  4. 前記フランジの前記装着部が設けられた面から前記筐体に向けて突出する少なくとも1つの第2の凸部をさらに備え、
    平面視において、前記第2の凸部の前記装着部側の端部は、前記フランジの周縁よりも前記シール部材側に設けられている請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用灯具。
  5. 環状を呈する1つの前記第2の凸部が設けられている請求項4記載の車両用灯具。
  6. 前記装着部の周りに複数の前記第2の凸部が設けられている請求項4記載の車両用灯具。
  7. 前記筐体と、前記フランジとの間に設けられた前記シール部材のつぶし率は、10%以上、20%以下である請求項1〜6のいずれか1つに記載の車両用灯具。
  8. 前記シール部材は、オイルブリードタイプではない請求項1〜7のいずれか1つに記載の車両用灯具。
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