JP2019060983A - 表示装置および表示装置を備えた表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】狭額縁化を図り、表示領域の増大が可能な表示装置を提供することにある。【解決手段】複数の画素電極PEが設けられたアクティブ領域AAと、アクティブ領域の周囲に位置する額縁領域NAと、を有するアレイ基板18と、アレイ基板に重ねて配置された電気泳動素子20と、を備えている。電気泳動素子20は、アクティブ領域に対向する第1表示領域DA1と、額縁領域に対向して位置し、任意の画像を表示可能な第2表示領域DA2と、を有している。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、表示装置および表示システムに関する。
表示装置の一例として、素子基板と対向基板との間に、マイクロカプセルが配列された電気泳動素子を挟持した電気泳動表示装置が提案されている。この種の電気泳動表示装置は、記憶性を有しているため、表示状態を維持するのに常に電圧を印加する必要はない。一方で、電気泳動表示装置の表示エリアは、画素電極と対向する有効表示領域に限られている。
特開2011−221097号公報
ここで述べる実施形態の目的は、狭額縁化を図り表示領域の増大を図ることが可能な表示装置、および表示装置を備える表示システムを提供することにある。
実施形態に係る表示装置は、複数の画素電極が設けられたアクティブ領域と、前記アクティブ領域の周囲に位置する額縁領域と、を有するアレイ基板と、前記アレイ基板に重ねて配置された電気泳動素子と、を備え、前記電気泳動素子は、前記アクティブ領域に対向する第1表示領域と、前記額縁領域に対向して位置し、任意の画像を表示可能な第2表示領域と、を有している。
図1は、第1の実施形態に係る表示装置の外観を示す斜視図。 図2は、前記表示装置の筐体を分解して示す分解斜視図。 図3は、前記表示装置における表示パネルを示す平面図。 図4は、図3の線A−Aに沿った表示パネルの断面図。 図5は、第2の実施形態に係る表示装置における表示パネルの断面図。 図6は、第2の実施形態における表示パネルの電気泳動素子および電極を示す分解斜視図。 図7は、第3の実施形態に係る表示装置における表示パネルの断面図。 図8は、第4の実施形態に係る表示装置および書込み治具を示す斜視図。 図9は、第4の実施形態に係る表示パネルおよび書込み治具の断面図。 図10は、第5の実施形態に係る表示装置の表示パネルおよび書込み治具の断面図。 図11は、第6の実施形態に係る表示装置の表示パネルおよび書込み治具の断面図。 図12は、第7の実施形態に係る表示装置の外観を示す斜視図。 図13は、第7の実施形態に係る表示装置の筐体を分解して示す表示装置の分解斜視図。 図14は、第7の実施形態に係る表示装置における表示パネルの分解斜視図。 図15は、図12の線B−Bに沿った表示パネルの断面図。 図16は、第8の実施形態に係る表示装置および書込み治具を分解して示す斜視図。 図17は、第8の実施形態に係る表示装置および書込み治具を示す斜視図。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更であって容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る表示装置の表示面側を示す斜視図、図2は、筐体と表示パネルとを分解して示す分解斜視図である。
本実施形態では、一例として、電子棚札に適用した表示装置10を示している。図1および図2に示すように、表示装置10は、ほぼ矩形状の表示パネル12と、この表示パネルを収容した偏平な矩形箱状の筐体(ケース)14と、を備えている。筐体14は、矩形状のベース14aと、矩形状のカバー14bと、を有している。カバー14bは、ベース14aの開口を覆うように、ベース14aに嵌合されている。カバー14bは、矩形状の表示窓16を有している。表示窓16は、カバー14bの幅方向(第2方向)Yの全幅に亘って、また、カバーの長手方向(第1方向)Xの大部分に亘って延在している。
表示パネル12は、矩形状のアレイ基板(TFT基板)18と、アレイ基板18に重ねて設けられたシート状の電気泳動素子20と、を備えている。アレイ基板18は、後述する画素電極、薄膜トランジスタ(TFT)、信号線、外部回路配線等を備えている。アレイ基板18に駆動IC19が実装されている。アレイ基板18の背面側に制御回路基板23が対向配置されている。アレイ基板18は、フレキシブル配線基板(FPC)17を介して制御回路基板23に電気的に接続されている。
電気泳動素子20は、例えば、矩形状の表示面12aを有している。表示面12aは、筐体12の表示窓16に対応した大きさに形成されている。表示パネル12は、表示面12aが表示窓16の全面に露出した状態で、筐体14内に配置されている。
図3は表示パネルの平面図である。図3に示すように、アレイ基板18は、例えば、ガラスあるいは合成樹脂からなる矩形状の絶縁基板を有している。アレイ基板18は、第1方向Xに沿って延在する一対の長辺LS1、LS2と、第1方向Xと直交する第2方向Yに沿って延在する一対の短辺SS1、SS2と、を有している。アレイ基板18は、矩形状のアクティブ領域AAと、アクティブ領域AAの周囲に位置する枠状の額縁領域NAと、を有している。アクティブ領域AAには、複数の画素PXがマトリクス状に並んで設けられている。各画素PXは、画素電極PE、スイッチング素子(TFT)SWを備えている。その他、アクティブ領域AAには、スイッチング素子SWを介して画素電極PEに接続された多数本の信号線Sよび走査線G等が設けられている。
額縁領域NAには、周辺回路、例えば、複数の配線WLが設けられている。例えば、額縁領域NAの内、長辺LS1、LS2に沿って延在する領域に、複数の配線WLが設けられている。これらの配線WLは、走査線Gあるいは信号線Sにそれぞれ電気的に接続されている。また、これらの配線WLは駆動ICに電気的に接続されている。
第1方向Xおよび第2方向Yと直交する第3方向Zに沿って電気泳動素子20を表示面12a側から見た場合、つまり、平面視した場合、電気泳動素子20はアクティブ領域AAよりも大きい矩形状に形成されている。一例では、電気泳動素子20は、第2方向Yに沿ったアレイ基板18の幅W1よりも大きな幅W2を有し、また、第1方向Xに沿ったアクティブ領域AAの長さL1よりも長い長さL2を有している。
電気泳動素子20は、アレイ基板18のアクティブ領域AAおよび額縁領域NAに重ねて配置されている。電気泳動素子20の対向する一対の長辺LS3、LS4は、アレイ基板18の長辺LS1、LS2とそれぞれほぼ平行に延在している。本実施形態では、電気泳動素子20の両長辺側の端部は、それぞれアレイ基板18の長辺LS1、LS2を超えてアレイ基板18の外側に延出している。また、電気泳動素子20の対向する一対の短辺SS3、SS4の内、一方の短辺SS4は、アレイ基板18の一方の短辺SS2と、すなわち、額縁領域NAの一方の端縁と、ほぼ面一に並んで配置されている。電気泳動素子20の他方の短辺SS3は、額縁領域NAの他方の端縁と、ほぼ面一に並んで配置されている。
このように、電気泳動素子20は、アクティブ領域AAに対向する矩形状の第1表示領域DA1と、第1表示領域DA1の周囲に位置し額縁領域NAを覆った枠状の第2表示領域DA2と、を有している。本実施形態において、第2表示領域DA2の長辺側の側縁部は、アレイ基板18の外側に延出している。
電気泳動素子20の短辺SS3、SS4は、額縁領域NAの端縁と面一に配置する構成としているが、これに限らず、電気泳動素子20の長さL2を増大し、短辺側の側縁部が額縁領域NAの外側まで延在するようにしてもよい。また、電気泳動素子20の長辺側端部は、少なくとも額縁領域NAを覆っていればよく、電気泳動素子20の一対の長辺LS3、LS4がアレイ基板18の長辺LS1、LS2とそれぞれ面一に位置する程度に幅W2を設定してもよい。
図4は、図3の線A−Aに沿った表示パネルの断面を模式的に示す断面図である。なお、以下の各図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を変更して示すことがある。
図4に示すように、アレイ基板18は、例えば、合成樹脂あるいはガラスで形成された絶縁基板22と、絶縁基板22の表面に形成された絶縁層24と、を有している。絶縁基板22は、表示面12aと反対側に配置されるため、透明でなくてもよい。アレイ基板18は、アクティブ領域AAにおいて、絶縁層24上に設けられた複数の画素電極PE、図示しないスイッチング素子SW、信号線S、走査線G等を有している。額縁領域NAにおいて、絶縁層24上に複数の配線WLが設けられている。画素電極PEは、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)等の透明導電材料やAl等の金属材料等により形成された電極であり、後述する共通電極との間で電気泳動素子に電圧を印加する。絶縁層24、画素電極PE、配線WLに重ねて、アレイ基板18のアクティブ領域AAおよび額縁領域NAの全面に導電性の粘着層25が設けられている。
シート状の電気泳動素子20は、粘着層25に重ねて配置され、この粘着層25によりアレイ基板18に貼付されている。電気泳動素子20は、矩形状の第1基材(フィルム)26aと、第1基材26aに隙間を置いて対向配置された矩形状の第2基材(フィルム)26bと、第1基材26aと第2基材26bとの間に分散配置された多数のマイクロカプセル30と、を有している。第1基材26aおよび第2基材26bは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明樹脂で形成されている。少なくとも、表示面12a側となる第2基材26bは、透明な基材を用いる。第2基材26bの内面の全面に亘り共通電極28が設けられている。共通電極28は、画素電極PEとともに電気泳動素子に電圧を印加する電極であり、例えば、ITO、マグネシウム銀、インジウム亜鉛酸化物(IZO)等から形成された透明電極を用いている。
各マイクロカプセル30は、例えば、50〜100μm程度の粒径を有している。マイクロカプセル30は、球状の外殻部32と、外皮32内に収容された複数の白色粒子(電気泳動粒子)34a、複数の黒色粒子(電気泳動粒子)34b、および分散媒36と、を有している。図示では、模式的に少数に示しているが、マイクロカプセル30は、1つの画素電極PEと対向する領域に1つあるいは複数個、設けられている。更に、マイクロカプセル30は、第1基材26aと第2基材26bとの間の全域に亘って、すなわち、電気泳動素子20の第1表示領域DA1および第2表示領域DA2の全域に亘って、分散配置されている。
マイクロカプセル30の外殻部(壁膜)32は、例えば、アクリル樹脂、ユリア樹脂、アラビアガムなどの透光性を持つ高分子樹脂などを用いて形成されている。分散媒36は、マイクロカプセル30内において、黒色粒子34bと、白色粒子34aとを分散させる液体である。分散媒36としては、水、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセロソルブなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)などを例示することができ、その他の油類であってもよい。これらの物質は単独または混合物として用いることができ、さらに界面活性剤などを配合してもよい。
白色粒子34aは、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば負に帯電されて用いられる。黒色粒子34bは、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば正に帯電されて用いられる。
これらの顔料には、必要に応じて、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンドなどの粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤などを添加することができる。
また、白色粒子34aおよび黒色粒子34bに代えて、例えば赤色、緑色、青色、イエロー、シアン、マゼンタなどの顔料を用いてもよい。かかる構成によれば、表示面12aに赤色、緑色、青色、イエロー、シアン、マゼンタなどを表示することができる。
図4に示すように、電気泳動素子20の周縁部はシール材SEにより封止されている。シール材SEは、電気泳動素子20の全周に亘って設けられている。シール材SEは、電気泳動素子20内への水分、湿気の浸入を防止する防湿材としても機能する。
電気泳動素子20は、第1基材26a側が粘着層25に貼付され、アレイ基板18に対向している。前述したように、電気泳動素子20は、幅W2を有し、幅方向の中央領域はアレイ基板18のアクティブ領域AAを覆い、また、幅方向の両端部は、それぞれアレイ基板18の額縁領域NAを覆っている。更に、幅方向の両端部は、アレイ基板18の額縁領域NAを越えてアレイ基板18の側方に延出している。
表示面12a側に位置する第2基材26bの外面(表面)に接着層40を介してバリア層42が貼付されている。更に、バリア層42上に保護基材44が積層されている。接着層40、バリア層42、保護基材44は、同一寸法の矩形状に形成され、また、平面視で、電気泳動素子20よりも僅かに大きい寸法に形成されている。
バリア層42は、例えば、SiN、SiO等の透明な無機材料で形成されている。バリア層42は、電気泳動素子20への水分、湿気の浸入を防止する防湿層としても機能する。保護基材44は、例えば、PET等の透明な樹脂材料で形成されている。保護基材44の外面は、表示パネル12の表示面12aを構成している。
上記構成の表示パネル12において、電気泳動素子20の第1表示領域DA1に対向する画素PXに黒表示させる場合、対応する任意の画素電極PEが共通電極28よりも相対的に高電位に保持される。すなわち、共通電極28の電位を基準電位としたとき、画素電極PEが正極性に保持される。これにより、画素電極PEに対向するマイクロカプセル30において、正に帯電した黒色粒子34bが共通電極28に引き寄せられる一方、負に帯電した白色粒子34aが画素電極PEに引き寄せられる。その結果、共通電極28側から画素電極PEに対応する画素PXを観察すると黒色が視認される。一方、第1表示領域DA1に対向する画素PXに白表示させる場合には、共通電極28の電位を基準電位としたとき、画素電極PEが負極性に保持される。これにより、マイクロカプセル30において、負に帯電した白色粒子34aが共通電極28側へ引き寄せられる一方、正に帯電した黒色粒子34bが画素電極PEに引き寄せられる。その結果、この画素PXを観察すると白色が視認される。このように、アレイ基板18のアクティブ領域AAに対向する第1表示領域DA1においては、任意の画素電極PEに電圧を印加することにより、任意の文字、画像等を表示あるいは書換えすることができる。
また、電気泳動素子20をアレイ基板18に貼り付ける前の段階で、電気泳動素子20の第2表示領域D2に任意の文字、画像等を書込んでおくことが可能である。例えば、図示しない書込み治具等を用いて、第2基材26a側から共通電極28との間に電圧を印加することにより、マイクロカプセル30内の白色粒子34aあるいは黒色粒子34bを共通電極28側に引き寄せ、第2表示領域DA2に任意の文字、画像等を白色表示あるいは黒色表示することができる。第2表示領域DA2に表示する文字、画像等は、例えば、ロゴ、固体識別バーコード等の後々書き換えが必要の無いものであることが望ましい。
以上のように構成された第1の実施形態に係る表示装置10によれば、第1表示領域DA1に加えて、額縁領域に対向する第2表示領域DA2にも任意の表示をすることができ、すなわち、アレイ基板18側の額縁領域に影響されることなく、電気泳動素子20のほぼ全面を表示領域とすることができる。これにより、表示領域が増大した表示装置を得ることができる。表示装置を電子棚札に適用した場合、狭額縁で表示面が大きく、視認し易い電子棚札を提供することができる。
次に、他の実施形態に係る表示装置について説明する。なお、以下に述べる他の実施形態において、前述した第1の実施形態における表示装置と同一の構成部分には、第1の実施形態と同一の参照符号を付して、その詳細な説明を簡略化あるいは省略することがある。第1の実施形態と異なる部分を中心に詳しく説明する。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態における表示パネルを示す断面図、図6は、電気泳動素子および固定電極を示す分解斜視図である。
図5に示すように、表示装置の表示パネル12は、アレイ基板18の額縁領域NAおよび電気泳動素子20の第2表示領域DA2に対向して設けられた第1固定電極46aおよび第2固定電極64bを備えている。第1固定電極46aおよび第2固定電極64bは、例えば、アルミ箔で形成されたフィルム状の電極を用いている。
図5および図6に示すように、第1固定電極46aおよび第2固定電極64bは、それぞれ第2表示領域DA2に対応した大きさの矩形枠状に形成されている。第1固定電極46aは、いわゆるベタの電極としている。第2固定電極46bは、少なくとも一部に、例えば、両長辺側部分に、電極を打ち抜いて形成された抜き文字あるいは抜き記号C等を有している。
第1固定電極46aは、第1基材26aの背面(第2基材26bと反対側の面)上に設けられている。第2固定電極46bは、第2基材26a内に設けられ、第1固定電極46aと隙間をおいてほぼ平行に対向している。すなわち、第2固定電極46bは、第1固定電極46aとマイクロカプセル30との間に配置されている。第1固定電極46aおよび第2固定電極64bは、それぞれ配線を介して図示しない電源に接続され、互いに独立して電圧を印加可能である。
表示パネル12の他の構成は、前述した第1の実施形態に係る表示パネルと同一である。
上記構成の第2の実施形態によれば、共通電極28に対して高電位あるいは低電位の電圧を第2固定電極46bに印加することにより、電気泳動素子20の第2表示領域DA2に白抜き文字、記号Cあるいは黒抜き文字、記号Cを表示することができる。また、第1固定電極46aに高電位あるいは低電位の電圧を印加することにより、第2表示領域DA2にベタの白画面あるいは黒画面を表示し、前述した文字、記号Cをリセットあるいはリフレッシュすることができる。
以上のように構成された第2の実施形態に係る表示装置10によれば、第1表示領域DA1に加えて、額縁領域に対向する第2表示領域DA2にも任意の表示をすることができ、すなわち、アレイ基板18側の額縁領域に影響されることなく、電気泳動素子20のほぼ全面を表示領域とすることができる。これにより、表示領域が増大した表示装置を得ることができる。
なお、第2の実施形態において、第1固定電極46aを省略し、第2固定電極46bのみで任意の文字、記号等を書く込む構成としてもよい。また、第2固定電極46bを省略し、第1固定電極46aの一部、例えば、両長辺部に、絶縁インク等で任意の文字、記号等を記載する構成としてもよい。この場合、第1固定電極46aに電圧を印加することにより、絶縁インクの文字、記号等に対応する白抜きあるいは黒抜きの文字、記号等を第2表示領域DA2に表示することができる。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態における表示パネルを示す断面図である。図に示すように、第3の実施形態では、表示パネル12は、アレイ基板を省略し、電気泳動素子20で構成されている。
電気泳動素子20の第1基材26aに第1固定電極46aおよび第2固定電極64bが設けられている。第1固定電極46aおよび第2固定電極64bは、例えば、導電フィルムあるいはアルミ箔で形成されたフィルム状の電極を用いている。第1固定電極46aおよび第2固定電極64bは、第1基材26aとほぼ等しい大きさの矩形状に形成されている。第1固定電極46aは、いわゆるベタの電極としている。第2固定電極46bは、少なくとも一部に、ここでは、中央部および周縁部の全域に形成され、文字あるいは記号等に対応した形状を有する複数の透孔Cを有している。これらの透孔Cは、電極を打ち抜いて形成されている。
第1固定電極46aは、第1基材26aに設けられ、マイクロカプセル30を挟んで共通電極28の全面と対向している。第2固定電極46bは、第1基材26aの内面側に設けられ、第1固定電極46aと隙間をおいてほぼ平行に対向している。すなわち、第2固定電極46bは、第1固定電極46aとマイクロカプセル30との間に配置されている。第2固定電極46aは、マイクロカプセル30を挟んで共通電極28の全面と対向している。第1固定電極46aおよび第2固定電極64bは、それぞれ配線を介して図示しない電源され、互いに独立して電圧を印加可能である。
表示パネル12の他の構成は、前述した第1の実施形態に係る表示パネルと同一である。
上記構成の第3の実施形態によれば、共通電極28に対して高電位あるいは低電位の電圧を第2固定電極46bに印加することにより、透孔Cに対応する白抜き文字、記号あるいは黒抜き文字、記号を、電気泳動素子20の第2表示領域DA2に表示することができる。また、第1固定電極46aに高電位あるいは低電位の電圧を印加することにより、表示面12aの全面にベタの白画面あるいは黒画面を表示し、前述した文字、記号をリセットあるいはリフレッシュすることができる。
このように、第3の実施形態に係る表示装置10によれば、表示面12aの全面を第1表示領域DA1(第1表示領域+第2表示領域)とすることができる。すなわち、電気泳動素子20のほぼ全面を表示領域とすることにより、表示領域が増大した表示装置を得ることができる。
なお、第3の実施形態において、第1固定電極46aを省略し、第2固定電極46bのみで任意の文字、記号等を書く込む構成としてもよい。また、第2固定電極46bを省略し、第1固定電極46aの一部あるいは全域に、絶縁インク等で任意の文字、記号等を記載する構成としてもよい。この場合、第1固定電極46aに電圧を印加することにより、絶縁インクの文字、記号等に対応する白抜きあるいは黒抜きの文字、記号等を表示領域DA1に表示することができる。また、第1および第2固定電極46a、46bを有する第1基材26aとして、フレキシブルプリント回路基板(FPC)を用いることが可能である。このようなFPCを用いることにより、表示パネル12の構成を簡略化し、製造コストの低減を図ることができる。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態に係る表示装置および書込み治具を示す斜視図、図9は、第4の実施形態に係る表示パネルおよび書込み治具の断面図である。
本実施形態は、図8に示すように、表示装置10と、表示装置に画像データを書込むための書込み治具80とを備えた表示システムを構成している。一例では、表示装置10は、前述した第1の実施形態に係る表示装置10と同様の表示装置を用いている。但し、以下の構成が相違している。
図9に示すように、表示装置10の表示パネル12において、電気泳動素子20の共通電極(第2基材側共通電極)28は、アレイ基板18のアクティブ領域AAに対応した大きさに形成されている。共通電極28は、マイクロカプセル30を挟んで、アクティブ領域AAのみに対向して配置されている。また、第1基材26aの内面(第2基材26bに対向する面)に、枠状の第2共通電極48が設けられている。第2共通電極48は、例えば、アルミ箔で形成されたフィルム状の電極を用いている。あるいは、第2共通電極48は、ITO、IZO等で形成された透明電極を用いてもよい。
第2共通電極48は、アレイ基板18の額縁領域NAを覆って配置されているとともに、第2共通電極48の両長辺部は、アレイ基板18の両長辺を超えて第1基材26aの長辺と面一となる位置まで延在している。すなわち、第2共通電極48は、電気泳動素子20の第2表示領域DA2と対向して配置され、共通電極28と重なることなく、共通電極28に対して面方向にずれて配置されている。
図8および図9に示すように、書込み治具80は、表示パネル12の表示面12aとほぼ同一の大きさの矩形板状に形成されている。書込み治具80は、矩形状のベース基材81と、ベース基材81の表面上に形成された絶縁層82と、絶縁層82上にマトリクス状に並んで設けられた複数の画素電極PEと、絶縁層82上に設けられた図示しないスイッチング素子、信号配線、走査配線等と、絶縁層82上に設けられた配線WLを含む周辺回路と、画素電極PE、配線WL、スイッチング素子に重ねて絶縁層82上に形成された保護層84と、を有している。保護層84の表面は、表示装置10の表示面12aに対向あるいは当接可能な対向面80aを構成している。画素電極PEは、対向面80aに近傍に設けられ、対向面80aに対向している。
ベース基材81は、例えば、合成樹脂あるいはガラスにより形成され、表示面12aとほぼ等しい寸法の矩形状を有している。本実施形態において、複数の画素電極PEは、ベース基材81の表面の内、電気泳動素子20の第2表示領域DA2と対向可能な領域に設けられている。電気泳動素子20の第1表示領域DA1と対向可能な領域には、画素電極PEを設けていない。また、配線WLを含む周辺回路は、ベース基材81の表面の周縁部に設けられ、表示面12aから外れた位置に対向する。なお、配線WLは、図示しない駆動ICを介して、図示しない電源回路に接続される。
上記のように構成された表示システムにおいて、表示装置10は、アレイ基板18の任意の画素電極PEに負電位あるいは正電位の電圧を印加することにより、電気泳動素子20の第1表示領域DA1に所望の文字、記号等を白色表示あるいは黒色表示する。
また、電気泳動素子20の第2表示領域DA2に表示する場合は、図8および図9に示すように、書き込み治具80の対向面80aを電気泳動素子20の表示面12aに重ねて配置する。この際、保護層84側が表示面12aに接する向きで書込み治具80を配置し、更に、書込み治具80の周縁部が表示面12aの周縁と整列するように書込み治具80を位置決めする。これにより、書込み治具80の画素電極PEは、電気泳動素子20の第2表示領域DA2および第2共通電極48と対向して位置している。この状態で、第2共通電極48に対して、負電位あるいは正電位の電圧を任意の画素電極PEに印加することにより、第2共通電極と画素電極PEとの間にあるマイクロカプセル30内の白色粒子34aあるいは黒色粒子34bが画素電極PE側に引寄せられる。これにより、第2表示領域DA2に任意の白色文字、記号等あるいは黒色文字、記号等が表示される。
データを書込んだ後、書込み治具80は表示装置10から外される。表示装置10において、各マイクロカプセル30内の白色粒子34aおよび黒色粒子34bは、表示状態を長期間に亘って維持する。
上記構成の表示システムによれば、表示装置10の第1表示領域DA1および第2表示領域DA2に任意の画像、文字、記号等を表示することができるとともに、任意に書換えることができる。この場合、第2表示領域DA2に画像データを書込むためのアレイ基板を省略することができ、表示装置10の簡略化および製造コストの低減を図ることができる。書込み治具80は、複数台の表示装置10に兼用することが可能であり、少なくとも1つあればよい。従って、表示システム全体のコスト低減が可能となる。更に、書込み治具80により書込む画像データは、ホストコンピュータ等の制御部で管理することが可能であり、システム全体の効率化および表示の統一性を図ることができる。
(第5の実施形態)
図10は、第5の実施形態に係る表示装置および書込み治具を示す断面図である。
本実施形態では、表示システムにおいて、書込み治具として小型で簡易型の治具を用いている。図10に示すように、書込み治具80は、幅方向Yの片側に位置する第2表示領域DA2の幅とほぼ等しい幅、およびほぼ等しい長さを有する矩形状に形成されている。
書込み治具80は、矩形状のベース基材81と、ベース基材81の表面上に形成された絶縁層82と、絶縁層82上に設けられた複数の画素電極PEと、絶縁層82上に設けられた図示しないスイッチング素子、信号配線、走査配線等と、絶縁層82上に設けられた配線WLを含む周辺回路と、画素電極PE、スイッチング素子等に重ねて絶縁層82上に形成された保護層84と、を有している。
ベース基材81は、例えば、合成樹脂あるいはガラスにより形成され、表示面12aの一方の第2表示領域DA2とほぼ等しい寸法の矩形状を有している。本実施形態において、複数の画素電極PEは、ベース基材81の表面の全域に亘って配置されている。画素電極PEは、図示しない駆動ICを介して、図示しない電源回路に接続される。画素電極PEは、マトリクス状に配列されて、それぞれ独立して駆動される構成としても良いし、あるいは、予め決められた任意の文字、ロゴマーク、記号等に合わせて配置および配列された構成としてもよい。後者の場合、画素電極PEは、任意の文字、ロゴマーク、記号等が打ち抜き形成されたフィルム状の電極を用いることができる。
第5の実施形態において、表示装置10の構成は、前述した第4の実施形態に係る表示装置10と同一である。
上記構成の書込み治具80を用いて第2表示領域DA2に画像データを書き込む場合、図9に示すように、書き込み治具80を電気泳動素子20の表示面12aに重ねて配置する。この際、保護層84側が表示面12aに接する向きで書込み治具80を配置し、更に、書込み治具80の周縁部が表示面12aの一方の長辺側の周縁と整列するように書込み治具80を位置決めする。これにより、書込み治具80の画素電極PEは、電気泳動素子20の第2表示領域DA2および第2共通電極48と対向して位置する。この状態で、第2共通電極48に対して、負電位あるいは正電位の電圧を任意の画素電極PEに印加すると、第2共通電極と画素電極PEとの間にあるマイクロカプセル30内の白色粒子34aあるいは黒色粒子34bが画素電極PE側に引寄せられる。これにより、第2表示領域DA2に任意の白色文字、記号等あるいは黒色文字、記号等が表示される。反対側の第2表示領域DA2についても、上記と同様の操作により、書込み治具80を用いて任意の画像データを書込み、表示することができる。更に、上記と同様の操作により、第2表示領域DA2の表示画像を書込み治具80により書き換えることが可能である。
上記構成の表示システムによれば、前述した第4の実施形態に係る表示システムと同様の作用効果を得ることができる。更に、本実施形態によれば、書込み治具80を小型化、簡素化することにより、一層、製造コストの低減を図ることができる。
なお、書込み治具80は、電極を備えた構成に限らず、より簡易な構成とすることが可能である。例えば、保護層および画素電極に代えて、導電性ゴム等で形成されたゴム印を用いてもよい。この場合、表示面12aに当接するゴム印の当接面(押圧面)に、文字、ロゴ、記号等に対応した形状の凹凸部が形成されている。
(第6の実施形態)
図11は、第6の実施形態に係る表示装置および書込み治具を示す断面図である。
本実施形態は、表示装置10と、表示装置に表示データを書込むための書込み治具80とを備えた表示システムを構成している。更に、本実施形態では、アレイ基板を省略し、シート状の電気泳動素子20のみで表示パネル12を構成しているとともに、書込み治具80により、表示領域の全面に画像データを書き込む構成としている。
図11に示すように、本実施形態によれば、表示パネル12を構成するシート状の電気泳動素子20は、第1基材26aの内面(第2基材26bと対向する面)上に設けられた共通電極48を有している。共通電極48は、第1基材26aの全面に亘って設けられている。これにより、多数のマイクロカプセル30は、共通電極48と第2基材26bとの間に保持されている。なお、第2基材26b側には電極が設けられていない。
共通電極28は、後述する書込み治具80の画素電極PEとともにマイクロカプセル30に電圧を印加する電極であり、例えば、アルミ箔、マグネシウム銀、ITO、IZO等から形成された電極を用いている。共通電極28は、表示面12aと反対側に設けられるため、透明電極でなくてもよい。
表示面12a側に位置する第2基材26bの外面(表面)に接着層40を介してバリア層42が貼付されている。更に、バリア層42上に保護基材44が積層されている。接着層40、バリア層42、保護基材44は、同一寸法の矩形状に形成され、また、平面視で、電気泳動素子20よりも僅かに大きい寸法に形成されている。
書込み治具80は、表示パネル12の表示面12aよりも大きな寸法の矩形板状に形成されている。書込み治具80は、矩形状のベース基材81と、ベース基材81の表面上に形成された絶縁層82と、絶縁層82上にマトリクス状に並んで設けられた複数の画素電極PEと、絶縁層82上に設けられた図示しないスイッチング素子、信号配線、走査配線等と、絶縁層82上に設けられた配線WLを含む周辺回路と、画素電極PE、配線WL、スイッチング素子に重ねて絶縁層82上に形成された保護層84と、を有している。
本実施形態において、複数の画素電極PEは、ベース基材81の周縁部を除いて、ほぼ全面に亘ってマトリクス状に配置されている。これにより、複数の画素電極PEは、表示面12aの全面と対向可能に、すなわり、電気泳動素子20の表示領域DA1(DA1+DA2)の全面と対向可能に、設けられている。配線WLを含む周辺回路は、ベース基材81の表面の周縁部に設けられ、表示面12aから外れた位置に対向する。なお、配線WLは、図示しない駆動ICを介して、図示しない電源回路に接続される。
上記のように構成された表示システムにおいて、電気泳動素子20の表示領域DA1に表示する場合、書き込み治具80を電気泳動素子20の表示面12aの全面に重ねて配置する。この際、保護層84側が表示面12aに接する向きで書込み治具80を配置し、更に、書込み治具80の周縁部が表示面12aの周縁と整列するように書込み治具80を位置決めする。これにより、書込み治具80の画素電極PEは、電気泳動素子20の表示領域DA1および共通電極48と対向して位置する。この状態で、共通電極48に対して、負電位あるいは正電位の電圧を任意の画素電極PEに印加することにより、共通電極と画素電極PEとの間にあるマイクロカプセル30内の白色粒子34aあるいは黒色粒子34bが画素電極PE側に引寄せられる。これにより、表示領域DA1の全域に任意の白色文字、記号等あるいは黒色文字、記号等が表示される。
データを書込んだ後、書込み治具80は表示装置10から外される。表示装置10において、各マイクロカプセル30内の白色粒子34aおよび黒色粒子34bは、表示状態を長期間に亘って維持する。また、上記と同様の操作により、表示領域DA1の表示画像を書き換えることができる。
上記のように構成された表示システムによれば、表示パネル12のアレイ基板を省略することにより、表示装置10の製造コストの低減、装置の小型化、薄型化を図ることができる。表示パネル12の表示面12aの全面に任意の文字、記号、ロゴ等を表示することができ、表示領域の増大を図ることができる。本実施形態に係る表示装置10を比較的書換え頻度の少ない電子棚札に適用した場合、電子棚札を安価に提供することができる。このような電子棚札を用いることにより、頻繁に書き換え可能な電子棚札を全部並べるよりも安く棚札表示を実現することができる。そのため、全部の棚札を電子棚札化することが可能であり、商品棚の統一性が上がって見栄えが良く成る。
なお、本実施形態において、書込み治具80の書込み用電極は、マトリクス状に配列された画素電極PEに限定されることなく、所望の文字、記号、ロゴ等が打ち抜き形成されたベタの固定電極を用いてもよい。あるいは、マトリクス状に配列された複数の画素電極PEと、所望の文字、記号、ロゴ等が打ち抜き形成されたベタの固定電極とを組み合わせて用いてもよい。
(第7の実施形態)
図12は、第7の実施形態に係る表示装置を示す斜視図、図13は、表示装置の分解斜視図、図14は、表示パネルの分解斜視図である。本実施形態では、表示装置10は、表示面12aの少なくとも一部、一例では、両側縁部が背面側に湾曲した表示パネル12を備えている。
図12および図13に示すように、表示装置10は、ほぼ矩形状の表示パネル12と、この表示パネル12を収容した偏平な矩形箱状の筐体(ケース)14と、を備えている。筐体14は、矩形状のベース14aと、矩形状のカバー14bと、を有している。カバー14bは、ベース14aの開口を覆うように、ベース14aに嵌合されている。カバー14bは、矩形状の表示窓16を有している。表示窓16は、カバー14bの幅方向(第2方向)Yの全幅に亘って、更に、カバー14bの両側壁に亘って、延在している。また、表示窓16は、カバー14bの長手方向(第1方向)Xの大部分に亘って延在している。
表示パネル12は、矩形状のアレイ基板(TFT基板)18と、アレイ基板18を支持する支持板60と、アレイ基板18に重ねて設けられたシート状の電気泳動素子20と、を備えている。アレイ基板18は、後述する画素電極、薄膜トランジスタ(TFT)、信号線、外部回路配線等を備えている。アレイ基板18に駆動IC19が実装されている。支持板60の背面側に制御回路基板23が対向配置されている。アレイ基板18は、フレキシブル配線基板(FPC)17を介して制御回路基板23に電気的に接続されている。
支持板60は、矩形状に形成され、アレイ基板18の幅よりも大きい幅およびアレイ基板18の長さとほぼ等しい長さを有している。支持板60は、一方の表面に形成された矩形状の凹所61を有している。凹所61は、アレイ基板18の幅および長さとほぼ等しい幅および長さに形成され、更に、アレイ基板18の板厚とほぼ等しい深さに形成されている。凹所61は、支持板60の長手方向の全長に亘って延在し、また、幅方向には、支持板の一対の長辺側端部を除いた領域に延在している。
アレイ基板18は、支持板60の凹所61内に配置され、支持板60上に支持されている。これにより、アレイ基板18の表面(上面)は、凹所61を除く支持板60の上面とほぼ面一に位置している。支持板60の一対の長辺側端部は、上面側から背面側に向かって円弧状に湾曲(ラウンド)している。すなわち、支持板60の一対の長辺側端部は、凸条に湾曲した湾曲部60aを構成している。
シート状の電気泳動素子20は、例えば、矩形状の表示面12aを有している。表示面12aは、筐体14の表示窓16に対応した大きさに形成されている。表示面12aを含む電気泳動素子20の両長辺側の側縁部20bは、それぞれアレイ基板18の長辺を越えて外側に延出しているとともに、背面側に向かって円弧状に湾曲している。本実施形態では、両側縁部20bは、支持板60の湾曲部60a、60aにそれぞれ沿って湾曲している。これにより、両側縁部20bは、それぞれ湾曲部20bを構成している。
図14に示すように、アレイ基板18の一側縁部と電気泳動素子20の一側縁部20bとの間に導電シート62が挟まれている。導電シート62は、一側部に沿って延在している。導電シート62として、例えば、アルミ箔を用いている。導電シート62は、アレイ基板18の額縁領域NAに貼付けられ、アレイ基板18の配線WLに電気的に導通している。そして、導電シート62は、図示しないフレキシブル配線基板に電気的に接続される。
図12および図13に示すように、表示パネル12は、表示面12aが表示窓16の全面に露出した状態で、筐体14内に配置されている。表示面12aの湾曲部20bは、それぞれ筐体14の側面部に露出している。
図15は、図12の線C−Cに沿った表示パネルの断面図である。なお、図15においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を変更して示すことがある。
図15に示すように、アレイ基板18は、絶縁基板22と、絶縁基板22の表面に形成された絶縁層24と、を有している。絶縁基板22は、表示面12aと反対側に配置されるため、透明でなくてもよい。アレイ基板18は、アクティブ領域AAにおいて、絶縁層24上に設けられた複数の画素電極PE、図示しないスイッチング素子SW、信号線S、走査線G等を有している。額縁領域NAにおいて、絶縁層24上に複数の配線WLが設けられている。複数の画素電極PEは、アクティブ領域AAのほぼ全域にマトリクス状に配列されている。画素電極PEは、後述する共通電極との間で電気泳動素子20に電圧を印加する。絶縁層24、画素電極PE、配線WLに重ねて、アレイ基板18のアクティブ領域AAおよび額縁領域NAの全面に導電性の粘着層25が設けられている。アレイ基板18は、支持板60の凹所61内に配置されている。
シート状の電気泳動素子20は、粘着層25に重ねて配置され、この粘着層25によりアレイ基板18に貼付されている。本実施形態において、電気泳動素子20は、例えば、前述の第2の実施形態で示した電気泳動素子20と同様の構成のものを用いている。同一の構成部分には、第2の実施形態で示した参照符号と同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施形態によれば、電気泳動素子20は、アレイ基板18のアクティブ領域AAに対向する第1表示領域(中央領域)DA1と、第1表示領域DA1の周囲に位置しアレイ基板18の額縁領域および支持板60に対向する第2表示領域DA2と、を有している。第2表示領域DA2、すなわち、電気泳動素子20の長辺側の両側縁部は、支持板60の湾曲部60aに沿って支持板60の背面側に回り込むように湾曲している。これにより、電気泳動素子20の長辺側の両側縁部は、湾曲部20bを構成している。電気泳動素子20の周縁部は、シール材SEにより封止されている。
以上のように構成された第7の実施形態に係る表示装置10によれば、表示面12aの側縁部を背面側に湾曲した湾曲部とすることにより、筐体の側面側まで表示領域を延ばすことが可能となる。これにより、表示領域を拡大し、より視認し易い表示装置を提供することができる。例えば、電子棚札のように、筐体を立てて配置する場合でも、表示領域の側縁部を容易に視認することが可能となる。
なお、本実施形態に係る湾曲部を有する電気泳動素子の構成は、前述した第2の実施形態に係る電気泳動素子に限らず、他の実施形態で示した電気泳動素子のいずれにも適用可能である。
また、図16および図17に示すように、湾曲部を有する表示装置10と書込み治具80とを組み合わせて表示システムを構築してもよい。この表示システムでは、書込み治具80は、表示装置10の表示面12aに対向あるいは当接する対向面80aを有している。対向面80aの両側縁部は、表示面12aの湾曲部20bに合わせて湾曲している。書込み治具80の他の構成は、前述した第4の実施形態あるいは第6の実施形態で示した書込み治具と同様の構成としている。上記構成によれば、画像データの書込み時、対向面80aの湾曲部を表示装置10の湾曲部20bに合わせることにより、書込み治具80を表示装置10に対して容易に位置決めすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
本発明の実施形態として上述した各構成を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての構成も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。例えば、表示パネル外形状は、矩形状に限定されることなく、平面視多角形状や円形、楕円形、およびこれらを組み合わせた形状等の他の形状としてもよい。湾曲部は、表示領域の側縁部に限らず、表示領域全体を湾曲させる構成としてもよい。表示装置の構成部材の材料は、上述した例に限らず、種々選択可能である。
上述した実施形態によりもたらされる他の作用効果について本明細書の記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものついては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
10…表示装置、12…表示パネル、12a…表示面、14…筐体、
14a…ベース、14b…カバー、16…表示窓、18…アレイ基板、
20…電気泳動素子、20b…湾曲部、25…粘着層、26a…第1基材、
26b…第2基材、28…共通電極、30…マイクロカプセル、42…バリア層、
46a…第1固定電極、46b…第2固定電極、80…書込み治具、
PE…画素電極、SE…シール材

Claims (14)

  1. 複数の画素電極が設けられたアクティブ領域と、前記アクティブ領域の周囲に位置する額縁領域と、を有するアレイ基板と、
    前記アレイ基板に重ねて配置された電気泳動素子と、を備え、
    前記電気泳動素子は、前記アクティブ領域に対向する第1表示領域と、前記額縁領域に対向して位置し、任意の画像を表示可能な第2表示領域と、を有する表示装置。
  2. 前記第1表示領域は、前記画素電極により書き込まれた画像を表示し、前記第2表示領域は、予め書込まれた任意の画像を表示するように構成されている請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記電気泳動素子は、前記アレイ基板上に配置された第1基材と、前記第1基材に隙間を置いて対向配置された第2基材と、前記第1基材と第2基材との間に配置され、それぞれ電気泳動粒子を収納している複数のマイクロカプセルと、前記第2基材に設けられ前記マイクロカプセルに対向した共通電極と、を備え、前記共通電極は、少なくとも前記第1表示領域に設けられ、前記マイクロカプセルを挟んで前記アクティブ領域に対向している請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記電気泳動素子は、前記第1基材に設けられた第2共通電極を有し、前記第2共通電極は、前記第2表示領域に配置され、前記マイクロカプセルを挟んで前記第2基材に対向している請求項3に記載の表示装置。
  5. 前記共通電極は、前記第1表示領域および第2表示領域に亘って設けられ、前記マイクロカプセルを挟んで、前記第1基材と対向し、
    前記電気泳動素子は、前記第1基材に設けられ前記第2表示領域に配置された第1固定電極と、前記第1基材に設けられ前記第2表示領域内で前記第1固定電極と前記マイクロカプセルとの間に配置された第2固定電極と、を有し、前記第2固定電極は、任意の画像に対応した形状の複数の透孔を有している請求項3に記載の表示装置。
  6. 前記電気泳動素子の第2表示領域は、前記アレイ基板の額縁領域を越えて前記アレイ基板の外側まで延在している請求項1から5のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記第2表示領域は、前記アレイ基板の背面側に湾曲した湾曲部を有している請求項6に記載の表示装置。
  8. 前記電気泳動素子は、前記第2基材上に積層された無機バリア層を有している請求項3に記載の表示装置。
  9. 表示面を有するシート状の電気泳動素子を備える表示装置であって、
    前記電気泳動素子は、第1基材と、前記第1基材に隙間を置いて対向配置され、前記表示面を形成する第2基材と、前記第1基材と第2基材との間に配置され、それぞれ電気泳動粒子を収納している複数のマイクロカプセルと、前記第2基材に設けられ前記マイクロカプセルに対向した共通電極と、前記第1基材に設けられ前記マイクロカプセルを挟んで前記共通電極に対向する固定電極と、を備え、前記固定電極は、任意の画像に対応した形状の複数の透孔を有している表示装置。
  10. 前記電気泳動素子は、前記第1基材に設けられた第2固定電極を有し、前記第2固定電極はベタに形成された電極であり、前記固定電極に対向して配置されている請求項9に記載の表示装置。
  11. 表示面を有するシート状の電気泳動素子を備えた表示装置と、前記電気泳動素子に画像データを書込む書込み治具と、を備える表示システムであって、
    前記電気泳動素子は、第1基材と、前記第1基材に隙間を置いて対向配置され、前記表示面を形成する第2基材と、前記第1基材と第2基材との間に配置され、それぞれ電気泳動粒子を収納している複数のマイクロカプセルと、前記第1基材に設けられ前記マイクロカプセルに対向した共通電極と、を備え、
    前記書込み治具は、前記電気泳動素子の表示面に対向あるいは当接可能な対向面と、前記対向面の近傍に設けられ、前記マイクロカプセルを挟んで前記共通電極に対向可能な画素電極と、を有し、前記画素電極と共通電極との間に電圧を印加して前記マイクロカプセルに画像データを書込む表示システム。
  12. 前記電気泳動素子は、前記表示面の中央部に位置する第1表示領域と、前記第1表示領域の周囲に位置する第2表示領域と、を有し、前記共通電極は、前記第1表示領域および第2表示領域に亘って配置され、
    前記書込み治具は、前記第1表示領域および第2表示領域に対向可能に配置された複数の画素電極を備えている請求項11に記載の表示システム。
  13. 前記電気泳動素子は、前記表示面の中央部に位置する第1表示領域と、前記第1表示領域の周囲に位置する第2表示領域と、を有し、前記共通電極は、前記第2表示領域に配置され、
    前記書込み治具は、前記第2表示領域に対向可能に配置された複数の画素電極を備えている請求項11に記載の表示システム。
  14. 前記表示装置は、前記第2基材に設けられ前記第1表示領域に配置された第2基材側共通電極と、前記第1基材に対向して設けられたアレイ基板と、を有し、
    前記アレイ基板は、前記第1表示領域に対向して配置され、前記第2基材側共通電極との間で電圧を印加する複数の画素電極を有している請求項13に記載の表示システム。
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