JP2019060971A - 結像レンズおよび光学装置 - Google Patents

結像レンズおよび光学装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019060971A
JP2019060971A JP2017183862A JP2017183862A JP2019060971A JP 2019060971 A JP2019060971 A JP 2019060971A JP 2017183862 A JP2017183862 A JP 2017183862A JP 2017183862 A JP2017183862 A JP 2017183862A JP 2019060971 A JP2019060971 A JP 2019060971A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
imaging lens
satisfying
conditional expressions
positive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017183862A
Other languages
English (en)
Inventor
永利 由紀子
Yukiko Nagatoshi
由紀子 永利
峻介 宮城島
Shunsuke Miyagishima
峻介 宮城島
和佳 岡田
Kazuyoshi Okada
和佳 岡田
右恭 富岡
Ukyo Tomioka
右恭 富岡
賢 米澤
Ken Yonezawa
賢 米澤
泰孝 島田
Yasutaka Shimada
泰孝 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2017183862A priority Critical patent/JP2019060971A/ja
Priority to US16/133,038 priority patent/US10852535B2/en
Priority to CN201821537494.7U priority patent/CN208818913U/zh
Publication of JP2019060971A publication Critical patent/JP2019060971A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/0025Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for optical correction, e.g. distorsion, aberration
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/001Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
    • G02B13/0015Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras characterised by the lens design
    • G02B13/002Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras characterised by the lens design having at least one aspherical surface
    • G02B13/0045Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras characterised by the lens design having at least one aspherical surface having five or more lenses
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/04Reversed telephoto objectives
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B15/00Optical objectives with means for varying the magnification
    • G02B15/14Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
    • G02B15/146Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having more than five groups
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B9/00Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or -
    • G02B9/64Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having more than six components

Abstract

【課題】温度変化によるピントのずれを良好に補正しつつ、色収差および像面湾曲等の諸収差を良好に補正した結像レンズ、およびこの結像レンズを備えた光学装置を提供する。【解決手段】結像レンズ中に、負の屈折率変化率を有しながら比較的低分散かつ高屈折率である条件を示す所定の条件式(1)〜(3)を満足する負レンズを少なくとも1枚有し、結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズは、所定の条件式(4)、(5)を満足するものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、デジタルカメラまたはプロジェクター等に好適な結像レンズ、およびこの結像レンズを備えた光学装置に関するものである。
デジタルカメラまたはプロジェクター等の光学装置に好適な結像レンズとしては、例えば下記特許文献1または2に記載のものが知られている。
特開2003−222793号公報 特開2008−46259号公報
高精細な結像レンズを実現するためには、色収差を抑えることが重要で、色収差の2次スペクトルを補正するには異常分散性の大きい材料が有効である。異常分散性の大きい材料は温度に対する屈折率変化が大きく、これを正レンズに用いると、温度上昇時にピント位置が伸びてしまうという問題がある。
特許文献1および2に記載のレンズ系は、いずれも異常分散性の大きな正レンズで起きたピントズレを、同じく異常分散性の大きな負レンズを組み合わせることによって補正している。このような方法は、温度変化に伴うピントずれの補正と色収差の補正には有効な手段であるが、温度補正のために負レンズに屈折率の低い材料を使うことになるため、像面湾曲の補正が十分に行われないという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、温度変化によるピントのずれを良好に補正しつつ、色収差および像面湾曲等の諸収差を良好に補正した結像レンズ、およびこの結像レンズを備えた光学装置を提供することを目的とするものである。
本発明の結像レンズは、複数枚のレンズを組み合わせてなる結像レンズであって、結像レンズに含まれる負レンズのd線における屈折率をnN、負レンズのd線におけるアッベ数をνN、負レンズの25℃での温度変化に対するd線における屈折率変化率をdnN/dtとした場合、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズを少なくとも1枚有し、結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズは、最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズのd線におけるアッベ数をνP1、最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズの部分分散比をθP1gFとした場合、条件式(4)、(5)を満足する。
1.65<nN<1.75 …(1)
45<νN<55 …(2)
dnN/dt<0×10−6/℃ …(3)
63<νP1 …(4)
0.644<θP1gF+0.001618×νP1 …(5)
なお、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズは、条件式(1−1)、(2−1)、(3−1)のうち少なくとも1つを満足することが好ましい。
1.69<nN<1.71 …(1−1)
50<νN<52 …(2−1)
−2×10−6/℃<dnN/dt<−1×10−6/℃ …(3−1)
また、結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズは、条件式(4−1)、(5−1)のうち少なくとも1つを満足することが好ましい。
75<νP1<100 …(4−1)
0.665<θP1gF+0.001618×νP1<0.7 …(5−1)
本発明の結像レンズにおいては、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズのうち少なくとも1枚の負レンズは、負レンズの焦点距離をfN、無限遠物体合焦時の全系の焦点距離をfとした場合、条件式(6)を満足することが好ましく、条件式(6−1)を満足することがより好ましい。なお、結像レンズに変倍機能を設けた場合には、変倍領域の中の1か所で条件式(6)および/または(6−1)を満足すればよい。また、負レンズが接合されている場合には、負レンズの前後を空気として計算するものとする。
|fN|/f<10 …(6)
0.5<|fN|/f<5 …(6−1)
また、結像レンズに含まれる正レンズのd線における屈折率をnP2、正レンズのd線におけるアッベ数をνP2、正レンズの25℃での温度変化に対するd線における屈折率変化率をdnP2/dtとした場合、条件式(7)〜(9)を満足する正レンズを少なくとも1枚有することが好ましい。
1.6<nP2<1.85 …(7)
40<νP2<60 …(8)
6×10−6/℃<dnP2/dt …(9)
ここで、条件式(7)〜(9)を満足する正レンズは、条件式(7−1)、(8−1)、(9−1)のうち少なくとも1つをさらに満足することが好ましい。
1.65<nP2<1.8 …(7−1)
42<νP2<57 …(8−1)
6.5×10−6/℃<dnP2/dt<11×10−6/℃ …(9−1)
また、条件式(7)〜(9)を満足する正レンズは、正レンズの焦点距離をfP2、無限遠物体合焦時の全系の焦点距離をfとした場合、条件式(10)を満足することが好ましく、条件式(10−1)を満足することがより好ましい。なお、結像レンズに変倍機能を設けた場合には、変倍領域の中の1か所で条件式(10)および/または(10−1)を満足すればよい。また、正レンズが接合されている場合には、正レンズの前後を空気として計算するものとする。
fP2/f<15 …(10)
0.2<fP2/f<5 …(10−1)
また、結像レンズは、単焦点レンズとしてもよく、その場合、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における近軸軸上光線の高さをHN、結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における近軸軸上光線の高さの最大値をHmaxとした場合、条件式(11)を満足することが好ましく、条件式(11−1)を満足することがより好ましい。
0.3<|HN/Hmax| …(11)
0.4<|HN/Hmax|<1 …(11−1)
また、結像レンズは、変倍機能を有してもよく、その場合において変倍領域の全域にわたって温度変化に伴うピントずれを補正する場合には、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における望遠端での近軸軸上光線の高さをHNt、結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さが最大となる面の、望遠端での近軸軸上光線の高さをHtwm、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における広角端での近軸軸上光線の高さをHNw、結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さの最大値をHwwmとした場合、条件式(12)を満足することが好ましく、条件式(12−1)を満足することがより好ましい。
|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)|<1.8 …(12)
0.4<|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)|<1.5 …(12−1)
また、結像レンズは、変倍機能を有してもよく、その場合において特に望遠端での温度変化に伴うピントずれを補正する場合には、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における望遠端での近軸軸上光線の高さをHNt、結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さが最大となる面の、望遠端での近軸軸上光線の高さをHtwm、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における広角端での近軸軸上光線の高さをHNw、結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さの最大値をHwwmとした場合、条件式(13)を満足することが好ましく、条件式(13−1)を満足することがより好ましい。
1.8<|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)| …(13)
2<|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)|<50 …(13−1)
本発明の光学装置は、上記記載の本発明の結像レンズを備えたものである。
なお、上記「〜からなる」とは、構成要素として挙げたもの以外に、実質的に屈折力を有さないレンズ、絞りやマスクやカバーガラスやフィルタ等のレンズ以外の光学要素、レンズフランジ、レンズバレル、撮像素子、手ぶれ補正機構等の機構部分、等を含んでもよいことを意図するものである。
また、上記のレンズの面形状、屈折力の符号、および曲率半径は、非球面が含まれている場合は近軸領域で考えるものとする。
また、部分分散比θgFは、g線(波長435.8nm)に対する屈折率をng、F線(波長486.1nm)に対する屈折率をnF、C線(波長656.3nm)に対する屈折率をnCとした場合、下記式で表されるものである。
θgF=(ng−nF)/(nF−nC)
また、近軸軸上光線の高さについては「光学技術シリーズ1 レンズ設計法」(松居吉哉著、共立出版)のpp.19、(2.10)〜(2.12)式による近軸光線追跡における定義に準ずる。
本発明の結像レンズは、複数枚のレンズを組み合わせてなる結像レンズであって、結像レンズに含まれる負レンズのd線における屈折率をnN、負レンズのd線におけるアッベ数をνN、負レンズの25℃での温度変化に対するd線における屈折率変化率をdnN/dtとした場合、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズを少なくとも1枚有し、結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズは、最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズのd線におけるアッベ数をνP1、最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズの部分分散比をθP1gFとした場合、条件式(4)、(5)を満足するようにしたので、温度変化によるピントのずれを良好に補正しつつ、色収差および像面湾曲等の諸収差を良好に補正した結像レンズ、およびこの結像レンズを備えた光学装置を提供することができる。
1.65<nN<1.75 …(1)
45<νN<55 …(2)
dnN/dt<0×10−6/℃ …(3)
63<νP1 …(4)
0.644<θP1gF+0.001618×νP1 …(5)
本発明の一実施形態にかかる結像レンズ(実施例1と共通)のレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例2の結像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例3の結像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例4の結像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例5の結像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例6の結像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例7の結像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例1の結像レンズの各収差図 本発明の実施例2の結像レンズの各収差図 本発明の実施例3の結像レンズの各収差図 本発明の実施例4の結像レンズの各収差図 本発明の実施例5の結像レンズの各収差図 本発明の実施例6の結像レンズの各収差図 本発明の実施例7の結像レンズの各収差図 本発明の一実施形態にかかる光学装置の概略構成図 本発明のその他の実施形態による光学装置の前面側を示す斜視図 図16の光学装置の背面側を示す斜視図
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態にかかる結像レンズのレンズ構成を示す断面図である。図1に示す構成例は、後述の実施例1の結像レンズの構成と共通である。図1においては、左側が物体側、右側が像側であり、図示されている開口絞りStは必ずしも大きさや形状を表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。また、図1は、無限遠物体に合焦した状態を示しており、軸上光束aおよび最大画角の光束bを併せて記入している。
なお、結像レンズが光学装置に搭載される際には、光学装置の仕様に応じた各種フィルタおよび/または保護用のカバーガラスを備えることが好ましいため、図1ではこれらを想定した平行平面板状の光学部材PPをレンズ系と像面Simとの間に配置した例を示している。しかし、光学部材PPの位置は図1に示すものに限定されないし、光学部材PPを省略した構成も可能である。
本実施形態の結像レンズは、複数枚のレンズを組み合わせてなる結像レンズであって、結像レンズに含まれる負レンズのd線における屈折率をnN、負レンズのd線におけるアッベ数をνN、負レンズの25℃での温度変化に対するd線における屈折率変化率をdnN/dtとした場合、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズを少なくとも1枚有し、結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズは、最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズのd線におけるアッベ数をνP1、最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズの部分分散比をθP1gFとした場合、条件式(4)、(5)を満足するように構成されている。
1.65<nN<1.75 …(1)
45<νN<55 …(2)
dnN/dt<0×10−6/℃ …(3)
63<νP1 …(4)
0.644<θP1gF+0.001618×νP1 …(5)
条件式(1)〜(3)は、異常分散性の大きい材料を正レンズに用いた場合でも、温度変化に伴うピントのずれを良好に補正するための条件である。条件式(1)〜(3)を満足する負レンズとは、すなわち、負の屈折率変化率を有しながら比較的低分散かつ高屈折率である負レンズであり、温度上昇時のピント位置を縮める方向に補正することが可能である。多くの光学材料は正の屈折率変化率を有しているため、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズと、他の一般的な光学材料からなるレンズを組み合わせることによって、色収差と温度変化によるピントのずれを良好に補正することが可能となる。
また、結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズについて、条件式(4)、(5)を満足するものとすることによって、色収差を抑えた設計が可能となり、さらに、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズと組み合わせることによって、像面湾曲と色収差を抑えながら、温度変化に伴うピントずれを補正することが可能となる。
条件式(1)の下限以下とならないようにすることによって、屈折率が小さくなり過ぎるのを防ぐことができるため、像面湾曲の補正に有利となる。条件式(1)の上限以上とならないようにすることによって、屈折率が大きくなり過ぎるのを防ぐことができるため、色収差補正に必要なアッベ数を確保することができる。なお、条件式(1−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
1.69<nN<1.71 …(1−1)
条件式(2)の下限以下とならないようにすることによって、倍率色収差および軸上色収差の補正に有利となる。条件式(2)の上限以上とならないようにすることによって、色収差補正と屈折率との両立に有利となる。なお、条件式(2−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
50<νN<52 …(2−1)
条件式(3)の下限以下とならないようにすることによって、温度変化に対する屈折率変化が大きくなり過ぎるのを防ぐことができるため、ピントのずれが補正過剰になるのを防ぐことができる。条件式(3)の上限以上とならないようにすることによって、温度変化に対する屈折率変化が小さくなり過ぎるのを防ぐことができるため、ピントのずれが補正不足になるのを防ぐことができる。なお、条件式(3−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
−2×10−6/℃<dnN/dt<−1×10−6/℃ …(3−1)
条件式(4)の下限以下とならないようにすることによって、倍率色収差の補正に有利となる。条件式(4)の上限以上とならないようにすることによって、屈折率が小さくなり過ぎるのを防ぐことができるため、球面収差の補正に有利となる。なお、条件式(4−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
75<νP1<100 …(4−1)
条件式(5)の下限以下とならないようにすることによって、異常分散性が小さくなりなり過ぎるのを防ぐことができるため、2次スペクトルの補正が容易となる。条件式(5)の上限以上とならないようにすることによって、屈折率が小さくなり過ぎるのを防ぐことができるため、球面収差の補正に有利となる。なお、条件式(5−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
0.665<θP1gF+0.001618×νP1<0.7 …(5−1)
本実施形態の結像レンズにおいては、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズのうち少なくとも1枚の負レンズは、負レンズの焦点距離をfN、無限遠物体合焦時の全系の焦点距離をfとした場合、条件式(6)を満足することが好ましい。条件式(6)の上限以上とならないようにすることによって、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの屈折力が弱くなり過ぎるのを防ぐことができるため、温度補正効果が小さくなり過ぎるのを防ぐことができる。なお、条件式(6−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。条件式(6)の下限以下とならないようにすることによって、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの屈折力が強くなり過ぎるのを防ぐことができるため、温度補正効果が大きくなり過ぎるのを防ぐことができる。
|fN|/f<10 …(6)
0.5<|fN|/f<5 …(6−1)
また、結像レンズに含まれる正レンズのd線における屈折率をnP2、正レンズのd線におけるアッベ数をνP2、正レンズの25℃での温度変化に対するd線における屈折率変化率をdnP2/dtとした場合、条件式(7)〜(9)を満足する正レンズを少なくとも1枚有することが好ましい。
1.6<nP2<1.85 …(7)
40<νP2<60 …(8)
6×10−6/℃<dnP2/dt …(9)
条件式(7)〜(9)は、温度変化に対するピント変化を補正しつつ、色収差と球面収差を抑えたレンズ系を可能とするための条件である。条件式(7)〜(9)を満足する正レンズ、すなわち、温度に対する屈折率変化が正の大きな値の材料からなるレンズを配することで、温度上昇時のピント位置を縮める方向に補正することが可能である。
条件式(7)の下限以下とならないようにすることによって、屈折率が小さくなり過ぎるのを防ぎ、球面収差の補正に有利となる。条件式(7)の上限以上とならないようにすることによって、屈折率が大きくなり過ぎるのを防ぎ、色収差補正に必要なアッベ数を確保することができる。なお、条件式(7−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
1.65<nP2<1.8 …(7−1)
条件式(8)の下限以下とならないようにすることによって、倍率色収差および軸上色収差の補正に有利となる。条件式(8)の上限以上とならないようにすることによって、色収差補正と屈折率との両立に有利となる。なお、条件式(8−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
42<νP2<57 …(8−1)
条件式(9)の下限以下とならないようにすることによって、温度変化に対する屈折率変化が小さくなり過ぎるのを防ぎ、ピントのずれが補正不足になるのを防ぐことができる。条件式(9)の上限以上とならないようにすることによって、温度変化に対する屈折率変化が大きくなり過ぎるのを防ぎ、ピントのずれが補正過剰になるのを防ぐことができる。なお、条件式(9−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
6.5×10−6/℃<dnP2/dt<11×10−6/℃ …(9−1)
また、条件式(7)〜(9)を満足する正レンズは、正レンズの焦点距離をfP2、無限遠物体合焦時の全系の焦点距離をfとした場合、条件式(10)を満足することが好ましい。条件式(10)の下限以下とならないようにすることによって、正レンズの屈折力が強くなり過ぎるのを防ぐことができるため、温度補正効果が大きくなり過ぎるのを防ぐことができる。条件式(10)の上限以上とならないようにすることによって、正レンズの屈折力が弱くなり過ぎるのを防ぐことができるため、温度補正効果が小さくなり過ぎるのを防ぐことができる。なお、条件式(10−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
fP2/f<15 …(10)
0.2<fP2/f<5 …(10−1)
また、結像レンズは、単焦点レンズとしてもよく、その場合、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における近軸軸上光線の高さをHN、結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における近軸軸上光線の高さの最大値をHmaxとした場合、条件式(11)を満足することが好ましく、条件式(11−1)を満足することがより好ましい。条件式(11)の下限以下とならないようにすることによって、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの近軸軸上光線の高さが低くなり過ぎるのを防ぐことができるため、温度変化に対する補正効果が弱くなり過ぎるのを防ぐことができる。なお、条件式(11−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
0.3<|HN/Hmax| …(11)
0.4<|HN/Hmax|<1 …(11−1)
また、結像レンズは、変倍機能を有してもよく、その場合において変倍領域の全域にわたって温度変化に伴うピントずれを補正する場合には、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における望遠端での近軸軸上光線の高さをHNt、結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さが最大となる面の、望遠端での近軸軸上光線の高さをHtwm、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における広角端での近軸軸上光線の高さをHNw、結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さの最大値をHwwmとした場合、条件式(12)を満足することが好ましい。条件式(12)の下限以下とならないようにすることによって、望遠端の軸上光線の高さが低くなり過ぎるのを防ぐことができるため、望遠端側での補正効果を確保することができる。条件式(12)の上限以上とならないようにすることによって、広角端の軸上光線の高さが低くなり過ぎるのを防ぐことができるため、広角端側での補正効果を確保することができる。なお、条件式(12−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)|<1.8 …(12)
0.4<|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)|<1.5 …(12−1)
また、結像レンズは、変倍機能を有してもよく、その場合において特に望遠端での温度変化に伴うピントずれを補正する場合には、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における望遠端での近軸軸上光線の高さをHNt、結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さが最大となる面の、望遠端での近軸軸上光線の高さをHtwm、条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における広角端での近軸軸上光線の高さをHNw、結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さの最大値をHwwmとした場合、条件式(13)を満足することが好ましい。条件式(13)の下限以下とならないようにすることによって、広角端と望遠端の軸上光線高さの差が小さくなり過ぎるのを防ぐことができるため、望遠端での温度変化に伴うピントずれの補正が不足するのを防ぐことができる。なお、条件式(13−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。条件式(13)の上限以上とならないようにすることによって、広角端と望遠端の軸上光線高さの差が大きくなり過ぎるのを防ぐことができるため、望遠端での温度変化に伴うピントずれの補正が過剰になるのを防ぐことができる。
1.8<|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)| …(13)
2<|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)|<50 …(13−1)
また、図1に示す例では、レンズ系と像面Simとの間に光学部材PPを配置した例を示したが、ローパスフィルタや特定の波長域をカットするような各種フィルタ等をレンズ系と像面Simとの間に配置する代わりに、各レンズの間にこれらの各種フィルタを配置してもよく、あるいは、いずれかのレンズのレンズ面に、各種フィルタと同様の作用を有するコートを施してもよい。
次に、本発明の結像レンズの数値実施例について説明する。まず、実施例1の結像レンズについて説明する。実施例1の結像レンズのレンズ構成を示す断面図を図1に示す。図1および後述の実施例2〜7に対応した図2〜7においては、左側が物体側、右側が像側であり、図示されている開口絞りStは必ずしも大きさや形状を表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。また、図1〜7は、無限遠物体に合焦した状態を示しており、軸上光束aおよび最大画角の光束bを併せて記入している。
実施例1の結像レンズは、単焦点レンズであって、物体側から順に、レンズL1〜レンズL16の16枚のレンズから構成されている。実施例1の結像レンズにおいては、レンズL16(材料は、株式会社オハラ製:S−LAL20とする。)が条件式(1)〜(3)を満足する負レンズであり、レンズL14(材料は、株式会社オハラ製:S−LAL54Qとする。)が条件式(7)〜(9)を満足する正レンズであり、レンズL9が結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズである。
実施例1の結像レンズの基本レンズデータを表1に、諸元に関するデータを表2に示す。以下では、表中の記号の意味について、実施例1のものを例にとり説明するが、実施例2〜7についても基本的に同様である。
表1のレンズデータにおいて、面番号の欄には最も物体側の構成要素の面を1番目として像面側に向かうに従い順次増加する面番号を示し、曲率半径の欄には各面の曲率半径を示し、面間隔の欄には各面とその次の面との光軸Z上の間隔を示す。また、nの欄には各光学要素のd線(波長587.6nm(ナノメートル))における屈折率を示し、νの欄には各光学要素のd線(波長587.6nm(ナノメートル))におけるアッベ数を示し、dn/dtの欄には各光学要素の25℃での温度変化に対するd線(波長587.6nm(ナノメートル))における屈折率変化率を示し、θgFの欄には各光学要素の部分分散比を示し、条件式(5)の欄には各光学要素の条件式(5)の値を示す。なお、表1中において、dn/dtの値については「×10−6/℃」が省略されている。
また、曲率半径の符号は、面形状が物体側に凸の場合を正、像面側に凸の場合を負としている。基本レンズデータには、開口絞りSt、光学部材PPも含めて示している。開口絞りStに相当する面の面番号の欄には面番号とともに(絞り)という語句を記載している。
表2の諸元に関するデータに、焦点距離f、バックフォーカスBf、FナンバーFNo.、全画角2ω[°]の値を示す。
基本レンズデータおよび諸元に関するデータにおいて、角度の単位としては°を用い、長さの単位としてはmm(ミリメートル)を用いているが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても使用可能なため他の適当な単位を用いることもできる。
実施例1の結像レンズの各収差図を図8に示す。なお、図8中の左側から順に球面収差、非点収差、歪曲収差、および倍率色収差を示す。球面収差、非点収差、および歪曲収差を表す各収差図には、d線(波長587.6nm(ナノメートル))を基準波長とした収差を示す。球面収差図にはd線(波長587.6nm(ナノメートル))、C線(波長656.3nm(ナノメートル))およびF線(波長486.1nm(ナノメートル))についての収差をそれぞれ実線、長破線、および短破線で示す。非点収差図にはサジタル方向およびタンジェンシャル方向の収差をそれぞれ実線および短破線で示す。倍率色収差図にはC線(波長656.3nm(ナノメートル))およびF線(波長486.1nm(ナノメートル))についての収差をそれぞれ長破線および短破線で示す。なお、球面収差図のFNo.はFナンバー、その他の収差図のωは半画角を意味する。
次に、実施例2の結像レンズについて説明する。実施例2の結像レンズのレンズ構成を示す断面図を図2に示す。実施例2の結像レンズは、単焦点レンズであって、物体側から順に、レンズL1〜レンズL6の6枚のレンズから構成されている。実施例2の結像レンズにおいては、レンズL1(材料は、株式会社オハラ製:S−LAL20とする。)が条件式(1)〜(3)を満足する負レンズであり、レンズL6(材料は、株式会社オハラ製:S−LAH52Qとする。)が条件式(7)〜(9)を満足する正レンズであり、レンズL5が結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズである。また、実施例2の結像レンズの基本レンズデータを表3に、諸元に関するデータを表4に、各収差図を図9に示す。
次に、実施例3の結像レンズについて説明する。実施例3の結像レンズのレンズ構成を示す断面図を図3に示す。実施例3の結像レンズは、変倍機能を有し、物体側から順に、レンズL1〜レンズL14の14枚のレンズから構成されている。実施例3の結像レンズにおいては、レンズL2(材料は、株式会社オハラ製:S−LAL20とする。)が条件式(1)〜(3)を満足する負レンズであり、レンズL5(材料は、株式会社オハラ製:S−LAH52Qとする。)およびレンズL7(材料は、株式会社オハラ製:S−LAL54Qとする。)が条件式(7)〜(9)を満足する正レンズであり、レンズL3が結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズである。また、実施例3の結像レンズの基本レンズデータを表5に、諸元に関するデータを表6に、変化する面間隔に関するデータを表7に、非球面係数に関するデータを表8に、各収差図を図10に示す。
表6の諸元に関するデータでは、広角端と望遠端の各々について、ズーム倍率、焦点距離f、バックフォーカスBf、FナンバーFNo.、全画角2ω[°]の値を示す。
表5のレンズデータにおいて、変倍時に間隔が変化する面間隔の欄にはそれぞれDD[面番号]と記載している。このDD[面番号]に対応する数値は表7に示している。
表8のレンズデータでは、非球面の面番号に*印を付しており、非球面の曲率半径として近軸の曲率半径の数値を示している。表8の非球面係数に関するデータには、非球面の面番号と、これら非球面に関する非球面係数を示す。表8の非球面係数の数値の「E±n」(n:整数)は「×10±n」を意味する。非球面係数は、下記式で表される非球面式における各係数KA、Amの値である。
Zd=C・h/{1+(1−KA・C・h1/2}+ΣAm・h
ただし、
Zd:非球面深さ(高さhの非球面上の点から、非球面頂点が接する光軸に垂直な平面に下ろした垂線の長さ)
h:高さ(光軸からの距離)
C:近軸曲率半径の逆数
KA、Am:非球面係数
であり、非球面深さZdにおけるΣはmに関する総和を意味する。
また、図10の各収差図では、上段に広角端における各収差図を示し、下段に望遠端における各収差図を示す。
なお、諸元に関するデータ、変化する面間隔に関するデータ、非球面係数に関するデータ、および、各収差図中の記号の意味について、実施例3のものを例にとり説明するが、実施例4〜7についても基本的に同様である。
次に、実施例4の結像レンズについて説明する。実施例4の結像レンズのレンズ構成を示す断面図を図4に示す。実施例4の結像レンズは、変倍機能を有し、物体側から順に、レンズL1〜レンズL30の30枚のレンズから構成されている。実施例4の結像レンズにおいては、レンズL7(材料は、株式会社オハラ製:S−LAL20とする。)およびレンズL26(材料は、株式会社オハラ製:S−LAL20とする。)が条件式(1)〜(3)を満足する負レンズであり、レンズL4が結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズである。また、実施例4の結像レンズの基本レンズデータを表9に、諸元に関するデータを表10に、変化する面間隔に関するデータを表11に、各収差図を図11に示す。
次に、実施例5の結像レンズについて説明する。実施例5の結像レンズのレンズ構成を示す断面図を図5に示す。実施例5の結像レンズは、変倍機能を有し、物体側から順に、レンズL1〜レンズL21の21枚のレンズから構成されている。実施例5の結像レンズにおいては、レンズL16(材料は、株式会社オハラ製:S−LAL20とする。)が条件式(1)〜(3)を満足する負レンズであり、レンズL4が結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズである。また、実施例5の結像レンズの基本レンズデータを表12に、諸元に関するデータを表13に、変化する面間隔に関するデータを表14に、各収差図を図12に示す。
次に、実施例6の結像レンズについて説明する。実施例6の結像レンズのレンズ構成を示す断面図を図6に示す。実施例6の結像レンズは、変倍機能を有し、物体側から順に、レンズL1〜レンズL24の24枚のレンズから構成されている。実施例6の結像レンズにおいては、レンズL11(材料は、株式会社オハラ製:S−LAL20とする。)が条件式(1)〜(3)を満足する負レンズであり、レンズL7が結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズである。また、実施例6の結像レンズの基本レンズデータを表15に、諸元に関するデータを表16に、変化する面間隔に関するデータを表17に、各収差図を図13に示す。
次に、実施例7の結像レンズについて説明する。実施例7の結像レンズのレンズ構成を示す断面図を図7に示す。実施例7の結像レンズは、変倍機能を有し、物体側から順に、レンズL1〜レンズL28の28枚のレンズから構成されている。実施例7の結像レンズにおいては、レンズL18(材料は、株式会社オハラ製:S−LAL20とする。)が条件式(1)〜(3)を満足する負レンズであり、レンズL20(材料は、株式会社オハラ製:S−LAH52Qとする。)が条件式(7)〜(9)を満足する正レンズであり、レンズL10が結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズである。また、実施例7の結像レンズの基本レンズデータを表18に、諸元に関するデータを表19に、変化する面間隔に関するデータを表20に、非球面係数に関するデータを表21に、各収差図を図14に示す。
実施例1〜7の結像レンズの条件式(1)〜(13)に対応する値を表22に示す。なお、全実施例ともd線を基準波長としており、下記の表22に示す値はこの基準波長におけるものである。
以上のデータから、実施例1〜7の結像レンズは全て、条件式(1)〜(10)および条件式(11)〜(13)のうちいずれかを満足しており、温度変化によるピントのずれを良好に補正しつつ、色収差および像面湾曲等の諸収差を良好に補正した結像レンズであることが分かる。
次に、本発明の実施形態にかかる光学装置について説明する。図15に、本発明の実施形態の光学装置の一例として、本発明の実施形態に係る結像レンズ1を用いた光学装置10の概略構成図を示す。光学装置10としては、例えば、映画撮影用カメラ、放送用カメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、または監視用カメラ等を挙げることができる。
光学装置100は、結像レンズ1と、結像レンズ1の像側に配置されたフィルタ2と、フィルタ2の像側に配置された撮像素子3とを備えている。なお、図15では、結像レンズ1が備える複数のレンズを概略的に図示している。
撮像素子3は結像レンズ1により形成される光学像を電気信号に変換するものであり、例えば、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いることができる。撮像素子3は、その撮像面が結像レンズ1の像面に一致するように配置される。
光学装置10はまた、撮像素子3からの出力信号を演算処理する信号処理部5と、信号処理部5により形成された像を表示する表示部6と、結像レンズ1の変倍を制御するズーム制御部7とを備えている。なお、図15では1つの撮像素子3のみ図示しているが、本発明の光学装置はこれに限定されず、3つの撮像素子を有するいわゆる3板方式の光学装置であってもよい。
次に、図16および図17を参照して本発明のその他の実施形態にかかる光学装置について説明する。図16、図17にそれぞれ前面側、背面側の斜視形状を示すカメラ200は、交換レンズ208が取り外し自在に装着される、レフレックスファインダーを持たない一眼形式のデジタルカメラである。交換レンズ208は、本発明の実施形態にかかる光学系である結像レンズ209を鏡筒内に収納したものである。
このカメラ200はカメラボディ201を備え、カメラボディ201の上面にはシャッターボタン202と電源ボタン203とが設けられている。またカメラボディ201の背面には、操作部204、205と表示部206とが設けられている。表示部206は、撮像された画像や、撮像される前の画角内にある画像を表示するためのものである。
カメラボディ201の前面中央部には、撮影対象からの光が入射する撮影開口が設けられ、その撮影開口に対応する位置にマウント207が設けられ、マウント207を介して交換レンズ208がカメラボディ201に装着されるようになっている。
カメラボディ201内には、交換レンズ208によって形成された被写体像に応じた撮像信号を出力するCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子(図示せず)、その撮像素子から出力された撮像信号を処理して画像を生成する信号処理回路、およびその生成された画像を記録するための記録媒体などが設けられている。このカメラ200では、シャッターボタン202を押すことにより静止画または動画の撮影が可能であり、この撮影で得られた画像データが上記記録媒体に記録される。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数等の値は、上記各実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
また、光学装置の実施形態では、放送用カメラおよびノンレフレックス方式のデジタルカメラを例に挙げ図を示して説明したが、本発明の光学装置はこれに限定されるものではなく、例えば、ビデオカメラ、ノンレフレックス方式以外のデジタルカメラ、映画撮影用カメラ等の光学装置に本発明を適用することも可能である。さらに、本発明の結像レンズを備えた光学装置としては、上記のようなカメラに限らず、プロジェクター等、どのような装置に適用してもよい。
1 結像レンズ
2 フィルタ
3 撮像素子
5 信号処理部
6 表示部
7 ズーム制御部
100 撮像装置
200 カメラ
201 カメラボディ
202 シャッターボタン
203 電源ボタン
204、205 操作部
206 表示部
207 マウント
208 交換レンズ
209 結像レンズ
L1〜L30 レンズ
PP 光学部材
Sim 像面
St 開口絞り
a 軸上光束
b 最大画角の光束
Z 光軸

Claims (16)

  1. 複数枚のレンズを組み合わせてなる結像レンズであって、
    前記結像レンズに含まれる負レンズのd線における屈折率をnN、
    該負レンズのd線におけるアッベ数をνN、
    該負レンズの25℃での温度変化に対するd線における屈折率変化率をdnN/dtとした場合、
    1.65<nN<1.75 …(1)
    45<νN<55 …(2)
    dnN/dt<0×10−6/℃ …(3)
    で表される条件式(1)〜(3)を満足する負レンズを少なくとも1枚有し、
    前記結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズは、
    該最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズのd線におけるアッベ数をνP1、
    該最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズの部分分散比をθP1gFとした場合、
    63<νP1 …(4)
    0.644<θP1gF+0.001618×νP1 …(5)
    で表される条件式(4)、(5)を満足する結像レンズ。
  2. 前記条件式(1)〜(3)を満足する負レンズのうち少なくとも1枚の負レンズは、
    該負レンズの焦点距離をfN、
    無限遠物体合焦時の全系の焦点距離をfとした場合、
    |fN|/f<10 …(6)
    で表される条件式(6)を満足する
    請求項1記載の結像レンズ。
  3. 前記結像レンズに含まれる正レンズのd線における屈折率をnP2、
    該正レンズのd線におけるアッベ数をνP2、
    該正レンズの25℃での温度変化に対するd線における屈折率変化率をdnP2/dtとした場合、
    1.6<nP2<1.85 …(7)
    40<νP2<60 …(8)
    6×10−6/℃<dnP2/dt …(9)
    で表される条件式(7)〜(9)を満足する正レンズを少なくとも1枚有する
    請求項1または2記載の結像レンズ。
  4. 前記条件式(7)〜(9)を満足する正レンズは、
    該正レンズの焦点距離をfP2、
    無限遠物体合焦時の全系の焦点距離をfとした場合、
    fP2/f<15 …(10)
    で表される条件式(10)を満足する
    請求項3記載の結像レンズ。
  5. 前記結像レンズは、単焦点レンズであって、
    前記条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における近軸軸上光線の高さをHN、
    前記結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における近軸軸上光線の高さの最大値をHmaxとした場合、
    0.3<|HN/Hmax| …(11)
    で表される条件式(11)を満足する
    請求項1から4のいずれか1項記載の結像レンズ。
  6. 前記結像レンズは、変倍機能を有し、
    前記条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における望遠端での近軸軸上光線の高さをHNt、
    前記結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さが最大となる面の、望遠端での近軸軸上光線の高さをHtwm、
    前記条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における広角端での近軸軸上光線の高さをHNw、
    前記結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さの最大値をHwwmとした場合、
    |(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)|<1.8 …(12)
    で表される条件式(12)を満足する
    請求項1から4のいずれか1項記載の結像レンズ。
  7. 前記結像レンズは、変倍機能を有し、
    前記条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における望遠端での近軸軸上光線の高さをHNt、
    前記結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さが最大となる面の、望遠端での近軸軸上光線の高さをHtwm、
    前記条件式(1)〜(3)を満足する負レンズの物体側面における広角端での近軸軸上光線の高さをHNw、
    前記結像レンズに含まれる全レンズの各レンズ面における広角端での近軸軸上光線の高さの最大値をHwwmとした場合、
    1.8<|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)| …(13)
    で表される条件式(13)を満足する
    請求項1から4のいずれか1項記載の結像レンズ。
  8. 前記条件式(1)〜(3)を満足する負レンズは、
    1.69<nN<1.71 …(1−1)
    50<νN<52 …(2−1)
    −2×10−6/℃<dnN/dt<−1×10−6/℃ …(3−1)
    で表される条件式(1−1)、(2−1)、(3−1)のうち少なくとも1つを満足する
    請求項1記載の結像レンズ。
  9. 前記結像レンズに含まれる正レンズの中で最もd線におけるアッベ数の大きな正レンズは、
    75<νP1<100 …(4−1)
    0.665<θP1gF+0.001618×νP1<0.7 …(5−1)
    で表される条件式(4−1)、(5−1)のうち少なくとも1つを満足する
    請求項1記載の結像レンズ。
  10. 前記条件式(6)を満足する負レンズは、
    0.5<|fN|/f<5 …(6−1)
    で表される条件式(6−1)を満足する
    請求項2記載の結像レンズ。
  11. 前記条件式(7)〜(9)を満足する正レンズは、
    1.65<nP2<1.8 …(7−1)
    42<νP2<57 …(8−1)
    6.5×10−6/℃<dnP2/dt<11×10−6/℃ …(9−1)
    で表される条件式(7−1)、(8−1)、(9−1)のうち少なくとも1つを満足する
    請求項3記載の結像レンズ。
  12. 前記条件式(7)〜(9)を満足する正レンズは、
    0.2<fP2/f<5 …(10−1)
    で表される条件式(10−1)を満足する
    請求項4記載の結像レンズ。
  13. 0.4<|HN/Hmax|<1 …(11−1)
    で表される条件式(11−1)を満足する
    請求項5記載の結像レンズ。
  14. 0.4<|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)|<1.5 …(12−1)
    で表される条件式(12−1)を満足する
    請求項6記載の結像レンズ。
  15. 2<|(HNt/Htwm)/(HNw/Hwwm)|<50 …(13−1)
    で表される条件式(13−1)を満足する
    請求項7記載の結像レンズ。
  16. 請求項1から15のいずれか1項記載の結像レンズを備えた光学装置。
JP2017183862A 2017-09-25 2017-09-25 結像レンズおよび光学装置 Pending JP2019060971A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017183862A JP2019060971A (ja) 2017-09-25 2017-09-25 結像レンズおよび光学装置
US16/133,038 US10852535B2 (en) 2017-09-25 2018-09-17 Imaging lens and optical apparatus
CN201821537494.7U CN208818913U (zh) 2017-09-25 2018-09-19 成像镜头及光学装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017183862A JP2019060971A (ja) 2017-09-25 2017-09-25 結像レンズおよび光学装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019060971A true JP2019060971A (ja) 2019-04-18

Family

ID=65808821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017183862A Pending JP2019060971A (ja) 2017-09-25 2017-09-25 結像レンズおよび光学装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10852535B2 (ja)
JP (1) JP2019060971A (ja)
CN (1) CN208818913U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019070713A (ja) * 2017-10-06 2019-05-09 キヤノン株式会社 ズームレンズ及び撮像装置
KR20220026345A (ko) * 2020-08-25 2022-03-04 삼성전기주식회사 촬상 광학계

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114270237A (zh) * 2019-08-30 2022-04-01 株式会社尼康 光学系统、光学设备及光学系统的制造方法
JP7218814B2 (ja) * 2019-08-30 2023-02-07 株式会社ニコン 変倍光学系および光学機器

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4405128B2 (ja) 2002-01-29 2010-01-27 フジノン株式会社 撮像レンズおよび撮像装置
JP4864600B2 (ja) 2006-08-11 2012-02-01 富士フイルム株式会社 投写型ズームレンズおよび投写型表示装置
US8786957B2 (en) * 2011-07-01 2014-07-22 Canon Kabushiki Kaisha Zoom lens and image pickup apparatus including the same
US9904044B2 (en) * 2015-10-20 2018-02-27 Canon Kabushiki Kaisha Zoom lens and image pickup apparatus including the same
JP6783549B2 (ja) * 2016-05-19 2020-11-11 キヤノン株式会社 光学系及びそれを有する撮像装置
JP2018054989A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 キヤノン株式会社 光学系およびそれを有する光学機器
JP6615159B2 (ja) * 2017-08-07 2019-12-04 キヤノン株式会社 光学系及びそれを有する撮像装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019070713A (ja) * 2017-10-06 2019-05-09 キヤノン株式会社 ズームレンズ及び撮像装置
KR20220026345A (ko) * 2020-08-25 2022-03-04 삼성전기주식회사 촬상 광학계
KR102472935B1 (ko) * 2020-08-25 2022-12-01 삼성전기주식회사 촬상 광학계

Also Published As

Publication number Publication date
US10852535B2 (en) 2020-12-01
US20190094533A1 (en) 2019-03-28
CN208818913U (zh) 2019-05-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5890065B2 (ja) ズームレンズおよび撮像装置
WO2017170047A1 (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP6204852B2 (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP2016012118A (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP6392153B2 (ja) 撮像レンズおよび撮像装置
CN112394498B (zh) 变焦镜头及摄像装置
JP2016173481A (ja) ズームレンズおよび撮像装置
US10852535B2 (en) Imaging lens and optical apparatus
JP2019113586A (ja) ズームレンズ及び撮像装置
JP6291408B2 (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP2016164629A (ja) ズームレンズおよび撮像装置
CN114442295B (zh) 变焦透镜及摄像装置
WO2017169583A1 (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP6820878B2 (ja) ズームレンズ及び撮像装置
JP2017058590A (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP2018146607A (ja) 撮像レンズおよび撮像装置
JP2020034671A (ja) 撮像レンズ及び撮像装置
JP2016109720A (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP6284893B2 (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP6173975B2 (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP6423125B2 (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP6422836B2 (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP6291406B2 (ja) ズームレンズおよび撮像装置
JP6967924B2 (ja) 結像レンズおよび光学装置
JP2019113587A (ja) ズームレンズ及び撮像装置