JP2019059521A - 吐出容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的粘度の高い内容物を収容しても、収容空間への外気の侵入による内容物の品質の劣化を抑制することができる吐出容器を提供する。【解決手段】内層体21及び外層体22を備える二重容器本体20と、吐出キャップ30と、吐出キャップ30の内側に配置される逆止弁構造と、を備え、逆止弁構造は、収容空間Sから吐出口61aへ向かう内容物の流路を区画形成する筒状の区画壁33と、区画壁33の内側に設けられ内容物の流路を開閉する弁体43とを有し、弁体43よりも吐出口61a側の区画壁33の内側の空間が、内容物の吐出後に残留内容物の一部が貯留される液溜め空間Lとなり、液溜め空間Lの容積が0.1cm3以上であり、内容物の粘度が、1000mPa・s以上、20000mPa・s以下であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、内層体と外層体を有する二重容器本体に内容物を収容するとともに、口部に装着した吐出キャップの吐出口から内容物を吐出する吐出容器に関する。
従来、内容物を収容する容器本体の口部に吐出キャップを装着した構成を有し、容器本体の胴部を押圧(スクイズ)することで、容器本体に収容されている内容物を吐出キャップの吐出口から吐出可能とした吐出容器が知られている。
また、このような吐出容器として、吐出キャップの内側に弁体を設け、容器本体から吐出口へ向かう内容物の流れを許容する一方、吐出口側から容器本体内への内容物の逆流や外気の流入を阻止した構成のものも知られている。
例えば特許文献1には、容器本体を外層体(外容器)と、外層体の内側に収容された減容変形可能な内層体(内容器)とで構成するとともに、吐出キャップ(注出栓)の内側に内容物の流路を開閉する3点弁構造の逆止弁(弁体)を設けた吐出容器が記載されている。
このような構成の吐出容器では、容器本体の胴部をスクイズして内容物を吐出させた後、胴部のスクイズを解除すると、逆止弁により吐出口から容器本体に向けた内容物や外気の流入が阻止されるとともに、吐出キャップに設けた吸気孔から外層体と内層体との間に外気を導入して内層体を減容変形させたまま外層体を元の形状に復元させることができるので、内容物を外気と置換させることなく吐出させ、これにより容器本体の内部に残った内容物を空気と触れづらくしてその劣化や変質を抑制することができる。
特開2014−105016号公報
ところで、上記のような吐出容器は、醤油や化粧料等の液状の内容物を収容する用途に用いられる場合が多いが、例えばソースや味噌などの比較的粘度の高い内容物を収容する用途に用いたいという要望もある。
しかしながら、上記のような吐出容器を使用した場合には、例えば、内容物に含まれる固形物が逆止弁の隙間に挟まって逆止弁が閉じなくなり、開いた状態の逆止弁を通して外気が収容空間内に侵入し、内容物の劣化や変質につながる虞がある。
それゆえ本発明は、比較的粘度の高い内容物を収容しても、収容空間への外気の侵入による内容物の品質の劣化を抑制することができる吐出容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の吐出容器は、内容物の収容空間を形成する減容変形可能な内層体、及び該内層体を取り囲む外層体を備える二重容器本体と、
内容物を吐出する吐出口を有し、前記二重容器本体の口部に装着される吐出キャップと、
該吐出キャップの内側に配置され、前記収容空間から前記吐出口へ向かう内容物の流れを許容するとともに前記吐出口から前記収容空間へ向かう逆流を阻止する逆止弁構造と、を備え、
前記逆止弁構造は、前記収容空間から前記吐出口へ向かう内容物の流路を区画形成する筒状の区画壁と、該区画壁の内側に設けられ前記内容物の流路を開閉する弁体とを有し、
該弁体よりも吐出口側の前記区画壁の内側の空間が、内容物の吐出後に残留内容物の一部が貯留される液溜め空間となっており、
該液溜め空間の容積が0.1cm以上であり、
前記内容物の粘度が、1000mPa・s以上、20000mPa・s以下であることを特徴とする。
また、本発明の吐出容器にあっては、前記液溜め空間の容積が2.0cm以下であることが好ましい。
また、本発明の吐出容器にあっては、前記弁体は、前記区画壁の端部に設けた開口を覆うとともに、ヒンジ部を支点として揺動する片開き構造であることが好ましい。
また、本発明の吐出容器にあっては、前記弁体は平面視で円形であり、直径が3mm以上、8mm以下であることが好ましい。
また、本発明の吐出容器にあっては、前記内容物に含まれる固形物の直径の平均が0.2mm以上、1.5mm以下であることが好ましい。
本発明によれば、比較的粘度の高い内容物を収容しても、収容空間への外気の侵入による内容物の品質の劣化を抑制することができる吐出容器を提供することができる。
本発明の一実施形態としての吐出容器を一部断面で示した側面図である。 図1の吐出容器における弁部材の一例を示す平面図である。 図2Aの弁部材におけるA−A断面図である。 弁部材の変形例を示す平面図である。 図3Aの弁部材におけるB−B断面図である。 本発明の他の実施形態としての吐出容器を一部断面で示した側面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る吐出容器1は、二重容器本体20と、二重容器本体20に装着された吐出キャップ30と、弁部材40とを備える。なお、本明細書において上下方向とは、容器の正立状態を基準とし、容器の軸線に沿って口部22aが配置される側(すなわち、図1における上側)を上方、図示しない底部が配置される側(すなわち、図1における下側)を下方とする。
二重容器本体20は、内層体21及び外層体22を備えている。本実施形態における二重容器本体20は、内層体21の合成樹脂素材と外層体22の合成樹脂素材とが積層配置された試験管状のプリフォームを、二軸延伸ブロー成形することによって形成することができるが、これに限定されるものではない。例えば、内層体21の合成樹脂素材と外層体22の合成樹脂素材とを積層して形成される円筒状の積層パリソンに対し、押出しブロー成形を行うことによって二重容器本体20を形成してもよい。更に、二重容器本体20は、積層剥離容器ではなく、外層体22と内層体21とを個別に形成して組み付けるものであってもよい。
内層体21は、減容変形可能に形成されており、本実施形態では、積層状態で形成された二重容器本体20の外層体22から剥離させることで得られるものである。内層体21は、その内側に内容物を収容する収容空間Sを形成している。なお、内層体21と外層体22との間には、上下方向に延在して内層体21と外層体22とを部分的に接合する接着帯を設けることが可能である。
外層体22は、円筒状の口部22aに、復元自在な可撓性を有する胴部22b、及び胴部22bの下端を閉鎖する底部を有するボトル形状にとすることができる。また、図1に示すように、口部22aの外周面には雄ねじ部22dを設けている。
本例では、二重容器本体20の底部に、外層体22のみを貫通し、内層体21は貫通しない外気導入孔が形成されており、当該外気導入孔から外層体22と内層体21の間に空気を導入することができる。底部にピンチオフ部が形成されている場合には、当該ピンチオフ部に設けたスリットから外層体22と内層体21の間の空間に外気を導入することも可能である。また、底部に限らず、胴部22bまたは口部22a等に外気導入孔を設けてもよい。また、外気導入孔の数は1つに限らず、複数あってもよい。さらに、外気導入孔に逆止弁を設けて、内容物の吐出時には外気導入孔を閉塞し、内容物を吐出した後、外層体22と内層体21の間に外気を導入する際に、当該外気導入孔を開放するよう構成してもよい。
吐出キャップ30は、口部22aを取り囲む外周壁31を備えていて、外周壁31の内周面には、口部22aの雄ねじ部22dに対応する雌ねじ部31aが形成されている。また、外周壁31の上端には頂壁32が一体に連結している。
頂壁32には、液溜め空間Lを構成する貯留筒部33(区画壁)が設けられている。本例の貯留筒部33は、円筒状であるが、これに限られるものではなく、例えば断面が多角形となる筒状でもよい。貯留筒部33の下端部には、内向きフランジ33aが設けられており、内向きフランジ33aには開口33bが形成されている。なお、内向きフランジ33aは、後述する弁体43の弁座部として機能するものであり、内向きフランジ33aの上面に弁体43の外縁部が全周に亘って当接することにより、開口33bが閉塞される。
また、頂壁32には、ノズル部材60を嵌合保持するための嵌合凹部32aが形成されている。また、頂壁32には、二重容器本体20の口部22aにおける内周面(内層体21の内面)に気密に当接する環状のシール筒部32bが設けられている。
ノズル部材60は、吐出筒部61と、吐出筒部61の軸方向の一端部から外側に延在する環状の嵌合部62と、嵌合部62から垂下するシール筒部63とを備える。嵌合部62の外端部が、頂壁32の嵌合凹部32aにアンダーカット係合することにより、ノズル部材60は、頂壁32に嵌合保持される。なお、頂壁32に対してノズル部材60を保持するための構造としては、ねじ係合、接着、又は溶着としてもよい。
吐出筒部61は、内部が液溜め空間Lに連通しており、その先端開口が吐出口61aとなる。シール筒部63は、貯留筒部33の内周面に液密に当接する。
吐出キャップ30は、ヒンジ36を介して開閉可能に設けられた蓋体37を有している。蓋体37は、吐出キャップ30とほぼ同径の有頂筒状に形成されており、ヒンジ36により外周壁31に連結されて吐出筒部61を覆うことができるようになっている。
蓋体37の天壁37aには、下方に延びる筒状のシール壁37bが設けられており、蓋体37が閉じられるとシール壁37bが吐出筒部61の外側に嵌合して吐出口61aを閉塞するようになっている。蓋体37のヒンジ36に対向する側には蓋体37を開操作する際の指掛かりとなる摘み部37cが設けられている。
弁部材40は、貯留筒部33の内側に配置されて開口33bを開閉する。図2A、図2Bにも示すように、弁部材40は、円筒状の筒部41と、筒部41にヒンジ部42を介して設けられ、ヒンジ部42を支点として揺動する片開き構造の弁体43と、を備える。弁体43は、貯留筒部33の下端部に設けられた開口33bを上方から覆うことにより、内容物の流路を閉塞する。筒部41は、内向きフランジ33aの上面と、貯留筒部33の内周面に設けられた突起部33cとの間で抜け止め保持される。
弁部材40は、例えばゴムやエラストマー等の軟材質により形成され、弾性変形可能である。本例では、弁部材40は、低密度ポリエチレン(LDPE)で形成されている。
また、弁体43の上面にはその中心に位置して半球状の突起部44が一体に設けられ、この突起部44により弁体43の外周縁部分が内向きフランジ33aに対して所定の剛性を確保しつつ当接することができるようになっている。
ここで、弁体43よりも吐出口61a側の、貯留筒部33の内側の空間は、内容物の吐出後に残留内容物の一部が貯留される液溜め空間Lとなる。貯留筒部33、弁体43及び弁座部となる内向きフランジ33aにより、収容空間Sから吐出口61aへ向かう内容物の流れを許容するとともに吐出口61aから収容空間Sへ向かう逆流を阻止する逆止弁構造が形成される。
本例では、図2Aに示すように、弁体43は、軸方向から見た平面視で円形である。具体的に、弁体43は、内向きフランジ33aの開口33bよりも大径の円板状に形成され、1本の連結片で構成されるヒンジ部42を介して筒部41の内周面に一体に連結されている。弁体43は、ヒンジ部42によって筒部41に1点で支持されて当該ヒンジ部42を支点として上下方向に揺動する。このように、本例における弁体43は、所謂1点弁構造であるが、これに限られるものではない。例えば、図3A、図3Bに示すように、筒部41と弁体43とを連結する2本の連結片でヒンジ部42を構成し、当該2本の連結片からなるヒンジ部42を支点として弁体43が揺動する片開き構造とすることも可能である。また、ヒンジ部42を構成する連結片は3本以上であってもよい。
図1に示すように、弁体43は、通常状態(閉塞状態)においては、その下面が内向きフランジ33aの上面に全周に亘って当接することにより、開口33bを閉塞し、吐出口61a側から収容空間Sへの外気等の流入を遮断している。一方、胴部22bがスクイズされて収容空間Sが加圧されたときには、図1及び図2Bに二点鎖線で示すように、弁体43がヒンジ部42を支点として揺動して内向きフランジ33aの上面から上方に離れ、これにより弁体43は開口33bを開くことになる。このように、弁体43は、開口33bを閉じる開位置と開口33bを開く開位置との間で揺動自在となっている。
吐出容器1を用いて内容物を吐出する際には、蓋体37を開いて吐出容器1を倒立姿勢とし、胴部22bをスクイズする。胴部22bをスクイズすることによって加圧された収容空間Sの内容物が、弁体43を押し開いて、液溜め空間Lを通過し、吐出筒部61を通って吐出口61aから吐出される。
このようにして、収容空間Sに収容された内容物を吐出することができる。内容物を吐出した後、スクイズを解除すると、弁体43は元の位置に戻り、弁座部である内向きフランジ33aの上面に当接することで開口33bを閉塞する。このとき、吐出されずに残留した内容物の一部が液溜め空間L内に貯留されることによって、液シールが構成される。
また、例えば、内容物に含まれる固形物が弁体43と内向きフランジ33aとの間に挟まって開口33bが完全に閉塞しないような場合であっても、内容物の表面張力や粘性により内容物が液溜め空間L内に留まることで、当該内容物がシール材の役割を果たして弁体43の上方で貯留筒部33の内側を覆う。このため、吐出口61aの外側からの外気が液溜め空間Lを通過して収容空間S内に侵入することがない。
ここで、液溜め空間Lの容積は、0.1cm以上である。液溜め空間Lの容積が0.1cm未満であると、内容物の吐出後に、液溜め空間Lに内容物が十分に貯留されずに、逆止弁構造による液シール性の機能を確保することが困難となる。
液溜め空間Lの容積は、2.0cm未満であることが好ましい。液溜め空間Lの容積が、2.0cm以上である場合には、液溜め空間Lに貯留された内容物の重さで弁体43が開き難くなり、胴部22bをスクイズする際に大きな力が必要となってしまう虞がある。すなわち、液溜め空間Lの容積を、2.0cm未満とすることで、胴部22bのスクイズ時に必要な力を適度な大きさに抑えることができる。
また、本実施形態の吐出容器1は、粘度が1000mPa・s以上、20000mPa・s以下の内容物を収容するための容器である。このような、比較的粘度の高い内容物を収容する場合、従来の逆止弁構造では、例えば、吐出後に内容物に含まれる固形物が逆止弁の隙間に挟まるなどの理由により弁体が閉塞せず、外気が容器の内部に侵入する虞があった。本実施形態にあっては、液溜め空間Lに内容物を貯留することで逆止弁構造に液シールを形成し、当該液シールによって外気の侵入を確実に抑制することができる。
吐出容器1に収容する内容物の粘度は、1000mPa・s以上、20000mPa・s以下である。内容物の粘度が1000mPa・s未満である場合には、内容物の吐出後に、液溜め空間Lに内容物が十分に貯留されずに、逆止弁構造による液シール性の機能を確保することが困難となる。また、内容物の粘度が20000mPa・sを超える場合には、胴部22bをスクイズした際に内容物をスムーズに吐出することが困難となる。内容物としては、例えば、中濃ソース、とんかつソース、ケチャップ、練乳、マヨネーズ等とすることができる。当該内容物の粘度は、東京計器製 B形粘度計(No.2ローター使用、回転速度60rpm、20秒後、室温)によって測定することができる。
弁部材40は、本例のように片開き構造であることが好ましく、これによれば、所謂3点弁構造のような弁体に比べて大きく開くため、比較的、内容物の粘度が高い場合でも、スクイズ時に過大な力を必要とすることがなく、容易に内容物を吐出させることができる。弁部材40は、上記のような片開き構造に限らず、3点弁構造等の他の構造の弁体としてもよい。
ここで、本実施形態にあっては、弁体43の平面視での直径が、3mm以上、8mm以下であることが好ましい。このような構成により、逆止弁構造の液シール性をより適切に発揮することができる。
また、内容物には、微小な固形物が含まれていてもよく、その場合、固形物の大きさの平均外径は、0.2mm以上、1.5mm未満であることが好ましい。これによれば、弁体43と内向きフランジ33aとの間に固形物が挟まって開口33bが完全に閉塞しないような場合であっても、液溜め空間L内に内容物が留まり易くなる。その結果、より確実に液シールを形成することができるので、長期にわたって逆止弁構造の機能低下を抑制することができる。
以下に、図4を参照しつつ、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態も、先の実施形態と実質的に同一の部分は、同一符号をもってその説明を省略する。図4に示す吐出容器2は、二重容器本体20と、吐出キャップ30と、弁部材70と、弁保持部材50と、を備える。
二重容器本体20には、口部22aから胴部22bに連なる領域に、口部22aの上端部よりも大径の密封用段部22cが設けられている。また、口部22aには、内層体21との相互間に空気を取り込むための外気導入孔22eを設けていて、更に、口部22aの外周面には、上下方向に雄ねじ部22dを切り欠く溝部22fを設けている。
なお、本実施形態では、上下方向に雄ねじ部22dを切り欠く溝部22fを通気路として用いるように構成しているが、この態様には限定されない。溝部22fを設けず、雄ねじ部22dと雌ねじ部31aの隙間を通気路として用いてもよい。
吐出キャップ30の頂壁32には、内容物の吐出口38aを形成する吐出筒部38が一体に設けられている。なお、外周壁31の下部は密封用段部22cと全周にわたって気密に当接している。また、頂壁32の下面には、環状の上部嵌合溝34が設けられている。さらに、上部嵌合溝34よりも径方向外側には、頂壁32を貫通する吸気孔35を設けている。なお本例においては、吐出筒部38が、頂壁32の中心から、ヒンジ36側とは逆側にずれた位置に設けられているが、これに限らず、頂壁32の中心位置に吐出筒部38を設けることも可能である。
本例の弁部材70は、吐出キャップ30の内側に装着される弁保持部材50によって、吐出キャップ30の内側に保持されている。ここで、弁保持部材50は、内層体21の上部開口を覆うように配置される隔壁部51と、隔壁部51の外周縁から立設する外筒部52とを備えている。
隔壁部51には、筒状の保持筒部53が設けられており、保持筒部53の端部には、径方向内側に向けた環状の内向きフランジ54が設けられている。内向きフランジ54には、内容物の流路となる開口54aが形成されている。なお、内向きフランジ54は、弁体75の弁座部として機能する。隔壁部51の外縁部には、空気流路となる通気孔55が形成されている。隔壁部51の上面には、環状の下部嵌合溝56が設けられている。隔壁部51の下面には、二重容器本体20の口部22aにおける内周面(内層体21の内面)に気密に当接するシール筒部57が設けられている。
弁部材70は、先の実施形態と同様に、例えばゴムやエラストマー等の軟材質により形成され、弾性変形可能であり、本例では、弁部材70は低密度ポリエチレン(LDPE)で形成されている。弁部材70は、円筒状のベース部71と、当該ベース部71の内側に設けられた環状のフランジ部72と、フランジ部72の内縁から垂下する円筒状の区画壁73と、区画壁73にヒンジ部74を介して設けられ、ヒンジ部74を支点として揺動する片開き構造の弁体75と、を備える。区画壁73は、保持筒部53の内側に配置され、収容空間Sから吐出口38aへの内容物の流路を区画形成する。また、弁体75よりも吐出口38a側の、区画壁73の内側の空間は、内容物の吐出後に残留内容物の一部が貯留される液溜め空間Lとなる。液溜め空間Lの容積は、先の実施形態と同様に、0.1cm以上である。区画壁73、弁体75及び弁座部となる内向きフランジ54により、収容空間Sから吐出口38aへ向かう内容物の流れを許容するとともに吐出口38aから収容空間Sへ向かう逆流を阻止する逆止弁構造が形成される。
弁体75は、先の実施形態の弁体43と同様に、弁座部となる内向きフランジ54の開口54aよりも大径の円板状に形成され、1本の連結片で構成されるヒンジ部74を介して区画壁73の内周面に一体に連結されている。弁体75には、突起部77が一体に設けられている。
図4に示すように、弁体75は、通常状態(閉塞状態)においては、その下面が内向きフランジ54の上面に全周に亘って当接することにより、開口54aを閉塞し、吐出口38a側から収容空間Sへの外気等の流入を遮断している。一方、胴部22bがスクイズされて収容空間Sが加圧されたときには、図4に二点鎖線で示すように、弁体75がヒンジ部74を支点として揺動して内向きフランジ54の上面から上方に離れ、これにより弁体75は開口54aを開くことになる。このように、弁体75は、開口54aを閉じる開位置と開口54aを開く開位置との間で揺動自在となっている。
なお、ベース部71の外周面には、通常状態では頂壁32の下面に弾性接触して吸気孔35を閉塞する一方、外層体22と内層体21との間の圧力が低くなると頂壁32の下面から離隔して吸気孔35を外気導入孔22eと連通させる外気導入弁76が一体に設けられている。図示する場合では、外気導入弁76は区画壁73と同一の材料により薄肉環状に形成され、その外周縁において頂壁32の下面に弾性接触するように構成されている。
以下に、吐出容器1及び吐出容器2の効果を確認するための評価試験内容とその結果について説明する。実施例として、内容物の粘度が1000mPa・sの中濃ソース(実施例1)、2000mPa・sのとんかつソース(実施例2)、10000mPa・sのケチャップ(実施例3)、10000mPa・sの練乳(実施例4)、20000mPa・sのマヨネーズ(実施例5)を用いた。それぞれの内容物を、吐出容器1、2にそれぞれ収容し、上記の方法で吐出した後の逆止弁構造による液シール性が確保されているかを確認した。その結果、上記実施例1〜5の全てにおいて、内容物の吐出後、液溜め空間Lに内容物が残留して液シール性を発揮し、収容空間S内への外気の流入がないことが確認された。
なお、比較のために、粘度が1000mPa・s未満の内容物(例えば、3mPa・sの醤油、及び粘度が10mPa・sのウスターソース等)を用いて同様の評価を行ったところ、内容物の吐出後に液溜め空間Lに内容物を十分に貯留できず、所望の液シール性を確保することができなかった。
また、上記実施例1〜5の内容物を用いて、適切な液溜め空間Lの容積を確認するための評価を行った。液溜め空間Lの容積を0.1cmとした容器を用いて、内容物の吐出後の逆止弁構造による液シール性を確認した。その結果、実施例1〜5の全ての場合において、液溜め空間Lに内容物が残留して十分な液シール性を発揮し、収容空間S内への外気の流入がないことが確認された。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、吐出容器2の弁体75は、区画壁73と同一の材料により一体に形成されているが、これに限らず、別体として形成した弁体を揺動可能に区画壁73に組み付ける構成とすることも可能である。
また、上記実施形態では、吐出キャップ30が二重容器本体20の口部22aに螺合する構成としたが、これに限られるものではなく、例えば相互にアンダーカット係合する係合部を設け、打栓等により装着される構成としてもよい。また、上記実施形態では、蓋体37がヒンジ36を支点に開閉する構成としたが、これに限られず、吐出キャップ30に対して蓋体37がねじ係合により螺着される構成としてもよい。
また、吐出容器2では、吸気孔35を吐出キャップ30の頂壁32に設けると共に、弁部材70のベース部71から突出する外気導入弁76で当該吸気孔35を開閉する構成とし、また弁保持部材50の外縁部に空気流路となる通気孔55を設けたが、この態様には限定されない。例えば、外気導入弁76を設けずに、吸気孔35から外気導入孔22eまでの空気の流路を部分的に狭くして外層体22と内層体21の間の空気が外部に漏れ難いようにすることで、スクイズ時の適正な内容物吐出機能と、スクイズ解除時の外気流入機能を両立させた構成としてもよい。あるいは、外層体22と内層体21の間に外気を導入する構成としては、二重容器本体20の胴部22bや底部に外気導入用の孔を形成し、当該孔を開閉する弁体を設けてもよい。
1、2:吐出容器
20:二重容器本体
21:内層体
22:外層体
22a:口部
22b:胴部
22c:密封用段部
22d:雄ねじ部
22e:外気導入孔
22f:溝部
30:吐出キャップ
31:外周壁
31a:雌ねじ部
32:頂壁
32a:嵌合凹部
32b:シール筒部
33:貯留筒部(区画壁)
33a:内向きフランジ
33b:開口
33c:突起部
34:上部嵌合溝
35:吸気孔
36:ヒンジ
37:蓋体
37a:天壁
37b:シール壁
37c:摘み部
38:吐出筒部
38a:吐出口
40:弁部材
41:筒部
42:ヒンジ部
43:弁体
44:突起部
50:弁保持部材
51:隔壁部
52:外筒部
53:保持筒部
54:内向きフランジ
54a:開口
55:通気孔
56:下部嵌合溝
60:ノズル部材
61:吐出筒部
61a:吐出口
62:嵌合部
63:シール筒部
70:弁部材
71:ベース部
72:フランジ部
73:区画壁
74:ヒンジ部
75:弁体
76:外気導入弁
77:突起部
L:液溜め空間
S:収容空間

Claims (5)

  1. 内容物の収容空間を形成する減容変形可能な内層体、及び該内層体を取り囲む外層体を備える二重容器本体と、
    内容物を吐出する吐出口を有し、前記二重容器本体の口部に装着される吐出キャップと、
    該吐出キャップの内側に配置され、前記収容空間から前記吐出口へ向かう内容物の流れを許容するとともに前記吐出口から前記収容空間へ向かう逆流を阻止する逆止弁構造と、を備え、
    前記逆止弁構造は、前記収容空間から前記吐出口へ向かう内容物の流路を区画形成する筒状の区画壁と、該区画壁の内側に設けられ前記内容物の流路を開閉する弁体とを有し、
    該弁体よりも吐出口側の前記区画壁の内側の空間が、内容物の吐出後に残留内容物の一部が貯留される液溜め空間となっており、
    該液溜め空間の容積が0.1cm以上であり、
    前記内容物の粘度が、1000mPa・s以上、20000mPa・s以下であることを特徴とする吐出容器。
  2. 前記液溜め空間の容積が2.0cm以下である、請求項1に記載の吐出容器。
  3. 前記弁体は、前記区画壁の端部に設けた開口を覆うとともに、ヒンジ部を支点として揺動する片開き構造である、請求項1又は2に記載の吐出容器。
  4. 前記弁体は平面視で円形であり、直径が3mm以上、8mm以下である、請求項1〜3の何れか一項に記載の吐出容器。
  5. 前記内容物に含まれる固形物の直径の平均が0.2mm以上、1.5mm以下である、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の吐出容器。
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