JP2019058801A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像変位演出を利用して遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】表示領域11を有する表示装置10と、前記表示領域11に基準画像20が表示された状態から、当該基準画像20が前記表示領域11に対して変位したかのように表示された状態に変化する画像変位演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記画像変位演出にて前記基準画像20が前記表示領域11に対して変位したかのように表示された状態に変化することによって生じた特定領域12に遊技の進行を示唆する示唆画像50が表示されることを特徴とする遊技機1とする。【選択図】図19

Description

本発明は、遊技機に関する。
表示領域に画像が表示された状態から、当該画像が表示領域に対してずれたかのような状態に変化させる演出(画像変位演出と称する)を実行することが可能な遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2016−198359号公報
本発明が解決しようとする課題は、画像変位演出を利用して遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、表示領域を有する表示装置と、前記表示領域に基準画像が表示された状態から、当該基準画像が前記表示領域に対して変位したかのように表示された状態に変化する画像変位演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記画像変位演出にて前記基準画像が前記表示領域に対して変位したかのように表示された状態に変化することによって生じた特定領域に遊技の進行を示唆する示唆画像が表示されることを特徴とする。
本発明にかかる遊技機によれば、画像変位演出を利用して遊技の趣向性を向上させることが可能である。
本実施形態にかかる遊技機の正面図である。 表示装置(表示領域)に表示された識別図柄および保留画像を示した図である。 画像変位演出を説明するための図である。 画像変位演出中の振動演出を説明するための図である。 画像変位演出中の振動演出に関する第一具体例を説明するための図である。 画像変位演出中の振動演出に関する第二具体例を説明するための図である。 画像変位演出中の振動演出に関する第三具体例を説明するための図である。 画像変位演出中の振動演出に関する第四具体例を説明するための図である。 画像変位演出中の振動演出に関する第五具体例を説明するための図である。 画像変位演出を利用した回転演出を説明するための図である。 画像変位演出を利用した回転演出を説明するための図(図10の続き)である。 画像変位演出を利用した回転演出に関する第一具体例を説明するための図である。 画像変位演出を利用した回転演出に関する第二具体例を説明するための図である。 画像変位演出を利用した回転演出に関する第三具体例を説明するための図である。 画像変位演出を利用した回転演出に関する第四具体例を説明するための図である。 画像変位演出を利用した回転演出に関する第五具体例を説明するための図である。 操作演出中における画像変位演出を説明するための図である。 操作演出中における画像変位演出に関する第四具体例を説明するための図である。 画像変位演出を利用した遊技進行示唆を説明するための図である。 画像変位演出を利用した遊技進行示唆に関する第一具体例を説明するための図である。 画像変位演出を利用した遊技進行示唆に関する第四具体例を説明するための図である。
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかる遊技機1の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、表示装置10、始動入賞口904、大入賞口906、アウト口などが設けられている。表示装置10の表示領域11は、遊技盤90に形成された開口を通じて視認される領域である。また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動入賞口904や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否判定手段が始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として実行する(このような始動入賞口は複数設けられていてもよい)。具体的には、始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否判定情報)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、当該数値が取得された順に当否判定結果の報知が開始される(いわゆる変動が開始される)こととなるが、未だ当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報が存在する場合には、新たに取得された当否判定情報は保留情報として図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。記憶手段に保留情報が記憶されていることは、保留画像(保留図柄)80として表示される(図2参照)。
本実施形態では、保留画像80として、当否判定結果を報知する報知演出は開始されている(当否判定結果を示す識別図柄70(識別図柄群70g)の変動は開始されている)ものの、当否判定結果の報知は完了していない(当否判定結果を示す態様で識別図柄70(識別図柄群70g)の変動が停止していない)ものに対応する変動中保留画像81(いわゆる「当該変動保留」を示す画像)と、当否判定結果を報知する報知演出が開始されていない(当否判定結果を示す識別図柄70(識別図柄群70g)の変動が開始されていない)ものに対応する変動前保留画像82が表示される(図2参照)。変動前保留画像82に対応する保留情報の最大の記憶数は上限が決められている。本実施形態では、始動入賞口904(いわゆる「特図1」)に入賞することによって得られる保留情報(当否判定情報)の最大の記憶数は四つである。
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置10の表示領域11に表示される識別図柄70(図2参照)の組み合わせによって当否判定結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の識別図柄70を含む識別図柄群70g(左識別図柄群70gL、中識別図柄群70gC、右識別図柄群70gR)が変動を開始し、最終的に各識別図柄群70gから一の識別図柄70が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各識別図柄群70gから選択されて停止した識別図柄70の組み合わせは所定の組み合わせ(例えば、同じ識別図柄70の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。なお、各図においては、識別図柄70を構成する「数字(文字)」のみを図示するが、当該数字とキャラクタ等が組み合わされた図柄を識別図柄70として設定することができる。
2)画像変位演出の基本的態様
当否判定結果を報知する報知演出(識別図柄70の変動開始から当否判定結果を示す組み合わせで停止するまでの演出)として、種々の演出が実行される。本実施形態では、当該演出の一種として、画像変位演出(図3参照)を実行することが可能である。すなわち、画像変位演出は、対象の当否判定結果を報知する一連の演出の一部として発生しうるものである。画像変位演出は、一般的に「シェイク演出」等と称されるものでもある。以下、当該画像変位演出について詳細に説明する。なお、特に明示した場合を除き、以下の説明において「画像」(基準画像20等)というときは、静止画と動画の両方を含むものとする。
画像変位演出の基本的態様は、表示装置10の表示領域11に基準画像20が表示された基準状態(図3(a)参照)から、表示領域11に対して当該基準画像20がずれたかのように表示された変位状態(図3(b)参照)に変化するというものである。基準画像20は、基準状態にて表示領域11に表示される画像である。本実施形態では、基準状態にて表示領域11の全体に表示される画像が基準画像20として設定される。ただし、基準状態にて表示領域11に表示される画像の一部のみが基準画像20として変位する構成としてもよい。基準画像20は静止画および動画のいずれであってよいが、基準状態から変位状態にかけて基準画像20が表す画像の内容は遊技者から同一視できる態様に維持される。このようにすることで、遊技者は、基準状態にて表示されていた画像があたかも表示領域11に対してずれたかのような印象を受けることになる。
表示領域11に対する基準画像20全体の変位態様は種々考えられる。本実施形態では、基準画像20が平面方向(表示装置10の表示領域11に沿う方向をいう。以下同じ)に対してあたかも傾斜するように変位したかのような表示(三次元的に変位したかのような表示)がなされる。より具体的には、本実施形態では、基準画像20の左側縁が奥側に、基準画像20の右側縁が手前側に向かうように、基準画像20があたかも回動したかのような表示がなされる。ただし、かかる変位態様はあくまで一例である。基準画像20が平面方向に沿って(上下左右いずれかの方向に)変位したかのような表示(二次元的に変位したかのような表示)がなされるようにしてもよいし、基準画像20が奥(後)に変位したかのような表示がなされてもよい。また、時間経過とともに基準画像20の変位量が変化するかのような態様(例えば、基準画像20が揺れる態様)としてもよい。また、基準画像20の輪郭形状が変化する態様(例えば、基準画像20の輪郭が歪む態様)としてもよい。また、基準画像20の変位によりその一部が表示領域11外に位置したかのような態様(一部が見切れる態様)としてもよい。また、基準画像20が複数の部分に分割されて、各部分が表示領域11に対して変位したかのように表示される態様としてもよい。
また、画像変位演出の変位状態においては、基準画像20の外縁に沿う枠画像20Kが表示される(図3(b)参照)。当該枠画像20Kは、基準状態における表示領域11の外縁に相当する部分であることを示すものである。本実施形態では、基準状態において枠画像20Kは表示されない。つまり、画像変位演出は、基準画像20が表示領域11に対してずれたかのように表示される演出であるから、当該ずれを表現するために、変位状態にて枠画像20Kを表示する。遊技者は、基準状態における表示領域11の外縁が、変位状態にて枠画像20Kとして表示される箇所までずれてしまったかのような印象を受ける。表示領域11は、大まかにみて略方形状を呈するものであるから、本実施形態のように基準画像20が三次元的に変位する画像変位演出であれば、変位状態における枠画像20Kは三次元的な表現で方形状を呈するように見える態様(平面視で略平行四辺形状)とされる。本実施形態では、基準状態から変位状態にかけて、枠画像20Kは表示領域11の外縁から次第に離れていくように形状変化し、最終的に図示されるような態様に行き着く。なお、枠画像20Kが全く表示されない構成としてもよい。
本実施形態における基準画像20は識別図柄70を含む(図3(b)参照)。具体的には、基準画像20は、少なくとも識別図柄70およびその背景として表示される背景画像を含む。識別図柄70を表示する画像レイヤと背景画像を表示する画像レイヤを別のレイヤとし、前者のレイヤが後者のレイヤよりも手前に設定された構成とすれば、識別図柄70の背景として背景画像が表示された態様を構築することができる。ただし、基準画像20が識別図柄70を含まない構成としてもよい。例えば、基準画像20が背景画像は含むものの識別図柄70を含まない設定とすれば、画像変位演出発生時に識別図柄70が見にくくなることを抑えつつ、基準状態にて表示されていた画像があたかも表示領域11に対してずれたかのような印象を遊技者に対し与えることが可能である。また、本実施形態では、表示領域11に対して基準画像20がずれたことをリアルに表現するため、変位状態においても識別図柄70(識別図柄群70g)の変動の連続性が保たれる(変動が継続する)ように設定されているが、変位状態においては識別図柄70の変動が一時的に停止する(擬似停止する)ようにしてもよい。
なお、本実施形態における基準画像20は、保留画像80を含まない。すなわち、変位状態においても保留画像80が表示される位置は変わらない。ただし、基準画像20に保留画像80が含まれる構成とすることを否定するわけではない。
3)画像変位演出に関係する演出
以下、画像変位演出に関係する各種演出について説明する。なお、以下で説明する演出の全てを実行することが可能なものとする必要はない。一部のみが実行可能なものであってもよい。
3−1)画像変位演出中の振動演出
本実施形態にかかる遊技機1は、遊技する遊技者が感じることができる振動を発生させる振動装置60(図1参照)を備える。振動装置60それ自体は公知のものであるため詳細な説明を省略する。本実施形態では、遊技者が操作可能な操作ユニットが振動装置60として振動するものであり、当該操作ユニットの振動が筐体を介して発射装置908(発射ハンドル)に触れている遊技者に伝わるよう構成されている。本実施形態における操作ユニットは、遊技機1下方左側に設けられた、前後方向に変位可能に設けられた部材である。押しボタン61の振動が遊技者に伝わるようにしてもよい。また、遊技者が操作可能な部材とは異なるものを振動の発生源としてもよい。例えば、スピーカ(ウーハー)を振動の発生源とした構成としてもよい。振動装置60が駆動した場合、振動だけでなく、当該振動による音(可聴音)も生じることから、遊技者は発射装置908に触れていなくても振動装置60が振動したことを把握することが可能である。
本実施形態では、画像変位演出が発生した時、すなわち基準状態から変位状態への変化が発生した時に、振動装置60による振動が発生する(図4参照)。画像変位演出は、基準画像20が表示領域11に対してずれたかのように見せる演出であるところ、当該画像変位演出の発生時に振動を生じさせることで、あたかも振動によって基準画像20がずれたかのような印象を遊技者に与えることが可能となる。つまり、画像変位演出をよりリアルに見せることができるため、遊技の趣向性が向上する。
以下、画像変位演出中の振動演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
○第一具体例
上記実施形態では、画像変位演出が発生した時、振動演出が発生することを説明したが、画像変位演出が発生した時、振動演出が発生することもあれば、発生しないこともある設定としてもよい。つまり、画像変位演出が発生した場合であっても、振動演出が発生するとは限られない設定とする。
その一例として、画像変位演出が発生する場面に応じ、振動演出が発生するかどうかが決まるような設定とすることが考えられる。例えば、結末の態様により、当否判定結果が大当たりとなるかどうかが示されるリーチ演出を実行することが可能であるとする。当該リーチ演出中に発生する画像変位演出の少なくとも一部については振動演出が発生するものの、それ以外の画像変位演出については振動演出が発生しないようにする。リーチ演出は、大当たりとなることに期待がもてる演出であって遊技者が注目する演出であるから、当該リーチ演出中には振動演出が発生するようにすることで、リーチ演出のもつ期待感を向上させる。また、味方側キャラクタと敵側キャラクタが戦い、味方側キャラクタが勝利した場合には大当たりとなる「バトル演出」がリーチ演出の一態様として知られているところ、当該バトル演出中における画像変位演出にて振動演出が発生するようにする(例えば、味方側キャラクタの攻撃時に画像変位演出および振動演出が発生するようにする)(図5参照)ことで、バトル演出をよりリアルなものとすることが可能である。
○第二具体例
ある種の画像変位演出(図6参照)時に振動演出が発生しなかった場合(振動無)(図6(a)参照)と、同じ種類の画像変位演出時に振動演出が発生した場合(振動有)(図6(b)参照)とでは、その後遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が異なるものとする。つまり、画像変位演出自体は同じ種類のもの(演出態様が完全に同一でなくてもよい。遊技者が同種のものと感じる範囲で態様が異なっていてもよい。例えば、いわゆる「チャンスアップ」を示すための態様の差が設定されていてもよい)であるが、その際に振動が発生するかどうかに応じ、その後遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が異なるものとする。
遊技者に有利な事象としては「当否判定結果が大当たりとなること」を例示することができる。このような設定とすれば、振動有の画像変位演出は、振動無の画像変位演出に比していわゆる大当たり信頼度が高いという構成となる。つまり、画像変位演出にて振動が発生して基準画像20の変位が強調された場合の方が、振動が発生しなかった場合に比して大当たり信頼度が高くなるという、分かりやすい遊技性を実現することが可能である。
なお、遊技者に有利な事象のその他の例としては、演出上の特典が付与されることを挙げることができる。例えば、遊技者が選択可能な新たな楽曲が増加する、いわゆるモバイル連動サービスを通じて新たな画像が提供されるといった事象が挙げられる。
○第三具体例
ある種の画像変位演出として、通常態様(図7(a)参照)および当該通常態様とは異なる態様である特別態様(図7(b)参照)が発生するものとする。特別態様は、通常態様時に比して、基準画像20が表示領域11に対してより大きく変位するかのように示されるものである。上記実施形態のように基準画像20が三次元的に変位したかのような画像変位演出とされるのであれば、平面視で略平行四辺形状となる基準画像20の歪みの大きさが、通常態様よりも特別態様の方が大きなものとされる(平行四辺形の形状を異ならせる)ことで、通常態様と特別態様の変位の大きさの差を表すことが考えられる。
これを前提として、画像変位演出が通常態様である場合には、振動装置60による振動が発生しないものの、画像変位演出が特別態様である場合には、振動装置60による振動が発生するようにする。つまり、特別態様は、大きな衝撃が加わったことにより画像の歪みが大きくなったかのような印象を与える演出であるから、当該特別態様時にはその衝撃を示すかのような振動が発生するようにする。このようにすることで、画像変位演出(通常態様と特別態様の差)をよりリアルなものとすることが可能である。
本例において、通常態様が発生したときよりも、特別態様が発生したときの方が、大当たり信頼度が高くなる設定とするのであれば、上記第二具体例にて説明したような、振動有の画像変位演出は、振動無の画像変位演出に比していわゆる大当たり信頼度が高いという構成となる。
なお、通常態様と特別態様の変位の大きさの差を表す手法としては上述した手法以外の手法も考えられる。例えば、通常態様時と特別態様時とで、枠画像20Kの態様を異ならせることが考えられる。特別態様時における枠画像20Kに比して、通常態様時における枠画像20Kが直線に近い形状とする(例えば、特別態様時における枠画像20Kが大きく波打つ形状とする)ことで、特別態様時における表示領域11に対する基準画像20の変位の方が大きく見えるようにすることが考えられる。また、特別態様時における枠画像20Kの方が、通常態様時における枠画像20Kよりも太くすることで、特別態様時における表示領域11に対する基準画像20の変位の方が大きく見えるようにすることが考えられる。
○第四具体例
画像変位演出時に発生する振動の態様は一定でなくてもよい。例えば、通常振動態様および当該通常振動態様よりも振動が大きい(遊技者に伝わる揺れが大きい)特別振動態様が設定され、画像変位演出とともに通常振動態様が発生することもあれば、画像変位演出とともに特別振動態様が発生することもある構成とする。
本例のような構成とする場合、上記第三具体例にて説明したように通常態様および特別態様の画像変位演出が発生する構成であるとするのであれば、通常態様時には通常振動態様が(図8(a)参照)、特別態様時には特別振動態様が(図8(b)参照)発生するようにするとよい。つまり、変位状態時における表示領域11に対する基準画像20の変位の大きさと、振動の大きさとがリンクした(基準画像20の変位が大きい方が、振動が大きくなる)演出形態とすることができる。
〇第五具体例
振動態様の差の設定手法は、振動の大きさを異ならせることに限られない。例えば、ある一定期間継続的に振動が発生する第一振動態様と、ある一定期間断続的に振動が発生する第二振動態様とが設定され、画像変位演出とともに第一振動態様が発生することもあれば、画像変位演出とともに第二振動態様が発生することもある構成とする。
本例の場合、画像変位演出の態様と、振動態様がリンクするような構成とすることが好ましい。具体的には、第二振動態様は振動が断続的に発生するものであるため、当該振動に合わせて基準画像20が変化するような態様とする。例えば、変位状態において基準画像20が揺れ動く(枠画像20Kが揺れ動く)ような画像変位演出である場合には、振動の態様を第二振動態様とした上で、当該「基準画像20の揺れ」が生じるタイミングと振動装置60による振動が発生するタイミングリンクしている(振動に合わせて基準画像20が揺れている)かのように示す(図9参照)。一方、変位状態において基準画像20の形状(枠画像20Kの形状)が維持される画像変位演出である場合には、振動の態様を第一振動態様とする。
3−2)画像変位演出を利用した回転演出
画像変位演出を利用した回転演出を実行することが可能である。画像変位演出が、基準状態および変位状態を含む点については上述した通りである。回転演出は、変位状態の後実行される事後状態中に実行される演出である。具体的には以下の通りである。
基準状態は、表示領域11に基準画像20が表示された状態である(図10(a)参照)。変位状態は、基準画像20が表示領域11に対して三次元的に変位した状態である(図10(b)参照)。ここで、当該変位状態は板状(プレート状)を呈する板状画像30が表示された状態とみることもできる。つまり、一方の面(表面)に基準画像20が表示されたプレートが、表示領域11の平面方向に対して傾斜した状態で存在するかのような状態とみることもできる。
その後、板状画像30が回転することにより、当該板状画像30の他方の面(裏面)に存在していた画像(以下、演出画像21と称する)が明らかとなったかのように表示された事後状態に移行する(図11(a)参照)。当該演出が回転演出である。つまり、回転演出(事後状態)は、プレート(板状画像30)が回転することで、当該プレートの表側(前側)に表示されていた基準画像20が見えなった結果、当該プレートの裏側(後側)に表示されていた演出画像21(変位状態では見えなかった部分)が明らかとなったかのような態様を呈するものである。
当該事後状態の後、演出画像21が表示領域11の外縁に向かって広げられるかのような表示がなされる(完了状態)。本実施形態では、表示領域11の略全体に表示された状態となるまで演出画像21が広げられる(図11(b)参照)。一連の画像変位演出が行われた結果、基準状態から完了状態に変化したとすれば、当該変化は、表示領域11に基準画像20が表示された場面(図10(a)に示した場面)から、表示領域11に演出画像21が表示された場面(図11(b)に示した場面)に切り替わるものであるとみることができる。なお、図10および図11に示した例は、背景画像が「昼」である状態から、「夜」である状態に変化する場面切替が発生するものである。
このように、本実施形態にかかる遊技機1は、基準画像20が表示領域11に対して三次元的に変位したかのように表示される結果、当該基準画像20を含む部分がプレート(板状画像30)のように見えることを利用し、面白みのある場面切替を実行することが可能である。
場面切替の例としては、演出の様式(例えば、モチーフとなっているキャラクタの変化)や、保留画像80の基本的態様の変化、識別図柄70の基本的態様の変化、これらの組み合わせ等を挙げることができる。場面切替の発生が、遊技者にとって有利な事象(例えば、対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まることを示すいわゆるチャンスアップ)として設定すれば、回転演出の発生は遊技者にとって喜ばしいものであるといえる。
以下、画像変位演出を利用した回転演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
○第一具体例
上記演出画像21は、場面が切り替わった後の画像として設定されるものであることを説明したが、これに限られるものではない。例えば、図12に示すように、回転演出(事後状態)として表示される演出画像21の種類により、当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(大当たり信頼度)が示唆されるものとすることができる。演出画像21として表示されうる画像の種類として、「?」「チャンス」「激熱」のいずれかの文字を含む三種類が設定されているとする。回転演出により表示される演出画像21(基準画像20の裏に存在していたかのように表示される画像)の態様が上記三種類のうちのいずれかであるかに応じ、大当たり信頼度が示唆される(「?」が大当たり信頼度が最も低く、「激熱」が大当たり信頼度が最も高い)。
このように、回転演出(事後状態)は、基準画像20の裏に存在する新たな画像(演出画像21)を表示する演出であるところ、当該画像の使用目的は場面切替に限られない。
○第二具体例
変位状態から事後状態への移行が発生することもあれば発生しないこともある設定とする(図13参照)。具体的には、一方の面(表面)に基準画像20が表示された板状画像30(プレート)が回転して演出画像21が明らかとなった状態に移行するかどうかどうかに応じ、事後状態への移行が実現するかどうかが示されるものとする。板状画像30が、表示領域11の平面方向に対して傾斜した状態で存在するかのような状態で、当該板状画像30が回転しそうであることを示すような「煽り」が発生するようにするとよい。なお「煽り」の態様はどのようなものであってもよい。板状画像30がわずかに揺れているかのように表示される態様(図13(b)参照)を例示することができる。
その後、板状画像30が回転して演出画像21が明らかになった場合(図13(c)参照)は事後状態への移行が実現されたものとし、その後完了状態へ移行して場面切替が発生する。一方、板状画像30が回転せずに演出画像21が明らかにならなかった場合は事後状態への移行が実現しなかったものとされる(図13(d)参照)。つまり、場面切替が発生しない。
場面切替の発生が遊技者にとって有利な事象(例えば、いわゆるチャンスアップ)として設定されるのであれば、「煽り」の発生時に、板状画像30が回転して場面切替が発生することを願う面白みのある遊技性を実現することができる。
○第三具体例
事後状態から完了状態への移行が発生することもあれば発生しないこともある設定とする。具体的には、板状画像30が回転して演出画像21が明らかになった状態から演出画像21が所定の大きさとなるまで(例えば表示領域11の外縁に到達するまで)広がるかどうかに応じ、完了状態に移行して場面切替が実現されるかどうかが示されるものとする。演出画像21が明らかになった状態で、演出画像21が所定の大きさとなるまで広がるかどうかの「煽り」が発生するようにするとよい(図14(a)参照)。なお「煽り」の態様はどのようなものであってもよい。演出画像21の大きさが変化するように(演出画像21の外縁が表示領域11の外縁に近づいたり離れたりするように)表示される態様を例示することができる。
演出画像21が所定の大きさまで広がった場合には、完了状態への移行が実現されたものとして場面切替が発生することになる(図14(b)参照)。一方、演出画像21が所定の大きさまで広がらなかった場合には、完了状態への移行が実現しなかったものとされる(図14(c)参照)。つまり、場面切替が発生しない。
場面切替の発生が遊技者にとって有利な事象(例えば、いわゆるチャンスアップ)として設定されるのであれば、「煽り」の発生時に、演出画像21が所定の大きさまで広がることを願う面白みのある遊技性を実現することができる。
○第四具体例
回転演出における板状画像30の回転方向が変化しうる構成とする。上記実施形態にて説明した回転方向は、変位状態における板状画像30の右端縁が手前に(左端縁が奥に)変位するかのような方向(以下、第一方向と称する)である(図15(a)参照)が、それとは異なる方向、例えば板状画像30の右端縁が奥に(左端縁が手前に)変位するかのような方向(以下、第二方向と称する)に回転する(図15(b)参照)こともある構成とする。
複数の回転方向のうち、いずれが選択されるかに応じ、遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が異なるものとすることが考えられる。例えば、板状画像30が第一方向に回転する回転演出が発生した場合に比して、板状画像30が第二方向に回転する回転演出が発生した場合の方が、当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高い設定とする。このようにすることで、回転演出における板状画像30の回転方向に注目させることが可能である。
○第五具体例
上述した通り、回転演出は板状画像30が回転するものである。板状画像30は、表示領域11に対して基準画像20が変位したかのように表示された状態となった結果として表れるものであるため、当該画像が「プレート」のように見えないおそれもある。板状画像30が「プレート」のように見えない状況となることは、演出効果の低下を招く。
このような状況となるおそれを低減するため、変位状態から事後状態への移行の際に、板状画像30を回転させている、または板状画像30の回転を促しているかのような画像(以下、回転画像31)が表示されるようにする。例えば、回転画像31として、「回転テーブル」を表すかのような画像を表示する(図16参照)。板状画像30が、「回転テーブル」を表す回転画像31上に載った状態とし、当該「回転テーブル」が回転することに伴って板状画像30が回転するかのような演出形態とする。このような回転画像31を表示することで、回転画像31が表す装置等によって板状画像30が「物体」であるかのように見えやすくなる。つまり、板状画像30が「プレート」のように見えない状況となるおそれが低減される。
回転画像31を「回転テーブル」とすることはあくまで一例に過ぎない。その他の例としては、板状画像30を回転させる方向に吹く「風」を表す画像、板状画像30を回転させる動作をする「キャラクタ」を表す画像等を挙げることができる。
3−3)操作演出中における画像変位演出
遊技者に対して、操作手段の操作を促す操作演出を実行することが可能である。操作演出それ自体は公知であるため詳細な説明は省略するが、遊技者が操作可能な操作手段を設け、遊技者に対して当該操作手段を操作することを促す演出である。遊技者が操作可能なものであれば操作手段はどのようなものであってもよい。以下では、押しボタン61(図1参照)の操作が促される操作演出を例に説明するが、上述した操作ユニットの操作が促される操作演出であってもよい。
操作演出においては、基本的には、遊技者に対して操作手段としての押しボタン61を操作する状況であることが示す画像(操作要求画像)が表示領域11に表示される。例えば、操作要求画像として、押しボタン61を表した画像(以下、操作画像40と称する)が表示されたり、押しボタン61の操作が演出に反映される操作有効期間(本実施形態では操作有効期間の残りを視覚的に示す)を示すメータ画像41が表示されたり、要求される操作態様を説明する説明画像42が表示されたりする。なお、要求される操作態様としては、操作手段を一回のみ操作する単操作、連続的に操作する連続操作(操作手段が押しボタン61の場合は、いわゆる「連打」)、操作された状態を維持する維持操作(操作手段が押しボタン61の場合は、いわゆる「長押し」)等を例示することができる。以下で説明する操作演出は、連続操作(連打)が要求されるものとするが、要求される操作態様は適宜変更可能である。また、以下で説明する操作演出は、連続操作により、敵キャラクタを倒すことを遊技者に要求するような演出態様であるとする。敵キャラクタを倒すことが成功結末と、敵キャラクタを倒せないことが失敗結末として設定され、成功結末となった場合には失敗結末となった場合に比して当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高くなる(失敗結末となったときには当否判定結果がはずれとなることが確定する)ように設定されているとする。
本実施形態では、かかる操作演出の途中で、画像変位演出が発生する。換言すれば、操作演出が実行されている一部の期間中において画像変位演出が実行される。上述した通り、画像変位演出は、表示領域11に対して画像(基準画像20)がずれたかのようにみせる演出であるから、上記操作画像40やメータ画像41といった操作要求画像を表示することが必要となる操作演出とともに画像変位演出を実行することは、一般的な考え方であればあまり好ましくないといえるところ、本実施形態では次のようにして操作演出中に画像変位演出を実行する。
本実施形態における操作演出(画像変位演出が発生する操作演出)は、大まかに、第一期間、第二期間、第三期間に区分けされる。第一期間、第二期間、第三期間の順で操作演出が進行することになる。第一期間中は、操作画像40およびメータ画像41が表示される。当該操作画像40およびメータ画像41が表示されることで操作演出の開始が遊技者に示されるともいえる。第一期間は、操作有効期間でもあるため、当該期間中に押しボタン61が操作された場合(連打された場合)には、それが演出に反映されることになる。例えば、押しボタン61が操作される度に、敵キャラクタがダメージを受けているかのような画像が表示される(図17(a)参照)。
第一期間後、第二期間に移行する。第二期間は、画像変位演出が発生する期間である。つまり、表示領域11に対して基準画像20がずれたかのように表示された状態となる。あくまで操作演出中に発生する画像変位演出であるため、操作演出の継続性が担保された状態で画像変位演出が発生する。本実施形態における基準画像20は、敵キャラクタを表す要素およびその背景を表す要素を含む。つまり、操作演出を構成する基本的な要素が基準画像20に含まれるようにして当該基準画像20が表示領域11に対してずれたかのように表示する(図17(b)参照)。
一方、第二期間(画像変位演出)中は、押しボタン61の操作が演出に反映されないようにされる。つまり、第二期間は操作非有効期間である。操作演出の操作が演出に反映されるということは、基準画像20に何らかの変化を生じさせなければならない(本実施形態では、敵キャラクタがダメージを受けているかのような画像が表示される)ところ、表示領域11に対してずれたかのように基準画像20が表示された状態にて、押しボタン61の操作を契機として当該基準画像20に変化が生じるように制御することは困難である(制御負担が大きい)ため、押しボタン61の操作が演出に反映されないようにする。
後述するように、第三期間は、再び押しボタン61の操作が演出に反映される操作有効期間である。つまり、第二期間は、押しボタン61の操作が演出に反映されない操作非有効期間であるものの、操作演出の途中の期間(操作演出が終了していない状態)であるため、第二期間においてはそれを示すような画像が表示される。具体的には、現状は押しボタン61の操作が演出に反映されないものの、将来的(第三期間)に押しボタン61の操作が演出に反映される状況に移行することを示すような画像(以下、待機画像43と称する)の表示がなされる。本実施形態では、第一期間から第二期間に移行した際、基準画像20に操作画像40が含まれた状態は維持したまま、説明画像42(「連打」が要求されていることを示す画像)であったものが、「待機中」の文字を含む画像に置き換わる(図17(b)参照)。当該「待機中」の画像が待機画像43に相当する。待機画像43のその他の態様としては、「(一時)停止中」「一時停止のマーク(縦長の長方形が二つ並んだマーク)」等を例示することができる。このような待機画像43により、現在は押しボタン61の操作が演出に反映されないものの、将来的に押しボタン61の操作が演出に反映される状況に移行するのではないかということを遊技者が感じやすくなる。
また、本実施形態では、第二期間においても操作画像40やメータ画像41が表示される(図17(b)参照)。ただし、当該メータ画像41の変化(メータの減少等)が第二期間中は停止するようにされる。これにより、第二期間は操作有効期間ではないこと(操作非有効期間であること)を遊技者が感じやすくなる。
第一期間後、第三期間に移行する。第三期間では基準画像20が表示領域11に対してずれたかのような状態が解消される。第三期間は、第一期間と同様、押しボタン61の操作が演出に反映される期間であるため、表示領域11には第一期間と同じような画像が表示される。すなわち、操作要求画像(操作画像40、メータ画像41、説明画像42)や、敵キャラクタが表示された状態となる(図17(c)参照)。操作演出を通じた操作有効期間のトータルの長さは、第一期間における操作有効期間と、第三期間における操作有効期間とを足したものである。第二期間において停止していたメータ画像41の変化(メータの減少等)は、第三期間に移行することを契機として再開される。このようにすることで、再び操作有効期間となったということを遊技者が感じやすい。第三期間中に押しボタン61が操作された場合(連打された場合)には、第一期間と同様に、それが演出に反映されることになる。例えば、押しボタン61が操作される度に、敵キャラクタがダメージを受けているかのような画像が表示される。
このように、本実施形態にかかる遊技機1では、操作演出中に画像変位演出が発生するという面白みのある演出(操作演出と画像変位演出の複合演出)を実行することが可能である。
操作演出において画像変位演出が発生している期間(上記実施形態でいう第二期間)中は、操作手段の操作が反映されないようにする(操作非有効期間とする)ことで、操作演出中に画像変位演出が発生することによる演出の制御負担の増大を抑制することが可能である。
上記操作非有効期間(上記実施形態でいう第二期間)においては、将来的に操作有効期間に移行することを示すかのような待機画像43が表示されるため、将来的に操作手段の操作が演出に反映される状況(上記実施形態でいう第三期間)に移行するのではないかということを遊技者が感じやすくなる。
以下、操作演出中における画像変位演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
○第一具体例
上記実施形態における操作演出(画像変位演出が発生する操作演出)は、第一期間(操作有効期間)、第二期間(操作非有効期間)、第三期間(操作有効期間)のように進行するものであることを説明したが、これはあくまで一例である。操作演出中に画像変位演出が発生するものであり、当該画像変位演出中は操作非有効期間とされるものであればよい。例えば、操作演出の開始と同時に、待機画像43が表示される操作非有効期間が開始されるような構成(操作演出の開始から所定時間経過するまでの間が操作非有効期間である構成)としてもよい。
○第二具体例
上記実施形態では、画像変位演出が発生している期間は操作非有効期間であることを説明したが、画像変位演出が発生している期間を操作有効期間としてもよい。画像変位演出が発生している期間を操作非有効期間とするのは制御負担の増大を抑制するためであり、それを許容するのであれば画像変位演出が発生している期間を操作有効期間としてもよい。
○第三具体例
ある種の操作演出において、画像変位演出が発生することもあれば発生しないこともある設定とし、画像変位演出が発生した場合の方が、画像変位演出が発生しない場合に比して、操作演出の結末が成功結末となる蓋然性(換言すれば当否判定結果が大当たりとなる蓋然性)が高いものとする。つまり、画像変位演出の発生がいわゆるチャンスアップである設定とする。このようにすれば、操作演出にて画像変位演出が発生するかどうかに遊技者が注目する態様とすることができる。
○第四具体例
上記実施形態では、画像変位演出が発生している期間、すなわち操作非有効期間中はメータ画像41の変化(メータの減少等)が停止し、その後の操作有効期間の開始とともに再開されるような構成であることを説明したが、画像変位演出が発生している期間中にはメータ画像41が表示されないようにしてもよい(図18参照)。このようにしても、画像変位演出が発生している期間は操作有効期間ではないこと(操作非有効期間であること)を遊技者が感じやすくなる。
上記実施形態のように、第一期間(操作有効期間)、第二期間(操作非有効期間)、第三期間(操作有効期間)のように進行するもの、すなわち操作有効期間の間に操作非有効期間が設定されるものである場合、先の操作有効期間(第一期間)の終了時点でメータ画像41が消去され、後の操作有効期間(第三期間)の開始時点にて再びメータ画像41が表示されることになるところ、先の操作有効期間の終了時点におけるメータ画像41の状況が、後の操作有効期間の開始時点におけるメータ画像41の状況に引き継がれるような構成とすることが好ましい。時間経過とともにメータが減少する、または増加するような設定であるのであれば、先の操作有効期間の終了時点におけるメータの量と後の操作有効期間の開始時点におけるメータの量が一致するようにすればよい。
なお、上記実施形態や本例にて説明したメータ画像41はあくまで一例である。メータ画像41は、操作有効期間の残りを視覚的に遊技者に示すものであればよい。例えば、「数字」そのもの(カウントダウン等)により操作有効期間の残りを示すものもメータ画像41に含まれるものとする。
また、第二期間においてメータ画像41が表示されない構成とする場合であっても、操作画像40は表示された状態としておくことが好ましい(図18参照)。操作画像40まで表示されない構成とすると、第二期間が操作演出の途中であること(操作演出が継続していること)が分かりにくくなるからである。つまり、第二期間に移行したときに、操作演出が終了したのではないかと遊技者が感じてしまうおそれがあるからである。ただし、第二期間において、メータ画像41と同様に操作画像40が表示されない構成とすることを否定するわけではない。
○第五具体例
遊技者の身体の一部を検出することが可能なセンサを設け、当該センサに遊技者が自らの手等を検出させることを「操作手段の操作」とした演出を操作演出とし、当該操作演出中に画像変位演出が発生する構成としてもよい。
3−4)画像変位演出を利用した遊技進行示唆
画像変位演出を利用して、遊技の進行を示唆することが可能である。本実施形態では、画像変位演出を利用して、事後演出が実行されるかもしれないということが示唆される。事後演出の具体的態様はどのようなものであってもよい。本実施形態における事後演出は、演出の結末の態様により当否判定結果が大当たりであるかが示されるリーチ演出である。ある当否判定結果を報知する一連の報知演出(識別図柄70の変動開始から当否判定結果を示す組み合わせで停止するまでの演出)中に、事後演出が発生した場合の方が、事後演出が発生しない場合に比して、当該ある当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高くなるというものでもある。
画像変位演出は、表示領域11に対して基準画像20が変位したかのように表示されるものであるため、変位状態では表示領域11において必然的に基準画像20が表示された部分以外の部分(以下、当該部分を特定領域12と称する)が生じる。かかる特定領域12を利用して遊技の進行が示唆される。具体的には、当該特定領域12に、将来的に発生するかもしれない事後演出を示すような画像(以下、当該画像を示唆画像50と称する)が表示される(図19(a)参照)。示唆画像50は、事後演出を直接的に表すようなものであってもよいし、間接的に表す(暗示する)ようなものであってもよい。事後演出を直接的に表す示唆画像50としては、事後演出の名称を表す文字を含む態様の画像が例示できる。事後演出を間接的に表す示唆画像50としては、事後演出に登場するキャラクタを含む態様の画像が例示できる。また、示唆画像50は一部が基準画像20によって見えない状態にあるような態様であってもよい。このように、画像変位演出が発生することによって生じた特定領域12に示唆画像50が表示されることで、遊技者は当該画像が示唆する演出(事後演出)が発生するのではないかというような印象を受けることになる。
画像変位演出の後、必ず事後演出が実行されるわけではない。事後演出が実行されることもあれば実行されないこともある。画像変位演出後、事後演出が実行される結末を進行結末と、事後演出が実行されない結末を非進行結末とすると、基準画像20が元の状態(表示領域11に対して変位していない状態)に戻らなかったときには進行結末となり(図19(b)参照)、元の状態に戻ったときには非進行結末となる(図19(c)参照)。つまり、基準画像20が元の状態に戻るということは、特定領域12に表示されていた示唆画像50が見えなくなる(消える)ということであるため、事後演出に移行しないということを遊技者は視覚的に(イメージとして)把握することが可能であり、分かりやすい演出の流れとなる。
進行結末となる場合、示唆画像50が所定の大きさまで拡大される。換言すれば、示唆画像50が表示された特定領域12が所定の範囲まで拡大される。本実施形態では、進行結末となる場合、表示領域11の略全域に亘るまで示唆画像50(特定領域12)が拡大される(図19(b)参照)。このようにすることで、事後演出に移行するということを遊技者は視覚的に(イメージとして)把握することが可能であり、分かりやすい演出の流れとなる。
以下、画像変位演出を利用した遊技進行示唆に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
○第一具体例
画像変位演出を利用して進行が示唆されうる事後演出は複数種設定されていてもよい。各事後演出のそれぞれに対応づけられた示唆画像50が設けられる。各示唆画像50は、互いに区別でき、かつ、それぞれが示唆する事後演出を直接的または間接的に表すものとされる。
このように複数種の事後演出が設定される場合、各事後演出に対応づけられた示唆画像50が、信頼度要素51を含むものとすることが考えられる。例えば、事後演出A、事後演出B、事後演出Cの三種が設定され、当該順で各演出の大当たり信頼度が高くなるものとする(事後演出Cが最も高い)。この場合、事後演出Aの示唆画像A(図20(a)参照)は「星一つのマーク」を、事後演出Bの示唆画像B(図20(b)参照)は「星二つのマーク」を、事後演出Cの示唆画像C(図20(c)参照)は「星三つのマーク」を含むものとする。つまり、大当たり信頼度の高低を示す信頼度要素51として「星の数のマーク」が含まれるものとする。このようにすることで、示唆画像50が表示された段階(事後演出が実行されるかどうか遊技者には分からない段階)において、実行されるかもしれない事後演出の大当たり信頼度の目安を把握することが可能である。例えば、示唆画像Cが表示されたときには、遊技者は進行結末となることを強く願うことになる。
○第二具体例
示唆画像50は、事後演出の最初の画像(映像である事後演出の最初の一コマ目の画像)であるとする。上記実施形態のように、進行結末となる場合には、表示領域11の略全域に亘るまで示唆画像50が拡大され、その後事後演出が発生するのであれば、当該表示領域11の略全域に表示された示唆画像50を、事後演出の開始時点の画像と一致させればよい。このようにすることで画像変位演出(進行結末となる画像変位演出)から事後演出への流れを円滑なものとすることが可能である。
○第三具体例
上記実施形態では、特定領域12に示唆画像50が表示された後、事後演出が実行されるとは限られない設定であることを説明したが、特定領域12に示唆画像50が表示された後、事後演出が必ず実行される設定としてもよい。つまり、特定領域12に表示された示唆画像50に対応する事後演出が必ず発生するものとしてもよい。
○第四具体例
示唆画像50の態様により、その後事後演出が実行される蓋然性(進行結末となる蓋然性)が示唆されるものとする。例えば、画像変位演出として、示唆画像50(特定領域12)の大きさが異なる複数種の演出が発生しうるものとする。当該示唆画像50の大きさに応じ、その後事後演出が発生する蓋然性が異なるものとする。
上記実施形態のように、示唆画像50が所定の大きさまで拡大された場合に事後演出が実行される構成である場合には、画像変位演出にて表示される示唆画像50の大きさが大きいほど、進行結末となる(事後演出が発生する)蓋然性が高くなるものとするとよい。換言すれば、特定領域12の大きさが大きいほど、進行結末となる蓋然性が高いともいえる。示唆画像50の大きさが大きいほど、所定の大きさに到達するまでの変化量が小さいということになるから、示唆画像50の大きさが大きいほど進行結末となる蓋然性が高くなるようにすることで、示唆画像50の大きさと進行結末となる蓋然性がリンクした分かりやすい演出形態となる。図21に示した例では、図21(a)の演出よりも、図21(b)の演出の方が、示唆画像50(特定領域12)の大きさが大きいから、進行結末となる蓋然性が高い。
なお、示唆画像50の態様の違いを設定する手法は、画像の大きさによるものに限られない。例えば、同じ事後演出を表す示唆画像50であるものの、画像の色調が異なる(例えば、示唆画像50の背景色が異なる)複数種の示唆画像50が表示されうる設定とし、当該画像の色調により進行結末となる蓋然性が示唆されるようにすることも考えられる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態にかかる遊技機1はいわゆるぱちんこ遊技機であるが、ぱちんこ遊技機特有の構成を利用した事項を除き、表示装置を備えた回胴式遊技機等の他の遊技機に対しても同様の技術思想が適用可能である。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
・手段1−1
表示領域を有する表示装置と、遊技する遊技者が感じることのできる振動を生じさせる振動装置と、前記表示領域に基準画像が表示された基準状態から、当該基準画像が前記表示領域に対して変位したかのように表示された変位状態に変化する画像変位演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記画像変位演出において前記基準状態から前記変位状態に変化した時に、前記振動装置による振動が発生する場合があることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、画像変位演出をよりリアルに見せることができるため、遊技の趣向性が向上する。
・手段1−2
前記画像変位演出において前記振動装置による振動が発生する場合の方が、前記画像変位演出において前記振動装置による振動が発生しない場合に比して、その後遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が高くなるように設定されていることを特徴とする手段1−1に記載の遊技機。
上記遊技機によれば、振動が発生して基準画像の変位が強調された場合の方が、振動が発生しなかった場合に比して有利な事象が発生しやすくなるという、分かりやすい遊技性を実現することが可能である。
・手段1−3
前記画像変位演出として、通常態様および当該通常態様よりも前記基準画像の前記表示領域に対する変位が大きい特別態様が発生しうるように設定されており、前記画像変位演出が前記特別態様である場合には前記振動装置による振動が発生することを特徴とする手段1−1または手段1−2に記載の遊技機。
このようにすることで、振動が発生した結果、表示領域に対する基準画像の変位が大きくなったかのような印象を与える演出形態とすることが可能である。
・手段2−1
表示領域を有する表示装置と、前記表示領域に基準画像が表示された基準状態、当該基準状態の後前記基準画像が前記表示領域に対して変位したかのように表示された状態となる変位状態、および、当該変位状態の後前記基準画像を含む部分が回転することにより当該基準画像の裏側に存在していた演出画像が明らかとなったかのように表示される事後状態を含む画像変位演出を実行する演出実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、演出画像が明らかとなるまでの流れが斬新なものであるから、遊技の趣向性を向上させることが可能である。
・手段2−2
前記変位状態は、前記基準画像が前記表示領域に対して三次元的に変位し、一方の面に基準画像が表された板状を呈する板状画像が表示された状態であり、前記事後状態は、前記板状画像が回転することにより当該板状画像の他方の面に存在していた演出画像が明らかとなったかのように表示される状態であることを特徴とする手段2−1に記載の遊技機。
このように、表示領域に対して三次元的に変位した基準画像を板状に見立てることで、基準画像の反対側に演出画像が存在していたかのような演出態様を実現することが可能となる。
・手段2−3
前記事後状態の後前記演出画像が前記表示領域の外縁に向かって広げられるような表示がなされることで、前記基準画像が表示された状態から前記演出画像が表示された状態への場面切替がなされることを特徴とする手段2−1または手段2−2に記載の遊技機。
このような構成とすれば、基準画像が表示された状態から演出画像が表示された状態への場面切替を面白みのある態様とすることができる。
・手段3−1
表示領域を有する表示装置と、前記表示領域に基準画像が表示された基準状態から、当該基準画像が前記表示領域に対して変位したかのように表示された変位状態に変化する画像変位演出を実行する画像変位演出実行手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に対し、前記操作手段の操作を促す操作演出を実行する操作演出実行手段と、を備え、前記操作演出中に前記画像変位演出が発生しうることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、操作演出中に画像変位演出が発生するという面白みのある演出(操作演出と画像変位演出の複合演出)を実行することが可能である。
・手段3−2
前記操作演出における前記画像変位演出が発生している期間は、前記操作手段の操作が演出に反映されない操作非有効期間であることを特徴とする手段3−1に記載の遊技機。
操作演出において画像変位演出が発生している期間中は、操作手段の操作が反映されない操作非有効期間とすることで、操作演出中に画像変位演出が発生することによる演出の制御負担の増大を抑制することが可能である。
・手段3−3
前記操作演出は、前記操作非有効期間の後、前記操作手段の操作が演出に反映される操作有効期間が設定されるものであり、前記操作非有効期間においては、現状は前記操作手段の操作が反映されず、将来的に前記操作手段の操作が反映される状況に移行することが表示されることを特徴とする手段3−2に記載の遊技機。
このようにすることで、現状は操作非有効期間であるものの、将来的に操作手段の操作が演出に反映される状況に移行するということを分かりやすく示すことが可能である。
・手段4−1
表示領域を有する表示装置と、前記表示領域に基準画像が表示された状態から、当該基準画像が前記表示領域に対して変位したかのように表示された状態に変化する画像変位演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記画像変位演出にて前記基準画像が前記表示領域に対して変位したかのように表示された状態に変化することによって生じた特定領域に遊技の進行を示唆する示唆画像が表示されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、画像変位演出を利用して(画像変位演出によって生じる特定領域を利用して)遊技の進行が示唆されるという面白みのある演出を実行することが可能である。
・手段4−2
前記示唆画像が表示された後、前記基準画像が元の状態に戻らなかったときには、当該示唆画像に表された事後演出が実行されることを特徴とする手段4−1に記載の遊技機。
基準画像が元の状態に戻るということは、特定領域に表示されていた示唆画像が見えなくなる(消える)ということである。したがって、基準画像が元の状態に戻らなかったときに事後演出に移行するという設定とすることで、演出の流れが分かりやすくなる。
・手段4−3
前記示唆画像が表示された後、前記示唆画像が表示された前記特定領域が所定の範囲まで拡大されたときには、当該示唆画像に表された事後演出が実行されることを特徴とする手段4−2に記載の遊技機。
このようにすることで、事後演出に移行するということを遊技者は視覚的に(イメージとして)把握することが可能であり、分かりやすい演出の流れとなる。
1 遊技機
10 表示装置
11 表示領域
12 特定領域
20 基準画像
20K 枠画像
21 演出画像
30 板状画像
31 回転画像
40 操作画像
41 メータ画像
42 説明画像
43 待機画像
50 示唆画像
51 信頼度要素
60 振動装置
61 押しボタン(操作手段)
70 識別図柄

Claims (3)

  1. 表示領域を有する表示装置と、
    前記表示領域に基準画像が表示された状態から、当該基準画像が前記表示領域に対して変位したかのように表示された状態に変化する画像変位演出を実行する演出実行手段と、
    を備え、
    前記画像変位演出にて前記基準画像が前記表示領域に対して変位したかのように表示された状態に変化することによって生じた特定領域に遊技の進行を示唆する示唆画像が表示されることを特徴とする遊技機。
  2. 前記示唆画像が表示された後、前記基準画像が元の状態に戻らなかったときには、当該示唆画像に表された事後演出が実行されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記示唆画像が表示された後、前記示唆画像が表示された前記特定領域が所定の範囲まで拡大されたときには、当該示唆画像に表された事後演出が実行されることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。

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