JP2019058538A - 遊技機 - Google Patents

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秀彰 船橋
英夏 共田
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英夏 共田
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Abstract

【課題】大当たり遊技中に変則的な事象が生じ得る場合でも、複数の役物を円滑に開放できる遊技機を提供する。【解決手段】第三保留球数が「1」以上である場合(S45:YES)、又は第二保留球数が「1」以上である場合(S46:YES)、第一普通当たり判定は行われず、処理はメイン処理へ戻る。第三保留球数が「0」である場合(S45:NO)、第二保留球数が「1」以上であるかが判断される(S46)。第二保留球数が「0」である場合(S46:NO)、第一保留球数が「1」以上であるかが判断される(S49)。第一保留球数が「1」以上である場合(S49:YES)、記憶されている第一乱数に基づいて第一普通当たり判定が行われる(S53)。また、第一普通当たり判定の結果が第二普通当たりである場合(S66:YES)、第一普通当たり遊技中フラグが「ON」となる(S69)。【選択図】図7

Description

本発明は、複数の役物を備える遊技機に関する。
従来、複数の役物を備える遊技機が知られている。特許文献1は、複数の普通電動役物を備え、特定のゲートを遊技球が通過することに起因して、複数の普通電動役物が次々に開放される、いわゆる一般電役タイプの遊技機を開示する。上記の遊技機では、第一始動ゲートを遊技球が通過すると、第一普通当たり判定が行われ、当たりと判定されると、第一普通電動役物が開放される。開放された第一普通電動役物に遊技球が入賞すると、第二普通当たり判定が行われ、当たりと判定されると、第二普通電動役物が開放される。開放された第二普通電動役物に遊技球が入賞すると、第三普通当たり判定が行われ、当たりと判定されると、第三普通電動役物が開放される。
特開2009−131409号公報
大当たり遊技の遊技性の設計において、例えば、第一普通電動役物に遊技球が入賞することで開始された第二普通電動役物及び第三普通電動役物の連動が全て終了してから、新たに第一普通電動役物が開放するようにしたいといった要望がある。このような要望に応じるには、従来、第一普通電動役物の開放契機を与える第一普通当たり判定に係る第一普通図柄の変動時間を、第二普通電動役物及び第三普通電動役物の連動に係る時間よりも長い時間にする手法が採られうる。しかし、例えば、開放したいずれかの普通電動役物に遊技球が入賞しなかったり、いずれかの普通電動役物に遊技球が入賞することを契機として行われる当たり判定の結果がはずれであったりすることがある。このような変則的な遊技が行われる場合、設定された普通図柄の変動時間が経過するまでの間、いずれの普通電動役物の開放も起こらず、大当たり遊技が間延びするといった問題がある。
本発明は、大当たり遊技中に変則的な事象が生じ得る場合でも、複数の役物を円滑に開放できる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、第一の発射強度で発射された遊技球が通過可能な位置に配置された通過口と、前記第一の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、遊技球が入賞困難又は入賞不能な第一状態、及び、前記第一状態よりも遊技球が入賞容易な第二状態に相互に作動可能に構成された第一作動入賞口と、前記通過口を遊技球が通過することを契機として、前記第一作動入賞口を作動させうる権利を示す第一情報を所定数記憶する第一記憶手段と、前記第一記憶手段によって記憶されている前記第一情報に基づいて、前記第一作動入賞口を前記第一状態から前記第二状態に作動させる第一作動手段と、前記第一の発射強度とは異なる第二の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、前記第一状態及び前記第二状態に相互に作動可能に構成された第二作動入賞口、第三作動入賞口及び第四作動入賞口と、前記第一作動入賞口に遊技球が入賞することを契機として、前記第二作動入賞口を作動させうる権利を示す第二情報を所定数記憶する第二記憶手段と、前記第二記憶手段によって記憶されている前記第二情報に基づいて、前記第二作動入賞口を前記第一状態から前記第二状態に作動させる第二作動手段と、前記第二作動入賞口に遊技球が入賞することを契機として、前記第三作動入賞口を作動させうる権利を示す第三情報を所定数記憶する第三記憶手段と、前記第三記憶手段によって記憶されている前記第三情報に基づいて、前記第三作動入賞口を前記第一状態から前記第二状態に作動させる第三作動手段と、前記第三記憶手段によって前記第三情報が記憶されている場合、前記第一記憶手段によって前記第一情報が記憶されているか、及び前記第二記憶手段によって前記第二情報が記憶されているかに関わらず前記第三作動手段を前記第一作動手段及び前記第二作動手段に優先して作動させ、前記第三記憶手段によって前記第三情報が記憶されていない場合において、前記第二記憶手段によって前記第二情報が記憶されているとき、前記第一記憶手段によって前記第一情報が記憶されているかに関わらず前記第二作動手段を前記第一作動手段に優先して作動させる作動制御手段とを備える。
本発明に係る遊技機では、第三情報が記憶されている場合、第一情報が記憶されているか、及び第二情報が記憶されているかに関わらず、第三作動手段が第一作動手段及び第二作動手段に優先して作動される。また、第三情報が記憶されていない場合において、第二情報が記憶されているときには、第一記憶手段によって第一情報が記憶されているかに関わらず第二作動手段が、第一作動手段に優先して作動される。よって、第一作動入賞口が作動し、その後に第二作動入賞口及び第三作動入賞口が連動するが、第三情報が記憶され次第、第三作動入賞口が第一作動入賞口及び第二作動入賞口に優先して作動される。第三情報が消化された場合には、第二作動入賞口が第一作動入賞口に優先して作動される。ここで作動した第二作動入賞口に遊技球が入賞すると第三情報が所定数を上限に再び記憶され得る。記憶された第三情報に基づいて、再び第三作動入賞口が作動しうる。すなわち、第二情報の記憶数に基づく第二作動入賞口の作動に応じた第三作動入賞口の作動が最大限行われ得る。その後、第二情報及び第三情報がすべて消化され、第一作動入賞口の作動を契機として開始された第二作動入賞口及び第三作動入賞口の各作動が少なくとも終了した後に、第一作動入賞口が作動しうる。すなわち、第一作動入賞口、第二作動入賞口及び第三作動入賞口に予定される作動が終了した後に、新たな大当たり遊技が開始しうる。このようにして、本発明に係る遊技機は、大当たり遊技中に変則的な事象が生じ得る場合でも、大当たり遊技において複数の役物を円滑に作動させることができる。
前記遊技機は、前記第三作動入賞口に遊技球が入賞することを契機として、前記第四作動入賞口を作動させうる権利を示す第四情報を所定数記憶する第四記憶手段と、前記第四記憶手段によって記憶されている前記第四情報に基づいて、前記第四作動入賞口を前記第一状態から前記第二状態に作動させる第四作動手段とを備え、前記作動制御手段は、前記第四記憶手段によって前記第四情報が記憶されている場合、前記第一記憶手段によって前記第一情報が記憶されているか、前記第二記憶手段によって前記第二情報が記憶されているか、及び前記第三記憶手段によって前記第三情報が記憶されているかに関わらず前記第四作動手段を前記第一作動手段、前記第二作動手段及び前記第三作動手段に優先して作動させてもよい。
第四情報が記憶されている場合、第一情報、第二情報及び第三情報が記憶されているかに関わらず、第四作動手段が、第一作動手段、第二作動手段及び第三作動手段に優先して作動される。よって、大当たり遊技が開始され、第一作動入賞口、第二作動入賞口、第三作動入賞口及び第四作動入賞口が連動する場合、第四情報が記憶され次第、第四作動入賞口が第一作動入賞口、第二作動入賞口及び第三作動入賞口に優先して作動される。そして、第四情報が消化された場合に、第三情報に基づいて第三作動入賞口が作動可能になる。ここで作動した第三作動入賞口に遊技球が入賞すると第四情報が所定数を上限に再び記憶され得る。すなわち、第三情報の記憶数に基づく第三作動入賞口の作動に応じた第四作動入賞口の作動が最大限行われ得る。その後、第二情報、第三情報及び第四情報がすべて消化され、大当たり遊技による第一作動入賞口から第四作動入賞口の連動が終了した後に、新たに第一作動入賞口が作動しうる。すなわち、1回の大当たり遊技がすべて終了した後に、新たな大当たり遊技が開始しうる。このように、遊技機は、大当たり遊技においてすべての役物を円滑に作動させることができる。
前記第一記憶手段は、前記第一情報を複数記憶し、前記作動制御手段は、前記第三記憶手段によって前記第三情報が記憶されておらず、前記第二記憶手段によって前記第二情報が記憶されていない場合に、前記第一作動手段を作動させてもよい。
この場合、第一記憶手段は複数の第一情報を記憶できる。第一情報が記憶されていても、少なくとも第二作動入賞口及び第三作動入賞口の作動が第一作動入賞口の作動よりも優先される。したがって、第一情報が記憶された状態のまま大当たり遊技が進行し、大当たり遊技における第一作動入賞口、第二作動入賞口及び第三作動入賞口の作動が少なくとも終了した後に、第一作動入賞口が新たに作動しうる。言い換えると、大当たり遊技が行われている間に第一情報が記憶されている状態であれば、大当たり遊技の終了後に第一作動入賞口が作動することで、新たな大当たり遊技が開始し得る。よって、遊技機は、第一情報を用いて、いわゆる保留連荘に対する遊技者の期待感を向上できる。
前記遊技機は、前記第一記憶手段によって記憶されている前記第一情報に基づいて、当たりであるかはずれであるかを判定する第一判定手段と、前記第二記憶手段によって記憶されている前記第二情報に基づいて、前記当たりであるか前記はずれであるかを判定する第二判定手段とを備え、前記第一作動手段は、前記第一判定手段によって前記当たりと判定された場合に前記第一作動入賞口を作動させ、前記第一判定手段によって前記はずれと判定された場合に前記第一作動入賞口を作動させず、前記第二作動手段は、前記第二判定手段によって前記当たりと判定された場合に前記第二作動入賞口を作動させ、前記第二判定手段によって前記はずれと判定された場合に前記第二作動入賞口を作動させなくてもよい。
この場合、第一情報に基づいて当たりと判定された場合に第一作動入賞口が作動される。よって、遊技機は、第一情報に基づいて当たりと判定されるか否かに遊技者の注目を集めることができる。また、第一作動入賞口に遊技球が入賞することを契機として第二情報が記憶された場合、第二情報に基づいて当たりと判定された場合に第二作動入賞口が作動される。このため、遊技機は、第二情報に基づいて当たりと判定されるか否かにも、遊技者の注目を集めることができる。遊技者は、このような二段階の判定が行われる間に第一の発射強度で遊技を進め、二段階の判定の双方において当たりと判定された場合には、第二の発射強度で残りの大当たり遊技を消化すればよい。よって、遊技機は、複数の役物を備えていても、遊技者にわかりやすい大当たり遊技を提供できる。
パチンコ機1の正面図である。 遊技盤2の正面図である。 パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 RAM52の第一普通当たり関係情報記憶エリアを示す概念図である。 ROM53に記憶されている第一変動パターン決定テーブルの概念図である。 主基板41において行われるメイン処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる第一普通図柄処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる第一普通電動役物処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる第二普通図柄処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる第二普通電動役物処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる第三普通図柄処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる第三普通電動役物処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる第四普通図柄処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる第四普通電動役物処理のフローチャートである。 大当たり遊技中の電チュー等の基本動作を示すタイミングチャートである。 大当たり遊技中の電チュー等の基本動作を示すタイミングチャートである。 大当たり遊技中の電チュー等の基本動作を示すタイミングチャートである。 遊技盤200の正面図である。 第二実施形態における大当たり遊技中の電チュー等の基本動作を示すタイミングチャートである。 第二実施形態における大当たり遊技中の電チュー等の基本動作を示すタイミングチャートである。
図1及び図2を参照して、第一実施形態に係るパチンコ機1の機械的構成について説明する。図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は正面視略正方形の板状であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠10によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、遊技球発射装置37(図3参照)に金属製の遊技球を供給し、且つ賞球を受ける。上皿5の上面には、遊技者によって操作される操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7は、遊技者が回転操作できるように設けられており、遊技者が発射ハンドル7を回転させて発射操作を行うと、発射ハンドル7の回転角度に応じた強度で、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される。前面枠10の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。ガイドレール3は、遊技領域4の左側に形成されている。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行するセンター飾り8が設けられている。遊技球発射装置37によって発射された遊技球は、ガイドレール3によって遊技領域4へ導かれ、遊技領域4内を流下する。所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は、センター飾り8の左側を流下し、所定の強度以上で発射された遊技球は、センター飾り8の右側を流下する。以下、遊技球がセンター飾り8の左側を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と、遊技球がセンター飾り8の右側を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。
センター飾り8は、表示画面28及び第四電チュー19を主に備える。表示画面28は、センター飾り8の上部の略中央に配置される。表示画面28は、例えばLCD等によって構成されており、様々な数字・文字等を表示可能である。表示画面28は、報知演出を実行可能である。報知演出は、演出用の図柄である演出図柄(図示略)を変動させた後に、後述する第一普通当たり判定の結果を示す演出図柄の組合せを確定表示させることで、第一普通当たり判定の結果を遊技者に報知する演出である。
センター飾り8の略中央下方には、ゲート11が設けられている。ゲート11は、遊技球が通過可能に構成されており、第一普通図柄の作動ゲートとして機能する。センター飾り8の右方には、第一電チュー12が設けられている。第一電チュー12は、パチンコ機1の普通電動役物(普通当たり判定の結果に基づき入賞口の大きさを変化する役物)として設けられる電動チューリップ(以下、「電チュー」という。)の一つである。第一電チュー12は、開閉部材121を備え、開閉部材121が開放された場合にのみ、遊技球は第一電チュー12に入賞できる。第一電チュー12の下方には、第二電チュー13が設けられており、第二電チュー13の左斜め下方には、第三電チュー14が設けられており、第三電チュー14の左斜め下方には、第四電チュー15が設けられている。
第二電チュー13、第三電チュー14及び第四電チュー15のそれぞれは、第一電チュー12と同様に、開閉部材131,141,151をそれぞれ備える。第二電チュー13、第三電チュー14、及び第四電チュー15のそれぞれの開閉部材131,141,151が開放された場合にのみ、遊技球は第二電チュー13、第三電チュー14、及び第四電チュー15に入賞できる。以下、第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14、及び第四電チュー15を総称する場合、単に、電チューという。電チューの各開閉部材121,131,141,151は、ソレノイドによって開閉される。電チューは、それぞれの開閉部材121,131,141,151が閉鎖された閉鎖状態にも遊技球の入賞が可能であって、開閉部材121,131,141,151が開放されることで閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易となる構成であってもよい。
遊技領域4には、上記以外に、アウト口20(図2参照)、各種の電飾部材、入賞口、風車(図示略)及び遊技くぎ(図示略)等が設けられている。アウト口20は、遊技盤2の下部に設けられている。遊技領域4を流下する遊技球のうち、電チュー及びその他の入賞口のいずれにも入賞せず遊技領域4の下部まで流下した遊技球は、アウト口20を通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。
なお、遊技領域4において、各遊技部材が上記のように配設されるため、左打ちされた遊技球は、右打ちされた遊技球よりも、ゲート11を通過しやすい。また、右打ちされた遊技球は、左打ちされた遊技球よりも、第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14、第四電チュー15に入賞しやすい。左打ちされた遊技球が第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14、第四電チュー15へ入賞することは困難である。パチンコ機1では、大当たり遊技中に第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14及び第四電チュー15が、後述する所定の順に作動する。したがって、遊技者は、後述する大当たり遊技中に右打ちによって遊技を進め、それ以外の場合に左打ちによって遊技を進める。
遊技盤2の右下部には、図柄表示部24が設けられている。図柄表示部24は、第一普通図柄表示部、第二普通図柄表示部、第三普通図柄表示部、第四普通図柄表示部、第一普通図柄記憶数表示LED、第二普通図柄記憶数表示LED、第三普通図柄記憶数表示LED、及び第四普通図柄記憶数表示LEDを備える。第一〜第四普通図柄表示部は、それぞれ1〜複数個のLED又は7セグメントLEDからなり、第一〜第四普通当たり判定の結果を示す第一〜第四普通図柄を、LEDの点灯及び消灯によって表示する。第一〜第四普通図柄記憶数表示LEDは、第一〜第四普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(いわゆる「保留球数」)を表示する。以下では、第一〜第四普通図柄を総称する場合、単に普通図柄という。
図2を参照して、パチンコ機1の遊技例について説明する。パチンコ機1では、左打ちで遊技を開始して、遊技球がゲート11を通過すると、第一普通当たり判定が行われる。パチンコ機1では、第一普通当たり判定において当たりと判定される確率(以下、「第一普通当たり確率」という。)は、約1/250である。なお、第一普通当たりにおいて当たりと判定される確率は、約1/250に限られず、1/250以外の確率であってもよい。以下、第一普通当たり判定において当たりと判定されることを、「第一普通当たり」ともいう。本実施形態において、ゲート11を通過した遊技球に対して、第一普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第一保留球数)は「4」である。第一普通当たり判定では、当たり及びはずれのいずれであるかが、第一当たり乱数に基づいて判定される。
第一普通当たり判定が行われると、図柄表示部24の第一普通図柄表示部に表示される第一普通図柄が変動を開始する。第一普通図柄の変動に同期して、表示画面28、スピーカ48等によって報知演出が行われる。第一普通当たり判定において当たりと判定されると、第一電チュー12が開放される第一普通当たり遊技が実行される。なお、第一電チュー12は、第一普通当たりを示す第一普通図柄が確定表示された後に開放される。開放された第一電チュー12に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される。第一普通当たり遊技が実行されると、遊技者は、第一電チュー12に遊技球を入賞させるため、以降の遊技を右打ちによって進行する。一旦開放された第一電チュー12は、所定の開放時間(以下、「第一開放時間」という。)の経過、及び4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。なお、第一普通当たり遊技が実行されている間には、第一普通図柄は変動しない。
第一電チュー12は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第二普通図柄の作動口でもある。したがって、第一電チュー12へ遊技球が入賞すると、第二普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第二普通当たり判定によって当たりと判定される確率(以下、「第二普通当たり確率」という。)は100%である。以下、第二普通当たり判定によって当たりと判定されることを「第二普通当たり」ともいう。なお、第二普通当たり確率は、100%でなくてもよく、100%未満であってもよい。本実施形態において、第一電チュー16に入賞した遊技球に対して、第二普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第二保留球数)は「4」である。したがって、第一普通当たり遊技が1回行われることに応じて第二普通当たり判定は最大で4回行われ、第二普通当たり遊技も最大で4回行われる。なお、第二普通当たり遊技中には、第二普通図柄は変動しない。第二普通当たり判定では、第二普通当たり及びはずれのいずれであるかが、第二当たり乱数に基づいて判定される。第一電チュー12に4個の遊技球が入賞することによって記憶された4個の第二保留球のうち、1個目の第二保留球に対して、1回目の第二普通当たり判定が行われる。
第二普通当たり判定が行われると、図柄表示部24の第二普通図柄表示部に表示される第二普通図柄が変動を開始する。第二普通当たり判定によって第二普通当たりと判定されると、第二電チュー13の開閉部材131が開放される第二普通当たり遊技が実行される。なお、第二電チュー13は、第二普通当たりを示す第二普通図柄が確定表示された後に開放される。開放された第二電チュー13に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される。一旦開放された第二電チュー13は、所定の開放時間(以下、「第二開放時間」という。)の経過、及び4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。
第二電チュー13は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第三普通図柄の作動口でもある。したがって、第二電チュー13へ遊技球が入賞すると、第三普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第三普通当たり判定によって当たりと判定される確率(以下、「第三普通当たり確率」という。)は100%である。以下、第三普通当たり判定によって当たりと判定されることを「第三普通当たり」ともいう。なお、第三普通当たり確率は、100%でなくてもよく、100%未満であってもよい。本実施形態において、第二電チュー13に入賞した遊技球に対して、第三普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第三保留球数)は「4」である。したがって、第二普通当たり遊技が1回行われることに応じて第三普通当たり判定は最大で4回行われ、第三普通当たり遊技も最大で4回行われる。なお、第三普通当たり遊技中には、第三普通図柄は変動しない。第三普通当たり判定では、第三普通当たり及びはずれのいずれであるかが、第三当たり乱数に基づいて判定される。第二電チュー13に4個の遊技球が入賞することによって記憶された4個の第三保留球のうち、1個目の第三保留球に対して、1回目の第三普通当たり判定が行われる。
第三普通当たり判定が行われると、図柄表示部24の第三普通図柄表示部に表示される第三普通図柄が変動を開始する。第三普通当たり判定によって第三普通当たりと判定されると、第三電チュー14の開閉部材141が開放される第三普通当たり遊技が実行される。開放された第三電チュー14に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される。一旦開放された第三電チュー14は、所定の開放時間(以下、「第三開放時間」という。)の経過、及び7個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。
第三電チュー14は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第四普通図柄の作動口でもある。したがって、第三電チュー14へ遊技球が入賞すると、第四普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第四普通当たり判定によって当たりと判定される確率(以下、「第四普通当たり確率」という。)は100%である。以下、第四普通当たり判定によって当たりと判定されることを「第四普通当たり」ともいう。なお、第四普通当たり確率は、100%でなくてもよく、100%未満であってもよい。本実施形態において、第三電チュー14に入賞した遊技球に対して、第四普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第四保留球数)は「4」である。したがって、第三普通当たり遊技が1回行われることに応じて第四普通当たり判定は最大で4回行われ、第四普通当たり遊技も最大で4回行われる。なお、第四普通当たり遊技中には、第四普通図柄は変動しない。第四普通当たり判定では、第四普通当たり及はずれのいずれであるかが、第四当たり乱数に基づいて判定される。第三電チュー14に4個の遊技球が入賞することによって記憶された4個の第四保留球のうち、1個目の第四保留球に対して、1回目の第四普通当たり判定が行われる。以下、第四保留球数が「0」になるまで、第四普通図柄の変動と第四普通当たり遊技とが、最大4回繰り返して実行される。以下、第三電チュー14へ入賞した4個の遊技球のそれぞれに対して実行される最大4回の第四普通当たり遊技を合わせて、以下では、「一連の第四普通当たり遊技」という。第四電チュー15は、第四普通当たりを示す第四普通図柄が確定表示された後に開放される。
パチンコ機1において、第一普通当たり遊技、第二普通当たり遊技、第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技に伴い、複数の電チューが連続的に開放する遊技を、「大当たり遊技」という。1回の大当たり遊技は、1回の第一普通当たり遊技と、1回の第一普通当たり遊技に対して最大4回実行される第二普通当たり遊技と、1回の第二普通当たり遊技に対して最大4回実行される第三普通当たり遊技と、最大4回実行される第三普通当たり遊技のそれぞれに対して実行される一連の第四普通当たり遊技とを含む。まだ大当たり遊技が行われていない状態において、第一普通当たり判定によって第一普通当たりであると判定されたことを契機として開始される大当たり遊技を、以下では、「初当たり遊技」ともいう。
詳細は後述するが、第一保留球が記憶されている状態で大当たり遊技が開始された場合、又は大当たり遊技中に遊技球がゲート11を通過した場合には、大当たり遊技が終了した時点で、複数の第一保留球が記憶されていることがある。このような、大当たり遊技の終了後に記憶されている(残っている)第一保留球を、「残保留」という。パチンコ機1は、大当たり遊技が終了した後に、残保留に基づく第一普通当たり判定を行う。残保留に基づく第一普通当たり判定において第一普通当たりであると判定された場合には、第一普通当たり遊技が行われ、再び大当たり遊技が開始する。このように、残保留に基づく第一普通当たり判定の結果として開始される大当たり遊技を、以下では、初当たり遊技に対して、「保留連荘当たり遊技」という。
図3を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、中継基板47及び電源基板42を主に備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。主基板CPUユニット50には、乱数発生回路56及び割込信号発生回路57が接続されている。乱数発生回路56は、所定範囲の乱数を発生させる。割込信号発生回路57は、一定周波数のクロック信号を出力するクロック回路(図示略)からクロック信号が入力される毎に割込信号を発生させる。主基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎に、後述する主制御プログラムのメイン処理を実行する。主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、及びゲートスイッチ61に接続している。出力ポート55は、遊技場管理用コンピュータ(図示略)にパチンコ機1の情報を出力する。ゲートスイッチ61は、ゲート11に設けられており、ゲート11を通過した遊技球を検出する。
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582及びROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、操作ボタン9及びスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、電飾基板31に接続している。電飾基板31は、例えばLEDを搭載しており、前述の各種の電飾部材の内部に設けられている。ランプドライバ基板46は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、電飾基板31の発光動作等を制御する。演出制御基板43は、CPU431等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を賞球として賞球払出装置49に払い出させる。
中継基板47は、第一電チューソレノイド64、第二電チューソレノイド65、第三電チューソレノイド66、第四電チューソレノイド67、第一電チュースイッチ71、第二電チュースイッチ72、第三電チュースイッチ73、第四電チュースイッチ74及び図柄表示部24に接続している。
第一電チューソレノイド64は、第一普通当たり遊技中に第一電チュー12の開閉部材121を開閉する。第二電チューソレノイド65は、第二普通当たり遊技中に第二電チュー13の開閉部材131を開閉する。第三電チューソレノイド66は、第三普通当たり遊技中に第三電チュー14の開閉部材141を開閉する。第四電チューソレノイド67は、第四普通当たり遊技中に第四電チュー15の開閉部材151を開閉する。第一電チュースイッチ71は、第一電チュー12に設けられており、第一電チュー12に入賞した遊技球を検出する。第二電チュースイッチ72は、第二電チュー13に設けられており、第二電チュー13に入賞した遊技球を検出する。第三電チュースイッチ73は、第三電チュー14に設けられており、第三電チュー14に入賞した遊技球を検出する。第四電チュースイッチ74は、第四電チュー15に設けられており、第四電チュー15に入賞した遊技球を検出する。
電源基板42は、主基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
図4を参照して、RAM52の第一普通当たり関係情報記憶エリアについて説明する。第一普通当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の第一普通図柄処理(図7参照)において使用される。第一普通当たり関係情報記憶エリアには、複数の記憶エリアが設けられている。本実施形態では、第一普通当たり関係情報記憶エリアに、最大第一保留球数に対応する4つの記憶エリアが設けられている。遊技球がゲート11を通過した際に、保留球数のうちゲート11への遊技球の通過による第一保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。
第一保留球数とは、ゲート11を通過した遊技球に対応する乱数のうち、第一普通当たり判定の実行が保留された状態で記憶されている乱数の個数である。CPU51は、処理が未だ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号が小さい記憶エリアを判定エリアとし、判定エリアに記憶されている乱数について第一普通当たり判定等の各種処理を行う。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理が終了すると、次に番号が小さい記憶エリアが判定エリアとされて、第一普通当たり判定等の処理が繰り返される。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理とは、例えば、第一普通当たり判定の判定結果を報知する報知演出、及び、判定結果が第一普通当たりの場合に実行される第一普通当たり遊技に関する処理である。なお、処理が終了した記憶エリアの乱数は、適宜消去される。第一当たり乱数とともに取得されて第一普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第一乱数ともいう。
各記憶エリアには、第一普通当たり判定カウンタの値が記憶される第一当たり乱数欄、第一普通図柄決定カウンタの当たりが記憶される第一図柄決定乱数欄、及び第一変動パターン決定カウンタの値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。遊技球がゲート11を通過すると、その時点で乱数発生回路56によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、各欄に記憶される。第一当たり乱数は、第一普通当たり判定のために用いられる。第一図柄決定乱数は第一普通図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数は、図柄表示部24の第一普通図柄表示部に表示される第一普通図柄の変動時間を示す第一変動パターンを決定するために用いられる。
パチンコ機1において、第一普通図柄の変動時間は、第一普通当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。サブ制御基板58は、主基板41で決定された第一変動パターンに従って報知演出を制御する。具体的には、主基板41は、第一変動パターンに従って、第一普通図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、第一普通図柄の変動開始に同期して、演出図柄の変動表示を開始する。主基板41は、変動を開始した第一普通図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第一普通図柄を、所定の時間(本実施形態では、0.8秒)の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、第一普通図柄の確定表示に同期して、演出図柄を確定表示させる。また、サブ制御基板58は、表示画面28における演出図柄の表示による他、スピーカ48等によっても、第一変動パターンと同期した報知演出を実行する。
なお、RAM52には、第二普通当たり関係情報記憶エリア、第三普通当たり関係情報記憶エリア及び第四普通当たり関係情報エリアが設けられている。第二普通当たり関係情報記憶エリア、第三普通当たり関係情報記憶エリア及び第四普通当たり関係情報エリアも、第一普通当たり関係情報記憶エリアと同様に構成されている。第二電チュー13、第三電チュー14又は第四電チュー15に遊技球が入賞すると、その時点で乱数発生回路56によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、第二普通当たり関係情報記憶エリア、第三普通当たり関係情報記憶エリア又は第四普通当たり関係情報記憶エリアの各欄に記憶される。本実施形態では、第二普通図柄の変動時間及び第三普通図柄第四普通図柄の変動時間は、それぞれ一定の時間(2.0秒間)に定められている。このような場合には、第二普通当たり関係情報記憶エリア、第三普通当たり関係情報記憶エリア及び第四普通当たり関係情報記憶エリアに、第二変動パターン決定乱数欄及び第三変動パターン決定乱数欄が設けられなくてもよい。第二当たり乱数、第三当たり乱数、第四当たり乱数とともに取得されて第二普通当たり関係情報記憶エリア、第三普通当たり関係情報記憶エリア、第四普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、それぞれ第二乱数、第三乱数、第四乱数ともいう。第一〜第四普通当たり関係情報エリアに記憶されている第一〜第四乱数のうち、後述する判定エリア以外のエリアに記憶されている第一〜第四乱数が、第一〜第四保留球に相当する。以下の説明では、第一当たり乱数、第二当たり乱数、第三当たり乱数及び第四当たり乱数を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、単に、当たり乱数ともいう。
図5を参照して、ROM53に記憶されている第一変動パターン決定テーブルについて説明する。第一変動パターン決定テーブルは、第一普通当たり判定による判定結果(第一普通当たり又ははずれ)に応じて、複数のテーブルを設けている。それぞれのテーブルには、第一変動パターン毎に第一変動パターン決定乱数の値(0〜511)、及び第一普通図柄の変動時間(報知演出の変動時間)が対応付けられている。第一普通当たり判定が行われると、判定結果に応じたテーブルが参照され、第一当たり乱数とともに取得されている第一変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。
第一普通当たり判定による判定結果が第一普通当たりである場合には、「ノーマルリーチ」、「リーチ演出A」、「リーチ演出B」、「リーチ演出C」、「リーチ演出D」、「リーチ演出E」の順に、変動パターンが決定される割合が高くなる。一方、第一普通当たり判定による判定結果がはずれである場合には、「ノーマルリーチ」、「リーチ演出A」、「リーチ演出B」、「リーチ演出C」、「リーチ演出D」、「リーチ演出E」の順に、変動パターンが決定される割合が低くなる。したがって、第一普通当たり判定による判定結果が第一普通当たりとなる期待値は、「ノーマルリーチ」、「リーチ演出A」、「リーチ演出B」、「リーチ演出C」、「リーチ演出D」、「リーチ演出E」の順に高くなる。なお、リーチ演出とは、演出図柄が所定のリーチ状態を構成した後に、判定結果が第一普通当たりである可能性のあることを示す演出を実行する報知演出である。本実施形態において、「非リーチ」の第一変動パターンは、リーチ状態に至ることなく、演出図柄がはずれの判定結果を示す組合せで確定表示されて演出が終了する報知演出に対応している。本実施形態では、「非リーチ」の変動パターンは、第一普通当たり判定による判定結果がはずれである場合にのみ決定される。
主基板41は、決定された変動パターンを指定するコマンドである変動パターン指定コマンドを生成し、生成された変動パターン指定コマンドをサブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、コマンドによって指定された変動パターンに応じて表示画面28及びスピーカ48等を制御することで、報知演出を実行する。なお、報知演出に、演出図柄が用いられなくてもよい。また、主基板41は、決定した変動パターンに応じて決められている変動時間だけ、第一普通図柄を変動させる。
第一変動パターン決定テーブルと同様に、ROM53には、第二〜第四変動パターン決定テーブルが設けられている。第二〜第四普通当たり判定が行われると、判定結果に応じたテーブルが参照され、当たり乱数とともに取得されている変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。主基板41は、決定した変動パターンに応じて定められている変動時間だけ、第二〜第四普通図柄を変動させる。
パチンコ機1では、第一〜第四当たり遊技が重複して行われることを避けるため等の理由で、いずれかの電チューが開放されている間には第一〜第四普通図柄の変動時間の計測が行われない。変動時間の計測が中断される期間における第一〜第四普通図柄は、予め定められた変動時間の計測を中断した上で、変動が停止せず継続される。このため、第一〜第四普通図柄の変動中にいずれかの電チューが開放される場合には、予め定められている変動時間に、計測が中断される期間が加わった時間だけ、第一〜第四普通図柄の変動が継続される。したがって、複数の電チューが連続的に開放する大当たり遊技中における第一〜第四普通図柄の実質的な変動時間は、各普通図柄に予め定められている変動時間よりも長くなることがある。
従来の一般電役タイプの遊技機では、複数の電チューを設計者が意図する順序で連動させるため、特に、第二〜第四普通図柄の変動時間を、電チューの連動態様に応じた時間に設計する必要がある。本実施形態のように、大当たり遊技において、第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14及び第四電チュー15が順に連動する仕様の遊技機では、例えば第三普通図柄の変動時間が、一連の第四普通当たり遊技の実行にかかる時間と同程度の長さの時間になるように設計される。これにより、一連の第四普通当たり遊技が実行される間に第三普通図柄が次の変動を行い、一連の第四普通当たり遊技が終了する頃に、第三普通図柄が変動を終了して第三普通当たり遊技が行われるようにされる。また、第二普通図柄の変動時間を、第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技とが、最大第三保留球数に応じた回数だけ繰り返して行われるのにかかる時間と同程度の長さの時間になるように設計される。これにより、第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技が最大第三保留球数に応じた回数(本実施形態では4回)だけ繰り返して実行される間に第二普通図柄が次の変動を行う。この場合、第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技の繰り返しの遊技が終了する頃に、第二普通図柄の変動が終了して第二普通当たり遊技が行われるようにされる。ここで、電チューの開放時間が長くなるほど、遊技球が電チューへ入賞しやすくなる。このため、遊技機の出玉設計等の観点から、電チューの開放時間は慎重に設計される。複数の電チューが開放する大当たり遊技中に変動する普通図柄の変動時間の設計は、各電チューの開放時間や、上記した変動時間の計測が中断される期間を勘案して行う必要がある。このため、大当たり遊技中における普通図柄の変動時間の設計は繁雑になりがちである。
また、普通図柄の変動時間が上記のように設計されている場合において、遊技者が大当たり遊技中の途中に遊技球の発射を中断する等、何らかの理由で電チューの開放契機となるゲート又は普通図柄作動口に遊技球への通過又は入賞が生じないことがある。上記の例において、第二普通当たり遊技において開放された第二電チュー13に遊技球が入賞しなかった場合、第二普通当たりの終了後に行われる第二普通図柄の変動中に第三普通当たり遊技が行われない。この場合、本来であれば第三普通当たりにおいて開放される第三電チュー14に遊技球が入賞することで一連の第四普通当たり遊技が行われるが、第三普通当たり遊技が行われない以上、一連の第四普通当たり遊技が行われない。したがって、第二電チュー13に遊技球が入賞しない場合、第二普通図柄の変動中においていずれの電チューも開放されない期間が大当たり遊技中に生ずることとなり、大当たり遊技が間延びした印象を遊技者に与える可能性がある。
また、遊技仕様によっては、第二普通当たり確率第三普通当たり確率及び第四普通当たり確率のうち少なくともいずれかが100%未満であり、第二普通当たり判定、第三普通当たり判定又は第四普通当たり判定においてはずれと判定されることもある。例えば、第二普通当たり確率が100%未満の場合、第二普通当たり判定においてはずれと判定されることがある。第二普通当たり判定においてはずれと判定された場合には、第二普通図柄の変動終了後に第二普通当たり遊技が行われず、第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技が行われない。ここで、普通図柄の変動のうち、当たりを示す図柄が確定表示される変動を当たり変動といい、はずれを示す図柄が確定表示される変動をはずれ変動という。このとき、はずれ変動の次に変動する第二普通図柄が、第二電チュー13、第三電チュー14及び第四電チュー15が開放しないにもかかわらず、第二電チュー13、第三電チュー14及び第四電チュー15の開放時間が勘案された変動時間で変動する。この場合、大当たり遊技が間延びする可能性がある。
パチンコ機1は、複数の普通図柄の少なくとも一部に、他の普通図柄に対して優先的に変動する順位を示す変動優先順位を定める。この場合、大当たり遊技において、変動優先順位に応じた順で普通当たり判定が行われるので、変動優先順に応じた順序で複数の電チューが順に作動しうる。このため、例えば、普通図柄の作動口として機能する電チューに遊技球が入賞しなかった場合や、電チューへの入賞を契機とした普通当たり判定においてはずれと判定された場合にも、大当たり遊技の間延びが生じにくい。また、パチンコ機1は、変動優先順位を定めた普通図柄については、電チューの開放時間等を勘案した変動時間を設計することなく、設計者の意図する順序で電チューを連動させることができる。したがって、パチンコ機1は、普通図柄の変動時間を電チューの開放時間等を勘案した時間よりも短い任意の時間に設計できる。これにより、普通図柄の変動時間の設計負担が軽減される。
図6から図14を参照して、パチンコ機1の主基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理(図6参照)は、割込信号発生回路57(図3参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が検知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
図6に示すように、メイン処理が開始されると、まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、ゲート11、第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14、第四電チュー15に設けられた各スイッチ(図3参照)の検出結果から、遊技球を検知するための処理が行われる。各スイッチが遊技球の通過を検出すると、各スイッチに対応するフラグが「ON」となる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、第一〜第四普通図柄の変動時間を計測するためのタイマカウンタである第一〜第四普通図柄変動時間カウンタの値が減算される。
次いで、第一普通電動役物処理が行われる(S13)。詳細は後述するが、第一普通電動役物処理では、第一普通当たりを示す第一普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第一普通当たり遊技の動作(主に第一電チュー12の開閉部材121の開閉動作)を制御するための処理が行われる(図8参照)。
次いで、第一普通図柄処理が行われる(S14)。詳細は後述するが、第一普通図柄処理では、第一普通当たり判定、第一変動パターンの決定等の処理が行われる(図7参照)。
次いで、第二普通電動役物処理が行われる(S15)。詳細は後述するが、第二普通電動役物処理では、第二普通当たりを示す第二普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第二普通当たり遊技の動作(主に第二電チュー13の開閉部材131の開閉動作)を制御するための処理が行われる(図10参照)。
次いで、第二普通図柄処理が行われる(S16)。詳細は後述するが、第二普通図柄処理では、第二普通当たり判定等の処理が行われる(図9参照)。
次いで、第三普通電動役物処理が行われる(S17)。詳細は後述するが、第三普通電動役物処理では、第三普通当たりを示す第三普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第三普通当たり遊技の動作(主に第三電チュー14の開閉部材141の開閉動作)を制御するための処理が行われる(図12参照)。
次いで、第三普通図柄処理が行われる(S18)。詳細は後述するが、第三普通図柄処理では、第三普通当たり判定等の処理が行われる(図11参照)。
次いで、第四普通電動役物処理が行われる(S19)。詳細は後述するが、第四普通電動役物処理では、第四普通当たりを示す第四普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第四普通当たり遊技の動作(主に第四電チュー15の開閉部材151の開閉動作)を制御するための処理が行われる(図14参照)。
次いで、第四普通図柄処理が行われる(S19)。詳細は後述するが、第四普通図柄処理では、第四普通当たり判定等の処理が行われる(図13参照)。
次いで、払出処理(S21)、エラーチェック(S22)、及び情報出力処理(S23)が行われる。払出処理では、スイッチ読込処理によって各スイッチに対応するフラグが「ON」とされた場合に、各スイッチに対応する入賞口へ遊技球が入賞したことを示すコマンドが、払出制御基板45に送信される。このコマンドを受信した払出制御基板45のCPU45aは、コマンドに対応する入賞口について予め定められている個数の賞球を、入賞口への入賞球数に応じて賞球払出装置49に払い出させる。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28及びスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、遊技場管理用コンピュータ(図示略)に各種の情報が出力される。
メイン処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52には大当たり遊技状態フラグ、第一普通当たり遊技中フラグ、第二普通当たり遊技中フラグ、第三普通当たり遊技中フラグ、第四普通当たり遊技中フラグ、第一変動フラグ、第二変動フラグ、第三変動フラグ、第四変動フラグ、第一開放フラグ、第二開放フラグ、第三開放フラグ、第四開放フラグ等が記憶されている。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第一普通当たり遊技中フラグは、第一普通当たり判定において第一普通当たりと判定された後に「1」が記憶されて「ON」となり、第一普通当たり遊技が終了した後に「0」が記憶されて「OFF」となる。第二普通当たり遊技中フラグは、第二普通当たり判定において第二普通当たりと判定された後に「1」が記憶されて「ON」となり、第二普通当たり遊技が終了した後に「0」が記憶されて「OFF」となる。第三普通当たり遊技中フラグは、第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定された後に「1」が記憶されて「ON」となり、第三普通当たり遊技が終了した後に「0」が記憶されて「OFF」となる。第四普通当たり遊技中フラグは、第四普通当たり判定において第四普通当たりと判定された後に「1」が記憶されて「ON」となり、第四普通当たり遊技が終了した後に「0」が記憶されて「OFF」となる。
第一変動フラグは、第一普通図柄が変動している場合(変動中)に「1」が記憶されて「ON」となり、第一普通図柄が変動中でない場合には、「0」が記憶されて「OFF」となる。第二変動フラグは、第二普通図柄の変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、第二普通図柄が変動中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第三変動フラグは、第三普通図柄の変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、第三普通図柄が変動中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第四変動フラグは、第四普通図柄の変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、第四普通図柄が変動中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。
第一開放フラグは、第一電チュー12の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第一電チュー12の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。第二開放フラグは、第二電チュー13の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第二電チュー13の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。第三開放フラグは、第三電チュー14の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第三電チュー14の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。第四開放フラグは、第四電チュー15の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第四電チュー15の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。
図7を参照して、第一普通図柄処理(S14、図6参照)の詳細について説明する。第一普通図柄処理が開始されると、遊技球がゲート11を通過したかが判断される(S31)。ゲート11に設けられたゲートスイッチ61が遊技球の通過を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図6参照)において、ゲートスイッチ61に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「ON」でない場合には、遊技球が通過していないと判断されて(S31:NO)、処理はS41の判断へ移行する。フラグが「ON」となっている場合、ゲート11を遊技球が通過したと判断されて(S31:YES)、第一保留球数が「4」であるかが判断される(S32)。第一保留球数が「4」であれば(S32:YES)、第一保留球数が最大第一保留球数に達しているため、処理はS41の判断へ移行する。
第一保留球数が「4」でない場合には(S32:NO)、RAM52に記憶されている第一保留球数に「1」が加算される(S33)。次いで、第一当たり乱数及び第一変動パターン決定乱数が第一保留乱数として取得され、第一普通当たり関係情報記憶エリア(図4参照)における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S35)。具体的には、第一当たり乱数欄には第一普通当たり判定カウンタの値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定カウンタの値がそれぞれ格納される。第一保留乱数として、第一普通図柄を決定するために用いられる第一図柄決定乱数等、その他の種類の乱数が含まれてもよい。処理はS41へ移行する。
次いで、全ての電チューが非作動中であるかが判断される(S41)。第一〜第四普通当たり遊技中フラグのうちいずれかが「ON」であれば、いずれかの電チューが作動中であると判断されて(S41:NO)、処理はメイン処理へ戻る。例えば、第一普通当たりとなり、その後に第二普通当たりや第三普通当たりとなった場合には、大当たり遊技において第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14及び第四電チュー15が開放されることとなる。パチンコ機1は、いずれかの電チューが作動中の場合には、第一〜第四普通図柄の変動時間を計測しないこととすることで、第一〜第四普通当たり遊技が重複して行われないようにしている。
第一〜第四普通当たり遊技中フラグのいずれもが「OFF」であれば、全ての電チューが非作動中であると判断されて(S41:YES)、第一普通図柄が変動中であるかが判断される(S42)。第一変動フラグが「OFF」であれば、第一普通図柄が変動中でないと判断されて(S42:NO)、RAM52に記憶されている第四保留球数が「1」以上であるかが判断される(S43)。第四保留球数が「1」以上である場合(S43:YES)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第四保留球数が「0」である場合(S43:NO)、RAM52に記憶されている第三保留球数が「1」以上であるかが判断される(S45)。第三保留球数が「1」以上である場合(S45:YES)、処理はメイン処理へ戻る。第三保留球数が「0」である場合(S45:NO)、RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」以上であるかが判断される(S46)。第二保留球数が「1」以上である場合(S46:YES)、処理はメイン処理へ戻る。一方、第二保留球数が「0」である場合(S46:NO)、RAM52に記憶されている第一保留球数が「1」以上であるかが判断される(S49)。第一保留球数が「0」である場合(S49:NO)処理はメイン処理へ戻る。
一方、第一保留球数が「1」以上である場合(S49:YES)、RAM52に記憶されている第一保留球数が「1」減算される(S51)。第一普通当たり関係情報記憶エリア(図4参照)の判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S52)。次いで、第一普通当たり判定が行われる(S53)。第一普通当たり判定テーブルは、ROM53に記憶されている。第一普通当たり判定テーブルには、「第一普通当たり」及び「はずれ」に各々対応する第一当たり乱数の乱数値が定義されている。第一普通当たり判定テーブルが参照されて、S52でシフトされた判定エリアに記憶されている第一当たり乱数が「第一普通当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。このようにして、第二保留球数、第三保留球数及び第四保留球数の少なくともいずれかが「1」以上である場合には、第一普通当たり判定が行われない。第二保留球数、第三保留球数及び第四保留球数のいずれもが「0」である場合に、RAM52に記憶された未判定の第一普通当たり乱数に基づく第一普通当たり判定が、第一当たり乱数の記憶された順に行われる。なお、本実施形態では、第一普通当たり判定において、第一普通当たり確率(約1/250)で第一普通当たりと判定される。
次いで、第一変動パターン決定テーブル(図5参照)が参照されて、第一普通当たり判定の判定結果に応じた第一変動パターンの一つが、第一変動パターン決定乱数の値によって決定される。決定された第一変動パターンを指定するための第一変動パターン指定コマンドが生成される(S55)。生成された第一変動パターン指定コマンドは、RAM52に記憶される。記憶された第一変動パターン指定コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)によってサブ制御基板58及び中継基板47に送信され、報知演出の開始、及び第一普通図柄の変動開始を指示する。決定された第一変動パターンに応じて定められている第一普通図柄の変動時間が、第一普通図柄変動時間カウンタに記憶される(S56)。第一普通図柄が変動中であることを示す「1」が第一変動フラグに記憶されて「ON」となり(S58)、処理はメイン処理へ戻る。
このように、第二保留球数、第三保留球数及び第四保留球数の少なくともいずれかが「1」以上である限り、第一保留球数に関わらず、第一普通図柄は変動しない。第二保留球数、第三保留球数及び第四保留球数のいずれもが「0」である場合に、第一保留球数が「1」以上であるときに、第一普通図柄が変動する。すなわち、第一普通図柄の変動優先順位は、第二普通図柄、第三普通図柄及び第四普通図柄の変動優先順位よりも低く、パチンコ機1の普通図柄のうち最も低い。
一方、S42の判断において、第一変動フラグが「ON」であれば、第一普通図柄が変動中であると判断されて(S42:YES)、S56の処理において記憶された第一普通図柄変動時間カウンタの値から4msが減算される(S61)。次いで、第一普通図柄変動時間カウンタの値に基づいて、第一普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S62)。第一普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第一普通図柄の変動時間が未だ経過していないと判断されて(S62:NO)、第一普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。第一普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第一普通図柄の変動時間が経過したと判断されて(S62:YES)、第一普通図柄停止コマンドが生成され(S63)、RAM52に記憶される。記憶された第一普通図柄停止コマンドは、コマンド出力処理(S10、図6参照)によってサブ制御基板58に、また、中継基板47を介して図柄表示部24に送信され、報知演出の終了、及び第一普通図柄の変動停止を指示する。第一普通図柄停止コマンドを受信した図柄表示部24は、第一普通図柄の変動を停止する。第一普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第一変動フラグに記憶され「OFF」となる(S65)。
次いで、S53で行った第一普通当たり判定の結果が第一普通当たりであるかが判断される(S66)。第一普通当たり判定の結果がはずれの場合(S66:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第一普通当たり判定の結果が第一普通当たりの場合(S66:YES)、大当たり遊技状態フラグが「ON」とされ(S68)、第一普通当たり遊技中フラグが「ON」とされる(S69)。処理はメイン処理へ戻る。
図8を参照して、第一普通電動役物処理(S13、図6参照)の詳細について説明する。第一普通電動役物処理が開始されると、大当たり遊技中であるかが判断される(S71)。大当たり遊技状態フラグが「OFF」であれば、大当たり遊技中でないと判断されて(S71:NO)、処理はメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態フラグが「ON」であれば、大当たり遊技中であると判断されて(S71:YES)、第一普通当たり遊技中であるかが判断される(S72)。第一普通当たり遊技中フラグが「OFF」であれば、第一普通当たり遊技中でないと判断されて(S72:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
第一普通当たり遊技中フラグが「ON」であれば、第一普通当たり遊技中であると判断されて(S72:YES)、第一普通当たり遊技に関する制御が行われる。まず、第一電チュー12が開放中であるかが判断される(S73)。第一開放フラグが「OFF」であれば、第一電チュー12が開放中でない(閉鎖中である)と判断されて(S73:NO)、第一電チュー12を開放させるための第一電チュー開放コマンドが生成され(S91)、RAM52に記憶される。第一電チュー開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第一電チュー開放コマンドを受信した第一電チューソレノイド64は、第一電チュー12の開閉部材121を開放させる。次いで、第一開放時間が、第一開放時間カウンタに記憶される(S92)。次いで、第一開放フラグが「ON」とされ(S93)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第一開放フラグが「ON」であれば、第一電チュー12が開放中であると判断されて(S73:YES)、第一電チュー12へ入賞した遊技球の処理、及び第一電チュー12を閉鎖するための処理が行われる。まず、第一開放時間が経過したかが判断される(S75)。S92の処理で記憶された第一開放時間カウンタの値が「0」でなければ、第一開放時間は未だ経過していないと判断されて(S75:NO)、第一電チュー12へ遊技球が入賞したかが判断される(S76)。第一電チュースイッチ71に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第一電チュー12へ遊技球が入賞していないと判断されて(S76:NO)、処理はS79の判断へ移行する。
一方、第一電チュースイッチ71に対応するフラグが「ON」となっている場合、第一電チュー12へ遊技球が入賞したと判断される(S76:YES)。このため、第一電チュー12へ入賞した遊技球の個数である第一入賞球数を計数するRAM52の第一入賞球数カウンタに「1」が加算される(S78)。次いで、第一入賞球数が「4」以上であるかが判断される(S79)。第一入賞球数が「4」未満であれば(S79:NO)、継続して第一電チュー12が開放されるので、処理はメイン処理へ戻る。
第一入賞球数が「4」以上の場合(S79:YES)、又は第一開放時間が経過している場合(S75:YES)、第一電チュー12を閉鎖するための第一電チュー閉鎖コマンドが生成される(S81)。生成された第一電チュー閉鎖コマンドはRAM52に記憶され、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第一電チュー開放コマンドを受信した第一電チューソレノイド64は、第一電チュー12の開閉部材121を閉鎖させる。次いで、第一開放フラグに「0」が記憶されて「OFF」となり(S82)、第一普通当たり遊技中フラグに「0」が記憶されて「OFF」となる(S83)。処理はメイン処理へ戻る。
図9を参照して、第二普通図柄処理(S16、図6参照)の詳細について説明する。第二普通図柄処理が開始されると、第一電チュー12に遊技球が入賞したかが判断される(S101)。第一電チュースイッチ71に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第一電チュー12へ遊技球が入賞していないと判断されて(S101:NO)、処理はS111の判断へ移行する。
一方、第一電チュースイッチ71に対応するフラグが「ON」となっている場合、第一電チュー12へ遊技球が入賞したと判断されて(S101:YES)、第二保留球数が「4」であるかが判断される(S103)。第二保留球数が「4」であれば(S103:YES)、第二保留球数が最大第二保留球数に達しているため、処理はS111の判断へ移行する。
第二保留球数が「4」でない場合には(S103:NO)、RAM52に記憶されている第二保留球数に「1」が加算される(S106)。次いで、第二乱数が取得され、第二普通当たり関係情報エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S107)。処理はS111の判断へ移行する。
次いで、全ての電チューが非作動中であるかが判断される(S111)。第一〜第四普通当たり遊技中フラグのうち少なくともいずれかが「ON」であれば、いずれかの電チューが作動中であると判断されて(S111:NO)、処理はメイン処理へ戻る。このようにして、パチンコ機1は、いずれかの電チューの開放中には、第二普通図柄の変動時間を計測しない。
第一〜第四普通当たり遊技中フラグのいずれもが「OFF」であれば、全ての電チューが非作動中であると判断されて(S111:YES)、第二普通図柄が変動中であるかが判断される(S112)。第二変動フラグが「OFF」であれば、第二普通図柄が変動中でないと判断されて(S112:NO)、RAM52に記憶されている第四保留球数が「1」以上であるかが判断される(S113)。第四保留球数が「1」以上である場合(S113:YES)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第四保留球数が「0」である場合(S113:NO)、RAM52に記憶されている第三保留球数が「1」以上であるかが判断される(S115)。第三保留球数が「1」以上である場合(S115:YES)、処理はメイン処理へ戻る。第三保留球数が「0」である場合(S115:NO)、RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」以上であるかが判断される(S119)。記憶されている第二保留球数が「0」であれば(S119:NO)、第二普通図柄の変動は行われず、処理はメイン処理へ戻る。
第二保留球数が「1」以上である場合(S119:YES)、RAM52に記憶されている第一保留球数が「1」減算される(S121)。第二普通当たり関係情報記憶エリアの判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S122)。
次いで、第二普通当たり判定が行われる(S123)。第二普通当たり判定は、第二普通当たり判定テーブルが参照されることで行われる。第二普通当たり判定テーブルは、ROM53に記憶されている。第二普通当たり判定テーブルには、「第二普通当たり」及び「はずれ」に各々対応する第二当たり乱数の乱数値が定義されている。第二普通当たり判定テーブルが参照されて、S122でシフトされた判定エリアに記憶されている第二当たり乱数が「第二普通当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第二当たり乱数に基づく第二普通当たり判定が、第二当たり乱数の記憶された順に行われる。なお、本実施形態では、第二普通当たり判定において、第二普通当たり確率(100%)で第二普通当たりと判定される。
次いで、第二普通図柄の変動を開始させるための第二普通図柄変動開始コマンドが生成され(S125)、RAM52に記憶される。第二普通図柄変動開始コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)によって、中継基板47を介して、図柄表示部24に送信される。図柄表示部24は、第二普通図柄の変動を開始する。次いで、予め定められている第二普通図柄の変動時間(本実施形態では、2秒)が、第二普通図柄変動時間カウンタに記憶される(S126)。第二普通図柄が変動中であることを示す「1」が第二変動フラグに記憶されて「ON」となり(S128)、処理はメイン処理へ戻る。
このように、第三保留球数及び第四保留球数の少なくともいずれかが「1」以上である限り、第二保留球数に関わらず、第二普通図柄は変動しない。第三保留球数及び第四保留球数のいずれもが「0」である場合に、第二保留球数が「1」以上であるときに、第二普通図柄が変動する。すなわち、第二普通図柄の変動優先順位は、第三普通図柄及び第四普通図柄よりも低い。前述したように、第一普通図柄の変動優先順位は、第二普通図柄、第三普通図柄、第三普通図柄及び第四普通図柄よりも低く、パチンコ機1の普通図柄のうち最も低い。よって、第一普通図柄と第二普通図柄との間では、第二普通図柄の変動優先順位が第一普通図柄の変動優先順位よりも高くなる。この第一普通図柄と第二普通図柄との間の変動優先順位の関係を、以下では、「第二普通図柄>第一普通図柄」と表すこととする。
一方、S112の判断において、第二変動フラグが「ON」であれば、第二普通図柄が変動中であると判断されて(S112:YES)、S126の処理において記憶された第二普通図柄変動時間カウンタの値から4msが減算される(S131)。次いで、第二普通図柄変動時間カウンタの値に基づいて、第二普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S132)。第二普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第二普通図柄の変動時間が未だ経過していないと判断されて(S132:NO)、第二普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。
第二普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第二普通図柄の変動時間が経過したと判断されて(S132:YES)、第二普通図柄の変動を停止させるための第二普通図柄停止コマンドが生成され(S133)、RAM52に記憶される。第二普通図柄停止コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)によって、中継基板47を介して図柄表示部24に送信される。第二普通図柄停止コマンドを受信した図柄表示部24は、第二普通図柄の変動を停止する。次いで、第二普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第二変動フラグに記憶されて「OFF」となる(S135)。
次いで、S123で行われた第二普通当たり判定の結果が第二普通当たりであるかが判断される(S136)。第二普通当たり判定の結果がはずれの場合(S136:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第二普通当たり判定の結果が第二普通当たりの場合(S136:YES)、第二普通当たり遊技中フラグが「ON」とされる(S139)。処理はメイン処理へ戻る。
図10を参照して、第二普通電動役物処理(S16、図6参照)の詳細について説明する。第二普通電動役物処理が開始されると、第二普通当たり遊技中であるかが判断される(S141)。第二普通当たり遊技中フラグが「OFF」であれば、第二普通当たり遊技中でないと判断されて(S141:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
第二普通当たり遊技中フラグが「ON」であれば、第二普通当たり遊技中であると判断されて(S141:YES)、第二普通当たり遊技に関する制御が行われる。まず、第二電チュー13が開放中であるかが判断される(S143)。第二開放フラグが「OFF」であれば、第二電チュー13が閉鎖中であると判断されて(S143:NO)、第二電チュー13を開放させるための第二電チュー開放コマンドが生成され(S161)、RAM52に記憶される。第二電チュー開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第二電チュー開放コマンドを受信した第二電チューソレノイド65は、第二電チュー13の開閉部材131を開放させる。次いで、第二開放時間が、第二開放時間カウンタに記憶される(S162)。次いで、第二開放フラグが「ON」とされ(S163)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第二開放フラグが「ON」であれば、第二電チュー13が開放中であると判断されて(S143:YES)、第二電チュー13へ入賞した遊技球の処理、及び第二電チュー13を閉鎖するための処理が行われる。まず、第二開放時間が経過したかが判断される(S145)。S162で記憶された第二開放時間カウンタの値が「0」でなければ、第二開放時間は未だ経過していないと判断されて(S145:NO)、第二電チュー13へ遊技球が入賞したかが判断される(S146)。第二電チュースイッチ72に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第二電チュー13へ遊技球が入賞していないと判断されて(S146:NO)、処理はS149の判断へ移行する。
一方、第二電チュースイッチ72に対応するフラグが「ON」となっている場合、第二電チュー13へ遊技球が入賞したと判断される(S146:YES)。このため、第二電チュー13へ入賞した遊技球の個数である第二入賞球数を計数するRAM52の第二入賞球数カウンタに「1」が加算される(S148)。次いで、第二入賞球数が「4」以上であるかが判断される(S149)。第二入賞球数が「4」未満であれば(S149:NO)、継続して第二電チュー13が開放されるので、処理はメイン処理へ戻る。
第二入賞球数が「4」以上の場合(S149:YES)、又は第二開放時間が経過した場合(S145:YES)、第二電チュー13を閉鎖するための第二電チュー閉鎖コマンドが生成され(S151)、RAM52に記憶される。第二電チュー閉鎖コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第二電チュー開放コマンドを受信した第二電チューソレノイド65は、第二電チュー13の開閉部材131を閉鎖させる。次いで、第二開放フラグに「0」が記憶されて「OFF」となり(S152)、第二普通当たり遊技中フラグに「0」が記憶されて「OFF」となる(S153)。処理はメイン処理へ戻る。
図11を参照して、第三普通図柄処理(S18、図6参照)の詳細について説明する。第三普通図柄処理が開始されると、第二電チュー13へ遊技球が入賞したかが判断される(S171)。第二電チュースイッチ72に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第二電チュー13へ遊技球が入賞していないと判断されて(S171:NO)、処理はS181の判断へ移行する。
一方、第二電チュースイッチ72に対応するフラグが「ON」となっている場合、第二電チュー13へ遊技球が入賞したと判断されて(S171:YES)、第三保留球数が「4」であるかが判断される(S173)。第三保留球数が「4」であれば(S173:YES)、第三保留球数が最大第三保留球数に達しているため、処理はS181の判断へ移行する。
第三保留球数が「4」でない場合には(S173:NO)、RAM52に記憶されている第三保留球数に「1」が加算される(S176)。次いで、第三乱数が取得され、第三普通当たり関係情報エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S177)。処理はS181の判断へ移行する。
次いで、全ての電チューが非作動中であるかが判断される(S181)。第一〜第四普通当たり遊技中フラグのうち少なくともいずれかが「ON」であれば、いずれかの電チューが開放中であると判断されて(S181:NO)、処理はメイン処理へ戻る。このようにして、パチンコ機1は、いずれかの電チューの開放中には、第三普通図柄の変動時間を計測しない。
第一〜第四普通当たり遊技中フラグのいずれもが「OFF」であれば、全ての電チューが非作動中であると判断されて(S181:YES)、第三普通図柄が変動中であるかが判断される(S182)。第三変動フラグが「OFF」であれば、第三普通図柄が変動中でないと判断されて(S182:NO)、RAM52に記憶されている第四保留球数が「1」以上であるかが判断される(S183)。第四保留球数が「1」以上である場合(S183:YES)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第四保留球数が「0」である場合(S183:NO)、RAM52に記憶されている第三保留球数が「1」以上であるかが判断される(S189)。記憶されている第三保留球数が「0」であれば(S189:NO)、第三普通図柄の変動は行われず、処理はメイン処理へ戻る。第三保留球数が「1」以上である場合(S189:YES)、RAM52に記憶されている第三保留球数が「1」減算される(S191)。第三普通当たり関係情報記憶エリアの判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S192)。
次いで、第三普通当たり判定が行われる(S193)。第三普通当たり判定は、第三普通当たり判定テーブルが参照されることで行われる。第三普通当たり判定テーブルは、ROM53に記憶されている。第三普通当たり判定テーブルには、「第三普通当たり」及び「はずれ」に各々対応する第三当たり乱数の乱数値が定義されている。第三普通当たり判定テーブルが参照されて、S192でシフトされた判定エリアに記憶されている第三当たり乱数が「第三普通当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第三当たり乱数に基づく第三普通当たり判定が、第三当たり乱数の記憶された順に行われる。なお、本実施形態では、第三普通当たり判定において、第三普通当たり確率(100%)で第三普通当たりと判定される。
次いで、第三普通図柄の変動を開始させるための第三普通図柄変動開始コマンドが生成され(S195)、RAM52に記憶される。第三普通図柄変動開始コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)によって、中継基板47を介して、図柄表示部24に送信される。図柄表示部24は、第三普通図柄の変動を開始する。次いで、予め定められている第三普通図柄の変動時間(本実施形態では、2秒)が、第三普通図柄変動時間カウンタに記憶される(S196)。第三普通図柄が変動中であることを示す「1」が第三変動フラグに記憶されて「ON」となり(S198)、処理はメイン処理へ戻る。
このように、第四保留球数が「1」以上である限り、第三保留球数に関わらず、第三普通図柄は変動しない。第四保留球数が「0」である場合に、第三普通図柄が変動する。すなわち、第三普通図柄の変動優先順位は、第四普通図柄の変動優先順位よりも低い。よって、第三普通図柄と第四普通図柄との間の変動優先順位の関係は、「第四普通図柄>第三普通図柄」と表せる。前述したように、第一普通図柄と第二普通図柄との間の変動優先順位は、「第二普通図柄>第一普通図柄」であり、第二普通図柄の変動優先順位は、第三普通図柄及び第四普通図柄よりも低い。したがって、第一〜第四普通図柄の変動優先順位は、「第四普通図柄>第三普通図柄>第二普通図柄>第一普通図柄」となる。
一方、S182の判断において、第三変動フラグが「ON」であれば、第三普通図柄が変動中であると判断されて(S182:YES)、S196で記憶された第三普通図柄変動時間カウンタの値から4msが減算される(S201)。次いで、第三普通図柄変動時間カウンタの値に基づいて、第三普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S202)。第三普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第三普通図柄の変動時間が未だ経過していないと判断されて(S202:NO)、第三普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。
第三普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第三普通図柄の変動時間が経過したと判断されて(S202:YES)、第三普通図柄の変動を停止させるための第三普通図柄停止コマンドが生成され(S203)、RAM52に記憶される。第三普通図柄停止コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)によって、中継基板47を介して図柄表示部24に送信される。図柄表示部24は、第三普通図柄の変動を停止する。次いで、第三普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第三変動フラグに記憶されて「OFF」となる(S205)。
次いで、S193で行われた第三普通当たり判定の結果が第三普通当たりであるかが判断される(S206)。第三普通当たり判定の結果がはずれの場合(S206:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第三普通当たり判定の結果が第三普通当たりの場合(S206:YES)、第三普通当たり遊技中フラグが「ON」とされる(S209)。処理はメイン処理へ戻る。
図12を参照して、第三普通電動役物処理(S17、図6参照)の詳細について説明する。第三普通電動役物処理が開始されると、第三普通当たり遊技中であるかが判断される(S211)。第三普通当たり遊技中フラグが「OFF」であれば、第三普通当たり遊技中でないと判断されて(S211:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
第三普通当たり遊技中フラグが「ON」であれば、第三普通当たり遊技中であると判断されて(S211:YES)、第三普通当たり遊技に関する制御が行われる。まず、第三電チュー14が開放中であるかが判断される(S213)。第三開放フラグが「OFF」であれば、第三電チュー14が閉鎖中であると判断されて(S213:NO)、第三電チュー14を開放させるための第三電チュー開放コマンドが生成され(S231)、RAM52に記憶される。第三電チューコマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第三電チュー開放コマンドを受信した第三電チューソレノイド66は、第三電チュー14の開閉部材141を開放させる。次いで、第三開放時間が、第三開放時間カウンタに記憶される(S232)。次いで、第三開放フラグが「ON」とされ(S233)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第三開放フラグが「ON」であれば、第三電チュー14が開放中であると判断されて(S213:YES)、第三電チュー14へ入賞した遊技球の処理、及び第三電チュー14を閉鎖するための処理が行われる。まず、第三開放時間が経過したかが判断される(S215)。S232で記憶された第三開放時間カウンタの値が「0」でなければ、第三開放時間は未だ経過していないと判断されて(S215:NO)、第三電チュー14へ遊技球が入賞したかが判断される(S216)。第三電チュースイッチ73に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第三電チュー14へ遊技球が入賞していないと判断されて(S216:NO)、処理はS219の判断へ移行する。
一方、第三電チュースイッチ73に対応するフラグが「ON」となっている場合、第三電チュー14へ遊技球が入賞したと判断される(S216:YES)。このため、第三電チュー14へ入賞した遊技球の個数である第三入賞球数を計数するRAM52の第三入賞球数カウンタに「1」が加算される(S218)。次いで、第三入賞球数が「4」以上であるかが判断される(S219)。第三入賞球数が「4」未満であれば(S219:NO)、継続して第三電チュー14が開放されるので、処理はメイン処理へ戻る。
第三入賞球数が「4」以上の場合(S219:YES)、又は第三開放時間が経過した場合(S215:YES)、第三電チュー14を閉鎖するための第三電チュー閉鎖コマンドが生成され(S221)、RAM52に記憶される。第三電チュー閉鎖コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第三電チュー開放コマンドを受信した第三電チューソレノイド66は、第三電チュー14の開閉部材141を閉鎖させる。次いで、第三開放フラグに「0」が記憶されて「OFF」となり(S222)、第三普通当たり遊技中フラグに「0」が記憶されて「OFF」となる(S223)。処理はメイン処理へ戻る。
図13を参照して、第四普通図柄処理(S20、図6参照)の詳細について説明する。第四普通図柄処理が開始されると、第三電チュー14へ遊技球が入賞したかが判断される(S241)。第三電チュースイッチ73に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第三電チュー14へ遊技球が入賞していないと判断されて(S241:NO)、処理はS251の判断へ移行する。
一方、第三電チュースイッチ73に対応するフラグが「ON」となっている場合、第三電チュー14へ遊技球が入賞したと判断されて(S241:YES)、第四保留球数が「4」であるかが判断される(S242)。第四保留球数が「4」であれば(S242:YES)、第四保留球数が最大第三保留球数に達しているため、処理はS251の判断へ移行する。
第四保留球数が「4」でない場合には(S242:NO)、RAM52に記憶されている第四保留球数に「1」が加算される(S243)。次いで、第四乱数が取得され、第四普通当たり関係情報エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S245)。処理はS251の判断へ移行する。
次いで、全ての電チューが非作動中であるかが判断される(S251)。第一〜第四普通当たりフラグのうちいずれかが「ON」であれば、いずれかの電チューが作動中であると判断されて(S251:NO)、処理はメイン処理へ戻る。このようにして、パチンコ機1は、いずれかの電チューの開放中には、第四普通図柄の変動時間を計測しない。
第一〜第四普通当たりフラグのいずれもが「OFF」であれば、全ての電チューが非作動中であると判断されて(S251:YES)、第四普通図柄が変動中であるかが判断される(S252)。第四変動フラグが「OFF」であれば、第四普通図柄が変動中でないと判断されて(S252:NO)、RAM52に記憶されている第四保留球数が「1」以上であるかが判断される(S259)。第四保留球数が「1」以上である場合(S259:YES)、RAM52に記憶されている第四保留球数が「1」減算される(S261)。第四普通当たり関係情報記憶エリアの判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S262)。
次いで、第四普通当たり判定が行われる(S263)。第四普通当たり判定は、第四普通当たり判定テーブルが参照されることで行われる。第四普通当たり判定テーブルは、ROM53に記憶されている。第四普通当たり判定テーブルには、「第四普通当たり」及び「はずれ」に各々対応する第四当たり乱数の乱数値が定義されている。第四普通当たり判定テーブルが参照されて、S262でシフトされた判定エリアに記憶されている第四当たり乱数が「第四普通当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第四当たり乱数に基づく第四普通当たり判定が、第四当たり乱数の記憶された順に行われる。なお、本実施形態では、第四普通当たり判定において,第四普通当たり確率(100%)で第四普通当たりと判定される。
次いで、第四普通図柄の変動を開始させるための第四普通図柄変動開始コマンドが生成され(S265)、RAM52に記憶される。第四普通図柄変動開始コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)によって、中継基板47を介して、図柄表示部24に送信される。図柄表示部24は、第四普通図柄の変動を開始する。次いで、予め定められている第四普通図柄の変動時間(本実施形態では、2秒)が、第四普通図柄変動時間カウンタに記憶される(S266)。第四普通図柄が変動中であることを示す「1」が第四変動フラグに記憶されて「ON」となり(S268)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、S252の判断において、第四変動フラグが「ON」であれば、第四普通図柄が変動中であると判断されて(S252:YES)、S266で記憶された第四普通図柄変動時間カウンタの値から4msが減算される(S281)。次いで、第四普通図柄変動時間カウンタの値に基づいて、第四普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S282)。第四普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第四普通図柄の変動時間が未だ経過していないと判断されて(S282:NO)、第四普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。
第四普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第四普通図柄の変動時間が経過したと判断されて(S282:YES)、第四普通図柄の変動を停止させるための第四普通図柄停止コマンドが生成され(S283)、RAM52に記憶される。第四普通図柄停止コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)によって、中継基板47を介して図柄表示部24に送信される。図柄表示部24は、第四普通図柄の変動を停止する。次いで、第四普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第四変動フラグに記憶されて「OFF」となる(S284)。
次いで、S263で行われた第四普通当たり判定の結果が第四普通当たりであるかが判断される(S285)。第四普通当たり判定の結果がはずれの場合(S285:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第四普通当たり判定の結果が第四普通当たりの場合(S285:YES)、第四普通当たり遊技中フラグが「ON」とされる(S286)。処理はメイン処理へ戻る。
また、S259の判断において、第四保留球数が「0」の場合には(S259:NO)、未だ第四普通当たり判定の行われていない第四保留球が存在しないので、一連の第四普通当たり遊技が終了する。一連の第四普通当たり遊技が終了する際に、大当たり遊技も終了する場合があり、この場合には、大当たり遊技を終了させる処理を行う必要がある。そこで、まず、大当たり遊技中であるかが判断される(S271)。大当たり遊技状態フラグが「OFF」であれば、大当たり遊技中でないと判断されて(S271:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
大当たり遊技状態フラグが「ON」であれば、大当たり遊技中であると判断されて(S271:YES)、第四普通当たり遊技が終了しているかが判断される(S272)。第四普通当たり遊技中フラグが「ON」であれば、第四普通当たり遊技が終了していないと判断されて(S272:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
第四普通当たり遊技中フラグが「OFF」であれば、第四普通当たり遊技が終了していると判断されて(S272:YES)、第三保留球数が「1」以上であるかが判断される(S273)。第三保留球数が「1」以上の場合には、未だ第三普通当たり判定の行われていない第三保留球が存在する。この場合、この時点では一連の第四普通当たり遊技が終了するのみであり、一連の第四普通当たり遊技が終了した後に第三普通当たり判定によって第三普通当たりであると判定されると、第三普通当たり遊技が行われうる。第三普通当たり遊技において開放する第三電チュー14に遊技球が入賞することを契機として、新たに一連の第四普通当たり遊技が行われうる。よって、第三保留球数が「1」以上である場合(S273:YES)、大当たり遊技が終了しないので、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第三保留球数が「0」である場合(S273:NO)、第二保留球数が「1」以上であるかが判断される(S275)。第三保留球数が「0」であっても、第二保留球数が「1」以上の場合には、未だ第二普通当たり判定の行われていない第二保留球が存在する。以降に第二普通当たり判定によって第二普通当たりであると判定されると、第二普通当たり遊技が行われうる。第二普通当たり遊技において開放する第二電チュー13に遊技球が入賞することを契機として、新たに第三普通当たり遊技が行われうる。第三普通当たり遊技が行われた場合には、新たに第四普通当たり遊技が行われ得る。よって、第二保留球数が「1」以上である場合(S275:YES)、大当たり遊技が終了しないので、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第二保留球数が「0」の場合(S275:NO)、一連の第四普通当たり遊技が終了し、未だ第二普通当たり判定及び第三普通当たり判定が行われていない第二保留球及び第三保留球が存在しないので、大当たり遊技が終了する。したがって、大当たり遊技状態フラグが「OFF」になる(S276)。その後、処理はメイン処理へ戻る。
図14を参照して、第四普通電動役物処理(S19、図6参照)の詳細について説明する。第四普通電動役物処理が開始されると、第四普通当たり遊技中であるかが判断される(S291)。第四普通当たり遊技中フラグが「OFF」であれば、第四普通当たり遊技中でないと判断されて(S291:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
第四普通当たり遊技中フラグが「ON」であれば、第四普通当たり遊技中であると判断されて(S291:YES)、第四普通当たり遊技に関する制御が行われる。まず、第四電チュー15が開放中であるかが判断される(S293)。第四開放フラグが「OFF」であれば、第四電チュー15が開放中でないと判断されて(S293:NO)、第四電チュー15を開放させるための第四電チュー開放コマンドが生成され(S311)、RAM52に記憶される。第四電チュー開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第四電チュー開放コマンドを受信した第四電チューソレノイド67は、第四電チュー15の開閉部材151を開放させる。次いで、第四開放時間が、第四開放時間カウンタに記憶される(S312)。次いで、第四開放フラグが「ON」とされ(S313)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第四開放フラグが「ON」であれば、第四電チュー15が開放中であると判断されて(S293:YES)、第四電チュー15へ入賞した遊技球の処理、及び第四電チュー15を閉鎖するための処理が行われる。まず、第四開放時間が経過したかが判断される(S295)。S312の処理で記憶された第四開放時間カウンタの値が「0」でなければ、第四開放時間は未だ経過していないと判断されて(S295:NO)、第四電チュー15へ遊技球が入賞したかが判断される(S296)。第四電チュースイッチ74に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第四電チュー15へ遊技球が入賞していないと判断されて(S296:NO)、処理はS299の判断へ移行する。
一方、第四電チュースイッチ74に対応するフラグが「ON」となっている場合、第四電チュー15へ遊技球が入賞したと判断される(S296:YES)。このため、第四電チュー15へ入賞した遊技球の個数である第四入賞数を計数するRAM52の第四入賞球数カウンタに「1」が加算される(S298)。次いで、第四入賞球数が「7」以上であるかが判断される(S299)。第四入賞数が「7」未満であれば(S299:NO)、継続して第四電チュー15が開放されるので、処理はメイン処理へ戻る。
第四入賞球数が「7」以上の場合(S299:YES)、又は第四開放時間が経過している場合(S295:YES)、第四電チュー15を閉鎖するための第四電チュー閉鎖コマンドが生成される(S301)。生成された第四電チュー閉鎖コマンドはRAM52に記憶され、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図6参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第四電チュー閉鎖コマンドを受信した第四電チューソレノイド67は、第四電チュー15の開閉部材151を閉鎖させる。次いで、第四開放フラグに「0」が記憶されて「OFF」となり、(S302)、第四作動終了フラグに「1」が記憶されて「ON」になる(S303)。処理はメイン処理へ戻る。
図15から図17を参照して、パチンコ機1において、第一普通当たり判定によって第一普通当たりであると判定されたことにより行われる大当たり遊技の流れを説明する。図15から図17は、大当たり遊技が開始されてから終了するまでの普通図柄及び各電チューの基本動作の例を順に示す。
図15に示す「(1)第一普通当たり判定で当たり〜大当たり遊技開始」を参照し、第一普通当たりで当たりと判定されて大当たり遊技が開始された場合の基本動作を説明する。大当たり遊技が開始される前は、左打ちによって遊技が進行する。左打ちされた遊技球は、ゲート11を通過しうる。遊技球がゲート11を通過すると、最大第一保留球数を上限に第一保留球(第一乱数)が記憶される。第一保留球が記憶されると、判定エリアにシフトされた第一乱数に対して第一普通当たり判定が行われる。第一普通当たり判定では、第一普通当たりであるかが、第一当たり乱数に基づいて判定される。第一普通当たり判定では、第一普通当たり確率(本実施形態では、約1/250)で第一普通当たりと判定される。第一普通当たり判定が行われると、第一普通図柄が変動を開始する。第一普通図柄の変動に同期して、表示画面28等によって報知演出が行われる。
第一普通当たり判定において第一普通当たりと判定されると、第一電チュー12が開放される第一普通当たり遊技が行われる。図15は、1回目の第一普通図柄の変動がはずれ変動であり、2回目の第一普通図柄の変動が当たり変動である場合を示す。第一電チュー12は、第一普通図柄が当たり変動を終了した後に開放される。開放された第一電チュー12に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される。遊技者は、第一電チュー12に遊技球を入賞させるため、第一普通図柄の当たり変動が終了した以降の遊技を右打ちによって進行する。一旦開放された第一電チュー12は、第一開放時間の経過、及び4個の遊技球の入賞のうちいずれかの条件が満たされると閉鎖される。なお、第一普通当たり遊技中に、第一普通図柄は変動しない。
第一電チュー12は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第二普通図柄の作動口でもある。第一電チュー12へ遊技球が入賞すると、最大第二保留球数を上限に第二保留球が記憶される。ここでは、第一電チュー12へ4個の遊技球が入賞し、最大第二保留球数である4個の第二保留球が記憶されたとする。前述したように、第一普通図柄の変動優先順位は、普通図柄のうち最も低い。したがって、以降は、第二〜第四保留球数のいずれかが「1」以上である限り、第一保留球数が「1」以上であっても、第一普通当たり判定が行われず保留され、第一普通図柄が変動を開始しない。また、第一保留球数が「0」である状態で遊技球がゲート11を新たに通過した場合であっても、第二〜第四保留球数のいずれかが「1」以上である限り、第一普通図柄が変動を開始せず、第一普通当たり判定が行われない。このようにして、パチンコ機1は、第一保留球を消化せず記憶したまま、第一普通当たり遊技よりも第二普通当たり遊技を優先して行う。例えば、第一普通当たり遊技の終了時に3個の第二保留球数が記憶されている場合、3個の第一保留球が保留されたまま以降の大当たり遊技が進行する。
第一普通当たり遊技が終了すると、記憶されている第二保留球(第二乱数)が判定エリアにシフトされて、第二普通当たり判定が行われる。第二普通当たり判定では、第二普通当たりであるかが、第二当たり乱数に基づいて判定される。第二普通当たり判定では、第二普通当たり確率(本実施形態では、100%)で第二普通当たりと判定される。第二普通当たり判定が行われると、第二普通図柄が変動を開始する。このようにして、第二普通図柄が第一普通図柄に優先して変動する。本実施形態において、最大第二保留球数は「4」であるので、第一普通当たり遊技が1回行われることに応じて第二普通当たり判定は最大で4回行われ、第二普通当たり遊技も最大で4回行われる。なお、第二普通当たり遊技中には、第二普通図柄は変動しない。第一電チュー12に4個の遊技球が入賞することによって記憶された4個の第二乱数のうち、1個目の第二乱数に対して、1回目の第二普通当たり判定が行われる。
第二普通当たり判定において第二普通当たりと判定されると、第二普通図柄の当たり変動の終了後に、第二電チュー13が開放される第二普通当たり遊技が行われる。開放された第二電チュー13に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される。一旦開放された第二電チュー13は、第二開放時間の経過、及び4個の遊技球の入賞のうちいずれかの条件が満たされると閉鎖される。なお、第二普通当たり遊技中に、第二普通図柄は変動しない。図15において、第二普通当たり遊技において開放された第二電チュー13に4個の遊技球が入賞したとする。
第二電チュー13は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第三普通図柄の作動口でもある。第二電チュー13へ遊技球が入賞すると、最大第三保留球数を上限に第三保留球が記憶される。ここでは、第二電チュー13へ4個の遊技球が入賞し、最大第三保留球数である4個の第三保留球が記憶されたとする。前述したように、第二普通図柄の変動優先順位は、第三普通図柄及び第四普通図柄の変動優先順位よりも低い。したがって、以降は、第三保留球数又は第四保留球数が「1」以上である限り、第二保留球数が「1」以上であっても、第二普通当たり判定が行われず保留され、第二普通図柄が変動を開始しない。このようにして、パチンコ機1は、第二保留球を消化せず記憶したまま、第二普通当たり遊技よりも第三普通当たり遊技を優先して行う。
第二普通当たり遊技が終了すると、記憶されている第三保留球(第三乱数)が判定エリアにシフトされ、第三普通当たり判定が行われる。第三普通当たり判定では、第三普通当たりであるかが、第三当たり乱数に基づいて判定される。第三普通当たり判定では、第三普通当たり確率(本実施形態では、100%)で第三普通当たりと判定される。第三普通当たり判定が行われると、第三普通図柄が変動を開始する。このようにして、第三普通図柄が第二普通図柄に優先して変動する。本実施形態において、最大第三保留球数は「4」であるので、第二普通当たり遊技が1回行われることに応じて第三普通当たり判定は最大で4回行われ、第三普通当たり遊技も最大で4回行われる。なお、第三普通当たり遊技中には、第三普通図柄は変動しない。
第二電チュー17に4個の遊技球が入賞することによって記憶された4個の第三乱数のうち、1個目の第三乱数に対して、1回目の第三普通当たり判定が行われる。第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されると、第三普通図柄の当たり変動の終了後に、第三電チュー14が開放される第三普通当たり遊技が行われる。開放された第三電チュー14に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される。一旦開放された第三電チュー14は、第三開放時間の経過、及び4個の遊技球の入賞のうちいずれかの条件が満たされると閉鎖される。なお、第三普通当たり遊技中に第三普通図柄は変動しない。図15において、第三普通当たり遊技において開放された第三電チュー14に4個の遊技球が入賞したとする。本実施形態において、第三開放時間は2秒である。
第三電チュー14は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第四普通図柄の作動口でもある。第三電チュー14へ遊技球が入賞すると、最大第四保留球数を上限に第四保留球が記憶される。ここでは、第三電チュー14へ4個の遊技球が入賞し、最大第四保留球数である4個の第四保留球が記憶されたとする。前述したように、第三普通図柄の変動優先順位は、第四普通図柄の変動優先順位よりも低い。したがって、以降は、第四保留球数が「1」以上である限り、第三保留球数が「1」以上であっても、第三普通当たり判定が行われず保留され、第三普通図柄が変動を開始しない。このようにして、パチンコ機1は、第三保留球を消化せず記憶したまま、第四普通当たり遊技を第三普通当たり遊技よりも優先して行う。すなわち、パチンコ機1は、第一普通当たり遊技よりも第二普通当たり遊技を、第二普通当たり遊技よりも第三普通当たり遊技を、第三普通当たり遊技よりも第四普通当たり遊技を、それぞれ優先して行う。
第三普通当たり遊技が終了すると、記憶されている第四保留球(第四乱数)が判定エリアにシフトされ、第四普通当たり判定が行われる。第四普通当たり判定では、第四普通当たりであるかが、第四当たり乱数に基づいて判定される。第四普通当たり判定では、第四普通当たり確率(本実施形態では100%)で第四普通当たりと判定される。第四普通当たり判定が行われると、第四普通図柄が変動を開始する。このようにして、第四普通図柄が第三普通図柄に優先して変動する。本実施形態において、最大第四保留球数は「4」であるので、第三普通当たり遊技が1回行われることに応じて第四普通当たり判定は最大で4回行われ、第四普通当たり遊技も最大で4回行われる。なお、第四普通当たり遊技中には、第四普通図柄は変動しない。連続して最大4回行われる第四普通当たり遊技が、一連の第四普通当たり遊技に相当する。
第一普通図柄、第二普通図柄及び第三普通図柄の変動優先順位は、第四普通図柄の変動優先順位よりも低い。よって、1回目の第四普通当たり遊技が終了すると、第一普通図柄、第二普通図柄及び第三普通図柄は変動を開始せず待機し、第四普通図柄が第一普通図柄、第二普通図柄及び第三普通図柄に優先して変動する。このため、1回目の第四普通当たり遊技の終了後に、第三電チュー14に4個の遊技球が入賞することによって記憶された4個の第四乱数のうち、2個目の第四乱数に対して、2回目の第四普通当たり判定が行われる。第四普通当たり判定において第四普通当たりと判定されると、第四普通当たり遊技が行われる。以降は、第四保留球数が「0」になるまで、第一普通図柄、第二普通図柄及び第三普通図柄は変動せず、第四普通当たり判定、第四普通図柄の変動及び第四普通当たり遊技が繰り返して行われる。このようにして第四普通当たり遊技が連続して行われることで、一連の第四普通当たり遊技が行われる。
なお、一連の第四普通当たり遊技に含まれる最後の第四普通当たり遊技の終了後に、所定のインターバルが設けられる。このインターバルは、第四電チュー15へ入賞した遊技球が第四電チュー15から外部に排出されるまでに必要な時間を勘案して設けられており、本実施形態においては、2秒のインターバルが設けられている。インターバルの期間も第四電チュー15の作動中とみなされる。したがって、第四保留球数が「0」になり4回目の第四普通図柄の変動が終了してからインターバルが終了するまでの間の期間(図15において「☆」で示す期間)にも、第三普通図柄は変動を開始しない。このため、第三普通当たり遊技において開放した第三電チュー14に遊技球が入賞した場合、第三電チュー14の開放が終了した時点から、一連の第四普通当たりが行われた後、「☆」で示す期間が終了するまでの間(図15において「★」で示す期間)、第三普通図柄は変動を開始せず待機する。なお、以降の一連の第四普通当たり遊技に関するチャートでは、「☆」で示す期間についての記載を省略している。
1回目の一連の第四普通当たり遊技が終了した時点において、第四保留球数が「0」となっている。このとき、第二保留球数及び第三保留球数は、ともに「3」である。第三普通図柄の変動優先順位は、第二普通図柄の変動優先順位よりも高い。よって、一連の第四普通当たり遊技が終了することで、第四普通図柄の次に変動優先順位の高い第三普通図柄が変動を開始できるようになる。このため、1回目の一連の第四普通当たり遊技が終了すると、第二電チュー13に2個目に入賞した遊技球に対応する第三乱数に対して、初当たり遊技が開始されてから2回目の第三普通当たり判定が行われ、第三普通図柄が変動する。この第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されると、第三普通図柄の変動終了後に、第三普通当たり遊技が行われる。第三普通当たり遊技において開放する第三電チュー14に、最大4個の遊技球が入賞しうる。第三普通当たり遊技の終了後には、第三電チュー14へ入賞した遊技球の個数に応じた回数の第四普通当たり判定及び第四普通当たり遊技が行われることで、一連の第四普通当たり遊技が行われる。
このようにして、パチンコ機1は、第一普通当たり遊技によって第二保留球を記憶した場合、記憶された第二乱数に基づいて、1回の第二普通当たり判定及び1回の第二普通当たり遊技をまず行う。パチンコ機1は、第二普通当たり遊技によって、第三保留球を記憶する。その後、パチンコ機1は、第二保留球を消化せず記憶したまま温存して、記憶された第三乱数に基づいて1回の第三普通当たり判定及び1回の第三普通当たり遊技を行う。パチンコ機1は、第三普通当たり遊技によって、第四保留球を記憶する。その後、パチンコ機1は、第二保留球及び第三保留球を消化せずに温存して、第四普通当たり判定及び第四普通当たり遊技を4回繰り返して行うことで、一連の第四普通当たり遊技を行う。以降は、一連の第四普通当たり遊技が終了する毎に、新たに第三普通当たり判定が行われる。これにより、第三保留球数が「0」になるまでの間、第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技とが交互に繰り返して行われる。
また、第三保留球数が「0」になった後は、記憶されている第二保留球に対して第二普通当たり判定が行われる。第二普通当たり判定の結果、第二普通当たり遊技が行われると、第三保留球が記憶されうるので、第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技とが繰り返して行われる。このような電チューの連動が、第二保留球数が「0」になるまでの間に行われる。このようにして、パチンコ機1は、大当たり遊技において第二電チュー13、第三電チュー14及び第四電チュー15の開放を最大回数行った後に、大当たり遊技を終了し、第一普通当たり判定を行うことができる。つまり、パチンコ機1は、大当たり遊技において払い出される賞球数を最大限に保障できる。
図16に示す「(2)大当たり遊技中(第二普通当たり遊技で開放した第二電チュー13に遊技球が入賞しない場合を含む)」を参照し、第二電チュー13に遊技球が入賞しない場合の普通図柄及び各電チューの基本動作の例を順に説明する。図16は、図15に示すように開始された大当たり遊技の続きであり、大当たり遊技が開始されてから2回目に行われる第二普通当たり遊技において開放する第二電チュー13に遊技球が入賞しない場合を示す。なお、大当たり遊技中に第二電チュー13に遊技球が入賞しない場合には、例えば、大当たり遊技中に何らかの理由で遊技者が遊技球の発射を中断した場合や、第二電チュー13を狙って右打ちすべき遊技であるのにもかかわらず左打ちで遊技を進めた場合等がある。
図15に示したように、第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技とが交互に繰り返して4回行われることで、第三保留球数が「0」となるので、記憶されている第二保留球に対して2回目の第二普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第二普通当たり判定において100%の確率で第二普通当たりと判定されるので、第二普通図柄が変動を終了した後に、第二電チュー13が開放する。開放した第二電チュー13に遊技球が入賞しなかった場合、第三保留球が記憶されない。したがって、第二普通当たり遊技が終了した時点において、第三保留球数は「0」のままである。
複数の普通図柄の間に変動優先順位を設けない従来の一般電役タイプの遊技機では、複数の電チューを所定の順で作動させるため、普通図柄の変動時間を比較的長めに設けることがある。例えば、パチンコ機1の遊技仕様を従来の一般電役タイプの遊技機で実現させるため、第二普通図柄の変動時間を、第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技とが交互に繰り返して4回行われる時間以上にすることがある。この場合、第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技との繰り返しの遊技が終了した後に、再び第二普通図柄が変動する。しかし、この場合において、第二電チュー13に遊技球が入賞しなかった場合、第二普通図柄の変動中に第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技が繰り返して行われることがない。このため、第二普通図柄の変動中にいずれの電チューの開放も行われず、第二普通図柄の変動が終了するまでの間、大当たり遊技が一時中断したかのように、大当たり遊技が間延びしてしまう。
この点、パチンコ機1では、第二普通当たり遊技において第二電チュー13に遊技球が入賞しなかった場合には、第三保留球数が「0」であるので、第二普通図柄が直ちに変動可能である。このため、第二普通当たり遊技の終了後すぐに、次に記憶されている第二保留球に対して3回目の第二普通当たり判定が行われ、第二普通図柄が変動する。第二普通図柄の変動が終了すると、第二普通当たり遊技が行われる。このように、何らかの理由で第二普通当たり遊技において第二電チュー13に遊技球が入賞しなかった場合であっても、大当たり遊技が間延びすることがない。3回目の第二普通当たり遊技において第二電チュー13に遊技球が入賞した場合、第二普通当たり遊技の終了後に、第三保留球数に応じた回数だけ、第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技が繰り返して行われる。
図16では、開放した第二電チュー13に入賞した遊技球が「0」である場合について説明した。この他、大当たり遊技中に開放した第三電チュー14に遊技球が入賞しなかった場合には、その第三電チュー14の開放終了後に第四保留球数が「0」であるので、第三保留球数が「1」以上の場合、第三普通図柄が変動を開始できる。このため、第三電チュー14の開放終了後、直ちに第三普通当たり判定が行われ、第三普通図柄が変動する。このため、パチンコ機1は、第三電チュー14に遊技球が入賞せず一連の第四普通当たり遊技が行われない場合にも、大当たり遊技を間延びさせることがない。このようにして、パチンコ機1は、大当たり遊技中に開放した第二電チュー13及び第三電チュー14に遊技球が入賞しない場合であっても、次に変動させるべき普通図柄を迅速に変動開始でき、大当たり遊技を円滑に継続することができる。
各普通図柄に変動優先順位を設けることは、開放した第二電チュー13又は第三電チュー14に最大保留球数に満たない数の遊技球しか入賞しなかった場合にも、大当たり遊技を間延びさせないために有効である。例えば、開放した第二電チュー13に入賞した遊技球の数が「2」である場合、第三保留球数が「2」となるので、第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技が2回繰り返して行われる。その後、第三保留球数及び第四保留球数がともに「0」となるので、第二保留球数が「1」以上の場合、第二普通図柄が変動開始できる。このため、一連の第四普通当たり遊技の終了後、直ちに第二普通当たり判定が行われ、第二普通図柄が変動する。また、第三電チュー14に最大保留球数に満たない数の遊技球しか入賞しなかった場合には、通常であれば4回の第四普通当たり遊技からなる一連の第四普通当たり遊技が、3回以下の第四普通当たり遊技によって構成される。この場合、その一連の第四普通当たり遊技が終了した時点の第四保留球数が「0」となっているので、一連の意第四普通当たり遊技の終了後、直ちに第三普通図柄が変動開始できる。よって、パチンコ機1は、円滑で間延びすることのない大当たり遊技を遊技者に提供できる。また、第二普通図柄、第三普通図柄及び第四普通図柄の変動時間を、電チューの開放時間等を勘案せず、任意に設定することができるので、パチンコ機1の設計負担が軽減される。
図17に示す「(3)大当たり遊技終了→第一普通当たり判定(保留連荘)」を参照し、大当たり遊技が終了する場合の普通図柄及び各電チューの基本動作の例を順に説明する。図17は、図16に示すように進行した大当たり遊技の続きであり、大当たり遊技において最後の第二普通当たり遊技が行われてから大当たり遊技が終了する場合、及び大当たり遊技終了後に保留連荘当たり遊技が生ずる場合を示す。
図17に示すように、記憶されていた最後の1個の第二保留球について4回目の第二普通当たり判定が行われる。第二普通当たり判定が行われると、第二普通図柄が変動する。この時点において、第二保留球数は「0」となる。本実施形態では、第二普通当たり判定において100%の確率で第二普通当たりと判定されるので、第二普通図柄が変動を終了した後に、第二電チュー13が開放する。開放した第二電チュー13に4個の遊技球が入賞したとする。この場合、第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技とが交互に4回繰り返して行われる。最後の一連の第四普通当たり遊技が終了した時点において、第三保留球数及び第四保留球数は「0」となり、大当たり遊技が終了する。
大当たり遊技が終了し、第二保留球数、第三保留球数及び第四保留球数が「0」となると、第一普通図柄が変動可能になる。このため、大当たり遊技中に変動せず温存されていた第一保留球(残保留)に対して、大当たり遊技の終了後に第一普通当たり判定が行われ、第一普通図柄が変動する。パチンコ機1では、第一普通当たり判定が第一普通当たり確率(約1/250)で行われる。残保留に基づく第一普通当たり判定において第一普通当たりと判定された場合、第一普通当たり遊技が行われ、再び大当たり遊技が開始する。このようにして、パチンコ機1は、大当たり遊技中に第一保留球に基づく第一普通図柄の変動を行わないこととすることで、大当たり遊技中に第一普通当たり遊技が行われないようにしている。
仮に、第一普通図柄に他の普通図柄に対する変動優先順位が定められておらず、大当たり遊技中に第一普通当たり遊技が行われるとする。この場合、第一普通当たり遊技で開放された第一電チュー12に遊技球が入賞することによって、最大第二保留球数を上限に第二保留球が記憶される。このとき新たに記憶される第二保留球は、大当たり遊技の進行状況によって異なる数となる。そして、追加記憶される第二保留球の個数に応じた回数だけ、1回の第二普通当たり遊技、4回の第三普通当たり遊技及び4回の一連の第四普通当たり遊技が、繰り返して行われ得る。このようにして、進行中の大当たり遊技に対して追加して(上乗せして)行われる電チューの開放回数は、追加記憶される第二保留球数の個数によって変動する。したがって、第一普通当たり判定によって第一普通当たりと判定された場合、大当たり遊技の進行度合いによって、遊技者に払い出される賞球の数が変動することとなる。
パチンコ機1は、第一普通図柄の変動優先順位を、他の普通図柄に対して最低の順位に設定することで、大当たり遊技が開始された場合には、その大当たり遊技が終了するまでの間に第一普通図柄を変動させない。そして、大当たり遊技の終了後に第一普通図柄の変動開始を可能にすることで、大当たり遊技における電チューの連動がすべて終了した後に、残保留に対して第一普通当たり判定を行うことができる。よって、残保留に対する第一普通当たり判定によって第一普通当たりと判定された場合、パチンコ機1は、新たな大当たり遊技を開始できる。この場合、保留連荘当たり遊技が第二保留球数、第三保留球数及び第四保留球数が「0」の状態から開始される。よって、保留連荘当たり遊技において開放する各電チューに遊技球が入賞することで、パチンコ機1は、それぞれの最大保留球数に等しい数の保留球を記憶することが可能である。このため、保留連荘当たり遊技に伴って遊技者に払い出される賞球の数は、進行中の大当たり遊技に対して上乗せして行われる電チューの連動に伴って遊技者に払い出される賞球の数よりも多くなりやすい。このようにして、パチンコ機1は、大当たり遊技によって遊技者に払い出される賞球数を最大限に保障し、大当たり遊技に対する遊技者の満足感を向上できる。また、パチンコ機1は、大当たり遊技の終了後に保留連荘当たり遊技が起こるか否かについて、遊技者の注目を集め、遊技の興趣を向上できる。
なお、パチンコ機1では、「第四普通図柄>第三普通図柄>第二普通図柄>第一普通図柄」といった普通図柄の変動優先順位が設けられているが、例えば、第四普通図柄の変動優先順位が、他の普通図柄との関係で定められなくてもよい。すなわち、普通図柄の変動優先順位が「第三普通図柄>第二普通図柄>第一普通図柄」とされ、第四普通図柄が、他の普通図柄の保留球数に関わらず変動可能であってもよい。すなわち、パチンコ機1は、第一普通当たり遊技よりも第二普通当たり遊技を、第二普通当たり遊技よりも第三普通当たり遊技を、それぞれ優先して行い、第四保留球数が「1」以上の場合に適宜第四普通当たり遊技を行ってもよい。この場合、4回目の第三普通図柄の変動が終了し、第三普通当たり遊技が行われた後(図17の矢印Pで示す時点)において、第二保留球数及び第三保留球数が「0」となっているので、第一普通図柄が変動可能になる。
矢印Pで示す時点以降に一連の第四普通当たり遊技が行われ、その一連の第四普通当たり遊技が行われる間に、第一普通図柄が変動を開始することがある。この場合であっても、大当たり遊技において最後に行われる一連の第四普通当たり遊技の実行される機会が十分に確保される。また、第一普通図柄の変動が当たり変動である場合には、比較的長めの変動時間の第一変動パターンが決定されやすいので、第一普通図柄が変動する間に、一連の第四普通当たり遊技を実行する時間が確保されやすい。したがって、パチンコ機1は、普通図柄の変動優先順位が「第三普通図柄>第二普通図柄>第一普通図柄」とする。これにより、パチンコ機1は、第四普通図柄を他の普通図柄の保留球数に関わらず変動可能としても、大当たり遊技によって遊技者に払い出される賞球数を最大限に近づくように保障し、大当たり遊技に対する遊技者の満足感を向上できる。
第二実施形態について説明する。図18を参照して、第二実施形態に係るパチンコ機1の機械的構成について説明する。第二実施形態に係るパチンコ機1には、第一実施形態に係る遊技盤2に替えて、図18に示す遊技盤200が用いられる。
図18に示すように、遊技盤200の遊技領域400には、第一実施形態に係る遊技盤2の遊技領域4においてはセンター飾り8の右方に配置されている第一電チュー12が、配置を変更してセンター飾り8の左方に配置されている。このため、第二実施形態において左打ちされた遊技球は、右打ちされた遊技球よりも、ゲート11及び第一電チュー12を通過又は入賞しやすい。右打ちされた遊技球は、左打ちされた遊技球よりも、第二電チュー13、第三電チュー14、第四電チュー15に入賞しやすい。左打ちされた遊技球が第二電チュー13、第三電チュー14、第四電チュー15へ入賞することは困難である。なお、遊技領域400において、第一電チュー12以外の遊技部材の配置は、第一実施形態に係る遊技領域4と同様であるので、説明を省略する。
第二実施形態においては、第二普通当たり確率が約1/2である。すなわち、第二実施形態においては、第二普通当たり判定によって、約1/2の確率ではずれと判定され、約1/2の確率で当たりと判定される。この第二普通当たり確率は一例であり、第二普通当たり確率は、100%未満であればいずれであってもよい。
このような遊技仕様において、左打ちで遊技が開始されると、遊技球がゲート11を通過することを契機として、第一普通当たり判定が行われる。第一普通当たり判定では、第一普通当たり確率(約1/250)で第一普通当たりであると判定される。第一普通当たり判定において第一普通当たりと判定された場合、第一電チュー12が開放する第一普通当たり遊技が行われる。第二実施形態では、第一電チュー12がセンター飾り8の左方に配置されているので、第一普通当たり遊技が左打ちで進行される。
第一実施形態と同様に、第一電チュー12は第二普通図柄の作動口であるので、左打ちされた遊技球が開放された第一電チュー12へ入賞すると、第二普通当たり判定が行われる。第二実施形態では、第二普通当たり判定において第二普通当たり又ははずれのいずれかの判定結果が導出される。第二普通当たりと判定された場合には第二普通当たり遊技が行われる。第二普通当たり遊技で開放される第二電チュー13に遊技球を入賞させるため、第二普通当たり遊技以降の大当たり遊技は、右打ちで進められる。一方、第二普通当たり判定においてはずれと判定された場合には第二普通当たり遊技が行われない。この場合、第二電チュー13に遊技球が入賞しないことから、第三保留球が記憶されず、以降の第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技が行われない。第二実施形態においても、第一実施形態と同様に最大第二保留球数が「4」であるので、第一普通当たり遊技の後に、第二普通当たり判定が最大で4回行われる。これらの第二普通当たり判定のうち1回でも第二普通当たりであると判定されれば、以降の遊技が右打ちで進行する。この場合、第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技が繰り返して行われることで、遊技者は第三電チュー14及び第四電チュー15に遊技球を入賞させて賞球を得ることができる。一方、第二普通当たり判定のすべてではずれと判定された場合には、右打ちの遊技に移行することなく、大当たり遊技が終了する。
このように、第二実施形態のパチンコ機1では、第一普通当たり判定において第一普通当たりと判定されるか否かに対して遊技者に注目させることができる。また、第一普通当たりと判定された場合、第二普通当たり判定において第二普通当たりと判定され、大当たり遊技が以降に継続するか否かに対しても遊技者に注目させることができる。したがって、第二実施形態のパチンコ機1は、大当たり遊技が開始されるか否かの一段階目と、第一段階目をクリアした後に第二電チュー13、第三電チュー14及び第四電チュー15が連動するか否かの第二段階目とのそれぞれの段階に分けて、大当たり遊技に対する遊技者の注目を集めることができる。
図19及び図20を参照して、第二実施形態において、第一普通当たり判定によって第一普通当たりであると判定されたことにより行われる大当たり遊技の流れを説明する。図19及び図20は、大当たり遊技が開始されてから終了するまでの普通図柄及び各電チューの基本動作の例を順に示す。
図19に示す「(11)第一普通当たり判定で当たり〜大当たり遊技開始(第二普通当たり判定ではずれの判定結果あり)」を参照し、第一普通当たりで当たりと判定されて大当たり遊技が開始された場合の基本動作を説明する。大当たり遊技が開始される前は、左打ちによって遊技が進行する。左打ちされた遊技球がゲート11を通過することを契機として第一保留球が記憶される。記憶された保留球に対して第一普通当たり判定が行われる。第一普通当たり判定では、第一普通当たり確率(本実施形態では、約1/250)で第一普通当たりと判定される。第一普通当たり判定が行われると、第一普通図柄が変動を開始する。第一普通図柄の変動に同期して、表示画面28等によって報知演出が行われる。
第一普通当たり判定において第一普通当たりと判定されると、第一普通図柄の当たり変動の終了後に、第一電チュー12が開放される第一普通当たり遊技が行われる。第二実施形態では、左打ちされた遊技球が入賞可能な位置に第一電チュー12が配置されているので、遊技者は左打ちを継続して第一電チュー12に向けて遊技球を発射する。図19において、開放された第一電チュー12に4個の遊技球が入賞し、第二保留球数が「4」となるとする。第一普通図柄の変動優先順位は、普通図柄のうち最も低いので、以降は第二〜第四保留球数が「0」になるまで、第一保留球が保留されたまま第一普通図柄の変動が抑制される。
第一普通当たり遊技が終了すると、記憶された第二保留球に対して第二普通当たり判定が行われる。第二普通当たり判定では、第二普通当たり確率(第二実施形態では、約1/2)で第一普通当たりと判定される。第二普通当たり判定が行われると、第二普通図柄が変動を開始する。第二実施形態において、第二普通図柄の変動に同期して、表示画面28等によって報知演出が行われてもよい。この場合、第二普通当たり判定において導出される判定結果に対しても、遊技者の注目を集めることができる。
図19は、1回目の第二普通当たり判定においてはずれと判定された例を示す。したがって、1回目の第二普通当たり判定が行われると、はずれ変動が行われる。この場合、はずれ変動終了後に第二普通当たり遊技が行われない。したがって、はずれ変動終了後、所定の図柄停止時間に亘ってはずれ図柄が確定表示された後、2回目の第二普通当たり判定が行われ、第二普通図柄が変動を開始する。
従来の一般電役タイプの遊技機の場合、第二普通図柄の変動時間を第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技とが交互に繰り返し4回行われる時間以上にすることで、第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技とが交互に行われるようにすることがある。このため、従来の遊技機では、第二普通当たり判定においてはずれと判定された場合、第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技が行われないにもかかわらず、第二普通図柄が長時間変動することで、大当たり遊技が一時中断してしまうことがある。第二実施形態のパチンコ機1は、第一実施形態と同様に、第三保留球数及び第四保留球数が「0」の場合に第二普通図柄の変動開始を可能とする。このため、第二電チュー13が開放されず、第三保留球が記憶されないときには、記憶されている第二保留球について直ちに第二普通当たり判定が行われ、第二普通図柄が変動を開始する。したがって、第二実施形態のパチンコ機1は、大当たり遊技中に行われる普通当たり判定においてはずれと判定される場合を設けても、大当たり遊技を中断させることがない。
図19は、2回目の第二普通当たり判定において第二普通当たりと判定された例を示す。したがって、2回目の第二普通当たり判定が行われると、第二普通図柄の当たり変動の終了後に第二普通当たり遊技が行われる。第二普通当たり遊技では、第二電チュー13が開放されるので、遊技者は第二電チュー13に遊技球を入賞させるため、右打ちで遊技球を発射する。
図19において、第二普通当たり遊技で開放された第二電チュー13に4個の遊技球が入賞し、第三保留球数が「4」となったとする。第二普通図柄の変動優先順位は、第三普通図柄の変動優先順位よりも低いので、以降は第三、第四保留球数が「0」になるまで、第二保留球が保留されたまま第二普通図柄の変動が抑制される。すなわち、パチンコ機1は、第二保留球を消化せず記憶したまま、第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技を第二普通当たり遊技よりも優先して行う。
そして、第二電チュー13への入賞に伴い記憶された第三保留球に対して、第三普通当たり判定が行われる。第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されると、第三普通図柄の当たり変動の終了後、第三普通当たり遊技において第三電チュー14が開放される。開放された第三電チュー14に4個の遊技球が入賞し、第四保留球数が「4」となる。第三普通図柄の変動優先順位は、第四普通図柄の変動優先順位よりも低いので、以降は第四保留球数が「0」になるまで、第三保留球が保留されたまま第三普通図柄の変動が抑制される。すなわち、パチンコ機1は、第三保留球を消化せず記憶したまま、第四普通当たり遊技を第三普通当たり遊技よりも優先して行う。したがって、第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技とが、第三保留球数に応じた回数(最大4回)だけ、繰り返して行われる。第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技との繰り返しが終了し、第三、第四保留球数が「0」になると、記憶されている第二保留球に対して第二普通当たり判定が行われる。
図20に示す「(12)大当たり遊技終了→第一普通当たり判定(保留連荘しない場合)」を参照し、大当たり遊技が終了する場合の普通図柄及び各電チューの基本動作の例を順に説明する。図20は、図19に示すように進行した大当たり遊技の続きであり、大当たり遊技の終了後に保留連荘当たり遊技が生じない場合を示す。
図20において、3個目に記憶されていた第二保留球について3回目の第二普通当たり判定が行われ、はずれと判定されたとする。この場合、3回目の第二普通当たり判定が行われると、はずれ変動が行われ、はずれ変動終了後に第二普通当たり遊技が行われない。したがって、はずれ変動終了後、所定の図柄停止時間に亘ってはずれ図柄が確定表示された後、4回目の第二普通当たり判定が行われ、第二普通図柄が変動を開始する。
4個目に記憶されていた第二保留球について3回目の第二普通当たり判定が行われ、第二普通当たりと判定されると、当たり変動の第二普通図柄の変動終了後、第二普通当たり遊技が行われる。第二普通当たり遊技の終了後には、第三普通当たり遊技及び一連の第四普通当たり遊技が最大4回繰り返して行われる。第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技との繰り返しがすべて終了すると、大当たり遊技が終了する。
大当たり遊技が終了した時点において、第二保留球数、第三保留球数及び第四保留球数が「0」となる。このため、大当たり遊技中に変動が抑制されていた第一普通図柄が変動可能になる。よって、大当たり遊技中に変動せず温存されていた第一保留球(残保留)に対して、大当たり遊技の終了後に第一普通当たり判定が行われ、第一普通図柄が変動する。残保留に基づく第一普通当たり判定において第一普通当たりと判定された場合、第一普通当たり遊技が行われ、再び大当たり遊技が開始するが、図20は、残保留に基づく第一普通当たり判定においてはずれと判定された例を示す。このため、保留連荘当たり遊技は行われず、以降は左打ちで遊技が進行する。
なお、第二実施形態においても、第一実施形態と同様に、普通図柄の変動優先順位が「第三普通図柄>第二普通図柄>第一普通図柄」とされ、第四普通図柄が、他の普通図柄の保留球数に関わらず変動可能であってもよい。すなわち、パチンコ機1は、第一普通当たり遊技よりも第二普通当たり遊技を、第二普通当たり遊技よりも第三普通当たり遊技を、それぞれ優先して行い、第四保留球数が「1」以上の場合に適宜第四普通当たり遊技を行ってもよい。この場合、4回目の第三普通図柄の変動が終了し、第三普通当たり遊技が行われた後(図20の矢印Qで示す時点)において、第二保留球数及び第三保留球数が「0」となっているので、第一普通図柄が変動可能になる。矢印Qで示す時点以降に一連の第四普通当たり遊技が行われ、その一連の第四普通当たり遊技が行われる間に、第一普通図柄が変動を開始することがある。この場合であっても、大当たり遊技において最後に行われる一連の第四普通当たり遊技の実行される機会が十分に確保される。よって、普通図柄の変動優先順位が「第三普通図柄>第二普通図柄>第一普通図柄」とされ、第四普通図柄が、他の普通図柄の保留球数に関わらず変動可能とされていても、大当たり遊技によって遊技者に払い出される賞球数が最大限に近づくように保障される。
以上説明したように、第二実施形態のパチンコ機1では、第三保留球が「1」以上記憶されている場合、第一保留球数及び第二保留球数が「1」以上であっても、第三保留球に基づく第三普通当たり遊技が第一普通当たり遊技及び第二普通当たり遊技よりも優先して行われる。また、第三保留球数が「0」であって、第二保留球数が「1」以上である場合、第一保留球数が「1」以上であっても、第二普通当たり遊技が第一普通当たり遊技に優先して行われる。すなわち、普通図柄の変動優先順位が「第三普通図柄>第二普通図柄>第一普通図柄」である。よって、大当たり遊技中に第一保留球数又は第二保留球数が「1」以上であっても、第三保留球が記憶され次第、第三普通当たり判定が行われ、第三普通当たり遊技が行われる。記憶されたすべての第三保留球について第三普通当たり判定が行われ、第三保留球数が「0」となった場合には、第二普通当たり判定が第一普通当たり判定に優先して行われる。ここで、第二普通当たり遊技において開放された第二電チュー13に遊技球が入賞することで、第三保留球が再び記憶される。再び記憶された第三保留球に基づいて、第三普通当たり判定、第三普通図柄の変動及び第三普通当たり遊技が行われる。このようにして、大当たり遊技中に記憶された第二保留球数に応じた回数で、第三普通当たり遊技が行われ得る。その後、第二保留球数及び第三保留球数がともに「0」になり、第一普通当たり遊技を契機に開始された大当たり遊技において、実行が予定される第二普通当たり遊技及び第三普通当たり遊技がすべて終了した後に、新たな大当たり遊技が行われ得る。このように、第一実施形態に係るパチンコ機1は、大当たり遊技中に行われる普通当たり判定においてはずれと判定されるなどの変則的な事象が大当たり遊技中に生じても、大当たり遊技中の電チューの連動を円滑に行うことができる。
パチンコ機1では、第四保留球が「1」以上記憶されている場合、第一〜第三保留球が記憶されているか否かに関わらず、第四保留球に基づく第四普通当たり判定、第四普通図柄の変動及び第四普通当たり遊技が、他の当たり判定、普通図柄の変動、普通当たり遊技に優先して行われる。よって、大当たり遊技中において、第四保留球が記憶され次第、第四普通当たり遊技が行われる。一連の第四普通当たり遊技が終了し、第四保留球数が「0」となった場合に、第三保留球に基づいて第三普通当たり判定、第三普通図柄の変動及び第三普通当たり遊技が行われる。第三普通当たり遊技において開放された第三電チュー14に遊技球が入賞することで、第四保留球が再び記憶される。再び記憶された第四保留球に基づいて、一連の第四普通当たり遊技が行われる。このようにして、大当たり遊技中に記憶された第二保留球数に応じた回数で、第三普通当たり遊技と一連の第四普通当たり遊技とが交互に繰り返して行われる。すなわち、大当たり遊技中に記憶された第三保留球数に応じた回数で、一連の第四普通当たり遊技が行われる。その後、第二〜第四保留球数がすべて「0」になり、第一普通当たり遊技を契機に開始された大当たり遊技において、実行が予定される第二〜第四普通当たり遊技がすべて終了した後に、新たな大当たり遊技が行われ得る。このように、パチンコ機1は、大当たり遊技中の電チューの連動を円滑に行うことができる。
パチンコ機1は、第一保留球を、最大第一保留球数を上限に複数記憶できる。また、パチンコ機1は、少なくとも第二保留球数及び第三保留球数がともに「0」である場合に、第一保留球に基づいて第一普通当たり判定及び第一普通図柄の変動を行う。このため、大当たり遊技中には第一保留球を温存し、大当たり遊技の終了後に、温存していた第一保留球に対して第一普通当たり判定及び第一普通図柄の変動を行うことができる。言い換えると、残保留として記憶されている第一保留球が記憶されている場合であれば、大当たり遊技の終了後に第一保留球に対する第一普通当たり判定が行われ、第一普通当たりと判定されれば、保留連荘当たり遊技を行うことができる。よって、パチンコ機1は、保留連荘当たり遊技に対する遊技者の期待感を向上できる。
第二実施形態のパチンコ機1では、第一保留球に基づく第一普通当たり判定において第一普通当たりと判定された場合に、第一普通当たり遊技が行われ、大当たり遊技が開始される。このため、パチンコ機1は、第一保留球に基づいて第一普通当たりと判定されるか否かに対して、遊技者の注目を集めることができる。また、第一普通当たりと判定された場合、第一普通当たり遊技において開放する第一電チュー12に遊技球が入賞することを契機として、第二保留球が記憶される。第二保留球に基づく第二普通当たり判定において第二普通当たりと判定された場合に、第二普通当たり遊技が行われ、大当たり遊技が継続する。このため、パチンコ機1は、第二保留球に基づいて第二普通当たりと判定されるか否かに対しても、遊技者の注目を集めることができる。このように、第二実施形態のパチンコ機1は、大当たり遊技が開始されるか否かの第一段階目と、第一段階をクリアした後に第二電チュー13、第三電チュー14及び第四電チュー15が連動するか否かの第二段階目との二つの段階を備えた大当たり遊技を提供する。第一電チュー12が左打ちされた遊技球が入賞可能な位置に、第二電チュー13、第三電チュー14及び第四電チュー15が右打ちされた遊技球が入賞可能な位置に、それぞれ配置される。よって、遊技者は、第一段階目をクリアするまでの遊技を左打ちで、第一段階をクリアした後の遊技を右打ちで進行すればよい。よって、パチンコ機1は、複数の電チューを備えていても、遊技者にわかりやすい大当たり遊技を提供できる。
上記実施形態において、ゲート11が、本発明の「通過口」に相当する。第一電チュー12が、本発明の「第一作動入賞口」に相当する。第二電チュー13が、本発明の「第二作動入賞口」に相当する。第三電チュー14が、本発明の「第三作動入賞口」に相当する。第四電チュー15が、本発明の「第四作動入賞口」に相当する。なお、電チューの閉鎖状態が本発明の「第一状態」に相当し、電チューの開放状態が本発明の「第二状態」に相当する。図7のS35において第一乱数を記憶する主基板41のCPU51が、本発明の「第一記憶手段」として機能する。第一普通当たり判定の結果が第一普通当たりである場合に図7のS69において第一普通当たり遊技中フラグを「ON」とし、第一普通当たり遊技中フラグが「ON」である場合に図8のS91において第一電チュー開放コマンドを生成する主基板41のCPU51が、本発明の「第一作動手段」として機能する。図9のS107において第二乱数を記憶する主基板41のCPU51が、本発明の「第二記憶手段」として機能する。第二普通当たり判定の結果が第二普通当たりである場合に図9のS139において第二普通当たり遊技中フラグを「ON」とし、第二普通当たり遊技中フラグが「ON」である場合に図10のS161において第二電チュー開放コマンドを生成する主基板41のCPU51が、本発明の「第二作動手段」として機能する。図11のS177において第三乱数を記憶する主基板41のCPU51が、本発明の「第三記憶手段」として機能する。第三普通当たり判定の結果が第三普通当たりである場合に図9のS209において第三普通当たり遊技中フラグを「ON」とし、第三普通当たり遊技中フラグが「ON」である場合に図12のS231において第三電チュー開放コマンドを生成する主基板41のCPU51が、本発明の「第三作動手段」として機能する。図7のS42、S43、S45、S46及びS49の判断、図9のS113、S115及びS119の判断、図11のS183及びS189の判断、図13のS259の判断をそれぞれ行う主基板41のCPU51が、本発明の「作動制御手段」として機能する。
図13のS245において第四乱数を記憶する主基板41のCPU51が、本発明の「第四記憶手段」として機能する。第四普通当たり判定の結果が第四普通当たりである場合に図13のS286において第四普通当たり遊技中フラグを「ON」とし、第四普通当たり遊技中フラグが「ON」である場合に図14のS311において第四電チュー開放コマンドを生成する主基板41のCPU51が、本発明の「第四作動手段」として機能する。図7のS53において第一普通当たり判定を行う主基板41のCPU51が、本発明の「第一判定手段」として機能する。図9のS123において第二普通当たり判定を行う主基板41のCPU51が、本発明の「第二判定手段」として機能する。
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。パチンコ機1ではゲート11を通過することを契機として第一普通当たり判定が行われ、第一普通図柄が変動する。普通図柄の作動契機を与える部材は、ゲートの他、遊技球が入賞可能な入賞口であってもよい。すなわち、入賞口及びゲートのいずれもが、本発明の「通過口」を構成しうる。
残保留である第一保留球に含まれる第一当たり乱数が第一普通当たりとなる値であるか否かが、大当たり遊技中又は大当たり遊技終了後に先読みされてもよい。この第一保留球の先読み結果に応じた演出を大当たり遊技中又は大当たり遊技終了後に行ってもよい。この場合、パチンコ機1は、保留連荘当たり遊技が行われるか否かに対して、遊技者の興味を惹きつけることができる。
パチンコ機1において、第三普通当たり確率が100%未満であってもよい。また、第四普通当たり確率が100%未満であってもよい。いずれの普通当たり判定においてはずれと判定された場合であっても、変動優先順位に応じたいずれかの普通図柄が作動するので、大当たり遊技が間延びすることが防止される。
請求項、明細書及び図面に記載される全ての要素(例えば、第一作動入賞口、第一領域、第二領域等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「第一作動入賞口」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
1 パチンコ機
11 ゲート
12 第一電チュー
13 第二電チュー
14 第三電チュー
15 第四電チュー
41 主基板
51 CPU
52 RAM
53 ROM

Claims (4)

  1. 第一の発射強度で発射された遊技球が通過可能な位置に配置された通過口と、
    前記第一の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、遊技球が入賞困難又は入賞不能な第一状態、及び、前記第一状態よりも遊技球が入賞容易な第二状態に相互に作動可能に構成された第一作動入賞口と、
    前記通過口を遊技球が通過することを契機として、前記第一作動入賞口を作動させうる権利を示す第一情報を所定数記憶する第一記憶手段と、
    前記第一記憶手段によって記憶されている前記第一情報に基づいて、前記第一作動入賞口を前記第一状態から前記第二状態に作動させる第一作動手段と、
    前記第一の発射強度とは異なる第二の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、前記第一状態及び前記第二状態に相互に作動可能に構成された第二作動入賞口、第三作動入賞口及び第四作動入賞口と、
    前記第一作動入賞口に遊技球が入賞することを契機として、前記第二作動入賞口を作動させうる権利を示す第二情報を所定数記憶する第二記憶手段と、
    前記第二記憶手段によって記憶されている前記第二情報に基づいて、前記第二作動入賞口を前記第一状態から前記第二状態に作動させる第二作動手段と、
    前記第二作動入賞口に遊技球が入賞することを契機として、前記第三作動入賞口を作動させうる権利を示す第三情報を所定数記憶する第三記憶手段と、
    前記第三記憶手段によって記憶されている前記第三情報に基づいて、前記第三作動入賞口を前記第一状態から前記第二状態に作動させる第三作動手段と、
    前記第三記憶手段によって前記第三情報が記憶されている場合、前記第一記憶手段によって前記第一情報が記憶されているか、及び前記第二記憶手段によって前記第二情報が記憶されているかに関わらず前記第三作動手段を前記第一作動手段及び前記第二作動手段に優先して作動させ、
    前記第三記憶手段によって前記第三情報が記憶されていない場合において、前記第二記憶手段によって前記第二情報が記憶されているとき、前記第一記憶手段によって前記第一情報が記憶されているかに関わらず前記第二作動手段を前記第一作動手段に優先して作動させる作動制御手段と
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記第三作動入賞口に遊技球が入賞することを契機として、前記第四作動入賞口を作動させうる権利を示す第四情報を所定数記憶する第四記憶手段と、
    前記第四記憶手段によって記憶されている前記第四情報に基づいて、前記第四作動入賞口を前記第一状態から前記第二状態に作動させる第四作動手段と
    を備え、
    前記作動制御手段は、
    前記第四記憶手段によって前記第四情報が記憶されている場合、前記第一記憶手段によって前記第一情報が記憶されているか、前記第二記憶手段によって前記第二情報が記憶されているか、及び前記第三記憶手段によって前記第三情報が記憶されているかに関わらず前記第四作動手段を前記第一作動手段、前記第二作動手段及び前記第三作動手段に優先して作動させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第一記憶手段は、前記第一情報を複数記憶し、
    前記作動制御手段は、
    前記第三記憶手段によって前記第三情報が記憶されておらず、前記第二記憶手段によって前記第二情報が記憶されていない場合に、前記第一作動手段を作動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記第一記憶手段によって記憶されている前記第一情報に基づいて、当たりであるかはずれであるかを判定する第一判定手段と、
    前記第二記憶手段によって記憶されている前記第二情報に基づいて、前記当たりであるか前記はずれであるかを判定する第二判定手段とを備え、
    前記第一作動手段は、
    前記第一判定手段によって前記当たりと判定された場合に前記第一作動入賞口を作動させ、
    前記第一判定手段によって前記はずれと判定された場合に前記第一作動入賞口を作動させず、
    前記第二作動手段は、
    前記第二判定手段によって前記当たりと判定された場合に前記第二作動入賞口を作動させ、
    前記第二判定手段によって前記はずれと判定された場合に前記第二作動入賞口を作動させないことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
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