JP7475028B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の遊技状態を備える遊技機に関する。
従来、複数の遊技状態を備える遊技機が知られている。特許文献1に開示された遊技機は、1種2種混合タイプと呼ばれる遊技機であり、通常の遊技状態である通常状態と、通常遊技状態に比べて第二の始動口に遊技球が入賞しやすい遊技状態である時短状態とを備える。
特開2015-223250号公報
1種2種混合タイプの遊技機を遊技する遊技者の関心事は、時短状態に突入できるか否か、また、時短状態に突入した後は、その後に大当たり遊技が行われた後にも、引き続き大当たり遊技が行われやすい遊技状態が継続するか否かである。したがって、大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態によっては遊技者が落胆し、遊技者の遊技の継続意欲を低下させる可能性があるといった問題がある。
本発明は、大当たり遊技の終了後にいずれの遊技状態が設定されても、遊技者の期待感の向上を図ることのできる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、遊技球が通過するゲートと、遊技球が入賞困難又は入賞不能な状態を第一状態とし、前記第一状態よりも遊技球が入賞容易な状態を第二状態とした場合において、前記第一状態と前記第二状態とに変動可能な変動入賞口と、前記変動入賞口に入賞した遊技球が通過可能な第一領域及び第二領域と、遊技球が前記第一領域を通過した場合に前記第一状態から前記第二状態に変動する第一変動始動口と、遊技球が前記第二領域を通過した場合に前記第一状態から前記第二状態に変動する第二変動始動口と、前記第一状態と前記第二状態とに変動可能な大入賞口と、遊技球が前記ゲートを通過することを契機として、普通図柄を変動表示した後に、普通当たり又ははずれのうちいずれかを示す前記普通図柄を停止表示する普通図柄変動を実行する普通図柄制御手段と、前記普通図柄制御手段によって前記普通当たりを示す前記普通図柄が停止表示された場合に、前記変動入賞口を前記第一状態から前記第二状態にする普通当たり遊技を実行する普通当たり遊技実行手段と、前記第一変動始動口へ遊技球が入賞することを契機として、第一図柄を変動表示した後に、大当たり及びはずれを少なくとも含む図柄のうちいずれかを示す前記第一図柄を停止表示する第一図柄変動を実行し、前記第二変動始動口へ遊技球が入賞することを契機として、第二図柄を変動表示した後に、小当たりを少なくとも含む図柄のうちいずれかを示す前記第二図柄を停止表示する第二図柄変動を実行する図柄制御手段と、前記図柄制御手段によって前記大当たりを示す図柄が停止表示された場合に前記大入賞口を前記第一状態から前記第二状態に変動させる大当たり遊技を実行し、前記小当たりを示す図柄が停止表示された場合に前記大入賞口を前記第一状態から前記第二状態に変動させる小当たり遊技を実行し、前記小当たり遊技において遊技球が前記大入賞口の内部に設けられた特定の領域を通過した場合に前記大当たり遊技を実行する特別当たり遊技実行手段と、通常遊技状態と、前記変動入賞口が前記第二状態にある頻度が前記通常遊技状態よりも高く、前記第一変動始動口が前記第二状態にある頻度が、前記第二変動始動口が前記第二状態にある頻度よりも高い第一時短遊技状態と、前記変動入賞口が前記第二状態にある頻度が前記通常遊技状態よりも高く、前記第二変動始動口が前記第二状態にある頻度が、前記第一変動始動口が前記第二状態にある頻度よりも高い第二時短遊技状態とのいずれかを設定する遊技状態設定手段と、前記第一変動始動口へ遊技球が入賞することを契機として前記第一図柄変動を実行する権利である第一権利を保留し、前記第二変動始動口へ遊技球が入賞することを契機として前記第二図柄変動を実行する権利である第二権利を保留する保留手段と、前記大当たり遊技の終了後に前記第一時短遊技状態及び前記第二時短遊技状態を少なくとも含む複数の遊技状態のうちいずれを設定するかを決定する遊技状態決定手段とを備え、前記図柄制御手段は、前記第二図柄変動を第一実行時間及び第二実行時間を少なくとも含む所定の実行時間で実行し、前記第一実行時間は、前記普通図柄変動の実行時間よりも短い時間であり、前記第二実行時間は、30秒よりも長い時間であり、さらに、前記図柄制御手段は、前記第二時短遊技状態に、前記第二権利が保留されていない状態において前記第二図柄変動を実行する場合、当該第二図柄変動を前記第二実行時間で実行し、前記第二時短遊技状態において前記第二権利が保留されている場合には、前記第一実行時間又は前記第二実行時間で前記第二図柄変動を実行し、前記第二時短遊技状態において一つの前記第二権利が保留されている場合において、前記遊技状態決定手段によって前記大当たり遊技の終了後に前記第二時短遊技状態以外の遊技状態を設定することが決定されたとき、前記大当たり遊技の終了後に前記第二時短遊技状態を設定することが決定されたときよりも高い割合で、前記第二図柄変動を前記第二実行時間で実行することを特徴とする。
本発明に係る遊技機は、通常遊技状態、第一時短遊技状態及び第二時短遊技状態を含む複数の遊技状態を設定する。1種2種混合タイプの遊技機において、小当たり遊技が行われ得る遊技状態は、小当たり遊技が行われない遊技状態よりも遊技者にとって有利である。遊技球が第二変動始動口へ入賞することを契機として、小当たりを示す図柄が停止表示され得る第二図柄変動が行われる。すなわち、第二図柄変動が第一図柄変動よりも実行されやすい第二時短遊技状態は、第一時短遊技状態よりも遊技者にとって有利である。本発明に係る遊技機は、第二時短状態における第二図柄変動を、第一実行時間又は第二実行時間で実行する。第二時短遊技状態において第二図柄変動が第一実行時間で行われる場合には、先に行われる大当たり遊技と後に行われる大当たり遊技との間において普通図柄変動が行われず、遊技者は、複数回の大当たり遊技がひとまとまりの連続した遊技であるように感じることができる。第二図柄変動が第二実行時間で行われる場合には、大当たり遊技の間に行われる第二図柄変動において普通図柄変動、普通当たり遊技における変動入賞口への遊技球の入賞、これに起因する第二変動始動口への遊技球の入賞が、複数回行われ得る。第二変動始動口に遊技球が入賞すれば、以降に設定される遊技状態がいずれであっても第二図柄変動が行われる機会が確保される。したがって、本発明に係る遊技機は、大当たり遊技の終了後にいずれの遊技状態が設定されても、遊技者の期待感の向上を図ることができる。
本発明に係る遊技機は、さらに以下の効果を奏する。
第二時短状態において第二権利が保留されていない状態において第二図柄変動が第二実行時間で実行されるので、遊技機は、この第二図柄変動の実行中に第二権利を保留することができる。したがって、遊技機は、保留した第二権利に基づいて、複数回の大当たり遊技が連続して行われるような遊技を遊技者に提供できる。
本発明に係る遊技機は、さらに以下の効果を奏する。
第二時短状態における第二図柄変動は、第一実行時間又は第二実行時間で行われる。一つの第二権利が保留されている場合、その第二権利に基づく第二図柄変動及び大当たり遊技が行われると、大当たり遊技の終了後に第二時短遊技状態以外の遊技状態が設定され得る。この場合において、大当たり遊技に先立って行われる第二図柄変動が第二実行時間で実行されるとき、その第二図柄変動の実行中に、遊技機は第二権利を保留することができる。よって、大当たり遊技の終了後に第二時短遊技状態以外の遊技状態が設定されても、その後に第二図柄変動が実行されるので、再び大当たり遊技が行われるチャンスが遊技者に与えられる。このように、遊技機は、遊技者にとって最も有利な遊技状態でない遊技状態を設定する場合にも、大当たり遊技が連続して行われることに対する遊技者の期待感を維持できる。
なお、前記保留手段は、前記第二権利を所定の上限まで複数保留することができ、前記図柄制御手段は、前記第一時短遊技状態又は前記第二時短遊技状態において複数の前記第二権利が保留されている場合、前記第二図柄変動を前記第一実行時間で実行してもよい。
複数の第二権利が保留されている場合には、第二権利に基づく第二図柄変動及び大当たり遊技が行われた後にも、まだ第二権利が保留された状態が継続しうる。このような場合には、遊技機は第二図柄変動を第一実行時間で実行するので、大当たり遊技の終了後にいずれの遊技状態が設定されても、大当たり遊技が連続して行われ得る。このように、遊技機は、複数回の大当たり遊技がひとまとまりの連続した遊技であるように遊技者が感じることができる機会を適時に提供できる。
パチンコ機1の正面図である。 遊技盤2の正面図である。 振分流路19の構成図である。 電チュー11、振分流路19、第二始動口13及び第三始動口14の連動について説明する説明図である。 パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 RAM52の第一大当たり関係情報記憶エリアを示す概念図である。 ROM53に記憶されている普通図柄決定テーブルを示す概念図である。 電チュー11の開閉部材111の開放パターン及び振分シャッタ195の動作パターンを示す説明図である。 ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルを示す概念図である。 ROM53に記憶されている第一変動パターン決定テーブルを示す概念図である。 ROM53に記憶されている第二変動パターン決定テーブルを示す概念図である。 ROM53に記憶されている第二変動パターン決定テーブルを示す概念図である。 主基板41において行われるメイン処理のフローチャートである。 メイン処理において行われる普通図柄処理のフローチャートである。 メイン処理において行われる普通電動役物処理のフローチャートである。 メイン処理において行われる特別図柄処理のフローチャートである。 図16に続くフローチャートである。 図17に続くフローチャートである。 特別図柄処理において行われる変動パターン決定処理のフローチャートである。 特別図柄処理において行われる遊技状態移行処理のフローチャートである。 メイン処理において行われる特別電動役物処理のフローチャートである。 図21に続くフローチャートである。 特別電動役物処理において行われる時短状態設定処理のフローチャートである。 パチンコ機1の遊技全体の流れを説明する説明図である。 初当たり遊技の終了後に特2時短状態が設定された後に2種遊技が行われる場合の遊技を説明する説明図である。 残保留遊技の詳細を説明する説明図である。
以下、本発明に係る遊技機の第一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、図1及び図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。以下の説明では、図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、及び右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側、後側、上側、下側、左側、及び右側とする。
図1に示すように、パチンコ機1は、遊技盤2を着脱可能な本体枠29を備える。遊技盤2は正面視略正方形の板状である(図2参照)。本体枠29に装着された遊技盤2は、パチンコ機1の上側部分に配置される。遊技盤2は、本体枠29と、本体枠29の前側に装着された前面枠291との間で保持される。前面枠291は、透明なガラス板を保持しており、遊技盤2の前面を保護する。
遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、遊技球発射装置37(図5参照)に金属製の遊技球を供給し、且つ賞球を受ける。上皿5の上面には、遊技者によって操作される操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7は、遊技者が回転操作できるように設けられており、遊技者が発射ハンドル7を回転させて発射操作を行うと、発射ハンドル7の回転角度に応じた強度で、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される。前面枠291のガラス板を取り囲むように、電飾部材35が設けられている。電飾部材35は、遊技の進行等に応じて点灯又は点滅可能である。前面枠291の上部の両角部に、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。ガイドレール3は、遊技領域4の左側に形成されている。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行するセンター飾り8が設けられている。遊技球発射装置37によって発射された遊技球は、ガイドレール3によって遊技領域4へ導かれ、遊技領域4内を流下する。所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は、センター飾り8の左側を流下し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は、センター飾り8の右側を流下する。以下、センター飾り8の左側を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と、センター飾り8の右側を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。
センター飾り8は、表示画面28等を主に備える。表示画面28は、センター飾り8の略中央に配置される。表示画面28は、例えばLCD等によって構成されており、様々な数字・文字等を表示可能である。また、表示画面28は、例えば、大当たり判定の結果を遊技者に報知する演出用の図柄である演出図柄を表示する。パチンコ機1は、複数(本実施形態では3つ)の演出図柄を変動させる図柄変動を表示した後に、大当たり判定の結果を示す演出図柄の組合せを確定表示する報知演出を実行することで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。
センター飾り8の略中央下方には、第一始動口12が設けられている。第一始動口12の下方には、第一大入賞口16が設けられている。第一大入賞口16は、いわゆる特別電動役物(後述する大当たり判定の結果に基づき入賞口の入口の大きさを変化する役物)に係る入賞口として構成されている。第一大入賞口16は、第一大入賞口ソレノイド70(図5参照)によって電気的に開閉される開閉部材161を備える。開閉部材161が開放された開放状態の場合にのみ、遊技球は第一大入賞口16に入賞できる。本実施形態では、第一大入賞口16は、後述する大当たり遊技状態が生起されている場合に、大当たり遊技として開放状態と閉鎖状態とが切り替えられるように構成されている。
第一大入賞口16の右方には、第二大入賞口17が設けられている。第二大入賞口17も、いわゆる特別電動役物に係る入賞口として構成されている。第二大入賞口17は、第二大入賞口ソレノイド71(図5参照)によって電気的に開閉される開閉部材171を備える。開閉部材171は、前後方向に延びる略平板状の部材である。開閉部材171は、閉鎖状態において第二大入賞口17の入口を上部から覆うことで第二大入賞口17への遊技球の入賞を阻害し、開放状態において後方にスライドすることで第二大入賞口17の入口を開放し、第二大入賞口17への遊技球の入賞を可能にする。開閉部材171が開放された開放状態の場合にのみ、遊技球は第二大入賞口17に入賞できる。閉鎖状態において開閉部材171の上側に遊技球が乗った状態で、開閉部材171が開放状態に移行した場合、開閉部材171の上側から第二大入賞口17の入口に向けて遊技球が落下することで、第二大入賞口17に遊技球が入賞する。したがって、開閉部材171の上側に遊技球が乗った状態で開閉部材171が閉鎖状態から開放状態に移行することで、開閉部材171が開放する時間が比較的短い(例えば1秒未満)場合であっても、第二大入賞口17に複数の遊技球が入賞しうる。本実施形態では、第二大入賞口17は、後述する大当たり判定の結果が小当たりである場合に、小当たり遊技として開放状態と閉鎖状態とが切り替えられるように構成されている。
第二大入賞口17の内部には、特定領域172、非特定領域173及び可動片174が設けられている。特定領域172、非特定領域173は、第二大入賞口17に入賞した遊技球のみが通過できる領域である。可動片174は、前後方向に延びる略平板状の部材であり、可動片ソレノイド72(図5参照)によって電気的に動作する。可動片174は、閉鎖状態において特定領域172を上部から覆うことで遊技球が特定領域172を通過することを阻害し、開放状態において後方にスライドすることで特定領域172の上側を開放し、遊技球が特定領域172を通過可能にする。第二大入賞口17に入賞した遊技球のうち、特定領域172を通過しないものは、非特定領域173を通過する。このため、第二大入賞口17に入賞した遊技球は、特定領域172及び非特定領域173のいずれかを通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。
パチンコ機1において、小当たり遊技において開放した第二大入賞口17に入賞した遊技球が、特定領域172を通過する通過率は約10%(約1/10)である。本実施形態では、1回の小当たり遊技において、第二大入賞口17に約10個の遊技球が入賞するように、小当たり遊技における第二大入賞口17の開放時間、第二大入賞口17の開閉部材171の形状及び第二大入賞口17の配置等が設計されている。このため、小当たり遊技の最中に遊技者が遊技球の右打ちを継続する限り、小当たり遊技において第二大入賞口17に入賞した遊技球のうち少なくとも1個が、特定領域172を通過するようにされている。
センター飾り8の右方には、ゲート10が設けられている。ゲート10は、遊技球が通過可能に構成されており、普通図柄の作動ゲートとして機能する。ゲート10の下方には、電動チューリップ(以下、「電チュー」という。)11が設けられている。電チュー11は、いわゆる普通電動役物(後述する普通当たり判定の結果に基づき入賞口の入口の大きさを変化する役物)に係る入賞口として構成されている。電チュー11は、電チューソレノイド68(図5参照)によって電気的に開閉される開閉部材111を備える。本実施形態では、開閉部材111が開放された開放状態の場合にのみ、遊技球は電チュー11に入賞できる。なお、電チュー11は、開閉部材111が閉鎖された閉鎖状態にも遊技球の入賞が可能であって、開閉部材111が開放されることで閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易となる構成であってもよい。
電チュー11の下方には、第二始動口13が設けられている。第二始動口13は、開閉部材131を備える。第二始動口13は、第二種非電動役物に係る入賞口として構成されている。第二種非電動役物は、電動役物(電気的動力によって動作する役物)以外の役物であり、遊技球が当該第二種非電動役物に係る入賞口以外の特定の入賞口に入賞し、又は特定のゲートを通過した場合に作動する役物である。このように、第二始動口13の開閉部材131は、ソレノイド等によって電気的に開閉されるものではなく、機械的に開閉される。本実施形態では、開閉部材131が開放された開放状態の場合にのみ、遊技球は第二始動口13に入賞できる。なお、第二始動口13は、開閉部材131が閉鎖された閉鎖状態にも遊技球の入賞が可能であって、開閉部材131が開放されることで閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易となる構成であってもよい。
第二始動口13の左斜め下方には、第三始動口14が設けられている。第三始動口14は、開閉部材141を備える。第三始動口14も、第二種非電動役物に係る入賞口として構成されている。このため、第三始動口14の開閉部材141は、電気的動力によらず、機械的に開閉される。本実施形態では、開閉部材141が開放された開放状態の場合にのみ、遊技球は第三始動口14に入賞できる。なお、第三始動口14は、開閉部材141が閉鎖された閉鎖状態にも遊技球の入賞が可能であって、開閉部材141が開放されることで閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易となる構成であってもよい。
電チュー11と第二始動口13及び第三始動口14との上下方向における間の位置には、振分流路19が設けられている。振分流路19は、電チュー11に入賞した遊技球のみが通過できる流路であり、遊技盤2の前面に対して後面側に設けられている。
遊技領域4には、上記以外に、アウト口18、各種の電飾部材、入賞口、風車及び遊技くぎ等が設けられている。遊技領域4を流下する遊技球のうち、電チュー11、第一始動口12、第二始動口13、第三始動口14、第一大入賞口16、第二大入賞口17及びその他の入賞口のいずれにも入賞せず遊技領域4の下部まで流下した遊技球は、遊技盤2の下部に設けられたアウト口18を通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。
なお、遊技領域4において、各遊技部材が上記のように配設されるため、左打ちされた遊技球は、右打ちされた遊技球よりも第一始動口12に入賞しやすい。右打ちされた遊技球が第一始動口12へ入賞することは困難である。また、右打ちされた遊技球は、左打ちされた遊技球よりもゲート10、電チュー11、第二始動口13、第三始動口14、第二大入賞口17を、通過又は入賞しやすい。また、第一大入賞口16には、左打ちされた遊技球及び右打ちされた遊技球のいずれも入賞可能であるが、左打ちされた遊技球よりも右打ちされた遊技球の方が第一大入賞口16に入賞しやすくなるように遊技くぎ等が配置されている。左打ちされた遊技球が、ゲート10、電チュー11、第二始動口13、第三始動口14、第二大入賞口17を、通過又は入賞することは困難である。したがって、遊技者は、後述する小当たり遊技中、大当たり遊技中及び時短状態中には右打ちによって遊技を進め、それ以外の場合に左打ちによって遊技を進める。
遊技盤2の右下部には、図柄表示部24が設けられている。図柄表示部24は、第一特別図柄表示部、第二特別図柄表示部、普通図柄表示部、第一特別図柄記憶数表示LED、第二特別図柄記憶数表示LED及び普通図柄記憶数表示LEDを備える。第一特別図柄表示部及び第二特別図柄表示部は、それぞれ1つの7セグメントLEDからなり、第一大当たり判定及び第二大当たり判定の結果を示す第一特別図柄及び第二特別図柄を表示する。以下、第一大当たり判定及び第二大当たり判定を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、大当たり判定ともいう。普通図柄表示部は、LEDの点灯及び消灯によって普通当たり判定の結果を表示する。第一特別図柄記憶数表示LEDは、第一大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球である第一保留球の個数を示す第一保留球数を表示する。第二特別図柄記憶数表示LEDは、第二大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球である第二保留球数の個数を示す第二保留球数を表示する。普通図柄記憶数表示LEDは、普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球である普通保留球の個数を示す普通保留球数を表示する。
図3を参照し、振分流路19の詳細構成について説明する。振分流路19は、遊技球が流下可能な流路191を備える。図示しないが、流路191の上端は、電チュー11の内部と連通している。流路191は、その上下方向における略中央において、第一流路191Aと第二流路191Bとに分岐している。第一流路191Aは、振分流路19の分岐点から左斜め下に延びた後、下方に延びる。第二流路191Bは、振分流路19の分岐点から下方に延びる。第一流路191Aの下端には、第一通過領域192が設けられている。第二流路191Bの下端には、第二通過領域193が設けられている。第一通過領域192及び第二通過領域193は、それぞれ遊技球が通過可能に形成された領域である。
第一流路191Aと第二流路191Bとの分岐点には、振分シャッタ195が設けられている。振分シャッタ195は、第一流路191Aと第二流路191Bとの分岐点を中心に搖動可能に構成されている略平板状の部材であり、振分シャッタソレノイド69(図5参照)によって電気的に作動される。振分シャッタ195は、第一位置D1に配置されているときには、第二流路191Bへの遊技球の通過を規制するとともに、第一流路191Aへの遊技球の通過を許容し、遊技球を第一通過領域192に誘導する。第一位置D1は、振分シャッタ195が原点位置にある状態の位置である。振分シャッタ195は、第二位置D2に配置されているときには、第一流路191Aへの遊技球の通過を規制するとともに、第二流路191Bへの遊技球の通過を許容し、遊技球を第二通過領域193に誘導する。すなわち、振分シャッタ195は、電チュー11に入賞した遊技球が、第一通過領域192を通過するか、第二通過領域193を通過するかを振り分ける。
第一通過領域192の後方には、第一作動機構(図示略)が設けられている。第一作動機構は、例えばフックである。遊技球が第一通過領域192を通過すると、第一作動機構が作動して(例えば、フックが外れて)、第三始動口14の開閉部材141が開放される。すなわち、第一通過領域192は、第二種非電動役物に係る第三始動口14を作動させるための特定のゲートに相当する。第一通過領域192を通過した遊技球は、その後、振分流路19の外部へ排出される。
また、第三始動口14の開閉部材141には、第一閉鎖機構(図示略)が設けられている。第一閉鎖機構は、例えばギヤである。第三始動口14に所定個数(本実施形態では、1個)の遊技球が入賞すると、第一閉鎖機構が作動して(例えば、ギヤが回転して)、第三始動口14の開閉部材141が閉鎖される。このように、第三始動口14の開閉部材141は、電気的動力を用いることなく、機械的に開閉される。
第二通過領域193の後方には、第二作動機構(図示略)が設けられている。第二作動機構は、例えばフックである。遊技球が第二通過領域193を通過すると、第二作動機構が作動して(例えば、フックが外れて)、第二始動口13の開閉部材131が開放される。すなわち、第二通過領域193は、第二種非電動役物に係る第二始動口13を作動させるための特定のゲートに相当する。第二通過領域193を通過した遊技球は、その後、振分流路19の外部へ排出される。
また、第二始動口13の開閉部材131には、第二閉鎖機構(図示略)が設けられている。第二閉鎖機構は、例えばギヤである。第二始動口13に所定個数(本実施形態では、1個)の遊技球が入賞すると、第二閉鎖機構が作動して(例えば、ギヤが回転して)、第二始動口13の開閉部材131が閉鎖される。このように、第二始動口13の開閉部材131は、電気的動力を用いることなく、機械的に開閉される。
図4を参照し、電チュー11、振分流路19、第二始動口13及び第三始動口14の連動について説明する。図4の(A)に示すように、電チュー11の開閉部材111が開放されると、遊技球が電チュー11に入賞可能になる。(A)では、電チュー11に遊技球が1個入賞したとする。
(B)に示すように、振分シャッタ195が第一位置D1(図3参照)に配置されているとき、電チュー11に入賞した遊技球は第一流路191Aを流下した後、第一通過領域192を通過する。これにより、第一作動機構が作動して、第三始動口14の開閉部材141が開放状態になる。なお、電チュー11の開閉部材111は、所定の開放パターンの開閉動作を行った後に閉鎖状態になる。
次いで、(C)に示すように、第三始動口14の開閉部材141が開放されると、遊技球が第三始動口14に入賞可能になる。(C)では、開放された第三始動口14に遊技球が1個入賞したとする。これにより、(D)に示すように、第一閉鎖機構が作動して、第三始動口14の開閉部材141が閉鎖状態になる。
一方、(E)に示すように、振分シャッタ195が第二位置D2(図3参照)に配置されているとき、電チュー11に入賞した遊技球は第二流路191Bを流下した後、第二通過領域193を通過する。これにより、第二作動機構が作動して、第二始動口13の開閉部材131が開放状態になる。なお、電チュー11の開閉部材111は、所定の開放パターンの開閉動作を行った後に閉鎖状態になる。
次いで、(F)に示すように、第二始動口13の開閉部材131が開放されると、遊技球が第二始動口13に入賞可能になる。振分シャッタ195は、動作を終えると、原点位置である第一位置D1に戻る。(F)では、開放された第二始動口13に遊技球が1個入賞したとする。これにより、(D)に示すように、第二閉鎖機構が作動して、第二始動口13の開閉部材131が閉鎖状態になる。
パチンコ機1における遊技の概要について説明する。パチンコ機1の遊技には、大当たり遊技、小当たり遊技及び普通当たり遊技が設けられている。大当たり遊技は、条件装置の作動により役物連続作動装置が作動することにより実行される。条件装置とは、役物連続作動装置が作動するための条件となる装置である。条件装置は、大当たりであることを示す特別図柄が確定表示された場合、又は役物連続作動装置が作動していない状態で、遊技球が大入賞口の内部の特定の領域(本実施形態では、第二大入賞口17の内部の特定領域172)を通過した場合に作動する。また、役物連続作動装置とは、大入賞口が連続して作動する大当たり遊技状態を生起させるための装置である。以下、条件装置及び役物連続作動装置が作動している状態を、大当たり遊技状態という。
本実施形態では、第一始動口12又は第三始動口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われ、判定の結果を示す第一特別図柄が図柄表示部24の第一特別図柄表示部に表示される。第一大当たり判定では、大当たり又ははずれの判定結果が、第一大当たり乱数に基づいて導出される。第一大当たり判定において大当たりであると判定されると、判定結果が大当たりであることを示す第一特別図柄が図柄表示部24の第一特別図柄表示部に確定表示されて、条件装置が作動する。これに伴い、役物連続作動装置が作動して大当たり遊技状態が生起され、第一大入賞口16の開閉部材161が所定時間開放状態にされることが所定回数繰り返される大当たり遊技が実行される。本実施形態において、第一大入賞口16は、条件装置の作動により役物連続作動装置が作動した場合に作動する大入賞口である。なお、通常状態において第一始動口12へ遊技球が入賞することを契機として行われた第一大当たり判定によって大当たりであると判定されたことに伴って実行される大当たり遊技を、「初当たり遊技」ともいう。
以下、大当たり遊技において第一大入賞口16の開閉部材161又は第二大入賞口17の開閉部材171が、連続して開放状態にされる繰り返しの一単位を、「大当たりラウンド」という。1回の大当たりラウンド毎に、第一大入賞口16又は第二大入賞口17が所定時間で1回又は複数回開放する。以下では、ラウンド数を「R」と示すことがある。また、1回の大当たり遊技を構成する大当たりラウンドの合計数を、「ラウンド数」という。
また、第二始動口13へ遊技球が入賞すると、第二大当たり判定が行われ、判定の結果を示す第二特別図柄が図柄表示部24の第二特別図柄表示部に表示される。第二大当たり判定では、大当たり、小当たり又ははずれの判定結果が、第二大当たり乱数に基づいて導出される。第二大当たり判定において大当たりであると判定されると、判定結果が大当たりであることを示す第二特別図柄が、図柄表示部24の第二特別図柄表示部に確定表示されて、条件装置が作動する。これに伴い、役物連続作動装置が作動して大当たり遊技状態が生起され、大当たり遊技が実行される。本実施形態では、第一大当たり判定において大当たりであると判定される確率、及び第二大当たり判定において大当たりであると判定される確率(以下、「大当たり確率」という。)は、遊技状態に関わらず、約1/200である。
第二大当たり判定において小当たりであると判定されると、判定結果が小当たりであることを示す第二特別図柄が、図柄表示部24の第二特別図柄表示部に確定表示される。その後、第二大入賞口17の開閉部材171が1回だけ所定時間開放状態にされる小当たり遊技が実行される。本実施形態において、第二大入賞口17は、小当たりであることを示す特別図柄が確定表示された場合に作動する大入賞口である。小当たり遊技は、大当たり遊技よりも大入賞口の開放時間が短く制限されており、一般に、大当り遊技と比較して遊技者における有利度が小さい遊技である。大当たり判定によって小当たりであると判定された段階では、条件装置は作動しないので、役物連続作動装置も作動しない。本実施形態の小当たり遊技では、第一大入賞口16の開閉部材161及び第二大入賞口17の開閉部材171が所定回数繰り返して開放状態にされない。なお、小当たり遊技における第二大入賞口17の開閉部材171の1回の開放が、複数回の開放によって構成されることは妨げられない。本実施形態では、第二大当たり判定において小当たりであると判定される確率(以下、「小当たり確率」という。)は、遊技状態に関わらず、約1/1.1(約90/100)である。
小当たり遊技において開閉部材171が開放状態にされた第二大入賞口17に入賞した遊技球が特定領域172を通過すると、条件装置が作動する。条件装置の作動に伴い、役物連続作動装置が作動すると、大当たり遊技状態が生起され、小当たり遊技に引きつづいて大当たり遊技が実行される。すなわち、特定領域172は、条件装置を作動させるための「特定の領域」に相当する。このように、大当たり判定において小当たりであると判定されたことに起因して小当たり遊技が実行され、遊技球が特定領域172を通過して大当たり遊技が実行された場合には、先に実行された小当たり遊技が大当たり遊技の一部に含められる。この場合、小当たり遊技が1R目の大当たりラウンドとしてさかのぼって取り扱われ、1R分の大当たりラウンドとしてラウンド数に換算される。
このように、大当たり判定において大当たりであると判定されることに伴い、第一大入賞口16によって実行される大当たり遊技を、以下では、1種遊技ともいう。1種遊技は、いわゆる旧1種タイプ(いわゆる、セブン機)の遊技機における大当たり遊技と同様の大当たり遊技であり、大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する特別図柄の組合せが確定表示されることを契機として実行される。
また、大当たり判定において小当たりであると判定されたことに応じて小当たり遊技が実行され、これに起因して大当たり遊技が実行される遊技を、以下では、2種遊技ともいう。2種遊技は、いわゆる旧2種タイプ(いわゆる、羽根物)の遊技機における大当たり遊技と同様の大当たり遊技である。本実施形態では、小当たり遊技中に第二大入賞口17に入賞した遊技球が特定領域172を通過することを条件として実行される。本実施形態では、第二大入賞口17を用いた小当たり遊技の終了後に、第一大入賞口16の開放が連動されることで2種遊技の大当たり遊技が行われる。言い換えると、2種遊技は、特定領域172を備える第二大入賞口17の開閉動作を伴う大当たり遊技である。パチンコ機1は、1種遊技及び2種遊技の双方を備えた、1種2種混合タイプと呼ばれる遊技機である。
以下では、大当たり遊技及び小当たり遊技を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合に、単に当たり遊技という。
また、ゲート10を遊技球が通過すると、普通当たり判定が行われ、判定の結果を示す普通図柄が図柄表示部24の普通図柄表示部に表示される。普通当たり判定において普通当たりであると判定されると、電チュー11の開閉部材111が所定の開放パターンで開閉される普通当たり遊技が実行される。本実施形態では、普通当たり判定において当たりであると判定される確率(以下、「普通当たり確率」という。)は、遊技状態に関わらず、約1/1.1(約90/100)である。
パチンコ機1は、非時短状態及び時短状態のいずれかを生起させる。非時短状態は、電チュー11の開閉部材111が開放状態にされる割合が通常の割合である遊技状態である。時短状態は、非時短状態よりも電チュー11の開閉部材111が開放状態にされる頻度が高くなる遊技状態である。具体的には、1回の普通当たり遊技中における電チュー11の開閉部材111の開放時間の合計は、非時短状態よりも時短状態の方が長い。また、普通図柄の変動時間は、非時短状態における変動時間(本実施形態では約10秒)よりも時短状態における変動時間(本実施形態では約2秒)の方が短い。本実施形態では、非時短状態のことを、通常状態ともいう。
普通当たり遊技において開閉部材111が開放状態にされた電チュー11に入賞した遊技球は、振分流路19内の流路191を流下し、第一通過領域192又は第二通過領域193を通過するように振り分けられる。第一通過領域192又は第二通過領域193を遊技球が通過すると、第二始動口13の開閉部材131又は第三始動口14の開閉部材141が開放状態にされる。この結果、遊技者は、時短状態において、第一始動口12よりも第二始動口13又は第三始動口14に容易に遊技球を入賞させることができる。よって、時短状態中は、右打ちによって遊技を進行することが遊技者にとって有利となる。一方、非時短状態においては、電チュー11の開閉部材111が開放状態にされる割合が時短状態よりも低くなり、時短状態よりも第二始動口13及び第三始動口14が開放されにくい。この結果、遊技者は、非時短状態において、第二始動口13及び第三始動口14よりも第一始動口12に容易に遊技球を入賞させやすい。よって、非時短状態中は、左打ちによって遊技を進行することが遊技者にとって有利となる。
なお、本実施形態では、時短状態における電チュー11の開閉部材111の開放パターンには、複数のパターンが含まれている。詳細は後述するが、複数のパターンは、遊技球が第一通過領域192を通過しやすい開放パターンである第一長開放パターンP1と、遊技球が第二通過領域193を通過しやすい開放パターンである第二長開放パターンP2とを少なくとも含む。また、非時短状態における電チュー11の開閉部材111の開放パターンを、以下では、短開放パターンPtという。
本実施形態では、時短状態は、特1時短状態と特2時短状態とを含む。特1時短状態には、電チュー11の開閉部材111が、主に第一長開放パターンP1で開放する。このため、特1時短状態には、電チュー11へ入賞した遊技球が第一通過領域192を主に通過するので、第一大当たり判定が主に行われる。特2時短状態には、電チュー11が第二長開放パターンP2で開放する。このため、特2時短状態には、電チュー11へ入賞した遊技球が第二通過領域193を通過するので、第二大当たり判定が行われる。なお、特1時短状態は、特1A時短状態と特1B時短状態とを含む。特1A時短状態は、後述する「ストック演出」の変動パターンに基づく第一特別図柄の変動が行われる頻度が、特1B時短状態における頻度よりも高い遊技状態である。
パチンコ機1は、大当たり判定において大当たり又は小当たりであると判定されたときの遊技状態及び当たり種別に応じて、大当たり遊技の終了後に時短状態を設定するか否かを決定する。設定された時短状態は、大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(以下、「判定回数」という。)が所定の回数に達することで終了する。時短状態が終了する条件を、以下では時短終了条件ともいう。本実施形態では、時短終了条件は、特1時短状態と特2時短状態とで異なる。特1時短状態は、大当たり遊技の終了後に行われた第一大当たり判定の回数が100回に達することで終了する。特2時短状態は、大当たり遊技の終了後に行われた第二大当たり判定の回数が5回に達することで終了する。
図5を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、中継基板47及び電源基板42を主に備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。主基板CPUユニット50には、乱数発生回路56及び割込信号発生回路57が接続されている。乱数発生回路56は、所定範囲の乱数を発生させる。割込信号発生回路57は、一定周波数のクロック信号を出力するクロック回路(図示略)からクロック信号が入力される毎に割込信号を発生させる。主基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎に、後述する主制御プログラムのメイン処理を実行する。
主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、外部端子板55、第一始動口スイッチ61、第二始動口スイッチ62、第三始動口スイッチ63に接続している。サブ制御基板58は、CPU581、RAM582及びROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、操作ボタン9及びスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、電飾基板31に接続している。電飾基板31は、例えばLEDを搭載しており、前述の電飾部材35の内部に設けられている。ランプドライバ基板46は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、電飾基板31の発光動作等を制御する。演出制御基板43は、CPU431等を備え、サブ制御基板58から送信されるコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。
払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を賞球として賞球払出装置49に払い出させる。
中継基板47は、電チュースイッチ64、電チューソレノイド68、振分シャッタソレノイド69、第一大入賞口ソレノイド70、第二大入賞口ソレノイド71、可動片ソレノイド72、ゲートスイッチ75、第一大入賞口スイッチ76、第二大入賞口スイッチ77、特定領域スイッチ78、非特定領域スイッチ79及び図柄表示部24に接続している。
電チュースイッチ64は、電チュー11に設けられており、電チュー11への遊技球の入賞を検出する。電チューソレノイド68は、普通当たり遊技中に電チュー11の開閉部材111を開閉する。振分シャッタソレノイド69は、振分シャッタ195を第一位置D1と第二位置D2とのいずれかの位置に作動する。第一大入賞口ソレノイド70は、大当たり遊技中に第一大入賞口16の開閉部材161を開閉する。第二大入賞口ソレノイド71は、小当たり遊技中に第二大入賞口17の開閉部材171を開閉する。可動片ソレノイド72は、小当たり遊技中に第二大入賞口17の可動片174を開閉する。
ゲートスイッチ75は、ゲート10に設けられており、ゲート10への遊技球の通過を検出する。第一大入賞口スイッチ76は、第一大入賞口16に設けられており、第一大入賞口16への遊技球の入賞を検出する。第二大入賞口スイッチ77は、第二大入賞口17に設けられており、第二大入賞口17への遊技球の入賞を検出する。特定領域スイッチ78は、第二大入賞口17の特定領域172に設けられており、特定領域172への遊技球の通過を検出する。非特定領域スイッチ79は、第二大入賞口17の非特定領域173に設けられており、非特定領域173への遊技球の通過を検出する。
外部端子板55は、パチンコホールに設置されている遊技機を統括的に管理する遊技場管理用コンピュータ(いわゆるホールコンピュータ、図示略)にパチンコ機1の情報を接点出力する。第一始動口スイッチ61は、第一始動口12に設けられており、第一始動口12への遊技球の入賞を検出する。第二始動口スイッチ62は、第二始動口13に設けられており、第二始動口13への遊技球の入賞を検出する。第三始動口スイッチ63は、第三始動口14に設けられており、第三始動口14への遊技球の入賞を検出する。
電源基板42は、主基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
図6を参照して、RAM52の第一大当たり関係情報記憶エリアについて説明する。第一大当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の特別図柄処理(図16から図18参照)において使用される。第一大当たり関係情報記憶エリアには、最大第一保留球数に対応する複数の記憶エリアが設けられている。本実施形態において、記憶可能な第一保留球数の上限である最大第一保留球数は「4」である。このため、第一大当たり関係情報記憶エリアには、No.1からNo.4の4つの記憶エリアが設けられている。第一始動口12又は第三始動口14に遊技球が入賞した際に第一保留球数が4未満(0~3)であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。
第一保留球数は、第一始動口12又は第三始動口14へ入賞した遊技球に対応する乱数のうち、第一大当たり判定の実行、特別図柄の変動時間を示す変動パターンの決定等が保留された状態で記憶されている乱数(第一保留球)の個数である。CPU51は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数を、判定エリア(図示略)にシフトする。判定エリアは、大当たり判定を行う乱数を格納するために、RAM52に設けられている記憶エリアであり、第一大当たり判定と第二大当たり判定とで共通に用いられる。CPU51は、判定エリアにシフトされた乱数について大当たり判定等の各種処理を行う。最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数が、判定エリアにシフトされると、次の番号以下に記憶されている乱数が、1つ小さな番号の記憶エリアにシフトされる。以降は、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数が順次判定エリアにシフトされて、大当たり判定等の処理が繰り返される。判定エリアに記憶されている乱数についての各種処理には、例えば、大当たり判定の結果を報知する報知演出の決定、及び判定結果に応じて実行される大当たり遊技又は小当たり遊技に関する処理が含まれる。なお、判定エリアの乱数は、大当たり判定等の処理が終了した後に消去される。
各記憶エリアには、第一大当たり乱数欄、第一図柄決定乱数欄、及び第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。第一大当たり乱数欄には、乱数発生回路56(図5参照)によって発生された第一大当たり乱数の値が記憶される。第一図柄決定乱数欄には、乱数発生回路56によって発生された第一図柄決定乱数の値が記憶される。第一変動パターン決定乱数欄には、乱数発生回路56によって発生された第一変動パターン決定乱数の値が記憶される。遊技球が第一始動口12又は第三始動口14へ入賞すると、その時点で乱数発生回路56によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、各欄に記憶される。第一大当たり乱数は、第一大当たり判定のために用いられる。第一図柄決定乱数は第一特別図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数は、図柄表示部24の第一特別図柄表示部に表示される第一特別図柄の変動時間を示す第一変動パターンを決定するために用いられる。第一大当たり乱数とともに取得されて第一大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第一乱数ともいう。また、第一特別図柄の変動時間を、第一変動時間ともいう。
図示しないが、RAM52には、第二大当たり関係情報記憶エリアが設けられている。第二大当たり関係情報記憶エリアも、メイン処理の特別図柄処理において使用される。本実施形態では、第二大当たり関係情報記憶エリアに、最大第二保留球数に対応する2つの記憶エリアが設けられている。第二保留球数は、第二始動口13へ入賞した遊技球に対応する乱数のうち、第二大当たり判定の実行、第二特別図柄の変動時間を示す第二変動パターンの決定等が保留された状態で記憶されている乱数(第二保留球)の個数である。第二始動口13に遊技球が入賞すると、その時点で乱数発生回路56によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、第二大当たり関係情報記憶エリアの各欄に記憶される。記憶エリアには、第二大当たり判定乱数の値が記憶される第二大当たり乱数欄、第二特別図柄決定乱数の値が記憶される第二特別図柄決定乱数欄、及び第二変動パターン決定乱数の値が記憶される第二変動パターン決定乱数欄が設けられている。
CPU51は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数を、前述の判定エリアにシフトする。CPU51は、判定エリアにシフトされた乱数について第二大当たり判定等の各種処理を行う。第二大当たり乱数とともに取得されて第二大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第二乱数ともいう。また、第二特別図柄の変動時間を、第二変動時間ともいう。
以下の説明では、第一大当たり乱数及び第二大当たり乱数を総称する場合又はいずれかを特定しない場合、大当たり乱数ともいう。また、第一変動パターン決定乱数及び第二変動パターン決定乱数を総称する場合又はいずれかを特定しない場合、変動パターン決定乱数ともいう。また、第一特別図柄決定乱数数及び第二特別図柄決定乱数を総称する場合又はいずれかを特定しない場合、特別図柄決定乱数ともいう。
パチンコ機1において、第一変動時間及び第二変動時間は、第一大当たり判定及び第二大当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。サブ制御基板58は、主基板41で決定された変動パターンに従って報知演出を制御する。具体的には、主基板41は、第一変動パターン決定乱数に基づく第一変動パターンに従って、第一特別図柄の変動を開始する。また、主基板41は、第二変動パターン決定乱数に基づく第二変動パターンに従って、第二特別図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、主に第一特別図柄の変動開始に同期して、演出図柄の変動表示を開始する。主基板41は、変動を開始した第一変動時間が終了すると、変動させていた第一特別図柄を、所定の特別図柄停止表示時間(本実施形態では0.8秒)の間、確定表示させる。また、主基板41は、変動を開始した第二特別図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第二特別図柄を、所定の特別図柄停止表示時間の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、特別図柄停止表示時間に同期して、演出図柄を確定表示させる。また、サブ制御基板58は、演出図柄による他、表示画面28、電飾部材、スピーカ48等によっても、特別図柄の変動時間と同期した報知演出を実行する。
なお、RAM52には、ゲート10を遊技球が通過することを契機として取得される普通当たり乱数を記憶するための普通当たり関係情報記憶エリアが設けられている。普通当たり関係情報記憶エリアも、第一大当たり関係情報記憶エリアと同様に構成されている。本実施形態では、普通当たり関係情報記憶エリアに4つの記憶エリアが設けられており、最大普通保留球数は「4」である。記憶エリアには、普通当たり乱数の値が記憶される普通当たり乱数欄、普通図柄決定乱数の値が記憶される普通図柄決定乱数欄が設けられている。普通当たり乱数は、普通当たり判定のために用いられる。普通図柄決定乱数は、普通当たり図柄を決定するために用いられる。
図7を参照して、ROM53に記憶されている普通図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、普通当たり判定の結果が当たりであることを示す普通図柄を、普通図柄決定テーブルを参照することで決定する。本実施形態では、普通図柄は、「普通当たりA」及び「普通当たりB」の、2種類の普通当たり種別を含む。普通当たり種別は、普通当たり判定の結果が当たりであること示す普通図柄の種別である。
普通図柄決定テーブルでは、普通当たり種別のそれぞれに、普通図柄決定乱数の値(0~99)が対応付けられている。普通図柄の普通当たり種別の割合は、普通図柄決定乱数の値に応じて定められている。普通当たり種別の割合は、「普通当たりA」が98%、「普通当たりB」が2%である。
普通図柄決定テーブルは、普通当たり遊技における電チュー11の開放パターンをいずれにするかを、普通当たり種別に応じて定義している。通常状態においては、いずれの普通当たり種別にも短開放パターンPtが対応付けられる。このため、通常状態においては、短開放パターンPtで普通当たり遊技が実行される。
特1時短状態においては、「普通当たりA」の普通当たり種別には、第一長開放パターンP1が対応付けられ、「普通当たりB」の普通当たり種別には、第二長開放パターンP2が対応付けられる。このため、特1時短状態においては、普通当たり判定によって当たりであると判定された場合に、「普通当たりA」の普通当たり種別が決定されたときには、普通当たり遊技が第一長開放パターンP1で実行され、「普通当たりB」の普通当たり種別が決定されたときには、普通当たり遊技が第二長開放パターンP2で実行される。したがって、特1時短状態において普通当たり判定によって当たりであると判定された場合、98%の割合で第一長開放パターンP1による普通当たり遊技が、2%の割合で第二長開放パターンP2による普通当たり遊技が、それぞれ実行される。また、特2時短状態においては、いずれの普通当たり種別にも第二長開放パターンP2が対応付けられる。このため、特2時短状態においては、第二長開放パターンP2で普通当たり遊技が実行される。「普通当たりA」及び「普通当たりB」の割合は、任意に変更できる。
図8を参照して、電チュー11の開閉部材111の開放パターン及び振分シャッタ195の動作パターンについて説明する。電チュー11の開閉部材111は、普通当たり種別及び遊技状態に応じた開放パターンで、普通当たり遊技に係る開閉動作を行う。なお、開閉部材111が開放した電チュー11に所定個数(本実施形態では、6個)の遊技球が入賞すると、各開放パターンによる開閉動作の途中であっても、開閉部材111の開閉動作が終了し、開閉部材111が閉鎖する。この所定個数は、6個以外の任意の個数であってもよい。
振分シャッタ195は、所定の振分シャッタ動作パターンで動作する。振分シャッタ動作パターンでは、普通当たり遊技が実行されると、普通当たり遊技の開始時点である時点T0から時点T1までの間、振分シャッタ195が第一位置D1から移動して、第二位置D2に配置される。次いで、時点T1から時間TBが経過した時点T5までの間、振分シャッタ195は第一位置D1に配置される。次いで、時点T5から時間TCが経過した時点T11までの間、振分シャッタ195は第二位置D2に配置される。その後、時点T11から時点T12までの間、振分シャッタ195は第一位置D1に配置される。
通常状態においては、いずれの普通当たり種別が決定された場合にも、短開放パターンPtで普通当たり遊技に係る開閉動作が行われる。短開放パターンPtでは、時点T0から時点T1までの間の時間TAが経過するまでの間、電チュー11の開閉部材111が開放する。その後、時点T1から時間THが経過した時点T2までの間、電チュー11の開閉部材111が閉鎖状態にされて、短開放パターンPtの普通当たり遊技に係る開閉部材111の開閉動作が終了する。すなわち、短開放パターンPtでは、電チュー11の開閉部材111が、時間TAで1回開放する。本実施形態では、時間TAは、0.040秒である。時間THは、0.5秒である。このため、通常状態に普通当たり遊技が実行されても、開閉部材111が開放する時間が非常に短いので、遊技球が電チュー11に入賞する可能性は非常に低い。振分流路19の流路191を遊技球が通過する可能性も非常に低くなるので、第一通過領域192及び第二通過領域193のいずれにも遊技球が非常に通過し難い。したがって、通常状態では、第二始動口13の開閉部材131及び第三始動口14の開閉部材141のいずれも、非常に開放され難い。
特1時短状態においては、「普通当たりA」の普通当たり種別が決定された場合、第一長開放パターンP1で普通当たり遊技に係る開閉動作が行われる。第一長開放パターンP1では、時点T0から時間TDが経過するまでの間、電チュー11の開閉部材111が開放する。時点T0から時間TDが経過した時点T3になると、電チュー11の開閉部材111が閉鎖する。その後、時点T3から時間THが経過した時点T4までの間、電チュー11の開閉部材111が閉鎖状態にされて、第一長開放パターンP1の普通当たり遊技に係る開閉部材111の開閉動作が終了する。すなわち、第一長開放パターンP1では、電チュー11の開閉部材111が、時間TDで1回開放する。
本実施形態では、時間TDは、2.0秒である。このため、第一長開放パターンP1で電チュー11の開閉部材111が開閉すると、時点T0から時点T3までの間に、複数の遊技球が電チュー11に入賞可能である。また、これ以外のタイミングでは、遊技球が電チュー11に入賞しない。時点T0から時点T3までの間(時間TDの間)において、振分シャッタ195が第一位置D1に配置されている時間は、第二位置D2に配置されている時間よりも長い。時間TDの間において、振分シャッタ195が第二位置D2に配置されているのは時間TA(0.040秒)である。よって、時点T0から時点T3までの間に電チュー11に入賞して振分流路19の流路191を流下する遊技球のうち、第二流路191Bへ導かれる遊技球は、ほとんどない。このため、第一長開放パターンP1で開放した電チュー11に入賞して振分流路19の流路191を流下する遊技球のほとんどが第一流路191Aへ導かれて、第一通過領域192を通過する。遊技球が第一通過領域192を通過すると、第一作動機構が作動して、第三始動口14の開閉部材141が開放される。したがって、第一長開放パターンP1で普通当たり遊技が行われる場合、第三始動口14の開閉部材141が、第二始動口13の開閉部材131よりも開放状態にされやすい。なお、本実施形態では、第一長開放パターンP1における開閉部材111の時間TDの開放が終了し、電チュー11が開放状態から閉鎖状態に移行した後にも振分シャッタ195が第一位置D1に配置されている。このため、時点T3の直前に電チュー11に入賞した遊技球も第一通過領域192を通過しやすい。
特1時短状態及び特2時短状態において「普通当たりB」の普通当たり種別が決定された場合、第二長開放パターンP2で普通当たり遊技に係る開閉動作が行われる。第二長開放パターンP2では、時点T0から時間TAが経過するまでの間、開閉部材111が開放する。その後、時点T1から時間TBが経過するまでの間、電チュー11の開閉部材111が閉鎖する。次いで、時点T1から時間TBが経過した時点T5になると、時点T5から時間TFが経過するまでの間、電チュー11の開閉部材111が開放する。次いで、時点T5から時間TFが経過した時点T6になると、時間TGが経過する時点T7までの間、電チュー11の開閉部材111が閉鎖する。次いで、時点T7から時間TFが経過した時点T8までの間、電チュー11の開閉部材111が開放する。次いで、時点T8から時間TGが経過した時点T9までの間、電チュー11の開閉部材111が閉鎖する。次いで、時点T9から時間TFが経過した時点T10までの間、電チュー11の開閉部材111が開放する。その後、時点T10から時間THが経過する時点T12までの間、電チュー11の開閉部材111は閉鎖したまま維持される。すなわち、第二長開放パターンP2では、電チュー11の開閉部材111が、時間TAで1回開放した後、時間TBの閉鎖を挟んで、時間TFで3回開放する。
本実施形態では、時間TFは、1.8秒である。このため、第二長開放パターンP2で電チュー11の開閉部材111が開閉すると、時間TFの間に、複数の遊技球が電チュー11に入賞可能である。電チュー11の開閉部材111が、時点T5から時間TFの開放状態を3回繰り返す間、振分シャッタ195は、第二位置D2に配置されている。このため、時点T5から時点T10までのタイミングに電チュー11に入賞した遊技球は、第二流路191Bへ導かれて、第二通過領域193を通過する。遊技球が第二通過領域193を通過すると、第二作動機構が作動して、第二始動口13の開閉部材131が開放する。したがって、特1時短状態及び特2時短状態において普通当たり遊技が第二長開放パターンP2で行われる場合、第二始動口13の開閉部材131が、第三始動口14の開閉部材141よりも開放状態にされやすい。なお、本実施形態では、開閉部材111が3回の時間TFの開放を終了した時点T10から時点T11までの間にも、振分シャッタ195が第二位置D2に配置される時間TCが継続する。このため、時点T10の直前に電チュー11に入賞した遊技球も第二通過領域193を通過しやすい。
図7に示したように、特1時短状態において普通当たり判定によって当たりと判定された場合、「第一普通当たりA」が98%、「第一普通当たりB」が2%の割合でそれぞれ決定される。したがって、特1時短状態における普通当たり遊技は、98%が第一長開放パターンP1で、2%が第二長開放パターンP2で行われる。よって、特1時短状態において約98%の割合で第三始動口14が開放し、約2%の割合で第二始動口13が開放する。このため、特1時短状態において行われる大当たり判定の割合は、第一大当たり判定が約98%、第二大当たり判定が約2%(目安として、第一大当たり判定と第二大当たり判定との実行比率が、約49:1)となる。なお、特2時短状態において普通当たり判定によって当たりと判定された場合には、ほぼ100%の割合で普通当たり遊技が第二長開放パターンP2で行われる。よって、特2時短状態において約100%の割合で第二始動口13が開放するので、特2時短状態において行われる大当たり判定は、第二大当たり判定が約100%となる。
図9を参照して、ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、第一大当たり判定の結果を示す第一特別図柄と、第二大当たり判定の結果を示す第二特別図柄とを、特別図柄決定テーブルを参照することで決定する。第一特別図柄及び第二特別図柄は、複数の当たり種別のいずれかに分類される。複数の当たり種別は、大当たり判定の結果が大当たりであることを示す大当たり種別と、大当たり判定の結果が小当たりであることを示す小当たり種別とを含む。本実施形態では、第一特別図柄が大当たり種別で構成されており、第二特別図柄が大当たり種別と小当たり種別とで構成されている。特別図柄決定テーブルは、複数の当たり種別のそれぞれに、特別図柄決定乱数の値(0~99)を対応付けている。なお、大当たり判定の結果がはずれである場合には、所定のはずれ種別が決定される。
第一特別図柄は、「4R大当たりA」、「4R大当たりB」、「4R大当たりC」及び「4R大当たりD」の4種類の大当たり種別を含む。第一特別図柄の大当たり種別の割合は、「4R大当たりA」が76%、「4R大当たりB」が9%、「4R大当たりC」が10%、「4R大当たりD」が5%である。第二特別図柄は、「4R大当たりE」の1種類の大当たり種別と、「4R小当たりA」、「4R小当たりB」、「4R小当たりC」及び「4R小当たりD」の4種類の小当たり種別とを含む。第二特別図柄の大当たり種別の割合は、「4R大当たりE」が100%である。第二特別図柄の小当たり種別の割合は、「4R小当たりA」が52%、「4R小当たりB」が7%、「4R小当たりC」が6%、「4R小当たりD」が35%である。「4R」は、それぞれの当たり種別に対応付けられたラウンド数を示す。大当たり種別に係る「4R大当たりA」、「4R大当たりB」、「4R大当たりC」、「4R大当たりD」及び「4R大当たりE」に基づく大当たり遊技は、1種遊技である。小当たり種別に係る「4R小当たりA」、「4R小当たりB」、「4R小当たりC」及び「4R小当たりD」に基づく小当たり遊技に起因して実行される大当たり遊技は、2種遊技である。
小当たり種別に対応付けられたラウンド数は、小当たり種別に対応する小当たり遊技の実行中に第二大入賞口17に入賞した遊技球が特定領域172を通過することで、大当たり遊技状態が生起された場合に実行される大当たり遊技のラウンド数である。すなわち、小当たり種別に対応付けられたラウンド数は、2種遊技の大当たり遊技が実行される場合のラウンド数である。小当たり種別に対応する小当たり遊技が実行されたが、遊技球が特定領域172を通過せず、大当たり遊技状態が生起されなかった場合には、小当たり遊技の終了後に大当たり遊技が実行されない。
特別図柄決定テーブルは、小当たり遊技及び大当たりラウンドにおける第一大入賞口16及び第二大入賞口17の開放パターンを定義している。「4R大当たりA」、「4R大当たりB」、「4R大当たりC」、「4R大当たりD」及び「4R大当たりE」の大当たり種別による大当たり遊技では、すべての大当たりラウンドで第一大入賞口16が最大28.0秒の開放を1回行う。また、「4R小当たりA」、「4R小当たりB」、「4R小当たりC」及び「4R小当たりD」の小当たり種別による小当たり遊技では、第二大入賞口17が最大1.5秒の開放を1回行う。
小当たり遊技の実行中に遊技球が特定領域172を通過したことに起因して行われる大当たり遊技では、2R以降の各ラウンドで第一大入賞口16が最大28.0秒の開放を1回行う。この第一大入賞口16の最大開放時間を、以下では、第一開放時間ともいう。前述のように、小当たり遊技が実行されたことに起因する大当たり遊技において、小当たり遊技は、1R目の大当たりラウンドとしてさかのぼって取り扱われる。このため、特別図柄決定テーブルでは、小当たり遊技に係る第二大入賞口17の開放時間を、便宜上、1R目の大当たりラウンドの開放時間として定義している。この第二大入賞口17の最大開放時間を、以下では、第二開放時間ともいう。
当たり種別のそれぞれには、それぞれの当たり種別に係る大当たり遊技が終了した後に設定される遊技状態が関連付けられている。第一特別図柄においては、「4R大当たりA」及び「4R大当たりC」に特1B時短状態が、「4R大当たりB」に特1A時短状態が、「4R小当たりD」に特2時短状態が、それぞれ関連付けられている。第二特別図柄においては、「4R大当たりE」及び「4R小当たりD」に特2時短状態が、「4R小当たりA」及び「4R小当たりC」に特1B時短状態が、「4R小当たりB」に特1A時短状態が、それぞれ関連付けられている。
したがって、第一大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合、大当たり遊技(1種遊技)の終了後に、95%の割合で特1時短状態(特1A時短状態が9%、特1B時短状態が86%)が、5%の割合で特2時短状態が、それぞれ設定される。第二大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合、大当たり遊技(1種遊技)の終了後に100%の割合で特2時短状態が設定される。第二大当たり判定によって小当たりの判定結果が導出された場合、小当たり遊技及び大当たり遊技(2種遊技)の終了後に、65%の割合で特1時短状態(特1A時短状態が7%、特1B時短状態が58%)が、35%の割合で特2時短状態が、それぞれ設定される。
このうち、「4R大当たりA」、「4R大当たりB」、「4R小当たりA」、「4R小当たりB」の当たり種別が決定されたことに起因して設定された特1時短状態の時短終了条件は、大当たり遊技の終了後に行われた第一大当たり判定の判定回数が100回に達することである。「4R大当たりC」、「4R小当たりC」の当たり種別が決定されたことに起因して設定された特1時短状態の時短終了条件は、大当たり遊技の終了後に行われた第一大当たり判定の判定回数が50回に達することである。「4R大当たりD」、「4R大当たりE」、「4R小当たりD」の当たり種別が決定されたことに起因して設定された特2時短状態の時短終了条件は、大当たり遊技の終了後に行われた第二大当たり判定の判定回数が5回に達することである。
図10を参照して、ROM53に記憶されている第一変動パターン決定テーブルについて説明する。第一変動パターン決定テーブルは、第一大当たり判定による判定結果及び変動パターンが決定される時点における遊技状態(通常状態、特1A時短状態、特1B時短状態又は特2時短状態)に応じて、複数のテーブルを設けている。それぞれの区分には、複数種類の第一変動パターンが割り当てられており、各変動パターンに第一変動パターン決定乱数の値(0~511)及び変動時間が対応付けられている。以下では、第一変動パターンと第二変動パターンとを総称する場合又はいずれかを特定しない場合、単に変動パターンという。
第一大当たり判定が行われた場合、その時点の遊技状態と大当たり判定による判定結果とに応じたテーブル区分が参照され、第一大当たり乱数とともに取得されている第一変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。通常状態における第一大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、「リーチ演出A」から「リーチ演出C」の順に、第一変動パターンが決定される割合が高くなる。「リーチ演出」とは、例えば3つの演出図柄のうち2つが同じ図柄で停止するリーチ状態が構成された後に、大当たりの可能性があることを示す演出を実行する報知演出である。一方、判定結果がはずれの場合、「リーチ演出A」から「リーチ演出C」の順に、第一変動パターンが決定される割合が低くなる。したがって、第一大当たり判定の結果が大当たりとなる期待値は、「リーチ演出A」から「リーチ演出C」の順に高くなる。なお、本実施形態において、「非リーチ演出A」等の「非リーチ」の変動パターンは、リーチ状態に至ることなく演出が終了する報知演出であり、本実施形態では、大当たり判定の結果がはずれの場合にのみ決定される。
特1A時短状態における第一大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、「リーチ演出D」から「リーチ演出F」の順に、第一変動パターンが決定される割合が高くなる。一方、判定結果がはずれの場合、「リーチ演出D」から「リーチ演出F」の順に、第一変動パターンが決定される割合が低くなる。したがって、第一大当たり判定の結果が大当たりとなる期待値は、「リーチ演出D」から「リーチ演出F」の順に高くなる。また、特1A時短状態には、他の第一変動パターンよりも変動時間の長い「ストック演出」の第一変動パターンが設けられている。遊技球がゲート10を通過すると、この通過を契機として行われる普通図柄の変動が終了して普通当たり遊技が行われる。普通当たり遊技によって開放した電チュー11に入賞した遊技球が第一通過領域192又は第二通過領域193を通過することで、第二始動口13又は第三始動口14が開放する。遊技球がゲート10を通過してから第二始動口13又は第三始動口14が開放するまでにかかる時間を、以下では、「開放必要時間」という。本実施形態において、開放必要時間は、約15秒である。ストック演出の演出時間(第一特別図柄の変動時間)は、開放必要時間を二倍した時間よりも長い時間である。本実施形態では、ストック演出の第一変動パターンに係る第一特別図柄の変動時間は、100秒である。
ストック演出は、特1時短状態において第二保留球を確保できるチャンスを遊技者に付与するために設けられている。特1時短状態においてストック演出の第一変動パターンに対応する第一特別図柄の変動が実行される間に右打ちが継続して行われる場合、遊技球がゲート10を頻繁に通過する。前述したように、特1時短状態において普通当たり判定によって当たりであると判定された場合、98%の割合で第一長開放パターンP1による普通当たり遊技が、2%の割合で第二長開放パターンP2による普通当たり遊技が、それぞれ実行される。
ストック演出による報知演出が実行される間に右打ちが継続される場合、第三始動口14が複数回開放しうるが、稀に、第二始動口13が開放する。パチンコ機1は、ストック演出による報知演出が実行される間に普通当たり遊技が複数回行われるようにし、普通当たり遊技の実行頻度を高めることで、第二始動口13が開放する機会の発生頻度を高めている。第二始動口13に遊技球が入賞した場合には、第二保留球が記憶される。なお、本実施形態では、大当たり判定において、第一大当り判定が第二大当たり判定よりも優先して行われる。このため、特1時短状態において第二保留球が記憶された場合、遊技球の右打ちが中断されない限りは、特1時短状態が終了するまでの間、第三始動口14に遊技球が頻繁に入賞する。したがって、特1時短状態には第一特別図柄の変動が優先して行われ、第二保留球が記憶された状態が保たれる。
特1B時短状態については、第一大当たり判定の結果が大当たりの場合とはずれの場合との双方において、特1A時短状態と同様の変動パターンを含むテーブルが設けられる。特1A時短状態においてストック演出が決定される割合(ストック演出の発生頻度)は、特1B時短状態においてストック演出が決定される割合よりも高くされている。すなわち、特1A時短状態は、特1B時短状態よりもストック演出の発生頻度が高い。本実施形態では、特1時短状態において第一大当たり判定が100回行われる間に、普通当たり判定が50回程度行われるように、第一変動時間及び普通図柄の変動時間、電チュー11、第二始動口13及び第三始動口14の開閉動作に必要な時間が定められている。
また、特2時短状態における第一大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、「大当たり変動A」の第一変動パターン(第一変動時間5秒)が決定される。判定結果がはずれの場合には、「はずれ変動A」の第一変動パターン(第一変動時間0.7秒)が決定される。本実施形態では、「はずれ変動A」の第一変動パターンに対応付けられる第一変動時間は0.7秒である。したがって、特2時短状態における第一特別図柄の変動が、はずれを報知するものである場合には、その変動が非常に短時間で行われる。
図11及び図12を参照して、ROM53に記憶されている第二変動パターン決定テーブルについて説明する。第二変動パターン決定テーブルは、第二大当たり判定による判定結果及び第二変動パターンが決定される時点における遊技状態(通常状態、特1A時短状態、特1B時短状態又は特2時短状態)に応じて、複数のテーブル区分を設けている。なお、特2時短状態については、特2時短状態における1回目の第二特別図柄の変動に係る第二変動パターンを決定するためのテーブル区分と、2回目から5回目の第二特別図柄の変動に係る第二変動パターンを決定するためのテーブル区分とが設けられている。
なお、図11及び図12において、保留球数「0」は、第二保留球が記憶されていない状態(第二保留球数が「0」個の状態)において第二始動口13に遊技球が入賞したことによって第二特別図柄が変動を開始する場合を示す。保留球数「1」は、第二保留球が1個記憶されている状態において、その第二保留球に基づく第二特別図柄が変動を開始する場合を示す。すなわち、保留球数「1」は、これまでに記憶した第二保留球のうち最後に保留されたものを消化する場合に相当する。保留球数「2」は、最大保留球数である2個の第二保留球が記憶されている状態において、第二特別図柄が変動を開始する場合を示す。
図11に示すように、通常状態のテーブル区分には、第二大当たり判定の結果に関わらず、15秒の変動時間の第二変動パターンがそれぞれ対応付けられている。本実施形態では、特1時短状態及び特2時短状態が時短終了条件を満たすことで終了した後に、通常状態が設定される。特1時短状態又は特2時短状態において記憶され、時短状態が終了した後の通常状態においても記憶されている(残っている)第二保留球を、以下では「残保留」という。図11における通常状態のテーブル区分は、主に、残保留に対応する第二変動パターンを決定する場合に参照される。なお、本テーブル区分において、第二大当たり判定の結果に応じて決定される第二変動パターンに対応する変動時間が、異なる時間であってもよい。また、15秒の変動時間は一例である。
特1時短状態のテーブル区分は、特1A時短状態と特1B時短状態とにおいて共通に設けられる。特1時短状態のテーブル区分では、第二保留球が1個又は2個記憶されている状態から変動を開始する第二特別図柄に係る第二変動パターンを決定する場合には、第二大当たり判定の結果に関わらず、0.5秒間の変動時間に対応する第二変動パターンが定義される。この0.5秒間の第二特別図柄の変動時間は、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔よりも短い時間である。また、この0.5秒間の変動時間は、特1時短状態における普通図柄の変動時間(本実施形態では約2秒)よりも短い。この0.5秒間の変動時間による第二特別図柄の変動を、以下では「超短変動」ともいう。第二特別図柄の変動が超短変動で行われる間に、遊技球発射装置37によって1個を超える遊技球が発射されることがない。また、第二特別図柄の変動が超短変動で行われる間に、普通図柄が1回を超えて変動することがない。このため、第二特別図柄の変動が超短変動で行われる間に普通当たり遊技が行われにくく、第二始動口13の開放が行われにくいので、したがって、第二特別図柄の変動が超短変動で行われる間に第二保留球が新たに記憶されることは、ほとんどない。
また、第二保留球が記憶されていない(第二保留球数が0個)の状態で第二始動口13へ遊技球が入賞することを契機として変動を開始する第二特別図柄に係る第二変動パターンを決定する場合には、第二大当たり判定の結果に関わらず、15秒間の変動時間に対応する第二変動パターンが定義される。
特2時短状態のうち1回目の第二特別図柄の変動に係る第二変動パターンを決定するためのテーブル区分は、第二大当たり判定の判定結果及び判定結果に対応して決定される当たり種別に応じて、第二変動パターンを定義している。第二大当たり判定の判定結果が大当たりの場合には、「大当たり変動D」の第二変動パターンが対応付けられる。大当たり変動Dの第二変動パターンには、第二保留球が1個又は2個記憶されている状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、0.5秒の変動時間が対応付けられる。すなわち、第二保留球が少なくとも1個記憶されている状態から大当たり変動Dの第二変動パターンによって行われる第二特別図柄の変動は、超短変動となる。一方、第二保留球が0個の状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、50秒の変動時間が対応付けられる。この50秒の変動時間は、後述する「MAXストック演出」の演出時間に対応する。MAXストック演出の演出時間(第二特別図柄の変動時間)は、前述の開放必要時間を二倍した時間よりも長い時間である。
第二大当たり判定の判定結果が小当たりの場合、判定結果に対応して決定される小当たり種別に応じて第二変動パターンが決定される。小当たり種別が4R小当たりA、4R小当たりB又は4R小当たりCの場合、「小当たり変動C」の第二変動パターンが約1/3、「小当たり変動D」の第二変動パターンが約2/3の割合で決定される。なお、前述したように、4R小当たりA、4R小当たりB又は4R小当たりCの小当たり種別が決定された場合には、小当たり遊技に起因する2種遊技の大当たり遊技の終了後に、特1時短状態が設定される。
小当たり変動Cの第二変動パターンには、第二保留球が1個又は2個記憶されている状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、超短変動に対応する0.5秒の変動時間が対応付けられる。第二保留球が0個の状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間が対応付けられる。小当たり変動Dの第二変動パターンには、第二保留球が2個記憶されている状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、超短変動に対応する0.5秒の変動時間が対応付けられる。第二保留球が0個又は1個の状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間が対応付けられる。第二保留球が1個記憶されている状態から開始される第二特別図柄の変動を、記憶されていた第二保留球のうち最後に行われる変動(記憶されていた第二保留球が最後に消化される変動)であることから、「最終保留変動」という。すなわち、小当たり遊技に起因する2種遊技の大当たり遊技の終了後に特1時短状態が設定される場合において、その小当たり遊技の契機となる第二特別図柄の変動が最終保留変動である場合の変動時間は、約2/3がMAXストック演出に対応する50秒となる。また、約1/3が超短変動に対応する0.5秒となる。
一方、第二大当たり判定の判定結果が小当たりであり、決定される小当たり種別が4R小当たりDである場合には、小当たり変動Cの第二変動パターンが決定される。なお、前述したように、4R小当たりDの小当たり種別が決定された場合には、小当たり遊技に起因する2種遊技の大当たり遊技の終了後に、特2時短状態が設定される。すなわち、小当たり遊技に起因する2種遊技の大当たり遊技の終了後に特2時短状態が設定される場合において、その小当たり遊技の契機となる第二特別図柄の変動が最終保留変動である場合には、超短変動が行われる。
第二大当たり判定の判定結果がはずれの場合、「はずれ変動E」、「はずれ変動F」又は「はずれ変動G」の各第二変動パターンが、それぞれ約1/3の割合で決定される。はずれ変動Eの第二変動パターンには、第二保留球が1個又は2個記憶されている状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、超短変動に対応する0.5秒の変動時間が対応付けられる。第二保留球が0個の状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間が対応付けられる。はずれ変動Fの第二変動パターンには、第二保留球が2個記憶されている状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、超短変動に対応する0.5秒の変動時間が対応付けられる。第二保留球が1個又は2個記憶されている状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間が対応付けられる。はずれ変動Gの第二変動パターンには、第二保留球数に関わらず、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間が対応付けられる。
すなわち、第二大当たり判定による判定結果がはずれの場合において、第二保留球が0個の状態から第二特別図柄が変動を開始するときには、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間で第二特別図柄の変動が行われる。第二保留球が1個記憶されている状態から第二特別図柄が変動を開始するときには、約1/3の割合で超短変動に対応する0.5秒の変動時間l第二特別図柄の変動が行われる。また、約2/3の割合でMAXストック演出に対応する50秒の変動時間で第二特別図柄の変動が行われる。第二保留球が2個記憶されている状態から第二特別図柄が変動を開始するときには、約2/3の割合で超短変動に対応する0.5秒の変動時間l第二特別図柄の変動が行われる。また、約1/3の割合でMAXストック演出に対応する50秒の変動時間で第二特別図柄の変動が行われる。したがって、特2時短状態のうち1回目の変動がはずれの判定結果に対応する場合には、第二保留球が記憶されていても、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間で第二特別図柄が変動しうる。
図12に示すように、特2時短状態のうち2回目から5回目の第二特別図柄の変動に係る第二変動パターンを決定するためのテーブル区分は、第二大当たり判定の判定結果及び判定結果に対応して決定される当たり種別に応じて、第二変動パターンを定義している。本実施形態では、第二大当たり判定によって小当たりの判定結果が導出された場合には、ほぼ100%の割合で小当たり遊技において第二大入賞口17へ入賞した遊技球のうち1個が特定領域172を通過する。このため、小当たり遊技が行われた場合には、遊技球の右打ちが中断されない限り、ほぼ100%の割合で2種遊技の大当たり遊技が行われる。小当たり確率は約1/1.1と非常に高いので、第二大当たり判定が行われた場合の大半において小当たりの判定結果が導出されるが、稀にはずれの判定結果が導出される場合がある。特2時短状態のうち2回目から5回目の第二特別図柄の変動に係るテーブル区分が参照されて第二変動パターンが決定されるのは、特2時短状態における1回目以降の第二大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合である。
第二大当たり判定の判定結果が大当たりの場合には、「大当たり変動D」、「大当たり変動E」又は「大当たり変動F」の各第二変動パターンが、それぞれ58.8%、29.1%、12.1%の割合で決定される。大当たり変動Dの第二変動パターンは、前述と同様である。大当たり変動Eの第二変動パターンには、前述の小当たり変動Cの第二変動パターンと同様に、第二保留球が2個記憶されている状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、超短変動に対応する0.5秒の変動時間が対応付けられる。第二保留球が0個又は1個の状態から第二特別図柄が変動を開始する場合には、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間が対応付けられる。大当たり変動Fの第二変動パターンには、前述のはずれ変動Gの第二変動パターンと同様に、第二保留球数に関わらず、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間が対応付けられる。したがって、特2時短状態における2回目から5回目の第二特別図柄の変動が大当たりの判定結果に対応する場合には、第二保留球が記憶されている場合にも、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間で第二特別図柄が変動しうる。
第二大当たり判定の判定結果が小当たりであり、小当たり種別が4R小当たりA、4R小当たりB又は4R小当たりCの場合、小当たり変動C、小当たり変動D、小当たり変動Eの各第二変動パターンが、それぞれ約1/3の割合で決定される。小当たり種別が4R小当たりA、4R小当たりB又は4R小当たりCの場合は、2種遊技の終了後に特1時短状態が設定される場合に対応する。小当たり変動C及び小当たり変動Dの第二変動パターンは、前述と同様である。小当たり変動Eの第二変動パターンには、前述の大当たり変動Fの第二変動パターンと同様に、第二保留球数に関わらず、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間が対応付けられる。
第二大当たり判定の判定結果が小当たりであり、小当たり種別が4R小当たりDの場合、小当たり変動C、小当たり変動D、小当たり変動Eの各第二変動パターンが、それぞれ58.8%、29.1%、12.1%の割合で決定される。小当たり種別が4R小当たりDの場合は、2種遊技の終了後に特2時短状態が設定される場合に対応する。特2時短状態のうち2回目から5回目の第二特別図柄の変動が小当たりの判定結果に対応する場合には、2個の第二保留球が記憶されている場合にも、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間で第二特別図柄が変動しうる。
第二大当たり判定の判定結果がはずれの場合、特2時短状態のうち1回目の第二特別図柄の変動に係る第二変動パターンを決定するためのテーブルと同様に、はずれ変動E、はずれ変動F又ははずれ変動Gの各第二変動パターンが、それぞれ約1/3の割合で決定される。
図13から図23を参照して、パチンコ機1の主基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理(図13参照)は、割込信号発生回路57(図5参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が検知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
パチンコ機1の電源がONにされると、CPU51は、メイン処理を開始する。図13に示すように、メイン処理が開始されると、まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、ゲート10、第一始動口12、第二始動口13、第三始動口14、第一大入賞口16、第二大入賞口17、その他の入賞口に設けられた各スイッチ(図5参照)の検出結果から、遊技球の通過又は入賞を検知するための処理が行われる。各スイッチが遊技球の通過を検出すると、RAM52に記憶されている各スイッチに対応するフラグが「ON」となる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、第一特別図柄及び第二特別図柄の変動時間を計測するためのタイマカウンタである第一変動時間カウンタ及び第二変動時間カウンタの値が減算される。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S13)。詳細は後述するが、特別電動役物処理では、当たり遊技の動作を制御するための処理、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態に関する処理等が行われる(図21及び図22参照)。当たり遊技の動作とは、主に、大当たり遊技及び小当たり遊技における第一大入賞口16及び第二大入賞口17の開閉部材161,171の開閉動作である。
次いで、特別図柄処理が行われる(S14)。詳細は後述するが、特別図柄処理では、大当たり判定、変動パターンの決定、特別図柄の図柄種別の決定及び遊技状態の移行処理等が行われる(図16から図18参照)。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S16)。詳細は後述するが、普通電動役物処理では、普通当たり遊技の動作(主に電チュー11の開閉部材111の開閉動作)を制御するための処理が行われる(図15参照)。
次いで、普通図柄処理が行われる(S17)。詳細は後述するが、普通図柄処理では、普通当たり判定、普通当たり種別の決定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの記憶等の処理が行われる(図14参照)。
次いで、払出処理(S18)、エラーチェック(S19)及び情報出力処理(S20)が行われ、メイン処理が終了する。払出処理では、スイッチ読込処理によって各スイッチに対応するフラグが「ON」とされた場合に、各スイッチに対応する入賞口へ遊技球が入賞したことを示すコマンドが、払出制御基板45に送信される。このコマンドを受信した払出制御基板45のCPU45aは、コマンドに対応する入賞口について予め定められている個数の賞球を、入賞口への入賞球数に応じて賞球払出装置49に払い出させる。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28及びスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、外部端子板55を介して、遊技場管理用コンピュータ(図示略)に各種の情報が出力される。
図14を参照して、普通図柄処理(S17)の詳細について説明する。まず、普通図柄処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52には、普通図柄変動フラグ、普通当たり遊技中フラグ等が記憶されている。普通図柄変動フラグは、普通図柄が変動中であるかを示すフラグであり、普通図柄が変動している場合(変動中)に「1」が記憶されて「ON」となり、普通図柄が変動中でない場合には、「0」が記憶されて「OFF」となる。普通当たり遊技中フラグは、普通当たり遊技が実行中であるかを示すフラグであり、普通当たり判定において普通当たりと判定された後に「1」が記憶されて「ON」となり、普通当たり遊技が終了した後に「0」が記憶されて「OFF」となる。
普通図柄処理が開始されると、遊技球がゲート10を通過したかが判断される(S21)。ゲートスイッチ75が遊技球の通過を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図13参照)において、ゲートスイッチ75に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「ON」でない場合には、遊技球がゲート10を通過していないと判断されて(S21:NO)、処理はS31の判断へ移行する。このフラグが「ON」となっている場合には、遊技球がゲート10を通過したと判断されて(S21:YES)、普通保留球数が「4」であるかが判断される(S22)。普通保留球数が「4」である場合(S22:YES)、普通保留球数が記憶可能な保留球の数の上限に達しているため、処理はS31の判断へ移行する。
普通保留球数が「4」でない場合(S22:NO)、RAM52に記憶されている普通保留球数に「1」が加算される(S23)。次いで、普通当たり乱数及び普通図柄決定乱数が取得され、RAM52の普通当たり関係情報記憶エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S25)。具体的には、普通当たり乱数欄には普通当たり判定乱数の値が、普通図柄決定乱数欄には普通図柄決定乱数の値がそれぞれ格納される。処理はS31の判断へ移行する。
次いで、普通当たり遊技中であるかが判断される(S31)。普通当たり遊技中フラグが「ON」の場合、普通当たり遊技中であると判断されて(S31:YES)、処理はメイン処理へ戻る。普通当たり遊技中フラグが「OFF」の場合、普通当たり遊技中でないと判断されて(S31:NO)、普通図柄が変動中であるかが判断される(S32)。普通図柄変動フラグが「OFF」の場合には、普通図柄が変動中でないと判断されて(S32:NO)、RAM52に記憶されている普通保留球数が「1」以上であるかが判断される(S39)。普通保留球数が「0」以上である場合(S39:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、普通保留球数が「1」以上である場合(S39:YES)、RAM52に記憶されている普通保留球数が「1」減算される(S41)。普通当たり関係情報記憶エリアにおいて最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている普通当たり乱数が、普通当たり判定を行う乱数を格納するためにRAM52に設けられている普通判定エリアにシフトされる(S42)。
次いで、普通当たり判定が行われる(S43)。ROM53には普通当たり判定テーブル(図示略)が記憶されている。普通当たり判定テーブルには、「普通当たり」及び「はずれ」に各々対応する普通当たり乱数の乱数値が定義されている。普通当たり判定テーブルが参照されて、S42で普通判定エリアにシフトされた普通当たり乱数が「普通当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。本実施形態では、普通当たり判定において、普通当たり確率(約1/1.1)で普通当たりと判定される。
次いで、S43で行った普通当たり判定の結果が普通当たりであるかが判断される(S45)。普通当たり判定の結果がはずれの場合(S45:NO)、処理はS47へ移行する。普通当たり判定の結果が普通当たりの場合(S45:YES)、普通図柄の普通当たり種別が決定される(S46)。S46の処理では、普通図柄決定テーブル(図7参照)が参照されて、普通判定エリアにシフトされた普通当たり乱数と同時に取得された普通図柄決定乱数の値に対応する普通当たり種別が決定される。決定された普通当たり種別は、RAM52に記憶される。処理はS47へ移行する。
次いで、遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を示す変動時間指定コマンドが生成され、RAM52に記憶される(S47)。変動時間指定コマンドは、普通当たり判定の結果と普通図柄の変動時間を指定するためのコマンドである。CPU51は、通常状態中には約10秒間の変動時間を指定するコマンドを生成し、時短状態中には約2秒間の変動時間を指定するコマンドを生成する。なお、普通当たり判定による判定結果(普通当たり又ははずれ)に応じて、異なる変動時間が指定されてもよい。変動時間指定コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図13参照)において中継基板47に送信され、普通図柄の変動開始を指示する。次いで、普通図柄の変動時間が、普通図柄変動時間カウンタに記憶される(S48)。普通図柄変動フラグに「1」が記憶されて「ON」となり(S49)、処理はメイン処理へ戻る。
また、普通図柄変動フラグが「ON」の場合には、普通図柄が変動中であると判断されて(S32:YES)、普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S51)。S48の処理において記憶された普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていない場合には、普通図柄の変動時間がまだ経過していないと判断されて(S51:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっている場合には、普通図柄の変動時間が経過したと判断されて(S51:YES)、普通図柄停止コマンドが生成され、RAM52に記憶される(S53)。普通図柄停止コマンドは、コマンド出力処理によって中継基板47に送信され、普通図柄の変動停止を指示する。次いで、普通図柄変動フラグに「0」が記憶されて「OFF」になる(S55)。
次いで、S43で行われた普通当たり判定の結果が普通当たりであるかが判断される(S56)。普通当たり判定の結果がはずれの場合(S56:NO)、処理はメイン処理へ戻る。普通当たり判定の結果が普通当たりの場合(S56:YES)、普通当たり遊技中フラグに「1」が記憶されて「ON」になり(S58)、処理はメイン処理へ戻る。
図15を参照して、普通電動役物処理(S15、図11参照)の詳細について説明する。まず、普通電動役物処理で使用されるフラグについて説明する。普通電動役物処理では、前述の各種フラグに加えて、電チュー開放中フラグ、特1時短フラグ、特2時短フラグ等が使用される。電チュー開放中フラグは、電チュー11の開閉部材111が電チュー開放パターンに応じて開閉動作を行っているかを示すフラグであり、RAM52に記憶される。電チュー開放中フラグは、電チュー11の開閉部材111が開閉動作を行っている場合に「1」が記憶されて「ON」となり、電チュー11の開閉部材111が開閉動作を行っていない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。特1時短フラグは、特1時短状態であるかを示すフラグであり、特1A時短状態に「1」が、特1B時短状態に「2」が記憶され、特1A時短状態でも特1B時短状態でもない場合に「0」が記憶される。特2時短フラグは、特2時短状態であるかを示すフラグであり、特2時短状態に「1」が記憶されて「ON」になり、特2時短状態でない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。すなわち、非時短状態には、特1時短フラグと特2時短フラグの双方に「0」が記憶される。以下では、特1時短フラグと特2時短フラグとを総称する場合、「時短フラグ」という。
普通電動役物処理が開始されると、普通当たり遊技中であるかが判断される(S61)。この判断は、普通当たり遊技中フラグの状態に応じて行われる。普通当たり遊技中フラグが「OFF」の場合(S61:NO)、処理はメイン処理へ戻る。普通当たり遊技中フラグが「ON」の場合(S61:YES)、電チュー11の開閉部材111が開放中であるかが判断される(S62)。この判断は、電チュー開放中フラグの状態に応じて行われる。電チュー開放中フラグが「ON」の場合、開閉部材111が開閉動作を行っていると判断されて(S62:YES)、処理はS73へ移行する。
電チュー開放中フラグが「OFF」の場合、開閉部材111が開閉動作を行っていないと判断されて(S62:NO)、時短状態が設定されているかが判断される(S63)。この判断は、特1時短フラグ及び特2時短フラグの状態に応じて行われる。特1時短フラグ及び特2時短フラグの双方に「0」が記憶されている場合には、非時短状態が設定されていると判断されて(S63:NO)、Pt開放コマンドが生成され、RAM52に記憶される(S69)。Pt開放コマンドは、電チュー11の開閉部材111を、図8に示す短開放パターンPtの電チュー開放パターンで開閉動作させるためのコマンドである。Pt開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において、中継基板47に送信される。中継基板47を介してPt開放コマンドを受信した電チューソレノイド68は、電チュー11の開閉部材111を短開放パターンPtで開閉動作させる。処理はS71へ移行する。
一方、特1時短フラグ及び特2時短フラグの少なくとも一方に「0」が記憶されていない場合には、時短状態が設定されていると判断されて(S63:YES)、特1時短状態が設定されているかが判断される(S64)。特1時短フラグに「1」又は「2」が記憶されている場合には、特1時短状態が設定されていると判断されて(S64:YES)、S46(図14参照)でRAM52に記憶された普通当たり種別が「普通当たりA」であるかが判断される(S65)。
普通当たり種別が「普通当たりA」である場合(S65:YES)、P1開放コマンドが生成され、RAM52に記憶される(S66)。P1開放コマンドは、電チュー11の開閉部材111を、図8に示す第一長開放パターンP1の電チュー開放パターンで開閉動作させるためのコマンドである。P1開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図13参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介してP1開放コマンドを受信した電チューソレノイド68は、電チュー11の開閉部材111を第一長開放パターンP1で開閉動作させる。処理はS71へ移行する。
普通当たり種別が「普通当たりB」である場合(S65:NO)、及び特2時短状態が設定されている場合(S64:NO)、P2開放コマンドが生成され、RAM52に記憶される(S68)。P2開放コマンドは、電チュー11の開閉部材111を、図8に示す第二長開放パターンP2の電チュー開放パターンで開閉動作させるためのコマンドである。P2開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において、中継基板47に送信される。中継基板47を介してP2開放コマンドを受信した電チューソレノイド68は、電チュー11の開閉部材111を第二長開放パターンP2で開閉動作させる。処理はS71へ移行する。
次いで、電チュー開放中フラグが「ON」になり(S71)、振分シャッタ作動コマンドが生成され、RAM52に記憶される(S72)。振分シャッタ作動コマンドは、振分シャッタ195を、図8に示す振分シャッタ動作パターンで動作させるためのコマンドである。振分シャッタ作動コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して振分シャッタ作動コマンドを受信した振分シャッタソレノイド69は、振分シャッタ195を振分シャッタ動作パターンで動作させる。処理はS73へ移行する。
次いで、電チュー11へ遊技球が入賞したかが判断される(S73)。電チュースイッチ64が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図13参照)において、電チュースイッチ64に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「ON」となっている場合には電チュー11に遊技球が入賞したと判断されて(S73:YES)、電チュー11へ入賞した遊技球の個数を計数するRAM52の電チュー入賞球数カウンタに「1」が加算される(S75)。処理はS81の判断へ移行する。電チュースイッチ64に対応するフラグが「OFF」となっていれば電チュー11へ遊技球が入賞していないと判断されて(S73:NO)、処理はS81の判断へ移行する。
次いで、電チュー11への入賞球数が「6」以上であるかが判断される(S81)。電チュー入賞球数カウンタの値が「6」未満の場合(S81:NO)、電チュー11の開閉部材111が第一長開放パターンP1、第二長開放パターンP2又は短開放パターンPtでの開閉動作を終了しているかが判断される(S82)。開閉部材111の開閉動作が終了していなければ(S82:NO)、処理はメイン処理へ戻る。以降に行われる普通電動役物処理において、普通当たり遊技中である場合(S61:YES)、電チュー11に6個以上の遊技球が入賞するか、又は開閉部材111の開閉動作が終了するまで、これらの判断が繰り返し実行される(S81:NO、S82:NO)。
電チュー11に6個以上の遊技球が入賞するか(S81:YES)、又は開閉部材111の開閉動作が終了した場合(S82:YES)、電チュー閉鎖コマンドが生成され、RAM52に記憶される(S83)。電チュー閉鎖コマンドは、電チュー開放パターンに応じて開放している電チュー11の開閉部材111を閉鎖させるためのコマンドである。電チュー閉鎖コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において中継基板47に送信される。中継基板47を介して電チュー閉鎖コマンドを受信した電チューソレノイド68は、電チュー11の開閉部材111を閉鎖させ、開閉動作を終了する。次いで、電チュー開放中フラグが「OFF」になる(S85)。また、普通当たり遊技中フラグが「OFF」になり(S86)、処理はメイン処理へ戻る。
図16から図18を参照して、特別図柄処理(S14、図13参照)の詳細について説明する。まず、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。特別図柄処理では、大当たり遊技状態フラグ、小当たり遊技状態婦フラグ、特別図柄表示状態フラグ等が使用される。これらのフラグはRAM52に記憶される。
大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態であるかを示すフラグであり、大当たり遊技状態に「1」が記憶されて「ON」になり、大当たり遊技状態でない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。小当たり遊技状態フラグは、小当たり遊技状態(小当たり遊技が実行中である状態)であるかを示すフラグであり、小当たり遊技状態に「1」が記憶されて「ON」になり、小当たり遊技状態でない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。特別図柄表示状態フラグは、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれか一方が変動している場合(変動中)に「1」、いずれか一方が停止表示されている場合(停止表示中)に「2」、いずれも変動中でも停止表示中でもない場合に「0」が記憶される。
図16に示すように、特別図柄処理が開始されると、第一始動口12に遊技球が入賞しているかが判断される(S91)。第一始動口スイッチ61(図5参照)が遊技球の入賞を検知すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図13参照)において第一始動口スイッチ61に対応するフラグが「ON」になる。このフラグが「ON」の場合には、第一始動口12に遊技球が入賞していると判断されて(S91:YES)、処理はS93の判断へ移行する。このフラグが「OFF」の場合には、第一始動口12に遊技球が入賞していないと判断されて(S91:NO)、第三始動口14に遊技球が入賞しているかが判断される(S92)。第三始動口スイッチ63(図5参照)が遊技球の入賞を検知すると、メイン処理のスイッチ読込処理において第三始動口スイッチ63に対応するフラグが「ON」になる。このフラグが「OFF」の場合には、第三始動口14に遊技球が入賞していないと判断されて(S92:NO)、処理はS101の判断へ移行する。このフラグが「ON」の場合には、第三始動口14に遊技球が入賞していると判断されて(S92:YES)、処理はS93の判断へ移行する。
次いで、第一保留球数が「4」であるかが判断される(S93)。RAM52に記憶されている第一保留球数が「4」である場合(S93:YES)、第一保留球数が最大第一保留球数に達しているため、処理はS101の判断へ移行する。第一保留球数が「4」でない場合(S93:NO)、RAM52に記憶されている第一保留球数に「1」が加算される(S95)。次いで、第一乱数が取得され、第一大当たり関係情報記憶エリア(図6参照)における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S96)。具体的には、第一大当たり乱数欄には第一大当たり判定乱数の乱数値が、第一特別図柄決定乱数欄には第一特別図柄決定乱数の乱数値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定乱数の乱数値が、それぞれ記憶される。処理はS101の判断へ移行する。
次いで、第二始動口13に遊技球が入賞しているかが判断される(S101)。第二始動口スイッチ62(図5参照)が遊技球の入賞を検知すると、メイン処理のスイッチ読込処理において第二始動口スイッチ62に対応するフラグが「ON」になる。このフラグが「OFF」の場合には第二始動口13に遊技球が入賞していないと判断されて(S101:NO)、処理はS111(図17参照)の判断へ移行する。
このフラグが「ON」の場合には、第二始動口13に遊技球が入賞していると判断されて(S101:YES)、第二保留球数が「2」であるかが判断される(S102)。RAM52に記憶されている第二保留球数が「2」である場合(S102:YES)、第二保留球数が最大第二保留球数に達しているため、処理はS111の判断へ移行する。第二保留球数が「2」でない場合(S102:NO)、RAM52に記憶されている第二保留球数に「1」が加算される(S105)。次いで、第二乱数が取得され、第二大当たり関係情報記憶エリア(図示略)における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S106)。具体的には、第二大当たり乱数欄には第二大当たり乱数の乱数値が、第二図柄決定乱数欄には第二図柄決定乱数の乱数値が、第二変動パターン決定乱数欄には第二変動パターン決定乱数の乱数値が、それぞれ記憶される。処理はS111の判断へ移行する。
次いで、図17に示すように、大当たり遊技状態又は小当たり遊技状態であるか(当たり遊技状態であるか)が判断される(S61)。大当たり遊技状態フラグ又は小当たり遊技状態フラグが「ON」である場合には当たり遊技状態であると判断されて(S111:YES)、処理はメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態フラグ及び小当たり遊技状態フラグがともに「OFF」である場合には当たり遊技状態中でないと判断されて(S111:NO)、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが変動中であるか否かが判断される(S112)。特別図柄表示状態フラグが「1」でない場合、いずれも変動中でないと判断されて(S112:NO)、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが停止状態中であるか否かが判断される(S113)。特別図柄表示状態フラグが「2」でない場合、いずれも停止表示中でないと判断されて(S113:NO)、処理はS121(図18参照)へ移行し、大当たり判定等の処理が行われる。
本実施形態では、大当たり判定において、第一大当り判定が第二大当たり判定よりも優先して行われる。図12に示すように、まず、第一保留球数が「1」以上であるかが判断される(S121)。RAM52に記憶されている第一保留球数が「1」以上である場合(S121:YES)、RAM52に記憶されている第一保留球数が「1」減算される(S122)。第一大当たり関係情報記憶エリア(図6参照)において最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一乱数が、判定エリアにシフトされる(S123)。
次いで、第一大当たり判定処理が行われる(S125)。図示しないが、ROM53には、第一大当たり判定を行うための第一判定テーブルが記憶されている。第一判定テーブルには、「大当たり」及び「はずれ」にそれぞれ対応する第一大当たり乱数の乱数値が定義されている。S125では第一判定テーブルが参照されて、S123で判定エリアにシフトされた第一大当たり乱数が「大当たり」又は「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第一大当たり乱数に基づく第一大当たり判定が、第一大当たり乱数の記憶された順に行われる。
次いで、S125で導出された第一大当たり判定の結果に応じた図柄種別が決定される(S126)。S126の処理では、特別図柄決定テーブル(図9参照)が参照されて、S123で判定エリアにシフトされた第一図柄決定乱数の値に応じて、図柄種別が決定される。決定された図柄種別は、RAM52に記憶される。処理はS141へ移行する。
一方、第一保留球数が「1」以上でない場合(「0」である場合)(S121:NO)、第二保留球数が「1」以上であるかが判断される(S131)。RAM52に記憶されている第二保留球数が「0」である場合(S131:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
第二保留球数が「1」以上である場合(S131:YES)、RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」減算される(S132)。第二大当たり関係情報記憶エリア(図示略)において最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第二乱数が、判定エリアにシフトされる(S133)。
次いで、第二大当たり判定処理が行われる(S135)。図示しないが、ROM53には、第二大当たり判定を行うための第二判定テーブルが記憶されている。第二判定テーブルには、「大当たり」、「小当たり」及び「はずれ」にそれぞれ対応する第二大当たり乱数の乱数値が定義されている。S133では第二判定テーブルが参照されて、S132で判定エリアにシフトされた第二大当たり乱数が「大当たり」、「小当たり」又は「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第二大当たり乱数に基づく第二大当たり判定が、第二大当たり乱数の記憶された順に行われる。
次いで、S135で導出された第二大当たり判定の結果に応じた図柄種別が決定される(S136)。S136の処理では、特別図柄決定テーブルが参照されて、S133で判定エリアにシフトされた第二図柄決定乱数の値に応じて、図柄種別が決定される。決定された図柄種別は、RAM52に記憶される。処理はS141へ移行する。
次いで、変動パターン決定処理が行われる(S141)。変動パターン決定処理では、現時点において通常状態、特1時短状態又は特2時短状態のいずれの遊技状態が設定されているかと、大当たり判定による判定結果とに応じて、一つの変動パターンが決定される。
図19を参照して、変動パターン決定処理(S141、図18参照)の詳細について説明する。変動パターン決定処理が開始されると、決定する変動パターンが第一変動パターンを決定するかが判断される(S161)。判定エリアにシフトされている乱数が第一変動パターン決定乱数である場合には第一変動パターンを決定すると判断されて(S161:YES)、第一変動パターンが決定される(S162)。S162では、第一変動パターン決定テーブル(図10参照)のうち、現時点に設定されている遊技状態(通常状態、特1A時短状態、特2A時短状態又は特2時短状態)に応じたテーブル区分が参照される。参照されたテーブル区分に基づいて、第一大当たり判定による判定結果(大当たり又ははずれ)に応じた一つの第一変動パターンが決定される。現時点に設定されている遊技状態は、時短フラグの状態に応じて判断される。処理は特別図柄処理(図18参照)へ戻る。
一方、判定エリアにシフトされている乱数が第二変動パターン決定乱数である場合には第二変動パターンを決定すると判断されて(S161:NO)、現時点において特2時短状態が設定されているかが判断される(S163)。特2時短フラグが「ON」である場合には特2時短状態が設定されていると判断されて(S163:YES)、第二変動パターンが決定される(S165)。S165では、第二変動パターン決定テーブル(図11及び図12参照)の特2時短状態のうち1回目の第二特別図柄の変動に係る第二変動パターンを決定するためのテーブル区分又は2回目から5回目の第二特別図柄の変動に係る第二変動パターンを決定するためのテーブル区分のいずれかが参照される。参照されたテーブル区分に基づいて、第二大当たり判定による判定結果(大当たり、小当たり又ははずれ)に応じた一つの第二変動パターンが決定される。第二大当たり判定の判定結果が小当たりの場合には、小当たり種別も参照されて第二変動パターンが決定される。処理は特別図柄処理へ戻る。
また、現時点において特1時短状態又は通常状態が設定されている場合(S163:NO)、第二変動パターン決定テーブルのうち設定されている遊技状態に応じたテーブル区分が参照される。参照されたテーブル区分に基づいて、第二大当たり判定による判定結果(大当たり、小当たり又ははずれ)に応じた一つの第二変動パターンが決定される(S166)。処理は特別図柄処理へ戻る。
図18の説明に戻る。次いで、決定された第一変動パターン又は第二変動パターンを指定するための変動パターン指定コマンドが生成される(S142)。生成された変動パターン指定コマンドは、RAM52に記憶され、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において、中継基板47及びサブ制御基板58に送信される。中継基板47を介して第一変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを受信した図柄表示部24は、第一特別図柄表示部における第一特別図柄の変動を開始する。中継基板47を介して第二変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを受信した図柄表示部24は、第二特別図柄の変動を開始する。変動パターン指定コマンドを受信したサブ制御基板58は、表示画面28の演出図柄の変動開始を指示する。
次いで、決定された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間が、特別図柄変動時間カウンタに記憶される(S143)。特別図柄が変動中であることを示す「1」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S144)、処理はメイン処理へ戻る。
また、図17に示すS112の判断において、特別図柄表示フラグに「1」が記憶されている場合には、特別図柄が変動中であると判断されて(S112:YES)、第一変動時間又は第二変動時間が経過したかが判断される(S151)。この判断は、S143において記憶された特別図柄変動時間カウンタの値に応じて行われる。特別図柄変動時間カウンタの値が「0」でない場合には第一変動時間又は第二変動時間がまだ経過していないと判断されて(S151:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となっている場合には第一変動時間又は第二変動時間が経過したと判断されて(S151:YES)、特別図柄停止コマンドが生成される(S152)。生成された特別図柄停止コマンドは、RAM52に記憶される。特別図柄停止コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理によって中継基板47及びサブ制御基板58に送信され、図柄表示部24における第一特別図柄又は第二特別図柄の変動停止及び表示画面28の演出図柄の変動停止を指示する。
次いで、所定の特別図柄停止表示時間(本実施形態では0.8秒)が、RAM52の特別図柄停止時間カウンタに記憶される(S153)。第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが停止表示中であることを示す「2」が特別図柄表示状態フラグに記憶される(S154)。その後、処理はメイン処理へ戻る。
また、S113の判断において、特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されている場合(S113:YES)、S143においてセットされた特別図柄停止時間カウンタの値に応じて、特別図柄停止時間が経過したかが判断される(S156)。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でない場合には特別図柄停止時間が経過していないと判断されて(S156:NO)、処理はメイン処理へ戻る。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」の場合には特別図柄停止時間が停止したと判断されて(S156:YES)、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれも変動中でも停止表示中でもないことを示す「0」が、特別図柄表示状態フラグに記憶される(S157)。次いで、遊技状態移行処理が行われて(S158)、処理はメイン処理へ戻る。
図20を参照して、遊技状態移行処理(S158、図17参照)について詳細に説明する。遊技状態移行処理では、大当たり判定によって大当たりであると判定された場合に遊技を大当たり遊技状態に移行させ、小当たりであると判定された場合に遊技を小当たり遊技状態に移行させる処理が行われる。また、遊技状態移行処理では、小当たり遊技において遊技球が特定領域172を通過した場合に遊技を大当たり遊技状態に移行させる処理も行われる。
遊技状態移行処理が開始されると、まず、大当たり判定の判定結果が大当たりであるかが判断される(S171)。判定結果が大当たりである場合(S171:YES)、大当たりの図柄種別に対応するラウンド数(本実施形態では、いずれの大当たり種別においても「4」)が、Rカウンタに記憶される(S172)。Rカウンタは、大当たり遊技において実行されたラウンド数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。
次いで、第一判定回数計数カウンタ及び第二判定回数計数カウンタの値が、ともに「0」にクリアされる(S173)。第一判定回数計数カウンタは、前回の大当たり遊技の終了後から実行された第一大当たり判定の判定回数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。第二判定回数計数カウンタは、前回の大当たり遊技の終了後から実行された第二大当たり判定の判定回数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。
次いで、時短フラグが「ON」であるか(特1時短フラグに「1」又は「2」が記憶されているか、特2時短フラグが「ON」であるか)が判断される(S175)。時短フラグが「ON」でない場合(S175:NO)、処理はS179へ移行する。時短フラグが「ON」である場合(S175:YES)、時短フラグが「OFF」になる(特1時短フラグ及び特2時短フラグがともに「0」になる)(S176)。処理はS179へ移行する。次いで、大当たり遊技状態フラグが「ON」になり(S179)、処理は特別図柄処理へ戻る。
一方、大当たり判定の判定結果が大当たりでない場合(小当たり又ははずれである場合)(S171:NO)、判定結果が小当たりであるかが判断される(S181)。判定結果がはずれである場合(S181:NO)、処理はS185の判断へ移行する。判定結果が小当たりである場合(S181:YES)、小当たり遊技状態フラグが「ON」になる(S182)。次いで、小当たりの図柄種別に対応するラウンド数(本実施形態では、いずれの小当たり種別においても「4」)が、Rカウンタに記憶される(S183)。処理はS185の判断へ移行する。
次いで、変動を停止した特別図柄が第一特別図柄であるかが判断される(S185)。変動を停止した特別図柄が第一特別図柄である場合(S185:YES)、第一判定回数計数カウンタの値に「1」が加算される(S186)。処理はS191の判断へ移行する。変動を停止した特別図柄が第二特別図柄である場合(S185:NO)、第二判定回数計数カウンタの値に「1」が加算される(S188)。処理はS191の判断へ移行する。
次いで、現時点に設定されている遊技状態が特1時短状態であるかが判断される(S185)。この判断は、時短フラグの状態に応じて行われる。設定されている遊技状態が特1時短状態である場合(S191:YES)、直前に行われた当たり遊技が4R大当たりCの大当たり種別又は4R小当たりCの小当たり種別によるものであるかが判断される(S192)。この判断は、RAM52に記憶されている当たり種別に基づいて行われる。直前に行われた当たり遊技が4R大当たりCの大当たり種別又は4R小当たりCの小当たり種別によるものである場合(S192:YES)、第一判定回数計数カウンタの値が「50」であるかが判断される(S193)。第一判定回数カウンタの値が「50」でない場合(S192:NO)、処理は特別図柄処理へ戻る。
直前に行われた当たり遊技が4R大当たりCの大当たり種別又は4R小当たりCの小当たり種別によるものでない場合(S192:NO)、第一判定回数計数カウンタの値が「100」であるかが判断される(S194)。第一判定回数カウンタの値が「100」でない場合(S192:NO)、処理は特別図柄処理へ戻る。第一判定回数計数カウンタの値が「100」である場合(S192:YES)、又は第一判定回数計数カウンタの値が「50」である場合(S193:YES)、特1時短状態の時短終了条件が満たされるので、特1時短フラグに「0」が記憶されて「OFF」になる(S195)。処理は特別図柄処理へ戻る。
一方、設定されている遊技状態が特1時短状態でない場合(S191:NO)、設定されている遊技状態が特2時短状態であるかが判断される(S196)。設定されている遊技状態が通常状態である場合(S196:NO)、処理は特別図柄処理へ戻る。設定されている遊技状態が特1時短状態である場合(S196:YES)、第二判定回数計数カウンタの値が「5」であるかが判断される(S197)。第二判定回数計数カウンタの値が「5」でない場合(S197:NO)、処理は特別図柄処理へ戻る。第二判定回数計数カウンタの値が「5」である場合(S197:YES)、特2時短状態の時短終了条件が満たされるので、特2時短フラグに「0」が記憶されて「OFF」になる(S198)。処理は特別図柄処理へ戻る。
図21及び図22を参照して、特別電動役物処理(S13、図13参照)の詳細について説明する。まず、特別電動役物処理で使用されるフラグについて説明する。特別電動役物処理では、前述の各種フラグに加えて、開放中フラグ等が使用される。開放中フラグは、第一大入賞口16及び第二大入賞口17が開放しているか否かを示すフラグであり、RAM52に記憶される。開放中フラグには、第一大入賞口16の開閉部材161が開放している場合に「1」、第二大入賞口17の開閉部材171が開放している場合に「2」、いずれも開放動作を行っていない場合に「0」が記憶される。なお、本実施形態において、第一大入賞口16と第二大入賞口17とが同時に開放することはない。
図21に示すように、特別電動役物処理が開始されると、大当たり遊技状態であるかが判断される(S201)。この判断は、大当たり遊技状態フラグの状態に応じて行われる。大当たり遊技状態フラグが「OFF」の場合(S201:NO)、図22に示すように、小当たり遊技状態であるかが判断される(S221)。この判断は、小当たり遊技状態フラグの状態によって行われる。小当たり遊技状態フラグが「OFF」の場合(S221:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
小当たり遊技状態フラグが「ON」の場合(S221:YES)、第二大入賞口17の開閉部材171が開放しているかが判断される(S222)。この判断は、開放中フラグに「2」が記憶されているかによって行われる。開放中フラグに「2」が記憶されている場合(S222:YES)、処理はS231の判断へ移行する。
開放中フラグに「2」が記憶されていない場合(S222:NO)、第二大入賞口17の開閉部材171を開放させるための第二開放コマンドが生成され、RAM52に記憶される(S223)。第二開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図13参照)において中継基板47に送信される。中継基板47を介して開放コマンドを受信した第二大入賞口ソレノイド71は、第二大入賞口17の開閉部材171を開放させる。
次いで、第二開放時間が、第二開放時間カウンタに記憶される(S225)。第二開放時間カウンタは、第二大入賞口17の開閉部材171の最大開放時間である第二開放時間を計測するためのカウンタであり、RAM52に記憶される。本実施形態では、第二開放時間である1.5秒間を示す値が第二開放時間カウンタに記憶される。次いで、開放中フラグに「2」が記憶される(S226)。
次いで、第二大入賞口17内の可動片174を動作させるための可動片作動コマンドがRAM52に記憶される(S228)。可動片作動コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において中継基板47に送信される。中継基板47を介して可動片作動コマンドを受信した可動片ソレノイド72は、小当たり遊技状態中に、可動片174を所定の動作パターンで動作させる。処理はS231の判断へ移行する。
次いで、第二大入賞口17へ遊技球が入賞したかが判断される(S231)。第二大入賞口スイッチ77が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図13参照)において、第二大入賞口スイッチ77に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「ON」となっていれば第二大入賞口17に遊技球が入賞したと判断されて(S231:YES)、第二大入賞口17へ入賞した遊技球の個数を計数するRAM52の第二入賞球数カウンタに「1」が加算される(S232)。処理はS233の判断へ移行する。第二大入賞口スイッチ77に対応するフラグが「OFF」となっていれば第二大入賞口17へ遊技球が入賞していないと判断され(S231:NO)、処理はS233の判断へ移行する。
次いで、第二大入賞口17への入賞球数が「10」以上であるかが判断される(S233)。第二入賞球数カウンタの値が「10」未満の場合(S233:NO)、第二開放時間カウンタの値に基づいて第二開放時間が経過したかが判断される(S235)。第二開放時間が経過していない場合(S235:NO)、処理はメイン処理へ戻る。以降に行われる特別電動役物処理において、小当たり遊技状態の場合(S221:YES)、第二大入賞口17に10個以上の遊技球が入賞するか、又は第二開放時間が経過するまで、これらの判断が繰り返し実行される(S233:NO、S235:NO)。
第二大入賞口17に10個以上の遊技球が入賞するか(S233:YES)、又は第二開放時間が経過した場合(S235:YES)、第二閉鎖コマンドがRAM52に記憶される(S236)。第二閉鎖コマンドは、開放している第二大入賞口17の開閉部材171を閉鎖させるためのコマンドである。第二閉鎖コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において中継基板47に送信される。中継基板47を介して第二閉鎖コマンドを受信した第二大入賞口ソレノイド71は、第二大入賞口17の開閉部材171を閉鎖させる。次いで、開放中フラグに「0」が記憶される(S238)。また、小当たり遊技状態フラグが「OFF」になる(S239)。
次いで、小当たり遊技において遊技球が特定領域172を通過したかが判断される(S241)。特定領域スイッチ78が遊技球の通過を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理において、特定領域スイッチ78に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「OFF」となっていれば遊技球が特定領域172を通過していないと判断されて(S241:NO)、Rカウンタの値が「0」にクリアされて(S245)、処理はメイン処理へ戻る。
特定領域スイッチ78に対応するフラグが「ON」となっていれば遊技球が特定領域172を通過していると判断されて(S241:YES)、大当たり遊技状態フラグが「ON」になる(S242)。すなわち、小当たり遊技において遊技球が特定領域172を通過したことにより条件装置の作動により役物連続作動装置が作動する。次いで、Rカウンタの値から「1」が減算される(S243)。すなわち、役物連続作動装置の作動に伴い、小当たり遊技が1R目の大当たりラウンドとして取り扱われるので、1R分の大当たりラウンドが行われたとしてラウンド数に換算される。その後、処理はメイン処理へ戻る。
図21の説明に戻る。一方、大当たり遊技状態フラグが「ON」の場合(S201:YES)、Rカウンタの値が「0」であるかが判断される(S202)。Rカウンタの値が「0」でない場合(S202:NO)、第一大入賞口16が開放しているかが判断される(S203)。この判断は、開放中フラグに「1」が記憶されているかによって行われる。開放中フラグに「1」が記憶されている場合(S203:YES)、処理はS211の判断へ移行する。
開放中フラグに「1」が記憶されていない場合(S203:NO)、第一大入賞口16の開閉部材161を開放させるための第一開放コマンドが生成され、RAM52に記憶される(S205)。第一開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において中継基板47に送信される。中継基板47を介して開放コマンドを受信した第一大入賞口ソレノイド70は、第一大入賞口16の開閉部材161を開放させる。
次いで、第一開放時間が、第一開放時間カウンタに記憶される(S206)。第一開放時間カウンタは、第一大入賞口16の開閉部材161の最大開放時間である第一開放時間を計測するためのカウンタであり、RAM52に記憶される。本実施形態では、第一開放時間である28.0秒間を示す値が第一開放時間カウンタに記憶される。次いで、開放中フラグに「1」が記憶される(S208)。処理はS211の判断へ移行する。
次いで、第一大入賞口16へ遊技球が入賞したかが判断される(S211)。第一大入賞口スイッチ76が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理において、第一大入賞口スイッチ76に対応するフラグが「ON」になる。このフラグが「ON」の場合には第一大入賞口16に遊技球が入賞したと判断されて(S211:YES)、第一大入賞口16へ入賞した遊技球の個数を計数するRAM52の第一入賞球数カウンタに「1」が加算される(S212)。処理はS213の判断へ移行する。このフラグが「OFF」の場合には第一大入賞口16に遊技球が入賞していないと判断されて(S211:NO)、処理はS213の判断へ移行する。
次いで、第一大入賞口16への入賞球数が「10」以上であるかが判断される(S213)。第一入賞球数カウンタの値が「10」未満の場合(S213:NO)、第一開放時間カウンタの値に基づいて第一開放時間が経過したかが判断される(S215)。第一開放時間が経過していない場合(S215:NO)、処理はメイン処理へ戻る。以降に行われる特別電動役物処理において、大当たり遊技状態であり(S201:YES)、Rカウンタの値が「0」でない場合(S202:NO)、第一大入賞口16に10個以上の遊技球が入賞するか、又は第一開放時間が経過するまで、これらの判断が繰り返し実行される(S213:NO、S215:NO)。
第一大入賞口16に10個以上の遊技球が入賞するか(S213:YES)、又は第一開放時間が経過した場合(S215:YES)、第一閉鎖コマンドがRAM52に記憶される(S216)。第一閉鎖コマンドは、開放している第一大入賞口16の開閉部材161を閉鎖させるためのコマンドである。第一閉鎖コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において中継基板47に送信される。中継基板47を介して第一閉鎖コマンドを受信した第一大入賞口ソレノイド70は、第一大入賞口16の開閉部材161を閉鎖させる。次いで、開放中フラグに「0」が記憶される(S218)。次いで、Rカウンタの値から「1」が減算されて(S219)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、Rカウンタの値が「0」である場合(S202:YES)、大当たり遊技状態フラグが「OFF」になる(S251)。次いで、時短状態設定処理が行われて(S252)、処理はメイン処理へ戻る。
図23を参照して、時短状態設定処理(S252、図21参照)の詳細について説明する。時短状態設定処理は、大当たり遊技の終了後に、当たり種別に応じた時短状態を設定するために行われる。時短状態設定処理が開始されると、終了した大当たり遊技が4R大当たりBの大当たり種別又は4R小当たりBの小当たり種別によるものであるかが判断される(S261)。この判断は、RAM52に記憶されている当たり種別に基づいて行われる。終了した大当たり遊技が4R大当たりBの大当たり種別又は4R小当たりBの小当たり種別によるものである場合(S261:YES)、大当たり遊技の終了後に特1A時短状態が設定される。したがって、特1時短フラグに「1」が記憶される(S262)。処理は特別電動役物処理へ戻る。
終了した大当たり遊技が4R大当たりBの大当たり種別又は4R小当たりBの小当たり種別によるものでない場合(S261:NO)、終了した大当たり遊技が4R大当たりA、4R大当たりCの大当たり種別又は4R小当たりA、4R小当たりCの小当たり種別によるものであるかが判断される(S263)。終了した大当たり遊技が4R大当たりA、4R大当たりCの大当たり種別又は4R小当たりA、4R小当たりCの小当たり種別によるものである場合(S263:YES)、大当たり遊技の終了後に特1B時短状態が設定される。したがって、特1時短フラグに「2」が記憶される(S265)。処理は特別電動役物処理へ戻る。
終了した大当たり遊技が4R大当たりA、4R大当たりCの大当たり種別又は4R小当たりA、4R小当たりCの小当たり種別によるものでない場合(4R大当たりD、4R大当たりEの大当たり種別又は4R小当たりDの小当たり種別である場合)(S263:NO)、大当たり遊技の終了後に特2時短状態が設定される。したがって、特2時短フラグに「1」が記憶される(S266)。処理は特別電動役物処理へ戻る。
図24を参照して、パチンコ機1における遊技全体の流れについて説明する。通常状態から遊技が開始された場合、左打ちで遊技が進行し、所定の大当たり確率(約1/200)で大当たりと判定されるまで、主に第一大当たり判定が繰り返して行われる。第一大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されると(矢印(1)参照)、1種遊技の大当たり遊技(初当たり遊技)が行われる。遊技者は右打ちで大当たり遊技を消化する。大当たり種別が4R大当たりA又は4R大当たりCである場合、大当たり遊技の終了後に特1B時短状態が設定される。大当たり種別が4R大当たりBである場合、大当たり遊技の終了後に特1A時短状態が設定される。初当たり遊技の終了後に特1時短状態が設定される割合は、95%である(矢印(2)参照)。大当たり種別が4R大当たりDである場合、大当たり遊技の終了後に特2時短状態が設定される(矢印(3)参照)。初当たり遊技の終了後に特2時短状態が設定される割合は、5%である。
初当たり遊技の終了後に特2時短状態が設定された後の遊技について説明する。特2時短状態では、大当たり遊技に引き続き、右打ちの遊技が継続される。通常状態において遊技が正常に行われる場合には、第二始動口13に遊技球が入賞することがないので、特2時短状態が開始された段階では第二保留球が記憶されていない(第二保留球数が0個である)。遊技者は、右打ちを継続してゲート10に遊技球を通過させ、普通当たり判定によって普通当たりの判定結果を導出させ、電チュー11を開放させる。特2時短状態では、電チュー11が第二長開放パターンP2で開放するので、電チュー11へ入賞した遊技球は第二通過領域193を通過し、第二始動口13が開放する。第二始動口13へ遊技球が入賞することを契機として、特2時短状態における1回目の第二特別図柄の変動が行われる。第二保留球数が0個の状態で行われる特2時短状態における1回目の第二特別図柄の変動は、第二大当たり判定による判定結果に関わらず、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間で行われる。
遊技者は、大当たり遊技の終了後に特2時短状態が設定された後における1回目の第二特別図柄の変動中にも右打ちを継続することによって、ゲート10に遊技球をさらに通過させ、電チュー11を開放させ、第二始動口13へ遊技球をさらに入賞させる。これにより、遊技者は、特2時短状態が設定された後における1回目の第二特別図柄の変動中に、第二保留球を最大第二保留球数である「2」個まで記憶させることができる。すなわち、特2時短状態が設定された後における1回目の第二特別図柄の変動は、第二保留球を最大第二保留球数まで確保するために設けられている。このような第二保留球を最大第二保留球数まで確保する機会に係る報知演出を、MAXストック演出という。
なお、図示しないが、通常状態において記憶された第一保留球が、特2時短状態が設定されたときに記憶されている(残っている)場合がある。パチンコ機1は、第一大当たり判定を第二大当たり判定に優先して行う。したがって、特2時短状態において第一保留球が記憶されている場合には、第一保留球が第二保留球に優先して消化される。優先消化される第一保留球に基づいて特2時短状態において行われる第一大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、第一特別図柄がはずれ変動Aの第一変動パターン(図10参照)で変動する。はずれ変動Aの第一変動パターンの変動時間は0.7秒であるので、第一保留球が記憶された状態で特2時短状態が設定された場合には、第一保留球に対応する第一特別図柄の変動が短時間のうちに消化される。第一特別図柄の変動が消化された後に、前述のMAXストック演出による第二特別図柄の変動が行われる。なお、第一大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合には、1種遊技の大当たり遊技が実行され、この大当たり遊技の終了後に、矢印(2)又は(3)に示すように特1時短状態又は特2時短状態が設定される。
パチンコ機1は、1種2種混合タイプの遊技機であり、小当たり確率が非常に高いので(約1/1.1)、第二大当たり判定が行われた場合には、ほとんどの場合に小当たりの判定結果が導出される。MAXストック演出に係る第二特別図柄の変動が、小当たりの判定結果が導出されたことによって行われたものである場合、第二特別図柄の変動終了後に小当たり遊技が行われる(矢印(4)参照)。パチンコ機1において、小当たり遊技において右打ちが継続されれば、第二大入賞口17へ遊技球が約10個入賞し、入賞した遊技球のうち1個が特定領域172を通過する。このため、小当たり遊技に引き続いて大当たり遊技が行われる(矢印(5)参照)。すなわち、MAXストック演出に係る第二特別図柄の変動が終了した後には、ほとんどの場合で2種遊技が行われる。
MAXストック演出及び2種遊技が終了すると、MAXストック演出において記憶された第二保留球に基づいて、特2時短状態が設定された後における2回目の第二特別図柄の変動が行われる(矢印(6)参照)。なお、MAXストック演出に係る第二特別図柄の変動が、はずれの判定結果が導出されたことによって行われたものである場合には、MAXストック演出に係る変動に続いて、2回目の第二特別図柄の変動が行われる(矢印(14)参照)。第二保留球が最大第二保留球数である2個記憶されている状態から開始される2回目の第二特別図柄の変動は、ほとんどの場合において超短変動で行われる。図24は、2回目の第二特別図柄の変動が、超短変動で行われる場合の例を示す。2回目の第二特別図柄の変動が行われた後、小当たり遊技が行われる(矢印(7)参照)。小当たり遊技において第二大入賞口17に入賞した遊技球が特定領域172を通過することに起因して、大当たり遊技(2種遊技)が行われる(矢印(8)参照)。
特2時短状態が設定された後における2回目の第二特別図柄の変動及び2種遊技が終了すると、MAXストック演出において記憶された第二保留球に基づいて、特2時短状態が設定された後における3回目の第二特別図柄の変動が行われる(矢印(9)参照)。なお、2回目の第二特別図柄の変動が、はずれの判定結果が導出されたことによって行われたものである場合には、2回目の第二特別図柄の変動に続いて、3回目の第二特別図柄の変動が行われる(矢印(16)参照)。3回目の第二特別図柄の変動は、第二保留球が1個記憶されている状態から開始される。つまり、特2時短状態が設定された後における3回目の第二特別図柄の変動は、MAXストック演出において最後に記憶された第二保留球に基づく変動である。第二保留球が1個記憶されている状態から開始される3回目の第二特別図柄の変動は、超短変動で行われる場合と、MAXストック演出に係る変動で行われる場合とがある。図24は、3回目の第二特別図柄の変動が、超短変動で行われる場合の例を示す。3回目の第二特別図柄の変動が行われた後、小当たり遊技が行われる(矢印(10)参照)。小当たり遊技において第二大入賞口17に入賞した遊技球が特定領域172を通過することに起因して、大当たり遊技(2種遊技)が行われる(矢印(11)参照)。
特2時短状態が設定された後における3回目の第二特別図柄の変動及び2種遊技が終了すると、所定の割合で特1時短状態(矢印(12)参照)又は特2時短状態(矢印(13参照))に移行する。1回目、2回目又は3回目の第二特別図柄の変動が、第二大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されたことによって行われたものである場合には、第二特別図柄の変動終了後に大当たり遊技(1種遊技)が行われる(矢印(15),(17),(19)参照)。この大当たり遊技の終了後には、100%の割合で特2時短状態が設定される(矢印(20)参照)。また、3回目の第二特別図柄の変動が、はずれの判定結果が導出されたことによって行われたものである場合には、3回目の第二特別図柄の変動が行われたときと同じ遊技状態が維持される(矢印(18),(18')参照)。
なお、特2時短状態における第二大当たり判定の判定回数が5回に達した場合には、特2時短状態が終了し、遊技状態が通常状態に戻る(矢印(21)参照)。特2時短状態において行われる第二大当たり判定によって連続してはずれの判定結果が導出されたり、小当たり遊技において遊技球が特定領域172を通過しないことが繰り返されたりした場合等に、特2時短状態における第二大当たり判定の判定回数が5回に達しうる。
初当たり遊技の終了後に特1時短状態が設定された後の遊技について説明する。初当たり遊技の終了後に特1時短状態が設定された場合にも、右打ちの遊技が継続される。遊技者は、右打ちを継続してゲート10に遊技球を通過させ、普通当たり判定によって普通当たりの判定結果を導出させ、電チュー11を開放させる。特1時短状態では、電チュー11が主に第一長開放パターンP1で開放するので、電チュー11へ入賞した遊技球は第一通過領域192を通過し、第三始動口14が開放する。第三始動口14に遊技球が入賞することを契機として、第一大当たり判定が行われる。遊技者は、右打ちを継続することで、ゲート10に遊技球をさらに通過させ、電チュー11を開放させ、第三始動口14へ遊技球をさらに入賞させる。このため、特1時短状態には、主に第一大当たり判定が行われる。第一大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されるまで、第一大当たり判定及び第一特別図柄の変動が繰り返して行われる。第一大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合、大当たり遊技(1種遊技)が行われる(矢印(22)参照)。その後は、矢印(2),(3)に示すように、特1時短状態又は特2時短状態が設定される。
特1時短状態は、特1A時短状態と特1B時短状態とを含む。前述したように、特1A時短状態は、特1B時短状態よりもストック演出の発生頻度が高い。本実施形態では、特1B時短状態において100回の第一特別図柄の変動が行われる間に約50回の普通当たり判定が行われるように、第一特別図柄及び普通図柄の変動時間、ゲート10への遊技球の通過率、普通当たり確率、普通当たり種別の割合等が設けられている。普通当たり種別の割合は、第一普通当たりAが98%、第一普通当たりBが2%であるので、特1B時短状態において100回の第一特別図柄の変動が行われる間に、電チュー11が第二長開放パターンP2で開放する回数は、1回未満である。特1B時短状態において50回の第一特別図柄の変動が行われる間に、電チュー11が第二長開放パターンP2で開放する回数は、0.5回未満である。
特1A時短状態は、特1B時短状態よりもストック演出の発生頻度が高い。ストック演出による第一特別図柄の変動が行われた場合、遊技者はストック演出の実行中にも右打ちを継続することによって、ゲート10に遊技球をさらに通過させ、普通当たり判定を繰り返して実行させる。普通当たり判定の実行回数が増加するほど、普通当たりの判定結果が導出された場合に普通当たりBの普通当たり種別が決定されるチャンスが増加する。普通当たりBの普通当たり種別が決定された場合、電チュー11が第二長開放パターンP2で開放するので、電チュー11へ入賞した遊技球は第二通過領域193を通過し、第二始動口13が開放する。第一保留球が記憶されている状態で遊技球が第二始動口13に入賞した場合、第一大当たり判定の実行が第二大当たり判定の実行よりも優先されるので、第二保留球が記憶された状態が維持される。したがって、特1A時短状態は、特1B時短状態よりも第二保留球を記憶するチャンスが多い。
特1時短状態における第一大当たり判定の判定回数が50回又は100回に達した場合には、特1時短状態が終了し、遊技状態が通常状態に移行する。特1時短状態の終了時に第二保留球が記憶されていない場合(残保留がない場合)、遊技は初当たり遊技が発生する前の通常状態に戻る(矢印(23)参照)。これに伴い、右打ちで遊技を進める状態から左打ちで遊技を進める状態に戻る。
一方、特1時短状態の終了時に第二保留球が記憶されている場合(残保留がある場合)、遊技は残保留遊技が行われる通常状態に移行する(矢印(24)参照)。残保留遊技は、残保留に係る第二保留球に基づく第二大当たり判定の結果に応じて行われる遊技である。図24は、特1時短状態の終了時に第二保留球が1個記憶されている場合の例を示す。特1時短状態から通常状態に移行した後に残保留に対して第二大当たり判定が行われると、第二特別図柄が変動を開始する。この第二特別図柄の変動は、一般的な変動時間で行われる(本実施形態では、第二大当たり判定の結果に関わらず、15秒(図11参照))。第二大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合、第二特別図柄の変動終了後に、1種遊技の大当たり遊技が行われる。この大当たり遊技の終了後には、100%の割合で特2時短状態が設定される(矢印(28)参照)。
残保留に基づく第二大当たり判定によって小当たりの判定結果が導出された場合、第二特別図柄の変動終了後に、小当たり遊技が行われる(矢印(25)参照)。小当たり遊技において第二大入賞口17へ入賞した遊技球が特定領域172を通過した場合には、小当たり遊技に引き続いて大当たり遊技(2種遊技)が行われる(矢印(26)参照)。2種遊技が終了すると、所定の割合で特1時短状態(矢印(30)参照)又は特2時短状態(矢印(29参照))に移行する。特1時短状態の終了時に第二保留球が1個記憶されている場合には、65%の割合で特1時短状態へ、35%の割合で特2時短状態へ、それぞれ移行する。本実施形態では、残保留は最大で2個である。残保留が2個記憶された状態で残保留遊技が開始された場合には、1回目の2種遊技の終了後に、さらに2回目の2種遊技が行われることがある。この場合、2回の2種遊技が行われた後に特1時短状態及び特2時短状態が設定される割合が、1回の2種遊技が行われた場合から変化する。このことについては、後述する。
なお、残保留遊技に基づく第二大当たり判定によって大当たり又は小当たりの判定結果が導出されなかった場合(はずれの判定結果が導出された場合)、遊技は初当たり遊技が行われる前の通常状態に戻る(矢印(31)参照)。
図25を参照して、初当たり遊技の終了後に特2時短状態が設定された後に2種遊技が行われる場合の詳細について説明する。第二保留球が記憶されていない状態(第二保留球数が0個の状態)で特2時短状態が開始された場合、1回目の第二特別図柄の変動は、第二大当たり判定による判定結果に関わらず、MAXストック演出に対応する50秒の変動時間で行われる(図11の「特2時短状態(1回目)」のテーブル区分参照)。右打ちが継続されることによって、MAXストック演出による第二特別図柄の変動が行われる間に第二保留球が最大第二保留球数である「2」個まで記憶される。その後、MAXストック演出による第二特別図柄の変動が終了すると、1回目の2種遊技の当たり遊技(小当たり遊技及び大当たり遊技)が行われる。
2種遊技の終了後には、65%の割合で特1時短状態が、35%の割合で特2時短状態が、それぞれ設定される。第二保留球数が2個記憶されている状態から第二大当たり判定が行われた場合、2回目の第二特別図柄の変動が行われる。すなわち、2回目の第二特別図柄の変動は、特1時短状態において行われる場合と、特2時短状態において行われる場合とがある。2回目の第二特別図柄の変動が開始されることによって、第二保留球数が「2」から「1」になる。
2回目の第二特別図柄の変動が、小当たりの判定結果が導出されたことによって行われる場合、その第二特別図柄の変動は変動時間0.5秒の超短変動となる(図11の「特1時短状態(A,B共通)」及び「特2時短状態(1回目)」のテーブル区分参照)。超短変動による第二特別図柄の変動が終了すると、2回目の2種遊技が行われる。パチンコ機1は、1回目の2種遊技と2回目の2種遊技との間に設けられる第二特別図柄の変動を超短変動で行うので、1回目の2種遊技の終了後に、2回目の2種遊技が即時に連続して行われるような印象を遊技者に与えることができる。以下では、連続した大当たり遊技同士の間に超短変動の第二特別図柄の変動が設けられる状態を、「即連」ともいう。
なお、2回目の第二特別図柄の変動が、大当たりの判定結果が導出されたことによって行われる場合にも、その第二特別図柄の変動は変動時間0.5秒の超短変動となる(図11の「特2時短状態(1回目)」の「大当たり」のテーブル区分参照)。図示しないが、この場合、1回目の2種遊技による当たり遊技の終了後に、1種遊技の大当たり遊技が即連する。
また、2回目の第二特別図柄の変動が、第二大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されたことによって行われる場合がある。この場合、その第二特別図柄の変動は、約2/3の割合で超短変動となり、約1/3の割合でMAXストック演出に係る変動となる(図11の「特2時短状態(1回目)」の「はずれ」のテーブル区分参照)。2回目の第二特別図柄の変動がはずれを示す超短変動で行われた場合には、超短変動の終了後に当たり遊技が行われず、2回目の第二特別図柄の変動が行われたときの遊技状態が維持され、3回目の第二特別図柄の変動が開始される。一方、2回目の第二特別図柄の変動がはずれを示すMAXストック演出に係る変動で行われた場合、遊技者は、そのMAXストック演出の実行中に右打ちを継続することによって、第二保留球数を再び「2」まで増加させることができる。すなわち、この場合には、初当たり遊技の終了後に特2時短状態が設定された後の状態(1回目の状態)と同様の状態に遊技が戻る。このような遊技の流れは、はずれの判定結果が導出されたことにより当たり遊技の即連が行われない場合に、遊技者を救済するチャンスとして設けられる。
2回の2種遊技が即連された後に、最初に特2時短状態が設定された後における3回目の第二特別図柄の変動が行われる。3回目の第二特別図柄の変動は、特1時短状態において行われる場合と、特2時短状態において行われる場合とがある。いずれの時短状態においても、3回目の第二特別図柄の変動が開始されることによって、第二保留球数が「1」から「0」になる。すなわち、3回目の第二特別図柄の変動は、MAXストック演出において最後に記憶された第二保留球に基づく変動(最終保留変動)である。以下では、MAXストック演出において最後に記憶された第二保留球を、「最終保留」という。
最終保留変動が小当たりの判定結果が導出されたことによって行われる場合であって、特1時短状態で行われる場合、その最終保留変動は、変動時間0.5秒の超短変動となる(図11の「特1時短状態(A,B共通)」のテーブル区分参照)。この場合、超短変動による第二特別図柄の変動の終了後に2種遊技による当たり遊技が行われる。したがって、2回目の2種遊技による当たり遊技の終了後に、3回目の2種遊技による当たり遊技が即連する。この場合、1回目から3回目の各2種遊技が連続的に行われる。このように、即連を含んで複数回の2種遊技が連続的に行われるひとまとまりの遊技を、以下では「連荘遊技」という。
3回目の2種遊技の終了後には、65%の割合で特1時短状態が、35%の割合で特2時短状態が、それぞれ設定される。3回目の第二特別図柄の変動が超短変動で行われた場合には、3回目の2種遊技が終了した時点において、第二保留球数が「0」になっている。また、連荘遊技が開始される時点において、第一保留球数が「0」になっている。したがって、3回目の2種遊技の終了後には、第一保留球数及び第二保留球数が「0」であるので、第一保留球又は第二保留球が新たに記憶されるまで報知演出が行われない、いわゆる客待ち状態になる。すなわち、最終保留に基づく第二特別図柄の変動が超短変動で行われた場合には、その後にいずれの時短状態が設定されても客待ち状態となり、2種遊技が即連しないので、連荘遊技が終了する。
一方、最終保留変動が小当たりの判定結果が導出されたことによって行われる場合であって、特2時短状態で行われる場合、その最終保留変動は、超短変動で行われる場合と、MAXストック演出に係る変動で行われる場合とがある。小当たりの判定結果が導出されたことによって決定される小当たり種別が4R小当たりDである場合、その小当たり種別に対応する2種遊技の終了後に特2時短状態が設定される。その2種遊技の契機となる最終保留変動が特2時短状態において行われる場合、その変動は超短変動で行われる。また、小当たりの判定結果が導出されたことによって決定される小当たり種別が4R小当たりA、4R小当たりB又は4R小当たりCである場合、その小当たり種別に対応する2種遊技の終了後に特1時短状態が設定される。その2種遊技の契機となる最終保留変動が特2時短状態において行われる場合、その最終保留変動は、約1/3の割合で超短変動となり、約2/3の割合でMAXストック演出に係る変動となる。
最終保留変動がMAXストック演出に係る変動となる場合、遊技者は、そのMAXストック演出の実行中に右打ちを継続することによって、第二保留球数を再び「2」まで増加させることができる。この場合には、初当たり遊技の終了後に特2時短状態が設定された後の状態(1回目の状態)と同様の状態に遊技が戻る。すなわち、特2時短状態がさらに継続し、引き続いて連荘遊技が行われる。したがって、最終保留変動が特2時短状態において行われる場合、2種遊技が行われた後に35%の割合で客待ち状態の特2時短状態に移行し、約22%の割合で客待ち状態の特1時短状態に移行する。また、約43%の割合で連荘遊技が継続する。
パチンコ機1は、第二特別図柄の変動に超短変動を設けることで、2種遊技の即連を行い、複数回の2種遊技が行われる状態をひとまとまりの有利な状態として遊技者に提供できる。特2時短状態は、特1時短状態よりも大当たり遊技が行われやすく、遊技者にとって有利な遊技状態である。従来の1種2種混合タイプの遊技機では、2種遊技が行われた後に設定される遊技状態によって、遊技者の有利度が左右される。すなわち、2種遊技の終了後に特2時短状態が設定される場合が、2種遊技の終了後に特1時短状態が設定される場合よりも遊技者にとって有利となるのが、従来の遊技仕様である。
パチンコ機1は、最終保留変動の後に行われる2種遊技の終了後に特1時短状態が設定される場合に、所定の割合でMAXストック演出を行うことで、その後に客待ち状態の特1時短状態が設定されて、連荘遊技が終了することを回避する。言い換えると、パチンコ機1は、2種遊技の終了後に特1時短状態が設定される場合の第二特別図柄の変動の一部を、第二始動口13が複数回開放しうる長時間の変動時間に決定する。これにより、パチンコ機1は、第二保留球を最大第二保留球数まで再び記憶させる機会を設けて、連荘遊技において実行される2種遊技の回数を上乗せし、遊技者にとって最も有利な状態を継続させる。パチンコ機1は、最終保留に基づく第二特別図柄の変動が特2時短状態で行われる場合に、このような機会を設ける。したがって、最終保留変動が行われるときの遊技状態が特2時短状態である場合には、特1時短状態である場合よりも遊技者にとって有利となる。このように、パチンコ機1は、最終保留変動が変動するときの遊技状態が、以降の遊技の有利度を左右するといった、従来にない遊技性を発揮する。
また、最終保留変動が、第二大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されたことによって行われる場合がある。この場合、最終保留変動は、約1/3の割合で超短変動となり、約2/3の割合でMAXストック演出に係る変動となる(図11の「特2時短状態(1回目)」の「はずれ」のテーブル区分参照)。最終保留変動がはずれを示す超短変動で行われた場合には、超短変動の終了後に当たり遊技が行われず、最終保留変動が行われたときの遊技状態が維持されたまま、客待ち状態になる。一方、最終保留変動がはずれを示すMAXストック演出に係る変動で行われた場合、遊技者は、そのMAXストック演出の実行中に右打ちを継続することによって、第二保留球数を再び「2」まで増加させることができる。すなわち、この場合にも、最初に特2時短状態が設定された後の状態と同様の状態に遊技が戻る。このような遊技の流れは、はずれの判定結果が導出されたことにより、連荘遊技における2種遊技の実行回数が減少する事象から、遊技者を救済するチャンスとて設けられる。
なお、パチンコ機1は、小当たり確率が非常に高いので(約1/1.1)、第二大当たり判定が行われた場合には、ほとんどの場合に小当たりの判定結果が導出される。このため、連荘遊技が開始された後に特2時短状態において行われる第二特別図柄の変動は、ほとんどの場合に、特2時短状態が設定されてから1回目の第二特別図柄の変動となる。しかし、稀に、特2時短状態が設定されてから1回目の第二特別図柄の変動が、第二大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されたことによって行われる場合がある。この場合には、はずれを示す第二特別図柄の変動の後に、特2時短状態が設定されてから2回目の第二特別図柄の変動が行われることとなる。また、特2時短状態が設定されてから2回目以降の第二特別図柄の変動についても、はずれを示す第二特別図柄の変動が行われることがある。
図12に示す、特2時短状態のうち2回目から5回目の第二特別図柄の変動に係る第二変動パターンを決定するためのテーブル区分は、このような場合に参照される。このテーブル区分が参照されて第二変動パターンが決定される場合には、第二大当たり判定による判定結果がいずれの場合にも、MAXストック演出に係る変動が決定される可能性がある。
具体的には、第二大当たり判定による判定結果が大当たりの場合、大当たり変動Eの第二変動パターンが決定されたときには、第二保留球数が記憶されていない状態で開始する第二特別図柄の変動に加えて、最終保留変動(保留球数「1」)についてもMAXストック演出に係る変動で行われる。また、第二大当たり判定による判定結果が大当たりの場合、大当たり変動Fの第二変動パターンが決定されたときには、第二特別図柄の変動開始時点の第二保留球数に関わらず、第二特別図柄の変動がMAXストック演出に係る変動で行われる。これにより、パチンコ機1は、連荘遊技の実行中にはずれの判定結果が導出されたことにより、連荘遊技における2種遊技の実行回数が減少する事象から、遊技者を救済するチャンスを設けることができる。特に、直前に行われた第二特別図柄の変動がはずれを示す超短変動で行われた場合には、記憶されている第二保留球を当たり遊技につなげられないまま、第二保留球が1個減少する。このような場合について、その次に行われる第二特別図柄の変動で第二保留球を最大第二保留球数まで記憶し直すチャンスを与えるために、上記の措置が採られている。
なお、第二大当たり判定の結果が小当たり又ははずれの場合にも同様に、第二保留球数が記憶されていない状態で開始する第二特別図柄の変動だけでなく、第二保留球が2個記憶されている状態で開始する第二特別図柄の変動及び最終保留変動にも、第二特別図柄の変動がMAXストック演出に係る変動で行われる場合が一定の割合で設けられている。これらの措置が採られる理由も、上記と同様である。
図26を参照して、残保留遊技の詳細について説明する。残保留遊技が実行された後における遊技状態の設定態様は、残保留遊技の開始時点における第二保留球数によって異なる。
まず、図26(A)を参照して、残保留遊技の開始時点における第二保留球数が「1」である場合(残保留が「1」の場合)について説明する。特1時短状態から通常状態に移行した後に残保留に対して第二大当たり判定が行われると、第二特別図柄が変動を開始する。この第二特別図柄の変動を、1回目の変動とする。パチンコ機1は、小当たり確率が非常に高いので(約1/1.1)、第二大当たり判定が行われた場合には、ほとんどの場合に小当たりの判定結果が導出される。このため、ここでは、残保留遊技において小当たり遊技及び大当たり遊技(2種遊技)が行われる場合について説明する。なお、前述したように、残保留遊技において1種遊技の大当たり遊技が行われた場合には、その後に100%の割合で特2時短状態が設定される(図24参照)。また、残保留遊技における第二大当たり判定によってはずれの判定結果が得られた場合には、そのまま通常状態が継続し、残保留が「0」になった時点において残保留遊技が終了し、遊技は初当たり遊技が行われる前の通常状態に移行する。
1回目の第二特別図柄の変動が小当たりの判定結果を報知して終了した後、2種遊技が行われる。2種遊技の終了後には、65%の割合で特1時短状態、35%の割合で特2時短状態が、それぞれ設定される。この割合は、第二特別図柄の小当たり種別に対応付けられる各時短状態の割合と同じである。なお、この時点において、第一保留球数及び第二保留球数が「0」であるので、特1時短状態と特2時短状態とのいずれが設定される場合にも、客待ち状態になる。
図26(B)を参照して、残保留遊技の開始時点における第二保留球数が「2」である場合(残保留が「2」の場合)について説明する。1回目の第二特別図柄の変動、及びこれに対応する2種遊技は、残保留遊技の開始時点における第二保留球数が「1」である場合(残保留が「1」の場合)と同様に行われる。1回目の第二特別図柄の変動に対応する2種遊技の終了後には、65%の割合で特1時短状態、35%の割合で特2時短状態が、それぞれ設定される。
1回目の第二特別図柄の変動に対応する2種遊技の終了後に特1時短状態が設定された場合、2回目の第二特別図柄の変動が特1時短状態において行われる。この2回目の第二特別図柄の変動は、残保留が1個記憶されている状態から開始されるので、前述した連荘遊技において最終保留変動が特1時短状態において行われる場合と同様に行われる。したがって、2回目の第二特別図柄の変動が超短変動で行われ、2種遊技が行われた後には、65%の割合で特1時短状態、35%の割合で特2時短状態が、それぞれ設定される。
一方、1回目の第二特別図柄の変動に対応する2種遊技の終了後に特2時短状態が設定された場合、2回目の第二特別図柄の変動が特2時短状態において行われる。この2回目の第二特別図柄の変動は、残保留が1個記憶されている状態から開始されるので、前述した、連荘遊技における最終保留変動が特2時短状態において行われる場合と同様に行われる。よって、2回目の第二特別図柄の変動は、約1/3の割合で超短変動となり、約2/3の割合でMAXストック演出に係る変動となる。したがって、2回目の第二特別図柄の変動が特2時短状態において行われる場合、2種遊技が行われた後に35%の割合で客待ち状態の特2時短状態に移行し、約22%の割合で客待ち状態の特1時短状態に移行する。また、約43%の割合で、残保留遊技から連荘遊技に遊技が移行する。
このように、残保留の数が多いほど、残保留遊技が行われた後に遊技者にとって有利な状態が設定される割合が高くなる。特に、パチンコ機1は、残保留遊技から連荘遊技に遊技が移行するチャンスを設けることで、特1時短状態において第二保留球が記憶されるか(より多くの残保留を確保できるか)否かに対して、遊技者の注目を集めることができる。特1時短状態において第二保留球が記憶されることができる機会として、ストック演出が設けられている。このため、パチンコ機1は、特1時短状態の遊技を行う遊技者に、ストック演出が行われるか否かに注目させることができる。また、特1時短状態の遊技を行う遊技者に、ストック演出が行われる頻度がより高い特1A時短状態が設定されているか、そうでない特1B時短状態が設定されているかに対して、興味を持たせることができる。
パチンコ機1に対して、単発打ち、変則打ちといった、正規な遊技では行われない遊技が行われることが懸念される。1種2種混合タイプであるパチンコ機1に対しては、特1時短状態において第二大当たり判定が行われる機会を増やすことで、2種遊技が行われる機会を増やそうと企図する遊技者が、単発打ち、変則打ちを行うことが考えられる。このような遊技者は、例えば、特1時短状態において遊技球がゲート10を通過することに起因して普通当たり遊技が行われた結果、第三始動口14が開放した場合には、第三始動口14に遊技球が入賞しないようにしつつ、その後もゲート10を狙って遊技球を発射させる。そして、普通当たり遊技が行われた結果、第二始動口13が開放するまでその後に普通当たり遊技を複数回行わせ、第二始動口13が開放した場合には、第二始動口13に遊技球が入賞するように第二始動口13を狙って遊技球を発射させる。このような変則打ちは、遊技球を継続して発射させることでは成功させにくいので、遊技者は遊技球を1個ずつ単発で発射させる(単発打ちする)ことが多い。この場合、パチンコ機1として意図する遊技機の稼働状況が得られにくくなる等の不具合が生じうる。
このような不具合の発生を回避するため、パチンコ機1は、残保留遊技の開始時点における残保留の数が多いほど、残保留遊技が行われた後に遊技者にとって有利な状態が設定される割合を高くする。特1時短状態において、第二始動口13が開放しやすい第二長開放パターンP2で電チュー11が開放する割合(2%)は、第三始動口14が開放しやすい第一長開放パターンP1で電チュー11が開放する割合(98%)に比べて非常に低い。したがって、特1時短状態において遊技者が変則打ちを行っても、第二保留球が複数記憶されにくい。
一方、遊技者が特1時短状態において右打ちを継続して行う正規な遊技を進めた場合には、100回の第一特別図柄の変動が行われる間に、約50回の普通当たり判定が行われるので、第二長開放パターンP2で電チュー11が開放することが約1回生ずる。また、第一特別図柄の変動が繰り返して行われるうちに、ストック演出が所定の割合で発生する。ストック演出が発生した場合には、普通当たり判定の実行頻度が向上するので、電チュー11が第二長開放パターンP2で電チュー11が開放する可能性が向上し、第二始動口13が開放する機会が増加する。このように、パチンコ機1は、特1時短状態において、変則打ちではなく正規な遊技を進めた方が、遊技者に第二保留球を複数記憶する機会(残保留をより多く確保するチャンス)を付与しやすい。したがって、パチンコ機1は、残保留遊技を設けることにより、特1時短状態において、遊技者に、変則打ち、単発打ちではなく、正規な遊技を行うように促すことができる。これにより、パチンコ機1は、特1時短状態における稼働状況を適切に保つことができる。
以上説明したように、パチンコ機1は、通常状態、特1時短状態又は特2時短状態のうちいずれかを設定する。一般的に、1種2種混合タイプの遊技機において、通常状態よりも大当たり判定の実行頻度が高くなる特1時短状態及び特2時短状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利である。また、特1時短状態よりも小当たり遊技の実行頻度が高くなる特2時短状態は、特1時短状態よりも遊技者にとって有利である。パチンコ機1は、連荘遊技及び残保留遊技において、第二特別図柄の変動を、超短変動又はMAXストック演出に係る変動によって行う。第二特別図柄の変動が超短変動で行われる場合には、2種遊技が即連するので、複数回の2種遊技をひとまとまりの連荘遊技として遊技者に提供できる。第二特別図柄の変動がMAXストック演出に係る変動で行われる場合には、遊技者は、その変動中に第二保留球を最大第二保留球数まで確保することができる。この場合、MAXストック演出に係る変動による第二特別図柄の変動が終了し、対応する2種遊技が行われた後にいずれの遊技状態が設定されても、2種遊技の終了後に第二特別図柄が変動する機会が確保される。したがって、パチンコ機1は、大当たり遊技の終了後にいずれの遊技状態が設定されても、遊技者の期待感の向上を図ることができる。
第二保留球が記憶されていない状態で特2時短状態が開始された場合には、1回目の第二特別図柄の変動が必ずMAXストック演出に対応する50秒の変動時間で行われる。遊技者は、MAXストック演出に係る第二特別図柄の変動中に、第二保留球を最大第二保留球まで確保できる。遊技機は、確保された第二保留球に基づいて、連荘遊技を遊技者に提供できる。
連荘遊技において、特2時短状態における第二特別図柄の変動は、超短変動又はMAXストック演出に係る変動で行われる。最終保留変動が行われた後に2種遊技が行われると、その2種遊技の終了後に特1時短状態又は特2時短状態が設定される。最終保留変動がMAXストック演出に係る変動で行われる場合、遊技者は、最終保留変動の実行中に第二保留球を最大第二保留球まで確保できる。この場合、2種遊技の終了後に特1時短状態が設定されても、第二保留球に基づく第二特別図柄の変動が行われるので、再び2種遊技が行われるチャンスが遊技者に付与される。パチンコ機1は、最終保留変動が行われる時点に特1時短状態が設定されている場合には、その最終保留変動を超短変動で行う。また、パチンコ機1は、最終保留変動が行われる時点に特2時短状態が設定されており、その最終保留変動及び2種遊技が終了した後に特2時短状態が設定される場合には、その最終保留変動を超短変動で行う。また、パチンコ機1は、最終保留変動が行われる時点に特2時短状態が設定されており、最終保留変動及び2種遊技が終了した後に特1時短状態が設定される場合には、その最終保留変動を、約1/3の割合で超短変動とし、約2/3の割合でMAXストック演出に係る変動とする。これにより、最終保留変動が特1時短状態において行われる場合、2種遊技が行われた後に35%の割合で客待ち状態の特2時短状態に移行し、約65%の割合で客待ち状態の特1時短状態に移行する。一方、最終保留変動が特2時短状態において行われる場合、2種遊技が行われた後に35%の割合で客待ち状態の特2時短状態に移行し、約22%の割合で客待ち状態の特1時短状態に移行する。また、約43%の割合で連荘遊技が継続する。したがって、パチンコ機1は、最終保留変動が行われるときの遊技状態が特2時短状態である場合には、特1時短状態である場合よりも遊技者にとって有利になるといった、従来にない遊技性を発揮できる。したがって、最終保留変動及び2種遊技が行われた結果、特1時短状態が設定される場合においても、遊技者の期待感を維持できる。
特2時短状態において、最大第二保留球数である2個の第二保留球が記憶されている場合には、連荘遊技において2回目の第二特別図柄の変動が行われた後にも、まだ第二保留球が記憶された状態が継続する。パチンコ機1は、このような場合には、第二特別図柄の変動を超短変動で行うので、複数回の2種遊技を即連させてひとまとまりの遊技として遊技者に提供できる。
この他、前記図柄制御手段は、前記第二時短遊技状態に前記第二図柄変動においてはずれを示す図柄が停止表示された場合、前記第二時短遊技状態において次回に実行する前記第二図柄変動を、所定の割合で前記第二実行時間で実行してもよい。第二時短遊技状態において第二図柄変動ではずれを示す図柄が停止表示された場合、所定の第二時短遊技状態の終了条件が成立していなければ、第二時短遊技状態がその後も継続する。この場合には、次回の第二図柄変動が第二実行時間で実行されることで、第二図柄変動が行われる機会が確保される。したがって、遊技機は、第二時短遊技状態に第二図柄変動においてはずれを示す図柄が停止表示された場合にも、遊技者が落胆することを低減できる。
前記図柄制御手段は、前記第一時短遊技状態に前記第一図柄変動を所定の割合で前記第二実行時間で実行してもよい。この場合、第一時短遊技状態において第一図柄変動が第二実行時間で実行されるので、第一図柄変動の実行中に第二変動始動口への遊技球の入賞が行われ得る。このため、第一時短遊技状態中又は第一時短遊技状態が所定の終了条件の成立によって終了した後に、第二図柄変動が行われうる。したがって、遊技機は、第二時短遊技状態以外の遊技状態にも、第二図柄変動が実行される機会を確保し、遊技者の期待感の向上を図ることができる。
前記図柄制御手段は、前記第二時短遊技状態において前記第二権利が保留されている場合、はずれを示す図柄を停止表示する前記第二図柄変動を、所定の割合で前記第二実行時間で実行してもよい。第二権利が保留されている場合に第二図柄変動が実行される場合、その第二図柄変動の実行によって、保留されている第二権利が減少する。遊技機は、このような場合に第二図柄変動を第二実行時間で実行することで、第二権利を新たに保留することができる。したがって、遊技機は、複数回の大当たり遊技が連続して行われる機会を新たに設けることができる。
上記実施形態において、ゲート10が、本発明の「ゲート」に相当する。電チュー11が、本発明の「変動入賞口」に相当する。第一通過領域192が、本発明の「第一領域」に相当する。第二通過領域193が、本発明の「第二領域」に相当する。第三始動口14が、本発明の「第一変動始動口」に相当する。第二始動口13が、本発明の「第二変動始動口」に相当する。第一大入賞口16及び第二大入賞口17が、本発明の「大入賞口」に相当する。図14のS47及びS53の処理を行う主基板41のCPU51が、本発明の「普通図柄制御手段」として機能する。図15のS66、S68及びS69の処理を行う主基板41のCPU51が、本発明の「普通当たり遊技実行手段」として機能する。図18のS142の処理を行う主基板41のCPU51が、本発明の「図柄制御手段」として機能する。図21のS205、図22のS223及びS242の処理を行う主基板41のCPU51が、本発明の「特別当たり遊技実行手段」として機能する。特1時短状態が、本発明の「第一時短遊技状態」に相当する。特2時短状態が、本発明の「第二時短遊技状態」に相当する。図20のS176、S193、S198、図23のS262、S263、S266の処理を行う主基板41のCPU51が、本発明の「遊技状態設定手段」として機能する。超短変動の変動時間が、本発明の「第一実行時間」に相当する。MAXストック演出に係る変動の変動時間が、本発明の「第二実行時間」に相当する。図16のS96、S106の処理を行う主基板41のCPU51が、本発明の「保留手段」として機能する。図23のS261、S263の処理を行う主基板41のCPU51が、本発明の「遊技状態決定手段」として機能する。
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。例えば、超短変動による第二特別図柄の変動時間は、少なくとも特1時短状態における普通図柄の変動時間よりも短ければ、上記実施形態の0.5秒に限られない。したがって、超短変動による第二特別図柄の変動時間が、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔よりも長くてもよい。
MAXストック演出に係る第二特別図柄の変動時間は、上記実施形態では、開放必要時間を二倍した時間よりも長い時間としている。これは、MAXストック演出に係る第二特別図柄の変動中に、第二始動口13が少なくとも2回開放するようにし、第二保留球を最大第二保留球数まで確実に記憶させる機会を遊技者に付与するためである。MAXストック演出に係る第二特別図柄の変動時間が、少なくとも開放必要時間よりも長い時間であれば、MAXストック演出に係る第二特別図柄の実行中に、第二始動口13が少なくとも1回開放しうる。このため、遊技者は、開放した第二始動口13に遊技球を入賞させることで、第二保留球数を記憶させることができる。したがって、MAXストック演出に係る第二特別図柄の変動時間は、上記実施形態に限られず、少なくとも開放必要時間よりも長い時間であればよい。
第二大当たり判定が大当たり又は小当たりの判定結果を導出し、はずれの判定結果を導出しない仕様であってもよい。この場合、パチンコ機1は、連荘遊技及び残保留遊技において、第二保留球の個数に等しい回数の2種遊技が行われる機会を担保できる。また、この場合、第二変動パターンテーブルにおけるテーブル区分のうち、図12に示す、2回目から5回目の第二特別図柄の変動に係る第二変動パターンを決定するためのテーブル区分を設けなくてもよいので、遊技機の設計の負担が減少する。
大当たり遊技(1種遊技及び2種遊技)の終了後に、通常状態が設定される場合が設けられていてもよい。この場合、例えば、連荘遊技が終了した後に時短状態が設定されず、通常状態が設定される場合が生ずるので、パチンコ機1は、遊技の流れを多様化できる。
上記実施形態において、連荘遊技における2回目の第二特別図柄の変動が特2時短状態において行われる場合、その第二特別図柄の変動が、所定の割合でMAXストック演出に係る変動とされてもよい。例えば、最大第二保留球数が「4」である遊技仕様において、第二特別図柄の変動が特2時短状態において行われる場合、連荘遊技において第二保留球が「2」、「3」又は「4」であるときに、その第二特別図柄の変動が、MAXストック演出に係る変動とされてもよい。この場合、パチンコ機1は、連荘遊技の実行中に特2時短状態が設定された場合を、連荘遊技において実行される2種遊技の回数を上乗せするチャンスを付与できる機会とすることができ、連荘遊技の内容を多様化できる。また、第二特別図柄の変動開始時点の第二保留球数に応じて、その第二特別図からの変動がMAXストック演出に係る変動とされる割合が異なってもよい。
上記実施形態では、ストック演出の第一変動パターンによる第一特別図柄の変動時間が、他の変動パターンによる特別図柄の変動時間よりも長い時間にされている。これに限られず、ストック演出の第一変動パターンによる第一特別図柄の変動時間以上の長さの特別図柄の変動時間に対応する変動パターンが設けられていてもよい。
上記実施形態では、第一大入賞口16と第二大入賞口17の二つの大入賞口が設けられているが、パチンコ機1に設けられる大入賞口が一つであってもよい。この場合、第二大入賞口17のように、内部に特定領域172を備える大入賞口が一つ設けられ、この大入賞口が、大当たり遊技及び小当たり遊技のいずれにおいても開閉動作を行ってもよい。
上記実施形態では、開放した第三始動口14に1個の遊技球が入賞すると、第一閉鎖機構が作動して、第三始動口14が閉鎖する。また、開放した第二始動口13に1個の遊技球が入賞すると、第二閉鎖機構が作動して、第二始動口13が閉鎖する。第一閉鎖機構及び第二閉鎖機構が作動するために必要な第二始動口13及び第三始動口14への入賞個数は、例えば2個等、複数であってもよい。また、第二始動口13と第三始動口14とで、第一閉鎖機構及び第二閉鎖機構の作動に必要な入賞個数が異なっていてもよい。
請求項、明細書及び図面に記載される全ての要素(例えば、ゲート10)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「変動入賞口」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
1 パチンコ機
10 ゲート
11 電チュー
13 第二始動口
14 第三始動口
16 第一大入賞口
17 第二大入賞口
41 主基板
51 CPU
52 RAM
53 ROM

Claims (1)

  1. 遊技球が通過するゲートと、
    遊技球が入賞困難又は入賞不能な状態を第一状態とし、前記第一状態よりも遊技球が入賞容易な状態を第二状態とした場合において、前記第一状態と前記第二状態とに変動可能な変動入賞口と、
    前記変動入賞口に入賞した遊技球が通過可能な第一領域及び第二領域と、
    遊技球が前記第一領域を通過した場合に前記第一状態から前記第二状態に変動する第一変動始動口と、
    遊技球が前記第二領域を通過した場合に前記第一状態から前記第二状態に変動する第二変動始動口と、
    前記第一状態と前記第二状態とに変動可能な大入賞口と、
    遊技球が前記ゲートを通過することを契機として、普通図柄を変動表示した後に、普通当たり又ははずれのうちいずれかを示す前記普通図柄を停止表示する普通図柄変動を実行する普通図柄制御手段と、
    前記普通図柄制御手段によって前記普通当たりを示す前記普通図柄が停止表示された場合に、前記変動入賞口を前記第一状態から前記第二状態にする普通当たり遊技を実行する普通当たり遊技実行手段と、
    前記第一変動始動口へ遊技球が入賞することを契機として、第一図柄を変動表示した後に、大当たり及びはずれを少なくとも含む図柄のうちいずれかを示す前記第一図柄を停止表示する第一図柄変動を実行し、前記第二変動始動口へ遊技球が入賞することを契機として、第二図柄を変動表示した後に、小当たりを少なくとも含む図柄のうちいずれかを示す前記第二図柄を停止表示する第二図柄変動を実行する図柄制御手段と、
    前記図柄制御手段によって前記大当たりを示す図柄が停止表示された場合に前記大入賞口を前記第一状態から前記第二状態に変動させる大当たり遊技を実行し、前記小当たりを示す図柄が停止表示された場合に前記大入賞口を前記第一状態から前記第二状態に変動させる小当たり遊技を実行し、前記小当たり遊技において遊技球が前記大入賞口の内部に設けられた特定の領域を通過した場合に前記大当たり遊技を実行する特別当たり遊技実行手段と、
    通常遊技状態と、前記変動入賞口が前記第二状態にある頻度が前記通常遊技状態よりも高く、前記第一変動始動口が前記第二状態にある頻度が、前記第二変動始動口が前記第二状態にある頻度よりも高い第一時短遊技状態と、前記変動入賞口が前記第二状態にある頻度が前記通常遊技状態よりも高く、前記第二変動始動口が前記第二状態にある頻度が、前記第一変動始動口が前記第二状態にある頻度よりも高い第二時短遊技状態とのいずれかを設定する遊技状態設定手段と
    前記第一変動始動口へ遊技球が入賞することを契機として前記第一図柄変動を実行する権利である第一権利を保留し、前記第二変動始動口へ遊技球が入賞することを契機として前記第二図柄変動を実行する権利である第二権利を保留する保留手段と、
    前記大当たり遊技の終了後に前記第一時短遊技状態及び前記第二時短遊技状態を少なくとも含む複数の遊技状態のうちいずれを設定するかを決定する遊技状態決定手段と
    を備え、
    前記図柄制御手段は、
    前記第二図柄変動を第一実行時間及び第二実行時間を少なくとも含む所定の実行時間で実行し、
    前記第一実行時間は、前記普通図柄変動の実行時間よりも短い時間であり、
    前記第二実行時間は、30秒よりも長い時間であり、
    さらに、前記図柄制御手段は、
    前記第二時短遊技状態に、前記第二権利が保留されていない状態において前記第二図柄変動を実行する場合、当該第二図柄変動を前記第二実行時間で実行し、
    前記第二時短遊技状態において前記第二権利が保留されている場合には、前記第一実行時間又は前記第二実行時間で前記第二図柄変動を実行し、
    前記第二時短遊技状態において一つの前記第二権利が保留されている場合において、前記遊技状態決定手段によって前記大当たり遊技の終了後に前記第二時短遊技状態以外の遊技状態を設定することが決定されたとき、前記大当たり遊技の終了後に前記第二時短遊技状態を設定することが決定されたときよりも高い割合で、前記第二図柄変動を前記第二実行時間で実行する
    ことを特徴とする遊技機。
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